(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年における地球環境の保全策として、バッテリ電力により電動モータを駆動して走行し、有害なガスを排出しない電気自動車、あるいは、エンジンと電動モータとを組み合わせて走行し、有害なガスの排出を低減するハイブリッド車等の電動車両が開発され、実用化されている。
【0003】
かかる電動車両では、電動モータを駆動源として走行するときの車両走行音は、モータ駆動音であり、エンジン駆動音と比較して極めて小さい。そのため、電動モータ駆動で走行中の電動車両の前方を歩行している歩行者にとって、電動車両が後方から接近してくることに気付くタイミングが、通常遅くなり、また、車両走行音により行う電動車両との離隔距離の推測も誤ってしまうなどして、これらのことが交通事故を発生させる可能性も指摘されるという問題点がある。
【0004】
このような問題点に鑑みて、エンジン音に擬似した音を走行音として発生させるようにしたり、あるいは電動車両の接近を警告する警告音(以下、こうしたエンジン音擬似走行音や車両接近警告音等を車両接近報知音という)を発生させたりすることで、歩行者等に、電動車両の接近を報知するようにした技術が、これまで、種々、提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、こうした車両接近報知音が電動車両の進行方向を走行する歩行者の存在領域のみならず、その領域外にも広がる場合、電動車両の進行方向の歩行者存在領域外の歩行者には不快な騒音として聞こえてしまうおそれがある。
【0006】
そこで、本発明者はこうした車両接近報知音を電動車両の進行方向を走行する歩行者の存在領域にのみ放射させることができる超指向性の超音波パラメトリックスピーカをすでに特願2009−196612で提案している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この提案にかかる超音波パラメトリックスピーカを備えた電動車両においては、超音波パラメトリックスピーカからの超音波が超指向性のために、例えば交差点に進入する際に別の道路から進入する車両や歩行者に、またカーブ道路の対向車線を走行する車両等に、車両接近報知音を届かせることが困難な場合があり、このような場合、より安全な運転ができるようにする要望がある。また、電動車両のドライバもこれら車両や歩行者等の存在を事前に知ることができればより安全な運転を行うことができる。
【0009】
そこで、本発明は、電動車両で交差点に進入したり、カーブ道路を走行したりする際に、超音波パラメトリックスピーカから超指向性の超音波を前方に放射した場合に、その超音波を前方の歩行者、車両等に届かせることができると共に電動車両のドライバでは、そこからの反射超音波から歩行者、車両等を検出できるようにすることを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による電動車両は、電動モータを駆動源としてもしくは駆動源の1つとして走行する電動車両であって、車両接近報知音により振幅変調された超音波を当該車両の進行方向に向けて送信し、この送信超音波が反射して帰来してくるときにこれを反射超音波として受信する超音波パラメトリックスピーカと、上記超音波パラメトリックスピーカにおける超音波の送受信を制御する制御部と、を含み、上記制御部は、上記送信超音波の周波数に対し上記反射超音波の周波数がドプラ効果により偏移する値を演算する演算手段と、上記演算手段の演算結果から電動車両前方における車両等の状況を検出する検出手段と、を具備したことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、上記検出手段の検出出力から電動車両前方に上記車両等が存在するか否かを表示する表示手段を含む。
【0012】
好ましくは、上記超音波パラメトリックスピーカは、上記超音波パラメトリックスピーカは、超音波を送波することができる超音波送波部と超音波を受波することができる超音波受波部とを具備し、上記制御部は、上記超音波送波部における超音波送波方向の制御と超音波受波部における超音波受波方向の制御とが可能である。
【0013】
本発明では、例えば複数の道路が交差する交差点において電動車両が1つの道路から交差点に進入するに際して、同時に交差点における別の道路からも車両が進入してくるような場合、超音波パラメトリックスピーカから放射した超音波が超指向性であっても当該別の道路から交差点に進入しようとする車両に超音波を届かせることができ、これにより当該車両のドライバに対してはその超音波から復調された可聴音を聞くことで電動車両が交差点に進入することを事前に知ることできる一方で、超音波が車両で反射して電動車両に帰来してきた場合、検出手段の検出出力から電動車両側ではその車両等を検出することができるようになり、電動車両のドライバは別の車両等が当該別の道路から交差点に進入してくることを予見することができ、安全運転が可能となる。上記は交差点に上記別の道路に居る歩行者にも上記可聴音を聞くことができ、歩行者は、安全に交差点を横断したりすることができるようになる。
【0014】
特に、ドプラ効果ではなく、単に特定周波数の超音波を送波するだけであれば、その超音波の反射波には例えば交差点曲がり角の家の壁などからの反射もあり、車両との区別が難しくなり、また、車両が停止していれば、静止物体と同様となる。しかしながら、車両が進行していれば、ドプラ効果で区別することができるようになる。特に車両の走行速度が速くなれば、それだけドプラ効果が強くなり、交差点で見えない曲がり角を高速で走行して進入してくる車両は特に危険であるが、そのような車両をより早期の段階で区別し検出することができるようになって安全である。
【0015】
本発明によるシステムは、交差点に向け走行するかあるいはカーブ道路を走行する電動車両の走行を制御するシステムであって、上記電動車両と、上記電動車両から放射された超音波を反射する超音波反射体とを含み、上記超音波反射体は、電動車両から送信した超音波を交差点に向け別の道路を走行する車両に向けてあるいはカーブ道路を電動車両とは反対方向に走行する車両に向けて反射するよう上記交差点あるいはカーブ道路に設置されており、上記電動車両は、当該電動車両から放射された超音波の周波数に対して、該超音波が電動車両で反射され次いで超音波反射体で反射されて上記電動車両に向けて帰来してきたときの当該超音波の周波数の偏移から上記交差点における上記別道路あるいはカーブ道路を反対方向に走行する車両を検出することを特徴とする。
【0016】
好ましくは、上記超音波反射体をカーブミラーで兼用する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、超指向性の超音波パラメトリックスピーカを用いても、複数の道路が交差する交差点において電動車両が1つの道路から交差点に進入する場合、交差点や道路のカーブで別道路から進入してくる車両を検出することができるようになり、安全運転が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図1に、本発明の実施形態に係る電動車両の超音波放射に関してその平面構成を示し、
図2に、電動車両に搭載された超音波パラメトリックスピーカの回路ブロックを示す。これらの図を参照して、電動車両1は、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池自動車等の、電動モータを推進力として利用する車両であり、図示しない電動モータ、電動モータの動力を走行系へ伝える伝動機構、走行用の車輪、操縦用のハンドル、アクセル、ブレーキ、始動用のキー、自動車の状態を表示する表示パネルなどの周知の構成を有している。
【0021】
この実施形態の電動車両1では、その前部に超音波パラメトリックスピーカ2を搭載している。この超音波パラメトリックスピーカ2は、当該電動車両1の接近を、事前に歩行者等に当該電動車両1の接近を報知するための車両接近報知音を、電動車両1の進行方向の特定の空間領域のみに対して放射することができる超指向性のスピーカである。
【0022】
超音波パラメトリックスピーカ2は、
図2で示すように、走行音等の車両接近報知音に対応した電気信号を生成する音源3と、超音波に対応して電気信号を生成する超音波生成部4と、音源3からの車両接近報知音対応の電気信号により超音波生成部4が生成した超音波対応電気信号を振幅変調(AM変調)する変調部5と、変調部5の出力を電力増幅する増幅部6と、車両前部に設置され、増幅部6からの電気信号を超音波に変換して放射する超音波送波部7と、超音波送波部7と共に車両前部に一体設置され、放射した超音波が反射されて帰来する場合にその帰来超音波を受信する超音波受波部8と、を備えている。超音波送波部7は複数の超音波振動子から、また、超音波受波部8は1ないし複数の超音波振動子から構成される。
【0023】
上記変調部5からの変調信号は、車両接近報知音対応電気信号により超音波対応電気信号を変調したものであるから、この変調信号に対応して超音波送波部7から放射される超音波は、車両接近報知音により変調された音波である。
【0024】
この超音波は歩行者には聞こえない非可聴領域の周波数である。
【0025】
この超音波は歩行者が可聴できる車両接近報知音に自己復調される結果、当該歩行者はその車両接近報知音により電動車両1の接近を知ることができる。
【0026】
超音波送波部7は、歩行者には聞こえない非可聴領域の周波数の超音波を放射することができ、また、超音波受波部8はその超音波を受波することができるようになっている。
【0027】
音源3で電気信号として生成する車両接近報知音としては、一般のエンジン駆動車両の走行音、警告音、ホワイトノイズなどの所定の雑音、あるいは、注意を喚起するメッセージなどであってもよく、複数の種類の車両接近報知音を生成するものであってもよい。
【0028】
ここで、超音波パラメトリックスピーカ2は、強力な超音波が空気中を伝搬する過程で発生するひずみ成分を使用することによって、可聴帯域の音を得る原理を採用している。すなわち、超音波パラメトリックスピーカ2は、変調した超音波をキャリアとして空間に放出し、大気の非線形特性によって自己復調させるというものである。
【0029】
図3を参照して実施形態での電動車両1は、超音波パラメトリックスピーカ2に加えて、キーセンサ、シフトセンサ、ハンドルセンサ等の各種センサ10と、超音波パラメトリックスピーカ2やその他を制御する制御部11と、制御部11により表示が制御される表示部12と、を備える。
【0030】
超音波パラメトリックスピーカ2は、制御部11によってその駆動が制御される。
【0031】
制御部11は、各種センサ10の検出出力S1に応じて、超音波パラメトリックスピーカ2に制御出力S2を出力して該超音波パラメトリックスピーカ2を駆動し、電動車両1の進行方向の限られた領域に向かって超音波US1を放射させる。この超音波US1は車両接近報知音で変調されているので大気中で自己復調され、これにより歩行者はその車両接近報知音を聞くことができる。
【0032】
各種センサ10として、例えば、キーセンサによってイグニッションスイッチがオンされたことを検知するとともに、シフトセンサによってシフトレバーが走行ポジションに操作されたことを検知すると、超音波パラメトリックスピーカ2を駆動し、電動車両1の進行方向の限られた領域に向かって超音波US1を放射する。
【0033】
また、制御部11は、ハンドルセンサの検出出力S1に基づいて、運転者のハンドル操作の操作角度に応じて、超音波送受部7の超音波放射方向を、電動車両1の進行方向に一致させるように制御することができる。
【0034】
この制御は、例えば、超音波送波部7が支持されている支持体(図示せず)を、ドライバの手動操作に応じて水平方向動、垂直方向動させることによって、超音波送波部7自体の向きを変えて放射方向を変更することができるようになっている。超音波受波部8は超音波送波部7と同一の支持体に一体支持されて超音波送波部7から放射された超音波の反射波を受波することができるようになっている。
【0035】
超音波送波部7からの超音波の放射方向を
図5を参照して後述する。
【0036】
超音波パラメトリックスピーカ2はその超音波受波部7で超音波US2を受波すると、この受波した超音波US2に対応した信号S3を制御部11に出力する。制御部11は、この信号S3に応じて表示部12に対して各種の表示を行わせる制御を行うことができるようになっている。制御部11のより詳しい構成を
図4を参照して説明する。
【0037】
制御部11は、駆動処理部11aと、演算処理部11bと、検出処理部11cと、表示処理部11dと、を備える。
【0038】
駆動処理部11aは、各種センサ10からの検出出力S1に応答して制御出力S2を出力することにより、超音波パラメトリックスピーカ2を制御して超音波送波部7から超音波を放射させる一方、超音波受波部8で該超音波送受部7から放射されて反射されてくる超音波を受波できるように制御する。
【0039】
演算処理部11bは、超音波パラメトリックスピーカ2の超音波送波部7から放射される超音波US1の周波数を記憶していると共に、超音波パラメトリックスピーカ2から超音波US2の受波に対応する信号S3を入力すると、上記超音波US1の周波数に対して超音波受波部8で受波した超音波US2の周波数のドプラ効果による偏移(周波数偏移)を演算する処理を行う。
【0040】
検出処理部11cは、演算処理部11bの演算結果から電動車両1前方における歩行者や車両等の検出体の状況を検出する処理を行う。
【0041】
表示処理部11dは、検出処理部11cの検出処理から電動車両1前方に上記検出体が存在するか否かを表示部12に表示させる処理を行う。
【0042】
図5(a)は平面から見た超音波パラメトリックスピーカ2からの超音波の指向性を示し、
図5(b)は側面から見た超音波パラメトリックスピーカ2からの超音波の指向性を示す。
【0043】
この場合の超音波の放射方向としては、
図5(a)で示すように水平面内における中央側の方向US3および同水平面内における左右の方向US4,US5と、
図5(b)で示すように放射高さが低い方向US6および放射高さが低い方向US7とがある。
【0044】
あるいは、超音波送波部7を構成する複数の超音波振動子を移動させてその放射方向を変更するようにしてもよいし、あるいは、複数の超音波振動子を順番に高速でスキャンして超音波の放射方向を変えたりしてもよい。
【0045】
次に、
図6以降を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0046】
図6(a)は
図1の電動車両の交差点における超音波US8の放射を示し、
図6(b)は
図6(a)の電動車両の側面から見た超音波US8の放射を示す。
【0047】
交差点14は電動車両1を基準にして、当該電動車両1の進行方向から左右の2つの道路15,16と、電動車両1が現在進行中の道路17と、交差点14を右左折しないで直進する場合の進行方向前方の道路18とが十字形状に交差する十字路を形成している。
【0048】
交差点14において道路15,18の角部にカーブミラー19が設置されている。このカーブミラー19は、道路16を走行する車両や歩行する歩行者等が電動車両1側から見えるようにするためのミラーである。
【0049】
なお、実施形態の交差点は道路が十字形状に交差した交差点であるが、交差点はこれに限定されず、T字形状やその他の形状の交差点も含む。
【0050】
そして、実施形態ではこのカーブミラー19を超音波反射体として利用している。
【0051】
もちろん、カーブミラー19に代えて別の超音波反射体を設置してもよい。
【0052】
実施形態では、カーブミラー19が電動車両1から送信された超音波US8を道路16上の歩行者や車両に向けて反射させると共に、反射した超音波を再び電動車両1方向に反射させることができるようにしている。
【0053】
図6(a)では前方道路18上に歩行者20が居て、右折側道路16には車両が存在しない。この場合、道路18上の歩行者20に向けて超音波US8を放射できるように超音波US8の放射高さを
図6(b)で示すように低く制御している。なお、実施形態ではカーブミラー19は、説明の都合で1箇所のみで説明するが、カーブミラー19の個数や設置箇所に限定されない。
【0054】
図7(a)では道路17上の電動車両1から電動車両の車高より高い位置のカーブミラー19に向けて超音波US9を放射する様子を示し、
図7(b)ではその超音波US9の放射方向を示す。超音波US9は、電動車両1より高い位置のカーブミラー19により道路16側へ反射される。
【0055】
図8で示すように道路16上に車両21が交差点14に向けて進行している場合、電動車両1から放射された超音波US9は、その車両21へ向けてカーブミラー19で反射される。そして超音波US9はこの車両21で各種方向に散乱反射されるが、そのうちの反射超音波US10がカーブミラー19方向へ反射される。そして、この反射超音波US10はカーブミラー19で再度反射されて道路17上の電動車両1へ帰来してくる。電動車両1に帰来してくる超音波US10は超音波パラメトリックスピーカ2で受信される。これら超音波US9、US10において、超音波US9の周波数はf0、超音波US10の周波数はf1とした場合、車両21は交差点14に向けて進行しているために、周波数f1はドプラ効果により周波数f0より高く偏移している。電動車両1側では制御部11で周波数偏移を検出し、道路16上を車両21が交差点14方向に向けて走行していることを検出し、それを表示部12に表示する。勿論、表示部12で表示しなくても音声で報知することでもよい。また、実施形態では上記のように超音波反射体としてのカーブミラー19は1つで示したが、カーブミラー19ではない通常の超音波反射体を1ないし複数設置してもよい。超音波反射体は、電動車両1から放射された超音波が車両21に反射させることができるように、また、車両21で反射した超音波を電動車両1方向に反射させることができるように設置すればよい。
【0056】
電動車両1における制御部11はマイクロコンピュータにより構成し、上記ドプラ効果による周波数偏移を演算する。なお、車両21が停止していても電動車両1が交差点に向けて進行している場合はドプラ効果により上記周波数偏移が発生するので、このことから車両21が交差点に向けて進行していることを検出することができる。
【0057】
上記の場合、車両21の走行速度が速ければ速い程、ドプラ効果による周波数偏移が大きくなるので、制御部11はより明確に車両21の走行を検出することができるようになる。例えば車両21が停止していればドプラ効果は無いので車両21を検出することができなくなる。この場合、超音波の周波数を特定周波数としても道路16からカーブミラー19で反射される超音波には車両21からの反射波だけでなく住宅の壁からの反射波も存在すれば、道路16側から反射されて帰来してくる超音波の周波数の弁別だけでは車両21の存在を検出することができない。
【0058】
そこで、実施形態では、超音波US10の周波数f0と、反射超音波の周波数f1と、両周波数f0,f1のドプラ効果による周波数偏移とから車両21の走行を検出することができるようにしている。この周波数偏移が車両21の走行速度状況からどの程度になるかを実験等で確認しておき、それを制御部11にセットすれば、より確実に車両21の走行を検出することができるようになる。
【0059】
なお、
図9で示すように、道路16上に車両が無く歩行者22が歩行している場合、歩行者22には超音波US11により道路17から電動車両1が交差点14に進入することを知らせると共に、帰来超音波US12で電動車両1側に歩行者22が存在していることを判らせることができるようにしてもよい。
【0060】
なお、
図10で示すようにカーブ道路23にカーブミラー24を設置し、電動車両1の超音波パラメトリックスピーカ2から放射した超音波US13をカーブミラー24で反対車線を走行している車両25に向けて反射させ、その反射超音波US14を電動車両1に帰来させることができるようにしてもよい。
【0061】
以上説明したように本実施形態では、電動車両に装備した超音波パラメトリックスピーカから放射した超音波を交差点に進入しようとする車両、歩行者等に届かせることができ、これにより当該車両や歩行者等はその超音波から復調された可聴音を聞くことで電動車両が交差点に進入することを事前に知ることできる一方で、超音波が車両等で反射して電動車両に帰来してきた場合、その帰来超音波に基づいて電動車両側ではその車両等を検出することができるようになり、電動車両のドライバは交差点に進入したり、あるいは、カーブ道路を走行したりする場合に、電動車両のより安全な運転が可能となる。