特許第5718118号(P5718118)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5718118
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】巻尺
(51)【国際特許分類】
   G01B 3/10 20060101AFI20150423BHJP
【FI】
   G01B3/10 101
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-69753(P2011-69753)
(22)【出願日】2011年3月28日
(65)【公開番号】特開2012-202916(P2012-202916A)
(43)【公開日】2012年10月22日
【審査請求日】2014年2月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】391033986
【氏名又は名称】ムラテックKDS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高正 光洋
【審査官】 眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04155168(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線状の状態から巻き込まれた状態へと変形可能であり、かつ前記巻き込まれた状態から前記直線状の状態へ復元しようとする測定テープと、
前記測定テープを出入部を通して上面から出入可能であり、内部に前記測定テープを受け入れ可能な円筒形状を有するケース部材と、
前記ケース部材に回転可能に収容されており、内部に前記測定テープを巻き込み可能な円筒形状を有するスリーブとを備え、
前記ケース部材は、前記出入部の一部を規定し、かつ前記測定テープを出し入れする際に前記測定テープの外側が当接する当接部を含み、
前記ケース部材は、前記当接部に前記測定テープの外側を当接させた状態で前記測定テープを保持可能に構成されており、
前記測定テープと前記ケース部材との接触部分の摩擦抵抗で前記測定テープは前記ケース部材に係止されており、
前記上面に開口部が設けられており、前記開口部に前記出入部が設けられており、
前記開口部は、前記上面から見て、扇形に設けられており、前記開口部の扇形の半径方向部分は、前記ケース部材の径方向の中心に対して直角より大きな角度となるように前記ケース部材の径方向に対して斜めに形成されている、巻尺。
【請求項2】
前記ケース部材は、前記出入部の一部を規定し、かつ前記ケース部材の径方向外方から径方向中央に向かって前記上面側から下面側に向かって斜めに延びている上面側部分を有している、請求項1に記載の巻尺。
【請求項3】
直線状の状態から巻き込まれた状態へと変形可能であり、かつ前記巻き込まれた状態から前記直線状の状態へ復元しようとする測定テープと、
前記測定テープを出入部を通して上面から出入可能であり、内部に前記測定テープを受け入れ可能な円筒形状を有するケース部材と、
前記ケース部材に回転可能に収容されており、内部に前記測定テープを巻き込み可能な円筒形状を有するスリーブとを備え、
前記ケース部材は、前記出入部の一部を規定し、かつ前記測定テープを出し入れする際に前記測定テープの外側が当接する当接部を含み、
前記ケース部材は、前記当接部に前記測定テープの外側を当接させた状態で前記測定テープを保持可能に構成されており、
前記スリーブは、前記スリーブを径方向に変形可能とするための切欠部を含む、巻尺。
【請求項4】
前記上面から突出する突出部をさらに備え、
前記突出部は、前記測定テープの内側を保持可能に構成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の巻尺。
【請求項5】
前記測定テープの材料は、金属を含み、
前記測定テープは、短手方向に湾曲している、請求項1〜4のいずれかに記載の巻尺。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は巻尺に関し、特に、測定テープをケース部材に巻き込み可能な巻尺に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、巻尺はケース部材の内壁に沿って測定テープを巻き込むことで測定テープをケース部材に収容している。たとえば、実開平4−1403号公報(特許文献1)には、リング状収容部内に測定テープを巻き込んで収容するリング状巻尺が開示されている。
【0003】
また、たとえば、独国実用新案第202007011752号明細書(特許文献2)には、測定テープが巻かれた状態で測定テープの一部がケース部材に収容される巻尺が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平4−1403号公報
【特許文献2】独国実用新案第202007011752号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の実開平4−1403号公報に記載された巻尺では、リング状収容部内に測定テープが巻き込まれて収容される際、引き出し押し込み口から挿入された測定テープがリング状収容部の内壁に接触するため摩擦抵抗が大きい。また、リング状収容部が矩形に形成されているため、測定テープが巻き込まれる際、略直角に測定テープを曲げなければならない。そのため、リング状収容部に測定テープを挿入しにくいという問題がある。
【0006】
また、上記の独国実用新案第202007011752号明細書では、測定テープがケース部材から引き出される際、測定テープとケース部材との摩擦力が足りないので測定テープがケース部材で止まりにくいという問題がある。
【0007】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、測定テープをケース部材内に容易に挿入することができ、かつケース部材から引き出された測定テープを止めたい位置で止めることができる巻尺を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の巻尺は、直線状の状態から巻き込まれた状態へと変形可能であり、かつ巻き込まれた状態から直線状の状態へ復元しようとする測定テープと、測定テープを出入部を通して上面から出入可能であり、内部に測定テープを受け入れ可能な円筒形状を有するケース部材と、ケース部材に回転可能に収容されており、内部に測定テープを巻き込み可能な円筒形状を有するスリーブとを備えている。ケース部材は、出入部の一部を規定し、かつ測定テープを出し入れする際に測定テープの外側が当接する当接部を含んでいる。ケース部材は、当接部に測定テープの外側を当接させた状態で測定テープを保持可能に構成されている。測定テープとケース部材との接触部分の摩擦抵抗で測定テープはケース部材に係止されている。上面に開口部が設けられており、開口部に出入部が設けられている。開口部は、上面から見て、扇形に設けられており、開口部の扇形の半径方向部分は、ケース部材の径方向の中心に対して直角より大きな角度となるようにケース部材の径方向に対して斜めに形成されている。
【0009】
本発明の巻尺では、スリーブが内部に測定テープを巻き込み可能であり、測定テープを巻き込む際にスリーブが回転する。そのため、測定テープをケース部材の内部に容易に挿入することができる。
【0010】
ケース部材が測定テープを出入部を通して上面から出入可能であり、当接部に測定テープの外側を当接させた状態で測定テープを保持可能に構成されているため、巻き込まれた状態の測定テープがケース部材の外径方向に広がることで、測定テープの外側が当接部に当接して保持される。そのため、ケース部材から引き出された測定テープを任意の位置で止めることができるので止めたい位置で止めることができる。
【0011】
本発明の巻尺では、好ましくは、ケース部材は、出入部の一部を規定し、かつケース部材の径方向外方から径方向中央に向かって上面側から下面側に向かって斜めに延びている上面側部分を有している。これにより、出入部に測定テープを斜めに挿入することができるため測定テープが出入部からケース部材の内部に挿入される際に、スリーブの内側に測定テープを沿わせやすくすることができる。また、上面側部分がケース部材の径方向外方から径方向中央に向かって上面側から下面側に向かって斜めに延びているため出入部から測定テープが引き出された際に、測定テープの外側のエッジが当接部に向かって押し上げられるので、測定テープの外側と当接部とを当接しやすくすることができる。
【0012】
本発明の巻尺では、好ましくは、スリーブは、スリーブを径方向に変形可能とするための切欠部を含んでいる。このため、測定テープがスリーブの内部に巻き込まれた状態で、巻き込まれた状態の測定テープがスリーブの外径方向に広がることで、スリーブを外径方向に広げるように変形させることができる。これにより、スリーブによってケース部材を付勢することでスリーブの回転を抑制できる。したがって、ケース部材から引き出された測定テープを止めたい位置でさらに効果的に止めることができる。
【0013】
本発明の巻尺は、好ましくは、上面から突出する突出部をさらに備えている。突出部は、測定テープの内側を保持可能に構成されている。上面から突出する突出部で測定テープの内側が保持されることで、巻き込まれた状態の測定テープがケース部材の外径方向に広がることをさらに強く抑制することができる。そのため、突出部によって測定テープをさらに強く止めることができる。
【0014】
本発明の巻尺では、好ましくは、測定テープの材料は、金属を含んでいる。測定テープは、短手方向に湾曲している。これにより、測定テープの材料および形状によって測定テープのバネ性を向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明の巻尺によれば、測定テープをケース部材内に容易に挿入することができ、かつケース部材から引き出された測定テープを止めたい位置で止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施の形態における巻尺の概略正面図である。
図2】本発明の一実施の形態における巻尺の概略斜視図である。
図3図1のIII−III線に沿う巻尺の概略断面図である。
図4】本発明の一実施の形態における巻尺の概略分解斜視図である。
図5図2のV−V線に沿う測定テープの概略断面図である。
図6】本発明の一実施の形態における巻尺の使用状態を示す概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。なお、同一の機能を果たす要素には同一の参照符号を付し、その説明は、特に必要がなければ繰り返さない。
【0018】
図1および図2を参照して、本実施の形態の巻尺10は、測定テープ1がケース部材2の出入部4aを通って上面2aから図1中矢印A方向に出入可能に構成されている。測定テープ1は捩られた状態でケース部材2から引き出され得るようにケース部材2に収容されている。測定テープの先端部には爪部1aが固着されている。なお、爪部1aは、使用上の必要に応じて設けられていればよく、必要なければ設けられていなくてもよい。
【0019】
図3および図4を参照して、さらに詳しく巻尺10の構成について説明する。巻尺10は、測定テープ1と、ケース部材2と、スリーブ3とを主に有している。なお、図3では、見やすくするため、測定テープ1の一部は図示されていない。
【0020】
測定テープ1は、直線状の状態から巻き込まれた状態へと変形可能であり、かつ巻き込まれた状態では直線状の状態へ復元しようとするように構成されている。測定テープ1は、バネとして機能するようにバネ性を有している。測定テープ1の材料は、金属を含んでいてもよい。測定テープの材料は、たとえば、炭素鋼材、ステンレス材などが適用され得る。図5を参照して、測定テープ1は、バネ性を有するように短手方向SDに湾曲していてもよい。
【0021】
再び図3および図4を参照して、ケース部材2は、測定テープ1とスリーブ3とを収容可能に構成されている。ケース部材2は、測定テープ1を出入部4を通して上面2aから出入可能に構成されている。ケース部材2は、内部に測定テープ1を受け入れ可能に構成されている。ケース部材2は円筒形状を有している。
【0022】
再び図1および図2を参照して、ケース部材2は、出入部4aの一部を規定する当接部20を有している。当接部20は、測定テープ1を出し入れする際に、測定テープ1の外側1cが当接するように設けられている。ケース部材2は、当接部20に測定テープ1の外側1cを当接させた状態で測定テープ1を保持可能に構成されている。
【0023】
ケース部材2の上面2aには開口部6が設けられている。開口部6が設けられているため、測定テープ1の先端部がケース部材2の内部に容易に収容され、また取り出される。開口部6は、上面2aから見て、たとえば120°〜140°の角度で扇形に設けられていてもよい。開口部6の扇形の半径方向部分は、ケース部材2の径方向の中心に対して直角より大きな角度となるようにケース部材2の径方向に対して斜めに形成されている。これにより、測定テープ1が開口部6を通って出入部4からケース部材2の内部に挿入される際に、出入部4に測定テープを挿入しやすくすることができる。
【0024】
なお、本発明の一実施の形態のケース部材2では上面2aと反対側の下面に開口が形成されている。開口部6の両端部に、測定テープ1がケース部材2の内外に出入りするための出入部4が設けられている。
【0025】
図1中の開口部6の左端部に出入部4aが設けられており、右端部に出入部4bが設けられている。このため、出入部4aおよび4bのいずれかから測定テープ1を出入するかを使用者が選択することができる。右利きまたは左利きにかかわらず使用者は本実施の形態の巻尺を快適に使用することができる。
【0026】
また、ケース部材2の上面2aにおいて、開口部6以外の部分は上面2aから下面側に向かって面積が小さくなるすり鉢形状を有している。すり鉢形状によって開口部6が斜めに形成されている。つまり、開口部6は上面2a側から下面側に向かってケース部材2の中心方向に斜めに形成されている。このため、ケース部材2は、出入部4の一部を規定し、かつケース部材2の径方向外方から径方向中央に向かって上面2a側から下面側に向かって斜めに延びている上面側部分2cを有している。
【0027】
これにより、出入部4に測定テープ1を斜めに挿入することができる。そのため、測定テープ1が開口部6を通って出入部4からケース部材2の内部に挿入される際に、スリーブ3の内側に測定テープ1を沿わせやすくすることができる。また、上面側部分2cがケース部材2の径方向外方から径方向中央に向かって上面2a側から下面側に向かって斜めに延びているため、出入部4から測定テープ1が引き出された際に、測定テープ1の外側1cのエッジが当接部20に向かって押し上げられるので、測定テープ1の外側1cと当接部20とを当接しやすくすることができる。また、すり鉢形状によって使用者は開口部6に容易に指を挿入できるため、操作性が向上する。
【0028】
ケース部材2の上面2aには突出部5が設けられている。突出部5は上面2aから突出するように設けられている。突出部5は、測定テープ1の内側1bを保持可能に構成されている。突出部5は開口部6に沿って設けられている。
【0029】
再び図3および図4を参照して、ケース部材2は、たとえば樹脂からなっていてもよい。ケース部材2は、上ケース部材21と下ケース部材22と有している。上ケース部材21の上係合部21aおよび下ケース部材22の下係合部22aならびに上ケース部材21の外周端部および下ケース部材の外周端部とが係合することで上ケース部材21と下ケース部材22とは係合可能に構成されている。上ケース部材21と下ケース部材22とは係合された状態でねじ7によってねじ止めされている。
【0030】
スリーブ3は、ケース部材2に回転可能に収容されている。スリーブ3は、スリーブ3の内部において、測定テープ1を内周面3c側に巻き込み可能に構成されている。なお、測定テープ1は、スリーブ3に固着されていない。測定テープ1は、スリーブ3の内周面3cに沿って、スリーブ3の内径側に積層するように巻き込まれる。スリーブ3は、円筒形状を有している。スリーブ3は、たとえば樹脂からなっていてもよい。
【0031】
スリーブ3は、測定テープ1を受け入れた状態でケース部材2の内周面2bに外周面3aを摺動可能に構成されている。スリーブ3は、外周面3aに突起部を有していてもよい。この場合、この突起部がケース部材2の内周面2bに特に摺動する。スリーブ3は、測定テープ1がスリーブ3の外径方向に広がることにより、外径方向に広がることでケース部材2を付勢可能に構成されている。
【0032】
スリーブ3はスリーブ3を径方向に変形可能とするための切欠部3bを有している。切欠部3bはスリーブ3の側面に形成されている。この切欠部3bで片持ち状態に形成された片持ち部3dは径方向に弾性変形しやすい。そのため、巻き込まれた状態の測定テープ1がスリーブ3の外径方向に広がることで、片持ち部3dが外径方向に弾性変形してケース部材2を付勢するようにスリーブ3は構成されている。
【0033】
次に、本発明の一実施の形態の巻尺の使用状態について説明する。
まず、再び図1を参照して、測定テープ1がケース部材2で保持されている状態について説明する。測定テープ1は、ケース部材2の上面2aから引き出されているため、ケース部材2の出入部4aからケース部材2の上面2aに沿う方向に捩られて引き出されている。測定テープ1の外側1cは、出入部4aの一部を規定する当接部20に当接して保持されている。当接部20は出入部4aと開口部6との境界部分に位置している。測定テープ1の内側1bは、突出部5に当接して保持されている。このように測定テープの内側1bと外側1cとの双方で測定テープ1はケース部材2と接触している。
【0034】
この状態では、巻き込まれた状態から直線状の状態へ復元しようとする復元力(弾性力)によって測定テープ1がスリーブ3の外径方向に広げられる。このため、測定テープ1の内側1bおよび外側1cの双方はケース部材2に押し付けられている。測定テープ1とケース部材2との接触部分の摩擦抵抗で測定テープ1はケース部材2に係止されている。
【0035】
また、測定テープ1の巻き込まれた状態から直線状の状態へ復元しようとする弾性力によってケース部材2の内周面2bにスリーブ3の外周面3aが押し付けられている。ケース部材2の内周面2bとスリーブ3の外周面3aとの接触部分の摩擦抵抗によってスリーブ3の回転が制止されている。
【0036】
続いて、図6を参照して、測定テープ1がケース部材2から出入する状態について説明する。図1で示す状態から測定テープ1の保持を解除するように測定テープ1に対してケース部材2の内径側に力が加えられることで、測定テープ1とケース部材2との摩擦力が弱くなることで、測定テープ1がケース部材2に出入可能となる。より具体的には、測定テープ1の外側1cと当接部20との摩擦力が弱くなり、測定テープ1の内側1bと突出部5との摩擦力が弱くなる。これにより測定テープ1の保持が解除されて測定テープ1がケース部材2に出入可能となる。
【0037】
なお、測定テープ1とケース部材2とは完全に非接触である必要はなく、測定テープ1がケース部材2から出入可能となるように保持が解除されていればよい。したがって、測定テープ1はケース部材2に摺りながら出入されてもよい。
【0038】
測定テープ1をケース部材に出入する際には、測定テープ1がスリーブ3に受入れられた状態でスリーブ3の外周面3aがケース部材2の内周面2bに摺動する。この際にスリーブ3が回転するため、測定テープ1がケース部材2内に容易に挿入され、また引き出される。
【0039】
なお、測定テープ1に対してケース部材2の内径側に力が加えられると、巻き込まれた状態から復元しようとする測定テープ1の弾性力によって、測定テープ1はケース部材2から引き出されるように力を受ける。そのため、測定テープ1の弾性力を利用して測定テープ1をケース部材2から引き出すことができる。
【0040】
次に、本発明の一実施の形態の作用効果について説明する。
本発明一実施の形態の巻尺10では、スリーブ3が内部に測定テープ1を巻き込み可能であり、測定テープ1を巻き込む際にスリーブ3が回転する。そのため、測定テープ1をケース部材2の内部に容易に挿入することができる。
【0041】
ケース部材2が測定テープ1を出入部4を通して上面2aから出入可能であり、当接部20に測定テープ1の外側1cを当接させた状態で測定テープ1を保持可能に構成されているため、巻き込まれた状態の測定テープ1がケース部材の外径方向に広がることで、測定テープ1の外側1cが当接部20に当接して保持される。そのため、ケース部材2から引き出された測定テープ1を任意の位置で止めることができるので止めたい位置で止めることができる。
【0042】
本発明一実施の形態の巻尺10では、巻き込まれた状態から測定テープ1が広がる方向で測定テープ1がケース部材2によって係止されているため、巻尺10を上下左右のあらゆる方向に回転させた場合でもケース部材2から引き出された測定テープ1を止めたい位置で止めることができる。
【0043】
また、本発明の一実施の形態の巻尺10では、ケース部材2は、出入部4の一部を規定し、かつケース部材2の径方向外方から径方向中央に向かって上面2a側から下面側に向かって斜めに延びている上面側部分2cを有している。これにより、出入部4に測定テープ1を斜めに挿入することができるため測定テープ1が出入部4からケース部材2の内部に挿入される際に、スリーブ3の内側に測定テープ1を沿わせやすくすることができる。また、上面側部分2cがケース部材2の径方向外方から径方向中央に向かって上面2a側から下面側に向かって斜めに延びているため出入部4から測定テープ1が引き出された際に、測定テープ1の外側1cのエッジが当接部20に向かって押し上げられるので、測定テープ1の外側1cと当接部20とを当接しやすくすることができる。
【0044】
また、本発明の一実施の形態の巻尺10では、スリーブ3は、径方向に変形可能とするための切欠部3bを含んでいる。このため、測定テープ1がスリーブ3の内部に巻き込まれた状態で、巻き込まれた状態の測定テープ1がスリーブ3の外径方向に広がることで、スリーブ3を外径方向に広げるように変形させることができる。これにより、スリーブ3によってケース部材2を付勢することでスリーブ3の回転を抑制できる。したがって、ケース部材2から引き出された測定テープ1を止めたい位置でさらに効果的に止めることができる。
【0045】
また、本発明の一実施の形態の巻尺10では、ケース部材2の上面2aから突出する突出部5で測定テープ1の内側1bが保持されることで、巻き込まれた状態の測定テープ1がケース部材2の外径方向に広がることをさらに強く抑制することができる。そのため、突出部5によって測定テープ1をさらに強く止めることができる。
【0046】
また、本発明の一実施の形態の巻尺10では、測定テープ1の材料は金属を含み、測定テープ1は短手方向SDに湾曲しているため、測定テープ1の材料および形状によって測定テープ1のバネ性を向上することができる。
【0047】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、測定テープをケース部材に巻き込み可能な巻尺に、特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0049】
1 測定テープ、1a 爪部、1b 測定テープの内側、1c 測定テープの外側、2 ケース部材、2a 上面、2c 上面側部分、3 スリーブ、4,4a,4b 出入部、5 突出部、6 開口部、10 巻尺、20 当接部、21 上ケース部材、22 下ケース部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6