特許第5714985号(P5714985)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社デンソーの特許一覧 ▶ アイシン・エィ・ダブリュ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000002
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000003
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000004
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000005
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000006
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000007
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000008
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000009
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000010
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000011
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000012
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000013
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000014
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000015
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000016
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000017
  • 特許5714985-近距離無線通信装置 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5714985
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】近距離無線通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20150416BHJP
   H04M 1/24 20060101ALI20150416BHJP
   H04W 76/02 20090101ALI20150416BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20150416BHJP
   H04W 92/08 20090101ALI20150416BHJP
【FI】
   H04M1/00 U
   H04M1/24 Z
   H04W76/02
   H04W84/10 110
   H04W92/08 110
【請求項の数】6
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2011-126255(P2011-126255)
(22)【出願日】2011年6月6日
(65)【公開番号】特開2012-253658(P2012-253658A)
(43)【公開日】2012年12月20日
【審査請求日】2014年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(73)【特許権者】
【識別番号】000100768
【氏名又は名称】アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂田 隆治
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 創一
(72)【発明者】
【氏名】松下 傑
(72)【発明者】
【氏名】尾▲崎▼ 貴久
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 昌夫
(72)【発明者】
【氏名】林 一成
(72)【発明者】
【氏名】山本 慎一
【審査官】 安井 雅史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−184505(JP,A)
【文献】 特開2004−328153(JP,A)
【文献】 特開平08−140075(JP,A)
【文献】 特開2003−46667(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04M 1/00
1/24−1/82
99/00
H04W 4/00−8/24
8/26−16/32
24/00−28/00
28/02−72/02
72/04−74/02
74/04−74/06
74/08−84/10
84/12−88/06
88/08−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定通信プロトコルを近距離無線通信にて通信相手側接続手段との間で接続可能な接続手段と、
前記所定通信プロトコルを接続する複数の接続方法として、所定通信プロトコル接続要求信号を前記接続手段から前記通信相手側接続手段へ送信させて接続手順を開始する第1の接続方法、及び前記通信相手側接続手段から前記接続手段への所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始する第2の接続方法のうち何れかを択一的に選択して実行可能な制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記所定通信プロトコルを前記接続手段と前記通信相手側接続手段との間で接続させる際には、前記複数の接続方法のうちから一の接続方法を選択し、その選択した前記一の接続方法による接続手順を開始して前記所定通信プロトコルの接続に失敗したと判定した場合には、前記複数の接続方法のうち前記一の接続方法とは異なる他の接続方法による接続手順を開始するか否かをユーザに対して問合わせ、前記他の接続方法による接続手順を開始するユーザの意思を確認したと判定した場合に、前記他の接続方法による接続手順を開始し、前記他の接続方法による接続手順を開始して前記所定通信プロトコルの接続に成功したと判定した場合には、次に前記所定通信プロトコルを前記接続手段と前記通信相手側接続手段との間で接続させる際には前記他の接続方法を選択することを特徴とする近距離無線通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載した近距離無線通信装置において、
前記接続手段は、所定通信プロトコルを近距離無線通信にて複数の通信相手側接続手段との間で接続可能であり、
前記制御手段は、前記所定通信プロトコルを前記接続手段と前記通信相手側接続手段との間で接続させる際には、前記複数の通信相手側接続手段のうちから前記所定通信プロトコルの接続対象である前記通信相手側接続手段を識別し、その識別結果に応じて前記複数の接続方法のうちから一の接続方法を選択することを特徴とする近距離無線通信装置。
【請求項3】
所定通信プロトコルを近距離無線通信にて通信相手側接続手段との間で接続可能な接続手段と、
前記所定通信プロトコルを接続する複数の接続方法として、所定通信プロトコル接続要求信号を前記接続手段から前記通信相手側接続手段へ送信させて接続手順を開始する第1の接続方法、及び前記通信相手側接続手段から前記接続手段への所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始する第2の接続方法のうち何れかを択一的に選択して実行可能な制御手段と、
前記制御手段が前記所定通信プロトコルを前記接続手段と前記通信相手側接続手段との間で接続させる際に選択する接続方法を記憶可能な不揮発性の記憶手段と、
前記制御手段は、前記所定通信プロトコルを前記接続手段と前記通信相手側接続手段との間で接続させる際には、前記複数の接続方法のうちから前記記憶手段に記憶されている一の接続方法を選択し、その選択した前記一の接続方法による接続手順を開始して前記所定通信プロトコルの接続に失敗したと判定した場合には、前記複数の接続方法のうち前記一の接続方法とは異なる他の接続方法による接続手順を開始するか否かをユーザに対して問合わせ、前記他の接続方法による接続手順を開始するユーザの意思を確認したと判定した場合に、前記他の接続方法による接続手順を開始し、前記他の接続方法による接続手順を開始して前記所定通信プロトコルの接続に成功したと判定した場合には、前記他の接続方法を前記記憶手段に記憶することで、次に前記所定通信プロトコルを前記接続手段と前記通信相手側接続手段との間で接続させる際には前記記憶手段に記憶されている前記他の接続方法を選択することを特徴とする近距離無線通信装置。
【請求項4】
請求項3に記載した近距離無線通信装置において、
前記接続手段は、所定通信プロトコルを近距離無線通信にて複数の通信相手側接続手段との間で接続可能であり、
前記記憶手段は、前記制御手段が前記所定通信プロトコルを前記接続手段と前記通信相手側接続手段との間で接続させる際に選択する接続方法を前記複数の通信相手側接続手段毎に記憶可能であり、
前記制御手段は、前記所定通信プロトコルを前記接続手段と前記通信相手側接続手段との間で接続させる際には、前記複数の通信相手側接続手段のうちから前記所定通信プロトコルの接続対象である前記通信相手側接続手段を識別し、その識別結果に応じて前記複数の接続方法のうちから前記記憶手段に記憶されている前記一の接続方法を選択することを特徴とする近距離無線通信装置。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載した近距離無線通信装置において、
前記制御手段は、前記一の接続方法として前記第1の接続方法を選択し、前記他の接続方法として前記第2の接続方法を選択することを特徴とする近距離無線通信装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れか一項に記載した近距離無線通信装置において、
前記制御手段は、前記一の接続方法として前記第の接続方法を選択し、前記他の接続方法として前記第の接続方法を選択することを特徴とする近距離無線通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定通信プロトコルの接続方法として、所定通信プロトコル接続要求信号を通信相手装置へ送信して接続手順を開始する接続方法、及び通信相手装置からの所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機して接続手順を開始する接続方法のうち何れかを択一的に選択する近距離無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近距離無線通信機能を有する近距離無線通信装置に搭載されている近距離無線通信モジュールにおいては、複数の所定通信プロトコルを通信相手装置の近距離無線通信モジュールとの間で接続可能になっている(例えば特許文献1乃至3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−273370公報
【特許文献2】特開2009−253601号公報
【特許文献3】特開2009−253603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近距離無線通信モジュールが通信相手装置の近距離無線通信モジュールとの間で所定通信プロトコルを接続する接続方法としては、所定通信プロトコル接続要求信号を通信相手装置の近距離無線通信モジュールへ送信して接続手順を開始する接続方法、及び通信相手装置の近距離無線通信モジュールから所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機して接続手順を開始する接続方法がある。この場合、双方が前者の接続方法を採用していると、双方が所定通信プロトコル接続要求信号を送信することになり、又、双方が後者の接続方法を採用していると、双方が所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機することになり、所定通信プロトコルを接続することができない。
【0005】
このような事情から、近距離無線通信モジュールが採用する所定通信プロトコルの接続方法を、通信相手装置の近距離無線通信モジュールが何れの接続方法を採用しているかに応じて設定する必要があるが、近距離無線通信モジュールが採用する接続方法は近距離無線通信モジュールを製造する製造メーカにより設定されているのが一般的であり、接続方法を設定変更する方法がユーザに公開されていない場合もある。又、仮に接続方法を設定変更する方法がユーザに公開されていたとしても、ユーザが近距離無線通信モジュールの接続方法を設定変更するには、通信相手装置の近距離無線通信モジュールが採用している接続方法を認識する必要があり、その通信相手装置の近距離無線通信モジュールが採用している接続方法を認識する作業が容易でないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信相手側接続手段が何れの接続方法を採用している場合であっても、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で適切に接続させることができる近距離無線通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載した発明によれば、接続手段は、所定通信プロトコルを近距離無線通信にて通信相手側接続手段との間で接続可能である。制御手段は、所定通信プロトコルを接続する複数の接続方法として、所定通信プロトコル接続要求信号を接続手段から通信相手側接続手段へ送信させて接続手順を開始する第1の接続方法、及び通信相手側接続手段から接続手段への所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始する第2の接続方法のうち何れかを択一的に選択して実行可能である。
【0008】
ここで、制御手段は、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で接続させる際には、複数の接続方法のうちから一の接続方法を選択し、その選択した一の接続方法による接続手順を開始して所定通信プロトコルの接続に失敗したと判定すると、複数の接続方法のうち一の接続方法とは異なる他の接続方法による接続手順を開始するか否かをユーザに対して問合わせる。そして、他の接続方法による接続手順を開始するユーザの意思を確認したと判定すると、他の接続方法による接続手順を開始し、他の接続方法による接続手順を開始して所定通信プロトコルの接続に成功したと判定すると、次に所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で接続させる際には他の接続方法を選択する。
【0009】
これにより、一の接続方法による接続手順を開始したが、その選択した一の接続方法による所定通信プロトコルの接続に失敗すると、一の接続方法とは異なる他の接続方法による接続手順を開始するか否かをユーザに対して問合わせ、他の接続方法による接続手順を開始するユーザの意思を確認すると、他の接続方法による接続手順を開始し、他の接続方法による所定通信プロトコルの接続に成功すると、次に所定通信プロトコルを接続する際には、接続に成功した他の接続方法を選択することで、通信相手側接続手段が何れの接続方法を採用している場合であっても、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で適切に接続させることができる。又、次に所定通信プロトコルを接続する際には、接続に失敗した一の接続方法による接続手順を開始することなく、接続に成功した他の接続方法による接続手順を最初から開始することで、所定通信プロトコルの接続を速やかに完了することができる。更に、一の接続方法とは異なる他の接続方法による接続手順を開始するか否かをユーザに選択させることができる。
【0010】
請求項2に記載した発明によれば、接続手段は、所定通信プロトコルを近距離無線通信にて複数の通信相手側接続手段との間で接続可能である。制御手段は、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で接続させる際には、複数の通信相手側接続手段のうちから所定通信プロトコルの接続対象である通信相手側接続手段を識別し、その識別結果に応じて複数の接続方法のうちから一の接続方法を選択する。
【0011】
これにより、所定通信プロトコルを複数の通信相手側接続手段のうち何れと接続する場合にも対応することができ、所定通信プロトコルを複数の通信相手側接続手段のうち何れと接続する場合であっても、その所定通信プロトコルの接続先である通信相手側接続手段を識別することで、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で適切に接続させることができる。
【0012】
請求項3に記載した発明によれば、接続手段は、所定通信プロトコルを近距離無線通信にて通信相手側接続手段との間で接続可能である。制御手段は、所定通信プロトコルを接続する複数の接続方法として、所定通信プロトコル接続要求信号を接続手段から通信相手側接続手段へ送信させて接続手順を開始する第1の接続方法、及び通信相手側接続手段から接続手段への所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始する第2の接続方法のうち何れかを択一的に選択して実行可能である。不揮発性の記憶手段は、制御手段が所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で接続させる際に選択する接続方法を記憶可能である。
【0013】
ここで、制御手段は、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で接続させる際には、複数の接続方法のうちから記憶手段に記憶されている一の接続方法を選択し、その選択した一の接続方法による接続手順を開始して所定通信プロトコルの接続に失敗したと判定すると、複数の接続方法のうち一の接続方法とは異なる他の接続方法による接続手順を開始するか否かをユーザに対して問合わせる。そして、他の接続方法による接続手順を開始するユーザの意思を確認したと判定すると、他の接続方法による接続手順を開始し、他の接続方法による接続手順を開始して所定通信プロトコルの接続に成功したと判定すると、他の接続方法を記憶手段に記憶することで、次に所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で接続させる際には記憶手段に記憶されている他の接続方法を選択する。
【0014】
これにより、上記した請求項1に記載したものと同様にして、一の接続方法による接続手順を開始したが、その選択した一の接続方法による所定通信プロトコルの接続に失敗すると、一の接続方法とは異なる他の接続方法による接続手順を開始するか否かをユーザに対して問合わせ、他の接続方法による接続手順を開始するユーザの意思を確認すると、他の接続方法による接続手順を開始し、他の接続方法による所定通信プロトコルの接続に成功すると、次に所定通信プロトコルを接続する際には、接続に成功した他の接続方法を選択することで、通信相手側接続手段が何れの接続方法を採用している場合であっても、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で適切に接続させることができる。又、次に所定通信プロトコルを接続する際には、接続に失敗した一の接続方法による接続手順を開始することなく、接続に成功した他の接続方法による接続手順を最初から開始することで、所定通信プロトコルの接続を速やかに完了することができる。更に、一の接続方法とは異なる他の接続方法による接続手順を開始するか否かをユーザに選択させることができる。
【0015】
請求項4に記載した発明によれば、接続手段は、所定通信プロトコルを近距離無線通信にて複数の通信相手側接続手段との間で接続可能である。記憶手段は、制御手段が所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で接続させる際に選択する接続方法を複数の通信相手側接続手段毎に記憶可能である。制御手段は、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で接続させる際には、複数の通信相手側接続手段のうちから所定通信プロトコルの接続対象である通信相手側接続手段を識別し、その識別結果に応じて複数の接続方法のうちから記憶手段に記憶されている一の接続方法を選択する。
【0016】
これにより、上記した請求項2に記載したものと同様にして、所定通信プロトコルを複数の通信相手側接続手段のうち何れと接続する場合にも対応することができ、所定通信プロトコルを複数の通信相手側接続手段のうち何れと接続する場合であっても、その所定通信プロトコルの接続先である通信相手側接続手段を識別することで、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で適切に接続させることができる。
【0018】
請求項に記載した発明によれば、制御手段は、一の接続方法として第1の接続方法を選択し、他の接続方法として第2の接続方法を選択する。これにより、所定通信プロトコル接続要求信号を送信させて接続手順を開始したが、所定通信プロトコルの接続に失敗すると、所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始し、所定通信プロトコルの接続に成功すると、次に所定通信プロトコルを接続する際には所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始することで、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で適切に接続させることができる。
【0019】
請求項に記載した発明によれば、制御手段は、一の接続方法として第2の接続方法を選択し、他の接続方法として第1の接続方法を選択する。これにより、所定通信プロトコル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始したが、所定通信プロトコルの接続に失敗すると、所定通信プロトコル接続要求信号を送信させて接続手順を開始し、所定通信プロトコルの接続に成功すると、次に所定通信プロトコルを接続する際には所定通信プロトコル接続要求信号を送信させて接続手順を開始することで、所定通信プロトコルを接続手段と通信相手側接続手段との間で適切に接続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態を示す機能ブロック図
図2】車載装置が実行する処理を示すフローチャート
図3図2相当図
図4図2相当図
図5】接続成功通知画面を示す図
図6】接続失敗通知画面を示す図
図7】リトライ問合画面を示す図
図8】接続成功及び設定変更通知画面を示す図
図9】接続失敗及び設定継続通知画面を示す図
図10】シーケンス図
図11図10相当図
図12図10相当図
図13図10相当図
図14図10相当図
図15図10相当図
図16図10相当図
図17図10相当図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明をBluetooth(登録商標)(以下、BTと称する)通信機能を有するBT対応の車載装置(以下、単に車載装置と称する)に適用した一実施形態について、図面を参照して説明する。尚、ここでは、車載装置が搭載されている車両の車室内に、BT通信機能を有するBT対応の携帯電話機(以下、単に携帯電話機と称する)が車室内に持込まれ、車載装置と携帯電話機とがBT通信可能な状態にある場合を説明する。
【0022】
BT通信システム1は、車両に搭載されている車載装置2(本発明でいう近距離無線通信装置に相当)と、車室内に持込まれた携帯電話機3とから構成される。車載装置2は、制御部4(本発明でいう制御手段に相当)と、BTモジュール5(本発明でいう接続手段に相当)と、USB(Universal Serial Bus)モジュール6と、記憶部7(本発明でいう記憶手段に相当)と、音声処理部8と、表示制御部9と、操作入力部10と、信号入力部11等を備えて構成されている。制御部4と、USBモジュール6と、記憶部7と、音声処理部8と、表示制御部9と、操作入力部10と、信号入力部11とは、制御基板12に物理的に実装されており、BTモジュール5は、制御基板12とは別部材であるBTモジュール基板13に物理的に実装されている。制御部4とBTモジュール5とはUSB接続されている。
【0023】
制御部4は、周知のマイクロコンピュータからなるCPU、RAM、ROM、及びI/Oバス等を有し、車載装置2の通信動作やデータ管理動作等の動作全般を制御する。BTモジュール5は、後述する携帯電話機3のBTモジュールとの間でBT通信回線(本発明でいう近距離無線通信回線に相当)を接続し、BT通信回線を通じてBT通信を実行する機能を有する。BTモジュール5は、BTの通信規格で規定されている複数のプロファイルとして、ハンズフリー通話を規定するHFP(Hands Free Profile)、電子メールデータの転送を規定するMAP(Message Access Profile)、仮想シリアルポート化したデータ通信を規定するSPP(Serial Port Profile)、インターネットへのダイヤルアップ接続を規定するDUN(Dial-up Networking Profile)、電話帳データの転送を規定するPBAP(Phone Book Access Profile)、同じく電話帳データの転送を規定するOPP(Object Push Profile)、音データの転送を規定するA2DP(Advanced Audio Distribution Profile)、音データの制御に係る制御データの転送を規定するAVRCP(Audio/Video Remote Control Profile)等を同時接続(所謂マルチ接続)可能に構成されている。これらHFP、MAP、SPP、DUN、PBAP、OPP、A2DP、AVRCP等は機能毎に定義された通信プロトコルに相当する。
【0024】
USBモジュール6は、USB接続ケーブル14の接続端子14aを着脱可能な接続端子6aを有し、USB接続ケーブル14の一方の接続端子14aが接続端子6aに接続され、且つUSB接続ケーブル14の他方の接続端子14bが後述する携帯電話機3のUSBモジュールの接続端子に接続されている状態で、USB通信回線を携帯電話機3のUSBモジュールとの間で接続し、USB通信回線を通じてUSB通信を実行する機能を有する。
【0025】
記憶部7は、各種データを記憶する不揮発性の記憶領域を有して構成されている。この場合、BTモジュール5が携帯電話機3のBTモジュールとの間でMAPを接続すれば、携帯電話機3からBTモジュール5へ転送された電子メールデータ(電子メールの発信先を特定可能な差出人情報、電子メールが携帯電話機3へ受信された日時を特定可能な受信日時情報、電子メールの種別を特定可能な種別情報、例えば差出人が入力した電子メールの件名を特定可能な件名情報等)が記憶部7に記憶される。又、BTモジュール5が携帯電話機3のBTモジュールとの間でPBAPを接続すれば、携帯電話機3からBTモジュール5へ転送された電話帳データ、車載装置2からの発信動作又は当該車載装置2との間でHFPを接続している携帯電話機3からの発信動作に係る発信時刻と発信電話番号との対応を表す発信履歴データ、車載装置2との間でHFPを接続している携帯電話機3の着信動作に係る着信時刻と着信電話番号との対応を表す着信履歴データ等が記憶部7に記憶される。
【0026】
又、記憶部7には、BTモジュール5がBT通信回線を接続可能な複数のBTモジュール(携帯電話機3のBTモジュールを含む)の各々と対応付けてプロファイル毎の接続方法の設定が記憶されている。接続方法とは詳しくは後述するが「自機からの接続」及び「通信相手装置からの接続」のうち何れかであり、「自機からの接続」とはプロファイル接続要求信号(本発明でいう所定通信プロトコル接続要求信号に相当)を自機から通信相手装置へ送信して接続手順を開始する接続方法であり、「通信相手装置からの接続」とは通信相手装置から自機へのプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機して接続手順を開始する接続方法である。尚、この記憶部7に記憶されている接続方法の設定は変更(更新)可能である。
【0027】
音声処理部8には車室内にあって例えばハンドルの近傍等のユーザが発した音声を集音し易い部位に配置されているマイクロホン15が接続されていると共に、車載装置2の外部に配置されているオーディオアンプ16が接続されており、オーディオアンプ16にはスピーカ17a、17bが接続されている。
【0028】
音声処理部8は、BTモジュール5と後述する携帯電話機3のBTモジュールとが両者の間でHFPを接続している状態では、ユーザが発した音声をマイクロホン15から送話音声データとして入力すると、その入力した送話音声データを音声処理してBTモジュール5へ出力し、BTモジュール5から受話音声データを入力すると、その入力した受話音声データをオーディオアンプ16へ出力する。
【0029】
又、音声処理部8は、BTモジュール5と後述する携帯電話機3のBTモジュールとが両者の間でA2DP及びAVRCPを接続している状態では、携帯電話機3のBTモジュールからA2DP及びAVRCPによりBTモジュール5へ転送された音データをオーディオアンプ16へ出力する。又、音声処理部8は、USBモジュール6と後述する携帯電話機3のUSBモジュールとが両者の間でUSB通信を実行可能な状態では、携帯電話機3のUSBモジュールからUSB通信回線によりUSBモジュール6へ転送された音データをオーディオアンプ16へ出力する。
【0030】
オーディオアンプ16は、音声処理部8から受話音声データや音データを入力すると、その入力した受話音声データや音データを増幅してスピーカ17a、17bから出力させる。又、オーディオアンプ16にはチューナーデッキ18も接続されており、オーディオアンプ16は、チューナーデッキ18が例えば音楽用記録媒体から再生した楽曲データを当該チューナーデッキ18から入力すると、その入力した楽曲データをも増幅してスピーカ17a、17bから出力させる。
【0031】
ディスプレイ装置19は、各種表示画面を表示する表示装置20と、表示画面上にタッチスイッチを形成する操作装置21とを備えて構成されている。表示制御部9は、制御部4から表示指令信号を入力すると、その入力した表示指令信号に基づいてディスプレイ装置19における表示装置20の表示動作を制御する。操作入力部10は、ユーザが表示画面上に形成されているタッチスイッチを操作したことに応じて操作装置21から操作検出信号を入力すると、その入力した操作検出信号を制御部4へ出力し、制御部4は、操作入力部10から入力した操作検出信号を解析してユーザの操作を特定する。
【0032】
信号入力部11は、車両に搭載されているACC(アクセサリ)スイッチに接続されており、ACCスイッチから出力されたACC信号を入力すると、その入力したACC信号を制御部4へ出力し、制御部4は、信号入力部11から入力したACC信号のオンオフに基づいて装置電源をオンオフする。即ち、制御部4は、ACC信号がオフからオンに遷移したタイミングで装置電源をオンし(車載装置2を起動し)、ACC信号がオンからオフに遷移したタイミングで装置電源をオフする(車載装置2を停止する)。
【0033】
携帯電話機3は、制御部22と、電話通信部23と、BTモジュール24(本発明でいう通信相手側接続手段に相当)と、USBモジュール25と、キー入力部26と、記憶部27と、表示部28と、マイクロホン29と、スピーカ30と、電力供給部31等を備えて構成されている。
【0034】
制御部22は、周知のマイクロコンピュータからなるCPU、RAM、ROM、及びI/Oバス等を有し、携帯電話機3の通信動作やデータ管理動作等の動作全般を制御する。電話通信部23は、通信網33との間で電話通信を実行する。尚、通信網33は携帯電話基地局や基地局制御装置等の周知の携帯電話通信サービスを提供する設備を含むものである。BTモジュール24は、前述した車載装置2のBTモジュール5との間でBT通信回線を接続し、BT通信回線を通じてBT通信を実行する機能を有し、BTの通信規格で規定されている複数のプロファイルとして、HFP、MAP、SPP、DUN、PBAP、OPP、A2DP、AVRCP等を同時接続可能に構成されている。
【0035】
USBモジュール25は、USB接続ケーブル14の接続端子14bを着脱可能な接続端子25aを有し、USB接続ケーブル14の一方の接続端子14aが車載装置2のUSBモジュール6の接続端子6aに接続され、且つUSB接続ケーブル14の他方の接続端子14bが接続端子25aに接続されている状態で、USB通信回線を車載装置2のUSBモジュール6との間で接続し、USB通信回線を通じてUSB通信を実行する機能を有する。
【0036】
キー入力部26は、ユーザが操作可能な各種キーを備え、ユーザがキーを操作したことに応じて操作検出信号を制御部22へ出力し、制御部22は、キー入力部26から入力した操作検出信号を解析してユーザの操作を特定する。記憶部27は、各種データを記憶する不揮発性の記憶領域を有して構成されている。又、記憶部27には、BTモジュール24がBT通信回線を接続可能な複数のBTモジュール(車載装置2のBTモジュール5を含む)の各々と対応付けてプロファイル毎の接続方法の設定が記憶されている。尚、この記憶部27に記憶されている接続方法の設定も変更(更新)可能である。
【0037】
表示部28は、制御部22から表示指令信号を入力すると、その入力した表示指令信号に基づいて各種表示画面を表示する。又、制御部22は、ユーザが発した音声をマイクロホン29から送話音声データとして入力すると、その入力した送話音声データを音声処理し、電話通信部23から受話音声データを入力すると、その入力した受話音声データをスピーカ30から音声として出力させる。電力供給部31は、本体に対して着脱可能なバッテリ32から放電される電力を動作電力として各機能ブロックへ供給する。
【0038】
上記した構成では、車載装置2のBTモジュール5と携帯電話機3のBTモジュール24との間で接続されるプロファイルとしては、プロファイル接続要求信号がBTモジュール5からBTモジュール24へ送信されることを契機として接続されるプロファイルと、プロファイル接続要求信号がBTモジュール24からBTモジュール5へ送信されることを契機として接続されるプロファイルとがある。
【0039】
即ち、車載装置2の制御部4において、前者のプロファイルをBTモジュール5とBTモジュール24との間で接続させる場合には、BTモジュール5がプロファイル接続要求信号を送信する接続方法の設定であり、且つBTモジュール24がBTモジュール5からのプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機する接続方法の設定であることを条件とし、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させて接続手順を開始し(本発明でいう第1の接続方法を実行し)、BTモジュール5とBTモジュール24とが両者の間で接続手順を正常に終了した場合にプロファイルの接続を正常に完了する(プロファイルを接続可能である)。
【0040】
一方、車載装置2の制御部4において、後者のプロファイルをBTモジュール5とBTモジュール24との間で接続させる場合には、BTモジュール24がプロファイル接続要求信号を送信する接続方法の設定であり、且つBTモジュール5がBTモジュール24からのプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機する接続方法の設定であることを条件とし、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始し(本発明でいう第2の接続方法を実行し)、BTモジュール5とBTモジュール24とが両者の間で接続手順を正常に終了した場合にプロファイルの接続を正常に完了する。
【0041】
換言すれば、BTモジュール5とBTモジュール24との双方がプロファイル接続要求信号を送信する接続方法の設定であれば、又、BTモジュール5とBTモジュール24との双方がプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機する設定であれば、プロファイルの接続を正常に完了しない(プロファイルを接続不可能である)。
【0042】
次に、上記した構成の作用について、図2乃至図17を参照して説明する。図2乃至図4は車載装置2の制御部4が実行する処理をフローチャートにより示している。
車載装置2において、制御部4は、車載装置2の装置電源がオンしたと判定すると、メイン処理を開始し、メイン処理におけるサブ処理としてプロファイル接続方法設定処理を装置電源がオフしたと判定するまで所定周期で定期的に実行する。尚、制御部4は、後述するようにプロファイル接続方法設定処理におけるサブ処理として自機からの接続判定処理及び通信相手装置からの接続判定処理を実行する。以下、これらの処理について順次説明する。
【0043】
(1)プロファイル接続方法設定処理(図2参照)
制御部4は、メイン処理からプロファイル接続方法設定処理へ移行し、プロファイル接続方法設定処理を開始すると、携帯電話機3をBT通信の通信相手装置として登録する登録操作が行われたか否かを判定する(ステップS1)。ここでいう登録操作とは、ユーザが例えば表示装置20に表示される登録画面(図示せず)に形成される各種スイッチを操作して携帯電話機3をBT通信の通信相手装置として登録する操作であり、登録操作により車載装置2のBT通信の通信相手装置として登録された携帯電話機3は登録解除されない限りは登録操作が必要となることはない。
【0044】
制御部4は、操作入力部10から操作検出信号を入力することで、ユーザが携帯電話機3をBT通信の通信相手装置として登録する登録操作を操作装置21にて行い、携帯電話機3をBT通信の通信相手装置として登録する登録操作が行われたと判定すると(ステップS1にて「YES」)、特定のプロファイル(本発明でいう所定通信プロトコルに相当)を接続方法設定対象として抽出する(ステップS2)。そして、制御部4は、その接続方法設定対象として抽出した特定のプロファイルの接続方法の初期設定が「自機からの接続」であるか「通信相手装置からの接続」であるかを判定する(ステップS3)。この場合、制御部4は、例えばBTモジュール5を製造する製造メーカにより予め設定された抽出順序にしたがって特定のプロファイルを接続方法設定対象として抽出しても良いし、ユーザが特定のプロファイルの選択操作を操作装置21にて行うことで特定のプロファイルを接続方法設定対象として抽出しても良い。
【0045】
制御部4は、記憶部7に記憶されている特定のプロファイルの接続方法の初期設定が「自機からの接続」であると判定すると、自機からの接続判定処理へ移行する(ステップS4)。一方、制御部4は、記憶部7に記憶されている特定のプロファイルの接続方法の初期設定が「通信相手装置からの接続」であると判定すると、通信相手装置からの接続判定処理へ移行する(ステップS5)。又、制御部4は、接続方法設定対象として抽出する特定のプロファイルが残っていると判定すると(ステップS6にて「YES」)、上記したステップS2へ戻り、ステップS2以降を繰返して実行し、接続方法設定対象として抽出する特定のプロファイルが残っていないと判定すると(ステップS6にて「NO」)、プロファイル接続方法設定処理を終了してメイン処理へリターンする。
【0046】
(2)自機からの接続判定処理(図3参照)
制御部4は、プロファイル接続方法設定処理から自機からの接続判定処理へ移行し、自機からの接続判定処理を開始すると、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させて接続手順を開始し(ステップS11)、タイマ機能による所定時間の計時を開始し(ステップS12)、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続応答信号の受信を所定時間待機する(ステップS13)。この場合の所定時間は、BTモジュール24がBTモジュール5からプロファイル接続要求信号を受信した後にプロファイル接続応答信号をBTモジュール5へ送信する一連の処理を正常に行うのに要する時間よりも長い時間であり、BTモジュール24がBTモジュール5からプロファイル接続要求信号を受信したが何らかの原因によりプロファイル接続応答信号をBTモジュール5へ送信することができないと確定し得るのに要する時間よりも短い時間である。このような所定時間は、例えば車載装置2と携帯電話機3との接続試験の結果を用いて予め設定しておけば良い。
【0047】
ここで、BTモジュール24は、特定のプロファイルの接続方法の初期設定が車載装置2における特定のプロファイルの接続方法の初期設定とは異なる「通信相手装置からの接続」であり、且つ特定のプロファイルの接続手順を正常に行うことが可能であれば、BTモジュール5からプロファイル接続要求信号を受信すると、プロファイル接続応答信号を所定時間内にBTモジュール5へ送信する。一方、BTモジュール24は、特定のプロファイルの接続方法の初期設定が車載装置2における特定のプロファイルの接続方法の初期設定と同じく「自機からの接続」であるか、又は特定のプロファイルの接続方法の初期設定が車載装置2における特定のプロファイルの接続方法の初期設定とは異なる「通信相手装置からの接続」であったとしても特定のプロファイルの接続手順を正常に行うことが可能でなければ、BTモジュール5からプロファイル接続要求信号を受信したとしても、プロファイル接続応答信号を所定時間内にBTモジュール5へ送信しない。
【0048】
制御部4は、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、タイマ機能による所定時間の計時を開始した後に、BTモジュール24からプロファイル接続応答信号を所定時間内にBTモジュール5により受信したと判定すると(ステップS13にて「YES」)、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了したか否かを判定し、特定のプロファイルの接続に成功したか否かを判定する(ステップS14)。
【0049】
制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了したと判定し、特定のプロファイルの接続に成功したと判定すると(ステップS14にて「YES」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図5に示すように、例えば「プロファイルの接続に成功しました。」という特定のプロファイルの接続に成功した旨をユーザに対して通知する接続成功通知画面41を表示装置20に表示させる(ステップS15)。そして、制御部4は、特定のプロファイルの接続方法を設定変更しない旨を確定し(ステップS16)、自機からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。
【0050】
一方、制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了しなかったと判定し、特定のプロファイルの接続に成功しなかった(失敗した)と判定すると(ステップS14にて「NO」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図6に示すように、例えば「プロファイルの接続に失敗しました。」という特定のプロファイルの接続に失敗した旨をユーザに対して通知する接続失敗通知画面42を表示装置20に表示させる(ステップS17)。そして、制御部4は、この場合も、特定のプロファイルの接続方法を設定変更しない旨を確定し(ステップS16)、自機からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。
【0051】
又、制御部4は、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、タイマ機能による所定時間の計時を開始した後に、BTモジュール24からプロファイル接続応答信号を所定時間内にBTモジュール5により受信しなかったと判定すると(ステップS13にて「NO」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図7に示すように、例えば「プロファイルを接続できません。接続方法を設定変更してリトライしますか?」という接続方法を設定変更してリトライするか否かをユーザに対して問合せるリトライ問合画面43を表示装置20に表示させる(ステップS18)。
【0052】
この場合、ユーザは、リトライ問合画面43に形成される「YES」スイッチ43aを操作することで、接続方法を設定変更してリトライする旨を選択可能であり、一方、「NO」スイッチ43bを操作することで、接続方法を設定変更することなくリトライしない旨を選択可能である。
【0053】
制御部4は、操作入力部10から操作検出信号を入力することで、ユーザがリトライ問合画面43にて「NO」スイッチ43bを操作した、即ち、「通信相手装置からの接続」の接続方法を用いてリトライする意思がないと判定すると(ステップS19にて「NO」)、この場合も、特定のプロファイルの接続方法を設定変更しない旨を確定し(ステップS16)、自機からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。
【0054】
一方、制御部4は、操作入力部10から操作検出信号を入力することで、ユーザがリトライ問合画面43にて「YES」スイッチ43aを操作した、即ち、「通信相手装置からの接続」の接続方法を用いてリトライする意思があると判定すると(ステップS19にて「YES」)、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続要求信号の受信を待機する状態へと遷移する(ステップS20)。そして、制御部4は、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続要求信号の受信を待機する状態へと遷移したことを示す状態遷移通知信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ(ステップS21)、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始し(ステップS22)、タイマ機能による所定時間の計時を開始する(ステップS23)。この場合の所定時間は、BTモジュール24がBTモジュール5から状態遷移通知信号を受信した後にプロファイル接続要求信号をBTモジュール5へ送信する一連の処理を正常に行うのに要する時間よりも長い時間であり、BTモジュール24がBTモジュール5から状態遷移通知信号を受信したが何らかの原因によりプロファイル接続要求信号をBTモジュール5へ送信することができないと確定し得るのに要する時間よりも短い時間である。このような所定時間は、例えば車載装置2と携帯電話機3との接続試験の結果を用いて予め設定しておけば良い。
【0055】
制御部4は、状態遷移通知信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、タイマ機能による所定時間の計時を開始した後に、BTモジュール24からプロファイル接続要求信号を所定時間内にBTモジュール5により受信したと判定すると(ステップS24にて「YES」)、プロファイル接続応答信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させる(ステップS25)。そして、制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了したか否かを判定し、特定のプロファイルの接続に成功したか否かを判定する(ステップS26)。
【0056】
制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了したと判定し、特定のプロファイルの接続に成功したと判定すると(ステップS26にて「YES」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図8に示すように、例えば「プロファイルの接続に成功しました。接続方法を設定変更します。」という特定のプロファイルの接続に成功した旨をユーザに対して通知すると共に、接続方法を設定変更する旨をユーザに対して通知する接続成功及び設定変更通知画面44を表示装置20に表示させる(ステップS27)。そして、制御部4は、特定のプロファイルの接続方法を設定変更する旨を確定し(ステップS28)、自機からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。この場合、制御部4は、記憶部7に記憶されている特定のプロファイルの接続方法を「自機からの接続」から「通信相手装置からの接続」へと設定変更(更新)し、BT通信回線を接続中の携帯電話機3の識別情報(機器情報等)と、特定のプロファイルと、その特定のプロファイルの接続方法とを対応付けて記憶部7に記憶する。
【0057】
一方、制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了しなかったと判定し、特定のプロファイルの接続に成功しなかったと判定すると(ステップS26にて「NO」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図9に示すように、例えば「プロファイルの接続に失敗しました。接続方法を設定変更しません」という特定のプロファイルの接続に失敗した旨をユーザに対して通知すると共に、接続方法を設定変更しない旨をユーザに対して通知する接続失敗及び設定継続通知画面45を表示装置20に表示させる(ステップS29)。そして、制御部4は、特定のプロファイルの接続方法を設定変更しない旨を確定し(ステップS16)、自機からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。
【0058】
以上に説明した特定のプロファイルの接続方法の初期設定が「自機からの接続」である場合を纏めると、次に示すようになる。
(a)制御部4は、プロファイル接続要求信号を携帯電話機3へ送信させ、携帯電話機3からプロファイル接続応答信号を受信し、特定のプロファイルの接続に成功したと判定すると、接続成功通知画面41を表示させ、「自機からの接続」の設定を継続する(図10参照)。
【0059】
(b)制御部4は、プロファイル接続要求信号を携帯電話機3へ送信させ、携帯電話機3からプロファイル接続応答信号を受信し、特定のプロファイルの接続に成功しなかったと判定すると、接続失敗通知画面42を表示させ、「自機からの接続」の設定を継続する(図11参照)。
【0060】
(c)制御部4は、プロファイル接続要求信号を携帯電話機3へ送信させたが、携帯電話機3からプロファイル接続応答信号を受信しないと、リトライ問合画面43を表示させる。そして、制御部4は、接続方法を設定変更してリトライする旨を判定すると、プロファイル接続要求信号の受信を待機する状態へと遷移し、状態遷移通知信号を携帯電話機3へ送信させ、携帯電話機3からプロファイル接続要求信号を受信すると、プロファイル接続応答信号を携帯電話機3へ送信させ、特定のプロファイルの接続に成功したと判定すると、接続成功及び設定変更通知画面44を表示させ、「自機からの接続」を「通信相手装置からの接続」へと設定を変更する(図12参照)。この場合、制御部4は、次に今回と同じ携帯電話機3との間でBT通信回線を接続し、特定のプロファイルを接続するときには「通信相手装置からの接続」を選択して接続手順を開始する。
【0061】
(d)制御部4は、プロファイル接続要求信号を携帯電話機3へ送信させたが、携帯電話機3からプロファイル接続応答信号を所定時間内に受信しないと、リトライ問合画面43を表示させる。そして、制御部4は、接続方法を設定変更してリトライする旨を判定すると、プロファイル接続要求信号の受信を待機する状態へと遷移し、状態遷移通知信号を携帯電話機3へ送信させ、携帯電話機3からプロファイル接続要求信号を受信すると、プロファイル接続応答信号を携帯電話機3へ送信させ、特定のプロファイルの接続に成功しなかったと判定すると、接続失敗及び設定継続通知画面45を表示させ、「自機からの接続」の設定を継続する(図13参照)。
【0062】
(3)通信相手装置からの接続判定処理(図4参照)
制御部4は、プロファイル接続方法設定処理から通信相手装置からの接続判定処理へ移行し、通信相手装置からの接続判定処理を開始すると、プロファイル接続要求信号の受信を待機することを示す受信待機通知信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させる(ステップS31)。そして、制御部4は、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始し(ステップS32)、タイマ機能による所定時間の計時を開始する(ステップS33)。この場合の所定時間は、BTモジュール24がBTモジュール5から受信待機通知信号を受信した後にプロファイル接続要求信号をBTモジュール5へ送信する一連の処理を正常に行うのに要する時間よりも長い時間であり、BTモジュール24がBTモジュール5から受信待機通知信号を受信したが何らかの原因によりプロファイル接続要求信号をBTモジュール5へ送信することができないと確定し得るのに要する時間よりも短い時間である。このような所定時間は、例えば車載装置2と携帯電話機3との接続試験の結果を用いて予め設定しておけば良い。
【0063】
制御部4は、受信待機通知信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、タイマ機能による所定時間の計時を開始した後に、BTモジュール24からプロファイル接続要求信号を所定時間内にBTモジュール5により受信したと判定すると(ステップS34にて「YES」)、プロファイル接続応答信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させる(ステップS35)。そして、制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了したか否かを判定し、特定のプロファイルの接続に成功したか否かを判定する(ステップS36)。
【0064】
制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了したと判定し、特定のプロファイルの接続に成功したと判定すると(ステップS36にて「YES」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図5に示すように、例えば「プロファイルの接続に成功しました」という特定のプロファイルの接続に成功した旨をユーザに対して通知する接続成功通知画面41を表示装置20に表示させる(ステップS37)。そして、制御部4は、特定のプロファイルの接続方法を設定変更しない旨を確定し(ステップS38)、通信相手装置からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。
【0065】
一方、制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了しなかったと判定し、特定のプロファイルの接続に成功しなかったと判定すると(ステップS36にて「NO」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図6に示すように、例えば「プロファイルの接続に失敗しました。」という特定のプロファイルの接続に失敗した旨をユーザに対して通知する接続失敗通知画面42を表示装置20に表示させる(ステップS39)。そして、制御部4は、この場合も、特定のプロファイルの接続方法を設定変更しない旨を確定し(ステップS38)、通信相手装置からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。
【0066】
又、制御部4は、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、タイマ機能による所定時間の計時を開始した後に、BTモジュール24からプロファイル接続要求信号を所定時間内にBTモジュール5により受信しなかったと判定すると(ステップS34にて「NO」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図7に示すように、例えば「プロファイルを接続できません。接続方法を設定変更してリトライしますか?」という接続方法を設定変更してリトライするか否かをユーザに対して問合せるリトライ問合画面43を表示装置20に表示させる(ステップS40)。
【0067】
この場合、ユーザは、リトライ問合画面43に形成される「YES」スイッチ43aを操作することで、接続方法を設定変更してリトライする旨を選択可能であり、一方、「NO」スイッチ43bを操作することで、接続方法を設定変更することなくリトライしない旨を選択可能である。
【0068】
制御部4は、操作入力部10から操作検出信号を入力することで、ユーザがリトライ問合画面43にて「NO」スイッチ43bを操作した、即ち、「自機からの接続」の接続方法を用いてリトライする意思がないと判定すると(ステップS41にて「NO」)、この場合も、特定のプロファイルの接続方法を設定変更しない旨を確定し(ステップS38)、通信相手装置からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。
【0069】
一方、制御部4は、操作入力部10から操作検出信号を入力することで、ユーザがリトライ問合画面43にて「YES」スイッチ43aを操作した、即ち、「自機からの接続」の接続方法を用いてリトライする意思があると判定すると(ステップS41にて「YES」)、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させて接続手順を開始し(ステップS42)、タイマ機能による所定時間の計時を開始し(ステップS43)、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続応答信号の受信を所定時間待機する(ステップS44)。この場合の所定時間は、BTモジュール24がBTモジュール5からプロファイル接続要求信号を受信した後にプロファイル接続応答信号をBTモジュール5へ送信する一連の処理を正常に行うのに要する時間よりも長い時間であり、BTモジュール24がBTモジュール5からプロファイル接続要求信号を受信したが何らかの原因によりプロファイル接続応答信号をBTモジュール5へ送信することができないと確定し得るのに要する時間よりも短い時間である。このような所定時間は、例えば車載装置2と携帯電話機3との接続試験の結果を用いて予め設定しておけば良い。
【0070】
制御部4は、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、タイマ機能による所定時間の計時を開始した後に、BTモジュール24からプロファイル接続応答信号を所定時間内にBTモジュール5により受信したと判定すると(ステップS44にて「YES」)、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了したか否かを判定し、特定のプロファイルの接続に成功したか否かを判定する(ステップS45)。
【0071】
制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了したと判定し、特定のプロファイルの接続に成功したと判定すると(ステップS45にて「YES」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図8に示すように、例えば「プロファイルの接続に成功しました。接続方法を設定変更します。」という特定のプロファイルの接続に成功した旨をユーザに対して通知すると共に、接続方法を設定変更する旨をユーザに対して通知する接続成功及び設定変更通知画面44を表示装置20に表示させる(ステップS46)。そして、制御部4は、特定のプロファイルの接続方法を設定変更する旨を確定し(ステップS47)、通信相手装置からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。この場合、制御部4は、記憶部7に記憶されている特定のプロファイルの接続方法を「通信相手装置からの接続」から「自機からの接続」へと設定変更(更新)し、BT通信回線を接続中の携帯電話機3の識別情報(機器情報等)と、特定のプロファイルと、その特定のプロファイルの接続方法とを対応付けて記憶部7に記憶する。
【0072】
一方、制御部4は、接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了しなかったと判定し、特定のプロファイルの接続に成功しなかったと判定すると(ステップS45にて「NO」)、表示指令信号を表示制御部9へ出力し、図9に示すように、例えば「プロファイルの接続に失敗しました。接続方法を設定変更しません。」という特定のプロファイルの接続に失敗した旨をユーザに対して通知すると共に、接続方法を設定変更しない旨をユーザに対して通知する接続失敗及び設定継続通知画面45を表示装置20に表示させる(ステップS48)。そして、制御部4は、特定のプロファイルの接続方法を設定変更しない旨を確定し(ステップS38)、通信相手装置からの接続判定処理を終了してプロファイル接続方法設定処理へリターンする。
【0073】
以上に説明した特定のプロファイルの接続方法の初期設定が「通信相手装置からの接続」である場合を纏めると、次に示すようになる。
(e)制御部4は、受信待機通知信号を携帯電話機3へ送信させ、携帯電話機3からプロファイル接続要求信号を受信すると、プロファイル接続応答信号を携帯電話機3へ送信させ、特定のプロファイルの接続に成功したと判定すると、接続成功通知画面41を表示させ、「通信相手装置からの接続」の設定を継続する(図14参照)。
【0074】
(f)制御部4は、受信待機通知信号を携帯電話機3へ送信させ、携帯電話機3からプロファイル接続要求信号を受信すると、プロファイル接続応答信号を携帯電話機3へ送信させ、特定のプロファイルの接続に成功しなかったと判定すると、接続失敗通知画面42を表示させ、「通信相手装置からの接続」の設定を継続する(図15参照)。
【0075】
(g)制御部4は、受信待機通知信号を携帯電話機3へ送信させたが、携帯電話機3からプロファイル接続要求信号を受信しないと、リトライ問合画面43を表示させる。そして、制御部4は、接続方法を設定変更してリトライする旨を判定すると、プロファイル接続要求信号を携帯電話機3へ送信させ、携帯電話機3からプロファイル接続応答信号を受信し、特定のプロファイルの接続に成功したと判定すると、接続成功及び設定変更通知画面44を表示させ、「通信相手装置からの接続」を「自機からの接続」へと設定変更する(図16参照)。この場合、制御部4は、次に今回と同じ携帯電話機3との間でBT通信回線を接続し、特定のプロファイルを接続するときには「自機からの接続」を選択して接続手順を開始する。
【0076】
(h)制御部4は、受信待機通知信号を携帯電話機3へ送信させたが、携帯電話機3からプロファイル接続要求信号を受信しないと、リトライ問合画面43を表示させる。そして、制御部4は、接続方法を設定変更してリトライする旨を判定すると、プロファイル接続要求信号を携帯電話機3へ送信させ、携帯電話機3からプロファイル接続応答信号を受信し、特定のプロファイルの接続に成功しなかったと判定すると、接続失敗及び設定継続通知画面45を表示させ、「通信相手装置からの接続」の設定を継続する(図17参照)。
【0077】
具体例を挙げて説明すると、車載装置2の通信相手である携帯電話機3が音楽再生機能を有し、例えば特定のプロファイルがAVRCPであり、車載装置2のBTモジュール5におけるAVRCPの接続方法が「自機からの接続」であると共に、携帯電話機3のBTモジュール24におけるAVRCPの接続方法が「自機からの接続」であり、即ち、BTモジュール5とBTモジュール24との双方がAVRCP接続要求信号を送信する構成であれば、そのままの状態ではAVRCPをBTモジュール5とBTモジュール24との接続不可能である。
【0078】
しかしながら、本実施形態では、制御部4がBTモジュール5におけるAVRCPの接続方法を「自機からの接続」から「通信相手装置からの接続」へと設定変更することで、BTモジュール5がBTモジュール24からAVRCP接続要求信号を受信してAVRCP接続応答信号をBTモジュール24へ送信することが可能となり、AVRCPの接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了すると、AVRCPをBTモジュール5とBTモジュール24との接続可能となる。尚、車載装置2の通信相手が音楽再生機能を有する音楽再生プレーヤーである場合も同様である。又、特定のプロファイルがAVRCP以外のプロファイル(例えばSPPやDUN等)である場合も同様である。
【0079】
即ち、例えば特定のプロファイルがSPPであり、車載装置2のBTモジュール5におけるSPPの接続方法が「通信相手装置からの接続」であると共に、携帯電話機3のBTモジュール24におけるSPPの接続方法が「通信相手装置からの接続」であり、即ち、BTモジュール5とBTモジュール24との双方がSPP接続要求信号の受信を所定時間待機する構成であれば、そのままの状態ではSPPをBTモジュール5とBTモジュール24との接続不可能であるが、制御部4がBTモジュール5におけるSPPの接続方法を「通信相手装置からの接続」から「自機からの接続」へと設定変更することで、BTモジュール5がSPP接続要求信号をBTモジュール24へ送信してBTモジュール24からSPP接続応答信号を受信することが可能となり、SPPの接続手順をBTモジュール5とBTモジュール24との間で正常に終了すると、SPPをBTモジュール5とBTモジュール24との接続可能となる。
【0080】
以上に説明したように本実施形態によれば、車載装置2において、プロファイルの接続方法として、プロファイル接続要求信号を通信相手である携帯電話機3へ送信させて接続手順を開始する接続方法、及び通信相手である携帯電話機3からのプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始する接続方法のうち何れかを択一的に選択して実行する場合に、その選択した何れかの接続方法による接続手順を開始してプロファイルの接続に失敗すると、選択しなかった何れかの接続方法による接続手順を開始し、その選択しなかった何れかの接続方法による接続手順を開始してプロファイルの接続に成功すると、次にプロファイルの接続要求が発生したときにはプロファイルの接続に成功した接続方法を選択するように構成した。これにより、通信相手である携帯電話機3が何れの接続方法を採用している場合であっても、プロファイルを適切に接続させることができる。又、次にプロファイルの接続要求が発生すると、接続に失敗した接続方法による接続手順を開始することなく、接続に成功した接続方法による接続手順を開始することで、プロファイルの接続を速やかに完了することができる。
【0081】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
近距離無線通信装置は、車載装置2に限らず、BTモジュール5と同等の機能を有するBTモジュールを備える構成であれば、周知のナビゲーション機能を有するナビゲーション装置等であっても良く、又、車両に搭載されない装置であっても良い。又、近距離無線通信装置のデータ通信相手である通信相手装置は、携帯電話機3に限らず、BTモジュール24と同等の機能を有するBTモジュールを備える構成であれば、携帯情報端末等であっても良く、又、ユーザが携帯不可能な固定端末であっても良い。
【0082】
接続方法を設定変更してリトライするか否かをユーザに対して問合せる方法としては、リトライ問合画面43を表示する視覚的な方法に限らず、その旨を示す音声ガイダンスを出力する聴覚的な方法であっても良く、又、それら視覚的な方法と聴覚的な方法とを併用しても良い。
【0083】
又、接続方法を設定変更してリトライするか否かをユーザに対して問合せることを省略しても良い。即ち、自機からの接続判定処理では、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、タイマ機能による所定時間の計時を開始した後に、BTモジュール24からプロファイル接続応答信号を所定時間内にBTモジュール5により受信しなかったと判定すると、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続要求信号の受信を待機する状態へと遷移し、状態遷移通知信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、BTモジュール24からBTモジュール5へのプロファイル接続要求信号の受信を所定時間待機させて接続手順を開始しても良い。
【0084】
又、通信相手装置からの接続判定処理では、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させ、タイマ機能による所定時間の計時を開始した後に、BTモジュール24からプロファイル接続要求信号を所定時間内にBTモジュール5により受信しなかったと判定すると、プロファイル接続要求信号をBTモジュール5からBTモジュール24へ送信させて接続手順を開始しても良い。
【0085】
複数のプロファイルをBTモジュール5とBTモジュール24との間で同時接続する場合であれば、特定のプロファイル以外のプロファイルをBTモジュール5とBTモジュール24との間で接続中に、特定のプロファイルについてのプロファイル接続方法設定処理を実行しても良い。又、複数のBT通信回線をBTモジュール5と複数のBTモジュール(BTモジュール24を含む)との間で1対複数の関係で同時接続(所謂マルチポイント接続)する構成であれば、特定のプロファイル以外のプロファイルをBTモジュール5と一のBTモジュールとの間で接続中に、BTモジュール5と他のBTモジュールとの間での特定のプロファイルについてのプロファイル接続方法設定処理を実行しても良い。又、複数のプロファイルをBTモジュール5とBTモジュール24との間で同時接続不可能であれば、特定のプロファイルについてのプロファイル接続方法設定処理を実行し、特定のプロファイルの接続に成功した後に、その接続に成功した特定のプロファイルを一旦切断し、次の特定のプロファイルについてのプロファイル接続方法設定処理を実行しても良い。
【符号の説明】
【0086】
図面中、2は車載装置(近距離無線通信装置)、4は制御部(制御手段)、5はBTモジュール(接続手段)、7は記憶部(記憶手段)、24はBTモジュール(通信相手側接続手段)である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17