【実施例】
【0104】
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、各実施例で得られたフィルム特性は以下の方法により測定、評価した。
【0105】
(1)伸度
得られた成型用ハードコートフィルムから長さ10mm、幅150mmの短冊状の試料片に切り出した。フィルム試料片の実温が160℃の環境下で、外観を目視観察しながら、フィルム両端を把持して試験速度250mm/分で引張り、ハードコート層にクラック、または白化が発生した時のフィルムの長さを測定した。
試験前のフィルム試料片長をa、試験後のフィルム試料片長をbとしたとき、下記式により伸度を算出した。
伸度(%)=(b−a)×100/a
ここで伸度が10%以上のものを成型性に優れているとし、30%以上のものを特に成型性に優れていると判断した。
【0106】
(2)鉛筆硬度
得られた成型用ハードコートフィルムのハードコート層の鉛筆硬度をJIS−K5600に準拠して測定した。圧こん(痕)は目視で判定した。
ここで鉛筆硬度がH以上のものを優れた表面硬度があるものとし、2H以上であるものを特に優れた表面硬度があるものと判断した。
【0107】
(3)耐擦傷性
得られた成型用ハードコートフィルムのハードコート層の耐擦傷性をJIS−K5600に準拠して測定した。ハードコート層表面を荷重500gfで#0000のスチールウールで20往復し、傷の発生の有無及び傷の程度を目視により観察した。観察結果をもとに以下の判定基準に従ってランクを判定した。この耐擦傷性のランクがC以上で耐擦傷性があるとし、B以上のものを耐擦傷性が良好と判断した。
A:傷の発生が無い、もしくは細い傷が少量程度観察される。
B:細い傷が観察されるが、深い傷は観察されない。
C:細い傷が観察され、深い傷も少量程度観察される。
D:深い傷が多量に観察される。
【0108】
(4)色調b*
得られた成型用ハードコートフィルムの色調b*値を色差計(日本電色工業製、ZE−2000)を用いて、C光源、2度の視野角で色調b*値を測定し、5回の測定値を平均して求めた。
【0109】
(5)成型後の鉛筆硬度、ハードコート層の厚み
前記(1)の伸度評価において、クラックが発生する直前で引っ張ることをやめることにより、延伸成型後の成型体を得た。成型後の鉛筆硬度を前記(2)の評価方法により評価した。また、成型後のフィルム試料片(成型体)の中央部における分光反射率を分光光度計(島津製作所製、UV−3150型)よりを求め、波長400nm以上600nm以下での波形からピークバレー法を用いてハードコート層の厚みを算出した。その際に必要とするハードコート層の屈折率は、各実施例、比較例のハードコート塗布液からハードコート層の単膜を作成し、アッベ屈折計(アタゴ製、NAR−1T SOLID)を用いて求めた。
【0110】
(6)熱カール
基材フィルムの片面に保護フィルムが付いた状態で500mm角に裁断したフィルムを用意した。このフィルムを保護フィルム面を下にして90℃に設定した乾燥オーブン中に投入し30分間加熱処理した。取り出したフィルムを室温下で30分放置し、フィルム角の4点のカール変形高さを300mmステンレス定規で計測、平均値をカール値とした。カール値が50mm未満の場合は(○)、50mm以上の場合は(×)とした。
【0111】
(7)成型後外観
得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムに5mm四方のマス目印刷を施した後、500℃に加熱した赤外線ヒーターでフィルムを10〜15秒加熱した後、金型温度100℃以下で真空成型を行った。金型の形状はカップ型で、開口部は直径が50mmであり、底面部は直径が45mmで、深さが5mmであり、全てのコーナーは直径0.5mmの湾曲をつけたものを用いた。この成型後、保護フィルムを剥がし、剥離の異常の有無もしくはフィルム表面のキズの有無を確認し、問題なければ(○)、剥離異常やキズが生じたものは(×)とした。
【0112】
以後、実施例6及び7は、参考例6及び7と各々読み替えることとする。
(実施例1)
(1)中間層用塗布液の調製
中間層用塗布液として下記組成の塗布液を調製した。
(中間層用塗布液Aの組成)
・イオン交換水 50.0質量%
・イソプロピルアルコール 28.9質量%
・アクリルーメラミン樹脂 10.0質量%
(日本カーバイト製、A−08、固形分濃度:46質量%)
・ポリエステル系樹脂 10.0質量%
(東洋紡績製、MD−1250、固形分濃度:30質量%)
・有機粒子 1.0質量%
(日本触媒製、エポスターMA1001)
・界面活性剤 0.1質量%
(ダウコーニング株式会社製、ペインタッド32)
(2)フィルム原料の製造
芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位40モル%及びネオペンチルグリコール単位60モル%を構成成分とする、固有粘度が0.69dl/gの共重合ポリエステルのチップ(A)と、固有粘度が0.69dl/gで、かつ平均粒子径(SEM法、以下同じ)が2.7μmのシリカを0.04質量%含有するポリエチレンテレフタレートのチップ(B)をそれぞれ乾燥させた。さらに、チップ(A)とチップ(B)を25:75の質量比となるように混合した。
【0113】
(3)成型用ポリエステルフィルムの製造
次いで、これらのチップ混合物を押出し機によりTダイのスリットから270℃で溶融押出し、表面温度40℃のチルロール上で急冷固化させ、同時に静電印加法を用いてチルロールに密着させながら無定形の未延伸シートを得た。
【0114】
得られた未延伸シートを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に90℃で3.3倍に延伸した。
【0115】
続いて、得られた一軸延伸フィルムに上記に示す中間層形成用塗布液をロールコート法でフィルムの両面に塗布し、130℃で3秒間乾燥し水分を除去した。
【0116】
次いで、前記塗布液をロールコート法で得られた一軸延伸フィルムの片面に塗布した後、80℃で20秒間乾燥した。なお、最終(二軸延伸後)の乾燥後の塗布量が0.10g/m
2になるように調整した。引続いてテンターで、100℃の設定で加熱して3.8倍に横延伸し、幅固定しながら230℃で5秒間の熱処理を施し、更に205℃で幅方向に5%緩和させることにより、厚みが100μm、融点が236℃の成型用ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表2に示す。
【0117】
(4)成型用ハードコートフィルムの製造
得られた基材フィルムに下記のハードコート塗布液Aをワイヤーバーを用いて乾燥後の塗工厚が2μmになるように塗布し、温度80℃の熱風で60秒乾燥し、出力120W/cmの高圧水銀灯下20cmの位置を10m/minのスピードで通過させて成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液A)
下記の材料を下記に示す質量比で混合し、30分以上攪拌して溶解させた。次いで、公称ろ過精度が1μmのフィルターを用いて未溶解物を除去して、塗布液Aを作成した。
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0118】
(5)保護フィルムの作製
エチレン含有量が0.5質量%のランダム共重合ポリプロピレン樹脂(MFR=7)100重量部およびアクリレート系酸化防止剤であるスミライザーGS(住友化学(株)社製)5重量%を含むホモポリプロピレン樹脂(MFR=7)よりなるアクリレート系酸化防止剤を含むマスターバッチ樹脂2重量部をTダイ製膜機にて溶融押出しを行い、冷却ロール温度60℃で冷却時間2.0秒(製膜速度60m/分)、溶融樹脂の引取り時のドラフト比0.64(ダイスリップギャップ:0.5mm、ダイスリップ出口溶融樹脂速度:4.8m/分、エアーギャップ:8cm)の製膜条件にて厚み40μmの未延伸フィルムを得た。
その片面に、2−エチルヘキシルアクリレート/メチルメタアクリレート/酢酸ビニル/ヒドロキシエチルメタアクリレート/アクリル酸の各モノマーを重量比で45/45/6/1/3で配合し、窒素気流下、触媒添加、、酢酸エチル中で重合して得た固形分30%のアクリル系樹脂溶液に、イソシアネート系硬化剤(日本ポリウレタン製、コロネートL)を適量添加し粘着剤とした。この粘着剤を、20g/m
2でワイヤーバー式塗布、80℃・5分間乾燥し乾燥後塗布量6g/m
2の粘着剤層を得た。
もう一方の面には、予めアミノ・アルキッド系離型剤(日立化成ポリマー製、テスファイン305)を、トルエン/メチルエチルケトンの混合溶媒を用い乾燥後塗布量0.02g/m
2になるよう塗布して離型層を作製しておいた。
【0119】
(6)保護フィルム付成型用ハードコートフィルム
この保護フィルムを、成型用ハードコートフィルムのハードコート層面にロールラミネーターを用いて貼り合せ、片面保護フィルム貼り合わせ済みの保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
【0120】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0121】
(実施例2)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液B)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 17.18質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 2.86質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 2.86質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0122】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0123】
(実施例3)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液C)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 8.02質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 7.44質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 7.44質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0124】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0125】
(実施例4)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液D)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 21.75質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 0.58質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 0.57質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0126】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0127】
(実施例5)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液E)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 1.15質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 0.58質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 21.17質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0128】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0129】
(実施例6)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液F)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 21.75質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 1.15質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0130】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0131】
(実施例7)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液G)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 1.15質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 21.75質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0132】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0133】
(実施例8)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液H)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 1.15質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 21.75質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0134】
得られた成型用ハードコートフィルムはアミン化合物の添加量が多いため着色が目立ちやや好ましくないが、成型性、表面硬度、耐擦傷性はともに良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0135】
(実施例9)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液I)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジエチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDE、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0136】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0137】
(実施例10)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液J)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・N−ビニルホルムアミド 5.72質量%
(荒川化学製、ビームセット770、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0138】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0139】
(実施例11)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液K)
・メチルエチルケトン 67.93質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.58質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.79質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.79質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 7.72質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.16質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0140】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0141】
(実施例12)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液L)
・メチルエチルケトン 4.24質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 6.22質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 3.12質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 3.12質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 82.73質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 0.55質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.02質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0142】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0143】
(
参考例13)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液M)
・メチルエチルケトン 71.46質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.72質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.86質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.86質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 3.90質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 1.17質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0144】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0145】
(
参考例14)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液N)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 5.28質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 2.64質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 2.64質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 88.88質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・光重合開始剤 0.55質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.02質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0146】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0147】
(実施例15)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液O)
・メチルエチルケトン 58.76質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 17.17質量%
(扶桑化学工業製、PL2L−MEK、固形分比率:20%、平均粒径:20nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0148】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0149】
(実施例16)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液P)
・メチルエチルケトン 58.76質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 17.17質量%
(扶桑化学工業製、PL30L−MEK、固形分比率:20%、平均粒径:297nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0150】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0151】
(
参考例17)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液Q)
・メチルエチルケトン 58.76質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 17.17質量%
(日本触媒製、シーホスターKE−E50、固形分比率:20%、平均粒径:511nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0152】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0153】
(実施例18)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液R)
・メチルエチルケトン 72.50質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粒子 3.43質量%
(日本触媒製、エポスターS、平均粒径:196nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0154】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0155】
(
参考例19)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液S)
・メチルエチルケトン 75.08質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.85質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.93質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.92質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・光重合開始剤 1.19質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0156】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0157】
(実施例20)
実施例1において、塗布硬化後のハードコート層の厚みが1.1μmになるように塗布すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
【0158】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0159】
(実施例21)
実施例1において、塗布硬化後のハードコート層の厚みが50μmになるように塗布すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
【0160】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0161】
(実施例22)
実施例1において、塗布硬化後のハードコート層の厚みが0.5μmになるように塗布すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
【0162】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。しかし、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度は、若干不良であった。これは成型によりハードコート層の厚みが表面硬度を維持できる範囲以外まで薄くことなったことが原因である。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0163】
(実施例23)
実施例1において、塗布硬化後のハードコート層の厚みが60μmになるように塗布すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
【0164】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0165】
(比較例1)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液T)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 22.90質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャリティー製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0166】
得られた成型用ハードコートフィルムは表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好であったが成型性が不良で、成型用ハードコートフィルムとして不良であった。得られた結果を表1に示す。
【0167】
(比較例2)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液U)
・メチルエチルケトン 64.48質量%
・トリプロピレングリコールジアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 11.45質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒径:50nm)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャリティー製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0168】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、着色の程度ともに良好であったが、表面硬度、耐擦傷性が不良で、成型用ハードコートフィルムとして不良であった。得られた結果を表1に示す。
【0169】
(比較例3)
保護フィルムとして市販のPET系保護フィルム(サンエー化研製、サニテクトH225E)25μmを用いた以外は実施例1と同様に成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
【0170】
(比較例4)
保護フィルムとして市販のPE系保護フィルム(大王加工紙製、FM−5300)50μmを用いた以外は実施例1と同様に成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
【0171】
(比較例5)
保護フィルムを用いなかった以外は実施例1と同様に成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
【0172】
(実施例24)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液V)
・メチルエチルケトン 63.62質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・電離放射線硬化型シリコーン化合物ポリエーテルアクリレート 0.86質量%
(ドイツケミーサービス社製、TEGO Rad2200N)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0173】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0174】
(実施例25)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液W)
・メチルエチルケトン 64.42質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・電離放射線硬化型シリコーン化合物ポリエーテルアクリレート 0.06質量%
(ドイツケミーサービス社製、TEGO Rad2200N)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0175】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0176】
(実施例26)
実施例1において、ハードコート層を形成する塗布液を下記塗布液に変更すること以外は実施例1と同様にして、成型用ハードコートフィルム、保護フィルム付成型用ハードコートフィルムを得た。
(塗布液X)
・メチルエチルケトン 61.62質量%
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45質量%
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73質量%
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72質量%
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45質量%
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子径:50nm)
・電離放射線硬化型シリコーン化合物ポリエーテルアクリレート 2.86質量%
(ドイツケミーサービス社製、TEGO Rad2200N)
・光重合開始剤 1.14質量%
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03質量%
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
【0177】
得られた成型用ハードコートフィルムは成型性、表面硬度、耐擦傷性、着色の程度ともに良好で、成型用ハードコートフィルムとして良好であった。また、得られた成型用ハードコートフィルムより成型した成型体の表面硬度も良好であった。さらに、得られた保護フィルム付成型用ハードコートフィルムは熱による変形も小さく良好であった。得られた結果を表1に示す。
【0178】
【表1】
【0179】
【表2】