(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記第2の表示エリアに品質保証期限有効マークを表示させるとともに、品質保証期限あるいはその間近になると、前記品質保証期限有効マークの表示色を変更する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の医療機関向け生体試料測定装置。
前記制御部は、品質保証期限あるいはその間近になると、前記第1の表示エリアに、前記第2の表示エリアに表示された品質保証期限有効マークの表示色と同色または類似色の品質保証期限切れ警告を表示させる、
請求項5に記載の医療機関向け生体試料測定装置。
前記制御部は、前記第2の表示エリアに品質保証期限有効マークを表示させるとともに、品質保証期限あるいはその間近になると、前記品質保証期限有効マークを点滅させる、
請求項1から4のいずれか1項に記載の医療機関向け生体試料測定装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態に係る生体試料測定装置ついて図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態の生体試料測定装置は、
図1に示すように、本体ケース1と、表示部2と、電源ボタン3と、メニューボタン4と、十字キー5と、決定ボタン6と、センサ挿入口7と、センサ排出レバー8と、を備えている。
【0015】
本体ケース1の表面には、表示部2、電源ボタン3、メニューボタン4、十字キー5、決定ボタン6が設けられている。
また、本体ケース1における表示部2とは反対側の端部には、センサ挿入口7が設けられている。
【0016】
センサ挿入口7には、例えば、血糖値を測定するためのセンサ(図示せず)が挿入される。
センサ排出レバー8は、センサ挿入口7側に操作されることで、測定後の使用済みセンサをセンサ挿入口7から排出する。センサ排出レバー8を設けることで、使用済みセンサに指を直接触れることなく廃棄することができるため、安全性を高めることができる。
【0017】
また、本実施形態の生体試料測定装置は、内部に、
図3に示す制御部9を備えている。
制御部9は、表示部2、測定部10、バーコードリーダ(ID取得部)11、入力部12(メニューボタン4、十字キー5、決定ボタン6等)バッテリ13、充電端子14、時刻取得部15、および記録部16と接続されている。
【0018】
なお、
図3に示すように、測定部10には、センサ装着部17が接続されている。
センサ装着部17は、センサ挿入口7の奥側に配置されている。
すなわち、センサをセンサ挿入口7に挿入すると、センサ装着部17にセンサが装着された状態となる
ここで、センサがセンサ装着部17に装着されたことを検知すると、生体試料測定装置のメイン電源がONされ、センサと測定部10とがセンサ装着部17内のコネクタ(接続部(図示せず))経由で電気的に接続され、血糖値などの測定の準備を行なう。
【0019】
その後、センサに点着された生体試料は、センサ装着部17を介して測定部10によって測定される。
また、記録部16には、後述するように、例えば、測定された血糖値が、時刻取得部15において得られた時刻情報ともに、記録される。
【0020】
さらに、記録部16には、生体試料測定装置の品質保証期限などの品質保証情報も記録されている。
本実施形態の生体試料測定装置は、病院等の医療機関において使用される装置であって、例えば、1ヶ月に1回の頻度で品質保証のための測定が行なわれる。
【0021】
具体的には、センサ挿入口7にセンサが挿入された後、センサの血液点着部にコントロール液(血糖値70mg/dl、120mg/dl、350mg/dlを示す基準試料)が点着される。そして、測定部10においてコントロール液の測定が行われ、その測定値が適切か否かによって、品質保証が行われる。
【0022】
このとき、このような品質保障のための測定結果に基づいて、医療機関において使用される生体試料測定装置として適切であると判定された場合には、その測定を行なった時刻(日時)が記録部16に記録される。そして、例えば、この記録日時から1ヶ月間が地祇の品質保証の有効期限となるように設定される。
【0023】
なお、上述したコントロール液を用いて品質保証のための測定(QC測定とも言う)を行なうセンサは、通常の血糖値を測定するセンサと同様のものを用いることができる。本実施形態の生体試料測定装置では、センサに点着されたものが血液、あるいはコントロール液かの判別も自動で行なうことができる。
【0024】
ここで、
図2(a)は、使用中の生体試料測定装置の品質保証の有効期限内において、血糖値の測定を行なった際の表示部2における表示内容を示している。
本実施形態の生体試料測定装置では、
図2(a)に示すように、表示部2の表示画面が、血糖値等の測定結果を表示する第1の表示エリア2aと、現在の日時や動作状態等を示すマークを表示する第2の表示エリア2bと、に分割されている。
【0025】
第1の表示エリア2aは、血糖値等の測定結果を表示するためのメイン表示エリアであって、第2の表示エリア2bよりも大きな面積を有している。
なお、
図2(a)においては、第1の表示エリア2aには、血糖値を測定中であること、その測定にはあと5秒かかること、が表示されている。
【0026】
一方、第2の表示エリア2bには、現在の日時、品質保証期限有効マーク2c、バッテリ13の電池残量表示2dが表示されている。
なお、
図2(a)においては、品質保証期限有効マーク2cは、例えば、黒文字表示されている。これは、使用中の生体試料測定装置が品質保証期限内であることを意味している。
【0027】
次に、
図2(b)は、使用中の生体試料測定装置の品質保証の有効期限において、血糖値の測定を行なった際の表示部2における表示内容を示している。
すなわち、本実施形態では、その生体試料測定装置の品質保証の有効期限が切れた場合には、
図2(b)に示すように、第2の表示エリア2bにおいて、品質保証期限有効マーク2cの表示色が黒文字から赤文字に変更して表示される。これにより、使用中の生体試料測定装置が品質保証期限切れであることを測定者に報知することができる。
【0028】
また、生体試料測定装置の品質保証期限の管理については、時刻取得部15において取得された現在の日時と、記録部16に記録された前回の品質保証のための測定の実施日とに基づいて、前回の品質保証測定から所定の期間を経過したか否かを判定することで行われる。
【0029】
なお、品質保証期限の警告表示については、品質保証期限が過ぎてから行ってもよいし、例えば、品質保証期限の1日〜3日前から行うように設定されていてもよい。
次に、
図2(c)は、使用中の生体試料測定装置の品質保証の有効期限において、血糖値の測定を行なおうとした際の表示部2における表示内容を示している。
【0030】
ここでは、
図2(b)と同様に、表示部2の表示画面における第2の表示エリア2bにおいて、品質保証期限有効マーク2cの表示色が黒文字から赤文字に変更して表示されるとともに、第1の表示エリア2aにおいても、品質保証期限切れであることを示す警告表示がなされる。
【0031】
すなわち、本実施形態では、その生体試料測定装置の品質保証の有効期限が切れた場合には、
図2(c)に示すように、第1の表示エリア2aにおいて、背景色を品質保証有効期間中の通常の表示色とは異なる赤色に変更して品質保証期限切れの警告表示を行う。これにより、使用中の生体試料測定装置が品質保証期限切れであることを、確実に測定者に報知することができる。
【0032】
ここで、本実施形態では、
図2(c)に示す第1・第2の表示エリア2a,2bにおける警告表示を、その日の初回起動時においてのみ行うように制御される。つまり、本実施形態の生体試料測定装置では、品質保証期限になると、時刻取得部15において取得される日時情報に基づいて、その日に生体試料測定装置を初めて起動する際にのみ、
図2(c)に示すような表示を行い、その日の2回目以降の起動時には、
図2(b)に示すような表示を行う。
【0033】
これにより、病院等の医療機関において、看護師等の測定者が患者の血糖値等の測定を特定の時間帯に繰り返し行う場合でも、その日の初回起動時にのみ第1の表示エリア2aに警告表示がなされるため、初回起動時にのみ第1の表示エリア2aの警告表示を消去してから測定を実施することができる。この結果、その日の2回目以降の起動時には、第1の表示エリア2aには警告表示はされないため、測定者は毎回の起動時に警告表示を消去してから測定を実施する必要がない。よって、病院等の医療機関において特定の時間帯に繰り返し使用される場合(つまり、特定時間帯に使用頻度が集中する場合)でも、測定者の使い勝手を向上させることができる。
【0034】
また、その日の2回目以降の起動時にも、動作確認のための測定を実施しない限り、第2の表示エリア2bには、常時、警告用の品質保証期限有効マーク2cが赤文字で表示されている。これにより、警告表示が行われてからすぐに動作確認のための測定を実施しない場合でも、測定者が警告表示を忘れてしまい、長期間、動作確認のための測定が実施されなくなるおそれを回避することができる。
【0035】
なお、このような第1・第2の表示エリア2a,2bにおける警告表示に関する表示制御の流れについては、後段にて詳述する。
【0036】
次に、
図2(d)は、使用中の生体試料測定装置の品質保証の有効期限が切れてしまった、あるいは期限切れから所定の時間が経過してしまった場合において、血糖値の測定を行なおうとした際の表示部2における表示内容を示している。
【0037】
ここでは、表示部2の表示画面における第1の表示エリア2aにおいて、背景色を赤に変化させた状態で品質保証期限の超過または品質保証測定(QC測定)がNGであることによるロック状態にあることを表示するとともに、第2の表示エリア2bにおいて、赤色で表示された品質保証期限有効マーク2c上に赤色の斜線を表示することで、以降の血糖値の測定が実施できない状態であることを示している。
【0038】
すなわち、本実施形態では、その生体試料測定装置の品質保証の有効期限が切れた、あるいはその期限から所定時間が経過してしまった、あるいは品質保証測定自体がNGであった場合には、測定精度が低下した状態で繰り返し測定が実施されることを回避するために、以降の測定を実施できないようにロックされた状態にあることを表示する。よって、測定者に対して、これ以降の測定を実施するために、ロック状態を解除して動作確認のための測定を実施するように促すことができる。
【0039】
このロック状態は、再度の品質保証測定を実施し、品質保証測定がOKになれば、解除することができる。
【0040】
<本生体試料測定装置による品質保証期限に関する表示制御>
図4は、本実施形態の生体試料測定装置による品質保証期限に関する表示制御を実施する際のフローチャートを示している。
【0041】
ここでは、
図4に示すように、例えば、生体試料測定装置のモードが測定モードに変更された場合(S1a)、電源ボタン3がオンされた場合(S1b)、クレードル(図示せず)から本体ケース1が取り外されたことを検知した場合(S1c)、測定者である看護師の看護師IDが新たにリードされた場合(S1d)のいずれかに該当する場合には、制御部9は、記録部16から品質保証期限情報を取得する(S2)。
【0042】
なお、S1cにおいて、本体ケース1がクレードルに対して着脱されたことは、充電端子14への通電状態によって判定すればよい。
【0043】
続いて、S3において、制御部9は、記録部16から直近の品質保証状態(QC状態)に関する情報を取得し、有効期限が迫っているか、すでに期限切れ、あるいは期限切れから所定時間経過している旨の警告表示が必要であるか否かを判定する。
【0044】
S3において、QC状態がNGではないと判定された場合には、S4に進む。一方、QC状態がNGであると判定された場合には、S17へと進む。
ここで、QC状態がNGとは、上述したロック状態を意味する。
【0045】
次に、S5では、品質保証期限内である場合に、制御部9は、品質保証期限の間近であるか否かを判定する。
ここで、品質保証期限間近であると判定された場合には、S6へ進む。一方、品質保証期限間近でないと判定された場合には、S11へ進む。
【0046】
次に、S6では、制御部9は、時刻取得部15から時刻情報を取得する。
【0047】
次に、S7では、制御部9は、S6において取得された時刻情報に基づいて、今回の起動が日をまたいでの初めての起動であるか否かを判定する。
【0048】
ここで、初めての起動であると判定された場合には、S8へ進む。一方、初めての起動ではないと判定された場合には、S10へ進む。
【0049】
次に、S8では、制御部9は、品質保証期限間近である旨の警告を表示部2に表示させる。
【0050】
ここで、品質保証期限間近である旨を示す警告表示としては、
図7(c)に示すように、第1の表示エリア2aに、「品質保証期限間近」、「QC測定をする時期が近づいています」等の表示をすればよい。
【0051】
次に、S9では、制御部9は、品質保証期限切れの状態を記録部16に記録する。
【0052】
次に、S10では、制御部9は、品質保証期限間近であることを示すアイコンを表示部2の第2の表示エリア2bに表示させる。
【0053】
ここで、品質保証期限間近であることを示す表示制御としては、
図7(a)に示すように、品質保証期限有効マーク2cの文字の周りを四角で囲むように表示したり、黄色あるいはオレンジ色の表示色で表示したりする等の制御を行なえばよい。
【0054】
次に、S11では、制御部9は、
図2(a)に示すように、第2の表示エリア2bに、黒色で品質保証期限有効マーク2cを表示させる。
続いて、S20では、現在の状態がクレードルから本体ケース1が取り外された状態にあるか否かを判定する。
【0055】
ここで、クレードルから取り外された状態であると判定されると、その時には、測定者に血糖値を測定する意思がないと推測されるため、S25において、電源をオフとする。
一方、それ以外の場合、例えば、S1で電源ボタン3がオンされた状態であると判定されると、測定者が血糖値などの測定を行う意思があるものと判定し、S21へと移行する。
【0056】
つまり、S21では、センサがセンサ挿入口7に挿入された状態において、そのセンサの血液点着部に患者の血液が点着されたか否かを判定する。ここで、血液が点着されると、S22では、制御部9は、測定中である旨の表示を表示部2に表示させる。
【0057】
次に、S23では、測定部10において血糖値の測定が行なわれる。
【0058】
次に、S24において、その測定結果が表示部2の第1の表示エリア2aに表示され、S25において、その後、生体試料測定装置は電源オフされる。
【0059】
また、上述したS4においては、時刻取得部15から取得した現在の時刻(日時)が品質保証期限内であるか否かを判定している。
このため、現在の時刻(日時)が品質保証の有効期限切れの状態にある場合には、制御部9は、S12において、時刻取得部15から現在の時刻を再度取得する。
【0060】
そして、S13において、再度取得した時刻(日時)が、その日のうちの初めての起動であるか否かを判定する。
ここで、その日の初めての起動であると判定した場合には、S14において、
図2(c)に示すように、第1の表示エリア2aに品質保証期限間近であることを示す警告表示を行う。一方、その日の2回目以降の起動であると判定した場合には、S14およびS15を飛ばして、S16へ移行する。
【0061】
次に、制御部9は、S15において、品質保証期限切れの状態を記録部16に記録する。
続いて、S16では、制御部9は、
図2(b)に示すように、第2の表示エリア2bにおいて品質保証期限有効マーク2cの表示色を黒文字から赤文字に変更し、品質保証期限が切れていることを警告表示する。
【0062】
すなわち、本実施形態の生体試料測定装置では、制御部9が、品質保証期限切れあるいはその間近になると、動作確認のための測定を実施するように促すために、当日の起動初期に、第1・第2の表示エリア2a,2bに、それぞれ品質保証期限切れ、あるいは期限間近である旨の警告表示を行う。そして、当日の2回目以降の起動時には、第2の表示エリア2bのみに品質保証期限有効マーク2cを赤色の文字色等で表示させるように表示制御を行う。つまり、当日の2回目以降の起動時には、第1の表示エリア2aにおいては、警告表示は行わず、すぐに測定可能な画面を表示する。
【0063】
また、測定値を表示する第1の表示エリア2aには、当日の初回起動時のみ警告表示を行うため、測定者は、毎回この警告表示を解消させる手間が不要となる。これにより、病院等の医療機関において、特定の時間帯に繰り返し血糖値の測定等を実施する場合でも、使い勝手の良い生体試料測定装置を提供することができる。
【0064】
さらに、品質保証期限切れあるいはその間近になった時には、その日の2回目以降の起動時において、第1の表示エリア2aの警告表示が消失しても、第2の表示エリア2bには、常時警告表示がなされている。これにより、初回起動時に第1の表示エリア2aに表示されていた警告表示を忘れてしまって、生体試料測定装置が品質保証期限超過となり使用できなくなることを防止することができる。
【0065】
ここで、上述したS3において、すでに生体試料測定装置が品質保証期限切れ、あるいは保証期限から所定の時間が経過している、またはQC測定がNGである(QC状態NG)と判定された場合には、制御部9は、S17において、
図2(d)に示すように、第1の表示エリア2aに期限切れであることを表示する。
【0066】
このとき、第1の表示エリア2aの背景色も通常状態とは異なる色(例えば、ピンクなど、警告をイメージする色)に変化させ、視認性を向上させて、注意を喚起させる。
【0067】
次に、制御部9は、S18において、第2の表示エリア2bにおける赤文字の品質保証期限有効マーク2c上に赤色の斜線を表示し、以降の血糖値の測定が禁止したロック状態へ移行する。
【0068】
したがって、測定者は、再びその生体試料測定装置を使用するためには、S19において、動作確認のための基準試料測定を実施する必要がある。
図5は、その動作確認のための基準試料(コントロール液)測定(QC測定)を実施する際のフローチャートを示している。
【0069】
すなわち、
図5に示すように、この基準試料測定モードがスタートされると、S31において、バーコードリーダ11によって、センサボトルに設けられたセンサIDが入力される。
【0070】
その後、S32において、そのセンサボトルからセンサを取り出し、センサ挿入口7に挿入される。
【0071】
次に、S33において、センサの血液点着部に点着する基準試料(コントロール液)の容器または包装に備えた基準試料のIDがバーコードリーダ11によって入力される。
【0072】
これにより、コントロール液の種類(High/Middle/Low)を判別することができる。
【0073】
次に、S34において、センサの血液点着部に基準試料が点着されると、S35において、測定部10によって測定が行われる。
【0074】
S36では、制御部9が、その測定結果が適切な値であるか否かを判定する。
ここで、測定値が適切な値であると判定された場合には、S37において、QC測定OKと判断し、S38において、これ以降1ヶ月の品質保証の有効期限が記録部16に記録される。
【0075】
一方、S37において、測定結果が適切でないと判定された場合には、S39において、品質保証外であることを示すQC測定NG情報が記録部16に記録され、この生体試料測定装置は使用不可状態(ロック状態)とする。
【0076】
そして、品質保証のための基準試料測定モードが終了される。
【0077】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0078】
(A)
上記実施形態では、その日の初回起動時にのみ、第1・第2の表示エリア2a,2bの両方に品質保証期限の警告表示を行うとともに、その日の2回目以降の起動時には、サブ表示エリアである第2の表示エリア2bにおいてのみ、警告表示を行うように表示制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0079】
第1・第2の表示エリア2a,2bの両方に警告表示を行う条件としては、その日の初回起動時に限らず、例えば、生体試料測定装置を充電する際にセットされるクレードル(保持具)にセットされた後の初回起動時に、上記両エリアへの警告表示を行うようにしてもよい。
【0080】
これにより、クレードルにセットされて充電された後、別の測定者がその生体試料測定装置を用いて測定を行う際にも、上記両エリアへの警告表示を行うことで、新たな測定者に対しても確実に品質保証期限切れ、あるいは期限切れ間近にあることを報知することができる。
【0081】
また、病院等の医療機関においては、測定者である看護師等は各自固有のIDを所有しており、生体試料測定装置を使用する際にはこのIDをバーコードリーダ11等で読み取ってから測定を行う。このため、新たな測定者にも、その生体試料測定装置の品質保証期限切れを報知する必要があるため、新たなIDが読み込まれてから(測定者が変わってから)初回起動時に、上記両エリアへの警告表示を行うようにしてもよい。
【0082】
(B)
上記実施形態では、第2の表示エリア2bにおける品質保証期限有効マーク2cの表示方法の変更制御について、品質保証期限あるいはその間近になった場合に、黒文字から赤文字に文字色を変化させる制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0083】
例えば、このような第2の表示エリア2bにおける品質保証期限有効マーク2cの表示方法の変更制御については、黒文字から赤文字への変更に限らず、黒文字から他の色の文字へ変更してもよい。
【0084】
(C)
上記実施形態では、第2の表示エリア2bにおける品質保証期限有効マーク2cの表示方法の変更制御について、品質保証期限あるいはその間近になった場合に、黒文字から赤文字に文字色を変化させる制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0085】
例えば、
図6(a)に示すように、品質保証期限あるいはその間近になった場合に、文字色の変更ではなく、品質保証期限有効マーク2cを白抜き表示にしてもよい。
また、
図6(b)に示すように、品質保証期限あるいはその間近になった場合に、文字色を赤文字に変更するとともに文字を点滅表示させるように制御してもよい。
【0086】
さらには、
図6(c)に示すように、品質保証期限切れ、あるいはその間近になった場合に、第2の表示エリア2bに表示される品質保証期限有効マーク2cの横に、「!」等の目立つマークを付与して表示してもよい。
【0087】
なお、警告表示される表示色としては、通常時の表示色以外の色であればなおよい。
【0088】
(D)
上記実施形態では、その日の最初の電源ON時、新たな看護師IDがリードされた時、測定モードに戻った時、クレードルから取り外された時、のいずれか1つに該当したタイミングにおける第1の表示エリア2aにおける表示方法の変更制御について、品質保証期限切れになった場合に、警告表示を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0089】
例えば、
図6(d)に示すように、メイン表示エリアである第1の表示エリア2aも白抜き表示するように制御してもよい。
また、
図6(e)に示すように、第1の表示エリア2aも点滅表示するように制御してもよい。
【0090】
さらには、
図6(f)に示すように、第1の表示エリア2aにおける「期限切れ」の表示の横に「!」等の目立つマークを付与して表示してもよい。
なお、警告表示される表示色としては、通常時の表示色以外の色であればなおよい。
【0091】
また、第1の表示エリア2aにおける表示として、
図6(d)〜
図6(f)を組合せて、例えば、白抜き表示を点滅表示させる等してもよい。
【0092】
(E)
上記実施形態では、第2の表示エリア2bにおける品質保証期限有効マーク2cの表示方法の変更制御について、品質保証期限間近になった場合に、
図7(a)に示すように、品質保証期限有効マーク2cの文字の周りを四角で囲むように表示制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0093】
例えば、
図7(b)に示すように、第2の表示エリア2bに表示される品質保証期限有効マーク2cの横に、矢印を追加して表示してもよい。
この場合でも、測定者は、生体試料測定装置の品質保証期限が近づいていることを容易に認識することができる。
【0094】
(F)
上記実施形態では、その日の最初の電源ON時、新たな看護師IDがリードされた時、測定モードに戻った時、クレードルから取り外された時、のいずれか1つに該当したタイミングにおける第1の表示エリア2aにおける表示方法の変更制御について、品質保証期限間近になった場合には、
図7(c)に示すように、「品質保証期限間近」である旨の警告表示を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0095】
例えば、
図7(d)に示すように、「品質保証期限間近」という文字を白抜きで反転表示させてもよい。
あるいは、「品質保証期限間近」という文字を、点滅させる、目立つ色に変化させる等の表示制御を組み合わせてもよい。
【0096】
これにより、測定者は、生体試料測定装置の品質保証期限が近づいていることを容易に認識することができる。
【0097】
(G)
上記実施形態では、生体試料測定装置を用いて、センサに点着された患者の血液を用いて血糖値の測定を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0098】
例えば、本発明の生体試料測定装置は、血糖値測定を行う血糖計だけでなく、乳酸値の測定を行う乳酸値計等、生体試料の他の測定を実施する装置であってもよい。