(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本願発明は、少なくとも1つのアルカリ加水分解性基を含む少なくとも1つの化合物と、少なくとも1つのエチレンオキシド基を含む少なくとも1つの化合物と、少なくとも1つの紫外線照射阻止剤とを含む組成物に由来するプリントマスクであって、アルカリ性溶液を用いて約30秒以内に除去可能であるプリントマスクに関する。
【0015】
少なくとも1つのアルカリ加水分解性基を含む化合物は、炭素数約10〜約50、例えば炭素数約14〜約22または約16〜約20の、置換または未置換の脂肪族カルボン酸であってよい。好適な脂肪族カルボン酸の例としては、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、ノナデカン酸、イコサン酸、ドコサン酸(ベヘン酸)、ヘキサコサン酸、テトラコサン酸(リグノセリン酸)等の飽和脂肪族カルボン酸;パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール-酸、リノレン酸、エイコセン酸、エイコサペンタエン酸、セトレイン酸等の不飽和脂肪族カルボン酸が挙げられる。更なる例としては、UNICID 350、UNICID 425、UNICID 550、UNICID 700等のUNICIDカルボン酸ポリマー(ベーカー・ペトロライト・コーポレーション(Baker−Petrolite Corporation)製)等の直鎖カルボン酸が挙げられる。熱せられたプリントヘッド中で前記組成物の安定性を維持するためには、飽和脂肪族カルボン酸が望ましい。
【0016】
前記組成物は、上記アルカリ加水分解性基を含む少なくとも1つの化合物と一緒にまたは単独で、2個のアルカリ加水分解性基を含む少なくとも1つの化合物を含んでもよい。そのような化合物の好適な例としては、下記式で表される二価酸が挙げられる。
【0018】
(式中、aは約5〜約24、例えば約10〜約24、または約14〜約20、または約16〜約20の整数であり、bはaの値の2倍の整数である。)
【0019】
前記二価酸の例としては、ピメリン酸、スベリン酸、およびCORFREE M1(デュポン社から入手可能)等の高分子量酸混合物が挙げられる。三価酸等の多官能酸を用いてもよい。二価酸の有益な態様では、アルカリ性塩基が1分子当たり2個以上の荷電基を生じ得、この荷電基により溶解/溶解度が良好となるため、1分子当たり2個以上の酸基によりプリントマスクの溶解がより迅速となる。
【0020】
前記組成物は更に、下記式で表される少なくとも1つの一価アルコールを含んでもよい。
【0022】
(式中、xは約8〜約30、例えば約12〜約22、または約14〜約20の整数である。)好適な一価アルコールまたは「脂肪族アルコール」の例としては、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘンエイコサノール、トリコサノール等が挙げられる。
【0023】
少なくとも1つのアルカリ加水分解性基を含む化合物は、前記組成物の少なくとも約2重量%、例えば前記組成物の約2〜約99重量%、または前記組成物の約2〜約90重量%、または前記組成物の約3〜約80重量%、または前記組成物の約5〜約60重量%、または前記組成物の約10〜約50重量%、または前記組成物の約10〜約30重量%等の量で前記組成物中に存在し得る。
【0024】
少なくとも1つのエチレンオキシド基を含む化合物は、エトキシ化アルコールまたはエトキシ化アルコールのエステルであってよい。エトキシ化アルコール(直鎖)は、脂肪族アルコールの縮合物であり、アルキル部分およびエチレンオキシド(EO)部分を含む。好適なエトキシ化アルコールは、例えば、その開示全体を参照により本明細書に援用する米国特許第4,908,063号にも開示されている。エトキシ化アルコールは、下記式で表される。
【0026】
(式中、xは約1〜約50、例えば約5〜約40、または約10〜約30、または約15〜約25の整数であり、yは約1〜約70、例えば約1〜約50、または約10〜約40、または約1〜約25の整数である。)この材料は、融点が約60〜約150℃、例えば約70〜約120℃または約80〜約110℃であってよく、数平均分子量(Mn)が約100〜約5,000、例えば約500〜約3,000または約500〜約2,500であってよい。市販の例としては、UNITHOX 420(Mn=560)、UNITHOX 450(Mn=900)、UNITHOX 480(Mn=2,250)、UNITHOX 520(Mn=700)、UNITHOX 550(Mn=1,100)、UNITHOX 720(Mn=875)、UNITHOX 750(Mn=1,400)等が挙げられる。
【0027】
前記組成物がエトキシ化アルコールおよび脂肪族カルボン酸を含む場合、エトキシ化アルコールの添加により前記組成物の結晶性が乱れ、可剥性を促進する更なる極性基が付加される。例えば、エトキシ化アルコールを上記脂肪族カルボン酸と約100〜約150℃、または約110〜約150℃、または約120〜約130℃の温度で混合するとすぐに、エトキシ化アルコールのアルコール末端部分が脂肪族カルボン酸のカルボキシル末端部分と反応してエステルを形成する。この反応により前記組成物の結晶性が乱れ、極性アルカリ性溶液による前記組成物の剥離または除去を支援する極性基が付加される。
【0028】
アルコール1分子当たり約4〜20モルのEOが縮合した直鎖または分岐鎖形態の高分子量アルコール(例えば炭素数が少なくとも8のアルコール)のエトキシ化アルコール縮合物の好適例としては、例えばアルコール1分子当たり約16モルのEOが縮合したラウリルまたはミリスチルアルコール、アルコール1分子当たり約6〜15モルのEOが縮合したトリデカノール、アルコール1分子当たり約10モルのEOが縮合したミリスチルアルコール、アルコール1分子当たり約6〜11モルのEOを含む獣脂(tallow)アルコールエトキシラート、およびアルコール1分子当たり約6〜約9モルのEOを含むココナッツ脂肪族アルコールエトキシラートが挙げられる。
【0029】
好適なエトキシ化アルコールのその他の例としては、炭素数約9〜15の高級脂肪族第一級アルコールであるNEODOLエトキシラート(テキサス州のシェル・カンパニーから入手可能)、例えば、4〜10モルのEOと縮合したC
9〜C
11アルカノール(NEODOL 91−8またはNEODOL 91−5)、6.5モルのEOと縮合したC
12〜C
13アルカノール(NEODOL 23−6.5)、12モルのEOと縮合したC
12〜C
15アルカノール(NEODOL 25−12)、13モルのEOと縮合したC
14〜C
15アルカノール(NEODOL 45−13)、7モルのEOと縮合したC
12アルカノール(NEODOL 1−7)、平均2.5モルのEOと縮合したC
9〜C
11アルカノール(NEODOL 91−2.5)、6モルのEOと縮合したC
9〜C
11アルカノール(NEODOL 91−6)、8モルのEOと縮合したC
9〜C
11アルカノール(NEODOL 91−8)、6.5モルのEOと縮合したC
12〜C
13アルカノール(NEODOL 23−6.5)、7モルのEOと縮合したC
12〜C
13アルカノール(NEODOL 23−7)、7モルのEOと縮合したC
12〜C
15アルカノール(NEODOL 25−7)、9モルのEOと縮合したC
12〜C
15アルカノール(NEODOL 25−9)、12モルのEOと縮合したC
12〜C
15アルカノール(NEODOL 25−12)、および13モルのEOと縮合したC
14〜C
15アルカノール(NEODOL 45−13)が挙げられる。
【0030】
使用に適したエトキシ化アルコールその他の例としては、約4モルのEOを有するエトキシ化C
8〜C
10アルコールがTRYCOL ST−8049の商標名でコグニス・コーポレーション(Cognis Corporation)からも入手可能であり、また、4.5モルのEOを有するエトキシ化C
8〜C
10アルコールであるALFONIC 810−4.5がサソール社(Sasol Corp.)から入手可能である。エトキシ化アルコールの更なる例としては、5〜30モルのエチレンオキシドと縮合した、直鎖または分岐鎖形態の炭素数8〜18の第二級脂肪族アルコールの縮合物が挙げられる。市販の非イオン性界面活性剤の例としては、ユニオンカーバイド社(Union Carbide)から販売されている、9モルのEOと縮合したC
11〜C
15の第二級アルカノール(TERGITOL 15−S−9)または12モルのEOと縮合したC
11〜C
15の第二級アルカノール(TERGITOL 15−S−12)が挙げられる。
【0031】
少なくとも1つのエチレンオキシド基を含む化合物は、前記組成物の少なくとも約2重量%、例えば前記組成物の約2〜約99重量%、または前記組成物の約2〜約90重量%、または前記組成物の約3〜約80重量%、または前記組成物の約5〜約60%、または前記組成物の約10〜約50重量%、または前記組成物の約10〜約30重量%の量で前記組成物中に存在し得る。
【0032】
米国特許出願公開第2005/0164121号に開示されているような任意の好適な紫外線照射阻止剤を用いてソルダーマスクの光化学的変化(例えば架橋)を防止しつつ、一方でPCBのソルダーマスクは紫外線(UV)照射により光化学的に変化させることができるようにしてもよい。波長が450nm未満の光または400nm未満の光が阻止されるように、または300〜450nmの光が阻止されるように、1つまたは複数のUV阻止剤が前記組成物に含まれる。そのようなUV阻止剤の例としては、無機顔料および有機顔料等の顔料、染料、光開始剤、および吸収剤が挙げられる。また合成および天然の染料および顔料ならびにカラーインデックス(C.I.;英国染料染色学会社(Society of Dyers and Colorists Company)発行)で「顔料」に分類される化合物も挙げられる。
【0033】
無機顔料の例としては、酸化鉄(III)等の酸化鉄、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化コバルト、カドミウムレッド、硫酸バリウム、ウルトラマリンブルー(アルミノシリケート);C.I.ピグメントグリーン−イエローPY−53、C.I.ピグメントイエローPY−53、およびC.I.ピグメントレッド−イエローPBr−24等の混合相チタネート;C.I.ピグメントイエローPY−1 19、C.I.ピグメントブラウンPBr−29、およびC.I.ピグメントブラウンPBr−31等の混合相金属酸化物;ルチルおよびアナターゼ等の二酸化チタン、琥珀、ならびにクロム酸鉛が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
有機顔料の例としては、カーボンブラック、インジゴ、フタロシアニン、パラレッド、レッド、イエロー、ブルー、オレンジ、アイボリー色等のフラボノイドが挙げられる。
【0035】
具体的な顔料の例としては、以下のカラーインデックス(C.I.)番号を有する顔料が挙げられる:C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグメントブラック1、およびC.I.ピグメントブラック7。
【0036】
有機染料の例としては、モノアゾ基、アントラキノン基、金属錯体塩タイプのモノアゾ基、ジアゾ基、フタロシアニン基、およびトリアリルメタン基からなる群から選択される官能基を含む疎水性染料が含まれる。これらの疎水性染料は、水以外の多くの有機溶媒に溶解される。例えば、それぞれ三菱化学株式会社が製造している「ダイアレジンイエローC」[カラーインデックス(CI)ソルベントイエロー103]および「ダイアレジンイエローA」;オリヱント化学工業株式会社が製造している「オリエントオイルスカーレット#308」[CIソルベントレッド18];それぞれ保土谷化学工業株式会社が製造している「アイゼンスピロンブルー2BNH」[CIソルベントブルー117]および「アイゼンスピロンブルーGNH」;ならびにそれぞれオリヱント化学工業株式会社が製造している「バリファストブラック#3840」[CIソルベントブラック27]、「バリファストブラック#3850」、および「バリファストブラック#1802」が挙げられる。乳化重合における染料のブレンド量は、モノマー全量を基準にして0.2〜50重量%の範囲内である。
【0037】
疎水性染料の更なる例としては、C.I.ソルベントイエロー1、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー3、C.I.ソルベントイエロー13、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー21、C.I.ソルベントイエロー22、C.I.ソルベントイエロー29、C.I.ソルベントイエロー36、C.I.ソルベントイエロー37、C.I.ソルベントイエロー38、C.I.ソルベントイエロー39、C.I.ソルベントイエロー40、C.I.ソルベントイエロー42、C.I.ソルベントイエロー43、C.I.ソルベントイエロー44、C.I.ソルベントイエロー45、C.I.ソルベントイエロー47、C.I.ソルベントイエロー62、C.I.ソルベントイエロー63、C.I.ソルベントイエロー71、C.I.ソルベントイエロー76、C.I.ソルベントイエロー79、C.I.ソルベントイエロー81、C.I.ソルベントイエロー82、C.I.ソルベントイエロー83:1、C.I.ソルベントイエロー85、C.I.ソルベントイエロー86、C.I.ソルベントイエロー88、C.I.ソルベントイエロー151;C.I.ソルベントレッド8、C.I.ソルベントレッド27、C.I.ソルベントレッド35、C.I.ソルベントレッド36、C.I.ソルベントレッド37、C.I.ソルベントレッド38、C.I.ソルベントレッド39、C.I.ソルベントレッド40、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド58、C.I.ソルベントレッド60、C.I.ソルベントレッド65、C.I.ソルベントレッド69、C.I.ソルベントレッド81、C.I.ソルベントレッド83:1、C.I.ソルベントレッド86、C.I.ソルベントレッド89、C.I.ソルベントレッド91、C.I.ソルベントレッド92、C.I.ソルベントレッド97、C.I.ソルベントレッド99、C.I.ソルベントレッド100、C.I.ソルベントレッド109、C.I.ソルベントレッド118、C.I.ソルベントレッド119、C.I.ソルベントレッド122、C.I.ソルベントレッド127、C.I.ソルベントレッド218;C.I.ソルベントブルー14、C.I.ソルベントブルー24、C.I.ソルベントブルー25、C.I.ソルベントブルー26、C.I.ソルベントブルー34、C.I.ソルベントブルー37、C.I.ソルベントブルー38、C.I.ソルベントブルー39、C.I.ソルベントブルー42、C.I.ソルベントブルー43、C.I.ソルベントブルー44、C.I.ソルベントブルー45、C.I.ソルベントブルー48、C.I.ソルベントブルー52、C.I.ソルベントブルー53、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー59、C.I.ソルベントブルー67、C.I.ソルベントブルー70;C.I.ソルベントブラック3、C.I.ソルベントブラック5、C.I.ソルベントブラック7、C.I.ソルベントブラック8、C.I.ソルベントブラック14、C.I.ソルベントブラック17、C.I.ソルベントブラック19、C.I.ソルベントブラック20、C.I.ソルベントブラック22、C.I.ソルベントブラック24、C.I.ソルベントブラック26、C.I.ソルベントブラック28、C.I.ソルベントブラック29、C.I.ソルベントブラック43、C.I.ソルベントブラック45が挙げられる。
【0038】
UV吸収剤としては、ベンゾフェノンおよび誘導体、例えばヒドロキシベンゾフェノン;ベンゾトリアゾールおよび誘導体、例えばベンゾトリアゾールカルボン酸;s−トリアジン等のトリアジン;オクチル−p−ジメチルアミノベンゾアート等のベンゾアート;桂皮酸オクチルメトキシ等の桂皮酸塩;サリチル酸オクチル等のサリチル酸塩;オクトクリレン等のクリレン;2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリラート等のシアノアクリラート、マロン酸塩、オキサニリド、2−シアノアクリラート、およびホルムアミジンが挙げられる。
【0039】
UV吸収剤の具体例としては、(1)2−ブロモ−2’,4−ジメトキシアセトフェノン(Aldrich 19,948−6)、(2)2−ブロモ−2’,5’−ジメトキシアセトフェノン(Aldrich 10,458−2)、(3)2−ブロモ−3’−ニトロアセトフェノン(Aldrich 34,421−4)、(4)2−ブロモ−4’−ニトロアセトフェノン(Aldrich 24,561−5)、(5)3’,5’−ジアセトキシアセトフェノン(Aldrich 11,738−2)、(6)2−フェニルスルホニルアセトフェノン(Aldrich 34,150−3)、(7)3’−アミノアセトフェノン(Aldrich 13,935−1)、(8)4’−アミノアセトフェノン(Aldrich A3,800−2)、(9)1H−ベンゾトリアゾール−1−アセトニトリル(Aldrich 46,752−9)、(10)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール(Aldrich 42,274−6)、(11)1、1−(1,2−エタン−ジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)(グッドリッチケミカル社(Goodrich Chemicals)から市販)、(12)2,2,4−トリメチル−1,2−ヒドロキノリン(モーベイケミカル社(Mobay Chemical)から市販)、(13)2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチルアクリラート、(14)2−ドデシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)スクシンイミド(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.)から市販)、(15)2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル/β−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキソスピロ(5,5)−ウンデカン)ジエチル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート(フェアマウント社から市販)、(16)N−(p−エトキシカルボニルフェニル)−N’−エチル−N’−フェニルホルマジン(ジボダン社(Givaudan)から市販)、(17)6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン(モンサントケミカル社(Monsanto Chemicals)から市販)、(18)2,4,6−トリス−(N−1,4−ジメチルペンチル−4−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン(ユニロイヤル社(Uniroyal)から市販)、(19)2−ドデシル−N−(2,2,6,6−テトラメ−チル−4−ピペリジニル)スクシンイミド(アルドリッチケミカル社から市販)、(20)N−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−2−ドデシルスクシンイミド(アルドリッチ・ケミカル・カンパニーから市販)、(21)(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル/β−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキソ−スピロ−(5,5)ウンデカン)ジエチル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート(フェアマウント社から市販)、(22)(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート(フェアマウント社から市販)、(23)ニッケルジブチルジチオカルバマート(フェロ社(Ferro)からUV−Chek AM−105として市販)、(24)2−アミノ−2’,5−ジクロロベンゾフェノン(Aldrich 10,515−5)、(25)2’−アミノ−4’,5’−ジメトキシアセトフェノン(Aldrich 32,922−3)、(26)2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4’−モルホリノブチロフェノン(Aldrich 40,564−7)、(27)4’−ベンジルオキシ−2’−ヒドロキシ−3’−メチルアセトフェノン(Aldrich 29,884−0)、(28)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(Aldrich 16,032−6)、(29)5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン(Aldrich C4,470−2)、(30)4’−ピペラジノアセトフェノン(Aldrich 13,646−8)、(31)4’−ピペリジノアセトフェノン(Aldrich 11,972−5)、(32)2−アミノ−5−クロロベンゾフェノン(Aldrich A4,556−4)、(33)3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−オクチルカルバゾール(Aldrich 46,073−7)等、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0040】
UV吸収剤の更なる例としては、チヌビン(TINUVIN)PS、チヌビンP、チヌビン99−2、チヌビン109、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン384−2、チヌビン571、チヌビン900、チヌビン928、チヌビン1130、チヌビン400、チヌビン405、チヌビン460、チヌビン479、チヌビン5236、ADK STAB LA32、ADK STAB LA34、ADK STAB LA−36、ADK STAB LA−31、ADK STAB1413、およびADK STAB LA51が挙げられる。チヌビンは、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社から市販されている製品の商標である。
【0041】
1つまたは複数の上記のような紫外線阻止剤が、前記組成物の約0.1〜約50重量%、例えば1〜約30重量%、または約2〜約20重量%、または約2〜約10重量%、または約4〜約8重量%等の量で、マスクを印刷する前記組成物中に含まれる。
【0042】
ある実施形態では、前記組成物は、可塑剤、粘着付与剤、ポリアミド樹脂、殺生物剤、酸化防止剤、接着剤等からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含んでもよい。
【0043】
可塑剤は、UNIPLEX 250(ユニプレックス社(Uniplex)から市販)、モンサント社からSANTICIZERの商標で市販されているフタル酸エステル系可塑剤、例えばフタル酸ジオクチル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸アルキルベンジル(SANTICIZER 278)、リン酸トリフェニル(モンサント社から市販)、リン酸トリブトキシエチルであるKP−140(FMCコーポレーションから市販)、フタル酸ジシクロヘキシルであるMORFLEX 150(モルフレックス・ケミカル・カンパニー・インコーポレイテッド(Morflex Chemical Company Inc.)から市販)、トリメリット酸トリオクチル(イーストマン・コダック社から市販)等からなる群から選択され得る。可塑剤は、前記組成物の約0.01〜約98重量パーセント、または前記組成物の約0.1〜約50重量パーセント、または前記組成物の約5〜約10重量パーセントの量で存在し得る。
【0044】
前記組成物は、水素化アビエチン(ロジン)酸のグリセロールエステルであるFORAL 85(ヘラクレス社(Hercules)から市販)、ヒドロアビエチン(ロジン)酸のペンタエリスリトールエステルであるFORAL 105(ヘラクレス社から市販)、フタル酸のヒドロアビエチン(ロジン)アルコールエステルであるCELLOLYN 21(ヘラクレス社から市販);水素化アビエチン(ロジン)酸のトリグリセリドであるARAKAWA KE−311およびKE−100樹脂(荒川化学工業株式会社から市販);NEVTAC 2300、NEVTAC 100、およびNEVTACO 80(ネビル・ケミカル・カンパニー(Neville Chemical Company)から市販)等の合成ポリテルペン樹脂、修飾合成ポリテルペン樹脂であるWINGTACK 86(グッドイヤー社(Goodyear)から市販)等からなる群から選択される粘着付与剤を更に含んでもよい。粘着付与剤は、例えば前記組成物の約0.01〜約50重量パーセント、前記組成物の約0.1〜約20重量パーセント、または前記組成物の約5〜約10重量パーセント等の任意の有効量で前記組成物中に存在し得る。
【0045】
ある実施形態では、前記組成物は、組成物に粘着性をもたせるか、粘度を増加させるか、組成物中の他の成分の少なくとも1つの溶解性を高めるための、好適なポリアミド樹脂を更に含んでもよい。好適なポリアミド樹脂の例としては、アリゾナ・ケミカル社(Arizona Chemical)からUNIREZの商標で販売されている重量平均分子量が15,000g/モル未満のポリエステルアミド樹脂、例えばUNIREZ 2970、UNIREZ 2974、UNIREZ 2980等が挙げられる。これらの樹脂は軟化点が約90〜約140℃であり、130℃における粘度が約20〜約150cPである。
【0046】
殺生物剤は、前記組成物の約0.1〜約1.0重量パーセントの量で存在し得る。好適な殺生物剤としては、例えば、ソルビン酸、DOWICIL 200(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製)として市販されている1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド、CYTOX 3711(アメリカン・サイアナミド・カンパニー(American Cyanamid Company)製)として市販されているビニレン−ビスチオシアネート、DITHONE D14(ローム・アンド・ハースカンパニー(Rohm & Haas Company)製)として市販されているエチレンビス−ジチオカルバミン酸2ナトリウム、BIOCIDE N1386(ストーファー・ケミカル・カンパニー(Stauffer Chemical Company)製)として市販されているビス(トリクロロメチル)スルホン、ジンクオマジン(Zinc Omadine;オリン・コーポレーション(Olin Corporation)製)として市販されているジンクピリジンチオン、ONYXIDE 500(オニックス・ケミカル・カンパニー(Onyx Chemical Company製)として市販されている2−ブロモ−t−ニトロプロパン−1,3−ジオール、BOSQUAT MB50(ロウザ・インコーポレイテッド(Louza、Inc.)製)等が挙げられる。
【0047】
前記組成物は、容器中で組成物成分が加熱溶融物として存在している間、前記組成物が酸化から保護されるように、酸化防止剤を含んでもよい。好適な酸化防止剤の例としては、(1) N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナムアミド)(IRGANOX 1098、チバ・ガイギー・コーポレーションから入手可能)、(2)2,2−ビス(4−(2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ))エトキシフェニル)プロパン(TOPANOL−205、ICIアメリカ・コーポレーションから入手可能)、(3)トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌラート(CYANOX 1790、41,322−4、LTDP、Aldrich D12,840−6)、(4)2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)フルオロホスホニト(ETHANOX−398、エチル・コーポレーション(Ethyl Corporation)から入手可能)、(5)テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニルジホスホニト(ALDRICH 46,852−5;硬度値90)、(6)テトラステアリン酸ペンタエリトリトール(TCI America #PO739)、(7)次亜リン酸トリブチルアンモニウム(Aldrich 42,009−3)、(8)2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(Aldrich 25,106−2)、(9)2,4−ジ−tert−ブチル−6−(4−メトキシベンジル)フェノール(Aldrich 23,008−1)、(10)4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール(Aldrich 34,951−8)、(11)4−ブロモ−3,5−ジジメチルフェノール(Aldrich B6,420−2)、(12)4−ブロモ−2−ニトロフェノール(Aldrich 30,987−7)、(13)4−(ジエチルアミノメチル)−2,5−ジメチルフェノール(Aldrich 14,668−4)、(14)3−ジメチルアミノフェノール(Aldrich D14,400−2)、(15)2−アミノ−4−tert−アミルフェノール(Aldrich 41,258−9)、(16)2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール(Aldrich 22,752−8)、(17)2,2’−メチレンジフェノール(Aldrich B4,680−8)、(18)5−(ジエチルアミノ)−2−ニトロソフェノール(Aldrich 26,951−4)、(19)2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(Aldrich 28,435−1)、(20)2,6−ジブロモフルオロフェノール(Aldrich 26,003−7)、(21)α−トリフルオロ−o−クレゾール(Aldrich 21,979−7)、(22)2−ブロモ−4−フルオロフェノール(Aldrich 30,246−5)、(23)4−フルオロフェノール(Aldrich F1,320−7)、(24)4−クロロフェニル−2−クロロ−1、1,2−トリ−フルオロエチルスルホン(Aldrich 13,823−1)、(25)3,4−ジフルオロフェニル酢酸(Aldrich 29,043−2)、(26)3−フルオロフェニル酢酸(Aldrich 24,804−5)、(27)3,5−ジフルオロフェニル酢酸(Aldrich 29,044−0)、(28)2−フルオロフェニル酢酸(Aldrich 20,894−9)、(29)2,5−ビス(トリフルオロメチル)安息香酸(Aldrich 32,527−9)、(30)エチル−2−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)フェノキシ)プロピオナート(Aldrich 25,074−0)、(31)テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニルジホスホニト(Aldrich 46,852−5)、(32)4−tert−アミルフェノール(Aldrich 15,384−2)、(33)3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(Aldrich 43,071−4)、NAUGARD 76、NAUGARD 445、NAUGARD 512、NAUGARD 524(ユニロイヤル・ケミカル・カンパニー(Uniroyal Chemical Company)製)等、およびこれらの混合物が挙げられる。酸化防止剤が存在する場合は、例えば前記組成物の約0.25〜約10重量パーセント、または前記組成物の約1〜約5重量パーセント等の、任意の所望の量または有効量で、前記組成物中に存在し得る。
【0048】
VERSAMID 757、759、または744(ヘンケル社(Henkel)から市販)等の接着剤が、前記組成物の約0.01〜約98重量パーセント、または前記組成物の約0.1〜約50重量パーセント、または前記組成物の約5〜約10重量パーセントの量で前記組成物中に存在し得る。
【0049】
接着剤が存在する場合は、接着剤のそれぞれまたは組合せは、前記組成物の約1〜約10重量パーセント、または前記組成物の約3〜約5重量パーセント等の、任意の所望の量または有効量で、前記組成物中に存在し得る。
【0050】
本明細書に記載の前記組成物は、相変化インクと同様な様式で機能し得る。相変化インク(「固形インク」および「ホットメルトインク」と呼ぶこともある。)は種々の液体堆積技術に用いられてきた。相変化インクはしばしば、インクが周囲温度では固相で存在し且つインクジェット印刷デバイスの高い作動温度では液相で存在することを可能にする「相変化剤」を含有する。付着作動温度で液体インクの液滴が印刷デバイスから吐出され、インクが、直接または中間加熱転写ベルトまたはドラムを介して、記録支持体の表面へと噴射されるかまたは記録支持体の表面に接触すると、インクは急速に固化し、所定のパターンの固化したインク滴を形成する。相変化インクは、例えば米国特許第5,496,879号に開示されているようなグラビア印刷等のその他の印刷技術でも用いられてきた。
【0051】
一般的に、前記組成物は、例えば約20〜約27℃等の周囲温度または室温では固相であるが、インクジェット印刷デバイスの高い作動温度では液相で存在する。噴射作動温度では、インクは溶融しており、液体インクの液滴が印刷デバイスから吐出される。
【0052】
ある実施形態では、前記組成物は、例えば顕微鏡ホットステージ上での観察および測定により決定される融点が、例えば約40〜約85℃、または約40〜約65℃、または約40〜約60℃、または約45〜約55℃、または約45〜約50℃であってよい。この融点は、前記組成物をスライドガラス上で加熱し、顕微鏡で観察されるか、示差走査熱量測定により特徴解析される。更に、前記組成物は、噴射粘度が約5〜約25cPであってよい。
【0053】
ある実施形態では、前記組成物は、支持体上に画像を形成するための方法においてUVプリントマスクとして使用され、感光性材料でコーティングされた支持体に選択的に塗布され得る。より具体的には、前記組成物をソルダーマスク上に液体として選択的に堆積させて、ソルダーマスクの表面にプリントマスク組成物を形成することにより、最終物品中の回路トレースを被覆するソルダーマスク上にプリントマスクがパターンを形成し得る。
【0054】
「選択的に堆積させる」または「選択的堆積」という表現は、例えば、液体コーティングや液体印刷等の液体プロセスによってプリントマスク組成物を堆積することを指し、ここで該液体プロセスに用いられる液体は溶融したプリントマスク組成物である。ソルダーマスク上にパターン状に液状プリントマスク組成物を選択的に堆積させるには、任意の好適な工程またはデバイスを用いてよい。印刷技術を用いる場合、プリントマスク組成物をインクということもある。液体塗布工程の例としては、例えばスピンコーティング、ブレードコーティング、ロッドコーティング、ディップコーティング等が挙げられる。印刷技術の例としては、例えばリソグラフィまたはオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、ステンシル印刷、インクジェット印刷、スタンピング(例えばマイクロコンタクトプリンティング)等が挙げられる。米国特許第6,547,380号に記載されているようなインクジェット印刷デバイスは当該技術分野で公知であるので、本明細書中で詳細な説明は不要であろう。選択的堆積により、厚さが約1ナノメートル〜約5ミリメートル、または約10ナノメートル〜約1000マイクロメートル、または約1マイクロメートル〜約100マイクロメートル、または約25マイクロメートル〜約50マイクロメートルのプリントマスク組成物層が堆積される。
【0055】
プリントマスク組成物を支持体に塗布した後、支持体、ソルダーマスク、およびUVマスクを含む複合体にUVが照射され得る。UV照射により露光されると、ソルダーマスクの、UVマスクで被覆されずに残っている部分(感光性材料を含んでいる)、すなわち露光領域が、化学的に変化する。該化学的変化の例としては、ソルダーマスクの非露光領域の架橋および/または硬化が挙げられる。
【0056】
次いで、プリントマスクおよびソルダーマスクの非露光領域は、アルカリ性溶液(塩基性水溶液)を用いて約30秒以内に除去または「剥離」され得る。従って、UVマスクは約30秒以内に除去可能である。好適なアルカリ性溶液は、pHが7.5〜14、または例えば8〜13、または例えば9〜12である。アルカリ性溶液は、水に溶解したアルカリ溶質を含有する。好適なアルカリ溶質の例としては、例えば水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、ならびに炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩が挙げられる。溶質は、アルカリ性溶液の約0.05〜約5重量パーセント、またはアルカリ性溶液の約0.1〜約4重量パーセント、またはアルカリ性溶液の約1〜約2重量パーセントの量でアルカリ性溶液中に存在し得る。
【実施例】
【0057】
以下に実施例を挙げて本開示を更に具体的に説明する。本開示の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
【0058】
実施例1:UVマスク組成物Aの調製
UVマスク組成物を下記のように調製した。63.75重量部のヘキサデカン酸(パルミチン酸)、63.75重量部のオクタデカン酸(ステアリン酸)、および63.75重量部のドコサン酸(ベヘン酸)を含む混合物を形成した。前記ドコサン酸はステンレス鋼製ビーカー中で110℃で一晩予め溶融された後、混合物に添加された。混合後、撹拌羽根の付いたインペラを445rpmで用いて、混合物を103〜122℃に維持した。次いで、50.00重量部のUNITHOX450(エトキシ化アルコール)を混合物に添加した。2時間後、8.75重量部のバリファスト3840L染料を、約30分かけてふるいにかけて混合物に添加した。次いで、混合物の温度を119℃で一定に保ち、90分間連続撹拌した。撹拌後、得られた混合物に、約5グラムの珪藻土を添加して、ワットマン社のNo.3の濾紙を用いて加圧濾過した。
【0059】
実施例2:UVマスク組成物Bの調製
UVマスク組成物を下記のように調製した。66.53重量部のUNICID350、66.53重量部のヘキサデカン酸(パルミチン酸)、およびステンレス鋼製ビーカー中で110℃で一晩予め溶融された66.53重量部のオクタデカン酸(ステアリン酸)を含む混合物を形成した。混合後、撹拌羽根の付いたインペラを445rpmで用いて、混合物を103〜122℃に維持した。次いで、41.67重量部のUNITHOX450(エトキシ化アルコール)を混合物に添加した。2時間後、8.75重量部のバリファスト3840L染料を、約30分かけてふるいにかけて混合物に添加した。次いで、混合物の温度を120℃で一定に保ち、70分間連続撹拌した。撹拌後、得られた混合物に、約5グラムの珪藻土を添加して、ワットマン社のNo.3の濾紙を用いて加圧濾過した。
【0060】
実施例3:UVマスクAの可剥性
硬化したソルダーマスクでコーティングされたシリコンウェーハを切断して断片化し、溶融したUVマスク組成物Aでディップコーティングして、硬化ソルダーマスク上に厚さが25μm以上のUVマスクAを形成させた。水に溶解した1.2重量パーセントの炭酸カリウムを含むアルカリ性塩基溶液(50℃)を、ロータスプレー(Rotaspray)装置を用いて塗布して、UVマスクAを剥離除去した。
図1(A)〜(D)に示すように、30秒でUVマスクのかなりの部分が除去された。次いで、脱イオン水を滴下して支持体を10秒間リンスした(drip−rinse)。
【0061】
実施例4:UVマスクBの可剥性
硬化したソルダーマスクでコーティングされたシリコンウェーハを切断して断片化し、溶融したUVマスク組成物Bでディップコーティングして、硬化ソルダーマスク上に厚さが25μm以上のUVマスクBを形成させた。水に溶解した1.2重量パーセントの炭酸カリウムを含むアルカリ性塩基溶液(50℃)を、ロータスプレー(Rotaspray)装置を用いて塗布して、UVマスクBを剥離除去した。
図1(A)〜(D)に示すように、30秒でUVマスクのかなりの部分が除去された。次いで、脱イオン水を滴下して支持体を10秒間リンスした(drip−rinse)。
【0062】
実施例5:UVマスク組成物Cの調製
UVマスク組成物を下記のように調製した。63.75重量部のヘキサデカン酸(パルミチン酸)、63.75重量部のオクタデカン酸(ステアリン酸)、およびステンレス鋼製ビーカー中で110℃で一晩予め溶融された63.75重量部のドコサン酸(ベヘン酸)を含む混合物を形成した。混合後、撹拌羽根の付いたインペラを445rpmで用いて、混合物を103〜122℃に維持した。次いで、50.00重量部のUNITHOX450(エトキシ化アルコール)を混合物に添加した。半時間後、8.77重量部のソルベントブラック3染料を、約10分かけてふるいにかけて混合物に添加した。次いで、混合物の温度を115℃で一定に保ち、約60分間連続撹拌した。撹拌後、得られた混合物に、約8グラムの珪藻土を添加して、ワットマン社のNo.3の濾紙を用いて加圧濾過した。
【0063】
実施例6:UVマスク組成物Dの調製
UVマスク組成物を下記のように調製した。66.53重量部のUNICID350、66.53重量部のヘキサデカン酸(パルミチン酸)、およびステンレス鋼製ビーカー中で110℃で一晩予め溶融された66.53重量部のオクタデカン酸(ステアリン酸)を含む混合物を形成した。41.67重量部のUNITHOX450(エトキシ化アルコール)を混合物に添加し、次いで、撹拌羽根の付いたインペラを445rpmで用いて、混合物を103〜122℃に維持した。2時間後、8.77重量部のソルベントブラック3染料を、約3分かけてふるいにかけて混合物に添加した。次いで、混合物の温度を103〜122℃で保ち、約2時間連続撹拌した。撹拌後、得られた混合物に、約8グラムの珪藻土を添加して、ワットマン社のNo.3の濾紙を用いて加圧濾過した。
【0064】
実施例7:UVマスクCの可剥性
硬化したソルダーマスクでコーティングされたシリコンウェーハを切断して断片化し、溶融したUVマスク組成物Cでディップコーティングして、硬化ソルダーマスク上に厚さが25μm以上のUVマスクCを形成させた。水に溶解した1.2重量パーセントの炭酸カリウムを含むアルカリ性塩基溶液(50℃)を、ロータスプレー(Rotaspray)装置を用いて塗布して、UVマスクCを剥離除去した。
図2(A)〜(D)に示すように、30秒でUVマスクのかなりの部分が除去された。次いで、脱イオン水を滴下して支持体を10秒間リンスした(drip−rinse)。
【0065】
実施例8:UVマスクDの可剥性
硬化したソルダーマスクでコーティングされたシリコンウェーハを切断して断片化し、溶融したUVマスク組成物Dでディップコーティングして、硬化ソルダーマスク上に厚さが25μm以上のUVマスクDを形成させた。水に溶解した1.2重量パーセントの炭酸カリウムを含むアルカリ性塩基溶液(50℃)を、ロータスプレー(Rotaspray)装置を用いて塗布して、UVマスクDを剥離除去した。
図2(A)〜(D)に示すように、30秒でUVマスクのかなりの部分が除去された。次いで、脱イオン水を滴下して支持体を10秒間リンスした(drip−rinse)。