【実施例1】
【0029】
図1から
図4において、この発明の実施例1に係る被切体切断用工具1が示されている。この被切体切断用工具1は、倒木の幹や立木の枝等の鉛直方向と交差する方向に延びた樹木の幹や枝(以下、これらを被切体2と総称する。)を切断するために用いられるもので、長尺の変位用アーム部材3と、長尺の切断用アーム部材4と、これらのアーム部材3、4の長手方向の一方端側に位置する端側部位3a、4aが連結された基体5とで基本的に構成されており、変位用アーム部材3と切断用アーム部材4とは、基体5を中心として双方が遠近する方向に回転することにより端側部位3a、4aとは長手方向の反対側に位置する端側部位3b、4bが開閉可能となっている。
【0030】
また、変位用アーム部材3と切断用アーム部材4とは、この実施例では、端側部位3b、4bが閉じた状態にあって、端側部位3b、4bから端側部位3a、4a側に進むに従い相互に徐々に離れていくがある位置からは端側部位3a、4a側に進むに従い相互に近接していくように弧状に曲がって、相互に対峙する面が曲面6、7となっている。これにより、変位用アーム部材3と切断用アーム部材4とは、相互に対峙する曲面6、7の最も離れた部位間により被切体2を挟んで保持しやすくなっている。
【0031】
更に、変位用アーム部材3は、
図3に示されるように端側部位3aが2股に分かれつつ当該変位用アーム部材3の長手方向に延びた突出片9、10を有していると共に、切断用アーム部材4は、
図3に示されるように端側部位4aが切断用アーム部材4の長手方向に延びた突出片11を有したものとなっており、突出片9、10間に突出片11が介在すると共に下記する基体5の支持部25、25でこれらの突出片9、10、11を挟み、更に回転軸26を支持部25、突出片9、突出片11、突出片10、支持部25となるように挿通して連結させることにより、
図1の矢印に示されるように、変位用アーム部材3と切断用アーム部材4との双方が遠近する方向に回転することができる。
【0032】
そして、変位用アーム部材3と切断用アーム部材4とは、
図2に示されるように、端側部位3a、4aのうち支持部25、25で覆われる部位よりも端側部位3b、4b側において、アーム部材3、4の短手方向で同じ側となる側面13と側面14とにわたって架設された弾性機構15と、同じくアーム部材3、4の短手方向で且つ側面13、14とは反対側となる側面16と側面17とにわたって架設された弾性機構18を有している。弾性機構15、18は、変位用アーム部材3側に配置された台座19と、切断用アーム部材4側に配置された台座20、及び一方端が台座19に固定され他方端が台座20に固定されて収縮方向に付勢された蛇腹状のバネ本体21とにより構成されている。尚、台座19、20は、それぞれ、変位用アーム部材3、切断用アーム部材4に溶接等により固着されている。
【0033】
これにより、変位用アーム部材3と切断用アーム部材4とは、端側部位3b、4bがこの弾性機構15、18により閉方向により常時付勢される共に曲面6、7で挟んだ状態の被切体2を確実に保持することができる一方で、この弾性機構15、18の付勢力は、端側部位3b、4bが被切体2に押し当てられた際には、被切体2からの端側部位3b、4bを押し広げようとする力が弾性機構15、18の前記付勢力に勝って端側部位3b、4bを開くことができる程度の大きさとなっている。
【0034】
基体5は、間接活線工具の絶縁操作棒(ホットステックとも称する。)22の先端部23が接続可能なコネクタ24と、このコネクタ24の頭部から延出した2つの支持部25、25と、この支持部25、25に突出片9、10、11を適宜に回転可能に連結させる回転軸26とを有して構成されている。絶縁操作棒22の先端部23とコネクタ24との接続は公知であるが、下記する
図5から
図7を用いて概説すると、先端部23の出没可能な突起部23aをコネクタ24のT字状の溝24aの軸方向部位の端側と一致させつつ先端部23をコネクタ24に挿入させた後、先端部23を回転させて突起部23aを溝24aの周方向部位の端に移すことで接続される。
【0035】
ところで、切断用アーム部材4は、曲面7に鋸歯状に複数の刃28が形成されていると共に、端側部位4bの最先端側の刃28よりも先端側にストッパー部29が設けられ、端側部位4aの弾性機構15、18近傍にガード部30が設けられている。ストッパー部29は、この実施例では、刃28よりも大きく、刃28側がなだらかな傾斜面、刃28とは反対側が急な傾斜面となった三角形状をなしている。
【0036】
また、変位用アーム部材3は、曲面6が被切体2の表面を変位用アーム部材3の長手方向に沿って端側部位3aから端側部位3bまで及び端側部位3bから端側部位3a側まで円滑に変位することができるように、
図2(a)に示される様に、曲面6に対しボールベアリング31が転動自在に収納されたものとなっている。もっとも、切断用アーム部材4を被切体2に対して円滑に前後方向に変位するのを補助することができればボールベアリング31に限定されない。
【0037】
尚、この実施例1で用いられる弾性機構の構造については、
図2及び
図3等に示されるような弾性機構15、18に限定されず、
図4に示されるように、コイル状部分33cの両側の先端部位33a、33bが直線状に延びたコイルバネから成る弾性機構33を用いるようにしても良い。
【0038】
すなわち、この弾性機構33は、先端部位33aが変位用アーム部材3の突出片9又は突出片10内に差し込まれると共に先端部位33bが切断用アーム部材4の突出片11内に差し込まれ、更に弾性機構33のコイル状部分33cは基体5の支持部25、25間にかかる支持部25、25に固定されるかたちで収納された構造としても良い。これにより、基体5と両アーム部材3、4とは、弾性機構33を介して連結された状態になっていると共に、弾性機構33に対し先端部位33aと先端部位33bとが近接する方向に付勢力を与えることで、端側部位3b、4bは弾性機構33により常時閉方向に付勢されたものとなっている。もっとも、この弾性機構33の付勢力も、端側部位3b、4bが被切体2に押し当てられた際には、被切体2からの端側部位3b、4bを押し広げようとする力が弾性機構33の付勢力に勝って端側部位3b、4bを開くことができる程度の大きさとなっている。
【0039】
そして、この弾性機構33を用いることにより、弾性機構33を構成する先端部位33a、33bが、アーム部材3、4内に収められるので、弾性機構15、18を採択した場合のように、アーム部材3、4にガード部を設ける必要がなくなる。
【0040】
このような
図1から
図4に示される被切体切断用工具1を用いた被切体2の切断方法の一例について説明する。
【0041】
(被切体切断用工具1で被切体2を挟持する工程)
まず、基体5のコネクタ24に絶縁操作棒22の先端部23を装着して長尺の間接活線工具とした後、電柱等の柱状立設体に近接し且つ鉛直方向と交差する方向に延びた被切体2に対して、変位用アーム部材3が被切体2の上方、切断用アーム部材4が被切体2の下方となるように、アーム部材3、4の端側部位3b、4bを押し当てる。これにより、アーム部材3、4の端側部位3b、4bは一対の弾性機構15、18又はその変形例の弾性機構33の付勢力に抗して押し広げられて、被切体2は上方に位置する変位用アーム部材3の曲面6と下方に位置する切断用アーム部材4の曲面7との間に進む。このように、被切体2が変位用アーム部材3の曲面6と切断用アーム部材4の曲面7との間に位置した際には、被切体2は一対の弾性機構15、18又はその変形例の弾性機構33の付勢力により、
図1(b)に示されるように、変位用アーム部材3の曲面6と切断用アーム部材4の曲面7とで挟まれて保持される。
【0042】
(被切体切断用工具1による被切体2の初期段階切断工程)
次に、絶縁操作棒22を持って、
図1(b)の矢印に示されるように、アーム部材3、4の長手方向に沿って前後動させる。この時、ボールベアリング31による補助により、変位用アーム部材3が被切体2の表面を効率良く滑るので、変位用アーム部材3と連動する切断用アーム部材4は、被切体2の下方に位置しても、刃28で被切体2に切れ目を入れて切り進む切り始めを容易且つ円滑に行うことができる。
【0043】
(被切体切断用工具1による被切体2の中間段階切断工程)
更に、絶縁操作棒22を持ちアーム部材3、4の長手方向に沿って前後動させる動作を続ける。このとき、切断用アーム部材4の刃28は弾性機構15及び18又は33の付勢力により被切体2の切れ目の最深部に接触し続けるので、その後の被切体切断用工具1による被切体2を下方から上方に向けて切っていく作業も容易且つ円滑に行うことができる。
【0044】
これらの被切体2の初期及び中間段階の切断作業において、切断用アーム部材4がストッパー部29を有することにより、被切体切断用工具1をアーム部材3、4の長手方向に変位させて、被切体2が端側部位3b、4b側に寄っても被切体2が抜けることがなく、弾性機構15及び18を用いる場合には、切断用アーム部材4がガード部30を有することにより、被切体切断用工具1をアーム部材3、4の長手方向に変位させて、被切体2が端側部位3a、4a側に寄っても被切体2が弾性機構15、18を破損させることがない。
【0045】
(被切体2の最終段階切断工程)
そして、被切体2に対し下方から見てその直径の約1/3まで切れ目を入れた後は、被切体2を上方から切っても、被切体2の切れ目が鋸歯等を噛む現象が生じなくなるので、長尺の鋸(図示せず。)を用いて、被切体2を上方から切って行き、最終的には被切体2を分離させることで、被切体2の切断作業が完了する。
【0046】
よって、
図1から
図4に示される被切体切断用工具1を用いた被切体2の切断方法においては、被切体2に切れ目を入れて更に被切体2を切っていく初期段階を被切体2の下方から行うことができるので、被切体2を上方から切り初めて被切体2の切れ目が鋸歯等を噛むという現象を防止することができ、しかも、被切体2を下方から切っていく作業を作業員一人でも容易且つ円滑に行うことが可能である。
【実施例2】
【0047】
図5から
図9において、この発明の実施例2に係る被切体切断用工具1が示されている。以下、この被切体切断用工具1について説明する。但し、実施例1と同様の構成については、実施例1と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0048】
被切体切断用工具1は、変位用アーム部材3と、切断用アーム部材4と、基体5とを有して構成されている点では先の実施例1と同様であるが、
図5及び
図6に示されるように、この実施例2では、変位用アーム部材3、切断用アーム部材4、及び基体5は、それぞれ分離可能な部品となっており、それぞれ連結させることにより
図7に示される被切体切断用工具1を形成している。
【0049】
基体5は、コネクタ24の頂部にアダプタ35が形成されているもので、このアダプタ35は、
図6(a)に示されるように、長手方向の先端において相反する側にそれぞれ菊座部36、37を備えている。これらの菊座部36、37は、略円状の平らな面38に複数の凹凸部39が当該面38の円周に沿って配列された構造のものであり、面38の円の中心部に対称方向に延びる蝶ネジ40を有している。
【0050】
切断用アーム部材4は、係合部42を端側部位4aよりも長手方向に突出した位置に有し、この係合部42はアダプタ35の菊座部36に着脱自在に取り付けられる菊座部41、41を相反する側にそれぞれ備えている。これらの菊座部41は、それぞれ略円状の平らな面43に菊座部36の凹凸部39と嵌合可能な複数の凹凸部44が当該面43の円周に沿って配列されると共に蝶ネジ40に嵌め込むことができる大きさ及び形状の取付溝45を一方の面43から他方の面43にかけて切り欠かれたかたちで有している。
【0051】
これにより、アダプタ35の蝶ネジ40を緩め、切断用アーム部材4の取付溝45に蝶ネジ40のネジ部を差し込んで締め付けることで、2つの面43のいずれの側であっても切断用アーム部材4をアダプタ35に回転不能に連結させることができる。
【0052】
これに対し、変位用アーム部材3は、係合部47を端側部位3aよりも長手方向に突出した位置に有しているが、この係合部47は相反する側の一方側にのみ菊座部48を備えたものとなっている。菊座部48は、略円状の平らな面49に菊座部36の凹凸部39と嵌合可能な複数の凹凸部50が当該面49の円周に沿って配列されている。一方、菊座部48を有する側の反対側は、
図5に示されるように、凹凸を有しない面51となっている。そして、係合部47は、蝶ネジ40に嵌め込むことができる大きさ及び形状の取付溝45を一方の面49から他方の面51にかけて切り欠かれたかたちで有している。
【0053】
これにより、アダプタ35の蝶ネジ40を緩め、切断用アーム部材4の取付溝45に蝶ネジ40のネジ部を差し込んで締め付けるにあたって、面49側では変位用アーム部材3をアダプタ35に回転不能に連結することができる一方で、面51側では、変位用アーム部材3はアダプタ35に対して蝶ネジ40を中心として回転可能な状態で連結されたものとなる。
【0054】
また、変位用アーム部材3は、端側部位3aのうち面51と同じ側の面(被切体2の切断使用時においてボールベアリング31が下側を向いている場合にアダプタ35側を向く面)に、相対的に大きな頭部を有する係合突起部53が形成されていると共に、切断用アーム部材4は、被切体2の切断使用時において端側部位4aのうち刃28が上側を向いている場合にアダプタ35側を向く面に、相対的に大きな頭部を有する係合突起部54が形成されている。
【0055】
そして、変位用アーム部材3の係合突起部53と切断用アーム部材4の係合突起部54とは、弾性機構55が装着されるようになっている。この弾性機構55は、
図5に示されるように、2つの係合板56、57と、一端が係合板56に連結されると共に他端が係合板57に連結された蛇腹状のバネ本体58とで構成されている。係合板56、57は、それぞれ通孔59を有しており、この通孔59は、係合突起部53、54の頭部よりも大きな大径孔部位と係合突起部53、54の頭部よりも小さな小径孔部位とが連続した形状となっている。また、バネ本体58は収縮方向に付勢された蛇腹状となっている。
【0056】
これにより、弾性機構55の係合板56に形成された通孔59の大径孔部位を変位用アーム部材3の端側部位3aに形成された係合突起部53に外挿した後、係合板56をスライドさせて、係合突起部53の頭部が通孔59の小径孔部位よりも出た状態とすると共に、弾性機構55の係合板57に形成された通孔59の大径孔部位を切断用アーム部材4の端側部位4aに形成された係合突起部54に外挿した後、係合板57をスライドさせて、係合突起部54の頭部が通孔59の小径孔部位よりも出た状態とすることで、弾性機構55は変位用アーム部材3と切断用アーム部材4とに確実に固定される。そして、弾性機構55が装着されることにより、変位用アーム部材3と切断用アーム部材4とは端側部位4bと端側部位4bとが閉方向に常時付勢されたものとなる。
【0057】
そして、実施例2に示される被切体切断用工具1は、基体5のアダプタ35の構造、変位用アーム部材3及び切断用アーム部材4の係合部42、47の構造とすることで、上記した被切体2の切断の各工程のいずれにおいても以下のように被切体2への取り付け又は利用することができる。
【0058】
まず、
図7に示されるように、切断用アーム部材4は係合部42のうち通常使用時において刃28が上側を向いている場合にアダプタ35側を向く面43の菊座部48を基体5のアダプタ35の菊座部36と係合させ蝶ネジ40で両者を締め付け、変位用アーム部材3は係合部47のうち菊座部を有しない面51を基体5のアダプタ35の菊座部36に当接させて蝶ネジ40で両者を組み付けた後、弾性機構55を変位用アーム部材3と切断用アーム部材4とに装着させる。
【0059】
これにより、実施例2に示される被切体切断用工具1についても、被切体切断用工具1で被切体2を挟持する工程を行うことができる。すなわち、基体5のコネクタ24に絶縁操作棒22の先端部23を装着して長尺の間接活線工具とした後、目標の被切体2に対して、変位用アーム部材3が被切体2の上方、切断用アーム部材4が被切体2の下方となる向きにて、アーム部材3、4の端側部位3b、4bを押し当てる。この場合には、
図7の矢印に示されるように、変位用アーム部材3のみが回転可能となっていることから、変位用アーム部材3の端側部位3bが弾性機構55の付勢力に抗して切断用アーム部材4の端側部位4bとは反対側に押し広げられて、被切体2は上方に位置する変位用アーム部材3の曲面6と下方に位置する切断用アーム部材4の曲面7との間に進む。そして、被切体2が変位用アーム部材3の曲面6と切断用アーム部材4の曲面7との間に位置した際には、被切体2は弾性機構55の付勢力により、
図1(b)に示される場合と同様に、変位用アーム部材3の曲面6と切断用アーム部材4の曲面7とで挟まれて保持される。
【0060】
そして、実施例2に示される被切体切断用工具1は、被切体切断用工具1による被切体2の初期段階切断工程と被切体切断用工具1による被切体2の中間段階切断工程とについても、ボールベアリング31による補助により、被切体2の上方に位置する変位用アーム部材3が被切体2の表面を効率良く滑るので、実施例1の被切体切断用工具1と同様に、被切体2の下方に位置する切断用アーム部材4の刃28で被切体2を下方から上方に向けて切っていく作業を行うことが可能である。
【0061】
その一方で、実施例2に示される被切体切断用工具1は、被切体2の最終段階切断工程においても確実に用いることができる。すなわち、変位用アーム部材3は着脱自在であるので、
図8(a)に示されるように、変位用アーム部材3と弾性機構55とを外して切断用アーム部材4のみが基体5に対して回転不能な態様で取り付けられた状態とすることができる。更には、切断用アーム部材4の係合部42は、
図6(a)に示されるように両側に菊座部41、41を有するので、
図8(b)に示されるように、刃28が下方を向くように、切断用アーム部材4を基体5に取り付け直すこともできる。よって、被切体2に対し下方から見てその直径の約1/3まで切れ目を入れた後は、変位用アーム部材3を外して切断用アーム部材4のみとなった被切体切断用工具1を用いて、被切体2を上方から切って行くことができるので、被切体2の切断作業が完了するまで被切体切断用工具1を利用し続けることができる。
【0062】
そして、実施例2に示される被切体切断用工具1は、変位用アーム部材3及び切断用アーム部材4が基体5に対して着脱自在であり、しかも、切断用アーム部材4の係合部42の両側に菊座部41が形成されて基体5のアダプタ35と係合可能となっていると共に、変位用アーム部材3の係合部47も面49側には菊座部48が形成されて基体5のアダプタ35と係合可能となっているので、不使用時には、
図9に示されるように、保管可能状態とすることもできる。すなわち、切断用アーム部材4の端側部位4bが絶縁操作棒22の基端側に向くようにして、基体5のアダプタ35の菊座部36に、切断用アーム部材4の係合部42の菊座部41を係合させると共に、変位用アーム部材3の端側部位3bが絶縁操作棒22の基端側に向くようにして、基体5のアダプタ35の菊座部37に、変位用アーム部材3の係合部47の菊座部48を係合させることで、変位用アーム部材3及び切断用アーム部材4は、基体5に対して回転不能な態様で、且つこれらの変位用アーム部材3及び切断用アーム部材4の先端である端側部位3b、4bが絶縁操作棒22の基端側を向くかたちで基体5に固定されるので、相対的に尺を短くした状態とすることができ、比較的に狭い場所でも保管することが容易となる。