【実施例】
【0018】
図1は、本発明による芯棒付き焼き菓子の製造装置の正面図である。芯棒付き焼き菓子の製造装置100は、芯菓子焼成部(a、矢印で示す部分)と焼き菓子焼成部(b、矢印で示す部分)と仕上げ部(c、矢印で示す部分)からなる。搬送方向は、
図1の左から右、上から下への方向となる。芯菓子焼成部(a、矢印で示す部分)には、複数の芯菓子の型が取り付けられた型送りコンベア9が時計回りに巡回する。本実施例では、型送りコンベア9は間欠送りとしている。油塗布装置1は、芯菓子の型に油を塗布する。生地充填機2は、芯菓子の型に芯菓子となる生地を充填する。芯棒供給装置3は、生地が充填された芯菓子の型に芯棒を供給し装填する。芯菓子焼成炉7は、ヒータ29aで芯菓子の型を上下両方向から加熱して芯菓子を焼成する。
【0019】
焼成された芯菓子は、取出し装置8によって芯菓子の型から取出され中間コンベア10に渡される。中間コンベア10は、凹部を備えたバケットが巡回する。バケットに焼成された芯菓子が載置されて搬送される。中間コンベア10も間欠送りである。中間コンベア10の搬送方向の先端には移し装置17が設けられる。符号17aは第1移し装置であることを示す。第1移し装置17aは中間コンベア10のバケットから芯菓子を取り出し、本体焼成コンベア18に渡す。
【0020】
焼き菓子焼成部(b、矢印で示す部分)は、チャックが取り付けられたチェーンである本体焼成コンベア18が巡回する。本実施例では本体焼成コンベア18は連続送りである。本体焼成コンベア18の上には、芯菓子の周囲に生地を付け焼成する複数組の生地付け装置及び焼成炉が設けられる。すなわち、第1生地付け装置11と第1焼成炉12、第2生地付け装置13と第2焼成炉14、それに第3生地付け装置15と第3焼成炉16である。各焼成炉にはヒータ29bが設けられ、芯菓子の周囲に付けた生地を上方向から加熱して焼成する。この区間では、チャックに装填された焼き菓子は自転して走行する。これは、チャックの一端に設けられたスプロケットが回転駆動用のチェーンと噛み合うこと実現される。なお、本実施例では芯菓子の周囲には3層が形成されるものとなる。
【0021】
本体焼成コンベア18の先端には移し装置17が設けられる。符号17bは第2移し装置であることを示す。第2移し装置17bは、本体焼成コンベア18のチャックから焼き菓子を取り出し、仕上げコンベア19に渡す。
【0022】
仕上げ部(c、矢印で示す部分)は、チャックが取り付けられた2列のチェーンからなる仕上げコンベア19が巡回する。本実施例では仕上げコンベア19は連続送りである。仕上げコンベア19には、焼き菓子の外側にフォンダンまたはチョコレートを付ける糖掛け装置20と、フォンダンまたはチョコレートの上に粉糖またはグラニュー糖を付ける糖掛け装置21とが設けられる。仕上げコンベア19は自然冷却としている。
【0023】
仕上げコンベア19の先端には移し装置17が設けられる。符号17cは第3移し装置であることを示す。第3移し装置17cは、仕上げコンベア19のチャックから焼き菓子を取り出し、トレーコンベア26に渡す。なお、トレーコンベア26の一端にトレー供給装置24が設けられる。焼き菓子が第3移し装置17cでトレーコンベア26に渡される際、焼き菓子はトレーに収納される。トレー供給装置24は、多数のトレーがスタックされており、これを1個ずつ吸着機構で取り出してトレーコンベア26に送り出す。
【0024】
図2は、本発明による芯棒付き焼き菓子の製造装置の平面図である。各装置は
図1と対応した位置にある。生地充填機2は、清掃を容易とするため操作面側に引き出せるようになっている。生地充填機2は、搬送方向と直交する方向(幅方向)に6個のノズルがあり、芯菓子の型に芯菓子となる生地を吐出する。芯棒供給装置3は、6本の芯棒を芯菓子の型の中に装填する。中間コンベア10は、バケットを有するコンベアが配置されている。そのため、芯菓子は向かい合わせの2列になって搬送される。
図2の中段の左側に示すように、本体焼成コンベア18は、操作面側チェーン18aと反操作面側チェーン18bからなる。そのため、焼き菓子は向かい合わせの2列になって搬送される。
図2の下段の左側に示すように、仕上げコンベア19は、操作面側チェーン19aと反操作面側チェーン19bからなる。ここでも、焼き菓子は向かい合わせの2列になって搬送される。トレーコンベア26はトレーが1列で供給される。トレーに芯棒付き焼き菓子が収納されると、押し出し機構23によって2列のトレー入り芯棒付き焼き菓子が、排出コンベア25に送り出される。
【0025】
図3は、芯棒付き焼き菓子ができるまでの説明図である。(A)は芯菓子30で、芯菓子30は芯棒31を有する。(A)は、芯菓子30が取出し装置8によって芯菓子の型から取出された状態を示す。(B)は、第3焼成炉16を通過した焼き菓子32の断面を示す。芯菓子30の周囲に各々焼成した3つの層が形成されている。(C)は、フォンダンまたはチョコレートを掛ける糖掛け装置20と粉糖またはグラニュー糖を掛ける糖掛け装置21を通過した焼き菓子32を示す。外側にフォンダンまたはチョコレート33が掛けられ、その上に粉糖またはグラニュー糖34が掛けられる。(D)は、排出コンベア25の焼き菓子32の状態を示す。焼き菓子32はトレー48に収納される。
【0026】
図4は、芯菓子の型40の斜視図である。芯菓子の型40は、軸44の両側に回動可能に設けられた前型40aと後型40bと芯棒整列部材43からなる。芯菓子の型40は型送りコンベア9に複数が取り付けられ、
図4に示す搬送方向に送られる。前型40aと後型40bは互いに重ね合わされる。前型40aと後型40bには、複数の半円筒形の凹部35と芯棒挿入溝36が幅方向に6個備えられる。これは6列の構成となるが、列数はこれに限られるものではない。生地充填機2の6個のノズルから前型40aと後型40bの凹部35にそれぞれ芯菓子の生地が充填される。芯棒31は、芯棒整列部材43の芯棒挿入溝36に合わせて、その他の部分が後型40bの芯棒挿入溝36と後型40bの凹部35の中に入り込むように装填される。
【0027】
図5は、芯棒供給装置3の斜視図である。芯棒取出しコンベア27には、芯菓子の型40の凹部35の間隔に合わせてバケット(凹部)が設けられている。バケット(凹部)は図示していない。芯棒取出しコンベア27が芯棒31を入れた容器の底部と側部を移動すると、バケット(凹部)に芯棒31が取り込まれる。芯菓子の型40の後型40bの上に芯棒31が運ばれると、6本の芯棒31が同時に把持機構(図示せず)により、後型40bの芯棒挿入溝36に装填される。
【0028】
図5に示すように、芯菓子の型40に芯菓子30の生地が充填され、芯棒31が装填されると、次に芯菓子焼成炉7で焼成が始まる。
図4に示すように、まず、前型40aと後型40bを開いた状態で上下両方向から加熱して焼成する。この焼成時間は約1分である。これにより型閉じの際、生地のこぼれを防止できる。次に前型40aを
図5に示すように、回動して型を閉じの動作41をさせ、上下両方向から加熱して焼成する。この焼成時間は約2分である。次に後型40bと前型40aを
図5に示すように、型反転の動作42をさせ、上下両方向から加熱して焼成する。この焼成時間は約3分である。焼成時間は正味5分程度である。
【0029】
前型40aを回動させて後型40bの上に重ねて閉じるのは
図1の型閉じ機構4が符号4の位置で行なう。
図1の型反転機構5が芯菓子の型40の反転を符号5の位置で行なう。芯菓子の焼成が終了し取出し装置8の至ると、
図1の型開き機構6が前型40aと後型40bを開く。その場合、芯菓子30は前型40aの中にあって、芯棒31は前型40aから搬送方向に突き出した状態となる。
【0030】
図6は、取出し装置8の斜視図である。取出し装置8は、操作面側取出し機構8aと反操作面側取出し機構8bからなる。操作面側取出し機構8aは操作面側の3本の芯菓子30を把持して、中間コンベア10の操作面側コンベア10aのバケット37に載置する。反操作面側取出し機構8bは反操作面側の3本の芯菓子30を把持して、中間コンベア10の反操作面側コンベア10bのバケット37に載置する。この機構は、上下動、前後動、左右動、回転を行なえる。芯菓子30は、型送りコンベア9の芯菓子の型40の中では搬送方向に6列であり、中間コンベア10では互いに向かい合わせの2列となる。すなわち、取出し装置8によって6列から2列とされる。
【0031】
例えば型送りコンベア9を間欠送りとし、3.6秒間の停止と18秒間の走行とするなら、1タクトは21.6秒となる。芯菓子30は、21.6秒で6個がつくれることになるから、1個をつくるのに要する時間は3.6秒となる。この製造装置の生産能力は、1時間当たり1000個(=3600秒÷3.6秒)となる。中間コンベア10は、2列なので1個の芯菓子30が7.2秒間隔で流れればよい。中間コンベア10を間欠送りとし、3.6秒間は停止し3.6秒間は走行とする。取出し装置8は、型送りコンベア9の停止時間3.6秒の間に芯菓子30を芯菓子の型40から取り出し、中間コンベア10の停止時間3.6秒の間に芯菓子30をバケット37に載置し、上下動などの移動を14.4秒(=21.6秒―(3.6秒×2))以内に行なって処理をバランスさせている。
【0032】
第1移し装置17aは、中間コンベア10の芯菓子30を本体焼成コンベア18に移す。操作面側コンベア10aの芯菓子30を操作面側チェーン18aに移し、反操作面側コンベア10bの芯菓子30を反操作面側チェーン18bに移す。中間コンベア10は間欠送り、本体焼成コンベア18は連続送りとしたが、芯菓子30は、いずれも7.2秒間隔に到着するので、この速度に同期して移し機構を動かし、芯菓子30を中間コンベア10から取り出し、走行している本体焼成コンベア18のチャックに芯棒31を装填する。
【0033】
図7は生地付け装置の動作説明図である。生地付け装置には、
図1に示すように、第1生地付け装置11、第2生地付け装置13及び第3生地付け装置15がある。生地付け装置は、
図7に示すように生地47の入った容器の中に生地付け皿46があり、生地47をすくいあげるように上下動して、焼き菓子32の周囲に生地付けを行なう。生地付け皿46は生地47の撹拌に効果がある。上昇させる高さも調整できる。
【0034】
図7において、焼き菓子32は搬送方向に7.2秒で10cm程度進む。生地付け皿46は約40cmを越える長さがあり、10cm間隔の焼き菓子3本が自転しながら入る。生地付け皿46が下降して生地を付けられない時間があるが、焼き菓子32が1つの生地付け装置を通過する際には、3回転して3回程度の生地付けが行われる。これにより厚めの生地付けを行なうことができる。チャック45には焼き菓子32の芯棒31が装填される。回転可能なチャック45は、操作面側チェーン18aと反操作面側チェーン18bに取り付けられる。なお、生地付けした層は、各焼成炉で2分程度焼く。焼成を終えた焼き菓子32は、第2移し装置17bで連続送りの本体焼成コンベア18から連続送りの仕上げコンベア19に移される。移し方は、第1移し装置17aと同じである。
【0035】
図8は、
図1のA−A断面図であり、糖掛け装置20の断面図を示す。クリーム状のフォンダンまたはチョコレート33が、自転する芯棒付き焼き菓子32の周囲に掛けられる。落下したフォンダンまたはチョコレート33は、ポンプで循環される。
【0036】
図9は、
図1のB−B断面図であり、糖掛け装置21の断面図を示す。粉糖またはグラニュー糖34が、自転する芯棒付き焼き菓子32のフォンダンまたはチョコレート33の周囲に掛けられる。なお、粉糖は、グラニュー糖を原料として細かくしたものであるが、グラニュー糖、上白糖、ザラメ糖を使用することもできる。
【0037】
図10は、
図1のC−C断面図である。仕上げコンベア19は巡回しており、上側の操作面側チェーン19aと反操作面側チェーン19bが搬送方向に走行し、下側の操作面側チェーン19aと反操作面側チェーン19bが戻りのチェーンである。なお、冷却時間は約30分である。その後、芯棒付き焼き菓子32は、第3移し装置17cで仕上げコンベア19からトレーコンベア26で運ばれるトレーの中に移される。
【0038】
図11は、トレーコンベア26付近の斜視図である。トレーコンベア26は間欠送りである。トレー48が所定の間隔でトレー供給装置24から供給される。芯棒付き焼き菓子32は、トレー48に第3移し装置17cによって収納される。トレーに収納された芯棒付き焼き菓子32は、トレーコンベア26の縁端で押し出し機構23により、排出コンベア25に押し出される。
【0039】
図12は、本発明による芯棒付き焼き菓子の製造方法を示す流れ図である。S1は焼き菓子の型に油を塗布する段階である。S2は前型と後型からなる芯菓子の型に芯菓子の生地を充填する段階である。S3は、後型に芯棒を装填する段階である。S4は、前型と後型を開いた状態で上下両方向から焼成する段階である。S5は、前型を後型の上に重ねて上下両方向から焼成する段階である。S6は、前型が下側で後型が上側となるよう反転し上下両方向から焼成する段階である。S7は芯菓子を芯菓子の型から取り出す段階である。S8〜S13は、焼成した芯菓子への生地付け並びに焼成を複数回行なう段階である。S14は外側にフォンダンまたはチョコレートを付ける段階である。S15はフォンダンまたはチョコレートの上に粉糖を付ける段階である。S16は冷却する段階である。S17は焼き菓子をトレーに収納する段階である。細い芯棒に1層ずつ生地を付けて焼く場合、芯棒に生地が付きにくく生地が脱落する。そのため、型で芯菓子を形成しておくと、このような問題が回避できる。