(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記吐出端は、前記吸引経路内を前記マウスピース側からみたとき、前記ヒータによって隠れるべく位置付けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル吸引器。
前記ヒータは、その外面の加熱温度を前記印加電圧及び前記外面からの熱放射のみにより、前記吐出溶液の霧化に要求される所定の温度範囲に維持する内部構造を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル吸引器。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1を参照すると、一実施例のエアロゾル吸引器10は両端が開口した円筒形状のアウタチューブ12と、このアウタチューブ12の基端に分離可能に接続されたマウスピース14とを含む。これらアウタチューブ12及びマウスピース14は耐熱性を有した合成樹脂からそれぞれ形成されている。アウタチューブ12はその先端にリッド16を備え、このリッド16はアウタチューブ12から取り外し可能である。
【0015】
アウタチューブ12内には電源としての電源ユニット18、溶液供給源としての液タンク20及びインナチューブ22が収容されている。これら電源ユニット18、液タンク20及びインナチューブ22はアウタチューブ12の軸線上にリッド16側から順次配置されている。インナチューブ22はマウスピース14に連通している。
【0016】
電源ユニット18及び液タンク20は交換可能であり、これら電源ユニット18及び液タンク20の交換はアウタチューブ12からリッド16が取り外されることによって実施される。
電源ユニット18は電池ホルダ24と、この電池ホルダ24に保持された1本の市販の電池、例えば単三電池26とを含む。この電池26は1.5Vの公称電圧を有し、アウタチューブ12の軸線上に配置されている。
【0017】
液タンク20は
図2により具体的に示されている。
液タンク20は円筒形状のタンクケーシング28を含む。このタンクケーシング28の外周面には複数のリブが形成されている。これらリブはタンクケーシング28の周方向に間隔を存して配置され、そして、電池ユニット18側のタンクケーシング28の端部を除きタンクケーシング28の軸方向に延びている。
【0018】
上述したリブはタンクケーシング28の外面とアウタチューブ12の内面との間に複数の軸方向通路27(
図1参照)を形成し、一方、タンクケーシング28の前記端部とアウタチューブ12の内面とに間に環状室29(
図1参照)を確保する。この環状室29は軸方向通路27に接続されている。
【0019】
タンクケーシング28内にはチューブコイル30が収容されている。このチューブコイル30はアウタチューブ12の軸線方向に延び、開口された両端を有する。チューブコイル30の一端からはタンクケーシング28の外面まで導入管路32が延び、この導入管路32はアウタケーシング28の外面にて開口し、前述した環状室29に接続されている。更に、導入管路32には逆止弁34が配置され、この逆止弁34はチューブコイル30の一端に向けてのみ開く。
【0020】
一方、チューブコイル30の他端からは送出管路36が延び、この送出管路36はジョイント38を介してキャピラリ管40に接続されている。このキャピラリ管40はタンクケーシング28から前述したインナチューブ22内に突出し、インナチューブ22の軸線上に位置付けられている。キャピラリ管40の突出端は吐出端42を形成し、この吐出端42はマウスピース14に向けて開口している。更に、送出管路36にも逆止弁44が配置されており、この逆止弁44はキャピラリ管40に向けてのみ開く。
【0021】
液タンク22の内部流路(導入管路32、チューブコイル30及び送出管路36)及びキャピラリ管40内はエアロゾル化すべき溶液で満たされ、溶液はキャピラリ管40の吐出端42に達している。ここで、溶液は例えばプロピレングリコールやグリセリン等を含むことができる。
【0022】
図1から明らかなようにインナチューブ22は液タンク20からマウスピース14に向けて延び、吸収スリーブ48に接続されている。この吸収スリーブ48はインナチューブ22と同軸上に位置付けられ、インナチューブ22の内容と同一の内径を有する。なお、インナチューブ22及び吸収スリーブ48を囲むアウタチューブ12の部位の厚さは電源ユニット18や液タンク20を囲むアウタチューブ12の部位の厚さよりも厚い。
【0023】
詳しくは、インナチューブ22は例えばステンレス鋼又はセラミックから形成されている。一方、吸収スリーブ48は例えば、前述した溶液を吸収可能な紙管や中空筒形状のペーパフィルタによって形成されている。このような吸収スリーブ48は要求される溶液の吸収量を十分にカバーするだけの容積を有する。
【0024】
一方、
図1に示されているように、アウタチューブ12には複数の大気ポート50が形成されている。これら大気ポート50は例えば液タンク20に隣接し、アウタチューブ12の周方向に間隔を存して配置されている。大気ポート50はアウタチューブ12の外周面からインナチューブ22を貫通して延びている。大気ポート50はアウタチューブ12の外周面に開口した大気開放口52を提供する一方、前述した軸方向通路27を経て環状室29に接続されている。
【0025】
それ故、大気ポート50及びインナチューブ22は大気開放口52とマウスピース14とを接続する吸引経路を形成する。また、大気ポート50は環状室29内を大気圧に維持し、この結果、液タンク20内の溶液は導入管路32の開口端を通じて大気圧を常時受ける状態にある。
【0026】
今、ユーザがマウスピース14を通じてインナチューブ22内の空気を吸引したとき、インナチューブ22内の圧力は負圧になり、インナチューブ22内に大気ポート50を通じて外気が導入される。このような外気の導入は、前述した吸引経路内にマウスピース14に向かう空気の流れを発生させる。
【0027】
インナチューブ22内の負圧はキャピラリ管40の吐出端42から吸引経路即ち、インナチューブ22内に溶液を吐出させ、ここでの溶液の吐出量は負圧の強さによって決定される。一方、吐出された溶液の分だけキャピラリ管40には液タンク20から溶液が補給される。前述したように液タンク20内の溶液は大気圧を常時受けているので、溶液の補給に伴い、液タンク20の内部流路内の溶液は、キャピラリ管40に向けて移動する。
【0028】
インナチューブ22には円筒形状のヒータ56が配置されており、このヒータ56は吸引経路内に発生される空気の流れでみて、キャピラリ管40の吐出端42の直下流に位置付けられている。
図3に示されるように、インナチューブ22の内径及びキャピラリ管40の内径がそれぞれD
IT,D
CTで示されるとき、ヒータ56の外径D
Oはインナチューブ22の内径D
ITよりも小さく且つキャピラリ管40の内径D
CT又は直径よりも大である。
【0029】
即ち、外径D
Oは以下の関係を満たしている。
D
IT>D
O>D
CT ……(1)
ヒータ56はインナチューブ22をその直径方向に貫通し、インナチューブ22の軸線と直交する軸線を有する。ヒータ56の両端はアウタチューブ12に支持されている。
【0030】
それ故、前述したようにキャピラリ管40がインナチューブ22の軸線上に位置付けられていることを考慮すれば、インナチューブ22の下流端からヒータ56をみたとき、キャピラリ管40の吐出端42はヒータ56によって隠される。換言すれば、吐出端42の横断面はヒータ56の外面上に完全に投影可能である。
【0031】
更に、前述したように吐出端42から溶液が吐出されるとき、吐出された溶液は吐出端42にて液滴を形成し、この液滴の最大径はキャピラリ管40の内径D
CTによって決定される。ここで、液滴の最大径がD
MAXで示されるとき、吐出端42とヒータ56との間の間隔Zは以下の関係を有する。
D
MAX>Z>D
CT ……(2)
【0032】
それ故、吐出端42から溶液が吐出されたとき、吐出溶液はヒータ56の外面にて確実に受け止められる。
以下の表1は、溶液がプロピレングリコール(PG:密度1.036g/mm
2)である場合、キャピラリ管42の内径D
CT及びインナチューブ22内に発生される空気の吸引量に対し、液滴における吐出量、吐出体積及び径の関係を示す。
【0033】
【表1】
【0034】
図3に示された液タンク20は、既に説明した液タンクの構造とは相違する構造を有する。具体的には、
図3の液タンク20はコイルチューブ30に代えてジグザグ状に延びる内部流路30aを有する。このことは、コイルチューブ30が液タンク20にとって必須ではないことを意味する。
【0035】
ヒータ56の構造に関し、以下に詳述する。
ヒータ56は例えば抵抗発熱要素としてのニクロム線58と、このニクロム線58を覆う円筒形状のシース要素60とを含む。本実施例の場合、
図3から明らかなようにニクロム線58はシース要素60をこのシース要素60の軸線方向に3回貫通し、シース要素60の両端からそれぞれ突出した2つの端を有する。
【0036】
図4に示されるようにニクロム線58は前述した電池26に給電回路63を介して直列に接続され、この給電回路63はスイッチ64を有する。
図1に給電回路63及びスイッチ64は示されていないが、給電回路63及びスイッチ64はアウタチューブ12の内面に配置され、そして、アウタチューブ12はその外面にスイッチ64を操作するプッシュボタン(図示しない)を有する。
【0037】
シース要素60はアルミナや窒化ケイ素等のセラミックから形成され、ヒータ56の外面を提供する。更に、
図4から明らかなようにシース要素60の外面にはその一部に例えば環状溝62が形成され、この環状溝62に濡れ増加要素としてのリング状の耐熱性ネット64が保持されているのが好ましい。このネット64はキャピラリ管40の吐出端42と正対し、前述した間隔Zは吐出端42とネット64との間にて規定される。
【0038】
上述したシース要素60はニクロム線58を保護するばかりでなく、ニクロム線58とネット64とを熱的に接続する。詳しくは、電池26が使用可能な状態にあって、1〜1.5Vの電圧をニクロム線58に印加するとき、シース要素60はニクロム線58が発生した熱をヒータ56の外面に速やかに伝達し、ヒータ56の外面の加熱温度を溶液の霧化に要求される温度範囲内に維持する機能を有する。即ち、ニクロム58及びシース要素60はヒータ56の外面の加熱温度を前記温度範囲に維持する内部構造を提供し、このため、シース要素60は所定の厚み及び容積を有する。
【0039】
次に、
図5〜
図9を参照しながら一実施例に係るエアロゾル吸引器の動作原理を説明する。なお、
図5〜
図9中、ヒータ56のネット64は省略されている。
図5は前述した給電回路63のスイッチ64がオン操作され、エアロゾル吸引器が使用可能な状態を示す。この状態にあるとき、ヒータ56の外面の加熱温度は要求される温度範囲内に速やかに維持され、且つ、前記(2)式の関係が満たされていることで、キャピラリ管40内の溶液がヒータ56からの輻射熱を受けて霧化することはない。即ち、エアロゾルは発生されない。
【0040】
しかしながら、
図5に示す状態からエアロゾル吸引器がユーザによりマウスピース14を通じて吸引されたとき、前述したようにキャピラリ管40の吐出端42から溶液が吐出される。ここで、キャピラリ管40とヒータ56との間には前述の(1),(2)式の関係が達成されているので、
図6及び
図7に示されるように吐出溶液Lはヒータ56の外面に確実に受け止められる。ここで、ヒータ56の外面に前述したネット64が備えられている場合、吐出溶液はネット64に受け止めら
れ、このネット64上にて延び広がる。
【0041】
このとき、ヒータ56の外面の加熱温度は前述の温度範囲内に既に維持されていることから、吐出溶液Lはヒータ56により加熱されることで直ちに霧化し、これにより、インナチューブ22内にエアロゾルXが発生する。それ故、ユーザはマウスピース14を通じてエアロゾルXを吸引することができる。
【0042】
また、ヒータ56がネット64を有している場合、ネット64は、吐出溶液Lに対するヒータ56の濡れ性を増加させることから、吐出溶液Lを広い領域にて霧化させ、速やかなエアロゾルの発生を達成する。
更に、ユーザが吸引動作を停止すれば、キャピラリ管40の吐出端42からの溶液の吐出は直ちに停止される。前述の説明から明らかなように吐出端42とヒータ56の外面との間の間隔Zは少なくともキャピラリ管40の内径D
CTよりも広いので、ヒータ56の外面の加熱温度が前述の温度範囲に維持されている限り、吐出端42内の溶液がヒータ56からの輻射熱を受けて霧化することもない。
【0043】
それ故、ユーザの吸引動作の停止と同時に、エアロゾルの発生も停止され、キャピラリ管40内の溶液が浪費されることもない。
この結果、ユーザは吸引動作を行う毎にエアロゾルを確実に吸引することができ、ユーザが吸引するエアロゾルの吸引量は、ユーザの吸引動作の強さ及び吸引動作の期間によって決定される。
【0044】
一方、ヒータ56の外面の加熱温度が前述の温度範囲に維持されているとしても、前述の(2)式の関係が満たされず、間隔Zが溶液の液滴の最大径D
MAXよりも大であれば、
図8に示されるように吐出溶液Lはヒータ56の外面に受け止められず、インナチューブ22の内面に落下する。この場合、吐出溶液Lは霧化されず、ユーザはエアロゾルを吸引することができない。
【0045】
逆に、間隔Zがキャピラリ管40の内径D
CTよりも狭ければ、
図9に示されるようにキャピラリ管40内の溶液がヒータ56からの輻射熱によって霧化される虞がある。この場合、前述したようにユーザの吸引動作とは無関係にエアロゾルXが発生し、液タンク20内の溶液が浪費される。
【0046】
それ故、本実施例のエアロゾル吸引器とって、(1),(2)式の関係が満たされていることは勿論、ヒータ56の外面の加熱温度が適切な温度範囲に維持されていなければ、吐出溶液Lの霧化、即ち、エアロゾルの発生が不能になるか、又は、溶液の浪費を避けることができない。
【0047】
具体的には、(1),(2)式の関係が満たされ、且つ、溶液がプロピレングリコールである場合、ヒータ56の外面の加熱温度には180〜280℃の温度範囲内の温度が要求される。
【0048】
本実施例の場合、エアロゾル吸引器はニクロム線58の発熱を制御する制御回路を含んでいない。それ故、ヒータ56の外面の加熱温度が前述の温度範囲に維持されるためには、シース要素60の厚み(容積)が適切に設定されていなければならない。
【0049】
ここで、シース要素60の厚みが増加すればする程、ニクロム線58からシース要素60を経てヒータ56の外面に到達する熱の移動速度に遅れが生じ、一方、シース要素60における外表面の面積が増加することから、シース要素60からの熱放射量の増加を招く。即ち、シース要素60の厚みが増加すればする程、ヒータ56の外面の加熱温度が低下すると考えられる。
【0050】
このようなヒータ56の外面の加熱温度の低下を確認するため、本発明者等はシース要素60の厚みのみが異なるヒータ56
A〜56
Gをそれぞれ準備した。ここで、ヒータ56
A〜56
Gにおけるシース要素60の厚みはヒータ56
A〜56
Gの順に一定の増分ずつ増加されている。
【0051】
図10はヒータ56
X(XはA〜Gの何れを示す)のための加熱試験装置を示す。
この加熱試験装置はヒータ56
Xに電圧を印加する給電回路66を含み、この給電回路66は、印加電圧を可変可能な直流電源68、シャント抵抗70(1mΩ)及び電圧計72を含み、ヒータ56
Xはシャット抵抗70と直列に接続されている。
【0052】
更に、加熱試験装置は温度センサ74を含み、この温度センサ74はヒータ56
X、即ち、そのシース要素60の外面の温度を測定可能である。具体的には、温度センサ74はK熱電対を含む。
【0053】
図10に示されるように給電回路66にヒータ56
Xが接続されたとき、ヒータ56
Xのニクロム線58に直流電源68から電圧が印加され、ニクロム線58は発熱する。ニクロム線58が発生した熱はシース要素60内を移動し、シース要素60の温度を上昇させる一方、シース要素60の外面から周囲に放出される。
【0054】
この結果、シース要素60の外面の加熱温度は、ニクロム線58の発熱量とシース要素60からの放出熱量との間の差によって決定され、また、シース要素60の外面の温度上昇速度はシース要素60内を伝達される熱の移動速度によって決定される。
【0055】
ヒータ56
Xの加熱試験を実施するにあたり、直流電源68は、ニクロム線58への印加電圧を0.8Vから1.6Vの範囲内にて順次変更しながらニクロム線56に電圧を印加し、一方、温度センサ74はニクロム線58の印加された電圧毎にシース要素60の外面の加熱温度を測定する。測定結果は
図11に示されている。
【0056】
図11から明らかなようにヒータ56
Xは、ニクロム線58に対する印加電圧が高くなればなる程、シース要素60の外面は高い温度に加熱される。
しかしながら、単三電池26の通常の使用状態にて、単三電池26の印加電圧が1.0V〜1.5Vであることを考慮すれば、ヒータ56
Fのみがシース要素60の外面の加熱温度を前述した温度範囲(180〜280℃)に維持することができる。
【0057】
このことは、本実施例のヒータ56としてヒータ56
Fが使用されば、エアロゾル吸引器10はニクロム線58への印加電圧を制御する制御回路を必要とすることなく、ヒータ56の外面の加熱温度を前述した温度範囲に維持可能であることを意味する。
【0058】
また、このようにエアロゾル吸引器10に制御回路が不要であれば、電池26の負荷が軽減され、エアロゾル吸引器10の長期に亘る使用が可能となる。更に、電池26の使用は、エアロゾル吸引器10の小型化又はスリム化を実現し、エアロゾル吸引器の利便性を向上させる。
【0059】
一方、電池26の電圧低下に起因してヒータ56の外面の加熱温度が前記温度範囲よりも低い状況下にて、ユーザが吸引動作を行うと、キャピラリ管40から吐出された溶液の霧化が不十分となり、吐出溶液の一部がインナチューブ22の内面に付着する虞がある。
【0060】
更には、ヒータ56の外面の加熱温度が前記温度範囲内に維持されていても、発生されたエアロゾルがインナチューブ22の内面にて凝集し、インナチューブ22の内面に溶液が付着することも考えられる。
このような付着溶液はユーザの吸引動作に伴い、マウスピース14に向けて移動し、ユーザの口腔内に流入する恐れがある。
【0061】
しかしながら、インナチューブ22とマウスピース14との間に紙管やペーパフィルタから形成された吸収スリーブ48が配置されているので、付着溶液がマウスピース14に向けて移動しても、付着溶液は吸収スリーブ48に確実に吸収され、ユーザの口腔内に溶液を流入することはない。
【0062】
本発明は上述した一実施例のエアロゾル吸引器10に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、ヒータ56に関し、抵抗発熱要素はニクロム線に限られるものではなし、ヒータ56の横断面は円形に限らず、楕円又は多角形等の形状であってもよい。
【0063】
シース要素60は金属から形成されていてもよいし、前述したネット64に代えて、少なくとも前述した吐出溶液を受け止める部位に例えば
図12に示されるような粗い外面66を有することができる。例えば、粗い外面62はシース要素60の軸線方向に間隔を存して並ぶ多数の狭い環状溝によって形成され、このような環状溝はシース要素60の外面66に吐出溶液が受け止められたとき、ネット64と同様に吐出溶液を延び広げる働きをなす。
【0064】
更には、ヒータ56のシース要素60及びインナチューブ22が共に同一のセラミックからなる場合、これらシース要素60及びインナチューブ22は一体成形品として形成されているのが望ましく、これにより、エアロゾル吸引器の部品点数を削減することができる。