特許第5713892号(P5713892)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5713892
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】ポリウレアマイクロカプセルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 13/14 20060101AFI20150416BHJP
   A61L 9/04 20060101ALI20150416BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20150416BHJP
   C11B 9/00 20060101ALI20150416BHJP
   C11D 3/50 20060101ALN20150416BHJP
【FI】
   B01J13/14
   A61L9/04
   A61L9/01 Q
   C11B9/00 Z
   !C11D3/50
【請求項の数】13
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2011-514157(P2011-514157)
(86)(22)【出願日】2009年6月8日
(65)【公表番号】特表2011-524805(P2011-524805A)
(43)【公表日】2011年9月8日
(86)【国際出願番号】IB2009052414
(87)【国際公開番号】WO2009153695
(87)【国際公開日】20091223
【審査請求日】2012年3月30日
(31)【優先権主張番号】PCT/IB2008/052368
(32)【優先日】2008年6月16日
(33)【優先権主張国】IB
(73)【特許権者】
【識別番号】390009287
【氏名又は名称】フイルメニツヒ ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】FIRMENICH SA
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100112793
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳大
(74)【代理人】
【識別番号】100128679
【弁理士】
【氏名又は名称】星 公弘
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100156812
【弁理士】
【氏名又は名称】篠 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(72)【発明者】
【氏名】ラウシーヌ ワリ
(72)【発明者】
【氏名】アルノー ストリュイゥ
(72)【発明者】
【氏名】エステル ラサ
(72)【発明者】
【氏名】マルレーヌ ジャクモン
(72)【発明者】
【氏名】オットー グレーター
(72)【発明者】
【氏名】クロディ ベルゥアル ドレヴェ
【審査官】 平塚 政宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−234360(JP,A)
【文献】 特表2002−500630(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/117041(WO,A1)
【文献】 特開2001−202037(JP,A)
【文献】 特表2007−524743(JP,A)
【文献】 特表2006−517205(JP,A)
【文献】 特開2005−120074(JP,A)
【文献】 特表2003−525917(JP,A)
【文献】 特開2003−001100(JP,A)
【文献】 特表2004−502519(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 13/14
A61L 9/01
A61L 9/04
C11B 9/00
C11D 3/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリウレアマイクロカプセルの製造方法であって、
a) 香料中で少なくとも2つのイソシアネート基を有する少なくとも1つのポリイソシアネートを溶解させること;
b) 工程a)で得られた混合物に、コロイド安定剤を
・ 0.1%〜0.4%のポリビニルアルコール、および
・ ビニルピロリドンおよび四級化ビニルイミダゾールの0.6%〜1%のカチオン性コポリマー
(該パーセンテージは、コロイド安定剤の総質量に対する質量によって定義されている)
の水溶液の形態で添加すること、
c) 工程b)で得られた混合物に、水溶性グアニジン塩およびグアニジンからなる群から選択される反応物質を添加して、ポリイソシアネートを有するポリウレア壁を形成すること
を含む、製造方法。
【請求項2】
ビニルピロリドンおよび四級化ビニルイミダゾールのカチオン性コポリマーが、Luviquat(登録商標) Ultra CareまたはLuviquat(登録商標) FC 550であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ポリイソシアネートが少なくとも3つのイソシアネート官能基を含むことを特徴とする、請求項1あるいは2に記載の方法。
【請求項4】
ポリイソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体、イソホロンジイソシアネートの三量体、またはヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットであることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
工程c)で添加される反応物質が、炭酸グアニジンであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
香料の濃度が、マイクロカプセルの総質量に対して28〜60質量%であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
香料が、自身の質量の5%未満の第一級アルコール、自身の質量の10%未満の第二級アルコールおよび自身の質量の15%未満の第三級アルコールを含有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも30%の香料が、以下の群
・ 第1群: 少なくとも1つの直鎖または分枝鎖のC1〜C4−アルキルまたはアルケニル置換基によって置換された、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサノンまたはシクロヘキセノン環を含む芳香成分;
・ 第2群: 少なくとも1つの直鎖または分枝鎖のC4〜C8−アルキルまたはアルケニル置換基によって置換された、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタノンまたはシクロペンテノン環を含む芳香成分;
・ 第3群: フェニル環を含む芳香成分、または少なくとも1つの直鎖または分枝鎖のC5〜C8−アルキルまたはアルケニル置換基で、もしくは少なくとも1つのフェニル置換基で、および随意に1つまたはそれより多くの直鎖または分枝鎖のC1〜C3−アルキルまたはアルケニル置換基で置換されたシクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサノン、またはシクロヘキセノン環を含む芳香成分;
・ 第4群: 少なくとも2つの融合もしくは連結されたC5および/またはC6環を含む芳香成分;
・ 第5群: 樟脳状の環構造を含む芳香成分;
・ 第6群: 少なくとも1つのC7〜C20−環構造を含む芳香成分;
・ 第7群: 3.5より上のlogP値を有し、且つ、少なくとも1つのtert−ブチルまたは少なくとも1つのトリクロロメチル置換基を含む芳香成分;
(パーセンテージは香料の総質量に対する質量によって定義されている)
から選択される芳香成分からなることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも30%の香料が、第3〜7群から選択される芳香成分からなることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも30%の香料が、第3、4、6または7群から選択される芳香成分からなることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
香料が、少なくとも30%の(パーセンテージは香料の総質量に対する質量によって定義されている)、3より上のlogPを有する芳香成分を含むことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法によって得られるポリウレアマイクロカプセル。
【請求項13】
請求項12に定義されたマイクロカプセルを含む、ホームケアまたはパーソナルケア製品の形態での消費者製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、ホームケアまたはパーソナルケア製品中で使用できるポリウレア壁を有する香料含有マイクロカプセルの製造方法、並びにマイクロカプセル自身、およびそれらのマイクロカプセルを含む消費者製品に関する。
【0002】
本発明の方法は、特定のコロイド安定剤を、規定された割合の特定のポリマーを含む水溶液の形態で使用する。
【0003】
発明の背景および解決されるべき課題
香料産業が直面している1つの問題は、発香性化合物によって提供される嗅覚上の利益が、その揮発性、特に"トップノート"の揮発性によって比較的速く損失することである。この問題は一般に、送達系、例えば香料を含有するカプセルが、その芳香を制御して放出することを使用して取り組まれている。
【0004】
ポリイソシアネートとポリアミンとの間の重合によって形成されるポリウレアカプセルは、当該技術分野でよく知られている。しかしながら、かかる送達系には、特に界面活性剤ベースの製品、例えば前記の送達系に対して非常に攻撃的である洗浄剤中に混合された場合、安定性の問題がある。
【0005】
カプセルの良好な安定性と良好な分散性とを共に有するのは特に困難である。カプセルの有効性、並びにその香料保持能力は、特に製品ベース中でのカプセルの安定性に依存している。他方で、その分散が非常に重要であり、なぜなら、カプセルの凝集は、カプセル含有製品の相分離傾向を増加し、それは重大な欠点であるからである。
【0006】
香料産業が直面している他の重要な問題は、使用されることが意図されている、処理のための基材、例えばテキスタイル、肌、髪または他の表面上に良好に堆積される送達系を提供することである。この問題に取り組むために、カチオン性カプセルの使用が先行技術において提案されている。カチオン性カプセルが、いくつかの用途においてより良く分散されることも公知である。
【0007】
例えば、WO01/41915号はカチオン性の電荷を所有するカプセルの製造方法を開示している。申し立てによると、かかる方法は広範な種類のマイクロカプセルに適用でき、特にポリウレタン−ポリウレアマイクロカプセルが述べられている。それらの形成後、カプセルはカチオン性ポリマーを用いた処理に好ましい媒体中に置かれる。カチオン性ポリマーを用いた処理を基本のカプセルスラリーの精製後に実施し、カプセル壁にその形成中に組み込まれなかったアニオン性または中性ポリマー、およびカプセル化工程に必要とされる他の自由電子帯電化合物を除去する。特に、該カプセルは希釈され、単離され、その後、水中に再懸濁されるか、またはさらに洗浄されてアニオン性化合物をさらに除去される。精製段階後、該カプセルは強力に攪拌され、且つ、カチオン性ポリマーが添加される。多くの他の適したポリマーの中で、ポリビニルピロリドンの部分的に四級化されたコポリマーがこの目的のために挙げられる。記載される方法は、カプセル形成後にいくつかの段階を含み、従って、前記の方法は時間がかかり且つ経済的に有益ではない。
【0008】
US2006/0216509号もまた、ポリウレアカプセルのカチオン化のための方法を開示している。この方法は、壁形成の間にポリアミンの添加を必要とし、従って該カプセルは媒体のpHに依存して潜在的な電荷を保有している。形成されると、カプセルは引き続き、酸の作用またはアルキル化によってカチオン化されて永続的に正の電荷を保有する。従って、カチオン性化合物はカプセル壁と、後者を化学的に変化させながら反応する。
【0009】
いくつかの先行技術文献はポリウレアマイクロカプセルを開示するが、それらはカチオン性ではない。例えば、US5225118号は、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの水溶液の形態でコロイド安定剤を含むポリウレアマイクロカプセルを開示しているが、この安定剤はカチオン性ではなく、従ってマイクロカプセルはいかなる正電荷も保有しない。本発明のマイクロカプセルは、それらが適用される表面上でより良好な堆積を示し、さらに製品ベース中でより良好な分散を示す。
【0010】
他の例はWO2007/004166号であり、それはポリビニルアルコールとアニオン性界面活性剤とを含むポリウレアマイクロカプセルについて記載している。ここでもまた、それらのマイクロカプセルはカチオン性ではない。反対に、それらはアニオン性であり、従って本発明のマイクロカプセルと比較すると、異なる特性を有する。特に、本発明のマイクロカプセルは、製品ベース中、特に構造化されていない液体洗浄剤中でより良好に分散される、驚くべき且つ有利な効果を有している。
【0011】
本発明は、ポリウレアマイクロカプセル製造のための新規の単純化された方法を提供する。それは有利にも、永続的に正電荷を保有するポリウレアマイクロカプセルを製造するための一段階法を提供して問題を解決し、該カプセルは安定であり、製品ベース中で良好に分散され、且つ着香された製品が適用される基材上に良好に堆積される。一段階法として、先行技術の場合とは異なり、カプセル形成後にいかなるさらなる段階も必要としない方法を意味する。
【0012】
上で挙げられた先行技術のいずれも、以下に記載される本発明の方法における特定の安定剤の使用を教示しておらず、且つ、特に前記の安定剤を形成するポリマーの特定の割合を教示していない。
【0013】
本発明の概要
本発明は、香料がカプセル化されているカチオン性ポリウレアマイクロカプセルの製造方法に関する。本発明はカプセルそれ自身、並びに芳香組成物およびそれらを含有する着香された物品に関する。
【0014】
発明の詳細な説明
本発明の1つの課題は、ポリウレアマイクロカプセルの製造方法であって、
a) 香料中で少なくとも2つのイソシアネート基を有する少なくとも1つのポリイソシアネートを溶解すること;
b) 工程a)で得られた混合物に、コロイド安定剤を
a. 0.1%〜0.4%のポリビニルアルコール、および
b. ビニルピロリドンおよび四級化ビニルイミダゾールの0.6%〜1%のカチオン性コポリマー
(パーセンテージは、コロイド安定剤の総質量に対する質量によって定義されている)
の水溶液の形態で添加すること、
c) 工程b)で得られた混合物に、水溶性グアニジン塩およびグアニジンからなる群から選択される反応物質を添加して、ポリイソシアネートを有するポリウレア壁を形成すること
を含む、製造方法である。
【0015】
段階a)においてポリイソシアネートが溶解される香料は、芳香成分単独、または芳香組成物の形態での成分の混合物であってよい。かかる芳香成分の特定の例は、現行の文献、例えばPerfume and Flavour Chemicals, 1969 (および後続の版), S. Arctander著, モントクレア ニュージャージー(米国)、並びに香料産業に関する多くの特許および他の文献内で見出される。それらは消費者製品に着香する、即ち心地よい匂いを消費者製品に付与する技術の当業者にはよく知られている。
【0016】
芳香成分は、香料産業において現在使用されている溶剤中に溶解されていてもよい。該溶剤は好ましくはアルコールではない。かかる溶剤の例は、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、Abalyn(登録商標)、安息香酸ベンジル、エチルシトレート、リモネンまたは他のテルペンまたはイソパラフィンである。好ましくは、該溶剤は非常に疎水性であり、且つ、例えばAbalyn(登録商標)のように高度に立体障害されている。好ましくは、該香料は30%未満の溶剤を含む。より好ましくは、該香料は20%未満の、さらにより好ましくは10%未満の溶剤を含む(すべてのそれらのパーセンテージは香料の総質量に対する質量によって定義されている)。最も好ましくは、該香料は本質的に溶剤を含まない。
【0017】
好ましい成分は、高い立体障害性を有するものであり、且つ特に以下の群の1つからのものである:
・ 第1群: 少なくとも1つの直鎖または分枝鎖のC1〜C4−アルキルまたはアルケニル置換基によって置換された、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサノンまたはシクロヘキセノン環を含む芳香成分;
・ 第2群: 少なくとも1つの直鎖または分枝鎖のC4〜C8−アルキルまたはアルケニル置換基によって置換された、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタノンまたはシクロペンテノン環を含む芳香成分;
・ 第3群: フェニル環を含む芳香成分、または少なくとも1つの直鎖または分枝鎖のC5〜C8−アルキルまたはアルケニル置換基で、もしくは少なくとも1つのフェニル置換基で、および随意に1つまたはそれより多くの直鎖または分枝鎖のC1〜C3−アルキルまたはアルケニル置換基で置換されたシクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサノン、またはシクロヘキセノン環を含む芳香成分;
・ 第4群: 少なくとも2つの融合もしくは連結されたC5および/またはC6環を含む芳香成分;
・ 第5群: 樟脳状の環構造を含む芳香成分;
・ 第6群: 少なくとも1つのC7〜C20−環構造を含む芳香成分;
・ 第7群: 3.5より上のlogP値を有し、且つ、少なくとも1つのtert−ブチルまたは少なくとも1つのトリクロロメチル置換基を含む芳香成分。
【0018】
それらの群のそれぞれからの成分の例は以下である:
・ 第1群: 2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド(製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、イソシクロシトラール、メントン、イソメントン、Romascone(登録商標) (メチル 2,2−ジメチル−6−メチレン−1−シクロヘキサンカルボキシレート、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、ネロン、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、テルペニルアセテート、ジヒドロテルペニルアセテート、ジペンテン、オイカリプトール、ヘキシレート、ローズオキサイド、Perycorolle(登録商標) ((S)−1,8−p−メンタジエン−7−オール、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、1−p−メンテン−4−オール、(1RS,3RS,4SR)−3−p−メンタニルアセテート、(1R,2S,4R)−4,6,6−トリメチル−ビシクロ[3,1,1]ヘプタン−2−オール、Doremox(登録商標) (テトラヒドロ−4−メチル−2−フェニル−2H−ピラン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、シクロヘキシルアセテート、シクラノールアセテート、フルクタレート(Fructalate) (1,4−シクロヘキサンジエチルジカルボキシレート、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Koumalactone(登録商標) ((3ARS,6SR,7ASR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−ベンゾ[B]フラン−2−オン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、ナタクトン(Natactone) ((6R)−perhydro−3,6−ジメチル−ベンゾ[B]フラン−2−オン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、2,4,6−トリメチル−4−フェニル−1,3−ジオキサン、2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド;
・ 第2群: (E)−3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール (製造元: Givaudan SA、ヴェルニエ、スイス)、(1’R,E)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−2−ブテン−1−オール (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Polysantol(登録商標) ((1’R,E)−3,3−ジメチル−5−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−2−オール、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、フルラモン(fleuramone)、Paradisone(登録商標) (メチル−(1R)−シス−3−オキソ−2−ペンチル−1−シクロペンタンアセテート、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、ベルトン(Veloutone) (2,2,5−トリメチル−5−ペンチル−1−シクロペンタノン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Nirvanol(登録商標) (3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ペンタノール(製造元、Givaudan SA、ヴェルニエ、スイス);
・ 第3群: ダマスコン、Neobutenone(登録商標) (1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、ネクタラクトン ((1’R)−2−[2−(4’−メチル−3’−シクロヘキセン−1’−イル)プロピル]シクロペンタノン)、アルファ−イオノン、ベータ−イオノン、ダマセノン、Dynascone(登録商標) (1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オンと1−(3,3−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オンとの混合物、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Dorinone(登録商標) ベータ(1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテン−1−オン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Romandolide(登録商標) ((1S,1’R)−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパノエート、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、2−tert−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート (製造元: International Flavors and Fragrances、米国)、Limbanol(登録商標) 1−(2,2,3,6−テトラメチル−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、トランス−1−(2,2,6−トリメチル−1−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、(E)−3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、テルペニルイソブチレート、Lorysia(登録商標) (4−(1,1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセテート、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、8−メトキシ−1−p−メンテン、Helvetolide(登録商標) ((1S、1’R)−2−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロピルプロパノーエート 、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、パラ tert−ブチルシクロヘキサノン、メンテンチオール(menthenethiol)、1−メチル−4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、アリルシクロヘキシルプロピオネート、シクロヘキシルサリチレート;
・ 第4群: メチルセドリルケトン(製造元: International Flavors and Fragrances、米国)、ベルジレート(Verdylate)、ベチベロール(vetyverol)、ベチベロン(vetyverone)、1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン(製造元: International Flavors and Fragrances、米国)、(5RS,9RS,10SR)−2,6,9,10−テトラメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−3,6−ジエン、およびその(5RS,9SR,10RS)異性体、6−エチル−2,10,10−トリメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−3,6−ジエン、1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4−インデノン (製造元: International Flavors and Fragrances、米国)、Hivernal(登録商標) (3−(3,3−ジメチル−5−インダニル)プロパナールと3−(1,1−ジメチル−5−インダニル)プロパナールとの混合物、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Rhubofix(登録商標) (3’,4−ジメチル−トリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデカ−4−エン−9−スピロ−2’−オキシラン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、9/10−エチルジエン−3−オキサトリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデカン、Polywood(登録商標) (ペルヒドロ−5,5,8A−トリメチル−2−ナフタレニルアセテート、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、オクタリノール(octalynol)、Cetalox(登録商標) (ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−ナフト[2,1−b]フラン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカ−3−エン−8−イルアセテートおよびトリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカ−4−エン−8−イルアセテート、並びにトリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカ−3−エン−8−イルプロパノエートおよびトリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デカ−4−エン−8−イルプロパノエート;
・ 第5群: 樟脳、ボルネオール、イソボルニルアセテート、8−イソプロピル−6−メチル−ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2−カルバルデヒド、カンフォピネン(camphopinene)、セドランバー(cedramber) (8−メトキシ−2,6,6,8−テトラメチル−トリシクロ[5.3.1.0(1,5)]ウンデカン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、セドレン、セドレノール、セドロール、Florex(登録商標) (9−エチリデン−3−オキサトリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデカン−4−オンと10−エチリデン−3−オキサトリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデカン−4−オンとの混合物、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、3−メトキシ−7,7−ジメチル−10−メチレン−ビシクロ[4.3.1]デカン (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス);
・ 第6群: Cedroxyde(登録商標) (トリメチル−13−オキサビシクロ−[10.1.0]−トリデカ−4,8−ジエン, 製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、アンブレットリド LG ((E)−9−ヘキサデセン−16−オリド、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Habanolide(登録商標) (ペンタデセノリド、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、ムセノン (3−メチル−(4/5)−シクロペンタデセノン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、ムスコン (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Exaltolide(登録商標) (ペンタデカノリド、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、Exaltone(登録商標) (シクロペンタデカノン、製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、(1−エトキシエトキシ)シクロドデカン (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)、アストロトン(Astrotone);
・ 第7群: Lilial(登録商標) (製造元: Givaudan SA、 ヴェルニエ、スイス)、 ロジノール(rosinol)。
【0019】
好ましくは、ポリイソシアネートが溶解される香料は、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%の、上記で定義された第1〜7群から選択される成分を含む。より好ましくは、前記の芳香組成物は、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%の、上記で定義された第3〜7群からの成分を含む。最も好ましくは、前記の組成物は、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%の、上記で定義された第3、4、6、または7群からの成分を含む。
【0020】
他の好ましい実施態様によれば、該香料は少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%の、約3より上、好ましくは約3.5より上、且つさらにより好ましくは3.75より上のlogPを有する成分を含む。
【0021】
本発明のさらなる実施態様によれば、本発明の方法において使用される香料は、自身の質量の5%未満の第一級アルコール、自身の質量の10%未満の第二級アルコールおよび自身の質量の15%未満の第三級アルコールを含有する。好ましくは、本発明の方法で使用される香料はいかなる第一級アルコールも含有せず、且つ、10%未満の第二級および第三級アルコールを含有する。
【0022】
本発明の他の好ましい実施態様によれば、本発明の方法において28〜60%の量の香料が使用され、それらのパーセンテージはマイクロカプセルの総質量に対する質量によって定義されている。
【0023】
本発明の方法において使用されるポリイソシアネートは、少なくとも2つのイソシアネート基を含む。好ましくは、それは少なくとも3つのイソシアネート基を含有する。官能基の数に従って、カプセル壁の最適な細網化またはネットワークが達成され、従ってマイクロカプセルが驚くほど長期化された香料の緩慢な放出、並びに消費者製品中で驚くほど改善された安定性を示すことが提供される。
【0024】
低揮発性のポリイソシアネート分子が、その低毒性ゆえに好ましい。特に、ポリイソシアネートは好ましくはヘキサメチレンジイソシアネートの三量体、イソホロンジイソシアネートの三量体、またはヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットからなる群から選択され、それらの中ではヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットがさらにより好ましい。
【0025】
好ましくは、ポリイソシアネートは溶液の総質量に対して2〜20質量%の量で添加される。
【0026】
工程b)において添加されるコロイド安定剤は、安定剤としてポリビニルアルコール、およびビニルピロリドンおよび四級化ビニルイミダゾールのカチオン性コポリマーを含み、それは界面活性剤ベースの消費者製品中にカプセルを分散させることにおいて非常に効果的である。
【0027】
好ましい実施態様によれば、コロイド安定剤は、
a. 0.15〜0.25%のポリビニルアルコール、および
b. 0.75〜1%の、ビニルピロリドンおよび四級化ビニルイミダゾールのカチオン性コポリマー
(パーセンテージはコロイド安定剤の総質量に対する質量によって定義されている)
の水溶液の形態である。
【0028】
相分離しない安定したエマルションを得るために、それらのポリマーを上記で定義された濃度で添加しなければならない。特に、より高い濃度のポリビニルアルコールの使用は、カプセルが界面活性剤ベースの消費者製品に添加された際に相分離を誘発する。該コロイド安定剤は、両方のポリマーを水中で溶解させることによって容易に製造できる。
【0029】
好ましい実施態様によれば、ビニルピロリドンおよび四級化ビニルイミダゾールのカチオン性コポリマーは、商品名Luviquat(登録商標)の元で販売されているものの1つであり、特にLuviquat(登録商標) Ultra CareまたはLuviquat(登録商標) FC 550 (製造元:BASF)であり、それらの製品は、水溶液中で、ある範囲の電荷密度を有するビニルピロリドン(VP)および四級化ビニルイミダゾール(QVI)のコポリマーとして定義されている。
【0030】
本発明の方法の工程c)において、水溶性グアニジン塩およびグアニジンの群から選択される反応物質を添加する。"水溶性グアニジン塩"とは、水中に可溶性、且つ、グアニジンと酸との反応から得られる塩を意味する。かかる塩の1つの例は、炭酸グアニジンである。マイクロカプセルのポリウレア壁は、工程a)で溶解されたポリイソシアネートと、工程c)で添加された反応物質との間の界面重合の結果である。
【0031】
好ましくは、工程a)で香料中に溶解されたイソシアネート基 1モルにつき、1〜3、好ましくは1.2〜2モルのグアニジンまたはグアニジン塩を工程c)で添加する。従って、過剰な前記の反応物質が添加される。
【0032】
分散液中で、ポリイソシアネートと、グアニジンまたはグアニジン塩との間での重合を誘発するために、特定の作用は必要ではない。該反応は前記の反応物質を添加した直後に開始する。好ましくは、反応を2〜15時間、より好ましくは4〜10時間維持する。
【0033】
ポリウレア壁の特定の組成は、カプセルがテキスタイルまたは髪上に置かれると、経時的に充分に緩慢で且つ一定の香料の放出を達成する一方、製品ベース中で所望の安定性を示す、放出と保持との間の精密なバランスでのマイクロカプセルを得る上でのキーである(例えば、消費者製品の界面活性剤による香料の抽出を効率的に打ち消す)。従って、上記のものの中でのグアニジンまたはグアニジン塩の選択およびポリイソシアネートの選択は、カプセルの特性および安定性の精密な調節を可能にする。
【0034】
分散液は、高剪断混合によって製造され、且つ、所望の液滴の大きさへと調整される。液滴の大きさは光散乱測定または顕微鏡を用いて検査できる。本発明の目的のために、分散液は、油滴が乳化剤によって安定化されるエマルションとは対照的に、コロイド安定剤による油滴の安定化によって特徴付けられる。
【0035】
任意の上述の実施態様の方法によって得られるマイクロカプセルもまた、本発明の対象である。従って、マイクロカプセルは、
・ ポリウレア壁 (前記は少なくとも2つのイソシアネート官能基を含む少なくとも1つのポリイソシアネートと、水溶性グアニジン塩およびグアニジンからなる群から選択される少なくとも1つの反応物質との間の重合の反応生成物である);
・ コロイド安定剤;および
・ カプセル化された香料;
を含み、該マイクロカプセルはコロイド安定剤が、
・ 0.1〜0.4%のポリビニルアルコール;
・ 0.6〜1%のビニルピロリドンおよび四級化ビニルイミダゾールのカチオン性コポリマー;
(全てのパーセンテージはコロイド安定剤の総質量に対する質量によって定義されている)
の水溶液からなることを特徴とする。
【0036】
得られたマイクロカプセルは、1〜50μmに含まれる、且つ好ましくは5〜20μmに含まれる平均直径を有している。本文脈において、"平均直径"は、算術平均を示す。本発明者らは、この大きさのマイクロカプセルで、目標とする表面、例えばテキスタイル、髪または肌へのマイクロカプセルの最適な堆積および/または付着性が得られることを見出した。
【0037】
マイクロカプセルは好ましくは、20〜60mV、好ましくは25〜45mVに含まれるゼータ電位によっても特徴付けられる。
【0038】
ポリウレア壁組成物、ポリイソシアネート、香料、コロイド安定剤およびグアニジンまたは水溶性グアニジン塩は、マイクロカプセルの製造方法に関して、上記で定義された通りである。
【0039】
本発明のマイクロカプセルは有利にも、カプセル化された香料の調節された放出のために使用できる。従って、それらのマイクロカプセルが着香される消費者製品中に芳香成分として含まれることが特に高く評価される。この結果は、非常に驚くべきであり、なぜなら、前記の消費者製品は多量(典型的には自身の質量の10%より多く)の特定の種類の界面活性剤/張力活性剤/溶剤、および前記のカプセルの安定性および性能を著しく損なうことが知られているものを含有することがあるからである。換言すれば、消費者製品における本発明のマイクロカプセルの使用は、他の類似した技術のカプセルの同一の使用を上回る、予想外の長所を提供する。
【0040】
以下の例に示される通り、本発明の方法によって得られるカチオン性ポリウレアマイクロカプセルは、処理される表面上での香料の堆積の改善と共に、化学的に攻撃的な環境における安定性の改善を提供し、従って、特に洗浄剤および布地用柔軟剤中での香料の良好な保持を提供する。カチオン性ポリウレアマイクロカプセルもまた、消費者製品ベース中でよく分散し、従って、該ベースへのカプセルの添加に際して、且つ、充分な保管期間の間、相分離は誘発されない。本発明のマイクロカプセルは、カプセル化された香料の調節された放出を提供し、前記の香料はマイクロカプセルからゆっくりと放出され、従って香料の長い持続性および強度を著しく改善する。
【0041】
従って、本発明のマイクロカプセルを含む着香された消費者製品もまた、本発明の対象である。特に、該消費者製品はホームケアまたはパーソナルケア製品の形態であってよい。好ましくは、それは液体のシャンプー、ヘアコンディショナー、シャワージェル、洗浄剤、全ての目的の洗剤または布地用柔軟剤の形態、または粉末またはタブレットの洗浄剤の形態である。より好ましくは、消費者製品は液体、粉末またはタブレットの洗浄剤の形態、または布地用柔軟剤の形態である。洗浄剤として、ここでは、様々な表面を洗うための、または掃除するための洗浄剤組成物または洗剤製品などの製品が含まれ、例えばテキスタイル、皿、または硬質の表面(床、タイル、石張りの床など)の処理が想定されている。好ましくは、該表面はテキスタイルである。
【0042】
本発明の方法において得られた反応混合物を、そのままで、消費者製品に着香するために使用できる。例えば、反応混合物を液体の布地用柔軟剤に、該柔軟剤の総質量に対して0.1〜30質量%の割合で直接的に添加できる。選択的に、本発明において得られるマイクロカプセルを、消費者製品に混合される前に反応混合物から単離してもよい。同様に、本発明のマイクロカプセルを含む反応混合物を、乾燥した粉末化製品、例えば洗濯粉末、または粉末化洗浄剤上に噴霧するか、または該マイクロカプセルを乾燥させて、それらの製品へ固体の形態で添加してもよい。
【0043】
好ましくは、該消費者製品は0.01〜4.5%、より好ましくは0.01〜4%の本発明のマイクロカプセルを含む(それらのパーセンテージは消費者製品の総質量に対する質量によって定義されている)。当然、上記の濃度をそれぞれの製品における所望の嗅覚効果に従って適合させてよい。
【0044】
本発明のマイクロカプセルが混合され得る消費者製品ベースの配合物を、かかる製品についての豊富な文献内で見出される。それらの配合物は、ここで詳細に記載されず、いずれにせよそれは出し尽くせないであろう。かかる消費者製品を配合する当業者は、一般的な知見および入手可能な文献に基づき、適した成分を完全に選択できる。特に、かかる配合物の例は、かかる製品に関する特許および特許出願、例えばWO2008/016684号(10〜14ページ)内、US2007/0202063号(段落[0044]〜[0099])内、WO2007/062833号(26〜44ページ)内、WO2007/062733号(22〜40ページ)内、WO2005/054422号(4〜9ページ内)、EP1741775号内、GB2432843号内、GB2432850号内、GB2432851号内またはGB2432852号内で見出される。
【0045】
実施例
以下の例は、本発明の実施態様をさらに説明し、且つ、先行技術の教示に対する本発明の手段の利点をさらに実証する。
【0046】
実施例1
カチオン性ポリウレアマイクロカプセルの製造
ポリウレアカプセルを、スクレーパ攪拌機(scrapped stirrer)およびYstral−ローター/ステーター系(500〜1800rpm)を装備した1リットルのガラス製二重被覆反応器内で製造した。
【0047】
典型的な実験において、10.20gのポリイソシアネート(Desmodur(登録商標)N100、製造元:Bayer)を291.4gの香料中で溶解させた。この油相を反応器内に導入し、且つ、スクレーパ攪拌機を用いて50rpmで攪拌した。
【0048】
安定剤水溶液を、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)18−88、製造元:Fluka)とカチオン性コポリマーLuviquat(登録商標)Ultra Care (ポリクオタリウム−44、製造元:BASF)とを、脱イオン水中で溶解させることによって製造した。ポリビニルアルコールの最終濃度は0.25%であった一方、Luviquat(登録商標) Ultra Careの濃度は0.75%であった(それらのパーセンテージは、安定剤溶液の総質量に対するものである)。
【0049】
安定剤溶液を、室温で、582.50gの量で反応器内に導入した。スクレーパ攪拌機を停止させ、その後、ローター/ステーター系を用いて香料相を水相中に分散させることによってプレエマルションを製造した。この工程の間、温度は10℃に維持された。攪拌の時間および速度は、エマルションの所望のサイズ分布に達するように調節された。エマルションが製造されると、プロセスの終わりまで、スクレーパ攪拌機を用いて200rpmで攪拌を継続した。
【0050】
該エマルションに、2.00gの塩化テトラエチルアンモニウム(製造元:Fluka)10%の水溶液を添加した。
【0051】
その後、112.20gの脱イオン水中に溶解された4.00gの炭酸グアニジン(製造元:Fluka)を反応器に6回(10分毎)で添加した。反応混合物の温度をその後、10℃から70℃へとゆっくりと(1時間の間)上昇させた。温度は70℃で2時間保たれた。その後、攪拌速度を100rpmに低下させ、且つ、カプセル懸濁液を室温で冷却する。
【0052】
カプセル懸濁液中の香料含有率は、懸濁液の総質量に対して28%程度であった。カプセルのサイズ分布は、光学顕微鏡および光散乱(Mastersizer S、Malvern)によって管理された一方で、表面電荷はゼータ電位測定(Nanosizer、Malvern)によって管理された。
【0053】
該合成を数回繰り返し、且つ、得られたカプセルについて測定されたゼータ電位の値は+8V〜+20Vに含まれ、従ってカプセルがカチオンによって帯電していることが示された。
【0054】
実施例2
カチオン性ポリウレアマイクロカプセルの製造
ポリウレアカプセルを、スクレーパ攪拌機およびYstral−ローター/ステーター系(500〜1800rpm)を装備した1リットルのガラス製二重被覆反応器内で製造した。
【0055】
典型的な実験において、22.40gのポリイソシアネート(Desmodur(登録商標)N100、製造元:Bayer)を400gの香料中で溶解させた。この油相を反応器内に導入し、且つ、スクレーパ攪拌機を用いて50rpmで攪拌した。
【0056】
安定剤水溶液を、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)18−88、製造元:Fluka)とカチオン性コポリマーLuviquat(登録商標)Ultra Care (ポリクオタリウム−44、製造元:BASF)とを、脱イオン水中で溶解させることによって製造した。ポリビニルアルコールの最終濃度は0.25%であった一方、Luviquat(登録商標) Ultra Careの濃度は0.75%であった(それらのパーセンテージは、安定剤溶液の総質量に対するものである)。
【0057】
安定剤溶液を、室温で、570.70gの量で反応器内に導入した。スクレーパ攪拌機を停止させ、その後、ローター/ステーター系を用いて香料相を水相中に分散させることによってプレエマルションを製造した。この工程の間、温度は10℃に維持された。攪拌の時間および速度は、エマルションの所望のサイズ分布に達するように調節された。エマルションが製造されると、プロセスの終わりまで、スクレーパ攪拌機を用いて200rpmで攪拌を継続した。
【0058】
該エマルションに、4.00gの塩化テトラエチルアンモニウム(製造元:Fluka)50%の水溶液を添加した。
【0059】
その後、5.3gの炭酸グアニジン(製造元:Fluka)を反応器内に6回で(10分毎)添加した。反応混合物の温度をその後、10℃から70℃へとゆっくりと(1時間の間)上昇させた。温度は70℃で2時間保たれた。その後、攪拌速度を100rpmに低下させ、且つ、カプセル懸濁液を室温で冷却した。
【0060】
カプセル懸濁液中の香料含有率は、懸濁液の総質量に対して40%程度であった。カプセルのサイズ分布は、光学顕微鏡および光散乱(Mastersizer S、Malvern)によって管理された一方で、表面電荷はゼータ電位測定(Nanosizer、Malvern)によって管理された。
【0061】
該合成を数回繰り返し、且つ、得られたカプセルについて測定されたゼータ電位の値は+8V〜+20Vに含まれ、従ってカプセルがカチオンによって帯電していることが示された。
【0062】
実施例3
カチオン性ポリウレアマイクロカプセルの製造
ポリウレアカプセルを、スクレーパ攪拌機およびYstral−ローター/ステーター系(500〜1800rpm)を装備した1リットルのガラス製二重被覆反応器内で製造した。
【0063】
典型的な実験において、10.20gのポリイソシアネート(Desmodur(登録商標)N100、製造元:Bayer)を291.4gの香料中で溶解させた。この油相を反応器内に導入し、且つ、スクレーパ攪拌機を用いて50rpmで攪拌した。
【0064】
安定剤水溶液を、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)18−88、製造元:Fluka)とカチオン性コポリマーLuviquat(登録商標)Ultra Care(ポリクオタリウム−44、製造元:BASF)とを、脱イオン水中で溶解させることによって製造した。ポリビニルアルコールの最終濃度は0.25%であった一方、Luviquat(登録商標) Ultra Careの濃度は1%であった(それらのパーセンテージは、安定剤溶液の総質量に対するものである)。
【0065】
安定剤溶液を、室温で、582.50gの量で反応器内に導入した。スクレーパ攪拌機を停止させ、その後、ローター/ステーター系を用いて香料相を水相に分散させることによってプレエマルションを製造した。この工程の間、温度は10℃に維持された。攪拌の時間および速度は、エマルションの所望のサイズ分布に達するように調節された。エマルションが製造されると、プロセスの終わりまで、スクレーパ攪拌機を用いて200rpmで攪拌を継続した。
【0066】
該エマルションに、2.00gの塩化テトラエチルアンモニウム(製造元:Fluka)10%の水溶液を添加した。
【0067】
その後、112.20gの脱イオン水中に溶解された4.00gの炭酸グアニジン(製造元:Fluka)を反応器に6回(10分毎)で添加した。反応混合物の温度をその後、10℃から70℃へとゆっくりと(1時間の間)上昇させた。温度は70℃で2時間保たれた。その後、攪拌速度を100rpmに低下させ、且つ、カプセル懸濁液を室温で冷却した。
【0068】
カプセル懸濁液中の香料含有率は、懸濁液の総質量に対して28%程度であった。カプセルのサイズ分布は、光学顕微鏡および光散乱(Mastersizer S、Malvern)によって管理された一方で、表面電荷はゼータ電位測定(Nanosizer、Malvern)によって管理された。ゼータ電位の正の値は、該カプセルがカチオンによって帯電していることを示した。
【0069】
実施例4
カチオン性ポリウレアマイクロカプセルの製造
ポリウレアカプセルを、スクレーパ攪拌機およびYstral−ローター/ステーター系(500〜1800rpm)を装備した1リットルのガラス製二重被覆反応器内で製造した。
【0070】
典型的な実験においては、22.40gのポリイソシアネート(Desmodur(登録商標)N100、製造元:Bayer)を400gの香料中で溶解させた。この油相を反応器内に導入し、且つ、スクレーパ攪拌機を用いて50rpmで攪拌した。
【0071】
安定剤水溶液を、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)18−88、製造元:Fluka)とカチオン性コポリマーLuviquat(登録商標)Ultra Care (ポリクオタリウム−44、製造元:BASF)とを、脱イオン水中で溶解させることによって製造した。ポリビニルアルコールの最終濃度は0.25%であった一方、Luviquat(登録商標) Ultra Careの濃度は1%であった(それらのパーセンテージは、安定剤溶液の総質量に対するものである)。
【0072】
安定剤溶液を、室温で、570.70gの量で反応器内に導入した。スクレーパ攪拌機を停止させ、その後、ローター/ステーター系を用いて香料相を水相に分散させることによってプレエマルションを製造した。この工程の間、温度は10℃に維持された。攪拌の時間および速度は、エマルションの所望のサイズ分布に達するように調節された。エマルションが製造されると、プロセスの終わりまで、スクレーパ攪拌機を用いて200rpmで攪拌を継続した。
【0073】
該エマルションに、4.00gの塩化テトラエチルアンモニウム(製造元:Fluka)50%の水溶液を添加した。
【0074】
その後、5.3gの炭酸グアニジン(製造元:Fluka)を反応器内に6回で(10分毎)添加した。反応混合物の温度をその後、10℃から70℃へとゆっくりと(1時間の間)上昇させた。温度は70℃で2時間保たれた。その後、攪拌速度を100rpmに低下させ、且つ、カプセル懸濁液を室温で冷却した。
【0075】
カプセル懸濁液中の香料含有率は、懸濁液の総質量に対して40%程度であった。カプセルのサイズ分布は、光学顕微鏡および光散乱(Mastersizer S、Malvern)によって管理された一方で、表面電荷はゼータ電位測定(Nanosizer、Malvern)によって管理された。+5mVのゼータ電位の値は、該カプセルがカチオンによって帯電していることを示した。
【0076】
実施例5
カチオン性ポリウレアマイクロカプセルの製造
ポリウレアカプセルを、スクレーパ攪拌機およびYstral−ローター/ステーター系(500〜1800rpm)を装備した1リットルのガラス製二重被覆反応器内で製造した。
【0077】
典型的な実験においては、23gのポリイソシアネート(Desmodur(登録商標)N100、製造元:Bayer)を400gの香料中で溶解させた。この油相を反応器内に導入し、且つ、スクレーパ攪拌機を用いて50rpmで攪拌した。
【0078】
安定剤水溶液を、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)18−88、製造元:Fluka)とカチオン性コポリマーLuviquat(登録商標)FC500 (ポリクオタリウム−16、製造元:BASF)とを、脱イオン水中で溶解させることによって製造した。ポリビニルアルコールの最終濃度は0.25%であった一方、Luviquat(登録商標) FC500の濃度は0.75%であった(それらのパーセンテージは、安定剤溶液の総質量に対するものである)。
【0079】
安定剤溶液を、室温で、549gの量で反応器内に導入した。スクレーパ攪拌機を停止させ、その後、ローター/ステーター系を用いて香料相を水相中に分散させることによってプレエマルションを室温で製造した。攪拌の時間および速度は、エマルションの所望のサイズ分布に達するように調節された。エマルションが製造されると、プロセスの終わりまで、スクレーパ攪拌機を用いて200rpmで攪拌を継続した。
【0080】
該エマルションに、4.00gの塩化テトラエチルアンモニウム(製造元:Fluka)50%の水溶液を添加した。
【0081】
その後、19gの脱イオン水中に溶解された9gの炭酸グアニジン(製造元:Acros Organics)を反応器に6回(10分毎)で添加した。反応混合物の温度をその後、室温から70℃へとゆっくりと(1時間の間)上昇させた。温度は70℃で2時間保たれた。その後、攪拌速度を100rpmに低下させ、且つ、カプセル懸濁液を室温で冷却した。
【0082】
カプセル懸濁液中の香料含有率は、懸濁液の総質量に対して40%程度であった。カプセルのサイズ分布は、光学顕微鏡および光散乱(Mastersizer S、Malvern)によって管理された一方で、表面電荷はゼータ電位測定(Nanosizer、Malvern)によって管理された。
【0083】
該合成を数回繰り返し、且つ、得られたカプセルについて測定されたゼータ電位の値は+35V〜+45Vに含まれ、従ってカプセルがカチオンによって帯電していることが示された。
【0084】
実施例6
柔軟剤型または濃縮液体洗浄剤型の消費者製品中に混合された際のマイクロカプセルの安定性
表1に列記される成分を示された量で混合することによって芳香組成物を製造した。パーセンテージは芳香組成物の総質量に対する質量によって定義されている。
【0085】
【表1】
1) 3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパノール (製造元: Givaudan SA、ヴェルニエ、スイス)
2) 4−(1,1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセテート (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)
3) 1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン (製造元: International Flavors & Fragrances、米国)
4) ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−ナフト[2,1−b]フラン (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)
5) ペンタデセノリド (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)
6) (1’R,E)−3,3−ジメチル−5−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−2−オール (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)
7) 1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)
8) メチルイオノンの異性体の混合物 (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)
9) (1’R)−2−[2−(4’−メチル−3’−シクロヘキセン−1’−イル)プロピル]シクロペンタノン (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)。
【0086】
芳香組成物中に存在する成分のlogP分布を表2にまとめ、且つ、上述の高立体障害の第1〜7群のそれぞれからの成分からなる芳香組成物の割合を表3にまとめる。パーセンテージは、芳香組成物の総質量に対する質量によって定義されている。
【0087】
【表2】
【0088】
【表3】
【0089】
この芳香組成物を、実施例2に記載の方法に従ってカプセル化し、そして濃縮布地用柔軟剤または濃縮液体洗浄剤のいずれかに添加した。
【0090】
濃縮液体洗浄剤ベースは市販のTide(登録商標)2x Concentrated HE Free of perfume & dye (Procter and Gamble社の商標、米国)であった。
【0091】
濃縮布地用柔軟剤ベースは、表4に列記された成分を、示された量で混合することによって製造された。パーセンテージは、着香されていない布地用柔軟剤ベースの総質量に対する質量によって定義されている。
【0092】
【表4】
【0093】
着香されていない柔軟剤または液体洗浄剤中にカプセルを1.25%で混合し、そして両方の製品を1ヶ月間、オーブン内で、22℃または27℃のいずれかで、オーブン内にて保管した後、GC−MSによって1ヶ月の保管の間にカプセル外へ漏出した香料の量を分析した。
【0094】
GC−MS分析の結果を表5にまとめ、その際、パーセンテージは製品ベース中に存在する成分の総質量に対する質量によって定義されている。
【0095】
【表5】
【0096】
その分析結果は、カプセル外への所定の成分の香料の漏出が、logPの増加に伴って減少していることを明らかに示す。さらには、同様のlogPについては、高立体障害の第1〜7群に含まれる原材料は、それらの群に含まれない同様のlogPの原材料に対して、減少された漏出速度を明らかに示す。
【0097】
実施例7
柔軟剤型の消費者製品から送達される際の、乾燥した繊維上でのマイクロカプセルの嗅覚性能
実施例6において製造された芳香組成物を、実施例2に記載の方法に従ってカプセル化した。カプセルを、実施例6に記載の着香されていない布地用柔軟剤ベース中に、1.25%で混合した。柔軟剤ベース中の香料の最終濃度は0.5%であった。実施例6に記載の自由な芳香組成物を0.5%で、同実施例内に記載の着香されていない柔軟剤ベースと混合することによってリファレンスを製造した。
【0098】
布地(2.5kgのコットンパイル地タオル)を標準的なヨーロッパの水平軸機内で洗濯した(条件: 40℃、短時間コース、85gの着香されていない市販洗浄剤Via(製造元: Unilever、スウェーデン))。新規に製造された布地用柔軟剤35g(カプセル有り、または無し)を、洗濯の最後の濯ぎに添加した。布地をその後、吊り干しした。該コットンタオルの匂いの強度を、1、3および7日後に、こする前と後との両方で、15〜20人の審査員団が評価した。ブラインド試験の評価に際して、該審査員団は、カプセルを含む布地用柔軟剤、自由な香料を含む布地用柔軟剤を用いてそれぞれ処理されたタオルの匂いの強度を、0〜7の尺度でランク付けするように依頼され、0は無香に相応し、且つ、7は非常に強い匂いに相応する。このブラインド試験の結果を表6に示す。
【0099】
【表6】
【0100】
嗅覚性能は、カプセル化された芳香組成物で処理された乾燥した布地について、自由な芳香組成物で処理されたものと比較して明らかに上昇した。カプセル化された香料を含む柔軟剤で処理されたタオルの嗅覚性能はこする前から既に良好であるが、しかし、匂いの強度はこすった後にさらに上昇し、従って、タオルをこすることによってカプセルからの香料の放出が強化されることを示している。
【0101】
感覚の分析を上述の通りに、しかし、新規に製造された布地用柔軟剤の代わりに、洗濯前に35℃で1ヶ月間、保管された布地用柔軟剤を用いて繰り返した。結果を表7に示す。
【0102】
【表7】
【0103】
嗅覚性能は、ここでもまた、カプセル化された芳香組成物を用いて処理された乾燥した布地について、自由な芳香組成物を用いて処理されたものと比較して明らかに上昇する。従って、洗濯前に柔軟剤の試料(カプセル有り、および無し)が1ヶ月間、35℃で保管されたとしても、本発明のカプセルを含有する柔軟剤を用いて処理された布地上で(こする前と後の両方)明らかな利益がまだ観察されている。
【0104】
実施例8
濃縮液体洗浄剤型の消費者製品から送達される際の、乾燥した布地上でのマイクロカプセルの嗅覚性能
実施例6において製造された芳香組成物を、実施例2に記載の方法に従ってカプセル化した。カプセルを0.75%で、市販の着香されていないTide(登録商標) 2× HE Free of perfume & dye (Procter and Gamble社の商標、米国) 濃縮液体洗浄剤内に混合した。洗浄剤ベース中の香料の最終濃度は0.3%である。実施例3に記載された自由な芳香組成物を0.3%で、着香されていないTide(登録商標) 2× HE Free洗浄剤ベースと混合することによって、リファレンスを製造する。
【0105】
布地(2.5kgのコットンパイル地タオル)を40℃で標準的なヨーロッパの水平軸機内で洗濯した。50gの新規に製造された洗浄剤(カプセル有り、または無し)を、洗濯の初めに、洗浄剤投入口を通じて供給した。洗濯後、布地を吊り干しし、そして該コットンタオルの匂いの強度を1、3および7日後に、こする前と後との両方で、15〜20人の審査員団が評価した。ブラインド試験の評価に際して、該審査員団は、カプセルを含む洗浄剤、および自由な香料を含む洗浄剤を用いて洗濯されたタオルの匂いの強度を、0〜7の尺度でランク付けするように依頼され、0は無香に相応し、且つ、7は非常に強い匂いに相応する。このブラインド評価の結果を表8に示す。
【0106】
【表8】
【0107】
1、3および7日の乾燥後、カプセル化された芳香組成物を用いて洗濯された乾燥した布地上での香料の影響は、自由な芳香組成物を用いて洗濯された乾燥した布地上よりも強く知覚された。実施例4において既に指摘された通り、その効果はこすった後によりいっそう強い。実際に、カプセルを用いて処理された布地をこすった際に、香料の強度における非常に著しい上昇が観察されるのに対して、自由な芳香組成物を含む洗浄剤を用いて洗濯された布地に対しては、こすることは何も影響しない。
【0108】
実施例9
柔軟剤型または濃縮液体洗浄剤型の消費者製品中に混合された際のマイクロカプセルの安定性
表9に列記される成分を示された量で混合することによって芳香組成物を製造した。パーセンテージは芳香組成物の総質量に対する質量によって定義されている。
【0109】
【表9】
12) アリル(シクロヘキシルオキシ)−アセテート (製造元: Dragoco、ホルツミンデン、ドイツ)
13) 製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス
14) 製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス
15) 2−メトキシナフタレン
16) 3−(4−Tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパノール (製造元: Givaudan SA、ヴェルニエ、スイス)
17) 2−Tert−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート (製造元: International Flavors and Fragrances、米国)
18) 1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン (製造元: International Flavors and Fragrances、米国)
19) ペンタデセノリド (製造元: Firmenich SA、ジュネーブ、スイス)。
【0110】
芳香組成物中に存在する成分のlogP分布を表10にまとめ、且つ、上述の高立体障害の第1〜7群それぞれからの成分からなる芳香組成物の割合を表11にまとめる。パーセンテージは芳香組成物の総質量に対する質量によって定義されている。
【0111】
【表10】
【0112】
【表11】
【0113】
この芳香組成物を、実施例2に記載の方法に従ってカプセル化し、そして濃縮布地用柔軟剤または濃縮液体洗浄剤のいずれかに添加した。
【0114】
該濃縮液体洗剤ベースは、市販のTide(登録商標) 2×Concentrated HE Free of perfume & dye (Procter and Gamble社の商標、米国)であった。
【0115】
濃縮布地用柔軟剤ベースを実施例6の通りに製造した。
【0116】
着香されていない柔軟剤または液体洗浄剤中にカプセルを1.25%で混合し、且つ、および両方のベースを1ヶ月間、22℃または37℃のいずれかでオーブン内にて保管した後、GC−MSによって、ひと月の保管の間にカプセル外へ漏出した香料の量を分析した。
【0117】
GC−MS分析の結果を表12にまとめる。パーセンテージはカプセル懸濁液中の成分の総質量に対する質量によって定義されている。
【0118】
【表12】
【0119】
実施例3において製造された芳香組成物で既に観察された通り、それらの分析結果は、カプセル外への所定の成分の香料の漏出がlogPの増加に伴って減少することを明らかに示す。さらには、同様のlogPについては、高立体障害の第1〜7群に含まれる原材料は、それらの群に含まれない同様のlogPの原材料に対して減少された漏出速度を明らかに示す。
【0120】
実施例10
柔軟剤型の消費者製品から送達される際の、乾燥した繊維上でのマイクロカプセルの嗅覚性能
実施例9において製造された芳香組成物を、実施例2に記載の方法に従ってカプセル化した。カプセルを1.25%で、実施例6に記載の着香されていない柔軟剤の布地用柔軟剤ベース中に混合した。柔軟剤ベース中の香料の最終濃度は0.5%であった。実施例9に記載の自由な芳香組成物を0.5%で、着香されていない布地用柔軟剤ベースと混合することによってリファレンスを製造した。
【0121】
布地(2.5kgのコットンパイル地タオル)を標準的なヨーロッパの水平軸機内で洗濯した(条件: 40℃、短時間コース、85gの着香されていない市販洗浄剤Via(製造元: Unilever、スウェーデン))。新規に製造された布地用柔軟剤35g(カプセル有り、または無し)を、洗濯の最後の濯ぎに添加した。布地をその後、吊り干しした。該コットンタオルの匂いの強度を、1日後に、こする前と後との両方で、15〜20人の審査員団が評価した。ブラインド試験の評価に際して、該審査員団は、カプセルを含む布地用柔軟剤、自由な香料を含む布地用柔軟剤を用いてそれぞれ処理されたタオルの匂いの強度を、0〜7の尺度でランク付けするように依頼され、0は無香に相応し、且つ、7は非常に強い匂いに相応する。
【0122】
感覚の分析を上述の通りに、しかし、新規に製造された布地用柔軟剤の代わりに、洗濯前に35℃で1ヶ月間、保管された布地用柔軟剤を用いて繰り返した。
【0123】
それらのブラインド評価の結果を以下の表13にまとめる。
【0124】
【表13】
【0125】
嗅覚性能は、カプセル化された芳香組成物を含む柔軟剤を用いて処理された乾燥した布地について、自由な芳香組成物を含む柔軟剤を用いて処理されたものと比較して明らかに上昇した。カプセル化された香料を含む柔軟剤を用いて処理されたタオルの嗅覚性能はこする前から既に良好であるが、しかし、匂いの強度はこすった後にさらに上昇し、従って、タオルをこすることによってカプセルからの香料の放出が強化されることを示している。1ヶ月間保管された布地用柔軟剤を用いると、主に布地をこすった後、明らかな利益がまだ観察される。
【0126】
実施例11
濃縮液体洗浄剤型の消費者製品から送達される際の、乾燥した布地上でのマイクロカプセルの嗅覚性能
実施例9において製造された芳香組成物を、実施例2に記載の方法に従ってカプセル化した。カプセルを0.75%で、市販の着香されていないTide(登録商標) 2× HE Free of perfume & dye (Procter and Gamble社の商標、米国) 濃縮液体洗浄剤内に混合した。洗浄剤ベース中の香料の最終濃度は0.3%であった。実施例9に記載された自由な芳香組成物を0.3%で、着香されていないTide(登録商標) 2× HE Free of perfume & dye 洗浄剤ベースと混合することによって、リファレンスを製造した。
【0127】
布地(2.5kgのコットンパイル地タオル)を40℃で標準的なヨーロッパの水平軸機内で洗濯した。50gの新規に製造された洗浄剤(カプセル有り、または無し)を、洗濯の初めに、洗浄剤投入口を通じて供給した。洗濯後、布地を吊り干しし、そして該コットンタオルの匂いの強度を、1、3および7日後に、こする前と後との両方で、15〜20人の審査員団が評価した。ブラインド試験の評価に際して、該審査員団は、カプセルを含む洗浄剤、および自由な香料を含む洗浄剤を用いてそれぞれ洗濯されたタオルの匂いの強度を、0〜7の尺度でランク付けするように依頼され、0は無香に相応し、且つ、7は非常に強い匂いに相応する。結果を表14に示す。
【0128】
【表14】
【0129】
乾燥した布地上で、1、3および7日の乾燥後、カプセル化された芳香組成物を含む洗浄剤を用いて洗濯された布地上での香料の影響は、自由な芳香組成物を用いたものよりも強く知覚される。先の実施例において既に指摘された通り、その効果はこすった後によりいっそう強い。