特許第5714451号(P5714451)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5714451
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】光学的像振れ補正装置及び撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20060101AFI20150416BHJP
【FI】
   G03B5/00 J
【請求項の数】9
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2011-185457(P2011-185457)
(22)【出願日】2011年8月29日
(65)【公開番号】特開2012-150427(P2012-150427A)
(43)【公開日】2012年8月9日
【審査請求日】2013年11月21日
(31)【優先権主張番号】特願2010-293116(P2010-293116)
(32)【優先日】2010年12月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ
(72)【発明者】
【氏名】田内 久真
【審査官】 小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−026780(JP,A)
【文献】 特開2010−152182(JP,A)
【文献】 特開2010−211079(JP,A)
【文献】 特開平07−294994(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0181594(US,A1)
【文献】 特開2008−209434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材と、
像振れ補正レンズを保持し、前記ベース部材に対して光軸直交方向に移動可能なレンズ保持部材と、
前記レンズ保持部材に対して固定された永久磁石と、
前記ベース部材に固定された電子基板に固定され、前記永久磁石との間で電磁作用により前記レンズ保持部材を光軸直交方向に駆動するコイルと、
前記コイルの背面に配置されるよう前記レンズ保持部材に固定された第1のヨーク部材と、
前記永久磁石の背面に配置されるよう前記レンズ保持部材に固定された第2のヨーク部材と、
前記ベース部材に対して回転可能に保持されたロック部材とを有し、
前記ベース部材には、3つの孔部を有し、
前記孔部のうち1つは矩形であり、
前記レンズ保持部材には、前記孔部に貫通して設けられた係合部を有し、
前記矩形の孔部は前記係合部を、光軸を中心としたラジアル方向にのみ規制し、
前記ロック部材が、前記レンズ保持部材側に設けられた溝部によって前記係合部を保持し、
前記レンズ保持部材を光軸中心に固定することを特徴とする像ぶれ補正装置。
【請求項2】
ベース部材と、
像振れ補正レンズを保持し、前記ベース部材に対して光軸直交方向に移動可能なレンズ保持部材と、
前記ベース部材に対して固定された永久磁石と、
前記レンズ保持部材に固定され、前記永久磁石との間で電磁作用により前記レンズ保持部材を光軸直交方向に駆動するコイルと、
前記ベース部材に対して固定された電子基板と、
前記永久磁石の背面に配置されるよう前記レンズ保持部材に固定された第1のヨーク部材と、
前記コイルの背面に配置されるよう前記レンズ保持部材に固定された第2のヨーク部材と、
前記ベース部材に対して回転可能に保持されたロック部材とを有し、
前記ベース部材には、3つの孔部を有し、
前記孔部のうち1つは矩形であり、
前記レンズ保持部材には、前記孔部に貫通して設けられた係合部を有し、
前記矩形の孔部は前記係合部を、光軸を中心としたラジアル方向にのみ規制し、
前記ロック部材が、前記レンズ保持部材側に設けられた溝部によって前記係合部を保持し、
前記レンズ保持部材を光軸中心に固定することを特徴とする像ぶれ補正装置。
【請求項3】
前記ロック部材を覆うように前記ベース部材に固定されたカバー部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれか1つに記載の像ぶれ補正装置。
【請求項4】
前記カバー部材を貫通して延出した出力軸を持ち、前記カバー部材に固定され、前記ロック部材を駆動するアクチュエータを有することを特徴とする請求項3に記載の像ぶれ補正装置。
【請求項5】
球形状の支持部材と、前記支持部材を保持するガイド部材とを有し、
前記ベース部材は前記レンズ保持部材を保持する側に、前記レンズ保持部材は両側に、前記ガイド部材は前記レンズ保持部材を保持する側に、前記支持部材を保持する凹部を有し、
前記支持部材は前記凹部によって、その移動範囲を制限されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の像ぶれ補正装置。
【請求項6】
前記ガイド部材は、一の面に前記支持部材を保持する凹部を有し、他面に前記電子基板を配置する座面を有することを特徴とする請求項5に記載の像ぶれ補正装置。
【請求項7】
前記溝部は光軸直交方向に対して2つの面を有し、
前記溝部は、前記面の間隔が前記係合部の幅と略同一から徐々に拡大する形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の像ぶれ補正装置。
【請求項8】
前記係合部は前記レンズ保持部材に3つ設けられ、
前記溝部は前記ロック部材に3つ設けられ、
ロック動作時には、3つずつ設けられた前記係合部と前記溝部の組み合わせのうち、少なくとも1組が、
前記溝部における前記面のうち、光軸直交方向において光軸から近い前記面と前記係合部の側面とが当接し、光軸直交方向において光軸から離れる方向に前記溝部が前記係合部を規制することで前記レンズ保持部材を光軸中心に固定することを特徴とする請求項7記載の像ぶれ補正装置。
【請求項9】
前記係合部は前記レンズ保持部材に2つ設けられ、
前記溝部は前記ロック部材に2つ設けられ、
ロック動作時には、2つずつ設けられた前記係合部と前記溝部とがそれぞれ、
前記溝部に設けられた2つの前記面が、光軸直交方向において前記係合部の側面と当接し、光軸直交方向において前記係合部を挟持することで前記レンズ保持部材を光軸中心に固定することを特徴とする請求項7記載の像ぶれ補正装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一眼レフカメラ等の撮像装置に関し、特にレンズ等をシフトさせて光学的に像振れの補正を図る光学的像振れ補正装置を備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の撮像装置、とりわけ一眼レフカメラ、コンパクトカメラ、ビデオカメラにおいては、撮影者の手振れに起因する像振れを補正する機構が搭載されているものがある。
【0003】
このような像振れ補正機構は、主にコンパクトデジタルカメラに用いられる電子的像振れ補正機構と、主に一眼レフカメラに用いられる光学的像振れ補正機構とがある。
【0004】
電子的像振れ補正機構は、デジタルカメラによって取得される画像の出力領域を像振れに合わせてシフトすることで像振れの少ない画像を生成する機構である。また電子的像振れ補正機構として、複数の画像を電子的に合成する機構もある。これらは、機械的に付加する要素が極めて少ないため、機構的に省スペースであることが特に求められるコンパクトデジタルカメラやカメラ機能を搭載した携帯電話に搭載されることが多い。一方、電子的像振れ補正機構は、処理そのものに時間がかかったり、複数の画像から像振れの少ない画像を生成する処理の過程で解像感が失われたりする課題がある。そのため、より解像感を失わない画像処理工程の開発やより高速な画像処理チップの開発が行われている。
【0005】
光学的像振れ補正機構は、像振れを補正するために光軸を偏心させるレンズおよびレンズ群(以下、補正レンズ)と、補正レンズを移動するためのアクチュエータと、補正レンズの現在位置を検出する位置センサと、撮像装置に加わる撮影者の手振れを検出する振動センサと、撮影者の手振れによる像振れを打ち消すように補正レンズの移動を制御するCPU(以下、像振れ補正CPU)から成る。また、デジタルカメラにおいては、レンズの代わりに撮像素子を移動させるものもある。
【0006】
ここで、光学的像振れ補正装置の仕組みについて詳述する。
【0007】
補正レンズは、レンズ鏡筒内に配置されるレンズ光学系の少なくとも一枚のレンズであり、光軸と直交する面内において移動可能に保持されている。補正レンズを移動することで像面上の結像位置が一定に保たれ、像振れの少ない画像が撮影できる。
【0008】
補正レンズを移動するためのアクチュエータは、補正レンズを高速・高精度に移動すると共に一定の位置に保持し続けるために、十分な推力と応答性を兼ね備えたものが用いられる。通常用いられるのはボイスコイルモータ(以下、VCM)であり、補正レンズを保持する鏡枠か、像振れ補正機構のユニット側にコイルが設けられ、対応する位置に設けられた永久磁石を一組とし、補正レンズの外側に少なくとも2組以上配置され、補正レンズの移動を行う。
【0009】
補正レンズの現在位置を検出する位置センサは、アクチュエータに用いられるボイスコイルモータ(VCM)の磁束密度を検出するホール素子や、像振れ補正機構のユニット側に設けられ、補正レンズを保持する鏡枠に設けられた赤外発光ダイオード(IR−LED)の発光を捉える光位置センサ(PSD)などが用いられる。
【0010】
撮像装置に加わる撮影者の手振れを検出する振動センサは、角速度センサ(ジャイロセンサ)または加速度センサが用いられる。どちらのセンサを用いる場合も通常2つで一組の構成とし、ピッチ方向とヨー方向または左右シフト方向と上下シフト方向の振動を検出し、撮像装置に加わる撮影者の手振れの情報として手振れ補正CPUに出力する。
【0011】
また振動センサは、撮像装置の種類によっても使い分けられている。これは、振動センサの検出できる振動が、加速度センサが撮像面に対して平行な方向のシフト振れを検出するのに対し、角速度センサは撮像面が傾く方向の角度振れを検出するためであり、撮像装置の特性によって発生する手振れが異なることに起因する。
【0012】
一般的に、携帯電話など小型の撮像装置については加速度センサが用いられている。一方一眼レフカメラやビデオカメラなど大型の撮像装置には角速度センサが用いられるのが一般的である。像振れ補正機構の黎明期には、両方のセンサを搭載したものもあったが、現在では一般的ではない。
【0013】
補正レンズの移動を制御するCPUは、振動センサの出力より像振れの防止に必要な補正レンズの目標値を算出し、位置センサの出力より補正レンズの現在位置を特定し、これらの差分から補正レンズの移動量を決定する。決定された移動量に基づいて補正レンズを移動するようにアクチュエータを制御し、補正レンズを移動する。
【0014】
光学的像振れ補正装置はこのような動作を高速で繰り返し、像振れ補正を行っている。
【0015】
ところで、光学的像振れ補正装置が像振れ補正を行わない時に、鏡枠を機械的に中心に保持するための機構、所謂ロック機構が知られている
【0016】
光学的像振れ補正装置を備えたレンズ鏡筒は、ロック機構を動作させることにより補正レンズの移動をロックし、撮影者が像振れ補正を行いたくない場合や、光学的像振れ補正装置を動作させることができないカメラに取り付けた場合においても、通常のレンズ鏡筒と同様に用いることができる。また、予め光学中心に補正レンズを保持した状態から光学的像振れ補正を行うことができるため、像振れ補正開始と同時に像が揺れるなどの不具合を軽減することができる。
【0017】
ここで、従来の光学的像振れ補正装置及びロック機構について述べる。特許文献1に記載の光学的像振れ補正装置(第1の従来例)は、補正レンズを保持する保持枠の外周部に等間隔に配置され、間に中間レバーを配設した環状リンケージ機構によって互いに連結された複数のロックレバーが、モータ駆動によって開閉される構成のロック機構を有している。
【0018】
また、特許文献2に記載の光学的像振れ補正装置(第2の従来例)は、内周部の4箇所にロックカム部が設けられ、光軸回りで回転可能に保持されたロック部材と、補正レンズユニットの円筒部分の外周面に設けられ、ロック部材がアンロック位置に回転した状態でロックカム部と同位相となる4箇所に突出軸部が形成された補正レンズユニットとによって構成されるロック機構を有している。
【0019】
また、特許文献3に記載の光学的像振れ補正装置(第3の従来例)は、レンズ枠に設けられた凹部に、ラッチソレノイドのプランジャが嵌まり込むことでレンズ枠がロックされる構成のロック機構を有している。
【特許文献1】特許第4050082号公報
【特許文献2】特開2009−169292号公報
【特許文献3】特開平10−221726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
しかし、上記第1の従来例によれば、ロック機構を構成するパーツ点数が多いため、騒音の発生源となるパーツ間の摺動部が多く、静音化を図るには不利な構造となる。また、補正レンズの中心を光軸に合わせるために、補正レンズ保持枠を移動するのにモータトルクにのみ依存することから、動作不良が起こりやすいといった課題もある。さらに、パーツ点数が多いためコスト面での不都合もある。
【0021】
また、上記第2の従来例によれば、ロックカム部が突起部に当接するためには、ロック位置にレンズ枠を正確に移動しなければならず、移動が正確に行われなければロック部材を回転させるアクチュエータのトルクに余裕がないために、動作不良を引き起こす可能性がある。さらに、ロック部材の動作においてロックカム部と突起部との衝突が避けられないため、静音化に不利となる。
【0022】
さらに、上記第3の従来例によれば、他の従来例と同様に静音化に不利であるほか、プランジャがスラスト方向にスペースを要するため、ロック機構の厚みが増し、光学設計上の制約を増やす要因となってしまう。
【0023】
本発明は、良好な像振れ補正性能を有し、静音性が高く、高速かつ安定性の高い動作を行う像振れ補正機構並びにそのロック機構、及びそれらを用いた撮像装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0024】
そこで本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の一実施例を示す図面に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0025】
請求項1に示す発明は、ベース部材と、像振れ補正レンズを保持し、前記ベース部材に対して光軸直交方向に移動可能なレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材に対して固定された永久磁石と、前記ベース部材に固定された電子基板に固定され、前記永久磁石との間で電磁作用により前記レンズ保持部材を光軸直交方向に駆動するコイルと、前記コイルの背面に配置されるよう前記レンズ保持部材に固定された第1のヨーク部材と、前記永久磁石の背面に配置されるよう前記レンズ保持部材に固定された第2のヨーク部材と、前記ベース部材に対して回転可能に保持されたロック部材とを有し、前記ベース部材には、3つの孔部を有し、前記孔部のうち1つは矩形であり、前記レンズ保持部材には、前記孔部に貫通して設けられた係合部を有し、前記矩形の孔部は前記係合部を、光軸を中心としたラジアル方向にのみ規制し、前記ロック部材が、前記レンズ保持部材側に設けられた溝部によって前記係合部を保持し、前記レンズ保持部材を光軸中心に固定することを特徴とする像ぶれ補正装置である。
【0026】
また、請求項2に示す発明は、ベース部材と、像振れ補正レンズを保持し、前記ベース部材に対して光軸直交方向に移動可能なレンズ保持部材と、前記ベース部材に対して固定された永久磁石と、前記レンズ保持部材に固定され、前記永久磁石との間で電磁作用により前記レンズ保持部材を光軸直交方向に駆動するコイルと、前記ベース部材に対して固定された電子基板と、前記永久磁石の背面に配置されるよう前記レンズ保持部材に固定された第1のヨーク部材と、前記コイルの背面に配置されるよう前記レンズ保持部材に固定された第2のヨーク部材と、前記ベース部材に対して回転可能に保持されたロック部材とを有し、前記ベース部材には、3つの孔部を有し、前記孔部のうち1つは矩形であり、前記レンズ保持部材には、前記孔部に貫通して設けられた係合部を有し、前記矩形の孔部は前記係合部を、光軸を中心としたラジアル方向にのみ規制し、前記ロック部材が、前記レンズ保持部材側に設けられた溝部によって前記係合部を保持し、前記レンズ保持部材を光軸中心に固定することを特徴とする像ぶれ補正装置である。
【0027】
また、請求項3に示す発明は、前記ロック部材を覆うように前記ベース部材に固定されたカバー部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれか1つに記載の像ぶれ補正装置である。
【0028】
また、請求項4に示す発明は、前記カバー部材を貫通して延出した出力軸を持ち、前記カバー部材に固定され、前記ロック部材を駆動するアクチュエータを有することを特徴とする請求項3に記載の像ぶれ補正装置である。
【0029】
また、請求項5に示す発明は、球形状の支持部材と、前記支持部材を保持するガイド部材とを有し、前記ベース部材は前記レンズ保持部材を保持する側に、前記レンズ保持部材は両側に、前記ガイド部材は前記レンズ保持部材を保持する側に、前記支持部材を保持する凹部を有し、前記支持部材は前記凹部によって、その移動範囲を制限されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の像ぶれ補正装置である。
【0030】
また、請求項6に示す発明は、前記ガイド部材は、一の面に前記支持部材を保持する凹部を有し、他面に前記電子基板を配置する座面を有することを特徴とする請求項5に記載の像ぶれ補正装置である。
【0031】
また、請求項7に示す発明は、前記溝部は光軸直交方向に対して2つの面を有し、
前記溝部は、前記面の間隔が前記係合部の幅と略同一から徐々に拡大する形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の像ぶれ補正装置である。
【0032】
また、請求項8に示す発明は、前記係合部は前記レンズ保持部材に3つ設けられ、前記溝部は前記ロック部材に3つ設けられ、ロック動作時には、3つずつ設けられた前記係合部と前記溝部の組み合わせのうち、少なくとも1組が、前記溝部における前記面のうち、光軸直交方向において光軸から近い前記面と前記係合部の側面とが当接し、光軸直交方向において光軸から離れる方向に前記溝部が前記係合部を規制することで前記レンズ保持部材を光軸中心に固定することを特徴とする請求項7記載の像ぶれ補正装置である。
【0033】
また、請求項9に示す発明は、前記係合部は前記レンズ保持部材に2つ設けられ、前記溝部は前記ロック部材に2つ設けられ、ロック動作時には、2つずつ設けられた前記係合部と前記溝部とがそれぞれ、前記溝部に設けられた2つの前記面が、光軸直交方向において前記係合部の側面と当接し、光軸直交方向において前記係合部を挟持することで前記レンズ保持部材を光軸中心に固定することを特徴とする請求項7記載の像ぶれ補正装置である。
【0034】
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、良好な像振れ補正性能を有し、静音性が高く、高速かつ安定性の高い動作を行う像振れ補正機構並びにそのロック機構、及びそれらを用いた撮像装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下に本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0037】
まず、像振れ補正機構が搭載されたレンズシステムとカメラシステムの構成について説明する。図28は、像振れ補正機構を搭載したカメラシステム(レンズを含む)の構成を示すブロック図である。
【0038】
図28において、100はカメラ本体、200はレンズ本体である。101はレンズ構成体、103は絞りユニット、105は絞りユニットを駆動する絞り駆動回路、117はフォーカシングレンズを駆動してピント合わせを行うフォーカシングユニット、119はフォーカシングユニットを駆動するフォーカシングレンズ駆動回路である。
【0039】
図28において、121は像振れ補正レンズを移動可能に保持した像ぶれ補正ユニット、123はカメラに伝わる振動を検出する振動検出装置、125は像振れ補正レンズの位置を検出する像振れ補正レンズ位置検出装置、127は像振れ補正レンズを駆動する像振れ補正レンズ駆動装置、129は振動検出装置123と像振れ補正レンズ位置検出装置125との出力から、像振れ補正レンズの目標値を算出し、像振れ補正レンズ駆動装置を制御する像振れ補正CPUである。
【0040】
図28において、131は像ぶれ補正ユニット121の像振れ補正レンズを機械的に捕捉するロック機構、133はロック機構を駆動するロック機構駆動回路、135はロック機構が正常に像振れ補正レンズを捕捉しているか否か検出するロック検出装置である。
【0041】
図28において、137は外部より操作可能な像振れ補正スイッチであり、像振れ補正を行うか否か、また複数の像振れ補正の制御方法のうちいずれの制御を用いるかを撮影者の操作によって切り替えることができる。139はレンズ本体内の種々の回路の動作を制御すると共に、カメラ本体200の装着時にはレンズ接点141とカメラ接点245が接続されて、カメラCPU201との通信を行うものである。143はレンズマウントであり、カメラマウント243と結合してカメラ本体200とレンズ本体100とを機械的に連結する。
【0042】
図28において、201はカメラ本体内の種々の回路の動作を制御すると共に、レンズ本体100の装着時にはレンズ接点141とカメラ接点245が接続されて、レンズCPU139との通信を行うカメラCPUである。203は外部より操作可能な電源スイッチであり、カメラCPU201を立ち上げてシステム内の各アクチュエータやセンサ等への電源供給及びシステムの動作を可能な状態とするためのスイッチである。205は外部より操作可能な2段ストローク式のレリーズスイッチ、207はカメラ本体の各種設定を切り替えるモードダイヤル、209はカメラシステム全体の動作に供する電源、211はカメラ本体の各種設定や撮影した画像を表示するためのLCD等を有する表示装置である。
【0043】
また、図28において、221はオートフォーカスセンサ219から出力された信号から焦点を検出する焦点検出回路、225はレンズ本体100から入射される光線をファインダ光学系237に導くためのミラーユニット、227はミラーユニットを駆動するためのミラー駆動装置、229はミラー駆動装置を制御するミラー駆動回路である。231はシャッタユニット233を駆動するシャッタ駆動回路である。235はミラーユニット225によって導かれた光線をファインダ光学系237に導く公知のペンタダハプリズムである。239は公知の測光センサ、241は測光センサ239から出力される信号を処理する測光演算回路である。243はカメラマウントであり、レンズマウント143と結合してカメラ本体200とレンズ本体100とを機械的に連結する。
【0044】
次に、図29のフローチャートを用いて、図28に示したシステムの主要動作を説明する。
【0045】
(ステップ#100)まず、カメラ本体200における電源スイッチ203の操作によって電源が入れられると、カメラCPU201に電源209から電力が供給され、カメラCPU201とレンズCPU139との通信が開始される。
【0046】
(ステップ#101)次に、カメラ本体200におけるレリーズスイッチ205が半押し(1stレリーズ)されたか否か判別する。レリーズスイッチ203は通常2段押し込み可能なスイッチであり、半押し(1stレリーズ)と全押し(2ndレリーズ)を判別可能な構造を有している。ここでレリーズスイッチが半押しされたと判断するとステップ#103に進み、そうでない場合はステップ#101を繰り返す。
【0047】
(ステップ#103)続いて、レンズCPU139において像振れ補正スイッチ137がON(OS動作選択)になっているかを判別する。ここでOS動作が選択されていればステップ#105に進み、選択されていなければステップ#125に進む。
【0048】
(ステップ#105)ステップ#105に進むと、カメラCPU201は測光および焦点検出動作を行い、レンズCPU139は焦点検出結果に基づくフォーカシング動作を行うとともに、焦点距離(ズームポジション)及び撮影距離(フォーカスポジション)の検出を行う。さらに、レンズCPU139は像振れ補正CPU129の電源をONにし、像振れ補正レンズを光軸中心に保持しながら、ロック機構を駆動させて補正レンズに対するロックを外す動作を行う。
【0049】
(ステップ#107)続いて、レンズCPU139はステップ#105において検出した焦点距離(ズームポジション)及び撮影距離(フォーカスポジション)を像振れ補正CPU129に送信する。像振れ補正CPU129はレンズCPU139から受信した焦点距離、撮影距離に基づいて、像振れ補正の動作を開始する。
【0050】
(ステップ#109)次に、レリーズスイッチ205が全押し(2ndレリーズ)されたか否か判別する。ここでレリーズスイッチが全押しされたと判断するとステップ#111に進み、そうでない場合はステップ#115に進む。
【0051】
(ステップ#111)ステップ#111に進むと、カメラCPU201は露光動作を行い、レンズCPU139は露光動作に合わせて絞り動作を行う。この間も、像振れ補正動作を行っている。
【0052】
(ステップ#113)続いて、ステップ#113に進むと、露光動作によって得られた画像データを予めカメラに本体200に接続された記録媒体に記録する。
【0053】
(ステップ#115)ここで再度、カメラ本体200におけるレリーズスイッチ205が半押し(1stレリーズ)されたか否か判別する。ここでレリーズスイッチが半押しされたと判断すると再度ステップ#109に進み、そうでない場合はステップ#117に進む。
【0054】
(ステップ#117)レンズCPU139は像振れ補正CPU129の電源をOFFにし、像振れ補正の動作を停止する。
【0055】
(ステップ#119)ステップ#119に進むと、レンズCPU139は像振れ補正レンズを光軸中心に保持しながら、ロック機構を駆動させて補正レンズをロックする動作を行い、像振れ補正CPU129の電源をOFFにする。
【0056】
(ステップ#121)ここで再度、カメラ本体200におけるレリーズスイッチ205が半押し(1stレリーズ)されたか否か判別する。ここでレリーズスイッチが半押しされたと判断するとステップ#123に進み、そうでない場合はステップ#137に進む。
【0057】
(ステップ#123)ステップ#123に進むと、レンズCPU139は像振れ補正CPU129の電源をONにし、像振れ補正レンズを光軸中心に保持しながら、ロック機構を駆動させて補正レンズに対するロックを外す動作を行う。その後、ステップ#107に戻る。
【0058】
(ステップ#125)ステップ#125に進むと、カメラCPU201は測光および焦点検出動作を行い、レンズCPU139は焦点検出結果に基づくフォーカシング動作を行うとともに、焦点距離(ズームポジション)及び撮影距離(フォーカスポジション)の検出を行う。
【0059】
(ステップ#129)次に、レリーズスイッチ205が全押し(2ndレリーズ)されたか否か判別する。ここでレリーズスイッチが全押しされたと判断するとステップ#131に進み、そうでない場合はステップ#135に進む。
【0060】
(ステップ#131)ステップ#131に進むと、カメラCPU201は露光動作を行い、レンズCPU139は露光動作に合わせて絞り動作を行う。
【0061】
(ステップ#133)続いて、ステップ#133に進むと、露光動作によって得られた画像データを予めカメラに本体200に接続された記録媒体に記録する。
【0062】
(ステップ#135)ここで再度、カメラ本体200におけるレリーズスイッチ205が半押し(1stレリーズ)されたか否か判別する。ここでレリーズスイッチが半押しされたと判断すると再度ステップ#129に進み、そうでない場合はステップ#137に進む。
【0063】
(ステップ#137)ステップ#137に進むと、カメラ本体200における電源スイッチ203の操作によって電源がOFFされたか否か判別する。ここでカメラ本体200における電源がOFFされた場合はステップ#139に進み、このフローが終了する。そうでない場合はステップ#101に戻る。
【0064】
次に、本実施形態の像振れ補正装置の機械的構成について説明する。
【0065】
図3は本実施形態の像振れ補正装置の分解斜視図である。1はベース部材、2は像振れ補正レンズを保持するレンズ保持部材(鏡筒)、3は後述する支持部材6が移動できる範囲を制限するための凹部を有し、後述する第1のフレキシブルプリント基板4の取り付けのための座面を有したガイド部材である。
【0066】
4は後述するコイル9及びホール素子10が取り付けられる第1のフレキシブルプリント基板、5は透磁率の高い鋼板で形成された第1のヨーク部材、6は金属製または硬質な樹脂製の球状で、レンズ保持部材2を像面側および被写体側から挟み、支持する支持部材である。
【0067】
7は第1のヨーク部材5と同様に透磁率の高い鋼板で形成された第2のヨーク部材、8は6つからなり、互いに離れた位置に固定された矩形の永久磁石、9は導線を巻き重ねて形成されたコイル、10は永久磁石8の磁力線を検出するホール素子である。
【0068】
11はレンズ保持部材2から延出されたロック軸およびスイング軸を捕捉するための溝部を有したロック部材、12はベース部材1に固定され、ロック部材の光軸方法における移動を制限するためのカバー部材である。
【0069】
13は後述するアクチュエータ14及びフォトインタラプタ15を固定するためのモータベース部材、14は通常ステッピングモータやDCモータが用いられ、ロック部材11を駆動するアクチュエータ、15はロック部材11の位置を検出するためのフォトインタラプタ、16はレンズ鏡筒とアクチュエータ14並びにフォトインタラプタ15とを電気的に接続するための第2のフレキシブルプリント基板である。
【0070】
17〜21は先述した各部材を締結する締結部材である。
【0071】
ベース部材1、レンズ保持部材2、ガイド部材3、ロック部材11、及びカバー部材12はいずれも合成樹脂等で形成され、必要に応じてガラス繊維等が混入された繊維強化樹脂(FRP)が用いられる。
【0072】
次に、各部品の詳細と各部品の相互関係について説明する。
【0073】
まず、予め像振れ補正レンズが熱カシメ等により挿入・固定されたレンズ保持部材2に第2のヨーク部材7及び永久磁石8が取り付けられる(図9)。その際、レンズ保持部材2に設けられた挟持部2a−1、2a−2、2b−1、2b−2、2c−1、2c−2で第2のヨーク部材7及び永久磁石8を挟持し、接着等で固定する構造になっている。
【0074】
次に、ベース部材1にレンズ保持部材2及びガイド部材3が取り付けられる。その際、ベース部材1に設けられた凹部1d−3、1e−3、1f−3とレンズ保持部材2に設けられた凹部2d−3、2e−3、2f−3とがそれぞれ対向し、それぞれ間に支持部材6をひとつずつ挟み込んで保持する構造になっている(図8)。
【0075】
なお、この時、レンズ保持部材2に設けられた突出軸部2a−3、2b−3、2c−3がベース部材1に設けられた孔部1a−3、1b−3、1c−3にそれぞれ挿入される(図10)。
【0076】
突出軸部2b−3が孔部1b−3に挿入されることでレンズ保持部材2が光軸周りに回転するのが阻止され、永久磁石8とコイル9とによって生み出されたローレンツ力がレンズ保持部材2の回転動作に使われるのを防ぎ、補正レンズの駆動精度が低下するのを防ぐ構造となっている。
【0077】
また、突出軸部2a−3、2c−3が孔部1a−3、1c−3にそれぞれ挿入され、突出軸部2a−3、2c−3の側面が孔部1a−3、1c−3の内壁面にそれぞれ当接することで、レンズ保持部材2の移動範囲を制限する構造となっている。
【0078】
また、同様に、ガイド部材3d、3e、3fに設けられた凹部3d−1、3e−1、3f−1とレンズ保持部材2に設けられた凹部2d−1、2e−1、2f−1とがそれぞれ対向し、それぞれ間に支持部材6をひとつずつ挟み込んで保持する構造になっている(図11)。
【0079】
さらに、ガイド部材3d、3e、3fに設けられた凹部3d−4、3e−4、3f−4、3d−5、3e−5、3f−5とベース部材1に設けられた凹部1d−4、1e−4、1f−4、1d−5、1e−5、1f−5とがそれぞれ嵌り、レンズ保持部材2のスラスト方向における移動を阻む構造となっている。
【0080】
そして、予めコイル9及びホール素子10が既知の電子部品の実装方法によって取り付けられた第1のフレキシブルプリント基板4を、ベース部材1に嵌められたガイド部材3の上面に載せ、ガイド部材3d、3e、3fに設けられた凹部3d−4、3e−4、3f−4、3d−5、3e−5、3f−5と第1のフレキシブルプリント基板4に設けられた孔部4d−4、4e−4、4f−4、4d−5、4e−5、4f−5とをそれぞれ合わせ、締結部材17が各々挿入される構造となっている。締結部材17はガイド部材3および第1のフレキシブルプリント基板4を貫通して、ベース部材1に切られたネジ穴に螺合し、締結する。
【0081】
さらに、第のヨーク部材5がレンズ保持部材2の鏡枠端部2gに嵌合する。その際、
のヨーク部材5は既にレンズ保持部材2に取り付けられた永久磁石8の磁気吸引力に
よってスラスト方向に移動するのを阻止される。また、レンズ保持部材2の鏡枠端部2g
に設けられた凸部2g−1、2g−2、2g−3、2g−4(不図示)、2g−5(不図
示)、2g−6(不図示)と第のヨーク部材5に設けられた凹部5g−1、5g−2、
5g−3、5g−4、5g−5、5g−6とがそれぞれ嵌合することにより、第のヨー
ク部材5のレンズ保持部材2に対する回転方向の相対移動を阻止する構造となっている(
図14)。
【0082】
このような構成により、レンズ保持部材2のベース部材1に対するスラスト方向の相対移動を阻止すると共に、レンズ保持部材2のラジアル方向における移動範囲を制限することができる。
【0083】
また、このような構成により、第1のヨーク部材7、永久磁石8、及び第2のヨーク部材5の相対位置が常に一定となるため、永久磁石8の発する磁力線は常に安定して整流される構造を実現する。
【0084】
さらに、ベース部材1にレンズ保持部材2及びガイド部材3を取り付けた際に、ガイド部材3d、3e、3fに設けられた凹部3d−4、3e−4、3f−4、3d−5、3e−5、3f−5とベース部材1に設けられた凹部1d−4、1e−4、1f−4、1d−5、1e−5、1f−5とがそれぞれ嵌合して固定されるため、組立が容易な構造となっている。
【0085】
次に、ベース部材1にロック部材11が取り付けられる。その際、ベース部材1を貫通して突出したレンズ保持部材2の突出軸部2a−3、2b−3、2c−3が、ロック部材11に設けられたロック溝部11a、11b、11cにそれぞれ挿入される(図16)。
【0086】
さらに、ベース部材1にカバー部材12が取り付けられる。その際、ロック部材11に設けられた突起部11d−2、11e−2がカバー部材12に設けられた溝部12d、12eに挿入される。カバー部材に設けられた孔部12d−6、12e−6、12f−6、12f−7とベース部材1に設けられた孔部1d−6、1e−6、1f−6、1f−7とが位置合わせされ、締結部材18によって締結される(図19)。
【0087】
なお、この時、カバー部材12に設けられた溝部12dに挿入されたロック部材11に設けられた突起部11d−2は、カバー部材12に設けられた溝部12dで移動範囲が制限されている。このような構成により、ロック部材11の回転角を制限し、回転端部の位置を正確に決めることができる(図17)。
【0088】
続いて、第2のフレキシブルプリント基板16にアクチュエータ14及びフォトインタラプタ15が取り付けられる。この際、第2のフレキシブルプリント基板16に設けられた電子接点16f−2、16f−3、16f−4、16f−5にアクチュエータ14に設けられた電子接点14f−2、14f−3、14f−4、14f−5が既知の電子部品実装手段(ハンダ付け等)で接続される。また同様に、第2のフレキシブルプリント基板16に設けられた電子接点16e−3、16e−4、16e−5、16e−6にアクチュエータ14に設けられた電子接点15e−2、15e−3、15e−4、15e−5、15e−6が既知の電子部品実装手段(ハンダ付け等)で接続される(図24)。
【0089】
さらに、アクチュエータ14、フォトインタラプタ15及び第2のフレキシブルプリント基板16は、モータベース部材13に取り付けられる。この際、アクチュエータ14に設けられた孔部14f−6、14f−7とモータベース13に設けられた孔部13f−6、13f−7とが位置合わせされ、それぞれ締結部材21によって締結される。また、第2のフレキシブルプリント基板16は、モータベース13に設けられた突出軸部13b−5が第2のフレキシブルプリント基板16の孔部16b−5に挿入されることで位置決めされ、締結部材20が第2のフレキシブルプリント基板16の孔部16b−8を貫通してモータベース13に設けられた孔部13b−8に締結されることで取り付けられる(図21)。
【0090】
続いて、アクチュエータ14、フォトインタラプタ15及び第2のフレキシブルプリント基板16が取り付けられたモータベース部材13は、ベース部材1に取り付けられたカバー部材12に取り付けられる。この際、カバー部材12に設けられた突出軸部12f−8及び12e−8がモータベース部材13の孔部13f−8及び13e−8に挿入されることで位置決めされ、締結部材19が第2のモータベース部材13の孔部12f−9、12b−9、及び12e−9を貫通してカバー部材12に設けられた孔部12f−9、12b−9、及び12e−9にそれぞれ締結されることで取り付けられる(図19)。
【0091】
なお、この時、アクチュエータ14の出力軸14f−8に圧入等で取り付けられたピニオンギヤ14f−1は、モータベース13に設けられた孔部13f−1、カバー部材12に設けられた孔部12f−1及びロック部材11に設けられた孔部11f−1に挿入され、ロック部材11に設けられたギヤ部11f−2と噛合する。このような構成により、アクチュエータ14の駆動によってロック部材11が光軸周りに回転し、ロック動作を行うことができる(図17)。
【0092】
さらに、この時、フォトインタラプタ15の検出部15e−2は、モータベース13に設けられた孔部13e−2及びカバー部材12に設けられた孔部12e−2に挿入され、ロック部材11に設けられた突起部11e−2を挟み込むように取り付けられる。このような構成により、アクチュエータ14の駆動によってロック部材11が光軸周りに回転すると、ロック部材11に設けられた突起部11e−2がフォトインタラプタ15の検出部15e−2を横切り、ロック動作に伴うロック部材11の位置検出を行うことができる(図17)。
【0093】
また、第1のフレキシブルプリント基板4に設けられた接点4d−9、及び第2のフレキシブルプリント基板16に設けられた接点16b−9は、それぞれ不図示のレンズメイン基板に実装されたフレキシブルプリント基板コネクタに挿入され、機械的かつ電気的に接続される。
【0094】
次に、ロック動作について詳述する。
【0095】
まず、ロック動作が始まると、まずレンズCPU139は像振れ補正CPU129に像振れ補正レンズを光軸中心に保持するよう指令を出す。続いて、レンズCPU139はアクチュエータ14を駆動し、ロック部材11を回転させる。
【0096】
この際、ロック部材11に設けられたロック溝部11a、11b、11cにそれぞれ挿入されたレンズ保持部材2の突出軸部2a−3、2b−3、2c−3が、ロック溝部11a、11b、11cにおいて、フリー区間11a−1、11b−1、11c−1からテーパー区間11a−2、11b−2、11c−2を経由して、ロック区間11a−3、11b−3、11c−3に推移する。これにより、レンズ保持部材2の突出軸部2a−3、2b−3、2c−3のラジアル方向への移動が規制され、レンズ保持部材2は光軸中心に機械的に保持される(図18)。
【0097】
この時、突出軸部2b−3が挿入されているベース部材1に設けられた孔部1b−3は、挿入された突出軸部2b−3がラジアル方向には移動できるが、回転方向には移動できない設定となっているため、レンズ保持部材2が回転し得ず、意図せずロックが解かれてしまうことはない構造になっている。よって、レンズ保持部材2がロック中に意図せず回転し、レンズ保持部材2の突出軸部2a−3、2b−3、2c−3がロック部材11におけるロック溝部11a、11b、11cのロック区間11a−3、11b−3、11c−3から外れ、ロックが解かれることを防ぐ構造となっている。(図27
【0098】
また、この時、突出軸部2a−3、2b−3、2c−3が挿入されているロック部材11に設けられたロック溝部11a、11b、11cにおけるテーパー区間11a−2、11b−2、11c−2は、内周側と外周側とが共にテーパー形状となっており、フリー区間からロック区間に向かって緩やかに窄まる形状となっている。それゆえ、像振れ補正レンズを光軸中心に保持する制御に何らかの不具合が起こり、レンズ保持部材2が光軸中心からずれた位置にあったとしても、先述した両側のテーパー形状により、ロック部材11の回転に伴って、レンズ保持部材2の突出軸部2a−3、2b−3、2c−3が押され(図26)、レンズ保持部材2を光軸中心に押し戻す構造となっている。すなわち、レンズ保持部材2が光軸中心に保持されない何らかの不具合が起こった場合でも、レンズ保持部材2を光軸中心に押し戻し、確実にロック動作が行われる(図26)。
【0099】
そして、ロック部材11の回転に伴ってロック部材11に設けられた突起部11e−2がフォトインタラプタ15の検出部15e−2を横切ると、検出部15e−2で発光している光源の光線が遮られ、フォトインタラプタ15から突起部11e−2が通過した旨の信号が出力される。この信号を受信したレンズCPU139はアクチュエータ14の駆動を終了し、ロック部材11の回転を止め、像振れ補正CPU129の電源をOFFにする。
【実施例2】
【0100】
実施例2は、実施例1と構成・動作に共通点が多い実施例を開示するものである。実施例2に示す、像振れ補正機構が搭載されたレンズシステムとカメラシステムの構成、及びこれらのシステムの主要動作については、実施例1と共通するため省略する。
【0101】
本実施形態の像振れ補正装置の機械的構成についても実施例1と多くが共通する。実施例2は、図3に示す実施例1の像振れ補正装置の分解斜視図において、レンズ保持部材2(図10)がレンズ保持部材22(図30)に、ロック部材11(図16)がロック部材23(図31)に置き換えられた構成からなる。
【0102】
ここで、各部品の詳細と各部品の相互関係について説明する。
【0103】
まず、予め像振れ補正レンズが熱カシメ等により挿入・固定されたレンズ保持部材22に第2のヨーク部材7及び永久磁石8が取り付けられる(図9)。
【0104】
次に、ベース部材1にレンズ保持部材22及びガイド部材3が取り付けられる。この時、レンズ保持部材22に設けられた突出軸部22a−3、22b−3、22c−3がベース部材1に設けられた孔部1a−3、1b−3、1c−3にそれぞれ挿入される(図30)。
【0105】
突出軸部22b−3が孔部1b−3に挿入されることでレンズ保持部材22が光軸周りに回転するのが阻止され、永久磁石8とコイル9とによって生み出されたローレンツ力がレンズ保持部材22の回転動作に使われるのを防ぎ、補正レンズの駆動精度が低下するのを防ぐ構造となっている。
【0106】
また、突出軸部22a−3、22c−3が孔部1a−3、1c−3にそれぞれ挿入され、突出軸部22a−3、22c−3の側面が孔部1a−3、1c−3の内壁面にそれぞれ当接することで、レンズ保持部材22の移動範囲を制限する構造となっている。
【0107】
また、実施例1と同様に、ガイド部材3d、3e、3fに設けられた凹部3d−1、3e−1、3f−1とレンズ保持部材22に設けられた凹部22d−1、22e−1、22f−1(いずれも不図示)とがそれぞれ対向し、それぞれ間に支持部材6をひとつずつ挟み込んで保持する構造になっている。
【0108】
さらに、ガイド部材3d、3e、3fに設けられた凹部3d−4、3e−4、3f−4、3d−5、3e−5、3f−5とベース部材1に設けられた凹部1d−4、1e−4、1f−4、1d−5、1e−5、1f−5とがそれぞれ嵌り、レンズ保持部材22のスラスト方向における移動を阻む構造となっている。
【0109】
そして、予めコイル9及びホール素子10が既知の電子部品の実装方法によって取り付けられた第1のフレキシブルプリント基板4を、ベース部材1に嵌められたガイド部材3の上面に載せ、ガイド部材3d、3e、3fに設けられた凹部3d−4、3e−4、3f−4、3d−5、3e−5、3f−5と第1のフレキシブルプリント基板4に設けられた孔部4d−4、4e−4、4f−4、4d−5、4e−5、4f−5とをそれぞれ合わせ、締結部材17が各々挿入される構造となっている。締結部材17はガイド部材3および第1のフレキシブルプリント基板4を貫通して、ベース部材1に切られたネジ穴に螺合し、締結する。
【0110】
さらに、実施例1と同様に、第2のヨーク部材5がレンズ保持部材22に嵌合する。その際、第2のヨーク部材5は既にレンズ保持部材22に取り付けられた永久磁石8の磁気吸引力によってスラスト方向に移動するのを阻止される。また、レンズ保持部材22の鏡枠端部22g(不図示)と第2のヨーク部材5に設けられた凹部5g−1、5g−2、5g−3、5g−4、5g−5、5g−6とがそれぞれ嵌合することにより、第2のヨーク部材5のレンズ保持部材22に対する回転方向の相対移動を阻止する構造となっている(図14)。
【0111】
このような構成により、レンズ保持部材22のベース部材1に対するスラスト方向の相対移動を阻止すると共に、レンズ保持部材22のラジアル方向における移動範囲を制限することができる。
【0112】
また、このような構成により、第1のヨーク部材7、永久磁石8、及び第2のヨーク部材5の相対位置が常に一定となるため、永久磁石8の発する磁力線は常に安定して整流される構造を実現する。
【0113】
さらに、ベース部材1にレンズ保持部材22及びガイド部材3を取り付けた際に、ガイド部材3d、3e、3fに設けられた凹部3d−4、3e−4、3f−4、3d−5、3e−5、3f−5とベース部材1に設けられた凹部1d−4、1e−4、1f−4、1d−5、1e−5、1f−5とがそれぞれ嵌合して固定されるため、組立が容易な構造となっている。
【0114】
次に、ベース部材1にロック部材23が取り付けられる。その際、ベース部材1を貫通して突出したレンズ保持部材22の突出軸部22a−3、22c−3が、ロック部材23に設けられたロック溝部23a、23cにそれぞれ挿入される(図31)。なお、実施例1ではレンズ保持部材2の突出軸部2b−3も同様にロック部材11に設けられたロック溝部11bに挿入されていた。しかしながら、実施例2における突出軸部22b−3は突出軸部22a−3、22c−3と比べて短いため(図30)、いずれもベース部材1に設けられた孔部1a−3、1b−3、1c−3にそれぞれ挿入されるものの、ロック部材23にまで達するものは突出軸部22a−3及び22c−3のみである。
【0115】
続いて、第2のフレキシブルプリント基板16にアクチュエータ14及びフォトインタラプタ15が取り付けられ、これらはモータベース部材13を介してベース部材1に取り付けられたカバー部材12に取り付けられる。
【0116】
次に、ロック動作について詳述する。
【0117】
まず、ロック動作が始まると、まずレンズCPU139は像振れ補正CPU129に像振れ補正レンズを光軸中心に保持するよう指令を出す。続いて、レンズCPU139はアクチュエータ14を駆動し、ロック部材23を回転させる。
【0118】
この際、ロック部材23に設けられたロック溝部23b、23cにそれぞれ挿入されたレンズ保持部材22の突出軸部22a−3、22c−3が、ロック溝部23a、23cにおいて、フリー区間23a−1、23c−1(図32)からテーパー区間23a−2、23c−2を経由して(図33)、ロック区間23a−3、23c−3に推移する(図34)。これにより、レンズ保持部材22の突出軸部22a−3、22c−3のラジアル方向への移動が規制され、レンズ保持部材22は光軸中心に機械的に保持される(図18)。
【0119】
この時、突出軸部22b−3が挿入されているベース部材1に設けられた孔部1b−3は、挿入された突出軸部22b−3がラジアル方向には移動できるが、回転方向には移動できない設定となっているため、レンズ保持部材22が回転し得ず、意図せずロックが解かれてしまうことはない構造になっている。よって、レンズ保持部材22がロック中に意図せず回転し、レンズ保持部材22の突出軸部22a−3、22c−3がロック部材23におけるロック溝部11a、11cのロック区間23a−3、23c−3から外れ、ロックが解かれることを防ぐ構造となっている。(図34
【0120】
また、この時、突出軸部22a−3、22c−3が挿入されているロック部材23に設けられたロック溝部23a、23cにおけるテーパー区間23a−2、23c−2は、内周側と外周側とが共にテーパー形状となっており、フリー区間からロック区間に向かって緩やかに窄まる形状となっている。それゆえ、像振れ補正レンズを光軸中心に保持する制御に何らかの不具合が起こり、レンズ保持部材22が光軸中心からずれた位置にあったとしても、先述した両側のテーパー形状により、ロック部材23の回転に伴って、レンズ保持部材22の突出軸部22a−3、22c−3が押され(図33)、レンズ保持部材22を光軸中心に押し戻す構造となっている。すなわち、レンズ保持部材22が光軸中心に保持されない何らかの不具合が起こった場合でも、レンズ保持部材22を光軸中心に押し戻し、確実にロック動作が行われる(図34)。
【0121】
また、この時、突出軸部22a−3、22c−3が挿入されているロック部材23に設けられたロック溝部23a、23cにおけるロック区間23a−3、23c−3は、ロック時におけるレンズ保持部材22のガタツキを防止するために、突出軸部22a−3、22c−3の外径とほぼ同一の幅であることが必要な構造である。一方、実施例1に示すロック部材11に設けられたロック溝部11a、11b、11cにおけるロック区間11a−3、11b−3、11c−3は、フリー区間からロック区間に向かって緩やかに窄まる形状となっている中で、突出軸部2a−3、2b−3、2c−3をラジアル方向におけるどちらか一方に向けて当接すれば、レンズ保持部材2をガタツキ無くロックできる。即ち、ロック区間11a−3、11b−3、11c−3の溝の幅は、突出軸部2a−3、2b−3、2c−3よりも大きくても良い。換言すれば、実施例2における溝部の精度は、実施例1よりも高い必要がある。
【0122】
そして、ロック部材23の回転に伴ってロック部材23に設けられた突起部23e−2(不図示)がフォトインタラプタ15の検出部15e−2を横切ると、検出部15e−2で発光している光源の光線が遮られ、フォトインタラプタ15から突起部23e−2が通過した旨の信号が出力される。この信号を受信したレンズCPU139はアクチュエータ14の駆動を終了し、ロック部材23の回転を止め、像振れ補正CPU129の電源をOFFにする。
【0123】
即ち、本発明は、良好な像振れ補正性能を有し、静音性が高く、高速かつ安定性の高い動作を行う像振れ補正機構並びにそのロック機構、及びそれらを用いた撮像装置を提供するという目的を、特に、孔部1a−3、1b−3、1c−3を有したベース部材1、突出軸部2a−3、2b−3、2c−3を有したレンズ保持部材2、及びロック溝部11a、11b、11cを有したロック部材11を有する構成、または孔部1a−3、1b−3、1c−3を有したベース部材1、突出軸部22a−3、22c−3を有したレンズ保持部材22、及びロック溝部23a、23cを有したロック部材23を有する構成により実現した。
【0124】
また、本発明の副次効果として、薄型化したロック機構を提供したことにより、機構設計的に余裕が生まれ、レンズ鏡筒における光学設計の自由度が増したこと、それに関連してユニットの共通化を可能としたことが挙げられる。
【0125】
さらに、本発明の副次効果として、従来例に比するパーツ点数の削減が図れたこと、それに伴いコストダウンを図れたこと、またそれに関連して組立工数の削減を図れたことが挙げられる。
【0126】
なお、本発明にかかる像ぶれ補正装置は、本発明が適用されるレンズ鏡筒または撮像装置に応じて適宜変形、及び拡大縮小される。また、必要に応じて、装置の外径の変更による装置の外観の変化、アクチュエータの取り付け位置など、種々の変形や変更が可能であるが、いずれも本発明の均等の範囲内である。
【0127】
さらに、本発明にかかる像ぶれ補正装置は、これまで示したマグネット移動(MM)型像振れ補正装置だけでなく、コイル移動(MC)型にも容易に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0128】
図1】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置を被写体側から見た斜視図である。
図2】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置を像面側から見た斜視図である。
図3】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置の分解斜視図である。
図4】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置を被写体側から見た平面図である。
図5図4のA−A断面図である。
図6図4のB−B断面図である。
図7】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のベース部材1の斜視図である。
図8】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のベース部材1の斜視図である。
図9】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のレンズ保持部材2、第2のヨーク7、及び永久磁石8の斜視図である。
図10】本発明に係る実施例1の像ぶれ補正装置のレンズ保持部材2、第2のヨーク7、及び永久磁石8の斜視図である。
図11】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のガイド部材3の斜視図である。
図12】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置の第1のフレキシブルプリント基板4及びコイル9の斜視図である。
図13】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置の第1のフレキシブルプリント基板4及びホール素子10の斜視図である。
図14】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置の第1のヨーク部材5の斜視図である。
図15】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置の第2のヨーク部材7の斜視図である。
図16】本発明に係る実施例1の像ぶれ補正装置のロック部材11の斜視図である。
図17】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のロック部材11の斜視図である。
図18】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のロック部材11におけるロック溝部の形状を示す平面図である。
図19】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のカバー部材12の斜視図である。
図20】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のカバー部材12の斜視図である。
図21】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のモータベース部材13の斜視図である。
図22】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のアクチュエータ14の斜視図である。
図23】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置のフォトインタラプタ15の斜視図である。
図24】本発明に係る実施例の像ぶれ補正装置の第2のフレキシブルプリント基板16の斜視図である。
図25】本発明に係る実施例1の像ぶれ補正装置のロック解除状態を示す平面図である。
図26】本発明に係る実施例1の像ぶれ補正装置のロック動作中を示す平面図である。
図27】本発明に係る実施例1の像ぶれ補正装置のロック状態を示す平面図である。
図28】本発明に係る実施例におけるカメラシステムを示すブロック図である。
図29】本発明に係る実施例におけるカメラシステムの動作フローチャートである。
図30】本発明に係る実施例2の像ぶれ補正装置のレンズ保持部材22、第2のヨーク7、及び永久磁石8の斜視図である。
図31】本発明に係る実施例2の像ぶれ補正装置のロック部材23の斜視図である。
図32】本発明に係る実施例2の像ぶれ補正装置のロック解除状態を示す平面図である。
図33】本発明に係る実施例2の像ぶれ補正装置のロック動作中を示す平面図である。
図34】本発明に係る実施例2の像ぶれ補正装置のロック状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0129】
1 ベース部材
2 レンズ保持部材
3 ガイド部材
4 第1のフレキシブルプリント基板
5 第1のヨーク部材
6 支持部材
7 第2のヨーク部材
8 永久磁石
9 コイル
10 ホール素子
11 ロック部材
12 カバー部材
13 モータベース部材
14 アクチュエータ
15 フォトインタラプタ
16 第2のフレキシブルプリント基板
17 締結部材
18 締結部材
19 締結部材
20 締結部材
21 締結部材
22 レンズ保持部材
23 ロック部材
100 カメラ本体
200 レンズ本体
図1
図2
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