(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5713620
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】表示制御システム、表示装置、表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/482 20110101AFI20150416BHJP
H04N 21/462 20110101ALI20150416BHJP
H04N 21/436 20110101ALI20150416BHJP
【FI】
H04N21/482
H04N21/462
H04N21/436
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2010-219633(P2010-219633)
(22)【出願日】2010年9月29日
(65)【公開番号】特開2012-75027(P2012-75027A)
(43)【公開日】2012年4月12日
【審査請求日】2013年9月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084250
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】中島 直之
【審査官】
後藤 嘉宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−279225(JP,A)
【文献】
特表2007−520810(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/153967(WO,A1)
【文献】
特開2008−204269(JP,A)
【文献】
特開2009−252138(JP,A)
【文献】
特開2009−182802(JP,A)
【文献】
特開2002−83485(JP,A)
【文献】
松永ほか,お部屋ジャンプリンク,パナソニック技報,パナソニック株式会社,2010年 4月15日,第56巻第1号,p.27−29
【文献】
Juha Leppilahti,Remote UI protocols for home environment,2007年 5月 3日,URL,http://www.tml.tkk.fi/Publications/C/23/papers/Leppilahti_final.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04N 7/16− 7/173
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された、
各々コンテンツを有するコンテンツサーバ群と、
コンテンツを有する第1のコンテンツサーバと、
表示装置と、を含む表示制御システムであって、
前記第1のコンテンツサーバは、
自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第1のコンテンツリスト情報を前記表示装置に提供するとともに、前記第1のコンテンツリスト情報を記述する第1の記述部と、表示画面の表示処理を規定する第2の記述部と、を含む第1のスクリプトを、前記表示装置に提供する機能を備え、
前記コンテンツサーバ群は、
それぞれ、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第2のコンテンツリスト情報を、前記表示装置に提供する機能を備え、
前記表示装置は、
前記第1のコンテンツサーバから提供された前記第1のコンテンツリスト情報に基づいて前記第1のスクリプトから前記第1の記述部を抽出し、
抽出した第1の記述部に基づいて、前記第1のコンテンツリスト情報を前記第1のコンテンツリスト情報及び前記第2のコンテンツリスト情報群で置換したコンテンツリスト情報を記述する第3の記述部を生成し、
生成した第3の記述部と前記第2の記述部に基づいて、第2のスクリプトを生成し、
前記第2のスクリプトの規定に従い、表示画面の表示処理を実行する
ことを特徴とする、表示制御システム。
【請求項2】
前記表示装置は、
任意のコンテンツを再生する場合、
前記第3の記述部における、前記任意のコンテンツのURLの記述部を、
該URLから取得した前記任意のコンテンツのソースデータに基づく再生画面で、
置き換えた第3のスクリプトを生成し、
前記第3のスクリプトの規定に従い、表示画面の表示処理を実行する
ことを特徴とする、請求項1に記載の表示制御システム。
【請求項3】
前記第1のコンテンツリスト情報と第2のコンテンツリスト情報は、XMLで記述されており、
前記第1のスクリプトは、表示画面の生成が可能な規定を含む
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の表示制御システム。
【請求項4】
ネットワークを介して、
各々コンテンツを有し、それぞれ、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第2のコンテンツリスト情報を、他の機器に提供する機能を備えたコンテンツサーバ群と、
コンテンツを有し、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第1のコンテンツリスト情報を他の機器に提供するとともに、前記第1のコンテンツリスト情報を記述する第1の記述部と、表示画面の表示処理を規定する第2の記述部と、を含む第1のスクリプトを、他の機器に提供する機能を備えた第1のコンテンツサーバと、
に接続された表示装置であって、
前記第1のコンテンツサーバから提供された前記第1のコンテンツリスト情報に基づいて前記第1のスクリプトから前記第1の記述部を抽出し、
抽出した第1の記述部に基づいて、前記第1のコンテンツリスト情報を前記第1のコンテンツリスト情報及び前記第2のコンテンツリスト情報群で置換したコンテンツリスト情報を記述する第3の記述部を生成し、
生成した第3の記述部と前記第2の記述部に基づいて、第2のスクリプトを生成し、
前記第2のスクリプトの規定に従い、表示画面の表示処理を実行する
ことを特徴とする、表示装置。
【請求項5】
ネットワークを介して、
各々コンテンツを有し、それぞれ、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第2のコンテンツリスト情報を、他の機器に提供する機能を備えたコンテンツサーバ群と、
コンテンツを有し、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第1のコンテンツリスト情報を他の機器に提供するとともに、前記第1のコンテンツリスト情報を記述する第1の記述部と、表示画面の表示処理を規定する第2の記述部と、を含む第1のスクリプトを、他の機器に提供する機能を備えた第1のコンテンツサーバと、
に接続された表示装置が実行する表示制御方法であって、
前記第1のコンテンツサーバから提供された前記第1のコンテンツリスト情報に基づいて前記第1のスクリプトから前記第1の記述部を抽出するステップと、
抽出した第1の記述部に基づいて、前記第1のコンテンツリスト情報を前記第1のコンテンツリスト情報及び前記第2のコンテンツリスト情報群で置換したコンテンツリスト情報を記述する第3の記述部を生成するステップと、
生成した第3の記述部と前記第2の記述部に基づいて、第2のスクリプトを生成するステップと、
前記第2のスクリプトの規定に従い、表示画面の表示処理を実行するステップと、
を含むことを特徴とする、表示制御方法。
【請求項6】
ネットワークを介して、
各々コンテンツを有し、それぞれ、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第2のコンテンツリスト情報を、他の機器に提供する機能を備えたコンテンツサーバ群と、
コンテンツを有し、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第1のコンテンツリスト情報を他の機器に提供するとともに、前記第1のコンテンツリスト情報を記述する第1の記述部と、表示画面の表示処理を規定する第2の記述部と、を含む第1のスクリプトを、他の機器に提供する機能を備えた第1のコンテンツサーバと、
に接続されたコンピュータに、
前記第1のコンテンツサーバから提供された前記第1のコンテンツリスト情報に基づいて前記第1のスクリプトから前記第1の記述部を抽出する処理と、
抽出した第1の記述部に基づいて、前記第1のコンテンツリスト情報を前記第1のコンテンツリスト情報及び前記第2のコンテンツリスト情報群で置換したコンテンツリスト情報を記述する第3の記述部を生成する処理と、
生成した第3の記述部と前記第2の記述部に基づいて、第2のスクリプトを生成する処理と、
前記第2のスクリプトの規定に従い、表示画面の表示処理を実行する処理と、
を実行させることを特徴とする、表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツサーバ自身のGUIを記述したスクリプトを所定の表示装置に公開して実行させて両機器でGUIを共有する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
宅内IP(Internet Protocol)ネットワークで接続された機器間において、コンテンツのみでなく、GUI(Graphical User Interface:グラフィカルユーザーインターフェース)を共有できる、RUI(Remote User Interface)技術がある。このRUI技術は、DLNA(Digital Living Network Alliance)(登録商標)を拡張したものであり、スクリプト言語によってGUIを描画・制御するものである。
【0003】
RUI技術では、コンテンツ(録画番組など)およびGUIを提供する機器(以下、「コンテンツサーバ」という)と、GUI表示やコンテンツの再生を行う機器(以下、「表示装置」という)とがある。
【0004】
RUI技術では、RUIスクリプトにより機器制御およびGUI共有が可能となる。RUIスクリプトは2D/3DのGUI部品の配置やアニメーション処理、コンテンツサーバが有するコンテンツのリモート視聴処理等を記述できる。コンテンツサーバは自身のGUIをRUIスクリプトで記述できるだけでなく、同じスクリプトを表示装置に公開して実行させることにより両機器間でGUIを共有することができる。
【0005】
録画一覧(録画したビデオコンテンツの一覧を表示する画面)のGUI共有を例としてRUI技術の詳細について説明する。コンテンツサーバの録画一覧は上記のRUIスクリプトによって記述されている。コンテンツサーバは、この“録画一覧のRUIスクリプト“(以下、「録画一覧スクリプト」という)をネットワークで接続された他の機器に対して提供する機能を有する。表示装置は、録画一覧スクリプトをコンテンツサーバからダウンロードして実行することによって、コンテンツサーバの録画一覧と同じGUIを提供・実現する。
【0006】
関連技術として、ネットワーク越しにコンテンツを取得する場合、コンテンツリストを要求された時点でリソースを使用していて送信不可能なコンテンツのリスト情報には、送信不可を設定し、受信装置側で無駄な処理が行われないようにし、またコンテンツリストを取得した時点でアクセス不可能なコンテンツ情報のコンテンツリストへの登録を制限してリスト生成処理の負荷を低減し、またコンテンツ送信装置が自装置のリソース使用状況の変化をトリガーとして、その時点で使用できるコンテンツのコンテンツリストを配信することで、コンテンツ受信装置は常に取得可能なコンテンツを参照できる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−118410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の関連技術では、ネットワークプレーヤとしての表示装置は、本来的にはネットワーク上に複数のコンテンツサーバ存在する場合、すべてのコンテンツサーバのコンテンツリストを1つに集めて録画一覧として表示することに対応できない。
【0009】
RUI技術を利用した場合であっても、ネットワーク上に複数のコンテンツサーバが存在する場合、RUI提供もとの唯一のコンテンツサーバのGUIを表示装置で共有することはできるが、RUI提供もと以外のコンテンツサーバのコンテンツ情報はもともと表示装置が有するGUIを用いなくてはならなかった。
【0010】
本発明の目的は、ネットワーク上に複数のコンテンツサーバが存在する場合
、単一のコンテンツサーバのGUIにより、当該複数のコンテンツサーバのコンテンツ情報をまとめた一つの録画一覧
の、表示装置での表示を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成する本発明の一態様は、ネットワークを介して接続された、各々コンテンツを有するコンテンツサーバ群と、コンテンツを有する第1のコンテンツサーバと、表示装置と、を含む表示制御システムであって、前記第1のコンテンツサーバは、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第1のコンテンツリスト情報を前記表示装置に提供するとともに、前記第1のコンテンツリスト情報を記述する第1の記述部と、表示画面の表示処理を規定する第2の記述部と、を含む第1のスクリプトを、前記表示装置に提供する機能を備え、前記コンテンツサーバ群は、それぞれ、自サーバが有するコンテンツのリストの情報である第2のコンテンツリスト情報を、前記表示装置に提供する機能を備え、前記表示装置は、前記第1のコンテンツサーバから提供された前記第1のコンテンツリスト情報に基づいて前記第1のスクリプトから前記第1の記述部を抽出し、抽出した第1の記述部に基づいて、前記第1のコンテンツリスト情報を前記第1のコンテンツリスト情報及び前記第2のコンテンツリスト情報群で置換したコンテンツリスト情報を記述する第3の記述部を生成し、生成した第3の記述部と前記第2の記述部に基づいて、第2のスクリプトを生成し、前記第2のスクリプトの規定に従い、表示画面の表示処理を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ネットワーク上に複数のコンテンツサーバが存在する場合
、単一のコンテンツサーバのGUIにより、当該複数のコンテンツサーバのコンテンツ情報をまとめた一つの録画一覧
の、表示装置での表示が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態に係るシステム構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る機器の機能ブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る処理動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示す本実施の形態におけるGUI制御システムは、コンテンツサーバ11と、コンテンツサーバ12と、表示装置20とが所定のネットワークで接続されて構成されている。
【0019】
コンテンツサーバ11は、RUI技術のRUIソース機能を有し、コンテンツ(録画番組など)および録画一覧(録画したビデオコンテンツの一覧を表示する画面)等のGUIを表示装置20に提供する機器であって、CPU(Central Processing Unite)等に制御され、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、液晶ディスプレイ等の表示機構およびマウス等を備え、さらに既知の入出力機構や通信機能を備える情報処理装置である。ここでは公知の構成・技術の詳細な説明は省略する(以下、同様)。
【0020】
コンテンツサーバ12は、RUI技術のRUIソース機能を有していない、コンテンツ(録画番組など)およびコンテンツリスト等を表示装置20に提供する機器であって、CPU(Central Processing Unite)等に制御され、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、液晶ディスプレイ等の表示機構およびマウス等を備え、さらに既知の入出力機構や通信機能を備える情報処理装置である。ここでは公知の構成・技術の詳細な説明は省略する(以下、同様)。なお、
図1では一つのみの機器を示したが、複数存在するシステム構成であってもよい。
【0021】
表示装置20は、RUI技術のRUIシンク機能を有し、GUI表示やコンテンツの再生を行う機器であって、CPU(Central Processing Unite)等に制御され、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、液晶ディスプレイ等の表示機構およびマウス等を備え、さらに既知の入出力機構や通信機能を備える情報処理装置である。ここでは公知の構成・技術の詳細な説明は省略する(以下、同様)。
【0022】
図2に本実施の形態におけるコンテンツサーバ11、コンテンツサーバ12および表示装置20の機能ブロック図を示す。
【0023】
コンテンツサーバ11は、デバイス探索応答部11−1、RUI提供部11−2、コンテンツリスト提供部11−3、配信部11−4および記憶部11−5を備えている。
【0024】
コンテンツサーバ12は、デバイス探索応答部12−1、コンテンツリスト提供部12−2、配信部12−3および記憶部12−4を備えている。
【0025】
表示装置20は、デバイス検出部21、RUI取得・ロード部22、コンテンツリスト取得部23、編集部24および再生部25を備えている。
【0026】
次に、本実施の形態における処理動作を
図3のフローチャートを参照して詳細に説明する。
図3を参照すると、まず、表示装置20のデバイス検出部21は、ネットワーク上の機器を探索する(S301)。
【0027】
コンテンツサーバ11のデバイス探索応答部11−1は、RUIデバイスとして応答し(S302)、また、サーバデバイスとして応答する(S303)。
一方、コンテンツサーバ12のデバイス探索応答部12−1は、サーバデバイスとして応答する(S304)。
【0028】
表示装置20のデバイス検出部21は、ネットワーク上のRUIデバイスとしてコンテンツサーバ11を検出し(S305)、また、ネットワーク上のサーバデバイスとしてコンテンツサーバ11・コンテンツサーバ12を検出する(S306)。
【0029】
なお、機器発見方式としては、UPnP(Universal Plug and Play)(登録商標)で規定されたSSDP(Simple Service Discovery Protocol)等が用いられてよい。SSDPはネットワーク上のUPnP機器をリアルタイムに発見する手順を規定しており、コンテンツサーバは検索パケットを受信した場合や自身がネットワークに接続された場合に、存在通知パケットを表示装置に送信する。これにより、表示装置はコンテンツサーバを検索・検出できる。
機器情報取得方式としては、DDD(Device Description document)等が用いられてよい。DDDには、機器名等の機器詳細情報や能力種別が記載されており、上記のSSDPの存在通知パケットに記載されたURL(Universal Resource Locator)から取得できる。RUI技術では、RUI技術の能力の有無と後述するRUIスクリプトの位置情報であるURLをさらに追記している。
【0030】
次に、表示装置20のRUI取得・ロード部22は、RUIデバイスとしてコンテンツサーバ11にRUIデータを要求する(S307)。
【0031】
コンテンツサーバ11のRUI提供部11−2は、表示装置20に記憶部11−5に格納されているRUIデータを送付し(S308)、表示装置20のRUI取得・ロード部22は、RUIデータを取得する(S309)。GUIイメージを、例えば、CE−HTML形式で送付し、その中には当然、コンテンツリスト1部分の記述が含まれる。
なお、RUI技術では、RUIスクリプトにより機器制御およびGUI共有が可能となる。RUIスクリプトは2D/3DのGUI部品の配置やアニメーション処理、コンテンツサーバが有するコンテンツのリモート視聴処理等を記述できる。コンテンツサーバは自身のGUIをRUIスクリプトで記述できるだけでなく、同じスクリプトを表示装置に公開して実行させることにより両機器間でGUIを共有することができる。
【0032】
ここでは、録画一覧(録画したビデオコンテンツの一覧を表示する画面)のGUI共有を例として説明する。コンテンツサーバの録画一覧は上記のRUIスクリプトによって記述されている。コンテンツサーバは、この“録画一覧のRUIスクリプト“(以下、「録画一覧スクリプト」という)をネットワークで接続された他の機器に対して提供する機能を有する。表示装置は、録画一覧スクリプトをコンテンツサーバからダウンロードして実行することによって、コンテンツサーバの録画一覧と同じGUIを提供・実現する。
録画一覧スクリプトおよび録画一覧スクリプトを解釈して実行するRUIスクリプトエンジンは、複数のモジュールから構成される。録画一覧アプリケーションは、機器制御ライブラリを介してコンテンツ情報の取得等の処理を実行するが、コンテンツサーバ上で動作する場合、機器制御ライブラリがコンテンツサーバ自身の機能を制御することでこの処理を実現している。これに対して、表示装置上で動作する場合、コンテンツサーバ制御ライブラリがHTTPクライアント等を介してコンテンツサーバと通信(表示装置が実行する録画一覧スクリプトは、HTTP等を用いた通信によってコンテンツサーバを制御する)することで実現する。
【0033】
次に、表示装置20のコンテンツリスト取得部23は、サーバデバイスとしてコンテンツサーバ11・コンテンツサーバ12にコンテンツリストデータを要求する(S310)。
【0034】
コンテンツサーバ11のコンテンツリスト提供部11−3は、表示装置20に記憶部11−5に格納されているコンテンツリストデータ1を送付し(S311)、また、コンテンツサーバ12のコンテンツリスト提供部12−2は、表示装置20に記憶部12−4に格納されているコンテンツリストデータ2を送付し(S312)、表示装置20のコンテンツリスト取得部23は、コンテンツリストデータ1・コンテンツリストデータ2を取得する(S313)。コンテンツリストデータ1・コンテンツリストデータ2は、例えば、XML形式で送付される。
【0035】
なお、RUIデータとコンテンツリストデータとの取得の順番等は上記のものに限られず、パラレル・シリアル処理等がなされてよい。
【0036】
そして、表示装置20の編集部24は、コンテンツリストデータ1(XML形式)と比較するなどにより、RUIデータ(CE−HTML形式)のコンテンツリスト1の記述部分(録画一覧スクリプト)を抽出する(S314)。
表示装置20の編集部24は、取得したコンテンツリストデータ1(XML形式)・コンテンツリストデータ2(XML形式)をコンテンツリストデータ1+コンテンツリストデータ2の一つのコンテンツリストデータのCE−HTML形式のスクリプトを生成し、抽出したRUIデータ(CE−HTML形式)のコンテンツリスト1の記述部分(録画一覧スクリプト)と置換する(S315)。
【0037】
そして、表示装置20のRUI取得・ロード部22は、置換済みの録画一覧スクリプト(CE−HTML形式)をロードする(S316)。コンテンツリストデータ1とコンテンツリストデータ2とが合成されたGUIが表示される。すなわち、コンテンツリスト画面部分はそのままで内容のみコンテンツリストデータ1+コンテンツリストデータ2となったGUIが表示される。なお、コンテンツリストの並べ方は既存の技術を適用して種々の工夫がなされてよく、検索機能等が追加されてもよい。
【0038】
また、コンテンツリストのコンテンツの再生に関し、表示装置はコンテンツサーバが有するコンテンツのフォーマット情報および位置情報(URL)をRUIスクリプトを介して取得し、再生したいコンテンツを当該URLからHTTP(Hypertext Transfer Protocol)等を用いて取得することでストリーミング再生が可能となる。録画一覧スクリプトは、コンテンツサーバが提供するCGI(Common Gateway Interface)等を用いて、コンテンツサーバからのコンテンツ情報の取得等を実行する。その際にComet等が用いられてもよい。
したがって、表示装置20の再生部25による再生画面に関しても、
図3と同様のフローでRUIデータとコンテンツソースデータとを両方取得し、RUIデータのコンテンツのURLの記述部分を置換することで実現可能である。
【0039】
また、上記の実施の形態では、コンテンツサーバ12は、RUI技術のRUIソース機能を有していないものとしていたが、コンテンツサーバ12もRUI技術のRUIソース機能を有している場合には、表示装置20のユーザ操作に応じた設定により、コンテンツサーバ11とコンテンツサーバ12とのいずれをRUIデバイスとするか選択する処理が追加される。その結果、コンテンツサーバ12がRUIデバイスとして選択された場合に、コンテンツサーバ11とは異なるGUIが共有されることとなってもよい。
【0040】
また、上記の実施の形態では、ステップS315で、コンテンツリストデータ1+コンテンツリストデータ2の一つのコンテンツリストデータのCE−HTML形式のスクリプトを生成し、抽出したRUIデータ(CE−HTML形式)のコンテンツリスト1の記述部分(録画一覧スクリプト)と置換していたが、抽出したRUIデータ(CE−HTML形式)のコンテンツリスト1の記述部分を生かして、コンテンツリストデータ2のみのCE−HTML形式のスクリプトを生成し、抽出したRUIデータ(CE−HTML形式)のコンテンツリスト1の記述部分に追加することで、コンテンツリストデータ1+コンテンツリストデータ2の内容を実現することであってもよい。
【0041】
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。例えば、コンテンツサーバ11、コンテンツサーバ12および表示装置20の機能を実現するためのプログラムを装置に読込ませて実行することにより装置の機能を実現する処理を行ってもよい。さらに、そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であるCD−ROMまたは光磁気ディスクなどを介して、または伝送媒体であるインターネット、電話回線などを介して伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
【符号の説明】
【0042】
11 コンテンツサーバ
12 コンテンツサーバ
20 表示装置