(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1及び第2の電源入力端末は、前記カメラを前記体内組織の外部にある電源に連結させるために、対応する第1及び第2の経皮的針電極と連結するように適合される、請求項13に記載の装置。
前記第1及び第2の電源入力端末は、患者の自然開口部を通る経路を介して前記カメラを前記体内組織の外部にある電源に連結させるために、対応する第1及び第2の可撓性伝導体と連結するように適合される、請求項13に記載の装置。
前記作動装置は、前記少なくとも1つのファスナーが前記配備位置に配置される時、前記少なくとも1つのファスナーに加えられる非配備力に抵抗するように構成される、請求項20に記載の装置。
前記少なくとも1つのファスナーは、それが前記非配備位置から前記配備位置へと移動する時に、それぞれの軸線の周囲を回転するように構成される、請求項20に記載の装置。
前記作動装置は、軸線の周囲を回転するように構成され、前記少なくとも1つのファスナーに対して関連する表面を含み、前記表面は、前記作動装置が前記少なくとも1つのファスナーを前記非配備位置から前記配備位置へと移動させるために配備方向へ回転させられる時、前記少なくとも1つのファスナーに回転力を与えるように構成される、請求項24に記載の装置。
前記作動装置は、軸線の周囲を回転するように構成され、前記装着機構は前記少なくとも1つのファスナーに対して関連する部材を含み、前記部材は、前記作動装置によって運ばれ、前記作動装置、前記少なくとも1つのファスナー及びその関連する部材は、前記作動装置が前記少なくとも1つのファスナーを前記配備位置から前記非配備位置へ移動させるために非配備方向へ回転させられる時、前記部材が前記少なくとも1つのファスナーに回転力を与えるように構成される、請求項24に記載の装置。
前記作動装置は、前記少なくとも1つのファスナーを1つ又は2つ以上の標準的外科手術用器具のいずれかによって移動させるために操作されるように構成される、請求項20に記載の装置。
前記少なくとも1つのファスナーは、体内組織を貫通するように構成された遠位先端を含み、前記少なくとも1つのファスナーは、前記一時的に配置可能な本体の関連する陥凹に配置され、前記遠位先端は、前記少なくとも1つのファスナーが前記非配備位置に配置される時、前記関連する陥凹に配置される、請求項20に記載の装置。
前記少なくとも1つのファスナーは、体内組織を貫通するように構成された遠位先端を含み、前記少なくとも1つのファスナーは関連する陥凹に配置され、前記遠位先端は、前記少なくとも1つのファスナーが前記配備位置に配置される時、前記関連する陥凹に配置される、請求項20に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0006】
様々な実施形態を詳細に説明する前に、実施形態はそれらの応用又は利用の際に、添付図面及び説明に例示される部品の構造及び配置の詳細に限定されないことに留意すべきである。例示的な実施形態は他の実施形態、変形例、及び修正形態に位置づけられるか、又は組み入れられても良く、様々な方法で実行又は実施されてもよい。例えば、ここで開示される一時的に配置可能な装置は例示にすぎず、それらの範囲又は適合を制限するように意図されたものではない。更に、特に指示がない限り、本明細書に採用される用語及び表現は、読者の便宜上、例示的な実施形態を説明するために選択されており、これらの範囲を制限するためではない。
【0007】
次の説明において、同様の参照文字は複数の見解全体にわたって、同様の又は対応する部品を指定する。また、次の説明において、前側、後側、内部、外部などの用語は便宜上の言葉であり、限定する用語として解釈されるべきではないということが理解されるべきである。ここでの専門用語の利用は、ここで説明される装置又はその部分が他の方向に装着または利用され得る限りにおいて、限定的であるよう意図されていない。様々な実施形態は図面を参照してより詳細に説明される。
【0008】
ここに開示される一時的に配置可能な装置の様々な実施形態は、低侵襲手術手技又は従来の観血的手術手技を利用しながら患者の内部に導入されてもよい。低侵襲手術手技は診断及び治療手順に、より正確で効率的な作業箇所へのアクセスを与える。場合によっては、低侵襲及び観血的手術手技の組み合わせを利用して、一時的に配置可能な装置を患者に導入することが有利であるかもしれない。従って、ここに開示される一時的に配置可能な装置の様々な実施形態は、内視鏡及び/又は腹腔鏡外科手術、従来の開腹術、又はそれらのあらゆる組み合わせに利用されてもよい。1つの実施形態において、ここに開示される一時的に配置可能な装置は、口、肛門、及び/又は膣などの体の自然開口部を通じて導入されてもよい。一旦体の自然開口部を通じて装置が導入されると、内臓へはトランス臓器又は経管腔的外科手術を利用して到達してもよい。自然開口部内視鏡経管腔的手術において、内視鏡の可撓性部分は作業箇所の病変組織を視察し治療するために、直接視線、カメラ、又は他の視覚化装置を利用して1つ又は2つ以上の自然開口部を通じて患者に導入される。ここに開示される一時的に配置可能な装置の様々な実施形態などの手術用装置は、主要な外科活動(KSA)を実施するために、内視鏡の作業チャネルを通じて導入されてもよい。Ethicon Endosurgery,Inc.によって開発された自然開口部内視鏡経管腔的手術は、Natural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery(NOTES(商標))として当該技術分野において既知である。
【0009】
ここに開示される一時的に配置可能な装置の様々な実施形態は、内視鏡、腹腔鏡、開腹外科手術、又はそれらのあらゆる組み合わせに利用されてもよい。内視鏡検査は低侵襲外科手術のための低侵襲外科手術手段であり、医学的理由のために人間の体の内部を調べることを指す。内視鏡検査は内視鏡と呼ばれる器具を利用して実施してもよい。内視鏡検査は、必ずしもそうではないが、しばしば体の自然開口部を通じて又は比較的小さな切開若しくは鍵穴を通じて、小型の管を体内に挿入することによって内臓の表面を評価するための低侵襲診断的医療処置である。内視鏡を通じて、技師は病変及び他の表面状態といった異常又は病変組織を含む、内臓の表面状態を観察し得る。内視鏡は剛性又は可撓性の管を有するかもしれず、外観検査及び写真撮影のための画像を提供することに加えて、内視鏡は生体組織を採取すること、異物を回収すること、及び医療器具をここで標的部位と呼ばれる組織治療部位に導入することのために適用及び構成され得る。
【0010】
腹腔鏡及び胸腔鏡手術は内視鏡検査のより広い領域に属する。腹腔鏡検査もまた低侵襲手術手技であり、腹部の手術は、伝統的な開腹外科手術で必要とされるより大きな切開と比較して、小さな切開(通常0.5〜1.5cm)、鍵穴を通じて実施される。腹腔鏡手術は、胸郭又は胸腔に対して実施される鍵穴手術が胸腔鏡手術と呼ばれるのに対して、腹部又は骨盤腔内の手術を含む。
【0011】
腹腔鏡の主要な要素は腹腔鏡の利用であり、腹腔鏡は剛性の入れ子式ロッドレンズに基づくシステムであるかもしれず、それは通常ビデオカメラ(シングルチップ又はマルチチップ)又は光学及び電子ビデオカメラを腹腔鏡の先端に配置する遠位電子集積回路(チップ)に基づくシステムに接続される。また、手術領域を照らすための「冷」光源(ハロゲン又はキセノン)に接続された光ファイバーケーブルシステムが腹腔鏡の近位端に装着され得る。あるいは、照明は腹腔鏡の遠位先端に配置された発光ダイオード(LED)などの固体要素を利用して獲得され得る。腹腔鏡は手術領域を見るために5mm又は10mmのトロカール又は鍵穴を通じて導入され得る。腹部は通常、作業及び観察スペースを作るために腹壁を内臓の上側にドームのように持ち上げるための二酸化炭素ガスが吹き込まれる。二酸化炭素ガスは、それが人体に一般的であり、もし組織を通じてそれが吸収されても、呼吸器システムによって排出されることができるので利用される。
【0012】
ここに説明される低侵襲的一時的に配置可能な装置の様々な実施形態は、標的部位の視覚化を提供するために患者の中に導入される一時的に配置可能な装置を含んでもよい。これらの装置は自然開口部を通じた低侵襲処置(例えば、NOTES(商標)処置)又は例えば、トロカールを通じて挿入される装置を介して患者の中に導入されてもよく、作業箇所又は例えば、肺、肝臓、胃、胆嚢、尿路、生殖器官、及び腸組織などの解剖学的部位の画像を提供するために適用されてもよい。一旦作業箇所に配置されると、一時的に配置可能な視覚化装置は、臨床医がより正確に診断し、病変組織のより効果的な治療を提供することを可能にする画像を提供する。一時的に配置可能な視覚化装置のいくつかの部分は、組織治療部位に経皮的に挿入されてもよい。一時的に配置可能な視覚化装置の他の部分は、組織治療部位にトロカールを介した小さな鍵穴切開を通じて又は自然開口部を通じて、内視鏡的に(例えば、腹腔鏡的及び/又は胸腔鏡的に)導入されてもよい。一時的に配置可能な視覚化装置の実施形態は、組織治療部位に存在する癌組織、腫瘍、腫瘤、病変、及び他の異常組織の増殖を切除又は破壊するために利用する生体内治療処置の間に、目標組織の画像を提供してもよい。一時的に配置可能な視覚化装置の他の実施形態は、受信機に電気信号を送信し、その後信号を可視画像に変換するように構成されてもよい。信号は、ワイヤレス又は経皮的に配置された電気伝導体を通じて、又は経管腔的内視鏡アクセス装置と同じアクセス経路を通じて患者の外側に送信されてもよい。一時的に配置可能な視覚化装置の他の実施形態は、経管腔的内視鏡アクセス装置と同じアクセス経路に沿って導入された電池、経皮電気伝導体、ワイヤレス電源導体、又は電気伝導体などの搭載された電源を原動力としてもよい。ただし、実施形態は、一時的に配置可能な視覚化及び照明装置の文脈に限られる。
【0013】
例えば、様々な他の実施形態の中で、多様な一時的に配置可能なエンドエフェクタ−装置は、適切なアプライヤーと連結させてもよく、自然開口部を通じて患者の内部に導入された内視鏡の可撓性作業チャネルを通じて導入されてもよい。そのような一時的に配置可能なエンドエフェクタ−装置の例は、数ある装置の中でも特に引き込みクリップ、組織クランプ、内視鏡安定装置、電力供給装置、体内管腔、臓器、及び/又は組織の切開部の間にスペースを作るように構成されたスペースクリエータ、ペースメーカー、血管アクセスポート、注入ポート(胃バンディング術で利用されるような)、及び胃腸ペーシング装置を含むがそれらに限定されない。
【0014】
図1〜5は一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を例示する。一時的に配置可能な医療装置は後方画像収集機能を含む。1つの実施形態で、一時的に配置可能な医療装置は、視覚化要素を有する画像収集システムを含む。一時的に配置可能な装置は、前述の低侵襲外科手術を利用して作業箇所に送達され得る。装着機構は迅速及び容易に除去可能に、装置を内部体内組織に固定する。可逆的装着機構は、一時的に配置可能な装置の迅速及び容易な装着、取り外し、配置、再配置及び/又は除去を可能にする。装着機構は標準的な市販のアプライヤー器具を利用して作動させ得るか、カスタムアプライヤー器具により作動させ得る。一時的に配置可能な装置と連結して作動するアプライヤーの1つの実施形態はこれ以降で説明される。アプライヤーは、装置を作業箇所に配置するため、及び患者の内部体内組織に装置を固定させるよう迅速及び容易に装着機構を作動させるために採用されてもよい。
【0015】
図1は、一時的に配置可能な医療装置を患者の内部に適合するためのシステムの1つの実施形態の斜視図である。1つの実施形態の中で、一時的に配置可能な医療装置は、一旦装置が配備されると、矢印「A」によって示された方向における患者の生体構造の視覚化を提供する、視覚化システムを含む。方向「A」における後方視野モードは、一時的に配置可能な医療装置が患者の生体構造に装着されている間に画像を取得するために利用される。1つの実施形態の中で、一時的に配置可能な装置は、低侵襲外科手術(例えば、内視鏡、腹腔鏡、胸腔鏡、又はそれらのあらゆる組み合わせ)を利用して配備されてもよい。
図1で例示した実施形態の中で、カメラアプライヤーシステム100は、一時的に配置可能なカメラ102、シャフト104、アプライヤー106、及び配備ハンドル108を含む。1つの実施形態で、シャフト104は可撓性又は連接型管であり得る。カメラ102はアプライヤー106の中にあらかじめ組み込まれてもよい。カメラ102はアプライヤー106内にあらかじめ組み込まれた位置に示される。用語「カメラ」は、光を捕捉し、画像をリアルタイムで表示するために、画像を電子保管媒体に保管又は外部の装置に送信され得る電気信号に変換するのに適した画像センサーを含む、あらゆる画像視覚化装置を言及し得る。画像はスチール写真又は動画(例えば、映画又はビデオ)を形成する一連の画像を含んでもよい。電気信号はワイヤレス又はワイヤを通じて送信され得る。前記カメラ102を内視鏡トロカールに挿管する前に、内視鏡技師(例えば、臨床医、内科医、又は外科医)はカメラ102をアプライヤー106に挿入し、あらかじめ組み込まれたカメラ102/アプライヤー106アセンブリをシャフト104の遠位先端に装着する。前記カメラ102/アプライヤー106アセンブリはその後、可撓性内視鏡トロカールを通じて導入され、統合装着機構を利用して患者の内部の目標とする解剖学的部位(例えば、作業箇所又は配備部位)に配備される。カメラ102は統合装着機構を利用して、目標組織平面に配備され得る。ただし、カメラ102を作業箇所に送達するために他の技術が採用されてもよいため、実施形態はこの文脈に限定されない。
【0016】
1つの実施形態で、アプライヤー106は、カメラ102を受容及び収容するよう、並びにシャフト104を介して配備ハンドル108に連結するように好適に構成される。シャフト104は可撓性であり、例えば、可撓性内視鏡の内部作業チャネルを介して、アプライヤー106及びカメラ102を配備するのに適している。配備ハンドル108は、シャフト104を通じたアプライヤー106を介して、カメラ102に連結される。可撓性内視鏡経管腔的処置では、可撓性/連接型シャフト104は、アプライヤー106が可撓性内視鏡の作業チャネルを通じて、患者の自然開口部の入り組んだ経路を横断するのを可能にする。例えば、シャフト104は好適に可撓性に製造することができ、又は胃腸(GI)管を横断するのに適するように連結式の要素を含んでもよい。1つの実施形態で、カメラ102は、アプライヤー106及びカメラ102の患者への挿入時にシャフト104が胃腸管を横断するのと同時に、カメラ102が視覚化フィードバックを提供するよう、矢印「B」により示される方向の前方に向けるようにしてアプライヤー106内に配置されてもよい。一旦作動の準備ができると、カメラ102は配備のために配置されてもよい。1つの実施形態で、カメラ102は、視野方向「A」又は「B」が選択可能であるよう、複数の作動中の視野要素又はレンズを含んでもよい。例えば、1つの視野要素は一旦配備されると、方向「B」の前方視野のために採用されてもよく、別の視野要素は方向「A」の後方視野のために採用されてもよい。カメラ102は、カメラ102を患者内の目標部位の目標組織に装着するのに適した装着機構を含んでもよい。装着機構は1つ又は2つ以上のファスナー120を含んでも良い(
図4)。例示された実施形態で、ファスナー120は、組織を貫通し、カメラ102をそこへ装着するのに適した針状のフックとして形成される。装着機構は、スロット又は開口部122a、122b(
図5)を市販の器具又はアプライヤー106と係合させることにより作動させることができる。アプライヤー106は、カメラ102を配備、配置、再配置又は除去するように構成され得る。以下でより具体的に説明されるとおり、配備ハンドル108は、一旦カメラ102が目標位置に装着された時に、装着機構を配備及び除去するための配備及び反転トリガを含んでもよい。ただし、実施形態はこの文脈に限定されない。
【0017】
図2は、
図1で例示されるアプライヤー及び装着機構と共に利用するための配備ハンドルの1つの実施形態の斜視図である。例示された実施形態で、配備ハンドル108は、本体109、配備及び反転用のトリガ110、及びロックアウトボタン112を含む。トリガ110は、装着するカメラ102(
図1)を対象組織部位に装着させるために作動させられる。ロックアウトボタン112は、装着機構(例えば、
図4で例示される針状のフックなどのファスナー120)の意図的でない配備を防止する。カメラ102は、例えばロックアウトボタン112を押し下げて、ロックアウトボタン112を係合させることにより、また例えばトリガ110を絞り、トリガ110を作動させることにより、組織に装着され得る。ロックアウトボタン112を係合させ、トリガ110を作動させる他の方法はこの開示の範囲内である。トリガ110は、一旦完全に係合させ又は押し下げられると、定置にはまるように構成され得る。カメラ102が目標部位に配置されていない場合、臨床医は、カメラ102をカメラシュラウド114(
図3)に再係合させるためにロックアウトボタン112を押し下げることにより、トリガ110を反転させてもよい。これはファスナー120が反転して組織から脱出し、カメラ102の中に形成される1つ又は2つ以上の陥凹116(
図3)に戻る要因となる。
【0018】
図3は、発射前の位置にある、一時的に配置可能な医療装置及びそのためのアプライヤーの1つの実施形態の斜視図である。例示した実施形態で、カメラ102は、あらかじめシュラウドに組み込まれ、アプライヤー106の1つの実施形態に装着された状態で示される。
図4は、アプライヤー106から発射された後、発射後の解除位置にある、
図3で示す一時的に配置可能な医療装置及びそのためのアプライヤーの1つの実施形態の分解図である。
図3及び4について、1つの実施形態で、アプライヤー106のカメラシュラウド114部分は、カメラ102をシュラウド114内の定置に保留するため、内側へ延長したフランジ132a、132b(132a図示せず)と共に形成される、対応する陥凹130a、130b(130b図示せず)を係合させるための、カンチレバーアーム128a、128bを含む。
図3で示す発射前状態において、カメラ102はシュラウド114にはめられ、フランジ132a、132bによって保留され、フランジはカメラ102の本体135部分に形成された対応する陥凹130a、130bに補完的に成形される。フランジ132a、132bは、カメラ102がアプライヤー106内の発射前の保留位置にある時、それぞれの出っ張り134a、134b(134b図示せず)を係合させるように構成される。カメラ102は、ファスナー120を組織に配備する前に、シュラウド114内にはめこまれてもよい。
図3に示されるような配備されていないファスナー120は、対応する陥凹116の中にネストされる。1つの実施形態で、カメラ102は、カメラ102の様々な電気及び/又電気機械要素を作動させるためのバッテリー118を含む。例えば、バッテリー118は、電気エネルギーを、画像センサー配列又は関連する光学及びレンズを方向調整、パン撮り、ズーミングするための出力光源、画像センサー配列、及びモーターに供給する。
【0019】
図4で例示されるように、ファスナー120は発射又は配備された状態にある。ファスナー120は、装着するカメラ102を対象組織部位(図示せず)に装着させるように配備される。陥凹130a、130bは、カメラ102の本体135部分に形成される。陥凹130a、130b(130b図示せず)は、対応するフランジ132a、132b(132a図示せず)を係合させるように構成され、対応するフランジは陥凹130a、130bに補完的に成形される。フランジ132a、132bは、アプライヤー106のシュラウド114部分内の定置に保留させるために、それぞれの出っ張り134a、134b(134b図示せず)を係合させる。カメラ102の本体135部分はまた、カメラ102がアプライヤー106のシュラウド114部分内の保留位置にある時、対応する開口部に係合させられる、外側へ延長した部分124a、124bをも含む。
【0020】
図5は、一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の斜視図である。例示した実施形態で、カメラ102はアプライヤー106から解除又は取り外された状態で示す。
図6は、
図5で示す一時的に配置可能な医療装置の横断面図である。
図5及び6について、1つの実施形態で、カメラ102は、本体135部分、第1のレンズ138a、ファスナー作動装置136、外側へ延長した部分124a、124bに設置された1つ又は2つ以上の光源140a、140b、作動装置を係合させるための開口部122a、122b、1つ又は2つ以上のファスナー120、第1の画像センサー139、及びバッテリー又は複数のバッテリー118を含む。第1のレンズ138aは、光学レンズ又はカメラ102の本体135部分内に含まれる画像センサー139と光学的に連結させられた、単一の光学レンズ体系であり得る。1つの実施形態で、第1のレンズ138aはレンズキャップ141及び第1の光学レンズ143を含み得る。レンズキャップ141は、カメラ102の本体135部分に含まれるレンズ143及び電子回路を体液から遮断する。
【0021】
カメラ102は、開腹又は腹腔鏡処置によって入手可能な手術部位の画像と品質及び配向の点で類似した、手術部位の画像を提供するために、自然開口部経管腔的内視鏡処置の間に採用され得る。例えば、腹腔鏡処置で、腹腔鏡は前方及び後方に平行移動しながら、光軸の周囲を回転してもよく、またその配向をコントロールし、目標とする視野角における高品質画像を入手するために、トロカール又は組織鍵穴部位によって定められた旋回点の周囲を回転してもよい。腹腔鏡処置の間、臨床医は手術部位の最適な画像を提供するために、腹腔鏡を操ることができる。更に、腹腔鏡は、臨床医が腹腔鏡を手術部位にもっとも近い組織又は臓器の操作とは独立して操る間に、画像をパン及び/又はズームするために利用されることができる。
【0022】
1つの実施形態で、第1の光学レンズ143は、デジタルカメラ及び他の電子画像装置で採用されるそれと同様に、光学的画像を電気信号に変換するために、1つ又は2つ以上の画像センサー139と光学的に連結されてもよい。1つの実施形態で、画像センサー139は、電荷結合素子(CCD)又はアクティブピクセルセンサーなどの相捕型金属酸化膜半導体(CMOS)装置の1つ又は2つ以上の配列を含む。画像センサー139は光を捕捉し、それを電気信号に変換する。広域画像センサー139は、標準的腹腔鏡で取得可能な画質と同等の画質を提供するために利用され得る。1つの実施形態で、画像センサー139は、直径約10mmの画像入力領域を有するセンサー配列を含んでもよい。モーターは、画像センサー139を方向調整、パン撮り、及びズーミングし、対象生体構造の最適な視野角を望ましい配向で提供するために採用され得る。
【0023】
第1の画像センサー139は第1の回路基板147aに連結される。第1の回路基板147aはまた、第1の画像センサー139によって受信された画像を処理、保管、及び/又は送信するために必要な、あらゆる電子構成要素又は要素を含む。画像は、あらゆる適切なデジタル又はアナログ信号処理回路及び/又は技術によって処理され得る。更に、画像は例えば、記憶装置などの電子保管媒体に保管され得る。画像は、画像を表示又はリアルタイムで更に処理するために、ワイヤ又はワイヤレスにより外部装置に送信され得る。第2の回路基板147bは、バッテリー118を受容及び装着するために採用され得る。第1及び第2の回路基板147a、147bは、コネクタ149によって連結される。単一の回路基板又が追加回路基板は例示した実施形態の範囲を限定することなく採用され得るということは、当業者であれば理解するであろう。回路基板147a、147bは、プリント基板又はセラミックス基材など様々な基材上に形成されてもよく、1つ又は2つ以上のコネクタ149に連結されてもよい。ポート151は、カメラ102に画像信号を送る、又は電力を送るための電導体を受信するために提供される。電導体、第1又は第2の回路基板147a、147bのいずれかに設置された1つ又は2つ以上のコネクタに取り外し可能に連結され得る。
【0024】
1つ又は2つ以上の光源140a、140bは、撮像される部位を照らすために、本体135部分の、外側へ延長した部分124a、124bに設置され得る。光源140a、140bは、LEDベースの光源を含んでもよい。1つの実施形態で、光源140a、140bは、望ましいスペクトルの光を作るために、単一のLED又はLEDの組み合わせを含んでもよい。他の実施形態では、可撓性内視鏡の作業チャネルを通じて光ファイバー光源を導入してもよい。他の実施形態では、光源140a、140bは、画像センサー139とともに、光源140a、140bをパン撮り及びズーミングするためのモーターと連結され、標的部位の最適な照明を提供することもできる。
【0025】
第1のレンズ138及び/又は光源140a、140bが、カメラ102の前側又は後側部分のどちらかに設置され得るということは、当業者であれば理解するだろう。
図1〜6で例示した実施形態で、例えば、第1のレンズ138a及び光源140a、140bは、方向「A」の内部視覚モードの画像を見て捕捉するために方向調整される。例えば、カメラ102が配備され、目標部位に装着される時、第1のレンズ138a及び光源140a、140bは、手術部位の生体構造を適切な視野角で見るため及び外科手術の間に視覚的フィードバックを提供するために方向調整される。
【0026】
図7は、1つ又は2つ以上のファスナーで腹壁に装着された、
図5で示す一時的に配置可能な遠隔医療装置の断面図である。
図7で例示した実施形態で、カメラ102の1つの実施形態の断面図は、患者の腹腔210内に設置され、1つ又は2つ以上のファスナー120で腹壁202に装着されている。カメラ102は、絶縁された経皮電導体206a、206bを介して、医療グレードの電源218に電気で連結される。経皮伝導体206a、206bは、カメラ102に電気エネルギーを供給及び/又はカメラ102と外部モニターの間の画像信号を送信する。単一の個別伝導体として示されているが、当業者であれば、経皮伝導体206a、206bの各々が、絶縁スリーブ内の複数の絶縁伝導体を含み得るということを理解するであろう。経皮伝導体206a、206bの第1の末端部203aは、カメラ102に連結され、第2の末端部は203b電源218に連結される。経皮伝導体206a、206bは、特別な閉鎖処置を必要とすることなく、皮膚204及び腹壁202を貫通するのに適した全外径を有した外側の電気的絶縁スリーブを含む。1つの実施形態で、絶縁スリーブの全外径は約17ゲージ以下であってもよい。
図7で例示されるように、経皮伝導体206a、206bは、皮膚204及び腹壁202を通じて挿入され、カメラ102を連結するためにポート151へ取り込まれる。1つの実施形態で、経皮伝導体206a、206bは、臨床医が、患者の外部から経皮伝導体206a、206bを操作することによってカメラ102を配置できるように、カメラ102に剛的に連結されてもよい。1つの実施形態で、経皮伝導体206a、206bは、カメラ102と取り外し可能に連結されてもよい。皮膚204を通じて経皮伝導体206a、206bを導入することにより、内視鏡の作業チャネル内のスペースが、追加的な手術器具のために確保される。
【0027】
1つの実施形態で、電源218は低圧直流(DC)電源であり得る。電源218は、腹壁202の外側に設置してもよく、又は患者の外側の場所220に設置してもよい。第1及び第2の経皮伝導体206a、206bは、電力を供給カメラ102並びに/又は他の外科的装置及び付属品に供給するために利用されることができる。交互に、カメラ102は、第1及び第2の経皮伝導体206a、206bを介して外部モニターに連結される。1つの実施形態で、カメラ102は外部の電源218、バッテリー118、又はそれらの組み合わせを原動力としてもよい。外部の電源218は、カメラ102に1つ又は2つ以上の光源140a、140b、画像センサー139配列、及び画像センサー139配列を配置するための1つ又は2つ以上のモーターが装備され、それらを組み合わせるとバッテリー118のみにより送達される電力以上の電力を必要とするかもしれない時に特に有用である。電源218は、他の配備可能な及び配備停止可能な外科的装置及び付属品に電力を供給するよう構成され得る。
【0028】
いくつかの実施では、絶縁電導体は内視鏡の作業チャネルを通じて導入されてもよい。1つの実施形態で、電導体は、自然開口部経管腔的内視鏡処置で典型的であるように、送達及び配備段階の間にカメラ102に取り外し可能に装着されてもよい。取り外し可能に装着される伝導体は、可撓性内視鏡の作業チャネルを通じて又はスコープの側面に沿って、カメラ102に送達され得る。一旦カメラ102が配備されると、取り外し可能に装着される伝導体は、カメラ102から切断され、作業チャネルを通じて又は内視鏡の側面に沿って回収され得る。送達及び配備段階の間に、カメラ102は初めに、取り外し可能に装着される伝導体によって、電源218に取り外し可能に連結され得る。一旦カメラ102が配備されると、取り外し可能に装着される伝導体は、カメラ102から切断され、経皮伝導体206a、206bは、電源218からの電力を確立するためにカメラ102に連結され得る。
【0029】
1つの実施形態で、カメラ102は、患者の外側に画像をワイヤレスで送信するためのワイヤレス構成要素を含み得る。ワイヤレス構成要素は、画像を患者から外部のモニターに遠隔的に送信するのに適した高周波(RF)装置を含み得る。ワイヤレス構成要素は、バッテリー118又は経皮伝導体206a、206bを通じた電源218のいずれかを原動力とし得る。1つの実施形態で、ワイヤレス構成要素は、ワイヤレストランシーバー(例えば、無線周波数送信機及び受信機)モジュールを含み得る。画像センサー139によって受信された画像は、ハードワイヤー電気的接続の必要性を取り除くために、あらゆる周知の無線周波数遠隔測定技術を利用して、無線周波数装置の間でワイヤレスで送信/受信され得る。
【0030】
図8は、前方画像収集部分を示す、アプライヤーから解除された前方及び後方視野型の一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の斜視図である。
図9は、アプライヤーから解除され、後方画像収集部分を示している、
図8で示す前方及び後方視野型の一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態斜視図である。
図10は、
図8及び
図9で示す前方及び後方視野型の一時的に配置可能な医療装置の横断面図である。
図8〜10について、1つの実施形態で、カメラ105は本体153、第1のレンズ138a、第2のレンズ138b、ファスナー作動装置136、外側へ延長した部分124a、124bに設置された1つ又は2つ以上の光源140a、140b、作動装置機構を係合させるための開口部122a、122b、1つ又は2つ以上のファスナー120、第1の画像センサー139、第2の画像センサー145、及びバッテリー155を含む。第1のレンズ138aは、カメラ102に関連して先に述べられたように、単一の光学レンズ又はカメラ105の本体153内部分に含まれる第1の画像センサー139に光学的に連結された光学レンズ体系を含み得る。第2のレンズ138bは、単一の光学レンズ又はカメラ105の本体153内部分に含まれる第2の画像センサー145に光学的に連結された光学レンズ体系であり得る。1つの実施形態で、第2の光学レンズ138bは第2の画像センサー145に光学的に連結され得る。第2の画像センサー145は光を捕捉し、デジタルカメラ及び他の電子画像装置で採用されるそれと同様に、光を電気信号に変換する。1つの実施形態で、第2の画像センサー145は1つ又は2つ以上の配列の電荷結合素子(CCD)又はアクティブピクセルセンサーなどの相補型金属酸化膜半導体(CMOS)装置を含む。
【0031】
例示した実施形態で、第2のレンズ138bは、第1のレンズ138aと反対の側面に位置する。典型的な自然開口部経管腔的内視鏡処置では、第2のレンズ138bは、アプライヤー及び前記カメラ105を作業箇所に導くために、前記カメラ105の送達及び配備段階の間に利用される。第2の画像センサー145は、光を捕捉し、画像を、画像をリアルタイムで表示するために電子保管媒体に保管又は外部の装置に送信され得る電気信号に変換するのに適している。電気信号はワイヤ又はワイヤレスにより送信されることができる。
【0032】
カメラ105の本体153部分は、カメラ102に関連して先に述べられたのと同様に、ネストされた非配備中のファスナー120を収容するための陥凹116を含む。陥凹130a、130b(130b図示せず)は、
図3及び4に関連して先に述べられたように、カメラシュラウド114部分に形成された、対応するフランジ132a、132bを係合させるように構成される。フランジ132a、132bは、カメラ105をアプライヤー106のカメラシュラウド114部分内の定置に保留するため、それぞれの出っ張り134a、134b(134b図示せず)を係合させる。カメラ105の本体153部分はまた、カメラ105がアプライヤー106のシュラウド114部分内の定置にある時、シュラウド114の対応する開口部126a、126b(
図3及び4)にはめられる、外側へ延長した部分124a、124bを含む。
【0033】
先に述べられたように、第1の画像センサー139は、第1の画像センサー139により受信された画像を処理、保管、及び/又は送信するために必要なあらゆる電子構成要素を含む、第1の回路基板147aに連結される。バッテリー155は、第2の回路基板147bに連結される。第1及び第2の回路基板147a、147bは、コネクタ149によって連結される。単一の回路基板又が追加回路基板は例示した実施形態の範囲を限定することなく採用され得るということは、当業者であれば理解するであろう。回路基板147a、147bは、プリント基板又はセラミックス基材など様々な基材上に形成されてもよく、1つ又は2つ以上のコネクタ149に連結されてもよい。ポート151は、画像信号又は電力をカメラ105に送るための電導体を受信するために提供される。電導体、第1又は第2の回路基板147a、147bのいずれかに設置された1つ又は2つ以上のコネクタに取り外し可能に連結され得る。
【0034】
図11は、腹壁に1つ又は2つ以上のファスナーで装着された、
図10で示す一時的に配置可能な医療装置の横断面図である。
図11で例示した実施形態で、カメラ105は、患者の腹腔210内の腹壁202に装着される。カメラ105は、
図7に関連して先に述べられたように、医療等級の電源218に絶縁経皮伝導体206a、206bを介して電気で連結される。
【0035】
図12〜15は、後方画像収集部分及び統合装着機構を含む、一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を例示する。具体的には、
図12は、後方画像収集部分を示す、一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の斜視図である。
図13は、
図12で示す一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の平面図である。
図14は、
図12で示す一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の底面図である。また
図15は、
図12で示す一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の分解斜視図である。
図12〜15で例示した実施形態で、カメラ102は後方画像収集部分及び統合装着機構を含む。装着機構は、例として、前述のカメラ105に類似した前方及び後方視野型のカメラ、引き込みクリップ、クランプ、スコープ安定器、配電器、スペースクリエータ、ペースメーカー、血管アクセスポート、注入ポート(胃バンディング術で利用されるような)、及び胃腸ペーシング装置を含む、あらゆる適切な一時的に配置可能な又は埋め込み可能な医療装置と共に利用されてもよい。これらの実施形態のいくつかは、下記
図32〜37で具体的に説明される。
【0036】
図12〜15について、1つの実施形態で、カメラ102はレンズ138、レンズリテーナー402、及びカメラ本体404を含む。統合装着機構を有したカメラ102はまた、ファスナー120、ファスナー作動装置136、及び複数のリンク部材412を含む。
【0037】
レンズ138は、ポリカーボネート又はシリカガラスなどの適切な光学的特性を有する、あらゆる生体適合性素材から作られ得る。レンズ138は、環状フラット408に隣接したレンズリテーナー402の内部空洞406内に部分的に配置される。レンズリテーナー402、カメラ本体404、及びファスナー作動装置136は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEKとして知られている)のような十分な硬度及び強度を有する、あらゆる適切な生体適合性素材から作られ得る。ファスナー120及びリンク部材412は、ステンレススチールなどのあらゆる適切な生体適合性素材から作られ得る。
【0038】
カメラ本体404は、環状部分周囲のレンズ138の上面を係合させる環状縁548を含む。カメラ本体404は、カメラ本体404の陥凹416aに形成されたそれぞれの穴416を通じて配置され、レンズリテーナー402の底部周辺に形成されたそれぞれの陥凹418に向かって内側へ延長する複数のピン414によって、レンズリテーナー402に保留される。ピン414は、ステンレススチールなどのあらゆる適切な生体適合性素材から作られ得る。
【0039】
ファスナー作動装置136は、カメラ本体404に固定される。例示した実施形態では、ファスナー作動装置136は、カメラ本体404によって回転自在に支えられるアニュラリングとして示されているが、ファスナー作動装置136は、ファスナー作動装置136が、ファスナー120を配備及び非配備位置の間並びに配備及び非配備位置を含めたところまで移動させることができるよう、あらゆる適切な構成に形成され、あらゆる適切な方法で支えられる。
図15で示すように、カメラ本体404は、下方及び外側へ延長した複数のタブ420を含む。例示した実施形態では、4つの等間隔のタブ420がある。ファスナー作動装置136は、それぞれ弓状の底部424を有する、同数の対応する陥凹422を含む。ファスナー作動装置136をカメラ本体404に取り付けるために、陥凹422はタブ420と一直線にされ、タブ420が陥凹422に届き、ファスナー作動装置136が陥凹によって保留される形で下縁420aを陥凹422に配置するために外側へ動くまで、タブ420を一時的に内側へ湾曲させながら押し下げられる。タブ420の長さ及び陥凹422の深さは、以下で説明されるように、ファスナー作動装置136とカメラ本体404の間の軸端にある程度の余裕を残す。
【0040】
ファスナー作動装置136は、概してカメラ本体404の中心軸周囲を回転し得る。例示した実施形態で、ファスナー作動装置136は、あらゆる適切な角度が利用され得るが、約40度の角度で回転し得る。例示した実施形態で、ファスナー作動装置136が、ファスナー120が配備位置へ移動する要因をもたらしながら、配備方向へ回転する時、完全に配備した位置を超えるファスナー作動装置136の回転は、タブ420と接触した末端部422cによって制限される。
【0041】
戻り止めシステムは、各陥凹422の壁から内側へ延長する間隙を介して置かれた2つの隆起した戻り止めリブ422a、422bと、対応するタブ420から外側へ延長する隆起リブ420bによって形成される。戻り止めシステムは、以下で説明されるように、振動又は偶発的な負荷によってファスナー作動装置136が回転し、ファスナー120が完全に格納された又は完全に延長した発射状態から移動することを防止する。
【0042】
ファスナー作動装置136は、ファスナー120を作動位置まで延長させるために、必要なトルクをファスナー作動装置136に送信するのに適したあらゆる器具によって係合させることができる、複数の間隙を介して置かれた開口部122a、122bを含む。開口部122a、122bは、例示した実施形態において方形で、市販の器具によって、又は以下で説明される専用のアプライヤーによって係合させられるように構成されている。カメラ本体404は、下側周辺に配置された複数の陥凹130a、130bを含む。陥凹130a、130bは、以下で説明されるように、専用のアプライヤー106と連携するように構成されている。
【0043】
図13及び14に関して、ファスナー作動装置136は、ファスナー作動装置136が非配備位置にある時、カメラ本体404に形成された対応する開口部440bと合致するように形成された開口部440aを含む。開口部440a及び440bは、統合装着機構が利用されない場合に、カメラ102を接合するために、臨床医によって利用され得る。
【0044】
図16〜17は、レンズリテーナー402の隣接した底部周辺から外側へ延長した、複数の位置決めタブ426を含む、レンズリテーナー402の1つの実施形態を例示する。
図12〜17に関して、位置決めタブ426及び426aは、カメラ本体404の内表面に形成された、それぞれの補完的に成形された陥凹428に位置し、レンズリテーナー402をカメラ本体404に正しく合致させる。
【0045】
図16は、ファスナーが格納位置に位置する時の、
図12で示す一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の底面斜視図である。例示した実施形態で、一時的に配置可能なカメラ102は、格納位置に位置するファスナー120と共に示される。例示されるように、ファスナー120は、カメラ本体404に形成されたそれぞれの陥凹又はスロット116の中に配置される。
図17は、ファスナーが対応するスロットから伸びて延長又は発射位置に位置する時の、
図12で示す一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の底面斜視図である。例示した実施形態で、一時的に配置可能なカメラ102は、対応するスロットから伸びて、延長又は発射位置に位置するファスナーと共に示される。ファスナー作動装置136の回転、ファスナー120を格納位置から延長位置に移動させる。
【0046】
図18〜21は、ファスナー作動装置136の1つの実施形態及び複数のファスナー120の1つの実施形態の動作を例示した一連の図である。当然のことながら、ファスナー120のうちの1つの動作は全てのファスナー120のそれと同様であり、それらは1つの実施形態で、配備位置から非配備位置に同時に移動させることができる。
【0047】
図18は、完全に格納状態で、非配備位置にあり、鋭い先端が露出しないように完全にスロット内に配置された時のファスナーの1つの実施形態の断面図である。例示した実施形態で、ファスナー作動装置136は、完全に格納状態で、非配備位置にあり、鋭い先端が露出しないように完全にスロット内に配置されたファスナー120を示す。これは、ファスナー120の鋭い先端432が、誤って臨床医を刺すこと又は配備段階の間にあらゆる対象物に貫通することを防止する。ファスナー作動装置136は、陥凹422及びタブ420によって許容される範囲内で反時計回りに回転して例示される。この位置で、隆起リブ420b一式は、第2の戻り止めリブ422b一式の時計回りに配置される。リンク部材412の第1の末端部412aは、ファスナー120の位置と対応する位置に間隙を介して置かれたファスナー作動装置136によって回転自在に運ばれる。第2の末端部412bは、ファスナー120の開口部又はスロット434内に配置される。
【0048】
装着機構を作動させるためには、統合ファスナー作動装置136は配備方向へ回転するが、それは例示した実施形態において時計回りであり(装着機構を作動させるために構成されたあらゆる適切な方向が利用されてもよい)、第1の隆起リブ420bは第2の戻り止めリブ422bを通り越すが、それは臨床医に対し触覚信号に加えて可聴信号をもたらす。リンク部材412の第2の末端部412bは、作動中にスロット434内で自由に動くことができ、ファスナー120を延長位置まで回転させる力は、120のカム表面436と、作動を引き起こすファスナー作動装置136のカム表面438との間の相互作用を通じて、ファスナー120へ伝達される。ファスナー作動装置136が時計回りに回転する時、作動を引き起こすカム表面438は、カム表面436を係合させ、押しつけ、ファスナー120を旋回ピン414の周囲で回転させる。作動を引き起こすカム表面438からの力の大部分は、旋回ピン414に対して中心から外れて、ファスナーカム表面436に接線方向に作用し、ファスナー120に回転を引き起こす。作動中、リンク部材412の末端部412bは、スロット434内で引き続き自由に動くことができ、ファスナー120が回転するための駆動力を加えない。
【0049】
図18に関して、ファスナー120が完全な非配備位置に到達する時、先端432は完全にスロット又は陥凹116に配置され得る。ファスナー作動装置136の更なる非配備への回転は、ファスナー120によって更なる移動を防止されたリンク部材412によって防止される。
【0050】
図19は、作動装置を時計回りに回転させた結果、ファスナーの回転範囲の経路の半分程度、およそ90度まで回転されられたファスナーの断面図である。例示した実施形態で、ファスナー120は、作動装置136を時計回りに回転させた結果、回転範囲の経路の半分程度、およそ90度まで回転されられる。ファスナー作動装置136が時計回りに回転する時、作動を引き起こすカム表面438とファスナーカム表面436との間の力は、ファスナー作動装置136に、構成要素の公差によって許容される程度の僅かな上方への移動をもたらす。ファスナー作動装置136が、
図19で示す位置から更に時計回りに回転する時、作動を引き起こすカム表面は438引き続きファスナーカム表面436を係合させ、押しつけ、ファスナー120を更に反時計回りに回転させる。
【0051】
図20は、その最大限まで時計回りに回転させられたファスナー作動装置の1つの実施形態の断面図であり、隆起リブは戻り止めリブの先まで付勢されている。例示した実施形態で、隆起リブ420bが戻り止めリブ422aの先まで付勢された状態で、ファスナー作動装置136はその最大限まで時計回りに回転している。この位置において、例示した実施形態で、ファスナー120はその最大限、ほとんど180度まで回転しており、先端432は陥凹116内に配置されている。この位置において、作動を引き起こすカム表面438は中心を越し
ており、カム表面436が、作動装置136を回転させる代わりにファスナー作動装置136を押し上げる傾向のある方向へ
作用するため、ファスナー作動装置136はファスナー120に加えられる配備を解こうとする力によって戻されることに抵抗する。ファスナー120遠位先端部分は、本質的にビームとして構成され、その長さに沿って概して方形の横断面を有し、鋭い先端432へと先細りしているように描写される。ファスナー120が約180度延長し、完全に延長した状態、配備位置にある時、ファスナー120に作用し得る力は、ファスナー120を回転させる代わりに、旋回ピン414によって定められた旋回軸線を通じて作用する傾向がある。なお、旋回ピン414はファスナー120から分離した要素として例示されるが、この2つは統合的又は一体構造的でさえある。
【0052】
一時的に配置可能な医療装置(例えば、例示した実施形態におけるカメラ102)を除去又は再配置するためなど、格納ファスナー120を格納することが望ましい場合、ファスナー作動装置136は非配備方向へ、例示した実施形態における反時計回りに回転させることができる。
図20で示すファスナー作動装置136の位置から始まり、ファスナー作動装置136は反時計回りに回転し、作動を引き起こすカム表面438は、ファスナー120を回転させることなくカム表面436に対して摺動する。例示した実施形態で、ファスナー作動装置136の継続的な反時計回りの回転は、リンク部材412の第2の末端部412bが、スロット434の一端の位置などのスロット434内の位置に到達するまで、カム表面438を、ファスナー120に加えられる実質的な回転力なしに、カム表面436と接触しない位置まで移動させ、その位置においてリンク部材412はスロット434に対して牽引し始め、ファスナー120に回転及び後退開始をもたらす。
【0053】
図21は、
図20で示す位置と比較して、時計回りに前進させられたファスナー作動装置136の1つの実施形態の断面図であり、ファスナーはその範囲の経路の半分程度回転している。
図20と
図21の比較により示されるように、ファスナー作動装置136は、ファスナー120が同じ位置にありながら、異なる位置にあり、装着機構が作動しているか、作動停止(後退)しているかどうかに左右される。この結果は、作動を引き起こすカム表面438がカム表面436を直接押しているのと比較して、リンク部材412が、スロット434を牽引している時に生じるロストモーションによりもたらされる。ファスナー120を完全に格納するために、ファスナー作動装置136は、隆起リブ420bがスナップと共に戻り止めリブ422bを通り越すまで回転させられる。
【0054】
図22は、ファスナーが格納位置にある時のリンクの位置を例示するために作動装置が省略された、一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の平面図である。例示した実施形態では、ファスナー120が格納位置にある時のリンク部材412の位置を例示するために作動装置が省略された、一時的に配置可能なカメラ102が示される。
図23は、ファスナーが延長/発射位置にある時のリンクの位置を例示するために作動装置が省略された、一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態の平面図である。例示した実施形態では、ファスナー120が延長/発射位置にある時のリンク部材412の位置を例示するために作動装置が省略された、一時的に配置可能なカメラ102が示される。リンク部材412は、配備及び非配備状態で、第1の末端部412aがファスナー作動装置136によって支えられる時の、それらの実際の位置で示す。
【0055】
先に言及されたように、装着機構は、開口部122を市販の器具又は専用のアプライヤーによって係合させることによって、作動させることができる。
図24は、可撓性シャフトを通じて一時的に配置可能な医療装置を配置、作動、作動停止、除去、又は再配置するように構成された、配備ハンドル及びアプライヤーの1つの実施形態の斜視図を例示する。例示した実施形態で、配備ハンドル108及びアプライヤー106は可撓性シャフトを通じて一時的に配置可能な医療装置を配置、作動、作動停止、除去、又は再配置するように構成される。なお、配備ハンドル108の態様の実践は、この実施形態で例示される特定のアプライヤーに限定されない。配備ハンドル108は、ここに開示される、前方及び/又は後方視野型のカメラ、引き込みクリップ、クランプ、スコープ安定器、配電器、スペースクリエータ、ペースメーカー、血管アクセスポート、注入ポート(胃バンディング術で利用されるような)、及び胃腸ペーシング装置を含むがそれに限定されない、いずれかの一時的に配置可能な又は埋め込み可能な医療装置と共に利用されてもよく、それらのいくつかは以下の
図32〜37で具体的に説明される。
【0056】
図24で示すように、配備ハンドル108、アプライヤー106、及び可撓性シャフト104は、患者の内部にあるカメラ102の1つの実施形態を、可撓性内視鏡的処置を利用しながら配置するように構成される。例示した実施形態で、配備ハンドル108は、本体109、カメラシュラウド114、トリガ110、及びロックアウトボタン112を含む。以下で説明されるように、カメラ102はカメラシュラウド114に取り付けられ、外側へ延長した部分124a、124bが、それぞれのアラインメントスロット446、448に配置される。カメラシュラウド114は、本体109と相対的にアングルを決められ、位置決めの間により容易な及びより良いカメラ102の視覚化を可能にする。例示した実施形態で、アングルは20度、本体109のシャフト部分は約10cmである。
【0057】
トリガ110は、ロックされていないロックアイコン530などの、トリガ110が完全に非配備状態にあるかどうかを示す可視的表示器、及びロックされたロックアイコン532などの、トリガ110が配備状態にあるかどうかを示すしるしを含み得る。そのような可視的表示は、トリガ110と一体化した型取り、粘着性フィルム又は類似物としての適用、又はトリガ110に直接プリントする方法などの、あらゆる適切な方法により含まれる。しるしを明らかにするために本体109に形成された窓又は類似物など、他の表示構成が利用され得るが、表示器110と共に、本体109の上縁に隣接したロックされていないロックアイコンは可視的であり得る。
【0058】
図25は、
図24で示す配備ハンドル、アプライヤー、及び可撓性シャフトの1つの実施形態の分解斜視図である。例示した実施形態で、本体109は、内部構成要素を含むように互いに取り付けられた第1及び第2の半分109a、109bを含む。位置決めピン452を除き、旋回ピン450、及び相欠き、第1及び第2の2分された本体109a、109bは互いにほぼ類似している。第1の2分された本体109aから延長するように例示される位置決めピン452は、第2の2分された本体109bにあるそれぞれの補完的に成型された開口部(例示せず)に収まる。複数の位置決めピン452の開口部への係合は、第1及び第2の2分された本体109a、109bを共に固定させるのに十分である。ピン452は、あるいは、開口部が第1の2分された本体109aによって保有されることにより、第2の2分された本体109bから延長し得る。あらゆる適切な構成は、第1及び第2の2分された本体109a、109bを取り付け、共に固定するために利用され得る。
【0059】
トリガ110は第1及び第2の半分110a、110bを含む。第1の作動装置半分110aから延長するように例示される位置決めピン454は、第2の作動装置半分110bにあるそれぞれの補完的に成型された開口部(例示せず)に収まる。ピン454は、あるいは、開口部が第1の作動装置半分110aによって保有されることにより、第2の作動装置半分110bから延長し得る。あらゆる適切な構成は、第1及び第2のトリガ半分110a、110bを取り付け、共に固定するために利用され得る。第2の2分された本体109bは、第1及び第2の旋回穴456a、456bを通じて開口部450aの中へ延長し、トリガ110を一端で回転自在に支える旋回ピン450を含む。第1の2分された本体109aは、安全スイッチ112を回転自在に支える旋回ピン444を含む。第1及び第2の2分された本体109a、109b、カメラシュラウド114、第1及び第2のトリガ半分110a、110b、及び安全スイッチ112はポリカーボネートなどのあらゆる生体適合性素材から作られ得る。安全スイッチ112は旋回ピン444の周囲を回転させられ、下側開口部536からロックアウトタブ194を引き抜き、トリガ110が旋回ピン414の周囲を回転することを可能にする。この動作は、カムカラー472が駆動軸460を回転させる要因となりながら、カムトラック486がクロス部材474を下方へ移動させる要因となり、それによって作動装置機構468をカメラシュラウド114と関連して回転させる。作動装置機構468の回転は、それを回転されることにより、ファスナー作動装置136を作動させる。外側へ延長した部分124a、124bとそれぞれのスロット446、448との間の係合は、カメラ本体404が回転することを防止し、ファスナー作動装置136とカメラ本体404との間の相対的な運動を可能にする。
【0060】
図26は、2つの2分された本体の1つが省略され、非適用、非作動位置にある内部構成要素を示す、
図24で示す配備ハンドル、アプライヤー、及び可撓性シャフトの1つの実施形態の側面図である。
図27は、2つの2分された本体の1つが省略され、適用、作動位置にある内部構成要素を示す、
図24で示す配備ハンドル、アプライヤー、及び可撓性シャフトの1つの実施形態の側面図である。
図28は、
図24で示す配備ハンドルの直線−回転カム機構の1つの実施形態の断片的な拡大側面図である。
図25〜28で示すように、配備ハンドル108は、カム458、可撓性シャフト104と連結する駆動軸460、駆動軸ピン462、カムリターンスプリング464、安全バイアススプリング466、及びファスナー作動装置136と連結する作動装置機構468を含む。作動装置機構468は、回転ファスナー作動装置136によって、カメラ102の装着機構の配備又は配置停止を実行するように構成される。カム458は、シャフト470及びカムカラー472を含む。シャフト470の上端は、クロス部材474を終点とする「T」構成を有する。カムカラー472は、中空の内部及びカムカラー472の反対側に形成された、間隙を介して置かれ補完的に成型されたカムトラック476a、476b(
図28参照)の一対の輪郭を形成する。駆動軸460の上端460aは、カムカラー472によって輪郭を形成された、中空の内部に部分的に配置され、駆動軸ピン462によってその内部に捕捉される。駆動軸ピン462は、各末端部がそれぞれのカムトラック476a、476b内に位置するようなサイズにされる。中空の内部の長さは、往復運動の間に駆動軸ピン462を通じて駆動軸460に回転を加えながら、上端460aがその中で往復運動することを可能にする。カム458、駆動軸460及び作動装置機構468は、十分な硬度及び強度を有するあらゆる適切な素材から作られ得る。例示した実施形態で、カム458及び作動装置機構468は、VECTRA(商標)LCPなどの液晶ポリマーから作られ、駆動軸460は、NORYL(商標)などのポリフェニルエーテル+ポリスチレンから作られる。駆動軸ピン462及びカムリターンスプリング464は、ステンレススチールなどのあらゆる適切な素材から作られ得る。
【0061】
カム458は、第1及び第2の本体部分109a、109bとの間に保留され、1つの実施形態では往復運動することができる。カムカラー472は、それを通じて表面476a、476bが形成される、間隙を介して置かれた概して平坦な外表面478a、478bトラックを有する。表面476a、476bは、第1及び第2の本体部分109a、109bに形成されたガイド壁480a、480bの間に配置される。カムカラー472はまた、反対側に対面したチャネル482a、482b(例示せず)を含み、それらは、それぞれ第1及び第2の本体部分109a及び109bに形成されたガイド484a、484b(例示せず)によって軸方向往復のために誘導される。シャフト470の上端及びクロス部材474は、第1及び第2のトリガ半分110a、110bに挟まれて配置される。第1及び第2のトリガ半分110a、110bの各々は、第1及び第2のトリガ半分110a、110bの内面から延長し、間隙を介して置かれた壁486a、486bの一対によって輪郭を形成されたカムトラック486を含む。カムトラック486は、トリガ110がピン450の周囲を回転して、カム458に本体109の中へと直線的に下方へ前進することを強いる時、クロス部材474を受容及び誘導するように構成される。
【0062】
駆動軸460は、それぞれ第1及び第2の2分された本体109a、109bに形成されたスロット490a、490b(例示せず)にはめられる環状カラー488を含む。スロット490a、490bは、駆動軸460を回転自在に支える。駆動軸460及びカム458は概して一直線にされ、互いに共線的であり、本体109のシャフト部分の軸線の輪郭を形成する。カム458が下方へ前進させられる時、駆動軸ピン462はカムトラック476a及び476bに追随し、駆動軸460が回転する要因となりながら、ひいては直線運動を回転運動へと変換させる。カムリターンスプリング464は、カムカラー472に対抗する名目の戻り力を提供する。
【0063】
シャフト104は、回転運動が作動装置機構468に転送されることを可能にするシャフト104の中の屈曲を支える、第1及び第2の2分された本体109a、109bの各々に形成された複数のリブ492によって支えられ、それは本体109のシャフトと相対的なアングルで配置されてもよい。シャフト104は、ステンレススチールなどのあらゆる適切な生体適合性素材から作られ得る。例示した実施形態で、シャフト104は、芯がその周辺に巻き付けられた多層のワイヤを備える、より線の構造を有する。シャフト104の第1及び第2の末端部104a、104bは、回転のロストモーションを防止又は最小限にするために、末端部が回転する余裕を十分に制限するあらゆる適切な方法で末端部460b及び作動装置機構468にそれぞれ装着し得る。例示した実施形態で、シャフト104の第1の末端部104aは末端部460bにオーバーモールドされ、2末端部104bは作動装置機構468に圧入される。あるいは、第1の末端部104aが末端部460bに圧入され、第2の末端部104bが作動装置機構468にオーバーモールドされてもよく、双方ともに圧入、又は取り付けを可能にするため、カメラシュラウド114の構成に対応する変更を施しながら、双方ともにオーバーモールドされてもよい。
【0064】
図29は、
図24で示すアプライヤーのカメラシュラウドの1つの実施形態の拡大上面斜視図である。
図25〜29で示すように、作動装置機構468は円盤形の部材494及びそこから上方に延長するシャフト496を含む。シャフト496の上端は、外側へ延長したタブ498a、498bの一対を含む。カメラシュラウド114は、穴506の輪郭を形成するハブ504を含む。穴506は、シャフト496を受容及び回転自在に支えるように成型され、タブ498a、498bのためにアセンブリの隙間を提供するように構成された、2つの外側へ延長した弓状の陥凹508a、508bを含み、ハブ504が穴506に挿入されることを可能にする。シャフト496及びハブ504の長さは、タブ498a、498がハブ504bの上面504aの上側に位置するようなサイズにされ、作動装置機構をハブ504と軸方向に相対的に保持しながら、作動装置機構468が回転することを可能にする。ストップ510、510bは、上面504aから上方に延長し、作動装置機構468の回転を制限する。穴506は、作動装置機構468がその周囲を回転する、カメラシュラウド114の中心軸の輪郭を形成する。カメラシュラウド114の中心軸は、本体109のシャフト部分の軸線に対してアングルをなして配置される。ハブ504は、保留ファスナー作動装置136を本体109に保留し回転を防止する、反対側に延長するタブ512a、512bの一対を含む。
【0065】
図30は、
図24で示すアプライヤーのカメラシュラウド及び作動装置部分の1つの実施形態の拡大底面斜視図である。
図31は、
図24で示すアプライヤーのカメラシュラウドの1つの実施形態の部分的に一部を切り取った端面図である。
図25〜31に関して、カメラシュラウド114内に配置された作動装置機構468の円盤型の部材494が示される。作動装置機構468は、部材494の隣接した外周部494aから延長する、間隙を介して置かれたくい516a、516bの一対を含む。くい516a、516bは、開口部122に補完的に成型される。ファスナー120遠位先端部分は、本質的にビームとして構成され、その長さに沿って概して方形の横断面を有し、鋭い先端432へと先細りしているように描写される。例示した実施形態で、くい516a、516bの遠位先端は、くい516a、516bを開口部122の中へ誘導するのに役立つように先細になっている。作動装置機構468及びファスナー作動装置136との間に、ファスナー作動装置136を作動させることができる解放式の接触を作り出すために、あらゆる適切な構成が利用され得る。
【0066】
円盤型の部材494はまた、部材494の外周部494aから外側及び上方に延長する間隙を介して置かれたカム518a、518bの一対を含む。
図31は、部材494の下面の近くの断面図で捉えられたカム518aである。カム518a、518bは、外周部494aから始まり、それぞれの表面522a、522bにつながる傾斜面520a、520bを含む。各表面522a、522bは弓状であり、概して一定の半径を有する様に例示した実施形態で示す。
【0067】
例示した実施形態で、カメラシュラウド114は、間隙を介して置かれたカンチレバーアーム524a、524bの一対を含み、各々がそれぞれリブ528a、528bを有する。明確にするために、
図31は、カム518aの場合と同じレベルで、リブ528aを通じて断面図で捉えられたアーム524aである。それらの遠位先端で、カンチレバーアーム524a、524bは、それぞれ内側へ延長したフランジ528a、528bを含む。フランジ528a、528bは、カメラ本体404の陥凹130a、130bに補完的に成型され、カメラ102がカメラシュラウド114によって保留される時、出っ張り134a、134bを係合させるように構成される。
【0068】
例示した実施形態において、非作動状態で、くい516a、516bは、作動装置136の作動機能の位置に対応するあらゆる位置にあってもよいが、くい516a、516bは概してカンチレバーアーム524a、524bとそれぞれ一直線にされ、それらは例示した実施形態で開口部122a、122bとして描写される。トリガ110が押し下げられる時、作動装置機構468は回転し(例示した実施形態において、底部から見られた場合反時計回り)、傾斜面520a、520bがそれぞれリブ528a、528bに接触するようにしてカム518a、518bを前進させ、カンチレバーアーム524a、524bを外側へ湾曲させる。表面522a、522bがリブ528a、528bを係合させる時、カンチレバーアーム524a、524bは、フランジ528a、528bを、それらが陥凹116又は接触する出っ張り130の中へもはや延長しない位置まで移動させるために十分な間隔を取って湾曲させられ、ひいてはカメラ102をカメラシュラウド114から解除させる。
【0069】
図32は、前方及び後方画像収集機能を含む一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を示す。1つの実施形態で、一時的に配置可能な医療装置は、矢印「A」によって示される方向にある後方モード及び矢印「B」によって示される方向にある前方モードにおける患者の生体構造の視覚化を提供するための画像収集システムを含む。矢印「B」によって示される方向にある前方視野モードは、一時的に配置可能な医療装置の送達及び配備段階の間に採用される。矢印「A」によって示される方向にある後方視野モードは、一時的に配置可能な医療装置が患者の生体構造に装着される間に、画像を取得するために採用される。1つの実施形態で、一時的に配置可能な視覚化システムは、低侵襲外科手術(例えば、内視鏡、腹腔鏡、胸腔鏡、又はそれらのあらゆる組み合わせ)を利用しながら配置され得る、一時的に配置可能な装置を含む。
【0070】
図32で例示した実施形態で、カメラアプライヤーシステム600は、一時的に配置可能なカメラ602、シャフト604、アプライヤー606、及び配備ハンドル608を含む。1つの実施形態で、シャフト604は可撓性又は連接型シャフト又は管であり得る。シャフト604は、前述のシャフト114と類似していてもよい。配備前に、カメラ602はアプライヤー606の中にあらかじめ組み込まれてもよい。カメラ602は、光を捕捉し、画像をリアルタイムで表示するために、光学の画像を、電子保管媒体に保管又は外部の装置に送信され得る電子信号に変換するのに適した画像センサー639を含む。電気信号はワイヤ又はワイヤレスにより送信されることができる。カメラ602を内視鏡トロカールに挿管する前に、内視鏡技師(例えば、臨床医、内科医、又は外科医)は、アプライヤー606及びあらかじめ組み込まれたカメラ602をシャフト604に装着させる。カメラ602はその後、内視鏡トロカールを通じて、カメラ602と一体となったファスナーを利用しながら、目標とする解剖学的部位(例えば、配備部位)に配備される。ただし、実施形態は、カメラ602を配備部位に送達するために他の技術が採用され得るため、文脈に限定されない。
【0071】
1つの実施形態で、アプライヤー606はカメラ102を収容するように好適に構成され、シャフト604を介して配備ハンドル608に連結される。シャフト604は可撓性で、例えば、可撓性内視鏡の内部の作業チャネルを介してアプライヤー606及びカメラ602を配備するのに適している。配備ハンドル608は、アプライヤー606を介して、カメラ602に連結される。配備前に、カメラ602は内視鏡トロカールを通じた可撓性内視鏡を介して、アプライヤー606の中にあらかじめ組み込まれる。カメラ602はカメラ602を目標部位の目標組織に装着するのに適した装着機構を含んでもよい。
【0072】
1つの実施形態で、カメラ602は第1のレンズ638aを含む。第1のレンズ638aは、光学レンズ又はカメラ602の本体635部分内に含まれる画像センサー639と光学的に連結させられた、レンズ体系であり得る。第1のレンズ638aは、カメラ602が配備される時、矢印「A」によって示される後方方向から、光を画像センサー639に連結させる。カメラ602はまた、撮像される目標部位を照らすために、1つ又は2つ以上の光源640a、640bを含む。
【0073】
好適に構成されたカメラシュラウド614は、カメラ602を含み、送達及び配備段階の間に、矢印「B」によって示される方向の前方視野を提供する。1つの実施形態で、カメラシュラウド614は、照明/光学経路650を形成する光学のチャネル654、マジックミラー652、及び第2のレンズ638bを含む。マジックミラー652は、あるパーセンテージの光を反射させ、別のあるパーセンテージの光を透過させるために、半透鏡又はビームスプリッターであり得る。シュラウド614がカメラ602に連結される時、光源640bからの光はマジックミラー652によって反射され、カメラ602の送達及び配備段階の間に前方経路を照らすために、矢印「B」によって示される方向へ照明ビーム656を形成するよう、光学経路654を通じて誘導される。光学の画像658は、第2のレンズ638bを通じて光学の経路654へ跳ね返り、照明/光学の経路654を通じて、画像センサー639部分へ向けられる。これはカメラ602の配備段階の間に、低解像度の画像を提供する。1つの実施形態で、画像センサー639は、光を捕捉し、画像658を電子信号に変換するために、電荷結合素子(CCD)又はアクティブピクセルセンサーなどの相補型金属酸化膜半導体(CMOS)装置の1つ又は2つ以上の配列を含む。
【0074】
図33は、組織引き込みクリップを含む一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を示す。例示した実施形態で、一時的に配置可能な医療装置700はアプライヤー704を含む。アプライヤー704の第1の末端部は、引き込みクリップ708を係合させるように構成されたサポート部材718を含む。アプライヤー704の第2の末端部は、組織を貫通し、そこに一時的に配置可能な医療装置700を装着するための1つ又は2つ以上のファスナー706を含む。1つの実施形態で、ファスナー706は、前述のファスナー120に類似しており、同様の方法で組織702を貫通するために配備される。引き込みクリップ708は、旋回ポイント714の周囲を旋回可能な第1及び第2のつめ712a、712bとの間で組織710をつかむために採用され得る。つめ712a、712bは、矢印「C」よって示される方向に、摺動しながら移動可能なスリーブ716によって開閉されてもよい。
【0075】
図34は、組織クランプを含む一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を示す。例示した実施形態で、一時的に配置可能な医療装置720は、アプライヤー704を含む。アプライヤー704の第1の末端部は、組織クランプ722を係合させるように構成されたサポート部材718を含む。アプライヤー704の第2は、組織702を貫通し、そこに一時的に配置可能な医療装置720を装着するための1つ又は2つ以上のファスナー706を含む。組織クランプ722は、旋回ポイント726の周囲を旋回可能な第1及び第2のつめ724a、724bとの間で組織728をつかむために採用され得る。つめ724a、724bは、矢印「C」よって示される方向に、摺動しながら移動可能なスリーブ716によって開閉されてもよい。
【0076】
図35は、安定用クランプを含む一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を示す。例示した実施形態で、一時的に配置可能な医療装置730は、アプライヤー704を含む。アプライヤー704の第1の末端部は、安定用クランプ734を係合させるように構成されたサポート部材718を含む。アプライヤー704の第2の末端部は、組織702を貫通し、そこに安定用クランプ734を装着するための1つ又は2つ以上のファスナー706を含む。安定用クランプ732は、内視鏡734の可撓性部分をつかみ、安定させるために採用され得る。
【0077】
図36は、配電器、光源、及びカメラを含む一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を示す。例示した実施形態で、第1のアプライヤー742aは配電器744を含む。第1のアプライヤー742aの第1の末端部は、配電器744を支えるように構成され、第2の末端部は、配電器744を組織702に装着させるために、1つ又は2つ以上のファスナー706で組織を貫通702するように構成される。第2のアプライヤー742bは光源746及びカメラ748を含む。第2のアプライヤー742bの第1の末端部は、照明装置746及びカメラ748を支えるように構成され、第2の末端部は、光源746及びカメラ748を組織702に装着させるために、1つ又は2つ以上のファスナー706で組織702を貫通するように構成される。
【0078】
配電器744は1つ又は2つ以上の電圧源V
1、V
2、V
nを含み、nはあらゆる正整数である。電圧源V
1、V
2、V
nは、光源746、カメラ748、又はあらゆる他の電気装置と電気で連結され得る。電圧源V
1−V
nは、あらゆる適切な電圧を供給し得る。1つの実施形態で、電圧源V
1は、電力カメラ748に動力を与えるために、約+12Vを供給してもよく、電圧源V
nは、光源746に動力を与えるために約+1.5Vしてもよい。V
2は、他の装置に動力を与えるために、約+5Vを供給し得る。1つの実施形態で、照明装置746はLEDであってもよい。光源746は、対象の解剖学的場所を照らすために、光750を生み出す。カメラレンズ754は、照明された対象の解剖学的場所から反射した光752を受信する。
【0079】
図37は、組織層の間にスペースを作るための組織スプレッダを含む、一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を例示する。例示した実施形態で、一時的に配置可能な医療装置760はアプライヤー704を含む。アプライヤー704の第1の末端部は、組織スプレッダ762に付着するように構成されるサポート部材718を含む。アプライヤー704の第2の末端部は、組織702を貫通し、そこに組織スプレッダ762を装着するための1つ又は2つ以上のファスナー706を含む。組織スプレッダ762は例えば、組織層を引き離すために採用され得る。
【0080】
図38〜43は、自然開口部経管腔的内視鏡外科手術で、一時的に配置可能な医療装置を腹壁202に配備するための手順を例示する。手順はカメラ102の文脈で説明されるが、ここに開示される他の一時的に配置可能な医療装置、又はここに開示される実施形態の範囲内に入る一時的に配置可能な医療装置を配備するために、同一の手順が採用されてもよい。例えば、カメラ105、又は引き込みクリップ、組織クランプ、内視鏡安定装置、電力供給装置、及び/又は体内管腔、臓器、及び/又は組織の切開部分の間にスペースを作り出すための装置を含むがそれに限定されない、内視鏡の可撓性作業チャネルを通じて導入される様々なタイプの一時的に配置可能なエンドエフェクタ−装置を配備するために同一の手順が利用されてもよい。配備前に、カメラ102はアプライヤー106にはめられ、胃腸管316を通じて誘導される内視鏡トロカール300を利用して胃内腔304に挿管される。その後、胃壁314を通じて内視鏡ベレス針(EVN)をアクセス装置306に挿入することによって、胃302を通じて腹腔210にアクセスされる。穴312はアクセス装置306を貫くことによって形成され、バルーン308を利用して拡張される。アプライヤー106及び内視鏡トロカール300は、胃壁314の拡張された穴312を通じて、腹腔210に押し込まれる。内視鏡トロカール300の遠位先端318が腹壁202に接近している時、シャフト104はアプライヤー106が腹壁202に接触するまで延長される。その後、カメラ102は1つ又は2つ以上のファスナー120を利用して配備及び腹壁202に装着され、シャフト104は胃302及び胃腸管316を通じて撤回される。カメラ102の配備方法は以下でより詳細に説明される。1つの実施形態で、内視鏡トロカール300は、前方視野光学を含むカメラ105からの視覚化フィードバックを利用して誘導され得る。
【0081】
図38は、胃腸管を通じて胃内腔に挿管された内視鏡トロカールを示す、胃内腔、胃腸管及び腹壁の断面図である。例示した実施形態で、内視鏡トロカール300は胃腸管316を通じて胃内腔304内へ挿入される。アプライヤー106は、胃内腔304内の内視鏡トロカール300の遠位先端318において可視的である。カメラ102はアプライヤー106の中にあらかじめ組み込まれ、腹壁202に装着されるように構成される。内視鏡トロカール300、アプライヤー106、及びカメラ102は最初に胃302の中へ導入される。内視鏡トロカール300、アプライヤー106、及びカメラ102は、周知の内視鏡経腸アクセス法を利用しながら、胃302を通じて、腹腔210内の組織治療部位に導入され得る。
【0082】
図39は、内視鏡トロカールの遠位先端から延長するアクセス装置を示す、
図38で示す胃内腔、胃腸管及び腹壁の断面図である。一旦内視鏡トロカール300が胃腸管316を通じて、胃内腔304内に挿管されると、アクセス装置306は、内視鏡トロカール300の遠位先端318を通じて延長される。アクセス装置306は、内視鏡トロカール300を通じて導入された可撓性内視鏡の作業チャネルを通じて挿入される。アクセス装置306は、腹腔210にアクセスするために胃壁314を貫き、腹腔210内の作業箇所において医療処置を実行するために利用される。
【0083】
図40は、アクセス装置306によって形成された胃壁の開口部を通じて挿入された拡張バルーンを示す、
図39で示す胃内腔、胃腸管、及び腹壁の断面図である。一旦アクセス装置306が胃壁314を貫通し、胃壁314に小さな開口部312を形成すると、開口部312を通じてバルーン308が挿入され、拡張開口部312を拡張するために膨張される。開口部312は、内視鏡トロカール300が開口部を通ることが可能になるように十分に拡張されてもよい。誘導ワイヤ310は、拡張された開口部312を通じて腹腔210の中へバルーン308を牽引するために、バルーン308に装着される。内視鏡トロカール300及びアプライヤー106はその後、拡張された開口部312を通じて腹腔210の中へ押し込まれる。
【0084】
図41は、胃壁に形成された拡張された開口部を通じて挿入された挿管された内視鏡トロカールの遠位先端を示す、
図40で示す胃内腔、胃腸管、及び腹壁の断面図である。
図41で示すように、内視鏡トロカール300の遠位先端318は、拡張された開口部312を通じて腹腔210内に導入される。内視鏡トロカール300、アプライヤー106、及びカメラ102は、腹壁202の方向へ腹腔210内で前進させられる。内視鏡トロカール300の遠位先端318は、シャフト104が、腹壁202の方向に向かって外側へ延長されることができる位置に到達するまで、腹壁202の方向へ誘導させられる。
【0085】
図42は、内視鏡トロカールの遠位先端を通じて延長された可撓性シャフト及びアプライヤーを示す、
図41で示す胃内腔、胃腸管及び腹壁の断面図である。
図42で示すように、シャフト104は内視鏡トロカール300の遠位先端318を通じて前進させられ、アプライヤー316が腹壁202と接触するまで、内視鏡トロカール300の遠位先端318を超えて延長させられる。一旦アプライヤー106及びカメラ102が腹壁202と接触する位置に配備されると、腹壁202にファスナー120を配備し、カメラ102を装着するために配備ハンドル108が作動させられる。
【0086】
図43は、腹壁に装着された一時的に配置可能な医療装置の1つの実施形態を示す、
図42で示す胃内腔、胃腸管及び腹壁の断面図である。例示した実施形態で、カメラ102は腹壁202に配備及び装着される。カメラ102が定置にある状態で、1つ又は2つ以上のファスナー120は組織を係合させるために、環状の経路の非配備位置から配備位置へと移動させられる。ファスナー120は、カメラ102が縫合で達成され得る力に等しいか又はそれ以上の保持力で組織に固定されることを可能にする。一旦ファスナー120が腹壁202組織に配備されると、ファスナー120はそこにカメラ102を装着する。一旦カメラ102が腹壁202に装着されると、シャフト104は患者の腹腔210、開口部312、胃302、及び上部消化管316を通じて撤回される。一旦カメラ102が腹壁202に装着されると、カメラ102は腹腔210の生体構造の望ましい手術的視界を提供する。
【0087】
今再び、
図25〜31について、装着機構は、例えばカメラなどの一時的に配置可能な医療装置が、それを再配置又は患者から除去するなどのために移動させられてもよいように、反転可能に構成される。それを行うためには、トリガ110が配備位置にある状態で、カメラシュラウド114がカメラ102の上側に配置され、外側へ延長した部分124a、124bは、くい516a、516bが陥凹122と係合させられるように、それぞれのスロット446、448に配置される。臨床医がトリガ110の延長部分540を引き上げる間に、安全スイッチ112は、上部開口部538からロックアウトタブ534を引き抜くために回転させられる。カムリターンスプリング464はカムカラー472を上方に付勢するが、延長部分540は、更なる戻り力が適用されることを可能にする。カム518a、518bがリブ528a、528bから外れ、カメラ102をカメラシュラウド114の中に保留するために、フランジ188a、188bが陥凹130及び出っ張り130aを係合させることを可能にする間に、クロス部材474がカムトラック486によって牽引される時、作動装置機構468は作動装置136を回転させ、ファスナー120を配備位置から非配備位置へと同時に移動させる。トリガ110が非配備位置に動かされた時、ロックアウトタブ534はスナップと共に下側開口部536にはまり、トリガ110が完全に配備を解除されたという可聴信号を発し、またカメラ102は体内組織から取り外され、移転又は除去され得る。
【0088】
要約すれば、ここで説明される概念を採用する結果としてもたらされる多数の効果が説明されている。1つ又は2つ以上の実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提供してきたものである。それは包括的であることも、開示されたそのままの形態に限定することも意図されていない。以上の教示を考慮すれば、改変又は変形が可能である。1つ又は2つ以上の実施形態は、原理及び実用的な用途を例示し、それによって当業者が様々な実施形態で活用し、また企図される特定の用途に適するように様々な改変を行って利用できるように、選択され説明された。本明細書と共に提出される請求項は全体的な範囲を画定するように意図されている。
【0089】
ここに開示される一時的に配置可能な装置は、1回の利用後に処分されるように考案されることもでき、複数回利用されるように考案されることもできる。ただし、いずれの場合においても、一時的に配置可能な装置は、少なくとも1回の利用の後に、再利用のために再生化されることができる。再生化は、一時的に配置可能な装置の分解、それに続く洗浄又は特定の要素の交換、及びその後の再組み立てといったあらゆるステップの組み合わせを含む。具体的には、一時的に配置可能な装置は分解することができ、一時的に配置可能な装置のあらゆる特定の要素又は部品をあらゆる組み合わせで選択的に交換又は除去することができる。特定の要素の洗浄及び/又は交換後、一時的に配置可能な装置は、再生化施設において、又は外科手術の直前に手術チームによって、次回の利用のために再組み立てすることができる。一時的に配置可能な装置の再生化には、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのために様々な技術を活用することができることを、当業者であれば理解するであろう。そのような技術の利用及び結果として再生化された一時的に配置可能な装置はすべて現在の応用の範囲内に入る。
【0090】
好ましくは本明細書に記載されている種々の実施形態は、手術の前に処理されている。第1に、新規又は中古の一時的に配置可能な装置は取得され必要があれば洗浄される。一時的に配置可能な装置はその後滅菌される。1つの滅菌技術として、一時的に配置可能な装置は、プラスチック又はTYVEK(登録商標)バッグなどの密閉及び密封容器に配置される。容器及び一時的に配置可能な装置はその後、X線又は高エネルギー電子などの容器を透過する放射線領域に配置される。放射線が、器具表面及び容器内の細菌を殺す。他の滅菌技術としては、エチレンオキシド(EtO)ガスなどの滅菌もまた利用前に一時的に配置可能な装置を滅菌するために採用され得る。滅菌された一時的に配置可能な装置はその後、無菌の容器に保管される。密封容器は、一時的に配置可能な装置を、医療施設で開封されるまで無菌状態に保つ。
【0091】
一時的に配置可能な装置は滅菌されることが好ましい。これは、ベータ又はガンマ線、エチレンオキシド、蒸気などの当業者に既知の任意の数の方法により、行うことができる。
【0092】
種々の実施形態が本明細書で記載されてきたが、これらの実施形態に多くの改変及び変形が実施され得る。例えば、異なるタイプのエンドエフェクタが採用され得る。また、特定の構成要素について材料が開示されたが、他の材料が利用され得る。以上の説明及び以下の特許請求の範囲は、このような改変及び変形を全て有効範囲とするものである。
【0093】
全体又は部分において、本明細書に参照により組み込まれると称されるいずれの特許公報又は他の開示物も、組み込まれた事物が現行の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込んだ任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込むと称されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示物と矛盾するいずれの事物、又はそれらの部分は、組み込まれた事物と現行の開示事物との間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるものとする。
【0094】
〔実施の態様〕
(1) 一時的に配置可能な装置であって、
一時的に配置可能な本体と、
体内組織に装着するために前記一時的に配置可能な本体と一体となって形成された装着機構であって、該装着機構は、前記一時的に配置可能な本体を前記体内組織に装着させるために前記一時的に配置可能な本体と一体となった少なくとも1つのファスナーを含み、少なくとも1つのファスナーは、配備位置及び非配備位置を有する、装着機構と、
少なくとも1つのファスナーを前記非配備位置から前記配備位置へ移動させるためのアプライヤーと、
を含む、一時的に配置可能な装置。
(2) トリガと、
前記トリガと連結されたロックアウトボタンと、を含み、
前記アプライヤーは、前記トリガを第1の方向へ作動させることにより前記少なくとも1つのファスナーを前記非配備位置から前記配備位置へと移動させるためのものであり、
前記アプライヤーは、前記ロックアウトボタンを係合させて前記トリガを作動させることにより、前記少なくとも1つのファスナーを前記配備位置から前記非配備位置へ移動させるためのものである、実施態様1に記載の装置。
(3) 複数のファスナーを含む、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記一時的に配置可能な本体の中に配置されたカメラを含む、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記カメラが少なくとも1つのレンズを含む、実施態様4に記載の装置。
(6) 前記少なくとも1つのレンズと光学的に連結された第1の画像センサーを含む、実施態様5に記載の装置。
(7) 前記カメラが第2のレンズを含む、実施態様5に記載の装置。
(8) 前記第2のレンズと光学的に連結された第2の画像センサーを含む、実施態様5に記載の装置。
(9) 前記一時的に配置可能な本体に配置された組織引き込みクリップを含む、実施態様1に記載の装置。
(10) 前記一時的に配置可能な本体に配置された組織クランプを含む、実施態様1に記載の装置。
【0095】
(11) 前記一時的に配置可能な本体に配置された内視鏡安定装置を含む、実施態様1に記載の装置。
(12) 前記一時的に配置可能な本体に配置された配電器を含む、実施態様1に記載の装置。
(13) 前記一時的に配置可能な本体に配置された一時的空間生成装置を含む、実施態様1に記載の装置。
(14) 第1及び第2の電源入力端末を含む、実施態様1に記載の装置。
(15) 前記第1及び第2の電源入力端末は、バッテリーの、対応する第1及び第2の入力端末と連結するように適合される、実施態様14に記載の装置。
(16) 前記第1及び第2の電源入力端末は、前記カメラを前記体内組織の外部にある電源に連結させるために、対応する第1及び第2の経皮的針電極と連結するように適合される、実施態様14に記載の装置。
(17) 前記第1及び第2の電源入力端末は、患者の自然開口部を通る経路を介して前記カメラを前記体内組織の外部にある電源に連結させるために、対応する第1及び第2の可撓性伝導体と連結するように適合される、実施態様14に記載の装置。
(18) 取り込んだ画像を外部のモニターに送信するために、少なくとも1つの経皮的に設置された伝導体を含む、実施態様1に記載の装置。
(19) 取り込んだ画像を外部のモニターに送信するために、患者の自然開口部を介して患者から抜け出る可撓性伝導体を含む、実施態様1に記載の装置。
(20) 無線周波数エネルギーを利用して画像を外部のモニターに無線で送信するように前記カメラと連結された、無線周波数(RF)構成要素を含む、実施態様1に記載の装置。
【0096】
(21) 前記ファスナーを前記非配備位置から前記配備位置へと移動させるための作動装置を含む、実施態様1に記載の装置。
(22) 前記作動装置は、前記ファスナーを前記非配備位置から前記配備位置へと移動させるためのものである、実施態様21に記載の装置。
(23) 前記作動装置は、前記ファスナーが前記配備位置に配置される時、前記ファスナーに加えられる非配備力に抵抗するように構成される、実施態様21に記載の装置。
(24) 前記非配備力は回転力である、実施態様23に記載の装置。
(25) 前記ファスナーは、それが前記非配備位置から前記配備位置へと移動する時に、それぞれの軸線の周囲を回転するように構成される、実施態様21に記載の装置。
(26) 前記作動装置は、それぞれの軸線の周囲を回転するように構成され、前記ファスナーに対して関連する表面を含み、前記表面は、前記作動装置が前記ファスナーを前記非配備位置から前記配備位置へと移動させるために配備方向へ回転させられる時、前記ファスナーに回転力を与えるように構成される、実施態様25に記載の装置。
(27) 前記作動装置は、前記ファスナーが前記配備位置へ配置される時、前記ファスナーに加えられる非配備回転力によって回転させられることに抵抗するように構成される、実施態様25に記載の装置。
(28) 前記装着機構は、前記作動装置の意図的でない回転に抵抗するように構成された戻り止めシステムを含む、実施態様27に記載の装置。
(29) 前記作動装置は、それぞれの軸線の周囲を回転するように構成され、前記装着機構は前記ファスナーに対して関連する部材を含み、前記部材は、前記作動装置によって運ばれ、前記作動装置、前記ファスナー及びその関連する部材は、前記作動装置が前記ファスナーを前記配備位置から前記非配備位置へ移動させるために非配備方向へ回転させられる時、前記部材が各々関連するファスナーに回転力を与えるように構成される、実施態様25に記載の装置。
(30) 前記ファスナー及びその関連する部材は、前記作動装置が配備方向へ回転させられる時、前記部材が配備力を与えないように構成される、実施態様29に記載の装置。
【0097】
(31) 前記作動装置は回転可能である、実施態様21に記載の装置。
(32) 前記作動装置は、前記一時的に配置可能な本体によって回転自在に運ばれる、概して環状のリングを含む、実施態様31に記載の装置。
(33) 前記作動装置は、前記ファスナーを1つ又は2つ以上の標準的外科手術用器具のいずれかによって移動させるために操作されるように構成される、実施態様21に記載の装置。
(34) 前記ファスナーは、体内組織を貫通するように構成された遠位先端を含み、前記ファスナーは、前記一時的に配置可能な本体の関連する陥凹に配置され、前記遠位先端は、前記ファスナーが前記非配備位置に配置される時、前記関連する陥凹に配置される、実施態様21に記載の装置。
(35) 前記ファスナーは、前記ファスナーが前記非配備位置に配置される時、前記関連する陥凹内に完全に配置される、実施態様34に記載の装置。
(36) 前記遠位先端は関連する陥凹に配置され、前記遠位先端は、前記ファスナーが前記配備位置に配置される時、前記関連する陥凹に配置される、実施態様34に記載の装置。
(37) 前記ファスナーは、体内組織を貫通するように構成された遠位先端を含み、前記ファスナーは関連する陥凹に配置され、前記遠位先端は、前記ファスナーが前記配備位置に配置される時、前記関連する陥凹に配置される、実施態様21に記載の装置。
(38) 一時的に配置可能な医療装置を外科的に配置する方法であって、
一時的に配置可能な医療装置及び前記一時的に配置可能な医療装置と一体となったファスナーを体内組織に隣接した第1の場所に配置することと、
前記一時的に配置可能な医療装置を前記第1の場所にある前記体内組織に装着するために、前記ファスナーを非配備位置から配備位置へと同時に移動させることと、
を含む、方法。
(39) 前記一時的に配置可能な医療装置を前記体内組織から取り外すために、前記ファスナーを前記配備位置から前記非配備位置へと移動させることを含む、実施態様38に記載の方法。
(40) 前記一時的に配置可能な医療装置内に含まれるカメラからの画像を見ることによって、前記一時的に配置可能な医療装置を前記第1の場所に誘導することを含む、実施態様38に記載の方法。
【0098】
(41) 前記一時的に配置可能な医療装置を前記第1の場所に誘導する間に、前記カメラからの画像を送信することを含む、実施態様40に記載の方法。
(42) 前記一時的に配置可能な医療装置を体内組織に隣接した第2の場所に配置することと、前記一時的に配置可能な医療装置を前記第2の場所にある前記体内組織に装着するために前記ファスナーを前記非配備位置から前記配備位置へと同時に移動させることと、を含む、実施態様38に記載の方法。
(43) 可撓性トロカールの可撓性部分を通して前記一時的に配置可能な医療装置及び前記一時的に配置可能な医療装置と一体となった前記ファスナーを配置することを含む、実施態様38に記載の方法。
(44) 一時的に配置可能な本体と、
前記カメラを体内組織に装着するために前記一時的に配置可能な本体と一体となって形成される装着機構であって、該装着機構は、前記一時的に配置可能な本体を組織に装着するために前記一時的に配置可能な本体と一体となったファスナーを含み、該ファスナーは、配備位置及び非配備位置を有する、装着機構と、
前記ファスナーを前記非配備位置から前記配備位置へと移動させるためのアプライヤーと、を含む、一時的に配置可能な装置を取得すること、
前記一時的に配置可能な装置を滅菌すること、並びに
前記一時的に配置可能な装置を滅菌された容器に保管すること、
を含む、方法。