特許第5717366号(P5717366)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5717366
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】電算機室の空調システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 3/044 20060101AFI20150423BHJP
   F24F 13/068 20060101ALI20150423BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20150423BHJP
【FI】
   F24F3/044
   F24F13/068 A
   F24F13/068 B
   G06F1/00 360Z
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2010-153208(P2010-153208)
(22)【出願日】2010年7月5日
(65)【公開番号】特開2011-27400(P2011-27400A)
(43)【公開日】2011年2月10日
【審査請求日】2013年4月1日
(31)【優先権主張番号】特願2009-158672(P2009-158672)
(32)【優先日】2009年7月3日
(33)【優先権主張国】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】新日鉄住金エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】中谷 博
【審査官】 渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/139559(WO,A1)
【文献】 特開2006−064303(JP,A)
【文献】 実開昭56−029732(JP,U)
【文献】 特開平04−076326(JP,A)
【文献】 特開2008−192768(JP,A)
【文献】 特開2006−301758(JP,A)
【文献】 特開2008−002690(JP,A)
【文献】 特開2004−232927(JP,A)
【文献】 特開平10−214137(JP,A)
【文献】 特開平11−063577(JP,A)
【文献】 特開2009−140421(JP,A)
【文献】 特開2007−285082(JP,A)
【文献】 特開2009−079890(JP,A)
【文献】 特開2005−005651(JP,A)
【文献】 特表2006−507676(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 3/044
F24F 13/068
G06F 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床、天井および壁で囲まれるとともに並設される複数列の電算機ラックを収容する電算機室の内部温度を調整する電算機室の空調システムであって、
前記複数列の電算機ラックのうち、所定列の電算機ラックの一方側に形成されて当該電算機ラックに給気する給気空間と、
前記所定列の電算機ラックの他方側に形成されて当該電算機ラックから排気される排気空間と、
記給気空間に空気を供給する給気ダクトと、
記排気空間の空気を回収する排気ダクトと、
前記排気ダクトで回収した空気を前記給気ダクトに送って前記排気空間から前記給気空間に空気を循環させる循環手段と、
前記給気空間における前記電算機ラックの一方側面に対向するかまたは前記排気空間における前記電算機ラックの他方側面に対向して設けられる冷却手段とを備え
前記給気ダクト、前記排気ダクトおよび前記循環手段は、前記給気空間の上部に位置する天井裏空間および下部に位置する床下空間のうちのいずれか一方にまとめて設けられ、
前記給気ダクトと前記排気ダクトとは、前記複数列の電算機ラックの並設方向に交互に位置し、
前記給気ダクトは、当該給気ダクトに隣り合う二つの前記排気ダクトから供給される空気を前記給気空間へ給気する共用の給気口を有し、
前記排気ダクトは、当該排気ダクトに隣り合う二つの前記給気ダクトへ供給する空気を前記排気空間から回収する共用の回収口を有する
ことを特徴とする電算機室の空調システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電算機室の空調システムにおいて、
前記複数列の電算機ラックは、隣り合う他の電算機ラックと互いの一方側の側面を対向させ、かつ互いの他方側の側面を対向させて並設されていることを特徴とする電算機室の空調システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電算機室の空調システムにおいて、
前記電算機ラックと前記天井とが所定距離を隔てて離隔され、当該離隔部分には、前記
給気空間と前記排気空間とを遮蔽する遮蔽手段が設けられていることを特徴とする電算機室の空調システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の電算機室の空調システムにおいて、
前記冷却手段は、前記排気空間における前記電算機ラックの他方側面に対向して設けられ、前記給気空間は、当該電算機ラックのメンテナンス用の空間とされていることを特徴とする電算機室の空調システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の電算機室の空調システムにおいて、
前記給気ダクト、前記排気ダクトおよび前記循環手段は、前記天井裏空間に設けられていることを特徴とする電算機室の空調システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の電算機室の空調システムにおいて、
前記冷却手段は、前記床上を移動可能な移動手段と、当該冷却手段に冷媒またはエネルギーを供給する供給源との接続および分離を切り替え可能な接続手段とを有して構成されていることを特徴とする電算機室の空調システム。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載の電算機室の空調システムにおいて、
前記電算機ラックと前記冷却手段とが接続ダクトで接続されていることを特徴とする電算機室の空調システム。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の電算機室の空調システムにおいて、
前記冷却手段は、前記電算機ラックに収容される複数の電算機に対応した複数のファンを有し、当該複数のファンが個別に風量制御可能に構成されていることを特徴とする電算機室の空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データセンター等で利用される電算機室の空調システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、サーバ装置などのコンピュータ機器は、ラックに収容されて電算機室に集約的に設置されることが一般的であり、電算機室としては、列状に配置した複数のラックを支持するとともに通気可能な二重床を備え、壁や天井などによって外部空間と仕切られている。このような電算機室の空調システムとして、大型の空気調和装置を用いたものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の空調システムでは、電算機室の外に空気調和装置を設けておき、空気調和装置からの冷風を二重床と床スラブとの間に流入させるとともに、二重床から電算機室内に吹き出させることによって、機器に冷風を送り込むような方式が採用されている。機器を搭載したラックは、例えば、その前面から冷風を給気して背面などから排気する。このように機器を冷却して排気された空気は、ラックの上方の空間や天井裏を介して空気調和装置に吸引され、再び冷却されてから二重床下を介して電算機室に循環されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−64303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の空調システムでは、大型の空気調和装置が必要であるとともに、電算機室の構造としても二重床を構築する必要があるため、設置のためのイニシャルコストが増大するという問題がある。さらに、室外に設置した空気調和装置からの冷風を二重床下の空間を介して電算機室内に送り込むとともに、ラックから排気された空気を電算機室から再び空気調和装置に戻すために、大量の冷風や排気を長距離に渡って搬送するための動力が必要となり、ランニングコストも増大するという問題がある。また、冷風や排気が長距離に渡って搬送されることから、空気調和装置からの距離が近いラック列と遠いラック列とができてしまい、特に距離が遠いラック列において偏熱が生じることで冷却効率が低下するという問題もある。
【0005】
本発明の目的は、大型の空気調和装置が不要でかつ電算機室の構造を簡単化してイニシャルコストが低減できるとともに、冷却効率を高めてランニングコストも低減することができる電算機室の空調システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電算機室の空調システムは、床、天井および壁で囲まれるとともに並設される複数列の電算機ラックを収容する電算機室の内部温度を調整する電算機室の空調システムであって、前記複数列の電算機ラックのうち、所定列の電算機ラックの一方側に形成されて当該電算機ラックに給気する給気空間と、前記所定列の電算機ラックの他方側に形成されて当該電算機ラックから排気される排気空間と、前記給気空間に空気を供給する給気ダクトと、前記排気空間の空気を回収する排気ダクトと、前記排気ダクトで回収した空気を前記給気ダクトに送って前記排気空間から前記給気空間に空気を循環させる循環手段と、前記給気空間における前記電算機ラックの一方側面に対向するかまたは前記排気空間における前記電算機ラックの他方側面に対向して設けられる冷却手段とを備え、前記給気ダクト、前記排気ダクトおよび前記循環手段は、前記給気空間の上部に位置する天井裏空間および下部に位置する床下空間のうちのいずれか一方にまとめて設けられ、前記給気ダクトと前記排気ダクトとは、前記複数列の電算機ラックの並設方向に交互に位置し、前記給気ダクトは、当該給気ダクトに隣り合う二つの前記排気ダクトから供給される空気を前記給気空間へ給気する共用の給気口を有し、前記排気ダクトは、当該排気ダクトに隣り合う二つの前記給気ダクトへ供給する空気を前記排気空間から回収する共用の回収口を有することを特徴とする。
【0007】
以上の本発明によれば、電算機ラックの一方側および他方側をそれぞれ給気空間および排気空間とし、給気空間の天井裏または床下に給気ダクトを設けるとともに、排気空間の天井裏または床下に排気ダクトを設けることで、従来のような二重床を構築する必要がなくなる。また、電算機ラックの一方側または他方側面に対向して冷却手段を設けることで、電算機ラックの近傍に設ける冷却手段を小型化することができ、従来のような大型の空気調和装置が不要にできるとともに、二重床を構築する必要がないことから、空調システム設置のイニシャルコストを低減させることができる。
また、電算機ラックの近傍に設けた冷却手段で空気を冷却するとともに、互いに近距離に設けられる給気ダクトと排気ダクトとを接続して排気空間から給気空間に循環手段で空気を循環させることで、冷却手段や循環手段に要する動力を小さくすることができ、空調システム設置のランニングコストを低減させることができる。
さらに、電算機ラックの近傍に設けた冷却手段で空気を冷却することで、複数列の電算機ラックごとの偏熱を防止して冷却効率を向上させることができ、冷却手段に要する動力をさらに低下させることができる。
【0008】
この際、本発明の電算機室の空調システムでは、前記複数列の電算機ラックは、隣り合う他の電算機ラックと互いの一方側の側面を対向させ、かつ互いの他方側の側面を対向させて並設されていることが好ましい。
このような構成によれば、隣り合う電算機ラックの一方側および他方側の側面同士を対向させることで、一方側の側面同士で挟まれた空間を給気空間とし、他方側の側面同士で挟まれた空間を排気気空間とすることができ、別途の仕切り壁などを設ける必要がなく、電算機室の構築にかかるイニシャルコストをさらに低減することができる
【0009】
さらに、本発明の電算機室の空調システムでは、前記電算機ラックと前記天井とが所定距離を隔てて離隔され、当該離隔部分には、前記給気空間と前記排気空間とを遮蔽する遮蔽手段が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、電算機ラックと天井とに隙間を設けて、この隙間(離隔部分)に設けた遮蔽手段で給気空間と排気空間とを遮蔽することで、電算機ラックへ供給する冷気とラックからの排気とが混合されず、ショートサーキットを防止して冷却効率を一層向上させることができる。また、電算機ラックの上面を直に天井と連結することも考えられるが、その場合には、ラック自体の熱が天井に伝達されることから、電算機室全体の温度が上がってしまうこととなるが、電算機ラックと天井とに隙間を設けることで、ラック自体の熱が天井に伝達されることがなく、電算機室全体の温度上昇を抑制して冷却効率の低下を防止することができる。
【0010】
また、本発明の電算機室の空調システムでは、前記冷却手段は、前記排気空間における前記電算機ラックの他方側面に対向して設けられ、前記給気空間は、当該電算機ラックのメンテナンス用の空間とされていることが好ましい。
このような構成によれば、排気空間における電算機ラックの他方側面に対向して冷却手段を設けることで、電算機ラックからの排気を直ぐに冷却手段で冷却し、この冷却した空気を排気ダクト、循環手段および給気ダクトを介して給気空間に供給することができる。従って、メンテナンス用の空間とした給気空間の温度を低く保つことができ、メンテナンス作業を快適に実施することができる。さらに、排気ダクト、循環手段および給気ダクトには冷却された空気が循環されることから、これらのダクトなどが加熱されることがなく、電算機室全体の温度上昇を抑制することができ、冷却効率をさらに向上させることができる。
【0011】
また、本発明の電算機室の空調システムでは、前記給気ダクト、前記排気ダクトおよび前記循環手段は、前記天井裏空間に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、天井裏空間に給気ダクト、排気ダクトおよび循環手段を設けることで、これらの設置やメンテナンスを容易に実施することができるとともに、床下に設置する場合と比較してイニシャルコストをより一層低減させることができる。また、給気ダクトや排気ダクト、循環手段が加熱されたとしても、その熱が給気空間や排気空間に伝達されにくくでき、電算機室全体の温度上昇を抑制して高い冷却効率を確保ことができる。
【0012】
また、本発明の電算機室の空調システムでは、前記冷却手段は、前記床上を移動可能な移動手段と、当該冷却手段に冷媒またはエネルギーを供給する供給源との接続および分離を切り替え可能な接続手段とを有して構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、冷却手段が移動手段を備えるとともに供給源との接続および分離が接続手段で切り替え可能に構成されていることで、冷却手段を容易に搬入または搬出することができるとともに、冷却対象の電算機ラックに応じて冷却手段を容易に移動させることができる。さらに、冷却対象の電算機ラックの稼働状況や温度に応じて冷却手段を設置または増設することもできるし、冷却する必要がない電算機ラックに対しては冷却手段を設置しないようにもできるなど、冷却手段の柔軟な運用が可能になり、電算機ラックや収容される電算機の稼働状況に応じて効率よく冷却することができ、省力化を図ることができる。
【0013】
また、本発明の電算機室の空調システムでは、前記電算機ラックと前記冷却手段とが接続ダクトで接続されていることが好ましい。
このような構成によれば、電算機ラックと冷却手段とを接続ダクトで接続する、すなわち冷却対象の電算機ラックごとに冷却手段を設置することで、その電算機ラックや収容される電算機の稼働状況に応じた個別冷却が可能になり、冷却効率を高めて一層の省力化を図ることができる。
【0014】
さらに、本発明の電算機室の空調システムでは、前記冷却手段は、前記電算機ラックに収容される複数の電算機に対応した複数のファンを有し、当該複数のファンが個別に風量制御可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、電算機ラックに収容される電算機ごとにファンを設置し、その風量を個別に制御することで、個々の電算機の稼働状況に応じた個別冷却が可能になり、冷却効率をさらに高めて省力化を促進させることができる。
【0015】
また、本発明の参考として、電算機室の空調システムは、床、天井および壁で囲まれるとともに並設される複数列の電算機ラックを収容する電算機室の内部温度を調整する電算機室の空調システムであって、前記複数列の電算機ラックのうち、所定列の電算機ラックの一方側に形成されて当該電算機ラックに給気する給気空間と、前記所定列の電算機ラックの他方側に形成されて当該電算機ラックから排気される排気空間と、前記給気空間の上部に位置する天井裏空間または下部に位置する床下空間に設けられて当該給気空間に空気を供給する給気ダクトと、前記排気空間の上部に位置する天井裏空間または下部に位置する床下空間に設けられて当該排気空間の空気を回収する排気ダクトと、前記排気ダクトで回収した空気を前記給気ダクトに送って前記排気空間から前記給気空間に空気を循環させる循環手段と、前記循環手段の給気ダクト側および排気ダクト側の少なくとも一方に設けられて循環する空気を冷却する冷却手段とを備えることを特徴とするものであってもよい。
このような電算機室の空調システムによっても、前述と同様に、従来のような大規模な二重床を構築する必要がなく、空調システム設置のイニシャルコストを低減させることができるとともに、冷却手段や循環手段に要する動力を小さくすることができ、空調システム設置のランニングコストを低減させることができる。
【0016】
上の電算機室の空調システムでは、前記冷却手段は、熱電素子を有して構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、熱電素子を有した冷却手段を用いることで、冷却水等の液状やガス状の冷媒を用いる必要がなくなることから、漏水やガス漏れ等による電算機への悪影響の可能性を排除することができる。さらに、熱電素子へ供給するエネルギーが電力であり、電源や電線等のエネルギー供給源を設置すればよいので、冷却水等を供給する場合と比較してエネルギー供給源の設置コストを抑制することができる。
【0017】
また、前述した電算機室の空調システムは、前記電算機ラック内部の温度または湿度、あるいは前記電算機ラック周辺の温度または湿度に応じて前記冷却手段および循環手段の少なくとも一方を駆動制御する制御手段を備えていることが好ましい。
このような構成によれば、電算機ラックの内部や周辺の温度や湿度に応じて冷却手段や循環手段を駆動制御することで、電算機ラックや収容される電算機の稼働状況に応じた個別冷却が可能になり、冷却効率をより一層高めて省力化を図ることができる。
【0018】
さらに、前述した電算機室の空調システムは、前記冷却手段および循環手段は、前記電算機ラックに収容された所定数の電算機ごとに設けられるとともに、各々の冷却手段および循環手段が前記制御手段によって個別に駆動制御されることが好ましい。
このような構成によれば、所定数の電算機ごとに冷却手段や循環手段を設けて個別に駆動制御することで、個々の電算機の稼働状況に応じて冷却することができ、冷却効率をさらに一層高めることができる。
【0019】
一方、本発明の建物は、前記いずれかの空調システムによって内部温度が調整される電算機室を備えることを特徴とする。
このような本発明によれば、前述した空調システムと同様に、大型の空気調和装置や二重床の設置が不要にできることから、空調システム設置のイニシャルコストを低減させることができるとともに、冷却手段や循環手段に要する動力を小さくしてランニングコストを低減させることができる。
【発明の効果】
【0020】
以上のような本発明の電算機室の空調システムによれば、給気空間および排気空間の上部または下部に給気ダクトおよび排気ダクトを設けることで、二重床を構築する必要がなくなるとともに、電算機ラックの近傍に冷却手段を設けることで冷却手段を小型化することができ、大型の空気調和装置や二重床の構築が不要にできることから、空調システム設置のイニシャルコストを低減させることができる。さらに、電算機ラックの近傍に冷却手段を設けるとともに、互いに近距離に設けられる排気ダクトから給気ダクトへ空気を循環させることで、冷却手段や循環手段に要する動力を小さくすることができるとともに、電算機ラックごとの偏熱を防止することができ、空調システム設置のランニングコストを低減させつつ冷却効率を向上させることができ。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態に係る空調システムを適用した電算機室の斜視図である。
図2】前記空調システムの概略構成図である。
図3】前記電算機室の横断面図である。
図4】前記電算機室の天井裏の平面図である。
図5】第1実施形態の変形例に係る空調システムの概略構成図である。
図6】前記空調システムにおける冷却手段の例を示す斜視図である。
図7】前記冷却手段の他の例を示す斜視図である。
図8】前記冷却手段のさらに他の例を示す斜視図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る空調システムを適用した電算機室の断面図である。
図10】第2実施形態の変形例に係る空調システムの断面図である。
図11】第2実施形態の他の変形例に係る空調システムの断面図である。
図12】第2実施形態の他の変形例に係る空調システムの断面図である。
図13】第2実施形態の他の変形例に係る空調システムの断面図である。
図14】第2実施形態の他の変形例に係る空調システムの断面図である。
図15】第2実施形態の他の変形例に係る空調システムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
【0023】
〔第1実施形態〕
図1図4において、本実施形態の空調システムを適用した電算機室MRは、建物の内部に設けられ、床スラブS、天井Cおよび壁Wで上下左右が囲まれるとともに、壁Wに設けられたドアDを介して電算機室MRに出入りできるように構成されている。この電算機室MRの内部には、サーバ装置などのコンピュータ機器を収容する電算機ラックRが複数列で並設されている。これら複数列の電算機ラックRは、その一方側側面であるラック前面R1同士を対向させるとともに、他方側側面であるラック背面R2同士を対向させた状態で、床スラブSに支持されて交互に配列されている。また、電算機ラックRの内部には、適宜な間隔で通気ファンRFが設けられ、ラック前面R1に設けられた吸気口RH1から取り込んだ空気を、ラック背面R2に設けられた排気口RH2から排気することで、電算機ラックR内部のコンピュータ機器を空冷によって冷却するようになっている。
【0024】
交互に配列された電算機ラックRに挟まれた空間のうち、対向するラック前面R1同士に挟まれた空間が電算機ラックRに給気する給気空間S1とされ、対向するラック背面R2同士に挟まれた空間が電算機ラックRから排気される排気空間S2とされている。電算機室MRにおける天井Cの上側である天井裏空間C1には、給気空間S1の上部に位置して当該給気空間S1に空気を供給する給気ダクトD1と、排気空間S2の上部に位置して当該排気空間S2の空気を回収する排気ダクトD2と、排気ダクトD2で回収した空気を給気ダクトD1に送って排気空間S2から給気空間S1に循環させる循環手段としての送風ファンFとが設けられている。給気ダクトD1および排気ダクトD2は、それぞれ電算機ラックRの列と平行に延びて形成され、天井Cには、給気ダクトD1と給気空間S1とを連通させる給気口H1と、排気ダクトD2と排気空間S2とを連通させる回収口H2とが、それぞれ適宜な間隔で設けられている。また、送風ファンFは、適宜な間隔(例えば、3m程度の間隔)で給気ダクトD1と排気ダクトD2とを接続して設けられている。
【0025】
排気空間S2には、電算機ラックRにおけるラック背面R2の排気口RH2に対向して冷却手段としての冷却パネルPが設けられている。この冷却パネルPは、電算機ラックRの列と平行に延びて設けられ、その表面には、電算機ラックRからの排気を通過させる図示しないフィンが設けられ、内部には、コイル状の冷媒管P1が連続的に設置されている。冷媒管P1は、その内部に冷媒ガスや冷媒液などの冷媒を通過させて電算機ラックRからの排気を冷却するもので、この冷媒管P1は、床スラブSの内部を通って電算機室MR外に設けられた熱交換器P2に接続されている。熱交換器P2は、冷媒管P1内の冷媒から熱を回収して冷却した冷媒を再び冷却パネルPに送るものであって、熱交換器P2には、図示しない冷却塔などが接続されている。
【0026】
また、電算機ラックRの上面と天井Cとは、所定距離を隔てて離隔されており、この離隔部分には、遮蔽手段としての遮蔽板Qが設けられている。この遮蔽板Qは、電算機ラックRの上面と天井Cとに渡って設けられ、給気空間S1と排気空間S2とを区画するものであって、電算機室MR内部において給気空間S1と排気空間S2との間で空気の流れが遮蔽されるようになっている。また、遮蔽板Qの材質としては、電算機ラックRの熱が天井Cに伝達されないような熱伝導率の低いもの、例えば、石膏ボードやウレタンフォームなどが利用可能である。
なお、給気空間S1は、電算機室MRにおける電算機ラックRのメンテナンス用の空間として利用可能であり、給気空間S1におけるラック前面R1側から、電算機ラックR内部のコンピュータ機器にアクセスできるようになっている。
【0027】
以上の空調システムでは、先ず、電算機ラックRの排気口RH2から排気空間S2に排気される空気は、例えば35℃程度の温度を有しており、この空気が冷却パネルPを通過することで、例えば25℃程度に冷却される。この冷却された空気は、次に、送風ファンFによって回収口H2から排気ダクトD2に引き込まれるとともに、給気ダクトD1に送られてから給気口H1を介して給気空間S1に供給される。このように供給された空気を吸気口RH1から電算機ラックR内部に取り込むことで、その内部のコンピュータ機器が冷却されることとなり、35℃程度まで暖められて排気口RH2から排気空間S2に排気された空気が冷却パネルPによって冷却され、冷却された空気が再び排気ダクトD2および給気ダクトD1を経由して給気空間S1に供給されるようになっている。
【0028】
以上の本実施形態によれば、互いに対向する電算機ラックRのラック前面R1同士の間を給気空間S1とし、ラック背面R2同士の間を排気空間S2とするとともに、給気空間S1の天井裏空間C1に給気ダクトD1を設け、排気空間S2の天井裏空間C1に排気ダクトD2を設け、これらを送風ファンFで接続することで、給気空間S1と排気空間S2とに空気を循環させることができる。また、電算機ラックRのラック背面R2に対向して冷却パネルPを設けることで、排気口RH2からの排気を直ぐに冷却することができ、このように電算機ラックR近傍に分散配置することで冷却パネルPを小型化することができる。従って、二重床を構築しなくても冷却用の空気を循環させることができるとともに、大型の空気調和装置が不要にできることから、空調システム設置のイニシャルコストを低減させることができる。
【0029】
また、電算機ラックRの近傍に設けた冷却パネルPで排気口RH2からの排気を冷却するとともに、天井裏空間C1において互いに隣り合って設けた給気ダクトD1と排気ダクトD2とを送風ファンFで接続し、排気空間S2から給気空間S1に空気を循環させることで、冷却パネルPや送風ファンFに要する動力を小さくすることができ、空調システム設置のランニングコストを低減させることができる。また、冷却パネルPでは、熱交換器P2との間で冷媒管P1を通した冷媒を用いて電算機ラックRからの排気を冷却することで、従来のように冷風や排気を長距離に渡って搬送する場合と比較して、熱損失が抑制できて冷却効率を高めることができ、冷却パネルPに要する動力をさらに低下させることができる。さらに、冷却パネルPによって電算機ラックRの近傍で排気を冷却することで、複数列の電算機ラックRごとの偏熱を防止して均一に冷却することができ、冷却効率をさらに向上させることができる。
【0030】
また、電算機ラックRの上面と天井Cとが断熱性を有した遮蔽板Qで接続され、給気空間S1と排気空間S2とが遮蔽されているので、電算機ラックRへ供給する冷気と電算機ラックRからの排気とが混合されず、ショートサーキットを防止して冷却効率を一層向上させることができる。また、電算機ラックRの上面が直接天井Cと連結されないことから、電算機ラックR自体の熱が天井Cに伝達されることがなく、電算機室MR全体の温度上昇を抑制して冷却効率の低下を防止することができる。さらに、給気ダクトD1、排気ダクトD2および送風ファンFが天井裏空間C1に設けられていることで、これらの設置やメンテナンスを容易に実施することができるとともに、床下に設置する場合と比較してイニシャルコストをより一層低減させることができる。
また、排気空間S2における電算機ラックRのラック背面R2に対向して冷却パネルPを設けることで、排気ダクトD2や給気ダクトD1に冷気を通過させることができ、これらのダクトの温度上昇も抑制することができる。また、電算機室MRにおいて、冷気が供給される給気空間S1を電算機ラックRのメンテナンス用の空間として利用できることで、メンテナンス作業を快適に実施することができる。
【0031】
なお、本実施形態において、冷却パネルPは、その内部にコイル状の冷媒管P1有して冷媒管P1に冷媒ガスや冷媒液などの冷媒を通過させて電算機ラックRからの排気を冷却するものに限らず、図5に示すように、図示しないコイル状やパネル状の熱電素子を内部に有したものであってもよい。
この冷却パネルPでは、床スラブS等に設けられたコンセントから電力が熱電素子に供給されるようになっている。また、排気空間S2において、一対(2枚)の冷却パネルPは、互いに対向して設けられるとともに、これらの上部が遮蔽板P2で閉鎖されることで、一対の冷却パネルP間に排熱空間S3が形成されている。この排熱空間S3には、排気ダクトD3が接続されるとともに、図示しない給気ダクトを介して給気可能に構成されている。従って、冷却パネルPを介して排気空間S2の空気と排熱空間S3の空気とで熱交換することで、排気空間S2の空気を冷却するとともに、加熱された排熱空間S3中の空気が排気ダクトD3を介して外部に排気されるようになっている。
【0032】
また、本実施形態において、冷却パネルPは、図6図8のような構成を備えていてもよい。
図6において、冷却パネルPは、移動手段としてのキャスターP3と、当該冷却パネルP内部のコイルに接続された冷媒管P4とを備え、床スラブS上を移動可能であるとともに、冷媒の供給源である床スラブSの冷媒管P1に対して接続手段である1タッチ式ジョイントJと冷媒管P5とを介して、接続および分離を切り替え可能に構成されている。なお、冷却パネルPが熱電素子を有して構成され、電力(エネルギー)が供給される場合には、接続手段としてコンセントおよび電線で構成されていればよい。
図7において、冷却パネルPは、接続ダクトPDによって電算機ラックRと接続され、この接続ダクトPDは、上面、下面および左右の側面を囲んで形成されているている。すなわち、所定幅あるいは所定台数の電算機ラックRごとに接続ダクトPDを介して冷却パネルPを一対一で対応させて接続することで、電算機ラックRの稼働状況に応じて冷却パネルPの運転を制御することができ、冷却効率を高めるとともに、冷却の必要がない電算機ラックRに対しては、冷却パネルPの運転を抑制したり停止させることで、省力化を図ることができる。
図8において、冷却パネルPは、電算機ラックRに収容される複数の電算機に対応し、各電算機ごとに設けられた排気口RH2の前方に位置する複数のファンPFを有して構成されている。これら複数のファンPFは、各々個別に風量制御可能に構成されており、個々の電算機の稼働状況に応じてファンPFの運転を制御することで、冷却効率をさらに高めるとともに省力化を一層促進させることができるようになっている。
【0033】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態の空調システムについて、図9図15に基づいて説明する。
図9図12において、電算機室MRは、床スラブSの上方に位置する二重床Gを備えて構成され、この二重床G上に電算機ラックRが設置されている。そして、二重床Gの床下空間G1内部に給気ダクトD1、排気ダクトD2、送風ファンFおよび冷却パネルPが設置されている。そして、給気ダクトD1は、給気空間S1に開口して設けられ、排気ダクトD2は、排気空間S2に開口して設けられている。このような空調システムにおいて、給気ダクトD1、排気ダクトD2、送風ファンFおよび冷却パネルPは、所定幅あるいは所定台数の電算機ラックRごとにユニット化されており、所定の電算機ラックRに対応して、その床下空間G1に設置または取り外し(交換)できるようになっている。さらに、各ユニットごとの送風ファンFおよび冷却パネルPの少なくとも一方は、対応した電算機ラックR内部の温度や湿度、あるいは電算機ラックR周辺の温度や湿度に応じて、図示しない制御手段によって個別に駆動制御されるようになっている。なお、制御手段としては、各ユニットごとに設けられるコントローラーでもよいし、制御室等に設けられて各ユニットを集中的に制御する制御装置であってもよい。
【0034】
図9の空調システムでは、排気ダクトD2に隣接して冷却パネルPが設けられるとともに、この冷却パネルPに隣接して送風ファンFの吸入側が設けられ、送風ファンFの送出側に給気ダクトD1が設けられている。従って、電算機ラックRから排気空間S2に排気された空気は、送風ファンFによって排気ダクトD2に引き込まれるとともに、冷却パネルPを通過して冷却されてから、送風ファンFを介して給気ダクトD1から給気空間S1に供給され、このように冷却された空気が電算機ラックR内部に取り込まれることで、その内部の電算機が冷却される。
図10の空調システムでは、排気ダクトD2に隣接して送風ファンFの吸入側が設けられるとともに、この送風ファンFの送出側に冷却パネルPが設けられ、冷却パネルPに隣接して給気ダクトD1が設けられている。従って、電算機ラックRから排気空間S2に排気された空気は、送風ファンFによって排気ダクトD2に引き込まれるとともに、送風ファンFを通過してから冷却パネルPで冷却され、給気ダクトD1から給気空間S1に供給され、このように冷却された空気が電算機ラックR内部に取り込まれることで、その内部の電算機が冷却される。
【0035】
図11の空調システムでは、排気ダクトD2に隣接して床スラブS上に送風ファンFが設けられ、この送風ファンFの送出側に給気ダクトD1が設けられるとともに、給気ダクトD1の給気空間S1側の開口部に冷却パネルPが設けられている。従って、電算機ラックRから排気空間S2に排気された空気は、送風ファンFによって排気ダクトD2に引き込まれるとともに、給気ダクトD1を通過して冷却パネルPで冷却されてから給気空間S1に供給され、このように冷却された空気が電算機ラックR内部に取り込まれることで、その内部の電算機が冷却される。
図12の空調システムでは、排気ダクトD2に隣接して床スラブS上に冷却パネルPが設けられ、この冷却パネルPの反対側に隣接して給気ダクトD1が設けられ、給気ダクトD1の給気空間S1側の開口部に送風ファンFが設けられている。従って、電算機ラックRから排気空間S2に排気された空気は、送風ファンFによって排気ダクトD2に引き込まれるとともに、冷却パネルPで冷却されてから給気ダクトD1を通過し、送風ファンFを通って給気空間S1に供給され、このように冷却された空気が電算機ラックR内部に取り込まれることで、その内部の電算機が冷却される。
【0036】
なお、本実施形態の空調システムでは、給気ダクトD1、排気ダクトD2、送風ファンFおよび冷却パネルPが床下空間G1内部に設置されたものに限らず、図13に示すように、天井裏空間C1に設置されていてもよい。すなわち、給気ダクトD1は、天井Cの開口を介して給気空間S1に開口して設けられ、排気ダクトD2は、天井Cの開口を介して排気空間S2に開口して設けられている。そして、排気ダクトD2に隣接して冷却パネルPが設けられるとともに、この冷却パネルPに隣接して送風ファンFの吸入側が設けられ、送風ファンFの送出側に給気ダクトD1が接続されている。従って、電算機ラックRから排気空間S2に排気された空気は、送風ファンFによって排気ダクトD2に引き込まれるとともに、冷却パネルPを通過して冷却されてから、送風ファンFを介して給気ダクトD1から給気空間S1に供給され、このように冷却された空気が電算機ラックR内部に取り込まれることで、その内部の電算機が冷却される。
【0037】
また、本実施形態の空調システムでは、送風ファンFや冷却パネルPが床下空間G1内部における電算機ラックRの下方に設置されたものに限らず、図14および図15に示すように、隣り合う電算機ラックRの間における通路部分の床下空間G1に設置されていてもよい。
図14の空調システムにおいて、給気ダクトD1は、給気空間S1下方の床下空間G1に設けられ、排気ダクトD2は、排気空間S2下方の床下空間G1に設けられ、これらの給気ダクトD1および排気ダクトD2が床下空間G1を介して連通されるようになっている。そして、給気ダクトD1における給気空間S1側の開口部に送風ファンFが設けられるとともに、この送風ファンFの下側に冷却パネルPが設けられ、排気ダクトD2における排気空間S2側の開口部に送風ファンFが設けられるとともに、この送風ファンFの下側に冷却パネルPが設けられている。従って、電算機ラックRから排気空間S2に排気された空気は、送風ファンFによって排気ダクトD2に引き込まれ、冷却パネルPを通過して冷却されてから床下空間G1に送られ、給気ダクトD1に取り込まれて冷却パネルPを通過して再度冷却されてから送風ファンFを介して給気空間S1に供給され、このように冷却された空気が電算機ラックR内部に取り込まれることで、その内部の電算機が冷却される。
図15の空調システムは、給気ダクトD1および排気ダクトD2の各々において送風ファンFの上側に冷却パネルPが設けられる点が図14の空調システムと相違するものの、その他の構成は各空調システムで共通である。
【0038】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記第1実施形態では、電算機ラックRの他方側であるラック背面R2に対向して冷却手段としての冷却パネルPを設置したが、冷却手段を電算機ラックRの一方側であるラック前面R1に対向して設置してもよい。この場合には、冷却手段で冷却した冷気を直ぐに電算機ラックRに供給することができる。また、前記実施形態では、電算機ラックRの内部に通気ファンRFが設けられ、この通気ファンRFによって電算機ラックRの吸気および排気が行われるようになっていたが、これに限らず、冷却手段に通気ファンなどの通気手段を設け、この通気手段によって電算機ラックへの給気や排気を実施するようにしてもよい。
【0039】
また、前記第1実施形態では、給気ダクトD1、排気ダクトD2および送風ファン(循環手段)Fが天井裏空間C1に設けられていたが、このような給気ダクト、排気ダクトおよび循環手段は、天井裏に限らず、床スラブSの内部や床スラブS下の下階の天井裏に設けられていてもよく、また電算機室MRの奥行きが比較的短い場合には、壁Wを介してダクトスペースなどを設け、このダクトスペースに給気ダクト、排気ダクトおよび循環手段を設けてもよい。さらに、冷却パネルPに接続される熱交換器P2を天井裏空間C1に設けてもよい。また、冷却手段としては、前記実施形態の冷却パネルPのように、熱交換器P2から送られた冷媒を用いて電算機ラックRからの排気を冷却するものに限らず、冷却手段自体に熱交換器を内蔵したものであってもよい。
【0040】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0041】
C…天井、C1…天井裏空間、D1…給気ダクト、D2…排気ダクト、F…送風ファン(循環手段)、J…ジョイント(接続手段)、MR…電算機室、P…冷却パネル(冷却手段)、P3…キャスター(移動手段)、PD…接続ダクト、PF…ファン、Q…遮蔽板(遮蔽手段)、R…電算機ラック、R1…ラック前面(一方側側面)、R2…ラック背面(他方側側面)、S…床スラブ、S1…給気空間、S2…排気空間、W…壁。
図1
図2
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