(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5718235
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】ウェハーの接合を強くするウェハーボンディングのための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20150423BHJP
【FI】
H01L21/02 B
【請求項の数】25
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2011-536549(P2011-536549)
(86)(22)【出願日】2009年11月16日
(65)【公表番号】特表2012-508988(P2012-508988A)
(43)【公表日】2012年4月12日
(86)【国際出願番号】US2009064509
(87)【国際公開番号】WO2010057068
(87)【国際公開日】20100520
【審査請求日】2012年11月12日
(31)【優先権主張番号】61/115,101
(32)【優先日】2008年11月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/618,846
(32)【優先日】2009年11月16日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511118425
【氏名又は名称】ズース マイクロテク,リソグラフィー,ゲエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ,グレゴリー
【審査官】
堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−096216(JP,A)
【文献】
特開2005−302858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造を結合するための方法であって、
アライナー機器の取付ツール内で、第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ該第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置すること、
前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面を、サブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせすること、
前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を互いから第2の距離に動かすことであって、前記第2の距離は前記第1の距離未満であること、
単一の点において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより、加圧開始時に、前記単一の点に圧力を加えることによって、前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を前記単一の点において原子接触させて、結合界面を形成すること、
前記加圧ガスを制御することによって、前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面の部分にわたって前記結合界面を径方向に伝搬すること、
該加圧ガスの該圧力を低減すると共に、前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面を互いに完全に接触させること、
前記取付ツール内で前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造を互いに固定すること、及び
前記固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造を結合すること、
を含む、半導体構造を結合するための方法。
【請求項2】
前記取付ツールは第1の取付ツール構成要素及び第2の取付ツール構成要素を備えており、前記第1の取付ツール構成要素の第1の表面は前記第1の半導体構造の第2の表面と接触するように配置され、前記第2の取付ツール構成要素の第1の表面は前記第2の半導体構造の第2の表面と接触するように配置され、前記第1の半導体構造の前記第2の表面及び前記第2の半導体構造の前記第2の表面はそれぞれ、前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面の反対側にある、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アライナーは、向かい合って配置される第1のチャック及び第2のチャックを備えており、前記第1の取付ツール構成要素の第2の表面は前記第1のチャックと接触しており、前記第2の取付ツール構成要素の第2の表面は前記第2のチャックと接触しており、前記第1の取付ツール構成要素の前記第2の表面及び前記第2の取付ツール構成要素の前記第2の表面はそれぞれ、前記第1の取付ツール構成要素の前記第1の表面及び前記第2の取付ツール構成要素の前記第1の表面の反対側にある、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の表面は、前記第2のチャックを前記第1のチャックに向かって動かすことによって、互いに完全に接触する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の距離は、100マイクロメートル〜150マイクロメートルの範囲にある、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記結合することは、熱を加えること、圧力を加えること、電流を印加すること、又は電磁放射を加えることのうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の半導体構造の前記第2の表面及び前記第2の半導体構造の前記第2の表面は、真空によって、それぞれ前記第1の取付ツール構成要素の前記第1の表面及び前記第2の取付ツール構成要素の前記第1の表面と接触したまま保持される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記結合する前に、前記取付ツールを前記固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造と共に前記アライナーから取り外すこと、及び
記取付ツールを前記固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造前と共にボンダー内に配置することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記アライナーは前記ボンダーと一体に構成される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記加えられた圧力をフォースフィードバックセンサーにより測定し、制御することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
加圧ガスを前記制御することは、前記加圧ガスの流量、圧力又は温度のうちの少なくとも1つを制御することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
半導体構造を結合するための装置であって、
取付ツール内で、第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ該第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置するための機器と、
前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面を、サブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせするための機器と、
前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を互いから第2の距離に動かすための機器であって、前記第2の距離は前記第1の距離未満である、機器と、
単一の点において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより、加圧開始時に、前記単一の点に圧力を加えることによって、前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を前記単一の点において原子接触させて、結合界面を形成するための機器と、
前記加圧ガスを制御することによって、前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面の部分にわたって前記結合界面を径方向に伝搬するための機器と、
該加圧ガスの該圧力を低減すると共に、前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面を互いに完全に接触させるための機器と、
前記取付ツール内で前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造を互いに固定するための機器と、
前記固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造を結合するための機器と、
を備える、半導体構造を結合するための装置。
【請求項13】
前記取付ツールは第1の取付ツール構成要素及び第2の取付ツール構成要素を備えており、前記第1の取付ツール構成要素の第1の表面は前記第1の半導体構造の第2の表面と接触するように配置され、前記第2の取付ツール構成要素の第1の表面は前記第2の半導体構造の第2の表面と接触するように配置され、前記第1の半導体構造の前記第2の表面及び前記第2の半導体構造の前記第2の表面はそれぞれ、前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面の反対側にある、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アライナー機器は、向かい合って配置される第1のチャック及び第2のチャックを備えており、前記第1の取付ツール構成要素の第2の表面は前記第1のチャックと接触しており、前記第2の取付ツール構成要素の第2の表面は前記第2のチャックと接触しており、前記第1の取付ツール構成要素の前記第2の表面及び前記第2の取付ツール構成要素の前記第2の表面はそれぞれ、前記第1の取付ツール構成要素の前記第1の表面及び前記第2の取付ツール構成要素の前記第1の表面の反対側にある、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の表面は、前記第2のチャックを前記第1のチャックに向かって動かすことによって、互いに完全に接触する、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第2の距離は、100マイクロメートル〜150マイクロメートルの範囲にある、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記結合する機器は、熱を加えるための機器、圧力を加えるための機器、電流を印加するための機器、又は電磁放射を加えるための機器のうちの少なくとも1つを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1の半導体構造の前記第2の表面及び前記第2の半導体構造の前記第2の表面は、真空を用いて、それぞれ前記第1の取付ツール構成要素の前記第1の表面及び前記第2の取付ツール構成要素の前記第1の表面と接触したまま保持される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記結合する前に、前記取付ツールを該固定された前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造と共に前記アライナー機器から取り外すための機器と、
前記取付ツールを該固定された前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造と共にボンダー装置内に配置するための機器と、
をさらに備える、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
前記アライナー機器は前記ボンダー装置と一体に構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記加えられた圧力をフォースフィードバックセンサーにより測定し、制御するための機器をさらに備える、請求項12に記載の装置。
【請求項22】
前記加圧ガスの流量、圧力又は温度のうちの少なくとも1つを制御するための機器をさらに備える、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
半導体構造を結合するための方法であって、
第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ該第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置すること、
前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面をサブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせすること、
前記第1の半導体構造の第2の表面の単一の点において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより、加圧開始時に、該第2の表面の単一の点に圧力を加え、前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を前記単一の点において原子接触させて、結合界面を形成すると共に、前記第1の半導体構造の前記第1の表面を該第2の半導体構造の該第1の表面に向かって撓ませることであって、前記第2の表面は前記第1の表面の反対側にあること、
該第1の半導体構造の前記第2の表面に加えられる力を測定すること、
前記測定される力が設定された値に達するまで、前記第2の半導体構造の前記第1の表面を前記第1の半導体構造の前記第1の表面に向かって動かすこと、
前記第1の表面が原子接触し、結合界面が形成されるときに、前記結合界面が設定された速度で前記第1の表面にわたって径方向に伝搬するように、該第2の半導体構造が動く速度を制御すること、
を含む、半導体構造を結合するための方法。
【請求項24】
半導体構造を結合するための方法であって、
第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ該第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置すること、
前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面を、サブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせすること、
前記第1の半導体構造の第2の表面の単一の点において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより、加圧開始時に、前記第2の表面の単一の点に圧力を加え、前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を前記単一の点において原子接触させて、結合界面を形成すると共に、前記第1の半導体構造の前記第1の表面を前記第2の半導体構造の前記第1の表面に向かって撓ませることであって、前記第2の表面は前記第1の表面の反対側にあること、
前記加えられる力が設定された値に達するまで、加圧ガスの該圧力を高めることによって、かつ/又は前記第2の半導体構造の前記第1の表面を前記第1の半導体構造の前記第1の表面に向かって動かすことによって、前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を原子接触させると共に、結合界面を形成すること、及び
該加圧ガスの該圧力を制御することによって、かつ/又は該第2の半導体構造が動く速度を制御することによって、前記結合界面を、前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面にわたって、設定された径方向速度で径方向に伝搬させること、
を含む、半導体構造を結合するための方法。
【請求項25】
半導体構造を結合するための装置であって、
第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ該第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置するための機器と、
前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面を、サブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせするための機器と、
前記第1の半導体構造の第2の表面の単一の点において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより、加圧開始時に、前記第2の表面の単一の点に圧力を加え、前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を前記単一の点において原子接触させて、結合界面を形成すると共に、前記第1の半導体構造の前記第1の表面を前記第2の半導体構造の前記第1の表面に向かって撓ませるための機器であって、前記第2の表面は前記第1の表面の反対側にある、機器と、
前記加えられる力が設定された値に達するまで、前記加圧ガスの該圧力を高めることによって、かつ/又は前記第2の半導体構造の前記第1の表面を前記第1の半導体構造の前記第1の表面に向かって動かすことによって、前記第1の半導体構造及び前記第2の半導体構造の前記位置合わせされた第1の表面を原子接触させると共に、結合界面を形成するための機器と、
該加圧ガスの該圧力を制御することによって、かつ/又は該第2の半導体構造が動く速度を制御することによって、前記結合界面を、前記第1の半導体構造の前記第1の表面及び前記第2の半導体構造の前記第1の表面にわたって、設定された径方向速度で径方向に伝搬させるための機器と、
を含む、半導体構造を結合するための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体ウェハーボンディングのための改善された方法及び装置に関し、より詳細には、強化されたウェーは結合をもたらす改善された工業規模の半導体ウェハーボンディングに関する。
【0002】
[関連する同時係属出願の相互参照]
本出願は、2008年11月16日に出願された「METHOD AND APPARATUS FORWAFER BONDING WITH ENHANCED WAFER MATING」と題する米国仮特許出願第61/115,101号の恩典を主張し、その仮特許出願の内容は参照により本明細書に明示的に援用される。
【背景技術】
【0003】
半導体デバイスを形成するための広範な半導体工程の用途においてウェハー間(W2W)ボンディングが実施されている。ウェハーボンディングが適用される半導体工程の応用例は、集積回路の基板処理及び製造、微小電気機械システム(MEMS)のパッケージング及び封入、並びに純粋なマイクロエレクトロニクスの多数の処理層のスタッキング(3D集積)を含む。W2Wボンディングは、2つ以上のウェハー表面を位置合わせすること、それらの表面を接触させること、及びそれらの表面間に強い結合界面を形成することを含む。そのようにして製造された半導体デバイスの全体的な加工歩留まり及び製造コスト、そして最終的には、これらのデバイスを組み込む電子製品のコストは、ウェハー・ツー・ウェハー結合の品質に依るところが大きい。W2W結合の品質は、結合強度の均一性及び完全性によって、そしてウェハー結合界面にわたってウェハー同士の位置合わせが維持されるかによって決まる。
【0004】
中でも、直接/融合/酸化物ウェハーボンディング、熱圧着、接着及び金属拡散ボンディングを含む、複数のウェハー・ツー・ウェハーボンディング方法がある。直接ウェハーボンディングは、中間的な接着剤又は外力を一切用いることなく、2つの別々のウェハー表面を接触させて結合する工程を指している。初期の結合強度は通例弱いので、一般的には、後続の焼きなましステップを実行して、その結合を強化する。直接ウェハーボンディング工程は、表面活性化、室温ボンディング及び焼きなましを含む、3ステップ工程と見なすことができる。プレボンディングとしても知られている室温ボンディングは、ファンデルワールス力としても知られている原子間及び分子間力、水素架橋又は水架橋を基にする。これらの力は相対的に弱い。しかしながら、多くの場合に、ただ一点においてのみ開始されれば、汚れがなく、平坦な2つの表面の自発的なボンディングが生じる。通常、そのボンディングは中心において、又はエッジにおいて開始される。一旦、ボンディングが開始されると、いわゆる、ボンディングフロントがボンディング界面にわたって伝搬する。
【0005】
上記のように、結合品質の1つの重要なパラメーターは、ウェハー表面の初期位置合わせの維持である。ウェハーのサブミクロン位置合わせ精度を生み出すいくつかのウェハー位置合わせ法が提案されている。しかしながら、ボンディング工程の後続ステップが、初期位置合わせのサブミクロン精度を歪めるので、結果として、最終的な製品では、ウェハー位置合わせが数ミクロンよりも大きな精度レベルにまで劣化する場合がある。したがって、ボンディング工程全体を通して、ウェハーの初期の正確な位置合わせを保持する、改善された半導体ウェハーボンディング作業工程が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
概して、1つの態様において、本発明は以下を含む半導体構造を結合するための方法を特徴とする。アライナー機器の取付ツール内で、第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置すること。第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面を、サブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせすること。第1の半導体構造及び第2の半導体構造の位置合わせされた第1の表面を互いから第2の距離に動かすことであって、第2の距離は第1の距離未満である、動かすこと。単一の点において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより単一の点に圧力を加えることによって、第1の半導体構造及び第2の半導体構造の位置合わせされた第1の表面を単一の点において原子接触させて、結合界面を形成すること。加圧ガスを制御することによって、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面の部分にわたって結合界面を径方向に伝搬すること。加圧ガスの圧力を低減すると共に、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面を互いに完全に接触させること。取付ツール内で第1の半導体構造及び第2の半導体構造を互いに固定し、固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造を結合すること。
【0007】
本発明のこの態様の実施は、以下の特徴の1つ又は複数を含み得る。取付ツールは第1の取付ツール構成要素及び第2の取付ツール構成要素を備えており、第1の取付ツール構成要素の第1の表面は第1の半導体構造の第2の表面と接触するように配置され、第2の取付ツール構成要素の第1の表面は第2の半導体表面の第2の表面と接触するように配置される。第1の半導体構造の第2の表面及び第2の半導体構造の第2の表面はそれぞれ、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面の反対側にある。アライナーは、向かい合って配置される第1のチャック及び第2のチャックを備えており、第1の取付ツール構成要素の第2の表面は第1のチャックと接触しており、第2の取付ツール構成要素の第2の表面は第2のチャックと接触している。第1の取付ツール構成要素の第2の表面及び第2の取付ツール構成要素の第2の表面はそれぞれ、第1の取付ツール構成要素の第1の表面及び第2の取付ツール構成要素の第1の表面の反対側にある。第1の半導体構造及び第2の半導体構造の第1の表面及び第2の表面は、第2のチャックを第1のチャックに向かって動かすことによって、互いに完全に接触する。第2の距離は、100マイクロメートル〜150マイクロメートルの範囲にある。結合することは、熱を加えること、圧力を加えること、電流を印加すること、又は電磁放射を加えることのうちの少なくとも1つを含む。第1の半導体構造の第2の表面及び第2の半導体構造の第2の表面は、真空によって、それぞれ第1の取付ツール構成要素の第1の表面及び第2の取付ツール構成要素の第1の表面と接触したまま保持される。本方法は、結合する前に、取付ツールを固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造と共にアライナーから取り外すこと、及び記取付ツールを固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造前と共にボンダー機器内に配置することをさらに含み得る。アライナーはボンダーと一体に構成される得る。本方法は、加えられた圧力をフォースフィードバックセンサーにより測定し、制御することをさらに含み得る。加圧ガスを制御することは、加圧ガスの流量、圧力又は温度のうちの少なくとも1つを制御することを含む。
【0008】
概して、別の態様において、本発明は以下の機器を備える半導体構造を結合するための装置を特徴とする。取付ツール内で、第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置するための機器。第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面を、サブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせするための機器。第1の半導体構造及び第2の半導体構造の位置合わせされた第1の表面を互いから第2の距離に動かすための機器。第2の距離は第1の距離未満である。単一の点において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより単一の点に圧力を加えることによって、第1の半導体構造及び第2の半導体構造の位置合わせされた第1の表面を単一の点において原子接触させて、結合界面を形成するための機器。加圧ガスを制御することによって、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面の部分にわたって結合界面を径方向に伝搬するための機器。加圧ガスの圧力を低減すると共に、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面を互いに完全に接触させるための機器。取付ツール内で第1の半導体構造及び第2の半導体構造を互いに固定するための機器、及び固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造を結合するための機器。
【0009】
概して、別の態様において、本方法は以下を含む半導体構造を結合するための方法を特徴とする。まず、第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置すること。次に、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面をサブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせすること。次に、第1の半導体構造の第2の表面において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより第2の表面に圧力を加えると共に、第1の半導体構造の第1の表面を第2の半導体構造の第1の表面に向かって撓ませること。第1の半導体構造の第2の表面は第1の表面の反対側にある。次に、第1の半導体構造の第2の表面に加えられる力を測定し、その後、測定される力が設定された値に達するまで、第2の半導体構造の第1の表面を第1の半導体構造の第1の表面に向かって動かすこと。次に、第1の表面が原子接触し、結合界面が形成されるときに、結合界面が設定された速度で第1の表面にわたって径方向に伝搬するように、第2の半導体構造が動く速度を制御すること。次に、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面が互いに完全に接触しているときに、加圧ガスの圧力を低減し、その後、第1の半導体構造及び第2の半導体構造を取付ツール内で互いに固定し、その後、固定された第1の半導体構造及び第2の半導体構造を結合すること。
【0010】
概して、別の態様において、本発明は以下を含む半導体構造を結合するための方法を特徴とする。まず、第1の半導体構造の第1の表面を、第2の半導体構造の第1の表面の真向かいに、かつ第2の半導体構造の第1の表面から第1の距離に配置し、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面を、サブミクロン位置合わせ精度まで、互いに平行に位置合わせすること。次に、第1の半導体構造の第2の表面の単一の点において終端するポートを通って流れる加圧ガスにより第2の表面に圧力を加えると共に、第1の半導体構造の第1の表面を第2の半導体構造の第1の表面に向かって撓ませること。第2の表面は第1の表面の反対側にある。次に、加えられる力が設定された値に達するまで、加圧ガスの圧力を高めることによって、かつ/又は第2の半導体構造の第1の表面を第1の半導体構造の第1の表面に向かって動かすことによって、第1の半導体構造及び第2の半導体構造の位置合わせされた第1の表面を原子接触させると共に、結合界面を形成すること。次に、加圧ガスの圧力を制御することによって、かつ/又は第2の半導体構造が動く速度を制御することによって、結合界面を、第1の半導体構造の第1の表面及び第2の半導体構造の第1の表面にわたって、設定された径方向速度で径方向に伝搬させること。
【0011】
本発明の1つ又は複数の実施形態の詳細を添付の図面及び下記の記載において説明する。本発明の他の特徴、目的及び利点は、好ましい実施形態の以下の記載、図面、及び特許請求の範囲から明らかとなろう。
【0012】
図面を参照する際に、いくつかの図面全体を通して、同じ番号は同じ部品を表す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1Aは、ボンディングが開始される前の段階にある2ウェハーボンディング構成の概略図である。
図1Bは、上側ウェハーが下側ウェハーの上に浮いている段階にある、
図1Aの2ウェハーボンディング構成の概略図である。
図1Cは、ウェハーのエッジにおいてボンディングが開始される段階にある、
図1Bの2ウェハーボンディング構成の概略図である。
図1Dは、ウェハーの中心においてボンディングが開始される段階にある、
図1Bの2ウェハーボンディング構成の概略図である。
【
図2】ウェハーボンディングシステムの第1の実施形態の全体的な概略図である。
【
図3A】ウェハーボンディング方法の第1の実施形態の流れ図である。各英語の意味はいかである。152 取付ツール内にあるウェハー対をアライナー機器の上側チャック及び下側チャック内に配置する154 ウェハー対をサブミクロン位置合わせ精度まで位置合わせする156 位置合わせされたウェハー間の空隙を約100〜150ミクロンまで近づける158 単一の点において終端するポートを通して加圧ガスを流すことにより単一の点に圧力を加えることによって、ウェハー表面を単一の点において原子接触させる。加えられる力をフォースフィードバックセンサーによって決定する。160 結合界面の部分にわたって結合フロントが伝搬する。加圧ガスの圧力を低減する。下側チャックを上方に動かすことによって、ウェハー表面を互いに完全に接触させる。162 上側チャックから取付ツールを切り離し、ウェハー対を取付ツール内で固定する。164 取付ツールを固定されたウェハー対と共にアライナー機器から取り外し、ボンダー装置内に配置する166 固定されたウェハー対に熱、圧力、電流又は他の電磁放射を加えることによってボンディングステップを実行する
【
図3B】ウェハーボンディング方法の第2の実施形態の流れ図である。各英語の意味は以下である。
図3B152 取付ツール内にあるウェハー対をアライナー機器の上側チャック及び下側チャック内に配置する154 ウェハー対をサブミクロン位置合わせ精度まで位置合わせする155 上側ウェハーの或るエリアに圧力を加え、そのエリアが、下側ウェハーと接触することなく下側ウェハーに向かって撓むようにする。加えられる力をフォースフィードバックセンサーによって決定する。157 加えられる力が設定された所望のレベルになるまで、下側ウェハーをZ方向において上方に動かす159 下側ウェハーがZ軸に沿って動く速度を、完全に接触するまで結合フロントが設定された速度で結合界面にわたって伝搬するような値に設定する161 ウェハー表面が完全に接触するとき、加圧ガスの圧力を低減する162 上側チャックから取付ツールを切り離し、ウェハー対を取付ツール内で固定する。164 取付ツールを固定されたウェハー対と共にアライナー機器から取り外し、ボンダー装置内に配置する166 固定されたウェハー対に熱、圧力、電流又は他の電磁放射を加えることによってボンディングステップを実行する
【
図4-1】
図4Aは、ボンディングが開始される前の段階にある、
図2の実施形態のウェハーボンディング位置合わせ及び固定ツールの概略図である。
図4Bは、ウェハーを位置合わせした後の
図2の実施形態のウェハーボンディング位置合わせ及び固定ツールの概略図である。図中の英語は、116 Z方向、真空である。
【
図4-2】
図4Cは、結合開始段階にある、
図2の実施形態のウェハーボンディング位置合わせ及び固定ツールの概略図である。
図4Dは、結合完了段階にある、
図2の実施形態のウェハーボンディング位置合わせ及び固定ツールの概略図である。
【
図4-3】
図4Eは、ウェハーボンディング位置合わせツールから固定ツールを切り離す概略図である。
図4Fは、位置合わせされたウェハー対と共に固定されている、切り離された固定ツールの概略図である。
【
図5】
図5Aは、
図3Bの方法のステップ155の概略図である。図中の英語は真空である。
図5Bは、
図3Bの方法のステップ157及び159の概略図である。図中の英語は116 Z方向、真空である。
【
図6】ウェハーボンディングシステムの第2の実施形態の全体的な概略図である。
【
図7】
図6のシステム内で実行されるウェハーボンディング方法の流れ図である。各英語の意味はいかである。252 取付ツール内にあるウェハー対をアライナー機器の上側チャック及び下側チャック内に配置する254 ウェハー対をサブミクロン位置合わせ精度まで位置合わせする256 位置合わせされたウェハー間の空隙を約100〜150ミクロンまで近づける258 単一の点において終端するポートを通して加圧ガスを流すことにより単一の点に圧力を加えることによって、ウェハー表面を単一の点において原子接触させる。加えられる力をフォースフィードバックセンサーによって決定する。260 結合界面の部分にわたって結合フロントが伝搬する。加圧ガスの圧力を高めることによって、又は下側チャックを上方に動かすことによって、2つのウェハー表面を互いに完全に接触させる。直接結合の完了時に、加圧ガスの流量を低減する262 結合されたウェハーを上側アライナーツール及び下側アライナーツールから切り離す264 結合されたウェハーをアライナー機器から取り外す
【
図8-1】
図8Aは、ボンディングが開始される前の段階にある、
図7の実施形態のウェハーボンディング位置合わせツールの概略図である。
図8Bは、ウェハーが位置合わせされた後の
図7の実施形態のウェハーボンディング位置合わせツールの概略図である。図中の英語は真空である。
【
図8-2】
図8Cは、結合開始段階にある、
図7の実施形態のウェハーボンディング位置合わせツールの概略図である。図中の英語は真空である。
図8Dは、結合完了段階にある、
図7の実施形態のウェハーボンディング位置合わせツールの概略図である。
【
図8-3】
図8Eは、
図7の実施形態における、結合されたウェハーを切り離す概略図である。
【符号の説明】
【0014】
80:通常の直接ウェハーボンディング工程
82:ウェハーアライナー機器
82:ウェハーアライナー
82:アライナー
82:上側ウェハー
83:単一の点(通常、ウェハーエッジ(
図1Cに示す)又は中心(
図1Dに示す))
84:ウェハーボンダー装置
84:ボンディング装置
84:バッチアニーリングオーブン
85:ウェハー間の近接間隙
85:エアクッション
85:下側ウェハー
86:フラットキャリア(チャック)
88a,88b:機械スペーサー
92:ウェハーアライナー機器
92:アライナー/ボンダーシステム
100:改良されたウェハーボンディング装置システム
102、104:ウェハー
102:ウェハー
102:上側ウェハー
102a:底面
102b:背面
104a:下側ウェハー表面
102a及び104a:表面
104:下側ウェハー
104a:上面
106:空隙
106:ウェハー間の距離
106:距離
106:空隙距離
108a:上側ツーリングプレート
108b:下側ツーリングプレート
110:中央ポート
110:ポート
112a、112b:周辺ポート
114a,114b:外縁真空溝
115a、115b:外縁真空溝
115a、115b及び114a、114b:外縁真空溝
116:Z方向
116:方向
117:方向
120a:上側チャック
120a:上側アライナーチャック
120b:下側チャック
120b:アライナー下側チャック
125:加圧ガス
125:ガス圧
126:遠端下の点
126:単一の点
127a、127b:方向
128:平面
130:加圧ガス
140:クランプ
145:固定された取付具
145:改良されたウェハー固定ツール
145:取付ツール
150:改良されたウェハーボンディング方法
171:パッチエリア
180b:下側ツーリングプレート
200:改良されたウェハーボンディングシステム
245:ウェハーツール
250:改良されたウェハーボンディング方法
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1Aを参照すると、通常の直接ウェハーボンディング工程80において、ウェハー102、104が水平に向けられ、互いに平行に位置合わせされる。下側ウェハー104は、フラットキャリア(チャック)86上に、表を上にして配置される。上側ウェハー102は、機械スペーサー88a、88b上に、表を下にして配置される。ウェハー間の近接間隙85は、スペーサーの厚み及び位置によって画定される。次に、
図1Bに示されるように、スペーサー88a、88bが除去されるが、2つの平坦な表面間にエアクッション85があるので、上側ウェハー82は下側ウェハー85の上に浮かぶ。次に、単一の点83(通常、ウェハーエッジ(
図1Cに示す)又は中心(
図1Dに示す))に力Fが加えられ、ウェハー102、104を非常に近接させるか又は原子接触させて、ファンデルワールス力に基づいて、ボンディングを開始する。直線又は円形の結合先端が広がり、接触界面から空気を追い出し、それらの表面を原子接触状態にしておく。
【0016】
図2を参照すると、改良されたウェハーボンディング装置システム100が、ウェハーアライナー機器82と、ウェハーボンダー装置84とを備える。ウェハーアライナー82は、改良されたウェハー固定ツール145を備えており、そのウェハー固定ツールは、ウェハー表面間を制御しながら原子接触させ、固定ツールを、接触している位置合わせされたウェハーと共に、アライナー82から制御しながら取り外せるようにする。ウェハー102、104がアライナー82内に導入され、空隙距離106において、サブミクロン精度レベルに位置合わせされる。
図4Aを参照すると、下側ウェハー104が下側ツーリングプレート108b上に上面104aを上向きにして配置され、外縁真空溝114a、114bを通して引き込まれる真空によって、下側ツーリングプレート180bの上面上の所定の位置に保持される。下側ツーリングプレート108bは、その底面が下側チャック120bの上面と接触するように、アライナー下側チャック120bの上に配置される。上側ツーリングプレート108aは、その底面102aが下向きになるようにウェハー102を保持する。上側ウェハー102は、外縁真空溝115a、115bを通して引き込まれる真空によって、上側ツーリングプレート108aによって所定の位置に保持される。上側ツーリングプレート108aは、取り付けられたウェハー102と共に、2つの周辺ポート112a、112bを通して引き込まれる真空によって、上側アライナーチャック120aによって保持される。周辺ポート112a、112bは、上側チャック120aの厚みを貫通して延在し、上側ツーリングプレート108aを保持するための真空を引き込むために用いられる。また、周辺ポート112a、112bを用いて、以下に記述されるように、上側ツーリングプレート108aの背面に加圧ガスを流し、上側ツーリングプレート108aを上側チャック120aから制御可能なように分離する。さらに、中央ポート110が、上側チャックの厚み、及び上側ツーリングプレート108aの厚みを貫通して延在し、以下に記述されるように、ウェハー102の背面に加圧ガスを流すために用いられる。
【0017】
最初に、表面102a及び104aが空隙距離106において互いに平行になるように、ウェハー102、104が位置合わせされる。
図4Bを参照すると、空隙106は、方向116において下側チャックを上方に動かすことによって、約100ミクロン〜150ミクロンの距離まで近づけられる。この時点で、ウェハー102、104はそれぞれ、外縁真空溝115a、115b及び114a、114bを通して真空を引き込むことによって、上側ツーリングプレート108a及び下側ツーリングプレート108bと接触したまま保持される。
図4Cを参照すると、加圧ガス125が中央ポート110を通して導入される。ガス125の流量、温度及び圧力は制御される。一例では、ガス125は窒素であり、その圧力が50mbarステップで高められる。ガス125の圧力が高くなると、
図4Cに示されるように、ウェハー102の背面102bが下方に押され、上側ウェハー102が下方に撓む。約200mbarのガス圧において、ポート110の遠端下の点126で、表面102aと104aとの間の原子接触が開始される。点126に加えられる力は、フォースフィードバックセンサー(図示せず)によって決定される。一例では、フォースフィードバックセンサーは歪みゲージである。方向127a、127bに沿ってガス圧フロント(gas pressure front)が径方向に伝搬することによって、2つのウェハーの表面102a、104aが互いに原子接触する。表面102a、104aの接触面積は、加えられるガス圧、及びウェハー間の距離によって決まる。同様に、結合フロント伝搬速度も、加えられるガス圧125及びウェハー間の距離106によって決まる。したがって、結合フロント伝搬速度及び結合される面積のサイズは、加えられるガス125の圧力を調整することによって、かつ下側チャック120bを方向116において上方に動かすことによりウェハー間の距離106を調整することによって制御される。一旦、点126において、表面102aと104aとの間に完全に原子接触が達成されると、
図4Dに示されるように、ガス125の圧力が低減され、下側チャック120bが方向116において上方に動かされて、ウェハー102の背面102bと上側ツーリングプレート108aとの間の空隙を閉じる。次に、周辺ポート112a、112bを通して引き込まれる真空が解除され、加圧ガス130がポート112a、112bを通して上側ツーリングプレート108aの背面に流し込まれ、
図4Eに示されるように、平面128に沿って、上側ツーリングプレート108aを上側チャック120aから制御可能なように切り離す。一例では、加圧ガス130は、20mbarの圧力の圧縮乾燥空気である。次のステップにおいて、
図4Fに示されるように、上側ツーリングプレート108a、下側ツーリングプレート108bは、結合されたウェハー102、104と共に、クランプ140を用いて、その端部において互いに固定され、下側チャック120bが方向117において下方に動かされる。次に、固定された取付具145は、結合されたウェハー102、104と共に、
図2に示されるように、後処理のためにボンディング装置84に動かされる。ボンディング装置84内の後処理は、中でも、高温において焼きなますこと、圧力を加えること、電界を印加すること、又は他の電磁放射を加えることを含む。
【0018】
図3Aを参照すると、改良されたウェハーボンディング方法150は以下のステップを含む。最初に、上記で説明され、
図4Aに示されるように、ウェハー対が取付ツール145内に保持され、取付ツールはウェハー対と共にアライナーの上側チャックと下側チャックとの間に配置される(152)。次に、上記で説明され、
図4Bにおいて示されるように、ウェハー対がサブミクロン位置合わせ精度まで位置合わせされ(154)、位置合わせされたウェハー間の空隙が約100〜150ミクロンまで近づけられる(156)。次に、上記で説明され、
図5Aにおいて示されるように、単一の点において終端するポートを通して加圧ガスを流すことにより、その単一の点において2つのウェハーのうちの一方の背面にガス圧を加えることによって、ウェハー表面を単一の点126において原子接触させる(158)。単一の点において加えられる力は、フォースフィードバックセンサーによって決定される。次に、加えられるガス圧がウェハーの背面に沿って径方向に分散され、結合フロントが結合界面の部分にわたって伝搬する。加圧ガスの加えられる圧力が低減され、上記で説明され、
図5Bに示されるように、下側チャックを上方に動かすことによって、2つのウェハー表面が互いに完全に原子接触する(160)。完了時に、上記で説明され、
図6Aに示されるように、取付ツールが上側チャックから切り離され、ウェハー対は取付ツール内に固定される(162)。次に、取付ツールがアライナーから取り外され、ボンダー装置内に配置される(164)。ボンダー装置では、中でも、熱、圧力、電流又は他の電磁放射を加えることを含む、結合されたウェハー対の後処理が行なわれる(166)。
【0019】
図3Bを参照すると、別の実施形態において、改良されたウェハーボンディング方法170は以下のステップを含む。最初に、上記で説明され、
図4Aに示されるようにウェハー対が取付ツール145内に保持され、取付ツールはウェハー対と共にアライナーの上側チャック120aと下側チャック120bとの間に配置される(152)。次に、上記で説明され、
図4Bにおいて示されるように、ウェハー対が第1の距離106において互いにサブミクロン位置合わせ精度まで位置合わせされる(154)。次に、
図5Aにおいて示されるように、パッチエリア171において終端するポート110を通して加圧ガス125を流すことにより、その背面102bにガス圧を加えることによって、上側ウェハー102が下方に撓む(155)。上側ウェハー表面102aが下側ウェハー表面104aと接触しないように、ガス圧は設定された値において一定に保持される。上側ウェハー102上に加えられる力は、フォースフィードバックセンサーによって決定される。次に、
図5Bにおいて示されるように、下側ウェハー表面104aがパッチエリア171において上側ウェハー表面102aと接触し、パッチエリア171に加えられる力が、設定された所望の値になるまで、下側チャック120bがZ方向116において上方に動かされる(157)。次に、下側チャック120bが、Z方向116においてさらに上方に動かされ、下側チャック120bの垂直Z方向速度が制御され、結合界面の径方向伝搬速度が所望の設定値になるような値に設定される(159)。2つのウェハー表面102a、104aが完全に接触するとき、ガス圧が低減され(161)、その後、上記で説明され、
図4Fにおいて示されるように、取付ツール145が上側チャック120aから切り離され、ウェハー対が取付ツール145内で固定される(162)。次に、取付ツール145がアライナーから取り外され、ボンダー装置内に配置される(164)。ボンダー装置では、中でも、熱、圧力、電流又は他の電磁放射を加えることを含む、結合されたウェハー対の後処理が行なわれる(166)。
【0020】
一例では、以下のパラメーター設定を用いて、径方向結合界面伝搬速度を10mm/secになるように制御する。最初に、ステップ155においてポート110を通して加えられるガス圧125は150mbarに設定され、ウェハー表面102aと104aとの間の距離106は約1ミリメートルである。ウェハー102及び104は300mmの直径を有する。50mmの直径を有するパッチエリア171上の力が306グラムと測定されるまで、下側チャックがZ軸116に沿って上方に動かされる。その際、2つの300mm径ウェハー102、104の残りの非接触面積が12.5secの時間内に完全に接触するように、下側チャック120bの垂直Z方向速度は、36.8μm/secになるように制御される。これらのパラメーター設定の結果として、径方向結合伝搬速度は10mm/secになる。
【0021】
図6を参照すると、別の実施形態において、改良されたウェハーボンディングシステム200が、ウェハーアライナー機器92と、ウェハー表面間の制御された原子接触を提供する改良されたウェハーツール245とを備える。この実施形態では、必要とされる場合があるウェハー表面間の直接結合の任意の後処理が、アライナー機器92内で実行される。ウェハー102、104がアライナー92に導入され、空隙距離106においてサブミクロン精度レベルまで位置合わせされる。
図8Aに示されるように、ウェハー104が、その上面104aを上向きにして下側ツーリングプレート108b上に配置され、外縁真空溝114a、114bを通して引き込まれる真空によって下側ツーリングプレート108bの上面上の所定の場所に配置される。下側ツーリングプレート108bが、その底面が下側チャック120bの上面と接触するように、アライナー下側チャック120bの上に配置される。上側ツーリングプレート108aは、その底面102aが下向きになるようにウェハー102を保持する。外縁真空溝115a、115bを通して引き込まれる真空を用いて、ウェハー102が上側ツーリングプレート108aによって所定の場所に配置される。ウェハー102が取り付けられている上側ツーリングプレート108aが、2つの周辺ポート112a、112bを通して引き込まれる真空によって上側アライナーチャック120aによって保持される。周辺ポート112a、112bが上側チャックの厚みを貫通して延在し、上側ツーリングプレート108aを保持するための真空を引き込むために用いられる。代替的には、周辺ポート112a、112bを用いて、上側ツーリングプレート108aの背面に加圧ガスを流し、上側チャック120aから上側ツーリングプレート108aを制御可能なように切り離す。さらに、中央ポート110が、上側チャックの厚み及び上側ツーリングプレート108aの厚みを貫通して延在し、以下に説明されるように、ウェハー102の背面に加圧ガスを流すために用いられる。
【0022】
最初に、ウェハー102、104が、表面102a及び104aが空隙距離106において互いに平行になるように位置合わせされる。
図8Bに示されるように、方向116において下側チャックを上方に動かすことによって、空隙106は約100〜150ミクロンの距離に近づけられる。この時点において、ウェハー102、104がそれぞれ、外縁真空溝115a、115b及び114a、114bを通して真空を引き込むことによって、上側ツーリングプレート108a及び下側ツーリングプレート108bと接触したまま保持される。
図8Cに示されるように、加圧ガス125が中央ポート110を通して導入される。ガス125の流量、温度及び圧力は制御される。一例では、ガス125は窒素であり、その圧力は50mbarステップで高められる。ガス125の圧力が高くなると、ウェハー102の背面102bが下方に押される。約200mbarのガス圧において、ポート110の遠端下の点126で、表面102aと104aとの間の原子接触が開始される。その単一の点に加えられる力は、フォースフィードバックセンサーによって決定される。方向127a、127bに沿ってガス圧フロントが径方向に伝搬することによって、2つのウェハーの表面102a、104aが互いに完全に原子接触する。表面102a、104aの接触面積は、加えられるガス圧、及びウェハー間の距離によって決まる。同様に、結合フロント伝搬速度も、加えられるガス圧及びウェハー間の距離によって決まる。したがって、結合フロント伝搬速度及び結合される面積は、加えられるガス125の圧力を調整することによって、かつ下側チャック120bを方向116において上方に動かすことによりウェハー間の距離を調整することによって制御される。一旦、表面102aと104aとの間の原子接触の所望の面積が達成されると、ガス125の圧力が低減され、外縁真空溝114a、114bを通して引き込まれる真空が解除され、下側チャック120bが、下側ツーリングプレート108bと共に方向117において下方に動かされる。次のステップでは、
図8Eに示されるように、直接結合されたウェハー102、104が上側ツーリングプレート108a及び下側ツーリングプレート108bから切り離され、アライナー/ボンダーシステム92から取り外される。結合されたウェハー対をアライナー/ボンダーシステム92から取り外す前に、又は結合されたウェハー対をアライナー/ボンダーシステムから取り外した後に別のバッチアニーリングオーブン84において、高温焼きなましステップを実行することもできる。
【0023】
図7を参照すると、改良されたウェハーボンディング方法250が以下のステップを含む。最初に、上記で説明され、
図8Aに示されるように、ウェハー対がアライナーツール内に保持され、アライナーツールがウェハー対と共にアライナー(252)の上側チャックと下側チャックとの間に配置される。次に、上記で説明され、
図8Bに示されるように、ウェハー対がサブミクロン位置合わせ精度まで位置合わせされ(254)、位置合わせされたウェハー間の空隙が約100〜150ミクロンまで近づけられる(256)。次に、上記で説明され、
図8Cに示されるように、単一の点において終端するポートを通して加圧ガスを流すことにより、単一の点に圧力を加えることによって、ウェハー表面を単一の点において原子接触させる(258)。他の実施形態では、加圧ガスによって、上側ウェハー102が下方に撓み、その後、下側ウェハー104が、上側ウェハーと接触するまで上方に動かされる。ウェハー接触及び加えられる力は、フォースフィードバックセンサーによって決定される。次に、結合界面の部分にわたって結合フロントが伝搬し、上記で説明され、
図8Dにおいて示されるように、加圧ガス125の圧力を高めることによって、かつ/又は下側チャック120bを上方に動かしてウェハー間の距離を近づけることによって、2つのウェハー表面が互いに完全に原子接触する(260)。完了時に、加圧ガスの流量が低減され、結合されたウェハーが、上側及び下側位置合わせプレート、並びに上側及び下側チャックから切り離され(262)、ウェハー対がアライナーから取り外される(264)。
【0024】
本発明の利点の中には、以下に記述するものうちの1つ又は複数が含まれる場合がある。結合されたウェハーの最終的な位置合わせにおいて、サブミクロン位置合わせ精度が保持される。これは、従来技術のウェハーボンディング方法の位置合わせ歪みを何分の1にも小さくする。結合フロントが径方向においてウェハー間で伝搬することによって、気泡が押し出され、結果として、空所のないウェハー結合が達成される。本発明のW2Wボンディング方法は、中でも、直接/融合/酸化物ボンディング、熱圧着、プラズマ活性化ボンディング、及び拡散ボンディングを含む、概ね任意のタイプのボンディングのために用いることができる。その方法は、加圧ガスの圧力、流量、温度及び化学的性質及び/又はウェハー間距離を制御することによって、工程管理及び繰返し精度を提供する。
【0025】
本発明のいくつかの実施形態が記述されてきた。それにもかかわらず、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の変更を加えることができることは理解されよう。したがって、他の実施形態も添付の特許請求の範囲内にある。