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特許5714782配信制御装置、配信制御方法、プログラム及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5714782
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】配信制御装置、配信制御方法、プログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20150416BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20150416BHJP
【FI】
   G06F13/00 540R
   G06Q30/02 150
【請求項の数】12
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-547596(P2014-547596)
(86)(22)【出願日】2014年5月14日
(86)【国際出願番号】JP2014062877
【審査請求日】2014年9月30日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116942
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 雅信
(74)【代理人】
【識別番号】100167704
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕人
(74)【代理人】
【識別番号】100114122
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸夫
(74)【代理人】
【識別番号】100086841
【弁理士】
【氏名又は名称】脇 篤夫
(72)【発明者】
【氏名】御厨 準
(72)【発明者】
【氏名】星 永亮
【審査官】 小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−077181(JP,A)
【文献】 特開2004−078625(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1種別端末と第2種別端末が設けられた端末種別から、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面をユーザ端末に表示させる処理を行う選択画面提示処理部と、
登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツとして、該コンテンツの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能コンテンツを生成するコンテンツ生成部と、
前記選択画面に基づいて回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された前記端末判定可能コンテンツの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理する端末情報管理部と、
蓄積された前記端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、前記回答情報と前記主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定する対象端末設定部と、
前記配信対象端末種別に基づいて前記端末判定可能コンテンツの配信処理を行う配信処理部とを備え、
前記対象端末設定部は、
前記回答情報が得られた場合は該回答情報に基づいて前記配信対象端末種別を設定し、
最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第1種別端末とされた状態において、前記第2種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定し、
最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態、または、回答情報が得られずに前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末が前記配信対象端末種別として設定された状態を維持する
配信制御装置。
【請求項2】
前記対象端末設定部は、最新の前記回答情報が前記第1種別端末で前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記選択画面を表示させずに前記配信対象端末種別を前記第1種別端末に設定する
請求項に記載の配信制御装置。
【請求項3】
前記選択画面に基づいた回答が得られない場合において、
前記対象端末設定部は前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定する
請求項に記載の配信制御装置。
【請求項4】
記第1種別端末用のコンテンツの配信を受諾しているユーザに対して、
前記対象端末設定部はユーザごとに前記配信対象端末種別の設定をおこない、
前記配信処理部は前記配信処理を行う
請求項1に記載の配信制御装置。
【請求項5】
前記対象端末設定部は蓄積された前記端末判定情報における端末種別の割合を用いて前記主端末種別を判定する
請求項1に記載の配信制御装置。
【請求項6】
記対象端末設定部は蓄積された前記端末判定情報における前記第1種別端末の割合が第1の閾値を上回ったことに応じて前記第1種別端末を主端末種別として判定し、前記端末判定情報における前記第1種別端末である割合が第2の閾値を下回ったことに応じて前記第2種別端末を主端末種別として判定する
請求項に記載の配信制御装置。
【請求項7】
前記第1の閾値が前記第2の閾値よりも大きな値とされた
請求項に記載の配信制御装置。
【請求項8】
コンテンツ配信先情報を登録する際のウェブページを閲覧した端末種別に応じて、
前記第1の閾値と前記第2の閾値の一方または両方が設定される
請求項に記載の配信制御装置。
【請求項9】
前記選択画面に基づいた回答が得られた場合において、
前記対象端末設定部は、前記回答の後に蓄積された前記端末判定情報に基づいて前記主端末種別を判定する
請求項1に記載の配信制御装置。
【請求項10】
情報処理装置に実行させる配信制御方法であって、
少なくとも第1種別端末と第2種別端末が設けられた端末種別から、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面をユーザ端末に表示させる処理を行い、
登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツとして、該コンテンツの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能コンテンツを生成し、
前記選択画面に基づいて回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された前記端末判定可能コンテンツの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理し、
蓄積された前記端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、前記回答情報と前記主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定し、
前記配信対象端末種別に基づいて前記端末判定可能コンテンツの配信処理を行い、
前記配信対象端末種別の設定において、
前記回答情報が得られた場合は該回答情報に基づいて前記配信対象端末種別を設定し、
最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第1種別端末とされた状態において、前記第2種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定し、
最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態、または、回答情報が得られずに前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末が前記配信対象端末種別として設定された状態を維持する
配信制御方法。
【請求項11】
演算処理装置に実行させるプログラムであって、
少なくとも第1種別端末と第2種別端末が設けられた端末種別から、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面をユーザ端末に表示させる手順と、
登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツとして、該コンテンツの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能コンテンツを生成する手順と、
前記選択画面に基づいて回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された前記端末判定可能コンテンツの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理する手順と、
蓄積された前記端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、前記回答情報と前記主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定する手順と、
前記配信対象端末種別に基づいて前記端末判定可能コンテンツの配信手順とを備え、
前記配信対象端末種別を設定する手順は、
前記回答情報が得られた場合は該回答情報に基づいて前記配信対象端末種別を設定し、
最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第1種別端末とされた状態において、前記第2種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定し、
最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態、または、回答情報が得られずに前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末が前記配信対象端末種別として設定された状態を維持する
プログラム
【請求項12】
演算処理装置に実行させるプログラムを記憶した記憶媒体であって、
少なくとも第1種別端末と第2種別端末が設けられた端末種別から、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面をユーザ端末に表示させる手順と、
登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツとして、該コンテンツの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能コンテンツを生成する手順と、
前記選択画面に基づいて回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された前記端末判定可能コンテンツの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理する手順と、
蓄積された前記端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、前記回答情報と前記主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定する手順と、
前記配信対象端末種別に基づいて前記端末判定可能コンテンツの配信手順とを備え、
前記配信対象端末種別を設定する手順は、
前記回答情報が得られた場合は該回答情報に基づいて前記配信対象端末種別を設定し、
最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第1種別端末とされた状態において、前記第2種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定し、
最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態、または、回答情報が得られずに前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末が前記配信対象端末種別として設定された状態を維持する
プログラムを記憶した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに配信するコンテンツの配信処理に関する配信制御装置、配信制御方法、プログラム及び記憶媒体についての技術分野に関する。具体的には、ユーザの端末種別を考慮したコンテンツの配信処理に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2006−079309
【背景技術】
【0003】
特許文献1に示すように、商品の広告手法として電子メールを用いた手法が普及している。また、ユーザが電子メールを閲覧する端末としては、フィーチャーフォンやPC(Personal Computer)に加えて、スマートフォンなどの端末が普及している。
一般的には、広告メールはPCで閲覧されるよりも、即時閲覧性を備えたスマートフォンで閲覧された方が広告価値が高くなる傾向がある。
この状況に鑑み、スマートフォンに向けた広告用の電子メールの配信と、PC用に向けた広告用の電子メールの配信とで、広告の価格を変える場合がある。
この場合には、スマートフォンに向けて配信された電子メールはスマートフォンで閲覧されることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、同一の電子メールアドレスに配信された電子メールをPCで閲覧したりスマートフォンで閲覧したり、状況により閲覧端末を使い分けるユーザが増えており、配信された電子メールをPCで閲覧するかスマートフォンで閲覧するかの選択は、基本的にユーザに委ねられているため、配信側でコントロールすることはできない。
そこで、本発明は、電子メールを閲覧する端末種別に応じて生成されて配信される電子メール等のコンテンツが、なるべく適した種別の端末で閲覧されるようにコンテンツ配信を制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明に係る配信制御装置は、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面をユーザ端末に表示させる処理を行う選択画面提示処理部と、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツとして、該コンテンツの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能コンテンツを生成するコンテンツ生成部と、前記選択画面に基づいて回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された前記端末判定可能コンテンツの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理する端末情報管理部と、蓄積された前記端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、前記回答情報と前記主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定する対象端末設定部と、前記配信対象端末種別に基づいて前記端末判定可能コンテンツの配信処理を行う配信処理部とを備えたものである。
従って、回答情報と端末判定情報を併用することで、ユーザが電子メールの閲覧に用いる端末種別を考慮してコンテンツが配信される。
【0006】
また、上記した本発明に係る配信制御装置においては、前記対象端末設定部は前記回答情報が得られた場合は該回答情報に基づいて前記配信対象端末種別を設定するものである。
これにより、ユーザの回答した端末種別を尊重したコンテンツが配信される。
【0007】
更に、上記した本発明に係る配信制御装置においては、端末種別として少なくとも第1種別端末と第2種別端末が設けられ、最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第1種別端末とされた状態において、前記第2種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記対象端末設定部は前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定し、最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態、または、回答情報が得られずに前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記対象端末設定部は前記第2種別端末が前記配信対象端末種別として設定された状態を維持し、前記選択画面提示処理部は前記選択画面を表示させる処理を行うものである。
従って、ユーザの選択に応じた配信設定がされる。即ち、回答情報が第1種別端末であるにも関わらず、主端末種別が第2種別端末と判定された場合は、配信対象端末種別をそのまま第2種別端末とする。
また、回答情報が第2種別端末又は未回答の状態で、主端末種別が第1種別端末と判定された場合は、配信対象端末種別をそのまま第1種別端末にはせずに、コンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面を提示する。これは、配信対象端末種別を第1種別端末とするには、少なくともユーザによる回答情報が第1種別端末であることが必要であることを意味する。
つまり第1種別端末と判定して第1種別端末用の電子メールを配信することはユーザの回答情報を尊重して慎重に行う。
これにより、コンテンツごとにかかる費用が変わる場合などにおいて、第1種別端末用に配信されたコンテンツをなるべく第1種別端末で閲覧してもらうようにする。
【0008】
更にまた、上記した本発明に係る配信制御装置においては、前記対象端末設定部は、最新の前記回答情報が前記第1種別端末で前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記選択画面を表示させずに前記配信対象端末種別を前記第1種別端末に設定するものである。
これにより、ユーザに対して選択画面を再度提示せずに、配信対象端末種別が設定される。
これは、ユーザの回答情報が第1種別端末であるため、配信対象端末種別を第2端末種別から第1端末種別へ移行することは、ユーザの意思に沿う形になるため、改めての選択画面の提示は不要となるからである。
【0009】
加えて、上記した本発明に係る配信制御装置においては、前記選択画面に基づいた回答が得られない場合において、前記対象端末設定部は前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定するものである。
第1種別端末を対象とした電子メールを配信することは、ユーザの回答情報を尊重した上で慎重に行うため、回答情報が得られない場合は、第二種別端末が優先的に配信対象端末種別として設定される。
これにより、例えば、第1種別端末用の広告は効果が高いが費用も高い場合などに、広告費用を抑えた配信制御装置を提供することができる。
【0010】
また、上記した本発明に係る配信制御装置においては、前記第1種別端末用のコンテンツの配信を受諾しているユーザに対して、前記対象端末設定部はユーザごとに前記配信対象端末種別の設定をおこない、前記配信処理部は前記配信処理を行うものである。
これにより、二つの端末種別のうち、ユーザが片方の端末種別用のコンテンツしか配信を受諾していない場合などに、余分な配信端末種別の設定や配信処理が行われない。
【0011】
更に、上記した本発明に係る配信制御装置においては、前記対象端末設定部は蓄積された前記端末判定情報における端末種別の割合を用いて前記主端末種別を判定するものである。
これにより、主端末種別を判定する処理において、複雑な計算が不要とされる。
【0012】
更にまた、上記した本発明に係る配信制御装置においては、前記対象端末設定部は蓄積された前記端末判定情報における前記第1種別端末の割合が第1の閾値を上回ったことに応じて前記第1種別端末を主端末種別として判定し、前記端末判定情報における前記第1種別端末である割合が第2の閾値を下回ったことに応じて前記第2種別端末を主端末種別として判定するものである。
これにより、端末種別の様々な判定条件に対応することができる配信制御装置を提供することができる。
【0013】
加えて、上記した本発明に係る配信制御装置においては、前記第1の閾値が前記第2の閾値よりも大きな値とされたものである。
これにより、主端末種別を変更する際の閾値にヒステリシスが設けられるため、頻繁に主端末種別が変更されるのを防ぐことができる。
【0014】
また、上記した本発明に係る配信制御装置においては、コンテンツ配信先情報を登録する際のウェブページを閲覧した端末種別に応じて、前記第1の閾値と前記第2の閾値の一方または両方が設定されるものである。
これにより、ユーザが主に使用している端末種別を推測できるため、ユーザの現状に合わせて閾値を設定することができる配信制御装置を提供することができる。
【0015】
更に、上記した本発明に係る配信制御装置においては、前記選択画面に基づいた回答が得られた場合において、対象端末設定部は、前記回答の後に蓄積された前記端末判定情報に基づいて前記主端末種別を判定するものである。
これにより、所定数の端末判定情報が蓄積されるまでの間、主端末種別の判定が行われず、更に、ユーザに対する選択画面の提示が行われないため、ユーザにとって煩わしくない配信制御装置を提供することができる。
【0016】
本発明に係る配信制御方法は、情報処理装置に実行させる配信制御方法であって、少なくとも第1種別端末と第2種別端末が設けられた端末種別から、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面をユーザ端末に表示させる処理を行い、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツとして、該コンテンツの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能コンテンツを生成し、前記選択画面に基づいて回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された前記端末判定可能コンテンツの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理し、蓄積された前記端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、前記回答情報と前記主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定し、前記配信対象端末種別に基づいて前記端末判定可能コンテンツの配信処理を行い、前記配信対象端末種別の設定において、前記回答情報が得られた場合は該回答情報に基づいて前記配信対象端末種別を設定し、最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第1種別端末とされた状態において、前記第2種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定し、最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態、または、回答情報が得られずに前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末が前記配信対象端末種別として設定された状態を維持するものである。
この配信制御方法により、ユーザが用いる端末種別を考慮したコンテンツが配信される。
【0017】
本発明に係るプログラムは、上記配信制御方法として実行する処理を演算処理装置に実行させるプログラムである。
本発明に係る記憶媒体は、上記プログラムを記憶した記憶媒体である。これらのプログラムや記憶媒体により上記の配信制御装置を実現する。
【発明の効果】
【0018】
ユーザが用いる端末種別を考慮したコンテンツが配信され、これによってスマートフォンに向けて配信されたコンテンツがスマートフォンで閲覧されやすくすることができる。

本発明によれば、電子メールを閲覧する端末種別に応じて生成されて配信される電子メール等のコンテンツが、なるべく適した種別の端末で閲覧されるようにコンテンツ配信を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態の全体の構成を示す図である。
図2】本実施の形態の配信制御装置のブロック図を示す図である。
図3】選択画面としてのモーダル画面を示す図である。
図4】各種端末種別情報の関係を説明するための図である。
図5】ユーザデータベースの例を説明するための図である。
図6】本実施の形態のコンピュータのブロック図である。
図7】実施の形態におけるサービス登録時の処理の流れを示す図である。
図8】実施の形態における電子メール閲覧時の処理の流れを示す図である。
図9】実施の形態における主端末種別判定処理の例を示す図である。
図10】実施の形態における主端末種別判定処理の別の例を示す図である。
図11】実施の形態における主端末種別判定処理の別の例を概略的に説明するための図である。
図12】モーダル画面の表示に係る変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本実施の形態においては、ユーザにサービスを提供するサービス提供システム1を例に説明を行う。
ユーザに提供するサービスとしては、例えば、クレジットカードに関する決済などの一連のサービスや、電子モールにおける商品の売買などの一連のサービスなどを挙げることができる。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.全体構成>
<2.ハードウェア構成>
<3.処理の流れ>
[3−1.サービス登録時の処理の流れ]
[3−2.電子メールの閲覧に関する処理の流れ]
<4.主端末種別判定処理>
[4−1.第1の処理例]
[4−2.第2の処理例]
<5.モーダル画面の表示に係る変形例>
[5−1.第1の変形例]
[5−2.第2の変形例]
<6.その他の変形例>
<7.まとめ>
<8.プログラム及び記憶媒体>
【0021】
<1.全体構成>
本実施の形態のサービス提供システム1を含むネットワークシステム全体の構成を図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、ユーザに各種のサービスを提供するサービス提供システム1は、電子メールサーバ3、ユーザ端末4、4、・・・と通信ネットワーク2を介して相互に通信可能な状態に接続されている。
サービス提供システム1は、各種のサービスを提供する機能や、ユーザを管理する機能や、広告を管理する機能などを備えた情報処理装置を備えている。
【0022】
サービスを提供する機能としては、ユーザに対して各種のサービスを行う機能であり、例えば、各種ウェブページのHTML(HyperText Markup Language)データを作成しユーザ端末4上に表示させる処理やユーザのログイン処理などを行う。また、サービス提供システム1がクレジットカードに関する一連のサービスを提供するシステムである場合には、例えば、ユーザのクレジットカードの利用状況を閲覧させるための処理などを行う。また、サービス提供システム1が電子モールにおける各種サービスを提供するシステムである場合には、例えば、ユーザの商品検索に基づいて商品を検索する処理や、商品をお気に入りに登録するための処理などを行う。
【0023】
ユーザを管理する機能としては、ユーザ情報をデータベースに格納する処理や、データベースからユーザ情報を取得する処理などを行う。
広告を管理する機能としては、ユーザに配信する電子メールに付する広告やユーザ端末4上で動作するウェブブラウザに表示させる広告などの情報を管理する処理を行う。また、新たな広告主から取得した広告データをデータベースに記憶する処理や、不要となった広告をデータベースから削除する処理なども行う。
【0024】
通信ネットワーク2の構成は特に限定されるものではなく、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、CATV(Community Antenna TeleVision)通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網などが想定される。
また通信ネットワーク2の全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線などの有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、ブルートゥース(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網などの無線でも利用可能である。
【0025】
サービス提供システム1には、図2に示すように、コンテンツをユーザに配信する際の後述する各種処理を実行する配信制御装置5が設けられている。
本実施の形態において、配信制御装置5は、サービス提供システム1がユーザに対して提供するサービスに付随して行われる電子メールの配信を行う装置として用いられる例を説明する。配信制御装置5がユーザに対して配信する電子メールとしては、例えば、商品の広告を付したメールマガジンなどの電子メールである。
本実施の形態では、メールマガジンなどの電子メールが、本発明の請求項における「コンテンツ」に相当する。また、電子メールアドレスが、本発明の請求項における「コンテンツ配信先情報」に相当する。
【0026】
図1に示す電子メールサーバ3は、自身の記憶領域内に電子メールボックスを持つユーザ宛の電子メールを受信したときは、当該ユーザの電子メールボックスにその電子メールを配信する処理を行い、自身の記憶領域内に電子メールボックスを持たないユーザ宛の電子メールを受信したときは、図示しない他の電子メールサーバ3へ受信した電子メールを転送する処理を行う。更に、ユーザからの電子メール閲覧要求に応じて、ユーザ端末4に電子メールに関する情報を送信する処理なども行う。
ユーザ端末4は、配信制御装置5から配信された電子メールを閲覧するためにユーザが使用する端末であり、通信機能を備えたPC(Personal Computer)やフィーチャーフォンやPDA(Personal Digital Assistants)、或いは、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスなどである。
【0027】
図2に示す配信制御装置5は、ユーザ端末4、4、・・・の端末種別を考慮して広告を付した電子メールを生成し、ユーザ端末4、4、・・・に対して配信を行う。これらの処理を行うために、サービス提供システム1は、ユーザのID(Identification)やコンテンツ配信先情報としての電子メールアドレスやユーザの端末種別の情報などが記憶されたユーザDB(Database)6、広告の情報が記憶された広告DB7、及び、電子メールを閲覧する端末種別の解析に用いられる画像ファイルが記憶された画像DB8と情報の送受信が可能に接続されている。
【0028】
配信制御装置5は、図2に示すように、選択画面提示処理部5aと、端末情報管理部5bと、アクセス解析部5cと、対象端末設定部5dと、コンテンツ生成部としての電子メール生成部5eと、配信処理部5fと、通信制御部5gとを備えて構成されている。
配信制御装置5における上記の各部は、単体の情報処理装置で構成されていてもよいし、上述した各種のサービスを提供する機能や、ユーザを管理する機能や、広告を管理する機能などを備えた情報処理装置を含めた複数の情報処理装置で構成されていてもよい。
【0029】
選択画面提示処理部5aは、配信された電子メールを閲覧する端末種別をユーザに選択させるための選択画面をユーザ端末に表示させる処理を行う。例えば、図3に示すように、ユーザ端末上に選択画面としてのモーダル画面9が表示される。
モーダル画面9は、質問に対する回答を行うなど、ユーザが適切な応答を行わないと元の画面に戻ることができないようにユーザ端末4上に表示される画面であり、一般的には、エラー情報などの重要な情報の表示や必要な情報の入力の際などに用いられる。
モーダル画面9には、説明文9aとして「○○○@△△.com宛に配信された電子メールを閲覧する端末をお答えください。」という文章が表示され、その下方には「スマートフォン」という選択肢項目名9bと「スマートフォン以外」という選択肢項目名9bが表示され、それぞれの選択肢項目名9bの左方にはラジオボタン9cがそれぞれ配置されている。また選択肢項目名9bの下方には、回答ボタン9dが配置され、回答ボタン9dが押下されることにより、ラジオボタン9cによって選択された選択肢項目名9bの情報が配信制御装置5に送信される。
モーダル画面9には、モーダル画面9に表示された質問に対する回答を行わずにモーダル画面9の表示を終了するためのクローズボタン9eが右上に配置されている。クローズボタン9eが押下されると、ラジオボタン9cによって選択された選択項目名9bの情報は配信制御装置5に送信されずにモーダル画面9の表示が終了する。
【0030】
端末情報管理部5bは、選択画面としてのモーダル画面9に対するユーザの応答によって得られた端末種別を回答情報としてユーザごとに管理する。また、種別端末を特定可能な端末判定可能コンテンツとしての後述する端末判定可能電子メールをユーザが閲覧することによって判定されたユーザの端末種別を端末判定情報としてユーザごとに管理する。
端末判定情報は、閲覧に利用された端末種別を電子メール1通ごとに判定した情報とされる。つまり、10通の電子メールが開封された場合には、10個の端末判定情報を取得することができる。
回答情報と端末判定情報は、ユーザDB6に記憶され、ユーザごとに管理される。特に回答情報に関して同一ユーザの回答情報が複数ある場合には、最新の回答情報がユーザDB6に記憶される。
【0031】
アクセス解析部5cは、後述する端末判定可能電子メールの閲覧時における画像ファイルへのアクセスの解析を行う。具体的には、画像DB8に記憶された画像ファイルに対するユーザのアクセスを解析する処理を行う。
対象端末設定部5dは、ユーザごとにどの端末種別を対象とした電子メールを作成すればよいかを判定し、配信対象端末種別としてユーザDB6に記憶する処理を行う。具体的には、図4に示すように、対象端末設定部5dは、先ず、端末判定情報から主端末種別を判定する。主端末種別は、ユーザが主に使用している端末種別であり、例えば、直近の端末判定情報から判定してもよい。判定された主端末種別は、ユーザごとにユーザDB6に記憶される。
続いて、対象端末設定部5dは、上記したユーザごとに管理された回答情報と主端末種別に基づいて、配信対象端末種別を設定し、ユーザDB6に記憶する。
【0032】
図2における電子メール生成部5eは、電子メールの閲覧に用いられたユーザの端末種別を判定するためのソースコードが付加された電子メールを端末判定可能電子メールとして生成する処理を行う。端末種別を判定するためのソースコードとは、例えば、電子メールに埋め込まれたイメージタグなどである。電子メールを閲覧すると、埋め込まれたイメージタグに基づいて画像DB8に記憶された画像ファイルへのアクセスが発生する。このアクセスを解析することにより、ユーザが電子メールの閲覧に用いた端末種別を判定することができる。
また、ユーザごとに異なる画像ファイルへアクセスさせるようにイメージタグを電子メールに付加することにより、ユーザごとのアクセス解析が可能となる。このために、電子メール生成部5eは、ユーザDB6にユーザごとの画像ファイル情報(例えば画像へのURLや画像IDなど)を記憶する処理を行う。
更に、電子メール生成部5eは、広告の情報を広告DB7から取得し、端末判定可能電子メールに広告を付する処理を行う。
【0033】
配信処理部5fは、ユーザDB6に記憶された配信対象端末種別に基づいて、電子メール生成部5eで作成された端末判定可能電子メールを各ユーザに配信する処理を行う。
通信制御部5gは、配信制御装置5が外部の端末などと情報をやりとりするための制御を行う。具体的には、ユーザに対するモーダル画面9の提示に関する通信や、電子メールの配信に関する通信や、画像DB8に記憶された画像ファイルの解析に関する通信のための制御が実行される。
【0034】
ユーザDB6は、例えば図5に示すように、ユーザIDと電子メールアドレスと端末種別情報が紐付けられて記憶されている。端末種別情報としては、ユーザに提示したモーダル画面9に基づいて得られた回答情報と、ユーザに配信された端末判定可能電子メールの閲覧に基づいて得られた端末判定情報と、端末判定情報から判定された主端末種別と、回答情報と主端末種別から設定された配信対象端末種別の各情報がある。
図5に示すユーザDB6に記憶された情報は、ある電子メールマガジン(例えば、「○○通信」)に関するユーザ情報の一部を抜粋したものである。そのため、表に記載された各ユーザは、「○○通信」の配信を許可したユーザとなる。尚、ユーザごとの「○○通信」に対する配信許可情報(例えば配信許可フラグなど)が記憶されていてもよい。この場合には、一度配信を許可したが、その後配信を拒否したユーザも表に含めることができる。また、全ての電子メールマガジンに関するユーザ情報が一つの表にまとめられていてもよく、その場合には、各電子メールマガジンに対する配信許可情報が記憶される。
【0035】
広告DB7は、ユーザに配信される電子メールに付加される広告の情報が記憶されている。
画像DB8は、端末判定可能電子メールにイメージタグとして付加されたURL(Uniform Resource Locator)に紐付けられた画像ファイルが記憶されている。
【0036】
<2.ハードウェア構成>
図6は、図1及び図2に示したサービス提供システム1に属する各種の情報処理装置、配信制御装置5、電子メールサーバ3、ユーザ端末4のハードウエアを例示する図である。それぞれのサーバや端末におけるコンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM(Random Access Memory)103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、およびRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インターフェース105も接続されている。
入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、タッチパネルなどよりなる入力装置106、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力装置107、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などより構成される記憶部108、通信ネットワーク2を介しての通信処理や機器間通信を行う通信部109が接続されている。
入出力インターフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
【0037】
このようなコンピュータ装置では、通信部109による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われたり、リムーバブルメディア111を介したデータやプログラムの受け渡しが可能である。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、サービス提供システム1に属する配信制御装置5などの各種の情報処理装置、電子メールサーバ3、ユーザ端末4のそれぞれにおいて後述する情報処理や通信が実行される。
尚、サービス提供システム1に属する配信制御装置5などの各種の情報処理装置、電子メールサーバ3、ユーザ端末4を構成するそれぞれの情報処理装置は、図3のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LANなどによりシステム化されていてもよいし、インターネットなどを利用したVPN(Virtual Private Network)などにより遠隔地に配置されたものでもよい。
【0038】
<3.処理の流れ>
次に、配信制御装置5で行われる各処理の流れについて、図7及び図8を参照しながら説明する。
[3−1.サービス登録時の処理の流れ]
先ずは、サービス登録時の処理の流れについて図7を参照して説明する。
尚、図7中に破線で示したものは、サービス提供システム1とユーザ端末4の間で送受信される情報や要求などを表している。
【0039】
サービス登録時の処理は、ユーザがサービス提供システム1が提供するサービスを享受する際に必要となるユーザ情報を登録するために、初めに行われる処理である。例えば、ユーザがサービス利用のために開いたウェブページから遷移可能なユーザ登録ページ上でユーザが所定の操作を行うことにより実行される処理である。
サービス登録時の処理では、先ず、図7に示すように、ステップS201において、登録画面要求処理がユーザ端末4によって実行される。
登録画面要求処理によって、ユーザ端末4からサービス提供システム1に登録画面の表示要求が行われると、ステップS101において、サービス提供システム1は、登録画面生成処理が実行される。登録画面生成処理では、要求を受信するごとに登録画面を表示するためのHTMLデータを生成してもよいし、いずれかのデータベースに記憶されたHTMLデータを取得してもよい。
続いて、サービス提供システム1はステップS102において、ユーザ端末4のウェブブラウザ上に登録画面を表示させるための処理を行う。ここでは、例えば、ステップS101で生成したHTMLデータをユーザ端末4へ送信する処理などを行う。
【0040】
HTMLデータを受信したユーザ端末4は、HTMLデータに基づいたウェブページをユーザ端末4上に表示させた後、ステップS202において、登録情報の入力が行われたか否かを判定する処理を行う。ステップS202において登録情報の入力が行われたと判定した場合には、ステップS203においてユーザ端末4は、電子メールアドレスの入力が行われたか否かの判定を行う。ステップS203において電子メールアドレスの入力が行われたと判定した場合には、ユーザ端末4はステップS204において、図3で示したモーダル画面9の表示を行う。具体的には、電子メールアドレスの入力欄に文字列入力がされたことに応じてモーダル画面9を表示させるソースコードが実行される。
【0041】
ここで、ステップS204で選択画面提示処理部5aが行う、ユーザに端末種別を選択させるモーダル画面9を表示させる処理は、モーダル画面9を表示させるソースコードを付したHTMLデータを送信する処理として実行される。
尚、電子メールを閲覧する端末をユーザに入力させることができれば、モーダル画面9を用いなくてもよい。例えば、登録画面の電子メールアドレス入力欄の下方に端末種別をラジオボタンと共に示し、端末種別をユーザに選択させてもよい。
【0042】
ステップS202において登録情報の入力が行われていないと判定した場合、及び、ステップS203において電子メールアドレスの入力が行われていないと判定した場合は、ユーザ端末はステップS202の処理を繰り返し実行する。
【0043】
モーダル画面9がユーザ端末4に表示された後、ユーザ端末4はステップS205において、回答ボタン9dが押下されたか否かを判定する処理を実行する。ステップS205において回答ボタン9dが押下されたと判定した場合は、ユーザ端末4はステップS206において回答情報送信処理を実行する。回答情報送信処理が実行されると、ユーザ端末4からサービス提供システム1に回答情報が送信される。
ステップS205において回答ボタン9dが押下されていないと判定した場合は、ユーザ端末4はステップS207において、クローズボタン9eが押下されたか否かを判定する。ステップS207においてクローズボタン9eが押下されたと判定した場合は、ユーザ端末4はステップS208において、未回答通知処理を実行する。未回答通知処理では、ユーザがモーダル画面9に表示された説明文9a、つまり、電子メールを閲覧する端末種別を問う設問に回答しなかったこと(未回答通知)がサービス提供システム1へ送信される。
ステップS207においてクローズボタン9eが押下されていないと判定した場合は、モーダル画面9の回答ボタン9d、及び、クローズボタン9eが双方ともに押下されていないため、ユーザ端末4はステップS205の処理を再び実行する。
【0044】
サービス提供システム1は、ステップS206に応じて回答情報を受信すると、或いは、ステップS208に応じて未回答通知を受信すると、ステップS103において、ユーザDB更新処理を実行する。
ユーザDB更新処理では、ユーザDB6に回答情報と配信対象端末種別の情報を設定する処理が行われる。配信対象端末種別は、ユーザによる回答が得られた場合は、ユーザ回答に基いた端末種別を配信対象端末種別として設定する。
ここで、以下の説明で用いる端末種別について説明する。以下の説明では、第1種別端末としての「スマートフォン」と、第2種別端末としての「PC」との二つの端末種別に分類する。また、「スマートフォン」と「PC」以外の端末種別(例えばフィーチャーフォンなど)については、全て「PC」に分類する。また、回答情報としては、「スマートフォン」の場合と「PC」の場合と回答情報が得られなかった場合(「未回答」)の3種類を考える。
従って、ステップS103における配信対象端末種別の設定では、回答情報が「スマートフォン」であった場合には、配信対象端末種別を「スマートフォン」に設定し、「PC」であった場合には配信対象端末種別を「PC」に設定する。また、「未回答」であった場合も、配信対象端末種別を「PC]に設定する。
【0045】
尚、図7に示したサービス登録時の処理の流れにおいては省略したが、サービス提供システム1が提供するサービスを利用するにあたって必要となるユーザのIDやパスワードなどのユーザ情報をユーザDB6に記憶する処理も適宜行われる。
また、ステップS103のユーザDB更新処理は、登録画面に配置された入力項目に対する一連の入力作業が終了し、完了ボタンや登録ボタンが押下された後に実行してもよい。
【0046】
[3−2.電子メールの閲覧に関する処理の流れ]
続いて、ユーザが配信された電子メールを閲覧した際の各処理の流れを図8を参照して説明する。
先ず、サービス提供システム1の電子メール生成部5eは、ステップS301で、電子メールの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能電子メールの作成を行う。この電子メールには、端末の判定が可能となるように、例えば、画像ファイルへのリンクを備えた画像タグが埋め込まれている。画像ファイルは、画像DB8へ記憶されており、ユーザが電子メールを閲覧した際に発生する画像DB8へのアクセスを解析することにより、サービス提供システム1はユーザ情報の取得が可能とされる。また、必要に応じて、端末判定可能電子メールに付する広告のデータを広告DB7から取得し、端末判定可能電子メールに付加する処理を行う。
続いて、サービス提供システム1の配信処理部5fは、ステップS302において、端末判定可能電子メールの送信を実行する。この処理に伴い、端末判定可能電子メールは、ユーザの電子メールボックスが設置された電子メールサーバ3へ配信される。端末判定可能電子メールの配信は、ユーザDB6に記憶された電子メールアドレスを対象として行われる。
【0047】
続いて、ステップS401において、ユーザ端末4は端末判定可能電子メールの受信処理を実行する。受信処理は、例えば、ユーザの電子メールボックスが設置された電子メールサーバ3に新たな電子メールが配信されたことの通知を受け取る処理や、ユーザ端末4が電子メールサーバ3から配信された電子メールの情報を受信する処理などである。
【0048】
次に、ユーザの操作に基づき、ユーザ端末4はステップS402で、端末判定可能電子メールの開封処理を実行する。開封処理では、電子メールを閲覧するソフトウェア(メーラ)上で電子メールの本文を表示する処理を行うと共に、端末判定可能電子メールに付されたソースコードに基づいて画像DB8に記憶された画像ファイルにアクセスする処理を実行する。この処理により、サービス提供システム1はユーザ端末4の端末種別などを把握することができるようになる。例えば、ユーザ端末4から画像DB8に記憶された画像ファイルへのアクセスを解析することにより、ユーザ端末4の端末種別の情報などを取得することができる。画像ファイルとしては、例えば、1ピクセルの無色透明の画像などが用いられる。
【0049】
続いて、サービス提供システム1のアクセス解析部5cは、ステップS303において、端末判定情報取得処理を実行する。端末判定情報取得処理では、端末判定可能電子メールの開封に伴ってユーザ情報と電子メールの閲覧に用いられた端末種別の情報を取得し、端末情報管理部5bに送信する処理を行う。即ち、画像DB8に記憶された画像ファイルへのアクセスを解析することにより、ユーザが使用した端末種別の情報を取得する。
ユーザ情報と端末判定情報を受信した端末情報管理部5bは、端末判定情報をユーザDB6に記憶する処理を行う。つまり、端末判定可能電子メールが1通開封されるごとに、端末判定情報が一つ取得され、ユーザDB6に蓄積される。
【0050】
次に、サービス提供システム1の対象端末設定部5dは、ステップS304において、主端末種別判定処理を行う。主端末種別判定処理は、ユーザDB6にユーザごとに蓄積された端末判定情報を取得し、それに基づいて主端末種別を判定してユーザDB6に記憶する処理であり、ユーザが電子メールの閲覧に主に用いる端末種別を判定する処理である。即ち、主端末種別とは、電子メールの閲覧に伴い判定したユーザの主な使用端末種別の情報となる。
主端末種別判定処理については、いくつかの例を後述する。
【0051】
主端末種別判定処理を実行した後、サービス提供システム1の対象端末設定部5dは、ステップS305において、電子メールを開封したユーザの回答情報によって得られた端末種別によって分岐する処理を実行する。
ステップS305では、ユーザDB6から取得した回答情報が「スマートフォン」であるか否かを判定し、分岐する。回答情報が「スマートフォン」であると判定した場合は、対象端末設定部5dはステップS306で、電子メールを開封したユーザの主端末種別によって分岐を行う処理を実行する。
主端末種別としては、例えば、「スマートフォン」と「PC」と「未確定」の3種類のステータスを設ける。
ステップS306では、主端末種別が「スマートフォン」若しくは「PC」であるか否かによって分岐する処理を実行する。主端末種別が「スマートフォン」若しくは「PC」である場合、即ち、「未確定」以外の場合、対象端末設定部5dは、ステップS307で、主端末種別を配信対象端末種別として設定し、ユーザDB6に記憶する処理を行う。つまり、主端末種別が「スマートフォン」である場合は配信対象端末種別を「スマートフォン」に設定し、主端末種別が「PC」である場合は配信対象端末種別を「PC」に設定する処理を行う。
尚、ここでの主端末種別の情報は、ユーザDB6から取得してもよいし、ステップS304で行った主端末種別判定処理の結果をサービス提供システム1の記憶領域に保存しておき、そこから取得してもよい。
【0052】
ステップS306の判定処理において、主端末種別が「未確定」である場合は、対象端末設定部5dはステップS308において、配信対象端末種別を「スマートフォン」に設定する処理を行う。即ち、ステップS305においてユーザの回答情報を確認した結果「スマートフォン」となっていることを鑑み、ユーザの回答情報を尊重して配信対象端末種別を設定する処理である。
【0053】
ステップS305でユーザDB6に記憶された回答情報が「スマートフォン」でないと判定した場合、即ち、回答情報が「PC」若しくは「未回答」である場合、サービス提供システム1の対象端末設定部5dはステップS309において、回答情報が「PC」であるか否かを判定する処理を行う。回答情報が「PC」であると判定した場合、対象端末設定部5dはステップS310において、主端末種別が「スマートフォン」であるか否かによって分岐する処理を実行する。主端末種別が「スマートフォン」である場合、即ち、回答情報が「PC」であるにもかかわらず電子メールの閲覧に実際に用いられている端末を判定して得られた主端末種別が「スマートフォン」である場合、サービス提供システム1の選択画面提示処理部5aはステップS311において、図3に示したモーダル画面9を表示させるモーダル画面表示処理を行う。つまり、回答情報と主端末種別が乖離しているため、ユーザに対して端末種別の確認を行う処理である。
尚、モーダル画面9は、ユーザがサービス提供システム1が提供するサービスにログインしたときに表示されるようにしてもよい。この場合には、ステップS311のモーダル画面表示処理として、ユーザDB6に記憶されたモーダル画面表示フラグを「ON」にする処理を行う。従って、ユーザがサービスにログインした際に、サービス提供システム1がモーダル画面表示フラグを確認することにより、端末種別の回答情報を得るためのモーダル画面9を表示させることができる。
【0054】
続いて、サービス提供システム1の対象端末設定部5dはステップS312で、回答情報が「スマートフォン」であるか否かを判定する処理を行う。この処理は、ステップS311でユーザに提示したモーダル画面9に基づいた回答情報を確認する処理であるため、ステップS311で表示したモーダル画面9に対する操作が完了した後に行われる。従って、上記したようにモーダル画面表示フラグを用いることによってユーザがサービスにログインした際にモーダル画面9を表示する場合には、ログイン後のモーダル画面9に対する操作が完了した後にステップS312の処理が実行される。尚、モーダル画面9に対する操作が完了するとは、図3における回答ボタン9dを押下する操作、または、クローズボタン9eを押下する操作が完了することである。
【0055】
ステップS312で回答情報が「スマートフォン」であると判定した場合には、回答情報と主端末種別が共に「スマートフォン」であるため、サービス提供システム1の対象端末設定部5dはステップS313において、配信対象端末種別を「スマートフォン」に設定する。また、端末情報管理部5bは、回答情報として「スマートフォン」をユーザDB6に記憶する処理を行う。更に、対象端末設定部5dは配信対象端末種別として「スマートフォン」をユーザDB6に記憶する処理を行う。
ステップS312で回答情報が「スマートフォン」でないと判定した場合、つまり、回答情報が「PC」若しくは「未回答」であると判定した場合、サービス提供システム1の対象端末設定部5dは、ステップS314において、主端末種別を「未確定」に設定し、端末判定情報をクリアする処理を行う。この処理は、ユーザに端末判定可能電子メールを送信するごとにモーダル画面9をユーザ端末4上に表示させてしまうことを防止するための処理である。例えば、主端末種別が直近の数件の端末判定情報に基づいて設定される場合、モーダル画面に基づいてユーザから端末種別が「PC」という回答情報を得ているにもかかわらず、次の端末判定可能電子メールの閲覧に応じて直近の数件端末判定情報からステップS310で主端末種別は「スマートフォン」であると再度判定され、ステップS311のモーダル画面表示処理が実行される可能性がある。そこで、度々モーダル画面9が提示されユーザが煩わしさを感じることを抑制するために、ステップS311のモーダル画面9の提示に基づいた回答情報(未回答の場合も含む)を取得した後は、端末判定情報をクリアし、主端末種別を「未確定」に変更することにより、再度所定数の端末判定情報がユーザDB6に蓄積されるまでの期間のモーダル画面9の提示を抑制する。
また、ステップS314において、端末情報管理部5bは、ステップS311のモーダル画面表示処理の結果得られた回答情報をユーザDB6に記憶する処理を実行する。このとき、得られた回答情報が「未回答」の場合には、ユーザDB6に「未回答」であることを記憶してもよいし、それ以前の「スマートフォン」若しくは「PC」とされた回答情報が記憶されている場合は、「スマートフォン」若しくは「PC」を記憶したままにしておいてもよい。即ち、「未回答」ではない有効な回答情報で直近のものを記憶したままにしておく処理となる。
【0056】
ステップS309において、回答情報が「PC」でないと判定した場合、つまり、回答情報が得られなかった(=「未回答」)と判定した場合、ユーザが配信された電子メールを閲覧した際の図8に示した一連の処理を終了する。
また、ステップS310において主端末種別が「スマートフォン」でない場合、即ち、回答情報が「PC」であり主端末種別が「PC」若しくは「未確定」の場合、同様に、図8に示した一連の処理を終了する。
【0057】
上述した一連の処理を具体例を用いてまとめると、以下のような処理が実行される。
(1)直近の有効な(未回答でない)回答情報が「スマートフォン」の場合
・スマートフォン用の電子メールを配信
・その後、PCで閲覧されるようになり、主端末種別が「PC」と判定されたら、PC用の電子メールを配信
・更にその後、スマートフォンで閲覧されるようになり、主端末種別が「スマートフォン」と判定されたら、その後の電子メールはスマートフォン用のものに再度切り替えて配信
・以降においても、主端末種別に基づいて、適宜切り替えて配信
(2)直近の有効な(未回答でない)回答情報が「PC」の場合
・PC用の電子メールを配信(配信ごとに端末判定情報取得)
・その後、スマートフォンで閲覧されるようになり、主端末種別が「スマートフォン」と判定されたら、モーダル画面9をユーザに提示
・モーダル画面9に対するユーザの回答により、(1)、(2)または(3)へ遷移
(3)現時点で回答情報が「未回答」の場合
・その時点において配信対象とされている端末種別に対する配信を継続
・ただし、この場合、回答情報が「スマートフォン」或いは「PC」となるまで、定期的(例えば月一度)にモーダル画面9をユーザに対して提示して、回答情報が「未回答」のままとなることを防止する
【0058】
<4.主端末種別判定処理>
[4−1.第1の処理例]
主端末種別判定処理の第1の処理例について、図9を参照して説明する。主端末種別判定処理の第1の処理例では、例えば、直近の端末判定情報における「スマートフォン」の割合、或いは、件数が閾値以上であるか否かによって、主端末種別を判定する。ここでは、「スマートフォン」の割合を用いて主端末種別を判定する例を説明する。
先ず、ステップS501において、サービス提供システム1の対象端末設定部5dによる端末判定情報の取得数が所定数以上か否かの判定が行われる。端末判定情報の取得数が所定数以上と判定された場合、対象端末設定部5dはステップS502において、「スマートフォン」の割合が閾値TH1以上か否かを判定する。例えば、端末判定情報の取得数の所定数が10件とされ、スマートフォンの割合が6割以上か否かを判定する場合は、TH1=6(割)となる。この場合、直近の10件以上の端末判定情報がユーザDB6に蓄積され、かつ、「スマートフォン」が6件以上の場合は、「スマートフォン」の割合が閾値TH1以上であると判定する。また、直近10件以上の端末判定情報がユーザDB6に蓄積されておらず、直近の10件の端末判定情報の取得が不可能である場合は、ステップS501において、端末判定情報の取得数が所定数(=10件)未満であると判定する。
【0059】
ステップS502において、「スマートフォン」の割合が閾値TH1以上であると判定した場合には、ステップS503において、サービス提供システム1の対象端末設定部5dは、主端末種別を「スマートフォン」と判定し、ユーザDB6に主端末種別として「スマートフォン」を記憶する処理を実行する。
ステップS502において、「スマートフォン」の割合が閾値TH1未満であると判定した場合には、ステップS504において、対象端末設定部5dは、主端末種別を「PC」と判定し、ユーザDB6に主端末種別として「PC」を記憶する処理を実行する。
【0060】
ステップS501において、端末判定情報の取得数が所定数未満と判定した場合、サービス提供システム1の対象端末設定部5dは、ステップS505において、主端末種別が「未確定」であると判定し、ユーザDB6の主端末種別として「未確定」を記憶する処理を実行する。
【0061】
[4−2.第2の処理例]
続いて、主端末種別判定処理の第2の処理例について、図10を参照して説明する。主端末種別判定処理の第2の処理例では、直近の端末判定情報における「スマートフォン」の割合、或いは、件数が第1の閾値以上である場合に主端末種別が「スマートフォン」であると判定し、「スマートフォン」である割合、或いは、件数が第2の閾値(<第1の閾値)未満である場合に主端末種別が「PC」であると判定する。即ち、主端末種別を変更する際の閾値にヒステリシスを設けている。ここでは、第1の閾値をTH2、第2の閾値をTH3(<TH2)として説明する。
【0062】
先ず、ステップS601において、サービス提供システム1の対象端末設定部5dは、端末判定情報の取得数が所定数以上か否かの判定を行う。この処理は、ステップS501の処理と同様となる。
ステップS601において、端末判定情報の取得数が所定数以上と判定された場合、対象端末設定部5dはステップS602において、直近の端末判定情報における「スマートフォン」の割合が閾値TH2以上か否かを判定する。
ステップS602において、「スマートフォン」の割合が閾値TH2以上であると判定した場合には、対象端末設定部5dはステップS603において、主端末種別を「スマートフォン」であると判定し、ユーザDB6に主端末種別として「スマートフォン」を記憶する処理を実行する。
【0063】
ステップS602において、「スマートフォン」の割合が閾値TH2未満であると判定した場合、対象端末設定部5dは、ステップS604において、直近の端末判定情報における「スマートフォン」の割合が閾値TH3未満か否かを判定する。
ステップS604において、「スマートフォン」の割合が閾値TH3未満と判定した場合には、ステップS605において対象端末設定部5dは、主端末種別を「PC」であると判定し、ユーザDB6に主端末種別として「PC」を記憶する処理を実行する。
【0064】
ステップS604において、「スマートフォン」の割合が閾値TH3以上と判定した場合、即ち、「スマートフォン」の割合が閾値TH2未満であり且つ閾値TH3以上である場合には、ステップS606において対象端末設定部5dは、ユーザDB6に既に記憶されている主端末種別が「未確定」か否かによって分岐する処理を実行する。ユーザDB6に記憶されている主端末種別が「未確定」である場合には、主端末種別を「スマートフォン」であると判定し、対象端末設定部5dは、ユーザDB6に主端末種別として「スマートフォン」を記憶するステップS605の処理を実行する。
ステップS606において、ユーザDB6に記憶されている主端末種別が「未確定」でない場合、即ち、主端末種別として「スマートフォン」若しくは「PC」のいずれかが記憶されている場合、主端末種別はそれまでの設定(「スマートフォン」若しくは「PC」)を維持したまま一連の処理を終了する。
【0065】
第2の処理例をまとめると、図11に示すように、直近の端末判定情報における「スマートフォン」である割合が閾値TH2以上である場合、即ち図11のD1の範囲に属する場合には、主端末種別が「スマートフォン」であると判定する。
また、直近の端末判定情報における「スマートフォン」である割合が閾値TH3未満である場合、即ち図11のD3の範囲に属する場合には、主端末種別が「PC」であると判定する。
更に、直近の端末判定情報における「スマートフォン」である割合が閾値TH3以上であり閾値TH2未満である場合、即ち図11のD2の範囲に属する場合には、基本的には、主端末種別を変更せずに維持する。ただし、主端末種別が「未確定」となっている場合は、主端末種別が「PC」であると判定する。
【0066】
<5.モーダル画面の表示に係る変形例>
[5−1.第1の変形例]
第1の変形例を図12Aを参照して説明する。
第1の変形例では、図8のステップS305からステップS311へと続く処理の一部異なる。従って、ここでは、図8と異なる部分の説明のみ行う。
図8に示した例では、ユーザからの回答情報が得られなかった(=「未回答」)である場合はユーザに対するモーダル画面9の提示を行わない。即ち、ユーザの回答情報とサービス提供システム1で判定した主端末種別が異ならない限り、ユーザに対するモーダル画面9の提示を行わない。これに対し、第1の変形例では、回答情報が得られなかった場合であっても主端末種別を「スマートフォン」と判定した場合には、ユーザに対するモーダル画面9の提示を行う。
ステップS305における、ユーザの回答情報によって得られた端末種別を判定する処理において、回答情報が「スマートフォン」でないと判定した場合、即ち、回答情報が「PC」若しくは「未回答」であると判定した場合、対象端末設定部5dはステップS315において、主端末種別が「スマートフォン」であるか否かによって分岐する処理を実行する。
ステップS315において、主端末種別が「スマートフォン」である場合、図3に示したモーダル画面表示処理がステップS311で選択画面提示処理部5aによって実行される。
ステップS315において、主端末種別が「PC」或いは「未確定」である場合には、一連の処理を終了する。
【0067】
より具体的にまとめると、以下のような処理が実行される。
(1)直近の有効な(未回答でない)回答情報が「スマートフォン」の場合
・スマートフォン用の電子メールを配信
・その後、PCで閲覧されるようになり、主端末種別が「PC」と判定されたら、PC用の電子メールを配信
・更にその後、スマートフォンで閲覧されるようになり、主端末種別が「スマートフォン」と判定されたら、その後の電子メールはスマートフォン用のものに再度切り替えて配信
・以降においても、主端末種別に基づいて、適宜切り替えて配信
(2)直近の有効な(未回答でない)回答情報が「PC」の場合
・PC用の電子メールを配信(配信ごとに端末判定情報取得)
・その後、スマートフォンで閲覧されるようになり、主端末種別が「スマートフォン」と判定されたら、モーダル画面9をユーザに提示
・モーダル画面9に対するユーザの回答により、(1)、(2)または(3)へ遷移
(3’)現時点で回答情報が「未回答」の場合
・PC用の電子メールを配信(配信ごとに端末判定情報取得)
・その後、スマートフォンで閲覧されることによって主端末種別が「スマートフォン」と判定されたら、モーダル画面9をユーザに提示
・モーダル画面9に対するユーザの回答により、(1)、(2)または(3)へ遷移
回答情報が「未回答」の場合にもモーダル画面9をユーザに対して提示することにより、ユーザに対して定期的にモーダル画面9を出す必要がなくなる。
即ち、ユーザに対して電子メールを頻繁に配信する場合には、主端末種別が「スマートフォン」であると判定される間隔が短い期間となるため、モーダル画面9をあまり頻繁に出さないように、電子メールの閲覧に関する処理の流れで説明したように「未回答」の場合にモーダル画面9を出さないことが考えられる。この場合には、上述したように、定期的にモーダル画面9をユーザに提示する。
また、ユーザに対して電子メールを頻繁に配信せず、主端末種別が「スマートフォン」であると判定される機会の間隔が長くなる場合には、本変形例のように、回答情報が「未回答」の場合にモーダル画面9をユーザに対して提示することが考えられる。この場合には、ユーザにモーダル画面9を提示する間隔やタイミングを把握していなくても、図12Aに示した一連の処理の中でモーダル画面の提示が行われる。
【0068】
[5−2.第2の変形例]
第2の変形例を図12Bを参照して説明する。
第2の変形例では、図8のステップS311以降の処理が異なる。従って、ここでは、図8と異なる部分の説明のみ行う。
ステップS311のモーダル画面9の提示を行った後、サービス提供システム1は回答情報を取得したか否か、即ち「スマートフォン」若しくは「PC」とされた回答情報を取得したか否かをステップS316で判定する。回答情報を取得した、即ち、回答情報が「未回答」以外であると判定した場合、サービス提供システム1はステップS317において、これまでの端末判定情報の削除する処理と、主端末種別を「未確定」とする処理を実行する。これは、ユーザから回答情報が得られるよりも前の情報を用いずに、回答情報を得た後の端末判定情報を用いて主端末種別を判定する処理を行うためである。
【0069】
続いて、サービス提供システム1の対象端末設定部5dはステップS312で、回答情報が「スマートフォン」であるか否かを判定する処理を行う。ステップS312で回答情報が「スマートフォン」であると判定した場合には、回答情報と主端末種別が共に「スマートフォン」であるため、サービス提供システム1の対象端末設定部5dはステップS313において、配信対象端末種別を「スマートフォン」に設定し、ユーザDB6に記憶する。
ステップS312で回答情報が「スマートフォン」でないと判定した場合、つまり、回答情報が「PC」であると判定した場合、図12Bに示した一連の処理を終了する。
また、ステップS316において回答情報が得られなかった場合(=「未回答」)も、図12Bに示した一連の処理を終了する。
【0070】
<6.その他の変形例>
上述した実施の形態においては、第1種別端末を「スマートフォン」とし、第2種別端末を「PC」とする例を用いて説明を行ったが、画面サイズによって分けてもよい。即ち、比較的持ち運びが容易な小画面サイズの端末を第1種別端末とし、持ち運びが容易でない大画面サイズの端末を第2種別端末としてもよい。
【0071】
また、第1種別端末としての「スマートフォン」と第2種別端末としての「PC」の二つの端末種別を用いて実施の形態の説明を行ったが、三つ以上の端末種別を用いてもよい。即ち、例えば、「スマートフォン」と「PC」と「フィーチャーフォン」の3種類の端末種別を用いて各処理を実行してもよい。
更に、スマートフォンとタブレット端末を合わせた「スマートデバイス」という端末種別を設けてもよい。この場合には、「スマートデバイス」が最も広告価値が高くなると考えられる。従って、回答情報が「PC」や「フィーチャーフォン」であるにもかかわらず主端末種別が「スマートデバイス」と判定された場合に、ユーザに対してモーダル画面9を提示する処理を実行する。
【0072】
また、ウェアラブル端末が含まれる端末種別を設けてもよい。この場合、例えば、「スマートデバイス」という端末種別にウェアラブル端末を含めてもよいし、独立して「ウェアラブルデバイス」という端末種別を設けてもよい。
【0073】
ユーザによっては、電子メールの閲覧はとりあえず「スマートフォン」で行い、商品情報などの各種情報が掲載されたウェブページへのURLが記載されている場合には、再度PCで電子メールを見直すということも考えられる。そのため、電子メール1通ごとに、最後の閲覧に用いられた端末種別を端末判定情報として取得し、それ以前に用いられた端末種別の情報を破棄してもよい。また、電子メールの構成(例えばURLのあり/なしなど)によって配信対象端末種別を別に記憶してもよい。例えば、ユーザAの配信対象端末種別を、URLありの電子メールに対しては「スマートフォン」に設定し、URLなしの電子メールに対しては「PC」に設定してもよい。従って、この場合、URLなしの電子メールはスマートフォンで閲覧しやすいように電子メールの内容を構成し、URLありの電子メールはPCで閲覧しやすいように電子メールの内容を構成する。
【0074】
本発明は、SNS(Social Networking Service)を用いた広告手法にも適用することにもできる。即ち、SNSを主に利用する端末を主端末情報として管理し、回答情報と主端末情報とに基づいて、SNSを介してユーザに提供する広告やURLを変更することが考えられる。
【0075】
主端末種別判定処理における各種の閾値は、電子メールアドレスを登録する際のウェブページを閲覧した端末種別に応じて設定してもよい。つまり、電子メールアドレスを登録する際にスマートフォンを用いて登録を行ったユーザに対しては、例えば、閾値TH2及び閾値TH3を低くすることにより、スマートフォン向けの電子メールが配信されやすくしてもよい。この場合には、ユーザごとに閾値が異なるため、ユーザDB6にユーザごとの閾値情報を記憶するか、若しくは、電子メールアドレスを登録する際のウェブページを閲覧した端末種別をユーザごとに記憶することが望ましい。
【0076】
<7.まとめ>
上述したサービス提供システム1の配信制御装置5は、登録された電子メールアドレスに基づいて配信される電子メールを閲覧する端末種別を選択させるモーダル画面9をユーザ端末に表示させる処理を行う選択画面提示処理部5aと、登録された電子メールアドレスの情報に基づいて配信される電子メールとして、該電子メールの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能電子メールを生成する電子メール生成部5eと、モーダル画面9に基づいて回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された前記判定可能電子メールの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理する端末情報管理部5bと、蓄積された端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、回答情報と主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定する対象端末設定部5dと、配信対象端末種別に基づいて端末判定可能電子メールの配信処理を行う配信処理部5fとを備えることにより、ユーザが電子メールの閲覧の際に主に用いる端末種別を考慮した電子メールを作成し、送信することが可能な環境が提供される。
従って、回答情報と端末判定情報を併用することで、ユーザが電子メールの閲覧に用いる端末種別を考慮してコンテンツが配信される。即ち、例えば、スマートフォンに向けて配信された電子メールがなるべくスマートフォンで閲覧されるようにすることができる。
【0077】
また、図7のステップS103で示したように、対象端末設定部5dは回答情報が得られた場合は該回答情報に基づいて配信対象端末種別を設定することで、ユーザの回答した端末種別を尊重した電子メールが配信される配信制御装置を提供することができる。
【0078】
更に、端末種別として少なくとも「スマートフォン」と「PC」が設けられた例では、図8のステップS307に示したように、最新の回答情報と配信対象端末種別が「スマートフォン」とされた状態において、「PC」が主端末種別として判定された場合は、対象端末設定部5dは「PC」を配信対象端末種別として設定する。
また、ステップS305、ステップS315、ステップS311で説明したように、最新の回答情報と配信対象端末種別が「PC」とされた状態、または、回答情報が「未回答」であり配信対象端末種別が「PC」とされた状態において、「スマートフォン」が主端末種別として判定された場合は、対象端末設定部5dは「PC」が配信対象端末種別として設定された状態を維持し、選択画面提示処理部5aはモーダル画面9を表示させる処理を行う。
これにより、電子メールの配信に掛かる費用が対象とする端末種別ごとに変わる場合などにおいて、スマートフォン用に配信される電子メールをなるべくスマートフォンで閲覧してもらうようにする。
【0079】
更にまた、図8のステップS305乃至ステップS307で説明したように、対象端末設定部5dは、最新の回答情報が「スマートフォン」で配信対象端末種別が「PC」とされた状態において、「スマートフォン」が主端末種別として判定された場合は、モーダル画面9を表示させずに配信対象端末種別を「スマートフォン」に設定することで、ユーザに対してモーダル画面9を再度提示せずに、配信対象端末種別が設定される。これにより、ユーザが煩わしさを感じることを抑制することができる。
【0080】
また、図7のステップS103で説明したように、モーダル画面9に基づいた回答が得られない場合、即ち「未回答」である場合において、対象端末設定部5dは「PC]を配信対象端末種別として設定することで、PCが優先的に配信対象端末種別として設定される。従って、例えば、スマートフォン用の広告を付した電子メールの効果が高いが費用も高い場合などに、広告費用を抑えた配信制御装置5を提供することができる。
【0081】
一般的に、広告を付したスマートフォン向けの電子メールは、広告効果が高くなる傾向にあるため、商品のサプライヤーにとっては、スマートフォン向けの電子メールはできるだけスマートフォンで閲覧して欲しいという要望がある。しかし、PC向けの電子メールまでスマートフォン向けの電子メールに変えてしまうと、広告費用が高くなってしまうという問題もある。そこで、上記の構成とすることで、スマートフォンで閲覧するユーザにはスマートフォン用の電子メールを送付すると共に、PCで閲覧するユーザに対してはPC用の電子メールを送付されるようになる。従って、広告費用をある程度抑えた上で広告効果を高めることができる。
【0082】
また、端末種別として「スマートフォン」と「PC」が設けられた場合、スマートフォン用のコンテンツの配信を受諾しているユーザに対して、対象端末設定部5dはユーザごとに図7図8で説明した配信対象端末種別の設定をおこない、配信処理部5fは図8のステップS302で説明した配信処理を行ってもよい。
スマートフォン用のコンテンツの配信を受諾していないユーザに対して、図3のようなモーダル画面9を提示しても、あまり意味が無いためであり、これにより、配信制御装置5の処理負担を軽減することができる。
【0083】
更に、主端末種別判定処理の第1の処理例で説明したように、対象端末設定部5dは蓄積された端末判定情報における端末種別の割合を用いて主端末種別を判定することで、複雑な計算を不要とした配信制御を行うことが可能となる。
【0084】
また、主端末種別判定処理の第2の処理例で説明したように、端末種別として「スマートフォン」と「PC」が設けられ、対象端末設定部は蓄積された端末判定情報における「スマートフォン」の割合が第1の閾値を上回ったことに応じて「スマートフォン」を主端末種別として判定し、端末判定情報における「スマートフォン」である割合が第2の閾値を下回ったことに応じて「PC」を主端末種別として判定することで、状況に応じた端末種別の判定条件を設定することができる配信制御装置5を提供することができる。
【0085】
更に、主端末種別判定処理の第2の処理例で説明したように、閾値TH2が閾値TH3よりも大きな値とされることで、主端末種別を変更する際の閾値にヒステリシスが設けられ、頻繁に主端末種別が変更されるのを防ぐことができる。
【0086】
その他の変形例で説明したように、電子メールアドレスを登録する際のウェブページを閲覧した端末種別に応じて、閾値TH2と閾値TH3の一方または両方が設定されることで、ユーザが主に使用している端末種別を推測し、閾値が柔軟に設定される配信制御装置5を提供することができる。
また、ユーザからの回答情報が得られない(=「未回答」)場合に、配信対象端末種別の初期設定をする場合において、電子メールアドレスを登録する際のウェブページを閲覧した端末種別に応じて設定してもよい。
【0087】
更にまた、モーダル画面9の表示に係る変形例の説明における図12BのステップS316及びステップS317で示したように、モーダル画面9に基づいた回答情報が得られた場合において、対象端末設定部5dは、回答の後に蓄積された端末判定情報に基づいて主端末種別を判定することで、所定数の端末判定情報が蓄積されるまでの間、主端末種別として回答情報と異なる端末種別が判定されることを防ぎ、更に、モーダル画面9がユーザに提示されることを防止することができる。
これにより、ユーザにとって利便性の高い配信制御装置5を提供することができる。
【0088】
<8.プログラム及び記憶媒体>
以上、本発明の配信制御装置5を説明してきたが、実施の形態のプログラムは、配信制御装置5における処理を演算処理装置(CPUなど)に実行させるプログラムである。
【0089】
実施の形態のプログラムは、少なくとも第1種別端末と第2種別端末が設けられた端末種別から、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面をユーザ端末に表示させる処理を演算処理装置に実行させる。
また、登録されたコンテンツ配信先情報に基づいて配信されるコンテンツとして、該コンテンツの閲覧に用いられた端末種別を判定するためのソースコードを付加した端末判定可能コンテンツを生成する処理を演算処理装置に実行させる。
更に、前記選択画面に基づいて回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された前記端末判定可能コンテンツの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理する処理を演算処理装置に実行させる。
また、蓄積された前記端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、前記回答情報と前記主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定する処理を演算処理装置に実行させる。
そして、前記配信対象端末種別に基づいて前記端末判定可能コンテンツの配信処理を演算処理装置に実行させる。
尚、前記配信対象端末種別を設定する処理は、前記回答情報が得られた場合は該回答情報に基づいて前記配信対象端末種別を設定し、最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第1種別端末とされた状態において、前記第2種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末を前記配信対象端末種別として設定し、最新の前記回答情報と前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態、または、回答情報が得られずに前記配信対象端末種別が前記第2種別端末とされた状態において、前記第1種別端末が前記主端末種別として判定された場合は、前記第2種別端末が前記配信対象端末種別として設定された状態を維持する。
即ちこのプログラムは、演算処理装置に対して図7で説明したステップS101乃至ステップS103で示した各処理と、図8及び図12で説明したステップS301乃至ステップS317で示した各処理と、図9で説明したステップS501乃至ステップS505で示した各処理と、図10で説明したステップS601乃至ステップS607で示した各処理を実行させるプログラムである。
【0090】
このようなプログラムにより、上述した配信制御装置5を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置などの機器に内蔵されている記憶媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROMなどに予め記憶しておくことができる。或いはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記憶媒体に、一時的或いは永続的に格納(記憶)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記憶媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記憶媒体からパーソナルコンピュータなどにインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
【符号の説明】
【0091】
1 サービス提供システム、2 通信ネットワーク、3 電子メールサーバ、4 ユーザ端末、5 配信制御装置、5a 選択画面提示処理部、5b 端末情報管理部、5c アクセス解析部、5d 対象端末設定部、5e 電子メール生成部、5f 配信処理部、5g 通信制御部、6 ユーザDB、7 広告DB、8 画像DB、9 モーダル画面
【要約】
スマートフォン向けのコンテンツがスマートフォンで閲覧されるために、配信制御装置は、配信されるコンテンツを閲覧する端末種別を選択させる選択画面をユーザ端末に表示させる処理を行う選択画面提示処理部と、コンテンツの閲覧に用いられた端末種別を判定するソースコードを付加した端末判定可能コンテンツを生成するコンテンツ生成部と、選択画面に基づいた回答された端末種別を回答情報としてユーザごとに管理するとともに、配信された端末判定可能コンテンツの閲覧に応じて判定した端末種別を端末判定情報としてユーザごとに蓄積して管理する端末情報管理部と、蓄積された端末判定情報を元にユーザが主に使用する主端末種別を判定し、回答情報と主端末種別に基づいてユーザごとに配信対象端末種別を設定する対象端末設定部と、配信対象端末種別に基づいて端末判定可能コンテンツの配信処理を行う配信処理部とを備えたものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12