(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態のスロットマシン10は、メダルを遊技媒体としているが、メダルに限らず、遊技球等であってもよいのはもちろんである。
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10は、メイン制御手段50とサブ制御手段80とを備える。
【0016】
メイン制御手段50は、役の抽選、リール31の駆動(回転及び停止)制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御するものである。メイン制御手段50は、メイン制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
【0017】
また、サブ制御手段80は、遊技中及び遊技待機中における演出の選択・出力等を制御するものである。サブ制御手段80は、サブ制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、演出用のデータ等(演出パターン等)を記憶しておくROM、CPUが各種の演出を出力するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
【0018】
なお、サブ制御基板は、メイン制御基板の下位に属する制御基板である。そして、メイン制御手段50とサブ制御手段80とは電気的に接続されており、メイン制御手段50からサブ制御手段80に一方向で、演出の出力に必要な信号や情報(コマンド)が送信されるように形成されている。
【0019】
図1に示すように、メイン制御手段50の入力側(
図1中、左側)には、遊技者が遊技を進行する上で操作する操作スイッチであるベットスイッチ40、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42、及びメダル投入口43が電気的に接続されている。
【0020】
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態では、後述するMB遊技中以外は、3枚のメダルを投入して遊技を行うとともに、MB遊技中は、2枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。このため、MB遊技中以外は、ベットスイッチ40を操作すると、3枚のメダルが投入され、MB遊技中は、ベットスイッチ40を操作すると、2枚のメダルが投入される。なお、これに限らず、1枚ベット用を設けてもよい。
【0021】
また、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
さらにまた、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらに、(左、中、右)ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
【0022】
メイン制御手段50の出力側(
図1中、右側)には、3つのモータ32が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。
ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
【0023】
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。
図2は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。
図2では、図柄番号を併せて図示している。
図2に示すように、本実施形態では、各リール31ごとに、21個の図柄表示領域(コマ)が等間隔で配置されているとともに、各図柄表示領域(コマ)にそれぞれ所定の図柄が表示されている。
【0024】
また、
図3は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)11と、各リール31との位置関係を示す図である。各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3個(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓11から、合計3×3=9個の図柄が見えるように配置されている。そして、表示窓11から見える3×3=9個の図柄の組合せ(配置)を「停止出目」と称する。
【0025】
なお、本明細書では、
図3中、左リール31の「赤7」、中リール31の「ベル」、及び右リール31の「RP1」が停止している位置を「上段」と称し、左、中及び右リール31の「赤7」が停止している位置を「中段」と称し、左リール31の「スイカ」、中リール31の「チェリーA」、及び右リール31の「赤7」が停止している位置を「下段」と称する。
【0026】
また、
図3に示すように、スロットマシン10の表示窓11を含む部分には、図中、2点鎖線で示す図柄組合せラインが設けられている。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。
【0027】
本実施形態では、図柄組合せラインは、水平方向中段の直線Lのみ設定されている。また、上述したように、本実施形態では、MB遊技中以外は、3枚のメダルを投入して遊技を行うとともに、MB遊技中は、2枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。そして、MB遊技中以外(3枚投入時)も、MB遊技中(2枚投入時)も、水平方向中段の図柄組合せラインLのみが有効ラインとなるように設定されている。
ここで、「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
【0028】
なお、図柄組合せラインは、水平方向中段の直線Lのみに限らず、これに加えて、水平方向上段の直線、水平方向下段の直線、斜め右下がり方向の直線、及び斜め右上がり方向の直線を設定してもよい。また、図柄組合せラインは直線状のものに限らず、たとえば「左リール31の上段」−「中リール31の上段」−「右リール31の下段」等、屈曲線状のものを設定してもよい。そして、複数本の図柄組合せラインを設定したときは、メダル投入枚数や遊技状態等に応じて、有効ラインと無効ラインとを設定することができる。
【0029】
ここで、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
【0030】
さらに、
図1において、サブ制御手段80の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
【0031】
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、演出画像、遊技情報(たとえば、メダルの貯留枚数、メダルの払出し枚数、特別遊技の残り遊技回数、ストップスイッチ42の押し順等)、遊技結果等の表示を行うものである。画像表示装置23としては、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、有機エレクトロ・ルミネッセンス(有機EL)ディスプレイ、ドットディスプレイ等が挙げられるが、本実施形態では、液晶ディスプレイによって構成されている。
【0032】
図4〜
図6は、本実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び役に対応する図柄の組合せ等を示す図である。
図4〜
図6に示すように、役としては、大別して、特別役、小役、及びリプレイが設けられている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止すると、その役の入賞となり、その役に対応する枚数のメダルの払出し又は自動投入が行われる(ただし、特別役を除く。)。
【0033】
なお、本明細書では、説明の便宜上、「いずれかの役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止する」ことを、「その役が“入賞”する」と称する。
また、
図4〜
図6において、「/」は、「又は」を意味する。たとえば
図4の「リプレイ01」において「RP1/RP2/RP3」とあるのは、「RP1」、「RP2」又は「RP3」のいずれか1つが有効ラインLに停止すればよいことを意味する。
【0034】
役において、まず、特別役とは、通常遊技から特別遊技に移行させる役である。本実施形態では、特別役として、MB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナス(2BB)ともいう。)が設けられている。
MBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の1つであるMB遊技に移行する。
なお、他の特別役としては、1BB(第1種ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、及びSB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
【0035】
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役である。本実施形態では、小役として、ベル(ベル01〜32の32種類)、スイカ(スイカ01〜03の3種類)、及び特殊を備えており、それぞれ所定の図柄の組合せが設定されている。
さらにまた、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した(メダルを自動投入する)再遊技を行うことができる役である。本実施形態では、リプレイとして、リプレイ01〜28の28種類を備えており、それぞれ所定の図柄の組合せが設定されている。
【0036】
さらに、
図4〜
図6において、「※」印が付された役は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、特徴的な停止出目が出現し得るものである。
本実施形態では、リプレイ10、17、21、23〜27、及びスイカ03が、特徴的な停止出目が出現し得る役に設定されている。
【0037】
具体的には、リプレイ10は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、左リール31の下段に「チェリーA」が停止表示可能なものである。
また、リプレイ17は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、「左リール31の下段」−「中リール31の中段」−「右リール31の上段」を通る斜め右上がり方向の直線に、「チェリーA」−「チェリーA/チェリーB」−「チェリーA/チェリーB」が停止表示可能なものである。
さらにまた、リプレイ21は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、左リール31の中段に「チェリーA」が停止表示可能なものである。
【0038】
さらに、リプレイ23は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、水平方向中段の図柄組合せラインL、及び「左リール31の上段」−「中リール31の中段」−「右リール31の下段」を通る斜め右下がり方向の直線の双方に、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能なものである。すなわち、リプレイ23は、3個の「赤7」がダブルで揃い得るものである。
また、リプレイ24は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、「左リール31の上段」−「中リール31の中段」−「右リール31の下段」を通る斜め右下がり方向の直線に、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能なものである。
【0039】
さらにまた、リプレイ25は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、「左リール31の上段」−「中リール31の上段」−「右リール31の上段」を通る水平方向上段の直線に、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能なものである。
さらに、リプレイ26は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、「左リール31の下段」−「中リール31の下段」−「右リール31の下段」を通る水平方向下段の直線に、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能なものである。
【0040】
また、リプレイ27は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、水平方向中段の図柄組合せラインL、及び「左リール31の上段」−「中リール31の中段」−「右リール31の下段」を通る斜め右下がり方向の直線の双方に、右及び中リール31の「赤7」が停止表示可能なものである。すなわち、リプレイ27は、「赤7」がいわゆるダブルテンパイし得るものである。
さらにまた、スイカ03は、対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止したときに、「左リール31の上段」−「左リール31の中段」−「中リール31の下段」−「右リール31の中段」−「右リール31の上段」を通るV字形のラインに、5個の「赤7」が停止表示可能なものである。
【0041】
さらに、
図5及び
図6の小役の払出しにおいて、かっこ書きは、特別遊技(MB遊技)中の払出し枚数を示している。たとえばベル01は、通常遊技中は9枚の払出しであるが、MB遊技中は2枚の払出しとなる。
【0042】
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役(MB)が挙げられる。特別役に当選したときは、リール31の停止時に、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、特別役の当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
【0043】
このように、特別役の当選は持ち越されるのに対し、特別役以外の役(小役及びリプレイ)は、持ち越されない。役の抽選において、特別役以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止(入賞)可能なようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
【0044】
なお、特別役に当選していない遊技中(特別役の当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(入賞していない)遊技中(特別役の当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
【0045】
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。
スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。
【0046】
メイン制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。
このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓11内で上下方向に移動表示される。
【0047】
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(たとえば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。
ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。
【0048】
メイン制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(すなわち、その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
【0049】
ここで、本実施形態では、メイン制御手段50側で制御するメイン遊技状態として、通常遊技及び特別遊技を備え、通常遊技として、RT遊技及び非RT遊技を備え、特別遊技として、MB遊技を備える。また、非内部中は非RT遊技とし、内部中はRT遊技とするように制御する。さらに、サブ制御手段80側で制御するサブ遊技状態として、AT遊技及び非AT遊技を備える。
【0050】
また、「RT(リプレイタイム)遊技」とは、リプレイの当選確率を非RT遊技よりも高く設定することにより、1遊技あたりの差枚数が非RT遊技よりも多くなるメイン遊技状態をいう。すなわち、リプレイに当選・入賞すれば、当該遊技でのメダル枚数が自動投入され、再遊技を行うことができるので、それだけ、メダル消費枚数が少なくなる。その結果、メダルの減り具合が、非RT遊技よりも少なくなる。よって、RT遊技は、非RT遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。
【0051】
なお、非RT遊技とはリプレイの当選確率が異なるメイン遊技状態を、RT遊技と称することもある。
このように、RT遊技とは、狭義には、非RT遊技よりもリプレイの当選確率が高く設定されたメイン遊技状態を意味し、広義には、非RT遊技とはリプレイの当選確率が異なるメイン遊技状態を意味する。
【0052】
また、「AT(アシストタイム)遊技」とは、ストップスイッチ42の押し順又は操作タイミングによって有利な遊技結果を得ることができる場合とできない場合とを設けるとともに、非AT遊技中は、偶然でしか有利な遊技結果を得ることができないが、AT遊技中は、遊技者にとって有利となるストップスイッチ42の押し順又は操作タイミング(有効ラインに狙う図柄等)を報知することで、遊技者は、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、最も有利な遊技結果を得ることができる(たとえば、最も有利となる図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる、あるいは当選した役を確実に有効ラインに停止させることができる)遊技をいう。
RT遊技中にAT遊技が実行されると、RT遊技かつAT遊技(ART遊技)となる。
【0053】
次に、メイン制御手段50の具体的構成について説明する。
図1に示すように、メイン制御手段50は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、メイン制御手段50は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
【0054】
役抽選手段61は、役(上述した特別役、小役及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、たとえば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0055】
乱数発生手段は、所定の領域(たとえば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、たとえば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
【0056】
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。たとえば、抽出した乱数値がMBの当選領域に属する場合は、MBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
【0057】
役抽選テーブル62は、当選役(役の抽選結果)の種類と、各当選役の当選確率とを定めたものである。
図7は、本実施形態における役抽選テーブル62(62A〜62C)を示す図である。また、
図8〜
図12は、当選役、当選する役の種類、及び押し順と入賞役との関係を示す図である。
【0058】
図8〜
図12に示すように、本実施形態では、当選役として、第1〜第27リプレイの27種類のリプレイ、第1〜第56ベルの56種類のベル、スイカ、白7、及び特別役(MB)を有している。
また、
図8〜
図12において、「+」及び「〜」は、重複(同時)当選を意味する。たとえば
図8の「第3リプレイ」において「リプレイ03+23+26+27」とあるのは、リプレイ03、23、26、及び27の4個が当該遊技で重複(同時)当選することを意味する。
【0059】
同様に、たとえば
図9の「第1ベル」において「ベル01+03〜29」とあるのは、ベル01、及び03〜29の28個が当該遊技で重複(同時)当選することを意味する。
なお、本実施形態では、特別役と小役又はリプレイとが重複当選するようには設定していないが、特別役と小役又はリプレイとが重複当選するように設定してもよい。
【0060】
役抽選テーブル62は、メイン遊技状態ごとに設けられている。また、役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
【0061】
役抽選テーブル62Aは、通常遊技の非内部中かつ非RT遊技で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Aでは、特別役(MB)、リプレイ、及び小役の各当選領域、並びに非当選領域を設定している。
【0062】
具体的には、役抽選テーブル62Aでは、概ね、MBの当選領域を「1/7」に、リプレイの当選領域の合算値を「1/7」に、小役の当選領域の合算値を「5/7」に、それぞれ設定している。また、リプレイの当選領域内では、第1〜第27リプレイの各々の当選領域をそれぞれ「1/7×1/27」に設定している。同様に、小役の当選領域内では、第1〜第56ベル、スイカ、及び白7の各々の当選領域をそれぞれ「5/7×1/58」に設定している。
【0063】
なお、
図7では、役抽選テーブル62Aの非当選領域を誇張して図示しているが、実際には、役抽選テーブル62Aでは、非当選領域を「1/65536」に設定しており、実質「0」(非当選となることは極めて稀)となっている。
このため、役抽選テーブル62Aが用いられる遊技(非RT遊技)では、MBが比較的高確率で当選するとともに、小役が頻繁に当選し、非当選となることは実質「0」である。
【0064】
役抽選テーブル62Bは、通常遊技の内部中かつRT遊技で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Bは、役抽選テーブル62Aと比較すると、特別役(MB)の当選領域を設定しておらず、その分リプレイの当選領域を大きく設定している。それ以外は、役抽選テーブル62Bは、役抽選テーブル62Aと同一である。
【0065】
具体的には、役抽選テーブル62Bでは、リプレイの当選領域の合算値を「2/7」に設定している。さらに、リプレイの当選領域内では、第1〜第27リプレイの各々の当選領域をそれぞれ「2/7×1/27」に設定している。
このため、役抽選テーブル62Bが用いられる遊技(RT遊技)では、小役のみならず、リプレイも頻繁に当選し、非当選となることは実質「0」である。
【0066】
役抽選テーブル62Cは、特別遊技(MB遊技)で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Cでは、全領域を非当選領域に設定している。このため、役抽選テーブル62Cが用いられる遊技(MB遊技)では、役の抽選結果は常に非当選となり、いずれの役にも当選することはない。
ただし、MB遊技では、後述するように、すべての小役の当選フラグ63aがオンとなる。これにより、全種類の小役に当選したことと等価な状態となる。
なお、MB遊技中にリプレイ、SB、及びRBを含む役の抽選を行い、その結果に応じて停止制御を変化させてもよい。
【0067】
説明を
図1に戻す。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、MB、リプレイ01〜28、ベル01〜32、スイカ01〜03、及び特殊の各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。
【0068】
たとえば、役抽選手段61で第3リプレイに当選したときは、当選フラグ制御手段63は、リプレイ03、リプレイ23、リプレイ26、及びリプレイ27の当選フラグ63aをオンにし、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままにする。
同様に、役抽選手段61で第1ベルに当選したときは、当選フラグ制御手段63は、ベル01、及びベル03〜29の当選フラグ63aをオンにし、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままにする。
【0069】
また、上述したように、特別役以外の役の当選は持ち越されないので、当該遊技でこれらの役に当選し、これらの役の当選フラグ63aがオンにされても、当該遊技の終了時にその当選フラグ63aがオフにされる。
これに対し、特別役の当選は持ち越されるので、当該遊技で特別役に当選し、当選した特別役の当選フラグ63aがオンになったときは、その特別役が入賞するまでオンの状態が維持され、その特別役が入賞した時点でオフにされる。
【0070】
たとえば、当該遊技でMBに当選したときは、当選フラグ制御手段63は、MBの当選フラグ63aをオンにし、当該遊技でMBが入賞しなかったときは、MBの当選フラグ63aをオンの状態で維持する。そして、次遊技(MBの内部中遊技)で、第1ベルに当選したときは、すでにオンであるMBの当選フラグ63aのほか、ベル01、及び03〜29の当選フラグ63aをオンにする。そして、当該遊技の終了時に非入賞のときは、MBの当選フラグ63aはオンの状態で維持するとともに、ベル01、及び03〜29の当選フラグ63aはオフにする。
このように、オンとなる当選フラグ63aの数は、1つに限られるものではない。
【0071】
また、MB遊技中は、上述したように、役の抽選結果は常に非当選となり、いずれの役にも当選することはないが、当選フラグ制御手段63は、ベル(ベル01〜32の32種類)、スイカ(スイカ01〜03の3種類)、及び特殊のすべての小役の当選フラグ63aをオンにする。これにより、MB遊技中は、全種類の小役に当選したことと等価な状態となる。
【0072】
リール制御手段64は、リール31の回転開始命令を受信したとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信したとき)に、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御するものである。
【0073】
なお、前遊技でのリール31の回転開始時から、当該遊技でのスタートスイッチ41が操作された時までの時間が4.1秒を経過していないときは、スタートスイッチ41の操作により役の抽選は行われるものの、スタートスイッチ41が操作された瞬間(直後)にリール31の回転は開始せず、上記4.1秒を経過後にリール31の回転が開始する。このように、スタートスイッチ41の操作時からリール31の回転が開始されるまでの時間を「ウエイト時間」という。
【0074】
さらに、リール制御手段64は、役抽選手段61により役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグ63aのオン/オフを参照して当選フラグ63aのオン/オフに対応する停止位置決定テーブル65を選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御するものである。
【0075】
たとえば、リール制御手段64は、少なくとも1つの当選フラグ63aがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグ63aがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグ63aがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
【0076】
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでの時間又はリール31の回転量(移動コマ(図柄)数)の範囲内を意味する。
【0077】
本実施形態では、非MB遊技中の全リール31並びにMB遊技中の中及び右リール31については、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が4コマとなる。
【0078】
一方、MB遊技中の左リール31については、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止するまでの時間が75ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が1コマとなる。
【0079】
そして、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間に、リール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが所定の有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が所定の有効ラインに停止するように制御される。
【0080】
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、リール31を停止させるまでの間に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
【0081】
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する(蹴飛ばし停止制御)。
【0082】
さらに、リール制御手段64は、ストップスイッチ42の押し順(操作順番)を検出する押し順検出手段64aを備える。押し順検出手段64aは、遊技者によりストップスイッチ42が操作されたときに、左、中、及び右ストップスイッチ42のうち、いずれが操作されたかを検出する。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号が押し順検出手段64aに入力される。この信号を判別することで、押し順検出手段64aは、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。
【0083】
停止位置決定テーブル65は、当選フラグ63aのオン/オフの状態ごと、すなわち役抽選手段61による役の抽選結果ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。そして、各停止位置決定テーブル65には、たとえば1番の図柄(左リール31であれば「RP3」)が上段(中段又は下段でも可)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して、何番の図柄を上段に停止させる、というように停止位置が事前に定められている。
【0084】
停止位置決定テーブル65は、以下のテーブルを備える。
MBテーブルは、MBの当選フラグ63aのみがオンであるとき(非内部中遊技でMBに当選したとき、又はMBの内部中遊技で役の非当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置を定めたものである。
【0085】
図4に示すように、MBに対応する図柄の組合せは、「白7」−「RP2」−「チェリーB」に設定されている。また、
図2に示すように、左リール31の「白7」、中リール31の「RP2」、及び右リール31の「チェリーB」は、いずれも1個ずつしか設けられていない。すなわち、MBを構成する図柄は、各リール31に1個ずつしか設けられていない。したがって、遊技者は、MBを構成する各図柄が有効ラインLに停止するようにそれぞれ目押しをしなければ、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させることができない。
【0086】
第1リプレイテーブルは、リプレイ01の当選フラグ63aのみがオンであるとき(非内部中遊技で第1リプレイに当選したとき)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、リプレイ01に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、リプレイ01以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
【0087】
図4に示すように、リプレイ01に対応する図柄の組合せは、「RP1/RP2/RP3」−「RP1/RP2/RP3」−「RP1/RP2/RP3」に設定されている。
ここで、
図2に示すように、すべてのリール31において、5図柄以内の間隔で、「RP1」、「RP2」、又は「RP3」のいずれかが配置されている。
【0088】
これにより、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、リール31の停止制御の範囲内において、常に、有効ラインLに「RP1」、「RP2」、又は「RP3」のいずれかを停止させることができる。
よって、非内部中遊技で第1リプレイに当選してリプレイ01の当選フラグ63aのみがオンになったときは、リール制御手段64は、常に、有効ラインLに、リプレイ01に対応する「RP1/RP2/RP3」−「RP1/RP2/RP3」−「RP1/RP2/RP3」の図柄の組合せを停止させることができる。
【0089】
第2リプレイテーブルは、リプレイ02の当選フラグ63aのみがオンであるとき(非内部中遊技で第2リプレイに当選したとき)に用いられる。第2リプレイテーブルについても、第1リプレイテーブルと同様である。第2リプレイテーブルは、第1リプレイテーブル中、「第1リプレイ」を「第2リプレイ」に、「リプレイ01」を「リプレイ02」に、それぞれ読み替えたものに相当する。
【0090】
なお、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31がどの位置であっても、対象となる図柄を常に有効ラインに停止させる(当該図柄を有効ライン上の位置まで引き込む)ことができることを、「PB(引込み率)=1」と称する。
そして、「PB=1」というときは、通常は、その役について、すなわち全リール31がそのようになっていることを指すが、稀に、特定のリールについてそのようになっている場合も、当該リールについて「PB=1」と称する場合もある。
なお、「PB=1」でないことを、「PB≠1」と称する。
【0091】
次に、複数の当選フラグ63aがオンである場合について説明する。
非内部中遊技で第3〜第27リプレイに当選したときは、
図8〜
図9の「役の種類」の欄に示すリプレイの重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。
また、第3〜第27リプレイテーブルは、非内部中遊技で第3〜第27リプレイに当選したときに用いられる。
【0092】
第3リプレイテーブルは、非内部中遊技で第3リプレイ(リプレイ03+23+26+27)に当選し、リプレイ03、23、26、及び27の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、以下に示すようにリール31の停止位置を定めている。
まず、第1停止が左又は中(最初に操作されたストップスイッチ42が左又は中)のときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ03に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0093】
また、押し順が右中左(逆押し)のときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ26に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
さらにまた、押し順が右左中(逆挟み)のときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ27に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0094】
ここで、リプレイ03は、「PB=1」に設定されている。このため、リプレイ03に対応する図柄の組合せは、常に、有効ラインLに停止させることができる。
一方、リプレイ26及び27は、いずれも「PB≠1」に設定されている。このため、これらを取りこぼすことがある。
そして、逆押しで操作された場合において、リプレイ26を取りこぼしたときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ27又は03に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0095】
また、逆挟みで操作された場合において、リプレイ27を取りこぼしたときは、リプレイ03に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
このように、第3リプレイテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、常に、いずれかのリプレイが入賞する。そして、いずれのリプレイが入賞したときも、同一の再遊技を行うことができる。
【0096】
第4リプレイテーブルは、非内部中遊技で第4リプレイ(リプレイ04+24+25+27)に当選し、リプレイ04、24、25、及び27の当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
この第4リプレイテーブルは、第1停止が左又は中のときは、リプレイ04に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させ、逆押しで操作されたときは、リプレイ24に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させ、逆挟みで操作されたときは、リプレイ27に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0097】
ここで、リプレイ04は「PB=1」であり、リプレイ24及び27はいずれも「PB≠1」である。
そして、逆押しで操作された場合において、リプレイ24を取りこぼしたときは、リプレイ27又は04に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
また、逆挟みで操作された場合において、リプレイ27を取りこぼしたときは、リプレイ04に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0098】
第5〜第10、及び第18〜第27リプレイテーブルについても、第3及び第4リプレイテーブルと同様である。また、第5〜第10、及び第18〜第27リプレイテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するリプレイの種類との関係は、
図8〜
図9の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。さらに、「PB≠1」のリプレイを取りこぼしたときは、他の「PB≠1」のリプレイ、又は「PB=1」のリプレイを入賞させることも、第3及び第4リプレイテーブルと同様である。
【0099】
第11リプレイテーブルは、非内部中遊技で第11リプレイ(リプレイ10+11+12+13+14+15+24+26+27)に当選し、リプレイ10、11、12、13、14、15、24、26、及び27の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、以下に示すようにリール31の停止位置を定めている。
まず、第1停止が左のときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ10に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0100】
また、第1停止が中のときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ14に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
さらにまた、逆押しで操作されたときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ24に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
さらに、逆挟みで操作されたときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ27に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0101】
ここで、リプレイ14は、「PB=1」に設定されている。このため、リプレイ14に対応する図柄の組合せは、常に、有効ラインLに停止させることができる。
一方、リプレイ10、24、及び27は、いずれも「PB≠1」に設定されている。このため、これらを取りこぼすことがある。
そして、第1停止が左の場合において、リプレイ10を取りこぼしたときは、リプレイ14に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0102】
また、逆押しで操作された場合において、リプレイ24を取りこぼしたときは、リール31の停止制御の範囲内で、リプレイ27又は14に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
さらにまた、逆挟みで操作された場合において、リプレイ27を取りこぼしたときは、リプレイ14に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
このように、第11リプレイテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、常に、いずれかのリプレイが入賞する。そして、いずれのリプレイが入賞したときも、同一の再遊技を行うことができる。
【0103】
第12リプレイテーブルは、非内部中遊技で第12リプレイ(リプレイ10+11+12+13+14+15+16+24+26+27)に当選し、リプレイ10、11、12、13、14、15、16、24、26、及び27の当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
この第12リプレイテーブルは、第1停止が左のときは、リプレイ10に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させ、第1停止が中のときは、リプレイ14に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させ、逆押しで操作されたときは、リプレイ26に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させ、逆挟みで操作されたときは、リプレイ27に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させるように、リール31の停止位置を定めている。
【0104】
ここで、リプレイ14は「PB=1」であり、リプレイ10、26、及び27はいずれも「PB≠1」である。
そして、第1停止が左の場合において、リプレイ10を取りこぼしたときは、リプレイ14に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0105】
また、逆押しで操作された場合において、リプレイ26を取りこぼしたときは、リプレイ27又は14に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
さらにまた、逆挟みで操作された場合において、リプレイ27を取りこぼしたときは、リプレイ14に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0106】
第13〜第17リプレイテーブルについても、第11及び第12リプレイテーブルと同様である。また、第13〜第17リプレイテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するリプレイの種類との関係は、
図8の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。さらに、「PB≠1」のリプレイを取りこぼしたときは、他の「PB≠1」のリプレイ、又は「PB=1」のリプレイを入賞させることも、第11及び第12リプレイテーブルと同様である。
【0107】
以上より、第1〜第27リプレイの当選時は、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、常に、いずれかのリプレイが入賞する。そして、いずれのリプレイが入賞したときも、同一の再遊技を行うことができる。
このように、ストップスイッチ42の押し順がいずれの押し順であっても遊技者の利益を同一にした遊技を「押し順不問遊技」と称する。
そして、リール制御手段64は、押し順不問遊技では、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず利益が同一の図柄の組合せを停止表示させるようにリール31を停止制御する。
【0108】
ただし、本実施形態では、第3〜第27リプレイテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順によって、入賞するリプレイの種類が異なる。
ここで、
図8〜
図9に示すように、リプレイは、リプレイA群〜リプレイD群の4つに大別される。
【0109】
リプレイA群は、逆押しで操作すると、リプレイ23〜26が入賞可能となって、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能となるリプレイの一群である。リプレイA群には、第3〜第10、第18〜第20、及び第23〜第25リプレイが属する。
また、リプレイB群は、逆押しで操作しても、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能にはならないリプレイの一群である。リプレイB群には、第1、第2、第21、第22、第26、及び第27リプレイが属する。
【0110】
さらにまた、リプレイC群は、第1停止を左にすると、リプレイ10、17、又は21が入賞可能となって、左リール31の中段若しくは下段に「チェリーA」が停止表示可能となるか、又は「チェリーA」−「チェリーA/チェリーB」−「チェリーA/チェリーB」が停止表示可能となるとともに、逆押しで操作すると、リプレイ23〜26のいずれかが入賞可能となって、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能となるリプレイの一群である。リプレイC群には、第11〜第13、第15、及び第17リプレイが属する。
【0111】
さらに、リプレイD群は、第1停止を左にすると、リプレイ10、又は21が入賞可能となって、左リール31の中段又は下段に「チェリーA」が停止表示可能となるものの、逆押しで操作しても、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能にはならないリプレイの一群である。リプレイD群には、第14、及び第16リプレイが属する。
【0112】
非内部中遊技で第1〜第56ベルに当選したときは、
図9〜
図12の「役の種類」の欄に示すベルの重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。
また、第1〜第56ベルテーブルは、非内部中遊技で第1〜第56ベルに当選したときに用いられる。
【0113】
第1ベルテーブルは、非内部中遊技で第1ベル(ベル01+03〜29)に当選し、ベル01、及び03〜29の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、以下に示すようにリール31の停止位置を定めている。まず、第1停止が左のときは、リール31の停止制御の範囲内で、ベル01に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。また、第1停止が中又は右のときは、リール31の停止制御の範囲内で、ベル03〜29のいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0114】
ここで、ベル01は、「PB=1」に設定されている。このため、ベル01に対応する図柄の組合せは、常に、有効ラインLに停止させることができる。さらに、ベル01は、入賞時のメダルの払出しが9枚に設定されている。
一方、ベル03〜29は、いずれも「PB≠1」に設定されている。このため、これらを取りこぼすことがある。さらに、ベル03〜29は、いずれも入賞時のメダルの払出しが1枚に設定されている。
このように、第1ベルテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインLに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
【0115】
第2ベルテーブルは、非内部中遊技で第2ベル(ベル01+03+04+13+14+21+23+30)に当選し、ベル01、03、04、13、14、21、23、及び30の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、以下に示すようにリール31の停止位置を定めている。
まず、押し順が中左右のときは、リール31の停止制御の範囲内で、ベル01に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0116】
また、押し順が中右左のときは、リール31の停止制御の範囲内で、ベル30に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
さらにまた、第1停止が左のときは、リール31の停止制御の範囲内で、ベル03又は04に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
さらに、第1停止が右のときは、リール31の停止制御の範囲内で、ベル03又は21に対応する図柄の組合せを有効ラインLに停止させる。
【0117】
ここで、ベル01及び30は、いずれも「PB=1」に設定されている。このため、これらに対応する図柄の組合せは、常に、有効ラインLに停止させることができる。ただし、ベル01は、入賞時のメダルの払出しが9枚に設定されているのに対し、ベル30は、入賞時のメダルの払出しが1枚に設定されている。
【0118】
一方、ベル03、04、及び21は、いずれも「PB≠1」に設定されている。このため、これらを取りこぼすことがある。さらに、ベル03、04、及び21は、いずれも入賞時のメダルの払出しが1枚に設定されている。
このように、第2ベルテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインLに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
【0119】
第3〜第10ベルテーブルについても、第2ベルテーブルと同様である。第3〜第10ベルテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するベルの種類との関係は、
図9の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。すなわち、押し順が中左右のときは「PB=1」のベル01(9枚払出し)が入賞し、押し順が中右左のときは「PB=1」のベル30(1枚払出し)が入賞し、第1停止が左又は右のときは「PB≠1」のベル(1枚払出し)が入賞可能となる。
【0120】
第11ベルテーブルは、非内部中遊技で第11ベル(ベル01+03+04+13+14+21+23+30+32)に当選し、ベル01、03、04、13、14、21、23、30、及び32の当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
この第11ベルテーブルは、押し順が中右左のときは、「PB=1」のベル01(9枚払出し)を入賞させ、押し順が中左右のときは、「PB=1」のベル30(1枚払出し)を入賞させ、第1停止が左のときは、「PB≠1」のベル03又は04(1枚払出し)を入賞可能にし、第1停止が右のときは、「PB≠1」のベル03又は21(1枚払出し)を入賞可能にするように、リール31の停止位置を定めている。
【0121】
このように、第11ベルテーブルが用いられる遊技でも、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインLに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
第12〜第19ベルテーブルについても、第11ベルテーブルと同様である。第12〜第19ベルテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するベルの種類との関係は、
図9〜
図10の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。すなわち、押し順が中右左のときは「PB=1」のベル01(9枚払出し)が入賞し、押し順が中左右のときは「PB=1」のベル30(1枚払出し)が入賞し、第1停止が左又は右のときは「PB≠1」のベル(1枚払出し)が入賞可能となる。
【0122】
第20ベルテーブルは、非内部中遊技で第20ベル(ベル01+03+06+15+18+21+27+31)に当選し、ベル01、03、06、15、18、21、27、及び31の当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
この第20ベルテーブルは、押し順が右左中(逆挟み)のときは、「PB=1」のベル01(9枚払出し)を入賞させ、押し順が右中左(逆押し)のときは、「PB=1」のベル31(1枚払出し)を入賞させ、第1停止が左のときは、「PB≠1」のベル03又は06(1枚払出し)を入賞可能にし、第1停止が中のときは、「PB≠1」のベル03又は21(1枚払出し)を入賞可能にするように、リール31の停止位置を定めている。
【0123】
このように、第20ベルテーブルが用いられる遊技でも、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインLに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
第21〜第28ベルテーブルについても、第20ベルテーブルと同様である。第21〜第28ベルテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するベルの種類との関係は、
図10〜
図11の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。すなわち、逆挟みのときは「PB=1」のベル01(9枚払出し)が入賞し、逆押しのときは「PB=1」のベル31(1枚払出し)が入賞し、第1停止が左又は中のときは「PB≠1」のベル(1枚払出し)が入賞可能となる。
【0124】
第29ベルテーブルは、非内部中遊技で第29ベル(ベル01+03+06+15+18+21+27+31+32)に当選し、ベル01、03、06、15、18、21、27、31、及び32の当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
この第29ベルテーブルは、押し順が右中左(逆押し)のときは、「PB=1」のベル01(9枚払出し)を入賞させ、押し順が右左中(逆挟み)のときは、「PB=1」のベル31(1枚払出し)を入賞させ、第1停止が左のときは、「PB≠1」のベル03又は06(1枚払出し)を入賞可能にし、第1停止が中のときは、「PB≠1」のベル03又は21(1枚払出し)を入賞可能にするように、リール31の停止位置を定めている。
【0125】
このように、第29ベルテーブルが用いられる遊技でも、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインLに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
第30〜第37ベルテーブルについても、第29ベルテーブルと同様である。第30〜第37ベルテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するベルの種類との関係は、
図11の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。すなわち、逆押しのときは「PB=1」のベル01(9枚払出し)が入賞し、逆挟みのときは「PB=1」のベル31(1枚払出し)が入賞し、第1停止が左又は中のときは「PB≠1」のベル(1枚払出し)が入賞可能となる。
【0126】
第38ベルテーブルは、非内部中遊技で第38ベル(ベル02〜29)に当選し、ベル02〜29の当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
この第38ベルテーブルは、第1停止が左のときは、「PB=1」のベル02(3枚払出し)を入賞させ、第1停止が中又は右のときは、「PB≠1」のベル03〜29のいずれかを入賞可能にするように、リール31の停止位置を定めている。
【0127】
第39ベルテーブルは、非内部中遊技で第39ベル(ベル02+03+04+13+14+21+23)に当選し、ベル02、03、04、13、14、21、及び23の当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
この第39ベルテーブルは、第1停止が中のときは、「PB=1」のベル02(3枚払出し)を入賞させ、第1停止が左のときは、「PB≠1」のベル03又は04(1枚払出し)を入賞可能にし、第1停止が右のときは、「PB≠1」のベル03又は21(1枚払出し)を入賞可能にするように、リール31の停止位置を定めている。
このように、第39ベルテーブルが用いられる遊技でも、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインLに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
【0128】
第40〜第47ベルテーブルについても、第39ベルテーブルと同様である。第40〜第47ベルテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するベルの種類との関係は、
図11〜
図12の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。すなわち、第1停止が中のときは「PB=1」のベル02(3枚払出し)が入賞し、第1停止が左又は右のときは「PB≠1」のベル(1枚払出し)が入賞可能となる。
【0129】
第48ベルテーブルは、非内部中遊技で第48ベル(ベル02+03+06+15+18+21+27)に当選し、ベル02、03、06、15、18、21、及び27の当選フラグ63aがオンになったときに用いられる。
この第48ベルテーブルは、第1停止が右のときは、「PB=1」のベル02(3枚払出し)を入賞させ、第1停止が左のときは、「PB≠1」のベル03又は06(1枚払出し)を入賞可能にし、第1停止が中のときは、「PB≠1」のベル03又は21(1枚払出し)を入賞可能にするように、リール31の停止位置を定めている。
このように、第48ベルテーブルが用いられる遊技でも、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインLに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
【0130】
第49〜第56ベルテーブルについても、第48ベルテーブルと同様である。第49〜第56ベルテーブルが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するベルの種類との関係は、
図12の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。すなわち、第1停止が右のときは「PB=1」のベル02(3枚払出し)が入賞し、第1停止が左又は中のときは「PB≠1」のベル(1枚払出し)が入賞可能となる。
【0131】
以上より、第1〜第56ベルの当選時は、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインLに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
このように、ストップスイッチ42の押し順によって遊技者の受ける利益を異ならせる遊技を「押し順遊技」と称する。
そして、リール制御手段64は、押し順遊技では、ストップスイッチ42の押し順に応じて利益が異なる図柄の組合せを停止表示させるようにリール31を停止制御する。
【0132】
なお、予め設定された(たとえば、遊技者にとって有利となる)押し順でストップスイッチ42が操作されることを「押し順正解」といい、予め設定された押し順以外でストップスイッチ42が操作されることを「押し順不正解」という。
本実施形態では、第1ベル当選時は、左第1停止が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
また、第2〜第10ベル当選時は、中左右が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
【0133】
さらにまた、第11〜第19ベル当選時は、中右左が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
さらに、第20〜第28ベル当選時は、逆挟みが押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
また、第29〜第37ベル当選時は、逆押しが押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
【0134】
さらにまた、第38ベル当選時は、左第1停止が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
さらに、第39〜第47ベル当選時は、中第1停止が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
また、第48〜第56ベル当選時は、右第1停止が押し順正解に相当し、それ以外が押し順不正解に相当する。
【0135】
ここで、本実施形態では、左第1停止は、第1又は第38ベル当選時には押し順正解となるが、それ以外のベル当選時には押し順不正解となる。このため、本実施形態では、左第1停止で遊技をしている間は、ベルがほとんど入賞しない。
【0136】
また、非内部中遊技でスイカに当選したときは、
図12に示すように、スイカ01〜03の重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。そうすると、スイカテーブルが用いられる。
スイカテーブルは、押し順が右中左(逆押し)のときは、「PB≠1」のスイカ03(4枚払出し、5個の「赤7」がV字形に揃う)を入賞可能にし、それ以外のときは、「PB≠1」のスイカ01(4枚払出し)を入賞可能にするように、リール31の停止位置を定めている。
【0137】
また、非内部中遊技で白7に当選したときは、
図12に示すように、特殊、ベル32、及びスイカ01〜03の重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。そうすると、白7テーブルが用いられる。
白7テーブルは、第1停止が左のときは、「PB≠1」の特殊(7枚払出し、3個の「白7」が有効ラインLに揃う)を入賞可能にし、それ以外のときは、「PB≠1」のスイカ01(4枚払出し)を入賞可能にするように、リール31の停止位置を定めている。
【0138】
また、すべての当選フラグ63aがオフであるときは、非当選テーブルが用いられる。
非当選テーブルは、すべての当選フラグ63aがオフであるとき(すなわち、非内部中遊技における役の非当選時)に用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めている。したがって、非当選テーブルは、MBの内部中遊技で用いられることはなく、また、全小役の当選フラグ63aがオンにされるMB遊技で用いられることもない。
【0139】
また、MBの内部中遊技において小役又はリプレイに当選したときは、MBと小役又はリプレイとの双方の当選フラグ63aがオンになる。このとき、当該遊技で当選した小役又はリプレイの入賞を優先する停止位置決定テーブル65を用いる。
【0140】
たとえば、MBの内部中遊技において第1ベルに当選したときは、MBの当選フラグ63aに加えて、第1ベルに対応するベル01、及びベル03〜29の当選フラグ63aをオンにする。このとき、ベル01、及びベル03〜29のうちのいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、これらに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御する。さらに、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように制御する。
【0141】
ここで、本実施形態では、MBの内部中遊技において第1〜第56ベル、スイカ、又は白7のいずれかの小役に当選したときは、第1停止が左、中、又は右のいずれであっても、常に、小役を構成する図柄が有効ラインLに停止し、MBを構成する図柄が有効ラインLに停止することはない。したがって、MBが入賞することはない。
同様に、MBの内部中遊技において第1〜第27リプレイのいずれかに当選したときは、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、常に、リプレイが入賞し、MBが入賞することはない。
【0142】
また、上述したように、MBの内部中遊技において役の抽選で非当選となったときは、MBテーブルが用いられて、MBが入賞可能になる。しかし、MBの内部中遊技は、役の抽選で非当選となる確率が「1/65536」に設定されている。また、MBに対応する図柄の組合せは「白7」−「RP2」−「チェリーB」であるが、左リール31の「白7」も、中リール31の「RP2」も、右リール31の「チェリーB」も、いずれも1個ずつしか配置されていない。すなわち、MBを構成する各図柄は、対応するリール31に1個ずつしか配置されていない。したがって、MBの内部中遊技においてMBが入賞してMB遊技に移行することは極めて稀である。
以上より、本実施形態では、非内部中遊技においてMBに当選し、当該遊技でMBを入賞させることができずにMBの内部中遊技に移行した後は、実質的にはMBの内部中遊技に滞在し続けることとなる。
【0143】
説明を
図1に戻す。
停止図柄判断手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、たとえばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
【0144】
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時には、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数(3枚)を自動投入するように制御する。
【0145】
特別遊技制御手段68は、特別遊技の開始、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了を制御するものである。
MBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、MBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技からMB遊技を開始するように制御する。
【0146】
MB遊技中は、中及び右リール31については、非MB遊技中と同様に190ms以内(最大移動コマ数が4コマ)で停止制御される。これに対し、左リール31については、75ms以内(最大移動コマ数が1コマ)で停止制御される。
また、MB遊技中は、役抽選テーブル62Cを用いて役の抽選が行われる。このため、役の抽選結果は常に非当選となる。ただし、毎遊技、すべての小役の当選フラグ63aがオンにされる。これにより、すべての小役に当選した状態と等価になる。
【0147】
そして、本実施形態では、MB遊技中は、ベル01又は02(いずれも2枚払出し)が頻繁に入賞する。
ここで、本実施形態では、MB遊技中は、メダルが2枚投入になるが、ベル01又は02が頻繁に入賞して、ほぼ毎遊技、2枚のメダルが払い出される。このため、MB遊技中は、ほぼ毎遊技、2枚投入の2枚払出しとなり、現状維持の(メダルが増えもしなければ、減りもしない)遊技状態になる。
【0148】
また、本実施形態では、MB遊技の終了条件は、MB遊技中のメダル払出し枚数が44枚以上になったことに設定されている。
このため、特別遊技制御手段68は、MB遊技中のメダル払出し枚数をカウントし続け、カウント値が44以上になったと判断したときは、当該遊技をもってMB遊技を終了するように制御する。
【0149】
また、上述したように、本実施形態では、メイン遊技状態として、通常遊技及び特別遊技を備え、通常遊技として、RT遊技及び非RT遊技を備え、特別遊技として、MB遊技を備える。そして、メイン制御手段50は、メイン遊技状態の移行を制御する。
図15は、メイン遊技状態の移行を説明する図である。メイン制御手段50は、特別役(MB)の当選、特別役(MB)の入賞、及び特別遊技(MB遊技)中のメダルの払出し枚数に基づいて、メイン遊技状態を移行するように制御する。
【0150】
まず、メイン制御手段50は、非内部中は、非RT遊技とするように制御する。また、非内部中かつ非RT遊技では、MBの抽選が行われる。
そして、非内部中かつ非RT遊技でMBに当選し、当選したMBが当該遊技で入賞しなかったときは、メイン制御手段50は、次遊技から、メイン遊技状態を内部中かつRT遊技に移行するように制御する。
【0151】
一方、非内部中かつ非RT遊技でMBに当選し、当選したMBが当該遊技で入賞したときは、メイン制御手段50は、次遊技から、メイン遊技状態をMB遊技に移行するように制御する。すなわち、非内部中かつ非RT遊技から、内部中かつRT遊技を経ることなく、MB遊技に移行する。
【0152】
また、メイン制御手段50は、内部中かつRT遊技に移行したときは、MBが入賞するまで、内部中かつRT遊技を継続するように制御する。そして、内部中かつRT遊技において、MBが入賞すると、メイン制御手段50は、次遊技から、メイン遊技状態をMB遊技に移行するように制御する。
さらにまた、メイン制御手段50は、MB遊技中のメダル払出し枚数が所定枚数(44枚)以上になるまで、MB遊技を継続するように制御する。そして、MB遊技中のメダル払出し枚数が所定枚数以上になると、メイン制御手段50は、次遊技から、メイン遊技状態を非内部中かつ非RT遊技に移行するように制御する。
【0153】
なお、上述したように、本実施形態では、内部中かつRT遊技においてMBが入賞することはきわめて稀である。このため、非内部中かつ非RT遊技においてMBに当選し、当該遊技でMBを入賞させることができずに内部中かつRT遊技に移行した後は、実質的には内部中かつRT遊技に滞在し続けることとなる。
以上のようにして、メイン制御手段50は、各メイン遊技状態において、メイン遊技状態の移行条件を満たすか否かを判断し、メイン遊技状態の移行条件を満たすと判断したときは、それぞれ所定のメイン遊技状態に移行するように制御する。
【0154】
説明を
図1に戻す。
メイン制御手段50は、フリーズ制御手段71を備える。
フリーズ制御手段71は、遊技の進行を所定時間停止するフリーズを制御する。
ここで、「フリーズ(フリーズ演出、又はフリーズ動作ともいう。)」とは、スロットマシン10の遊技の進行を所定時間停止することをいい、より具体的には、たとえば、
a)遊技媒体(本実施形態ではメダル)の受付け、又は予めクレジットされた遊技媒体の投入(賭け)枚数を定めるためのベットスイッチ40の操作を一時停止状態にすること
b)遊技を開始するためのスタートスイッチ41の操作を一時停止状態にすること
c)ストップスイッチ42の操作(リール31の停止操作)を一時停止状態にすること
等が挙げられる。
【0155】
また、スイッチの操作を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく信号(たとえば、遊技媒体の投入を検知するセンサからの信号、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41又はストップスイッチ42の操作に基づき操作スイッチから送信される信号)の受付けを所定期間行わないことが挙げられる。
この場合、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、受け付けた信号を無効にする制御処理を行うことや、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を検知したときであっても受付け処理自体を行わないことが挙げられる。
【0156】
さらにまた、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、遊技者の操作に基づく信号の受付けは行うが、受け付けた信号に基づいて実施する操作スイッチの制御処理を所定期間実行せずに、所定期間経過後に受け付けた信号に基づいた制御処理を開始させることが挙げられる。
さらに、スタートスイッチ41のフリーズに関しては、スタートスイッチ41を操作しても、所定期間リール31の回転を開始させないことや、所定期間、役抽選を開始しないことが挙げられる。
【0157】
そして、本実施形態では、後述するモード移行によってフリーズの発生確率を変化させるとともに、フリーズの発生に応じて遊技者に対して特典を付与するようにしている。モード移行、及び特典の付与の詳細については、後述する。
【0158】
説明を
図1に戻す。
メイン制御手段50を構成するメイン制御基板には、外部端子基板100(中継基板、集中端子板)が電気的に接続され、外部端子基板100には、遊技履歴表示装置110が電気的に接続されている。
また、メイン制御手段50は、遊技履歴信号(AT遊技が実行されたことや、特別役が入賞したこと等を示す信号)を、外部端子基板100に対して一方向で送信し、外部端子基板100は、メイン制御手段50から受信した遊技履歴信号を、遊技履歴表示装置110に対して一方向で送信する。
【0159】
そして、遊技履歴表示装置110は、スロットマシン10とは別体として設けられ、メイン制御手段50から送信された遊技履歴信号を外部端子基板100を介して受信して、必要な情報を表示等する。
これにより、遊技者は、遊技履歴表示装置110を見ることで、そのスロットマシン10の遊技履歴、たとえば当日及び過去数日間におけるトータル遊技回数や、AT遊技の実行回数や、特別役の入賞回数等を知ることができる。
【0160】
ここで、セキュリティ上の理由により、外部端子基板100は、メイン制御基板とのみ接続が許可され、サブ制御手段80を構成するサブ制御基板とは接続されない。
したがって、AT遊技が実行されたことを示す信号をメイン制御手段50から外部端子基板100に対して送信するためには、AT遊技が実行されたことをメイン制御基板(メイン制御手段50側)で把握する必要がある。
【0161】
しかし、AT遊技の制御は、サブ制御基板(サブ制御手段80側)で行われるが、信号は、メイン制御手段50からサブ制御手段80に対して一方向で送信されるため、AT遊技が実行されたことを示す信号をサブ制御手段80からメイン制御手段50に対して送信することができない。
そこで、本実施形態では、後述するモードの移行制御によってAT遊技が実行されたことをメイン制御手段50側で把握して、AT遊技が実行されたことを示す信号をメイン制御手段50から外部端子基板100に対して送信するようにしている。
【0162】
説明を
図1に戻す。
メイン制御手段50は、モード制御手段70を備える。
本実施形態では、通常モードと、通常モードよりもフリーズの発生確率を高く設定した高確率モードと、フリーズを発生させないか又はフリーズの発生確率を高確率モードよりも低く設定したペナルティモードと、遊技履歴信号が出力される信号出力モードとを有する。また、通常モードとして、一般モードと、準備1モードと、準備2モードと、前兆モードとを有する。そして、モード制御手段70は、これらの間の移行を制御する。
【0163】
また、モード制御手段70は、押し順不問遊技(第1〜第27リプレイに当選した遊技)において、通常モード内を移行させる押し順として、一般モードに移行させる一般移行押し順と、準備1モードに移行させる準備1移行押し順と、準備2モードに移行させる準備2移行押し順と、前兆モードに移行させる前兆移行押し順とを割り当てるとともに、モードを移行させない(高確率モード、ペナルティモード、及び信号出力モードのいずれにも移行させない)標準押し順と、通常モードから高確率モードに移行させる高確移行押し順と、通常モードからペナルティモードに移行させるペナルティ押し順と、通常モードから信号出力モードに移行させる信号出力押し順とを割り当てる。
【0164】
ここで、上記の各モードは、メイン制御手段50側の状態を示すものであるが、上述した非RT遊技、RT遊技、MB遊技等のメイン遊技状態とは異なるものである。すなわち、非RT遊技、RT遊技、MB遊技等の各メイン遊技状態間の移行制御とは別個に、通常モード、高確率モード、ペナルティモード等の各モード間の移行制御が行われる。このため、たとえば非RT遊技から高確率モードに移行するようなことはない。
【0165】
また、モード制御手段70が割り当てるストップスイッチ42の押し順は、もっぱら上記の各モード間の移行制御のために用いられるものであり、リール31の停止制御の押し順(重複当選している複数の役のうちのいずれの役に対応する図柄の組合せを優先して有効ラインLに停止させるかを決める押し順)とは異なるものである。
そして、リール31の停止制御の押し順と、各モード間の移行制御のための押し順とが互いに錯綜しないようにするために、本実施形態では、押し順不問遊技において、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てるようにしている。
【0166】
図8は、モードの移行を説明する図である。
ストップスイッチ42が操作されると、押し順検出手段64aは、当該遊技でのストップスイッチ42の押し順を検出し、モード制御手段70は、押し順検出手段64aが検出した押し順に応じたモードに移行させる。
具体的には、モード制御手段70は、一般モードの押し順不問遊技において、ストップスイッチ42が準備1移行押し順で操作されたときは、次遊技から準備1モードに移行させ、準備2移行押し順で操作されたときは、次遊技から準備2モードに移行させ、ペナルティ押し順で操作されたときは、次遊技からペナルティモードに移行させるように制御する。
【0167】
また、モード制御手段70は、準備1モードの押し順不問遊技において、ストップスイッチ42が準備2移行押し順で操作されたときは、次遊技から準備2モードに移行させ、一般移行押し順で操作されたときは、次遊技から一般モードに移行させ、ペナルティ押し順で操作されたときは、次遊技からペナルティモードに移行させるように制御する。
【0168】
さらにまた、モード制御手段70は、準備2モードの押し順不問遊技において、ストップスイッチ42が前兆移行押し順で操作されたときは、次遊技から前兆モードに移行させ、信号出力押し順で操作されたときは、次遊技から信号出力モードに移行させ、一般移行押し順で操作されたときは、次遊技から一般モードに移行させ、ペナルティ押し順で操作されたときは、次遊技からペナルティモードに移行させるように制御する。
さらに、モード制御手段70は、前兆モードの押し順不問遊技において、ストップスイッチ42が高確移行押し順で操作されたときは、次遊技から高確率モードに移行させ、一般移行押し順で操作されたときは、次遊技から一般モードに移行させ、ペナルティ押し順で操作されたときは、次遊技からペナルティモードに移行させるように制御する。
【0169】
また、モード制御手段70は、信号出力モードの押し順不問遊技において、ストップスイッチ42が一般移行押し順で操作されたときは、次遊技から一般モードに移行させ、ペナルティ押し順で操作されたときは、次遊技からペナルティモードに移行させるように制御する。
さらにまた、信号出力モードの押し順不問遊技において、ストップスイッチ42が信号出力押し順で操作されたときは、メイン制御手段50は、サブ遊技状態がAT遊技中であると判断して、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信する。その後、モード制御手段70は、一般モードに移行させるように制御する。
【0170】
さらに、モード制御手段70は、高確率モードに移行したときは、特定のフリーズ(逆回転フリーズ)が発生するか又は所定遊技回数(10遊技)を消化するまで高確率モードを継続し、逆回転フリーズが発生するか又は10遊技消化したときは、高確率モードの終了条件を満たしたと判断して、次遊技から一般モードに移行させるように制御する。
【0171】
また、モード制御手段70は、ペナルティモードに移行したときは、左中右の押し順(順押し)で所定遊技回数(3遊技)を消化するまでペナルティモードを継続し、順押しで3遊技を消化したときは、ペナルティモードの解除条件を満たしたと判断して、次遊技から一般モードに移行させるように制御する。
なお、モード制御手段70は、いずれのモードにおいても、ストップスイッチ42が標準押し順で操作されたときは、モードを移行させないように制御する。
【0172】
また、フリーズ制御手段71は、通常モード及びペナルティモードでは、フリーズを発生させない。
一方、フリーズ制御手段71は、高確率モードでは、毎遊技、スタートスイッチ41が操作されたときに、逆回転フリーズを発生させるか否かのフリーズ抽選を行う。ここで、フリーズ抽選の当選確率は、高確率モードの1遊技目から4遊技目までは1/10に設定され、5遊技目から7遊技目までは1/5に設定され、8遊技目から10遊技目までは1/2に設定されている。これにより、高確率モード中は、実行遊技回数が多くなるに従って、フリーズの発生確率が次第に高くなる。
【0173】
また、高確率モードの9遊技目までのいずれかの遊技において、役抽選手段61でリプレイC群若しくはD群、スイカ、又は白7に当選したときは、その後、10遊技目までのいずれかの遊技において、フリーズ抽選の当選をセットする。
さらにまた、高確率モードの10遊技目において、役抽選手段61でリプレイC群若しくはD群、スイカ、又は白7に当選したときは、高確率モードの終了を示唆する演出を一旦出力し、次遊技(11遊技目)において、高確率モードの再開を示唆する演出を出力するとともに、フリーズ抽選の当選をセットする。
【0174】
そして、フリーズ抽選で当選したときは、フリーズ制御手段71は、スタートスイッチ41が操作された後、遊技の進行を所定時間(5秒間)にわたって停止し、その間に、まず、3つのリール31を小刻みに振動させ、次に、3つのリール31を逆回転させる逆回転フリーズを実行する。そして、スタートスイッチ41が操作されてから5秒間が経過したときは、フリーズ制御手段71は、3つのリール31の逆回転を停止させる。その後、リール制御手段64は、3つのリール31の正方向の回転を開始し、3つのリール31の回転が定速状態に到達すると、メイン制御手段50は、ストップスイッチ42の操作を受け付ける。
【0175】
そして、逆回転フリーズが実行されると、遊技者に対して特典を付与する。本実施形態では、逆回転フリーズが実行されたときは、遊技者に対する特典として、所定遊技回数(40遊技)を1セットとするAT遊技の実行権利を付与する。また、逆回転フリーズが実行されたときに、既に貯留しているAT遊技の実行権利があれば、AT遊技の実行権利の貯留数(ストック数)を加算(上乗せ)する。
【0176】
なお、フリーズ制御手段71は、高確率モード中に、フリーズ抽選で当選していなくても、3つのリール31を小刻みに振動させて、逆回転フリーズの発生を遊技者に期待させることがある。この場合、遊技者に対して特典を付与することはない。
【0177】
また、本実施形態では、モード制御手段70は、複数の押し順割当てパターンを有している。押し順割当てパターンは、6通りある押し順のうちのいずれの押し順に対して、モード移行させない標準押し順、信号出力押し順、高確移行押し順、ペナルティ押し順等のいずれを割り当てるかを定めたものである。そして、通常モードにおいて役抽選手段61で押し順不問の役に当選して押し順不問遊技となったときは、モード制御手段70は、役の抽選とは別の抽選でいずれかの押し順割当てパターンを選択して、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てるように制御する。
【0178】
図15〜
図17は、モードの種類と、当選役の種類と、押し順の割当てパターンとの関係を示す図である。
図15〜
図17中、「標準」は「標準押し順」を、「一般」は「一般移行押し順」を、「準備1」は「準備1移行押し順」を、「準備2」は「準備2移行押し順」を、「前兆」は「前兆移行押し順」を、「信号」は「信号出力押し順」を、「高確」は「高確移行押し順」を、「ペナルティ」は「ペナルティ押し順」を、それぞれ意味する。
【0179】
また、「信号※一般」とあるのは、信号出力押し順を割り当てるとともに、信号出力押し順で操作されたときは、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信し、その後、一般モードに移行させるように制御することを意味する。
さらにまた、「−」は、押し順の割当てがないことを意味する。
【0180】
図15に示すように、一般モードにおいて、役抽選手段61でリプレイA群に当選したときは、モード制御手段70は、割当て抽選を行う。そして、割当て抽選でパターン1に決定したときは、モード制御手段70は、「左中右」、「左右中」、「右中左」及び「右左中」に対してモード移行させない「標準押し順」を、「中左右」に対して「準備1移行押し順」を、「中右左」に対して「準備2移行押し順」を、それぞれ割り当てる。
【0181】
また、一般モードにおいて、役抽選手段61でリプレイA群に当選して、割当て抽選でパターン2に決定したときは、モード制御手段70は、「左中右」、「左右中」、「右中左」及び「右左中」に対してモード移行させない「標準押し順」を、「中左右」に対して「準備2移行押し順」を、「中右左」に対して「準備1移行押し順」を、それぞれ割り当てる。
【0182】
さらにまた、一般モードにおいて、役抽選手段61でリプレイB群に当選したときも、リプレイA群に当選したときと同様に、モード制御手段70は、割当て抽選を行う。そして、割当て抽選でパターン1に決定したときは、モード制御手段70は、「左中右」及び「左右中」に対してモード移行させない「標準押し順」を、「中左右」及び「中右左」に対して「ペナルティ押し順」を、「右中左」に対して「準備1移行押し順」を、「右左中」に対して「準備2移行押し順」を、それぞれ割り当てる。
【0183】
さらに、一般モードにおいて、役抽選手段61でリプレイB群に当選して、割当て抽選でパターン2に決定したときは、モード制御手段70は、「左中右」及び「左右中」に対してモード移行させない「標準押し順」を、「中左右」及び「中右左」に対して「ペナルティ押し順」を、「右中左」に対して「準備2移行押し順」を、「右左中」に対して「準備1移行押し順」を、それぞれ割り当てる。
【0184】
また、一般モードにおいて、役抽選手段61でリプレイC群に当選したときは、モード制御手段70は、割当て抽選を行うことなく、「左中右」、「左右中」、「右中左」及び「右左中」に対してモード移行させない「標準押し順」を、「中左右」に対して「準備1移行押し順」を、「中右左」に対して「準備2移行押し順」を、それぞれ割り当てる。
【0185】
さらにまた、一般モードにおいて、役抽選手段61でリプレイD群に当選したときは、モード制御手段70は、割当て抽選を行うことなく、「左中右」、「左右中」、「右中左」及び「右左中」に対してモード移行させない「標準押し順」を、「中左右」に対して「準備2移行押し順」を、「中右左」に対して「準備1移行押し順」を、それぞれ割り当てる。
【0186】
さらに、一般モードにおいて、役抽選手段61でスイカに当選したときは、モード制御手段70は、すべての押し順に対してモード移行させない「標準押し順」を割り当てる。
なお、一般モードにおいて、役抽選手段61で第1〜第56ベル若しくは白7に当選したとき又は非当選のときは、モード制御手段70は、各モード間の移行制御のための押し順の割当てを行わない。
【0187】
準備1モード、準備2モード、前兆モード、及び信号出力モードにおいても、一般モードと同様に、モード制御手段70は、各モード間の移行制御のための押し順の割り当てを行う。
一方、高確率モード、及びペナルティモードにおいては、モード制御手段70は、各モード間の移行制御のための押し順の割り当ては行わない。そして、モード制御手段70は、これらのモードをその終了条件を満たすまで継続し、終了条件を満たしたときは、一般モードに移行させるように制御する。
【0188】
ここで、モード制御手段70は、役抽選手段61でリプレイA群又はB群に当選したときは、割当て抽選を行い、その結果に基づいて、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てる。すなわち、役の抽選及び割当て抽選の2段階の抽選で、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てる。このため、役の抽選結果が同一でも、各モード間の移行制御のための押し順の割当てパターンが異なるようにすることができる。したがって、1つの役の抽選結果に対してリール31の停止制御のパターンを1つしか割り当てることができないという条件下でも、役の抽選結果の種類を増やすことなく、各モード間の移行制御のための押し順の割当てパターンを増やすことができる。
【0189】
また、モード制御手段70は、特定の押し順(左中右、左右中)に対して、モード移行させない標準押し順又は一般移行押し順を割り当てるとともに、それ以外の押し順に対して、ペナルティ押し順を割り当てるようにしている。
さらに、押し順の報知がないときに、中又は右第1停止でストップスイッチ42を操作すると、後述する報知制御手段82は、ペナルティとして、リプレイC群に当選してもAT抽選を行わないか、AT抽選の当選確率を通常よりも低くする。
これにより、押し順の報知がないときは、遊技者は、ペナルティモードへの移行を回避するため、左中右又は左右中の押し順、すなわち、左第1停止でストップスイッチ42を操作するようになる。
【0190】
ところで、本実施形態では、左第1停止でストップスイッチ42を操作している間は、ベルがほとんど入賞しない。また、左第1停止以外の押し順に対して高確移行押し順が割り当てられることから、左第1停止でストップスイッチ42を操作している間は、高確率モードに移行することもない。したがって、左第1停止でストップスイッチ42を操作している間は、ペナルティモードへの移行を回避できるものの、ベルがほとんど入賞せず、高確率モードに移行することもない。
【0191】
また、本実施形態では、役抽選手段61でリプレイA群又はC群に当選したときは、右中左の押し順(逆押し)でストップスイッチ42を操作すると、リプレイ23〜26が入賞可能となって、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能となる。
そして、モード制御手段70は、役抽選手段61でリプレイA群又はC群に当選したときは、左第1停止及び逆押しに対して、モード移行させない標準押し順又は一般移行押し順を割り当てるとともに、左第1停止及び逆押し以外の押し順に対して、高確移行押し順、信号出力押し順又はペナルティ押し順を割り当てるようにしている。
【0192】
すなわち、役抽選手段61でリプレイA群又はC群に当選したときに、「赤7」−「赤7」−「赤7」を停止表示させる押し順と、高確率モードや信号出力モードやペナルティモードに移行させる押し順とが互いに錯綜しないようにしている。
これにより、高確率モードや信号出力モードに移行させることをスロットマシン10側で意図して高確移行押し順や信号出力押し順を報知し、この報知に従って遊技者がストップスイッチ42を操作したときに、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示されることがないようにしている。
さらには、「赤7」−「赤7」−「赤7」を停止表示させることをスロットマシン10側で意図して逆押しを報知し、この報知に従って遊技者がストップスイッチ42を操作したときに、ペナルティモードに移行してしまうことがないようにしている。
【0193】
また、本実施形態では、通常モードとして、一般モード、準備1モード、準備2モード、及び前兆モードを有する。
そして、一般モードにおいて準備1移行押し順で操作されたときは準備1モードに移行させ、準備1モードにおいて準備2移行押し順で操作されたときは準備2モードに移行させ、準備2モードにおいて前兆移行押し順で操作されたときは前兆モードに移行させ、前兆モードにおいて高確移行押し順で操作されたときは高確率モードに移行させる。
【0194】
すなわち、通常モードにおいて所定の押し順で操作されたことが複数回行われたときに、高確率モードに移行させる。通常モードから信号出力モードに移行させるときも、通常モードから高確率モードに移行させるときと同様に、通常モードにおいて所定の押し順で操作されたことが複数回行われたときに、信号出力モードに移行させる。
これにより、スロットマシン10側の意図に反して通常モードから高確率モードや信号出力モードに偶然に移行してしまうことを防止するようにしている。
【0195】
なお、スロットマシン10側の意図に反する押し順でストップスイッチ42が操作されて、一般モードから準備1モードや準備2モードに移行してしまったときは、一般モードに移行させるための一般移行押し順を報知するようにしてもよい。すなわち、スロットマシン10側の意図に反するモードに移行してしまったときは、スロットマシン10側で意図するモードに戻すための押し順を報知するようにしてもよい。
そうすると、スロットマシン10側の意図に反して通常モードから高確率モードや信号出力モードに偶然に移行してしまうことをより確実に防止することができる。
【0196】
また、モード制御手段70が各モード間の移行制御のための押し順を割り当てると、メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対して、各モード間の移行制御のための押し順を示す情報(コマンド)を送信する。これにより、いずれの押し順がいずれのモードに移行させるための押し順であるかを、サブ制御手段80側で把握することができる。
そして、サブ制御手段80側では、役の抽選結果やサブ遊技状態等に応じて、押し順を報知するか否かや、いずれの押し順を報知するかを決定し、決定に従ってストップスイッチ42の押し順を報知する。
【0197】
説明を
図1に戻す。
サブ制御手段80は、報知制御手段82を備える。
報知制御手段82は、ストップスイッチ42の押し順の報知を制御する。
上述したように、本実施形態では、サブ遊技状態として、AT遊技及び非AT遊技を備える。また、AT遊技(報知遊技)とは、押し順遊技(役抽選手段61で第1〜第56ベルに当選した遊技)において、遊技者の受ける利益が大きい図柄の組合せを停止表示させるためのストップスイッチ42の押し順を報知する遊技をいう。一方、非AT遊技(非報知遊技)とは、押し順遊技において、遊技者の受ける利益が大きい図柄の組合せを停止表示させるためのストップスイッチ42の押し順を報知しない遊技をいう。
【0198】
そして、本実施形態では、報知制御手段82は、AT遊技及び非AT遊技の間の移行や、リール31の停止制御のための押し順の報知を制御する。
さらに、本実施形態では、報知制御手段82は、上述した各モード間の移行制御のための押し順の報知も制御する。
【0199】
まず、報知制御手段82は、非AT遊技中に役抽選手段61でリプレイC群(左第1停止で「チェリー」が停止表示可能なリプレイ)に当選したときは、AT遊技を実行するか否かを決定するAT抽選を行う。このAT抽選の当選確率は、1/10に設定されている。そして、AT抽選で当選したときは、報知制御手段82は、AT遊技の開始条件を満たすと判断して、所定遊技回数(10遊技)消化後に、所定遊技回数(40遊技)を1セットとするAT遊技を開始する。
【0200】
また、報知制御手段82は、ストップスイッチ42の押し順を報知していないときに、中又は右第1停止でストップスイッチ42が操作されると、ペナルティとして、リプレイC群に当選してもAT抽選を行わないか、AT抽選の当選確率を通常よりも低くする。もちろん、報知制御手段82は、中又は右第1停止の押し順を報知したときに、中又は右第1停止でストップスイッチ42が操作されても、ペナルティを付与することはない。
これにより、押し順の報知がないときは、ペナルティ回避のため、左第1停止でストップスイッチ42が操作されるようにしている。
【0201】
AT遊技中は、報知制御手段82は、押し順遊技(役抽選手段61で第1〜第56ベルに当選した遊技)において、遊技者の受ける利益が大きい図柄の組合せを停止表示させるためのストップスイッチ42の押し順を報知する。
そして、AT遊技中に40遊技を消化したときは、報知制御手段82は、AT遊技の終了条件を満たすと判断して、次遊技から、非AT遊技に移行させるように制御する。
【0202】
また、報知制御手段82は、AT遊技中に役抽選手段61でリプレイC群に当選したときは、特殊遊技を実行するか否かを決定する特殊遊技抽選を行う。この特殊遊技抽選の当選確率は、1/10に設定されている。ここで、特殊遊技とは、3個の「赤7」が直線上に揃う停止出目及び5個の「赤7」がV字形に揃う停止出目の表示回数をカウントし、表示回数に応じて遊技者に対して特典を付与する遊技をいう。そして、特殊遊技抽選で当選したときは、報知制御手段82は、次遊技から特殊遊技を開始する。
【0203】
特殊遊技中は、報知制御手段82は、役抽選手段61で第3〜第27リプレイ(逆押しすると3個の「赤7」が直線上に揃い得るか、「赤7」がテンパイし得る)に当選した遊技、及びスイカ(逆押しすると5個の「赤7」がV字形に揃い得る)に当選した遊技において、逆押し(右中左の押し順)でストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
なお、「「赤7」のテンパイ」とは、最後の1個のリール31が回転中(未停止)であるが、他のリール31は既に停止しており、その時点で、図柄組合せラインに「赤7」が揃っていることを指す。たとえば、直線上の図柄組合せラインに、「回転中」−「赤7」−「赤7」となっている場合である。
【0204】
ここで、第3〜第13、第15、第17〜第20、及び第23〜第25リプレイは、逆押しすると「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能なリプレイである。
また、第14、第16、第21、第22、第26、及び第27リプレイは、逆押しすると「赤7」がテンパイし得るが「赤7」−「赤7」−「赤7」は停止表示されないリプレイである。すなわち、「赤7」−「赤7」−「赤7」の一部が形成されているものの「赤7」−「赤7」−「赤7」とは異なる図柄の組合せが停止表示可能なリプレイである。
【0205】
そして、報知制御手段82は、特殊遊技中は、逆押しすると「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示可能なリプレイに当選したとき、及び逆押しすると「赤7」がテンパイし得るが「赤7」−「赤7」−「赤7」は停止表示されないリプレイに当選したときの双方で、ストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知する。
これにより、役抽選手段61で第14、第16、第21、第22、第26、又は第27リプレイに当選した遊技で、遊技者が報知に従って逆押しでストップスイッチ42を操作すると、「赤7」がテンパイし得るので、「赤7」−「赤7」−「赤7」が停止表示されるのではないかという遊技者の期待感を高めることができる。
【0206】
また、報知制御手段82は、特殊遊技中は、3個の「赤7」が直線上に揃う停止出目及び5個の「赤7」がV字形に揃う停止出目の表示回数をカウントし、表示回数が所定回数(3回)以上となったときは、遊技者に対する特典として、40遊技を1セットとするAT遊技の実行権利を付与する。このとき、既に貯留しているAT遊技の実行権利があれば、報知制御手段82は、AT遊技の実行権利の貯留数(ストック数)を加算(上乗せ)する。
そして、特殊遊技中に所定遊技回数(10遊技)を消化したときは、報知制御手段82は、特殊遊技を終了する。
【0207】
なお、AT遊技の実行権利を複数貯留したときは、報知制御手段82は、AT遊技の実行権利の貯留数が0になるまで、40遊技を1セットとするAT遊技を繰り返し実行する。このとき、40遊技を消化するごとに1つのセットのAT遊技を一旦終了してから、次のセットのAT遊技を開始する。
【0208】
また、報知制御手段82は、非AT遊技中に役抽選手段61で白7に当選し、この白7が入賞したときは、AT抽選を行うことなく、AT遊技の開始条件を満たすと判断して、10遊技消化後に、40遊技を1セットとするAT遊技を開始する。
さらにまた、報知制御手段82は、AT遊技中に役抽選手段61で白7に当選し、この白7が入賞したときは、40遊技を1セットとするAT遊技の実行権利を付与する。このとき、既に貯留しているAT遊技の実行権利があれば、AT遊技の実行権利の貯留数を加算することは、上記の場合と同様である。
【0209】
さらに、報知制御手段82は、非AT遊技中及びAT遊技中のいずれにおいても、役抽選手段61でスイカに当選したときは、高確率モードに誘導するか否かを決定する高確誘導抽選を行う。この高確誘導抽選の当選確率は、1/5に設定されている。
そして、高確誘導抽選で当選したとき、すなわち、高確率モードに誘導することに決定したときは、報知制御手段82は、押し順不問遊技(役抽選手段61で第1〜第27リプレイに当選した遊技)において、高確率モードに移行させるための押し順を報知する。具体的には、一般モードの押し順不問遊技では準備1移行押し順を報知し、準備1モードの押し順不問遊技では準備2移行押し順を報知し、準備2モードの押し順不問遊技では前兆移行押し順を報知し、前兆モードの押し順不問遊技では高確移行押し順を報知する。
【0210】
また、この一連の報知に従ってストップスイッチ42が操作されると、通常モードから高確率モードに移行する。そして、高確率モードにおいてフリーズ抽選で当選すると、逆回転フリーズが発生する。
ここで、非AT遊技中に高確率モードに移行して逆回転フリーズが発生したときは、報知制御手段82は、次遊技から、40遊技を1セットとするAT遊技を開始する。
一方、AT遊技中に高確率モードに移行して逆回転フリーズが発生したときは、報知制御手段82は、AT遊技の実行権利を付与する。このとき、既に貯留しているAT遊技の実行権利があれば、AT遊技の実行権利の貯留数を加算することは、上記の場合と同様である。
【0211】
このように、本実施形態では、メイン制御手段50側で役の抽選を行い、役の抽選結果に応じて、サブ制御手段80側で高確率モードに誘導するか否かを決定するとともに、高確率モードに移行させるための押し順の報知を行い、ストップスイッチ42の押し順に応じて、メイン制御手段50側でモードの移行制御及びフリーズの制御を行い、フリーズの発生に応じて、サブ制御手段80側でAT遊技の実行権利という特典を付与する。
【0212】
また、報知制御手段82は、AT遊技の開始条件を満たしたときは、信号出力モードに誘導するか否かを決定する。
本実施形態では、AT抽選で当選したこと、白7が当選・入賞したこと、及び逆回転フリーズが発生したことが、AT遊技の開始条件に設定されている。
ここで、役の抽選、停止図柄判断(入賞判定)、及びフリーズの制御は、メイン制御手段50側で行われる。これに対し、AT抽選は、サブ制御手段80側で行われる。また、信号は、メイン制御手段50からサブ制御手段80に対して一方向で送信される。
【0213】
このため、AT遊技の3つの開始条件のうち、白7が当選・入賞したこと、及び逆回転フリーズが発生したことは、メイン制御手段50側で把握できるが、AT抽選で当選したことは、メイン制御手段50側では把握できない。
すなわち、AT遊技の開始条件を満たしたことを、メイン制御手段50が判断できるときと、メイン制御手段50が判断できないときとを有する。
【0214】
これにより、メイン制御手段50がAT遊技の開始条件を満たすと判断してAT遊技を開始するときと、サブ制御手段80がAT遊技の開始条件を満たすと判断してAT遊技を開始するときとを有する。
なお、メイン制御手段50からサブ制御手段80に対して、役の抽選結果や、入賞役や、フリーズに関する情報が送信されるため、白7が当選・入賞したこと、及び逆回転フリーズが発生したことをサブ制御手段80側で把握できることはもちろんである。
【0215】
また、AT抽選で当選したとき、すなわち、サブ制御手段80がAT遊技の開始条件を満たすと判断したときは、報知制御手段82は、信号出力モードに誘導することに決定する。
さらに、信号出力モードに誘導することに決定したときは、報知制御手段82は、押し順不問遊技(役抽選手段61で第1〜第27リプレイに当選した遊技)において、信号出力モードに移行させるための押し順を報知する。
そして、モードの移行制御によって、AT遊技が実行されたことを、メイン制御手段50側で把握できるようにする。
【0216】
具体的には、一般モードの押し順不問遊技では準備1移行押し順を報知し、準備1モードの押し順不問遊技では準備2移行押し順を報知し、準備2モードの押し順不問遊技では信号出力押し順を報知し、信号出力モードでは信号出力押し順を報知する。
また、この一連の報知に従ってストップスイッチ42が操作されると、通常モードから信号出力モードに移行する。
【0217】
そして、信号出力モードの押し順不問遊技において、ストップスイッチ42が信号出力押し順で操作されたときは、メイン制御手段50は、サブ遊技状態がAT遊技中であると判断して、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信する(
図18(1)参照)。
【0218】
なお、信号出力モードに移行させるための押し順の報知は、AT遊技が開始された後に行われる。このため、報知制御手段82は、押し順不問遊技(役抽選手段61で第1〜第27リプレイに当選した遊技)では、信号出力モードに移行させるための押し順を報知しつつ、押し順遊技(役抽選手段61で第1〜第56ベルに当選した遊技)では、遊技者の受ける利益が大きい図柄の組合せを停止表示させるための押し順を報知することになる。
【0219】
さらに、白7が当選・入賞したとき、及び逆回転フリーズが発生したとき、すなわち、メイン制御手段50がAT遊技の開始条件を満たすと判断したときは、報知制御手段82は、信号出力モードに誘導しないことに決定する。そして、信号出力モードに誘導しないことに決定したときは、報知制御手段82は、信号出力押し順を報知しない。
【0220】
また、メイン制御手段50がAT遊技の開始条件を満たすと判断したときは、メイン制御手段50は、信号出力モードに移行しなくても、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信する。
具体的には、逆回転フリーズが発生したときは、報知制御手段82は、次遊技から、AT遊技を開始する。そして、逆回転フリーズが発生したときは、メイン制御手段50は、当該遊技で、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信する(
図18(2)参照)。
【0221】
また、白7が当選・入賞したときは、報知制御手段82は、10遊技消化後に、AT遊技を開始する。そして、白7が当選・入賞したときは、メイン制御手段50は、白7当選・入賞後の10遊技目(AT遊技開始の1遊技前の遊技)で、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信する(
図18(3)参照)。
【0222】
なお、白7が当選・入賞したときは、演出制御手段81は、AT遊技開始までの10遊技間にわたって、AT遊技の開始を示唆する、いわゆる前兆演出を出力する。そこで、この前兆演出の効果が無駄にならないようにするために、白7が当選・入賞した当該遊技ではなく、前兆演出が出力され得る最大の遊技回数を消化した後に、外部端子基板100に対して遊技履歴信号を送信するようにしている。
【0223】
ところで、メイン制御手段50がAT遊技の開始条件を満たすと判断したために、報知制御手段82が信号出力押し順を報知しないように制御した場合において、メイン制御手段50による遊技履歴信号の送信前に、ストップスイッチ42が信号出力押し順で操作されて、信号出力モードに移行してしまうことが稀に起こり得る。
このようなときは、メイン制御手段50は、信号出力モードに移行したことに基づく遊技履歴信号を出力するとともに、白7が当選・入賞したことや、逆回転フリーズが発生したことに基づく遊技履歴信号を出力しないように制御する。
これにより、遊技履歴信号が重複して出力されないようにすることができる。
【0224】
また、上述したように、AT遊技の実行権利が複数貯留されることがある。この場合、報知制御手段82は、AT遊技の実行権利の貯留数が0になるまで、40遊技を1セットとするAT遊技を繰り返し実行する。
そして、報知制御手段82は、AT遊技の新たなセットが開始されるごとに、信号出力モードに誘導することに決定し、押し順不問遊技において、信号出力モードに移行させるための押し順を報知する。
すなわち、サブ遊技状態がAT遊技中であることをメイン制御手段50側で把握するための一連の処理を、AT遊技の新たなセットが開始されるごとに繰り返し実行する。
【0225】
そして、メイン制御手段50は、信号出力モードにおいてストップスイッチ42が信号出力押し順で操作されたと判断するごとに、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信する。
これにより、遊技履歴表示装置110においてAT遊技のセット数を正確に把握することができる。
【0226】
またここで、役抽選手段61でリプレイC群(左第1停止で「チェリー」が停止表示可能なリプレイ)に当選したことは、AT抽選の実行条件に設定されている。
このため、報知制御手段82は、役抽選手段61でリプレイC群に当選したときは、リプレイC群に当選したことを報知する。
【0227】
これにより、AT抽選に対する遊技者の期待感を高めるとともに、遊技者に対して左第1停止でストップスイッチ42を操作するように促す。
すなわち、報知制御手段82は、押し順を報知していないときに、中又は右第1停止でストップスイッチ42が操作されると、ペナルティとして、AT抽選を行わないか、AT抽選の当選確率を通常よりも低くする。これにより、押し順を報知していないときは、左第1停止でストップスイッチ42が操作されるようにしている。そして、報知制御手段82は、リプレイC群に当選したときは、その旨を報知しつつ、押し順を報知しないことにより、左第1停止でストップスイッチ42が操作されるようにしている。
【0228】
その一方で、報知制御手段82は、高確率モードに誘導することに決定したときは、押し順不問遊技において、高確率モードに移行させるための押し順を報知する。
そうすると、リプレイC群に当選したこと、及び高確率モードに移行させるための押し順の双方を報知すべきときが生じ得る。
【0229】
この場合、すなわち、高確率モードに誘導することに決定した場合において、役抽選手段61でリプレイC群に当選したときは、報知制御手段82は、リプレイC群に当選したことを報知せずに、高確率モードに移行させるための押し順を報知する。
すなわち、リプレイC群に当選したことを報知するよりも、高確率モードに移行させるための押し順(中第1停止)を報知することを優先する。
【0230】
さらに、報知制御手段82は、高確率モードに誘導することに決定した場合において、役抽選手段61でリプレイC群に当選したときは、高確率モードに誘導することを優先するため、リプレイC群に当選したものの、AT抽選は行わない。
これにより、遊技者にとってAT抽選よりも有利な高確率モードに速やかに移行させて、逆回転フリーズを発生させる遊技の開始を早めることができる。
なお、中第1停止の押し順を報知しているにもかかわらず、遊技者が左第1停止でストップスイッチ42を操作し、その結果、左リール31の「チェリー」が表示窓11内に停止表示されても、報知制御手段82は、AT抽選を行わない。
【0231】
また、報知制御手段82は、信号出力モードに誘導することに決定したときは、押し順不問遊技において、信号出力モードに移行させるための押し順を報知する。
そうすると、リプレイC群に当選したこと、及び信号出力モードに移行させるための押し順の双方を報知すべきときが生じ得る。
【0232】
この場合、すなわち、信号出力モードに誘導することに決定した場合において、役抽選手段61でリプレイC群に当選したときは、報知制御手段82は、信号出力モードに移行させるための押し順を報知せずに、リプレイC群に当選したことを報知する。
すなわち、上記の場合とは逆に、信号出力モードに移行させるための押し順を報知するよりも、リプレイC群に当選したことを報知することを優先する。
【0233】
さらに、報知制御手段82は、信号出力モードに誘導することに決定した場合において、役抽選手段61でリプレイC群に当選したときは、リプレイC群に当選したことを報知することを優先するため、AT抽選を行う。
これにより、役抽選手段61でリプレイC群に当選したことによるAT抽選の利益を遊技者に対して確実に付与することができる。
【0234】
なお、上述したように、本実施形態では、モード制御手段70は、左第1停止に対して、モード移行させない標準押し順又は一般移行押し順を割り当てるとともに、それ以外の押し順に対して、ペナルティ押し順を割り当てる。
よって、押し順の報知がないときは、遊技者は、ペナルティモードへの移行を回避するため、左第1停止でストップスイッチ42を操作する。
その上、押し順遊技において左第1停止が押し順正解となるのは、第1又は第38ベルに当選したときのみである。
以上より、左第1停止の押し順を報知する必要がない。
【0235】
しかし、左中右や左右中の押し順の報知が全く行われないのは不自然である。
このため、本実施形態では、報知制御手段82は、AT遊技中に押し順不問遊技となった場合において、いずれのモードにも誘導することに決定しておらず、かつ特殊遊技の実行中でもないときは、所定の確率で、左中右又は左右中の押し順を報知する。この左中右又は左右中の押し順報知は、いわゆるガセの押し順報知である。
【0236】
これにより、6通りある押し順がバランスよく報知されるようにすることができ、ひいては遊技者に対して違和感を与えないようにすることができる。
また、リプレイの押し順の態様を、ベルの押し順の態様と同様に6択にすると、ガセの押し順報知を行わなくても、6通りの押し順を報知できるので、バランスよく報知することができる。
【0237】
また、メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対し、各種の情報(コマンド)を送信するように制御する。送信される情報としては、メダルが投入された旨の情報、スタートスイッチ41が操作された旨の情報、役の抽選結果(当選役)の情報、各モード間の移行制御のための押し順を示す情報、リール31の回転が開始された旨の情報、ストップスイッチ42が操作された旨の情報、リール31が停止した旨の情報、各リール31の停止位置(有効ラインに停止した図柄)の情報、入賞役の情報、メダルの払出しの情報、メイン遊技状態(通常遊技、内部中、非内部中、特別遊技、RT遊技、非RT遊技)の情報、フリーズに関する情報(フリーズの開始及び終了、並びにフリーズ態様の情報)等が挙げられる。
【0238】
説明を
図1に戻す。
図1において、サブ制御手段80は、演出制御手段81を備える。
演出制御手段81は、上述したランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力を制御するものである。
【0239】
演出制御手段81は、遊技ごとに、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって、演出を選択する。具体的には、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を選択する。そして、この選択に従って、演出を出力する。
【0240】
なお、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23は、サブ制御手段80側で制御されるものであり、メイン制御手段50側で制御されるものではない。
しかし、フリーズについては、メイン制御手段50側で制御される。
ただし、フリーズが実行されると、その旨の信号がメイン制御手段50からサブ制御手段80に送信され、フリーズの実行中における画像表示等については、サブ制御手段80側で制御される。このようにして、演出制御手段81により、フリーズに応じた演出画像が画像表示装置23に表示される。
【0241】
同様に、AT遊技の実行権利が付与されると、演出制御手段81は、AT遊技の実行権利が付与された旨、及びAT遊技の実行権利の貯留数(ストック数)を、画像表示装置23に画像表示する。
【0242】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、モード制御手段70は、押し順不問遊技(役抽選手段61で第1〜第27リプレイに当選した遊技)において、モード移行させない標準押し順、高確移行押し順、ペナルティ押し順、及び信号出力押し順を割り当てた。特に、役抽選手段61でリプレイA群又はB群に当選したときは、割当て抽選を行い、その結果に基づいて、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てた。すなわち、役の抽選及び割当て抽選の2段階の抽選で、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てた。
【0243】
しかし、これに限らず、たとえば、役抽選手段61で第1リプレイに当選したときは、左中右及び左右中(左第1停止)に対してモード移行させない標準押し順が割り当てられ、中左右に対して高確移行押し順が割り当てられ、中右左に対して信号出力押し順が割り当てられ、右左中及び右中左(右第1停止)に対してペナルティ押し順が割り当てられるようにしてもよい。すなわち、役の抽選結果と各モード間の移行制御のための押し順の割当てパターンとを一対一で対応させて予め定めておき、役の抽選と同時に、各モード間の移行制御のための押し順が割り当てられるようにしてもよい。
この場合、停止制御の結果(停止出目)は同一になるが、役抽選手段61で異なる抽選結果となる複数の役を備え、これらに対してそれぞれ異なるパターンでモード移行の押し順を割り当てることができる。これにより、役の抽選結果からモード移行の押し順を推測されることを困難にすることができる。
【0244】
(2)本実施形態では、非RT遊技及びRT遊技では、役抽選手段61で非当選となる確率を「1/65536」に設定し、実質「0」とした。
しかし、これに限らず、たとえば、役抽選手段61で非当選となる確率を比較的大きく(たとえば「1/2」以上に)設定する。さらに、押し順不問遊技には、役抽選手段61で非当選となった遊技を含むようにする。そして、役抽選手段61で非当選となった遊技において、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てるようにしてもよい。
また、たとえば、押し順不問の小役を設定する。そして、役抽選手段61で押し順不問の小役に当選した遊技において、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てるようにしてもよい。
【0245】
(3)本実施形態では、モード制御手段70は、押し順不問遊技において、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てるようにした。
しかし、これに限らず、たとえば、押し順遊技において、各モード間の移行制御のための押し順を割り当てることもできる。具体的には、リール31の停止制御のための押し順が3択のとき、すなわち、第1停止のみリール31の停止制御のために参照し、第2停止及び第3停止はリール31の停止制御のためには参照しないときは、第2停止及び第3停止の押し順に対して各モード間の移行制御のための押し順を割り当てることができる。より具体的には、たとえば、左第1停止が押し順正解の小役に当選したときは、中第2停止に対して高確移行押し順を割り当てるとともに、右第2停止に対してペナルティ押し順を割り当てることができる。
【0246】
(4)本実施形態では、特定のフリーズ(逆回転フリーズ)が発生したときや、特殊遊技中に3個の「赤7」が直線上に揃うリプレイ及び5個の「赤7」がV字形に揃うスイカが停止表示された回数が所定回数(3回)以上となったときに、遊技者に対する特典として、AT遊技の実行権利を付与したり、既に貯留しているAT遊技の実行権利があれば、AT遊技の実行権利の貯留数(ストック数)を加算(上乗せ)した。
【0247】
しかし、遊技者に対する特典は、AT遊技の実行権利の付与や貯留数の加算に限らず、たとえば、AT抽選の当選確率を高めたり、AT遊技の残り遊技回数を加算(上乗せ)してもよい。
また、たとえば、AT遊技中に高確率モードに移行して特定のフリーズ(逆回転フリーズ)が発生したときは、遊技者に対する特典として、AT遊技の残り遊技回数を加算(上乗せ)してもよい。
【0248】
(5)本実施形態では、高確率モード中に特定のフリーズ(逆回転フリーズ)が発生したときは、AT遊技の実行権利を付与するか、又はAT遊技の実行権利の貯留数を加算するとともに、高確率モードの終了条件を満たすと判断して、高確率モードを終了した。
しかし、これに限らず、たとえば、高確率モード中にフリーズが所定回数(たとえば3回)以上発生したときは、遊技者に対して特典を付与するとともに、高確率モードの終了条件を満たすと判断して、高確率モードを終了するようにしてもよい。
【0249】
また、たとえば、高確率モードの終了条件を、所定遊技回数(たとえば20遊技)消化したことのみに設定するとともに、高確率モード中にフリーズが発生するごとに、AT遊技の実行権利を付与したり、AT遊技の実行権利の貯留数を加算したり、AT遊技の残り遊技回数を加算する等の特典を遊技者に対して付与するようにしてもよい。
【0250】
さらにまた、たとえば、高確率モードの終了条件を、所定遊技回数消化したことのみに設定するとともに、高確率モード中にフリーズが所定回数(たとえば3回)発生したときは、遊技者に対して最初の特典を付与し、その後、フリーズが所定回数(たとえば2回)発生するごとに、遊技者に対して追加の特典を付与するようにしてもよい。
【0251】
さらに、たとえば、高確率モードの終了条件を、所定遊技回数消化したことのみに設定するとともに、高確率モード中におけるフリーズの発生回数が1回であればAT遊技の遊技回数を20遊技とし、発生回数が2回であればAT遊技の遊技回数を50遊技とし、発生回数が3回であればAT遊技の遊技回数を100遊技とする等、高確率モード中におけるフリーズの発生回数に応じて、遊技者に対して付与する特典の大きさを異ならせるようにしてもよい。
【0252】
また、たとえば、継続時間や動作態様が異なる複数パターンのフリーズを設定する。
具体的には、1秒間にわたって遊技の進行を停止し、その間に3つのリール31を小刻みに振動させるフリーズA、3秒間にわたって遊技の進行を停止し、その間に3つのリール31を同時に逆回転させるフリーズB、5秒間にわたって遊技の進行を停止し、その間に左→中→右の順にリール31を逆回転させるフリーズCを設定する。
さらに、高確率モード中は、毎遊技、フリーズを発生させるか否か、及びいずれの態様のフリーズを発生させるかを抽選で決定する。
【0253】
そして、高確率モード中に、フリーズAが発生しても、遊技者に対して特典は付与しないが、フリーズBが発生したときは、40遊技を1セットとするAT遊技の実行権利を付与し、フリーズCが発生したときは、100遊技を1セットとするAT遊技の実行権利を付与する。
このように、高確率モード中におけるフリーズの態様に応じて、遊技者に対して付与する特典の大きさを異ならせるようにしてもよい。
【0254】
(6)本実施形態では、高確率モード中は、実行遊技回数が多くなるに従って、フリーズの発生確率が次第に高くなるようにした。
しかし、これに限らず、たとえば、高確率モードの開始から終了まで、フリーズの発生確率を一定にしてもよい。
また、たとえば、高確率モードに移行すると100%の確率でフリーズが発生するようにしてもよい。
【0255】
(7)本実施形態では、通常モード中は、フリーズの発生確率を0%に設定したが、これに限らず、たとえば、通常モード中は、フリーズの発生確率を1%に設定してもよい。
また、高確率モードに限らず、いずれのモードでも、それぞれのモードに応じた発生確率でフリーズを発生させるようにしてもよい。この場合、フリーズが発生したときは、報知制御手段82は、次遊技から、AT遊技を開始するとともに、信号出力モードに誘導しないことに決定して、信号出力押し順は報知しない。また、メイン制御手段50は、信号出力モードに移行しなくても、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信する。
【0256】
(8)本実施形態では、通常モードとして、一般モード、準備1モード、準備2モード、及び前兆モードを設けた。すなわち、通常モードを4段階とした。しかし、これに限らず、たとえば、通常モードを1段階のみとし、通常モードの押し順不問遊技においてストップスイッチ42が高確移行押し順で操作されたときは、高確率モードに移行させるようにしてもよい。
【0257】
(9)本実施形態では、高確率モードは1段階としたが、高確率モードを複数段階(たとえば3段階)としてもよい。
たとえば、高確率モードとして、高確率1モード、高確率2モード、及び高確率3モードを設ける。
また、高確率1モードは、フリーズの発生確率を10%に設定し、高確率2モードは、フリーズの発生確率を30%に設定し、高確率3モードは、フリーズの発生確率を50%に設定する。
【0258】
さらにまた、モード制御手段70は、押し順不問遊技において、高確移行押し順を割り当てる。
さらに、報知制御手段82は、役抽選手段61で特定の役(たとえばスイカ)に当選したときは、高確移行抽選(たとえば当選確率10%)を行い、高確移行抽選に当選したときは、高確率モードに移行させることに決定する。
また、報知制御手段82は、高確率モードに移行させることに決定したときは、押し順不問遊技において高確移行押し順を報知する。
【0259】
さらに、モード制御手段70は、通常モードの押し順不問遊技において高確移行押し順で操作されたときは高確率1モードに移行させ、高確率1モードの押し順不問遊技において高確移行押し順で操作されたときは高確率2モードに移行させ、高確率2モードの押し順不問遊技において高確移行押し順で操作されたときは高確率3モードに移行させる。
そして、フリーズ制御手段71は、モードに応じた確率でフリーズを発生させる。
これにより、モードの移行に応じてフリーズの発生確率が次第に高くなるようにすることができる。
【0260】
(10)本実施形態では、高確率モードは1種類としたが、高確率モードを複数種類(たとえば2種類)設けてもよい。
たとえば、高確率モードとして、ノーマル高確率モード、及びスーパー高確率モードを設ける。
また、ノーマル高確率モードは、フリーズの発生確率を10%に設定し、スーパー高確率モードは、フリーズの発生確率を100%に設定する。
【0261】
さらにまた、モード制御手段70は、押し順不問遊技において、ノーマル高確率モードに移行させるノーマル高確移行押し順と、スーパー高確率モードに移行させるスーパー高確移行押し順とをそれぞれ割り当てる。
さらに、報知制御手段82は、役抽選手段61で特定の役(たとえばスイカ)に当選したときは、高確移行抽選(たとえば当選確率10%)を行い、高確移行抽選に当選したときは、ノーマル高確率モード又はスーパー高確率モードに移行させることに決定する。このとき、報知制御手段82は、90%の確率でノーマル高確率モードに移行させることに決定し、10%の確率でスーパー高確率モードに移行させることに決定する。
【0262】
また、報知制御手段82は、ノーマル高確率モードに移行させることに決定したときは、押し順不問遊技においてノーマル高確移行押し順を報知し、スーパー高確率モードに移行させることに決定したときは、押し順不問遊技においてスーパー高確移行押し順を報知する。
さらに、モード制御手段70は、通常モードの押し順不問遊技においてノーマル高確移行押し順で操作されたときはノーマル高確率モードに移行させ、通常モードの押し順不問遊技においてスーパー高確移行押し順で操作されたときはスーパー高確率モードに移行させる。
【0263】
そして、フリーズ制御手段71は、モードに応じた確率でフリーズを発生させる。
これにより、高確率モードの種類によってフリーズの発生確率が異なるようにすることができる。
また、スーパー高確率モードに移行させることに決定したときは、演出制御手段81は、スーパー高確率モードに移行するまでの間に、スーパー高確率モードへの移行を示唆する、いわゆる前兆演出を行い、さらに、この前兆演出の途中で、スーパー高確率モードへの移行が確定したことを示す、いわゆる確定演出を行う。
これにより、遊技者の期待感を高めることができる。
【0264】
(11)本実施形態では、AT抽選で当選したこと、白7が当選・入賞したこと、及び逆回転フリーズが発生したことを、AT遊技の開始条件に設定した。
しかし、AT遊技の開始条件はあくまでも例示であり、これに限られるものではない。
たとえば、役抽選手段61で特定の役に当選したことや、特定の役が入賞したことや、特定の停止出目が出現したこと等、AT遊技の開始条件は、種々設定することができる。
【0265】
(12)本実施形態では、役抽選手段61でスイカに当選したときは、高確移行抽選を行い、高確移行抽選に当選したときは、高確率モードに移行させることに決定して、押し順不問遊技において高確移行押し順を報知した。
しかし、高確移行抽選を行う条件や、高確率モードに移行させることに決定する条件はあくまでも例示であり、これに限られるものではない。
たとえば、役抽選手段61で特定のリプレイに当選したことや、特定の役が入賞したことや、特定の停止出目が出現したこと等、高確移行抽選を行う条件や、高確率モードに移行させることに決定する条件は、種々設定することができる。
【0266】
(13)本実施形態では、AT遊技中に役抽選手段61でリプレイC群に当選したときは、特殊遊技抽選を行い、特殊遊技抽選で当選したときは、次遊技から、「赤7」揃いが停止表示された回数に応じて遊技者に対して特典を付与する特殊遊技を開始した。そして、特殊遊技中に所定遊技回数(10遊技)を消化したときは、特殊遊技を終了した。
しかし、特殊遊技抽選を行う条件や、特殊遊技の開始条件や、特殊遊技の終了条件や、特典を付与する条件はあくまでも例示であり、これに限られるものではない。
【0267】
たとえば、AT遊技中に役抽選手段61で特定の役に当選したことや、特定の役が入賞したことや、特定の停止出目が出現したこと等、特殊遊技抽選を行う条件や、特殊遊技の開始条件は、種々設定することができる。
また、たとえば、逆押しすると「赤7」揃いが停止表示可能な役の当選回数や入賞回数に応じて、遊技者に対して付与する特典の大きさを異ならせることができる。
さらにまた、たとえば、特殊遊技中における特定の役の当選回数や入賞回数が所定回数以上になったときに、特殊遊技を終了することができる。
【0268】
(14)本実施形態では、報知制御手段82は、特殊遊技中は、逆押しすると3個の「赤7」が直線上に揃い得るリプレイに当選したとき、及び逆押しすると「赤7」がテンパイし得るが3個は揃わないリプレイに当選したときの双方で、ストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知した。
しかし、これに限らず、たとえば、報知制御手段82は、特殊遊技中は、逆押しすると3個の「赤7」が直線上に揃い得るリプレイに当選したときは、ストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知するが、逆押しすると「赤7」がテンパイし得るが3個は揃わないリプレイに当選したときは、ストップスイッチ42を逆押しで操作すべき旨を報知しないようにしてもよい。
【0269】
(15)本実施形態では、ペナルティモードにおいて順押しで3遊技消化したことを、ペナルティモードの解除条件に設定した。
しかし、これに限らず、たとえば、ペナルティモードにおいて順押し又は順挟みで5遊技消化したこと等、ペナルティモードの解除条件は、種々設定することができる。
【0270】
(16)本実施形態では、信号出力モードの押し順不問遊技において、ストップスイッチ42が信号出力押し順で操作されたときは、メイン制御手段50は、サブ遊技状態がAT遊技中であると判断して、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信した。
しかし、これに限らず、たとえば、通常モードから信号出力モードに移行したときは、メイン制御手段50は、信号出力押し順で操作されることを要することなく、サブ遊技状態がAT遊技中であると判断して、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信するようにしてもよい。
【0271】
(17)たとえば、RT1遊技、RT2遊技、RT3遊技等の複数のRT遊技を設けて、特定のRT遊技に移行したときにAT遊技を開始するとともに、特定のRT遊技が終了したときにAT遊技を終了するようにしてもよい。すなわち、メイン遊技状態とサブ遊技状態とが一対一で対応するようにしてもよい。
【0272】
この場合、特定のRT遊技に移行したことは、メイン制御手段50側で把握できる。すなわち、AT遊技の開始条件を満たしたことを、メイン制御手段50が判断できる。
このため、特定のRT遊技に移行したときは、メイン制御手段50は、当該遊技で、AT遊技が実行されたことを示す遊技履歴信号を外部端子基板100に対して送信するとともに、報知制御手段82は、信号出力モードに誘導しないことに決定して、信号出力押し順を報知しないようにすることができる。
【0273】
(18)本実施形態では、非内部中遊技でリプレイに当選したときは、いずれの押し順であってもリプレイが入賞するものの、押し順によって有効ラインLに停止する図柄の組合せが異なる。たとえば、非内部中遊技で第11リプレイに当選したときは、第1停止が左であればリプレイ10に対応する図柄の組合せが、第1停止が中であればリプレイ14に対応する図柄の組合せが、第1停止が右であればリプレイ24に対応する図柄の組合せが、それぞれ有効ラインLに停止可能になる。
【0274】
しかし、これに限らず、たとえば、非内部中遊技でリプレイに当選したときは、いずれの押し順であっても、常に、リプレイ01に対応する「RP1/RP2/RP3」−「RP1/RP2/RP3」−「RP1/RP2/RP3」が有効ラインLに停止するようにしてもよい。すなわち、非内部中遊技でリプレイに当選したときは、左第1停止でストップスイッチ42を操作しても左リール31の「チェリー」が中段に停止することはなく、また、逆押しでストップスイッチ42を操作しても3個の「赤7」が直線上に揃うこともないようにしてもよい。
【0275】
(19)本実施形態では、リプレイC群に当選した遊技において、中第1停止でストップスイッチ42を操作したときは、常に、リプレイ14に対応する図柄の組合せが有効ラインLに停止するようにした。しかし、このようにすると、熟練者には、左第1停止で「チェリー」が停止表示可能なリプレイに当選した遊技であることがわかってしまう。
【0276】
そこで、たとえば、全てのリプレイにリプレイ01を重複当選させる。そして、リプレイに当選した遊技において、左第1停止及び逆押し以外の押し順でストップスイッチ42を操作したとき、すなわち、特徴的な停止出目が出現し得る押し順以外の押し順でストップスイッチ42を操作したときは、常に、リプレイ01に対応する「RP1/RP2/RP3」−「RP1/RP2/RP3」−「RP1/RP2/RP3」が有効ラインLに停止するようにする。そうすると、特徴的な停止出目が出現し得るリプレイに当選した遊技であることが熟練者にもわからないようにすることができる。
【0277】
(20)本実施形態では、メイン制御手段50側では、モード制御手段70が、左第1停止に対して、モード移行させない標準押し順又は一般移行押し順を割り当てるとともに、それ以外の押し順に対して、ペナルティ押し順を割り当てるようにした。また、サブ制御手段80側では、報知制御手段82が、押し順を報知していないときに中又は右第1停止でストップスイッチ42が操作されると、ペナルティとして、リプレイC群に当選してもAT抽選を行わないか、AT抽選の当選確率を通常よりも低くするようにした。
【0278】
ここで、メイン制御手段50側でペナルティを設定する押し順と、サブ制御手段80側でペナルティを設定する押し順とは、完全に一致するようにしてもよい。
しかし、これに限らず、たとえば、メイン制御手段50側でペナルティを設定する押し順の一部について、サブ制御手段80側でペナルティを設定してもよく、逆に、サブ制御手段80側でペナルティを設定する押し順の一部について、メイン制御手段50側でペナルティを設定してもよい。
<付記>
本願の出願当初の請求項に係る発明(当初発明)が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。
(1)当初発明が解決しようとする課題
メイン遊技状態(RT遊技)を移行させなければ、リプレイの当選確率を変えることができないので、特殊リプレイが出現しやすい状態と出現しにくい状態とを作り出すことができない。
したがって、当初発明が解決しようとする課題は、メイン遊技状態(RT遊技)を移行させることなく、特殊リプレイが出現しやすい状態と出現しにくい状態とを作り出すことである。
(2)当初発明に係る課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、役を構成する図柄を含む複数種類の図柄を表示した複数(左、中、右の3個)のリール(31)と、各前記リールごとに設けられ、対応する前記リールを停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチ(42)と、前記ストップスイッチが操作されたときに前記リールを停止制御するリール制御手段(64)と、通常モード、及び前記通常モードよりも遊技者にとって不利なペナルティモードとを有し、これらの間の移行を制御するモード制御手段(70)とを備え、遊技には、前記ストップスイッチの押し順によって遊技者の受ける利益を異ならせる押し順遊技と、前記ストップスイッチの押し順がいずれの押し順であっても遊技者の受ける利益を同一にした押し順不問遊技とを有し、前記リール制御手段は、前記押し順遊技では、前記ストップスイッチの押し順に応じて利益が異なる図柄の組合せを停止表示させ、前記押し順不問遊技では、前記ストップスイッチの押し順にかかわらず利益が同一の図柄の組合せを停止表示させるように前記リールを停止制御し、前記通常モードの前記押し順不問遊技において、前記ペナルティモードに移行させない標準押し順(左中右、左右中)と、前記ペナルティモードに移行させるペナルティ押し順とが割り当てられ、前記モード制御手段は、前記通常モードの前記押し順不問遊技において、前記ストップスイッチが前記ペナルティ押し順で操作されたときは、前記ペナルティモードに移行させ、前記ペナルティモードに移行したときは、前記ペナルティモードの解除条件を満たすまで前記ペナルティモードを継続するように制御し、前記押し順不問遊技は、役の抽選で役抽選結果A(リプレイA群、リプレイC群)となった場合を含み、前記リール制御手段は、役抽選結果Aとなった場合において、前記ストップスイッチが前記標準押し順で操作されたときは、図柄の組合せP(「RP1」−「RP1」−「RP1」等)を停止表示可能に前記リールを停止制御し、前記ストップスイッチが前記標準押し順以外の特定押し順(右中左)で操作されたときは、図柄の組合せQ(「赤7」−「赤7」−「赤7」等)を停止表示可能に前記リールを停止制御し、役抽選結果Aとなったときは、前記標準押し順及び前記特定押し順以外の押し順に対して、前記ペナルティ押し順が割り当てられ、前記ストップスイッチの押し順の報知を制御する報知制御手段(82)を備え、前記報知制御手段は、前記特定押し順を報知するか否かを決定するとともに、前記特定押し順を報知することに決定した場合において、役抽選結果Aとなったときは、前記特定押し順を報知し、図柄の組合せQの停止表示の結果に基づいて遊技者に対して特典(AT遊技の実行権利)を付与することを特徴とするスロットマシンである。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、前記押し順不問遊技は、役の抽選で役抽選結果B(リプレイB群、リプレイD群)となった場合を含み、前記リール制御手段は、役抽選結果Bとなった場合において、前記ストップスイッチが前記標準押し順で操作されたときは、図柄の組合せPを停止表示可能に前記リールを停止制御し、前記ストップスイッチが前記特定押し順で操作されたときは、図柄の組合せQの一部が形成されているものの図柄の組合せQとは異なる図柄の組合せR(「赤7」がテンパイするものの、「赤7」−「赤7」−「赤7」にはならない停止出目)を停止表示可能に前記リールを停止制御し、前記報知制御手段は、前記特定押し順を報知することに決定した場合は、役抽選結果Aとなったとき及び役抽選結果Bとなったときの双方で、前記特定押し順を報知することを特徴とするスロットマシンである。
(作用)
当初発明においては、押し順不問遊技で、標準押し順と、ペナルティ押し順とが割り当てられる。
また、押し順不問遊技には、役抽選結果Aとなった場合が含まれる。
さらにまた、役抽選結果Aとなった場合において、ストップスイッチを標準押し順で操作したときは、図柄の組合せPが停止表示可能となり、ストップスイッチを特定押し順で操作したときは、図柄の組合せQが停止表示可能となる。
さらに、役抽選結果Aとなったときは、標準押し順及び特定押し順以外の押し順に対して、ペナルティ押し順が割り当てられる。
また、押し順不問遊技で、ストップスイッチを標準押し順で操作したときは、図柄の組合せQが停止表示されることはなく、ペナルティモードに移行することもない。
さらにまた、押し順不問遊技で、ストップスイッチをペナルティ押し順で操作したときは、通常モードよりも遊技者にとって不利なペナルティモードに移行する。そうすると、ペナルティモードの解除条件を満たすまで、ペナルティモードが継続する。
さらに、特定押し順を報知することに決定した場合において役抽選結果Aとなったときは、特定押し順を報知する。このとき、ストップスイッチを特定押し順で操作すると、図柄の組合せQが停止表示可能となる。そして、図柄の組合せQの停止表示の有無や回数に応じて、遊技者に対して特典を付与する。
(当初発明と実施形態との関係)
実施形態では、押し順遊技は、役の抽選で第1〜第56ベル(押し順ベル)に当選した遊技に相当し、押し順不問遊技は、役の抽選で第1〜第27リプレイ(押し順不問リプレイ)に当選した遊技に相当する。
(3)当初発明の効果
当初発明によれば、押し順不問遊技で、ストップスイッチを標準押し順で操作すると、図柄の組合せQが停止表示されることはなく、ペナルティモードに移行することもない。
さらにまた、押し順不問遊技で、ストップスイッチをペナルティ押し順で操作すると、ペナルティモードに移行して、通常モードよりも遊技者にとって不利になる。
さらに、役抽選結果Aとなった遊技で、特定押し順が報知されたときに、ストップスイッチを特定押し順で操作すると、図柄の組合せQが停止表示可能となる。
このため、特定押し順の報知がないときは、ペナルティ回避のために遊技者に標準押し順を選択させるようにしつつ、特定押し順の報知の有無により、メイン遊技状態(RT遊技)を移行させることなく、図柄の組合せQ(「赤7」が揃うリプレイ)が出現しやすい状態と出現しにくい状態とを作り出すことができる。