【実施例1】
【0009】
以下本発明を図示実施例により具体的に説明する。
全図を通じ同一対象物は同一符号で示す。ただし、側断面図における斜線は主要な絶縁膜のみに記載し、配線は若干の前後のずれを含んで描かれており、また発明の要部を示すため、水平方向及び垂直方向のサイズは正確な寸法を示していない。
図1〜
図42は本発明の半導体装置の第1の実施例で、
図1はフラッシュメモリーの模式平面図(一点鎖線で囲んだものがメモリーセル1つ分)、
図2はビット線に沿う方向の模式側断面図(p−p矢視断面図)、
図3はワード線に平行方向の模式側断面図(q−q矢視断面図)、
図4はビット線に平行方向のフィールド部の模式側断面図(r−r矢視断面図)、
図5〜
図29は第1の製造方法の工程断面図、
図30〜
図42は第2の製造方法の工程断面図である。
【0010】
図1〜
図4はシリコン(Si)基板を使用し、横(水平)方向及び縦(垂直)方向2段階エピタキシャル成長によるVEMDOSGOIN構造に形成したSOI構造の2重側面ゲート電極付き縦型のNチャネルMIS電界効果トランジスタより構成したNORゲートのフラッシュメモリーの一部を示しており、1は10
15cm
−3程度のp型のシリコン(Si)基板、2は200nm程度のシリコン酸化膜(SiO
2)、3は50nm程度の素子分離領域のシリコン窒化膜(Si
3N
4)、4は厚さ50nm程度、濃度10
17cm
−3程度のp型の横(水平)方向エピタキシャルSi層、5は厚さ150nm程度、濃度10
17cm
−3程度のp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSi層、6は埋め込みシリコン酸化膜(SiO
2)(素子分離領域の一部)、7は10
20cm
−3程度のn
+型ソース領域、8は10
20cm
−3程度のn
+型ドレイン領域、9は5nm程度の第1のゲート酸化膜(トンネル酸化膜、SiO
2)、10は50nm程度のフローティングゲート電極(polySi)、11は50nm程度の第2のゲート酸化膜(SiO
2)、12は100nm程度のコントロールゲート電極(WSi、ワード線)、13は200nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜、14は200nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜、15は20nm程度のシリコン窒化膜(Si
3N
4)、16は10nm程度のバリアメタル(TiN)、17は導電プラグ(W)、18は500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)、19は10nm程度のバリアメタル(TaN)、20は500nm程度のCu配線(Cuシード層含む、ビット線)、21は20nm程度のバリア絶縁膜、BLはビット線、WLはワード線、SLはソース線を示している。
【0011】
図1はマトリックス状に形成されたフラッシュメモリーのメモリーセルの模式平面図で、一点鎖線で囲まれたものはメモリーセル1個分を示している。
図2〜
図4においては、p型のシリコン基板1上にシリコン酸化膜(SiO
2)2が設けられ、シリコン酸化膜(SiO
2)2上には、選択的にp型の横(水平)方向エピタキシャルSi層4(ソース線となる)が設けられ、Si層4上には縦(垂直)方向エピタキシャルSi層5が設けられた構造からなる半導体層がシリコン窒化膜(Si
3N
4)3により絶縁分離されて設けられている。半導体層(4、5)のビット線に沿う方向の両側面には、それぞれ第1のゲート酸化膜(トンネル酸化膜、SiO
2)9を介してフローティングゲート電極(polySi)10が設けられ、フローティングゲート電極(polySi)10の側面には第2のゲート酸化膜(SiO
2)11を介してコントロールゲート電極(WSi、ワード線)12が設けられ、Si層5には上部にn
+型ドレイン領域8が設けられ、n
+型ドレイン領域8と離間し、相対して、下部にn
+型ソース領域7が設けられ、Si層4にはn
+型ソース領域7からなるソース線が設けられている共通ドレイン領域及び共通ソース領域からなる側面2重ゲート電極(フローティングゲート電極及びコントロールゲート電極)を有するMIS電界効果トランジスタからなるメモリーセル(左右2個分)が形成され、n
+型ドレイン領域8にはバリアメタル16を有する導電プラグ17を介してバリアメタル19を有するCu配線(ビット線)20に接続されている。またビット線と垂直方向の隣りあうコントロールゲート電極は直接接続され、ワード線12を形成している。このMIS電界効果トランジスタは左側面あるいは右側面をそれぞれチャネル領域とする2個の縦型(垂直方向)動作のMIS電界効果トランジスタとなり、該当側面側のフローティングゲート電極に電子を注入していれば、電源電圧より閾値電圧が高いエンハンスメントトランジスタとなり、オフ状態を示し、該当側面側のフローティングゲート電極から電子が放出されていれば、電源電圧より閾値電圧が低いエンハンスメントトランジスタとなり、オン状態を示すものとなり、これら2状態を情報の二値に対応させている。この縦型(垂直方向)動作のMIS電界効果トランジスタからなるメモリーセルをマトリックス状に配置し、適宜接続してNORゲートのフラッシュメモリーを構成しており、メモリーセルへの情報の書き込み法、メモリーセルからの情報の読み出し法、メモリーセルからの情報の消去法は慣例的なNORゲートのフラッシュメモリーと同様である。
【0012】
したがって、通常の安価な半導体基板を使用して、半導体基板上に絶縁膜を介して横(水平)方向及び縦(垂直)方向エピタキシャル成長半導体層からなる柱状構造の半導体層が設けられ、この半導体層のワード線方向の対向する2側面が絶縁分離され、残りの対向する2側面に、それぞれ第1のゲート絶縁膜を介してフローティングゲート電極が設けられ、フローティングゲート電極の側面に、それぞれ第2のゲート絶縁膜を介してワード線となるコントロールゲート電極が設けられ、半導体層の上部にはドレイン領域が設けられ、ドレイン領域と離間し、相対して、下部にはソース領域が設けられている構造の2個の縦型のMIS電界効果トランジスタからなる2個のメモリーセルを構成でき、このメモリーセルをマトリックス状に配置し、適宜接続した、極めて高集積なフラッシュメモリーを形成することが可能である。
またSOI構造の完全空乏型の微細な半導体層に縦型のMIS電界効果トランジスタを形成できるので、ソースドレイン領域の接合容量の低減(実質ゼロ)、空乏層容量の低減、ソースドレイン領域の耐圧改善及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減等が可能である。
またMIS電界効果トランジスタの各種の特性を決定するチャネル長をフォトリソグラフィー技術によるゲート長の制御に依存せずに、制御性の良いエピタキシャル半導体層の成長膜厚及び熱処理による同一不純物の拡散により決定できるため、大口径ウエハーにおいても特性の安定した微細なチャネル長を持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
また電界集中のない、ほぼ平坦な拡散層を形成できるため、拡散層の深さによらず、極めて高い耐圧を有するソースドレイン領域を得ることが可能で、さらなる浅い接合にも対応可能である。
また対向する側面に隣接するメモリーセルのコントロールゲート電極が設けられているため、いわゆるSOI構造のMIS電界効果トランジスタに必然的に生じてしまうバックチャネルリーク(本願の場合は対向する背面の側面チャネルリーク)を防止することができる。(当該メモリーセルが選択されていれば、選択ビット線及び選択ワード線ともにハイレベルの電圧が印加され、隣接するメモリーセルはビット線を共有するためハイレベルの電圧が印加されるが、非選択ワード線はローレベルの電圧が印加されるため、フローティングゲート電極の電子の有無にかかわらず、オフ状態となり、対向する背面の側面チャネルリークは防止され、該当メモリーセルの影響だけでオン、オフが決定される。)
また微細な柱状構造の半導体層に自己整合して、MIS電界効果トランジスタの構成要素(ソースドレイン領域、第1のゲート酸化膜、第2のゲート酸化膜、フローティングゲート電極及びコントロールゲート電極)を微細に形成することが可能である。
即ち、機器組み込み用途ばかりでなく、高速大容量通信、宇宙関連装置等に搭載可能な半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能及び高集積を併せ持つSOI構造の2重側面ゲート電極を有する縦型のMIS電界効果トランジスタからなるフラッシュメモリーのメモリーセルを得ることができる。
【0013】
次いで本発明に係る半導体装置における第1の実施例の第1の製造方法について
図5〜
図29を参照して説明する。ビット線に沿う方向の模式側断面図(p−p矢視断面図)を用いて説明するが、主要な工程においてはワード線に平行方向の模式側断面図(q−q矢視断面図)及びビット線に平行方向のフィールド部の模式側断面図(r−r矢視断面図)も適宜追加して説明する。ただし、ここでは本発明の半導体装置(フラッシュメモリー)の形成に関する製造方法のみを記述し、一般の半導体集積回路に搭載される各種の素子(他のトランジスタ、抵抗、容量等)の形成に関する製造方法の記述は省略する。
【0014】
図5(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図6(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)
p型のシリコン基板1を1000℃程度で熱酸化し、200nm程度のシリコン酸化膜(SiO
2)2を成長する。次いで化学気相成長により、50nm程度のシリコン窒化膜(Si
3N
4)3を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si
3N
4)3及びシリコン酸化膜(SiO
2)2を順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
【0015】
図7(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図8(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)
次いで露出したp型のシリコン基板1上にp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSi層22を成長する。次いで化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing 以後CMPと略称)し、シリコン窒化膜(Si
3N
4)3の平坦面より突出したSi層22を平坦化する。次いで選択化学気相成長法により50nm程度のタングステン膜23を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si
3N
4)3を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(残されたシリコン窒化膜(Si
3N
4)3は素子分離領域となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。
【0016】
図9(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図10(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)
次いで露出したp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSi層22の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSi層4を成長し、シリコン窒化膜(Si
3N
4)3の開孔部を埋め込む。次いでSi層4の表面を900℃程度で酸化し、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO
2)(図示せず)を成長する。次いで熱酸化したシリコン酸化膜(SiO
2)(図示せず)及びシリコン窒化膜(Si
3N
4)3をマスク層として、タングステン膜23及びSi層22を順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(開孔部幅は100nm程度)次いで化学気相成長により、60nm程度のシリコン酸化膜(SiO
2)6を成長する。次いでSi層4の平坦面上のシリコン酸化膜(SiO
2)6及び熱酸化したシリコン酸化膜(SiO
2)(図示せず)を化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO
2)6を開孔部に平坦に埋め込む。(この領域も素子分離領域の一部となる。)
【0017】
図11(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図12(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)
次いで露出したSi層4上に選択化学気相成長法により、160nm程度のタングステン膜24を成長する。次いでタングステン膜24を5nm程度等方性ドライエッチングする。次いで化学気相成長により、バリアメタルとなるTiN25を5nm程度成長する。(このTiNは選択化学気相成長タングステン膜と後に成長するシリコン酸化膜(SiO
2)との密着性を良くするために設けられる。)次いでTiN25を異方性ドライエッチングし、タングステン膜24の側壁にのみ残す。
【0018】
図13(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図14(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)
次いで化学気相成長により、160nm程度のシリコン酸化膜(SiO
2)26を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、バリアメタル(TiN)25を有するタングステン膜24間にシリコン酸化膜(SiO
2)26を平坦に埋め込む。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、バリアメタル(TiN)25を有するタングステン膜24を選択的に異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
【0019】
図15(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図16(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図17(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いで露出したSi層4上にp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSi層5を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。
【0020】
図18(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図19(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図20(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いで残されたバリアメタル(TiN)25を有するタングステン膜24を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、露出したSi層4を選択的に異方性ドライエッチングし、ソース線となるSi層4の幅を狭める。(
図20)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、200nm程度のシリコン窒化膜(Si
3N
4)27を成長する。次いでSi層5及びシリコン酸化膜(SiO
2)26の平坦面上のシリコン窒化膜(Si
3N
4)27を化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にシリコン窒化膜(Si
3N
4)27を平坦に埋め込む。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)を成長する。次いでSi層5に閾値電圧制御用(低い閾値電圧を規定する)の硼素のイオン注入をおこなう。次いで1000℃程度でランニングし、Si層5を所望の濃度にする。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)をエッチング除去する。次いで選択化学気相成長により、Si層5上に、50nm程度のタングステン膜28を成長する。
【0021】
図21(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図22(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図23(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いでシリコン酸化膜(SiO
2)26を異方性ドライエッチングする。次いで露出したSi層5の側面を80nm程度等方性ドライエッチングし、タングステン膜28の庇構造を形成する。次いで露出しているSi層5の両側面を酸化し、5nm程度の第1のゲート酸化膜(トンネル酸化膜、SiO
2)9を成長する。次いで化学気相成長により、第1のゲート酸化膜(SiO
2)9の側面を含む全面に75nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)を成長する。次いで多結晶シリコン膜(polySi)を全面異方性ドライエッチングし、タングステン膜28の庇構造下以外の多結晶シリコン膜(polySi)を除去する。次いで多結晶シリコン膜(polySi)を酸化し、40nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)からなるフローティングゲート電極(polySi)10及び50nm程度の第2のゲート酸化膜(SiO
2)11を形成する。次いで化学気相成長により、100nm程度のタングステンシリサイド(WSi)膜を成長する。次いで化学気相成長により、30nm程度のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)を選択的に異方性ドライエッチングし、ワード線の配線体との接続部となる個所のタングステンシリサイド(WSi)膜上にのみシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)を残す。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでタングステンシリサイド(WSi)膜を全面異方性ドライエッチングし、第2のゲート酸化膜(SiO
2)11あるいはシリコン窒化膜(Si
3N
4)27の側壁のみにタングステンシリサイド(WSi)膜12からなるワード線を形成する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、隣り合うワード線どうしが接続している個所のタングステンシリサイド(WSi)膜をエッチング除去する。(側壁に形成される左右1対のワード線は端部で必ず接続してしまうため、これを分離する必要がある。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。
【0022】
図24(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図25(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図26(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いでSi層5の作る平坦面より上に存在するタングステン膜28及びタングステンシリサイド(WSi、不必要な個所)膜12を化学的機械研磨(CMP)し、除去する。次いでシリコン窒化膜(Si
3N
4)27を異方性ドライエッチングし、Si層4の一部を露出する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層(Si層5の表面及びSi層5間のSi層4の表面を開孔するマスク層、
図25参照)として、n
+型ソースドレイン領域(7、8)形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)をエッチング除去する。次いでRTP(Rapid Thermal Processing)法によりアニールをおこない、n
+型ソース領域7及びn
+型ドレイン領域8を形成する。
【0023】
図27(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)
次いで化学気相成長により、200nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜13を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、Si層5の平坦面より上に存在するPSG膜13を除去し、平坦化する。
【0024】
図28(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)
次いで化学気相成長により、200nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜14を成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si
3N
4)15を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si
3N
4)15、PSG膜14及びPSG膜13を順次異方性ドライエッチングし、ビアを形成する。(図示されてはいないが、ワード線との接続箇所及びソース線との接続箇所にもビアが形成される。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。
【0025】
図29(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)
次いでスパッタにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)膜17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
【0026】
図2(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図3(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図4(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si
3N
4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si
3N
4)21を成長し、本願発明の、横(水平)方向及び縦(垂直)方向2段階エピタキシャル成長によるVEMDOSGOIN構造に形成したSOI構造の2重側面ゲート電極付き縦型のNチャネルMIS電界効果トランジスタより構成したNORゲートのフラッシュメモリーを含む半導体集積回路を完成する。
【0027】
次いで本発明に係る半導体装置における第1の実施例の第2の製造方法について、
図30〜
図42を参照して説明する。ビット線に沿う方向の模式側断面図(p−p矢視断面図)を用いて説明するが、主要な工程においてはワード線に平行方向の模式側断面図(q−q矢視断面図)及びビット線に平行方向のフィールド部の模式側断面図(r−r矢視断面図)も適宜追加して説明する。
【0028】
図5〜
図17の工程をおこなった後、
図30〜
図42の工程をおこなう。ただしSi層4(ソース線形成用)の幅は80nm程度と狭い幅に形成されている。
【0029】
図30(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図31(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図32(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いで残されたバリアメタル(TiN)25を有するタングステン膜24を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いで化学気相成長により、150nm程度のシリコン窒化膜(Si
3N
4)27を成長する。次いでSi層5及びシリコン酸化膜(SiO
2)26の平坦面上のシリコン窒化膜(Si
3N
4)27を化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にシリコン窒化膜(Si
3N
4)27を平坦に埋め込む。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)を成長する。次いでSi層5に閾値電圧制御用(低い閾値電圧を規定する)の硼素のイオン注入をおこなう。次いで1000℃程度でランニングし、Si層5を所望の濃度にする。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)をエッチング除去する。次いで選択化学気相成長により、Si層5上に、50nm程度のタングステン膜28を成長する。
【0030】
図33(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図34(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図35(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いでシリコン酸化膜(SiO
2)26を異方性ドライエッチングする。次いで露出しているSi層5の両側面を酸化し、5nm程度の第1のゲート酸化膜(トンネル酸化膜、SiO
2)9を成長する。次いで化学気相成長により、第1のゲート酸化膜(SiO
2)9の側面を含む全面に75nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)を成長する。次いで多結晶シリコン膜(polySi)を全面異方性ドライエッチングし、タングステン膜28が形成されたSi層5及びシリコン窒化膜(Si
3N
4)27の側壁にのみ多結晶シリコン膜(polySi)を残す。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、埋め込みシリコン酸化膜(SiO
2)6上に形成された不必要な多結晶シリコン膜(polySi)をエッチング除去する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
【0031】
図36(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図37(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図38(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いで多結晶シリコン膜(polySi)を酸化し、40nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)からなるフローティングゲート電極(polySi)10(ただしワード線方向につながるフローティングゲート電極線となる)及び50nm程度の第2のゲート酸化膜(SiO
2)11を形成する。次いで化学気相成長により、100nm程度のタングステンシリサイド(WSi)膜を成長する。次いで化学気相成長により、30nm程度のシリコン酸化膜(SiO
2)(図示せず)を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO
2)(図示せず)を選択的に異方性ドライエッチングし、ワード線の配線体との接続部となる個所のタングステンシリサイド(WSi)膜上にのみシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)を残す。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでタングステンシリサイド(WSi)膜を全面異方性ドライエッチングし、第2のゲート酸化膜(SiO
2)11の側壁にのみタングステンシリサイド(WSi)膜12からなるワード線を形成する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、隣り合うワード線どうしが接続している個所のタングステンシリサイド(WSi)膜をエッチング除去する。(側壁に形成される左右1対のワード線は端部で必ず接続してしまうため、これを分離する必要がある。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでSi層5及びシリコン窒化膜(Si
3N
4)27の作る平坦面上に存在するタングステン膜28、第2のゲート酸化膜(SiO
2)11、多結晶シリコン膜(polySi)10及びタングステンシリサイド(WSi)膜12を化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。
【0032】
図39(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)、
図40(ワード線に平行方向、q−q矢視断面図)、
図41(ビット線に平行方向のフィールド部、r−r矢視断面図)
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、選択的に第2のゲート酸化膜(SiO
2)11及びフローティングゲート電極(polySi)10を順次異方性ドライエッチングし、フローティングゲート電極線(polySi)を切断することにより、それぞれのメモリーセルに固有のフローティングゲート電極(polySi)10を形成する。(
図41において、フィールド部からフローティングゲート電極線(polySi)が除去される。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで残されたシリコン窒化膜(Si
3N
4)27をエッチング除去する。(この際一部の素子分離領域のシリコン窒化膜(Si
3N
4)3も除去されてしまうが問題はない。)次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層(Si層5の表面及びSi層5間のSi層4の表面を開孔するマスク層)として、n
+型ソースドレイン領域(7、8)形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO
2、図示せず)をエッチング除去する。次いでRTP法によりアニールをおこない、n
+型ソース領域7及びn
+型ドレイン領域8を形成する。
【0033】
図42(ビット線に沿う方向、p−p矢視断面図)
次いで化学気相成長により、200nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜13を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、Si層5の平坦面より上に存在するPSG膜13を除去し、平坦化する。次いで化学気相成長により、200nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜14を成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si
3N
4)15を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si
3N
4)15、PSG膜14及びPSG膜13を順次異方性ドライエッチングし、ビアを形成する。(図示されてはいないが、ワード線との接続箇所及びソース線との接続箇所にもビアが形成される。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでスパッタにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)膜17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si
3N
4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si
3N
4)21を成長し、本願発明の横(水平)方向及び縦(垂直)方向2段階エピタキシャル成長によるVEMDOSGOIN構造に形成したSOI構造の2重側面ゲート電極付き縦型のNチャネルMIS電界効果トランジスタより構成したNORゲートのフラッシュメモリーを含む半導体集積回路を完成する。