(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
過去の需要データを記憶する需要データ記憶手段と、 過去の環境要素データを記憶する環境要素データ記憶手段と、 上記需要データ記憶手段の中から予測したい時間に関連する過去の需要データを取り出す需要データ取出手段と、 上記環境要素データの中から予測したい時間に関連する過去の環境要素データを取り出す環境要素データ取出手段と、 上記取り出された需要データと環境要素データとを対比して相互の相関関係を求める需要・環境相関関係算出手段と、 上記予測したい時間の予想環境要素データを取り出す予想環境要素データ取出手段と、 上記需要・環境相関関係算出手段により算出された需要・環境相関関係と上記予想環境要素データ取出手段により取り出された予想環境要素データに基づいて上記予測したい時間の予測需要電力量を算出する予測需要電力量算出手段と、 過去の電力価格データを記憶する電力価格データ記憶手段と、 上記電力価格データ記憶手段に記憶されている電力価格データの中から予測したい時間に関連する過去の電力価格データを取り出す電力価格データ取出手段と、 上記需要データ取出手段により取り出された需要データと上記電力価格データ取出手段により取り出された電力価格データとを対比して相互の相関関係を求める需要・電力価格相関関係算出手段と、 上記予測需要電力量算出手段より算出された予測需要電力量と上記需要・電力価格相関関係算出手段により算出された需要・電力価格相関関係に基づいて予測電力価格を算出する予測電力価格算出手段と、 使用者による電力予算入力を確認する電力予算入力確認手段と、 上記電力予算入力確認手段により確認された電力予算と上記予測電力価格算出手段により算出された予測電力価格に基づいて運転状態を変更する運転状態変更手段と、 を具備したことを特徴とする省エネルギー制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
例えば、通常であれば13万円/1月掛かる電力料金を10万円/1月に下げたいというユーザの希望があった場合に、空調や照明に単純に一定量の制限を加えると、室温の快適さや必要な明るさ等を徒に犠牲にすることになってしまうという問題があった。
又、外乱の影響を受け易いという問題があった。例えば、外気温は天候等に左右されて変動するものであり、その外気温の変動に起因して、使用者が制御内容を変更することが予想される。そのような変更は、一定の気温を保つという制御動作を行うという観点からすれば、ある種の「外乱」として作用することになる。その結果、電力料金を10万円/1月にするという目標達成が妨げられることになってしまう。
又、スマートメータが導入された場合には電力料金が時々刻々変動することになり、これも不確定要因となり「外乱」として作用することになる。
尚、ここでいう「スマートメータ」とは、通信機能や機器の管理機能を備えた高機能な電力メータを含むシステムを意味し、例えば、空調機器や照明機器に接続することにより、それぞれのエネルギーの利用状況をリアルタイムで把握することが可能になる。
【0007】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、快適さを徒に犠牲にすることなく、又、外乱の影響を受けることなく、所望の省エネルギー運転を目的とした制御を予め予測して実行することが可能な省エネルギー制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するべく本願発明の請求項1による省エネルギー制御装置は、過去の需要データを記憶する需要データ記憶手段と、過去の環境要素データを記憶する環境要素データ記憶手段と、上記需要データ記憶手段の中から予測したい時間に関連する過去の需要データを取り出す需要データ取出手段と、上記環境要素データの中から予測したい時間に関連する過去の環境要素データを取り出す環境要素データ取出手段と、上記取り出された需要データと環境要素データとを対比して相互の相関関係を求める需要・環境相関関係算出手段と、上記予測したい時間の予想環境要素データを取り出す予想環境要素データ取出手段と、上記需要・環境相関関係算出手段により算出された需要・環境相関関係と上記予想環境
要素データ取出手段により取り出された予想環境
要素データに基づいて上記予測したい時間の予測需要電力量を算出する予測需要電力量算出手段と、
過去の電力価格データを記憶する電力価格データ記憶手段と、上記電力価格データ記憶手段に記憶されている電力価格データの中から予測したい時間に関連する過去の電力価格データを取り出す電力価格データ取出手段と、上記需要データ取出手段により取り出された需要データと上記電力価格データ取出手段により取り出された電力価格データとを対比して相互の相関関係を求める需要・電力価格相関関係算出手段と、上記予測需要電力量算出手段より算出された予測需要電力量と上記需要・電力価格相関関係算出手段により算出された需要・電力価格相関関係に基づいて予測電力価格を算出する予測電力価格算出手段と、使用者による電力予算入力を確認する電力予算入力確認手段と、上記電力予算入力確認手段により確認された電力予算と上記予測電力価格算出手段により算出された予測電力価格に基づいて運転状態を変更する運転状態変更手段と、を具備したことを特徴とするものである。 又、請求項2による省エネルギー制御装置は、請求項1記載の省エネルギー制御装置において、
上記環境要素データは複数種類であり、上記需要・環境相関関係算出手段は上記複数の環境要素データと需用データの相関関係を求めるものであることを特徴とするものである。 又、請求項3による省エネルギー制御装置は、
請求項1又は請求項2記載の省
エネルギー制御装置において、上記予測したい時間に関連する過去とは、予測したい時間と同じ日付の過去の時間又は予測したい時間と同じ曜日の過去の時間又は予測したい時間と同じ日付の過去の時間を挟んだ前後一定期間又はそれらの組み合わせであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
以上述べたように本発明の請求項1による省エネルギー制御装置によると、過去の需要データを記憶する需要データ記憶手段と、過去の環境要素データを記憶する環境要素データ記憶手段と、上記需要データ記憶手段の中から予測したい時間に関連する過去の需要データを取り出す需要データ取出手段と、上記環境要素データの中から予測したい時間に関連する過去の環境要素データを取り出す環境要素データ取出手段と、上記取り出された需要データと環境要素データとを対比して相互の相関関係を求める需要・環境相関関係算出手段と、上記予測したい時間の予想環境要素データを取り出す予想環境要素データ取出手段と、上記需要・環境相関関係算出手段により算出された需要・環境相関関係と上記予想環境データ取出手段により取り出された予想環境データに基づいて上記予測したい時間の予測需要電力量を算出する予測需要電力量算出手段と、上記予測需要電力量算出手段により算出された予測需要電力量に基づいて運転状態を変更する運転状態変更手段と、を具備したことを特徴とするものであるので、快適さを徒に犠牲にすることなく、且つ、外乱による影響を軽減させた精度の高い電力需要・料金予測が可能となり、そのような高い電力需要・料金予測に基づいた所望の省エネルギー制御が可能になる。
又、請求項2による省エネルギー制御装置によると、請求項1記載の省エネルギー制御装置において、過去の電力価格データを記憶する電力価格データ記憶手段と、上記電力価格データ記憶手段に記憶されている電力価格データの中から予測したい時間に関連する過去の電力価格データを取り出す電力価格データ取出手段と、上記需要データ取出手段により取り出された需要データと上記電力価格データ取出手段により取り出された電力価格データとを対比して相互の相関関係を求める需要・電力価格相関関係算出手段と、上記予測需要電力量算出手段より算出された予測需要電力量と上記需要・電力価格相関関係算出手段により算出された需要・電力価格相関関係に基づいて予測電力価格を算出する予測電力価格算出手段と、を具備し、上記運転状態変更手段は上記予測電力価格算出手段により算出された予測電力価格に基づいて運転状態を変更するものであることを特徴とするものであるので、上記効果をさらに高めることができる。
又、請求項3による省エネルギー制御装置は、請求項2記載の省エネルギー制御装置において、使用者による電力予算入力を確認する電力予算入力確認手段を具備し、上記運転状態変更手段は上記電力予算入力確認手段より確認された電力予算と上記予測電力価格算出手段により算出された予測電力価格とに基づいて運転状態を変更するものであることを特徴とするものであるので、上記効果をさらに高めることができる。
又、請求項4による省エネルギー制御装置は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の省エネルギー制御装置において、上記環境要素データは複数種類であり、上記需要・環境相関関係算出手段は上記複数の環境要素データと需用データの相関関係を求めるものであることを特徴とするものであるので、上記効果をさらに高めることができる。
又、請求項5による省エネルギー制御装置は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の省エネルギー制御装置において、上記予測したい時間に関連する過去とは、予測したい時間と同じ日付の過去の時間又は予測したい時間と同じ曜日の過去の時間又は予測したい時間と同じ日付の過去の時間を挟んだ前後一定期間又はそれらの組み合わせであることを特徴とするものであるので、上記効果をさらに高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、
図1乃至
図3を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1は本実施の形態による省エネルギー制御装置の構成を示す機能ブロック図である。まず、制御回路1があり、この制御回路1には、マイクロプロセッサ(CPU:中央演算処理装置)3が設置されている。上記制御回路1には、その他に、入力インターフェース5、出力インターフェース7、カレンダー時計9、マンマシンインターフイス11、記憶装置13が設置されている。
【0012】
上記記憶装置13には、実時間運転プログラム記憶部15、運転パターン決定プログラム記憶部17、計算領域19、過去電力価格記憶部21、過去需要電力量記憶部23、過去日照情報記憶部25、運転パターン記憶部27が設けられている。
【0013】
又、上記入力インターフェース5には、スマートメータ31、電力量計33、日照センサ35、照度変更操作部37から、それぞれ信号が入力されるように構成されている。上記照度変更操作部37は使用者39によって操作されることになる。又、照明器具39、41が設置されていて、これら照明器具39、41には、既に説明した電力量計33及びスマートメータ31が接続されている。上記スマートメータ31からは現時点での電力の価格情報が入力インターフェース5を介してマイクロプロセッサ3に入力される。又、スマートメータ31には電力料金情報が入力されるようになっている。又、上記電力量計33からは電力使用量(需要電力量)情報が入力インターフェース5を介してマイクロプロセッサ3に入力される。又、上記日照センサ35からは日照度情報が入力インターフェース5を介してマイクロプロセッサ3に入力される。さらに、上記照度変更操作部37からは照度変更情報が力インターフェース5を介してマイクロプロセッサ3に入力される。一方、マイクロプロセッサ3からの調光制御信号が、上記出力インターフェース7を介して、上記照明器具39、41に出力されるように構成されている。
尚、
図1中符号43は管理者を示す。
【0014】
上記日照センサ35は、上記したように、日照度情報、すなわち、環境要素の一つである気象要素としての日照時間を検出するものである。
尚、環境要素としては、例えば、予測場所における気象(同地域内、同電力会社内、同国内、等)、交通状況(渋滞の程度等、人出の多さの予測パラメータ)等が例として挙げられる。
【0015】
以上の構成を基に、
図2、
図3のフローチャートを参照しながら、その作用を説明する。
まず、
図2を参照して通常時の運転について説明する。
尚、この通常時の運転は実時間運転プログラム記憶部13に記憶されている実時間運転プログラムにより実行されるものである。
運転が開始されると、日照センサ35から日照度情報が入力される(ステップS1)。次いで、ステップS2に移行して、入力された日照度情報が過去日照情報記憶部25に書き込まれる。次いで、ステップS3に移行して、電力量計33から電力使用量(需要電力量)情報が入力される。次いで、ステップS4に移行して、入力された電力使用量(需要電力量)情報が過去需要電力量記憶部23に書き込まれる。
【0016】
次に、ステップS5に移行して、スマートメータ31から現時点での電力の価格情報が入力される。そして、ステップS6に移行して、入力された現時点での電力の価格情報が過去電力価格記憶部21に書き込まれる。次に、ステップS7に移行して、運転パターン記憶部27から運転パターンが取り出されてその調光制御量が読み出される。
因みに、運転パターン記憶部27から取り出される運転パターンは所望の省エネルギー運転を実現するために予め設定されているものである。この運転パターンの決定に関しては追って詳細に説明する。
次に、ステップS8に移行して、照度変更の有無が判別される。すなわち、使用者39が照度変更操作部37を操作して照度変更のための入力を行っているか否かの判別がなされるものである。
【0017】
そして、判別の結果、照度変更有りと判別された場合には、ステップS9に移行し、調光制御量の補正(増加・減少)が行われる。その後、ステップS10に移行して、照明器具39、41に調光量制御信号が出力される。これに対して、照度変更なしと判別された場合には、ステップS9を迂回してステップS10に直接移行する。
以下、同様のサイクルを繰り返すことにより、照明器具39、41の制御が実行されるものである。
尚、上記サイクルは、一定時間毎(例えば、15分毎)に実行されるものであり、日照度情報、電力使用量(需要電力量)情報、現時点での電力の価格情報がその時点の時刻(年月日、時間)とともに、夫々の記憶部、すなわち、過去日照情報記憶部25、過去需要電力量記憶部25、過去電力価格記憶部21に記憶されていくものである。
【0018】
次に、電力需要と料金予測に基づいて運転パターンを決定する作業について説明する。
尚、本実施の形態の場合には、予測したい時間の一例として、予測日(Dp)を例に挙げて説明するものである。
これは管理者43の指示により実行されることになり、運転パターン決定プログラム記憶部17に記憶されている運転パターン決定プログラムにより実行されるものである。又、その場合には、所望の省エネルギー運転を実現するためにある種の拘束条件が付与される。例えば、予測日(Dp)が所属する月の電力の価格を、所定の金額(例えば、10万円/1月)以下に抑えるといったような内容の拘束である。例えば、照明器具39、41を100%にて運転すると電気料金が15万円/1月になる場合に、これを10万円/1月以下に抑えるためには、平均消費電力が66%になるように調光を行えば良い。
【0019】
ところが、予測日(Dp)が雨天の暗い日であれば照明を明るくしたいという使用者39の要求が生じる。その場合には、照度変更操作を行って調光に関して66%を超える値に設定することが行われる。これが外乱の一つとして、上記省エネルギー運転を目的とした制御に影響を与えることになる。
尚、上記照度変更操作は、
図1に示す照度変更操作部37を介して行われる。
【0020】
又、予測日(Dp)が真冬で、南中高度が低くて日照が弱い場合には、照明を明るくしたいという使用者39の要求が生じることになる。逆に、屋外が十分に明るい場合には、照明を暗くしたいという使用者39の要求が生じることになる。つまり、日照度が高ければ需要電力が下がり、日照度が低い場合には消費電力が上がるという相関を持つことになる。このように、予測日(Dp)の日照度が予測できれば、上記相関関係により、需要電力量を予測することができるものである。
【0021】
又、予め発生する外乱を予測することができれば、例えば、予測日(Dp)を含む月の運転パターンを生成する場合、仮に、予測日(Dp)の需要が66%を超えるような場合においても、予測日(Dp)以外の調光度について66%を下回る値に設定することにより、省エネルギー運転を目的とした制御に対して誤差の少ない運転パターンを生成することができるものである。
【0022】
又、過去の需要データを予測に利用することができる。例えば、予測日(Dp)が3月16日であった場合、前年、前々年、一昨昨年の3月16日のデータの平均を採用することが考えられる。又、前年のデータしかない場合には、例えば、前年の3月11日〜3月21日のデータの平均を採用することも考えられる。又、予測日(Dp)の3月16日が水曜日である場合、前年の3月16日に近い水曜日のデータ、例えば、3月3日、3月10日、3月17日、3月24日、3月31日のデータの平均を採用することも考えられる。
【0023】
又、需要データとともに、実際の日照度を記憶しておけば、例えば、前年の3月11日〜3月21日までのデータの平均を採用する場合に、天気予報から得られた予測日照度に近い日照度の日のみをさらに選択して平均値をとることも考えられる。又、需要が予測できれば、例えば、電気料金が使用電力量に比例して加算されるものであれば、電気料金についても容易に算出されることになる。
【0024】
又、例えば、「スマートグリット」が採用された場合には、電力の価格も時々刻々変化することになる。例えば、真夏の午後2時頃のように、冷房への需要が大きい時間帯では、電気料金が高くなるという傾向がある。このような変動に関しても、上記した方法と同様の方法が適用できる。例えば、気温が高ければ需要が増大するので、価格も上昇する。又、6〜9月は気温が上昇するので、同様に料金も高くなる。このような相関を調べ、天気予報や過去データから予測日(Dp)の電力の価格を予測することになる。
【0025】
以下、
図3を参照して詳細に説明する。
まず、ステップS21において、予測日(Dp)の指定を確認する。次に、ステップS22に移行して、予測日(Dp)に相当する一年前、二年前、三年前の該当日の日照度情報を過去日照情報記憶部25から読み出す。次いで、ステップS23に移行して、予測日(Dp)に相当する一年前、二年前、三年前の該当日の需要電力量実績を、過去需要電力量記憶部23から読み出す。
【0026】
次に、ステップS24に移行して、上記読み出した過去の日照度情報と需要電力量実績とを対比して相互の相関から日照・需要回帰式1を得る。次に、ステップS25に移行して、インターネットによる天気予報から予測日(Dp)の日照度情報を取得する。次に、ステップS26に移行して、予測日(Dp)の日照度情報と上記日照・需要回帰式1より予測需要電力量を算出する。
【0027】
次に、ステップS27に移行して、予測日(Dp)に相当する一年前、二年前、三年前の該当日の電力の価格実績を、過去電力価格情報記憶部21から読み出す。次に、ステップS28に移行して、ステップS23において読み出した需要電力量実績と価格実績とを対比して相互の関係から需要・価格回帰式2を得る。次いで、ステップS29に移行して、ステップS26において得られた予測需要電力量と需要・価格回帰式2より予測電力価格を算出する。
【0028】
次に、ステップS30に移行して、電力予算の入力を確認する。
因みに、この電力予算とは、使用者によって省エネルギー運転を目的として設定された予算である。
次に、ステップS31に移行して、次の式(I)に示すように、単位時間の電力予算と単位時間の予想電力価格との比(F)を算出する。
F=単位時間の電力予算/単位時間の予測電力価格―――(I)
【0029】
次に、ステップS32に移行して、電力予算と予想電力価格との比(F)が1.0より小さいか否かを判別する。電力予算と予想電力価格との比(F)が1.0より小さくないと判別された場合には、ステップS33に移行して、電力予算と予想電力価格との比(F)を「1」とする。つまり、電力予算をそのまま生かして制御することになる。そして、ステップS34に移行して、電力予算と予想電力価格との比(F=1)を調光値とする。
【0030】
これに対して、ステップS32の判別において、電力予算と予想電力価格との比(F)が1.0より小さいと判別された場合には、上記ステップS34に直接移行する。そして、電力予算と予想電力価格との比(F)を調光値とするものである。
尚、ステップS34において決定された調光値は、0〜1.0の範囲で設定される(それによって、0〜100%の範囲で制御する)ものであって運転パターンを決定するものであり、運転パターン記憶部27に記憶されることになる。そして、
図2のステップS7の処理において使用されることになる。
【0031】
本実施の形態の場合には、
図3に示すように、ステップS24において、日照と需要の相関から日照・需要回帰式1を求めているとともに、ステップS28においても、需要と価格の相関から需要・価格回帰式2を得るようにしている。そこで、具体的にどのような手法により日照・需要回帰式1、需要・価格回帰式2を得るかについて説明する。
【0032】
尚、ここでは需要と価格の相関から需要・価格回帰式2を得る場合を例に挙げて説明する。
まず、仮に、需要電力量(x
n)と電力価格(y
n)との間に、次の表1に示すような関係があったと仮定する。
【0034】
このとき、相関係数rは次に示す式(II)によって導き出される。
【0035】
【数1】
この相関係数rが「1」に近ければ相関が大きく、例えば、0.2を下回るようであれば相関がないといえる。
【0036】
次に、次に示す式(III)のような単回帰式を求める。
尚、ここでは需要・価格回帰式を一次式と仮定して求める。
y=ax+b―――(III)
但し、a:比例定数
b:切片
【0037】
そして、上記式(III)におけるaとbは、x
nとy
nから、次の式(IV)に示す最小二乗法を用いた行列式を解くことにより導き出すことができる。
【0038】
【数2】
aとbが決まれば、上記需要・価格回帰式(III)が決まることになる。
尚、ここでは、需要と価格の相関から需要・価格回帰式を得る場合を例に挙げて説明したが、需要と日照の相関から日照・需要回帰式を得る場合も同様である。
【0039】
以上、本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、予測日(Dp)の需要・電力量を過去のデータに基づいて正確に算出し、それに基づいて、運転パターンを正確に決定することができる。その際、過去の日照データ、需要データ、価格データを参考にして決定しているので、効率の良い運転パターンを決定することができ、その結果、快適さを徒に犠牲にすることなく、又、外乱の影響を受けることなく、所望の省エネ運転を目的とした電力需要・料金予測を行うことができるものである。
【0040】
尚、本発明は前記一実施の形態に限定されるものではない。
例えば、前記一実施の形態の場合には、照明器具39、41を制御対象とした構成を例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、空調機器等についても同様に適用可能である。
又、相関関係を求める手法についてはこれを特に限定するものではなく、公知のあらゆる手法の適用が可能である。
又、環境要素の別の例として、例えば、不快指数を得るセンサを使用することが考えられる。このようなセンサを使用して不快指数と電力料金の相関関係を求めて、これを使用して予測するものである。
又、前記一実施の形態の場合には、様々な環境要素の中から一つの環境要素である日照度情報と需要データとの相関関係を求める用にした例を示しているが、複数の環境要素データと需用データの相関関係を求めるようにすることも考えられる。
又、前記一実施の形態の場合には、予測日(Dp)という単位での実施を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、予測したい時間という概念に入るものであればよい。
又、前記一実施の形態の場合には、予測日(Dp)に対して予測日(Dp)に相当する一年前、二年前、三年前の該当日の環境要素データを使用する場合を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではない。例えば、予測したい時間と同じ日付の過去の時間又は予測したい時間と同じ曜日の過去の時間又は予測したい時間と同じ日付の過去の時間を挟んだ前後一定期間又はそれらの組み合わせであってもよい。
その他、図示した構成はあくまで一例である。