特許第5714566号(P5714566)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5714566基地局の搬送波管理装置、搬送波管理方法、端末および端末の搬送波管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5714566
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】基地局の搬送波管理装置、搬送波管理方法、端末および端末の搬送波管理方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20150416BHJP
   H04W 92/10 20090101ALI20150416BHJP
【FI】
   H04W72/04 111
   H04W72/04 132
   H04W92/10
【請求項の数】19
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-508399(P2012-508399)
(86)(22)【出願日】2010年4月28日
(65)【公表番号】特表2012-525758(P2012-525758A)
(43)【公表日】2012年10月22日
(86)【国際出願番号】KR2010002677
(87)【国際公開番号】WO2010126298
(87)【国際公開日】20101104
【審査請求日】2013年4月24日
(31)【優先権主張番号】10-2009-0037203
(32)【優先日】2009年4月28日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2009-0080434
(32)【優先日】2009年8月28日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0039355
(32)【優先日】2010年4月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】596099882
【氏名又は名称】エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート
【氏名又は名称原語表記】ELECTRONICS AND TELECOMMUNICATIONS RESEARCH INSTITUTE
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100103263
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 康
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジュヘ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ユンキュン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ソージュン
(72)【発明者】
【氏名】チャ、ジェ、スン
(72)【発明者】
【氏名】リム、クワン、ジェ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ヨーン、チュル、シク
【審査官】 田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−505590(JP,A)
【文献】 特表2012−520633(JP,A)
【文献】 特表2007−533254(JP,A)
【文献】 Intra-BS Carrier Handover for IEEE802.16m,IEEE C802.16m-08/949r3,2008年 9月17日,p1-p7,発行日は FTP サーバ上のファイル日付を採用,URL,http://grouper.ieee.org/groups/802/16/tgm/contrib/C80216m-08_949r3.doc
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 72/04
H04W 92/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多重搬送波を支援する端末が主搬送波を管理する方法であって、
基地局から主搬送波変更命令を受信するステップと、
前記主搬送波をサービング主搬送波から目標主搬送波に変更するステップと、を含み、 前記主搬送波変更命令はサービング主搬送波の次状態表示を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項2】
前記変更するステップは、
前記目標主搬送波が活性化状態の場合、スキャニング作業なしに行われ、
前記目標主搬送波が非活性化状態の場合、前記目標主搬送波をスキャニングした後に行われることを特徴とする請求項1に記載の管理方法。
【請求項3】
前記主搬送波変更命令に対する受信確認を前記基地局に送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の管理方法。
【請求項4】
多重搬送波を支援する基地局が主搬送波を管理する方法であって、
サービング主搬送波を用いて端末と制御信号の送受信を行うステップと、
前記主搬送波を前記サービング主搬送波から目標主搬送波に変更するために端末に主搬送波変更命令を送信するステップと、を含み、
前記主搬送波変更命令はサービング主搬送波の次状態表示を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項5】
前記目標主搬送波が非活性化状態の場合、前記目標主搬送波に対するスキャニングを要請するステップと、
前記端末から前記スキャニング結果の報告を受けるステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の管理方法。
【請求項6】
前記端末からスキャニング要請AAI_SCN_REQメッセージを受信するステップと、
前記端末にスキャニング応答AAI_SCN_RSPメッセージを送信するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の管理方法。
【請求項7】
前記主搬送波変更命令は、搬送波管理命令AAI_CM_CMDメッセージによって受信されることを特徴とする請求項4に記載の管理方法。
【請求項8】
前記AAI_CM_CMDメッセージは、レンジング指示子フィールドを含むことを特徴とする請求項に記載の管理方法。
【請求項9】
前記サービング主搬送波の次状態フィールドが「1」に設定されている場合、変更される前の前記サービング主搬送波は、前記変更するステップの後に補助搬送波として活性化を維持し、
前記サービング主搬送波の次状態フィールドが「0」に設定されている場合、前記サービング主搬送波は、前記変更するステップの後に非活性化されることを特徴とする請求項1に記載の管理方法。
【請求項10】
前記変更するステップの後に、
前記サービング主搬送波の新たな搬送波インデックスは、前記目標主搬送波の前の搬送波インデックスに割当てられ、
前記目標主搬送波の新たな搬送波インデックスは、前記サービング主搬送波の前の搬送波インデックスに割当てられることを特徴とする請求項に記載の管理方法。
【請求項11】
前記主搬送波変更命令は、前記主搬送波変更のための動作時間フィールドを含み、
前記動作時間フィールドが示す時間まで、前記目標主搬送波にデータおよび制御情報の受信準備を完了するステップをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の管理方法。
【請求項12】
前記主搬送波変更命令は、前記主搬送波変更のための動作時間フィールドを含み、
前記動作時間フィールドが示す時間前に、前記レンジング指示子フィールドによってレンジングを行うステップをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の管理方法。
【請求項13】
前記AAI_CM_CMDメッセージは、前記主搬送波の変更、補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更のうちの少なくとも1つの動作を区分するために用いられる動作コードフィールドを含むことを特徴とする請求項に記載の管理方法。
【請求項14】
サービング主搬送波から目標主搬送波に前記主搬送波が変更されたことを知らせるメッセージを前記端末から受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の管理方法。
【請求項15】
前記主搬送波が変更されたことを知らせるメッセージを前記端末から受信するステップは、前記目標主搬送波が非活性化の場合に行われることを特徴とする請求項14に記載の管理方法。
【請求項16】
前記主搬送波が変更されたことを知らせるメッセージは、搬送波変更表示AAI_CC_INDメッセージによって受信されることを特徴とする請求項14に記載の管理方法。
【請求項17】
前記端末から前記主搬送波変更要請を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の管理方法。
【請求項18】
前記主搬送波変更要請は、搬送波変更要請AAI_CC_REQメッセージによって伝達され、前記AAI_CC_REQメッセージは、前記目標主搬送波の候補リストを含むことを特徴とする請求項17に記載の管理方法。
【請求項19】
前記主搬送波変更命令に対する受信確認を前記端末から受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局の搬送波管理装置、搬送波管理方法、端末および端末の搬送波管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおいて、端末および基地局は、データ伝送帯域を拡張するために複数の搬送波を運用することができ、これを多重搬送波(multi carrier)という。多重搬送波を支援する無線通信システムにおいて、搬送波は、2種類に分類されるが、1つは主搬送波(primary carrier)であり、他の1つは補助搬送波(secondary carrier)である。
【0003】
主搬送波は、基地局と端末との間の各種制御情報およびデータを送受信するための搬送波であって、複数の搬送波のうちの1つの搬送波が主搬送波として使用できる。
【0004】
補助搬送波は、主搬送波を介して制御情報を送受信している状態で、データ伝送帯域を拡張するための搬送波である。この時、すべての搬送波に対する資源割当情報が主搬送波を介して伝送され、端末は、主搬送波の資源割当情報を受信した後、補助搬送波のデータ送信の可否を把握し、当該データを処理する。
【0005】
一方、端末の主搬送波および補助搬送波は、負荷の分散およびチャンネルの変化などの理由で運用中の変更が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許出願公開第2006−0133108号
【特許文献2】米国特許出願公開第2008−0287137号
【発明の概要】
【発明を解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、多重搬送波を支援する無線接続システムにおいて、端末の搬送波の運用状態を変更するための効率的な手順を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態にかかる搬送波管理方法は、多重搬送波を支援する端末が主搬送波を管理する方法であって、基地局から主搬送波変更命令を受信するステップと、前記主搬送波をサービング主搬送波から目標主搬送波に変更するステップとを含む。
【0009】
前記主搬送波変更命令は、搬送波管理命令AAI_CM_CMDメッセージによって受信できる。
【0010】
前記AAI_CM_CMDメッセージは、目標主搬送波インデックスフィールドと、サービング主搬送波の次状態表示フィールドと、動作時間ATフィールドと、レンジング指示子フィールドとのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0011】
前記サービング主搬送波の次状態フィールドが「1」に設定されている場合、変更される前の前記サービング主搬送波は、前記変更するステップの後に補助搬送波として活性化を維持し、前記サービング主搬送波の次状態フィールドが「0」に設定されている場合、前記サービング主搬送波は、前記変更するステップの後に非活性化される。
【0012】
前記変更するステップの後に、前記サービング主搬送波の新たな搬送波インデックスは、前記目標主搬送波の前の搬送波インデックスに割当てられ、前記目標主搬送波の新たな搬送波インデックスは、前記サービング主搬送波の前の搬送波インデックスに割当てられる。
【0013】
前記動作時間フィールドが示す時間まで、前記目標主搬送波にデータおよび制御情報の受信準備を完了することができる。
【0014】
前記動作時間フィールドが示す時間前に、前記レンジング指示子フィールドによってレンジングを行うステップをさらに含むことができる。
【0015】
前記AAI_CM_CMDメッセージは、前記主搬送波の変更、補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更のうちの少なくとも1つの動作を区分するために用いられる動作コードフィールドを含むことができる。
【0016】
前記変更を前記基地局に知らせるメッセージを送信するステップをさらに含むことができる。
【0017】
前記メッセージを送信するステップは、前記目標主搬送波が非活性化状態の場合に実行できる。
【0018】
前記変更を前記基地局に知らせるメッセージは、搬送波変更表示AAI_CC_INDメッセージによって伝達できる。
【0019】
前記変更するステップは、前記目標主搬送波が活性化状態の場合、スキャニング作業なしに実行できる。
【0020】
前記変更するステップは、前記目標主搬送波が非活性化状態の場合、前記目標主搬送波をスキャニングした後に実行できる。
【0021】
前記基地局に前記主搬送波変更要請を送信するステップをさらに含むことができる。
【0022】
前記主搬送波変更要請は、搬送波変更要請AAI_CC_REQメッセージによって伝達され、前記AAI_CC_REQメッセージは、前記目標主搬送波の候補リストを含むことができる。
【0023】
前記主搬送波変更命令に対する受信確認を前記基地局に送信するステップをさらに含むことができる。
【0024】
本発明の他の実施形態にかかる搬送波管理方法は、多重搬送波を支援する基地局が主搬送波を管理する方法であって、サービング主搬送波を用いて前記端末と制御信号の送受信を行うステップと、端末に主搬送波変更命令を送信するステップとを含む。
【0025】
前記主搬送波変更命令は、搬送波管理命令AAI_CC_CMDメッセージによって送信することができる。
【0026】
前記AAI_CM_CMDメッセージは、目標主搬送波インデックスフィールドと、サービング主搬送波の次状態表示フィールドと、動作時間ATフィールドと、レンジング指示子フィールドとのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0027】
前記サービング主搬送波の次状態フィールドが「1」に設定されている場合、変更される前の前記サービング主搬送波は、前記変更するステップの後に補助搬送波として活性化を維持し、前記サービング主搬送波の次状態フィールドが「0」に設定されている場合、前記サービング主搬送波は、前記変更するステップの後に非活性化される。
【0028】
前記変更するステップの後に、前記サービング主搬送波の新たな搬送波インデックスは、前記目標主搬送波の前の搬送波インデックスに割当てられ、前記目標主搬送波の新たな搬送波インデックスは、前記サービング主搬送波の前の搬送波インデックスに割当てられる。
【0029】
前記動作時間フィールドが示す時間まで、前記目標主搬送波にデータおよび制御情報の受信準備を完了するステップをさらに含むことができる。
【0030】
前記動作時間フィールドが示す時間前に、前記レンジング指示子フィールドによってレンジングを行うステップをさらに含むことができる。
【0031】
前記AAI_CM_CMDメッセージは、前記主搬送波の変更、補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更のうちの少なくとも1つの動作を区分するために用いられる動作コードフィールドを含むことができる。
【0032】
サービング主搬送波から目標主搬送波に前記主搬送波が変更されたことを知らせるメッセージを前記端末から受信するステップをさらに含むことができる。
【0033】
前記主搬送波が変更されたことを知らせるメッセージを前記端末から受信するステップは、前記目標主搬送波が非活性化の場合に実行できる。
【0034】
前記主搬送波が変更されたことを知らせるメッセージは、搬送波変更表示AAI_CC_INDメッセージによって受信できる。
【0035】
前記目標主搬送波が非活性化状態の場合、前記目標主搬送波に対するスキャニングを要請するステップと、前記端末から前記スキャニング結果の報告を受けるステップとをさらに含むことができる。
【0036】
前記端末からスキャニング要請AAI_SCN_REQメッセージを受信するステップと、前記端末にスキャニング応答AAI_SCN_RSPメッセージを送信するステップとをさらに含むことができる。
【0037】
前記AAI_SCN_REQメッセージは、スキャニング間隔情報および前記スキャニングのために用いられる活性化搬送波のキャリアインデックスフィールドを含むことができる。
【0038】
前記AAI_SCN_RSPメッセージは、スキャニング間隔情報および前記スキャニングのために用いられる活性化搬送波のキャリアインデックスフィールドを含むことができる。
【0039】
前記端末から前記主搬送波変更要請を受信するステップをさらに含むことができる。
【0040】
前記主搬送波変更要請は、搬送波変更要請AAI_CC_REQメッセージによって伝達され、前記AAI_CC_REQメッセージは、前記目標主搬送波の候補リストを含むことができる。
【0041】
前記主搬送波変更命令に対する受信確認を前記端末から受信するステップをさらに含むことができる。
【0042】
本発明の他の実施形態にかかる端末は、多重搬送波を支援する端末であって、基地局から主搬送波変更命令を受信する受信部と、前記主搬送波変更命令によって主搬送波をサービング主搬送波から目標主搬送波に変更する変更部とを含む。
【0043】
前記基地局に前記主搬送波の変更を要請する変更要請部と、前記目標主搬送波が非活性化状態の場合、前記目標主搬送波に対するスキャニングを行うスキャニング処理部とをさらに含むことができる。
【0044】
前記変更を前記基地局に知らせるメッセージを送信する命令応答部をさらに含むことができる。
【0045】
本発明の他の実施形態にかかる基地局の管理装置は、多重搬送波を支援する基地局の管理装置であって、端末に主搬送波変更命令を送信する変更命令部と、前記端末から前記主搬送波変更命令に対する受信確認を受信する受信部とを含む。
【0046】
前記受信部は、前記主搬送波の変更結果をさらに受信することができる。
【0047】
本発明の他の実施形態にかかる搬送波管理方法は、多重搬送波を支援する端末が補助搬送波を管理する方法であって、基地局から補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更命令を受信するステップと、前記補助搬送波の状態を変更するステップと、前記変更を前記基地局に知らせるメッセージを送信するステップとを含む。
【0048】
前記補助搬送波が非活性化状態の場合、前記基地局から前記補助搬送波に対してスキャニング要請を受けるステップと、前記基地局に前記スキャニング結果を報告するステップとをさらに含むことができる。
【0049】
本発明の他の実施形態にかかる搬送波管理方法は、多重搬送波を支援する基地局が補助搬送波を管理する方法であって、端末に補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更命令を送信するステップと、前記補助搬送波の状態が変更されたことを前記端末から受信するステップとを含む。
【0050】
前記補助搬送波が非活性化状態の場合、前記補助搬送波に対してスキャニングを要請するステップと、前記端末から前記スキャニング結果の報告を受けるステップとをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、多重搬送波を支援する無線接続システムにおいて、多重搬送波を効率的に管理し変更することにより、システムの伝送効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】本発明の一実施形態にかかる移動通信システムを概略的に示す図である。
図2】本発明の一実施形態にかかる端末を概略的に示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる基地局管理装置を概略的に示すブロック図である。
図4】本発明の一実施形態にかかる主搬送波の変更方法を示すフローチャートである。
図5】本発明の他の実施形態にかかる主搬送波の変更方法を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態にかかる補助搬送波の状態を変更する方法を示すフローチャートである。
図7】本発明の他の実施形態にかかる補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、添付した図面を参考にして、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。ただし、本発明は、様々な異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分については類似の図面符号を付した。
【0054】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…器」、「モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアやソフトウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって実現可能である。
【0055】
本明細書において、端末(terminal)は、移動局(Mobile Station、MS)、移動端末(Mobile Terminal、MT)、加入者局(Subscriber Station、SS)、携帯加入者局(Portable Subscriber Station、PSS)、ユーザ装置(User Equipment、UE)、アクセス端末(Access Terminal、AT)などを指し示すこともでき、端末、移動端末、加入者局、携帯加入者局、ユーザ装置、アクセス端末などの全部または一部の機能を含むこともできる。
【0056】
本明細書において、基地局(base station、BS)は、アクセスポイント(Access Point、AP)、無線アクセス局(Radio Access Station、RAS)、ノードB(NodeB)、高度化ノードB(evolved NodeB、eNodeB)、送受信基地局(Base Transceiver Station、BTS)、MMR(Mobile Multihop Relay)−BSなどを指し示すこともでき、アクセスポイント、無線アクセス局、ノードB、eNodeB、送受信基地局、MMR−BSなどの全部または一部の機能を含むこともできる。
【0057】
以下、図面を参考にして、本発明の一実施形態にかかる基地局の搬送波管理装置、搬送波管理方法、端末の搬送波管理装置および搬送波管理方法について詳細に説明する。
【0058】
図1は、本発明の一実施形態にかかる移動通信システムを概略的に示す図であり、図2は、本発明の一実施形態にかかる端末を概略的に示すブロック図であり、図3は、本発明の一実施形態にかかる基地局管理装置を概略的に示すブロック図である。
【0059】
図1に示すように、移動通信システムは、端末100、101、102と、基地局200とを含む。
【0060】
端末100は、基地局200に接続してデータおよび制御信号の送受信を行い、基地局200は、端末100に資源を割当て、端末100とデータおよび制御信号の送受信を行う。
【0061】
図2に示すように、端末100は、送信部110と、受信部120とを含む。
【0062】
送信部110は、搬送波管理に関するメッセージを基地局200に送信し、変更要請部111と、変更部112と、命令応答部113と、スキャニング処理部114とを含む。
【0063】
変更要請部111は、基地局200に主搬送波の変更を要請したり、補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更を要請する。このような変更の要請は、搬送波変更要請(carrier change request、以下、「AAI_CC_REQ」という。)メッセージによって伝達される。
【0064】
変更部112は、基地局200の命令によって、主搬送波を変更したり、補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更を行う。
【0065】
命令応答部113は、基地局200から主搬送波の変更命令、または補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更命令を受信した後に、関連する動作に対する完了応答を基地局200に送信する。このような応答は、搬送波変更表示(carrier change indication、以下、「AAI_CC_IND」という。)メッセージによって伝達される。
【0066】
スキャニング処理部114は、主搬送波に変更される搬送波が非活性化状態の場合、当該搬送波をスキャニングすることを要請したり、スキャニング結果を基地局200に報告する。このような要請は、スキャニング要請(scanning request、以下、「AAI_SCN_REQ」という。)メッセージによって伝達され、スキャニング結果は、スキャニング報告(scanning report、以下、「AAI_SCN_REP」という。)メッセージによって伝達される。
【0067】
受信部120は、基地局200から主搬送波の変更命令、または補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更命令を受信する。また、受信部120は、基地局200からスキャニング要請に対するスキャニング応答を受信することができる。
【0068】
図3に示すように、本発明の一実施形態にかかる基地局管理装置210は、基地局200に含まれている部分であって、基地局の搬送波運用を管理する。基地局管理装置210は、送信部211と、受信部212とを含む。
【0069】
送信部211は、変更命令部213と、スキャニング処理部214とを含む。
【0070】
変更命令部213は、端末100に主搬送波の変更を命令したり、補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更を命令する。このような命令は、搬送波管理命令(carrier management command、以下、「AAI_CC_CMD」という。)メッセージによって伝達される。
【0071】
スキャニング処理部214は、端末100からのスキャニング要請に対してスキャニング応答を送信する。このような応答は、スキャニング応答(scanning response、以下、「AAI_SCN_RSP」という。)メッセージによって伝達される。
【0072】
受信部212は、端末100から、AAI_CC_REQメッセージ、AAI_CC_INDメッセージ、AAI_SCN_REQメッセージ、およびAAI_SCN_REPメッセージを受信する。
【0073】
以下、図4を参照して、本発明の一実施形態にかかる主搬送波の変更方法について詳細に説明する。
【0074】
図4は、本発明の一実施形態にかかる主搬送波の変更方法を示すフローチャートである。
【0075】
図4に示すように、端末100と基地局200は、制御信号の送受信を行う(S411)。その過程で、端末100は、必要に応じて、基地局200にサービング主搬送波SCから目標主搬送波TCに主搬送波を変更するための搬送波変更要請を行う(S412)。ステップS412は、AAI_CC_REQメッセージによって行われる。AAI_CC_REQメッセージは、目標主搬送波TCのための候補搬送波リストを含むことができる。
【0076】
すると、基地局200は、端末100に搬送波変更命令を行う(S413)。ステップS413は、AAI_CM_CMDメッセージによって行われる。
【0077】
この時、AAI_CM_CMDメッセージは、目標主搬送波インデックス(target primary carrier index)フィールドと、サービング主搬送波の次状態表示(indication of the next state of serving primary carrier)フィールドと、動作時間(action time)ATフィールドと、レンジング指示子(ranging indicator)フィールドとを含む。ここで、端末100が搬送波集団(carrierag gregation)を支援しない場合、サービング主搬送波の次状態表示は常に「0」に設定される。動作時間ATとは、端末100が目標主搬送波に変更される時間および目標主搬送波を介して通信する準備が整う時間を意味する。「サービング主搬送波の次状態表示フィールド」が「1」に設定されていると、前の主搬送波は、変更後も補助搬送波として活性化状態を維持する。「サービング主搬送波の次状態表示フィールド」が「0」に設定されていると、主搬送波の変更手順の後に、前の主搬送波は非活性化される。
【0078】
仮に、「目標主搬送波インデックスフィールド」に関する割当情報が含まれていない場合は、前の主搬送波の新たな「目標主搬送波インデックスフィールド」は、新たな主搬送波の前の「目標主搬送波インデックスフィールド」に自動的に割当てられる。
【0079】
端末100は、動作時間フィールドが示す時間まで、目標主搬送波にデータおよび制御情報の受信準備を完了することができ、端末100は、動作時間フィールドが示す時間前に、必要な場合、レンジング指示子フィールドによってレンジングを行うことができる。
【0080】
一方、AAI_CM_CMDメッセージは、主搬送波変更のためのメッセージ以外の用途に使用できるが、AAI_CM_CMDメッセージ内に含まれている動作コード(action code)フィールドが「1」に設定された場合、AAI_CM_CMDメッセージを主搬送波変更のためのメッセージとして用いることができる。
【0081】
端末100は、動作時間ATにおいて、主搬送波を現在の主搬送波SCから目標主搬送波TCに変更する。
【0082】
一方、端末100は、基地局200に搬送波変更命令に対する受信確認(MSG acknowledgement)を送信する(S414)。
【0083】
次に、端末100は、搬送波変更表示を基地局200に送信する(S415)。ステップS415は、AAI_CC_INDメッセージによって伝達される。基地局200は、AAI_CC_INDメッセージを受信することにより、主搬送波の変更手順が完了したことを認知する。
【0084】
その後、端末100および基地局200は、目標主搬送波TCを介して制御信号の送受信を行う(S416)。
【0085】
一方、端末100は、目標主搬送波TCを介してデータおよび制御信号の送受信を行う準備が整った時、要求帯域の大きさが0の帯域要求(bandwidth request)メッセージを基地局200に送信することができる。基地局200は、目標主搬送波TCを介して端末から帯域要求メッセージを受信すると、目標主搬送波TCに変更が完了したものと見なし、目標主搬送波TCを用いて端末100のデータおよび制御信号を送信することができる。
【0086】
図4のような手順は、端末100の活性化された補助搬送波のうちのいずれか1つを目標主搬送波TCとする場合である。一方、目標主搬送波TCは、端末100と基地局200との間に割当てられた搬送波のうち、独自の無線接続が可能となるようにすべての制御チャンネルが支援される(fully configured)搬送波に限定する。
【0087】
このように、必要に応じて主搬送波を変更するメッセージを定義することにより、多重搬送波を支援する無線通信システムの搬送波運営が効率的に実行できる。
【0088】
以下、図5を参考にして、本発明の他の実施形態にかかる主搬送波の変更方法について詳細に説明する。
【0089】
図5は、本発明の他の実施形態にかかる主搬送波の変更方法を示すフローチャートである。
【0090】
図5に示すように、端末100と基地局200は、制御信号の送受信を行う(S511)。その過程で、端末100は、必要に応じて、基地局200にサービング主搬送波から目標主搬送波に主搬送波変更のための搬送波変更要請を行う(S512)。ステップS512は、AAI_CC_REQメッセージによって行われる。
【0091】
この時、目標主搬送波TCが非活性化状態の搬送波の場合は、主搬送波の変更前に非活性化状態の目標主搬送波TCに対してチャンネル測定を行うことができる。このために、基地局200は、端末100にAAI_SCN_RSPメッセージによってスキャニング命令を送信する(S513)。この時、AAI_SCN_RSPメッセージには、チャンネル測定情報が必要な搬送波のリストが含まれており、搬送波のリストは、端末100の非活性化状態の搬送波のサブセットになるとよい。
【0092】
端末100は、基地局200に他の通信を中止してスキャニングを行うための要請をAAI_SCN_REQメッセージによって基地局200に送信する(S514)。
【0093】
すると、基地局200は、これに対する応答をAAI_SCN_RSPメッセージによって端末100に送信する(S515)。
【0094】
端末100は、スキャニング結果に関する報告をAAI_SCN_REPメッセージによって基地局200に送信する(S516)。基地局200は、スキャニング結果に関する報告を基に主搬送波を変更するか否かを決定することができる。
【0095】
次に、図4で説明したように、基地局200は、AAI_CM_CMDメッセージによって端末100に搬送波変更命令を行い(S517)、端末100は、基地局200に搬送波変更命令に対する受信確認(MSG acknowledgement)を送信し(S518)、端末100は、AAI_CC_INDメッセージによって搬送波変更表示を基地局200に送信し(S519)、端末100および基地局200は、変更された目標主搬送波TCを介して制御信号の送受信を行う(S520)。
【0096】
以下、図6を参考にして、本発明の一実施形態にかかる補助搬送波状態の変更方法について詳細に説明する。
【0097】
図6は、本発明の一実施形態にかかる補助搬送波の状態を変更する方法を示すフローチャートである。
【0098】
図6に示すように、端末100と基地局200は、制御信号の送受信を行う(S611)。その過程で、端末100は、必要に応じて、基地局200に搬送波の活性化および非活性化状態の変更要請を行う(S612)。ステップS612は、AAI_CC_REQメッセージによって行われる。
【0099】
すると、基地局200は、端末100に搬送波の活性化および非活性化状態の変更命令を行う(S613)。ステップS613は、AAI_CM_CMDメッセージによって行われる。
【0100】
この時、AAI_CM_CMDメッセージは、目標補助搬送波の物理的搬送波インデックス(physical carrier index of the target secondary carrier)フィールドと、目標補助搬送波の論理的搬送波インデックス(logical carrier index of the target secondary carrier)フィールドと、レンジング指示子(ranging indicator)フィールドと、動作時間(action time)フィールドとを含むことができる。仮に、AAI_CM_CMDメッセージ内に固定レンジングコード(dedicated ranging code)が含まれていると、これを用いて活性化される補助搬送波にレンジングを行う。この場合、基地局200の固定レンジングコードは、補助搬送波の活性化が成功裏に完了したことを確認する手段として使用できる。
【0101】
端末100は、基地局200に搬送波変更命令に対する受信確認(MSG acknowledgement)を送信し(S614)、端末100は、AAI_CC_INDメッセージによって搬送波の活性化および非活性化状態の変更表示を基地局200に送信し(S615)、端末100および基地局200は、制御信号の送受信を行う(S616)。
【0102】
以下、図7を参考にして、本発明の他の実施形態にかかる補助搬送波の活性化および非活性化状態を変更する方法について詳細に説明する。
【0103】
図7は、本発明の他の実施形態にかかる補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更方法を示すフローチャートである。
【0104】
図7に示すように、端末100と基地局200は、制御信号の送受信を行う(S711)。その過程で、端末100は、基地局200にAAI_CC_REQメッセージによって補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更要請を行う(S712)。
【0105】
この時、補助搬送波が非活性化状態の搬送波の場合は、補助搬送波に対してチャンネル測定を行うことができる。このために、基地局200は、端末100にAAI_SCN_RSPメッセージによってスキャニング命令を送信する(S713)。
【0106】
次に、端末100は、基地局200に他の通信を中止してスキャニングを行うための要請をAAI_SCN_REQメッセージによって基地局200に送信する(S714)。すると、基地局200は、これに対する応答をAAI_SCN_RSPメッセージによって端末100に送信する(S715)。端末100は、スキャニング結果に関する報告をAAI_SCN_REPメッセージによって基地局200に送信する(S716)。
【0107】
次に、基地局200は、AAI_CM_CMDメッセージによって端末100に補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更命令を行い(S717)、端末100は、基地局200に搬送波変更命令に対する受信確認(MSG acknowledgement)を送信し(S718)、端末100は、AAI_CC_INDメッセージによって補助搬送波の活性化および非活性化状態の変更表示を基地局200に送信し(S719)、端末100および基地局200は、制御信号の送受信を行う(S720)。
【0108】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲は、これに限定されるものではなく、下記の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も、本発明の権利範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7