(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
図1Aは、増幅器4を含み、増幅器4が、レジスタR1の一方の端子とダイオード接続NPNトランジスタQ5のベース及びコレクタとの間のジャンクション2に接続される(+)入力を有する、従来のバンドギャップ電圧基準回路1を示す。同様に、増幅器4の(−)入力は、レジスタR2の一方の端子とレジスタR3の一方の端子との間のジャンクション3に接続される。レジスタR3の他方の端子はダイオード接続NPNトランジスタQ4のベース及びコレクタに接続される。レジスタRl及びR2の上側の端子は、基準電圧V
REFが生成される増幅器4の出力に導体5によって接続される。トランジスタQ4及びQ5のエミッタは供給電圧V
SSに接続される。
【0003】
図1Aに示すような従来のバンドギャップ基準回路は、全般的に、長期安定性に乏しく、また、生成される基準電圧V
REFの熱ドリフトのチップ間変動が大きいという深刻な問題を有している。従来のバンドギャップ基準回路は典型的に「マジックバリュー」を調整するためのトリミング機能を提供し、「マジックバリュー」は、シリコンの実際のバンドギャップ電圧V
BGであって、典型的には1.2ボルトである。生成される基準電圧V
REFは、絶対温度に逆比例するCTAT電圧であるV
BE電圧(ベース−エミッタ間電圧)と、絶対温度に直接的に比例するPTAT(絶対温度比例)電圧であるΔV
BE電圧との和である。ΔV
BE電圧は、(1)例えば1対8の比でスケーリングされたエミッタ面積を有するスケーリングされたダイオード接続バイポーラトランジスタQ4及びQ5に同一電流を強制的に流すこと、(2)同一のダイオード接続バイポーラトランジスタQ4及びQ5にスケーリングされた電流を強制的に流すこと、又は(3)上述の方法(1)及び(2)を両方組み合わせること、の結果として生成される。
【0004】
多くの実際の例では、ΔV
BE電圧はV
BE電圧よりも小さく、2つのトランジスタ及びそれらの中を流れるエミッタ電流のスケーリング方法に応じて、典型的には約6〜20倍の有意係数で増幅する必要がある。2つの成分V
BE及びΔV
BEの増幅及び加算は、例えば
図1Aの増幅器4及びレジスタRl、R2、及びR3等の付加的回路要素によって実行される。増幅器4によって生成される出力電圧は、V
REF=V
BE+N×ΔV
BEであり、Nは利得係数である。上の式から、
図1Aのバンドギャップ基準回路1は、構成要素ミスマッチ、種々の半導体チップ材料欠陥、温度変動、長期入力オフセット電圧ドリフト、集積回路チップ内の機械的応力、及びチップに付与されるパッケージ応力等のランダム要因に対して極めて敏感であることが理解される。
【0005】
ランダムミスマッチに対する著しい敏感さは、
図1Aのバンドギャップ基準回路1が、必要なΔV
BE電圧を生成するためにスケーリングされた構成要素を用いるために生じる。例えば、トランジスタQ5のエミッタ面積は、トランジスタQ4のエミッタ面積の8分の1であり得、上述のランダム要因に対するバンドギャップ基準回路1の全体的な敏感度を主として決定するものである。レジスタR1及びレジスタR2、並びにレジスタR3を含むスケーリングされた電流源が用いられる場合、より低い抵抗を有するレジスタ(即ち、レジスタR3)が、実質的にランダムミスマッチに対するV
REFの敏感度に影響を与える。ランダムエラーの主要な要因の変動がΔV
BE電圧の値に影響を与え、この値が上述の利得係数N倍され、生成される基準電圧V
REFが決定される。増幅器4の入力オフセット電圧及びドリフトは、その利得によって増幅されるため、生成される基準電圧V
REFのチップ間変動性を増大させる。ランダムミスマッチに対するV
REFの敏感度に主要な影響を与える同じ小面積構成要素(即ち、Q5)は、回路要素が形成されるシリコンチップの裏面研磨応力に、及びパッケージレベル応力に対しても敏感である。
【0006】
バンドギャップ基準回路1の最適化は困難である。なぜならトランジスタQ4及びQ5のエミッタ面積及びエミッタ電流密度の比を低減することよって、より良好な構成要素マッチングが得られるが、そのような低減は、ΔV
BE電圧の値も低下させるため、より高い増幅器利得が必要となるからである。残念ながら、これによって増幅器4の入力オフセット電圧及びオフセット電圧の関連ドリフトが「増大」されるために、生成される基準電圧V
REFの変動が大きくなり、従って、生成される基準電圧のノイズが大きくなるという結果を引き起こす。
【0007】
上述のように、レジスタR3のPTAT電圧を生成するため、大トランジスタQ4及び小トランジスタQ5のエミッタ面積がスケーリングされ、トランジスタQ5のより小さいエミッタ面積のみがチップ間のV
REF変動を主として決定する。例えば、トランジスタQ4及びQ5のエミッタ面積の比が24の場合、トランジスタQ5が1つの「最小単位」のエミッタ面積を備える単一の「単位トランジスタ」となり、大トランジスタQ4は合計24単位のエミッタ面積を有する24個の並列接続された単位トランジスタから構成されうる。これは、単位トランジスタのアレイの全ての全面積ではなく、単一の小トランジスタQ5のみのエミッタ面積のランダムなチップ間変動が、
図1Aのバンドギャップ電圧基準回路によって生成される出力バンドギャップ電圧の対応するランダムなチップ間変動の直接的な要因となることを意味する。(アレイに多数の素子又はデバイスがある場合、個々の素子又はデバイスのパラメータのランダム変動に関するアレイパラメータの変動の合計は、そのアレイの任意の単一の素子又はデバイスのパラメータ変動に比べて著しく低い。例えば、
図1Aでは、小面積単位トランジスタQ5のエミッタ面積は、大面積トランジスタQ4よりはるかに大きく変動する。その理由は、トランジスタQ4は多数の小面積単位トランジスタの平均の特性を有するためである。ΔV
BE電圧を生成するために、大面積トランジスタ及び小面積トランジスタの両方を使用する必要があるということが問題となる。しかし、ランダム変動は、小面積単位トランジスタQ5に主に依存し、大面積トランジスタQ4には大きく依存することはなく、従って、単一の小面積単位トランジスタの影響を任意選択的に低減する方法がない。)演算増幅器4は典型的に約10の利得を有し、そのため入力オフセット電圧及び入力オフセット電圧のドリフトにこの利得が乗じられる。増大されたオフセット電圧は、ランダムなチップ間変動の影響を受け易く、その結果、生成される基準電圧V
REFのランダム変動の有意な要因となる。
【0008】
図1Bは、米国特許第7,511,648号、発明の名称「低積分器スイング及び低複雑性を備える積分SAR ACD、及びその方法」の
図6の複製である。
図1Bは、積分器30及びコンパレータ22と共に
図1Aのものと同様の基本のバンドギャップ基準回路要素を含む既知のバンドギャップ電圧基準回路要素の構造と動作を説明する図である。積分器30は、入力サンプリングキャパシタC0及びC1及び関連するサンプリングスイッチSWl及びSW2と共に動作する。コンパレータ22は積分方向を制御する。
【0009】
図1Cは、米国特許第7,504,977号、発明の名称「ハイブリッドデルタ−シグマ/SARアナログデジタルコンバータ及びその使用方法」の
図3aの複製である。
図1Cは、演算増幅器412及びコンパレータ414を含み、
図1Bのものに類似した既知のスイッチング回路要素を示す。コンパレータ414は、演算増幅器412の入力に印加されるサンプリングされたバンドギャップ基準電圧値の積分方向を制御する。
【0010】
集積回路チップ内の電流源、レジスタ、又はキャパシタなどの、種々のマッチド回路要素を「ローテーション」又は継続的に接続して特定の回路とすることによって、マッチド回路要素の種々パラメータの平均値を事実上提供する、様々なダイナミックエレメントマッチング法が知られている。これによって、マッチド回路要素を含む回路の、種々パラメータのランダム変動に対する敏感度を低減する。具体的には、温度検知集積回路において、一対の同一ダイオード接続トランジスタの各々に接続された多数の電流源のダイナミックエレメントマッチングが、それらのベース−エミッタ電圧間の差動電圧ΔV
BEの敏感度を下げ、それらのコレクタ電流のランダムミスマッチを低減する。また、上述の温度検知回路において、サンプリングキャパシタのランダムミスマッチに対する、温度検知回路の敏感度を低減させるためにダイナミックエレメントマッチングが用いられている。
【0011】
しかしながら、ダイナミックエレメントマッチング法は多くの用例において広く用いられているが、それにもかかわらず、この手法は、多くの用例において適切とはいえない。その理由は、ダイナミックエレメントマッチングは典型的に高度に複雑であり、回路要素のコストが高く、回路の動作速度が遅く、対処が困難で且つ高コストとなるリップル信号やトーンを発生するからである。バンドギャップ電圧基準回路のための、様々な「曲率補正」回路及び手法が知られている。
【0012】
従って、上述の問題を解決し、生成されるバンドギャップ基準電圧のランダムなチップ間変動を実質的に低減するバンドギャップ基準電圧回路の必要性が存在している。
【発明の概要】
【0013】
簡単に説明すると、一実施形態によれば、本発明はバンドギャップ基準電圧(V
REF)を生成するための回路を提供する。この回路は第1の電流を第1の導体(NODE1)へ供給し、第2の電流を第2の導体(NODE2)へ供給するための回路要素(I
3×7)を含む。第1の導体は、デジタル信号(CTL−VBE)に応答して、それぞれ、複数のダイオード(Q0×l6)に継続的に結合され、第1の電流を選択されたダイオードへ継続的に流す。第2の導体は、現時点で第1の導体に結合されていないダイオードに結合される。ダイオードは、第1の導体に継続的に結合されて、第1の電流が、それぞれ、ダイオードに相対的に高いV
BE電圧を第1の導体に生成させ、第2の電流が、第1の導体に結合されていないダイオードに相対的に低いV
BE電圧を第2の導体に生成させるようにする。相対的に高い及び低いV
BE電圧は差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)を提供し、これらが平均化されて、安定したバンドギャップ電圧(V
REF)を提供する。
【0014】
一実施形態において、本発明は、バンドギャップ基準生成回路(12)を含むバンドギャップ電圧基準回路(10)を提供する。バンドギャップ基準生成回路(12)は第1の電流を第1の導体(NODE1)に提供し、第2の電流を第2の導体(NODE2)に提供するための電流源回路要素(I
3×7)を含む。複数のダイオード(Q0×l6)の各々が、第1の基準電圧(V
SS)に結合されるカソード端子を有する。スイッチの第1のグループ(MN7×l6)が、第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)に応答して、第1の導体(NODE1)を、それぞれ、ダイオード(Q0×l6)のアノード端子に選択的に結合して、第1の電流を、選択されたダイオード(Q0)へ流す。スイッチの第2のグループ(MN4×l6)が、第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)に応答して、第2の導体(NODE2)を、第1の導体(NODE1)に選択的に結合されていないダイオード(Q0×l6)のアノード端子へ選択的に結合して、第2の電流を、第1の導体(NODE1)に選択的に結合されていないダイオード(Q0×l6)へ流しそれらの間で共有させる。第1の制御信号(CTL−VBE)は、ダイオード(Q0×l6)を第1の導体(NODE1)に継続的に結合させる値を有し、それにより、第1の電流がそれぞれダイオード(Q0×l6)に、対応する相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)を第1の導体(NODE1)に生成させ、第2の電流が第1の導体(NODE1)に結合されていないダイオード(Q0×l6)に、対応する相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)を第2の導体(NODE2)へ生成させるようにする。各相対的に高いV
BE電圧と対応する相対的に低いV
BE電圧との間の差は、対応するΔV
BE電圧に等しい。相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)及び相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)をサンプリングするためのサンプリング回路要素(35)が動作して差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)を生成する。サンプリング回路要素(35)の第1(16)及び第2(17)の出力導体によって結合される平均化回路要素(30)が、差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)を受け取り、継続的差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)を平均化するよう動作して、安定したバンドギャップ電圧(V
REF)を提供する。上述の実施形態において、スイッチコントローラ(20)が第1の制御信号(CTL−VBE)を生成する。
【0015】
一実施形態において、各ダイオードはNPNダイオード接続トランジスタである。各アノード端子はダイオード接続トランジスタのコレクタを含み、各カソード端子はダイオード接続トランジスタのエミッタを含む。電流源回路要素は、各々が単位電流(I
3)を提供する複数の単位電流源(I
3×7)を含み、ダイオード接続トランジスタ(Q0×l6)の各々は単位トランジスタ(Q0)である。バンドギャップ電圧基準生成回路(12)は、第2のデジタル制御信号(CTL−ISOURCE)に応答して、第1の導体(NODE1)を、それぞれ、単位電流源(I
3×7)に選択的に結合して、第1の電流を生成するためのスイッチの第3のグループ(MP0×7)を含み、また第2のデジタル制御信号(CTL−ISOURCE)に応答して、第2の導体(NODE2)を、第1の導体(NODE1)に選択的に結合されていない単位電流源(I
3×7)に選択的に結合して、第2の電流を生成するためのスイッチの第4のグループ(MP2×7)も含む。第3の導体(18)が、第1のグループのスイッチ(MN7×l6)、第2のグループのスイッチ(MN4×l6)、第5のグループのスイッチ(MN5×l6)、及び第6のグループのスイッチ(MN0×l6)に結合される。第5のグループのスイッチ(MN5×l6)は、第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)に応答して、第4の導体(NODE PTATP)を第3の導体(18)に結合して、第1のグループ(MN7×l6)のトランジスタの電圧降下エラーを回避し、また第6のグループのスイッチ(MN0×l6)は、第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)に応答して、第5の導体(NODE PTATN)を第3の導体(18)に結合して、第2のグループのトランジスタ(MN4×l6)の電圧降下エラーを回避する。
【0016】
上述の実施形態において、スイッチコントローラ(20)が、第2のデジタル制御信号(CTL−ISOURCE)を生成し、それによって単位電流源(I
3×7)が第2の導体(NODE2)に継続的に結合されて、相対的に低いV
BE電圧を第2の導体(NODE2)へ生成するようにし、また第2の導体(NODE2)に連結されていない単位電流源(I
3×7)が、相対的に高いV
BE電圧を第1の導体(NODE1)へ生成し、それによってΔV
BE電圧が生成されるようにする。
【0017】
上述の実施形態において、サンプリング回路要素(35)は、第1の出力電荷(Q
CA)及び第2の出力電荷(Q
CB)を生成するため、相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)及び相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)をサンプリングするための、サンプリングキャパシタの第1のグループ(C2×l0)及びサンプリングキャパシタの第2のグループ(C3×l0)を含む。第1(Q
CA)及び第2(Q
CB)の出力電荷は、平均化回路要素(30)へ入力として印加され、対応する第1(Q
CA)及び第2(Q
CB)出力電荷の間の差は、それぞれ、差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)に等しい。
【0018】
一実施形態において、トランジスタは単位トランジスタ(Q0)であり、単位トランジスタ(Q0l6)の数(N)は16に等しい。一実施形態において、トランジスタは単位トランジスタ(Q0)であり、単位トランジスタ(Q0×l6)の数(N)は16に等しく、単位電流源(I
3×7)の数(M)は7に等しい。
【0019】
一実施形態において、スイッチコントローラ(20)は、サンプリングキャパシタの第1のグループ(C2×l0)及び第2のグループ(C3×l0)のサンプリングキャパシタに結合された種々のスイッチへの制御入力として、複数のデジタル制御信号を生成して、サンプリングキャパシタの第1のグループ(C2×l0)及び第2のグループ(C3×l0)の各々のサンプリングキャパシタを、相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)及び相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)の各サンプリングに対して、所定の回数(L=5)ローテーションさせる。
【0020】
一実施形態において、サンプリング回路要素(35)は、第1のトリミングキャパシタ(C1)を含み、第1のトリミングキャパシタ(C1)は、第1のデジタルトリム信号(CTL−TRPA)に応答して、第1のスイッチ(MN15)によって第4の導体(NODE PTATP)に結合され、また、第2のデジタルトリム信号(CTL−TRNA)に応答して、第2のスイッチ(MN12)によって第5の導体(NODE PTATN)に結合される。また、サンプリング回路要素(35)は、第2のトリミングキャパシタ(C0)を含み、第2のトリミングキャパシタ(C0)は、第3のデジタルトリム信号(CTL−TRPB)に応答して、第3のスイッチ(MN10)によって第4の導体(NODE PTATP)に結合され、第4のデジタルトリム信号(CTL−TRNB)に応答して、第4のスイッチ(MN11)によって第5の導体(NODE PTATN)に結合される。
【0021】
一実施形態において、サンプリング回路要素(35)の第1(16)及び第2(17)の出力導体に曲率補正電荷を生成して、差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)の曲率を補正するように、曲率補正回路要素(42)が結合される。
【0022】
一実施形態において、バンドギャップ基準生成回路(12)は、各々が第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)に結合される入力と、第2(MN4×l6)及び第6(MN0×l6)のグループの対応するスイッチの制御端子に結合される出力とを有するインバータの第1のグループ(INV9×l6)を含む。第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)は、第1のグループ(MN7×l6)及び第5のグループ(MN5×l6)の対応するスイッチの制御端子に直接結合される。また、バンドギャップ基準生成回路(12)は、各々が第2のデジタル制御信号(CTL−ISOURCE)に結合される入力と、第4のグループ(MP2×7)の対応するスイッチの制御端子に結合される出力とを有するインバータの第2のグループ(INV0×7)を含む。第2のデジタル制御信号(CTL−ISOURCE)は、第3のグループ(MP0×7)のスイッチの制御端子に直接結合される。
【0023】
一実施形態において、本発明は、バンドギャップ基準電圧(V
REF)を生成するための方法を提供する。この方法は、第1の電流を第1の導体(NODE1)に供給し、第2の電流を第2の導体(NODE2)に供給すること、第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)の継続的値に応答して、第1の導体(NODE1)を、それぞれ、複数のダイオード(Q0×l6)のアノード端子に継続的に結合して、第1の電流をそれぞれダイオード(Q0)に継続的に流すこと、第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)のそれぞれ継続的値に応答して、第2の導体(NODE2)を、第1の導体(NODE1)に選択的に結合されていないダイオードの継続的なグループ(Q0×l6)のアノード端子に継続的に結合して、第2の電流を、それぞれ、グループの各々のダイオード(Q0×l6)に流しそれらの間で共有させること、第1の電流が、それぞれ、ダイオード(Q0×l6)が対応する相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)を第1の導体(NODE1)に継続的に生成させ、第2の電流が、第1の導体(NODE1)に選択的に結合されていないダイオード(Q0×l6)の継続的なグループが対応する相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)を第2の導体(NODE2)に継続的に生成させ、各相対的に高いV
BE電圧と対応する相対的に低いV
BE電圧との間の差が、対応するΔV
BE電圧に等しいこと、対応する差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)を生成するように、相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)及び相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)を継続的にサンプリングすること、及び、安定したバンドギャップ電圧(V
REF)を提供するように、継続的差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)を平均化することを含む。
【0024】
一実施形態において、各ダイオードがNPNダイオード接続トランジスタであり、各アノード端子が、ダイオード接続トランジスタのコレクタを含み、各カソード端子がダイオード接続トランジスタのエミッタを含み、ダイオード接続トランジスタ(Q0×l6)の各々が、単位トランジスタ(Q0)である。この方法は、第2のデジタル制御信号(CTL−ISOURCE)の継続的値に応答して、第1の導体(NODE1)をそれぞれ複数の単位電流源(I
3×7)に継続的に結合して第1の電流を生成することを含み、また、この方法は、第2のデジタル制御信号(CTL−ISOURCE)の継続的値に応答して、第2の導体(NODE2)を、第1の導体(NODE1)に選択的に結合されていない単位電流源(I
3×7)に継続的に結合して第2の電流を生成することを含む。
【0025】
一実施形態において、この方法は、スイッチコントローラ(20)を動作させて、第1(CTL−VBE)及び第2(CTL−ISOURCE)のデジタル制御信号を生成し、それによって単位電流源(I
3×7)が第2の導体(NODE2)に継続的に結合されて、相対的に低いV
BE電圧を第2の導体(NODE2)へ生成するようにし、また第2の導体(NODE2)に結合されていない単位電流源(I
3×7)が相対的に高いV
BE電圧を第1の導体(NODE1)へ生成し、それによって、ΔV
BE電圧を生成するようにすることを含む。
【0026】
一実施形態において、この方法は、サンプリング回路要素(35)を動作させて、対応する相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)及び相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)を継続的に受け取り、対応する差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)の継続的値を生成することを含み、スイッチコントローラ(20)が、複数のデジタル制御信号を、サンプリングキャパシタの第1グループ(C2×l0)及び第2グループ(C3×l0)に結合される種々のスイッチを制御するための入力として生成して、相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)及び相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)の各値の各サンプリングに対し、第1のグループのサンプリングキャパシタ(C2×l0)を所定の回数(L=5)ローテーションし、相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)及び相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)の各値の各サンプリングに対し、第2のグループのサンプリングキャパシタ(C3×l0)を所定の回数(L=5)ローテーションするようにする。
【0027】
一実施形態において、本発明は、バンドギャップ基準電圧 (V
REF)を生成するための回路を提供する。この回路は、第1の電流を第1の導体(NODE1)へ供給し、第2の電流を第2の導体(NODE2)へ供給するための手段(I
3×7)、第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)に応答して、それぞれ、第1の電流を選択されたダイオード接続トランジスタ(Q0)に継続的に流すように、第1の導体(NODE1)を複数のバイポーラダイオード接続トランジスタ(Q0×l6)のコレクタに継続的に結合するための手段(MN7×l6)、第1のデジタル制御信号(CTL−VBE)に応答して、第2の電流を、第1の導体(NODE1)に選択的に結合されていないトランジスタ(Q0×l6)に流しそれらの間で共有させるように、第2の導体(NODE2)を、第1の導体(NODE1)に現時点で選択的に結合されていないダイオード接続トランジスタ(Q0×l6)のコレクタに継続的に結合するための手段(MN4×l6)、トランジスタ(Q0×l6)が第1の導体(NODE1)に継続的に結合されて、第1の電流が、それぞれ、トランジスタ(Q0×l6)に、対応する相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)を第1の導体(NODE1)に生成させ、第2の電流が、第1の導体(NODE1)に結合されていないトランジスタ(Q0×l6)の組に、対応する相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)を第2の導体(NODE2)に生成させ、相対的に高いV
BE電圧と対応する相対的に低いV
BE電圧との間の差が対応するΔV
BE電圧に等しいように、第1の制御信号(CTL−VBE)を生成するための手段(20)、対応する差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)を生成するように、相対的に高いV
BE電圧(V
PTATP)及び相対的に低いV
BE電圧(V
PTATN)を継続的にサンプリングするための手段(35)、及び、安定したバンドギャップ電圧(V
REF)を提供するように継続的差動バンドギャップ電荷(Q
CA−Q
CB)を平均化するための手段(30)を含む。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図2Aの構造、ブロック12
図2Aは、種々の回路構成要素のパラメータにおける通常変動による回路不精密性を低減するためにダイナミックエレメントマッチングを備えるバンドギャップ電圧基準システム10を示す。電圧基準システム10はバンドギャップ基準生成回路12を含み、バンドギャップ基準生成回路12の出力はダイナミックサンプリングシステム35に結合される。この例では、基準生成回路12は、まとめて「I
3×7」で示すM=7の同一電流源I
3を含む。7個の電流源I
3の各々は、V
DDに接続される一方の端子と、対応するPチャネルトランジスタMP0のソースに及び他の対応するPチャネルトランジスタMP2のソースに接続される他方の端子とを有する。7個のトランジスタMP0は、まとめて「MP0×7」で示し、7個のトランジスタMP2は、まとめて「MP2×7」で示す。トランジスタMP0×7のゲートは、デジタル制御信号CTL−ISOURCEのM=7ビットを伝送するバスのそれぞれ7個の導体に接続され、また、まとめて「INV0×7」で示す7個の対応するインバータの入力にそれぞれ接続される。7個のインバータINV0×7の出力はそれぞれ7個のトランジスタMP2×7のゲートに接続される。
【0036】
トランジスタMP0×7のドレインは全て、「NODE1」で示す単一の導体に接続され、トランジスタMP2×7のドレインは全て、「NODE2」で示す単一の導体に接続される。またNODE1は、まとめて「MN7×l6」で示すN=16のNチャネルトランジスタのドレインに結合され、そのゲートは、デジタル信号CTL−VBEを伝送するバスの、それぞれ、N=16の導体に結合される。また、トランジスタMN7×l6のゲートは、「INV9×l6」で示すN=16のインバータの入力に接続される。NODE2は、まとめて「MN4×l6」で示す16個のNチャネルトランジスタのドレインに接続され、そのゲートは、それぞれ、16個のインバータINV9×l6の出力に接続される。16個のトランジスタMN7×l6のそれぞれのソースは、中間バス18のN=16の導体の対応する一つによって、まとめて「Q0×l6」で示す16個のダイオード接続NPNトランジスタの対応する一つのコレクタ及びベース、まとめて「MN5×l6」で示す16個のNチャネルトランジスタの対応する一つのドレイン、及びまとめて「MN0×l6」で示す16個のNチャネルトランジスタの対応する一つのドレインに接続される。トランジスタQ0×l6のエミッタはV
SSに接続される。トランジスタQ0×l6の各々は「単位エミッタ面積」を有する「単位トランジスタ」である。
【0037】
7−ビットバスCTL−ISOURCEは、7個の電流源I
3のローテーションを制御して、各々が順に、NODE2を介して15個の並列ダイオード接続トランジスタQ0へ流れる単一のトランジスタ電流源I
3になり、一方、他の6個の電流源I
3がNODE1を介して単一のダイオード接続トランジスタQ0へ流れる。バスCTL−VBEは、スイッチMN7×l6及びMN4×l6を制御して、15個のダイオード接続トランジスタQ0がNODE2に現時点で接続され、1個の単一の「ローテーションされた」トランジスタQ0がNODE1に現時点で接続されるようにする。6個のI
3×7単位電流源の各々一つのローテーションは、CTL−ISOURCEの6ビットを「0」に設定し、残りの1ビットを「1」に設定することによって達成され、それによって、6×I
3に等しい大電流がNODE1を介して単一のダイオード接続トランジスタQ0の相対的に小さい単位エミッタ面積に流れるようにする。デジタル信号CTL−ISOURCEの「l」によって、PチャネルトランジスタMP0×7がオフにされると、インバータINV0×7は、PチャネルトランジスタMP2×7をオンにする。また、その逆も同様である(即ち、CTL−ISOURCEの「0」によってPチャネルトランジスタMP0×7がオンにされると、インバータINV0×7がPチャネルトランジスタMP2×7をオフにする)。同様に、CTL−VBEの「0」によって、NチャネルトランジスタMN7×l6及びMN5×l6がオフにされると、インバータINV9×l6はNチャネルトランジスタMN4×l6及びMN0×l6をオンにし、以下同様に行われる。
【0038】
同様に、16個のトランジスタMN4×l6のソースも中間バス18の、それぞれ、対応する16個の導体に接続される。トランジスタMN5×l6のソースは、NODE PTATPで示す単一の導体に接続され、トランジスタMN0×l6のソースは、NODE PTATNで示す単一の導体に接続される。NODE PTATPの電圧は、V
PTATPであり、NODE PTATNの電圧はV
PTATNである。
【0039】
付加的なスイッチMN5×l6及びMN0×l6はCTL−VBEによって制御され、単一のダイオード接続トランジスタQ0をNODE PTATPに接続し、他の15個のダイオード接続トランジスタQ0をNODE PTATNに接続する。スイッチのこの配置は、電流源I
3×7とQ0×l6アレイのバイポーラトランジスタとの間の「強制−電流/検知−電圧接続」を提供し、後で説明するように、スイッチMN7×l6及びMN4×l6の電圧降下によるエラーを除去する。
【0040】
バスCTL−VBEは、Q0×l6アレイのバイポーラトランジスタの全てを、1度に1つずつ、継続的に「ローテーション」させるように制御されて、各々が順に、NODElから大電流6×I
3を吸収し、NODE PTATPに現れるV
BE電圧の値V
PTATPを生成する単一の単位トランジスタQ0となる。その結果、6個の単位電流I
3に等しい相対的に大きい電流が中を流れるその1個のダイオード接続バイポーラトランジスタQ0(単一の相対的に小さい総単位エミッタ面積のみを有する)は、NODE PTATPに接続され、相対的に高いV
BE電圧V
PTATPを生成する。単一の1単位電流のみが本質的に等しく分割されている合計15の単位エミッタ面積を有する残りの15個のバイポーラダイオード接続トランジスタQ0は、NODE PTATNに接続されて、相対的に低いV
BE電圧V
PTATNを生成する。
【0041】
デジタル信号CTL−ISOURCEに応答して、電流源I
3×7の6個がNODElに同時に結合され、電流源I
3×7の1つがNODE2に結合されて、電流源I
3×7からの総電流の大半(即ち、6×I
3)がNODElへ、従って単一のダイオード接続トランジスタQ0のコレクタ及びベースへ流れる。同時に、デジタル信号CTL−VBEに応答して、ダイオード接続トランジスタQ0×l6の15個がNODE2に結合され、ダイオード接続トランジスタQ0×l6の1つがNODElに結合されて、電流源I
3×7からの全電流の非常に少量(即ち、l×I
3)がNODE2へ流れ、従って、並列接続ダイオード接続トランジスタQ0の他の15個の間で本質的に等分に共有される。この結果、V
PTATPに等しい相対的に高いV
BE電圧及びV
PTATNに等しい相対的に低いV
BE電圧となる。このようにNODE PTATPに第1のCTAT V
BE電圧が存在し、NODE PTATNに第2のCTAT V
BE電圧が存在する。同時に、V
PTATPとV
PTATNの間のPTAT電圧差ΔV
BEが存在する。電圧V
PTATPがV
PTATNとΔV
BEの和であるため、バンドギャップ基準電圧をつくるために電圧V
PTATPを用いることはより都合がよい。2つのV
BE電圧V
PTATPとV
PTATNの間の差は、後述するようにサンプリングされるΔV
BE電圧である。
【0042】
このように、
図2Aに示すバンドギャップ電圧基準回路10は、ダイオード接続NPNトランジスタQ0のアレイ(16素子アレイ、より一般的にはN素子アレイ)、及び電流源I
3のアレイ(7素子アレイ、より一般的にはM素子アレイ)に基づく。電流源I
3はスイッチMP0×7及びMP2×7を介してNODEl及びNODE2に接続されて、6電流が、NODElを介して単一の単位トランジスタQ0に流れ、1電流のみがNODE2を介して6個の並列単位トランジスタQ0へ流れるようになる。これによって、バンドギャップ電圧基準回路10の設計を容易に最適化することが可能になる。その理由は、ランダムミスマッチが単一の構成要素に依存しないからである。より大きいV
BE電圧が必要とされる場合、トランジスタの比が実質的に増大するが、生成される基準電圧のランダム変動は増大せず、実際には低減することも可能である。なぜなら、より多数のバイポーラトランジスタが使用され得るため、ランダム変動の量がバイポーラトランジスタの全体のアレイに依存するためである、これによって電圧基準回路におけるスケーリングから、ランダム変動量を切り離して、この2つが、ランダム変動が1つの単一の単位トランジスタに依存するような方式で関連しないようにする。
図2Aの構造、ブロック35
【0043】
図2Aのサンプリング回路35では、単位キャパシタC2×l0、C3×l0、C1及びC0のアレイを、MN44×l0、MN45×l0、MN47×10、MN50×10、MN53×10、MN57×10、MN8、MN9、MN10、MN11、MN12、及びMN15を含むスイッチのアレイを用いて、V
PTATP、V
PTATN、及びV
SSに結合することができる。
【0044】
図2Aのサンプリングシステム35はNチャネルトランジスタMN15を含み、NチャネルトランジスタMN15は、NODE PTATPによってNチャネルトランジスタMN10、「MN57×10」で示す10個のNチャネルトランジスタ、及び「MN50×l0」で示す10個のNチャネルトランジスタの各々のドレインに接続されるそのドレインを有する。トランジスタMN15のゲートは、デジタル制御信号CTL−TRPA、及びNORゲート31の一方の入力に接続される。トランジスタMN15のソースは、NチャネルトランジスタMN12のソース、NチャネルトランジスタMN9のドレイン、及び、トリミングキャパシタC1の一方の端子に接続される。キャパシタC1の他方の端子は導体16に接続される。トランジスタMN12のゲートはデジタル信号CTL−TRNAに接続され、NORゲート31の他方の入力に接続される。NORゲート31の出力はトランジスタMN9のゲートに接続される。トランジスタMN9のソースはV
SSに接続される。トランジスタMN12のドレインは、NODE PTATNによって、NチャネルトランジスタMN11、「MN47×l0」で示す10個のNチャネルトランジスタ、及びMN53×l0で示す10個のNチャネルトランジスタの各々のドレインに接続される。トランジスタMN10のゲートは、デジタル信号CTL−TRPBに、及びNORゲート32の1つの入力に接続され、NORゲート32の出力はNチャネルトランジスタMN8のゲートに接続される。トランジスタMN8のソースはV
SSに接続される。トランジスタMN10のソースは、NチャネルトランジスタMN11のソース、トランジスタMN8のドレイン、及びトリミングキャパシタC0の一方の端子に接続され、トリミングキャパシタC0の他方の端子は、導体17に接続される。トランジスタMN11のゲートはデジタル信号CTL−TRNBに、及びNORゲート32の他方の出力に接続される。
【0045】
10個のトランジスタMN57×10のゲートは、デジタル信号CTL−PTATPAのそれぞれ10ビットに、及び、それぞれ、「33×10」で示す10個のNORゲートの各々の第1の入力に接続される。10個のNORゲート33×10の出力は、それぞれ、「MN45×l0」で示す10個のNチャネルトランジスタのゲートに接続され、それらのは全てV
SSに接続されるソースを有する。トランジスタMN45×10のドレインは、それぞれ、トランジスタMN57×10のソースに、及び「C2×l0」で示す10個のキャパシタの各々の一方の端子に接続され、またトランジスタMN47×l0のソースにも接続される。キャパシタC2×l0の各々の他方の端子は導体16に接続される。
【0046】
10個のトランジスタMN47×l0のゲートは、デジタル信号CTL−PTATNAのそれぞれ10ビットに、及び、それぞれ、10個のNORゲート33×10の各々の第2の入力に接続される。10個のトランジスタMN50×10のゲートは、デジタル信号CTL−PTATPBのそれぞれ10ビットに、及び、それぞれ、「34×10」で示す10個のNORゲートの各々の第1の入力に接続される。10個のNORゲート34×10の出力は、それぞれ、「MN44×l0」で示す10個のNチャネルトランジスタのゲートに接続され、それらは全てV
SSに接続されるソースを有する。トランジスタMN44×l0のドレインは、それぞれ、トランジスタMN50×10のソース、及び「C3×l0」で示す10個のキャパシタの各々の一方の端子に、及びトランジスタMN53×10のソースにも接続される。キャパシタC3×l0の各々の他方の端子は、導体17に接続される。10個のトランジスタMN53×10のゲートは、デジタル信号CTL−PTATNBのそれぞれ10ビットに、及び、それぞれ、10個のNORゲート34×10の各々の第2の入力に接続される。
【0047】
図2Aでは、キャパシタC2×l0へサンプリングされたV
BE及びΔV
BE電圧は、
図2Bに示すように、導体16を介して積分器30の第1の入力に伝送されている対応するバンドギャップ電荷Q
CAとなる。同時に、キャパシタC3×l0へサンプリングされたV
BE及びΔV
BE電圧は、後述するように、導体17を介して積分器30の第2の入力に伝送される対応するバンドギャップ電荷Q
CBとなる。
【0048】
図2Bを参照すると、バンドギャップ電圧基準システム10Aが、
図2Aのバンドギャップ電圧基準システム10を含み、差動バンドギャップ電荷Q
CA−Q
CBが導体16及び17を介して分器30に供給される。積分器30は、
図1Bに示す積分器30と同じであってよい。1つの適用例では、
図2Bの点線で示すように、バンドギャップ基準電圧システム10Aが入力電圧サンプリングシステム22に結合されてもよい。その場合、積分器30が外部差動入力電圧Vin
+−Vin
−のアナログデジタル変換に寄与するように、外部入力電圧Vin
+及びVin
−をサンプリングすることによって得られた電荷は、電荷Q
CA及びQ
CBとそれぞれ結合される。
【0049】
図2Cは、
図2Aの上述したデジタル制御信号全て、及び
図3の後述する制御信号を生成するスイッチコントローラ20を示す。このようなスイッチコントローラは、状態機械又は種々2進カウンタを用いる等の様々な方式で容易に実現可能である。
図2Aの動作、ブロック12
【0050】
任意の時間におけるV
BE及びΔV
BE電圧の値は、
図1Aに示す基本回路の場合と同様に、ミスマッチ、応力、及び欠陥に対して敏感である。
図2Aの回路において、上述の素子ミスマッチ、半導体チップ材料欠陥、温度変動、長期入力オフセット電圧ドリフト、及び機械的応力に対する敏感度を低減するのは、電流I
3×7及びバイポーラトランジスタQ0×l6のダイナミックエレメントマッチング「ローテーション」の利用である。敏感度を低減するために、制御バスCTL−ISOURCEが各電流源I
3×7をローテーションさせて、各々を順にNODE1の単位電流源とし、制御バスCTL−VBEが各バイポーラトランジスタをローテーションさせて、各々を順にNODE PTATPに接続された単位トランジスタとする。ローテーションは、単一のトランジスタQ0と、その中を流れる(M−l)×I
3に等しい電流との、M×Nの組合せが存在するように行われる。ここで、Mは単位電流源I
3の数であり、Nは単位ダイオード接続トランジスタQ0の数である。
【0051】
図2Bのバンドギャップ電圧基準システム10Aの積分器30が基準電圧V
REFの新値を生成する必要がある度、差動バンドギャップ基準電荷Q
CA−Q
CBの新値がサンプリングキャパシタC2×l0及びC3×l0によって先ずサンプリングされ、次に積分器30の入力に伝送される。差動バンドギャップ電荷Q
CA−Q
CBの新値は、現在の上述したV
BE及びΔV
BE電圧をサンプリングすることによって得られる。各サンプリングが、I
3×M電流、Q0×Nダイオード接続バイポーラトランジスタ、及びL容量性サンプリング組み合わせの可能な組合せの、M×N×Lの全ての積分が実施されるまで、基準電圧V
REFの新しい中間の又は瞬時の値を、
図2Bの積分器30の出力5に生成させ、それにより、サンプリングされたV
BE及びΔV
BE電圧の平均値を生成する。この例では、M=7、N=16、及びL=5である。
【0052】
全てのローテーションが完了し、差動バンドギャップ電荷Q
CA−Q
CBの対応する値が積分されて、V
BE及びΔV
BEの平均値が提供されると、結果の、積分器30によって生成されるV
REFの平均値は、バンドギャップ電圧基準回路10Aの内部構成要素のランダムミスマッチに対して相対的に敏感でなく、また温度、入力オフセット電圧の長期ドリフト、及びバンドギャップ基準電圧回路が形成される集積回路チップ内の機械的応力に対して相対的に敏感でない。
【0053】
差動バンドギャップ電荷Q
CA−Q
CBの各新値を得るために、CTL−VBEの次の値を提供することによってトランジスタQ0×l6の次の1つの付加的なローテーションが行われる。CTL−ISOURCEの次の値によって電流源I
3×7の別の1つの次の値が選択されて、NODE2を介して他の15個のトランジスタQ0へ流れる。他の6個の電流源I
3は、NODE1を介して、ローテーションされた単一のトランジスタQ0へ流れる。次にV
BE及びΔV
BEの新値の上述のサンプリングが行われて、Q
CA−Q
CBの次の対応する値が積分器30のための次の入力値として提供される。
【0054】
トランジスタMN7及びMN4のIR電圧降下によるエラーを除去するために、上述の16個のトランジスタMN7と16個のトランジスタMN5、及びさらに、16個のトランジスタMN4と16個のトランジスタMN0が対で動作される。中を流れる6×I
3電流による各トランジスタMN7の電圧降下は付加的なエラーを生成する。このエラーを回避するために、2組の16個の対応するトランジスタMN7×l6及びMN5×l6が設けられる。この「二重スイッチ」配置によって、バイポーラトランジスタQ0のV
BE電圧が直接検知されて、トランジスタMN7×l6のIR降下による上述のエラーを除去する。MN7×l6トランジスタの1つがオンにされると、即ち、イネーブルされると、そのトランジスタは、NODE1から16個のバイポーラダイオード接続トランジスタQ0×l6の1つのベース及びコレクタへの接続を提供し、同時に、選択された単一のトランジスタQ0の電圧が、MN5×l6を介してサンプリングシステム35のキャパシタアレイへ提供される。選択された単一のダイオード接続トランジスタQ0のコレクタ及びベースの電圧は、対応するトランジスタMN5×l6を介して、直接検知される。これは、トランジスタMN5×l6のソースは容量性負荷のみに接続されているため、その中を流れる電流が存在しないからである。(これは、対応するダイオード接続バイポーラトランジスタを強制検知することであると、考えることもできる。)トランジスタMN4×l6及びMN0×l6も、同様に機能して、15個の対応するトランジスタMN0×l6によってNODE2に結合される残りの15個のトランジスタQ0×l6のコレクタ及びベース電圧の直接検知を可能にする。これは、トランジスタMN0×l6のソースが容量性負荷にのみ接続されているので、それらの中を流れる電流が存在しないからである。
図2A、サンプリングシステム35の動作
【0055】
図2Aの回路は、サンプリングシステム35内に示された関連するサンプリングスイッチのアレイを用いることにより、サンプリングキャパシタC2×l0の選択されたグループへV
PTATPを同時にサンプリングし、更にサンプリングキャパシタC3×l0の選択されたグループへV
PTATNをサンプリングする(又はその逆を行う)ように動作する。例えば、CTL−VBEによって特定の単位トランジスタQ0が選択され、CTL−ISOURCEによって特定の単位電流ソースI
3が選択された後、デジタル信号CTL−PTATNA、CTL−PTATPA、CTL−PTATPB、及びCTL−PTATNBの適切な値によって、単位キャパシタC2×l0及びC3×l0の特定の組合せが選ばれて、結果の現在のV
BE及びΔV
BE電圧が適切にサンプリングされるようにする。このサンプリング回路35の構造は、キャパシタC0、C1、C2×l0、及びC3×l0の各々の残された端子を電圧、V
PTATP、V
PTATN、及び接地のいずれか1つに接続させることができる。CTL−PTATPAは、NチャネルトランジスタMN57×10のゲートに印加される「l」によって、選択された数のキャパシタC2×l0をV
PTATPに接続し、CTL−PTATNAは、NチャネルトランジスタMN47×10のゲートに印加される「l」によって、選択された数のキャパシタC2×l0をV
PTATNに接続する。
【0056】
同様に、CTL−PTATPBは、トランジスタMN50×l0のゲートに印加される「l」によって、選択された数のキャパシタC3×l0をV
PTATPに接続し、CTL−PTATNBは、トランジスタMN53×10のゲートに印加される「l」によって、選択された数のキャパシタC3×l0をV
PTATNに接続する。なお、CTL−PTATNA及びCTL−PTATPAの対応するビットに「0」が存在する場合は、対応するNORゲート33×10の動作を反転させることによって、対応するサンプリングキャパシタC2×l0の残された端子がV
SSに接続されることに留意されたい。しかしながら、CTL−PTATNA及びCTL−PTATPAの対応するビットは、決して同時に「1」に等しくなることはない。なぜならV
PTATPをV
PTATNに短絡させることになるからである。同様に、CTL−PTATNB及びCTL−PTATPBの対応するビット上に「0」が存在する場合は、対応するNORゲート34×10の反転動作によって、対応するサンプリングキャパシタC3×l0の残された端子がV
SSに接続される。V
PTATPをV
PTATNに短絡させることをさけるために、CTL−PTATNB及びCTL−PTATPBの対応するビットは、決して同時に「1」に等しく設定されることはない。
【0057】
なお、ノード16及び17の電圧は、V
SSに関して、積分器30のコモンモード電圧を含んでおり、導体16と17の間の差動電圧はゼロである(積分器30が理想積分器である場合)ことに留意されたい。差動バンドギャップ電荷Q
CA−Q
CBは、導体16及び17を介して、積分器30(
図2B)の入力に効率的に伝送される。この電荷は、導体16及び17の電圧を変化させる傾向があるが、積分器30は、導体16及び17を介して電荷を、
図2Bの積分器30のフィードバックループの中に存在する(図示せず)積分キャパシタ(例えば、
図1Cの積分キャパシタ440a及び440bなど)へ移動させることによって、応答する。キャパシタC2×l0及びC3×l0、更に
図2AのトリミングキャパシタC0及びC1は、積分器30の入力キャパシタとして機能して、中間差動基準電荷値Q
CA−Q
CBのシーケンスの積分又は平均化を行う。
【0058】
バンドギャップ電圧基準回路10A(
図2B)の各サイクルは、2つのフェーズ(
図1Cの引用元である従来技術の米国特許第7,504,977号に記載されている)に関与する。第1のフェーズは「オートゼロフェーズ」(積分器30のオフセット電圧の全てにオートゼロを実施するためのフェーズ)と称することができ、第2のフェーズは、「積分フェーズ」と称することができる。キャパシタC2×l0及びC3×l0の各々を、V
PTATPとV
PTATNとの間のΔV
BE電圧、又はV
PTATPとV
SSとの間のV
BE電圧をサンプリングするために用いることができる。
【0059】
例えば、各サイクルの間、キャパシタC2×l0又はC3×l0の幾つかはV
BE電圧をサンプリングするために用いられ、そのグループの残りのキャパシタはΔV
BE電圧をサンプリングするために用いられる。この例では、各対に1つのC2サンプリングキャパシタと1つのC3サンプリングキャパシタを含む2対のキャパシタが、V
BE電圧をサンプリングするために用いられ、8対がΔV
BE電圧をサンプリングするために用いられる。第1のフェーズ中、本質的に同時に(1)10個のキャパシタC2×l0全ての残された端子がV
PTATPに接続され、(2)8個のキャパシタC3の残された端子がV
PTATNに接続され、そして(3)2個のキャパシタC3の残された端子が接地に接続される。
【0060】
次に、第2のフェーズの間、8個のサンプリングキャパシタC2の残された端子が前フェーズのV
PTATP電圧から、V
PTATNに変わるように、種々のトランジスタスイッチの状態が変えられる。これは、導体16への電荷伝送がΔV
BE電圧の8×C2倍、即ち、8単位キャパシタンス倍を表わすことを意味する。他の2個のキャパシタC2の残された端子は、V
PTATPからV
SSになる。これは、他の2個のキャパシタC2に対し、導体16で伝送される電荷Q
CAは、V
BE電圧の2×C2倍、即ち、2単位キャパシタンス倍に対応する電荷の伝送を表わすことを意味する。
【0061】
同じ第2のフェーズの間、10個のキャパシタC3×l0全ての残された端子はV
PTATPに変わる。従って前フェーズで接地に接続されていた2個のキャパシタC3は、現在はV
PTATPに変わり、その結果、2倍のC3を乗じた電荷が、これらの2個のキャパシタから導体17へ伝送される。これはV
BE電圧V
PTATPを表わす。V
PTATNに接続されていて、現在はV
PTATPに変わった他の8個の単位キャパシタC3は、ΔV
BE電圧の8×C3倍に対応する電荷の伝送を表わす。導体16はより負の電圧方向へ移動し、ΔV
BE及びV
BEを表わす電荷が一方向で導体16へ伝送される。同様にΔV
BE及びV
BEを表わす電荷が逆方向で導体17へ伝送される。このようにV
REFの中間値を表わす差動電荷が導体16及び17に伝送される。この差動電荷は積分されるか、或いは
図2Bの積分器30のフィードバックキャパシタ(例えば、
図1Cの積分器30の積分フィードバックキャパシタ440a及び440bなど)へ伝送される。
【0062】
なお、上述の
図1B(米国特許第7,511,648号の
図6と同じもの)は、バイポーラ「バンドギャップ」トランジスタMN0及びMN1、スイッチSW1及びSW2、及びキャパシタC0及びC1を備える類似のバンドギャップ基準回路を示すことに留意されたい。
図1BのトランジスタMN0及びMN1は、
図2Aのそれぞれ1個のQ0トランジスタ及び15個のQ0トランジスタに類似している。
図1BのキャパシタC0及びC1は、
図2AのサンプリングキャパシタC2×l0及びC3×l0に対応する。また、先に説明した
図1C(上述の米国特許第7,504,977号の
図3aと同じもの)では、キャパシタ432a及び432bは
図2AのそれぞれキャパシタC2及びC3に対応し、導体484及び485は
図2Aのそれぞれ導体16及び17に対応する。
【0063】
このように、V
PTATPが第1のV
BE電圧としてサンプリングされ、V
PTATNが第2のV
BE電圧としてサンプリングされ、V
PTATPとV
PTATNとの間の差がΔV
BE電圧に等しい。V
PTATP及びV
PTATNの両方が「V
BE電圧」である。その理由は、それがダイオード接続バイポーラトランジスタQ0×l6の種々の組合せを介して、単位電流I
3×7の上述の組合せを強制的に行い、結果のそのエミッタ−コレクタ間電圧を直接検知することによって得られたものであるからである。V
PTATPとV
PTATNとの間の差は、ΔV
BEに等しいため、V
PTATPがV
PTATNに前述のΔV
BE電圧に加えたものに等しく、従ってΔV
BE成分を含んでいるので、V
PTATPをサンプリングするだけでよいので都合がよい。
【0064】
図2Bに示すような外部入力電圧のサンプリングがない場合、積分器30は本質的にローパスフィルタとして動作し、差動電荷Q
CA−Q
CBが各サイクル毎に積分され、各積分サイクル中、積分器30はその積分キャパシタから幾らかの電荷を失う。ある時間期間で、この積分は、基準電圧V
REFの平均値をもたらす。しかしながら、
図2Bに示すように積分器30が外部入力電圧V
IN+−V
IN−を積分する場合、コンパレータ(
図1Bのコンパレータ22など)が切り替わると、積分器30はサンプリングされた外部入力電圧を積分すると共に、次のサイクルで基準電圧を逆方向に積分する。
【0065】
図2Bを再び参照すると、バンドギャップ基準電圧回路10Aの1つの適用例は、
図2Bに点線で示すように、外部入力電圧サンプリングシステム22と共に使用することである。
図2Aのサンプリングシステム35は次にバンドギャップ基準生成器12によって生成されるバンドギャップ基準電圧V
BE+ΔV
BEを表わす差動基準電荷Q
CA−Q
CBをサンプリングするように動作し、同様のサンプリングシステム(図示せず)が外部差動入力電圧Vin
+−Vin
−を表わす差動基準電荷をサンプリングする。これについては
図1Cに概要が示され、上述の、参照として採り込まれている米国特許第7,504,977号に記載されている。測定される外部電圧は各サイクル毎にサンプリングされ、コンパレータが状態を1つの方向に又は他の方向に切り替えると、
図2Aのバンドギャップ基準生成器12によって生成されるバンドギャップ基準電荷Q
CA−Q
CBが、外部入力電圧を表わす電荷とともに積分される。
図1Cでは、基準電圧及びスイッチ404、406、408、402、及びキャパシタ432a及び432bが外部基準電圧のサンプリングシステムに含まれ、Vin
+及びVin
−で構成される外部差動入力電圧は、スイッチ424a、422a、422b、424b、及びキャパシタ430a及び430bと共に機能する。
【0066】
上述の単位トリミングキャパシタC0及びC1は、生成された基準電圧V
REFをトリミングするために用いられる。単位トリミングキャパシタC0及びC1の対は、トリミングされた値を持つキャパシタ対として、或いは、幾つかのサイクルのみに用いられ他のサイクルでは用いられない(即ち、時分割モードの)単位キャパシタ対としてのいずれかとして機能することができる。トリミングキャパシタC1及びC0は、各々1単位キャパシタンスから成り、それぞれ、サンプリングキャパシタC2×l0及びC3×l0に並列に接続され得る。C1及びC0の両方がトリミング可能なキャパシタンスである場合、それらは各々単位キャパシタンスの半分に等しくてよく、ΔV
BE及びV
BE電圧の対応するサンプリングされる量は、ある温度範囲に亘って、一定の値の基準出力電圧V
REFを達成するように調整されてもよい。代替として、C1及びC0がトリミング不可能なキャパシタである場合、それらを一部分の時間用いることによって、事実上、トリミング可能であるように用いてもよい。
【0067】
図3は、
図2Aの電圧基準回路10の曲率補正を提供する回路40を示す。回路40は曲率補正回路42を含み、その出力はサンプリング回路44の入力に印加される。曲率補正回路42は、PTAT電流I
PTATを受け取るように接続されるソースを有するPチャネルトランジスタMP23及びMP24を含み、またCTAT電流I
CTATを受け取るように接続されるソースを有するPチャネルトランジスタMP25及びMP26を含む。トランジスタMP23及びMP25のゲートは、デジタル信号CTL−CCを伝導する導体45に接続される。トランジスタMP24及びMP26のゲートは、導体46によってインバータINV11の出力に接続され、それらの入力は導体45に接続される。トランジスタMP23及びMP26のドレインは、導体41によって、ダイオード接続NPNトランジスタQlのコレクタ及びベースに接続され、トランジスタQlは、V
SSに接続されるエミッタを有する。トランジスタMP24及びMP25のドレインは、導体43によってダイオード接続NPNトランジスタQ2のコレクタ及びベースに接続され、トランジスタQ2は、V
SSに接続されるエミッタを有する。導体41に電圧V
CCPが生成され、導体43に電圧V
CCNが生成される。
【0068】
図3のサンプリング回路44は、導体41に接続されたドレインを有するNチャネルトランジスタMN16を含み、また導体43に接続されたドレインを有し、導体47によってトランジスタMN16のソース、NチャネルトランジスタMN18のドレイン、及び調整可能なキャパシタC6の一方の端子に接続されたソースとを有するNチャネルトランジスタMN17を含む。調整可能なキャパシタC6の他方の端子は
図2AのQ
CA導体16に接続される。トランジスタMN16のゲートは、導体54によって、デジタル信号CTL−CCPAに及びNORゲート50の1つの入力に接続される。NORゲート50の出力は、トランジスタMN18のゲートに接続され、トランジスタMN18のソースはV
SSに接続される。NORゲート50の他方の入力は導体53によって、トランジスタMN17のゲートに及びデジタル信号CTL−CCNAに接続される。同様に、サンプリング回路44は、導体41に接続されたドレインを有するNチャネルトランジスタMN15を含み、また、導体43に接続されたドレインと、導体48によってトランジスタMN15のソース、NチャネルトランジスタMN19のドレイン、及び調整可能なキャパシタC5の一方の端子に接続されたソースとを有するNチャネルトランジスタMN14を含む。調整可能なキャパシタC5の他方の端子は、
図2AのQ
CB導体17に接続される。トランジスタMN15のゲートは、導体55によってデジタル信号CTL−CCPBに接続され、NORゲート51の1つの入力に接続される。NORゲート51の出力は、トランジスタMN19のゲートに接続され、トランジスタMN19のソースはV
SSに接続される。NORゲート51の他の入力は導体56によってトランジスタMN14のゲートに接続され、デジタル信号CTL−CCNBに接続される。
【0069】
図3のブロック42では、2個の電流源(図示せず)は、2個のダイオード接続トランジスタQl及びQ2へ印加される2つの電流I
PTAT及びI
CTATを供給する。結果の曲率補正電圧が、対のキャパシタC5及びC6によってサンプリングされる。最良の基準曲率を得るために、C5及びC6はトリミング可能なキャパシタであってよく、又はそれらはサンプリングサイクルの一部のみに用いられるキャパシタの標準対であってもよい。制御信号CTL−CCは、2つのバイポーラトランジスタQl及びQ2の間で、2つの電流I
PTAT及びI
CTATを切り替え、このようにしてバイポーラトランジスタ間のミスマッチによる影響を実質的に除去する。
【0070】
動作において、
図3のトリミング可能なキャパシタC5及びC6、種々のスイッチ、及びデジタル信号CTL−CCNA、CTL−CCPA、CTL−CCPB、及びCTL−CCNBは、電圧V
CCP及び電圧V
CCNのサンプリングを提供する。種々のスイッチが動作されて、V
CCP及びV
CCNのサンプリングに、必要な極性を提供するように動作し、それによって、それらが、バンドギャップ電圧基準回路10により生成されている差動基準電荷Q
CA−Q
CBの所望の曲率補正を達成するために必要なだけ、
図2Aのバンドギャップ電圧基準回路10により生成されるQ
CA及びQ
CBの値を増加又は低減することができるようにする。
【0071】
図3の曲率補正回路40の出力は、バンドギャップ基準生成回路12の曲率を補正するように、
図2Aの出力導体16及び17に重畳される。
図3では、PTAT電流I
PTAT及びCTAT電流I
CTATを共に用いる結果、温度に関して逆の変動となり、その結果、補正電圧を生成する。この補正電圧は、それ自体が、
図2Aのサンプリングシステム35の出力で生成されるものと逆方向の有意な曲率を有する。この曲率補正電圧を、
図2Aの導体16及び17間に生成された出力電圧に重畳することによって、最終のバンドギャップ基準電圧V
REFの曲率挙動が効果的に補正される。電流I
PTAT及びI
CTATは、トランジスタMP23、MP24、MP25、及びMP26によってスワッピングされて、継続的又は交互の容量性サンプリングサイクルを提供し、
図3のトランジスタQl及びQ2の間のミスマッチの影響を平均化する。
【0072】
図2A及び2Bに示す本発明の実施形態は、トランジスタQ0×l6のどの1つがバンドギャップ電圧基準回路内の単一の単位エミッタ面積素子になるか、また、他の15個のQ0×l6トランジスタのどれが15個の単位エミッタ面積素子を構成するかを選択する能力を提供する点で従来技術と異なっている。例えば、1つのサイクルでトランジスタQ0×l6の第1のトランジスタを単位トランジスタとして選択してもよく、また、次のサイクルで、第2のトランジスタQ02を選択してもよく、以下同様である。このように「ローテーション」することによって、生成される基準電圧V
REFの値が、16個のトランジスタQ0×l6のアレイ全体によって生成されるV
BE電圧及びΔV
BE電圧の平均に基づくことができる。その結果、エラー、ノイズ等の量が、1つの単一のトランジスタ(例えば
図1AのトランジスタQ5等)に依存することがない。任意のサイクルの間の電圧V
PTATPは、トランジスタQ0×l6のどのトランジスタが選択されたサイクルかに依存し、他のQ0トランジスタは全て、後続のサイクルで1度に1つずつ選択される。
【0073】
上述した本発明の実施形態は、要約すると、ダイナミックエレメントマッチングローテーション技術を応用して、基準電圧V
REFを生成するバイポーラトランジスタのランダム変動から、PTAT ΔV
BE電圧及びCTAT V
BE電圧の敏感度をなくすものである。ダイナミックエレメントマッチングローテーションは、
図1Aにおける増幅器のオフセット及びドリフトの影響、及びV
BE及びΔV
BE電圧を生成する電流源のミスマッチの影響を、ΔV
BE及びV
BE電圧の生成及びサンプリングに用いられる回路要素のこれらの及びその他の構成要素のパラメータを平均化することによって実質的に除去する。これは、従来技術に通常用いられている、より多くの回路要素及びより多くの電力を使用する手法とは対照的である。
【0074】
ダイナミックエレメントマッチングローテーション技術は、サンプリング回路35の種々のキャパシタを「ローテーション」させて、それら全てが、連続するサイクルの間、V
BE電圧及びΔV
BE電圧を選択的にサンプリングするように機能するように応用される。このように、増幅器及びそれに関連するオフセット及びドリフトなしに、V
BE及びΔV
BE電圧の組合せが達成される。サンプリングキャパシタのミスマッチの影響も平均化によって除去される。基準サンプリングキャパシタがLサイクル(この例では5サイクル)でに完全ローテーションする場合、且つ、M、N及びLが互いに素である場合、M×N×Lサイクル(この例では、16×7×5=560サイクル)後に平均基準値が導かれる。
図2Aのバンドギャップ電圧基準回路10のM×N×Lサンプリングサイクルの全てが実施された後(ここで、Mは電流源I
3の数に等しく、NはトランジスタQ0の数に等しく、LはV
BE及びΔV
BE電圧のサンプリングに用いられるキャパシタ対の数に等しい)、結果のバンドギャップ差動電荷Q
CA−Q
CBの平均は、従来技術で用いられるバンドギャップ電圧基準回路に比べて、個々のV
BE及びΔV
BE電圧のランダムミスマッチ、欠陥、及び応力に対する敏感度がはるかに低い。
【0075】
上述のバンドギャップ電圧基準回路は、良好な長期安定性及び狭い温度ドリフト分布を、非常に小さい集積回路チップ面積を用いて得られるという利点を提供する。更に、上述のバンドギャップ基準電圧回路は、高い基準電圧値を提供する能力を有し、そのためシステムのノイズ及び電力損失が少ない。また、本発明の上述の実施形態において、生成されるバンドギャップ基準電圧V
REFの値は、基準電圧V
REFの決定に関与するバイポーラトランジスタQ0×l6を流れる電流I
3×7の平均値のみに依存し、そして、二次的影響として、V
BE及びΔV
BE電圧を形成する電流源の実際の値ではなく、平均値に依存する。また、本発明は、生成される基準電圧V
REFの敏感度を増幅器のオフセット及びドリフトから回避する。更に、上述のバンドギャップ電圧基準回路の敏感度は、単一の単位バイポーラトランジスタの面積ではなく、使用されるチップ面積の総量に依存する。例えば、バイポーラトランジスタが、1対15の比でスケーリングされる場合、出力値V
REFは、
図1Aに示すような単一のトランジスタのランダム変動ではなく、16個のトランジスタQ0×l6アレイのランダム変動に依存する。
【0076】
更に、上述の回路トポロジーでは、トランジスタ面積及び電流比をより積極的にスケーリングすることができる。バンドギャップ生成回路12における電流比の積極的なスケーリングの結果、より大きなΔV
BE電圧が可能となり、また、より少数のサンプリングキャパシタの使用が可能になる。次にこれによって、より高度にスケーリングされたV
REFの値が得られる。また、
図2Aの回路のバンドギャップ電圧基準システム10は、低い値の供給電圧V
DDで動作し、供給電圧V
DDよりも高い基準電圧V
REFの高い実効値を提供することができる。
【0077】
本発明を、幾つかの特定の実施形態を参照して説明してきたが、当業者であれば、発明の真の趣旨及び範囲を逸脱することなく本発明の上述の実施形態に様々な変更を行うことができるであろう。本発明の特許請求の範囲に記載されたものと非実質的に異なっているが、本発明の特許請求の範囲に記載されたものと実質的に同じ結果を達成するように実質的に同じ方式で、それぞれ、実質的に同じ機能を実施する要素又はステップは全て本発明の範囲内であることが意図される。
【0078】
例えば、
図2Aに示す本発明の実施形態において、ΔV
BE及びV
BE電圧を表わす電荷はサンプリングキャパシタC2×l0及びC3×l0を介して伝送される。サンプリングキャパシタの、L=5組の組合せの各々では、V
BEをサンプリングするために2対のサンプリングキャパシタ(C2及びC3の各々から2つ)が用いられ、ΔV
BEをサンプリングするために他の8対が用いられるこの例では、サンプリングキャパシタC2及びC3の10対が使用される。しかしながら、もしサンプリングキャパシタC2及びC3の各グループが10個ではなく、5個の単位キャパシタで構成されたとしても、サンプリング動作は同じになる。その場合、V
BEをサンプリングするために1対が用いられ、ΔV
BEをサンプリングするために他の4対が用いられ、Lは5に等しい。
【0079】
更に、単位電流源I
3及び単位トランジスタQ0の様々なパターンのローテーションを用いることができる。例えば、単位電流源I
3の3組の組合せ、及び単位トランジスタQ0の4組の組合せが提供される場合、それらをローテーションさせる1つの方法は、単位電流I
3の第1の可能な組合せを提供して、単位トランジスタQ0の4組の組合せをローテーションさせることである。次に、単位電流の第2の組合せが提供され得、単位トランジスタの4つの組合せが再びローテーションされ得る。単位電流の最後の組合せまでこの手順が繰り返され得、3×4=12サイクルで12の可能な組合せ全てが達成され得る。単位電流源I
3の3組の組合せ、及び単位トランジスタQ0の4組の組合せをローテーションする別の方法は、第1のサイクルの間、単位電流の第1の組合せと単位トランジスタの第1の組合せを用い、第2のサイクルの間、単位電流の第2の組合せと単位トランジスタの第2の組合せを用い、第3のサイクルの間、単位電流の第3の組合せと単位トランジスタの第3の組合せを用い、第4のサイクルの間、単位電流の第1の組合せと単位トランジスタの第4の組合せを用い、第5のサイクルの間、単位電流の第2の組合せと単位トランジスタの第1の組合せを用いることである。単位電流の組合せの数と単位トランジスタの組合せの数の両方が素数である場合、単位電流及び単位トランジスタの組合せの総数が上述の例の場合と同じで、単位トランジスタの全てと単位電流の全てのローテーションが達成され、良好なマッチングが得られるであろう。しかし、単位電流及び単位トランジスタの組合せの数が素数でない場合、この例では単位トランジスタの全て及び単位電流の全てでのローテーションが達成できないであろう。このローテーション手法に関しては、組合せの数が素数でない場合は、良好な平均化結果が得られないであろう。
【0080】
ダイオード接続NPNトランジスタは、単純なPNダイオードに比べてより理想的な回路特性を有しているため、上述の実施形態においてダイオード接続NPNトランジスタをダイオードとして用いているが、幾つかの実施例ではPNダイオードを用いてもよい。
【0081】
図2Aでは、トランジスタQ0×l6に流れる電流の全てはPTAT電流である。バイポーラトランジスタではPTAT電流を用いると最も良好な曲率挙動が得られる。しかしながら、CTAT電流又はゼロ温度係数電流などの、他の種類の電流を用いることもできる。