(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施の形態1における照明装置100を示す正視図及び断面図及び一部拡大断面図。
【
図2】実施の形態1におけるレンズ170を示す平面図及び断面図。
【
図3】実施の形態1における光源モジュール140を示す平面図。
【
図4】実施の形態1におけるカバー160を示す平面図。
【
図5】実施の形態1における光源142が発した光の経路を示す図。
【
図6】実施の形態1における光源142の1つが発した光によって照射される底面部181上の照度分布を示す図。
【
図7】実施の形態1における同種の複数の光源142が発した光によって照射される底面部181上の照度分布を示す図。
【
図8】実施の形態2における照明装置100を示す断面図。
【
図9】実施の形態2における光源142の1つが発した光によって照射される反射部180上の照度分布を示す図。
【
図10】実施の形態2における同種の複数の光源142が発した光によって照射される反射部180上の照度分布を示す図。
【
図11】実施の形態3における照明装置100を示す底面図及び断面図。
【
図12】実施の形態4における照明装置100を示す底面図及び断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
実施の形態1について、
図1〜
図7を用いて説明する。
【0009】
図1は、この実施の形態における照明装置100を示す正視図及び断面図及び一部拡大断面図である。
照明装置100は、例えば、室内の天井面などに埋め込んで使用する照明器具(いわゆるダウンライト型)である。照明装置100は、例えば、本体150と、枠110と、放熱フィン130と、電源装置120と、光源モジュール140と、カバー160と、レンズ170とを有する。
本体150(照明器具本体)は、略円筒状である。本体150は、天井面に埋め込まれる部分である。本体150は、光源モジュール140などを内蔵する。
枠110は、略円板状である。枠110は、天井面から室内に露出する部分である。枠110は、本体150の下底面に当たる位置に設けられている。枠110の半径は、本体150の半径よりも大きい。枠110は、略中央に、開口部111を有する。開口部111は、略円形である。開口部111は、照明装置100が放射する光が出てくる部分である。
放熱フィン130は、本体150の上底面の上に、本体150と一体に設けられている。放熱フィン130は、光源モジュール140などで発生した熱を外部に放熱する。放熱フィン130は、例えば、アルミニウムなど熱伝導率の高い材料で形成されている。
電源装置120は、本体150の上側、放熱フィン130に囲まれた位置に取り付けられている。電源装置120は、商用電源などから供給される電力(例えば交流電力)を、光源142を点灯するための電力(例えば直流電力)に変換する。電源装置120は、変換した電力を、光源モジュール140に対して供給する。
光源モジュール140(円盤状LEDモジュール)は、枠110の裏側に位置する。光源モジュール140は、基板141と、光源142とを有する。基板141は、例えばプリント配線板である。光源142は、例えばLEDパッケージである。光源142は、はんだ付けなどにより基板141に固定されている。光源モジュール140には、基板141に設けられたプリント配線などにより、電源装置120から供給された電力を光源142に供給するための光源回路が形成されている。
カバー160は、光源モジュール140を覆って、通電部分への接触を防ぐ。また、カバー160は、レンズ170を支え、位置決めする。カバー160は、凹部161と、孔部162とを有する。凹部161は、レンズ170と係合する形状である、孔部162は、光源142が発した光がレンズ170に入射するよう、光源142に対応する位置に設けられている。
レンズ170(ドーナツ型リング)は、略環状であり、例えば略トーラス形状(ドーナツ形状)である。レンズ170は、例えばアクリルやガラスなど、可視光を透過し、屈折率が1よりの材料で形成されている。レンズ170は、光を屈折透過する。レンズ170は、光源142が発した光を屈折して、反射部180の底面部181の略中央方向へ向かって集光する。
本体150の内面は、反射部180を形成している。反射部180(円柱状反射板)は、光を拡散反射する。反射部180は、レンズ170が屈折した光を反射して、開口部111から照明装置100の外部に放射させる。反射部180は、例えば、底面部181と、側面部182とを有する。底面部181は、本体150の上底面の内側に当たり、略円形である。底面部181は、枠110と略平行である。側面部182は、本体150の側面の内側に当たり、枠110に対して略垂直である。
【0010】
図2は、この実施の形態におけるレンズ170を示す平面図及び断面図である。
レンズ170は、例えば、中心軸271から半径272だけ離れた位置を中心とする半径273の円を、中心軸271を中心として回転した回転体である。レンズ170の外半径274は、半径272と半径273とを合計した和である。レンズ170の内半径275は、半径272から半径273を差し引いた差である。内半径275は、枠110の開口部111の半径よりもやや大きい。
【0011】
図3は、この実施の形態における光源モジュール140を示す平面図である。
基板141は、略円板状である。基板141は、略中央に、開口143を有する。開口143は、略円形であり、枠110の開口部111よりもやや大きい。
光源モジュール140は、複数の光源142を有する。複数の光源142は、基板141の開口143をぐるりと取り囲む略円形に、略等間隔に配置されている。光源142の中心点を結ぶ円の半径241は、レンズ170の外半径274よりも小さく、半径272よりも大きい。
光源142には、光源142aと、光源142bとの2種類がある。2種類の光源142a,142bは、交互に並んで配置されている。
光源142aと光源142bとは、例えば、主波長、色度座標、相関色温度などが異なる。照明装置100は、2種類の光源142a,142bが発する光を混合した光を放射する。これにより、照明装置100は、2種類の光源142a,142bが発する光の中間の色度座標や相関色温度を有する光を放射する。2種類の光源142a,142bそれぞれが発する光の強さは、あらかじめ定めた一定の強さであってもよいし、可変できる強さであってもよい。例えば、照明装置100は、相関色温度を指示する色温度信号を入力し、入力した色温度信号にしたがって、2種類の光源142a,142bそれぞれに供給する電力を決定することにより、2種類の光源142a,142bが発する光の強さを変える。これにより、照明装置100が放射する光の相関色温度が変化する。
【0012】
図4は、この実施の形態におけるカバー160を示す平面図である。
カバー160は、光源モジュール140よりも一回り大きい略円板状である。カバー160は、略中央に開口163を有する。開口163は、略円形であり、光源モジュール140の開口143よりも一回り小さい。凹部161は、レンズ170の形状に合わせて円状である。光源モジュール140の光源142の数と同じ数の孔部162が、光源142の位置に対応する位置に設けられている。
【0013】
図5は、この実施の形態における光源142が発した光の経路を示す図である。
光源142が発した光は、レンズ170を透過して屈折し、反射部180の底面部181の中心方向へ向かい、底面部181に当たって拡散反射する。これにより、2種類の光源142a,142bが発した光が混合する。底面部181に当たって拡散反射した光は、一部が開口部111から照明装置100の外部へ直接放射され、他の一部が側面部182に当たって再拡散するなどして、開口部111から照明装置100の外部へ放射される。
【0014】
図6は、この実施の形態における光源142の1つが発した光によって照射される底面部181上の照度分布を示す図である。
なお、斜線の密度が濃いほど明るいことを表わす。
1つの光源142が発した光は、レンズ170を透過して屈折することにより、底面部181の中心付近を照射する。特に、開口部111の上に当たる部分を、最も明るく照射する。
【0015】
図7は、この実施の形態における同種の複数の光源142が発した光によって照射される底面部181上の照度分布を示す図である。
この図において、左側の図は、光源142aが発した光による照度分布を示す。右側の図は、光源142bが発した光による照度分布を示す。
それぞれの種類の光源142a,142bが発した光は、底面部181の中心付近に集中し、開口部111の上に当たる部分を最も明るく照射する。それぞれの種類の光が最も明るく照射する範囲がほぼ同じであるため、2種類の光を、色むらなく、混合することができる。
【0016】
このように、レンズ170が底面部181の中心付近に集めた光を、反射部180が拡散反射することにより、光の損失を抑えつつ、複数の光源142が発した光を混ぜ合わせることができる。
なお、光源142の種類は、1種類であってもよいし、3種類以上でもあってもよい。
光源142の種類が1種類の場合、複数の光源142が発する光を混ぜ合わせることにより、グレアを低減することができ、例えばLED光源の粒々感をなくすことができる。
また、光源142の種類が複数の場合、複数の光源142が発する光を混ぜ合わせることにより、グレアを低減するとともに、色むらを低減することができる。
【0017】
実施の形態2.
実施の形態2について、
図8〜
図10を用いて説明する。
なお、実施の形態1と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0018】
図8は、この実施の形態における照明装置100を示す断面図である。
照明装置100は、反射部180の形状が実施の形態1と異なる。
反射部180(ドーム状反射板)は、例えば回転放物面形状や球面形状など、中央部分が周辺部分よりも光源モジュール140から離れたドーム状(椀状)である。
【0019】
図9は、この実施の形態における光源142の1つが発した光によって照射される反射部180上の照度分布を示す図である。
反射部180がドーム状なので、1つの光源142が発した光は、実施の形態1よりも狭い範囲を照射する。特に、反射部180の中心から遠い方向に照射される光は、反射部180のドーム状側面に当たるので、実施の形態1よりも反射部180の中心に近い位置を照射する。
【0020】
図10は、この実施の形態における同種の複数の光源142が発した光によって照射される反射部180上の照度分布を示す図である。
この図において、左側の図は、光源142aが発した光による照度分布を示す。右側の図は、光源142bが発した光による照度分布を示す。
それぞれの種類の光源142a,142bが発した光は、底面部181の中心付近に集中し、開口部111の上に当たる部分を最も明るく照射する。それぞれの種類の光が最も明るく照射する範囲がほぼ同じであるため、2種類の光を、色むらなく、混合することができる。
【0021】
実施の形態3.
実施の形態3について、
図11を用いて説明する。
なお、実施の形態1または実施の形態2と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0022】
図11は、この実施の形態における照明装置100を示す底面図及び断面図である。
照明装置100は、実施の形態1で説明した構成に加えて、更に、拡散板190を有する。
【0023】
拡散板190(拡散透過部)は、略円板状である。拡散板190は、光を拡散透過する。拡散板190は、枠110の開口部111に嵌められている。拡散板190は、反射部180に当たって拡散反射し、開口部111を通って照明装置100の外部に出る光を拡散させる。
【0024】
このように、開口部111に拡散板190を設けることにより、照明装置100が放射する光の色むらを更に低減することができ、グレアを低減することができる。
【0025】
なお、反射部180の形状は、実施の形態2で説明した形状であってもよい。
【0026】
実施の形態4.
実施の形態4について、
図12を用いて説明する。
なお、実施の形態1〜実施の形態3と共通する部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0027】
図12は、この実施の形態における照明装置100を示す底面図及び断面図である。
照明装置100は、実施の形態1で説明した枠110を有さず、全体を天井面などに埋め込んで使用する照明器具(いわゆる小型シーリング型)である。
放熱フィン130は、本体150の上側ではなく、本体150の下側、実施の形態1で説明した枠110の位置に設けられている。放熱フィン130は、ネジ穴131と、円筒部132とを有する。ネジ穴131は、照明装置100を天井面に固定するネジと螺合する。円筒部132は、枠110の開口部111に相当し、反射部180に当たって拡散反射した光を照明装置100の外部に放射する。
【0028】
このように、放熱フィン130を本体150の下側に設けることにより、光源モジュール140で発生した熱が、放熱フィン130に伝わりやすくなる。このため、光源モジュール140で発生した熱の放熱効率が高くなる。
【0029】
なお、反射部180の形状は、実施の形態2で説明した形状であってもよい。
【0030】
以上、各実施の形態で説明した構成は、一例であり、他の構成であってもよい。例えば、異なる実施の形態で説明した構成を組み合わせた構成であってもよいし、本質的でない部分の構成を他の構成で置き換えた構成であってもよい。例えば、照明装置100は、天井面などから吊下げて使用する照明器具(いわゆるペンダント型)であってもよい。