(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
一般に、患者など輸液を要する対象に薬液を投与するのに使われる輸液装置は、本体、ドア、可撓性輸液チューブ、及び連動式輸液ポンプを含む。
図1はこのような輸液装置の一部を示す断面図である。
図1に示すように、ドア2は本体1に開閉可能に設置され、輸液チューブ3は、ドア2を閉めれば、本体1とドア2の間に介在するように置かれる。輸液ポンプは、互いに平行な複数のフィンガー4及びこれらフィンガー4を連動させるためのフィンガー駆動手段(図示せず)でなるとともに、本体1とドア2の間に介在した輸液チューブ3の一部をフィンガー4で圧迫するように本体1に設置され、閉じたドア2と対向する。ドア2には、閉じたとき、フィンガー4との間に輸液チューブ3を置き、この輸液チューブ3の一部を圧迫する圧迫部材5が設置され、この圧迫部材5とドア2の間には複数のコイルスプリング6が介在し、圧迫部材5は輸液チューブ3を弾力的に圧迫する。図示しなかったが、輸液チューブ3の端部には注射針やカテーテル(catheter)のような薬液注入ユニットが連結される。
【0003】
ドア2を閉めて本体1とドア2の間に輸液チューブ3を介在させた後、フィンガー駆動手段を作動させれば、フィンガー4は輸液チューブ3の一部を長手方向に順次圧迫することを繰り返し、圧迫部材5はこのように運動するフィンガー4と対向して輸液チューブ3を支持する。よって、輸液チューブ3に供給される薬液保存手段からの薬液はフィンガー4の圧迫作用及びドア2の支持作用によって輸液チューブ3に沿って定量移送され、薬液注入ユニットを通じて輸液対象に注入される。この過程で、フィンガー4によって輸液チューブ3に荷重が過度に加われば、圧迫部材5は輸液チューブ3から引っ込みながらこの輸液チューブ3を支持するので、輸液チューブ3の損傷が防止される。
【0004】
しかし、このような輸液装置は、輸液チューブ3を弾力的に圧迫するための圧迫部材5とコイルスプリング6がドア2に設置されるため、ドア2の構造が複雑であるだけでなく、ドア2を開けば、この複雑な構造がそのまま露出して破損のおそれが高く、遮蔽して保護するための別途の構成を必要とするという問題があった。さらに、ドア2の厚さが厚くて装置のコンパクト化のための設計変更に限界があった。
【0005】
また、このような輸液装置は、作動中にそのドア2が開かれれば、輸液ポンプによる薬液移送制御が不可能になり、輸液チューブ3に供給される薬液保存手段からの薬液は輸液対象にそのまま投与される。この場合、投与する薬液の種類によっては輸液対象の患者が昏睡状態やショック死に至ることができる。よって、これに対する改善策が要求されている。
【0006】
また、このような輸液装置は、作動中に輸液ポンプを基準に輸液チューブ3の薬液排出側一部が意図に反して折れるとか薬液注入ユニットに薬液が一杯になるとかすると、輸液チューブ3が閉塞する。このような輸液チューブ3の閉塞現象をそのまま捨ておけば、輸液が中断され、輸液チューブ3は輸液ポンプが薬液を継続して移送するにつれて内圧が上昇してあまり膨脹して毀損されることができる。よって、輸液中に輸液チューブ3の思わぬ閉塞を正確に検出することができる装置の提供が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ドアの単純化、コンパクト化などを成すことができる輸液チューブ圧迫手段を含む輸液装置を提供する。また、本発明は、ドアが開かれれば、輸液チューブが閉塞する輸液装置を提供する。また、本発明は、輸液中に輸液チューブが閉塞したかを正確に検出することができる輸液装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例によれば、開口部を持つ本体と;前記本体に開閉可能に設置され、閉じたときに輸液チューブを挟んで前記開口部と対向して前記輸液チューブを支持するドアと;前記開口部に対して前後移動可能に前記本体の内部に設置され、カム軸によって連動し、前記開口部側への前進の際、前記開口部を通じて前記輸液チューブの一部を順次圧迫する複数のフィンガーを持つフィンガーモジュールと;前記輸液チューブが前記フィンガーによって弾力的に圧迫されるように前記フィンガーモジュールに弾性力を付与して前記フィンガーモジュールを前進させる弾性部材と;前記カム軸を回転させて前記フィンガーを連動させるカム軸駆動手段とを含む、輸液装置が提供される。
【0009】
前記フィンガーモジュールは、前記フィンガーが前記カム軸によって連動して前記輸液チューブを圧迫するように装着されたマウントブロックを含み、前記マウントブロックは、ガイドによって前記開口部に対して前後移動可能に前記本体に装着され、前記カム軸駆動手段は、モーター及び前記モーターの回転力を前記カム軸に伝達する伝動機構を含み、前記モーターは前記マウントブロックに設置され、前記カム軸駆動手段は前記フィンガーモジュールとともに前記開口部に対して前後進することができる。
【0010】
ここで、前記マウントブロックは前記モーターのモーター軸を支持する軸支持部を持ち、前記モーターは防振材でなった結合部材によって前記軸支持部と結合することができる。
【0011】
また、前記本体は、前記開口部が設けられたフロントケースと;前記フロントケースに結合されたリアケースを含み、前記ガイドは、前記マウントブロックの複数箇所にそれぞれ貫通した状態で前記フロントケースに結合された複数のガイドピンで構成され、前記弾性部材は前記マウントブロックを前進させることができるように前記ガイドピンのそれぞれに設置されることができる。
【0012】
一方、前記本体及び前記フィンガーモジュールの中で少なくとも一つは互いに対向する部分に緩衝部材が設けられることができる。
【0013】
本発明の実施例による輸液装置は、前記開口部を遮蔽して前記開口部を通じての異物の流入を防止する軟質の遮蔽シートをさらに含むことができる。
【0014】
本発明の実施例によれば、本体に開閉可能に設置され、閉じたとき、輸液チューブを挟んで前記本体と対向して前記輸液チューブを支持するドアと;カムによって連動する複数のフィンガーを持ち、前記輸液チューブを挟んで、閉じたドアと対向し、前記連動するフィンガーによって前記輸液チューブの一部を順次圧迫することができるとともに、前記輸液チューブから弾力的に引っ込むことができるように、弾性手段によって前記本体に設置されたフィンガーモジュールと;前記カムを作動させて前記フィンガーを連動させる駆動手段と;を含む、輸液装置が提供できる。
【0015】
本発明の実施例によれば、輸液チューブを圧迫して輸液を行う連動式輸液ポンプが設置された本体と;前記本体に開閉可能に設置され、閉じたときに前記輸液チューブを挟んで前記輸液ポンプと対向し、前記輸液ポンプによって圧迫される輸液チューブを支持するドアと;前記ドアが開かれたときには前記輸液チューブを閉塞し、前記ドアが閉じたときには前記輸液チューブの閉塞を解除するチューブクランプと;を含み、前記チューブクランプは、前記本体と前記閉じたドアの間で前記輸液チューブを挟んで前記本体と対向する第1クランプボディーと;前記輸液チューブを挟んで前記第1クランプボディーと対向する第2クランプボディーと;前記第1及び第2クランプボディーが互いに接近して前記輸液チューブを圧搾するように弾性力を付与する弾性部材と;を含み、前記第1クランプボディーには、前記第2クランプボディー側に突出して前記本体と接触する脚部材が設けられ、前記第2クランプボディーには、前記第1クランプボディー側に突出し、前記ドアを閉めれば前記第2クランプボディーが前記第1クランプボディーから離隔するように前記ドアと接触する脚部材が設けられ、前記本体は、前記第2クランプボディーと対向する部分に前記第2クランプボディーが第1クランプボディーから離隔することができるように可動空間を形成する空間確保凹部が設けられた、輸液装置が提供される。この際、前記二つのクランプボディーは、それぞれ両側に前記脚部材が少なくとも一つずつ設けられることができる。
【0016】
ここで、前記両側の一方に位置する二つのクランプボディーの脚部材、前記両側の他方に位置する二つのクランプボディーの脚部材は、それぞれ互いに対を成して前記二つのクランプボディーの離隔及び接近運動を案内するように接触することができる。
【0017】
また、前記対を成す一方の脚部材と他方の脚部材は、互いにずれるように配置されることができる。
【0018】
前記二つのクランプボディーは、両側に互いに対を成してバンド締結部を構成する突起がそれぞれ設けられ、前記弾性部材は、前記バンド締結部にそれぞれかかって前記二つのクランプボディーを接近させるクランプバンドを含むことができる。この際、前記バンド締結部は、前記クランプバンドの離脱が防止されるように端部が膨出した構造を持つことができる。
【0019】
一方、前記チューブクランプは、前記二つのクランプボディーの離隔及び接近運動を案内するガイドをさらに含むことができる。
【0020】
本発明の実施例によれば、薬液を輸送する可撓性輸液チューブの一部を順次圧迫する連動によって薬液を移送する輸液ポンプが設置された本体と;前記本体に開閉可能に設置され、閉じたときに前記輸液チューブを挟んで前記輸液ポンプと対向し、前記輸液ポンプによって圧迫される輸液チューブを支持するドアと;前記輸液ポンプによる薬液の輸送を担当する輸液チューブの排出側一部を挟んで前記閉じたドアと対向するとともに、前記輸液チューブの排出側一部に対して前後移動可能に前記本体に設置され、前進の際に前記輸液チューブの排出側一部に接近する可動部材と;前記可動部材が前記輸液チューブの排出側一部に接近するように弾性力を付与して前進させる弾性部材と;前記輸液チューブの排出側一部が前記輸液ポンプによって移送される薬液の停滞現象によって膨脹することにより前記可動部材が押されて後進したかを検出する変位検出手段と;前記変位検出手段からの検出結果によって前記輸液チューブが閉塞したかを判断する制御部と;を含む、輸液装置が提供される。
【0021】
本発明の実施例による輸液装置は、前記制御部のコントロールによって前記輸液チューブが閉塞したかを知らせる知らせ手段をさらに含むことができる。
【0022】
本発明の実施例による輸液装置は、前記可動部材が往復移動可能に収容され、前記可動部材の移動方向である可動部材の両端の一方と向い合う部分に貫通孔が設けられたマウントハウジングをさらに含み、前記可動部材は、前記貫通孔を通じて突出する突出部を持ち、前記本体は、前記輸液チューブの排出側一部と対向する部分に、前記可動部材を後進させるための操作孔が設けられ、前記マウントハウジングは、前記本体の内部に前記貫通孔が前記操作孔と一致するように設置され、前記可動部材は前記操作孔と一致する貫通孔を通じて前記輸液チューブの排出側一部に対して前後進することができる。
【0023】
また、本発明の実施例による輸液装置は、前記本体とマウントハウジングの間に前記操作孔を遮蔽する軟質の遮蔽シートをさらに含むことができる。
【0024】
ここで、前記遮蔽シートは、前記マウントハウジングに前記貫通孔が遮蔽されるように被覆されて、前記本体とマウントハウジングの間で前記操作孔を遮蔽するとともに、防水性を持つことができる。
【0025】
また、このような本発明の実施例による輸液装置は、前記マウントハウジングに収容された可動部材の移動を案内するガイドをさらに含むことができる。
【0026】
一方、前記変位検出手段は、前記可動部材に前記可動部材とともに移動可能であるように装着された磁石と;前記磁石から前記可動部材移動方向に一定距離だけ離隔した位置で前記磁石の磁力を測定する磁力測定センサーと;を含み、前記制御部は、前記磁力測定センサーからの測定値と予め決めておいた設定値を比較して前記輸液チューブが閉塞したかを判断することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明は、本体の内部に輸液ポンプが輸液チューブを弾力的に圧迫するように設置されるので、過度な圧迫による輸液チューブの損傷を防止する構成をドア側に備えることにより、従来技術の問題点、つまりドアの構造複雑化、体積増大などを解決することができる。また、本発明は、輸液中にそのドアが開かれれば、チューブクランプによって輸液チューブが圧搾されて閉塞するので、薬液が患者などの輸液対象に過度に投与されるなどの誤った輸液を防止することができる。また、本発明は、そのチューブ閉塞検出機構によって、輸液中に輸液ポンプによって移送薬液を輸送する輸液チューブの排出側部分が閉塞したかを検出するので、この閉塞現象に積極的に対応することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0030】
図2及び
図3は本発明による輸液装置を示す斜視図である。ここに示すように、本発明による輸液装置は、本体10、この本体10の一部を覆うドア20、がドア20と本体10の間に一部が介在し、薬液保存手段(図示せず)から供給される薬液を輸送し、先端部に注射針やカテーテルのような薬液注入ユニット(図示せず)が連結された輸液チューブ30、及びこの本体10とドア20の間に介在した輸液チューブ30の一部を長手方向に順次圧迫して、輸液チューブ30に供給される薬液保存手段からの薬液を定量移送させる連動式輸液ポンプ40を含む。
【0031】
本体10は、フロントケース10F及びこのフロントケース10Fに結合されたリアケース10Rを含む。フロントケース10Fは前面下部をドア20で覆われる遮蔽面11とし、ドア20はこのフロントケース10Fの下端に上下回転可能に結合され、回転方向によって開かれるか閉じ、閉じたとき、遮蔽面11と対向してこの遮蔽面11を覆う。図示しなかったが、ドア20は閉じた状態がロック装置によって維持される。
【0032】
図4は
図2のA−A線についての断面図である。
図4に示すように、遮蔽面11にはチューブ溝12が左右方向に沿って直線状に長く形成され、このチューブ溝12には輸液チューブ30の一部が装着される。輸液チューブ30は、全部またはチューブ溝12に装着される部分が可撓性の高いチューブでなる。ここでは、チューブ溝12に装着される部分をシリコンチューブ31で構成し、このシリコンチューブ31の両端にはそれぞれチューブコネクタによってPVCチューブ33、34を連結した。ドア20は、閉じたとき、チューブ溝12に装着されたシリコンチューブ31を押す圧迫部材25を持つ。図示されてはいないが、ドア20と圧迫部材25の間には弾性部材が介在することができる。
【0033】
チューブ溝12の底中央部には開口部としてフィンガー孔13が形成され、このフィンガー孔13は軟質のフィンガー孔遮蔽シート14によって遮蔽されて、フィンガー孔13を通じての異物流入が防止される。好ましくは、このフィンガー孔遮蔽シート14は防水性を持つように構成されて、防水シートとして機能する。
【0034】
図5〜
図7には輸液ポンプ40の構成、設置構造などが示されている。輸液ポンプ40はまわりに螺旋状のカムが設けられたカム軸(cam shaft)42の運動変換作用によって連動する複数のフィンガー41を持つフィンガーモジュール40M、及びカム軸42を回転させてフィンガー41を連動させるカム軸駆動手段40Dを含む。
【0035】
多数のフィンガー41は互いに平行に一列に配置され、カム軸42はこれらフィンガー41に回転可能に貫通される。フィンガーモジュール40Mは、フィンガー41がカム軸42のカムによって連動するように装着されたマウントブロック43を含む。マウントブロック43はフィンガー収容空間431を持ち、フィンガー41はこのフィンガー収容空間431に収容される。マウントブロック43はこの収容されたフィンガー41の一端部が外部に一定長さで突出することができる構造を持つように構成され、収容されたフィンガー41のまわりを取り囲むフィンガー収容空間431の周面はフィンガー41がカム軸42のカムによって連動のための個別的な直線往復運動するようにフィンガー41の運動を案内する安内面として機能するように形成される。フィンガー41に貫通したカム軸41はマウントブロック43に両端がそれぞれ回転可能に支持される。これによれば、フィンガー41は、カム軸42を回転させれば、カムの作用とフィンガー収容空間431の案内によって、個別的には直線往復運動し、全体としては連動を行う。
【0036】
カム軸駆動手段40Dは、ステッピングモーター44とこのステッピングモーター44の回転力をカム軸42に伝達するベルト伝動型の伝動機構45を含む。そして、この伝動機構45は、二つのベルトプーリー451、452とこの二つのベルトプーリー451、452にかかったベルト453を含む。二つのベルトプーリー451、452はカム軸42とステッピングモーター44のモーター軸にそれぞれ装着される。好ましくは、ベルト453はゴムのように防振性能を持つ物質でなったタイミングベルトである。具体的に図示しなかったが、二つのベルトプーリー451、452のうち、ステッピングモーター44のモーター軸に装着される駆動プーリー451の場合にも、防振性能に優れたゴムなどでなった防振カップリングによってステッピングモーター44のモーター軸と結合できる。
【0037】
ステッピングモーター44は、そのモーター軸がカム軸42と平行に配置される。マウントブロック43は、ステッピングモーター44のモーター軸を回転可能に支持するブロック状の軸支持部432を持つ。この軸支持部432にはステッピングモーター44が装着される。この際、ステッピングモーター44の装着は、防振性能に優れたゴムなどでなった結合部材46によってステッピングモーター44と軸支持部432の間に結合部材46が挟まれた状態で行われ、ステッピングモーター44で発生する振動は結合部材46に吸収される。
【0038】
このように、アセンブリー化した輸液ポンプ40は、チューブ溝12に装着されて圧迫部材25によって圧迫されるシリコンチューブ31の一部を、連動するフィンガー41がフィンガー孔13を通じて順次圧迫するように、本体10内に設置される。より詳しくは、フィンガー収容空間431から突出したフィンガー41の端部がフィンガー孔13と対向するとともに、この対向するフィンガー孔13に対して前後移動可能に複数のガイドピン47によってフロントケース10Fに装着され、フィンガー41は前進したときにフィンガー孔遮蔽シート14を介してシリコンチューブ31と接触してこのシリコンチューブ31を圧迫する。また、このように設置された輸液ポンプ40は、前進するように弾性力を付与する複数の弾性部材48によって前進した状態を維持する。
【0039】
このような輸液ポンプ40の設置構造によれば、輸液の際に、フィンガー41によってシリコンチューブ31を損傷なしに弾力的に圧迫することができる。すなわち、シリコンチューブ31を過度に圧迫しないように適切に引っ込みながらシリコンチューブ31を圧迫するものである。一方、輸液ポンプ40がフロントケース10Fに設置されてアセンブリー化しているので、フロントケース10Fとリアケース10Rを容易に分離することができ、フロントケース10Fから輸液ポンプ40を容易に分離することができるなど、簡便な組立性及び維持、保守の便利性を保障することができる。
【0040】
マウントブロック43は、そのフィンガー収容空間431のまわりにフィンガー孔13側と対向する貫通孔433が複数設けられる。ガイドピン47はこのように設けられた貫通孔433にそれぞれ貫通し、この状態でフロントケース10Fにそれぞれ螺合して、フィンガー孔13に対する輸液ポンプ40の前後移動を案内する。この実施例においては、貫通孔433を四つ備え、フィンガー収容空間431の両側に二つずつ配置したが、貫通孔433の個数は増減することができる。
【0041】
弾性部材48としてはコイルスプリングが適用される。ガイドピン47は、両端部の一方にフロントケース10Fとの螺合のためのネジ部が設けられ、他方には係止突部の役目をする頭部が設けられる。弾性部材48をなすコイルスプリングは、その両端部の一方が頭部に支持され、他方が貫通孔433側に支持されるようにガイドピン47のまわりに嵌め合わせられて、復元力で輸液ポンプ40を前進させる。
【0042】
図3、
図5及び
図7の図面符号49は、輸液ポンプ40が弾性部材48によって前進して、マウントブロック43などがフロントケース10Fに衝突することによって発生する衝撃を吸収する少なくとも一つのパッド型緩衝部材である。輸液ポンプ40とフロントケース10Fの衝突は、主にドア20を開くか輸液チューブ30を除去したときに発生することができる。図面には緩衝部材49がフロントケース10Fに付着されたものとして示されているが、緩衝部材49は輸液ポンプ40のマウントブロック43などに付着されることもできる。
【0043】
図2及び
図4の図面符号50は、ドア20が開かれたときにはシリコンチューブ31を閉塞して薬液の流れを遮断し、ドア20が閉じたときにはシリコンチューブ31の閉塞を解除するチューブクランプである。
図8〜
図12にはこのチューブクランプ50が示されている。次に、
図8〜
図12を参照してチューブクランプ50について説明する。
【0044】
シリコンチューブ31の両端の中で、薬液保存手段からの薬液が排出される端部に連結されたチューブコネクタ32は、両端にそれぞれシリコンチューブ31とPVCチューブ34が連結された直線状円筒部材321を含み、チューブクランプ50はこの円筒部材321とシリコンチューブ31の連結部分に設置される。
【0045】
チューブクランプ50はシリコンチューブ31を挟んで見合うように配置された第1及び第2クランプボディー51、52、二つのクランプボディー51、52が互いに接近してシリコンチューブ31を圧搾、閉塞するように弾性力を付与する弾性部材53を含む。よって、普段、二つのクランプボディー51、52は弾性部材53の作用で互いに接近しており、シリコンチューブ31は接近した二つのクランプボディー51、52によって圧搾された状態を維持する。もちろん、これとは異なり、二つのクランプボディー51、52を離隔させれば、シリコンチューブ31は二つのクランプボディー51、52による圧搾が解除される。
【0046】
このようなチューブクランプ50の二つのクランプボディー51、52は互いに対を成してシリコンチューブ31と円筒部材321の連結部分を取り囲むことができる構造を持ち、シリコンチューブ31を取り囲む部分にはシリコンチューブ31を圧搾する加圧部512、522がそれぞれ設けられる。
【0047】
二つのクランプボディー51、52の両側にはそれぞれ突起513、523が設けられる。第1クランプボディー51の突起513と第2クランプボディー52の突起523は対向するように配置され、この対向する突起513、523は互いに対を成してバンド締結部B1として機能する。この突起513、523によれば、チューブクランプ50はバンド締結部B1を二つ持ち、この二つのバンド締結部B1にはそれぞれクランプバンドがかかる。このクランプバンドは弾性部材53を構成するもので、復元力に優れたシリコンからリング形に形成され、二つのクランプボディー51、52に接近のための弾性力を付与するとともに、二つのクランプボディー51、52を結束する役目をする。
【0048】
互いに対を成してバンド締結部B1を構成する突起513、523の端部は対向する部分を除いた残りのまわりに沿って突条が形成されることにより、バンド締結部B1は端部が膨出した構造を持ち、バンド締結部B1にかかったクランプバンドはこのようなバンド締結部B1の膨出部によって離脱が防止される。
【0049】
二つのクランプボディー51、52の対向部分である内側にはガイド溝514、524がそれぞれ設けられ、円筒部材321の外周には、前記ガイド溝514、524に挿入して二つのクランプボディー51、52の離隔及び接近運動を案内するガイドフランジ322が設けられる。ガイドフランジ322とガイド溝514、524はその結合構造によって二つのクランプボディー51、52の位置離脱を防止する位置決定手段の役目も兼ねる。
【0050】
二つのクランプボディー51、52の両側には脚部材515A、515B;525A、525Bがそれぞれ少なくとも一つずつ設けられる。第1クランプボディー51の脚部材515A、515Bは第2クランプボディー52側に、第2クランプボディー52の脚部材525A、525Bは第1クランプボディー51側に突出するように形成される。また、両側の一方に位置する第1クランプボディー51の脚部材515Aと第2クランプボディー52の脚部材525A、両側の他方に位置する第1クランプボディー51の脚部材515Bと第2クランプボディー52の脚部材525Bはそれぞれ互いに対を成して二つのクランプボディー51、52の離隔及び接近運動を案内することができるように接触する。そして、一方の対を成す脚部材515A、525Aと他方の対を成す脚部材515B、525Bは互いにずれるように配置されることで、二つのクランプボディー51、52は離隔及び接近のための運動方向に対する垂直方向への動き、つまり個別的な遊動が防止される。この実施例においては、二つのクランプボディー51、52の両側にこのような脚部材515A、515B;525A、525Bをそれぞれ二つずつ設け、両側の一方に位置する脚部材515A、525Aと他方に位置する脚部材515B、525Bはそれぞれその間にバンド締結部B1が位置するように配置した。一方、好ましくは、互いに対を成す脚部材515A、515B;525A、525Bはその接触面が偏平になるように形成される。
【0051】
チューブ溝12の途中(フィンガー孔13を基準に右側)にはクランプ収容部15が設けられ、このクランプ収容部15には、シリコンチューブ31と円筒部材321の連結部分に設置されたチューブクランプ50が位置する。この際、チューブクランプ50は、クランプ収容部15と第1クランプボディー51の間にシリコンチューブ31が位置するようにクランプ収容部15に収容される。
【0052】
クランプ収容部15に収容されたチューブクランプ50において、第1クランプボディー51の脚部材515A、515Bはクランプ収容部15の底縁部に端部がそれぞれ接触し、第2クランプボディー52の脚部材525A、525Bは、ドア20を閉めれば、ドア20を閉める力によって第2クランプボディー52が第1クランプボディー51から押されて離隔するように端部がそれぞれドア20と接触する。ドア20には、閉じたとき、第2クランプボディー52の脚部材525A、525Bと接触する接触突起21が設けられる。
【0053】
クランプ収容部15の底中央部には、ドア20によって第2クランプボディー52が第1クランプボディー51から離隔するとき、第2クランプボディー52が離隔運動することができるように可動空間を確保する空間確保凹部16が設けられる。
【0054】
以上のようなチューブクランプ50は、ガイド溝514、524にガイドフランジ322が挿入するように二つのクランプボディー51、52でシリコンチューブ31と円筒部材321の連結部分を取り囲んだ後、バンド締結部B1にクランプバンドをかけて二つのクランプボディー51、52を結束すれば、チューブクランプ50の組立てが完了する。この際、二つのクランプボディー51、52はクランプバンドによって互いに接近し、シリコンチューブ31は加圧部512、522によって圧搾されて閉塞する。また、二つのクランプボディー51、52は互いに結合されたガイドフランジ322とガイド溝514、524、ずれた状態で互いに接触した脚部材515B、525Bによって位置離脱や遊動が防止される。
【0055】
ついで、チューブ溝12にシリコンチューブ31を装着させ、またクランプ収容部15の底縁部に、第1クランプボディー51に設けられた脚部材515A、515Bの端部が接触するとともに空間確保凹部16側に第2クランプボディー52が位置するように、クランプ収容部15にチューブクランプ50を収容させた後(
図12の(A)参照)、ドア20を閉めれば、輸液チューブ30及びそのクランプ50の設置が完了する。この際、第2クランプボディー52は、その脚部材525A、525Bが接触突起21と接触することにより、ドア20を閉める力によってクランプバンドの弾性力を克服しながら押されて、第1クランプボディー51から離隔して空間確保凹部16側に移動し、シリコンチューブ31は、このように第2クランプボディー52が第1クランプボディー51から離隔することにより、加圧部512、522による圧搾が解除されて、輸液ができるように開放される(
図12の(B)参照)。同時に、二つのクランプボディー51、52はガイドフランジ322とガイド溝514、524、互いに接触した脚部材515A、525Aの案内作用によって安定して正確に離隔する。
【0056】
一方、ドア20を開けば、二つのクランプボディー51、52は、ドア20による離隔維持が解除されることにより、クランプバンドの復元力によって接近し、シリコンチューブ31は圧搾されて閉塞する。
【0057】
図3及び
図4の図面符号60は、シリコンチューブ31の両端のうち、薬液が排出される排出側に連結され、輸液ポンプ40による移送薬液を輸送する排出側PVCチューブ34の一部が折れるとかこの排出側PVCチューブ34に連結された薬液注入ユニットに薬液が一杯になるとかすることによって輸液チューブ30が閉塞したかを検出するチューブ閉塞検出機構である。
図13〜
図18にはこのチューブ閉塞検出機構60が示されている。次に、
図13〜
図18を参照してチューブ閉塞検出機構60を説明する。
【0058】
チューブ閉塞検出機構60はマウントハウジング60と可動部材62を含み、またマウントハウジング60はハウジング本体61Bとハウジングカバー61Cを含む。
【0059】
ハウジング本体61Bは、その内部に可動部材62がスライド移動可能に挿入される収容空間611が設けられる。ハウジング本体61Bは、この収容空間611に挿入された可動部材62の移動方向における可動部材62の両端と対向する部分に、大きさが収容空間611より小さな貫通孔612、及び可動部材62の挿入及び分離のための開口部613がそれぞれ形成される。可動部材62はハウジング本体61Bの貫通孔612側または開口部613側に移動する。可動部材62はハウジング本体61Bの貫通孔612側に向かう端部に、貫通孔612側への移動の際、貫通孔612を通じてハウジング本体61Bの外部に突出する突出部621が設けられる。
【0060】
ハウジングカバー61Cはハウジング本体61Bの開口部613を遮蔽する。ハウジング本体61Bのハウジングカバー61Cと接触する部分には少なくとも一つの結合突起614が設けられ、ハウジングカバー61Cはこの結合突起614が挿入される結合孔615を持つ。結合孔615に結合突起614を挿入することによって結合されたハウジング本体61Bとハウジングカバー61Cはボルトなどの締結手段S−1によって互いに堅固に締結される。この実施例において、ハウジングカバー61CとしてはPCB基板を適用した。
【0061】
ハウジングカバー61Cと可動部材62の間には、可動部材62の突出部621が貫通孔612を通じてハウジング本体61Bの外部に突出するように可動部材62に弾性力を付与する弾性部材としてコイルスプリング63が介在する。可動部材62にはこのようなコイルスプリング63の一側が挿入されるスプリング収容部622が設けられ、コイルスプリング63はこのスプリング収容部622に一側が挿入された状態で、ハウジングカバー61Cに他側が支持される。
【0062】
ハウジング本体61Bには、貫通孔612を通じて異物が流入することを防止するために貫通孔612を遮蔽する軟質の貫通孔遮蔽シート64が被覆される。好ましくは、この貫通孔遮蔽シート64もフィンガー孔遮蔽シート14と同様に、防水性を有するように構成されて、防水シートとして機能する。
【0063】
チューブ溝12の底のうち、シリコンチューブ31の排出側が装着されるフィンガー孔13の右側部、つまりフィンガー孔13とクランプ収容部15の間には操作孔17が設けられ、マウントハウジング60は、貫通孔612が操作孔17と一致するようにフロントケース10Fの裏側に設けられて本体10の内部に位置する。マウントハウジング60がこのように設置されることにより、貫通孔遮蔽シート64はフロントケース10Fとマウントハウジング60の間に介在し、操作孔17はこの介在した貫通孔遮蔽シート64によって遮蔽されることにより、操作孔17を通じての異物の流入が防止され、可動部材62はシリコンチューブ31の排出側である操作孔17に対して前後に移動し、前進の際に突出部621が操作孔17を通じてシリコンチューブ31の排出側に接近する。一方、好ましくは、操作孔17は大きさが貫通孔612より小さくなるように形成される。
【0064】
このようなチューブ閉塞検出機構60は、コイルスプリング63の作用によって、シリコンチューブ31の排出側に接近している可動部材62の位置変化を検出する変位検出手段65、この変位検出手段65からの検出結果に基づいて輸液チューブ30が閉塞したかを判断する制御部66、この制御部66のコントロールによって輸液チューブ30が閉塞したかを知らせる知らせ手段としてのディスプレイ67をさらに含む。
【0065】
排出側PVCチューブ34が折れるとか薬液注入ユニットに薬液が一杯になるとかして輸液チューブ30が閉塞すれば、シリコンチューブ31の排出側は輸液ポンプ40によってずっと移送される薬液が流れることができない停滞現象によって膨脹し、可動部材62はこの膨脹するシリコンチューブ31の排出側に押されて後進し(
図17参照)、変位検出手段65はこのように後進する可動部材62の位置変化を検出する。
【0066】
変位検出手段65は、コイルスプリング63の内部に位置するように可動部材62に装着され、この可動部材62とともに移動する磁石651、及びこの磁石651から可動部材62の移動方向に一定距離だけ離隔するようにハウジングカバー61Cに装着され、磁石651の磁力を測定する磁力測定センサー652を含む。ここでは、磁力測定センサー652としてホールセンサーを適用した。
【0067】
制御部66は、磁力測定センサー652から入力される測定値と予め設定しておいた設定値を比較し、測定値が設定値を超えれば、排出側のPVCチューブ34が折れるとか薬液注入ユニットに薬液が一杯になるとかして輸液チューブ30が閉塞したと判断して、制御信号を出力し、輸液チューブ30が閉塞したことを知らせるようにディスプレイ67を作動させる。このような制御部66は、輸液チューブ30が閉塞したと判断するとき、ディスプレイ67を作動させるとともに、輸液ポンプ40が停止するようにステッピングモーター44の作動をコントロールすることもできる。参考として、ここで設定値とは可動部材62がシリコンチューブ31の排出側に接近しているときの磁石651の磁力値であることができる。
【0068】
一方、以上に説明しなかった図面符号68は、可動部材62が正確に移動するように運動を案内するガイドである。このガイド68はスライド対を成すガイド突起681とガイド溝682を含む。これらの中で、ガイド突起681は可動部材62の外周に設けられ、ガイド溝682は収容空間611の壁面に設けられる。もちろん、ガイド突起681とガイド溝682の位置は互い取り替えられることができ、ガイド溝682は可動部材62の移動方向に沿って長く設けられる。また、図面符号S−2はマウントハウジング60の設置に用いられる締結手段である。
【0069】
ここで、ガイド68のガイド突起681とガイド溝682のいずれか一つはなくてもよい。この場合、対がないガイド突起681やガイド溝682は可動部材62と収容空間611間の摩擦を減少させて可動部材62の移動性を向上させる摩擦減少突起や溝として機能する。
【0070】
以上、本発明を説明したが、本発明はこの明細書に開示した実施例及び添付図面によって限定されなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で当業者によって多様に変形できる。