特許第5718270号(P5718270)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5718270
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】配線トレー
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20150423BHJP
   A47B 97/00 20060101ALI20150423BHJP
【FI】
   A47B13/00 B
   A47B97/00 M
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-90809(P2012-90809)
(22)【出願日】2012年4月12日
(65)【公開番号】特開2013-215510(P2013-215510A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2013年11月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】391063396
【氏名又は名称】株式会社ナイキ
(74)【代理人】
【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治
(72)【発明者】
【氏名】大森 司朗
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−101922(JP,A)
【文献】 特開2002−017455(JP,A)
【文献】 特開2004−222920(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3115622(JP,U)
【文献】 特開2000−342345(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
線が載置される底板並びに該底板の端縁から立設した前板及び後板からなる配線受け部材と、該配線受け部材を保持し、前記幕板の上端部に形成したトレー受け部に係合して配線受け部材を幕板に設置する取付部材とから構成するようにした、机の幕板の上端部に取り付ける配線トレーであって、前記配線受け部材の後板の上端縁から後方に水平片を延設し、該水平片に前記取付部材を装着する嵌挿部を形成するとともに、前記取付部材に、前記配線受け部材の底板を下方から支持する保持片と、トレー受け部に係合する係合片とを形成しかつ、収納時に、前記取付部材を前記配線受け部材の配線載置空間内に嵌着して収納できるようにしたことを特徴とする配線トレー。
【請求項2】
前記取付部材のトレー受け部に係合する係合片を、幕板の上端縁を折り返して幕板に向けて延設して形成したトレー受け部の水平片に係止するばね弾性を有する係合爪で構成するとともに、取付部材を幕板に設置した状態で、取付部材の背面が幕板に当接するようにしたことを特徴とする請求項1載の配線トレー。
【請求項3】
配線受け部材の前板及び後板の内表面に、配線載置空間内に収納した取付部材の端縁が当接する、配線受け部材の長手方向に延びる突条を形成したことを特徴とする請求項1記載の配線トレー。
【請求項4】
前記取付部材の下端部に、余剰配線を掛止する掛止部を形成したことを特徴とする請求項1、2記載の配線トレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線トレーに関し、特に、机の幕板に配設する配線トレーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の配線トレーとして、机の天板奥部の下方で、天板の左右端部下面に垂直に取り付けられた天板支持脚間の幕板の上部に、配線を載置する空間が形成されたトレーを取り付けるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
【0003】
ところで、これらの配線トレーは、側部が開放され、配線が載置される底板、前板及び後板とから構成された側面視して略コ字状をなすものである。
そして、配線トレーの幕板への取り付けは、幕板と当接する前板よりも若干高く構成した後板を、幕板にビス等の固着手段で固定したり、幕板に配設した取付板に係合する係止片を、前板よりも高く構成した後板に形成し、この係止片を幕板の取付板に係合することで行うようにしている。
【0004】
このため、固定手段によって幕板に取り付ける配線トレーでは、特に、机を組み立てた後に配線トレーを取り付ける場合、取付作業が繁雑となる。
また、後板に係止片を形成する配線トレーでは、前板に比べて後板の高さ寸法が倍以上となり、搬送時の容積が嵩高くなるとともに、配線トレーが必要のないときに取り外して収納する際に、大きな収納スペースが必要となるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−98719号公報
【特許文献2】特開2002−282050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の配線トレーの有する問題点に鑑み、取付作業が簡単で、かつ、搬送時や収納時にコンパクトにすることができ、さらに、構成部材の紛失を防止することができる配線トレーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の配線トレーは、線が載置される底板並びに該底板の端縁から立設した前板及び後板からなる配線受け部材と、該配線受け部材を保持し、前記幕板の上端部に形成したトレー受け部に係合して配線受け部材を幕板に設置する取付部材とから構成するようにした、机の幕板の上端部に取り付ける配線トレーであって、前記配線受け部材の後板の上端縁から後方に水平片を延設し、該水平片に前記取付部材を装着する嵌挿部を形成するとともに、前記取付部材に、前記配線受け部材の底板を下方から支持する保持片と、トレー受け部に係合する係合片とを形成しかつ、収納時に、前記取付部材を前記配線受け部材の配線載置空間内に嵌着して収納できるようにしたことを特徴とする。
【0009】
また、前記取付部材のトレー受け部に係合する係合片を、幕板の上端縁を折り返して幕板に向けて延設して形成したトレー受け部の水平片に係止するばね弾性を有する係合爪で構成するとともに、取付部材を幕板に設置した状態で、取付部材の背面が幕板に当接するようにすることができる。
【0010】
また、配線受け部材の前板及び後板の内表面に、配線載置空間内に収納した取付部材の端縁が当接する、配線受け部材の長手方向に延びる突条を形成することができる。
【0011】
また、前記取付部材の下端部に、余剰配線を掛止する掛止部を形成することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の配線トレーによれば、配線トレーを、配線が載置される底板並びに該底板の端縁から立設した前板及び後板からなる配線受け部材と、該配線受け部材を保持し、前記幕板の上端部に形成したトレー受け部に係合して配線受け部材を幕板に設置する取付部材とから構成するとともに、前記取付部材を前記配線受け部材の配線載置空間内に嵌着して収納できるようにすることにより、取付部材によって、配線トレーの主要部である配線受け部材を簡便に幕板に配置することができ、配線トレーの搬送時や必要がないときの収納時には、取付部材を配線受け部材の配線載置空間内に収納し、一体化してコンパクトにすることができ、さらに、取付部材を配線載置空間内に収納する際、取付部材を配線受け部材に対して嵌着することで、一体化した配線受け部材と取付部材とが分離することを防止して、構成部材の紛失を防止することができる。
【0013】
そして、前記配線受け部材の後板の上端縁から後方に水平片を延設し、該水平片に前記取付部材を装着する嵌挿部を形成するとともに、前記取付部材に、前記配線受け部材の底板を下方から支持する保持片と、トレー受け部に係合する係合片とを形成することにより、取付部材によって、配線受け部材の保持と幕板への取り付けを簡易に、かつ、確実に行うことができる。
【0014】
また、前記取付部材のトレー受け部に係合する係合片を、幕板の上端縁を折り返して幕板に向けて延設して形成したトレー受け部の水平片に係止するばね弾性を有する係合爪で構成するとともに、取付部材を幕板に設置した状態で、取付部材の背面が幕板に当接することにより、幕板に、別に特別な部材を配設することなく上端縁を折り返すという簡単な加工を施すだけで、トレー受け部を形成することができるとともに、取付部材の背面が幕板に当接した状態で、折り返して幕板に向けて延設したトレー受け部の水平片に、係合片としての係合爪を係合させることで、取付部材と取付部材に保持される配線受け部材とは幕板に沿った安定した状態で配置されることとなる。
【0015】
また、配線受け部材の前板及び後板の内表面に、配線載置空間内に収納した取付部材の端縁が当接する、配線受け部材の長手方向に延びる突条を形成することにより、取付部材を、配線載置空間内に確実に嵌着することができ、搬送中や収納時に一体化した配線受け部材と取付部材とが分離することを確実に防止することができる。
【0016】
また、前記取付部材の下端部に、余剰配線を掛止する掛止部を形成することにより、配線受け部材の配線載置空間から垂れ下がる余分な配線を整理し、作業者の足に絡まったりすることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の配線トレーの一実施例を示し、幕板に配線トレーを設置する直前の状態を表した一部切り欠きの斜視図である。
図2】同配線トレーの配線受け部材を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。
図3】同配線トレーの取付部材を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
図4】同配線トレーの配線受け部材と取付部材の組み立て及び配線トレーを幕板に設置する要領を示す斜視図で、(a)は配線受け部材と取付部材とが分離した状態を、(b)は配線受け部材と取付部材とが一体化して配線トレーを構成した状態を、(c)は幕板に配線トレーを設置する直前の状態を、(d)は幕板に配線トレーを設置した状態を示す。
図5】同配線トレーを幕板に設置する際、取付部材の係合爪がトレー受け部の水平片に係合する状態を示す一部切り書きの部分拡大図で、(a)は係合前の状態、(b)は係合直前の状態、(c)は係合状態、(d)は配線トレーが幕板に設置された状態を示す全体側面図である。
図6】同配線トレーの取付部材を、配線受け部材の配線載置空間内に嵌着して収納した状態を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の配線トレーの実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0019】
図1図6に、本発明の配線トレーの一実施例を示す。
この配線トレー1は、机の幕板4の上端部に取り付けるもので、配線トレー1を、配線が載置される底板21並びに底板21の端縁から立設した前板22及び後板23からなる配線受け部材2と、配線受け部材2を保持し、幕板4の上端部に形成したトレー受け部40に係合して配線受け部材2を幕板4に設置する取付部材3とから構成するとともに、取付部材3を配線受け部材2の配線載置空間20内に嵌着して収納できるようにしている。
【0020】
底板21並びに底板21の端縁から立設した前板22及び後板23からなる配線受け部材2は、図2に示すように、後板23の上端縁から後方に水平片24を延設し、この水平片24に取付部材3を装着する嵌挿部25を長手方向の端部近傍の2箇所に形成するようにしている。
【0021】
取付部材3は、図3に示すように、一端(取り付けた状態では上端部)にトレー受け部40に係合する係合片31を、他端(取り付けた状態では下端部)に余剰配線を掛止する掛止部32をそれぞれ形成するようにしている。
そして、掛止部32を除いた厚み寸法Tを、配線受け部材2の配線載置空間20を構成する前板22及び後板23の内表面側の高さ寸法Hと略等しい寸法とし、端縁3B間の幅寸法W1を前板22及び後板23の内表面間の長さ寸法W2と略等しい寸法とするとともに、長手方向の寸法L1を配線受け部材2の長手方向の寸法L2の1/2となるようにしている。
係合片31は、本実施例においては、後述するトレー受け部40の水平片40aと係合するように、ばね弾性を有する係合爪31aで構成するようにしている。
【0022】
配線受け部材2に装着する取付部材3の個数は、本実施例においては、配線受け部材2の長手方向の端部近傍に1箇所ずつ形成した嵌挿部25に1個ずつ装着するようにし、2個の取付部材3によって、配線受け部材2の底板21を保持片30によって下方から支持し、トレー受け部40に係合片31を係合させ、取付部材3によって保持した配線受け部材2(配線トレー1)を幕板4に設置するようにしている。
【0023】
配線受け部材2の水平片24に形成する嵌挿部25は、取付部材3を装着することができ、配線受け部材2と取付部材3とが相対的な水平方向の移動によって分離することがないように構成されていればよく、本実施例においては、平面視して保持片30よりも上方が略T字状の取付部材3の形状に合わせ、略T字状に切り欠いた溝部で構成するようにしている。
【0024】
また、配線受け部材2の前板22及び後板23の内表面に、配線載置空間20内に収納した取付部材3の端縁3Bが当接する、配線受け部材2の長手方向に延びる突条26を形成するようにしている。
これによって、取付部材3を、配線載置空間20内に確実に嵌着することができ、搬送中や収納時に一体化した配線受け部材2と取付部材3とが分離することを防止することができる。
【0025】
幕板4の上端部に形成するトレー受け部40は、取付部材3の係合片31が係合可能な形状であればよく、本実施例においては、幕板4の上端部を折り返して幕板4に向けて延設して形成した水平片40aとし、この水平片40aに、取付部材3の係合片31としてばね弾性を有する係合爪31aを係合させるようにしている。
この場合、図5(c)に示すように、配線受け部材2を保持した状態の取付部材3を、幕板4に設置した状態で、取付部材3の背面3Aが幕板4に当接するようにして、取付部材3の水平方向の移動のみを許容して、幕板4と直交する方向への移動を規制し、配線トレー1が幕板4のトレー受け部40から脱落することを防止するようにしている。
このように構成することで、取付部材3及びこの取付部材3に保持される配線受け部材2は、幕板4に沿った安定した状態で配置されることとなる。
【0026】
また、取付部材3の下端部に、余剰配線を掛止する掛止部32を形成することにより、配線受け部材2の配線載置空間20から垂れ下がる余分な配線を整理し、作業者の足に絡まったりすることを防止することができるようにしている。
この掛止部32は、取付部材3を幕板4に設置した状態で幕板4に対して直交する方向に延設した板状体で、端縁を上向きに屈曲した屈曲片32aとして構成し、掛止した余剰配線が掛止部32から脱落することを防止するようにしている。
【0027】
次に、この配線トレー1の搬送・収納時(未使用時)の状態と、幕板4に取り付ける際の手順について説明する。
【0028】
まず、配線トレー1の搬送・収納時は、取付部材3を、配線受け部材2の配線載置空間20内に嵌着して収納した状態にする。
上述のとおり、取付部材3の厚み寸法Tを、配線載置空間20を構成する前板22及び後板23の内表面側の高さ寸法Hと略等しい寸法とし、端縁3B間の幅寸法W1を前板22及び後板23の内表面間の長さ寸法W2と略等しい寸法とするとともに、取付部材3の長手方向の寸法L1を配線受け部材2の長手方向の寸法L2の1/2とすることで、図6に示すように、配線受け部材2に2個の取付部材3を凹凸の少ないコンパクトにまとまった状態に収納することができる。
また、取付部材3の端縁3Bが、配線受け部材2の前板22及び後板23の内表面に形成した配線受け部材2の長手方向に延びる突条26に当接することで、取付部材3を配線載置空間20内に嵌着することができる。
【0029】
さらに、底板21の長手方向の端部に、図2(a)に示すような切り欠き部21aを形成し、取付部材3を収納する際に、取付部材3の掛止部32の屈曲片32aを切り欠き部21aに係止することで、取付部材3が配線受け部材2から脱落すること防止することができる。
【0030】
次に、幕板4に取り付ける際の手順について説明する。
図4(a)〜図4(b)に示すように、まず、配線受け部材2の長手方向の端部の2箇所に形成した嵌挿部25にそれぞれ取付部材3を装着する。
このとき、配線受け部材2に対して、取付部材3を下側から嵌挿部25に挿通するように装着し、保持片30によって配線受け部材2の底板21を下方から支持することで、配線受け部材2と取付部材3とが一体化した配線トレー1を構成する。
【0031】
次に、図4(c)〜図4(d)及び図5(a)〜図5(c)に示すように、取付部材3の背面3Aを幕板4の表面に当接させながら、幕板4の上端部まで移動させ、ばね弾性を有する係合爪31aが、一旦、幕板4の表面側に撓んでトレー受け部40の水平片40aの端縁を乗り越え水平片40aに係合するようにする。
これによって、配線トレー1に対して下向きの荷重が加わっても、配線トレー1はトレー受け部40から脱落することがないようにすることができる。
【0032】
なお、配線トレー1を幕板4から取り外す際には、係合爪31aの爪部の下側を幕板4の表面側に向かって押圧することで水平片40aとの係合が解除され、トレー受け部40から配線受け部材2を保持した取付部材3(配線トレー1)を取り外すことができる。
【0033】
以上、本発明の配線トレーについて、実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の配線トレーは、取付作業が簡単で、かつ、搬送時や収納時にコンパクトにまとめることができることから、机の幕板に配設する配線トレーとして好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0035】
1 配線トレー
2 配線受け部材
20 配線載置空間
21 底板
22 前板
23 後板
24 水平片
25 嵌挿部
26 突条
3 取付部材
30 保持片
3A 背面
3B 端縁
31 係合片
31a 係合爪
32 掛止部
4 幕板
40 トレー受け部
40a 水平片
図1
図2
図3
図4
図5
図6