特許第5715293号(P5715293)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5715293
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】連結可能な園芸用支柱
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/12 20060101AFI20150416BHJP
【FI】
   A01G9/12 A
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-208661(P2014-208661)
(22)【出願日】2014年10月10日
【審査請求日】2014年10月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】714009762
【氏名又は名称】黒子 米子
(72)【発明者】
【氏名】黒子 米子
【審査官】 木村 隆一
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3123457(JP,U)
【文献】 実開昭54−009038(JP,U)
【文献】 特開2006−191918(JP,A)
【文献】 特開2010−183845(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 1/00−1/02;1/06−1/12;5/00−7/06;
9/12;16/00−17/02;17/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ状の支柱本体と、この支柱本体の片方先端に形成された地面挿し込み部とを有し、この挿し込み部、支柱の孔径よりも細い断面円形の突起部の根元に支柱連結用の雄ネジが形成されたものであり、この突起部には先端に向って、複数本の半環状の突起が位相を180度異にして交互に形成されている、ことを特徴とする連結可能な園芸用支柱。
【請求項2】
支柱本体の中央長さ方向に、横棒を組み合わせるための止め具孔を等間隔に設けたことを特徴とする請求項1記載の園芸用支柱。
【請求項3】
前記止め具孔には、通しパイプが嵌められていることを特徴とする請求項2記載の園芸用支柱。
【請求項4】
前記パイプ状の支柱本体の後方には、支柱連結挿入孔として雌ネジ穴が形成されていることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の園芸用支柱。
【請求項5】
上記支柱本体後方の支柱連結挿入孔には、着脱が容易に可能な雨防止蓋を取り付けることができることを特徴とする請求項4記載の園芸用支柱。
【請求項6】
支柱本体のパイプは、円形状、四角形状、又は六角形状であることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の園芸用支柱。
【請求項7】
前記止め具孔、又は通しパイプに差し込まれる差し込み部と、この差し込み部の外側に形成された横棒を載せるための支え部とを一体的に備えた支えピンを有していることを特徴とする、請求項2又は3記載の園芸用支柱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、花壇や菜園において、地面に立てて使用する地面挿し込み用の支柱を目的とし、且つ、園芸作業を容易に可能とする支柱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の園芸用支柱には、青竹風に節が形成され、先端の外周に円錐形の突起が形成されているものが用いられている。
【0003】
あるいは、支柱表面全体に凸状のイボ模様が形成され、先端に短い円錐形の突起が形成されている支柱も使用されている。
【0004】
更に、支柱本体と地面挿し込み部は一体的に形成されているが、連結され分離できるように構成されたものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
尚、支柱の長さも様々で270cmの長尺のものもあり、現在は主流として青竹風支柱と凸状のイボ模様の支柱が多く市販されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010ー22354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の青竹風の支柱は、支柱先端の外周に円錐形の突起が形成されているために、地面に挿し込むと穴が大きくなり、ぐらつき倒れやすく不安定である。また、固い地面においてはシャベル等の用具を使い穴を掘って埋め込みかためる等の手間や作業が必要である。
【0008】
又、表面に凸状のイボ模様が形成された支柱は、先端の突起が短いために、固い地面には深く挿し込むことは困難である。
【0009】
尚、前記(特開2010ー22354公報)の支柱においては、固い地面にも対応が可能な地面挿し込み部が杭として円錐形の側面上部にハンマーで打ち込むための突起物を有し、挿し込み部と支柱本体をオネジとメネジで連結して植物の補助を目的にしたもので、根株や枝葉の張った植物には作業が容易ではない。
【0010】
又、長尺の支柱を購入して持ち帰るには、小型の車輌では運べず、且つ、保管にも不便である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そして、本発明は固い地面にも挿し込みを可能とするために単一のパイプ状の支柱本体片方に支柱の孔径より細い断面円形の突起部を設け、根元には支柱結用のオネジを形成し、この断面円形の突起部の先端に向って外周180度の両面に複数本の半環状の突起を交互に形成し、突起部の先端には円錐形、あるいは角形の突起が形成された地面挿し込み部を有する。
【0012】
又、つる性の植物(例えば、朝顔、ゴーヤ、キュウリ等)の柵作りの横棒(既存の支柱)を組み合わせる作業を容易にするために、支柱の中央長さ方向に園芸用ビ二タイ等の止め具孔を等間隔に設ける。尚、この止め具孔には円形の通しパイプが嵌められている。
【0013】
尚、パイプ状の支柱本体の後方は、同一の支柱の挿し込み部であり、連結する支柱を挿し込むための挿入孔としてメネジが形成されている。
【0014】
又、連結挿入孔には着脱が容易な雨防止蓋が設けられている。
【0015】
更に、柵作りの横棒組み合わせの止め具孔に差し込む支えピンが設けられている。
【0016】
上記のように、単一のパイプ状の支柱本体に、地面挿し込み部と柵作りのための横棒組み合わせの止め具孔や支柱連結用の挿入孔が設けられ、雨防止蓋や止め具孔に差し込む支えピン等、園芸作業を容易にする機能を有することを特徴とする連結可能な園芸用支柱である。
【発明の効果】
【0017】
支柱本体片方に設けた上記手段としての地面挿し込み部は、外周に形成された180度の両面の半環状の突起が螺旋の機能を持ち、地面に支柱をまわし乍らの作業で、用具も必要が無く、倒れにくく安定して支柱を立てることが出来る。
【0018】
又、支柱の中央長さ方向の止め具孔には、園芸用のビ二タイ等の止め具を使うことにより、太さの異なる支柱の組み合わせも可能であり、しかも、止め具孔が多く形成されているために、横棒の組み合わせの高さも自由に、又、補助の止めにも便利である。且つ、止め具孔に通しパイプが嵌まっていれば、曲がった止め具のビ二タイ等も容易に通すことが出来る。
【0019】
支柱本体の後方に設けた挿入孔には、雨防止蓋を取り外し同一支柱の挿し込み部の根元のオネジと挿入孔のメネジで安定して支柱の連結が出来る。又、この連結により同じ太さの長尺支柱となる。
【0020】
尚、支えピンは柵作りの横棒組み合わせのとき、止め具孔に差し込むことにより横棒の支え部となり安定して作業が可能となる。
【0021】
上述のように、園芸作業に必要な機能を単一単独の支柱に設ければ、製造コストの削減、販売ロスの削減、且つ、運搬や倉庫の整理、及び、家庭の物置での整理や保管にも有効である。
【0022】
本発明は、上記のような効果を持ち合わせていることを特徴とする連結可能な園芸用支柱である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明に依る支柱の正面図である。
図2】本発明に依る支柱の側面図である。
図3】本発明に依る支柱の斜視図と雨防止蓋である。
図4図3の雨防止蓋の参考図である。
図5】本発明に依る支柱連結の断面図である。
図6】本発明に依る支柱連結の変更例の側面断面図である。
図7】本発明に依る支えピンである。
図8】本発明に依る支えピンの実施例(1)、及び(2)の図である。
図9】本発明に依る実施の施行図である。
図10】本発明に依る支柱2本での組み合わせ実施例を示す図である。
図11】支柱パイプの応用例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図1図11に基づいて説明する。
【0025】
図1において、1はパイプ状の支柱本体で、本発明では円形の塩化ビニールのパイプを対象にしているが、既存の支柱、あるいは、四角形、六角形のパイプでも可能である。
【0026】
又、支柱1の長さは、小型の車輌にも積載が可能な70cm〜90cmとし、支柱1の太さは地面にしっかり立てられるように、外径2cm〜3cmとする。尚、地中に埋まる深さは地面挿し込み部2とプラス支柱1の下部10cm位とし、従って支柱1の実質の長さは60cm〜80cmになる。
【0027】
図1において、2は支柱1の片方に設けた地面押し込み部で長さを6cm〜9cmとし、支柱1の孔径よりも細い断面円形の突起部の根元には、支柱連結のオネジAが形成され、突起部の先端に向って半環状の突起Bが1cm間隔で3本〜5本形成され、先端には円錐形、あるいは、角錐形の突起Cが形成されている。
【0028】
又、支柱1が塩化ビニールのようにパイプが肉厚の場合には、支柱1の下部円周をFのように0,2cm位削除すると支柱の地面挿し込みが容易になる。
【0029】
図1において、3は支柱1の中央長さ方向に、支柱1の下部から10cm〜15cm隔横棒組み合わせの止め具孔で直径0,5cm位とする。
【0030】
図2において、地面挿し込み部2の外周180度の両面に半環状の突起Bが形成されていることを示す側面図である。
【0031】
図3の斜視図において、4は支柱1の後方に設けた支柱連結用の挿入孔としてメネジEが形成され、この挿入孔4には雨防止蓋5が取り付けられている。
【0032】
図4は、着脱が容易な雨防止蓋5の参考図a、b及びcである。
【0033】
図5において、支柱本体1の後方に設けた挿入孔4に形成されたメネジEと、同一柱の挿し込み部2のオネジAで連結された断面図である。
【0034】
図6は、前記図5の支柱連結の変更例の側面断面図であり、止め具孔3には通しパイプDが嵌っている。
【0035】
図7は、柵作りの横棒組み合わせ作業を安定して容易に可能とするための支えピン6で、差し込み部Gの長さは3,5cm位とし、支え部Hは巾2cm、長さは3cm位とする。
【0036】
図8の実施例(1)は、支柱1の止め具孔3に支えピン6の差し込み部Gとその上に止め具のビ二タイ等を差し込み、支え部Hを有しているために横棒を安定して組み合わせることが出来る。
【0037】
又、図8の実施例(2)は、支えピン6を支柱1の下部の止め具孔3に差し込むことにより支柱の地中に埋まる深さの目安となり、柵作りの支柱1の高さを揃えることが出来る。
【0038】
図9は、柵作りの朝顔の実施の施行図であり葉が繁り、花が咲けば目にも楽しい日除けになる。
【0039】
図10は、支柱1の2本組み合わせの実施例で(例えば、つる性の豆、ミニトマト等)の地面に斜め挿しの使用において、各々に必要な高さの支柱1の止め具孔3を2本組み合わせ、止め具のビ二タイで止める。あるいは、ボルト,ナットIで止めれば扇の要のように広げて容易に挿し込むことが可能となる。
【0040】
図11は、支柱パイプの応用例である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、家庭菜園において有効に活用することが出来る。
【符号の説明】
【0042】
1 支柱本体
2 地面挿し込み部
3 止め具孔
4 支柱連結挿入孔
5 雨防止蓋
6 支えピン
A 支柱連結用オネジ
B 半環状の突起
C 円錐形、あるいは角錐権の突起
D 通しパイプ
E 支柱連結用メネジ
F 支柱下部の円周削除部
G 支えピンの差し込み部
H 支えピンの支え部
I ボルト,ナット
【要約】      (修正有)
【課題】花壇や菜園において、柵作りや植物の補助に支柱を立てるとき、固い地面においても用具を使っての作業が不要であり、又、柵作りでは支柱と横棒を組み合わせるのに安定で作業が容易であり、且つ、運搬や保管も容易な園芸用支柱を提供する。
【解決手段】パイプ状の支柱本体1の片方の先端に支柱1の孔径よりも細い断面円形の突起を有し、この突起部の根元には支柱連結用のオネジAが形成され、外周に半環状の突起Bが設けられ、先端に突起Cが形成されている。このように形成された地面挿し込み部2が設けられている。又、支柱1の中央長さ方向に止め具孔3を等間隔に形成し、尚、支柱本体1の後方は支柱連結用の挿入孔4としてメネジが形成されている。又、この挿入孔4には雨防止蓋5が設けられた連結可能な園芸用支柱とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11