特許第5714407号(P5714407)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5714407
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】圧力感知式シーリングプレート
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/12 20060101AFI20150416BHJP
【FI】
   A61B17/39 320
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-102432(P2011-102432)
(22)【出願日】2011年4月28日
(65)【公開番号】特開2011-229922(P2011-229922A)
(43)【公開日】2011年11月17日
【審査請求日】2013年12月12日
(31)【優先権主張番号】12/770,369
(32)【優先日】2010年4月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510011673
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】グレン エー. ホーナー
(72)【発明者】
【氏名】クリスティナ エー. オリバー
(72)【発明者】
【氏名】キム ブイ. ブラント
【審査官】 佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−523105(JP,A)
【文献】 特表2006−518258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する1対の顎部材を備えるエンドエフェクタアセンブリであって、該顎部材のうちの少なくとも一方は、
支持ベースと、
電気顎リード線と、
該電気顎リード線に結合されたシーリングプレートであって、該シーリングプレートは、ステンレス鋼層少なくとも1つの圧電センサを有する、シーリングプレートと、
該支持ベースと該シーリングプレートとの間に配置された絶縁プレート
を備え
該絶縁プレートは、フレキシブル回路であり、該フレキシブル回路は、
プラスチック基板と、
少なくとも1つの端子を有する回路トレースであって、該少なくとも1つの端子は、該回路トレースに結合されており、該少なくとも1つの端子は、該少なくとも1つの圧電センサに接続する、回路トレースと
を備える、エンドエフェクタアセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの端子は、端子トレースを介してコントローラに作動可能に結合されるように構成されている、請求項に記載のエンドエフェクタアセンブリ。
【請求項3】
該顎部材の両方が、シーリングプレートを備え、前記少なくとも1つの圧電センサは、該顎部材のうちの一方のシーリングプレートに対して隆起しており、該少なくとも1つの圧電センサは、該顎部材の対向するシーリングプレート間に間隙を作製するように構成されている、請求項1に記載のエンドエフェクタアセンブリ。
【請求項4】
組織をシールするための電気外科器具であって、該電気外科器具は、
ハウジングであって、該ハウジングは、該ハウジングから延びる少なくとも1つのシャフトを有する、ハウジングと、
該ハウジングに作動可能に結合されたハンドルアセンブリと、
該少なくとも1つのシャフトの遠位端に配置されたエンドエフェクタアセンブリ
を備え、
該エンドエフェクタアセンブリは、対向する1対の顎部材を備え、該顎部材のうちの少なくとも一方は、
支持ベースと、
電気顎リード線と、
該電気顎リード線に結合されたシーリングプレートであって、該シーリングプレートは、ステンレス鋼層少なくとも1つの圧電センサを有する、シーリングプレートと、
該支持ベースと該シーリングプレートとの間に配置された絶縁プレート
を備え
該絶縁プレートは、フレキシブル回路であり、該フレキシブル回路は、
プラスチック基板と、
少なくとも1つの端子を有する回路トレースであって、該少なくとも1つの端子は、該回路トレースに結合されており、該少なくとも1つの端子は、該少なくとも1つの圧電センサに接続する、回路トレースと
を備える、電気外科器具。
【請求項5】
前記少なくとも1つの端子は、端子トレースを介してコントローラに作動可能に結合されるように構成されている、請求項に記載の電気外科器具。
【請求項6】
前記顎部材の両方が、シーリングプレートを備え、前記少なくとも1つの圧電センサは、該顎部材のうちの一方のシーリングプレートに対して隆起しており、該少なくとも1つの圧電センサは、該顎部材の対向するシーリングプレート間に間隙を作製するように構成されている、請求項に記載の電気外科器具。
【請求項7】
エンドエフェクタアセンブリのための顎部材を構築する方法であって、該方法は、
ステンレス鋼層をシーリングプレートに形成することによって、シーリングプレートを作製することと、
第一のマスクを該ステンレス鋼層に付着させることであって、該第一のマスクは、該ステンレス鋼層の一部分を露出させる、ことと、
ステンレス鋼層の該露出した部分をエッチングすることにより、少なくとも1つの穴を該ステンレス鋼層に作製し第一のマスクを除去することと、
絶縁フレキシブル回路を作製することであって、該絶縁フレキシブル回路を作製することは、
プラスチック基板を提供することと
伝導層を該プラスチック基板に接着させることと
第二のマスクを該伝導層に付着させることであって、該第二のマスクは、少なくとも1つの回路トレースおよび少なくとも1つの端子の輪郭を描くように、該伝導層の一部分を露出させる、ことと
該伝導層の露出した部分をエッチングし、第二のマスクを除去すること
によって行われる、ことと、
支持ベースを提供することと、
該絶縁フレキシブル回路を該支持ベースに取り付けることと、
該ステンレス鋼層の該少なくとも1つの穴が該絶縁フレキシブル回路の該少なくとも1つの端子の上に重なるように、該シーリングプレートを該絶縁フレキシブル回路の頂部に取り付けることであって、該絶縁フレキシブル回路は、該支持ベースと該シーリングプレートとの間に配置される、ことと、
圧電センサを該絶縁フレキシブル回路の該少なくとも1つの端子に結合させることと
含む、方法。
【請求項8】
前記圧電センサは、前記ステンレス鋼層の前記少なくとも1つの穴の中に配置される、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記圧電センサは、前記シーリングプレートに対して隆起しており、該圧電センサは、前記シーリングプレートと、前記顎部材対向する第二の顎部材のシーリングプレートとの間に間隙を作製するように構成されている、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、組織をシールするための電気外科器具および方法に関する。より特定すると、本開示は、シール圧を決定し、そして電気外科道具の動作をこの決定されたシール圧に基づいて制御するための圧力センサを有する、対向する顎部材を備える電気外科道具に関する。
【背景技術】
【0002】
電気外科鉗子は、機械的クランプ作用を電気エネルギーと一緒に利用して、クランプされた組織に対して止血を行う。これらの鉗子(観血、腹腔鏡または内視鏡)は、電気外科シーリングプレートを備え、これらの電気外科シーリングプレートは、電気外科エネルギーをクランプされた組織に印加する。シーリングプレートを通してこの組織に印加される電気外科エネルギーの強度、周波数および持続時間を制御することによって、外科医は、組織を凝固させ得、焼灼し得、そして/またはシールし得る。
【0003】
組織シール手順は、組織および血液の単なる焼灼以上のことを包含するので、効果的なシールを作製するために、この手順は、種々の要因の精密な制御を包含する。脈管または組織の適切なシールを行う目的で、2つの支配的な機械的パラメータが、正確に制御されるべきであることが決定された。すなわち、組織に加えられる圧力、および電極間のギャップ距離(すなわち、組織の周りで閉じたときの対向する顎部材間の距離)である。
【0004】
種々の内視鏡外科手順のための多数の電気外科器具が、過去に提唱されている。しかし、これらの器具のほとんどは、組織を焼灼するかまたは凝固させるのであり、全ての組織型の充分に強い組織癒合を可能にしない。その結果として、既存の器具の多くは、一般に、適切なシーリング厚さを得るためにクランプ圧のみに依存し、そしてしばしば、正弦曲線においてか、または組織からのフィードバックもしくはデバイスの特性に基づいてかのいずれかで組織をシールするための、シール圧および加えるエネルギーを考慮するようには設計されない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
対向する1対の顎部材を備えるエンドエフェクタアセンブリであって、該顎部材のうちの少なくとも一方は、
支持ベース;
電気顎リード線;
該電気顎リード線に結合されたシーリングプレートであって、該シーリングプレートは、ステンレス鋼層および少なくとも1つの圧電センサを有する、シーリングプレート;ならびに
該支持ベースと該シーリングプレートとの間に配置された絶縁プレート、
を備える、エンドエフェクタアセンブリ。
(項目2)
上記絶縁プレートがフレキシブル回路であり、該フレキシブル回路は、
プラスチック基板;および
少なくとも1つの端子が結合されている回路トレースであって、該少なくとも1つの端子は、上記少なくとも1つの圧電センサに結合されている、回路トレース、
を備える、上記項目に記載のエンドエフェクタアセンブリ。
(項目3)
上記端子が、端子トレースを介してコントローラに作動可能に結合されるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のエンドエフェクタアセンブリ。
(項目4)
上記圧電センサが、上記シーリングプレートに対して隆起しており、そして上記顎部材の対向するシーリングプレート間に間隙を作製するように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のエンドエフェクタアセンブリ。
(項目5)
組織をシールするための電気外科器具であって、該電気外科器具は、
ハウジングであって、該ハウジングから延びる少なくとも1つのシャフトを有する、ハウジング;
該ハウジングに作動可能に結合されたハンドルアセンブリ;
該少なくとも1つのシャフトの遠位端に配置されたエンドエフェクタアセンブリであって、該エンドエフェクタアセンブリは、対向する1対の顎部材を備え、該顎部材のうちの少なくとも一方は、
支持ベース;
電気顎リード線;
該電気顎リード線に結合されたシーリングプレートであって、該シーリングプレートは、ステンレス鋼層および少なくとも1つの圧電センサを有する、シーリングプレート;ならびに
該支持ベースと該シーリングプレートとの間に配置された絶縁プレート、
を備える、エンドエフェクタアセンブリ、
を備える、電気外科器具。
(項目6)
上記絶縁プレートが、フレキシブル回路であり、該フレキシブル回路が、
プラスチック基板;および
少なくとも1つの端子が結合されている回路トレースであって、該少なくとも1つの端子は、上記少なくとも1つの圧電センサに結合されている、回路トレース、
を備える、上記項目に記載の電気外科器具。
(項目7)
上記端子が、端子トレースを介してコントローラに作動可能に結合されるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の電気外科器具。
(項目8)
上記圧電センサが、上記シーリングプレートに対して隆起しており、そして上記顎部材の対向するシーリングプレート間に間隙を作製するように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の電気外科器具。
(項目9)
エンドエフェクタアセンブリのための顎部材を構築する方法であって、該方法は、
ステンレス鋼層をシーリングプレートに形成することによって、シーリングプレートを作製する工程;
第一のマスクを該ステンレス鋼層に付着させる工程であって、該第一のマスクは、該ステンレス鋼層の一部分を露出させる、工程;
ステンレス鋼層の該露出した部分をエッチングして、少なくとも1つの穴を該ステンレス鋼層に作製し、そして該マスクを除去する工程;
プラスチック基板を提供することと;
伝導層を該プラスチック基板に接着させることと;
第二のマスクを該伝導層に付着させることであって、該第二のマスクは、少なくとも1つの回路トレースおよび少なくとも1つの端子の輪郭を描くように、該伝導層の一部分を露出させる、ことと;
該伝導層の露出した部分をエッチングして該マスクを除去することと、
によって、絶縁プレートを作製する工程;
支持ベースを提供する工程;
該絶縁プレートを該支持ベースに取り付ける工程;
該シーリングプレートの該少なくとも1つの穴が該絶縁プレートの該少なくとも1つの端子の上に重なるように、該シーリングプレートを該絶縁プレートの頂部に取り付ける工程;ならびに
圧電センサを該絶縁プレートの該少なくとも1つの端子に結合させる工程、
を包含する、方法。
(項目10)
上記圧電センサが、上記シーリングプレートの上記少なくとも1つの穴の中に配置される、上記項目に記載の方法。
(項目11)
上記圧電センサが、上記シーリングプレートに対して隆起しており、そして上記顎部材の対向するシーリングプレート間に間隙を作製するように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0006】
(摘要)
電気外科器具と一緒に使用するためのエンドエフェクタアセンブリが提供される。このエンドエフェクタアセンブリは、対向する1対の顎部材を有する。これらの顎部材のうちの1つ以上は、支持ベース、電気顎リード線、およびこの電気顎リード線に結合されたシーリングプレートを備える。このシーリングプレートは、ステンレス鋼層および1つ以上の圧電センサを有する。この顎部材はまた、この支持ベースとこのシーリングプレートとの間に配置された絶縁プレートを備える。
【0007】
(要旨)
本開示の1つの実施形態において、対向する1対の顎部材を備えるエンドエフェクタアセンブリが提供される。これらの顎部材のうちの1つ以上は、支持ベース、電気顎リード線、およびこの電気顎リード線に結合されたシーリングプレートを備える。このシーリングプレートは、ステンレス鋼層および1つ以上の圧電センサを有する。この顎部材はまた、この支持ベースとこのシーリングプレートとの間に配置された絶縁プレートを備える。
【0008】
この絶縁プレートは、プラスチック基板および回路トレースを有するフレキシブル回路であり、この回路トレースには、1つ以上の端子が結合されている。これらの1つ以上の端子は、1つ以上の圧電センサに結合されている。この端子は、端子トレースを介してコントローラに作動可能に結合され得る。
【0009】
本開示の別の実施形態において、組織をシールするための電気外科器具が提供される。この電気外科器具は、ハウジング(少なくとも1つのシャフトがこのハウジングから延びている)、このハウジングに作動可能に結合されたハンドルアセンブリ、この少なくとも1つのシャフトに作動可能に結合されてこのシャフトを回転させるように構成された回転アセンブリ、およびこの少なくとも1つのシャフトの遠位端に配置されて対向する1対の顎部材を備えるエンドエフェクタアセンブリを備え得る。これらの顎部材のうちの1つ以上は、支持ベース、電気顎リード線、およびこの電気顎リード線に結合されたシーリングプレートを備える。このシーリングプレートは、ステンレス鋼層および1つ以上の圧電センサを有する。この顎部材はまた、この支持ベースとこのシーリングプレートとの間に配置された絶縁プレートを備える。
【0010】
この絶縁プレートは、プラスチック基板および回路トレースを有するフレキシブル回路であり、この回路トレースには、1つ以上の端子が結合されている。これらの1つ以上の端子は、1つ以上の圧電センサに結合されている。この端子は、端子トレースを介してコントローラに作動可能に結合され得る。
【0011】
なお別の実施形態において、エンドエフェクタアセンブリのための顎部材を構築する方法が提供される。この方法は、ステンレス鋼層をシールプレートに形作ることによってシールプレートを作製する工程、第一のマスクをこのステンレス鋼層に付着させる工程であって、この第一のマスクは、このステンレス鋼層の一部分を露出させる、工程、ステンレス鋼層のこの露出した部分をエッチングして1つ以上の穴をこのステンレス鋼層に作製し、そしてこのマスクを除去する工程を包含する。絶縁プレートがまた、プラスチック基板を提供する工程、伝導層をこのプラスチック基板に接着する工程、第二のマスクをこの伝導層に付着させる工程であって、この第二のマスクが、1つ以上の回路トレースおよび1つ以上の端子の輪郭を描くようにこの伝導層の一部分を露出させる、工程、この伝導層の露出した部分をエッチングする工程、ならびにこのマスクを除去する工程によって、作製される。支持ベースが提供され、そしてこの絶縁プレートがこの支持ベースに取り付けられ、そしてこのシールプレートの1つ以上の穴がこの絶縁プレートの1つ以上の端子の上に重なるように、このシールプレートがこの絶縁プレートの頂部に取り付けられる。圧電センサが、この絶縁プレートの少なくとも1つの端子に結合される。この圧電センサは、このシールプレートの1つ以上の穴の中に配置される。
【0012】
本開示の上記および他の局面、特徴、および利点は、添付の図面に関連して読まれる場合に、以下の詳細な説明を考慮すると、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本開示の1つの実施形態に従う内視鏡双極鉗子の斜視図である。
図2図2は、本開示の1つの実施形態に従う観血双極鉗子の斜視図である。
図3A図3Aは、本開示の1つの実施形態による対向する顎部材の斜視図である。
図3B図3Bは、本開示の1つの実施形態による対向する顎部材の斜視図である。
図4A図4Aは、図3Aの対向する顎部材の分解図である。
図4B図4Bは、図3Bの対向する顎部材の分解図である。
図5A図5Aは、本開示の1つの実施形態による絶縁プレートの上面図である。
図5B図5Bは、本開示の1つの実施形態によるシーリングプレートの上面図である。
図6図6は、本開示の1つの実施形態による電気外科システムの概略ブロック図である。
図7図7は、電気外科器具を使用するシーリング方法を図示する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の特定の実施形態が、添付の図面を参照しながら本明細書中で以下に記載される。しかし、開示される実施形態は、単に本開示の例であり、種々の形態で実施され得る。本開示を不必要な細部において曖昧にすることを回避するために、周知の機能または構築物は、詳細には記載されない。従って、本明細書中に開示される具体的な構造的細部および機能的細部は、限定であると解釈されるべきではなく、単に、特許請求の範囲に対する基礎、および当業者に本開示を事実上任意の適切に詳述される構造で様々に使用させることを教示するための代表的な基礎であると解釈されるべきである。
【0015】
同じ参照番号は、図面の説明全体にわたって、類似の要素または同一の要素をいい得る。図面に示され、以下の説明全体に記載されるように、慣習的であるように、外科手術用器具上の相対位置に言及する場合、用語「近位」とは、この装置の使用者に近い方の端部をいい、そして用語「遠位」とは、この装置の使用者から遠い方の端部をいう。用語「医師」とは、本明細書中に記載される実施形態の使用を包含する医療手順を実施する、任意の医療人員(すなわち、医者、外科医、看護士など)をいう。
【0016】
添付の図面を参照しながら以下により詳細に記載されるように、本開示は、脈管シーリング手順における圧電センサの使用に関する。より具体的には、圧電センサは、従来のセラミック止め部材の代わりに使用される。この圧電センサは、シール圧をコントローラに提供し、このコントローラは、開ループまたは閉ループのフィードバック機構に従って、これらの顎部材の閉鎖圧を調節する。止め部材の代わりに圧電センサを使用することによって、顎部材は、より小さくされ得、かつ特定の組織型または新たな組織型のより良好に制御されたシーリングを提供し得る。
【0017】
図1を参照すると、鉗子10として一般的に識別される器具は、種々の外科手術手順と共に使用するためのものであり、そしてハウジング20、ハンドルアセンブリ30、回転アセンブリ80、トリガアセンブリ70、およびエンドエフェクタアセンブリ100を備え、このエンドエフェクタアセンブリは、手動により協働して、管状の脈管および脈管組織を把持し、シールし、そして分割する。鉗子10は、シャフト12を備え、このシャフトは、エンドエフェクタアセンブリ100と機械的に係合するような寸法にされた遠位端14、およびハウジング20と機械的に係合する近位端16を有する。エンドエフェクタアセンブリ100は、対向する顎部材110および120を備え、これらの顎部材は協働して、シーリングの目的で、組織を効果的に把持する。エンドエフェクタアセンブリ100は、両側性のアセンブリである。すなわち、両方の顎部材110および120が、旋回ピン95の周りで互いに対して旋回する。片側性の顎アセンブリもまた想定され得る。顎部材110および120は、組織の操作を容易にするため、および標的組織にアクセスするためのより良好な「見通し線」を提供するために、湾曲している。
【0018】
鉗子の例は、共有に係る米国特許出願番号10/369,894(発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER AND METHOD MANUFACTURING SAME」および共有に係る米国特許出願番号10/460,926(現在、米国特許第7,156,846号であり、発明の名称「VESSEL SEALER AND DIVIDER FOR USE WITH SMALL TROCARS AND CANNULAS」)に図示および記載されている。
【0019】
図2に関して、種々の外科手術手順と共に使用するための観血鉗子200が示されている。鉗子200は、対向する1対のシャフト212aおよび212bを備え、これらのシャフトは、それぞれの遠位端216aおよび216bに取り付けられたエンドエフェクタアセンブリ230を有する。エンドエフェクタアセンブリ230は、設計がエンドエフェクタアセンブリ100と類似であり、そして対向する1対の顎部材232および234を備え、これらの顎部材は、旋回ピン265の周りで旋回可能に接続され、そして組織を把持するために互いに対して移動可能である。各シャフト212aおよび212bは、その近位端214aおよび214bに配置されたハンドル215および217をそれぞれ備え、これらのハンドルの各々は、それぞれ指穴215aおよび217aを規定し、これらの指穴は、これらの指穴を通して使用者の指を受容するためのものである。指穴215aおよび217aは、シャフト212aおよび212bの互いに対する移動を容易にし、これは次に、顎部材232および234を、開位置(この位置において、顎部材232および234は互いに対して間隔を空けた関係で配置される)からクランプ位置すなわち閉位置(この位置において、顎部材232および234は協働して組織を間に把持する)へと旋回させる。
【0020】
図3Aおよび図3Bは、対向する顎部材310および320の斜視図である。顎部材110および120と同様に、顎部材310および320の各々は、それぞれ、シーリングプレート312および322、電気顎リード線325aおよび325b、ならびにプラスチックオーバーモールドとして形成された支持ベース316および326を備える。電気顎リード線325aおよび325bは、対向する顎部材310および320のうちの少なくとも一方にエネルギーを供給する。
【0021】
図4Aおよび図4Bを参照すると、対向する顎部材310および320は、支持ベース316および326を備え、これらの支持ベースは、各々、フランジ313および323からそれぞれ遠位に延びる。支持ベース316および326は、絶縁プレート319’および329’を支持するような寸法にされ、これらの絶縁プレートは次に、導電性シーリングプレート312および322を支持する。シーリングプレート312および322は、それぞれ絶縁プレート319’および329’ならびにそれぞれ支持ベース319および329の頂部に、当該分野において公知である様式(スナップばめ、オーバーモールディング、スタンピング、超音波溶接など)で取り付けられ得ることが想定される。支持ベース319および329、絶縁プレート319’および329’、ならびにシーリングプレート312および322は、外側絶縁ハウジング316および326によって、引き続くオーバーモールディングプロセスにより収容される。顎部材310および320は、超音波溶接によって、それぞれ電気顎リード線325aおよび325bに接続される。
【0022】
顎部材310および320はまた、近位フランジ313および323を備え、これらの近位フランジは、それぞれ支持ベース319および329から近位に延び、各近位フランジが、これらの近位フランジを通して規定された、それぞれ角度の付いた細長カムスロット317および327を備える。顎部材320はまた、導電性シーリングプレート312の内側に面する表面に配置された一連の圧電センサ390を備えて、組織のシーリング中および切断中に、対向するシーリング表面間に間隙を規定する。1つの実施形態において、この間隙は、約0.001インチ〜約0.006インチである。しかし、他の適切な間隙が、本開示によって想定される。この一連の圧電センサ390は、製造中にシーリングプレート312に付けられる。導電性シーリングプレート312および322、ならびに絶縁プレート319’および329’は、それぞれ長手軸方向に配向するナイフスロット315a、315a’および315b、315b’をそれぞれ備え、これらのナイフスロットは、このナイフスロットを通るナイフ刃(図示せず)の往復のために規定される。
【0023】
図5Aを参照すると、絶縁プレート329’の上面図が示されている。絶縁プレート329’は、フレキシブル回路である。フレキシブル回路は、電子デバイスをフレキシブルプラスチック基板上に設置することによって、電子回路を組み立てるために使用される。このようなプラスチック基板としては、ポリイミドフィルムまたはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルムが挙げられ得るが、これらに限定されない。フレキシブル回路はまた、銀回路または銅回路をポリエステル上にスクリーン印刷することによって、構築され得る。図5Aに示されるように、絶縁プレート329’は、回路トレース520が形成された基板510を有する。回路トレース520は、銅、銀、または他の任意の導電体から作製され得る。回路トレース520は、任意の適切な方法によって形成され得る。例えば、回路トレース520は、伝導層を基板510に接着することにより形成され得る。フォトリソグラフィーを使用して、回路トレース520の輪郭を描くマスクが形成され得、次いで、この伝導層がエッチングされて、回路トレース520を残し得る。
【0024】
回路トレース520は、端子524を備え、これらの端子は、銅、銀または他の任意の適切な導電体から作製され得る。端子524は、回路トレース520と同じ材料から作製されても、回路トレース520と異なる材料から作製されてもよい。各端子524は、端子トレース522を介して、コントローラ620(図6)に作動可能に結合される。端子524および端子トレース522は、回路トレース524を形成するために使用され得る技術と同じ技術を使用して、形成される。端子524の位置は、圧電センサ390の位置に対応する。従って、圧電センサ390がシール圧を決定する場合、圧電センサ390は、端子524および端子トレース522を介して、シール圧を示す信号をコントローラ620に提供する。
【0025】
図5Bは、シールプレート322の上面図を図示する。シールプレート322は、ステンレス鋼から作製され、そして上記のように、位置530に配置された圧電センサ390を有する。シールプレート322は、任意の適切な方法により形成され得る。例えば、ステンレス鋼の層が提供され得、そして形作られて、シールプレート322を形成し得る。次いで、位置530を露出したままにして、フォトリソグラフィーマスクがシールプレート322に付着させられる。エッチング溶液がシールプレート322に塗布されて、露出した位置530をエッチングにより除去する。次いで、このマスクが除去されて、位置530がエッチングにより除去されたシールプレート322を残す。顎部材320が組み立てられるとき、圧電センサ390がシールプレート322の位置530に配置され、そして絶縁プレート329’の端子524に結合される。位置530はまた、他の適切な方法(例えば、打ち抜き、穿孔など)から形成され得る。
【0026】
図6は、コントローラ620、電源627、RF出力ステージ628、およびセンサモジュール622を有する、発電機600の概略ブロック図を示す。電源627は、DC電力をRF出力ステージ628に提供し、次いで、このRF出力ステージは、このDC電力をRFエネルギーに変換して、このRFエネルギーを器具10に送達する。コントローラ620は、メモリ626を有するマイクロプロセッサ625を備え、このメモリは、揮発性型のメモリ(例えば、RAM)および/または不揮発性型のメモリ(例えば、フラッシュ媒体、ディスク媒体など)であり得る。マイクロプロセッサ625は、電源627および/またはRF出力ステージ628に接続される出力ポートを備え、この出力ポートは、マイクロプロセッサ625が開制御ループスキームおよび/または閉制御ループスキームのいずれかに従って、発電機600の出力を制御することを可能にする。
【0027】
閉ループ制御スキームは一般に、フィードバック制御ループを備え、ここでセンサモジュール622は、コントローラ620にフィードバック(例えば、種々の組織パラメータ(例えば、組織インピーダンス、組織温度、出力電流および/または出力電圧など)を感知するための1つ以上の感知機構から得られた情報)を提供する。次いで、コントローラ620は、電源627および/またはRF出力ステージ628に信号を送り、これは次いで、それぞれDC電源および/またはRF電源を調節する。コントローラ620はまた、発電機600および/または器具10の入力コントロールから入力信号を受信する。コントローラ620は、これらの入力信号を利用して、発電機600の電力出力を調節し、そして/または発電機600に、他の制御機能を実施するように命令する。
【0028】
マイクロプロセッサ625は、センサモジュール622により受信されたデータを処理するため、およびこれに従って制御信号を発電機600に出力するために、ソフトウェア命令を実行し得る。コントローラ620により実行可能なソフトウェア命令は、コントローラ620のメモリ626に格納される。
【0029】
コントローラ620は、感知された値を処理するため、およびマイクロプロセッサ625よりむしろ、またはマイクロプロセッサ625と組み合わせて、発電機600に送信される制御信号を決定するための、アナログ回路および/または論理回路を備え得る。
【0030】
センサモジュール622は、種々の特性または状態(例えば、組織インピーダンス、組織部位における電圧、組織部位における電流など)を感知するために戦略的に配置された、複数のセンサ(明示的には示さない)を備え得る。これらのセンサは、コントローラ620に情報を伝送するためのリード線を備える(または無線である)。センサモジュール622は、制御回路を備え得、この制御回路は、複数のセンサから情報を受信し、そしてこの情報および情報源(例えば、この情報を提供する特定のセンサ)をコントローラ620に提供する。
【0031】
より具体的には、センサモジュール622は、外科手術部位に印加される電圧および電流に関連する実時間値を感知するための、実時間電圧感知システム(明示的には示さない)および実時間電流感知システム(明示的には示さない)を備え得る。さらに、RMS電圧感知システム(明示的には示さない)およびRMS電流感知システム(明示的には示さない)が、外科手術部位に印加される電圧および電流を感知してそれについてのRMS値を導出するために、備えられ得る。
【0032】
発電機600は、発電機600を制御するための適切な入力コントロール(例えば、ボタン、アクチベータ、スイッチ、タッチスクリーンなど)、および外科医に種々の出力情報(例えば、強度設定、処置完了指標など)を提供するための1つ以上の表示スクリーンを備える。これらのコントロールは、外科医が、RFエネルギーの電力、波形、および他のパラメータを調節して、特定の作業(例えば、組織切除)のために適切な所望の波形を達成することを可能にする。さらに、器具10は、複数の入力コントロールを備え得、これらの入力コントロールは、発電機600の特定の入力コントロールと重複し得る。入力コントロールを器具10に配置することによって、外科手術手順中に、発電機600との相互作用を必要とせずに、RFエネルギーパラメータのより容易かつより迅速な変更が可能になる。
【0033】
本開示による発電機600は、単極電気外科手順および双極電気外科手順(組織切除手順が挙げられる)を実施し得る。この発電機は、種々の電気外科器具(例えば、単極活性電極、リターン電極、双極電気外科鉗子、フットスイッチなど)とインターフェースするための複数の出力を備え得る。さらに、この発電機は、種々の電気外科モード(例えば、切断、ブレンド、分割など)および手順(例えば、単極、双極、脈管シーリング)のために特に適した無線周波数電力を発生させるために構成された、電子回路を備える。
【0034】
圧電センサ390は、シーリング手順中に、顎部材110と120との間に配置された組織に対するシーリング圧を自動的に感知し、そしてフィードバックをコントローラ620に提供するように構成される。次いで、コントローラ620は、シーリングプロセス中の顎部材110と120との間の閉鎖圧を調節して、組織シールを増強し得る。
【0035】
図6に見られるように、圧電センサ390は、開ループまたは閉ループのフィードバックシステムを介して制御アセンブリに結合され、顎部材110と120との間の組織に対するシール圧を調節し得る。顎部材110と120との閉鎖圧は、顎部材110と120との間に配置された組織に対するシーリング圧に対応するが、必ずしも同じではないことに留意することが重要である。圧電センサ390は、組織に対するシーリング圧を測定し、そしてこのシーリング圧の情報を中継して、器具10と作動的に通信するコントローラ620に戻し、このコントローラは、圧電センサ390により提供された情報、および所定のシール圧プロフィールに従う所望のシーリング圧に基づいて、シーリング圧を調節する。
【0036】
器具10は、鉗子10のシャフト12に作動可能に結合された圧力コントローラ630を備え得る。圧力コントローラ630は、任意の型の電気機構または電気機械機構であり得、駆動アセンブリ(図示せず)に対する力を調節して、顎部材110と120との閉鎖力を増加または減少させ、これは次に、これらの顎部材の間に配置された組織に対するシール圧を増加または減少させる。例えば、サーボモータ、歯車アセンブリ、液圧機構、ウォームドライブなどが、シャフト12に結合され得、そして駆動アセンブリ(図示せず)に作動可能に結合されて、情報に従って、駆動アセンブリ(図示せず)にさらなる力を提供し得る。
【0037】
上記のように、1つの実施形態において、ハンドルアセンブリ30の起動、および固定ハンドル50に対する可動ハンドル40のロッキングの際の、顎部材110と120との間の初期閉鎖圧は、約3kg/cm〜約16kg/cmである。組織に対するシーリング圧は、この範囲に入っても入らなくてもよい。圧電センサ390は、鉗子の初期起動前に、組織に対するシーリング圧を最初に決定するように構成され得る。例えば、圧電センサ390は、さらなる力が駆動アセンブリ(図示せず)に提供される必要があることを決定して、顎部材110と120との閉鎖圧を増加させ得、これは次に、組織400の閉鎖圧を増加させる。
【0038】
初期起動のための適切なシーリング圧は、メモリ626に格納された所定の圧力プロフィールに基づき得、この所定のプロフィールは、組織型、組織温度、組織サイズなどに基づき得る。組織に対する、より高いシーリング圧またはより低いシーリング圧が必要である場合、コントローラ620は、圧力コントローラ630と通信して、顎部材110と120との閉鎖力を調節する。例えば、ハンドル40が固定ハンドル50に対してロックされている間、この圧力コントローラは、所定の圧力プロフィールまたは圧力アルゴリズムに合うために必要とされる場合、±10kg/cmを提供するように構成され得る。
【0039】
シーリングプロセス中に、圧電センサ390、コントローラ620および圧力コントローラ630は、全て協働して、組織に対するシーリング圧を、所定の圧力プロフィールまたは圧力アルゴリズムに合うように調節する。例えば、圧力コントローラ630は、シーリングプロセス中の組織収縮に起因して、コントローラ620によって、顎部材110および120に対する閉鎖圧を増加させる(これは、組織400に対するシーリング圧を増加させる)ように命令され得る。さらに、このシール圧は、所定の正弦曲線圧力プロフィールに基づいて、電気活性化中に繰り返されて、組織シールを増強させ得る。圧電センサ390は、組織からのフィードバックを感知し、そしてシーリング圧を決定するように、連続的にか、同時にか、または別の様式で相互作用し得る。
【0040】
この手順は、一連の圧電センサ390、コントローラ620および圧力コントローラ630を使用して自動化され得る。本明細書中に記載されるシーリング圧制御システムは、特に大きい組織構造の組織(例えば、肺組織)のより効果的なシーリングを提供すると考えられる。この自動化されたシステムにおいて、組織に対するシーリング圧は、起動中に監視され、そして圧電センサ390から連続的に感知される外科手術状態に基づいて、開いているかまたは閉じているフィードバック制御ループを利用して、調節される。圧力コントローラ630は手動であり得、この場合、ゲージが使用者に、視覚インジケータまたは可聴インジケータによって、顎に対する閉鎖圧を増加または減少させるように指示し、次に、組織に対するシーリング圧を調節するように指示する。
【0041】
図7に示されるように、鉗子10を使用して組織をシールするための方法もまた、本明細書中に開示され、この方法は、電気外科器具(例えば、鉗子10)を提供する最初の工程602を包含し、この電気外科器具は、遠位端にエンドエフェクタアセンブリ100を有する1つ以上のシャフト12を備え、このエンドエフェクタアセンブリ100は、間隔を空けた第一の位置から組織を把持するための第二の位置へと移動可能な、対向する1対の顎部材110および120を備える。少なくとも1つの顎部材(例えば、110)は、電気エネルギー源に接続されるように適合されている。工程604において、少なくとも1つの顎部材110は、組織を把持するための第二の位置に起動される。顎部材間の閉鎖圧は、工程606において、アクチュエータを制御することにより調節される。器具10は、工程608において、顎部材110と120との間に配置された組織400のシール圧を感知し、そして顎部材110と120との間に配置されたシール圧に関するフィードバックをコントローラ620に提供する。工程612において、圧力コントローラ630は、この閉鎖圧を調節して、シーリングプロセス中の組織に対する顎部材110および120のシール圧を、所定の範囲内に調節する。
【0042】
1つの方法において、シール圧は、鉗子の初期起動前に決定され得るか、シーリングプロセス中および/または起動後に連続的に感知されて、シールの質を決定し得る。このシール圧は、シール圧プロフィール(例えば、正弦曲線)またはシール圧アルゴリズムに従って調節され得る。さらに、このシール圧は、所定の圧力プロフィールまたは圧力アルゴリズムに基づいて、電気活性化中に繰り返され得る。
【0043】
上記説明は、本開示の単なる説明である。種々の変更および改変が、本開示から逸脱することなく、当業者により考案され得る。従って、本開示は、このような全ての変更物、改変物および変形物を包含することが意図される。添付の図面を参照しながら記載された実施形態は、本開示の特定の例を実証するためのみに提供される。上記および/または添付の特許請求の範囲と実質的には異ならない他の要素、工程、方法および技術もまた、本開示の範囲内であることが意図される。
【符号の説明】
【0044】
10 鉗子
12 シャフト
20 ハウジング
30 ハンドルアセンブリ
70 トリガアセンブリ
80 回転アセンブリ
100 エンドエフェクタアセンブリ
600 発電機
620 コントローラ
622 センサモジュール
626 メモリ
627 電源
628 RF出力ステージ
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7