(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5714772
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】ローカルIPアクセスパケットデータネットワーク(LIPAPDN)接続を構築する方法とそのためのユーザ装置
(51)【国際特許分類】
H04W 36/16 20090101AFI20150416BHJP
H04W 80/04 20090101ALI20150416BHJP
H04W 92/08 20090101ALI20150416BHJP
H04W 48/08 20090101ALI20150416BHJP
【FI】
H04W36/16
H04W80/04
H04W92/08 110
H04W48/08
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-506752(P2014-506752)
(86)(22)【出願日】2012年7月5日
(65)【公表番号】特表2014-512783(P2014-512783A)
(43)【公表日】2014年5月22日
(86)【国際出願番号】CN2012078240
(87)【国際公開番号】WO2013004189
(87)【国際公開日】20130110
【審査請求日】2013年10月25日
(31)【優先権主張番号】61/504,557
(32)【優先日】2011年7月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/540,995
(32)【優先日】2012年7月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506423280
【氏名又は名称】聯發科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MEDIATEK INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン,イー−シェン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,チャオ−チン
(72)【発明者】
【氏名】シュー,チア−チュン
【審査官】
久保 光宏
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−518493(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/006471(WO,A1)
【文献】
特表2014−519781(JP,A)
【文献】
特表2013−526087(JP,A)
【文献】
ZTE, Qualcomm,"An indication to the UE that the H(e)NB supports LIPA",[online],SA WG2 Meeting #85,2011年 5月19日,S2-112788,[平成27年2月5日検索],インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_85_XiAN/docs/S2-112788.zip
【文献】
Qualcomm Incorporated,"Indicating LIPA availability at a H(e)NB to the UE",[online],3GPP TSG SA WG2 Meeting #85,2011年 5月11日,S2-112505,[平成27年2月5日検索],インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/wg2_arch/TSGS2_85_XiAN/Docs/S2-112505.zip
【文献】
Huawei, Hisilicon,"LHN identification using the LHN-ID",[online],3GPP TSG SA WG2 Meeting #85,2011年 5月23日,S2-112830,[平成27年2月5日検索],インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/wg2_arch/TSGS2_85_XiAN/Docs/S2-112830.zip
【文献】
Nokia Siemens Networks,"Considerations on "Correlation ID" for LIPA Bearers in H(e)NB",[online],3GPP TSG RAN WG3 #70bis meeting,2011年 1月10日,R3-110245,[平成27年2月5日検索],インターネット,URL,http://www.3gpp.org/FTP/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_70bis/Docs/R3-110245.zip
【文献】
"CHANGE REQUEST",[online],3GPP TSG SA WG2 Meeting #83,2011年 2月15日,S2-110507,[平成27年2月5日検索],インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_83_Salt_Lake_City/Docs/S2-110507.zip
【文献】
"3GPP TR 23.829 V10.0.0 (2011-03)",[online],2011年 3月29日,[平成27年2月5日検索],インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/23_series/23.829/23829-a00.zip
【文献】
"3GPP TR 23.859 V0.2.0 (2011-04)",[online],2011年 4月27日,[平成26年7月10日検索],インターネット,URL,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/23_series/23.859/23859-020.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−99/00,
CSDB(日本国特許庁)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー装置(UE)が、ローカルIPアクセスパケットデータネットワーク(LIPA PDN)接続を構築する方法であって、
移動通信ネットワークにおいて、前記UEが、モビリティ管理エンティティ(MME)から非アクセス層(NAS)メッセージにより前記UEに提供される、ローカルIPアクセス(LIPA)対応情報を得る工程と、
前記UEは、少なくとも一部が、前記得られたLIPA対応情報に基づくことにより、セル選択、または、セル再選択を実行する工程と、
前記UEが、選択されたセルと、無線リソース制御(RRC)接続を構築する工程、および、
前記UEが、前記モビリティ管理エンティティ(MME)と、LIPAパケットデータネットワーク(PDN)接続を構築する工程、
を含むことを特徴とするローカルIPアクセスパケットデータネットワーク接続を構築する方法。
【請求項2】
前記セル選択またはセル再選択は、前記得られたLIPA対応情報により、前記UEにより、選択的に決定されることを特徴とする請求項1に記載のローカルIPアクセスパケットデータネットワーク接続を構築する方法。
【請求項3】
前記セル選択またはセル再選択の期間中、非LIPA−対応可能セルより、LIPA−対応可能セルが、前記UEにより、優先されることを特徴とする請求項1に記載のローカルIPアクセスパケットデータネットワーク接続を構築する方法。
【請求項4】
前記LIPA対応情報は、クローズド加入者グループ(CSG)ID、および、前記同一CSG IDに属するLIPA−サポートHome−eNodeB(HeNB)セルIDのリストを含むことを特徴とする請求項1に記載のローカルIPアクセスパケットデータネットワーク接続を構築する方法。
【請求項5】
さらに、
前記UEが、前記NASメッセージ受信前、第一RRC接続を構築する工程、および、
前記UEが、前記セル選択実行前、アイドルモードに戻る工程、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のローカルIPアクセスパケットデータネットワーク接続を構築する方法。
【請求項6】
さらに、
前記UEが、前記NASメッセージ受信前、第一RRC接続を構築する工程、
無線リンク障害(RLF)イベントが発生する工程、および、
前記UEが、前記セル再選択実行前、アイドルモードに戻る工程、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のローカルIPアクセスパケットデータネットワーク接続を構築する方法。
【請求項7】
さらに、
前記UEが、前記NASメッセージ受信前、第一RRC接続を構築する工程、
前記UEが、リダイレクト情報を有する接続解除メッセージを受信する工程、および、
前記UEが、前記セル再選択実行前、アイドルモードに戻る工程、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のローカルIPアクセスパケットデータネットワーク接続を構築する方法。
【請求項8】
ユーザー装置(UE)であって、
プログラム命令の集合を含むメモリ、および、
プログラム命令の前記集合を実行し、これにより、前記UEを操作して、ステップを実行するプロセッサを含み、前記ステップは、
移動通信ネットワーク中、モビリティ管理エンティティ(MME)から非アクセス層(NAS)メッセージにより前記UEに提供される、ローカルIPアクセス(LIPA)対応情報を得る工程と、
前記UEは、少なくとも一部が、前記得られたLIPA対応情報に基づくことにより、セル選択、または、セル再選択を実行する工程と、
選択されたセルと、無線リソース制御(RRC)接続を構築する工程と、
前記モビリティ管理エンティティ(MME)と、LIPAパケットデータネットワーク(PDN)接続を構築する工程と、
を含むことを特徴とするユーザー装置。
【請求項9】
前記LIPA対応情報は、クローズド加入者グループ(CSG)ID、および、前記同一CSG IDに属するLIPA−サポート Home-eNodeB(HeNB)セルIDのリストを含むことを特徴とする請求項8に記載のユーザー装置。
【請求項10】
前記セル(再)選択は、前記得られたLIPA対応情報により、選択的に決定されることを特徴とする請求項8に記載のユーザー装置。
【請求項11】
前記セル(再)選択期間中、非LIPA−対応可能セルより、LIPA−対応可能セルが優先されることを特徴とする請求項8に記載のユーザー装置。
【請求項12】
前記実行ステップは、さらに、
前記NASメッセージ受信前、第一RRC接続を構築する工程、および、
前記セル選択実行前、アイドルモードに戻る工程、
ことを特徴とする請求項8に記載のユーザー装置。
【請求項13】
前記実行ステップは、さらに、
前記NASメッセージ受信前、第一RRC接続を構築する工程と、
無線リンク障害(RLF)イベントが発生する工程、および、
前記セル再選択実行前、アイドルモードに戻る工程、
を含むことを特徴とする請求項8に記載のユーザー装置。
【請求項14】
前記実行ステップは、さらに、
前記NASメッセージの受信前、第一RRC接続を構築する工程と、
リダイレクト情報を有する接続解除メッセージを受信する工程、および、
前記セル再選択の実行前、アイドルモードに戻る工程、
を含むことを特徴とする請求項8に記載のユーザー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2011年7月5日に出願された“Indication of LIPA Support”と題された米国特許仮出願番号61/504557号から、合衆国法典第35編第119条の下、優先権を主張するものであり、その内容は引用によって本願に援用される。
【0002】
本発明は、移動通信システムに関するものであって、特に、3GPP LTE/LTE−Aシステムにおいて、ローカルIPアクセスサポートを指示する方法とそのためのユーザ装置を提供する。
【背景技術】
【0003】
3GPP(3
rd Generation Partnership Project)は、進化型パケットシステム(EPS)に次世代移動通信システムとして投資すると共に、Home eNodeB(HeNB)を、ローカルセルサービス領域にインストールする小さい基地局として研究している。ホーム基地局は、相対的に小さい地域に供するように設計された基地局で、各種場所、たとえば、家(住宅)、オフィス、店舗、アパート等で幅広く用いられる。これらのホーム基地局は、通常、室内の無線サービス範囲を改善し、スループットを増加し、マクロセルラーネットワーク(macro-cellular network)上の負荷を減少させる、および/または、ネットワークオペレータおよび/またはユーザーに別の長所を提供するのに用いられる。特定場所に慎重に配備されネットワークオペレータにより維持されるマクロ基地局と異なり、ホーム基地局は、ユーザーにより、計画性なく、あらゆる場所に、フレキシブルに配備される。
【0004】
3GPPにおいて、ローカルIPアクセス(LIPA)サポートは、ホーム基地局の機能的要求として定義される。LIPAは、たとえば、ホーム基地局が接続される家内(住宅内)のIPネットワークのようなローカルIPネットワークに対する接続性を、IPに対応可能なUEに提供する。たとえば、LIPAは、UEが、ホームネットワークの一部である別の端子(たとえば、ローカルプリンター)に接続することができるようにし、モバイル通信事業者のコアネットワークと通信する必要がない。従来、UEが、セルラーインターフェースがないローカルプリンターに接続したい場合、UEは、ローカル通信インターフェース、たとえば、無線LANを使用する必要がある。ホーム基地局が、異なる無線アクセス技術間のゲートウェイとして機能するので、LIPAの使用は、UEが、移動体通信インターフェースを用いて、ホームネットワーク内の別の端子と通信するのを可能にする。
【0005】
一旦、パケットデータネットワーク(PDN)接続がLIPA伝送に構築されると、データトラフィックはホームネットワークに向けられ、且つ、ホーム基地局は、モバイル通信事業者のコアネットワークを経ずに、データトラフィックを実行する。しかし、シグナリングトラフィックは、モバイル通信事業者のコアネットワークを通過し続ける。3GPPは、LIPAのいくつかの要求を定義している。最初に、ホーム基地局が、住宅又は企業内IPネットワークへのアクセスを提供する時、ユーザーに通知する。次に、モバイル通信事業者は、ホーム基地局が、ローカルIPアクセスを有効、または、無効にするように設定することができる。三つ目に、モバイル通信事業者は、各ユーザー契約情報、各クローズド加入者(サブスクライバ)グループ(CSG)に基づいて、ローカルIPアクセスを有効、または、無効にすることができる。各ホーム基地局は、CSG識別子を有するCSGセルに関連する。ユーザーが、CSGセルにアクセスするのを許可するかどうかは、ユーザーの契約情報に基づいて決定される。
【0006】
3GPP TR 23.829とTR 23.859において、LIPAトラフィックのPDN接続が初期化されるかどうか、および/または、要求されるアクセスポイント名(APN)に関する、UEに伝送する指示が検討される。可能なソリューションは、UE設定、NASシグナリング、または、RRCシグナリングによる。しかし、上述のオプションの詳細は、まだはっきりしない。この特許出願において、LIPA指示を提供する各種可能な方法の詳細な設計が提供される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ローカルIPアクセス(LIPA)指示を提供する方法が提案される。一新規形態において、LIPA対応情報を用いた増強型セル選択方法が提案される。LIPA対応能力関連情報に基づいて、UEは、LIPA−対応可能セルの優先順序を決定して、対応するパケットデータネットワーク(PDN)接続を構築することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一具体例において、LIPA情報は、UE中で、静的に設定される。一例において、無線の(OTA)プロトコル、たとえば、オープンモバイルアライアンス(OMA)端末管理(DM)プロトコルにより、LIPAサポートを有するCSG IDに基づいて、CSG IDのリストとPCI範囲情報がUEに伝送される。
【0009】
第二具体例において、無線リソース制御(RRC)シグナリングをブロードキャスト、または、ユニキャストすることにより、LIPA情報がUEに通知される。ブロードキャスト方法にとって、UEは、eNBによりブロードキャストされるシステム情報(たとえば、SIB1)を読み取ることにより、セルのCSG IDとLIPA対応情報を得る。ユニキャスト方法にとって、第一オプションにおいて、eNBは、RRC接続セットアップメッセージ中のLIPAのサポートを指示する。第二オプションにおいて、UEは、RRC接続要求メッセージ中、LIPAの優先度を指示する。eNBがLIPAをサポートしない場合、eNBは、LIPAリダイレクト情報をハンドオーバ、または、接続解除/拒否することにより、UEを、LIPA−対応可能セルにリダイレクトする。
【0010】
第三具体例において、LIPA情報は、非アクセス層(NAS)シグナリングにより、UEに通知される。LIPA指示のNASベースのシグナリング方法の概念は、RRC接続がUEに構築された後、NASメッセージに基づいて、“LIPAのサポート”情報が、モビリティ管理エンティティ(MME)により、UEに提供されることである。その後、MMEからNASメッセージ受信時、UEは、LIPA対応情報を保存する。後に、UEが、アイドルモードで、セル選択、または、再選択を実行する時、UEは、保存されたLIPA対応情報を用いて、LIPA−対応可能セルの優先順序を決定する。
【0011】
他の実施の形態および利点が以下の詳細な説明に述べられる。この説明は、本発明を定めるものではない。本発明は請求項によって定められる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付の図面は、本発明の実施の形態を説明しており、同様の番号は同様の構成要素を示している。
【
図1】
図1は、一新規形態によるローカルIPアクセスをサポートする移動無線通信ネットワークを示す図である。
【
図2】
図2は、一新規形態によるユーザー装置のブロック図である。
【
図3】
図3は、UE設定により、LIPA指示を提供する第一方法を示す図である。
【
図4】
図4は、移動通信ネットワークにおけるUE設定の第一方法に従って、LIPA指示を提供する一具体例を示す図である。
【
図5】
図5は、移動通信ネットワークにおけるRRCシグナリングの第二方法により、LIPA指示を提供する一具体例を示す図である。
【
図6】
図6は、移動通信ネットワークにおけるRRCシグナリングの第二方法により、LIPA指示を提供する別の具体例を示す図である。
【
図7】
図7は、一新規形態によるユーザー装置に基づいてLIPA指示を提供する方法のフローチャートである。
【
図8】
図8は、一新規形態による基地局に基づいてLIPA指示を提供する方法のフローチャートである。
【
図9】
図9は、NASシグナリングにより、LIPA指示を提供する第三方法を示す図である。
【
図10】
図10は、移動通信ネットワークにおいけるNASシグナリングの第三方法に従ってLIPA指示を提供する一具体例を示す図である。
【
図11】
図11は、移動通信ネットワークにおいて、NASシグナリングの第三方法に従って、LIPA指示を提供する別の具体例を示す図である。
【
図12】
図12は、NASシグナリングにより、LIPA指示を提供する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態について詳細に述べる。それは添付図面に示されている。
図1は、その一実施形態によるローカルIPアクセス(LIPA)をサポートする移動通信ネットワーク100を示す図である。移動通信ネットワーク100は、ユーザー装置(UE)101、および、無線アクセスをモバイル通信事業者コアネットワーク(CN)110に提供するhome eNodeB(H(e)NBまたはHeNB)102を含む。H(e)NB102もまた、住宅または企業内IPネットワーク120の一部で、ローカルプリンター121、ローカルモニター122、および、ローカルコンピュータサーバ123を含む。
図1の例において、UE101はIPに対応可能(使用可能)なUEで、且つ、H(e)NB102は、LIPAをUE101に提供して、同じローカルIPネットワーク120の家(住宅)130内に位置するその他のIPエンティティ(たとえば、プリンター121)を接続する。
【0014】
一般に、LIPAは、H(e)NB(すなわち、H(e)NB無線アクセスを用いる)により、同じ住宅又は企業内IPネットワーク中の別のIP対応エンティティに接続されるIP対応UEへのアクセスを提供する。このような行為は、ローカルIPブレイクアウトと称され、IPパケットは、ローカルIPサーバによりリダイレクトされる。LIPAはプロトコルのひとつで、ローカルIPブレイクアウトを実行する。3GPPは、LIPAのある要求を定義している。まず、ホーム基地局が、住宅又は企業内IPネットワークへのアクセスを提供する時、ユーザーに通知する。次に、モバイル通信事業者は、ホーム基地局を、ローカルIPアクセスを有効、または、無効にするように設定することができる。三つ目に、モバイル通信事業者は、クローズド加入者(サブスクライバ)グループ(CSG)におけるユーザー契約情報に基づいて、ローカルIPアクセスを有効、または、無効にする。各ホーム基地局は、CSG識別子(CSG ID)を有するCSGセルに加入される。ユーザーがCSGセルにアクセスするのを許可するかどうかは、ユーザーの契約情報に基づいて決定される。
【0015】
一実施形態において、LIPA対応情報を用いた増強型セル選択方法が提案される。LIPA対応関連情報に基づいて、UEは、LIPA−有能セルの優先順位を決めると共に、対応するパケットデータネットワーク(PDN)接続を構築する。
図1は、LIPA情報140をUE101に提供して、増強型セル選択に用いる三つの異なる具体例を示す図である。第一具体例において、LIPA情報は、プロビジョニングに基づいて、UEで静的に設定される。第二具体例において、LIPA情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリングをブロードキャスト、または、ユニキャストすることにより、UEに通知される。第三具体例において、LIPA情報は、非アクセス層(NAS)シグナリングによりUEに通知される。
【0016】
図2は、一実施形態によるユーザー装置UE201のブロック図である。UE201は、メモリ211、プロセッサ212、アンテナ214に結合される無線周波数(RF)モジュール213、ベースバンドモジュール215、NAS225、RRC224、PDCP/RLC223、MAC222とPHY221を含む各種プロトコル層をサポートする3GPPプロトコルスタックモジュール226、TCP/IPプロトコルスタックモジュール227、および、ユーザーインターフェース(UI)モジュール231、セル(再)選択モジュール232、ハンドオーバ(HO)モジュール233、および、設定モジュール234を含む管理モジュール230を含む。各種モジュールは機能モジュールで、且つ、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、または、それらの組み合わせにより実行される。プロセッサ212(メモリ211中に含まれるプログラム命令により)により実行される機能モジュールは、互いに作用して、UE201がセル(再)選択を実行するのを許可すると共に、LIPA情報に基づいて、PDN接続を構築する。たとえば、NAS225は、受信したNASシグナリングを処理して、UEは、NASメッセージ中に含まれるLIPA情報を保存することができる。セル選択モジュール232は、その後、保存されるLIPA情報を用いて、LIPA−対応可能セルの優先順序を決める。
【0017】
図3は、移動通信ネットワーク300中、UE設定によりLIPA指示を提供する第一方法を説明する図である。移動通信ネットワーク300は、UE301、H(e)NB302、オープンモバイルアライアンス(OMA)端末管理(DM)サーバ303、および、モバイル通信事業者のコアネットワークCN310を含む。UE設定方法において、LIPA情報は、無線の(OTA)プロトコルによりUE301に伝送される。
図3の例において、OMA DMサーバ303が用いられて、LIPA情報をUE301に伝送する。LIPA情報は、通常、HeNBのLIPA対応、すなわち、LIPAはHeNBによりサポートされるかどうかを含む。
【0018】
H(e)NB機能の重要な特徴は、特定のユーザーにアクセスするのを制限する能力である。たとえば、HeNBが配備される会社の職員、特定のコーヒーチェーン店の顧客、または(自家中に配備されるHeNBの)個人だけにアクセスが制限される。この機能を達成するため、3GPPはCSGのコンセプトを定義している。セルがCSGモードで設定される時、セルのアクセスコントロールリスト中に含まれるそれらのユーザーだけが、セルへのアクセスを許可される。UEがCSGセルに契約する時、UEは、CSGセルのアクセスコントロールリスト中に含まれる。契約は実際には一時的である(たとえば、コーヒーショップは、顧客に、そのCSGセルへのアクセスを1時間だけ許可する)。CSGセルは、HeNBが、システム情報のブロードキャストによるCSGセルであることを指示する。CSGセルは、また、システム情報により、CSG IDをブロードキャストする。
【0019】
UE設定方法において、LIPA対応情報は、UE中で、静的に設定されると共に、UEの加入者識別モジュール、または、汎用加入者識別モジュール(SIM/USIM)に保存される。たとえば、LIPAサポートを有するCSG IDのリストは、プロビジョニングに基づいて、UE中に静的に設定される。この方法は、住宅LIPAサポートのケースに最適である。企業の部署にとって、HeNBのLIPAのサポートが静的に設定されてもよい。これにより、この方法で、HeNBのLIPA対応能力を予め知ることができる。さらに、設定された情報が、暗号化および保護される。
【0020】
しかし、このUE設定方法は、企業ネットワークの全HeNBがLIPAをサポートしない状況に応用できない。たとえば、企業ネットワークにおいて、一部のHeNBがLIPAをサポートし、残りがサポートしない可能性がある。UE設定が各CSG IDで定義され、各HeNBで定義されない場合、UEは、特定のHeNBがLIPAをサポートするかどうかを識別することができない。UE設定問題を解決するため、特定のHeNBのLIPA対応能力が、CSG IDのリストに付随する追加情報として追加されることを提案する。たとえば、物理セルID(PCI)範囲情報が、各CSG IDに提供されて、LIPAのサポートを指示する。現在、PCI範囲の集合は、既に、CSGセルだけに保留され、且つ、各CSGセルのPCIは、OAMにより設定される。
図3に示されるように、OMA DMサーバ303からUE301に伝送されるLIPA情報320は、LIPA対応能力、CSG IDのリスト、および、各CSG IDのPCI範囲情報を含む。
【0021】
図4は、移動通信ネットワークにおけるUE設定の第一方法に従ったLIPA指示を提供する一具体例を示す図である。ステップ411において、UE401は、OMA DMサーバ403から、OMA DM設定を受信する。OMA DM設定は、あらゆる時間、すなわち、UE401がRRC_IDLEまたはRRC_Connectedモードである時に発生する。OMA DM設定はLIPA情報を含み、LIPA情報は、LIPA対応能力、CSG IDのリスト、および、各CSGのPCI範囲の集合を含む。ステップ412において、UE401は、LIPA情報をSIM/USIM中に保存する。ステップ413において、UEは、アイドルモードで、セル選択を実行する。保存されたLIPA情報が用いられて、LIPA−対応可能セルの優先順序を決定する。たとえば、HeNB402は、UE401により供されるLIPA−対応可能セルとして作用する。ステップ414において、UE401は、HeNB402と、RRC接続を構築する。ステップ415において、UE401は、MME404とLIPA PDN接続を構築し、LIPA PDN接続は、非アクセス層(NAS)接続の一部で、モビリティ管理エンティティ(MME)により、接続ベアラーをセットアップする。
【0022】
UE設定によりLIPA指示を提供する第一方法は、LIPA対応情報に基づいて、セル選択とセル再選択両方をサポートする。本方法はRANに影響がない。しかし、TS24.285中で定義される現在許可されているCSGリストは、各H(e)NBに指示するのを許可しない。これにより、この方法は、OAMに影響がない。各CSGの許されたCSGリストとオペレータCSGリスト中に、新しいリーフ(New leaf)を定義する必要がある。
【0023】
LIPA指示を提供する第二方法は、RRCシグナリングにより実行される。LIPA対応能力のサポートは、ブロードキャスト、または、ユニキャスト形式で搭載される。ブロードキャスト方法にとって、LIPA対応能力のサポートは、システム情報ブロック(たとえば、SIB1)によりブロードキャストされる。ユニキャスト方法にとって、LIPA対応能力のサポートは、専用のRRCシグナリングにより指示される。
【0024】
図5は、移動通信ネットワークにおけるRRCブロードキャストによりLIPA指示を提供する一具体例を説明する図である。ステップ511において、UE501は、セル選択の実行を開始し、最高リンク品質および/または別の優先度(たとえば、LIPA対応能力)に基づいて、セルの選択を試みる。ステップ512において、UE501は、基地局eNB502からブロードキャストされるSIB1を読み取る。SIB1は、eNB502により供されるセルのCSG IDとLIPA対応情報を含み、UE501が、セル選択プロセス期間中、優先選択をするのを手助けする。たとえば、UE501は、SIB1の内容を確認する。UE501がCSGに属し(たとえば、CSG IDに基づく)、および、セルがLIPAのサポートを指示する場合、この候補セルは高優先度で選択される。ステップ513において、UE501は、eNB502により供される選択されたLIPA−対応可能セルと、RRC接続を構築する。最後に、ステップ514において、UE501は、MME503とLIPA PDN接続を構築する。
【0025】
図6は、移動通信ネットワークにおける専用のRRCシグナリングによるLIPA指示を提供する一具体例を示す図である。ステップ611において、UE601は、セル選択の実行を開始するとともに、最高リンク品質、および/または、別の優先度(たとえば、LIPA対応能力)を有するセルの選択を試みる。しかし、UE601は、このとき、いかなるLIPA対応情報も有さない。ステップ612において、UE601は、eNB1602により提供されるセルを選択するとともに、RRC接続要求をeNB1602に伝送する。RRC接続要求は、LIPAサポートの優先度を指示する。RRC接続要求の受信後、eNB1602がLIPAをサポートする場合、RRC接続セットアップを、UE601に応答して、RRC接続を構築する。しかし、
図6の例において、eNB1602はLIPAをサポートしない。その結果、eNB1602は、LIPAリダイレクト情報をハンドオーバ工程または接続解除/拒否することにより、UE601を、別のLIPA−対応可能セルにリダイレクトする。たとえば、ステップ613において、eNB1602は、RRC接続拒否メッセージをUE601に伝送する。RRC接続拒否メッセージは、LIPAリダイレクト情報、たとえば、eNB2 603により提供されるLIPA−対応可能セルの物理セルIDを含む。ステップ614において、UE601は、別のRRC接続要求をeNB2 603に伝送する。RRC接続要求は、再び、LIPAサポートに優先度を指示する。ステップ615において、eNB2 603は、RRC接続セットアップを、UE601に答える。RRC接続セットアップメッセージは、LIPAのサポートを指示する。最後に、ステップ616で、UE601とMME604は、LIPA PDN接続を構築する。
【0026】
RRCシグナリングにより、LIPA指示を提供する第二方法は、RANに対し影響がある。ブロードキャスト方法において、LIPA対応情報がSIB1により指示される場合、LIPA対応能力に基づいて、セル選択とセル再選択両方をサポートする。ユニキャスト方法において、eNBは、LIPAのサポートを指示する、または、UEは、LIPAの優先度を指示することができる。しかし、RRCメッセージ(ブロードキャストとユニキャスト)は修正されて、LIPA指示を伝送する必要がある。
【0027】
図7は、一実施形態によるユーザー装置に基づいて、LIPA指示を提供する方法のフローチャートである。ステップ701において、UEは、移動通信ネットワークで、セル選択を実行する。UEは、異なるセルで、各種測定を実行して、UEが、最高のリンク品質を有するセルを選択することができる。ステップ702において、UEは、LIPA対応能力と関連するCSG IDを含むひとつまたは複数のセルのLIPA情報を得る。なお、ステップ702は、ステップ701の前に実行されてもよい。一例において、UEは、OTAプロトコル(たとえば、OMA DMサーバから)からLIPA情報を受信し、その後、セル選択前、SIM/USIMで、情報を保存する。別の例において、UEは、SIB1からブロードキャストされるLIPA情報を読み取る。その後、セル選択期間中、UEは、LIPA−対応可能セルの優先順序を決定することができる。ステップ703において、UEは、HeNBと、選択されたLIPA−対応可能セルで、RRC接続を構築する。ステップ704において、UEは、MMEと、選択されたLIPA−対応可能セル中、LIPA PDN接続を構築する。
【0028】
図8は、一実施形態による基地局に基づいて、LIPA指示を提供する方法のフローチャートである。ステップ801において、ホーム基地局HeNBは、移動通信ネットワークで、UEから、RRC接続要求メッセージを受信する。RRC接続要求メッセージは、LIPAサポートの優先度を指示する。ステップ802において、HeNBは、RRC接続セットアップメッセージをUEに伝送する。RRC接続セットアップメッセージは、LIPAがサポートされるかを示す。ステップ803において、HeNBがLIPAをサポートする場合、HeNBは、UEと、LIPA PDN接続を構築する。或いは、ステップ804において、HeNBがLIPAをサポートしない場合、HeNBは、LIPAリダイレクト情報をハンドオーバまたは接続解除/拒否することにより、UEを別のセルにリダイレクトする。
【0029】
図9は、移動通信ネットワーク900におけるNASシグナリングによりLIPA指示を提供する第三方法を示す図である。移動通信ネットワーク900は、無線アクセスネットワーク(RAN)910、進化型パケットコア(EPC)920、および、モバイル通信事業者のデータネットワーク、または、インターネット930を含む。無線アクセスネットワーク910は、ユーザー装置UE911、マクロ基地局MeNB912、および、ホーム基地局HeNB913を含む。進化型パケットコア920は、モビリティ管理エンティティMME921、サービングゲートウェイ(S−GW)922、および、パケットデータネットワークゲートウェイ(PDN−GW)923を含む。移動通信ネットワーク900において、無線アクセスネットワーク910は、セルラーアクセスをUE911に提供して、進化型パケットコア920により、モバイル通信事業者のデータネットワークおよび/またはインターネット930にアクセスする(長点線931で示される)。
【0030】
しかし、ホーム基地局HeNB913は、ローカルIPネットワーク940の一部でもある。これにより、HeNBがLIPA対応能力を有する場合、HeNB913は、UE911にLIPAを提供して、ローカルIPネットワーク940中の別のIP装置と直接通信する(短点線941で示される)。一旦、LIPA PDN接続が、HeNB913により、UE911に構築されると、データトラフィックは、進化型パケットコアネットワーク920を通過せず、シグナリングトラフィックは、進化型パケットコアネットワーク920を通過し続ける。
【0031】
一般に、NAS層は、情報を提供して、AS層で実行されるセル選択を指示する。たとえば、NAS層は、RAT/セルの優先度を指示することによりセル選択を制御し、RAT/セルと最初に、セルの検索時に用いられる選択されたPLANは関連する。NASは、また、禁止登録領域のリスト、CSG IDのリスト、および、UEが許可される(CSG white list)それらの関連するPLAN IDを維持し、これらのリストをAS層に提供する。一方、UE AS層は適切なセルを検索すると共に、セル選択をサポートするのに必要な測定を実行する。
【0032】
これにより、LIPA指示のNASベースシグナリング方法の概念は、RRC接続がUE911に構築された後、“LIPAのサポート”情報は、NASメッセージにより、MME921により、UE911に提供されることである。このような方法の問題は、UEは、RRC接続を構築し、NASメッセージを受信後だけ、LIPAサポートを意識することである。LIPA対応能力は、HeNBにとって静的情報なので、MME921からNASメッセージを受信する時、UE911はLIPA情報を保存することを提案する。後に、UE911が、アイドルモードで、セル選択を実行する時、UE911は、保存されたLIPA対応情報を用いて、LIPA−対応可能セルの優先順位を決めることができる。NASシグナリング方法の一長所は、MME/SGSNがこのような情報を知り、NASメッセージにより、UEに提供されさえすれば、LIPA対応情報を保存および利用するのは、UEによって決まることである。
【0033】
図10は、移動通信ネットワークにおけるNASシグナリングの第三方法に従って、LIPA指示を提供する一具体例を説明する図である。ステップ1011において、UE1001は、まず、マクロ基地局MeNB1002と、RRC接続を構築する。後で、UE601は、MME1004から、NASメッセージを受信する(ステップ1012)。NASメッセージは、同じCSG IDを有するLIPA−対応可能セルのリストを指定する。注意すべきことは、CSG IDは、同じアクセスコントロールリストをシェアするセルの集合の識別子であることである。ステップ1013において、UE1001は受信されたLIPA情報を保存する。後に、UE1001はアイドルモードに戻る。ステップ1015において、UE1001が、アイドルモードで、セル選択を実行する。保存されたLIPA情報が用いられて、LIPA−対応可能セルの優先順序を決める。たとえば、HeNB1003は、同じCSG IDを有するLIPA−対応可能セルとなり、LIPA−対応可能セルは、その後、UE1001により選択される。ステップ1016において、UE601は、HeNB1003と、RRC接続を構築する。ステップ1017において、UE1001は、MME1004とLIPA PDN接続を構築し、LIPA PDN接続はNAS接続の一部で、接続ベアラーをセットアップする。
【0034】
図11は、移動通信ネットワークにおけるNASシグナリングの第三方法に従ったLIPA指示を提供する別の具体例を示す図である。ステップ1111において、UE1110は、まず、第一ホーム基地局HeNB1 1101とRRC接続を構築する。後で、UE1110は、MME1104から、NASメッセージを受信する(ステップ1112)。NASメッセージは、セルのLIPA対応能力を特定する。一例において、NASメッセージは、同じCSG IDを有するLIPA−対応可能セルのリストを指定する。注意すべきことは、CSG IDは、同じアクセスコントロールリストをシェアするセルの集合の識別子であることである。ステップ1113において、UE1110は、受信されたLIPA情報を履歴データとして保存する。NAS層は、現在のセルのLIPA対応能力だけを指示する。しかし、UEは、前にキャンプ(camped)したことがある全セルのLIPA情報を収集することができる。後に、無線リンク障害(RLF)イベントが発生する(ステップ1114)。ステップ1115において、UE1110は、アイドルモードで、セル再選択を実行する。保存されたLIPA情報が用いられて、LIPA−対応可能セルの優先順序を決定する。たとえば、第二ホーム基地局HeNB2 1102は、LIPAをサポートしない;第三ホーム基地局HeNB3 1103は、LIPAをサポートする。たとえば、HeNB3 1103は、同じCSG IDを有するLIPA−対応可能セルとして作用し、LIPA−対応可能セルは、その後、UE1001により選択される。ステップ1116において、UE1110は、HeNB3 1103とRRC接続を構築する。ステップ1117において、UE1110は、MME1104とLIPA PDN接続を構築し、LIPA PDN接続は、NAS接続の一部で、接続ベアラーをセットアップする。注意すべきことは、RLF−トリガーは、セル再選択の例のひとつである。一例において、セル再選択は、セルリダイレクト情報を有する接続解除(または、拒否)によりトリガーされる。UEは、リダイレクト情報と保存されたLIPA−対応可能セル情報を考慮することにより、セル再選択を実行することができる。
【0035】
図12は、一実施形態によるNASシグナリングにより、LIPA指示を提供する方法のフローチャートである。ステップ1201において、UEは、移動通信ネットワークで、LIPA情報を得る。一例において、LIPA情報は、移動通信ネットワーク中、MMEからのNASメッセージ中に含まれる。UEはLIPA情報を保存して、セル(再)選択期間中、LIPA−対応可能セルの優先順序を決定することができる。ステップ1202において、UEは、セル選択、または、セル再選択を実行する。UEは、異なるセルで、各種測定を実行して、UEは、最高リンク品質を有するセルを選択することができる。UEは、また、どのセルがLIPA−対応可能であるかを考慮する。ステップ1203において、UEは、HeNBと、選択されたLIPA−対応可能セル中で、RRC接続を構築する。ステップ1204において、UEは、MMEと、選択されたLIPA−対応可能セル中で、LIPA PDN接続を構築する。
【0036】
一般に、設計目標がRANに対し影響が少ない場合、UE設定、または、NASシグナリングの方法が応用される。UEは、セル選択、または、セル再選択実行前、高層から、ある優先度(たとえば、LIPA−対応可能セル)を得る。よって、提案される方法は、セル(再)選択増強と見なされる。NASとRRC LIPA指示は独立している(たとえば、共存)。RRCシグナリングは、ASレベルで、LIPAサポートを示すのに用いられ、NASシグナリングは、LIPAサポートのHeNB、または、CSGのリストを伝送するのに用いられる。
【0037】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。