特許第5715929号(P5715929)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5715929装置、書込ヘッド、および磁気データを記録する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5715929
(24)【登録日】2015年3月20日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】装置、書込ヘッド、および磁気データを記録する方法
(51)【国際特許分類】
   G11B 5/31 20060101AFI20150423BHJP
【FI】
   G11B5/31 Q
   G11B5/31 D
【請求項の数】16
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-235831(P2011-235831)
(22)【出願日】2011年10月27日
(65)【公開番号】特開2012-99208(P2012-99208A)
(43)【公開日】2012年5月24日
【審査請求日】2012年1月17日
(31)【優先権主張番号】12/915,267
(32)【優先日】2010年10月29日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500373758
【氏名又は名称】シーゲイト テクノロジー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガオ・カイチョン
(72)【発明者】
【氏名】ムラド・ベナクリ
【審査官】 斎藤 眞
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−061735(JP,A)
【文献】 特開2009−146519(JP,A)
【文献】 特開2004−227745(JP,A)
【文献】 特開2005−182987(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 5/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダウントラック方向に対して壁面角θ1を有する第1および第2の側壁を有する主磁極と、
少なくとも部分的に主磁極を包囲するシールドとを備え、前記シールドは、主磁極から離間されかつ壁面角θ1より大きい壁面角θ2を有する内側側壁を有し、
前記シールドは、前記内側側壁よりもダウントラック側の喉状の側壁と、前記喉状の側壁よりもダウントラック側でありかつ前記主磁極のリーディングエッジよりもダウントラック側の口状の側壁とを有し、
クロストラック方向における前記シールドおよび前記主磁極の間の距離は、前記喉状の側壁で最小とな
前記シールドの前記内側側壁は、連続的に凹状の形状である、装置。
【請求項2】
前記主磁極および前記シールドは、絶縁材料によって分離される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記シールドの前記内側側壁は、前記内側側壁が前記主磁極の前記側壁を越えて延在するように、前記主磁極の前記側壁より長い、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記シールドの前記内側側壁は、前記主磁極のリーディングエッジに近接した喉状の領域を規定する、請求項1〜のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記喉状の側壁および前記口状の側壁は、互いに連続的な曲線である、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記シールドは、ABSにおいて前記主磁極を完全に包囲する、請求項1〜のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
主磁極材料は、CoFeもしくはNiFe、またはその合金である、請求項1〜のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
ABS(air bearing surface)を有する主磁極を備え、前記主磁極は、リーディングエッジと、トレーリングエッジと、壁面角θ1を有する第1の側壁とを有し、さらに、
前記トレーリングエッジおよび前記主磁極の前記第1の側壁を包囲し、前記壁面角θ1より大きい壁面角θ2を有する第1の内側側壁を有するシールドを備え、
前記第1の内側側壁は、クロストラック方向に沿って第1の距離だけ前記主磁極の前記リーディングエッジから離間されるとともに、連続的に凹状の形状を有し
前記シールドはさらに、前記第1の側壁よりダウントラック側にあって、かつクロストラック方向に沿って前記第1の距離より小さい第2の距離だけ前記主磁極の前記リーディングエッジから離間された喉状の側壁を含み、
前記シールドはさらに、前記喉状の側壁よりもダウントラック側にあって、クロストラック方向に沿って第3の距離だけ前記主磁極の前記リーディングエッジから離間された口状の側壁を含み、
前記第2の距離は、前記第1の距離および前記第3の距離よりも小さい、書込ヘッド。
【請求項9】
前記主磁極および前記シールドは、絶縁材料によって分離される、請求項に記載の書込ヘッド。
【請求項10】
前記シールドの前記第1の内側側壁は、前記主磁極の少なくとも1つの側壁より長い、請求項またはに記載の書込ヘッド。
【請求項11】
前記シールドの前記第1の内側側壁および前記シールドの前記口状の側壁は、対向する前記喉状の側壁側に合流する、請求項10のいずれか1項に記載の書込ヘッド。
【請求項12】
前記第3の距離は、前記第1の距離より小さく前記第2の距離より大きい、請求項11に記載の書込ヘッド。
【請求項13】
前記シールドは、前記壁面角θ2を有し、かつ前記主磁極において前記シールドの前記第1の内側側壁に面する前記第1の側壁と反対側の第2の側壁に面するように位置決めされる第2の内側側壁を有する、請求項12のいずれか1項に記載の書込ヘッド。
【請求項14】
主磁極材料は、CoFeもしくはNiFe、またはその合金である、請求項13のいずれか1項に記載の書込ヘッド。
【請求項15】
磁気データを記録する方法であって、
ダウントラック方向に対して壁面角θ1を有する第1および第2の側壁を有する主磁極によって媒体に書込むステップと、
前記主磁極を少なくとも部分的に包囲するシールドで前記主磁極を遮蔽するステップとを備え、前記シールドは、前記主磁極から離間されかつ前記壁面角θ1より大きい壁面角θ2を有する内側側壁を有し、
前記シールドのリーディングエッジは、前記主磁極のリーディングエッジよりもダウントラック方向に前記主磁極のトレーリングエッジから離れた方向に位置し、
前記シールドの前記内側側壁は、喉状の側壁を有する喉状の領域を規定するとともに、連続的に凹状の形状を有し
前記シールドの前記内側側壁と前記主磁極の前記第1の側壁とのクロストラック方向における距離は、前記喉状の側壁で最小となり、
前記シールドはさらに、前記喉状の領域よりダウントラック方向に延在する口状の側壁を含む、方法。
【請求項16】
前記シールドの前記内側側壁は、前記主磁極のリーディングエッジに向かって前記主磁極に接近する、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0001】
【特許文献1】米国特許第6,949,833号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
概要
内壁を有するシールドは主磁極を包囲する。シールドの内壁は、主磁極のダウントラック方向に対する壁面角を上回る、ダウントラック方向に対する壁面角を有する。シールドの一実施例は、ワイングラス形状の空洞に類似する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】一実施例にかかる垂直磁気記録ヘッドの横断面図である。
図2】一実施例にかかる書込部磁極および「ワイングラス」形状のトレーリングシールドのABS(air bearing surface)の図である。
図3】台形形状の空胴を有する書込部磁極トレーリングシールドについて、および図2の書込部磁極ワイングラストレーリングシールド空胴についての、磁気書込幅の関数としての有効磁気書込磁界のプロットである。
図4】一実施例にかかる書込部磁極およびワイングラストレーリングシールド空胴のABSの図である。
図5】一実施例にかかるワイングラストレーリングシールド空胴を有する書込部磁極のABSの図である。
図6】一実施例にかかる、壁面角がより大きいトレーリングシールド空胴を有する書込部磁極のABSの図である。
図7】さまざまな実施例にかかる、絶縁層に磁極を生成することが可能な例示的なルーチンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
詳細な説明
図1は、さまざまな実施例にかかる例示的な垂直書込部10の横断面図であり、垂直書込部10は、主磁極12、リターン磁極14および書込コイル16を含む。導電性書込コイル16は、主磁極12をリターン磁極14に磁気的に結合する後部ギャップ閉鎖部17を包囲する。垂直書込部10は、主磁極12およびリターン磁極14のABSにおいて磁気媒体18に直面する。主磁極12は、主磁極本体20、ヨーク21および主磁極先端部22を含む。ヨーク21は、主磁極本体20の上面に結合される。主磁極先端部22は、リーディングエッジ24およびトレーリングエッジ26を有する。主磁極先端部22は、絶縁材料28によって、ABSにおいてリターン磁極14から分離される。書込ギャップ35は、リーディングエッジ24とリターン磁極14との間の距離によって規定される。
【0005】
磁気媒体18は、軟磁性の下地層32および硬磁性の記録層34を含み得る。垂直書込部10のための当該構成は例示にすぎず、多くの他の構成が本発明にしたがって代替的に使用され得ることに注意すべきである。たとえば、垂直書込部10は、記録中に主磁極先端部22、記録層34上の磁気サイドトラック、およびリターン磁極14のトレーリングエッジなどの他のソースからの漂遊磁界を吸収するトレーリングシールド、側面シールドまたはWAS(wrap around shield)を含み得る。トレーリングシールド36は、垂直書込部10の主磁極先端部22を包囲する絶縁層28に近接して示される。
【0006】
磁気媒体18は、矢印Aによって示されるように、垂直書込部10に対する方向に進むかまたは回転する。磁気媒体18にデータを書込むには、導電性書込コイル16に電流を流す。電流は、主磁極12とリターン磁極14との間において書込ギャップ35を通過する。これにより、書込ギャップ35を横切る磁界が誘起される。導電性コイル16を通る電流の方向を反転させることによって、磁気媒体18に書込まれるデータの極性が反転される。主磁極12は後端磁極として動作し、データを磁気媒体18に物理的に書込むのに使用される。したがって、書込まれるデータのトラック幅を規定するのは主磁極12である。より具体的には、トラック幅は、ABSにおける主磁極先端部22のトレーリングエッジ26の幅によって規定される。主磁極12は、NiFeもしくはCoFe、またはその合金などの高飽和モーメントを有する材料で構成され得る。より具体的には、さまざまな実施例において、主磁極12は、たとえば酸化アルミニウムなどの非磁気絶縁材料28の薄層によって分離される磁気材料の層の積層体として構成される。
【0007】
垂直書込部110のABSの図の概略的な図示である図2に一実施例を示す。図2に示されるように、書込部110は、リターン磁極114、主磁極122、絶縁体128、およびトレーリングシールド136を含む。主磁極122は、リーディングエッジ124、トレーリングエッジ126、ならびに側面140および142を有する台形の磁極先端部を有する。この実施例では、シールド136は、内側側壁150および152、リーディングエッジ154、トレーリングエッジ156、喉状の側壁162および164、ならびに口状の側壁166および168を含む。リーディングエッジ154は、好ましくは主磁極122のリーディングエッジ124よりもリターン磁極114の近くに配置され、いずれの漂遊磁界も磁気媒体に到達することが効果的に防止され得る。シールド136の内側側壁150および152は、主磁極122の側面140および142と平行でなくてもよい。1つの可能な結果として、シールド136の壁面角θ2は、主磁極122の壁面角θ1より大きくなり得る。台形形状はトレーリングエッジ126よりもリーディングエッジ124の方が狭く、書込ヘッドが磁気ディスクの内側部分および外側部分に位置している間の書込中に、スキュに関連した隣接トラック干渉を防止するのを補助する。
【0008】
書込部110において、喉状の側壁162および164、ならびに口状の側壁166および168はリーディングエッジ15に隣接し、それにより、書込中にその近傍の磁界集中を場合によっては最小化する。壁面角を増大させ、喉状の側壁162および164を導入する意義は、より高い面密度記録の要求に応じて主磁極122が小型化するにつれて、磁気書込部110の有効書込磁界が、主磁極壁142と平行なシールド壁と同一の寸法を有する主磁極を有する書込部の有効書込磁界を有意に上回り得ることである。書込部110において主磁極122を包囲するシールド136の空胴の形状は、ワイングラスに類似する。主磁極122の長さL1は、シールド空胴の長さL2未満であり得、空胴の正面への間隔S1は、空胴の背面における間隔S2未満であり得る。
【0009】
シールド形状がどのように書込性能に影響を与えるかを評価するために、壁面が壁面140および142と平行な台形形状の空胴を有する書込部ならびに、ワイングラス形状のシールド用空胴を有する書込部110の性能について一連の計算を行った。測定された変数は、主磁極書込幅、書込磁極壁面角θ1、側面シールド間隔、および側面シールド壁面角θ2であった。台形形状の空胴では、θ1=θ2であった。主磁極の寸法は、両方の書込部構成において同じであった。
【0010】
このような計算の例示的な結果を図3に示す。図3には、最大有効書込磁界Heff(max)が磁気書込部幅に対してプロットされている。データは、同一の書込電流、主磁極壁面角および主磁極書込部幅での、両方の書込部構成についての一連のHeff(max)を表す。θ1=θ2である台形形状の空胴の磁気書込部設計についての平均的な結果は、曲線Aによって与えられる。ワイングラス書込部設計110についての平均的な結果は、曲線Bによって与えられる。シミュレーションで検討した各ケースについて、ワイングラス設計により、所与の磁気書込幅において一貫してより高い有効書込磁界と、同じ書込磁界においてより狭い磁気書込幅とが得られた。
【0011】
図4は、例示的な垂直書込部110AのABSの図の概略的な図示であり、垂直書込部110Aもワイングラス形状の空胴を有するシールドを特色とする。図4では、書込部110の要素と同様の書込部110Aの要素は、文字「A」を後ろに付した同じ参照番号で指定される。したがって、書込部110Aの主磁極122Aは、書込部110の主磁極122と同様である。この実施例では、シールド136Aの内側側壁150Aおよび152A、喉状の側壁162Aおよび164A、ならびに口状の側壁166Aおよび168Aは凹形であり、側壁162Aおよび164Aによって規定される喉状の領域の近傍における磁界集中をさらに最小化する。側壁150Aおよび152Aの壁面角θ2は、主磁極122Aの壁面角θ1より大きくなり得る。磁極122Aの長さL1Aは、シールド空胴の長さL2A未満であり得、空胴の正面への間隔S1Aは、空胴の背面における間隔S2未満であり得る。この設計は、ABSにおいて磁極122Aの磁気フットプリントがより狭いために、より大きな有効磁界を書込時にもたらし得る。
【0012】
図5は、ワイングラス形状の空胴を有するシールドを特色とする発明の別の実施例を例示する垂直書込部110BのABSの図の概略的な図示である。垂直書込部110Bは書込部110および110Aと同様であり、同様の要素は、文字「B」を後ろに付した同じ参照番号で指定される。この実施例では、シールド136Bは書込部磁極122Bを完全に包囲する。図5では、空胴はシールド136Bのリーディングエッジ154Bまで延在していない。空胴の前端壁170Bはシールドのリーディングエッジ154B付近に位置決めされるが、離間されている。湾曲した側壁150Bおよび152B、喉状の側壁162Bおよび164B、口状の側壁166Bおよび168B、ならびに空胴の前端壁170Bは、ワイングラスに類似する。磁極122Cの長さL1Bはシールド空胴の長さL2B未満であり得、空胴の正面への間隔S1Bは、空胴の背面における間隔S2B未満であり得る。
【0013】
図6は、発明の別の実施例を例示する、垂直書込部110CのABSの図の概略的な図示である。書込部110Cは書込部110、110Aおよび110Bと同様であり、同様の要素は、文字「C」を後ろに付した同じ参照番号で指定される。この実施例では、トレーリングシールド110Cは主磁極122Cを完全に包囲し、空胴はシールド110Cのリーディングエッジ154Cまで延在していない。側壁150Cおよび152Cは、主磁極122Cの壁面角θ1より大きい壁面角θ2をなす。空胴は、脚のないワイングラスに類似する。すなわち、空胴はワイングラスのボウル部分に類似する。磁極122Cの長さL1Cはシールド空胴の長さL2C未満であり得、空胴の正面への間隔S1Cは、空胴の背面における間隔S2C未満であり得る。
【0014】
主磁極の寸法に対するトレーリングシールドの形状および寸法の相違は、記録媒体上の磁気ビット形状を規定する際の主要パラメータである。ワイングラス状書込部設計によって、シールド形態と主磁極形態とによって磁気書込幅を変動させることが可能となり得る。図3に示したように、いずれの有効書込磁界の磁気書込部幅も、本明細書に開示される発明のシールド形態によって減少させることができる。その結果、たとえば図2を参照して、磁極122が同じ書込磁界を生成する一方で、リーディングエッジ124、トレーリングエッジ126および壁面角θ1をより小さくすることができる。別の利点は、壁面角がより小さい台形の主磁極はより製造しやすい点であり、それによって製造費用が低下する。
【0015】
ダマシン処理による書込磁極製造は1つの製造方法である。ダマシン処理による磁極製造は、所有者が共通の米国特許番号第6,949,833号および特許出願番号第12/491,898号に記載されており、それらの全体が引用によってここに援用される。図7は、図2の層128などの絶縁体層に磁極を形成するための例示的なステップを示す。まず、絶縁体層が基板上に形成される(ステップ200)。絶縁体層は好ましくは酸化アルミニウムであるが、SiOx、MgO、SiCなどといった当該技術で知られている他の絶縁体材料を使用してもよい。
【0016】
次に、トレンチが絶縁体層に形成される(ステップ210)。図2の磁極122によって示されるように、トレンチの断面は好ましくは台形である。次いで、磁極122の形成を補助するために、トレンチの壁面および底面上にシード層が堆積される(ステップ220)。シード層は、トレンチに堆積されるその後の層の品質を制御するのに必要であり、めっき、スパッタリングまたは他の材料堆積技術によって堆積させることができる。その後の層が電気めっきによって堆積される場合、導電性のシード層が必要である。
【0017】
次いで、磁気材料の層がシード層上に堆積される(ステップ230)。上述したように、NiFe、CoFeまたはその合金が好ましい。磁気層は、電気めっき、スパッタリング、または他の材料堆積法によって堆積させることができる。積層磁極構造は、書込性能の向上をもたらす。次のステップは、磁気材料上に非磁気材料の層を堆積させることである(ステップ240)。スペーサ層として使用するのに好適な非磁気材料は、タンタル、ルテニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、およびその他である。次のステップでは、トレンチが充填され磁極が形成されるまで、処理が繰返される(ステップ250)。次いで、処理は次の製造サイクルに進む(ステップ260)。
【0018】
好ましい実施例を参照して本発明について記載したが、発明の趣旨および範囲から逸脱しない形式および細部において変更が行なわれる得ることを当業者は認識するであろう。
【符号の説明】
【0019】
110 垂直書込部、114 リターン磁極、122 主磁極、124 リーディングエッジ、126 トレーリングエッジ、128 絶縁体、136 トレーリングシールド、140,142 側面、150,152 内側側壁、154 リーディングエッジ、156 トレーリングエッジ、162,164 喉状の側壁、166,168 口状の側壁、θ1 書込磁極壁面角、θ2 側面シールド壁面角、L1,L2 長さ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7