(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の構成のように、キャップ状の磁気シールド部材の内側において、磁気シールド部材の底板部に円形のセンサ基板を重ねて配置した構成では、センサ基板を円形に加工する際や、磁気シールド部材にセンサ基板を固定する際に多大な手間がかかるという問題点がある。また、磁気シールド部材の円筒部がセンサ基板の周りを囲む構成では、磁気シールド部材と感磁素子とが離間しているため、磁気シールド効果が低いという問題点もある。
【0006】
また、感磁素子は、センサマグネットからの磁界変化をアナログ信号に変換するため、感磁素子が電気ノイズを受けると、アナログ信号の波形が歪んでしまい、検出エラーが発生するが、特許文献1に記載の磁気シールド部材では、かかる電気ノイズの影響を阻止することができないという問題点がある。
【0007】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、簡素な構成で感磁素子近傍で磁気的なシールドおよび電気的なシールドを行うことのできる磁気センサユニット、および磁気センサユニットを備えたエンコーダ付きモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る磁気センサユニットは、感磁素子と、該感磁素子が一方の基板面に実装されたセンサ基板と、前記感磁素子を径方向外側で囲むように前記センサ基板の前記一方の基板面に重ねて固定された磁性金属部品からなる筒状シールド部材と、前記センサ基板に形成されている導電パターンと前記筒状シールド部材とを導通させる導通部材と、を
有し、前記筒状シールド部材は、前記感磁素子を径方向外側で囲む筒状部と、該筒状部から前記センサ基板が位置する側に向けて突出した突部と、を備え、前記センサ基板は、両面基板であって、前記突部が嵌る穴を備え、前記突部は、前記穴を貫通して前記センサ基板の他方の基板面から突出し、前記導通部材は、前記センサ基板の前記他方の基板面の側で前記突部と前記導電パターンとを導通させているとともに、前記センサ基板に前記筒状シールド部材を固定し、前記センサ基板の前記一方の基板面において前記筒状シールド部材と重なる領域には絶縁性印刷層が設けられていることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る磁気センサユニットにおいて、センサ基板では、感磁素子を径方向外側で囲むように筒状シールド部材が基板面に重ねて固定されているため、キャップ状の磁気シールド部材の内側において、磁気シールド部材の底板部にセンサ基板を重ねて配置した構成と違って、磁気シールド部材とセンサ基板との固定等に多大な手間を必要としない。また、筒状シールド部材は、感磁素子と同様、センサ基板の一方の基板面に重ねて固定されているため、センサ基板のサイズにかかわらず、感磁素子の近傍で磁気的なシールドを行うことができる。また、筒状シールド部材は、センサ基板の一方の基板面に重ねて固定されているため、センサ基板に形成されている導電パターンと筒状シールド部材とを容易に電気的に導通させることができる。それ故、簡素な構成で感磁素子近傍での電気的なシールドを容易に行うことができる。
【0010】
また、本発明は、ステータ、ロータおよびモータハウジングを備えたモータ本体と、モータ軸線方向の反出力端部で前記ロータの回転検出を行う磁気センサユニットと、を有す
るエンコーダ付きモータにおいて、前記磁気センサユニットは、感磁素子と、モータ軸線方向の出力側に向く一方の基板面に前記感磁素子が実装されたセンサ基板と、前記感磁素子を径方向外側で囲むように前記センサ基板の前記一方の基板面に重ねて固定された磁性金属部品からなる筒状シールド部材と、前記センサ基板に形成されている導電パターンと前記筒状シールド部材とを導通させる導通部材と、を有し、前記ロータにおいて回転出力軸の反出力側端部に設けられたセンサマグネットと、前記感磁素子とは、前記筒状シールド部材の内側においてモータ軸線方向で対向
し、前記筒状シールド部材は、前記感磁素子を径方向外側で囲む筒状部と、該筒状部から前記センサ基板が位置する側に向けて突出した突部と、を備え、前記センサ基板は、両面基板であって、前記突部が嵌る穴を備え、前記突部は、前記穴を貫通して前記センサ基板においてモータ軸線方向の反出力側に向く他方の基板面から突出し、前記導通部材は、前記センサ基板の前記他方の基板面の側で前記突部と前記導電パターンとを導通させているとともに、前記センサ基板に前記筒状シールド部材を固定し、前記センサ基板の前記一方の基板面において前記筒状シールド部材と重なる領域には絶縁性印刷層が設けられていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るエンコーダ付きモータにおいて、センサ基板では、感磁素子を径方向外側で囲むように筒状シールド部材が基板面に重ねて固定されているため、キャップ状の磁気シールド部材の内側において、磁気シールド部材の底板部にセンサ基板を重ねて配置した構成と違って、磁気シールド部材とセンサ基板との固定等に多大な手間を必要としない。また、筒状シールド部材は、感磁素子と同様、センサ基板の一方の基板面に重ねて固定されているため、センサ基板のサイズにかかわらず、感磁素子の近傍で磁気的なシールドを行うことができる。また、筒状シールド部材は、センサ基板の一方の基板面に重ねて固定されているため、センサ基板に形成されている導電パターンと筒状シールド部材とを容易に電気的に導通させることができる。それ故、簡素な構成で感磁素子近傍での電気的なシールドを容易に行うことができる。
【0012】
また、本発明に係るセンサユニットおよびエンコーダ付きモータにおいて、前記筒状シールド部材は、前記感磁素子を径方向外側で囲む筒状部と、該筒状部から前記センサ基板が位置する側に向けて突出した突部と、を備え、前記センサ基板は、前記突部が嵌る穴を備えて
いる。このため、筒状シールド部材の突部と、センサ基板の穴との嵌め合いによって、センサ基板の所定位置に筒状シールド部材を位置決めすることができる。従って、センサ基板の他の導電パターンと短絡するような位置に筒状シールド部材が誤って配置されることがない。
【0013】
また、本発明に係るセンサユニットおよびエンコーダ付きモータにおいて、前記突部は、前記穴を貫通して前記センサ基板の他方の基板面から突出し、前記導通部材は、前記センサ基板の前記他方の基板面の側で前記突部と前記導電パターンとを導通させているとともに、前記センサ基板に前記筒状シールド部材を固定して
いる。このため、導通部材によって、センサ基板の導電パターンと筒状シールド部材との電気的な接続、およびセンサ基板の導電パターンと筒状シールド部材との機械的な固定の双方を行うことができる。
また前記センサ基板の前記一方の基板面において前記筒状シールド部材と重なる領域には絶縁性印刷層が設けられている。このため、センサ基板に筒状シールド部材を重ねて固定しても、センサ基板の他の導電パターンと筒状シールド部材とが導通することを絶縁性印刷層によって防止することができる。
【0014】
本発明に係るセンサユニットおよびエンコーダ付きモータにおいて、前記導通部材は、ハンダであることが好ましい。かかる構成によれば、ハンダ(導通部材)によって、センサ基板の導電パターンと筒状シールド部材との電気的な接続、およびセンサ基板の導電パターンと筒状シールド部材との機械的な固定の双方を確実に行うことができる。
【0015】
本発明に係るセンサユニットおよびエンコーダ付きモータにおいて、前記センサ基板の前記一方の基板面において前記筒状シールド部材と重なる領域には絶縁性印刷層が設けられていることが好ましい。かかる構成によれば、センサ基板に筒状シールド部材を重ねて固定しても、センサ基板の他の導電パターンと筒状シールド部材とが導通することを絶縁性印刷層によって防止することができる。
【0016】
本発明に係るエンコーダ付きモータにおいて、前記磁気センサユニットを前記モータハウジングに固定する基板ホルダを有し、当該基板ホルダは、前記モータハウジングに連結された連結部と、前記センサ基板が取り付けられた基板固定部と、前記筒状シールド部材の外径寸法より大なる内径寸法をもって前記基板固定部から前記出力側に向けて前記回転出力軸と同軸状に突出した円筒部と、を備え、前記筒状シールド部材は円筒状であり、前記円筒部の内側に前記筒状シールド部材が同軸状に嵌っていることが好ましい。かかる構成によれば、基板ホルダを基準に筒状シールド部材が位置決めされるので、感磁素子とセンサマグネットの位置精度が高いという利点がある。
【0017】
この場合、前記基板ホルダは導電性であり、前記筒状シールド部材の外周面は、前記円筒部の内周面に接していることが好ましい。かかる構成によれば、筒状シールド部材と基板ホルダが導通しているので、基板ホルダにも筒状シールド部材によってシールド電位を印加することができる。それ故、電気ノイズに対するシールド効果を向上することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るセンサユニットおよびエンコーダ付きモータにおいて、センサ基板では、感磁素子を径方向外側で囲むように筒状シールド部材が基板面に重ねて固定されているため、キャップ状の磁気シールド部材の内側において、磁気シールド部材の底板部にセンサ基板を重ねて配置した構成と違って、磁気シールド部材とセンサ基板との固定等に多大な手間を必要としない。また、筒状シールド部材は、感磁素子と同様、センサ基板の一方の基板面に重ねて固定されているため、センサ基板のサイズにかかわらず、感磁素子の近傍で磁気的なシールドを行うことができる。また、筒状シールド部材は、センサ基板の一方の基板面に重ねて固定されているため、センサ基板に形成されている導電パターンと筒状シールド部材とを容易に電気的に導通させることができる。それ故、簡素な構成で感磁素子近傍での電気的なシールドを容易に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、エンコーダ付きモータを「モータ」という。また、以下の説明では、モータ軸線方向のうち、回転出力軸が突出している側を出力側とし、回転出力軸が突出している側とは反対側を反出力側とする。また、モータ軸線については「L」で示し、モータ軸線方向の反出力側を「L1」で示し、モータ軸線方向の出力側を「L2」で示してある。
【0021】
(モータの全体構成)
図1は、本発明を適用したモータの外観を示す説明図であり、
図1(a)、(b)はモータの側面図、およびモータを反出力側からみた背面図である。
図2は、本発明を適用したモータからカバーを外した状態を示す説明図であり、
図2(a)、(b)はモータからカバーを外した状態の側面図、およびからカバーを外した状態を反出力側からみた背面図である。
図3は、本発明を適用したモータの内部構造等を示す説明図であり、
図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)はモータからセンサ基板および基板ホルダを外した状態の断面図、モータからセンサ基板および基板ホルダを外した状態の反出力側からみた背面図、センサ基板を基板ホルダに固定した状態の側面図、センサ基板を基板ホルダに固定した状態を反出力側からみた背面図、基板ホルダの断面図、および基板ホルダを反出力側からみた背面図である。
【0022】
図1、
図2および
図3(a)、(b)において、本形態のモータ1は、比較的出力トルクの大きい永久磁石同期電動機からなるモータ本体2と、後述するエンコーダ5とを備えている。モータ本体2は、モータ軸線L方向に延在する筒状のモータハウジング10と、モータハウジング10の内側に固定された筒状のステータ20と、ステータ20の内側に回転可能に配置された回転出力軸31を備えたロータ30とを有している。
【0023】
モータハウジング10は、ステータ20が内側に嵌められた筒状ケース11と、筒状ケース11に対して反出力側L1で隣接する位置で筒状ケース11に連結された第1軸受ホルダ12と、筒状ケース11に対して出力側L2で隣接する位置で筒状ケース11に連結された第2軸受ホルダ13とを備えており、筒状ケース11の両端開口は、第1軸受ホルダ12および第2軸受ホルダ13で概ね塞がれた構造になっている。また、モータハウジング10には、反出力側L1の端部を覆うように有底筒状のカバー19がネジ97により取り付けられている。
【0024】
本形態において、筒状ケース11および第1軸受ホルダ12は、鉄系金属製の板材を所定形状に加工してなる。筒状ケース11は、両端で開口する円筒部111と、円筒部111の反出力側L1の端部で径方向外側に折れ曲がった連結板部112と、円筒部111の出力側L2の端部で径方向外側に折れ曲がった連結板部113(
図3(b)参照)とを備えており、円筒部111は、出力側L2で円筒状のまま開口している。
【0025】
第1軸受ホルダ12は、筒状ケース11の連結板部112に反出力側L1で重なってネジ91により止められた環状端板部121と、環状端板部121の内周縁から出力側L2に向けて突出した円筒部122と、円筒部122の先端部から径方向内側に屈曲した環状底板部123とを備えており、円筒部122の内側において、円筒部122と環状底板部123とにより形成された環状段部にボールベアリングからなる第1軸受41の外輪411が保持されている。
【0026】
第2軸受ホルダ13は、アルミニウム系金属やマグネシウム系金属等、筒状ケース11に用いた鉄系金属より熱伝導率が高い金属材料からなり、本形態において、第2軸受ホルダ13は、アルミニウム系金属の成型品からなる。このため、第2軸受ホルダ13は、筒状ケース11および第1軸受ホルダ12よりも肉厚である。かかる第2軸受ホルダ13は、略四角形のフランジ部131と、フランジ部131の径方向外側部分から反出力側L1に向けて突出した外側筒部132(筒部)と、フランジ部131の径方向内側部分から反出力側L1に向けて突出した内側筒部133とを備えており、フランジ部131から外側筒部132に跨って形成された肉厚部分が筒状ケース11の連結板部113と重なってネジ92により止められている。この状態で、外側筒部132の反出力側L1の端部と筒状ケース11の出力側L2の端部とが当接し、モータハウジング10の側面部が形成されている。また、外側筒部132の内周形状は、筒状ケース11の内周形状と同一寸法の円形状になっている。
【0027】
かかる第2軸受ホルダ13において、内側筒部133の内側には、ボールベアリングからなる第2軸受42の外輪421が保持されている。また、第2軸受ホルダ13において、フランジ部131の中央部分では、出力側L2の端面から反出力側L1に向けて凹んだ凹部が形成されており、かかる凹部の底板部134には、回転出力軸31を出力側L2に向けて突出させる開口部が形成されている。
【0028】
このように構成したモータハウジング10において、筒状ケース11の反出力側L1の端部には、周方向の1個所に切欠き116が形成されており、かかる切欠き116によって、筒状ケース11と第1軸受ホルダ12との間には隙間が形成され、かかる隙間によって、後述する給電線25をモータハウジング10の外部に引き出すための挿通部17が形成されている。本形態では、挿通部17には給電線25を固定するためのゴム製のブシュ29が装着され、かかるブシュ29によって給電線25が固定されている。また、第1軸受ホルダ12には、挿通部17が位置する部分で径方向外側に突出した突出部127が形成されており、かかる突出部127は、筒状ケース11の外周面に沿って所定の寸法、出力側L2に向けて延在している。ここで、突出部127と筒状ケース11との間には、挿通部17に繋がる隙間18が空いている。従って、給電線25において、ブシュ29で固定されている箇所より先端側は、突出部127と筒状ケース11との隙間18においてモータハウジング10の外周面に沿って出力側L2に向けて延在した後、モータハウジング10の外部に引き出されている。
【0029】
なお、第1軸受ホルダ12には、突出部127に対して周方向で隣り合う位置にも突出部126が形成されており、かかる突出部126と重なる位置からは、
図1(b)に示すグランド線81が引き出されている。
【0030】
(ステータの構成)
ステータ20は円環状のステータコア21を備えており、ステータコア21は、外周面がモータハウジング10の内周面に当接した状態で固定されている。ステータコア21は、半径方向内側に突出する複数の突極を周方向において等角度間隔に備えており、かかる突極には絶縁部材22を介して駆動コイル23が巻回されている。ここで、ステータコア21は、複数の分割コアを環状に配列してなり、複数の分割コアの各々に突極が形成されている。分割コアは、薄板状の磁性鋼板が型抜きされた同一形状の板材を積層し、ダボかしめ等により接合することにより形成されている。
【0031】
かかるステータコア21は、分割コアの状態で駆動コイル23を巻回した後、加熱した筒状ケース11の内側に装着される焼き嵌めによって筒状ケース11の内側に固定される。その際、ステータ20は、出力側L2から筒状ケース11の内側に挿入される。本形態では、ステータコア21の長さ寸法(モータ軸線L方向における寸法)は、筒状ケース11の長さ寸法(モータ軸線L方向における寸法)より大である。従って、ステータ20を筒状ケース11の内側に固定した後、第2軸受ホルダ13を筒状ケース11に連結すると、ステータ20(ステータコア21)の外周面のうち、出力側L2に位置する部分は、第2軸受ホルダ13の外側筒部132の内周面に接することになる。
【0032】
駆動コイル23は、巻線の巻始めと巻終わりの両端末がステータコア21の反出力側L1の端部に配置され、本形態において、両端末は、ステータコア21の反出力の端部に配置された配線基板26に接続されている。かかる配線基板26には、回転出力軸31が貫通する開口部が形成されている。配線基板26には給電線25が接続されており、給電線25は、モータハウジング10の外部に引き出された自由端部分の先端部にコネクタ250が接続されている。従って、ステータ20の駆動コイル23に対しては、コネクタ250、給電線25および配線基板26を介して外部から電力を供給可能である。
【0033】
なお、配線基板26と第1軸受ホルダ12の環状底板部123との間には絶縁スペーサ27が挿入されている。このため、第1軸受ホルダ12を金属材料から構成した場合でも、第1軸受ホルダ12と配線基板26のパターンとが短絡することがない。
【0034】
(ロータ30の構成)
ロータ30は、モータ軸線L方向に延在する回転出力軸31と、回転出力軸31の外周に固着された永久磁石からなるロータマグネット32とを備えている。本形態において、ロータマグネット32の外周側に保護テープ39が巻回されている。回転出力軸31は、ロータマグネット32が固着されている部分が最も大径であり、かかる大径部分310より出力側L2は、複数個所の段部によって段階的に小径になっている。本形態では、大径部分310に隣接する小径部分311に第2軸受42の内輪422が装着されている。
【0035】
また、回転出力軸31は、大径部分310より反出力側L1でも複数個所の段部によって段階的に小径になっている。本形態において、回転出力軸31は、大径部分310より反出力側L1に3個所の段部によって、大径部分310より細径の中径部分316、中径部分316より細径の小径部分317、および小径部分317より細径の最小径部分318がこの順に形成されており、小径部分317には第1軸受41の内輪412が装着されている。なお、小径部分317には周溝319が形成されており、かかる周溝319に止められた止め輪38によって第1軸受41の内輪412が回転出力軸31に固定されている。
【0036】
(磁気式のエンコーダの概略構成)
図4は、本発明を適用したモータ1に構成したエンコーダ5周辺を拡大して示す断面図である。
図5は、本発明を適用したモータ1に構成したエンコーダ5の原理等を示す説明図であり、
図5(a)、(b)、(c)はエンコーダ5の構成を示す説明図、エンコーダ5に用いた磁気抵抗素子521からの出力信号の説明図、および磁気抵抗素子521からの出力信号に基づいて回転出力軸31の角度位置を求める方法を示す説明図である。
【0037】
図3および
図4に示すように、回転出力軸31の反出力側L1の端部には、ロータ30の回転数や回転角度を監視する磁気式のエンコーダ5が構成されており、かかるエンコーダ5は、回転出力軸31に固定されたセンサマグネット51と、磁気抵抗素子521等の感磁素子52を備えた磁気センサユニット50とを備えている。
【0038】
より具体的には、エンコーダ5では、
図4に示すように、回転出力軸31の反出力側L1の端部には永久磁石からなるセンサマグネット51が固定されており、磁気センサユニット50は、センサマグネット51に対して反出力側L1で対向する感磁素子52と、感磁素子52が一方側の基板面55aに実装されたセンサ基板55とを備えている。本形態において、センサマグネット51は、回転出力軸31の反出力側L1の端面33に形成された凹部330に部分的に嵌った状態で接着剤等により固定された円盤状の永久磁石からなり、回転出力軸31の最小径部分318よりもわずかに小径である。
【0039】
図5(a)に示すように、センサマグネット51には周方向にN極とS極が1極ずつ形成されている。本形態では、感磁素子52として、モータ軸線L方向においてセンサマグネット51の中心と対向するように配置された磁気抵抗素子521が用いられている。かかる磁気抵抗素子521は、センサマグネット51の位相に対して、互いに90°の位相差を有するA相(SIN)の磁気抵抗パターンとB相(COS)の磁気抵抗パターンとを備えている。より具体的には、磁気抵抗素子521において、A相の磁気抵抗パターンは、180°の位相差をもってセンサマグネット51の回転検出を行う+a相(SIN+)の磁気抵抗パターン、および−a相(SIN-)の磁気抵抗パターンを備えており、B相の磁気抵抗パターンは、180°の位相差をもってセンサマグネット51の回転検出を行う+b相(COS+)の磁気抵抗パターン、および−b相(COS-)の磁気抵抗パターンを備えている。また、本形態では、エンコーダ5にアブソリュート動作を行わせることを目的に、感磁素子52として、磁気抵抗素子521の他に、センサマグネット51の中心からずれた位置でセンサマグネット51と対向する2つのホール素子522、523が用いられる。かかるホール素子522、523は、センサマグネット51の中心からみて互いに90°ずれた位置に配置される。
【0040】
再び
図4において、本形態において、回転出力軸31に対して反出力側L1には、センサマグネット51に反出力側L1で対向するセンサ基板55が配置されている。かかるセンサ基板55において、出力側L2に向く一方側の基板面55aには、上記した感磁素子52(磁気抵抗素子521およびホール素子522、523)が実装されており、感磁素子52は、センサ基板55から出力側L2に向けて突出している。また、センサ基板55の反出力側L1の面には、コネクタ56や、半導体装置等の電子部品(図示せず)が実装されている。
【0041】
本形態では、センサ基板55を配置するにあたって基板ホルダ60が用いられている。基板ホルダ60は、モータハウジング10の端部にネジ93(
図2(b)参照)により固定された環状連結部61(連結部)と、環状連結部61の内周縁から反出力側L1に突出した外側筒部62と、外側筒部62の先端部から径方内側に屈曲した環状底板部63(基板固定部)と、環状底板部63の内周縁から出力側L2に向けて突出した内側筒部64(円筒部)とを備えており、環状底板部63の反出力側L1の面にセンサ基板55が固定されている。より具体的には、センサ基板55において、基板ホルダ60の環状底板部63の穴630と重なる位置にはネジ94が止められ、かかるネジ94によって、センサ基板55と基板ホルダ60とが固定されている。本形態では、2か所に止められたネジ94によって、センサ基板55と基板ホルダ60とが固定されている。
【0042】
なお、環状連結部61は、周方向において等角度間隔の3か所に外側に向けて突出した突出部611を備えており、かかる突出部611には穴619が形成されている。また、第1軸受ホルダ12の環状端板部121には、穴619と重なる位置に穴129が形成されており、穴619、129を利用して、基板ホルダ60と、モータハウジング10の反出力側L1の端部を構成する第1軸受ホルダ12とがネジ93により固定されている。なお、3つのネジ93のうちの一つは、グランド線81と基板ホルダ60とを接続するのに利用されている。
【0043】
かかる構成の基板ホルダ60において、内側筒部64の内側は開口部66になっているため、センサ基板55に実装されている感磁素子52は、基板ホルダ60を介さずに直接、センサマグネット51にモータ軸線L方向で対向することになる。また、内側筒部64の内側では、回転出力軸31に固着されているセンサマグネット51、および感磁素子52が位置しており、センサマグネット51と感磁素子52とは、内側筒部64の内側でモータ軸線L方向で対向している。
【0044】
また、センサ基板55に実装された電子部品は、
図5(a)を参照して後述する回転検出回路を構成しており、かかる回転検出回路からの信号出力は、センサ基板55に接続されたセンサ出力線58を介して行われる。ここで、センサ出力線58は、筒状ケース11と第1軸受ホルダ12との間に端部が固定されたブシュ59(
図2参照)によってモータハウジング10に固定されており、ブシュ59は、給電線25に対するブシュ29と周方向の同一角度方向に位置する。また、センサ出力線58は、ブシュ59による固定箇所より先端側が、給電線25と周方向の同一角度方向でモータハウジング10の外周面に沿ってモータ軸線L方向の出力側L2に向けて延在し、かかる延在部分は、給電線25とともに結束帯等の止め具28によって第1軸受ホルダ12の突出部127に固定されている。また、センサ出力線58は、止め具28による固定箇所より先端側は、給電線25に沿って延在する自由端になっており、その先端側にはコネクタ580が接続されている。このようにして、給電線25およびセンサ出力線58は、周方向の同一角度方向でモータハウジング10の外周面に沿って出力側L2に向けて延在している部分がモータハウジング10に固定されている。
【0045】
(エンコーダ5の動作)
図5(a)に示すように、本形態のエンコーダ5は、センサマグネット51と感磁素子52とによって磁気式のロータリーエンコーダとして構成されており、センサマグネット51は、感磁素子52と対向する面にS極とN極が一対、周方向で着磁されている。また、センサ基板55に実装された電子部品は、感磁素子52から出力される信号に対する一対の増幅回路561、562、566、567、増幅回路561、562から出力される正弦波信号sin、cosに補間処理や各種演算処理を行うCPUからなる演算回路563、および出力インターフェース564等を構成している。
【0046】
かかるエンコーダ5では、回転出力軸31およびセンサマグネット51が1回転すると、磁気抵抗素子521からは、
図5(b)に示す正弦波信号sin、cosが2周期分、出力される。従って、正弦波信号sin、cosを増幅回路561、562により増幅した後、演算回路563において、
図5(c)に示すように、正弦波信号sin、cosからθ=tan
-1(sin/cos)を求めれば、回転出力軸31の角度位置θが分かる。また、本形態のように、感磁素子52として、センサマグネット51の中心からみて90°ずれた位置にホール素子522、523を配置すれば、増幅回路566、567を介して得られた信号により、現在位置が正弦波信号sin、cosのいずれの区間に位置するかを検出することができる。このため、エンコーダ5にアブソリュート動作を行わせることができる。また、ホール素子522、523を省略しても、エンコーダ5は、インクリメンタル動作を行うことが可能である。
【0047】
(磁気センサユニット50の詳細構成)
図6は、本発明を適用したモータ1のエンコーダ5に用いた磁気センサユニット50の説明図であり、
図6(a)〜(g)は、出力側L2からみた斜視図、反出力側L1からみた斜視図、出力側L2からみた正面図、反出力側L1からみた背面図、側面図、正面図、突部を通る位置で切断したときの断面図である。
図7は、
図6に示す磁気センサユニット50に用いたセンサ基板55の説明図であり、
図7(a)〜(c)は、出力側L2からみた正面図、反出力側L1からみた背面図、および側面図である。
図8は、
図6に示す磁気センサユニット50に用いた筒状シールド部材の説明図であり、
図8(a)〜(d)は、反出力側L1からみた斜視図、反出力側L1からみた背面図、正面図、および突部を通る位置で切断したときの断面図である。
【0048】
本形態のモータ1において、エンコーダ5に用いた磁気センサユニット50は、
図6に示すように、感磁素子52が出力側L2に向く一方の基板面55aに実装されたセンサ基板55と、感磁素子52を径方向外側で囲むようにセンサ基板55の一方の基板面55aに重ねて固定された磁性金属部品からなる筒状シールド部材57と、センサ基板55に形成されているシールド用の導電パターン55eと筒状シールド部材57とを導通させる導通部材54(
図6(g)参照)とを有している。
【0049】
より具体的には、
図6および
図7に示すように、センサ基板55は、矩形形状のガラス−エポキシ基板等の剛性基板であり、両面に導電パターンが形成された両面基板である。かかるセンサ基板55において、反出力側L1に向く他方の基板面55bには、コネクタ56や、
図5(a)を参照して説明した増幅回路566、567を構成する電子部品(図示せず)が実装されている。また、センサ基板55において、対角の2か所には貫通穴55sが形成されており、かかる貫通穴55sは、
図2等に示すネジ94によってセンサ基板55を基板ホルダ60に固定するための穴である。
【0050】
センサ基板55には貫通穴からなる穴55gが形成されており、本形態において、穴55gは、磁気抵抗素子521を中心とする仮想円上に3つ等角度間隔に形成されている。また、センサ基板55の基板面55bには、穴55gの周りにシールド用の導電パターン55eがランド状に形成されており、かかる導電パターン55eは、配線パターン55fおよびコネクタ56を介してシールド電位(グランド電位)が印加されるようになっている。かかる穴55gおよび導電パターン55eは、以下に説明するように、筒状シールド部材57の固定および筒状シールド部材57へのシールド電位の印加に用いられる。本形態において、筒状シールド部材57は円筒状である。
【0051】
より具体的には、
図6および
図8に示すように、筒状シールド部材57は、SPCEやSPCC材等の磁性金属の焼結部品やプレス加工品からなり、感磁素子52を径方向外側で囲む円筒状の筒状部571と、筒状部571からセンサ基板55が位置する側に向けて突出した突部572とを備えている。本形態において、突部572は、筒状部571の肉厚寸法と同一の外形寸法を有しており、筒状部571の反出力側L1の端面から反出力側L1に向けて3つが突出している。本形態において、筒状部571の肉厚寸法、および突部572の外径寸法は1mmであり、突部572の長さ寸法は2.5mmである。ここで、3つの突部572は、磁気抵抗素子521を中心とする仮想円上に等角度間隔に形成されており、センサ基板55の穴55gに1対1で重なる位置に形成されている。従って、本形態では、筒状シールド部材57をセンサ基板55の基板面55aに固定する際、突部572を穴55gに貫通させてセンサ基板55の基板面55bから突出させ、突部572においてセンサ基板55の基板面55bから突出している部分を導電パターン55eに対してハンダからなる導通部材54(
図6(g)参照)によって固定している。このため、導通部材54(ハンダ)は、センサ基板55の導電パターン55eと筒状シールド部材57とを電気的に接続して筒状シールド部材57にシールド電位(グランド電位)を印加する機能と、センサ基板55と筒状シールド部材57とを機械的に固定する機能とを担っている。
図6(g)に示すように、本形態において、導通部材54(ハンダ)は、センサ基板55の導電パターン55eから突部572の外周面に沿ってブリッジ状に広がっている。
【0052】
ここで、突部572の外周面と穴55gの内周面との間には十分なクリアランスが設けられている。従って、治具等によって磁気抵抗素子521を中心に筒状シールド部材57の位置決めする際、突部572と穴55gとの間のクリアランスを利用して筒状シールド部材57を磁気抵抗素子521に対して同心状に配置することができる。それ故、後述するように、筒状シールド部材57を基準に磁気センサユニット50を配置すれば、センサマグネット51の回転中心位置にモータ軸線L方向で重なる位置に磁気抵抗素子521が配置することができる。
【0053】
また、本形態では、センサ基板55の基板面55aにおいて筒状シールド部材57と重なる領域には、厚さが1mm程度の絶縁性印刷層55t(
図6(a)、(c)にグレーで表示された領域)が形成されている。本形態において、絶縁性印刷層55tは、コネクタ56の実装領域と重なる領域と、感磁素子52が実装されている領域を含む円形領域とを除く略全面に形成されている。
【0054】
このように構成した磁気センサユニット50を用いて、
図2および
図3に示すモータ本体2にエンコーダ5を付加するには、ネジ94によってセンサ基板55を基板ホルダ60に固定した後、基板ホルダ60をモータハウジング10の一部としての第1軸受ホルダ12にネジ93によって固定する。なお、センサ基板55を基板ホルダ60に固定する際、筒状シールド部材57の円筒状の筒状部571が基板ホルダ60の内側筒部64(円筒部)の内側に嵌まるように、基板ホルダ60に対するセンサ基板55の位置を調整する。この状態で、筒状シールド部材57の円筒状の筒状部571の外周面は、基板ホルダ60の内側筒部64の内周面に全周にわたって接することになる。従って、基板ホルダ60の内側筒部64および筒状シールド部材57を基準にセンサ基板55が位置決めされるので、センサマグネット51の回転中心位置にモータ軸線L方向で重なる位置に磁気抵抗素子521が配置されることになる。また、筒状シールド部材57の外周面が基板ホルダ60の内側筒部64の内周面に接しているので、基板ホルダ60にも筒状シールド部材57によってシールド電位を印加することができる。それ故、電気ノイズに対するシールド効果を向上することができる。また、基板ホルダ60についても、筒状シールド部材57と同様、SPCEやSPCC材等の磁性金属により構成すれば、基板ホルダ60も、筒状シールド部材57と同様に磁気ノイズに対するシールド効果を発揮するので、磁気ノイズに対するシールド効果を向上することができる。
【0055】
なお、基板ホルダ60を第1軸受ホルダ12にネジ93によって固定した後、ネジ94によってセンサ基板55を基板ホルダ60に固定してもよい。この場合も、センサ基板55を基板ホルダ60に固定する際、筒状シールド部材57の円筒状の筒状部571が基板ホルダ60の内側筒部64(円筒部)の内側に嵌まるように、基板ホルダ60に対するセンサ基板55の位置を調整する。従って、基板ホルダ60の内側筒部64および筒状シールド部材57を基準にセンサ基板55が位置決めされるので、センサマグネット51の回転中心位置にモータ軸線L方向で重なる位置に磁気抵抗素子521が配置されることになる。
【0056】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のモータ1では、回転出力軸31の反出力側L1の端部に保持されたセンサマグネット51と、このセンサマグネット51に反出力側L1で対向する感磁素子52とによって磁気式のエンコーダ5が構成されており、かかるエンコーダ5において、感磁素子52は、センサ基板55の出力側L2の面、すなわち、一方の基板面55aに実装されている。このため、センサ基板55に穴を設けて回転出力軸31の端部を貫通させる必要がない等、簡素な構成でセンサマグネット51とセンサ基板55とを配置することができる。
【0057】
また、感磁素子52は、センサ基板55の出力側L2の面に設けられ、かかるセンサ基板55は、基板ホルダ60の反出力側L1に固定されている。かかる構成の場合、モータ軸線L方向の反出力側L1から出力側L2に向かってセンサ基板55、基板ホルダ60およびセンサマグネット51がこの順に配置されることになるが、基板ホルダ60には、感磁素子52にモータ軸線L方向で重なる部分に開口部66が設けられているため、感磁素子52とセンサマグネット51とは直接対向する。
【0058】
また、センサ基板55では、感磁素子52を径方向外側で囲むように筒状シールド部材57が基板面55aに重ねて固定されているため、キャップ状の磁気シールド部材の内側において、磁気シールド部材の底板部にセンサ基板を重ねて配置した構成と違って、筒状シールド部材57とセンサ基板55との固定に多大な手間を必要としない。また、筒状シールド部材57は、感磁素子52と同様、センサ基板55の基板面55aに重ねて固定されているため、感磁素子52の近傍で磁気的なシールドを行うことができる。
【0059】
しかも、筒状シールド部材57は円筒状であり、磁気抵抗素子521に対して同心状に配置されている。このため、筒状シールド部材57を配置したことが原因で、磁気抵抗素子521が配置されている箇所にセンサマグネット51により形成される磁界のバランスが乱れることがないので、センサマグネット51から出力される波形が筒状シールド部材57によって歪むことがない。
【0060】
また、筒状シールド部材57は、センサ基板55の基板面55aに重ねて固定されているため、センサ基板55に形成されている導電パターン55eと筒状シールド部材57とを容易に電気的に導通させることができる。従って、センサ基板55を介して筒状シールド部材57にシールド電位を印加することができるので、簡素な構成で感磁素子52近傍での電気的なシールドを容易に行うことができる。それ故、感磁素子52から出力される信号はアナログ信号であるが、かかる信号には電気ノイズの影響が及ばないので、感磁素子52から出力される信号に波形の歪みが発生せず、回転検出や位置検出の際のエラーの発生を防止することができる。
【0061】
また、筒状シールド部材57は、感磁素子52を径方向外側で囲む筒状部571と、筒状部571からセンサ基板55が位置する側に向けて突出した突部572とを備えており、センサ基板55は、突部572が嵌る穴55gを備えている。このため、筒状シールド部材57の突部572と、センサ基板55の穴55gとの嵌め合いによって、センサ基板55の所定位置に筒状シールド部材57を位置決めすることができる。従って、センサ基板55の他の導電パターンと短絡するような位置に筒状シールド部材57が誤って配置されることがない。また、突部572は、穴55gを貫通してセンサ基板55の他方の基板面55bから突出しているため、導通部材54によって、センサ基板55の基板面55bの側で突部572と導電パターン55eとを導通させることができるとともに、センサ基板55に筒状シールド部材57を固定することができる。従って、導通部材54によって、センサ基板55の導電パターン55eと筒状シールド部材57との電気的な接続、およびセンサ基板55と筒状シールド部材57との機械的な固定の双方を行うことができる。しかも、導通部材54はハンダであるため、センサ基板55の導電パターン55eと筒状シールド部材57との電気的な接続、およびセンサ基板55と筒状シールド部材57との機械的な固定の双方を確実に行うことができる。
【0062】
また、センサ基板55の基板面55aにおいて筒状シールド部材57と重なる領域には絶縁性印刷層55tが形成されている。このため、センサ基板55に筒状シールド部材57を重ねて固定しても、センサ基板55の他の導電パターンと筒状シールド部材57とが短絡することを絶縁性印刷層55tによって防止することができる。
【0063】
また、本形態では、センサ基板55をモータハウジング10に固定する基板ホルダ60において、内側筒部64の内側に筒状シールド部材57が同軸状に嵌っている。このため、基板ホルダ60および筒状シールド部材57を基準にセンサ基板55が自動的に位置決めされるので、感磁素子52とセンサマグネット51の位置精度が高いという利点がある。また、筒状シールド部材57の外周面が基板ホルダ60の内側筒部64の内周面に接しているので、基板ホルダ60にも筒状シールド部材57によってシールド電位を印加することができる。それ故、電気ノイズに対するシールド効果を向上することができる。
【0064】
[他の実施の形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施することができる。例えば、上記実施の形態において、筒状シールド部材57に3つの突部572を設けたが、突部572の数については、1つ、2つ、あるいは4つ以上設けてもよい。
【0065】
また、筒状シールド部材57に突部572を設けず、筒状シールド部材57をセンサ基板55の一方の基板面55aに形成された導電パターンと電気的に接続してもよい。
【0066】
また、上記実施形態においては、エンコーダ5を第1軸受ホルダ12に対して反出力側L1で隣り合う位置に設けたが、エンコーダ5と第1軸受ホルダ12の間にロータ30に対するブレーキ機構等を配置したモータに本発明を適用してもよい。
【0067】
また、上記実施形態においては、本発明を永久磁石同期電動機を適用した例を示したが、例えばステッピングモータや電磁石同期電動機等のその他の同期電動機や、誘導電動機、整流子電動機、その他の電動機に本発明を適用してもよい。
【0068】
なお、上記実施形態では、筒状シールド部材57とセンサ基板55の導電パターン55eとを電気的に接続するための導通部材としてハンダを用いたが、導通部材としてはネジやタップ、導電性の接着剤等を用いてもよい。
【0069】
また、上記実施形態においては、筒状シールド部材57として円筒状のものを用いたが、角筒状の筒状シールド部材を用いてもよい。