(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5715624
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】改良型篩い分けパネル
(51)【国際特許分類】
B07B 1/46 20060101AFI20150416BHJP
【FI】
B07B1/46 H
B07B1/46 A
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-522337(P2012-522337)
(86)(22)【出願日】2009年11月5日
(65)【公表番号】特表2013-500155(P2013-500155A)
(43)【公表日】2013年1月7日
(86)【国際出願番号】IN2009000546
(87)【国際公開番号】WO2011013135
(87)【国際公開日】20110203
【審査請求日】2012年10月18日
(31)【優先権主張番号】1020/KOL/2009
(32)【優先日】2009年7月30日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】510087863
【氏名又は名称】テガ インダストリーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TEGA INDUSTRIES LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 雄輔
(74)【代理人】
【識別番号】100165940
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 令子
(72)【発明者】
【氏名】マダン モハン モハンカ
【審査官】
松井 裕典
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭50−151476(JP,U)
【文献】
特開昭63−229178(JP,A)
【文献】
実開昭59−093780(JP,U)
【文献】
実開昭61−044281(JP,U)
【文献】
豪国特許出願公告第0000589007(AU,B2)
【文献】
実開昭59−079277(JP,U)
【文献】
特開2006−167571(JP,A)
【文献】
特開昭56−078666(JP,A)
【文献】
実開昭62−013578(JP,U)
【文献】
特開2004−275990(JP,A)
【文献】
特開昭60−216873(JP,A)
【文献】
特開平09−029173(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/101481(WO,A1)
【文献】
米国特許第01718385(US,A)
【文献】
仏国特許出願公開第2031091(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07B 1/00−15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
篩い分けデッキに取り付けるように構成される、採鉱および採石業用の篩い分けパネルであって、
補強フレーム上に形成された篩い分け表面を含み、該篩い分け表面は、所望の大きさの物質を通過することができるように、適切に設計した所望形状の開口を有し、前記開口以外の前記篩い分け表面は、軟鋼、ステンレス鋼、ゴム及び/又はポリウレタンのうちのいずれか、またはそれらの組み合わせにより作成され、
前記開口は、該開口の壁に沿う金属裏当てを含む耐摩耗材料製の壁を有し、
前記金属裏当ては、前記開口の金属壁を形成し、該金属壁はこれにより前記開口の柔軟性を強化するとともに、摩滅保護も確保するようにし、
前記金属壁は、前記金属裏当ての上に取り付けられるように構成されて、前記金属裏当ての一体部分となるようにし、
前記パネルは、加硫素材の、ゴム及び/又はポリウレタンからなり、
前記パネルの外縁で前記パネル内に埋め込まれ、前記パネルの内部領域を横切って存在する鋼鉄の補強筋を有して、前記篩い分け表面を補強した篩い分けパネル。
【請求項2】
請求項1に記載の前記パネルをモジュラータイプ(305mm×305mm)または大型タイプ(610mm×310mm)といったような、異なる大きさに構成する、篩い分けパネルの製造方法。
【請求項3】
前記パネルを前記篩い分けデッキに固定するボタン式の固定具、または前記篩い分けデッキに固定するスリーブ式の固定具に適合する、請求項2に記載の篩い分けパネルの製造方法。
【請求項4】
篩い分けデッキに取り付けられる、採鉱および採石業用の篩い分けパネルの製造方法であって、
補強フレーム上に、篩い分け表面を形成するステップと、
前記篩い分け表面の上に、所望の大きさの物質を通過することができるように、所望形状の開口を設計し、前記開口以外の前記篩い分け表面は、軟鋼、ステンレス鋼、ゴム及び/又はポリウレタンのうちのいずれか、またはそれらの組み合わせにより作成するステップとを含み、
前記開口を、該開口の壁に沿う金属裏当てを含む耐摩耗材料により構成し、
前記金属裏当ては、前記開口の金属壁を形成し、該金属壁はこれにより前記開口の柔軟性を強化するとともに、摩滅保護も確保するようにし、
前記金属壁は、前記金属裏当ての上に取り付けられるように構成されて、前記金属裏当ての一体部分となるようにし、
前記パネルは、加硫素材の、ゴム及び/又はポリウレタンからなり、
前記パネルの外縁で前記パネル内に埋め込まれ、前記パネルの内部領域を横切って存在する鋼鉄の補強筋を有して、前記篩い分け表面を補強する、篩い分けパネルの製造方法。
【請求項5】
少なくとも篩い分けパネルが上に取り付けられる、採鉱および採石業用の篩い分けデッキであって、
補強フレームの上に形成される篩い分け表面を含み、前記篩い分け表面は、所望の大きさの物質を通過することができるように、適切に設計した所望形状の開口を有し、前記開口以外の前記篩い分け表面は、軟鋼、ステンレス鋼、ゴム及び/又はポリウレタンのうちのいずれか、またはそれらの組み合わせにより作成され、
前記開口は、該開口の壁に沿う金属裏当てを含む耐摩耗材料製の壁を有し、
前記金属裏当ては、前記開口の金属壁を形成し、該金属壁はこれにより前記開口の柔軟性を強化するとともに、摩滅保護も確保するようにし、
前記金属壁は、前記金属裏当ての上に取り付けられるように構成されて、前記金属裏当ての一体部分となるようにし、
前記パネルは、加硫素材の、ゴム及び/又はポリウレタンからなり、
前記パネルの外縁で前記パネル内に埋め込まれ、前記パネルの内部領域を横切って存在する鋼鉄の補強筋を有して、前記篩い分け表面を補強した篩い分けデッキ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、採鉱および採石業用の改良型篩い分けパネルに関し、具体的には磨耗に耐え、かつ
開口の所望形状をかなり長い期間維持するように構成した改良型の篩い分けパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、採鉱および採石業にて鉱物の篩い分け/分別、または選別をするためのさまざまな篩い分け装置が知られている。
【0003】
採鉱業により今日広く使用されている、鉱石篩い分けデッキ用の篩い分けパネルシステムは、初期の篩い分けクロスおよび大きなワイヤの篩い分けフレームに取って代わった。これらの篩い分けパネルは鋼鉄の補強材を有するゴムか、ポリウレタン製の何れかであることが知られている。このようなパネルは熱加硫法または、注入成型により製造されることも知られている。パネルはボルト締めにより篩い分け装置の支持フレームに固定するように構成されている。パネルはピンおよび個別のラグ装置を用いる代替法により、フレームに固定することもできる。
【0004】
前述の従来既知の篩い分けパネルは、作業中に小粒の鉱石が常時通過するため、
開口壁の甚大な摩滅に見舞われている。この
開口壁の甚大な磨耗/摩滅は、
開口の所望形状をかなり迅速に損ねることとなり、より所望の作業目的にそぐわなくする。この分野において
開口壁の磨耗を減らすために、かなりの長期に渡り研究され、
開口の所望形状はかなり長期間維持でき、関連の篩い分けパネルは役立たずになることはなく、むしろ活発に機能するものの、現時点においても
開口壁の磨耗が定期的に起こることが知られている。しかしながら、この分野における有効な飛躍的進歩は未だ達成されていない。
【0005】
したがって、採鉱および採石業における用途用の篩い分けパネルの
開口壁を十分な耐摩耗性にして、
開口の所望形状をかなり長期間維持できるように篩い分けパネルを設計する必要性が長らく感じられていた。
【0006】
本発明では、前述の長い間感じられていた必要性をかなえる。
【0007】
特許請求の範囲を含む明細書全てを通じて、用語、「篩い分けパネル」、「篩い分けデッキ」、「採鉱」、「採石」、「鉱物」、「鉱石」、「壁」、「ボタン」、「スリーブ」、「篩い分け装置」、「篩い分けデッキ」、「耐磨耗性」、「耐摩滅性」、は当業者に明らかなように、それぞれの用語において最も広い意味合いに解釈され、ほかの用語によりその分野で知られる全ての類似用語も含むものとする。明細書内での言及における制限や限定は、例えあったとしても、単に本発明の例示と理解すべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主な目的は、採鉱および採石業での用途用の篩い分けパネルであって、作業中の磨耗に耐え、パネルの
開口の所望形状をかなり長時間維持するように構成される改良型の篩い分けパネルを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、篩い分け装置の
開口壁の摩滅を防止/実質上低減させて寿命を延ばすように構成される、鉱石篩い分け用の改良型篩い分け装置を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、柔軟で、篩い分けデッキの上に取り付けるように構成され、補強フレーム上に一体に形成される篩い分け表面を含む、かなり長寿命の改良型篩い分けパネルを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、パネルの
開口壁に裏打ちして、耐摩耗性とすることにより、前記
開口の柔軟性を高めると共に、摩滅保護も確実なものとする改良型篩い分けパネルを提供することにある。
【0012】
本発明のさらなる目的は、柔軟な
開口壁を有することにより改良型の篩い分けパネルを提供することにある。鉱石が
開口を容易に通過できるようにし、目詰まりも防止する。
【0013】
本発明の別の目的は、採鉱および採石業での用途用の篩い分けパネルであって、作業中の磨耗に耐え、パネルの
開口の所望形状をかなり長期にわたり維持する、改良型篩い分け用パネルの製造方法を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、採鉱および採石分野での用途用の篩い分けデッキであって、作業中の磨耗に耐え、
開口の所望形状をかなり長期に渡り維持するように構成される、少なくとも篩い分けデッキの上に取り付けられる篩い分けパネルを提供することにある。
【0015】
前述の課題の達成方法および本発明の他の側面は以下の記載から明らかになるであろうが、この記載は理解のためだけであって、本発明を何ら限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
したがって、本発明は
篩い分けデッキに取り付けるように構成される、採鉱および採石業用の篩い分けパネルであって、
補強フレーム上に形成される、本明細書に記載したような材料
製の篩い分け表面を含み、該篩い分け表面は、所望の大きさの物質を通すことができるように、適切に設計した所望形状の
開口を有し、
該
開口は、本明細書に記載したような耐摩耗材料
製の壁を有し、
これにより前記
開口の所望形状をかなり長期間維持し得るようにした篩い分けパネルを提供する。
【0017】
本発明の好適な実施形態によれば、
前記耐磨耗材料は、前記
開口の壁に沿う金属裏当てを含むようにする。
【0018】
本発明の好適な実施形態によれば、
前記金属裏当ては、前記
開口の金属壁を形成し、該金属壁は、垂直の線に沿って切り取ったスリットを有し、これにより前記
開口の柔軟性を強化するとともに、摩滅保護も確保するようにする。
【0019】
本発明のさらに他の好適な実施形態によれば、
前記垂直の線に沿うスリットを有する金属壁は、鋼鉄の補強材の上に取り付けられるように構成されて、前記補強材の一体部分となるようにする。
【0020】
本発明の他の好適な実施形態によれば、
前記前記耐摩耗材料は、セラミックとクリストンのいずれかまたは組み合わせを含むようにする。
【0021】
本発明のさらに他の好適な実施形態によれば、
前記
開口以外の前記篩い分け表面は、
前記鋼鉄補強材の有無にかかわらず、軟鋼、ステンレス鋼、ゴムおよび/またはポリウレタンのうちのいずれか、またはそれらの組み合わせにより作成されるようにする。
【0022】
本発明の他の好適な実施形態によれば、
前記パネルは、加硫素材の、ゴム/ポリウレタンからなり、
前記パネルの外縁で前記パネル内に埋め込まれ、前記パネルの内部領域を横切って存在する鋼鉄の補強筋を有して、前記篩い分け表面
を補強するようにする。
【0023】
さらに、本発明の好適な実施形態によれば、
前記パネルはモジュラータイプ(305mm×305mm)または大型タイプ(610mm×310mm)といったような、異なる大きさに構成されるようにする。
【0024】
本発明の他の好適な実施形態によれば、
前記パネルは前記篩い分けデッキに固定するボタン式の固定具、または前記篩い分けデッキに固定するスリーブ式の固定具に適合されるようにする。
【0025】
本発明はまた、
篩い分けデッキに取り付けるのに適している、採鉱および採石業用の篩い分けパネルの製造方法であって、
補強フレームの上に、本明細書に記載したような材料
製の篩い分け表面を形成するステップと、
前記篩い分け表面の上に、所望の大きさの物質を通過することができるように、所望形状の
開口を設計するステップとを含み、前記
開口の壁は本明細書に記載したような、耐摩耗材
料により構成されることにより、前記
開口の所望形状がかなり長期間維持されるようにする、篩い分けパネルの製造方法
も提供する。
【0026】
本発明はまた、
少なくとも篩い分けパネルが上に取り付けられる、採鉱および採石業用の篩い分けデッキであって、
補強フレームの上に形成される、本明細書に記載したような篩い分け表面を含み、前記篩い分け表面は、所望の大きさの物質を通過することができるように、適切に設計した所望形状の
開口を有し、
これらの
開口は、本明細書に記載したような、耐摩耗材料
製の壁を有することにより、前記
開口の所望形状がかなり長期間維持できるようにした篩い分けデッキ
も提供する。
【0027】
本発明の本質および範囲は添付図面により、より良く理解されるであろうが、この図面はいくつかの好適実施形態を例示したものであって、何らこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の好適な実施形態による、篩い分けパネルに組み込むべき篩い分け表面の平面図である。
【
図2】本発明の好適な実施形態による、篩い分けパネルの
開口壁の側面図である。
【
図3】本発明の好適な実施形態による、篩い分けパネルを取り付けることができるゴム製の篩い分けデッキを示す図である。
【
図4】本発明の好適な実施形態による、篩い分けパネルを取り付けることができるポリウレタン製の篩い分けデッキを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[発明の効果]
以下、本発明のいくつかの好適な実施形態を説明するが、この記載は純粋に発明の遂行を理解するためであって、何らこれに限定されるものではない。
【0030】
冒頭の背景技術で述べたように、篩い分けパネル分野では、
開口壁の磨耗/摩滅により、
開口の所望形状がかなり迅速に損なわれることになる。このため、そのようなパネルは、所望の大きさの物質を
開口に通すという、所望の作業目的には不適切になる。
【0031】
本発明は主として、篩い分けパネルの
開口壁の磨耗を減らすことに焦点を当てて、
開口の所望形状をかなり長時間維持し得るようにする。
【0032】
篩い分けパネルは、採鉱および採石業において、鉱物の篩い分け/分離、または選別するために、篩い分けデッキに取り付けられる。
図3および
図4はそれぞれゴム製およびポリウレタン製の2つの篩い分けデッキを示している。正確には、本発明は、篩い分けデッキに取り付けるのに適している柔軟な鉱石篩い分け用のパネルを提供するのであって、篩い分けデッキは、補強フレームの上に一体に形成し
た篩い分け表面を含む。このような篩い分けパネルは従来想定されていない耐摩耗材料
製の
開口を有し、これは耐摩耗性を促進し、従って
開口の所望の形状をかなり長時間維持することができる。これはまた同様に、所望の粒径範囲の物質を篩い分けする機能を果たす篩い分けパネルの寿命を長くする。
開口の形状が、要件次第で、そこに適することができることを意味する所望の粒径範囲に従って設計されることは、当業者に明らかであろう。従って、
開口形状のいかなる歪も、篩い分けパネル全体がそのような機能を果たすのを無効にする。本発明がかなり改善するこの側面は、これまで業界では考えられていなかった。
開口壁は篩い分けパネルの篩い分け表面の残りの部分とは異なる耐摩耗性の材料により、構成される。
【0033】
好ましくは、本発明の主目的および他の目的を達成するために、本発明による鉱石篩い分け用の篩い分けパネル/装置は、
開口における金属壁と組み合わされるゴム/ポリウレタン製の篩い分け表面を備えて、ゴム/ポリウレタンの柔軟性と金属面の堅牢性との双方を提供する。ゴム/ポリウレタンは、篩い分け表面に接触する物質の衝撃を取り去るのに役立つのに対し、金属壁は
開口の摩滅を防ぐことができる。従って、本発明は完全かつ凝集性の共鳴効果(cohesive resonance effect)を推奨し、それにより磨耗が低減することにより、
開口の所望形状かなり長時間維持されるだけでなく、所望の大きさの物質が
開口を通過できるように、パネルの柔軟性も確保される。さらに、
開口壁に設けられる金属壁は、柔軟性をさらに増し、それにより鉱石を目詰まりなく容易に通すことができる。
【0034】
好ましくは、本発明による篩い分けパネルにおける篩い分け表面の
開口以外の一部は、鋼鉄補強材の有無にかかわらず、軟鋼、ステンレス鋼、ゴムおよび/またはポリウレタンのいずれか1つ、またはこれらの組み合わせで構成する。
【0035】
図1は、篩い分け表面の平面図を例示し、好適な実施形態による
開口の金属壁を示している。好ましくは、金属壁は垂直の線に沿って切断したスリット(1)を有し、これは
開口の摩滅保護能力に加えて
開口の柔軟性を増進し、結果として
開口の所望形状を維持することになる。
【0036】
前記パネルは熱加硫処理した素材のゴム/ポリウレタンで構成し、前記パネルの外縁で、前記パネル内に埋め込まれ、前記パネルの内部領域を横切って存在する鋼鉄の補強筋を有して、前記篩い分け表面
を補強するようにするのが好ましい。このような配置では、小粒の鉱石を篩い分けするのに用いられる
開口を、
図2に示されるように金属壁(2)で裏打ちする。金属壁は前述したように、そして
図1に例示したように、垂直の線に沿って切断したスリット(1)を有することもできる。垂直の線に沿ったスリットを有する金属の保護壁は、鋼鉄補強材の上に取り付けられ、それが補強材の一体部分となるようにする。
【0037】
上記文脈では、単なる例示と本発明の理解のためであって、限定されるためではないが、
開口の耐磨耗が金属として説明され、述べられていることを明らかにした。壁はセラミック、クリストン、または他の高耐摩耗材料などのような他の耐摩耗材料で作ることもできることは、当業者に理解されるであろう。これらの材料は
開口壁に沿って、任意の長さで用いることができる。これらのプレートの厚さは
開口の大きさに応じてどうにでもできる。本発明は、その主要目的ならびに他の目的の達成にあたり、任意の摩滅保護/耐摩耗材料の個別または組み合わせでの適用に同等の効果がある。
【0038】
これまで既知の篩い分けデッキ/篩い分け装置/篩い分けパネルは、いずれもゴム、ポリウレタン、または鋼鉄で完全に作られていた。設計されている
開口の形状が長持ちするように、
開口の側面、すなわち、
開口壁をより耐摩耗性の材料製とすることを推奨する。これはひいては篩い分けパネルの寿命を延ばし、時間が経過しても、篩い分けの効率は不変のままである。
開口壁は、その耐磨耗/耐摩滅性により、
開口壁の形状を維持するために、篩い分け表面の残りの部分とは異なる材料で作成する。同時に、特に篩い分けパネル/篩い分け装置の
開口の柔軟性を確保して、概して所望の大きさの物質を
開口に通せるようにもする。本発明による技法によって達成されるこのような独特の凝集共鳴(cohesive resonance)はこれまで当業者には考えられたことがなかった。
【0039】
本発明による篩い分けパネルの製造方法は、本明細書に記載したような材料製の篩い分け表面を補強フレームの上に形成するステップを含む。当該方法はまた、前記篩い分け表面の上に、所望の大きさの物質を通せるようにする所望形状の
開口を設計するステップを含む。これは、
開口壁を前述した篩い分け表面の残りの部分とは異なる耐摩耗材で構成することによりなされる。これにより
開口の所望形状をかなり長時間維持できる。従って、寿命と有効性が同時に確保される。
【0040】
本発明は、業界の求めに応じて、
開口のあらゆる所望形状に適用できる。パネルは種々の大きさにすることができ、すなわち、モジュラータイプ(305mm×305mm)または大型タイプ(610mm×300mm)、およびもっと大型にすることもできる。モジュラータイプの場合には、篩い分けデッキに取り付けるために、ボタン式ピンおよびスリーブ式のようなスナップ式固定具を設けるのが良い。
【0041】
本発明を、いくつかの図面と好適実施形態を参照して説明したが、あくまで本発明の理解のためであって、本発明を限定するためではなく、これまで説明してきたものの範囲内において、そして添付の特許請求の範囲で主張された通り、本発明はあらゆる妥当な展開を含むものである。