【発明が解決しようとする課題】
【0007】
さて、現在の一般消費者は、情報提供を伴う会員登録に慎重な態度で臨む傾向にある。 個人情報の保護という防衛的な意味合いのみならず、不要な情報が送られてくることを嫌うためである。 特許文献1に開示された技術は、不要な情報が送られてこないという消費者の要望に沿うものであろう。しかし、趣味や嗜好といった個人情報の提供と引き替えになっているため、個人情報の登録を控えた消費者に対しては、不要な情報が送られてしまう。
【0008】
駐車場ユーザにおいても、不要な情報は受け取りたくないという点は同じであろう。 しかし、明らかに不要な情報であるとして選別するためのフィルタ形成には、依然として趣味や嗜好といった個人情報が中心となっている。 したがって、個人情報を提供しない会員ユーザには、会員登録時に必須としている個人情報に基づいた情報フィルタしか形成できない。
【0009】
駐車場周辺の店舗経営者は、駐車場の利用料金の割引に使われる販売促進費用が効率的、効果的であったのかどうか、という検討は、過去の実績と比較するであろう。 しかし、駐車場ユーザが店舗に関するどのような割引サービスを欲しているのか、ということを知る術がない。
【0010】
本発明が解決すべき課題は、上述の課題に鑑みてなされたものである。 すなわち、駐車場の利用状況というデータを取得、加工することで会員ユーザに対する不要な情報提供を減らす一方、販売促進の効果が高い情報の形成に役立つであろうマーケティングデータを、駐車場周辺の店舗に提供することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(第一の発明)
本願における第一の発明は、 駐車場の提供サービスにおいて自らの属性情報の提供と引き替えに特典サービスが受けられる登録会員に関するデータを蓄積する会員データベースと、 前記の登録会員が駐車場を利用する際に入出庫時刻
および当該駐車場の位置データを含む駐車場利用データを取得する駐車場利用データ取得装置と、 その駐車場利用データ取得装置が取得した駐車場利用データおよび前記会員データベースに蓄積された
入出庫時刻、駐車場の位置データおよび登録会員の属性情報を用いてマーケティングデータを作成するデータ解析装置と、 そのデータ解析装置が作成したマーケティングデータを所定の契約者
に係る端末に対して送信するデータ送信手段と、
前記の登録会員に係る端末に対して情報を送信可能な会員向け情報発信装置と、を備えたマーケティングデータ作成装置に係る。
前記の駐車場利用データ取得装置
は、取得した駐車場利用データ
を登録会員とのひも付けをした上で前記会員データベースに蓄積することとする。
前記の
データ解析装置は、前記の所定の契約者に係るビジネス拠点の最寄り駐車場における駐車場利用データを
も用いて
前記のマーケティングデータ
を作成することと
する。
前記の会員向け情報発信装置は、前記の駐車場利用データを用いて所定のビジネス拠点に出向くことがほぼ不可能と推測される会員に対しては配信しないという情報フィルタを備える。
前記の所定の契約者に係る端末から受信した会員向け情報を発信可能とする。
【0012】
(用語説明)
「属性情報」とは、たとえば、年齢、性別、住居地、電話番号、電子メールアドレスを含む。
「特典サービス」とは、たとえば、割引価格でのサービス提供、利用金額に応じたポイント制およびその還元(プレゼントの提供)などである。会員登録をしていないユーザと差別化される。
「駐車場利用データ」には、乗用車の入庫時刻および出庫時刻が含まれているので、入庫時刻および出庫時刻の間の時間帯は、登録会員が当該駐車場の近辺に存在していたということが推測できる。
「駐車場利用データ取得装置」とは、駐車場に設置された会員認識装置(たとえば、ICチップや磁気テープにデータを記録した会員カードのカードリーダ)である。
「ビジネス拠点」とは、たとえば販売やサービス提供を実行するための店舗や施設、スペースなどである。
【0013】
(作用)
駐車場の提供サービスにおいて自らの属性情報の提供と引き替えに特典サービスが受けられる登録会員に関するデータを、予め会員データベースが蓄積する。
その登録会員が駐車場を利用する際に、駐車場利用データ取得装置が入出庫時刻を含む駐車場利用データを取得する。駐車場利用データ取得装置が取得した駐車場利用データは、会員とのひも付けをした上で前記会員データベースに蓄積される。
駐車場利用データ取得装置が取得した駐車場利用データおよび前記会員データベースに蓄積されたデータおよび前記の所定の契約者に係るビジネス拠点の最寄り駐車場における駐車場利用データを用いて、データ解析装置がマーケティングデータを作成する。 そのデータ解析装置が作成したマーケティングデータは、データ送信手段が所定の契約者
に係る端末に対して送信する。
以上により、駐車場の利用状況というデータを取得、加工することで会員ユーザに対する不要な情報提供を減らす一方、販売促進の効果が高い情報の形成に役立つであろうマーケティングデータを、駐車場周辺のビジネス拠点運営者(所定の契約者)に提供することが可能となった。
【0015】
(用語説明)
「登録会員に係る端末」とは、たとえば、当該会員の携帯電話である。携帯電話の電子メールアドレスを、会員登録の際に入力してもらっていることで会員向け情報を発信することができる。
「会員向け情報」とは、たとえば、駐車場周辺のビジネス拠点運営者(所定の契約者)の当該ビジネス拠点にて行われる割引販売や、そこで使用できる割引電子クーポンである。
「情報フィルタ」とは、たとえば、駐車場利用データから週末にしか乗用車を使わないと推定される会員に対して、平日にしか利用できない会員向けの電子クーポンを送信しないこととする情報フィルタである。
【0016】
(作用)
所定の契約者に係る端末から会員向け情報を会員向け情報発信装置が受信する。 一方、データ解析装置は、駐車場利用データを用いて情報フィルタを作成する。 そして、会員向け情報発信装置は、その情報フィルタを用いつつ、登録会員に係る端末に対して会員向け情報を送信する。
情報フィルタの存在により、登録会員は不要な情報を受け取らずに済み、煩わしさが軽減される。
【0017】
(
第一の発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のようにすることも可能である。
すなわち、前記の所定の契約者に係るビジネス拠点には、当該ビジネス拠点にて使用可能なクーポン券を発行するクーポン発券機を備えたマーケティングデータ作成装置とすることもできる。
【0018】
(用語説明)
「クーポン発券機」は、紙媒体に印刷されたクーポンのほか、携帯電話の液晶画面に表示させることができる電子クーポンを発行できるものであってもよい。 また、登録会員でなければクーポンを発行しないとすることもできるし、登録会員か否かによって異なる種類のクーポンを発行することもできるし、登録会員か否かの区別なしにクーポンを発行することができるものとすることもできるし、それらを使い分けることができる機種としても良い。 ただし、前記の種類によって、クーポン発行に関するデータが異なり、後にマーケティングデータとして活用する際には異なったマーケティングデータの基礎となる。
【0019】
(
第一の発明のバリエーション2)
第一の発明は、前記のマーケティングデータは、年代別および曜日別にマトリクスを形成した一覧表示を含むこととしたマーケティングデータ作成装置とすることもできる。
前記のバリエーション3については、更に、マーケティングデータは、駐車場利用データの取得が可能な駐車場の存在する領域毎に一覧表示することとしてもよい。
【0020】
(第二の発明)
本願における第二の発明は、 駐車場の提供サービスにおいて自らの属性情報の提供と引き替えに特典サービスが受けられる登録会員に関するデータを会員データベースに蓄積する会員データ蓄積手順と、 前記の登録会員が駐車場を利用する際に入出庫時刻
および当該駐車場の位置データを含む駐車場利用データを取得する駐車場利用データ取得手順と、 その駐車場利用データ取得手順にて取得した駐車場利用データおよび前記会員データベースに蓄積された
入出庫時刻、駐車場の位置データおよび登録会員の属性情報を用いてマーケティングデータを作成するデータ解析手順と、 そのデータ解析手順が作成したマーケティングデータを所定の契約者に対して送信するデータ送信手順と、
前記の所定の契約者に係る端末から会員向け情報を受信する会員向け情報受信手順と、 前記の登録会員に係る端末に対して情報を送信可能な会員向け情報発信手順と、を
実行するマーケティングデータ作成用のコンピュータプログラムである。
前記の駐車場利用データ取得装置が取得した駐車場利用データは、会員とのひも付けをした上で前記会員データベースに蓄積する。
前記のマーケティングデータは、前記の所定の契約者に係るビジネス拠点の最寄り駐車場における駐車場利用データを用いて作成する。
前記の会員向け情報発信手順は、前記の駐車場利用データを用いて所定のビジネス拠点に出向くことがほぼ不可能と推測される会員に対しては配信しないという情報フィルタリング手順を含む。
【0022】
第二の発明に係るコンピュータプログラムは、ハードディスクやDVD−Rなどの記録媒体に記録して提供することもできるし、通信手段を用いて情報端末へインストールすることもできる。