(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネルとして、静電容量型のタッチパネルが使用されていた。
図11は、従来の静電容量型タッチパネルの分解斜視図であり、
図12は、従来の静電容量型タッチパネルの平面図である。
図11を参照して、従来の静電容量型タッチパネル200は、上部基材100、上部電極101からなる上部導電シートαと、下部基材110、下部電極111からなる下部導電シートβとを貼り合わせた構成からなっている。なお、上部導電シートαと下部導電シートβは、上部電極101と下部電極111とが交差するよう貼りあわされている(例えば、特許文献1)。
【0003】
しかし、上部電極101と下部電極111は、それぞれ独立して形成されており、ともに一定の厚みを有している。そのため、従来の静電容量型タッチパネル200は、上部電極101と下部電極111が交差する箇所、すなわち上部電極と下部電極の交点部分γの厚みが、特に上部電極も下部電極も形成されていない箇所δの厚みよりも厚くなる。
【0004】
その結果、タッチパネルの表面に段差が生じるので、タッチパネルに光を照射すると、段差部分で光が屈折し、タッチパネル全体が波打っているように見えてしまうという問題があった。
【0005】
さらに、交点部分γは、他の部分より厚く、また凸形状となっているため、何度も使用していると疲労が蓄積し、使用中にショートが発生してしまうという問題もあった。
【0006】
上記問題を解決するために、上部導電シートαまたは下部導電シートβの表面に、段差を無くす緩衝シートを貼着する方法が知られているが、この方法ではタッチパネル全体の厚みが大きくなり、タッチパネルの小型化を図れないという問題があった。
【0007】
また、他の方法として、上部電極または下部電極の厚みを薄くすることにより、交点部分で発生する段差をできるだけ小さくし、タッチパネルの視認性を向上させる方法もあるが、この方法では、電極の厚みを薄くする分だけ電極の抵抗値が大きくなってしまうので、タッチパネルの感度が低下してしまうという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、タッチパネルの感度やサイズを変えないで、視認性と耐久性に優れた静電容量透明タッチシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下で、上記課題を解決するための手段を述べる。
【0011】
本発明の静電容量透明タッチシートは、透明な硬質基板に貼着するための静電容量透明タッチシートであって、前記硬質基板に貼着される第一基板と、前記硬質基板に前記第一基板が貼着されたときに前記硬質基板と前記第一基板との間に独立して複数形成されその形状が帯状である第一電極とを備える第一導電シートと、前記第一基板と対向するように設置される第二基板と、前記第二基板の前記第一基板と対向する面とは反対側の面に前記第一電極と交差するよう複数形成されその形状が帯状である第二電極と、前記第二電極と連続して形成され前記第二電極と同一の厚みを有する絶縁部とを備える第二導電シートと、前記第一導電シートと前記第二導電シートとを接着する接着層と、を備える静電容量透明タッチシートである。
【0012】
本発明の静電容量透明タッチシートは、透明な硬質基板に貼着するための静電容量透明タッチシートであって、前記硬質基板に貼着される第一基板と、前記硬質基板に前記第一基板が貼着されたときに前記硬質基板と前記第一基板との間に独立して複数形成されその形状が帯状である第一電極とを備える第一導電シートと、前記第一基板と対向するように設置される第二基板と、前記第二基板の前記第一基板と対向する面とは反対側の面に前記第一電極と交差するよう複数形成されその形状が帯状である第二電極と、前記第二電極と連続して形成され前記第二電極と同一の厚みを有する絶縁部とを備える第二導電シートと、前記第一導電シートと前記第二導電シートとを接着する接着層と、を備える静電容量透明タッチシートである。
【0013】
ある一形態においては、前記第二電極の厚みは、前記第一電極の厚みより厚い静電容量透明タッチシートである。
【0014】
ある一形態においては、前記第一電極が透明金属酸化物からなり、前記第二電極が導通可能なようにそれぞれが接続された状態で存在している複数の導電性ナノワイヤと前記複数の導電性ナノワイヤを前記第二基板上に保持するためのバインダー樹脂とからなり、前記絶縁部が前記第二電極を構成する前記バインダー樹脂のみからなる静電容量透明タッチシートである。
【0015】
ある一形態においては、第一電極の幅は、第二電極の幅より広い静電容量透明タッチシートである。
【0016】
ある一形態においては、前記透明金属酸化物は、ITOである静電容量透明タッチシートである。
【0017】
ある一形態においては、前記導電性ナノワイヤを構成する金属は、銀である静電容量透明タッチシートである。
【0018】
ある一形態においては、前記第二基板の前記第二電極が形成された面とは反対側の面にハードコート層が形成された静電容量透明タッチシートである。
【0019】
本発明の静電容量透明タッチパネルは、前記静電容量タッチシートの第一基板の上に透明基材が貼着された静電容量透明タッチパネルである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の静電容量透明タッチシートは、タッチパネルの感度やサイズを変更することなしに視認性と耐久性に優れた静電容量透明タッチシートを提供することにある。
【発明を実施するための形態】
【0022】
下記で、本発明に係る実施形態を図面に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本発明の実施例に記載した部位や部分の寸法、材質、形状、その相対位置などは、とくに特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る静電容量透明タッチシート1の分解斜視図である。
図2は、
図1の静電容量タッチシート1のC−C’断面図である。
図3は、
図1の静電容量透明タッチシート1のD−D’断面図である。なお、C−C’断面は静電容量透明タッチシート1を第二電極5上で切断したときの断面図であり、D−D’断面は静電容量透明タッチシート1を絶縁部6上で切断したときの断面図である。
図4は、実施の形態1の静電容量透明タッチシート1を透明基材7に貼着させるときの断面図である。
【0024】
図1を参照して、静電容量透明タッチシート1は、第一基板2と、第一基板2の上に独立して複数形成されその形状が帯状である第一電極3と、第一電極3から外部への電気的接続を行う第一引き回し回路Xとを備える第一導電シートAと、第一基板2と対向するように設置される第二基板4と、第二基板4の上に形成されその形状が帯状である第二電極5と、第二電極5と連続して形成され第二電極5と同一の厚みを有する絶縁部6と、第二電極5から外部への電気的接続を行う第二引き回し回路Yとを備える第二導電シートBと、第一導電シートAと第二導電シートBとを接着する接着層9とを備える。
【0025】
図1、
図2、
図3を参照して、実施の形態1の静電容量透明タッチシート1は、従来のタッチシートと比較すると、絶縁部6が、第二導電シートBの表面が平滑になるよう第二電極5と連続的に形成され、さらに第二電極5と同一の厚みを有する点で相違する。このように静電容量透明タッチシート1が構成されることによって、従来の静電容量透明タッチシートと比較すると、表面に現れる段差を小さくできる。その結果、光を照射したときに、静電容量透明タッチシート全体が波打っているように見えることを抑制することができる。
【0026】
さらに、第二導電シートBの表面が平滑になると、第一電極3と第二電極5の交点部分の厚みと他の部分の厚みの差が小さくなる。その結果、従来の静電容量透明タッチシートに比べて交点部分で疲労が蓄積しにくくなるので、静電容量透明タッチシートが使用中にショートが発生してしまうという問題も抑制できる。
【0027】
以下に、この静電容量透明タッチシート1を構成する各部材について説明する。
【0028】
<第一基板及び第二基板>
第一基板と第二基板の材質としては、アクリル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリイミドなどの樹脂フィルムが挙げられる。第一基板、第二基板の厚みは5〜800μmの範囲で適宜設定可能である。厚さが5μm未満では、層としての強度が不足して剥離する際に破れたりするので取り扱いが困難となり、厚さが800μmを越える場合は、に剛性がありすぎて加工が困難となると共に、フレキシブル性が得られなくなる。
【0029】
<第一電極および第二電極>
図1では、第一電極及び第二電極は、それぞれ短冊状の複数の電極によって構成しているが、電極の形状は短冊状に限られない。例えば、第一電極として対角方向で接続した複数の菱形電極によって構成し、第二電極として対角方向で接続した複数の菱形電極によって構成してもよい。この場合、第一電極を構成する菱形電極と、第二電極を構成する菱形電極とを、面に垂直な方向から見て互いに重複しないように配置してもよい。このように第一電極と第二電極とを重複しないように配置することによって、横軸及び縦軸方向の検出感度を互いに影響しないようにできる。また、
図1では、第一電極及び第二電極を複数個設けているが、これに限らず、任意の数を設けることができる。
【0030】
第一電極と第二電極の材料は、導電性を有するものであれば適宜使用できるが、第一電極と第二電極を構成する材料の組み合わせとしては、第一電極が透明金属酸化物から構成され、第二電極が光硬化性樹脂バインダーと導電性ナノファイバから導電性材料から構成されることが好ましい。
【0031】
透明金属酸化物としては、ITOが挙げられる。導電性ナノファイバーとしては、金、銀、白金、銅、パラジウムなどの金属イオンを担持した前駆体表面にプローブの先端部から印加電圧又は電流を作用させ連続的にひき出して作製した金属ナノワイヤや、ペプチド又はその誘導体が自己組織化的に形成したナノファイバーに金粒子を付加してなるペプチドナノファイバーなどがあげられる。また、カーボンナノチューブなどの黒っぽい導電性ナノファイバーであっても、影との色または反射性などに差が認められる場合は使用できる。また、光硬化性樹脂バインダーとしては、ウレタンアクリレート、シアノアクリレートなどが挙げられる。
【0032】
なお、上記の中で、さらに好ましい組み合わせとしては、透明金属酸化物としてITO、導電性ナノファイバーとして銀ナノファイバー、光硬化性樹脂バインダーとしてウレタンアクリレートを用いる場合である。
【0033】
このように構成すると、第一電極と第二電極の透明性は高くなる。さらに、第一電極は、第二電極より透明性が高くなる。その結果、もともと透明性が高くパターン見えのしずらい第一電極の形状が、第二電極によっても隠蔽されるので、第一電極がパターン見えするという問題を解消できる。また、第二電極については、パターン見えの問題は生じない。それは、第一電極の場合とは異なり、第二電極と隣接する領域には、第二電極と厚みが同一で、かつ材質もほとんど同一の絶縁部が配置されており、第二電極と絶縁部との間で透明性や屈折率に差異がほとんど生じないためである。その結果、第一電極、第二電極を上記の材料で構成すると、全体として透明性が高く電極のパターン見えが極めてしにくい静電容量透明タッチシートを作成できる。
【0034】
第一電極と第二電極の厚みは、数十nmから数百nmの範囲で適宜設定できる。厚さが数十nmより薄いと層としての強度が不足し、厚さが数百nmより厚いと柔軟性が十分でなくなる。
【0035】
なお、第二電極の厚みは、第一電極の厚みより厚いことが好ましい。
図4を参照して、第二電極5の厚みが第一電極3の厚みより厚いと、静電容量透明タッチシート1を透明基材7に貼り合わせるときに、第二電極5が第一電極3の厚みを吸収できる。その結果、静電容量透明タッチシート1の表面(第二基板4の表面)に第一電極3の厚みがパターンとして反映されることはなくなる。よって、静電容量透明タッチシート1の表面(第二基板4の表面)は平滑となる。すると、静電容量透明タッチシートに光を照射しても、表面で光が屈折することはなくなるので、静電容量透明タッチシート全体が波打っているように見えることがなくなる。さらには、第一電極と第二電極の交点部分において電極が疲労するのも抑制できる。
【0036】
また、第二電極の厚みは、絶縁部と同一であり、かつ1μm〜50μmの範囲であることが好ましい。1μm未満では第二電極の導電性が不足する場合があり、50μmを越える厚みでは第二電極が厚くなりすぎて、静電容量透明タッチシートの小型化を図れないという問題が生じる。
【0037】
また、第二電極の幅は、絶縁部の幅より広いことが好ましい。第二電極の幅が絶縁部の幅より狭いと、センサとして機能する部分が狭くなるので、感度の高い静電容量透明タッチシートを作成できないという問題が生じる。
【0038】
<絶縁部>
絶縁部の幅は、10μm〜100μm程度が好ましい。下限値を10μmとするのは、絶縁部の幅を10μm未満にして形成しようとすると、使用中にイオンマイグレーションが発生し、電極間でショートが発生する。一方、上限値を100μmとするのは、100μmを超える幅にすると照明で照らされた場合に絶縁部が目視で認識できてしまう場合や、静電容量透明タッチシートの感度が低下してしまうめである。また、絶縁部の深さは、第二電極の厚みと同一であり、材料は、第二電極を構成するバインダー樹脂と同一である。
【0039】
<接着層>
接着層は、第一導電シートと第二導電シートを貼着するための層である。接着層に用いる材料としては、第一基板、第二基板の種類に適した感熱性又は感圧性のある樹脂が使用される。具体的には、PMMA系樹脂、PC、ポリスチレン、PA系樹脂、ポバール系樹脂、シリコン系樹脂などの樹脂が使用される。なお、接着層は、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等により第一基板または第二基板の上に形成される。
【0040】
なお、接着層を第一導電シートと第二導電シートの間に形成する代わりに、上記樹脂から構成される両面接着シートを用いてもよい。
【0041】
図5は、実施の形態1の他の実施例に係る静電容量透明タッチシート1の断面図である。
図5を参照して、実施の形態1の静電容量透明タッチシート1は、第二基板4の第二電極5が形成された面とは、反対側の面に接着層9を介してハードコート層8が形成されている。
【0042】
<ハードコート層>
ハードコート層は、静電容量透明タッチシートを用いてタッチパネルを作成するときにタッチパネルの表面に配置される層である。ハードコート層がタッチパネルの表面に配置されることにより、第一導電シートや第二導電シートを物理的または化学的な外傷から保護することができる。すなわち、タッチパネル表面の耐損傷性、耐薬品性などを向上させることができる。
【0043】
ハードコート層の膜厚は、1μm〜20μmの範囲とするのが好ましい。ハードコート層の膜厚が1μm未満の場合、薄すぎて上記機能を充分に発揮できなくなる。反対にハードコート層の膜厚が20μmを超えると、ハードコート層がすぐに乾燥しなくなるため、生産効率の観点から好ましくない。
【0044】
ハードコート層の材質としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリルもしくはメタクリルモノマーの単独共重合体もしくはこれらのモノマーを含む共重合体のアクリル系樹脂のほか、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂などを用いることができる。
【0045】
具体的には、メラミン、アクリルメラミン、エポキシメラミン、アルキド、ウレタン、アクリルなどの一液硬化性及びこれらを混合した樹脂、またはイソシアネートなどの硬化剤との組み合わせによる二液硬化性の樹脂、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート、メラミンメタクリレートなどのエチレン性不飽和結合を有するモノマーやプレポリマーなどから構成される紫外線、電子線硬化樹脂などが使用できる。なお、紫外線硬化樹脂を用いるときは、光開始剤をさらに添加する。
【0046】
次に、実施の形態1に係る導電性ナノファイバーシートの製造方法について説明する。
<静電容量透明タッチシートの製造方法>
静電容量透明タッチシートを得る方法としては、以下の各工程を含む。
(a)第一基板を用意する。
(b)第一基板の上の全面に、ITOからなる導電層を形成する。
(c)フォトレジスト法などを用いて導電層をパターニングし、第一電極を第一基板の上に形成して、第一導電シートを得る。
(d)第二基板を用意する。
(e)第二基板の上の全面に、印刷法を用いて導電性ナノファイバーを含む導電層を形成する。
(f)導電層の一部にエネルギー線、例えばレーザーを照射して導電性ナノファイバーを一部除去した絶縁層を形成する。絶縁部は、例えば、スポット径数十μmの炭酸ガスレーザーなどのエネルギー線を照射して導電性ナノファイバーを粉砕することにより形成する。これにより第二基板の上に第二電極と絶縁部が形成された第二導電シートを得る。
(g)第一導電シートと第二導電シートを貼り合わせる。
【0047】
なお、上記のレーザーを用いて絶縁部を形成する方法以外には、例えば、バインダー樹脂に光硬化性樹脂を用いて光照射によって効果させ、未硬化の樹脂を現像除去する方法や、導電層の一部にアルキッド樹脂やポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などのエッチングレジスト層を形成後、全面を酸またはアルカリ水溶液などによりエッチングして、エッチングレジスト層が形成されていない導電層の一部をエッチング除去する方法がある。
【0048】
しかし、上記バインダー樹脂に光硬化性樹脂を用いる場合、及び、エッチング法による場合のいずれも絶縁部の幅をある程度以上に小さくできないという問題がある。このため、第二基板4上に形成できる第二電極の本数が制限される。
【0049】
そこで、実施の形態1の静電容量透明タッチシートの製造方法では、レーザーを用いて絶縁部を形成している。レーザー光を使用することによって、目視により認識することができない幅を有する絶縁部を形成することができる。そのため、第二電極の本数をより多くすることができる。
【0050】
以上の方法によって得られた静電容量透明タッチシートでは、第二電極と絶縁部は連続的に形成され、かつ両者を構成する材料の差異は、導電性ナノファイバーを含むか否かだけであるので、両者の透過率、および屈折率はほとんど変わらない。そのため、第二電極及び絶縁部のパターン見えを相当に軽減することができる。また、この方法で作成された第一導電シートと第二導電シートを用いて積層すれば、ディスプレイ画面が均一の透過率であって、第一電極、第二電極および絶縁部のパターン見えが抑制された非常に優れた静電容量式のタッチパネルを製造することができる。
【0051】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2の静電容量透明タッチシート1の構成を示す分解斜視図である。
図7は、
図6のE−E’方向から見た静電容量透明タッチシート1の断面図である。実施の形態2の基本的な構成は、実施の形態1と同じであるので、以下では実施の形態1との相違点について説明する。
【0052】
図6、
図7を参照して、実施の形態2の静電容量透明タッチシート1は、第一基板2と、第一基板2の上に独立して複数形成されその形状が帯状である第一電極3とを備える第一導電シートAと、第一基板2と対向するように設置される第二基板4と、第二基板4の第一基板2と対向する面とは反対側の面に第一電極3と交差するよう複数形成されその形状が帯状である第二電極5と、第二電極5と連続して形成され前記第二電極5と同一の厚みを有する絶縁部6とを備える第二導電シートBと、第一導電シートAと第二導電シートBとを接着する接着層9とを備えている。
【0053】
再び
図6、
図7を参照して、実施の形態2の静電容量透明タッチシート1は、実施の形態1と比較して、第一基板2と第二基板4との間に第一電極3が接着層9を介して形成されている点、第二電極5および絶縁部6が第二基板4の第一基板2とは反対方向に形成されている点で異なる。
【0054】
図8は、実施の形態2の静電容量透明タッチシート1の断面図である。
図8を参照して、実施の形態2の静電容量透明タッチシート1は、第二基板4の第二電極5が形成された面に接着層9を介してハードコート層8が形成されていてもよい。
【0055】
<静電容量型タッチパネル>
図9は、実施の形態1の静電容量透明タッチシート1を用いた静電容量型タッチパネル20の断面図である。この静電容量型タッチパネル20の基本的な構成は、実施の形態1と同じであるので、以下では実施の形態1との相違点について説明する。この形態の静電容量型タッチパネル20は、実施の形態1の静電容量透明タッチシート1が透明基材7に貼着されている。なお、静電容量タッチシート1と透明基材7とは、第一基板2の第一電極3が形成された側の面と透明基材7が接着層9を介して貼着されている。
【0056】
<静電容量型タッチパネル>
図10は、実施の形態2の静電容量透明タッチシート1を用いた静電容量型タッチパネル20の断面図である。この静電容量型タッチパネル20の基本的な構成は、実施の形態2と同じであるので、以下では実施の形態2との相違点について説明する。この形態の静電容量型タッチパネル20は、実施の形態2の静電容量透明タッチシートが透明基材7に貼着されている。なお、静電容量透明タッチシートと透明基材7とは、第一基板2の第一電極3が形成された側の面とは反対側の面と透明基材7が接着層9を介して貼着されている。