(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
古いグローブを用いてグローブポートの開口部を本体ボックス内側から蓋で閉じた後、グローブポートから古いグローブを取り外した後に新しいグローブの口縁部を前記グローブポートの周壁に嵌めて、新しいグローブを前記グローブポートの周壁に固定してから、新しいグローブと周壁と蓋とによって密封された空間の気体を排出する減圧工程を行い、前記空間の真空度が所定値になると気体の排出を停止し、その後、前記空間に雰囲気ガスを供給する加圧工程を行い、前記加圧工程を前記空間に対応する容積に基づき所定時間行い、所定時間経過後の前記空間の圧力を測定し、測定した圧力が所定範囲内であればグローブ交換が正常に行われたとして、新しいグローブを用いて前記蓋を開くことを特徴とするグローブボックスの手袋交換方法。
温度を測定する手段を備え、温度変化に対応して加圧工程の時間又は圧力測定の範囲を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載のグローブボックスの手袋交換方法。
古いグローブを用いてグローブポートの開口部を本体ボックス内側から蓋で閉じた後、古いグローブと周壁と蓋とによって密封された空間の気体を排出する工程を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のグローブボックスの手袋交換方法。
【背景技術】
【0002】
グローブボックスは大気中では不安定な固体、粉体、放射性物質、極めて毒性の強い物質や空気中の酸素と反応して爆発する物質などを乾燥雰囲気或いは不活性雰囲気中で取り扱う作業に用いられる。グローブボックスは、作業空間をドライエアー或いは、窒素、アルゴンなどの不活性ガスで置換して乾燥雰囲気或いは不活性雰囲気を本体ボックス内に形成するようにしている。
【0003】
本体ボックスの前面、或いは前後両面には、作業者が手を本体ボックス内に入れて作業を行うために、本体ボックスに開口されたグローブポートが設けられ、このグローブポートを密封するようにグローブが取り付けられている。
【0004】
グローブポートの周囲には、本体ボックスから外側に突出させた周壁が設けられ、この周壁の端部でグローブの口縁部を折り返し、周壁の外側に折り返されたグローブの口縁部をOリングにより押さえつけることによりグローブがグローブポートの開口部を密封するようにしている。
【0005】
また、特許文献1に記載されたグローブボックスにおいては、グローブを筒状のインナーリング本体に取りつけて、グローブポートにそのインナーリング本体を着脱可能取り付けるようにしたものが知られている。
【0006】
上記特許文献1のものでは、グローブを交換する際には、新しいグローブを取り付けてある別のインナーリング本体を、グローブポートに取り付けてあるインナーリング本体に押し当て、交換する古いグローブの取り付けられたインナーリング本体を本体ボックス内に押し出し、新しいグローブの取り付けられたインナーリング本体をグローブポートに取り付けるものである。
【0007】
しかし、上記構成のものでは、新しいグローブを取り付けたインナーリング本体をグローブポートに取り付けると、古いグローブとその古いグローブのついたインナーリング本体とは本体ボックス内に入り込む。このことから、使用しなくなったグローブがインナーリング本体とともに本体ボックス内に残ることになり、本体ボックスを開放するなどしない限り、グローブの交換とともに使用しなくなったグローブとインナーリング本体とを回収することはできなかった。
【0008】
本体ボックス内の環境を壊すことなく、使用しなくなったグローブ等を本体ボックス内に残さずにグローブを交換する方法を本出願人は提案している(特許文献2参照)。
【0009】
この特許文献2では、古いグローブを用いてグローブポートを本体ボックス内側から蓋で閉じた後、グローブポートの周壁に外嵌された古いグローブを固定するOリングを外し、古いグローブをグローブポートから取り除いた後に新しいグローブの口縁部をグローブポートの周壁に外嵌し、更にOリングを外嵌して新しいグローブを前記周壁の外周に固定してから、新しいグローブと周壁と蓋とによって密封された空間の空気を排出し、この後に新しいグローブを用いて、前記蓋を開くようにして、本体ボックス内の環境を壊すことなく、新しいグローブに交換するものである。
【0010】
上記構成によれば、グローブポートを本体ボックス内側から蓋をすることにより、本体ボックス内部の雰囲気が破壊されることが確実に防止でき、この蓋の外側では単に古いグローブをグローブポートから取り外し、新しいグローブを取り付けるという簡単な作業で、短時間でグローブを交換することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、説明の重複を避けるためにその説明は繰返さない。
【0022】
まず、グローブボックス1の概要について
図1に基づいて説明する。グローブボックス1は、作業空間を外部から気密状に区画する本体ボックス2と、一端を本体ボックス2内に連通させ、他端を大気中に連通させたサイドボックス3と、このサイドボックス3の内部空間4を本体ボックス2内に連通させる内側開口部5を開閉する内側ハッチ6と、この内部空間4を大気中に連通させる外側ハッチ8とを備える。
【0023】
本体ボックス2の前面の上部は斜め上向きに傾斜させた窓ガラス9で覆われ、下部には人の手を本体ボックス2内に入れるための一対のグローブポート10が形成され、各グローブポート10はグローブで気密状に覆われ、装置を使用しない時などは、取り外し可能な蓋11で閉じられる。
【0024】
また、本体ボックス2の下部には、本体ボックス2の内部を真空ポンプの吸い込み口に連通させる真空パイプ12が図示しないバルブを介して接続されており、本体ボックス2の上部には、本体ボックス2内にドライエアー、不活性ガスなどの雰囲気ガスを供給するためのガス供給パイプ13が図示しないバルブを介して接続されている。
【0025】
更に、本体ボックス2の上部及び下部には、ガス置換用のパイプ14を接続しており、このパイプ14に分岐管15を介してガス濃度計を分岐接続し、本体ボックス2内のガス濃度、圧力など雰囲気を確認できるようになっている。
【0026】
サイドボックス3には、上記ガス供給パイプと真空ポンプとに切り替え接続されるとともに内部空間4に連通させた給排気管路17が接続され、また、内部空間4の雰囲気を確認するためのガス濃度計が設けられている。
【0027】
さらに、本体ボックス2のグローブポート10には、後述するように、グローブ交換の際に、グローブポート10部分を真空ポンプで吸い込むとともに給排気管路17、17bを介してガスを供給するための通気管32がバルブ41を介して接続されている。
【0028】
図2の縦断側面図に示すように、上記グローブポート10は、本体ボックス2の前壁18から前方に突出する周壁19を有し、この周壁19の前端縁にはグローブ20が傷つくのを防止するために、例えば、ゴムなどの弾性体からなるパッキン34が被されている。
【0029】
グローブ20は、その口縁部21を周壁の外側に折り返すように取り付けられ、その口縁部21側から掛けられる2本のOリング22によって周壁19に固定される。尚、周壁19には、Oリング22のずれを防止するために、2本の周溝23が全周に亘って連続して形成されている。
【0030】
グローブポート10の周壁19には、後述するように、グローブ交換の際に、蓋装置29が取り付けられる。この蓋装置29は、グローブポート10の周壁19の内周部にはめ込まれる帯板状の支持枠25とこの支持枠25に取り付けられ、グローブポート10の本体ボックス2側の開口部を閉塞する蓋部27とを有する。
【0031】
グローブポート10の周壁には、蓋装置29の支持枠25と係合する係合部24が設けられる。この係合部24は、上記周壁19の内周部を後端面から前方に段付き状に凹入させることにより、周壁19の内周面に形成された係合溝24aと、この係合溝24aの段付面24bに固定され、係合溝24aを後側から覆う押さえリング24cと、
図6及び
図7の背面図に示すように、この押さえリング24cの互いに対向する2箇所に、係合溝24aを後方に開放するように形成された切欠24dとからなる。また、これら切欠24dの回転方向一方側の端部から適当な間隔を置いた位置に係合溝24aを埋めるストッパ24eが設けられる。
【0032】
更に、この発明装置の第1の実施形態においては、蓋装置29は、上記切欠24dを通して係合溝24aに挿入され、係合溝24a内で両端部をストッパ24eに受け止められるまで回転させることによりグローブポート10の周壁19に係着される帯板状の支持枠25と、この支持枠25の中央に板厚方向に螺進退可能に挿通されたねじ26と、このねじ26の後端に固定された蓋27と、このねじ26の前端に固定されたハンドル28とからなる。
【0033】
上記蓋27はグローブポート10の開口部よりも大径に形成され、その外周縁部の前面にOリング30を填め込むことにより、本体ボックス2の前壁18に気密状に受け止められるようにしている。
【0034】
又、グローブポート10の周壁19、これに装着されたグローブ20、蓋27により密封される空間31には真空ポンプ及びガス供給パイプ13に切替え接続される通気管32が接続される。
【0035】
なお、
図5及び
図6において、符号35は本体ボックス2の前壁18から内側に突設され、蓋27を下側から受け止める蓋受けであり、この蓋受け35に蓋装置29を載せることにより蓋装置29のグローブポート10への着脱操作を容易に行えるようになる。
【0036】
グローブ20を交換する場合には、
図3に示すように、例えば、その都度サイドボックス3を経て本体ボックス2内に蓋装置29を持込まれ、或いは、予め本体ボックス2内の所定の位置に置かれた蓋装置29のねじ26を古いグローブ20に手を入れて適当に締め込んだり、緩めたりして支持枠25と蓋27との間隔をほぼ本体ボックス2の前内面から係合溝24との間隔に等しくなるように調整する。
【0037】
この後、
図4及び
図5に示すように、支持枠25の両端をグローブポート10の周壁19に形成した切欠24dの位置に合わせて蓋装置29を本体ボックス2の内側から外側に引き、これにより、支持枠25の両端が切欠24dを経て係合溝24aにはめ込まれる。
【0038】
更に、この後、
図6に示すように、蓋装置29をねじ26を中心にして、所定の方向に支持枠25がストッパ24eに受け止められるまで回転させて、支持枠25をグローブポート10の周壁19に係着させる。引き続いて、ねじ26を支持枠25がストッパ24eに受け止められる方向に回転させることにより、蓋27を本体ボックス2の前壁18に引き寄せて締め着ける。
【0039】
これにより、蓋27のOリング30が蓋27と本体ボックス2の前壁18との間を封止し、グローブポート10の開口部が蓋27によって密封される。古いグローブ20は蓋27の外側に位置しており、周壁19のOリング22を取り外して外側に引っ張ることにより、簡単にグローブポート10から取り外すことができる。又、
図7に示すように、新しいグローブ20はその口縁部21をグローブポート10に外側から被せ、Oリング22を取り付けることにより、簡単にグローブポート10に固定される。
【0040】
このようにして、グローブ20を付け替えた後、
図8に示すように、通気管32をバルブ41、42を制御して、真空ポンプに接続して減圧し、グローブ20の内部、グローブポート10の周壁19及び蓋27によって密封された空間31の空気を排出する。この実施形態においては、後述するように、排出する時間とグローブ20を含めた空間領域の圧力(真空度)を測定し、所定の時間を経過しても所定の圧力(真空度)に到達しない場合には、グローブ20の不良又はグローブ20の取りつけが不良と判断する。この不良は、グローブポート10とグローブ20の間から外部空気が流入している場合と、グローブ20自体にピンホールなどの穴が空いている場合などである。
【0041】
上記の真空ポンプによる空気の排出が所定時間経過した後に所定の圧力(真空度)に達すると真空ポンプからの排気を停止する。そして、
図9に示すように、バルブ41、42を制御して、通気管32をガス供給パイプ13に接続切替えして加圧し、上記空間31並びにグローブ20内部に雰囲気ガスを充填する。
【0042】
上記の減圧工程、すなわち、空気の排出による測定では、不良を確実には把握できないので、この実施形態では、グローブ20内部に雰囲気ガスを充填して、グローブ20を含めた空間の圧力を測定する。例えば、グローブ20の容積に相当する分の雰囲気ガスを充填するのに要する時間を経過したときに、空間が所定圧力に達するか否かで不良の有無を判断する。グローブ20の容積が15〜20リットルである場合、ガス供給が30リットル/毎分で供給する場合、グローブ20を除いた容積分のガスを供給した後、1分程度ガスを供給しても所定の圧力に達していない場合には、グローブ20にピンホール等の不良があるか、取りつけに不具合があるかと判断する。
【0043】
不良がある場合には、取りつけ状態を確認し、取りつけ状態に異常がない場合には、グローブ20の不良として新しいグローブ20に取り替え、上記の動作を繰り返す。また、Oリング22の取りつけなどに不具合がある場合には、グローブ20の取りつけを再度やり直し、上記の動作を繰り返す。
【0044】
上記の動作により、不良のないグローブ20が確実に取り付けられたことを確認すると、グローブ20内の雰囲気ガスを抜いて、グローブ20に手を入れることが可能な状態にする。
【0045】
この後、新しいグローブ20に手を入れて、ハンドル28を回転させると、まず、ねじ26が緩み、蓋27及び支持枠25が回転できるようになる。そして、更に、ハンドル28を回転させて、支持枠25の両端が切欠24dの位置に位置すればハンドル28を押し込むことにより、支持枠25が係合溝24aから抜け出し、蓋装置29が周壁19から分離される。
【0046】
周壁19から分解された蓋装置29は、本体ボックス2内からサイドボックス3を経て外部に取り出して保管してもよく、又、本体ボックス2内の所定の位置に保管してもよい。
【0047】
蓋装置29でグローブポート10の開口部を閉じてから、蓋装置29を周壁19から分解するまでの間、グローブポート10の開口部は蓋27によって密封されたままになっているので、本体ボックス2内の雰囲気は全く変化しない。したがって、蓋27を外してグローブポート10を開くと同時に本体ボックス2内での作業が可能になるので、グローブボックス1の稼働率を著しく高めることができ、また、グローブ20の交換が必要になった時には、本体ボックス2内での作業中であっても、その作業を中断してグローブ20を交換できるようになり、工程プログラムを編成する上で融通性が高められる。
【0048】
しかも、交換したグローブ20は、取りつけ不良やグローブ自体の不良がないことを確認することができるので、グローブポート10やグローブ20から本体ボックス2内へ外部の空気が流入したり、本体ボックス2内からの雰囲気ガスの漏出することが確実に防止できる。
【0049】
次に、この発明の第2の実施形態につき
図10〜
図15を参照して説明する。上記した実施形態は、グローブポート10の周壁19に係合部24を設けている。これに対してこの実施形態は、グローブポート10の周壁19には、係合部24を設けずに、蓋部29に周壁19の内部と密着するドラム38を設けたものである。
【0050】
この第2の実施形態においては、
図10に示すように、蓋装置29は、周壁19の内面に挿入されるドラム38と、蓋27とを備える。蓋27に取り付けた軸26aにスポーク40を介してドラム38が固定されている。そして、このドラム38の周面には、Oリング39がはめ込まれ、ドラム38をグローブポート10の周壁19内部に挿入した際に、周壁19との間が気密状に密閉されるように構成されている。軸26aの前端には、ハンドル28が設けられている。
【0051】
上記蓋27は第1の実施形態と同様に、グローブポート10の開口部よりも大径に形成され、その外周縁部の前面にOリング30を填め込むことにより、本体ボックス2の前壁18に気密状に受け止められるようにしている。
【0052】
又、グローブポート10の周壁19、これに装着されたグローブ20、蓋27により密封される空間31には真空ポンプ及びガス供給パイプ13に切替え接続される通気管32が接続される。
【0053】
図13に示すように、第1の実施形態と同様に、本体ボックス2の前壁18から内側に蓋受け35が突設され、蓋27を下側から受け止める。この蓋受け35に蓋装置29を載せることにより蓋装置29のグローブポート10への着脱操作を容易に行えるようになる 。又、ドラム38は軸26aにスポーク40により固定されており、このスポーク40の間の空間からグローブ20内の空気を吸い込み、またグローブ20内に雰囲気ガスを供給する。
【0054】
グローブ20を交換する場合には、
図10、
図11に示すように、例えば、その都度サイドボックス3を経て本体ボックス2内に蓋装置29を持込まれ、或いは、予め本体ボックス2内の所定の位置に置かれた蓋装置29のハンドル28を古いグローブ20に手を入れてグローブポート10の周壁19まで移動させる。
【0055】
この後、
図12及び
図13に示すように、グローブポート10の周壁19内に蓋装置29のドラム38をはめ込み、蓋27が前壁18に到達するまでハンドル28を引いて蓋装置29のドラム38を周壁19に滑らせて移動させる。ドラム38の周面には、Oリング39が設けられており、このOリング39が撓みながら移動する。
【0056】
これにより、蓋27のOリング30が蓋27と本体ボックス2の前壁18との間を封止し、グローブポート10の開口部が蓋27によって密封される。
【0057】
続いて、通気管32をバルブ41、42を制御して、真空ポンプに接続して減圧し、グローブ20の内部、グローブポート10の周壁19及び蓋27によって密封された空間31の雰囲気ガスを排出する。雰囲気ガスを排出することにより、本体ボックス2とグローブポート10との間に圧力差が生じ、蓋装置29はグローブポート10方向へ押しつけられ、蓋29によりグローブポート10の開口部がより確実に密封される。また、本体ボックス2内の雰囲気ガス等が外部に漏出すると困るような場合には、この排気動作により、グローブポート10内の雰囲気ガスが排気され、グローブ20を外しても本体ボックス2内の雰囲気ガスが外部に漏出する虞はなくなる。
【0058】
この後、古いグローブを外し、
図14に示すように、新しいグローブを取り付ける。古いグローブ20は蓋27の外側に位置しており、周壁19のOリング22を取り外して外側に引っ張ることにより、簡単にグローブポート10から取り外すことができる。又、新しいグローブ20はその口縁部21をグローブポート10に外側から被せ、Oリング22を取り付けることにより、簡単にグローブポート10に固定される。
【0059】
このようにして、グローブ20を付け替えた後、
図15に示すように、通気管32をバルブ41、42を制御して、真空ポンプに接続して減圧し、グローブ20の内部、グローブポート10の周壁19及び蓋27によって密封された空間31の空気を排出する。この実施形態においては、前述の第1の実施形態と同様に、排出する時間とグローブ20を含めた真空ポンプによる空間の圧力(真空度)を測定し、所定の時間を経過しても所定の圧力(真空度)に到達しない場合には、グローブ20の不良又はグローブ20の取りつけが不良と判断する。この不良は、グローブポート10とグローブ20の間から外部空気が流入している場合と、グローブ20自体にピンホールなどの穴が空いている場合などである。
【0060】
上記の真空ポンプによる空気の排出が所定時間経過した後に所定の圧力(真空度)に達すると、バルブ41、42を制御して、通気管32をガス供給パイプ13に接続切替えして上記空間31並びにグローブ20内部に雰囲気ガスを充填する。
【0061】
前述したように、上記の空気の排出による測定では、不良を確実には把握できないので、
図16に示すように、この実施形態では、グローブ20内部に雰囲気ガスを充填して、グローブ20を含めた空間の圧力を測定する。例えば、グローブ20の容積に相当する分雰囲気ガスを充填するために所定時間を経過したときに、空間の所定圧力に達するか否かで不良の有無を判断する。グローブ20の容積が15〜20リットルである場合、ガスを30リットル/毎分で供給する場合、グローブ20を除いた容積分のガスを供給した後、1分程度ガスを供給しても所定の圧力に達していない場合には、グローブ20にピンホール等の不良があるか、取りつけに不具合があるかと判断する。
【0062】
不良がある場合には、取りつけ状態を確認し、付状態に異常がない場合には、グローブ20の不良として新しいグローブ20に取り替え、上記の動作を繰り返す。また、Oリング22の取りつけなどに不具合がある場合には、グローブ20の取りつけを再度やり直し、上記の動作を繰り返す。
【0063】
上記の動作により、不良のないグローブ20が確実に取り付けられたことを確認すると、グローブ20内の雰囲気ガスを抜いて、グローブ20に手を入れることが可能な状態にする。
【0064】
この後、新しいグローブ20に手を入れて、ハンドル28を押し込み、ドラム38を周壁19内から移動させる。ドラム38が周壁19より離れると蓋装置29が周壁19から分離される。
【0065】
周壁19から分解された蓋装置29は、本体ボックス2内からサイドボックス3を経て外部に取り出して保管してもよく、又、本体ボックス2内の所定の位置に保管してもよい。
【0066】
上記したように、この実施形態においても、蓋装置29でグローブポート10の開口部を閉じてから、蓋装置29を周壁19から分解するまでの間、グローブポート10の開口部は蓋27によって密封されたままになっているので、本体ボックス2内の雰囲気は全く変化しない。したがって、蓋27を外してグローブポート10を開くと同時に本体ボックス2内での作業が可能になるので、グローブボックス1の稼働率を著しく高めることができ、また、グローブ20の交換が必要になった時には、本体ボックス2内での作業中であっても、その作業を中断してグローブ20を交換できるようになり、工程プログラムを編成する上で融通性が高められる。
【0067】
しかも、交換したグローブ20は、取りつけ不良やグローブ自体の不良がないことを確認することができるので、グローブポート10やグローブ20から本体ボックス2内へ外部の空気が流入したり、本体ボックス2内からの雰囲気ガスの漏出することが確実に防止できる。
【0068】
次に、上記した蓋装置29により、グローブポート10の開口部を閉塞した後、グローブ20の交換作業につき、
図17、
図18及び
図20に従い更に詳細に説明する。
【0069】
図17及び
図18に示す実施形態は、グローブ、グローブポートに真空及び加圧するユニットを別途設けることなく、サイドボックス3に付属するガス置換用の真空ポンプ180、雰囲気ガス供給手段170を利用し、蓋により密封される空間とフレキシブルパイプなどで構成した通気管32を接続し、グローブ交換の際の減圧又は加圧を行うものである。
【0070】
窒素(N
2)、アルゴン(Ar)などの雰囲気ガスを供給するガス精製装置などからなるガス供給手段170は、ガス流量計44、バルブ43を介してガス供給パイプ13に接続され、ガス供給パイプ13からサイドボックス3に雰囲気ガスが供給される。又、サイドボックス3からバルブ41を介して通気管32に接続され、サイドボックス3を介して、グローブポート10の蓋により密封される空間及びグローブ20内に雰囲気ガスが供給される。
【0071】
サイドボックス3は、バルブ42を介して真空ポンプ180に接続され、真空ポンプ180により、サイドボックス3内が減圧される。また、通気管32もバルブ41を介して真空ポンプ180に接続され、サイドボックス3内とともにグローブポート10の蓋により密封される空間及びグローブ20内が減圧される。
【0072】
サイドボックス3には、サイドボックス3内の圧力、温度を測定する測定装置150が設けられている。この測定装置150は、外気温の測定も行う。これら測定結果は、制御装置200に与えられる。制御装置200は、バルブ41、42、43が電磁バルブを用いている場合にはこれらの開閉制御、並びにガス供給手段170、真空ポンプ180の駆動を制御する。
【0073】
このように構成されたグローブボックス装置によるグローブ交換作業につき説明する。まず、使用するグローブの容積を予め算出する。このグローブの容積は、サイドボックス3のガス置換工程を複数回繰り返して算出する。この算出工程につき、
図17、
図18及び
図19のフロー図を参照して説明する。
【0074】
このガス置換を行うために、グローブポート10の開口部を前述した第1又は第2の実施形態に示す蓋装置29を用いて密閉する。蓋により密封される空間を通気管32を介してガス供給手段170と真空ポンプ180で接続する。この動作が完了するまで待機する(ステップS21)。
【0075】
続いて、
図17に示すように、減圧工程を行う。このため、バルブ43を閉じ、バルブ41、42を開放する(ステップS22)。そして、真空ポンプ180を駆動させ、真空引き工程を行い、置換作業を開始する(ステップS23)。測定装置150により、所定の真空度に達するか否か判断し(ステップS24)、所定の真空度に達するまで、真空引き工程を継続する。所定の真空度に達すると、バルブ41、42を閉じ(ステップS25)、真空ポンプ180の駆動を停止する(ステップS26)。そして、真空到達までの時間を制御装置200が記憶する。
【0076】
続いて、
図18に示すように、加圧工程を行う。このため、バルブ42を閉じ、バルブ43、バルブ41を開き(ステップS28)、ガス供給手段170から雰囲気ガスを供給する(ステップS28)。そして、測定装置150により、所定の圧力に達するか否か判断し(ステップS29)、所定の圧力に達するまで、加圧工程を継続する。所定の圧力に達すると、バルブ41、43を閉じ(ステップS30)、ガス供給手段170からのガスの供給を停止する(ステップS31)。流量計44の流量とガス供給の稼働時間により、サイドボックス3とグローブ20の合計の容積を算出する(ステップS32)。サイドボックス3の容積は既知であるので、合計の容積からサイドボックス3の容積を減算することで、グローブ3の容積を求める。そして、算出した容積を制御装置200が記憶する。その減圧と加圧工程の回数(a)が所定回数(n)行ったか否か判断し(ステップS33)、所定回数行っていない場合には、処理回数を1つインクリメントし(ステップS34)、その後、ステップS22に戻り、前述の動作を繰り返す。
【0077】
減圧工程と加圧工程を所定回数(n)繰り返し、真空到達時間及び加圧容積の変動が所定範囲内であるかを確認し(ステップS35)、変動所定範囲である場合には、グローブ20の容積を求め、この容積を制御装置20に格納し(ステップS36)、動作を終了する。変動が所定範囲を超える場合には、温度変化が大きい場合やグローブの取りつけ等に異常があると考えられるので、容積算出不良とし(ステップS36)、そして、動作を終了する。この場合には、温度変化が大きい場合には温度変化が少なくなる状態にし、再度容積算出を行う。温度変化がない場合には、グローブの取りつけ状態やグローブの状態を確認し、グローブの交換などの対策を取り、再度容積の算出を行う。
【0078】
次に、容積を確認されたグローブ20と同じ種類のグローブ20を用いてグローブを交換する動作を
図20のフロー図に従い説明する。
【0079】
まず、グローブ20を交換する場合には、蓋装置29でグローブポート10の開口部の密閉が完了し、古いグローブ20を外し、新しいグローブ20を取りつける作業を完了するまで待機する(ステップS1)。交換作業を行う作業者は、蓋装置29を古いグローブ20に手を入れて持ち、蓋27を本体ボックス2の前壁18に引き寄せて、グローブポート10に固定し、グローブポート10の開口部を密閉する。古いグローブ20は蓋装置29の蓋27の外側に位置しており、グローブポート10の周壁19のOリング22を取り外して外側に引っ張ることにより、簡単にグローブポート10から取り外すことができる。そして、新しいグローブ20はその口縁部21をグローブポート10に外側から被せ、Oリング22を取り付けることにより、グローブポート10に固定する。このようにして、グローブ20を付け替えた後、通気管32とガス供給手段170及び真空ポンプ180と接続する。
【0080】
ステップ1の処理が終わると、グローブ20の取りつけ等に不良がないかを確認する動作に入る。この実施形態では、バルブ41、42、43は電磁バルブで構成され、電磁バルブの開閉は制御装置200により行われる。制御装置200は、ステップS2において、バルブ43は閉じたままでガス供給手段170からの雰囲気ガスの供給は停止されている。そして、バルブ41、42を開き、通気管32と真空ポンプ180とを連通させる(ステップS2)。
【0081】
続いて、ステップS3にて、制御装置200は、真空ポンプ180を駆動させ、
図17に示す減圧工程に入る。真空ポンプ180の排気能力とサイドボックス3の容積、グローブ20の容積を考慮して、真空ポンプ180の駆動時間が決められている。制御装置200は、決められた駆動時間(所定時間)が経過するまで真空ポンプ180の駆動を継続し(ステップS4)、所定時間が経過すると、制御装置200はバルブ41、42を閉じ(ステップS5)、真空ポンプ180を停止させる(ステップS6)。
【0082】
続いて、制御装置200は、測定装置150からの出力により、所定圧力(真空度)であるか否か判断する(ステップS7)。所定の圧力(真空度)に到達しない場合には、グローブ20の不良又はグローブ20の取りつけが不良と判断する(ステップS8)。この不良は、グローブポート10とグローブ20の間から外部空気が流入している場合と、グローブ20自体にピンホールなどの穴が空いている場合などである。
【0083】
不良がある場合には、取りつけ状態を確認し、取りつけ状態に異常がない場合には、グローブ20の不良として新しいグローブ20に取り替える。また、Oリング22の取りつけなどに不具合がある場合には、グローブ20の取りつけを再度やり直す。この動作が終了するのを待ち(ステップS9)、不良の修正処理が終了すると、ステップS2に戻り、上記の動作に戻る。
【0084】
制御装置200は、所定の圧力(真空度)と判断すると、ステップS11進み、バルブ41、42を制御して、通気管32をガス供給パイプ13側に接続切替えする。そして、制御装置200は、
図18に示すように、ガス供給手段170から雰囲気ガスを供給して加圧し、上記空間31並びにグローブ20内部に雰囲気ガスを充填する(ステップS11)。
【0085】
上記の減圧工程、すなわち、空気の排出による測定では、不良を確実には把握できないので、この実施形態では、グローブ20内部に雰囲気ガスを充填して、グローブ20を含めた空間の圧力を測定する。
【0086】
流量計44によるガス流量により、サイドボックス3内の容積とグローブ20の容積に相当する量の雰囲気ガスを充填するために必要とする所定時間を算出し、その所定時間が経過するまでガスの供給を継続する(ステップS12)。グローブ20の容積が15〜20リットルである場合、ガス供給が30リットル/毎分で供給する場合、グローブ20を除いた容積分のガスを供給した後、1分程度ガスを供給し、圧力が1kPaになるまで、雰囲気ガスを供給する。所定時間が経過すると、基本設定の温度に対して温度変化があったか否か判断する(ステップS13)。例えば、温度が10℃上昇すると、3kPa以上圧力が上昇し、1℃の温度変化で300Pa程度圧力が変化する。そこで、基本温度に対して温度変化があると、それに対応する圧力変化に応じて更に加圧するために所定時間ガスの供給を継続する(ステップS14)。温度変化がない、又は追加のガス供給の時間が経過すると、制御装置200は、バルブ41、43を閉じ(ステップS15)、ガス供給手段170からのガス供給を停止する(ステップS16)。
【0087】
続いて、温度変化による圧力の変化を加味して、例えば10分後の圧力降下を確認し、その圧力が所定圧力であれば良好として(ステップS17)、その減圧と加圧工程の回数(a)が所定回数(n)を超えたか否か判断し(ステップS18)、超えていない場合には、処理回数(a)を1つインクリメントし(ステップS19)、その後、ステップS2に戻り、前述の動作を繰り返す。
【0088】
前述の動作が所定回数(n)を超え、降下圧力が規定範囲内であれば、交換作業が合格であるとして制御装置200は、ランプや表示装置により作業者に通知する(ステップ20)。
【0089】
上記の動作により、不良のないグローブ20が確実に取り付けられたことを確認すると、グローブ20内の雰囲気ガスを抜いて、グローブ20に手を入れることが可能な状態にし、この後、新しいグローブ20に手を入れて、蓋装置29を周壁19から分離する(ステップS21)。
【0090】
ステップS17にて、所定の圧力でないと判断されると、不良としてステップS8に進み、不良がある場合には、取りつけ状態を確認し、取りつけ状態に異常がない場合には、グローブ20の不良として新しいグローブ20に取り替える。また、Oリング22の取りつけなどに不具合がある場合には、グローブ20の取りつけを再度やり直す。この動作が終了するのを待ち(ステップS9)、不良の修正処理が終了すると、ステップS2に戻り、上記の動作を繰り返す。
【0091】
次に、この発明の異なる実施形態につき説明する。上記した
図17及び
図18に示す実施形態は、グローブ、グローブポートに真空及び加圧するユニットを別途設けることなく、サイドボックス3に付属する真空ポンプ180、雰囲気ガス供給手段170を利用したものである。これに対して、
図21に示す実施形態は、グローブ、グローブポートに交換作業のための真空及び加圧するユニットを別途設け、蓋により密封される空間とフレキシブルパイプなどで構成した通気管32と接続するものである。
【0092】
窒素(N
2)、アルゴン(Ar)などの雰囲気ガスを供給するガス精製装置などからなるガス供給手段170と、真空ポンプ180を用意する。ガス供給手段170は、ガス流量計44、バルブ43、バルブ41を介して通気管32と接続され、バルブ43、バルブ41を開き、通気管32に接続からグローブポート10の蓋により密封される空間及びグローブ20内に雰囲気ガスが供給される。
【0093】
通気管32は、バルブ41、バルブ42を介して真空ポンプ180に接続され、真空ポンプ180により、グローブポート10の蓋により密封される空間及びグローブ20内が減圧される。
【0094】
通気管32には、圧力と温度を測定する測定装置150aが設けられている。この測定装置150aは、外気温の測定も行う。これら測定結果は、図示しない制御装置に与えられる。制御装置は、バルブ41、42、43が電磁バルブを用いている場合にはこれらの開閉制御、並びにガス供給手段170、真空ポンプ180の駆動を制御する。
【0095】
このように構成されたグローブボックス装置によるグローブ交換作業につき説明する。まず、使用するグローブの容積を予め算出する。このグローブの容積は、ガス置換工程を複数回繰り返して算出する。このガス置換を行うために、グローブポート10の開口部を前述した第1又は第2の実施形態に示す蓋装置29を用いて密閉する。蓋により密封される空間を通気管32で接続する。
【0096】
減圧工程を行う。このため、バルブ43を閉じ、バルブ41、42を開放し、真空ポンプ180を駆動させ、真空引き工程を行い、置換作業を開始する。測定装置150aにより、所定の真空度に達すると、バルブ41、42を閉じ、真空ポンプ180の駆動を停止する。
【0097】
続いて、加圧工程を行う。このため、バルブ43、バルブ41を開き、ガス供給手段170から雰囲気ガスを供給して、測定装置150により、所定の圧力になると、バルブ43、バルブ41を閉じ、ガス供給手段170からのガスの供給を停止する。流量計44の流量とガス供給の稼働時間により、グローブ20の容積を算出することができる。
【0098】
ところで、温度の変化があると、圧力が変動し容積の算出が変動する。このため、複数の温度範囲で容積を算出し、温度による容積をテーブルにして制御装置に格納し、グローブ交換の際の温度変化に対応すればよい。
【0099】
図21に示すものでは、グローブ、グローブポートに真空及び加圧するユニットを別途設ける必要があるが、サイドボックスを経由しない分ガス置換の時間を短縮することができる。
【0100】
次に、容積を確認されたグローブ20と同じ種類のグローブ20を用いてグローブを交換する動作につき説明する。
【0101】
まず、グローブ20を交換する場合には、蓋装置29でグローブポート10の開口部の密閉が完了し、古いグローブ20を外し、新しいグローブ20を取りつける作業を行う。交換作業を行う作業者は、蓋装置29を古いグローブ20に手を入れて持ち、蓋27を本体ボックス2の前壁18に引き寄せて、グローブポート10に固定し、グローブポート10の開口部を密閉する。古いグローブ20は蓋装置29の蓋27の外側に位置しており、グローブポート10の周壁19のOリング22を取り外して外側に引っ張ることにより、簡単にグローブポート10から取り外すことができる。そして、新しいグローブ20はその口縁部21をグローブポート10に外側から被せ、Oリング22を取り付けることにより、グローブポート10に固定する。このようにして、グローブ20を付け替えた後、通気管32に別途用意したガス供給手段170及び真空ポンプ180を接続する。
【0102】
この実施形態では、バルブ41、42、43は電磁バルブで構成され、電磁バルブの開閉は制御装置により行われる。制御装置は、バルブ43は閉じたままでガス供給手段170からの雰囲気ガスの供給を停止している。そして、バルブ41、42を開き、通気管32と真空ポンプ180とを連通させる。
【0103】
続いて、制御装置200は、真空ポンプ180を駆動させ、減圧工程に入る。真空ポンプ180の排気能力とグローブ20の容積を考慮して、真空ポンプ180の駆動時間が決められている。制御装置は、決められた駆動時間(所定時間)が経過するまで真空ポンプ180の駆動を継続し、所定時間が経過すると、制御装置はバルブ41、42を閉じ、真空ポンプ180を停止させる。
【0104】
続いて、制御装置は、測定装置150aからの出力により、所定の圧力(真空度)に到達しない場合には、グローブ20の不良又はグローブ20の取りつけが不良と判断する。
【0105】
不良がある場合には、取りつけ状態を確認し、取りつけ状態に異常がない場合には、グローブ20の不良として新しいグローブ20に取り替える。また、Oリング22の取りつけなどに不具合がある場合には、グローブ20の取りつけを再度やり直し、上記の動作を繰り返す。
【0106】
所定の圧力(真空度)と判断すると、バルブ41、42を制御して、通気管32をガス供給手段170に接続切替えする。そして、制御装置は、ガス供給手段170から雰囲気ガスを供給して加圧し、上記空間31並びにグローブ20内部に雰囲気ガスを充填する。
【0107】
流量計44によるガス流量により、グローブ20の容積に相当する量の雰囲気ガスを充填するために必要とする所定時間を算出し、その所定時間が経過するまでガスの供給を継続する。グローブ20の容積が15〜20リットルである場合、ガス供給が30リットル/毎分で供給する場合、1分程度ガスを供給し、圧力が1KPaになるまで、雰囲気ガスを供給する。
【0108】
続いて、温度変化による圧力の変化を加味して、例えば10分後の圧力降下を確認し、その圧力が所定圧力であれば良好として、所定回数前述の動作を繰り返し、降下圧力が規定範囲内であれば、交換作業が合格であるとする。
【0109】
上記の動作により、不良のないグローブ20が確実に取り付けられたことを確認すると、グローブ20内の雰囲気ガスを抜いて、グローブ20に手を入れることが可能な状態にし、この後、新しいグローブ20に手を入れて、蓋装置29を周壁19から分離して、グローブの交換作業を終了する。
【0110】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。