(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5714229
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】二重レンズの単一光受信器アセンブリ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/42 20060101AFI20150416BHJP
H01L 31/0232 20140101ALI20150416BHJP
【FI】
G02B6/42
H01L31/02 C
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2009-542937(P2009-542937)
(86)(22)【出願日】2007年12月21日
(65)【公表番号】特表2010-513988(P2010-513988A)
(43)【公表日】2010年4月30日
(86)【国際出願番号】US2007026176
(87)【国際公開番号】WO2008079338
(87)【国際公開日】20080703
【審査請求日】2010年12月9日
【審判番号】不服2013-133(P2013-133/J1)
【審判請求日】2013年1月4日
(31)【優先権主張番号】60/876,848
(32)【優先日】2006年12月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/899,208
(32)【優先日】2007年2月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/004,241
(32)【優先日】2007年12月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508041127
【氏名又は名称】シスコ テクノロジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ビリンチョグル,ディンチェル
(72)【発明者】
【氏名】ダイド,ラジェシュ
(72)【発明者】
【氏名】ナドー,メアリー
(72)【発明者】
【氏名】ピエド,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】チン,ウェンホン
【合議体】
【審判長】
江成 克己
【審判官】
畑井 順一
【審判官】
松川 直樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−246279(JP,A)
【文献】
特開2004−240220(JP,A)
【文献】
特開2005−31556(JP,A)
【文献】
特開2004−37703(JP,A)
【文献】
特開平9−318845(JP,A)
【文献】
特開2003−14987(JP,A)
【文献】
特開2000−162466(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一の光受信器アセンブリであって、
入力光信号軸を規定する第1水平面であって、光ファイバを支持するための溝を有する第1水平面と、
拡がる入力光信号を捕らえて平行光信号に変換するように配置され、前記単一光受信器アセンブリの垂直壁部に成形されたコリメーティングレンズであって、追加的な位置調節を必要とすることなく当該コリメーティングレンズに対して前記光ファイバが位置決めされるように前記溝が前記第1水平面に配置されている、コリメーティングレンズと、
前記コリメーティングレンズを越えたところに配置され、前記平行光信号を前記入力信号軸から離れる方向の下方に方向転換させるための傾斜壁面と、
前記方向転換された平行光信号を捕らえて、この平行光信号を、当該単一光受信器アセンブリとともに使われる感光デバイスのために焦点に向けて収束させるように配置された収束レンズとを備え、
前記第1水平面および前記傾斜壁面が、当該単一光受信器アセンブリの単一構造体の一部分であり、前記コリメーティングレンズおよび前記収束レンズが、前記単一構造体と同じ材料で前記単一構造体と一体のものとして形成されていることを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の単一光受信器アセンブリにおいて、
前記受信器アセンブリが透明物質からなることを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載の単一光受信器アセンブリにおいて、
前記透明物質が熱可塑性ポリイミド樹脂であることを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【請求項4】
請求項2に記載の単一光受信器アセンブリにおいて、
前記コリメーティングおよび前記集束レンズが前記アセンブリ内の一体構成要素として成形されるように、前記受信器アセンブリが成形可能な透明物質からなることを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【請求項5】
請求項1に記載の単一光受信器アセンブリにおいて、
前記溝が、V字型溝を含むことを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【請求項6】
請求項5に記載の単一光受信器アセンブリにおいて、
前記V字型溝が、光ファイバの裸端部を支持するための内側の浅い部分と、光ファイバの被覆部を支持するための外側のより深い部分とを含むことを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載の単一光受信器アセンブリにおいて、
前記傾斜壁が約45°の角度に向けられ、平行にされた光信号を前記感光デバイスに向けて下方に方向転換することを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【請求項8】
N個(Nは複数)の別個の感光デバイスとともに使用される単一光受信器アセンブリであって、
N個の光ファイバを支持するための溝を有する水平面と、
N個のコリメーティングレンズとを備え、各レンズが別々の拡がる入力光信号を捕らえて、別々の拡がる入力光信号をそれぞれ平行光信号に変換するように配置され、前記N個のコリメーティングレンズがN個の平行光信号を形成するとともに、前記N個のコリメーティングレンズが前記単一光受信器アセンブリの単一の垂直壁部内に成形されており、
前記溝は、追加的な位置調節を必要とすることなく前記コリメーティングレンズに対して前記光ファイバが位置決めされるように前記水平面に配置されており、
前記単一光受信器アセンブリは、さらに、
前記N個のコリメーティングレンズを越えたところに配置され、前記N個の平行光信号を前記入力信号軸から離れる方向の下方に方向転換させるための傾斜壁面と、
前記N個の方向転換された平行光信号の1個ずつを捕らえて、それら平行光信号を、前記N個の別個の感光デバイスに関連付けられるN個の焦点に向けて収束させるように配置されたN個の収束レンズとを備え、
前記水平面および前記傾斜壁面が、当該単一光受信器アセンブリの単一構造体の一部分であり、前記コリメーティングレンズおよび前記収束レンズが、前記単一構造体と同じ材料で前記単一構造体と一体のものとして形成されていることを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【請求項9】
請求項8に記載の単一光受信器アセンブリにおいて、
前記水平面は、N個のV字型溝を含み、各V字型溝が、前記N個のコリメーティングレンズの1個ずつと一直線に受動的に配列されるように形成されていることを特徴とする単一光受信器アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年12月22日に出願された米国仮出願第60/876,848号と、2007年2月3日に出願された米国仮出願第60/899,208号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、二重レンズの単一光受信器アセンブリに関し、より具体的には、入力光ファイバ(またはその他の導波路構成体)と感光受信デバイスとの間の受動的配列(passive alignment)を提供するための単一アセンブリに関するものである。
【背景技術】
【0003】
ファイバーオプティクスおよびオプトエレクトロニクスを含む光学ネットワークは、特に、ネットワークシステムの様々な構成要素間のデータの効率的で正確な高速送信を可能にする能力により、高速通信システムの重要な側面を構成している。大部分の通信システムと同様に、光学ネットワークにおける空間とパワーの有効利用がますます重要となってきている。さらに、そのようなネットワークの設計検討においては、ネットワークに含まれる特定要素のモジュラリティ(modularity)を考慮しなければならない。
【0004】
実際に、モジュール要素は、光ファイバシステムにおいてシステムの製造コストを低減するのに望ましいものであり、それは、システムがカスタマイズされるほど増加する。モジュール要素の一例には光受信モジュールがあり、それは、光学トランシーバアセンブリ(光送信モジュールと光受信モジュールの双方を有する)全体の一部や、波長マルチプレクス/デマルチプレクスをさらに含む光トランスポンダであってもよい。典型的な光受信モジュールは、光ファイバの入力ポート/チャネル(またはその他の光伝搬構成)と、入力光信号を検出するためのフォトダイオードと、その光信号を、他のネットワーク構成要素に対応するデジタル電気信号に変換する検出回路とを備える。
【0005】
光受信器のそれら構成要素の数および配列は、これまで、受信器のサイズ、コストおよび複雑さを低減する能力を制限していた。例えば、入力光信号(通常は光ファイバに沿う)と感光デバイスとの間の光学的配列は、一般的に、“能動的”配列(active alignment)が必要であり、最大光出力が検出されるまでは、感光デバイスの配置が操作される。高速光受信器において、感光デバイスは、一般に、(光信号を対応する電気信号により効率良く変換するために)相対的に小さな活性領域を示す。この小さな活性領域は、能動的配列の実行プロセスをさらに複雑にする。
【0006】
このため、従来技術においては、真にコンパクトで、入力光信号と感光受信デバイスの間の受動的配列の利用を可能にする光受信モジュールへの要求が依然としてあった。
【発明の概要】
【0007】
従来技術に残存する要求は、本発明によって解決される。本発明は、二重レンズの単一光受信器アセンブリに関し、より具体的には、入力光ファイバ(またはその他の導波路構成体)と感光受信デバイスとの間の受動的配列を提供するための透明な単一アセンブリに関するものである。
【0008】
本発明によれば、単一の受信器アセンブリが、コリメーティングレンズ(V字型溝に垂直な面に沿って形成されたレンズ)と一直線に配列されたV字型溝(V-groove)を備えるように形成されている。光ファイバは、V字型溝に沿って配置されるとともに、受信した光信号を単一アセンブリに導くのに使用される。コリメーティングレンズを通過すると、受信した光信号は、変換ミラー壁(turning mirror wall)で屈折し、それは、この信号を、収束レンズ(これも単一アセンブリ内に成形されている)を通って下方に向け、その後、感光デバイス内に導く。感光デバイスは、受動的配列により集光レンズと一直線に並べて配置するのが有利であり、これにより、それらの間に如何なる形式の能動的配列を必要とすることなく、入力光ファイバから感光デバイスに受信信号を結合させることが可能になる。集束レンズを利用することによって、受信信号を効率良く感光デバイス内に結合させることができる。したがって、小さい活性領域のフォトダイオードは、(高速用途で使用されているように)本発明の単一モジュールの使用に適している。さらに、コリメーティングおよび集束レンズ(およびV字型溝)を単一の受信モジュールに直接成形することにより、ファイバと感光デバイスとの間の受動的配列を実現することができ、これによりコストおよび受信器構造の複雑さを低減することができる。
【0009】
本発明の別の態様において、単一アセンブリは、(入力光ファイバの代わりに)入力光導波路を含むよう形成するようにしてもよい。この場合も、導波路のコアがコリメーティングレンズと一直線に並ぶように形成される。
【0010】
本発明の特徴は、V字型溝および変換ミラーと組み合わせて、単一アセンブリ内で成形されたレンズを使用することにより、アレイ構造を容易に形成することができ、これにより、単一アセンブリの表面に沿って配置された複数の特徴部(feature)を盛り込むことができる点にある。このような成形レンズのアレイは、代替的には、挿入されたプリズム要素、および多波長信号を搬送する単一の入力ファイバと関連して使用し、デマルチプレクス装置を形成するようにしてもよい。
【0011】
従来の光受信器/送信器アセンブリにおいて、光ポート軸は、通常は支持基板表面と平行である。このアセンブリは、一般に、2つの構成要素、すなわち、TO−CAN型の光ポートアセンブリ(フォトダイオードとトランスインピーダンス増幅器を含む)と、TO−CANを基板に接続するフレックス回路とを有する。本発明の構成は、2つの分離した構成要素に対する必要性をなくし、特に、単一アセンブリの一部としてフォトダイオードが基板上に直接配置されているために、フレックス回路の必要性を除去する。
【0012】
本発明のその他のおよび更なる態様および特徴は、以下の説明の過程で、添付図面を参照することにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
これから図面を参照するが、複数の図面において、同様の符号は同様の部分を表している。
【0014】
【
図1】
図1は、本発明にしたがって形成された例示的な単一受信器モジュールの側面図であり、特に、コリメーティングレンズ、集束レンズおよび変換ミラーの位置と配列を示している。
【
図2】
図2は、
図1のモジュールの等角図であり、特に、ファイバを支持するV字型溝の位置を示している。
【
図3】
図3は、ファイバ端面、コリメーティングレンズ、変換ミラー、集束レンズおよびフォトダイオード間の配列を示す光線追跡図である。
【
図4】
図4は、2つの構成要素間の距離の関数として、入力ファイバとコリメーティングレンズ間の結合効率を示すグラフである。
【
図5】
図5は、2つの構成要素間の距離の関数として、集束レンズとフォトダイオード間の結合効率を示すグラフである。
【
図6】
図6は、本発明の単一光受信器モジュールを組み込んだ例示的な光学トランシーバシステムの等角図である。
【
図7】
図7は、本発明の単一光受信器モジュールの例示的なアレイ構造の等角図を含んでいる。
【
図8】
図8は、本発明にしたがって形成された例示的な波長デマルチプレクサを示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明にしたがって形成された例示的な単一光受信器モジュール10を示している。モジュール10は、熱可塑性ポリイミド樹脂または、信号の損失がほとんど或いは全く無くその内部を光信号が伝搬することができるその他の任意の物質等の透明物質からなる。光ファイバ12は、受信した光信号を搬送するもので、モジュール10の表面16に形成されたV字型溝14内に配置されている。
【0016】
コリメーティングレンズ18は、光ファイバ12のコア領域と一直線に並ぶように、垂直壁20に沿って成形されている。コリメーティングレンズ18は、ファイバ12の端面22から出射した光信号を捕捉して、平行波面を形成する機能を有し、平行波面は、その後モジュール10の透明物質を介して伝播する。
図1に示すように、伝播信号は、モジュール10の傾斜壁24で屈折することとなる。この壁24は、光軸(OA)に対して予め定められた角度θで傾斜している。好ましい実施形態において、角度θは45°とすることができるが、その他の値を使用する(それに応じて、様々な他の要素の特性を変更する)ようにしてもよい。反射した信号は、平行のまま維持されることとなり、この場合は、すぐに下方に向かい、モジュール10の水平壁28に沿って成形された集束レンズ26に入射する。感光デバイス30(PINフォトダイオードのような)は、集束レンズ26の下に配置され、その結果、レンズ26に入射した光信号は直接、デバイス30の感光領域内に集束することとなる。上述したように、レンズ26を使用して光をデバイス30内に集束させることにより、高速で小さい活性領域のフォトダイオードを使用することができる。
【0017】
図2のモジュール10の等角図は(この図面では、レンズ18,26を確認することはできないが)、V字型溝14の位置と構造を明確に示している。この特定の実施形態において、V字型溝14は、裸ファイバ(すなわち、外側の被覆が取り除かれたファイバ)の端部を支持するための内側のより浅いV字型溝14−1と、外側のより深いV字型溝14−2とを含むものとして示されている。外側の部分14−2は、まだ外側被覆層で覆われている入力光ファイバを支持するために使用される。明らかに、ファイバのコア領域が光軸OAおよび第1非球面レンズ18の中心と一直線に並ぶ限りにおいては、V字型溝の構成の細部は設計的事項である。
【0018】
図3は、本発明に係る成形単一受信器モジュールの寸法を決定するときに検討すべき関心事項の様々な因子を示す光線追跡図である。それら因子は、(1)ファイバの軸と、(2)ファイバ端面とコリメーティングレンズとの距離間隔と、(3)感光デバイスの軸と、(4)2軸(ファイバおよび感光デバイス)の交点における変換壁の位置と、(5)感光デバイスと集束レンズとの距離間隔とを含むものとして示されている。もちろん、レンズの曲率は、レンズとそれに関連する光学デバイスとの距離間隔を決定するときに含まれる因子となるであろう。本発明においては、成形構造を使用してモジュール10を形成することにより、意図した使用に合わせて各レンズの曲率を特別に調整することができ、これにより、ファイバおよび/または光検出器の種類が変わったときに、曲率を変更することができる、という利点を有する。
【0019】
実際に、本発明の構成においては、レンズ(およびファイバ/導波路)を受信器構造に直接成形できることにより、受動的に整列された受信器を形成することができ、これにより、ファイバ、レンズおよび受信デバイス間の能動的配列プロセスの必要性を除去することができる、という特有の利点を有する。したがって、受信器全体は、能動的配列が必要な従来の受信器よりも、より安価でより効率的に製造することができる。今日の精密成形性能により、レンズおよびV字型溝(導波路)を形成して、通常の光受信器に関する条件を満たす許容範囲内で良好に自動的に整列させることができる、ということが分かっている。
図4は、この利点のグラフ例であり、ファイバ端面とコリメーティングレンズとの距離間隔に関する条件を満たす許容範囲を示している。図示のように、±100μmオーダーの許容範囲では、多重モードファイバと単一モードファイバの双方を含む様々な異なる種類の入力ファイバに対して、認容できる結合効率(100%の結合効率からの減少として示している)がまだ得られている。
図5は、この特性を例示する別のグラフであり、この場合には、集束レンズと感光デバイスの活性領域との距離間隔に関する条件を満たす許容範囲を示している。図示のように、活性領域と集束レンズ間の±30μmオーダーの距離の許容範囲では、十分な結合効率(この場合も、100%の結合効率からの減少として示している)をまだ与えている。
【0020】
上述したように、本発明の単一光受信器モジュールの顕著な利点は、より大きな光学トランシーバ構成に簡単に組み込めることである。
図6は、かような光学トランシーバシステムの一例を示しており、ここでは、光受信器モジュール10が、光送信器30および関連する光および電気構成要素40,50とそれぞれ関連して使用されている。
【0021】
実際に、透明な成形できる材料を利用して本発明の光受信器モジュールを形成することにより、アレイ構造を形成することができ、この場合も、様々な構成要素間の能動的配列を与える必要性を除去することができる、ということが分かっている。
図7は、例示的な単一光受信器アレイモジュール100を示すもので、ここでは、5つの別々の入力信号のセットを支持するために使用されている。各V字型溝14−1,14−2,・・・,14−5が、それに対応するコリメーティングレンズ18−1,18−2,・・・,18−5とそれぞれ一直線に配列されるように、上記と同じように形成されている。単一の傾斜面24は、各信号を自己の集束レンズ(図示省略)に入射させるための方向転換を提供する。
【0022】
複数の別個の入力ファイバを利用する代わりに、本発明の単一受信器アレイモジュールは、多波長で信号を搬送する単一入力ファイバとプリズムを利用して、異なる波長の各信号を異なるコリメーティングレンズ内に向けるようにしてもよい。
図8は、この実施形態を、波長デマルチプレクス光受信器モジュール200の形式で示している。モジュール200は、入力ファイバ(図示省略)を支持する単一のV字型溝14を含み、ファイバが異なる波長で作動する複数の異なる信号を搬送するものとして示している。プリズム要素210は、V字型溝14と、複数の別々のコリメーティングレンズ18−1,18−2,・・・,18−5を支持する垂直壁20との間の凹部(trough)220に沿って配置されている。この特定の実施形態において、プリズム210は、様々な受信波長を分離して、各波長をレンズ18の1つずつに向けるように構成されている。これは、
図8において、レンズ18−1の方向に向けられた第1波長信号λ
1、レンズ18−2の方向に向けられた第2信号λ
2などによって示されている。
【0023】
好ましい実施形態に関連して本発明の原理をこれまで述べてきたが、その説明は実施例によってのみなされたものであって、本発明の範囲の限定としてなされたものではないことを理解すべきである。