(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記d/Lが0.008以上0.012以下の範囲内であり、前記仮想光源の焦点サイズSが、10μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1記載のX線画像撮影方法。
発散X線を、第1のミラーにより試料を支持する支持台に平行な面内で反射させ、前記第1のミラーで反射されたX線を第2のミラーにより前記支持台に垂直な面内で反射させて集光することで、特性線の波長のX線のみを選択的に取り出して微小な焦点に形成された仮想光源と、
前記発生したX線が照射される試料を支持する支持台と、
前記試料を透過したX線を検出する検出器と、を備え、
前記検出器の分解能をΔとするとき、前記仮想光源の焦点サイズSがS>10Δであり、
前記仮想光源から前記試料までの距離をL、前記試料から前記検出器までの距離をdとするとき、前記仮想光源、支持台および検出器の配置を調整し、d/Lを0以上0.1以下にして、前記試料の微細な構造を撮影可能にすることを特徴とするX線画像撮影装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような拡大投影を用いたX線透過画像の撮影方法では、X線源、試料および検出器の配置により拡大倍率が決まる。したがって、微細な構造を高い分解能で撮影するための高倍率撮影条件では、その倍率を維持して位相コントラストと吸収コントラストの割合を自由に調整することは容易にできない。一方で、SEMやTEM等の電子線を用いた方法では、試料表面や薄い試料に対しての高い分解能の画像を得ることはできるが、厚い試料内部の構造を撮影することは困難である。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、X線源に対する試料および検出器間の距離を微調整するだけで、目的に応じて高分解能位相コントラスト画像と高分解能吸収コントラスト画像を短時間で撮影することができるX線画像撮影方法およびX線画像撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記の目的を達成するため、本発明に係るX線画像撮影方法は、有限の大きさをもつX線源を用い、高い空間分解能で微細な構造を撮影可能にするX線画像撮影方法であって、X線源から試料までの距離をL、前記試料から検出器までの距離をdとするとき、d/Lが1より十分に小さく、前記X線源から照射されるX線の波長をλとし、前記検出器の分解能をΔとするとき、以下の数式を満たすことを特徴としている。
【数1】
なお、通常のX線源においては、放射されるX線は1つの波長λだけでなく、多数のX線波長を含んでいる。そのような場合、数1のλは試料に照射されるスペクトラムに応じて加重平均した数値に置き換えられる。
【0009】
上記の特徴により、X線源に対する試料および検出器の配置をd/L≪1の範囲で調整するだけでミクロンオーダーで試料の輪郭を強調した位相コントラスト画像を撮影したり、吸収コントラストによるCT再構成をしたりすることを可能にする。また、比較的大きな焦点サイズの高出力X線源を用いることができ、短時間で高分解能のX線透過画像を得ることができる。なお、1より十分に小さいとは、(L+d)/L=1+d/Lで記述される撮影倍率がほぼ1で近似されることを意味する。
【0010】
(2)また、本発明に係るX線画像撮影方法は、前記d/Lが0.1以下であることを特徴としている。これにより、十分大きな焦点サイズの高出力X線源を用いても高分解能の検出器を用いて数ミクロン以下の分解能で画像が得られるだけでなく、X線源の焦点位置のドリフトに対して安定した撮影を行なうことができる。
【0011】
(3)また、本発明に係るX線画像撮影方法は、前記X線源の焦点サイズが、前記Δより十分大きいことを特徴としている。これにより、焦点サイズに制限されず、高出力のX線源を利用することができる。なお、十分大きいとは、たとえばS>10Δを満たす程度に大きいことをいう。
【0012】
(4)また、本発明に係るX線画像撮影方法は、前記検出器が、2μm以下の空間分解能を有することを特徴としている。これにより、高分解能でX線透過像を検出できる。
【0013】
(5)また、本発明に係るX線画像撮影方法は、前記X線源が用いられる際の供給電力が30W以上であることを特徴としている。これにより、大きい電力を用い短時間で撮影できる。
【0014】
(6)また、本発明に係るX線画像撮影方法は、前記X線源に、発散X線をX線光学素子で集光して形成された微小な焦点を仮想光源として用いることを特徴としている。これにより、単色の仮想光源を使えば一つのλで撮影できる。また、吸収係数も定量的に算出でき、定量的な密度情報を持つCT再構成が可能になる。
【0015】
(7)また、本発明に係るX線画像撮影装置は、有限の大きさをもち、X線を発生させるX線源と、前記発生したX線が照射される試料を支持する支持台と、前記試料を透過したX線を検出する検出器と、を備え、前記X線源から前記試料までの距離をL、前記試料から前記検出器までの距離をdとするとき、前記X線源、支持台および検出器の配置を調整し、d/Lを1より十分に小さくして、前記試料の微細な構造を撮影可能にすることを特徴としている。
【0016】
これにより、X線源に対する試料および検出器の配置を調整することで試料の輪郭を強調した位相コントラストによる画像を撮影したり、吸収コントラストによる画像を自由に選択して撮影することができ、定量性の高い、かつアーティファクトの少ないCT再構成を可能にする。また、強力なX線源を用いることにより、短時間で高分解能のX線透過画像を得ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、X線源に対する試料および検出器の配置を微調整することにより、短時間かつ高分解能で位相コントラスト画像や吸収コントラスト画像を撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係るX線画像撮影方法のためのコンフィグレーションを示す概略図である。
【
図3】位相コントラストのピーク位置と谷位置との間の距離を示す図である。
【
図4】(a)(b)それぞれ試料サイズ10μm、試料サイズ50μmで平面波により位相コントラストを生じさせたときの強度のピークと谷の間の距離fと、試料と検出器の間の距離dとの関係のシミュレーション結果を示すグラフである。
【
図5】(a)(b)それぞれ試料サイズ10μm、試料サイズ50μmでそれぞれ平面波により位相コントラストを生じさせたときの強度のピークと谷の距離とX線の波長λの関係についてのシミュレーション結果を示すグラフである。
【
図6】(a)、(b)それぞれ試料と検出器との距離を1mm、5mmにした場合撮影した植物細胞のX線透過画像である。
【
図7】(a)、(b)、(c)それぞれカーボンファイバーレインフォースドプラスティック(CFRP、炭素繊維強化樹脂)の直交する2つの断面および拡大断面のCT画像である。
【
図8】(a)、(b)それぞれ蟻の足を垂直に切断した断面、足に沿った方向の断面のCT画像である。
【
図9】第2の実施形態に係る仮想光源を生成するコンフィグレーションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】
[第1の実施形態]
(装置構成)
図1は、本発明のX線画像撮影方法のためのコンフィグレーションを示す概略図である。このようなコンフィグレーションは、X線画像撮影装置100の各部配置により構成されている。
図1に示すように、X線画像撮影装置100は、X線源110、支持台120および検出器130を備えている。
【0021】
X線源110は、有限な焦点サイズを有する実験室で用いられるX線源である。X線源110には、シンクロトロン放射による放射光は用いられない。具体的には、銅、モリブデン、タングステン等をターゲットしたX線源が用いられ、特に種類は限定されないが、特性X線の波長に応じて各部の配置が調整される。なお、X線源110は、必ずしも電子衝突型、プラズマX線、逆コンプトン放射等に限られず、後述の仮想光源も含まれる。
【0022】
X線源110の焦点サイズは、検出器の分解能Δより十分に大きいことが好ましい。これにより、焦点サイズに制限されず、高出力のX線源110を利用することができる。そして、d/Lが1より十分に小さいため、X線源110の焦点位置のドリフトに対しても安定した撮影を行うことができる。なお、X線源110への供給電力は30W以上が好ましく、100W以上であることがさらに好ましい。このように大きな電力を供給することで、短時間でX線画像を撮影できる。
【0023】
支持台120は、X線が照射される試料500を支持する。支持台120は、試料500を固定でき、回転制御が可能になっている。回転軸のぶれが小さい方が好ましく、特にこれが1μm以下であることが好ましい。これにより、ソフトウェアによる補正なしに高分解能のCT再構成を実現できる。
【0024】
検出器130は、試料500を透過したX線を検出する。検出器130は、10μm未満の高い空間分解能を有している。検出器130の空間分解能は、7μm以下が好ましく、1μm以下であればさらに好ましい。これにより、高分解能のX線透過像を活かして高分解能の検出が可能になる。仮想光源を用いて単色化したX線を用いる場合のX線画像撮影装置100では繊細な試料に対しても高コントラストの像が得られ、これは生体の軟組織や、有機物の工業製品等の微細な構造を観察するのに適している。
【0025】
また、X線画像撮影装置100は、たとえばスライド機構(図示せず)を有し、X線源110に対する支持台120または検出器130の配置を制御することで微調整可能である。そして、d/L≪1の範囲で微調整により位相コントラストによる輪郭を強調した画像や吸収コントラストによるCT再構成に適した画像を撮影できる。このとき、d/Δ≪1であるため倍率(L+d)/L=1+d/Lが約1であり、倍率や視野を変えずに位相コントラストの度合いを調整することも可能になる。
【0026】
(画像撮影)
上記のように構成されたX線画像撮影装置100を用いて画像を撮影できる。X線源110から試料500までの距離をL、試料500から検出器130までの距離をdとするとき、X線源110、支持台120および検出器130の配置を調整し、d/Lを1より十分に小さくして測定する。d/Lは、0.1以下であることが好ましい。このようにして試料500の微細な構造を撮影可能にしている。
【0027】
図2は、焦点と投影との関係を示す図である。上記のような配置ではd/Lが小さく、X線源の焦点サイズSが検出器130上ではd/L倍に縮小投影されるため、検出器130に投影されるX線源の像の大きさδはd/L倍だけ小さくなる。したがって、十分大きな焦点サイズのX線源を使っても高分解能な画像を撮影できるだけでなく、焦点位置のドリフトの影響も小さく抑えることができる。このように大きな焦点サイズを有する高出力X線源を用いることができる結果、短時間での効率的な撮影が可能となる。
【0028】
X線画像撮影装置100の各部の配置は、d/Lを十分に小さくする以外に次のような条件も満たす。すなわち、X線源110から照射されるX線の平均波長をλとし、検出器130の分解能をΔとするとき、X線画像撮影装置100の構成は、以下の数式を満たす。
【数2】
【0029】
試料500から検出器130までの距離dを上記の数式(1)の範囲で調整することで、X線源110に対する試料500、検出器130の配置を調整し位相コントラストで試料の輪郭を強調した画像を撮影したり、吸収コントラストでCT再構成のための画像を撮影したりすることが可能になる。
【0030】
X線は、屈折により拡がって影が映る。そして、投影された強度の分布形状が、試料500の位置と検出器130との距離dで決まる。X線画像撮影装置100は、この距離dを適当な大きさに調整できる。
図3は、位相コントラストのピーク位置と谷位置との間の距離を示す図である。位相コントラストのピーク位置と谷位置との間の距離f(λ,d)は、いわゆる位相コントラスト(フェイズのフリンジ)であり、フレネル回折を考慮することで以下の通りに導ける。
【数3】
【0031】
図4(a)(b)は、それぞれ径10μm、径50μmの円筒形の試料に対して平面波により位相コントラストを生じさせたときの強度のピークと谷の間の距離fと、試料と検出器の間の距離dとの関係のシミュレーション結果を示すグラフである。このときX線の波長λは229pmとして算出している。
図4(a)(b)に示すように、試料の径に関係なく、距離fはd=5mmで約1μmになる。また、
図5(a)(b)は、それぞれ径10μm、径50μmの円筒形の試料に対して平面波により位相コントラストを生じさせたときの強度のピークと谷の距離fとX線の波長λの関係についてのシミュレーション結果を示すグラフである。このとき試料500から検出器130までの距離dは2mmである。
図5(a)(b)に示すように、試料の径に関係なく、たとえば229pmの波長では、距離fは約0.65μmとなっている。これらの関係を数式化したものが上記の数式(2)である。
【0032】
このようにして与えられるfを、検出器130の分解能程度またはそれ以上にしておけば、撮影画像の輪郭を強調できる。しかし、このようにしてエッジが強調された画像は、実際の吸収係数の差以上に強度に差が生じており、定量的な吸収係数の評価には適していない。たとえばX線撮影画像をCT再構成に用いる場合、どの方向からみてもエッジが強調されすぎるため、強いアーティファクトが発生し、再構成は困難になる。
【0033】
そこで、CT再構成用には、位相コントラストを抑制し、吸収コントラストによる画像を撮影する。その場合には、位相コントラストf(λ,d)の値を検出器130の分解能Δの値より小さくなるように微調整して撮像することが好ましい。よって、吸収コントラストによる画像を撮影する場面では、位相コントラストf(λ,d)が、少なくとも検出器130の分解能Δの1/3以上かつ1倍以下となる範囲を満たしていればよい。そして、X線画像撮影装置100は、少なくともその範囲で各部配置を微調整できる必要がある。
【0034】
一方、エッジを強調して透過像を撮影する場合には、検出器の分解能Δが位相コントラストf(λ、d)の値より小さくなるように調整する必要がある。したがって、撮影時には、位相コントラストf(λ,d)が、数式(1)に示すように検出器130の分解能Δの1/3以上かつ3倍以下となる範囲内で各部の配置を調整することで、微細な構造の観察で位相コントラストの画像および吸収コントラストの画像の両方を撮影することができる。
【0035】
(実施例1)
次に、X線画像撮影装置100を用いた実験を説明する。まず、植物の葉を試料として位相コントラストを用いたX線透過画像を撮影した。供給電力875W、Crターゲット、焦点サイズ70μmのX線源110、0.65μmの画素サイズ(0.65μmの空間分解能)を有する検出器130を用いた。X線源110と試料500との間の距離Lは250mmとした。
図6(a)は、試料500と検出器130との距離dを1mmにした場合、
図6(b)は、試料500と検出器130との距離dを5mmにした場合に撮影された植物の細胞のX線透過画像を示す図である。
【0036】
図6(a)に示すように、距離dが1mmのとき、細胞壁のエッジが強調されない吸収コントラストによるX線透過画像が得られた。このとき、f(λ,d)が0.5μmであり、検出器の分解能Δ=0.65μmより小さい。また、
図6(b)に示すように、距離dを5mmにすると、細胞壁のエッジが強調されたX線透過画像が得られた。このときf(λ,d)が1.1μmとなり、検出器の分解能Δ=0.65μmより大きな値となっている。このようにd/Lが1より十分に小さい0.1、f(λ,d)が上記の数式(1)を満たす配置でX線画像を撮影し、ミクロンオーダーで輪郭の明瞭な位相コントラストによる画像を得ることができた。
【0037】
(実施例2)
上記の実施例と同様の条件で、カーボンファイバーレインフォースドプラスティック(CFRP、炭素繊維強化樹脂)を試料として吸収コントラストを用いたX線透過画像を撮影し、3次元CT再構成を行った。X線源110と試料500との間の距離Lは250mmとし、試料500と検出器130との距離dを上記2つの例の中間である2〜3mmに配置し、位相コントラストが強調されすぎないよう調整して撮影した。
【0038】
図7(a)、(b)、(c)は、それぞれカーボンファイバーレインフォースドプラスティック(CFRP、炭素繊維強化樹脂)の直交する2つの断面および拡大断面のCT画像である。カーボン繊維は繊維方向の強度は高いが、それ以外の方向の強度は十分でないため、多数の方向の繊維を多層に積み重ねている。
図7に示すように、ファイバー内では、方向を変えて積み重ねられたカーボン繊維、これを繋いでいるプラスチック、さらにその隙間等を明瞭に区別して観察することができた。なお、クラック状の大きな隙間は、界面で結合が破壊されて生じたものである。
【0039】
(実施例3)
また、上記の実施例と同様の条件で、蟻の足の関節部分を試料として吸収コントラストを用いたX線透過画像を撮影し、3次元CT再構成を行った。X線源110と試料500との間の距離Lは250mmとし、試料500と検出器130との距離dを2〜3mmに調整して撮影した。
図8(a)、(b)は、それぞれ蟻の足を垂直に切断した断面、足に沿った方向の断面のCT画像である。
図8(a)、(b)に示すように、足の外骨格の内部に、液体とそれに包まれた筋肉繊維があるのが観察できた。このようにd/Lが1より十分に小さい0.008〜0.012程度でX線画像を撮影し、ミクロンオーダーで明瞭なCT画像を得ることができた。以上のように、ミクロンオーダーの分解能を有するX線顕微鏡を実現できることを実証できた。
【0040】
[第2の実施形態]
上記のX線源110には、発散X線をX線光学素子で集光して形成された微小な焦点を仮想光源として用いることができる。
図9は、X線源110として仮想光源を生成するコンフィグレーションを示す図である。
図9に示すように、仮想光源を生成するコンフィグレーションは、発散X線を放射する現実のX線源210、第1のミラー220、第2のミラー230(X線光学素子)により構成されており、その結果、仮想光源のX線源110を発生させることができる。
【0041】
このようにして得られる仮想光源サイズは、100μm以下にすることが好ましい。仮想光源サイズは、50μm以下または20μm以下であればさらに好ましい。仮想光源サイズが10μm〜数十μmであれば、1μm程度の分解能を有するX線画像を得る上で効果が大きくなる。なお、ピンホールやスリットを用いて仮想光源を整形し、適切なサイズの光源を得ることもできる。
【0042】
図9に示すように、第1のミラー220は、現実のX線源210で発生したX線を、支持台120に平行な面内で反射させ、第2のミラー230は、第1のミラー220で反射されたX線を支持台120に垂直な面内で反射する。
【0043】
第1のミラー220、第2のミラー230には、たとえば多層膜ミラー(多層膜光学素子)を用いることができる。これにより、第1のミラー220による集光および第2のミラーによる集光について、特性線(CuKα)の波長のX線のみを選択的に取り出すことができる。また、X線の入射位置により格子定数を変化させることができるため、入射角が変わったときでも格子定数を調整して回折を起こさせることができる。
【0044】
第1のミラー220、第2のミラー230は、結晶板(結晶光学素子)で構成されていてもよい。これにより、たとえば、第1または第2のミラーはKα1のX線だけを取り出すことができる。また、第1のミラー220、第2のミラー230を全反射ミラーで構成し反射X線の波長を長波長に制限してもよい。
【0045】
このように多層膜ミラーや結晶板により得られる単色の仮想光源を用いることにより、一つのλで撮影できる。この結果、吸収係数も定量的に算出でき、定量的な密度情報を持つCT再構成が容易になり、定量的な濃度のマッピングも可能になる。また、仮想光源を用いることで焦点サイズを小さくする一方で、X線の発生に十分な電力を維持することができる。