【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、式(I)
【0018】
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Jは、置換されていてもよいシクロアルキル(ヘテロ原子で中断されていてもよい。)を表し;
Xは、水素、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ又はハロアルコキシを表し;
Yは、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロゲン、アルコキシ又はハロアルコキシを表し;
mは、数字1、2又は3を表し;
但し、基J、X又はYのうちの少なくとも1つは、フェニル基の2位に位置しており且つ水素ではなく;
CKEは、下記基
【0019】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し;
ここで、
Aは、水素、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル若しくはアルキルチオアルキル、飽和若しくは不飽和の置換されていてもよいシクロアルキル(少なくとも1個の環原子は、ヘテロ原子で置き換えられていてもよい。)又は、いずれの場合にもハロゲン−、アルキル−、ハロアルキル−、アルコキシ−、ハロアルコキシ−、シアノ−若しくはニトロ−で置換されていてもよいアリール、アリールアルキル若しくはヘタリールを表し;
Bは、水素、アルキル又はアルコキシアルキルを表し;又は、
AとBは、それらが結合している炭素原子と一緒に、飽和又は不飽和の置換されていないか又は置換されている環(少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいてもよい。)を表し;
Dは、水素又は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキル、飽和若しくは不飽和のシクロアルキル(1以上の環員は、ヘテロ原子で置き換えられていてもよい。)、アリールアルキル、アリール、ヘタリールアルキル又はヘタリールから成る群からの置換されていてもよい基を表し;又は、
AとDは、それらが結合している原子と一緒に、飽和又は不飽和の環(置換されていないか又はA、D部分において置換されており、また、該環は、少なくとも1個の(CKE=(8)の場合、さらなる1個の)ヘテロ原子を含んでいてもよい。)を表し;又は、
AとQ
1は一緒に、アルカンジイル又はアルケンジイル(カルボニル基又はヘテロ原子で中断されていてもよく、ハロゲン若しくはヒドロキシル、いずれの場合にも置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、ベンジルオキシ若しくはアリールで置換されていてもよく、並びに、直接には隣接していない2個の炭素原子は置換されていてもよいさらなる環(ヘテロ原子で中断されていてもよい。)を形成していてもよい。)を表し;又は、
DとQ
1は、それらが結合している原子と一緒に、飽和又は不飽和の環(少なくとも1個のヘテロ原子を含んでいてもよく、また、置換されていないか又はD、Q
1部分において置換されている。)を表し;
Q
1は、水素、アルキル、アルコキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル(1つのメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)又は置換されていてもよいフェニルを表し;
Q
2、Q
4、Q
5及びQ
6は、互いに独立して、水素又はアルキルを表し;
Q
3は、水素を表し、置換されていてもよいアルキル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル(1つのメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)又は置換されていてもよいフェニルを表し;又は、
Q
1とQ
2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換されていないか又は置換されている環(ヘテロ原子を含んでいてもよい。)を表し;又は、
Q
3とQ
4は、それらが結合している炭素原子と一緒に、飽和又は不飽和の置換されていないか又は置換されている環(ヘテロ原子を含んでいてもよい。)を表し;
Gは、水素(a)を表すか、又は、下記基
【0020】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し、
ここで、
Eは、金属イオン等価物又はアンモニウムイオンを表し;
Lは、酸素又は硫黄を表し;
Mは、酸素又は硫黄を表し;
R
1は、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、ポリアルコキシアルキル、又は、ハロゲン−、アルキル−若しくはアルコキシ−で置換されていてもよいシクロアルキル(少なくとも1個のヘテロ原子で中断されていてもよい。)、いずれの場合にも置換されていてもよいフェニル、フェニルアルキル、ヘタリール、フェノキシアルキル若しくはヘタリールオキシアルキルを表し;
R
2は、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、ポリアルコキシアルキルを表すか、又は、いずれの場合にも置換されていてもよいシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルを表し;
R
3、R
4及びR
5は、互いに独立して、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオ、シクロアルキルチオを表すか、又は、いずれの場合にも置換されていてもよいフェニル、ベンジル、フェノキシ若しくはフェニルチオを表し;
R
6及びR
7は、互いに独立して、水素を表し、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキルを表すか、又は、置換されていてもよいフェニルを表し、置換されていてもよいベンジルを表すか、又は、それらが結合しているN原子と一緒に、環(酸素又は硫黄で中断されていてもよい。)を表す。]
の新規化合物を提供する。
【0021】
とりわけ、置換基の種類に応じて、式(I)で表される化合物は、幾何異性体及び/若しくは光学異性体、又は、さまざまな組成の異性体混合物として存在し得る。この異性体混合物は、適切な場合には、慣習的な方法で分離させることができる。本発明は、純粋な異性体と異性体混合物の両方を提供し、また、それらの調製及び使用、並びに、それらを含んでいる組成物も提供する。しかしながら、以下の記載では、簡単にすることを目的として、式(I)の化合物についてのみ言及するが、それは、純粋な化合物と、適切な場合には、さまざまな比率の異性体化合物を有する混合物の両方を意味している。
【0022】
基CKEについての意味(1)から(10)を考慮に入れることにより、以下の基本的な構造(I−1)から(I−10)が得られる:
【0023】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、B、D、G、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。
【0024】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、CKEが基(1)を表す場合、以下の基本的な構造(I−1−a)から(I−1−g)が得られる:
【0025】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、B、D、E、J、L、m、M、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0026】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、CKEが基(2)を表す場合、以下の基本的な構造(I−2−a)から(I−2−g)が得られる:
【0027】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、B、E、J、L、m、M、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0028】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、CKEが基(3)を表す場合、以下の基本的な構造(I−3−a)から(I−3−g)が得られる:
【0029】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、B、E、J、L、m、M、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0030】
置換基Gの位置に応じて、式(I−4)で表される化合物は、式(I−4−A)及び式(I−4−B)
【0031】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
[これは、式(I−4)において、破線で示されているものである。]
で表される2種類の異性体形態で存在し得る。
【0032】
式(I−4−A)及び式(I−4−B)で表される化合物は、混合物としても存在し得るし、また、それらの純粋な異性体の形態でも存在し得る。式(I−4−A)及び式(I−4−B)で表される化合物の混合物は、適切な場合には、自体公知の方法で、物理的な方法により、例えば、クロマトグラフィー法などにより、分離させることができる。
【0033】
明瞭であるという理由により、以下では、いずれの場合にも、可能な異性体のうちの1種類のみを示している。これは、該化合物が、適切な場合には、異性体混合物の形態で存在し得ること又はそれぞれの別の異性体形態で存在し得るということを排除するものではない。
【0034】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、CKEが基(4)を表す場合、以下の基本的な構造(I−4−a)から(I−4−g)が得られる:
【0035】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、D、E、J、L、m、M、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0036】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、CKEが基(5)を表す場合、以下の基本的な構造(I−5−a)から(I−5−g)が得られる:
【0037】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、E、J、L、m、M、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0038】
置換基Gの位置に応じて、式(I−6)で表される化合物は、式(I−6−A)及び式(I−6−B)
【0039】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
[これは、式(I)において、破線で示されているものである。]
で表される2種類の異性体形態で存在し得る。
【0040】
式(I−6−A)及び式(I−6−B)で表される化合物は、混合物としても存在し得るし、また、それらの純粋な異性体の形態でも存在し得る。式(I−6−A)及び式(I−6−B)で表される化合物の混合物は、適切な場合には、物理的な方法により、例えば、クロマトグラフィー法などにより、分離させることができる。
【0041】
明瞭であるという理由により、以下では、いずれの場合にも、可能な異性体のうちの1種類のみを示している。これは、該化合物が、適切な場合には、異性体混合物の形態で存在し得ること又はそれぞれの別の異性体形態で存在し得るということを排除するものではない。
【0042】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、以下の基本的な構造(I−6−a)から(I−6−g)が得られる:
【0043】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、B、J、Q
1、Q
2、E、L、m、M、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0044】
置換基Gの位置に応じて、式(I−7)で表される化合物は、式(I−7−A)及び式(I−7−B)
【0045】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
[これは、式(I−7)において、破線で示されているものである。]
で表される2種類の異性体形態で存在し得る。
【0046】
式(I−7−A)及び式(I−7−B)で表される化合物は、混合物としても存在し得るし、また、それらの純粋な異性体の形態でも存在し得る。式(I−7−A)及び式(I−7−B)で表される化合物の混合物は、適切な場合には、物理的な方法により、例えば、クロマトグラフィー法などにより、分離させることができる。
【0047】
明瞭であるという理由により、以下では、いずれの場合にも、可能な異性体のうちの1種類のみを示している。これは、該化合物が、適切な場合には、異性体混合物の形態で存在し得ること又はそれぞれの別の異性体形態で存在し得るということを排除するものではない。
【0048】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、以下の基本的な構造(I−7−a)から(I−7−g)が得られる:
【0049】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、B、J、E、L、m、M、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0050】
置換基Gの位置に応じて、式(I−8)で表される化合物は、2種類の異性体である式(I−8−A)及び式(I−8−B)
【0051】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
[これは、式(I−8)において、破線で示されているものである。]
で存在し得る。
【0052】
式(I−8−A)及び式(I−8−B)で表される化合物は、混合物としても存在し得るし、また、それらの純粋な異性体の形態でも存在し得る。式(I−8−A)及び式(I−8−B)で表される化合物の混合物は、適切な場合には、自体公知の方法で、物理的な方法により、例えば、クロマトグラフィー法などにより、分離させることができる。
【0053】
明瞭であるという理由により、以下では、いずれの場合にも、可能な異性体のうちの1種類のみを示している。これは、該化合物が、適切な場合には、異性体混合物の形態で存在し得ること又はそれぞれの別の異性体形態で存在し得るということを排除するものではない。
【0054】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、CKEが基(8)を表す場合、以下の基本的な構造(I−8−a)から(I−8−g)が得られる:
【0055】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、D、E、J、L、M、m、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0056】
置換基Gの位置に応じて、式(I−9)で表される化合物は、式(I−9−A)及び式(I−9−B)
【0057】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
[これは、式(I−9)において、破線で示されているものである。]
で表される2種類の異性体形態で存在し得る。
【0058】
式(I−9−A)及び式(I−9−B)で表される化合物は、混合物としても存在し得るし、また、それらの純粋な異性体の形態でも存在し得る。式(I−9−A)及び式(I−9−B)で表される化合物の混合物は、適切な場合には、自体公知の方法で、物理的な方法により、例えば、クロマトグラフィー法などにより、分離させることができる。
【0059】
明瞭であるという理由により、以下では、いずれの場合にも、可能な異性体のうちの1種類のみを示している。これは、該化合物が、適切な場合には、異性体混合物の形態で存在し得ること又はそれぞれの別の異性体形態で存在し得るということを排除するものではない。
【0060】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、CKEが基(9)を表す場合、以下の基本的な構造(I−9−a)から(I−9−g)が得られる:
【0061】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、B、D、E、J、L、m、M、Q
1、Q
2、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0062】
置換基Gの位置に応じて、式(I−10)で表される化合物は、式(I−10−A)及び式(I−10−B)
【0063】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
[これは、式(I−10)において、破線で示されているものである。]
で表される2種類の異性体形態で存在し得る。
【0064】
式(I−10−A)及び式(I−10−B)で表される化合物は、混合物としても存在し得るし、また、それらの純粋な異性体の形態でも存在し得る。式(I−10−A)及び式(I−10−B)で表される化合物の混合物は、適切な場合には、自体公知の方法で、物理的な方法により、例えば、クロマトグラフィー法などにより、分離させることができる。
【0065】
明瞭であるという理由により、以下では、いずれの場合にも、可能な異性体のうちの1種類のみを示している。これは、該化合物が、適切な場合には、異性体混合物の形態で存在し得ること又はそれぞれの別の異性体形態で存在し得るということを排除するものではない。
【0066】
基Gについての種々の意味(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)を考慮に入れることにより、CKEが基(10)を表す場合、以下の基本的な構造(I−10−a)から(I−10−g)が得られる:
【0067】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A、B、E、L、m、M、Q
1、Q
2、X、Y、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。
【0068】
さらに、式(I)で表される新規化合物は、下記方法のうちの1つにより得られるということが見いだされた:
(A) 式(I−1−a)
【0069】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換3−フェニルピロリジン−2,4−ジオン又はそのエノールは、式(II)
【0070】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、
R
8は、アルキル(好ましくは、C
1−C
6−アルキル)を表す。]
で表されるN−アシルアミノ酸エステルを、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内縮合させれば得られる。
【0071】
(B) さらに、式(I−2−a)
【0072】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換3−フェニル−4−ヒドロキシ−Δ3−ジヒドロフラノン誘導体は、式(III)
【0073】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるカルボン酸エステルを、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内縮合させれば得られるということが見いだされた。
【0074】
(C) さらに、式(I−3−a)
【0075】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換3−フェニル−4−ヒドロキシ−Δ3−ジヒドロチオフェノン誘導体は、式(IV)
【0076】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりであり、
Vは、水素、ハロゲン、アルキル(好ましくは、C
1−C
6−アルキル)又はアルコキシ(好ましくは、C
1−C
8−アルコキシ)を表す。]
で表されるβ−ケトカルボン酸エステルを、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、酸の存在下で、分子内環化させれば得られるということが見いだされた。
【0077】
(D) さらに、式(I−4−a)
【0078】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される新規置換3−フェニルピロン誘導体は、式(V)
【0079】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるカルボニル化合物又はその、式(Va)
【0080】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、D及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるシリルエノールエーテルを、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸受容体の存在下で、式(VI)
【0081】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、
Halは、ハロゲン(好ましくは、塩素又は臭素)を表す。]
で表されるケテン酸ハロゲン化物と反応させれば得られるということが見いだされた。
【0082】
さらに、
(E) 式(I−5−a)
【0083】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される新規置換フェニル−1,3−チアジン誘導体は、式(VII)
【0084】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、Aは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるチオアミドを、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸受容体の存在下で、式(VI)
【0085】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、Hal、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるケテン酸ハロゲン化物と反応させれば得られるということが見いだされた。
【0086】
さらに、
(F) 式(I−6−a)
【0087】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、Q
1、Q
2、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、式(VIII)
【0088】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、Q
1、Q
2、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、
R
8は、アルキル、特にC
1−C
8−アルキルを表す。]
で表されるケトカルボン酸エステルを、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内環化させれば得られるということが見いだされた。
【0089】
さらに、
(G) 式(I−7−a)
【0090】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、式(IX)
【0091】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、J、m、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、
R
8は、アルキル(好ましくは、C
1−C
6−アルキル)を表す。]
で表される6−アリール−5−ケトヘキサン酸エステルを、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内縮合させれば得られるということが見いだされた。
【0092】
(H) さらに、式(I−8−a)
【0093】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであ]
で表される化合物は、式(X)
【0094】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物を、
(α) 適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸受容体の存在下で、式(VI)
【0095】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、Hal、m、X、Y及びJは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物と反応させるか、又は、
(β) 適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には塩基の存在下で、式(XI)
【0096】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、
Uは、NH
2又はO−R
8を表し、ここで、R
8は、上記で定義されているとおりである]
で表される化合物と反応させるか、又は、
(γ) 適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には塩基の存在下で、式(XII)
【0097】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、D、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物と反応させれば得られるということが見いだされた。
【0098】
さらに、式(I)で表される新規化合物は、下記方法のうちの1つにより得られるということが見いだされた:
(I) 式(I−9−a)
【0099】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換テトラヒドロピリジン−2,4−ジオン又はそのエノールは、式(XIII)
【0100】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、
R
8は、アルキル(好ましくは、C
1−C
6−アルキル)を表す。]
で表されるN−アシルアミノ酸エステルを、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内縮合させれば得られる。
【0101】
さらに、
(J) 式(I−10−a)
【0102】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、J、m、Q
1、Q
2、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換5,6−ジヒドロピロンは、式(XIV)
【0103】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、J、m、Q
1、Q
2、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、
R
8は、アルキル(好ましくは、C
1−C
6−アルキル)を表す。]
で表されるO−アシルヒドロキシカルボン酸エステルを、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内縮合させれば得られるということが見いだされた。
【0104】
さらに、
(K) 上記で示した式(I−1−b)から式(I−10−b)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、R
1、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、上記で示した式(I−1−a)から式(I−10−a)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、いずれの場合にも、
(α) 式(XV)
【0105】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
1は、上記で定義されているとおりであり、
Halは、ハロゲン(特に、塩素又は臭素)を表す。]
で表される酸ハロゲン化物と反応させるか、又は、
(β) 適切な場合には希釈剤の存在下,及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XVI)
【0106】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
1は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるカルボン酸無水物と反応させれば得られるということが見いだされ;
(L) 上記で示した式(I−1−c)から式(I−10−c)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、R
2、M、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、Lは、酸素を表す。]で表される化合物は、上記で示した式(I−1−a)から式(I−10−a)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XVII)
【0107】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
2及びMは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるクロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステルと反応させれば得られるということが見いだされ;
(M) 上記で示した式(I−1−c)から式(I−10−c)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、R
2、M、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、Lは、硫黄を表す。]で表される化合物は、上記で示した式(I−1−a)から式(I−10−a)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XVIII)
【0108】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、M及びR
2は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるクロロモノチオギ酸エステル又はクロロジチオギ酸エステルと反応させれば得られるということが見いだされ;
(N) 上記で示した式(I−1−d)から式(I−10−d)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、R
3、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、上記で示した式(I−1−a)から式(I−10−a)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XIX)
【0109】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、R
3は、上記で定義されているとおりである。]
で表される塩化スルホニルと反応させれば得られるということが見いだされ;
(O) 上記で示した式(I−1−e)から式(I−10−e)[式中、A、B、D、J、m、L、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、R
4、R
5、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、上記で示した式(I−1−a)から式(I−10−a)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XX)
【0110】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
L、R
4及びR
5は、上記で定義されているとおりであり、
Halは、ハロゲン(特に、塩素又は臭素)を表す。]
で表されるリン化合物と反応させれば得られるということが見いだされ;
(P) 上記で示した式(I−1−f)から式(I−10−f)[式中、A、B、D、E、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、式(I−1−a)から式(I−10−a)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下で、式(XXI)又は式(XXII)
【0111】
【化53】
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[式中、
Meは、1価若しくは2価の金属(好ましくは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウム)を表すか、又は、アンモニウムイオン
【0112】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
を表し、
tは、数字1又は2を表し、
R
10、R
11、R
12は、互いに独立して、水素又はアルキル(好ましくは、C
1−C
8−アルキル)を表す。]
で表される金属化合物又はアミンと反応させれば得られるということが見いだされ;
(Q) 上記で示した式(I−1−g)から式(I−10−g)[式中、A、B、D、J、m、L、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、R
6、R
7、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、上記で示した式(I−1−a)から式(I−10−a)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、いずれの場合にも、
(α) 適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には触媒の存在下で、式(XXIII)
【0113】
【化55】
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[式中、R
6及びLは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるイソシアネート又はイソチオシアネートと反応させるか、又は、
(β) 適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XXIV)
【0114】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、L、R
6及びR
7は、上記で定義されているとおりである。]
で表される塩化カルバモイル又は塩化チオカルバモイルと反応させれば得られるということが見いだされ;
(R) 上記で示した式(I−1−a)から式(I−10−g)[式中、A、B、D、G、J、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、式(I−1’)から式(I−10’−g)
【0115】
【化57】
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[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、G、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、J’は、好ましくは、臭素又はヨウ素を表す。]
で表される化合物を、溶媒の存在下、触媒(例えば、Pd錯体)の存在下、及び、塩基(例えば、炭酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム)の存在下で、カップリング可能なシクロアルキルボロン酸誘導体(例えば、式(XXV)
【0116】
【化58】
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で表されるシクロアルキルボロン酸又はそのエステル)とカップリングさせれば得られるということが見いだされた。
【0117】
さらに、式(I)で表される新規化合物が、殺有害生物剤として、好ましくは、殺虫剤及び/又は殺ダニ剤及び/又は除草剤として、非常に優れた活性を有しているということが分かった。
【0118】
驚くべきことに、特定の置換環状ケトエノール類が、後述されている作物植物の適合性を改善する化合物(薬害軽減剤/解毒剤)と一緒に使用されたときに、作物植物に対する損傷を防止する上で非常に優れていて、有用な植物の作物(例えば、穀類や、さらに、トウモロコシ、ダイズ及びイネなど)における望ましくない植物を選択的に防除するための広範囲のスペクトルを有する組合せ製品として特に有利に使用することが可能であるということも見いだされた。
【0119】
本発明は、さらにまた、有効量の活性化合物組合せを含んでいる選択的除草剤組成物も提供し、ここで、該組合せは、成分として、以下のものを含んでいる:
(a’) 式(I)[式中、CKE、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]で表される少なくとも1種類の置換環状ケトエノール;
及び、
(b’) 以下の化合物の群から選択される、作物植物の適合性を改善する少なくとも1種類の化合物;
4−ジクロロアセチル−1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン(AD−67、MON−4660)、1−ジクロロアセチルヘキサヒドロ−3,3,8a−トリメチルピロロ[1,2−a]ピリミジン−6(2H)−オン(ジシクロノン(dicyclonon)、BAS−145138)、4−ジクロロアセチル−3,4−ジヒドロ−3−メチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン(ベノキサコール)、1−メチルヘキシル 5−クロロキノリン−8−オキシアセテート(クロキントセット−メキシル − さらに、EP−A−86750、EP−A−94349、EP−A−191736、EP−A−492366中の関連化合物参照)、3−(2−クロロベンジル)−1−(1−メチル−1−フェニルエチル)尿素(クミルロン)、α−(シアノメトキシイミノ)フェニルアセトニトリル(シオメトリニル(cyometrinil))、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)、4−
(2,4−ジクロロフェノキシ)酪酸(2,4−DB)、1−(1−メチル−1−フェニルエチル)−3−(4−メチルフェニル)尿素(ダイムロン(daimuron, dymron))、3,6−ジクロロ−2−メトキシ安息香酸(ジカンバ)、S−1−メチル−1−フェニルエチル ピペリジン−1−チオカルボキシレート(ジメピレート)、2,2−ジクロロ−N−(2−オキソ−2−(2−プロペニルアミノ)エチル)−N−(2−プロペニル)アセトアミド(DKA−24)、2,2−ジクロロ−N,N−ジ−2−プロペニルアセトアミド(ジクロルミド)、4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン(フェンクロリム)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−トリクロロメチル−
1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸エチル(フェンクロラゾール−エチル − さらに、EP−A−174562及びEP−A−346620中の関連化合物参照)、2−クロロ−4−トリフルオロメチルチアゾール−5−カルボン酸フェニルメチル(フルラゾール)、4−クロロ−N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメトキシ)−α−トリフルオロアセトフェノンオキシム(フルキソフェニム)、3−ジクロロアセチル−5−(2−フラニル)−2,2−ジメチルオキサゾリジン(フリラゾール、MON−13900)、4,5−ジヒドロ−5,5−ジフェニル−3−イソオキサゾールカルボン酸エチル(イソキサジフェン−エチル − さらに、WO−A−95/07897中の関連化合物参照)、1−(エトキシカルボニル)エチル 3,6−ジクロロ−2−メトキシベンゾエート(ラクチジクロル)、(4−クロロ−o−トリルオキシ)酢酸(MCPA)、2−(4−クロロ−o−トリルオキシ)プロピオン酸(メコプロップ)、1−(2,4−ジクロロフェニル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−
1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸ジエチル(メフェンピル−ジエチル − さらに、WO−A−91/07874中の関連化合物参照)、2−ジクロロメチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン(MG−191)、2−プロペニル−1−オキサ−4−アザスピロ[4.5]デカン−4−カルボジチオエート(MG−838)、1,8−ナフタル酸無水物、α−(1,3−ジオキソラン−2−イルメトキシイミノ)フェニルアセトニトリル(オキサベトリニル)、2,2−ジクロロ−N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)−N−(2−プロペニル)アセトアミド(PPG−1292)、3−ジクロロアセチル−2,2−ジメチルオキサゾリジン(R−28725)、3−ジクロロアセチル−2,2,5−トリメチルオキサゾリジン(R−29148)、4−(4−クロロ−o−トリル)酪酸、4−(4−クロロフェノキシ)酪酸、ジフェニルメトキシ酢酸、ジフェニルメトキシ酢酸メチル、ジフェニルメトキシ酢酸エチル、1−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−
1H−ピラゾール−3−カルボン酸メチル、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−
1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−イソプロピル−
1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−
1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル、1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−
1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル( さらに、EP−A−269806及びEP−A−333131中の関連化合物参照)、5−(2,4−ジクロロベンジル)−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル、5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル、5−(4−フルオロフェニル)−5−フェニル−2−イソオキサゾリン−3−カルボン酸エチル( さらに、WO−A−91/08202中の関連化合物参照)、1,3−ジメチルブタ−1−イル 5−クロロキノリン−8−オキシアセテート、4−アリルオキシブチル 5−クロロキノリン−8−オキシアセテート、1−アリルオキシプロパ−2−イル 5−クロロキノリン−8−オキシアセテート、メチル 5−クロロキノキサリン−8−オキシアセテート、エチル 5−クロロキノリン−8−オキシアセテート、アリル 5−クロロキノキサリン−8−オキシアセテート、2−オキソプロパ−1−イル 5−クロロキノリン−8−オキシアセテート、ジエチル 5−クロロキノリン−8−オキシマロネート、ジアリル 5−クロロキノキサリン−8−オキシマロネート、ジエチル 5−クロロキノリン−8−オキシマロネート( さらに、EP−A−582198中の関連化合物参照)、4−カルボキシクロマン−4−イル酢酸(AC−304415、 EP−A−613618)、4−クロロフェノキシ酢酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、1−ブロモ−4−クロロメチルスルホニルベンゼン、1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素(「N−(2−メトキシベンゾイル)−4−[(メチルアミノカルボニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド」としても知られている。)、1−[4−(N−2−メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3,3−ジメチル尿素、1−[4−(N−4,5−ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]−3−メチル尿素、1−[4−(N−ナフチルスルファモイル)フェニル]−3,3−ジメチル尿素、N−(2−メトキシ−5−メチルベンゾイル)−4−(シクロプロピルアミノカルボニル)ベンゼンスルホンアミド、
及び/又は、一般式で定義されている以下の化合物のうちの1種類:
一般式(IIa)
【0120】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
で表される化合物、若しくは、
一般式(IIb)
【0121】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
で表される化合物、若しくは、
一般式(IIc)
【0122】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
で表される化合物
[上記式中、
mは、数字0、1、2、3、4又は5を表し;
A1は、以下に示されている二価ヘテロ環式基
【0123】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し;
nは、数字0、1、2、3、4又は5を表し;
A
2は、C
1−C
4−アルキル−及び/又はC
1−C
4−アルコキシカルボニル−及び/又はC
1−C
4−アルケニルオキシカルボニル−で置換されていてもよい、1個又は2個の炭素原子を有するアルカンジイルを表し;
R
14は、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、C
1−C
6−アルキルアミノ又はジ(C
1−C
4−アルキル)アミノを表し;
R
15は、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、C
1−C
7−アルコキシ、C
1−C
6−アルケニルオキシ、C
1−C
6−アルケニルオキシ−C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、C
1−C
6−アルキルアミノ又はジ(C
1−C
4−アルキル)−アミノを表し;
R
16は、いずれの場合にもフッ素−、塩素−及び/又は臭素−で置換されていてもよいC
1−C
4−アルキルを表し;
R
17は、水素、いずれの場合にもフッ素−、塩素−及び/若しくは臭素−で置換されていてもよいC
1−C
6−アルキル、C
2−C
6−アルケニル若しくはC
2−C
6−アルキニル、C
1−C
4−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、ジオキソラニル−C
1−C
4−アルキル、フリル、フリル−C
1−C
4−アルキル、チエニル、チアゾリル、ピペリジニル、フッ素−、塩素−及び/若しくは臭素−若しくはC
1−C
4−アルキル−で置換されていてもよい、フェニルを表し;
R
18は、水素、いずれの場合にもフッ素−、塩素−及び/若しくは臭素−で置換されていてもよいC
1−C
6−アルキル、C
2−C
6−アルケニル若しくはC
2−C
6−アルキニル、C
1−C
4−アルコキシ−C
1−C
4−アルキル、ジオキソラニル−C
1−C
4−アルキル、フリル、フリル−C
1−C
4−アルキル、チエニル、チアゾリル、ピペリジニル、又は、フッ素−、塩素−及び/若しくは臭素−若しくはC
1−C
4−アルキル−で置換されていてもよい、フェニルを表し;
R
17とR
18は、さらにまた、一緒になって、C
3−C
6−アルカンジイル又はC
2−C
5−オキサアルカンジイル(それぞれ、C
1−C
4−アルキル、フェニル、フリル、縮合ベンゼン環で、又は、2つの置換基で置換されていてもよく、その際、該2つの置換基は、それらが結合しているC原子と一緒に5員又は6員の炭素環を形成している。)も表し;
R
19は、水素、シアノ、ハロゲンを表すか、又は、いずれの場合にもフッ素−、塩素−及び/若しくは臭素−で置換されていてもよいC
1−C
4−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル若しくはフェニルを表し;
R
20は、水素、ヒドロキシル−、シアノ−、ハロゲン−若しくはC
1−C
4−アルコキシ−で置換されていてもよいC
1−C
6−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル若しくはトリ−(C
1−C
4−アルキル)シリルを表し;
R
21は、水素、シアノ、ハロゲンを表すか、又は、いずれの場合にもフッ素−、塩素−及び/若しくは臭素−で置換されていてもよいC
1−C
4−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル若しくはフェニルを表し;
X
1は、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシ又はC
1−C
4−ハロアルコキシを表し;
X
2は、水素、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシ又はC
1−C
4−ハロアルコキシを表し;
X
3は、水素、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシ又はC
1−C
4−ハロアルコキシを表す。]、
及び/又は、一般式で定義されている以下の化合物:
一般式(IId)
【0124】
【化63】
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で表される化合物、若しくは、
一般式(IIe)
【0125】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
で表される化合物
[上記式中、
tは、数字0、1、2、3、4又は5を表し;
vは、数字0、1、2、3、4又は5を表し;
R
22は、水素又はC
1−C
4−アルキルを表し;
R
23は、水素又はC
1−C
4−アルキルを表し;
R
24は、水素、いずれの場合にもシアノ−、ハロゲン−若しくはC
1−C
4−アルコキシ−で置換されていてもよいC
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、C
1−C
6−アルキルアミノ若しくはジ(C
1−C
4−アルキル)アミノ、又は、いずれの場合にもシアノ−、ハロゲン−若しくはC
1−C
4−アルキル−で置換されていてもよいC
3−C
6−シクロアルキル、C
3−C
6−シクロアルキルオキシ、C
3−C
6−シクロアルキルチオ若しくはC
3−C
6−シクロアルキルアミノを表し;
R
25は、水素、シアノ−、ヒドロキシル−、ハロゲン−若しくはC
1−C
4−アルコキシ−で置換されていてもよいC
1−C
6−アルキル、いずれの場合にもシアノ−若しくはハロゲン−で置換されていてもよいC
3−C
6−アルケニル若しくはC
3−C
6−アルキニル、又は、シアノ−、ハロゲン−若しくはC
1−C
4−アルキル−で置換されていてもよいC
3−C
6−シクロアルキルを表し;
R
26は、水素、シアノ−、ヒドロキシル−、ハロゲン−若しくはC
1−C
4アルコキシ−で置換されていてもよいC
1−C
6−アルキル、いずれの場合にもシアノ−若しくはハロゲン−で置換されていてもよいC
3−C
6−アルケニル若しくはC
3−C
6−アルキニル、シアノ−、ハロゲン若しくはC
1−C
4−アルキル−で置換されていてもよいC
3−C
6−シクロアルキル、又は、ニトロ−、シアノー、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル−、C
1−C
4−ハロアルキル−、C
1−C
4−アルコキシ−若しくはC
1−C
4−ハロアルコキシ−で置換されていてもよいフェニルを表すか、又は、R
25と一緒になって、いずれの場合にもC
1−C
4−アルキルで置換されていてもよいC
2−C
6−アルカンジイル若しくはC
2−C
5−オキサアルカンジイルを表し;
X
4は、ニトロ、シアノ、カルボキシル、カルバモイル、ホルミル、スルファモイル、ヒドロキシル、アミノ、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシ又はC
1−C
4−ハロアルコキシを表し;
X
5は、ニトロ、シアノ、カルボキシル、カルバモイル、ホルミル、スルファモイル、ヒドロキシル、アミノ、ハロゲン、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシ又はC
1−C
4−ハロアルコキシを表す。]。
【0126】
本発明の化合物の一般的な定義は、式(I)により与えられる。上記及び下記で記載されている式において挙げられている好ましい置換基又は基の好ましい範囲について、以下に例示する
Jは、好ましくは、C
3−C
8−シクロアルキル(酸素で中断されていてもよく、また、該シクロアルキルは、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−ハロアルキルで置換されていてもよいか、又は、C
1−C
4−アルキル−、C
1−C
4−アルコキシ−、ハロゲン−、C
1−C
4−ハロアルキル−若しくはC
1−C
4−ハロアルコキシ−で置換されていてもよいフェニル若しくはC
3−C
6−シクロアルキルで置換されていてもよい。)を表し;
Xは、好ましくは、水素、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
6−アルコキシ又はC
1−C
4−ハロアルコキシを表し;
Yは、好ましくは、水素、C
1−C
6−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、ハロゲン、C
1−C
6−アルコキシ又はC
1−C
4−ハロアルコキシを表し;
mは、好ましくは、数字1、2又は3を表し;
但し、基J、X又はYのうちの少なくとも1つは、フェニル基の2位に位置しており且つ水素ではなく;
CKEは、好ましくは、下記基
【0127】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
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のうちの1つを表し;
Aは、好ましくは、水素、又は、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
12−アルキル、C
3−C
8−アルケニル、C
1−C
10−アルコキシ−C
1−C
8−アルキル、C
1−C
10−アルキルチオ−C
1−C
6−アルキル、ハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−若しくはC
1−C
6−アルコキシ−で置換されていてもよいC
3−C
8−シクロアルキル(1個又は2個の直接には隣接していない環員は、酸素及び/又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表すか、又は、いずれの場合にもハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−ハロアルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
6−ハロアルコキシ−、シアノ−若しくはニトロ−で置換されていてもよいフェニル、ナフチル、ヘタリール(5個又は6個の環原子を有する;例えば、フラニル、ピリジル、イミダゾリル、トリアゾリル、ピラゾリル、ピリミジル、チアゾリル又はチエニル。)、フェニル−C
1−C
6−アルキル若しくはナフチル−C
1−C
6−アルキルを表し;
Bは、好ましくは、水素、C
1−C
12−アルキル又はC
1−C
8−アルコキシ−C
1−C
6−アルキルを表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、好ましくは、飽和C
3−C
10−シクロアルキル又は不飽和C
5−C
10−シクロアルキル(1個の環員は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよく、また、該シクロアルキルは、C
1−C
8−アルキル、C
3−C
10−シクロアルキル、C
1−C
8−ハロアルキル、C
1−C
8−アルコキシ、C
1−C
4−アルコキシ−C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
8−アルキルチオ、ハロゲン又はフェニルで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、好ましくは、C
3−C
6−シクロアルキル(該シクロアルキルは、アルキレンジイル基で置換されているか、又は、アルキレンジオキシル基で置換されているか、又は、アルキレンジチオイル基(該アルキレンジチオイル基は、1個又は2個の直接には隣接していない酸素原子及び/又は硫黄原子を含んでいてもよく、また、該アルキレンジチオイル基はC
1−C
4−アルキルで置換されていてもよい。)で置換されており、その際、前記基は、それが結合している炭素原子と一緒に、5から8員のさらなる環を形成している。)を表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、好ましくは、C
3−C
8−シクロアルキル又はC
5−C
8−シクロアルケニル(2つの置換基が、それらが結合している炭素原子と一緒に、いずれの場合にもC
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−又はハロゲン−で置換されていてもよいC
2−C
6−アルカンジイル、C
2−C
6−アルケンジイル又はC
4−C
6−アルカンジエンジイル(1つのメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表している。)を表し;
Dは、好ましくは、水素、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
12−アルキル、C
3−C
8−アルケニル、C
3−C
8−アルキニル、C
1−C
10−アルコキシ−C
2−C
8−アルキル、ハロゲン−、C
1−C
4−アルキル−、C
1−C
4−アルコキシ−若しくはC
1−C
4−ハロアルキル−で置換されていてもよいC
3−C
8−シクロアルキル(1個の環員は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)、又は、いずれの場合にもハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−ハロアルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
6−ハロアルコキシ−、シアノ−若しくはニトロ−で置換されていてもよいフェニル、ヘタリール(5個又は6個の環原子を有する;例えば、フラニル、イミダゾリル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピリミジル、ピロリル、チエニル又はトリアゾリル。)、フェニル−C
1−C
6−アルキル若しくはヘタリール−C
1−C
6−アルキル(5個又は6個の環原子を有する;例えば、フラニル、イミダゾリル、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、ピリミジル、ピロリル、チエニル又はトリアゾリル。)を表し;又は、
AとDは一緒に、好ましくは、いずれの場合にも置換されていてもよいC
3−C
6−アルカンジイル又はC
3−C
6−アルケンジイル(1つのメチレン基は、カルボニル基、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表し、可能な置換基は、いずれの場合にも以下のとおり:
ハロゲン、ヒドロキシル、メルカプト、又は、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
10−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、C
3−C
7−シクロアルキル、フェニル若しくはベンジルオキシ、又は、さらなるC
3−C
6−アルカンジイル基、C
3−C
6−アルケンジイル基若しくはブタジエニル基(C
1−C
6−アルキルで置換されていてもよいか、又は、2つの隣接する置換基がそれらが結合している炭素原子と一緒に5個若しくは6個の環原子を有する飽和若しくは不飽和のさらなる環を形成していてもよく(式(I−1)で表される化合物の場合、AとDは、この場合、それらが結合している原子と一緒に、例えば、以下に示してある基AD−1から基AD−10を表す。)、5個又は6個の環原子を有する飽和又は不飽和の前記環は、酸素又は硫黄を有することができるか、又は、以下の基のうちの1つを含んでいてもよい。)
【0128】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
又は、
AとQ
1は一緒に、好ましくは、C
3−C
6−アルカンジイル又はC
4−C
6−アルケンジイル(それぞれ、ハロゲン、ヒドロキシル、C
1−C
10−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルチオ、C
3−C
7−シクロアルキル(それぞれ、同一であるか又は異なっているハロゲン置換基で1置換から3置換されていてもよい。)並びにベンジルオキシ又はフェニル(それぞれ、ハロゲン、C
1−C
6−アルキル及びC
1−C
6−アルコキシからなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で1置換から3置換されていてもよい。)からなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で1置換又は2置換されていてもよい。)を表し、該C
3−C
6−アルカンジイル若しくはC
4−C
6−アルケンジイルは、さらに、下記基
【0129】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを含んでいてもよいか、又は、C
1−C
2−アルカンジイル基若しくは酸素原子で架橋されていてもよく;又は、
DとQ
1は一緒に、好ましくは、C
3−C
6−アルカンジイル(いずれの場合にも、同一であるか又は異なっているC
1−C
4−アルキル又はC
1−C
4−アルコキシで1置換又は2置換されていてもよく、また、酸素原子で中断されていてもよい。)を表し;又は、
Q
1は、好ましくは、水素、C
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
2−アルキル、フッ素−、塩素−、C
1−C
4−アルキル−、C
1−C
2−ハロアルキル−若しくはC
1−C
4−アルコキシ−で置換されていてもよいC
3−C
8−シクロアルキル(1つのメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)又は、ハロゲン−、C
1−C
4−アルキル−、C
1−C
4−アルコキシ−、C
1−C
2−ハロアルキル−、C
1−C
2−ハロアルコキシ−、シアノ−若しくはニトロ−で置換されていてもよいフェニルを表し;又は、
Q
2、Q
4、Q
5及びQ
6は、互いに独立して、好ましくは、水素又はC
1−C
4−アルキルを表し;
Q
3は、好ましくは、水素、C
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
2−アルキル、C
1−C
6−アルキルチオ−C
1−C
2−アルキル、C
1−C
4−アルキル−若しくはC
1−C
4−アルコキシ−で置換されていてもよいC
3−C
8−シクロアルキル(1つのメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)、又は、ハロゲン−、C
1−C
4−アルキル−、C
1−C
4−アルコキシ−、C
1−C
2−ハロアルキル−、C
1−C
2−ハロアルコキシ−、シアノ−若しくはニトロ−で置換されていてもよいフェニルを表し;
Q
1とQ
2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、好ましくは、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−又はC
1−C
2−ハロアルキル−で置換されていてもよいC
3−C
7−シクロアルキル(1個の環員は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表し;又は、
Q
3とQ
4は、それらが結合している炭素原子と一緒に、好ましくは、C
1−C
4−アルキル−、C
1−C
4−アルコキシ−又はC
1−C
2−ハロアルキル−で置換されていてもよいC
3−C
7−環(1個の環員は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表し;
Gは、好ましくは、水素(a)を表すか、又は、下記基
【0130】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し、
ここで、
Eは、金属イオン等価物又はアンモニウムイオンを表し;
Lは、酸素又は硫黄を表し;
Mは、酸素又は硫黄を表し;
R
1は、好ましくは、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
20−アルキル、C
2−C
20−アルケニル、C
1−C
8−アルコキシ−C
1−C
8−アルキル、C
1−C
8−アルキルチオ−C
1−C
8−アルキル、ポリ−C
1−C
8−アルコキシ−C
1−C
8−アルキル、又は、ハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−若しくはC
1−C
6−アルコキシ−で置換されていてもよいC
3−C
8−シクロアルキル(1つ以上の(好ましくは、2を超えない)直接には隣接していない環員は、酸素及び/又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表し、
好ましくは、ハロゲン−、シアノ−、ニトロ−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
6−ハロアルキル−、C
1−C
6−ハロアルコキシ−、C
1−C
6−アルキルチオ−又はC
1−C
6−アルキルスルホニル−で置換されていてもよいフェニルを表し、
好ましくは、ハロゲン−、ニトロ−、シアノ−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
6−ハロアルキル−又はC
1−C
6−ハロアルコキシ−で置換されていてもよいフェニル−C
1−C
6−アルキルを表し、
好ましくは、ハロゲン−又はC
1−C
6−アルキル−で置換されていてもよい5員又は6員のヘタリールを(例えば、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、フラニル又はチエニル)表し、
好ましくは、ハロゲン−又はC
1−C
6−アルキル−で置換されていてもよいフェノキシ−C
1−C
6−アルキルを表し;又は、
好ましくは、ハロゲン−、アミノ−又はC
1−C
6−アルキル−で置換されていてもよい5員又は6員のヘタリールオキシ−C
1−C
6−アルキル(例えば、ピリジルオキシ−C
1−C
6アルキル、ピリミジルオキシ−C
1−C
6−アルキル又はチアゾリルオキシ−C
1−C
6アルキル)を表し;
R
2は、好ましくは、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
20−アルキル、C
2−C
20−アルケニル、C
1−C
8−アルコキシ−C
2−C
8−アルキル又はポリ−C
1−C
8−アルコキシ−C
2−C
8−アルキルを表し、
好ましくは、ハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−又はC
1−C
6−アルコキシ−で置換されていてもよいC
3−C
8−シクロアルキルを表し;又は
好ましくは、いずれの場合にもハロゲン−、シアノ−、ニトロ−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
6−ハロアルキル−又はC
1−C
6−ハロアルコキシ−で置換されていてもよいフェニル又はベンジルを表し;
R
3は、好ましくは、ハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
8−アルキルを表すか、又は、いずれの場合にもハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
4−ハロアルキル−、C
1−C
4−ハロアルコキシ−、シアノ−若しくはニトロ−で置換されていてもよいフェニル若しくはベンジルを表し;
R
4及びR
5は、互いに独立して、好ましくは、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
8−アルキル、C
1−C
8−アルコキシ、C
1−C
8−アルキルアミノ、ジ−(C
1−C
8−アルキル)アミノ、C
1−C
8−アルキルチオ、C
2−C
8−アルケニルチオ、C
3−C
7−シクロアルキルチオを表すか、又は、いずれの場合にもハロゲン−、ニトロ−、シアノ−、C
1−C
4−アルコキシ−、C
1−C
4−ハロアルコキシ−、C
1−C
4−アルキルチオ−、C
1−C
4−ハロアルキルチオ−、C
1−C
4−アルキル−若しくはC
1−C
4−ハロアルキル−で置換されていてもよいフェニル、フェノキシ若しくはフェニルチオを表し;
R
6及びR
7は、互いに独立して、好ましくは、水素を表し、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
8−アルキル、C
3−C
8−シクロアルキル、C
1−C
8−アルコキシ、C
3−C
8−アルケニル、C
1−C
8−アルコキシ−C
1−C
8−アルキルを表し、ハロゲン−、C
1−C
8−ハロアルキル−、C
1−C
8−アルキル−若しくはC
1−C
8−アルコキシ−で置換されていてもよいフェニル、ハロゲン−、C
1−C
8−アルキル−、C
1−C
8−ハロアルキル−若しくはC
1−C
8−アルコキシ−で置換されていてもよいベンジルを表すか、又は、一緒に、C
1−C
4−アルキルで置換されていてもよいC
3−C
6−アルキレン基(1個の炭素原子は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表し;
R
13は、好ましくは、水素を表し、好ましくは、いずれの場合にもハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
8−アルキル若しくはC
1−C
8−アルコキシを表し、ハロゲン−、C
1−C
4−アルキル−若しくはC
1−C
4−アルコキシ−で置換されていてもよいC
3−C
8−シクロアルキル(1つのメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表すか、又は、いずれの場合にもハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
4−ハロアルキル−、C
1−C
4−ハロアルコキシ−、ニトロ−若しくはシアノ−で置換されていてもよいフェニル、フェニル−C
1−C
4−アルキル若しくはフェニル−C
1−C
4−アルコキシを表し;
R
14aは、好ましくは、水素又はC
1−C
8−アルキルを表し;又は、
R
13とR
14aは一緒に、好ましくは、C
4−C
6−アルカンジイルを表し;
R
15a及びR
16aは、同一であるか又は異なっていて、好ましくは、C
1−C
6−アルキルを表し;又は、
R
15aとR
16aは一緒に、好ましくは、C
2−C
4−アルカンジイル基(C
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−ハロアルキルで、又は、ハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
4−ハロアルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
4−ハロアルコキシ−、ニトロ−若しくはシアノ−で置換されていてもよいフェニルで置換されていてもよい。)を表し;
R
17a及びR
18aは、互いに独立して、好ましくは、水素を表し、ハロゲンで置換されていてもよいC
1−C
8−アルキルを表すか、又は、ハロゲン−、C
1−C
6−アルキル−、C
1−C
6−アルコキシ−、C
1−C
4−ハロアルキル−、C
1−C
4−ハロアルコキシ−、ニトロ−若しくはシアノ−で置換されていてもよいフェニルを表し;又は、
R
17aとR
18aは、それらが結合している炭素原子と一緒に、好ましくは、カルボニル基を表すか、又は、ハロゲン−、C
1−C
4−アルキル−若しくはC
1−C
4−アルコキシ−で置換されていてもよいC
5−C
7−シクロアルキル(1つのメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表し;
R
19a及びR
20aは、互いに独立して、好ましくは、C
1−C
10−アルキル、C
2−C
10−アルケニル、C
1−C
10−アルコキシ、C
1−C
10−アルキルアミノ、C
3−C
10−アルケニルアミノ、ジ−(C
1−C
10−アルキル)アミノ又はジ−(C
3−C
10−アルケニル)アミノを表す。
【0131】
好ましいものとして挙げられている基の定義において、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を表し、特に、フッ素、塩素及び臭素を表す。
【0132】
Jは、特に好ましくは、C
3−C
6−シクロアルキル(酸素原子で中断されていてもよく、また、フッ素、塩素、C
1−C
4−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル、C
1−C
4−アルコキシ又はC
1−C
2−ハロアルキルで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;
Xは、特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C
1−C
4−アルキル、トリフルオロメチル、C
1−C
4−アルコキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシを表し;
Yは、特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C
1−C
4−アルキル、トリフルオロメチル、C
1−C
4−アルコキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシを表し;
mは、特に好ましくは、数字1又は2を表し;
但し、基J、X又はYのうちの少なくとも1つは、フェニル基の2位に位置しており且つ水素ではなく;
CKEは、特に好ましくは、下記基
【0133】
【化69】
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のうちの1つを表し;
Aは、特に好ましくは、水素を表し、C
1−C
6−アルキル、C
1−C
4−アルコキシ−C
1−C
2−アルキル(それぞれ、フッ素又は塩素で1置換から3置換されていてもよい。)を表し、C
3−C
6−シクロアルキル(C
1−C
2−アルキル又はC
1−C
2−アルコキシで1置換又は2置換されていてもよい。)を表すか、又は、(式(I−3)、式(I−4)、式(I−6)及び式(I−7)で表される化合物ではない場合のみ)フェニル若しくはベンジル(それぞれ、フッ素、塩素、臭素、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
2−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
2−ハロアルコキシ、シアノ又はニトロで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;
Bは、特に好ましくは、水素、C
1−C
4−アルキル又はC
1−C
2−アルコキシ−C
1−C
2−アルキルを表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、特に好ましくは、飽和又は不飽和のC
5−C
7−シクロアルキル(1個の環員は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよく、また、C
1−C
6−アルキル、トリフルオロメチル、C
1−C
6−アルコキシ又はC
1−C
3−アルコキシ−C
1−C
3−アルコキシで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し、但し、この場合、Q
3は、特に好ましくは、水素又はメチルを表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、特に好ましくは、C
5−C
6−シクロアルキル(アルキレンジイル基で、又は、アルキレンジオキシル基で、又は、アルキレンジチオイル基(1個又は2個の直接には隣接していない酸素原子又は硫黄原子を含んでいてもよく、また、メチル又はエチルで置換されていてもよい。)で置換されており、前記基は、それが結合している炭素原子と一緒に、5員又は6員のさらなる環を形成している。)を表し、但し、この場合、Q
3は、特に好ましくは、水素又はメチルを表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、特に好ましくは、C
3−C
6−シクロアルキル又はC
5−C
6−シクロアルケニル(2つの置換基が、それらが結合している炭素原子と一緒に、いずれの場合にもC
1−C
2−アルキル又はC
1−C
2−アルコキシで置換されていてもよいC
2−C
4−アルカンジイル、C
2−C
4−アルケンジイル又はブタジエンジイルを表している。)を表し、但し、この場合、Q
3は、特に好ましくは、水素又はメチルを表し;
Dは、水素を表し、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
6−アルケニル、C
1−C
4−アルコキシ−C
2−C
3−アルキル(それぞれ、フッ素で1置換から3置換されていてもよい。)を表し、C
3−C
6−シクロアルキル(C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−アルコキシ又はC
1−C
2−ハロアルキルで1置換又は2置換されていてもよく、1つのメチレン基は、酸素で置き換えられていてもよい。)を表すか、又は、(式(I−1)で表される化合物ではない場合のみ)フェニル若しくはピリジル(それぞれ、フッ素、塩素、臭素、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−ハロアルキル、C
1−C
4−アルコキシ又はC
1−C
4−ハロアルコキシで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;又は、
AとDは一緒に、特に好ましくは、1置換又は2置換されていてもよいC
3−C
5−アルカンジイル(1つのメチレン基は、カルボニル基(式(I−1)で表される化合物ではない場合のみ)、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表し、可能な置換基は、C
1−C
2−アルキル又はC
1−C
2−アルコキシであり;又は、
AとDは(式(I−1)で表される化合物の場合)それらが結合している原子と一緒に、以下の基AD−1から基AD−10:
【0134】
【化70】
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のうちの1つを表し;又は、
AとQ
1は一緒に、特に好ましくは、C
3−C
4−アルカンジイル(いずれの場合にも、C
1−C
2−アルキル及びC
1−C
2−アルコキシからなる群から選択される同一であるか又は異なっている置換基で1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;又は、
DとQ
1は一緒に、特に好ましくは、C
3−C
4−アルカンジイル(酸素原子で中断されていてもよい。)を表し;又は、
Q
1は、特に好ましくは、水素、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−アルコキシ−C
1−C
2−アルキル、又は、メチル−若しくはメトキシ−で置換されていてもよいC
3−C
6−シクロアルキル(1つのメチレン基は、酸素で置き換えられていてもよい。)を表し;
Q
2は、特に好ましくは、水素、メチル又はエチルを表し;
Q
4、Q
5及びQ
6は、互いに独立して、特に好ましくは、水素又はC
1−C
3−アルキルを表し;
Q
3は、特に好ましくは、水素、C
1−C
4−アルキル又はC
3−C
6−シクロアルキル(メチル又はメトキシで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;
Q
1とQ
2は、それらが結合している炭素と一緒に、特に好ましくは、C
1−C
4−アルキル−又はC
1−C
4−アルコキシ−で置換されていてもよい飽和C
5−C
6−シクロアルキル(1個の環員は、酸素で置き換えられていてもよい。)を表し;又は、
Q
3とQ
4は、それらが結合している炭素と一緒に、特に好ましくは、C
1−C
2−アルキル−又はC
1−C
2−アルコキシ−で置換されていてもよい飽和C
5−C
6−環(1個の環員は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表し、但し、この場合、Aは、特に好ましくは、水素又はメチルを表し;
Gは、特に好ましくは、水素(a)を表すか、又は、下記基
【0135】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し、
ここで、
Eは、金属イオン等価物又はアンモニウムイオンを表し;
Lは、酸素又は硫黄を表し;
Mは、酸素又は硫黄を表し;
R
1は、特に好ましくは、C
1−C
8−アルキル、C
2−C
18−アルケニル、C
1−C
4−アルコキシ−C
1−C
2−アルキル、C
1−C
4−アルキルチオ−C
1−C
2−アルキル(それぞれ、フッ素又は塩素で1置換から3置換されていてもよい。)を表すか、又は、C
3−C
6−シクロアルキル(フッ素、塩素、C
1−C
2−アルキル又はC
1−C
2−アルコキシで1置換又は2置換されていてもよく、また、1又は2の直接には隣接していない環員は、酸素で置き換えられていてもよい。)を表し;又は、
特に好ましくは、フェニル(フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−アルコキシ、C
1−C
2−ハロアルキル又はC
1−C
2−ハロアルコキシで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;
R
2は、特に好ましくは、C
1−C
8−アルキル、C
2−C
8−アルケニル又はC
1−C
4−アルコキシ−C
2−C
4−アルキル(それぞれ、フッ素で1置換から3置換されていてもよい。)を表し;又は、
特に好ましくは、C
3−C
6−シクロアルキル(C
1−C
2−アルキル又はC
1−C
2−アルコキシで1置換されていてもよい。)を表し;又は、
特に好ましくは、フェニル又はベンジル(それぞれ、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
3−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;
R
3は、特に好ましくは、C
1−C
6−アルキル(フッ素で1置換から3置換されていてもよい。)を表すか、又は、フェニル(フッ素、塩素、臭素、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ又はニトロ1置換されていてもよい。)を表し;
R
4は、特に好ましくは、C
1−C
6−アルキル、C
1−C
6−アルコキシ、C
1−C
6−アルキルアミノ、ジ−(C
1−C
6−アルキル)アミノ、C
1−C
6−アルキルチオ、C
3−C
4−アルケニルチオ、C
3−C
6−シクロアルキルチオを表すか、又は、フェニル、フェノキシ若しくはフェニルチオ(それぞれ、フッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、C
1−C
3−アルコキシ、C
1−C
3−ハロアルコキシ、C
1−C
3−アルキルチオ、C
1−C
3−ハロアルキルチオ、C
1−C
3−アルキル又はトリフルオロメチルで1置換されていてもよい。)を表し;
R
5は、特に好ましくは、C
1−C
6−アルコキシ又はC
1−C
6−アルキルチオを表し;
R
6は、特に好ましくは、水素、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
6−シクロアルキル、C
1−C
6−アルコキシ、C
3−C
6−アルケニル、C
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキルを表し、フェニル(フッ素、塩素、臭素、トリフルオロメチル、C
1−C
4−アルキル又はC
1−C
4−アルコキシで1置換されていてもよい。)を表し、ベンジル(フッ素、塩素、臭素、C
1−C
4−アルキル、トリフルオロメチル又はC
1−C
4−アルコキシで1置換されていてもよい。)を表し;
R
7は、特に好ましくは、C
1−C
6−アルキル、C
3−C
6−アルケニル又はC
1−C
6−アルコキシ−C
1−C
4−アルキルを表し;
R
6とR
7は一緒に、特に好ましくは、C
4−C
5−アルキレン基(メチル又はエチルで置換されていてもよく、また、1つのメチレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表す。
【0136】
特に好ましいものとして挙げられている基の定義において、ハロゲンは、フッ素、塩素及び臭素を表し、特に、フッ素及び塩素を表す。
【0137】
Jは、極めて特に好ましくは、シクロプロピル、ジシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、オキセタニル、テトラヒドロフルフリル又はテトラヒドロピラニルを表し;
Xは、極めて特に好ましくは、水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、メトキシ又はエトキシを表し;
Yは、極めて特に好ましくは、水素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシを表し;
mは、極めて特に好ましくは、数字1又は2を表し;
但し、基J、X又はYのうちの少なくとも1つは、該フェニル基の2位に位置しており且つ水素ではない。
【0138】
ここで、それらの極めて特に好ましい意味を有している基J、X及びYは、極めて特に好ましくは、以下のフェニル置換パターン
【0139】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
[ここで、フェニル置換パターン(B)、(K)及び(L)においてのみ、Xは、水素も表し得る。]
で配置されており;
CKEは、極めて特に好ましくは、下記基
【0140】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し;
Aは、極めて特に好ましくは、水素し、C
1−C
4−アルキル若しくはC
1−C
2−アルコキシ−C
1−C
2−アルキル(それぞれ、フッ素で1置換から3置換されていてもよい。)を表し、シクロプロピル、シクロペンチル若しくはシクロヘキシルを表し、また、式(I−5)で表される化合物の場合のみ、フェニル(フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ又はニトロで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;
Bは、極めて特に好ましくは、水素、メチル又はエチルを表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、極めて特に好ましくは、飽和C
5−C
6−シクロアルキル(1個の環員は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよく、また、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メトキシエトキシ、ブトキシ、メトキシメチル又はエトキシエトキシで1置換されていてもよい。)を表し、但し、この場合、Q
3は、極めて特に好ましくは、水素を表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、極めて特に好ましくは、C
6−シクロアルキル(2個の直接には隣接していない酸素原子を含んでいるアルキレンジオキシル基で置換されていてもよい。)を表し、但し、この場合、Q
3は、極めて特に好ましくは、水素を表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、極めて特に好ましくは、C
5−C
6−シクロアルキル又はC
5−C
6−シクロアルケニル(2つの置換基が、それらが結合している炭素原子と一緒に、C
2−C
4−アルカンジイル又はC
2−C
4−アルケンジイル又はブタジエンジイルを表している。)を表し、但し、この場合、Q
3は、極めて特に好ましくは、水素を表し;
Dは、極めて特に好ましくは、水素を表し、C
1−C
4−アルキル、C
3−C
4−アルケニル、C
1−C
4−アルコキシ−C
2−C
3−アルキル(それぞれ、フッ素で1置換から3置換されていてもよい。)を表し、シクロプロピル、シクロペンチル若しくはシクロヘキシルを表すか、又は、(式(I−1)で表される化合物ではない場合のみ)フェニル若しくはピリジル(それぞれ、フッ素、塩素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ又はトリフルオロメチルで一置換されていてもよい。)を表し;又は、
AとDは一緒に、極めて特に好ましくは、C
3−C
5−アルカンジイル(メチル又はメトキシで1置換されていてもよく、また、1個の炭素原子は、酸素又は硫黄で置き換えられていてもよい。)を表すか、又は、基AD−1を表し;
AとQ
1は一緒に、極めて特に好ましくは、C
3−C
4−アルカンジイル(メチル又はメトキシで1置換又は2置換されていてもよい。)を表し;又は、
DとQ
1は一緒に、極めて特に好ましくは、C
3−C
4−アルカンジイルを表し;
Q
1は、極めて特に好ましくは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルを表し;
Q
2は、極めて特に好ましくは、水素又はメチルを表し;
Q
4、Q
5及びQ
6は、互いに独立して、極めて特に好ましくは、水素又はメチルを表し;
Q
3は、極めて特に好ましくは、水素、メチル、エチル又はプロピルを表し;又は、
Q
1とQ
2は、それらが結合している炭素と一緒に、極めて特に好ましくは、飽和C
5−C
6−シクロアルキル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はブトキシで置換されていてもよく、また、1個の環員は、酸素で置き換えられていてもよい。)を表し;又は、
Q
3とQ
4は、それらが結合している炭素と一緒に、極めて特に好ましくは、飽和C
5−C
6−環(メチル又はメトキシで1置換されていてもよい。)を表し、但し、この場合、Aは、極めて特に好ましくは、水素を表し;
Gは、極めて特に好ましくは、水素(a)を表すか、又は、下記基
【0141】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し、
ここで、
Lは、酸素又は硫黄を表し;
Mは、酸素又は硫黄を表し;並びに
Eは、アンモニウムイオンを表し;
R
1は、極めて特に好ましくは、C
1−C
6−アルキル、C
2−C
17−アルケニル、C
1−C
2−アルコキシ−C
1−アルキル、C
1−C
2−アルキルチオ−C
1−アルキル(それぞれ、塩素で1置換されていてもよい。)を表すか、又は、シクロプロピル若しくはシクロヘキシル(それぞれ、フッ素、塩素、メチル又はメトキシで1置換されていてもよい。)を表し、
極めて特に好ましくは、フェニル(フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで1置換されていてもよい。)を表し;
R
2は、極めて特に好ましくは、C
1−C
8−アルキル、C
2−C
6−アルケニル若しくはC
1−C
4−アルコキシ−C
2−C
3−アルキル(それぞれ、フッ素で1置換されていてもよい。)を表すか、又は、フェニル若しくはベンジルを表し;
R
3は、極めて特に好ましくは、C
1−C
8−アルキルを表す。
【0142】
Jは、最も好ましくは、シクロプロピルを表し;
Xは、最も好ましくは、塩素、メチル又はエチルを表し;
Yは、最も好ましくは、塩素、メチル、エチル又は水素を表し;
mは、最も好ましくは、数字1又は2を表し;
但し、基J、X又はYのうちの少なくとも1つは、該フェニル基の2位に位置しており且つ水素ではない。
【0143】
ここで、それらの最も好ましい意味を有している基J、X及びYは、とりわけ好ましくは、以下のフェニル置換パターン
【0144】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
で配置されており;
CKEは、最も好ましくは、下記基
【0145】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し;
Aは、最も好ましくは、C
1−C
4−アルキル又はシクロプロピルを表し;
Bは、最も好ましくは、水素又はメチルを表し;又は、
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、最も好ましくは、飽和C
5−C
6−シクロアルキル(1個の環員は、酸素で置き換えられていてもよく、また、メトキシ、エトキシ、ブトキシ又はメトキシメチルで1置換されていてもよい。)を表し;
AとB及びそれらが結合している炭素原子は、最も好ましくは、C
6−シクロアルキル(2個の直接には隣接していない酸素原子を有するC
2−C
3−アルキレンジオキシル基で置換されていてもよい。)を表し;
Dは、最も好ましくは、水素を表し;又は、
AとDは一緒に、最も好ましくは、C
3−C
5−アルカンジイルを表し;
AとQ
1は一緒に、最も好ましくは、C
3−C
4−アルカンジイルを表し;
Q
2は、最も好ましくは、水素を表し;
Gは、最も好ましくは、水素(a)を表すか、又は、下記基
【0146】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
のうちの1つを表し;
R
1は、最も好ましくは、C
1−C
6−アルキルを表すか、又は、フェニル(塩素で1置換されている。)を表し;
R
2は、最も好ましくは、C
1−C
8−アルキルを表し;
R
3は、最も好ましくは、C
1−C
8−アルキルを表す。
【0147】
上記で挙げた基の一般的な又は好ましい定義又は実例は、必要に応じて互いに組み合わせることが可能であり、即ち、それぞれの範囲と好ましい範囲の間の組合せを包含する。これらの定義は、最終生成物にも適用されるし、また、同様に、前駆物質及び中間体にも適用される。
【0148】
本発明によれば、上記で好ましいものとして与えられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、好ましい。
【0149】
本発明によれば、上記で特に好ましいものとして与えられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、特に好ましい。
【0150】
本発明によれば、上記で極めて特に好ましいものとして与えられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、極めて特に好ましい。
【0151】
本発明によれば、上記で最も好ましいものとして与えられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、最も好ましい。
【0152】
アルキル、アルカンジイル又はアルケニルなどの飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基(これらは、例えばアルコキシの場合のように、ヘテロ原子と組み合わされている場合を包含する。)は、いずれの場合にも、可能である限り直鎖又は分枝鎖であり得る。
【0153】
特に別途示されていない限り、置換されていてもよい基は、1置換又は多置換されることが可能であり、多置換の場合は、該置換基は同一であるか又は異なっていることが可能である。
【0154】
調製実施例で挙げてある化合物に加えて、式(I−1−a)で表される以下の化合物を特に挙げることができる。
【0155】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0156】
【表1】
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[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
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表2: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0157】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
表3: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0158】
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
表4: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0159】
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
表5: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0160】
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
表6: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0161】
【表6】
[この文献は図面を表示できません]
表7: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0162】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
表8: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0163】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]
表9: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0164】
【表9】
[この文献は図面を表示できません]
表10: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0165】
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
表11: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0166】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
表12: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0167】
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
表13: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0168】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
表14: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0169】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
表15: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0170】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
表16: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0171】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
表17: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0172】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
表18: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0173】
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
表19: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0174】
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
表20: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0175】
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
表21: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0176】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
表22: A、B及びDは、表1に記載されているとおりであり、
【0177】
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
表22a: A及びBは、表1に記載されているとおりであり、
【0178】
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
【表24】
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表24: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0181】
【表25】
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表25: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0182】
【表26】
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表26: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0183】
【表27】
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表27: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0184】
【表28】
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表28: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0185】
【表29】
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表29: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0186】
【表30】
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表30: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0187】
【表31】
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表31: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0188】
【表32】
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表32: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0189】
【表33】
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表33: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0190】
【表34】
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表34: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0191】
【表35】
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表35: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0192】
【表36】
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表36: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0193】
【表37】
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表37: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0194】
【表38】
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表38: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0195】
【表39】
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表39: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0196】
【表40】
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表40: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0197】
【表41】
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表41: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0198】
【表42】
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表42: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0199】
【表43】
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表43: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0200】
【表44】
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表44: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0201】
【表45】
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表45: A及びBは、表23に記載されているとおりであり、
【0202】
【表46】
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【0203】
【化80】
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【0204】
【表47】
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表47: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0205】
【表48】
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表48: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0206】
【表49】
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表49: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0207】
【表50】
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表50: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0208】
【表51】
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表51: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0209】
【表52】
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表52: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0210】
【表53】
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表53: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0211】
【表54】
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表54: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0212】
【表55】
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表55: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0213】
【表56】
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表56: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0214】
【表57】
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表57: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0215】
【表58】
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表58: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0216】
【表59】
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表59: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0217】
【表60】
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表60: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0218】
【表61】
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表61: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0219】
【表62】
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表62: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0220】
【表63】
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表63: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0221】
【表64】
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表64: A及びBは、表46に記載されているとおりであり、
【0222】
【表65】
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表65: A及びDは、表46に記載されているとおりであり、
【0223】
【表66】
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表66: A及びDは、表46に記載されているとおりであり、
【0224】
【表67】
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表67: A及びDは、表46に記載されているとおりであり、
【0225】
【表68】
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表68: A及びDは、表46に記載されているとおりであり、
【0226】
【表69】
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【0227】
式(IIa)、式(IIb)、式(IIc)、式(IId)及び式(IIe)で表される作物植物の適合性を改善する化合物(「除草剤薬害軽減剤(herbicide safener)」)
に関連して上記で挙げた基の好ましい意味について、以下で定義する。
【0228】
mは、好ましくは、数字0、1、2、3又は4を表す。
【0229】
A1は、好ましくは、以下に示されている2価ヘテロ環式基
【0230】
【化81】
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のうちの1つを表す。
【0231】
nは、好ましくは、数字0、1、2、3又は4を表す。
【0232】
A
2は、好ましくは、いずれの場合にもメチル−、エチル−、メトキシカルボニル−又はエトキシカルボニル−で置換されていてもよいメチレン又はエチレンを表す。
【0233】
R
14は、好ましくは、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i−プロピルチオ、n−ブチルチオ、i−ブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、i−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、i−ブチルアミノ、s−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノを表す。
【0234】
R
15は、好ましくは、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、1−メチルヘキシルオキシ、アリルオキシ、1−アリルオキシメチルエトキシ、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i−プロピルチオ、n−ブチルチオ、i−ブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、i−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、i−ブチルアミノ、s−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、ジメチルアミノ又はジエチルアミノを表す。
【0235】
R
16は、好ましくは、いずれの場合にもフッ素−、塩素−及び/又は臭素−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル又はi−プロピルを表す。
【0236】
R
17は、好ましくは、水素を表すか、又は、いずれの場合にもフッ素−及び/若しくは塩素−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、プロペニル、ブテニル、プロピニル、ブチニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、ジオキソラニルメチル、フリル、フリルメチル、チエニル、チアゾリル若しくはピペリジニルを表すか、又は、フッ素−、塩素−、メチル−、エチル−、n−プロピル−、i−プロピル−、n−ブチル−、i−ブチル−、s−ブチル−若しくはt−ブチル−で置換されていてもよいフェニルを表す。
【0237】
R
18は、好ましくは、水素を表すか、又は、いずれの場合にもフッ素−及び/若しくは塩素−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、プロペニル、ブテニル、プロピニル、ブチニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、ジオキソラニルメチル、フリル、フリルメチル、チエニル、チアゾリル若しくはピペリジニルを表すか、又は、フッ素−、塩素−、メチル−、エチル−、n−プロピル−、i−プロピル−、n−ブチル−、i−ブチル−、s−ブチル−若しくはt−ブチル−で置換されていてもよいフェニルを表すか、又は、R
17と一緒になって、基−CH
2−O−CH
2−CH
2−及び−CH
2−CH
2−O−CH
2−CH
2−(これらは、メチル、エチル、フリル、フェニル若しくは縮合ベンゼン環で置換されていてもよいか、又は、2つの置換基(該2つの置換基は、それらが結合しているC原子と一緒に5員又は6員の炭素環を形成している。)で置換されていてもよい。)のうちの1つを表す。
【0238】
R
19は、好ましくは、水素、シアノ、フッ素、塩素若しくは臭素を表すか、又は、いずれの場合にもフッ素−、塩素−及び/若しくは臭素−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル若しくはフェニルを表す。
【0239】
R
20は、好ましくは、水素を表すか、又は、ヒドロキシル−、シアノ−、フッ素−、塩素−、メトキシ−、エトキシ−、n−プロポキシ−若しくはi−プロポキシ−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル若しくはt−ブチルを表す。
【0240】
R
21は、好ましくは、水素、シアノ、フッ素、塩素若しくは臭素を表すか、又は、いずれの場合にもフッ素−、塩素−及び/若しくは臭素−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル若しくはフェニルを表す。
【0241】
X
1は、好ましくは、ニトロ、シアノ、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、クロロジフルオロメチル、フルオロジクロロメチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシを表す。
【0242】
X
2は、好ましくは、水素、ニトロ、シアノ、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、クロロジフルオロメチル、フルオロジクロロメチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシを表す。
【0243】
X
3は、好ましくは、水素、ニトロ、シアノ、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、クロロジフルオロメチル、フルオロジクロロメチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシを表す。
【0244】
tは、好ましくは、数字0、1、2、3又は4を表す。
【0245】
vは、好ましくは、数字0、1、2又は3を表す。
【0246】
R
22は、好ましくは、水素、メチル、エチル、n−プロピル又はi−プロピルを表す。
【0247】
R
23は、好ましくは、水素、メチル、エチル、n−プロピル又はi−プロピルを表す。
【0248】
R
24は、好ましくは、水素を表すか、又は、いずれの場合にもシアノ−、フッ素−、塩素−、メトキシ−、エトキシ−、n−プロポキシ−若しくはi−プロポキシ−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、i−プロピルチオ、n−ブチルチオ、i−ブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、i−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、i−ブチルアミノ、s−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、ジメチルアミノ若しくはジエチルアミノを表すか、又は、いずれの場合にもシアノ−、フッ素−、塩素−、臭素−、メチル−、エチル−、n−プロピル−若しくはi−プロピル−で置換されていてもよいシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ若しくはシクロヘキシルアミノを表す。
【0249】
R
25は、好ましくは、水素を表すか、又は、いずれの場合にもシアノ−、ヒドロキシル−、フッ素−、塩素−、メトキシ−、エトキシ−、n−プロポキシ−若しくはi−プロポキシ−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル若しくはs−ブチルを表すか、又は、いずれの場合にもシアノ−、フッ素−、塩素−若しくは臭素−で置換されていてもよいプロペニル、ブテニル、プロピニル若しくはブチニルを表すか、又は、いずれの場合にもシアノ−、フッ素−、塩素−、臭素−、メチル−、エチル−、n−プロピル−若しくはi−プロピル−で置換されていてもよいシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル若しくはシクロヘキシルを表す。
【0250】
R
26は、好ましくは、水素を表すか、又は、いずれの場合にもシアノ−、ヒドロキシル−、フッ素−、塩素−、メトキシ−、エトキシ−、n−プロポキシ−若しくはi−プロポキシ−で置換されていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル若しくはs−ブチルを表すか、又は、いずれの場合にもシアノ−、フッ素−、塩素−若しくは臭素−で置換されていてもよいプロペニル、ブテニル、プロピニル若しくはブチニルを表すか、又は、いずれの場合にもシアノ−、フッ素−、塩素−、臭素−、メチル−、エチル−、n−プロピル−若しくはi−プロピル−で置換されていてもよいシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル若しくはシクロヘキシルを表すか、又は、ニトロ−、シアノ−、フッ素−、塩素−、臭素−、メチル−、エチル−、n−プロピル−、i−プロピル−、n−ブチル−、i−ブチル−、s−ブチル−、t−ブチル−、トリフルオロメチル−、メトキシ−、エトキシ−、n−プロポキシ−、i−プロポキシ−、ジフルオロメトキシ−若しくはトリフルオロメトキシ−で置換されていてもよいフェニルを表すか、又は、はR
25と一緒になって、いずれの場合にもメチル−若しくはエチル−で置換されていてもよいブタン−1,4−ジイル(トリメチレン)、ペンタン−1,5−ジイル、1−オキサブタン−1,4−ジイル若しくは3−オキサペンタン−1,5−ジイルを表す。
【0251】
X
4は、好ましくは、ニトロ、シアノ、カルボキシル、カルバモイル、ホルミル、スルファモイル、ヒドロキシル、アミノ、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシを表す。
【0252】
X
5は、好ましくは、ニトロ、シアノ、カルボキシル、カルバモイル、ホルミル、スルファモイル、ヒドロキシル、アミノ、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシを表す。
【0253】
以下の表に、本発明による除草剤薬害軽減剤として極めて特に好ましい式(IIa)で表される化合物の例を記載する。
【0254】
【表70】
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【0255】
以下の表に、本発明による除草剤薬害軽減剤として極めて特に好ましい式(IIb)で表される化合物の例を記載する。
【0256】
【表71】
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【0257】
以下の表に、本発明による除草剤薬害軽減剤として極めて特に好ましい式(IIc)で表される化合物の例を記載する。
【0258】
【表72】
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【0259】
以下の表に、本発明による除草剤薬害軽減剤として極めて特に好ましい式(IId)で表される化合物の例を記載する。
【0260】
【表73】
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【0261】
以下の表に、本発明による除草剤薬害軽減剤として極めて特に好ましい式(IIe)で表される化合物の例を記載する。
【0262】
【表74】
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作物植物の適合性を改善する化合物[成分(b’)]として最も好ましいものは、クロキントセット−メキシル、フェンクロラゾール−エチル、イソキサジフェン−エチル、メフェンピル−ジエチル、フリラゾール、フェンクロリム、クミルロン、ダイムロン、ジメピレート、並びに、化合物IIe−5及び化合物IIe−11であり、クロキントセット−メキシル及びメフェンピル−ジエチルは、特に重要である。
【0263】
本発明により薬害軽減剤として使用される一般式(IIa)で表される化合物は、公知であり、及び/又は、自体公知の方法で調製することができる( WO−A−91/07874, WO−A−95/07897)。
【0264】
本発明により薬害軽減剤として使用される一般式(IIb)で表される化合物は、公知であり、及び/又は、自体公知の方法で調製することができる( EP−A−191736)。
【0265】
本発明により薬害軽減剤として使用される一般式(IIc)で表される化合物は、公知であり、及び/又は、自体公知の方法で調製することができる( DE−A−2218097, DE−A−2350547)。
【0266】
本発明により薬害軽減剤として使用される一般式(IId)で表される化合物は、公知であり、及び/又は、自体公知の方法で調製することができる( DE−A−19621522/US−A−6235680)。
【0267】
本発明により薬害軽減剤として使用される一般式(IIe)で表される化合物は、公知であり、及び/又は、自体公知の方法で調製することができる( WO−A−99/66795/US−A−6251827)。
【0268】
いずれの場合にも式(I)で表される1種類の活性化合物と上記で定義した薬害軽減剤のうちの1種類を含んでいる、本発明の選択性除草剤組合せの例を、以下の表に記載する。
【0269】
【表75】
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驚くべきことに、一般式(I)で表されるシクロアルキルフェニル置換環状ケトエノールと上記群(b’)の薬害軽減剤(解毒剤)からなる上記で定義された活性化合物の組合せは、極めて高い除草活性有していながら、同時に、有用な植物は該組合せに対して極めて良好な耐性を示すので、該組合せを様々な作物(特に、禾穀類(とりわけ、コムギ)や、さらに、ダイズ、ジャガイモ、トウモロコシ及びイネ)において雑草を選択的に防除するために使用することができるということが見いだされた。
【0270】
これに関連して、作物植物に対する除草剤の有害な作用を打ち消すことが可能な多数の既知薬害軽減剤又は解毒剤のなかで、とりわけ上記群(b’)の化合物が、作物植物に対するシクロアルキルフェニル置換環状ケトエノールの有害な作用を(殆ど完全に)補償するのに適していながら、同時に、雑草に対するその除草活性に重大な悪影響を及ぼすことがないということは、驚くべきものであると思われる。
【0271】
作物植物としての禾穀類植物、例えば、コムギ、オオムギ及びライムギや、さらに、トウモロコシ及びイネなどに対して処理しても害を及ぼさないということに特に関連して、群(b’)のなかの特に好ましい組合せ相手及び最も好ましい組合せ相手が有する特に有利な効果は、本発明において重要であり得る。
【0272】
アンモニウム塩を添加することによってさまざまな活性化合物の活性が増強され得るという効果については、文献中に既に記載されている。しかしながら、当該塩は、洗浄効果を有するする塩(例えば、WO95/017817)であるか、並びに/又は、比較的長いアルキル及び/若しくはアリール置換基を有していて、浸透効果を有するか若しくは活性化合物の溶解性を増大させる塩(例えば、EP−A 0453086、EP−A 0664081、FR−A 2600494、US 4844734、US 5462912、US 5538937、US−A 03/0224939、US−A 05/0009880、US−A 05/0096386)である。さらにまた、従来技術で記載されているのは、特定の活性化合物及び/又は当該組成物の特定の施用についての活性のみである。さらに別の場合においては、それらは、その酸自体が昆虫に対する麻痺作用を示すスルホン酸の塩である(US 2842476)。硫酸アンモニウムによって活性が増強されることは、除草剤のグリホセート及びホスフィノトリシンに関して記載されている(US 6645914、EP−A
2 0036106)。しかしながら、この従来技術においては、殺虫剤の場合における対応する作用については開示も示唆もなされていない。
【0273】
さらにまた、硫酸アンモニウムを製剤助剤として使用することも、特定の活性化合物及び施用に関して既に記載されている(WO92/16108)。しかしながら、そこでは、硫酸アンモニウムは、活性を増強するためにではなく、製剤を安定化する目的で使用されている。
【0274】
全く驚くべきことに、使用する溶液にアンモニウム塩若しくはホスホニウム塩を添加することによって、又は、そのような塩をシクロアルキルフェニル置換環状ケトエノールを含んでいる製剤の中に組み入れることによって、シクロアルキルフェニル置換環状ケトエノール類の殺虫剤及び/又は殺ダニ剤及び/又は除草剤の活性が有意に増強され得るということが分かった。従って、本発明は、殺虫活性及び/又は殺ダニ活性を有するシクロアルキルフェニル置換環状ケトエノールを活性化合物として含んでいる作物保護組成物の活性を増強するための、アンモニウム塩類及び/又はホスホニウム塩類の使用を提供する。本発明は、さらにまた、殺虫活性を有するシクロアルキルフェニル置換環状ケトエノール類とその活性を増強するアンモニウム塩類又はホスホニウム塩類を含んでいる組成物も提供し、ここで、そのような組成物には、特に、製剤された活性化合物のみではなく、即時使用可能な(ready-to-use)組成物(散布液)も包含される。最後に、本発明は、有害な昆虫類及び/又はハダニ類及び/又は望ましくない植生を防除するためのそのような組成物の使用も提供する。
【0275】
式(I)で表される化合物は、広範な殺虫作用及び/又は殺ダニ作用及び/又は除草作用を有している。しかしながら、特定の場合においては、その活性及び/又は作物との適合性は不充分である。
【0276】
当該活性化合物は、本発明の組成物中において、広い濃度範囲で使用することが可能である。ここで、そのような製剤中における当該活性化合物の濃度は、通常、0.1から50重量%である。
【0277】
本発明に従って、脂肪酸生合成阻害薬を含んでいる作物保護組成物の活性を増強する、アンモニウム塩及びホスホニウム塩は、式(III’)
【0278】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
によって定義され、ここで、
Dは、窒素又はリンを表し;
Dは、好ましくは、窒素を表し;
R
26、R
27、R
28及びR
29は、互いに独立して、水素を表すか、又は、いずれの場合にも置換されていてもよいC
1−C
8−アルキル又はモノ不飽和若しくはポリ不飽和の置換されていてもよいC
1−C
8−アルキレン(該置換基は、ハロゲン、ニトロ及びシアノからなる群から選択され得る。)を表し;
R
26、R
27、R
28及びR
29は、互いに独立して、好ましくは、水素を表すか、又は、いずれの場合にも置換されていてもよいC
1−C
4−アルキル(該置換基は、ハロゲン、ニトロ及びシアノからなる群から選択され得る。)を表し;
R
26、R
27、R
28及びR
29は、互いに独立して、特に好ましくは、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル又はt−ブチルを表し;
R
26、R
27、R
28及びR
29は、極めて特に好ましくは、水素を表し;
nは、1、2、3又は4を表し;
nは、好ましくは、1又は2を表し;
R
30は、無機アニオン又は有機アニオンを表し;
R
30は、好ましくは、重炭酸アニオン、四ホウ酸アニオン、フッ化物アニオン、臭化物アニオン、ヨウ化物アニオン、塩化物アニオン、リン酸一水素アニオン、リン酸二水素アニオン、硫酸水素アニオン、酒石酸アニオン、硫酸アニオン、硝酸アニオン、チオ硫酸アニオン、チオシアン酸アニオン、ギ酸アニオン、乳酸アニオン、酢酸アニオン、プロピオン酸アニオン、酪酸アニオン、ペンタン酸アニオン又はシュウ酸アニオンを表し;
R
30は、特に好ましくは、乳酸アニオン、硫酸アニオン、硝酸アニオン、チオ硫酸アニオン、チオシアン酸アニオン、シュウ酸アニオン又はギ酸アニオンを表し;
R
30は、極めて特に好ましくは、硫酸アニオンを表す。
【0279】
本発明により特に好ましい活性化合物と塩と浸透剤の組合せについては、下記表に記載してある。ここで、「試験による浸透剤(penetrant according to test)」は、クチクラ浸透性試験(Baur et al., 1997, Pesticide Science 51, 131-152)において浸透剤として作用する各化合物が適しているということを意味する。
【0280】
式(III’)で表されるアンモニウム塩類及びホスホニウム塩類は、ケトエノール類を含んでいる作物保護組成物の活性を増強するために、広い濃度範囲で使用することができる。一般に、該アンモニウム塩類又はホスホニウム塩類は、即時使用可能な作物保護組成物中で、0.5から80mmol/L、好ましくは、0.75から37.5mmol/L、特に好ましくは、1.5から25mmol/Lの濃度で使用する。製剤されている製品の場合、当該製剤中のアンモニウム塩濃度及び/又はホスホニウム塩濃度は、その製剤を所望の活性化合物濃度に希釈した後で、上記で記載した一般的な範囲、好ましい範囲又は特に好ましい範囲の中に入っているように選択する。ここで、製剤中の該塩の濃度は、典型的には、1から50重量%である。
【0281】
本発明の好ましい実施形態では、当該活性は、作物保護組成物にアンモニウム塩及び/又はホスホニウム塩のみを添加するのではなく、さらに浸透剤も添加することによって増強する。このような場合においてさえ、さらに大幅な作用の増強が観察されるということは、全く驚くべきことであると考えられる。従って、本発明は、同様に、殺虫活性を有するシクロアルキルフェニル置換環状ケトエノールを活性化合物として含んでいる作物保護組成物の活性を増強するための、浸透剤とアンモニウム塩類及び/又はホスホニウム塩類の組合せの使用を提供する。本発明は、同様に、殺虫活性を有するシクロアルキルフェニル置換環状ケトエノール類と浸透剤とアンモニウム塩類及び/又はホスホニウム塩類を含んでいる組成物も提供し、ここで、そのような組成物には、特に、製剤された活性化合物のみではなく、即時使用可能な組成物(散布液)も包含される。最後に、本発明は、さらに、有害な昆虫類を防除するためのそのような組成物の使用も提供する。
【0282】
本発明に関連して、適切な浸透剤には、植物中への農薬活性成分の浸透を向上させるために一般的に使用される全ての物質が包含される。これに関連して、浸透剤は、水性散布液から及び/又は散布による被膜から植物のクチクラ中に浸透する能力、及び、それによって、活性化合物のクチクラ内での移動性を増強する能力によって定義される。この特性を確認するためには、文献(Baur et al., 1997, Pesticide Science 51, 131-152)に記載されている方法を用いることができる。
【0283】
適切な浸透剤は、例えば、アルカノールアルコキシレート類である。本発明による浸透剤は、式(IV’)
【0284】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Rは、4から20個の炭素原子を有する直酸又は分枝鎖のアルキルを表し;
R’は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t-ブチル、n−ペンチル又はn−ヘキシルを表し;
AOは、エチレンオキシド基、プロピレンオキシド基若しくはブチレンオキシド基を表すか、又は、エチレンオキシドとプロピレンオキシド基若しくはブチレンオキシド基の混合物を表し;
vは、2から30の数字を表す。]
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
【0285】
浸透剤の好ましい群は、式
【0286】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Rは、上記で定義されているとおりであり;
R’は、上記で定義されているとおりであり;
EOは、−CH
2−CH
2−O−を表し;
nは、2から20の数字を表す。]
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
【0287】
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
【0288】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Rは、上記で定義されているとおりであり;
R’は、上記で定義されているとおりであり;
EOは、−CH
2−CH
2−O−を表し;
POは、−CH
2−CH(CH
3)−O−を表し;
pは、1から10の数字を表し;
qは、1から10の数字を表す。]
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
【0289】
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
【0290】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
Rは、上記で定義されているとおりであり;
R’は、上記で定義されているとおりであり;
EOは、−CH
2−CH
2−O−を表し;
POは、−CH
2−CH(CH
3)−O−を表し;
rは、1から10の数字を表し;
sは、1から10の数字を表す。]
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
【0291】
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
【0292】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R及びR’は、上記で定義されているとおりであり;
EOは、−CH
2−CH
2−O−を表し;
BOは、−CH
2−CH
2−CH(CH
3)−O−を表し;
pは、1から10の数字を表し;
qは、1から10の数字を表す。]
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
【0293】
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
【0294】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R及びR’は、上記で定義されているとおりであり;
BOは、−CH
2−CH
2−CH(CH
3)−O−を表し;
EOは、−CH
2−CH
2−O−を表し;
rは、1から10の数字を表し;
sは、1から10の数字を表す。]
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
【0295】
浸透剤の好ましいさらに別の群は、式
【0296】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R’は、上記で定義されているとおりであり;
tは、8から13の数字を表し;
uは、6から17の数字を表す。]
で表されるアルカノールアルコキシレート類である。
【0297】
上記式において、Rは、好ましくは、ブチル、イソブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、n−ドデシル、イソドデシル、ラウリル、ミリスチル、イソトリデシル、トリメチルノニル、パルミチル、ステアリル又はエイコシルを表す。
【0298】
式(III−c)で表されるアルカノールアルコキシレートの挙げることができる例は、式
【0299】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
EOは、−CH
2−CH
2−O−を表し;
POは、−CH
2−CH(CH
3)−O−を表し;
数字8及び6は、平均値を表す。]
で表される2−エチルヘキシルアルコキシレートである。
【0300】
式(IV−d)で表されるアルカノールアルコキシレートの挙げることができる例は、式
【0301】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
EOは、−CH
2−CH
2−O−を表し;
BOは、−CH
2−CH
2−CH(CH
3)−O−を表し;
数字10、6及び2は、平均値を表す。]
である。
【0302】
式(IV’−f)で表される特に好ましいアルカノールアルコキシレート類は、式中、
tが、9から12の数字を表し;
uが、7から9の数字を表す
当該式の化合物である。
【0303】
式(IV’−f−1)
【0304】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
tは、平均値10.5を表し;
uは、平均値8.4表す。]
で表されるアルカノールアルコキシレートを、極めて特に好ましいものとして挙げることができる。
【0305】
当該アルカノールアルコキシレート類の一般的な定義は、上記式によって与えられる。これらの物質は、異なった鎖長を有する上記タイプの物質の混合物である。従って、添え字は、平均値であって、整数とは異なることもあり得る。
【0306】
上記式で表されるアルカノールアルコキシレート類は、既知であり、それらの一部は商業的に入手可能であるか又は既知方法で調製可能である( WO98/35553、WO00/35278、及び、EP−A 0681865)。
【0307】
適切な浸透剤には、さらにまた、例えば、散布被膜中の式(I)の化合物の有効性を増進する物質も包含される。そのようなものとしては、例えば、鉱油及び植物油などがある。適切な油は、農薬組成物中で一般的に使用可能な全ての鉱油又は植物油(変性されているか又は変性されていない。)である。ヒマワリ油、ナタネ油(rapeseed oil)、オリーブ油、ヒマシ油、ナタネ油(colza oil)、トウモロコシ油(maizeseed oil)、綿実油及びダイズ油、又は、前記油のエステル類を、例として挙げることができる。ナタネ油(rapeseed oil)、ヒマワリ油及びそれらのメチルエステル又はエチルエステルが好ましい。
【0308】
本発明による組成物中の浸透剤の濃度は、広い範囲内でさまざまであることができる。製剤された作物保護組成物の場合、該濃度は、一般に、1から95重量%、好ましくは、1から55重量%、特に好ましくは、15から40重量%である。即時使用可能な組成物(散布液)の場合、該濃度は、一般に、0.1から10g/L、好ましくは、0.5から5g/Lである。
【0309】
本発明の作物保護組成物には、さらなる成分、例えば、界面活性剤及び/又は分散助剤又は乳化剤なども含ませることができる。
【0310】
適切な非イオン性界面活性剤及び/又は分散助剤には、農薬組成物中で一般的に使用可能なこのタイプの全ての物質が包含される。ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー、直鎖アルコールのポリエチレングリコールエーテル、脂肪酸とエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの反応生成物を好ましいものとして挙げることができ、さらにまた、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのコポリマー及び(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルのコポリマーも好ましいものとして挙げることができ、さらにまた、アルキルエトキシレート及びアルキルアリールエトキシレート(これらは、リン酸化されていてもよく、また、塩基で中和されていてもよく、ソルビトールエトキシレートを例として挙げることができる。)も好ましいものとして挙げることができ、さらにまた、ポリオキシアルキレンアミン誘導体も好ましいものとして挙げることができる。
【0311】
適切なアニオン性界面活性剤は、農薬組成物中で一般的に使用可能なこのタイプの全ての物質である。アルキルスルホン酸又はアルキルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩が好ましい。
【0312】
アニオン性界面活性剤及び/又は分散助剤の好ましい別の群は、植物油中における溶解度が低い以下の塩である:ポリスチレンスルホン酸の塩、ポリビニルスルホン酸の塩、ナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合物の塩、ナフタレンスルホン酸とフェノールスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物の塩、及び、リグノスルホン酸の塩。
【0313】
本発明による製剤中に含有させ得る適切な添加剤は、乳化剤、消泡剤、防腐剤、酸化防止剤、着色剤及び不活性充填材(filling material)である。
【0314】
好ましい乳化剤は、エトキシル化ノニルフェノール類、アルキルフェノールとエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの反応生成物、エトキシル化アリールアルキルフェノール類、さらにまた、エトキシル化及びプロポキシル化アリールアルキルフェノール類、並びに、硫酸化又はリン酸化アリールアルキルエトキシレート類及び/又はアリールアルキルエトキシプロポキシレート類であり、ここで、ソルビタン誘導体、例えば、ポリエチレンオキシドソルビタン脂肪酸エステル類及びソルビタン脂肪酸エステル類などを例として挙げることができる。
【0315】
例えば、方法(A)に従い、N−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニルアセチル)−1−アミノシクロヘキサンカルボン酸エチルを出発物質として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0316】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0317】
例えば、方法(B)に従い、O−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニルアセチル)2−ヒドロキシイソ酪酸エチルを使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0318】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0319】
例えば、方法(C)に従い、2−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニル)−4−(4−メトキシ)ベンジルメルカプト−4−メチル−3−オキソ吉草酸エチルを使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0320】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0321】
例えば、方法(D)に従い、クロロカルボニル2−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニル)ケテン及びアセトンを出発物質として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0322】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0323】
例えば、方法(E)に従い、クロロカルボニル2−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニル)ケテン及びチオベンズアミドを出発物質として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0324】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
例えば、方法(F)に従い、5−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニル)2,3−triメチレン−4−オキソ吉草酸エチルを使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0326】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
例えば、方法(G)に従い、5−[(2,6−ジメチル−4−シクロプロピル)フェニル]2−メチル−5−オキソヘキサン酸エチルを使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0328】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
例えば、方法(Hα)に従い、ヘキサヒドロピリダジン及びクロロカルボニル2−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピル)フェニルケテンを出発物質として使用する場合、本発明の方法の反応の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0330】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
例えば、方法(Hβ)に従い、ヘキサヒドロピリダジン及び2−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピル)フェニルマロン酸ジメチルを出発物質として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0332】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
例えば、方法(Hγ)に従い、1−エトキシカルボニル−2−[(2,6−ジメチル−4−シクロプロピル)フェニルアセチル]ヘキサヒドロピリダジンを出発物質として使用する場合、当該反応の経過は以下のスキームにより表すことができる。
【0334】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
例えば、方法(I)に従い、N−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニルアセチル)−1−アミノシクロヘキサンカルボン酸エチルを出発物質として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0336】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
例えば、方法(J)に従い、O−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニルアセチル)−3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオン酸エチルを使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0338】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0339】
例えば、方法(Kα)に従い、3−(2−メチル−4−シクロプロピル−6−エチルフェニル)−5,5−ジメチルピロリジン−2,4−ジオン及び塩化ピバロイルを出発物質として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0340】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0341】
例えば、方法(Kβ)に従い、3−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニル)−5,5−ジメチルピロリジン−2,4−ジオン及び無水酢酸を出発物質として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0342】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0343】
例えば、方法(J)に従い、8−[(2,6−ジメチル−4−シクロプロピル)フェニル]−1−アザ−ビシクロ(4.3.01.6)ノナン−7,9−ジオン及びクロロギ酸エチルを出発物質として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0344】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0345】
例えば、方法(M)に従い、3−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニル)−4−ヒドロキシ−5−メチル−6−(3−ピリジル)ピロン及びクロロモノチオギ酸メチルを出発物質として使用する場合、当該反応の経過は以下のように表すことができる。
【0346】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
例えば、方法(N)に従い、3−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニル)−5,5−ペンタメチレンピロリジン−2,4−ジオン及びメタンスルホニルクロリドを出発物質として使用する場合、当該反応の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0348】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
例えば、方法(O)に従い、3−(2,6−ジメチル−4−シクロプロピルフェニル)−4−ヒドロキシ−5,5−ジメチルピロリジン−2,4−ジオン及び2,2,2−トリフルオロエチルメタンチオホスホニルクロリドを出発物質として使用する場合、当該反応の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0350】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0351】
例えば、方法(P)に従い、3−(2−エチル−4−シクロプロピル−6−メチルフェニル)−5−シクロ−プロピル−5−メチルピロリジン−2,4−ジオン及びNaOHを成分として使用する場合、本発明の方法の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0352】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
例えば、方法(Q)変形態様αに従い、3−(2,6−ジメチルシクロプロピルフェニル)−4−ヒドロキシ−5,5−テトラメチレン−Δ3−ジヒドロフラン−2−オン及びイソシアン酸エチルを出発物質として使用する場合、当該反応の経過は以下の反応スキームにより表すことができる。
【0354】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0355】
例えば、方法(Q)変形態様βに従い、3−(2−メチル−4−シクロプロピル−6−エチルフェニル)−5−メチルピロリジン−2,4−ジオン及びジメチルカルバモイルクロリドを出発物質として使用する場合、当該反応の経過は以下のスキームにより表すことができる。
【0356】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0357】
例えば、方法(R)に従い、3−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェニル)−5,5−ジメチルピロリジン−2,4−ジオン及びシクロプロピルボロン酸を出発物質として使用する場合、当該反応の経過は以下のスキームにより表すことができる。
【0358】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
本発明の方法(a)において出発物質として必要とされる式(II)
【0359】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、新規である。
【0360】
式(II)で表されるアシルアミノ酸エステルは、例えば、式(XXVI)
【0361】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、R
8及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるアミノ酸誘導体を、式(XXVII)
【0362】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり;
Zは、カルボン酸を活性化する試薬、例えば、カルボニルジイミダゾール、カルボジイミド(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド)、リン酸化試薬(例えば、POCl3、BOP−Cl)、ハロゲン化試薬、例えば、塩化チオニル、塩化オキサリル、ホスゲン又はクロロギ酸エステルなどにより導入される脱離基を表す。]
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化すれば得られる(Chem. Reviews 52, 237-416 (1953); Bhattacharya, Indian J. Chem. 6 341-5, 1968);
又は、
式(XXVIII)
【0363】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるアシルアミノ酸をエステル化すれば得られる(Chem. Ind. (London) 1568(1968))。
【0364】
式(XXVIII)
【0365】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規である。
【0366】
式(XXVIII)で表される化合物は、例えば、Schotten-Baumann(Organikum, VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften, Berlin 1977, p. 505)に従い、式(XXIX)
【0367】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるアミノ酸を、式(XXVII)
【0368】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり;
Zは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化すれば得られる。
【0369】
式(XXVII)で表される化合物は新規である。それらは、原則的に知られている方法により、実施例に示されているように調製することができる(例えば、以下の文献を参照されたい: H. Henecka, Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Vol. 8, pp. 467-469 (1952))。
【0370】
式(XXVII)で表される化合物は、例えば、式(XXX)
【0371】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸を、適切な場合には希釈剤(例えば、塩素化されていてもよい脂肪族炭化水素若しくは芳香族炭化水素、例えば、トルエン若しくは塩化メチレン、又は、エーテル類、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルt−ブチルエーテル)の存在下で、−20℃から150℃の温度、好ましくは、−10℃から100℃の温度で、ハロゲン化剤(例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、塩化オキサリル、ホスゲン、三塩化リン、三臭化リン又は五塩化リン)、リン酸化(phosphonylating)試薬(
例えば、POCl3、BOP−Cl)、カルボニルジイミダゾール、カルボニルジイミド(例えば、ジシクロヘキシルカルボニルジイミド)と反応させることにより得られる。
【0372】
式(XXVI)で表される化合物及び式(XXIX)で表される化合物の一部は、最初に引用した特許文献から公知であるか、及び/又は、公知方法で調製することができる(例えば、以下の文献を参照されたい: Compagnon, Miocque Ann. Chim. (Paris) [14] 5 pp. 11-22, 23-27 (1970))。
【0373】
式(XXIX)[式中、AとBは環を形成している。]で表される置換環状アミノカルボン酸は、一般に、Bucherer−Bergs合成又はStrecker合成を用いて得られるが、その際、それらは、いずれの場合にも種々の異性体形態で得られる。かくして、Bucherer−Bergs合成の条件では、主として、基Rとカルボニル基がエクアトリアル位にある異性体(簡単にするためという理由から、以下では、βと称する。)が得られ、Strecker合成の条件では、主として、アミノ基と基Rがエクアトリアル位にある異性体(簡単にするためという理由から、以下では、αと称する。)が得られる。
【0374】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
(L. Munday, J. Chem. Soc. 4372 (1961); J.T. Eward, C. Jitrangeri, Can. J. Chem. 53, 3339 (1975))。
【0375】
上記方法(A)で使用される、式(II)
【0376】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される出発物質は、さらに、式(XXXI)
【0377】
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるアミノニトリルを、式(XXVII)
【0378】
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びZは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸誘導体と反応させて、式(XXXII)
【0379】
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物を生成させ、これを、次に、酸性アルコール分解に付すことにより、調製することができる。
【0380】
式(XXXII)で表される化合物も、新規である。
【0381】
本発明の方法(B)において出発物質として必要とされる、式(III)
【0382】
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規である。
【0383】
それらの化合物は、概ね公知となっている方法により調製することができる。
【0384】
かくして、式(III)で表される化合物は、例えば、式(XXXIII−A)
【0385】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される2−ヒドロキシカルボン酸エステルを、式(XXVII)
【0386】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化すれば得られる(Chem. Reviews 52, 237-416 (1953))。
【0387】
さらに、式(III)で表される化合物は、式(XXX)
【0388】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸を、式(XXXIII−B)
【0389】
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B及びR
8は、上記で定義されているとおりであり;
Halは、塩素又は臭素を表す。]
で表されるα−ハロカルボン酸エステルでアルキル化しても得られる。
【0390】
式(XXXIII)で表される化合物の一部は、市販されており、一部は、既知である。しかしながら、一部は、新規である。
【0391】
式(XXXIII−B)で表される化合物は、市販されている。
【0392】
式(XXX)で表される化合物は、新規である。
【0393】
式(XXX)
【0394】
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、例えば、式(XXXIV)
【0395】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるフェニル酢酸エステルを、一般的に知られている標準的な条件下で、溶媒の存在下、酸又は塩基の存在下で、加水分解すれば得られる。
【0396】
式(XXXIV)で表される化合物は、新規である。
【0397】
式(XXXIV)
【0398】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、実施例において記載されている方法(R)に類似した方法によって、式(XXXIV−a)
【0399】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
R
8、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり;
J’は、臭素又はヨウ素を表す。]
で表されるフェニル酢酸エステルを、適切な場合には触媒(好ましくは、パラジウム塩及び錯体形成物質(complex former)、例えば、酢酸パラジウム/トリシクロヘキシルホスフィン)の存在下、塩基の存在下、及び、カップリング可能なシクロアルキルボロン酸誘導体(例えば、シクロプロパンボロン酸)の存在下で、反応させれば得られる。
【0400】
式(XXXIV−a)で表されるフェニル酢酸エステルは、概ね、例えば、出願公開WO96/35664、WO97/02243、WO97/01535、WO98/05638及びDE−A10301804により公知であり、また、それらは、上記刊行物に記載されている方法により調製することができる。
【0401】
上記方法(C)にのための出発物質として必要とされる、式(IV)
【0402】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、V、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、新規である。
【0403】
それらの化合物は、概ね公知となっている方法により調製することができる。
【0404】
式(IV)で表される化合物は、例えば、式(XXXIV)
【0405】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸エステルを、強塩基の存在下で、式(XXXV)
【0406】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B及びVは、上記で定義されているとおりであり;
Halは、ハロゲン(特に、塩素又は臭素)を表す。]
で表されるハロゲン化2−ベンジルチオカルボニルでアシル化すれば得られる(例えば、以下の文献を参照されたい: M.S. Chambers, E.J. Thomas, D.J. Williams, J. Chem. Soc. Chem. Commun., (1987), 1228)。
【0407】
式(XXXV)で表されるハロゲン化ベンジルチオカルボニルの一部は公知であり、及び/又は、それらは、公知方法で調製することができる(J. Antibiotics (1983), 26, 1589)。
【0408】
上記方法(D)、方法(E)及び方法(H−α)のための出発物質として必要とされる式(VI)で表されるハロカルボニルケテンは、新規である。それらは、概ね公知となっている方法により調製することができる(例えば、Org. Prep. Proced. Int., 7, (4), 155-158, 1975、及び、DE−A−1945703)。かくしてて、例えば、式(VI)
【0409】
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり;
Halは、塩素又は臭素を表す。]
で表される化合物は、式(XXXVI)
【0410】
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニルマロン酸を、適切な場合には触媒(例えば、ジメチルホルムアミド、メチルステアリルホルムアミド又はトリフェニルホスフィン)の存在下、及び、適切な場合には塩基(例えば、ピリジン又はトリエチルアミン)の存在下で、酸ハロゲン化物(例えば、塩化チオニル、塩化リン(V)、塩化リン(III)、塩化オキサリル、ホスゲン又は臭化チオニル)と反応させれば得られる。
【0411】
式(XXXVI)で表される置換フェニルマロン酸は、新規である。それらは、公知方法で容易に調製することができる(例えば、Organikum, VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften, Berlin 1977, p. 517 ff、EP−A−528156、WO96/35664、WO97/02243、WO97/01535、WO97/36868、及び、WO98/05638)。
【0412】
かくして、式(XXXVI)
【0413】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるフェニルマロン酸は、式(XI)
【0414】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり;
Uは、OR
8又はNH
2を表し、ここで、R
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるフェニルマロン酸誘導体を、最初に、塩基及び溶媒の存在下で加水分解し、次いで、注意深く酸性化すれば得られる(例えば、以下の特許文献を参照されたい:EP−A−528156、WO96/35664、WO97/02243)。
【0415】
式(XI)
【0416】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり;
Uは、OR
8を表し、ここで、R
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるマロン酸誘導体は、新規である。
【0417】
それらは、有機化学の一般的に公知の方法で調製することができる(例えば、Tetrahedron Lett. 27, 2763 (1986), Organikum VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften, Berlin 1977, p. 587 ff.、WO96/35664、WO97/02243、WO97/01535、WO97/36868、WO98/05638、及び、WO99/47525)。
【0418】
本発明の方法(D)のための出発物質として必要とされる、式(V)
【0419】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるカルボニル化合物、又は、それらの、式(Va)
【0420】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、D及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるシリルエノールエーテルは、市販されている化合物であるか、又は、一般的に既知の化合物であるか、又は、公知方法で得ることができる化合物である。
【0421】
本発明の方法(E)を実施するための出発物質として必要とされる式(VI)で表されるケテン酸塩化物の調製については、上記で既に記載した。本発明の方法(E)を実施するのに必要とされる式(VII)
【0422】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、Aは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるチオアミドは、有機化学において一般に知られている化合物である。
【0423】
上記方法(F)において出発物質として必要とされる、式(VIII)
【0424】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
1、Q
2、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規である。
【0425】
それらは、概ね公知となっている方法で調製することができる。
【0426】
式(VIII)で表される5−アリール−4−ケトカルボン酸エステルは、例えば、式(XXXVII)
【0427】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y、A、B、Q
1及びQ
2は、上記で定義されているとおりである。]
で表される5−アリール−4−ケトカルボン酸を、エステル化すれば得られる(例えば、Organikum, 15th edition, Berlin, 1977, page 499)、又は、アルキル化すれ
ば得られる(調製実施例を参照されたい。)。
【0428】
式(XXXVII)
【0429】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
1、Q
2、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される5−アリール−4−ケトカルボン酸は、新規である。しかしながら、それらは、概ね公知となっている方法で調製することができる(WO96/01798、WO97/14667、WO98/39281)。
【0430】
式(XXXVII)で表される5−アリール−4−ケトカルボン酸は、例えば、式(XXXVIII)
【0431】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、J、m、Q
1、Q
2、X及びYは、上記で定義されているとおりであり;
R
8及びR
8’は、アルキル(特に、C
1−C
8−アルキル)を表し、また、ここで、式(XL−a)で表される化合物が使用される場合、R
8は、水素を表す。]
で表される2−フェニル−3−オキソアジピン酸エステルを、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には塩基又は酸の存在下で、脱カルボキシル化すれば得られる(例えば、Organikum, 15th edition, Berlin, 1977, pages 519 to 521、WO9
6/01798、WO97/14667、WO98/39281)。
【0432】
式(XXXVIII)
【0433】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
1、Q
2、X、Y、R
8及びR
8’は、上記で定義されているとおりであり、また、ここで、式(XL−a)で表される化合物が使用される場合、R
8は、水素を表す。]
で表される化合物は、新規である。
【0434】
式(XXXVIII)で表される化合物は、例えば、式(XXXIX)
【0435】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、Q
1、Q
2及びR
8は、上記で定義されているとおりであり;
Halは、塩素又は臭素を表す。]
で表されるジカルボン酸モノエステルクロリド、又は、式(XL−a)
【0436】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、Q
1及びQ
2は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるカルボン酸無水物を、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、式(XXXIV)
【0437】
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びR
8’は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるフェニル酢酸エステルでアシル化すれば得られる(例えば、M.S. Chambers, E.J. Thomas, D.J. Williams, J. Chem. Soc. Chem. Commun., (1987), 1228; さらに、調製実施例)。
【0438】
式(XXXIX)及び式(XL−a)で表される化合物の一部は、有機化学の公知化合物であるか、及び/又は、それらは、概ね公知となっている方法で容易に調製することができる。
【0439】
上記方法(G)において出発物質として必要とされる、式(IX)
【0440】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規である。
【0441】
それらは、概ね公知となっている方法で調製することができる。
【0442】
式(IX)で表される6−アリール−5−ケトカルボン酸エステルは、例えば、式(XLI)
【0443】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される6−アリール−5−ケトカルボン酸を、エステル化すれば得られる(例えば、Organikum, 15th edition, Berlin, 1977, page 499、WO99/43649、
WO99/48869)。
【0444】
式(XLI)
【0445】
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される6−アリール−5−ケトカルボン酸は、新規である。それらは、概ね公知となっている方法で調製することが可能であり(WO99/43649、WO99/48869)、例えば、式(XLII)
【0446】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、
A、B、J、m、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X及びYは、上記で定義されているとおりであり;
R
8及びR
8’は、アルキル(好ましくは、C
1−C
6−アルキル)を表し、また、ここで、式(XL−b)で表される化合物が使用される場合は、R
8は、水素を表す。]
で表される置換2−フェニル−3−オキソヘプタン二酸エステルを、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には塩基又は酸の存在下で、加水分解し、脱カルボキシル化すれば、調製することができる(例えば、Organikum, 15. edition, Berlin, 1977, pages 519 to 521、WO99/43649、WO99/48869)。
【0447】
式(XLII)
【0448】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X、Y、R
8及びR
8’は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規であり、そして、式(XLIII)
【0449】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるジカルボン酸エステル、又は、式(XL−b)
【0450】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、Q
3、Q
4、Q
5及びQ
6は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるカルボン酸無水物を、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、式(XXXIV)
【0451】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びR
8’は、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸エステルと縮合させれば、得ることができる。
【0452】
式(XLIII)で表される化合物の一部は、公知であるか、及び/又は、それらは、公知方法で調製することができる。
【0453】
本発明の方法(H−α)及び方法(H−β)のための出発物質として必要とされる、式(X)
【0454】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるヒドラジンの一部は、公知であるか、及び/又は、それらは、以下の文献により公知となっている方法で調製することができる(例えば、Liebigs Ann. Chem. 585, 6 (1954); Reaktionen der organischen Synthese [Reactions of Organic Synthesis], C. Ferri, page 212, 513; Georg Thieme Verlag Stuttgart, 1978; Liebigs Ann. Chem. 443, 242 (1925); Chem. Ber. 98, 2551 (1965); EP−A−508126、WO92/16510、WO99/47525、WO01/17972)。
【0455】
本発明の方法(H−γ)のために必要とされる、式(XII)
【0456】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、D、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規である。
【0457】
式(XII)で表されるアシルカルバゼートは、例えば、式(XLIV)
【0458】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、R
8及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるカルバゼートを、式(XXVII)
【0459】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びZは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化すれば得られる(Chem. Reviews 52, 237-416 (1953); Bhattacharya, Indian J. Chem. 6 341-5, 1968)。
【0460】
式(XLIV)で表されるカルバゼートの一部は市販されており、また、一部は、公知化合物であるか、又は、それらは、概ね公知となっている有機化学の方法で調製することができる。
【0461】
式(XXVII)で表される化合物については、方法(A)及び方法(B)についての前駆体に関連して既に記述した。
【0462】
本発明の方法(I)のための出発物質として必要とされる、式(XIII)
【0463】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規である。
【0464】
式(XIII)で表されるアシルアミノ酸エステルは、例えば、式(XLV)
【0465】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、Q
1、Q
2、R
8及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるアミノ酸誘導体を、式(XXVII)
【0466】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びZは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換ヘタリール酢酸誘導体でアシル化すれば得られ(Chem. Reviews 52, 237-416 (1953); Bhattacharya, Indian J. Chem. 6 341-5, 1968)、
又は、式(LXVI)
【0467】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、D、Q
1、Q
2、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるアシルアミノ酸を、エステル化すれば得られる(Chem. Ind. (London) 1568 (1968))。
【0468】
式(LXVI)
【0469】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、X及びYは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規である。
【0470】
式(XLVI)で表される化合物は、式(XLVII)
【0471】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、Q
1、Q
2及びDは、上記で定義されているとおりである。]
で表されるβ−アミノ酸を、例えば、Schotten−Baumann(Organikum, VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften, Berlin 1977, p. 505)に従って、式(XXVII)
【0472】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びZは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化すれば得られる。
【0473】
式(XXVII)で表される化合物は、新規である。それらは、概ね公知となっている方法で調製することができる(例えば、以下を参照されたい:H. Henecka, Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Vol. 8, pp. 467-469 (1952); WO97/02243、WO99/43699)、又は、それらは、上記で挙げた試薬を用いてその場で生成させることができる。
【0474】
式(XLV)及び式(XLVII)で表される化合物の一部は、WO01/79204により公知であるか、又は、それらは、その刊行物に記載されている概ね公知の方法で調製することができる。
【0475】
本発明の方法(J)のための出発物質として必要とされる、式(XIV)
【0476】
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、J、m、Q
1、Q
2、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物は、新規である。
【0477】
式(XIV)で表されるアシルヒドロキシカルボン酸エステルは、例えば、式(XLVIII)
【0478】
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、A、B、Q
1、Q
2及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]
で表されるヒドロキシカルボン酸エステルを、式(XXVII)
【0479】
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
[式中、J、m、X、Y及びZは、上記で定義されているとおりである。]
で表される置換フェニル酢酸誘導体でアシル化すれば得られる(式(II)の調製実施例を参照されたい。)。
【0480】
式(XLVIII)で表される化合物の一部は、WO01/98288により公知であるか、又は、それらは、概ね公知となっている方法で、例えば、Reformatskij合成(Organikum, VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften, Berlin 1990, 18th ed., p. 501 ff)により、調製することができる。
【0481】
式(XXVII)で表される化合物は、新規である。それらは、概ね公知となっている方法で調製することができる(例えば、以下を参照されたい:H. Henecka, Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Vol. 8, pp. 467-469 (1952); WO97/02243、WO99/43699)。
【0482】
本発明の方法(K)、方法(L)、方法(M)、方法(N)、方法(O)、方法(P)、方法(Q)及び方法(R)を実施するための出発物質としてさらに必要とされる、式(XV)で表される酸ハロゲン化物、式(XVI)で表されるカルボン酸無水物、式(XVII)で表されるクロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステル、式(XVIII)で表されるクロロモノチオギ酸エステル又はクロロジチオギ酸エステル、式(XIX)で表される塩化スルホニル、式(XX)で表されるリン化合物、式(XXI)及び式(XXII)で表される金属水酸化物、金属アルコキシド又はアミン、式(XXIII)で表されるイソシアネート、並びに、式(XXIV)で表される塩化カルバモイル、さらに、式(XXV)で表されるシクロアルキルボロン酸誘導体は、有機化学又は無機化学において一般に知られている化合物である。
【0483】
さらに、式(V)、式(VII)、式(X)、式(XXVI)、式(XXIX)、式(XXXI)、式(XXXIII−A)、式(XXXIII−B)、式(XXXV)、式(XXXIX)、式(XL−a)、式(XL−b)、式(XLIII)、式(XLIV)、式(XLV)、式(XLVII)及び式(XLVIII)で表される化合物は、最初に引用した特許出願により公知となっているか、及び/又は、それらは、該刊行物に記載されている方法で調製することができる。
【0484】
方法(A)は、式(II)[式中、A、B、D、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、塩基の存在下で、分子内縮合に付すことを特徴とする。
【0485】
本発明の方法(A)において希釈剤として使用するのに適するは、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドン、さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用する。
【0486】
本発明の方法(A)を実施するのに適する塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相間移動触媒、例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(=メチルトリアルキル(C
8−C
10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(=トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)などの存在下で使用することもできる。さらにまた、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウムなどを使用することも可能であり、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムt−ブトキシドなどを使用することも可能である。
【0487】
本発明の方法(A)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、50℃から150℃の温度で実施する。
【0488】
本発明の方法(A)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0489】
本発明の方法(A)を実施する場合、式(II)で表される反応成分及び脱プロトン性塩基は、一般に、約2倍モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
【0490】
方法(B)は、式(III)[式中、A、B、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、希釈剤の存在下、及び、塩基の存在下で、分子内縮合に付すことを特徴とする。
【0491】
本発明の方法(B)において希釈剤として使用するのに適しているものは、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドン、さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用する。
【0492】
本発明の方法(B)を実施するのに適切な塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相間移動触媒、例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(=メチルトリアルキル(C
8−C
10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(=トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)などの存在下で使用することもできる。さらにまた、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムt−ブトキシドなどを使用することも可能である。
【0493】
本発明の方法(B)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、50℃から150℃の温度で実施する。
【0494】
本発明の方法(B)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0495】
本発明の方法(B)を実施する場合、式(II)で表される反応成分及び脱プロトン性塩基は、一般に、ほぼ等モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
【0496】
方法(C)は、式(IV)[式中、A、B、V、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、酸の存在下、適切な場合には希釈剤の存在下で、分子内環化に付すことを特徴とする。
【0497】
本発明の方法(C)に適する希釈剤は、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、ハロゲン化炭化水素類、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、塩化エチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドンなどを使用する。さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用することも可能である。
【0498】
適切な場合には、使用する酸は、希釈剤としても作用し得る。
【0499】
本発明の方法(C)において酸として使用するのに適しているものは、全ての慣習的な無機酸及び有機酸、例えば、ハロゲン化水素酸、硫酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸及びハロアルキルスルホン酸、特に、ハロゲン化アルキルカルボン酸、例えば、トリフルオロ酢酸である。
【0500】
本発明の方法(C)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、50℃から150℃の温度で実施する。
【0501】
本発明の方法(C)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0502】
本発明の方法(C)を実施する場合、式(IV)で表される反応成分及び酸は、例えば、等モル量で使用する。しかしながら、適切な場合には、該酸を、溶媒又は触媒として使用することも可能である。
【0503】
本発明の方法(D)は、式(V)で表されるカルボニル化合物又は式(V−a)で表されるそのエノールエーテルを、希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸受容体の存在下で、式(VI)で表されるケテン酸ハロゲン化物と反応させることを特徴とする。
【0504】
本発明の方法(D)において使用するのに適する希釈剤は、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、ハロゲン化されていてもよい炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、グリコールジメチルエーテル、ジグリコールジメチルエーテル及びジフェニルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリドンなどを使用する。
【0505】
本発明の方法変形態様(D)を実施するのに適切な酸受容体は、全ての慣習的な酸受容体である。
【0506】
好ましくは、第三級アミン類、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデカン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ヒューニッヒ塩基及びN,N−ジメチルアニリンをなど使用する。
【0507】
本発明の方法変形態様(D)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。便宜的には、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、50℃から220℃の温度で実施する。
【0508】
本発明の方法(D)は、便宜的には、大気圧下で実施する。
【0509】
本発明の方法(D)を実施する場合、式(V)及び(VI)[式中、A、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、Halはハロゲンを表す。]で表される反応成分、及び、適切な場合には該酸受容体は、一般に、ほぼ等モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(5molまでの量)で用いることも可能である。
【0510】
本発明の方法(E)は、式(VII)で表されるチオアミドを、希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸受容体の存在下で、式(VI)で表されるケテン酸ハロゲン化物と反応させることを特徴とする。
【0511】
本発明の方法変形態様(E)のために希釈剤として使用するのに適しているものは、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドンなどを使用する。
【0512】
本発明の方法(E)を実施するために酸受容体として使用するのに適しているものは、全ての慣習的な酸受容体である。
【0513】
好ましくは、第三級アミン類、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデカン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ヒューニッヒ塩基及びN,N−ジメチルアニリンなどを使用する。
【0514】
本発明の方法(E)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。便宜的には、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、20℃から220℃の温度で実施する。
【0515】
本発明の方法(E)は、便宜的には、大気圧下で実施する。
【0516】
本発明の方法(E)を実施する場合、式(VII)及び(VI)[式中、A、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、Halはハロゲンを表す。]で表される反応成分、及び、適切な場合には該酸受容体は、一般に、ほぼ等モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(5molまでの量)で用いることも可能である。
【0517】
該方法(F)は、式(VIII)[式中、A、B、J、m、Q
1、Q
2、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、塩基の存在下で、分子内縮合に付すことを特徴とする。
【0518】
本発明の方法(F)において使用するのに適する希釈剤は、反応に関係する物質に対して不活性な全ての有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドンなどを使用する。さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用することも可能である。
【0519】
本発明の方法(F)を実施するのに適切な塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相間移動触媒、例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(メチルトリアルキル(C
8−C
10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)などの存在下で使用することもできる。さらにまた、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムt−ブトキシドなどを使用することも可能である。
【0520】
本発明の方法(F)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、−75℃から250℃の温度、好ましくは、−50℃から150℃の温度で実施する。
【0521】
本発明の方法(F)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0522】
本発明の方法(F)を実施する場合、式(VIII)で表される反応成分及び脱プロトン性塩基は、一般に、ほぼ等モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
【0523】
該方法(G)は、式(IX)[式中、A、B、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、塩基の存在下で、分子内縮合に付すことを特徴とする。
【0524】
本発明の方法(G)において使用するのに適する希釈剤は、反応に関係する物質に対して不活性な全ての有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドンなどを使用する。さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用することも可能である。
【0525】
本発明の方法(G)を実施するのに適切な塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。
【0526】
好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相間移動触媒、例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(メチルトリアルキル(C
8−C
10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)などの存在下で使用することもできる。さらにまた、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムt−ブトキシドなどなどを使用することも可能である。
【0527】
本発明の方法(G)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、50℃から150℃の温度で実施する。
【0528】
本発明の方法(G)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0529】
本発明の方法(G)を実施する場合、式(IX)で表される反応成分及び脱プロトン性塩基は、一般に、ほぼ等モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
【0530】
本発明の方法(H−α)は、式(X)で表されるヒドラジン又はそれらの化合物の塩を、希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸受容体の存在下で、式(VI)で表されるケテン酸ハロゲン化物と反応させることを特徴とする。
【0531】
本発明の方法(H−α)において使用するのに適する希釈剤は、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、塩素化されていてもよい炭化水素類、例えば、メシチレン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、グリコールジメチルエーテル、ジグリコールジメチルエーテル及びジフェニルエタン、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド又はN−メチルピロリドンなどを使用する。
【0532】
本発明の方法変形態様(H−α)を実施するのに適切な酸受容体は、全ての慣習的な酸受容体である。
【0533】
好ましくは、第三級アミン類、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデカン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ヒューニッヒ塩基及びN,N−ジメチルアニリンなどを使用する。
【0534】
本発明の方法変形態様(H−α)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。便宜的には、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、50℃から220℃の温度で実施する。
【0535】
本発明の方法(H−α)は、便宜的には、大気圧下で実施する。
【0536】
本発明の方法(H−α)を実施する場合、式(VI)及び(X)[式中、A、D、J、m、X及びYは、上記で定義されているとおりであり、Halはハロゲンを表す。]で表される反応成分、及び、適切な場合には該酸受容体は、一般に、ほぼ等モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(5molまでの量)で用いることも可能である。
【0537】
該方法(H−β)は、式(X)[式中、A及びDは、上記で定義されているとおりである。]で表されるヒドラジン又はこの化合物の塩を、塩基の存在下で、式(XI)[式中、U、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表されるマロン酸エステル又はマロンアミドとの縮合に付すことを特徴とする。
【0538】
本発明の方法(H−β)において使用するのに適する希釈剤は、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、ハロゲン化されていてもよい炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジフェニルエーテル、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン、さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用する。
【0539】
本発明の方法(H−β)を実施するのに適切な塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相間移動触媒、例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(=メチルトリアルキル(C
8−C
10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(=トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)などの存在下で使用することもできる。さらにまた、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムt−ブトキシドなどを使用することも可能である。
【0540】
第三級アミン類、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデカン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ヒューニッヒ塩基及びN,N−ジメチルアニリンなどを使用することも可能である。
【0541】
本発明の方法(H−β)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、0℃から280℃の温度、好ましくは、50℃から180℃の温度で実施する。
【0542】
本発明の方法(H−β)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0543】
本発明の方法(H−β)を実施する場合、式(XI)及び式(X)で表される反応成分は、一般に、ほぼ等モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
【0544】
該方法(H−γ)は、式(XII)[式中、A、D、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、塩基の存在下で、分子内縮合に付すことを特徴とする。
【0545】
本発明の方法(H−γ)において希釈剤として使用するのに適するものは、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドン、さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用する。
【0546】
本発明の方法(H−γ)を実施するのに適する塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相関移動触媒、例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(=メチルトリアルキル(C
8−C
10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(=トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)などの存在下でも使用することができる。さらにまた、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムt−ブトキシドなどを使用することも可能である。
【0547】
本発明の方法(H−γ)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、50℃から150℃の温度で実施する。
【0548】
本発明の方法(H−γ)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0549】
本発明の方法(H−γ)を実施する場合、式(XII)で表される反応成分及び脱プロトン性塩基は、一般に、約2倍モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
【0550】
該方法(I)は、式(XIII)[式中、A、B、D、J、m、Q
1、Q
2、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、塩基の存在下で、分子内縮合に付すことを特徴とする。
【0551】
本発明の方法(I)において希釈剤として使用するのに適するものは、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン、さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用する。
【0552】
本発明の方法(I)を実施するのに適する塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相関移動触媒、例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(=メチルトリアルキル(C
8−C
10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(=トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)などの存在下でも使用することができる。さらにまた、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムt−ブトキシドなどを使用することも可能である。
【0553】
本発明の方法(I)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、−80℃から180℃の温度、好ましくは、−50℃から120℃の温度で実施する。
【0554】
本発明の方法(I)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0555】
本発明の方法(I)を実施する場合、式(XIII)で表される反応成分及び脱プロトン性塩基は、一般に、約2倍モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
【0556】
該方法(J)は、式(XIV)[式中、A、B、Q
1、Q
2、J、m、X、Y及びR
8は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物を、塩基の存在下で、分子内縮合に付すことを特徴とする。
【0557】
本発明の方法(J)において希釈剤として使用するのに適するものは、全ての不活性有機溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、トルエン及びキシレン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールジメチルエーテル及びジグリコールジメチルエーテル、さらにまた、極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドン、さらにまた、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどを使用する。
【0558】
本発明の方法(J)を実施するのに適する塩基(脱プロトン化剤)は、全ての慣習的なプロトン受容体である。好ましくは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどを使用し、ここで、これらは、相関移動触媒、例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、Adogen 464(=メチルトリアルキル(C
8−C
10)アンモニウムクロリド)又はTDA 1(=トリス(メトキシエトキシエチル)アミン)などの存在下でも使用することができる。さらにまた、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムなどを使用することも可能である。さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類及び水素化物、例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及び水素化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属アルコキシド類、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウムt−ブトキシドなどを使用することも可能である。
【0559】
本発明の方法(J)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、0℃から250℃の温度、好ましくは、50℃から150℃の温度で実施する。
【0560】
本発明の方法(J)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0561】
本発明の方法(J)を実施する場合、式(XIV)で表される反応成分及び脱プロトン性塩基は、一般に、約2倍モル量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(3molまでの量)で用いることも可能である。
【0562】
該方法(K−α)は、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XV)で表されるハロゲン化カルボニルと反応させることを特徴とする。
【0563】
本発明の方法(K−α)において使用するのに適する希釈剤は、該酸ハロゲン化物に対して不活性な全ての溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、ベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びテトラリン、さらにまた、ハロゲン化炭化水素類、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼン、さらにまた、ケトン類、例えば、アセトン及びメチルイソプロピルケトン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン、さらにまた、カルボン酸エステル類、例えば、酢酸エチル、さらにまた、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホランなどを使用する。該酸ハロゲン化物は加水分解安定性を有しているので、該反応は水の存在下でも実施可能である。
【0564】
本発明の方法(K−α)による反応に適した酸結合剤は、全ての慣習的な酸受容体である。好ましくは、第三級アミン類、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ヒューニッヒ塩基及びN,N−ジメチルアニリン、さらにまた、アルカリ土類金属酸化物、例えば、酸化マグネシウム及び酸化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウム、さらにまた、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどを使用する。
【0565】
本発明の方法(K−α)における反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、−20℃から+150℃の温度、好ましくは、0℃から100℃の温度で実施する。
【0566】
本発明の方法(K−α)を実施する場合、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される出発物質及び式(XV)で表されるハロゲン化カルボニルは、一般に、それぞれ、ほぼ等量で使用する。しかしながら、比較的大過剰量(5molまでの量)のハロゲン化カルボニルを用いることも可能である。後処理は、慣習的な方法で行う。
【0567】
該方法(K−β)は、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される化合物を、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XVI)で表されるカルボン酸無水物と反応させることを特徴とする。
【0568】
本発明の方法(K−β)において希釈剤として使用するのに適しているものは、好ましくは、酸ハロゲン化物を用いたときにも同様に好ましい希釈剤である。なお、過剰量のカルボン酸無水物を、同時に、希釈剤として作用させることも可能である。
【0569】
方法(K−β)において、適切な場合には適する酸結合剤を添加するが、そのような酸結合剤は、好ましくは、酸ハロゲン化物を用いたときにも同様に好ましい酸結合剤である。
【0570】
本発明の方法(K−β)における反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、−20℃から+150℃の温度、好ましくは、0℃から100℃の温度で実施する。
【0571】
本発明の方法(K−β)を実施する場合、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される出発物質及び式(XVI)で表されるカルボン酸無水物は、一般に、それぞれ、ほぼ等量で使用する。しかしながら、比較的大過剰量(5molまでの量)のカルボン酸無水物を用いることも可能である。後処理は、慣習的な方法で行う。
【0572】
一般に、希釈剤及び過剰なカルボン酸無水物及び形成されたカルボン酸は、蒸留により除去するか、又は、有機溶媒若しくは水で洗浄することにより除去する。
【0573】
該方法(L)は、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XVII)で表されるクロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステルと反応させることを特徴とする。
【0574】
本発明の方法(L)による反応に適する酸結合剤は、全ての慣習的な酸受容体である。好ましくは、第三級アミン類、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、DABCO、DBU、DBA、ヒューニッヒ塩基及びN,N−ジメチルアニリン、さらにまた、アルカリ土類金属酸化物、例えば、酸化マグネシウム及び酸化カルシウム、さらにまた、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウム、さらにまた、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどを使用する。
【0575】
本発明の方法(L)において使用するのに適する希釈剤は、該クロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステルに対して不活性な全ての溶媒である。好ましくは、炭化水素類、例えば、ベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びテトラリン、さらにまた、ハロゲン化炭化水素類、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼン、さらにまた、ケトン類、例えば、アセトン及びメチルイソプロピルケトン、さらにまた、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン、さらにまた、カルボン酸エステル、例えば、酢酸エチル、さらにまた、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホランなどを使用する。
【0576】
本発明の方法(L)を実施する場合、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。該反応を希釈剤及び酸結合剤の存在下で実施する場合、その反応温度は、一般に、−20℃から+100℃、好ましくは、0℃から50℃である。
【0577】
本発明の方法(L)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0578】
本発明の方法(L)を実施する場合、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される出発物質及び式(XVII)で表される適切なクロロギ酸エステル又はクロロギ酸チオエステルは、一般に、それぞれ、ほぼ等量で使用する。しかしながら、一方の成分又は他方の成分を比較的大過剰量(2molまでの量)で用いることも可能である。後処理は、慣習的な方法で行う。一般に、沈殿した塩を除去し、残った反応混合物は、減圧下に希釈剤を除去することにより濃縮する。
【0579】
本発明の方法(M)は、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XVIII)で表される化合物と反応させることを特徴とする。
【0580】
方法(M)においては、0℃から120℃、好ましくは、20℃から60℃で、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される出発物質1モル当たり、約1molの式(XVIII)で表されるクロロモノチオギ酸エステル又はクロロジチオギ酸エステルを反応させる。
【0581】
適切な場合には適する希釈剤を添加するが、そのような希釈剤は、全ての不活性な極性有機溶媒、例えば、エーテル類、アミド類、スルホン類、スルホキシド類や、さらにまた、ハロゲン化アルカン類などである。
【0582】
好ましくは、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は塩化メチレンを使用する。
【0583】
好ましい実施形態において、強脱プロトン化剤(例えば、水素化ナトリウム又はカリウムt−ブトキシド)を添加することにより、化合物(I−1−a)から化合物(I−10−a)のエノラート塩を調製する場合、酸結合剤をさらに添加することは省くことができる。
【0584】
酸結合剤を使用する場合、慣習的な無機塩基又は有機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン又はトリエチルアミンなどが適している。
【0585】
該反応は、大気圧下又は高圧下で実施することが可能であり、好ましくは、大気圧下で実施する。後処理は、慣習的な方法で行う。
【0586】
本発明の方法(N)は、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XIX)で表される塩化スルホニルと反応させることを特徴とする。
【0587】
方法(N)においては、−20℃から150℃、好ましくは、20℃から70℃で、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される出発物質1モル当たり、約1molの式(XIX)で表される塩化スルホニルを反応させる。
【0588】
適切な場合には適する希釈剤を添加するが、そのような希釈剤は、全ての不活性な極性有機溶媒、例えば、エーテル類、アミド類、ニトリル類、スルホン類、スルホキシド類、又は、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン)などである。
【0589】
好ましくは、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は塩化メチレンを使用する。
【0590】
好ましい実施形態において、強脱プロトン化剤(例えば、水素化ナトリウム又はカリウムt−ブトキシド)を添加することにより、化合物(I−1−a)から化合物(I−10−a)のエノラート塩を調製する場合、酸結合剤をさらに添加することは省くことができる。
【0591】
酸結合剤を使用する場合、慣習的な無機塩基又は有機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン又はトリエチルアミンなどが適している。
【0592】
該反応は、大気圧下又は高圧下で実施することが可能であり、好ましくは、大気圧下で実施する。後処理は、慣習的な方法で行う。
【0593】
本発明の方法(O)は、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XX)で表されるリン化合物と反応させることを特徴とする。
【0594】
方法(O)においては、式(I−1−e)から式(I−10−e)で表される化合物を得るために、−40℃から150℃の温度、好ましくは、−10℃から110℃の温度で、化合物(I−1−a)から化合物(I−10−a)の1モル当たり、1から2mol、好ましくは、1から1.3molの式(XX)で表されるリン化合物を使用する。
【0595】
適切な場合には適する希釈剤を添加するが、そのような希釈剤は、全ての不活性な極性有機溶媒、例えば、エーテル類、アミド類、ニトリル類、アルコール類、スルフィド類、スルホン類、スルホキシド類などである。
【0596】
好ましくは、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は塩化メチレンを使用する。
【0597】
適切な場合には適する酸結合剤を添加するが、そのような酸結合剤は、慣習的な無機塩基又は有機塩基、例えば、水酸化物、炭酸塩又はアミン類などである。水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン又はトリエチルアミンを例として挙げることができる。
【0598】
該反応は、大気圧下又は高圧下で実施することが可能であり、好ましくは、大気圧下で実施する。後処理は、有機化学の慣習的な方法で行う。得られた最終生成物は、好ましくは、結晶化若しくはクロマトグラフィー精製により精製するか、又は、いわゆる「初期蒸留(incipient distillation)」(即ち、減圧下における揮発性成分の除去)により精製する。
【0599】
該方法(P)は、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される化合物を、適切な場合には希釈剤の存在下で、式(XXI)で表される金属水酸化物若しくは金属アルコキシド又は式(XXII)で表されるアミンと反応させることを特徴とする。
【0600】
本発明の方法(P)において希釈剤として使用するのに適するものは、好ましくは、エーテル類、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン若しくはジエチルエーテル、又は、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール若しくはイソプロパノールなどであり、さらにまた、水も適している。
【0601】
本発明の方法(P)は、一般に、大気圧下で実施する。
【0602】
反応温度は、一般に、−20℃から100℃、好ましくは、0℃から50℃である。
【0603】
本発明の方法(Q)は、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される化合物を、いずれの場合にも、(Q−α)適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には触媒の存在下で、式(XXIII)で表される化合物と反応させることを特徴とするか、又は、(Q−β)適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には酸結合剤の存在下で、式(XXIV)で表される化合物と反応させることを特徴とする。
【0604】
該方法(Q−α)においては、0℃から100℃、好ましくは、20℃から50℃で、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される出発物質1モル当たり、約1molの式(XXIII)で表されるイソシアネートを使用する。
【0605】
適切な場合には適する希釈剤を添加するが、そのような適する希釈剤は、全ての不活性有機溶媒、例えば、エーテル類、アミド類、ニトリル類、スルホン類及びスルホキシド類などである。
【0606】
適切な場合には、触媒を添加して反応を促進することができる。触媒として使用するのに適するものは、極めて有利には、有機スズ化合物、例えば、ジラウリン酸ジブチルスズなどである。該反応は、好ましくは、大気圧下で実施する。
【0607】
該方法(Q−β)においては、−20℃から150℃、好ましくは、0℃から70℃で、式(I−1−a)から式(I−10−a)で表される出発物質1モル当たり、約1molの式(XXIV)で表される塩化カルバモイルを使用する。
【0608】
適切な場合には適する希釈剤を添加するが、そのような適する希釈剤は、全ての不活性な極性有機溶媒、例えば、エーテル類、アミド類、スルホン類、スルホキシド類又はハロゲン化炭化水素類などである。
【0609】
好ましくは、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又は塩化メチレンを使用する。
【0610】
好ましい実施形態において、強脱プロトン化剤(例えば、水素化ナトリウム又はカリウムt−ブトキシド)を添加することにより、化合物(I−1−a)から化合物(I−10−a)のエノラート塩を調製する場合、酸結合剤をさらに添加することは省くことができる。
【0611】
酸結合剤を使用する場合、慣習的な無機塩基又は有機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン又はピリジンなどが適している。
【0612】
該反応は、大気圧下又は高圧下で実施することが可能であり、好ましくは、大気圧下で実施する。後処理は、慣習的な方法で行う。
【0613】
本発明の方法(R)を実施するのに適する触媒は、パラジウム(0)錯体である。例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが好ましい。適切な場合には、パラジウム(II)化合物、例えば、PdCl2、Pd(OAC)2などを使用することも可能である。パラジウム(II)化合物を使用する場合、錯体形成剤(complex former)として、ホスフィン類(例えば、トリシクロヘキシルホスフィン)を一般に使用する。
【0614】
本発明の方法(R)を実施するのに適する酸受容体は、無機塩基又は有機塩基である。そのようなものとしては、好ましくは、アルカリ土類金属又はアルカリ金属の水酸化物、酢酸塩、炭酸塩又は重炭酸塩、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム又は水酸化アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム又は酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム又は炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム又は重炭酸カリウム、アルカリ金属フッ化物、例えば、フッ化セシウム、アルカリ金属リン酸塩、例えば、リン酸二水素カリウム、さらにまた、第三級アミン類、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)又はジアザビシクロウンデセン(DBU)などを挙げることができる。
【0615】
本発明の方法(R)を実施するのに適する希釈剤は、水、有機溶媒及びそれらの任意の混合物である。例として以下のものを挙げることができる:脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素類、例えば、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン又はデカリン;ハロゲン化炭化水素類、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン又はテトラクロロエチレン;エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、メチルt−アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル又はアニソール;アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、エタンジオール、プロパン−1,2−ジオール、エトキシエタノール、メトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル;水。
【0616】
本発明の方法(R)においては、反応温度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、該方法は、0℃から+140℃の温度、好ましくは、50℃から+100℃の温度で実施する。
【0617】
本発明の方法(R)を実施する場合、式(XXV)[式中、Jは、上記で定義されているとおりである。]で表されるボロン酸及び式(I−1’)から(I−10’)[式中、A、B、D、G、m、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、Q
5、Q
6、X、Y及びJ’は、上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、1:1から3:1のモル比、好ましくは、1:1から2:1のモル比で使用する。式(I−1’)から(I−10’)で表される化合物1モル当たり、一般に、0.005から0.5mol、好ましくは、0.01molから0.1molの触媒を使用する。上記塩基は、一般に、過剰に使用する。
【0618】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、植物が良好な耐性を示し、温血動物に対する毒性は望ましい程度であり、また、環境に対しても充分に許容されるのと相まって、植物及び植物の器官を保護するのに適しており、収穫高を増大させるのに適しており、収穫物の質を向上させるのに適しており、また、農業において、園芸において、畜産業において、森林において、庭園やレジャー施設において、貯蔵生産物や材料物質(materials)
の保護において、及び、衛生学の分野において遭遇する動物有害生物(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物、蠕虫類、線虫類及び軟体動物を防除するのに適している。それらは、好ましくは、作物保護剤として使用することができる。それらは、通常の感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、また、全ての発育段階又は一部の発育段階に対して活性を示す。上記有害生物(pest)としては、以下のものを挙げることができる:
シラミ目(Anoplura)(Phthiraptera)の、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
【0619】
クモ綱(Arachnida)の、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デリマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(tetranychus spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici)。
【0620】
ニマイガイ綱(Bivalva)の、例えば、ドレイセナ属種(Dreissena spp.)。
【0621】
キロポーダ目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、スク
チゲラ属種(Scutigera spp.)。
【0622】
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレツス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロフォラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、セウトリンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンクス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ジビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リキスス属種(Lixus spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オチオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)、スフェノホルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキウス属種(Tychius spp.)、キシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.)。
【0623】
トビムシ目(Collembola)の、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)。
【0624】
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0625】
ジプロポーダ目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)。
【0626】
ハエ目(Diptera)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミイア属種(Cochliomyia spp.)、コルジロビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィルス属種(Gastrophilus spp.)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリロミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミイア・ヒオシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、ストモキス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
【0627】
マキガイ綱(Gastropoda)の、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.)。
【0628】
ゼンチュウ綱(Helminths)の、例えば、アンシロストマ・ズオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストマ・セイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マライ(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルチア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ジクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロボトリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルチロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファシオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトジルス属種(Nematodirus spp.)、オエソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストロキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、シストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフチ(Wuchereria bancrofti)。
【0629】
さらにまた、エイメリア(Eimeria)などの原生動物も防除することができる。
【0630】
ヘテロプテラ目(Heteroptera)の、例えば、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメクス属種(Cimex spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジコノコリス・ヘウェチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウシスツス属種(Euschistus spp.)、エウリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスカバツス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサルス・セリアツス(Psallus seriatus)、プセウドアシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サフルベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、チブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
【0631】
ホモプテラ目(Homoptera)の、例えば、アシルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノセナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルズイ(Anuraphis cardui)、アオニジエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリジア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピジエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピジオツス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウズス・ヘリクリシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリジポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、セルコピダエ(Cercopidae)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシフォン・フラゲホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカズリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、ココミチルス・ハリイ(Coccomytilus halli)、コクス属種(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ジアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ジアホリナ属種(Diaphorina spp.)、ジアスピス属種(Diaspis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ジサフィス属種(Dysaphis spp.)、ジスミコクス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、ゲオコクス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イジオセルス属種(Idiocerus spp.)、イジオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルバ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテチキス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フェナコクス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、フォロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピジストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコクス属種(Planococcus spp.)、プロトプルビナリア・ピリホルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコクス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコクス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属種(Saissetia spp.)、スカフォイデス・チタヌス(Scaphoides titanus)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピズス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マラエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)。
【0632】
ハチ目(Hymenoptera)の、例えば、ジプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ベスパ属種(Vespa spp.)。
【0633】
ワラジムシ目(Isopoda)の、例えば、アルマジリジウム・ブルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0634】
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0635】
チョウ目(Lepidoptera)の、例えば、アクロニクタ・マジョル(Acronicta major)、アエジア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)、ブクラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロセルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エフェスチア・クエフニエラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクチス・クリソルホエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウキソア属種(Euxoa spp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・プセウドスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リトファネ・アンテナタ(Lithophane antennata)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、モシス・レパンダ(Mocis repanda)、ミチムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フラメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレチア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ニビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)。
【0636】
バッタ目(Orthoptera)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
【0637】
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0638】
コムカデ目(Symphyla)、例えば、スクチゲレラ・イマクラタ(Scutigerella immaculata)。
【0639】
アザミウマ目(Thysanoptera)の、例えば、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、リピフォロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、シロトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.)。
【0640】
シミ目(Thysanura)の、例えば、レピスマ・サカリナ(Lepisma saccharina)。
【0641】
植物寄生性線虫としては、例えば、以下のものを挙げることができる:アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、プラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、キシフィネマ属種(Xiphinema spp.)。
【0642】
適切な場合には、本発明の化合物/活性化合物組合せは、特定の濃度又は特定の施用量において、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤若しくは植物の特性を改善する作用薬としても使用し得るか、又は、殺微生物剤(microbicide)として、例えば、殺菌剤(ftuigicide)、抗真菌剤(antimycotic)、殺細菌剤若しくは殺ウイルス剤(これは、ウイロイドに対する作用薬も包含する。)としても使用し得るか、又は、MLO(マイコプラズマ様生物)及びRLO(リケッチア様生物)に対する作用薬としても使用し得る。適切な場合には、それらは、別の活性化合物を合成するための中間体又は前駆物質としても使用することができる。
【0643】
本発明に従って、全ての植物及び植物の全ての部分を処理することができる。本発明に関連して、植物は、望ましい野生植物及び望ましくない野生植物又は作物植物(天然に発生している作物植物を包含する。)のような全ての植物及び植物個体群を意味するものと理解される。作物植物は、慣習的な植物育種法と最適化法によって得ることができる植物であり得るか、又は、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって得ることができる植物であり得るか、又は、前記方法の組合せによって得ることができる植物であることができる。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、植物育種家の権利によって保護され得る植物品種又は保護され得ない植物品種も包含される。植物の部分は、苗条、葉、花及び根などの、植物の地上部及び地下部の全ての部分及び器官を意味するものと理解され、その例として挙げることができるのは、葉、針状葉、葉柄、茎、花、子実体、果実、種子、根、塊茎及び根茎である。収穫物、並びに、栄養繁殖器官(vegetative propagation material)及び生殖繁殖器官(generative propagation material)、例えば、挿穂、塊茎、根茎、側枝及び種子なども、植物の部分に包含される。
【0644】
該活性化合物/活性化合物組合せを用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき、塗布又は注入などによって、直接的に行うか、又は、化合物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、1以上のコーティングを施すことによっても行う。
【0645】
該活性化合物/活性化合物組合せは、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション剤、活性化合物を含浸させた天然物質、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料、及び、ポリマー物質中にマイクロカプセル化したもののような慣習的な製剤に変換することができる。
【0646】
これらの製剤は、既知方法で、例えば、界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、該活性化合物/活性化合物組合せを増量剤(即ち、液体溶媒及び/又は固体担体)と混合させることにより調製する。
【0647】
使用する増量剤が水である場合は、例えば、有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。適切な液体溶媒は、本質的に、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素類、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素類、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、鉱油及び植物油、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコール及びそれらのエーテル類及びエステル類、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
【0648】
適する固体担体は、例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、高分散シリカ、アルミナ及びシリケートなどであり; 顆粒剤に適する固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及びドロマイトなどであり、又は、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒なども適しており; 適する乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類などであり、又は、タンパク質加水分解物なども適しており; 適する分散剤は、例えば、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなどである。
【0649】
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、又は、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。別の添加剤は、鉱油又は植物油であり得る。
【0650】
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシ
アニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
【0651】
上記製剤は、一般に、0.1から95重量%の活性化合物、好ましくは、0.5から90重量%の活性化合物を含有する。
【0652】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、その市販製剤中に、さらに、そのような製剤から調製した使用形態中に、殺虫剤、誘引剤、不妊剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節物質、除草剤、薬害軽減剤、肥料又は情報化学物質などの他の活性化合物との混合物として、存在させることが可能である。
【0653】
特に好ましい混合成分は、例えば、以下の化合物である。
【0654】
殺菌剤:
核酸合成の阻害薬
ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、キララキシル(chiralaxyl)、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M、オフラセ、オキサジキシル、オキソリン酸;
有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬
ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、ゾキサミド;
呼吸鎖複合体Iの阻害薬
ジフルメトリム;
呼吸鎖複合体IIの阻害薬
ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド;
呼吸鎖複合体IIIの阻害薬
アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン(enestrobin)、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン;
デカップラー
ジノカップ、フルアジナム;
ATP産生の阻害薬
酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、シルチオファム;
アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬
アンドプリム、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリム、ピリメタニル;
シグナル伝達の阻害薬
フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン;
脂質及び膜合成の阻害薬
クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、
アンプロピルホス(ampropylfos)、アンプロピルホスカリウム(potassium-ampropylfos)、エジフェンホス、イプロベンホス(IBP)、イソプロチオラン、ピラゾホス、
トルクロホス−メチル、ビフェニル、
ヨードカルブ(iodocarb)、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩;
エルゴステロール生合成の阻害薬
フェンヘキサミド、
アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ボリコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、オキシポコナゾール、フェナリモール、フルルプリミドール、ヌアリモール、ピリフェノックス、トリホリン、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール、
アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン、
ナフチフィン、ピリブチカルブ、テルビナフィン;
細胞壁合成の阻害薬
ベンチアバリカルブ、ビアラホス、ジメトモルフ、フルモルフ(flumorph)、イプロバリカルブ、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンA;
メラニン生合成の阻害薬
カルプロパミド(capropamid)、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド(phthalid)、ピロキロン、トリシクラゾール;
抵抗性誘導薬
アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、チアジニル;
多部位
カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、銅塩、例えば、水酸化銅、ナフテン酸銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン銅及びボルドー液、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、ホルペット、フルオロホルペット、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム亜鉛(metiram zinc)、プロピネブ、硫黄及び多硫化カルシウム含有硫黄剤、チウラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラム;
作用機序未知
アミブロムドール(amibromdol)、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クロロピクリン、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロメジン、ジクロロフェン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、エタボキサム、フェリムゾン、フルメトベル、フルスルファミド、フルオピコリド、フルオルイミド、ヘキサクロロベンゼン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、イルママイシン、メタスルホカルブ、メトラフェノン、メチルイソチオシアネート、ミルディオマイシン、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ(oxamocarb)、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、2−フェニルフェノール及び塩、ピペラリン(piperalin)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、
ピロールニトリン、キントゼン、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド、及び、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、2−アミノ−4−メチル−N−フェニル−5−チアゾールカルボキサミド、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−
1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(
1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、2,4−ジヒドロ−5−メトキシ−2−メチル−4−[[[[1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]フェニル]−3H−1,2,3−トリアゾール−3−オン(185336−79−2)、1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−
1H−インデン−1−イル)−
1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、3,4,5−トリクロロ−2,6−ピリジンジカルボニトリル、2−[[[シクロプロピル−[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル]チオ]メチル]−α−(メトキシメチレン)ベンズ酢酸メチル、4−クロロ−α−プロピニルオキシ−N−[2−[3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル]エチル]ベンズアセトアミド、(2S)−N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピニル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]ブタンアミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−N−[(1R)−1,2,2−トリメチルプロピル][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル−2,4−ジクロロニコチンアミド、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラノン−4−オン、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−ベンズアセトアミド、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシベンズアミド、2−[[[[1−[3−(1−フルオロ−2−フェニルエチル)オキシ]フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチル−αE−ベンズアセトアミド、N−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−lH−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル−
1H−イミダゾール−1−カルボン酸、O−[1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル]−
1H−イミダゾール−1−カルボチオ酸、2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド。
【0655】
殺細菌剤:
ブロノポール、ジクロロフェン、ニトラピリン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び別の銅剤。
【0656】
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤:
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬
カーバメート系
例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、ジメチラン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メタム−ナトリウム、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プロメカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブ、トリアザメート;
有機リン系
例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル,−エチル)、ブロモホス−エチル、ブロムフェンビンホス(−メチル)、ブタチオホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、クロルフェンビンホス、ジメトン−S−メチル、ジメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ダイスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、ヨードフェンホス、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、O−サリチル酸イソプロピル、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ(phosphocarb)、ホキ
シム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェノホス、プロパホス、プロペタムホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン(pyridathion)、キナルホス、セブホス(sebufos)、スルホテップ、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロロビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン;
ナトリウムチャンネルモジュレーター/電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬
ピレスロイド系
例えば、アクリナトリン、アレスリン(d−シス−トランス,d−トランス)、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン−S−シクロペンチル異性体、ビオエタノメトリン(bioethanomethrin)、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、クロバポルトリン(chlovaporthrin)、シス−シペルメトリン、シス−レスメトリン、シス−ペルメトリン、クロシトリン(clocythrin)、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(アルファ−,ベータ−,シータ−,ゼータ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン(1R異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン(fenfluthrin)、フェンプロパトリン、フ
ェンピリトリン、フェンバレレート、フルブロシトリネート(flubrocythrinate)、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス(fubfenprox)、ガンマ−シハロトリン、イミプロトリン、カデトリン、ラムダ−シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス−,トランス−)、フェノトリン(1R−トランス異性体)、プラレトリン、プロフルトリン、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ピレスメトリン、レスメトリン、RU 15525、シラフルオフェン、タ
ウ−フルバリネート、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン(1R異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZXI 8901、ピレトリン類(除虫菊(pyrethrum));
DDT;
オキサジアジン系
例えば、インドキサカルブ;
セミカルバゾン系
例えば、メタフルミゾン(BAS3201);
アセチルコリン受容体作動薬/拮抗薬
クロロニコチニル系
例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム;
ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ;
アセチルコリン受容体モジュレーター
スピノシン系
例えば、スピノサド;
GABA制御塩化物チャンネル拮抗薬
有機塩素系
例えば、カンフェクロル、クロルダン、エンドスルファン、ガンマ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンダン、メトキシクロル;
フィプロール系
例えば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)、バニリプロール(vaniliprole);
塩化物チャンネル活性化薬
メクチン系
例えば、アベルメクチン、エマメクチン、エマメクチン安息香酸塩、イベルメクチン、ミルベマイシン;
幼若ホルモンミメティクス
例えば、ジオフェノラン、エポフェノナン(epofenonane)、フェノキシカルブ、ハイ
ドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、トリプレン(triprene);
エクジソン作動薬/ディスラプター
ジアシルヒドラジン系
例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド;
キチン生合成阻害薬
ベンゾイル尿素系
例えば、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン(penfluron)、テフルベンズロン、トリフルムロン
;
ブプロフェジン;
シロマジン;
酸化的リン酸化阻害薬、ATPディスラプター
ジアフェンチウロン
有機スズ化合物
例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ;
H−プロトン勾配を遮断することにより作用する酸化的リン酸化デカップラー
ピロール系
例えば、クロルフェナピル;
ジニトロフェノール系
例えば、ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、DNOC;
Site−I 電子伝達阻害薬
METI系
例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド;
ヒドラメチルノン;
ジコホル;
Site−II 電子伝達阻害薬
ロテノン;
Site−III 電子伝達阻害薬
アセキノシル、フルアクリピリム;
昆虫消化管膜の微生物ディスラプター
バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)株
脂質合成阻害薬
テトロン酸系
例えば、スピロジクロフェン、スピロメシフェン(spiromesifen);
テトラミン酸系
例えば、スピロテトラマト(spirotetramate);
カルボキサミド系
例えば、フロニカミド;
オクトパミン作用薬
例えば、アミトラズ;
マグネシウム刺激ATPアーゼの阻害薬
プロパルギット;
リアノジン受容体エフェクター
(a)安息香酸ジカルボキサミド系
例えば、フルベンジアミド;
(b)アントラニルアミド系
例えば、リナキシピル(3−ブロモ−N−{4−クロロ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−
1H−ピラゾール−5−カルボキサミド);
ネライストキシン類似体
例えば、チオシクラムシュウ酸水素塩(thiocyclam hydrogen oxalate)、チオスルタップ−ナトリウム(thiosultap-sodium);
生物学的薬剤、ホルモン又はフェロモン
アザジラクチン、バシルス属種(Bacillus spec.)、ベアウベリア属種(Beauveria spec.)、コドレモン(codlemone)、メタリジウム属種(Metarrhizium spec.)、パエシロマイセス属種(Paecilomyces spec.)、チューリンギエンシン(thuringiensin)、ベルチシリウム属種(Verticillium spec.);
作用機序が知られていないか又は特定されていない活性化合物
燻蒸剤
例えば、リン化アルミニウム、臭化メチル、フッ化スルフリル;
摂食阻害薬
例えば、氷晶石(cryolite)、フロニカミド、ピメトロジン;
ダニ成長阻害薬
例えば、クロフェンテジン、エトキサゾール、ヘキシチアゾクス;
アミドフルメト、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ベンゾキシメート、ビフェナゼー
ト、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオネート、クロルジメホルム、クロロベンジレート、クロロピクリン、クロチアゾベン(clothiazoben)、シクロプレン(cycloprene)、シフルメトフェン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル(fentrifanil)、フルベンジミン、フルフェネリム、フルテンジン(flutenzin)、ゴシプルレ(gossyplure)、ヒドラメチルノン、ジャポニルレ(japonilure)、メトキサジアゾン、石油、ピペロニルブトキシド、オレイン酸カリウム、ピリダリル、スルフルラミド、テトラジホン、テトラスル、トリアラセン、ベルブチン(verbutin)。
【0657】
別の既知活性化合物(例えば、除草剤、肥料、成長調節剤、薬害軽減剤、情報化学物質)との混合物も可能であり、又は、植物の特性を改善する作用薬との混合物も可能である。
【0658】
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、協力剤との混合物として存在させることができる。協力剤は、本発明の活性化合物の効果を増大させる化合物であり、その際、加えられる協力剤自体は必ずしも活性を有する必要はない。
【0659】
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、抑制剤(inhibitor)との混合物として存在させることも可能であり、こ
こで、該抑制剤は、使用された後で、植物の周辺又は植物の部分の表面又は植物の組織内において該活性化合物の分解を低減する。
【0660】
市販されている製剤から調製した使用形態の上記活性化合物の含有量は、広い範囲で変えることができる。使用形態における上記活性化合物の濃度は、0.00000001重量%から95重量%の活性化合物、好ましくは、0.00001重量%から1重量%の活性化合物であることができる。
【0661】
当該化合物は、その使用形態に適合した慣習的な方法で使用する。
【0662】
上記で既に述べたように、本発明により、全ての植物及びそれらの部分を処理することができる。好ましい実施形態では、野生の植物種及び植物品種、又は、交雑若しくはプロトプラスト融合のような慣習的な生物学的育種法により得られた植物種及び植物品種、並びに、それらの部分を処理する。好ましいさらに別の実施形態では、適切な場合には慣習的な方法と組み合わせた遺伝子工学的方法により得られたトランスジェニック植物及び植物品種(遺伝子組換え生物)及びそれらの部分を処理する。用語「部分(parts)」及び
「植物の部分(parts of plants)」及び「植物の部分(plant parts)」については、既に上記で説明した。
【0663】
特に好ましくは、本発明により、いずれの場合も市販されているか又は使用されている植物品種の植物を処理する。植物品種は、慣習的な育種又は突然変異誘発又は組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。これらは、品種、生物型及び遺伝子型であることができる。
【0664】
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分)に応じて、本発明の処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)が生じることもあり得る。かくして、例えば、本発明により使用し得る物質及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、干ばつ又は水若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、開花能力の向上、収穫の容易性の向上、より早い成熟、収穫量の増加、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、収穫された生産物の貯蔵安定性の向上及び/又は加工性の向上などが可能であり、これらは、実際に予期された効果を超えるものである。
【0665】
特に有利で有益な形質を植物に付与する遺伝物質を遺伝子修飾により受け取った全ての植物は、本発明により処理するのが好ましい(遺伝子工学により得られた)トランスジェニック植物又は植物品種に包含される。そのような形質の例は、植物の向上した生育、高温又は低温に対する向上した耐性、干ばつ又は水若しくは土壌中に含まれる塩分に対する向上した耐性、向上した開花能力、向上した収穫の容易性、向上した成熟速度、増加した収穫量、収穫された生産物の向上した品質及び/又は向上した栄養価、収穫された生産物の向上した貯蔵安定性及び/又は向上した加工性などである。そのような形質のさらに別の特に重要な例は、害虫及び有害微生物に対する植物の向上した防御、例えば、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類及び/又はウイルス類に対する植物の向上した防御、並びに、特定の除草活性化合物に対する植物の向上した耐性である。挙げることができるトランスジェニック植物の例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、トマト、エンドウ及び他の野菜種、ワタ、タバコ、ナタネ、並びに、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実及びグレープを有する果実植物)などであり、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ、タバコ及びナタネは特に重要である。重要な形質は、特に、植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御であり、特に、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)からの遺伝物質(例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3Bb及びCryIF並びにそれらの組合せ)により植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御である(以下、「Bt植物」と称する。)。同様に特に重要な形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン(systemin)、フィトアレキシン、誘導因子並びに抵抗性遺伝子及びそれにより発現されるタンパク質及び毒素による、菌類、細菌類及びウイルスに対する植物の向上した防御である。特に重要であるさらに別の形質は、特定の除草活性化合物、例えば、イミダゾリノン系、スルホニル尿素系、グリホセート又はホスフィノトリシンなどに対する植物の向上した耐性である(例えば、「PAT」遺伝子)。望まれる当該形質を付与する遺伝子は、トランスジェニック植物内で、互いに組み合わせて存在させることも可能である。挙げることができる「Bt植物」の例は、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、及び、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種、ダイズ品種及びジャガイモ品種などである。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)、及び、STS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種などである。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。もちろん、ここで述べたことは、これらの遺伝形質又は今後開発される遺伝形質を有し、将来において開発及び/又は販売されるであろう植物品種にも適用される。
【0666】
上記で挙げた植物は、一般式(I)で表される化合物及び/又は本発明の活性化合物混合物を用いて、本発明により、特に有利に処理することができる。該活性化合物又は混合物について上記で述べた好ましい範囲は、これらの植物の処理にも同様に適用される。特に重要なのは、本明細書内で具体的に言及されている化合物又は混合物による植物の処理である。
【0667】
本発明の活性化合物/活性化合物組成物は、植物、衛生及び貯蔵生産物の有害生物に対してのみではなく、マダニ類(hard ticks)、ヒメダニ類(soft ticks)、疥癬ダニ類(mange mites)、ハダニ類(leaf mites)、ハエ類(刺咬性(biting)及び舐性(licking))、寄生性のハエ幼虫、シラミ類、ケジラミ類(hair lice)、ハネジラミ類(feather lice)及びノミ類などの獣医学の分野における動物寄生虫(外部寄生虫及び内部寄生虫)に対しても有効である。これらの寄生虫としては、以下のものを挙げることができる。
【0668】
アノプルリダ目(Anoplurida)の、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.
)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、フチルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。
【0669】
マロファギダ目(Mallophagida)並びにアンブリセリナ亜目(Amblycerina)及びイス
クノセリナ亜目(Ischnocerina)の、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.)。
【0670】
ハエ目(Diptera)並びにネマトセリナ亜目(Nematocerina)及びブラキセリナ亜目(Brachycerina)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、クレキス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイヤ属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、カリフォラ属種(Calliphora spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォルファルチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロファグス属種(Melophagus spp.)。
【0671】
シフォナプテリダ目(Siphonapterida)の、例えば、プレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.
)、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)。
【0672】
ヘテロプテリダ目(Heteropterida)の、例えば、シメクス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギルス属種(Panstrongylus spp.)。
【0673】
ブラッタリダ目(Blattarida)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペラ属種(Supella spp.)。
【0674】
アカリ亜綱(Acari(Acarina))並びにメタスチグマタ目(Metastigmata)及びメソスチグマタ目(Mesostigmata)の、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオマ属種(Amblyomma spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロマ属種(Hyalomma spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニスス属種(Dermanyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、プネウモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.)。
【0675】
アクチネジダ目(Actinedida(Prostigmata))及びアカリジダ目(Acaridida(Astigmata))の、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
【0676】
本発明の式(I)で表される活性化合物/活性化合物組合せは、さらにまた、農業生産性家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ及びミツバチなど)、他のペット類(例えば、イヌ、ネコ、籠のトリ及び水槽のサカナなど)及びいわゆる試験動物(例えば、ハムスター、モルモット、ラット及びマウスなど)に寄生する節足動物を防除するのにも適している。これらの節足動物を防除することにより、上記動物の死亡事例が低減し、また、生産性(肉、ミルク、羊毛、皮革、卵、蜂蜜などに関する生産性)の低下が軽減される。従って、本発明の活性化合物を使用することにより、より経済的で且つより容易な畜産業が可能である。
【0677】
本発明の活性化合物/活性化合物組成物は、獣医学の分野において、また、畜産業において、既知方法で、例えば、錠剤、カプセル剤、頓服水剤(potion)、水薬(drench)、顆粒剤、ペースト剤、大型丸薬、フィードスルー法及び坐剤などの形態で腸内投与することにより、並びに、例えば、注射(筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射など)及びインプラントなどにより非経口投与することにより、並びに、鼻内投与することにより、並びに、例えば、浸漬(dipping)又は薬浴(bathing)、スプレー、ポアオン及びスポットオン、洗浄及び散粉(powdering)の形態で経皮使用することにより、並びに、
当該活性化合物を含有する成形品、例えば、首輪、耳標、尾標、肢バンド(limb bands)、端綱、マーキング装置などを用いて、使する。
【0678】
家畜、家禽及びペットなどに使用する場合、式(I)で表される活性化合物は、1から80重量%の量の該活性化合物を含有する製剤(例えば、粉末剤、エマルション剤、易流動性組成物など)として、直接的に使用することができるか、又は、100倍から10000倍に稀釈した後で使用することができるか、又は、それらは、薬浴として使用することができる。
【0679】
さらに、本発明の化合物/活性化合物組成物は、工業材料を破壊する昆虫に対しても強い殺虫作用を示すことが見いだされた。
【0680】
以下に示す昆虫を、例として、及び、好ましいものとして挙げることができるが、何ら限定するものではない:
甲虫類(beetles)、例えば、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ク
ロロホルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネキス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カロピニ(Priobium carpini)、リクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、リクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクツス・リネアリス(Lyctus linearis)、リクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン属種(Sinoxylon spec.)、ジノデルス・ミヌツス(Dinoderus minutus);
膜翅類(hymenopterons)、例えば、シレクス・ジュベンクス(Sirex juvencus)、ウ
ロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグル(Urocerus augur);
シロアリ類(termite)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インジコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ズーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus);
シミ類(bristletails)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0681】
本発明に関連して、工業材料は、非生物材料、例えば、好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ、紙及び厚紙、皮革、木材及び木材製品(timber product)、並びに、塗料などを意味するものと理解される。
【0682】
昆虫の攻撃に対して保護すべき材料は、極めて特に好ましくは、木材及び木材製品である。
【0683】
本発明の組成物又はそのような組成物を含有する混合物によって保護することができる木材及び木材製品は、例えば、建築用木材、木製の梁、鉄道枕木、橋構成材、桟橋、木製運搬具、箱、パレット、コンテイナー、電信柱、ウッドクラッド、木製の窓及びドア、合板、パーティクルボード、建具製品(joiner's articles)、又は、住宅建設若しくは建
具類において極めて一般的に使用される木材製品などを意味するものと理解される。
【0684】
本発明の活性化合物は、それ自体で使用することが可能であり、又は、濃厚物の形態で使用することが可能であり、又は、粉末剤、顆粒剤、溶液剤、懸濁液剤、エマルション剤若しくはペースト剤などの概して慣習的な製剤の形態で使用することが可能である。
【0685】
上記で挙げた製剤は、自体公知の方法で、例えば、当該活性化合物を、少なくとも1種類の溶媒若しくは稀釈剤、乳化剤、分散剤、及び/又は、結合剤若しくは固定剤、撥水剤と混合させ、必用に応じて、さらに、乾燥剤及び紫外線安定剤と混合させ、必用に応じて、さらに、染料及び顔料、並びに、別の加工助剤と混合させることにより、調製することができる。
【0686】
木材及び木製材料を保護するために使用する殺虫剤組成物又は殺虫剤濃厚物は、本発明の活性化合物を、0.0001から95重量%、特に、0.001から60重量%の濃度で含有する。
【0687】
用いる組成物又は濃厚物の量は、昆虫の種類と発生量(occurrence)に依存し、また、その生息環境に依存する。最適な施用量は、いずれの場合も、使用に際して一連の試験によって決定することができる。しかしながら、一般に、保護対象の材料物質に基づいて、0.0001から20重量%(好ましくは、0.001から10重量%)の活性化合物を使用すれば充分である。
【0688】
使用する溶媒及び/又は稀釈剤は、有機化学的溶媒若しくは溶媒混合物、及び/又は、低揮発性の油性(oily)若しくは油様(oil-type)の有機化学的溶媒若しくは溶媒混合物、及び/又は、極性の有機化学的溶媒若しくは溶媒混合物、及び/又は、水であり、また、適切な場合には、乳化剤及び/又は湿潤剤である。
【0689】
使用するのが好ましい有機化学的溶媒は、35を超えるエバポレーションナンバーを有し、且つ、30℃を超える引火点、好ましくは、45℃を超える引火点を有する、油性溶媒又は油様溶媒である。低揮発性で水に不溶性のそのような油性及び油様の溶媒として使用される物質は、適切な鉱油若しくはその芳香族留分であるか、又は、鉱油を含有する溶媒混合物、好ましくは、ホワイトスピリット、石油及び/又はアルキルベンゼンである。
【0690】
有利に使用される物質は、170℃から220℃の沸点範囲を有する鉱油、170℃から220℃の沸点範囲を有するホワイトスピリット、250℃から350℃の沸点範囲を有するスピンドル油、160℃から280℃の沸点範囲を有する石油又は芳香族物質、並びに、テレビン精油(oil of turpentine)などである。
【0691】
好ましい実施形態では、180℃から210℃の沸点範囲を有する液状の脂肪族炭化水素、又は、180℃から220℃の沸点範囲を有する脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素の高沸点混合物、及び/又は、スピンドル油、及び/又は、モノクロロナフタレン(好ましくは、α−モノクロロナフタレン)を使用する。
【0692】
35を超えるエバポレーションナンバーを有し、且つ、30℃を超える引火点、好ましくは、45℃を超える引火点を有する低揮発性の有機油性溶媒又は有機油様溶媒は、高揮発性又は中揮発性の有機化学的溶媒で部分的に置き換えることができるが、但し、得られた溶媒混合物が、同様に、35を超えるエバポレーションナンバーを有し、且つ、30℃を超える引火点、好ましくは、45℃を超える引火点を有し、さらに、そのような溶媒混合物中で、上記殺虫剤/殺菌剤混合物が溶解するか又は乳化できることを条件とする。
【0693】
好ましい実施形態では、有機化学的溶媒若しくは溶媒混合物の一部又は脂肪族の極性有機化学的溶媒若しくは溶媒混合物を置き換える。使用するのが好ましい物質は、ヒドロキシル基及び/又はエステル基及び/又はエーテル基を有する脂肪族の有機化学的溶媒、例えば、グリコールエーテル及びエステルなどである。
【0694】
本発明の範囲内で使用される有機化学的結合剤は、自体公知で、水で稀釈可能で、及び/又は、使用する有機化学的溶媒に溶解可能であるか若しくは分散可能であるか若しくは乳化可能である合成樹脂及び/又は結合性乾性油(binding drying oil)、特に、アクリル樹脂、ビニル樹脂(例えば、ポリ酢酸ビニル)、ポリエステル樹脂、重縮合若しくは重付加樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂若しくは変性アルキド樹脂、フェノール樹脂、炭化水素樹脂(例えば、インデン/クマロン樹脂)、シリコーン樹脂、乾性植物油、並びに/又は、乾性油、並びに/又は、天然及び/若しくは合成樹脂に基づく物理的に乾燥性の結合剤からなるか又はそれらを含んでなる結合剤である。
【0695】
結合剤として使用する合成樹脂は、エマルション、分散液又は溶液の形態で使用することができる。10重量%以下の量の瀝青又は瀝青質物質も、結合剤として使用することができる。さらに、自体公知の、染料、顔料、撥水剤、臭気マスキング物質及び阻害剤又は腐食防止剤なども使用することができる。
【0696】
本発明によれば、上記組成物又は濃厚物は、有機化学的結合剤として、少なくとも1種類のアルキド樹脂若しくは変性アルキド樹脂及び/又は乾性植物油を含有するのが好ましい。本発明により使用するのが好ましいのは、45重量%を超える含油量、好ましくは、50から68重量%の含油量を有するアルキド樹脂である。
【0697】
上記結合剤の一部又は全てを、固定剤(混合物)又は可塑剤(混合物)で置き換えることができる。これらの添加剤は、活性化合物の揮発を防止し、結晶化又は沈澱も防止することを目的としている。それらは、好ましくは、上記結合剤の0.01%から30%(使用する結合剤を100%とする。)と置き換える。
【0698】
上記可塑剤は、化学薬品クラスの、フタル酸エステル、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル又はフタル酸ベンジルブチル、リン酸エステル、例えば、リン酸トリブチル、アジピン酸エステル、例えば、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、ステアリン酸エステル、例えば、ステアリン酸ブチル又はステアリン酸アミル、オレイン酸エステル、例えば、オレイン酸ブチル、グリセロルエーテル又は比較的高分子量のグリコールエーテル、グリセロールエステル、及び、p−トルエンスルホン酸エステルから選択される。
【0699】
固定剤は、化学的に、ポリビニルアルキルエーテル(例えば、ポリビニルメチルエーテルなど)又はケトン(例えば、ベンゾフェノン又はエチレンベンゾフェノンなど)に基づくものである。
【0700】
さらにまた、水(適切な場合には、上記で記載した1種類以上の有機化学的溶媒又は稀釈剤、乳化剤及び分散剤との混合物としての水)も、溶媒又は稀釈剤として特に適している。
【0701】
特に効果的な木材の保護は、大規模の工業的な含浸処理、例えば、真空処理、二重真空処理又は加圧処理などによって達成される。
【0702】
適切な場合には、即時使用可能な組成物(ready-to-use composition)には、別の殺虫剤も付加的に含有させることができ、また、適切な場合には、1種類以上の殺菌剤も付加的に含有させることができる。
【0703】
混合可能な適する付加的成分は、好ましくは、WO94/29268において挙げられている殺虫剤及び殺菌剤である。この特許文献において言及されている化合物は、明らかに本出願の一部分である。
【0704】
混合可能な特に好ましい成分は、殺虫剤、例えば、クロルピリホス、ホキシム、シラフルオフィン、アルファメトリン、シフルトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、ペルメトリン、イミダクロプリド、NI−25、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、トランスフルトリン、チアクロプリド、メトキシフェノキシド(methoxyphenoxid)、トリ
フルムロン、クロチアニジン、スピノサド、テフルトリンなどであり、また、殺菌剤、例えば、エポキシコナゾール、ヘキサコナゾール、アザコナゾール、プロピコナゾール、テブコナゾール、シプロコナゾール、メトコナゾール、イマザリル、ジクロルフルアニド、トリルフルアニド、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、N−オクチル−イソチアゾリン−3−オン、及び、4,5−ジクロロ−N−オクチルイソチアゾリン−3−オンなどである。
【0705】
本発明の化合物は、さらに、海水又は淡海水と接触するもの、特に、船体、スクリーン、網、建造物、係留設備及び信号システムを、付着物から保護するために使用することもできる。
【0706】
カンザシゴカイ(Serpulidae)などの固着性の貧毛類(Oligochaeta)による付着物、
並びに、様々なエボシガイ種(Lepas)及びミョウガガイ種(Scalpellum)などのレダモ
ルファ群(Ledamorpha)(エボシガイ)の種及び貝殻による付着物、又は、シロスジフジツボ種(Balanus)又はポリシペス種(Pollicipes)などのフジツボ群(Balanomorpha)
(フジツボ)の種による付着物によって、船の摩擦抵抗が増大し、結果として、より大きなエネルギーが消費されること及び乾ドックに入る回数が付加的に増えることに起因して、運転コストが著しく増大する。
【0707】
例えばシオミドロ属種(Ectocarpus sp.)及びイギス属種(Ceramium sp.)などの藻類による付着物のほかに、一般名フジツボ目(Cirripedia)(蔓脚類の甲殻類(cirriped crustaceans))に分類される固着性のエントモストラカ群(Entomostraca)による付着物は、特に重要である。
【0708】
驚くべきことに、本発明の化合物は、単独で、又は、別の活性化合物と組み合わせて、優れた防汚作用を有することが見いだされた。
【0709】
本発明化合物を、単独で使用するか、又は、別の活性化合物と組み合わせて使用することにより、例えば、ビス(トリアルキルスズ)スルフィド、ラウリン酸トリ−n−ブチルスズ、塩化トリ−n−ブチルスズ、酸化銅(I)、塩化トリエチルスズ、トリ−n−ブチル−(2−フェニル−4−クロロフェノキシ)スズ、酸化トリブチルスズ、モリブデンジスルフィド、酸化アンチモン、高分子ブチルチタネート、塩化フェニル(ビスピリジン)ビスマス、フッ化トリ−n−ブチルスズ、エチレンビスチオカルバミン酸マンガン、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチレンビスチオカルバミン酸亜鉛、2−ピリジンチオール1−オキシドの亜鉛塩及び銅塩、エチレンビスチオカルバミン酸ビスジメチルジチオカルバモイル亜鉛、酸化亜鉛、エチレンビスジチオカルバミン酸銅(I)、チオシアン酸銅、ナフテン酸銅並びにハロゲン化トリブチルスズ中におけるような重金属を使用しないで済ますことが可能となるか、又は、これらの化合物の濃度を実質的に低減することができる。
【0710】
適切な場合には、即時使用可能な汚れ止めペイントには、さらに、別の活性化合物、好ましくは、殺藻剤、殺菌剤、除草剤、軟体動物駆除剤又は別の汚れ止め活性化合物を含有させることができる。
【0711】
好ましくは、本発明の汚れ止め組成物と組み合わせるのに適する成分は、以下の通りである:
殺藻剤、例えば、
2−t−ブチルアミノ−4−シクロプロピルアミノ−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン、ジクロロフェン、ジウロン、エンドタール、酢酸トリフェニルスズ、イソプロツロン、メタベンズチアズロン、オキシフルオルフェン、キノクラミン、及び、テルブトリン;
殺菌剤、例えば、
ベンゾ[b]チオフェンカルボン酸シクロヘキシルアミド S,S−ジオキシド、ジクロフルアニド、フルオロフォルペット、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、トリルフルアニド、及び、アゾール類(例えば、アザコナゾール、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、ヘキサコナゾール、メトコナゾール、プロピコナゾール及びテブコナゾール);
軟体動物駆除剤、例えば、
酢酸トリフェニルスズ、メタアルデヒド、メチオカルブ、ニクロサミド、チオジカルブ、及び、トリメタカルブ;Feキレート;
又は、
慣習的な汚れ止め活性化合物、例えば、
4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ジヨードメチルパラトリルスルホン、2−(N,N−ジメチルチオカルバモイルチオ)−5−ニトロチアジル、2−ピリジンチオール1−オキシドのカリウム塩、銅塩、ナトリウム塩及び亜鉛塩、ピリジン−トリフェニルボラン、テトラブチルジスタンノキサン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)−ピリジン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド、及び、2,4,6−トリクロロフェニルマレイミド。
【0712】
使用する本発明の汚れ止め組成物は、本発明の活性化合物を、0.001から50重量%の濃度、特に、0.01から20重量%の濃度で含有する。
【0713】
さらに、本発明の汚れ止め組成物は、慣習的な成分、例えば、「Ungerer, Chem. Ind. 1985, 37, 730-732」、及び、「Williams, Antifouling Marine Coatings, Noyes, Park Ridge, 1973」に記載されている成分を含有する。
【0714】
殺藻活性化合物、殺菌活性化合物、軟体動物駆除活性化合物及び本発明の殺虫活性化合物に加えて、汚れ止めペイントは、特に、結合剤を含有する。
【0715】
認められている結合剤の例は、溶媒系中のポリ塩化ビニル、溶媒系中の塩素化ゴム、溶媒系(特に水系)中のアクリル樹脂、水性分散液の形態又は有機溶媒系の形態にある塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体系、ブタジエン/スチレン/アクリロニトリルゴム、アマニ油などの乾性油、タール又は瀝青、アスファルト及びエポキシ化合物と組み合わせた樹脂エステル又は変性硬化樹脂、少量の塩素ゴム(chlorine rubber)、塩素化ポリプロピレ
ン、及び、ビニル樹脂である。
【0716】
適切な場合には、ペイントは、さらに、無機顔料、有機顔料又は染料を含有し、その際、これらは、好ましくは、海水に不溶性である。ペイントには、さらに、ロジンなどの物質を含有させて、該活性化合物の制御放出を可能とすることもできる。さらに、前記ペイントには、可塑剤、レオロジー特性に影響する調節剤、及び、別の慣習的な成分を含有させてもよい。本発明の化合物又は上記混合物は、さらに、自己研磨型(self-polishing)汚れ止め系に組み入れてもよい。
【0717】
本発明の活性化合物組合せは、例えば、住居、工場の通路、オフィス及び車両の客室などの、密閉空間で見られる害虫、特に、昆虫類、クモ形類動物及びダニ類を防除するのにも適している。それらは、上記害虫を防除するための家庭用殺虫剤製品中に入れて、単独で使用することもできるし、又は、別の活性化合物及び補助剤と組み合わせて使用することもできる。それらは、感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての成育段階に対して有効である。これらの害虫としては、以下のものを挙げることができる。
【0718】
スコルピオニデア目(Scorpionidea)の、例えば、ブツス・オッシタヌス(Buthus occitanus)。
【0719】
ダニ目(Acarina)の、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia ssp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリシファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・フォリナエ(Dermatophagoides forinae)。
【0720】
クモ目(Araneae)の、例えば、アビクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
【0721】
ザトウムシ目(Opiliones)の、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランギウム(Opiliones phalangium)。
【0722】
ワラジムシ目(Isopoda)の、例えば、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0723】
ジプロポーダ目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.)。
【0724】
キロポーダ目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)。
【0725】
シミ目(Zygentoma)の、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus)。
【0726】
ゴキブリ目(Blattaria)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
【0727】
サルタトリア目(Saltatoria)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)。
【0728】
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0729】
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0730】
チャタテムシ目(Psocoptera)の、例えば、レピナツス属種(Lepinatus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.)。
【0731】
コロプテラ目(Coloptera)の、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテチクス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)。
【0732】
ハエ目(Diptera)の、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クインクエファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
【0733】
チョウ目(Lepidoptera)の、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)。
【0734】
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレクス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0735】
ハチ目(Hymenoptera)の、例えば、カムポノツス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum)。
【0736】
シラミ目(Anoplura)の、例えば、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、フチルス・プビス(Phthirus pubis)。
【0737】
カメムシ亜目(Heteroptera)の、例えば、シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロジヌス・プロリクスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0738】
それらは、家庭用殺虫剤分野においては、単独で使用されるか、又は、別の適切な活性化合物、例えば、リン酸エステル類、カーバメート類、ピレスロイド類、ネオニコチノイド類、成長調節剤又は別の既知のクラスの殺虫剤から選択される活性化合物などと組み合わせて使用される。
【0739】
それらは、エーロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプスプレー及び噴霧スプレー、自動霧化システム(automatic fogging system)、噴霧器(fogger)、泡、ゲル、セルロース又はポリマー製のエバポレーター錠剤を有するエバポレーター製品、液体エバポレーター、ゲル及び膜エバポレーター、プロペラ駆動エバポレーター、エネルギーフリー型蒸発システム又は受動型蒸発システム、防虫紙(moth papers)、防虫バッグ(moth bags)及び防虫ゲル(moth gels)に入れて使用するか、又は、粒剤若しくは粉剤として使用するか、又は、ばらまき用の餌(baits for spreading)に入れて使用するか、又は、
ベイトステーションで使用する。
【0740】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、さらに、枯葉剤、乾燥剤、茎枯剤(haulm killer)としても使用可能であり、また、特に、除草剤としても使用可能である。雑草は、最も広い意味においては、望まれていない場所で生育している全ての植物を意味するものと理解される。本発明の物質が、非選択性除草剤として作用するか又は選択性除草剤として作用するかは、本質的に、施用量に依存する。
【0741】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、例えば、以下の植物において使用することができる。
【0742】
以下の属の双子葉植物雑草:イチビ属(Abutilon)、ヒユ属(Amaranthus)、ブタクサ属(Ambrosia)、アノダ属(Anoda)、カミツレ属(Anthemis)、アファネス属(Aphanes)、ハマアカザ属(Atriplex)、ヒナギク属(Bellis)、センダングサ属(Bidens)、ナズナ属(Capsella)、ヒレアザミ属(Carduus)、カワラケツメイ属(Cassia)、ヤグル
マギク属(Centaurea)、アカザ属(Chenopodium)、アザミ属(Cirsium)、セイヨウヒ
ルガオ属(Convolvulus)、チョウセンアサガオ属(Datura)、ヌスビトハギ属(Desmodium)、エメクス属(Emex)、エゾスズシロ属(Erysimum)、トウダイグサ属(Euphorbia
)、チシマオドリコソウ属(Galeopsis)、コゴメギク属(Galinsoga)、ヤエムグラ属(Galium)、フヨウ属(Hibiscus)、サツマイモ属(Ipomoea)、ホウキギ属(Kochia)、
オドリコソウ属(Lamium)、マメグンバイナズナ属(Lepidium)、アゼトウガラシ属(Lindernia)、シカギク属(Matricaria)、ハッカ属(Mentha)、ヤマアイ属(Mercurialis)、ザクロソウ属(Mullugo)、ワスレナグサ属(Myosotis)、ケシ属(Papaver)、アサガオ属(Pharbitis)、オオバコ属(Plantago)、タデ属(Polygonum)、スベリヒユ属(Portulaca)、キンポウゲ属(Ranunculus)、ダイコン属(Raphanus)、イヌガラシ属(Rorippa)、キカシグサ属(Rotala)、ギシギシ属(Rumex)、オカヒジキ属(Salsola)、キオン属(Senecio)、セスバニア属(Sesbania)、キンゴジカ属(Sida)、シロガラシ
属(Sinapis)、ナス属(Solanum)、ノゲシ属(Sonchus)、ナガボノウルシ属(Sphenoclea)、ハコベ属(Stellaria)、タンポポ属(Taraxacum)、グンバイナズナ属(Thlaspi)、シャジクソウ属(Trifolium)、イラクサ属(Urtica)、クワガタソウ属(Veronica
)、スミレ属(Viola)、オナモミ属(Xanthium)。
【0743】
以下の属の双子葉植物作物:ラッカセイ属(Arachis)、フダンソウ属(Beta)、アブ
ラナ属(Brassica)、キュウリ属(Cucumis)、カボチャ属(Cucurbita)、ヒマワリ属(Helianthus)、ニンジン属(Daucus)、ダイズ属(Glycine)、ワタ属(Gossypium)、サ
ツマイモ属(Ipomoea)、アキノノゲシ属(Lactuca)、アマ属(Linum)、トマト属(Lycopersicon)、タバコ属(Nicotiana)、インゲンマメ属(Phaseolus)、エンドウ属(Pisum)、ナス属(Solanum)、ソラマメ属(Vicia)。
【0744】
以下の属の単子葉植物雑草:アエギロプス属(Aegilops)、カモジグサ属(Agropyron
)、ヌカボ属(Agrostis)、スズメノテッポウ属(Alopecurus)、セイヨウヌカボ属(Apera)、カラスムギ属(Avena)、ビロードキビ属(Brachiaria)、スズメノチャヒキ属(Bromus)、クリノイガ属(Cenchrus)、ツユクサ属(Commelina)、ギョウギシバ属(Cynodon)、カヤツリグサ属(Cyperus)、タツノツメガヤ属(Dactyloctenium)、メヒシバ
属(Digitaria)、ヒエ属(Echinochloa)、ハリイ属(Eleocharis)、オヒシバ属(Eleusine)、スズメガヤ属(Eragrostis)、ナルコビエ属(Eriochloa)、ウシノケグサ属(Festuca)、テンツキ属(Fimbristylis)、アメリカコナギ属(Heteranthera)、チガヤ属(Imperata)、カモノハシ属(Ischaemum)、アゼガヤ属(Leptochloa)、ドクムギ属(Lolium)、ミズアオイ属(Monochoria)、キビ属(Panicum)、スズメノヒエ属(Paspalum)、クサヨシ属(Phalaris)、アワガエリ属(Phleum)、イチゴツナギ属(Poa)、ツノ
アイアシ属(Rottboellia)、オモダカ属(Sagittaria)、ホタルイ属(Scirpus)、エノコログサ属(Setaria)、モロコシ属(Sorghum)。
【0745】
以下の属の単子葉植物作物:ネギ属(Allium)、アナナス属(Ananas)、クサスギカズラ属(Asparagus)、カラスムギ属(Avena)、オオムギ属(Hordeum)、イネ属(Oryza)、キビ属(Panicum)、サトウキビ属(Saccharum)、ライムギ属(Secale)、モロコシ属(Sorghum)、ライコムギ属(Triticale)、コムギ属(Triticum)、トウモロコシ属(Zea)。
【0746】
しかしながら、本発明の活性化合物/活性化合物組合せの使用は、決してこれらの属に限定されるものではなく、他の植物にも同じ方法で拡大適用される。
【0747】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、その濃度に応じて、例えば、工業地域や線路、及び、樹木があるか又は樹木がない小道や区域における非選択的な雑草防除に適している。同様に、本発明の活性化合物は、多年生作物、例えば、森林、観賞用植林、果樹園、ブドウ園、柑橘類果樹園、ナッツ園、バナナ園、コーヒ園、茶園、ゴム園、油ヤシ園、カカオ園、小果実園及びホップ畑、芝地、芝生及び牧草地などの雑草を防除するのにも使用できるし、また、1年生作物の雑草を選択的に防除するのにも使用できる。
【0748】
本発明の式(I)で表される化合物/活性化合物組合せは、土壌に使用した場合及び植物の地上部に使用した場合に、強力な除草活性と広い活性スペクトルを示す。それらは、発生前及び発生後のいずれにおいても、単子葉植物作物及び双子葉植物作物において、ある程度、単子葉植物雑草及び双子葉植物雑草を選択的に防除するのにも適している。
【0749】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、特定の濃度又は施用量において、動物有害生物(animal pest)及び真菌性又は細菌性の植物病害の防除にも使用することができる。適切な場合には、それらは、別の活性化合物を合成するための中間体又は前駆物質として使用することもできる。
【0750】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、溶液剤、エマルション剤、水和剤、懸濁液剤、粉末剤(powder)、粉剤、ペースト剤、可溶性粉末剤、顆粒剤、サスポエマルション剤、活性化合物を含浸させた天然物質及び合成物質、並びに、ポリマー物質中の微細カプセルのような慣習的な製剤に変換することができる。
【0751】
これらの製剤は、既知方法で、例えば、界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、上記活性化合物を増量剤(即ち、液体溶媒及び/又は固体担体)と混合させることにより、製造する。
【0752】
使用する増量剤が水である場合は、例えば、有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。適する液体溶媒は、本質的に、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素類、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素類、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、鉱油及び植物油、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル類及びエステル類、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
【0753】
適する固体担体は、例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、微粉砕シリカ、アルミナ及びシリケートなどであり; 顆粒剤に適する固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩などであり、さらに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒なども適しており; 適する乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、及び、タンパク質加水分解物などであり; 適する分散剤は、例えば、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなどである。
【0754】
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、並びに、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。別の使用可能な添加剤は、鉱油又は植物油である。
【0755】
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシ
アニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
【0756】
上記製剤は、一般に、0.1から95重量%の活性化合物、好ましくは、0.5から90重量%の活性化合物を含有する。
【0757】
雑草を防除するために、本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、それ自体で、又は、その製剤中に存在させて、既知の除草剤及び/又は作物植物の耐性を向上させる物質(「薬害軽減剤」)との混合物としても用いることができるが、その際、レディミックス又はタンクミックスが可能である。従って、薬害軽減剤と1種類以上の既知除草剤を含有する除草剤製品との混合物も可能である。
【0758】
該混合物に関して適している除草剤は、既知除草剤、例えば、以下のものなどである:アセトクロール、アシフルオルフェン(−ナトリウム)、アクロニフェン、アラクロール、アロキシジム(−ナトリウム)、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロル、アミドスルフロン、アミノピラリド、アニロホス、アシュラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、ベナゾリン(−エチル)、ベンフレセート、ベンスルフロン(−メチル)、ベンタゾン、ベンカルバゾン、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ベンゾイルプロップ(−エチル)、ビア
ラホス、ビフェノックス、ビスピリバック(−ナトリウム)、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブタクロール、ブタフェナシル(−アリル)、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カロキシジム(caloxydim)、カルベタミド、カ
ルフェントラゾン(−エチル)、クロメトキシフェン、クロラムベン、クロリダゾン、クロリムロン(−エチル)、クロルニトロフェン、クロルスルフロン、クロルトルロン、シニドン(−エチル)、シンメチリン、シノスルフロン、クレホキシジム(clefoxydim)、クレトジム、クロジナホップ(−プロパルギル)、クロマゾン、クロメプロップ、クロピラリド、クロピラスルフロン(clopyrasulfuron)(−メチル)、クロランスラム(−メ
チル)、クミルロン、シアナジン、シブトリン(cybutryne)、シクロエート、シクロス
ルファムロン、シクロキシジム、シハロホップ(−ブチル)、2,4−D、2,4−DB、デスメディファム、ジアレート、ジカンバ、ジクロルプロップ(−P)、ジクロホップ(−メチル)、ジクロスラム、ジエタチル(−エチル)、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメキシフラム(dimexyflam)、ジニトラミン、ジフェナミド、ジクワット、ジチオピル、ジウロン、ダイムロン、エプロポダン(epropodan)、EPT
C、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメツルフロン(ethametsulfuron)(−メ
チル)、エトフメセート、エトキシフェン(ethoxyfen)、エトキシスルフロン、エトベ
ンザニド、フェノキサプロップ(−P−エチル)、フェントラザミド、フラムプロップ(−イソプロピル、−イソプロピル−L、−メチル)、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ(−P−ブチル)、フルアゾレート、フルカルバゾン(−ナトリウム)、フルフェナセット、フルメツラム、フルミクロラック(−ペンチル)、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルメツラム、フルオメツロン、フルオロクロリドン、フルオログリコフェン(−エチル)、フルポキサム、フルプロパシル(flupropacil)、フルルピルス
ルフロン(flurpyrsulfuron)(−メチル、−ナトリウム)、フルレノール(−ブチル)
、フルリドン、フルロキシピル(−ブトキシプロピル、−メプチル)、フルルプリミドール、フルルタモン、フルチアセット(−メチル)、フルチアミド(fluthiamide)、ホメ
サフェン、ホラムスルフロン、グルホシネート(−アンモニウム)、グリホセート(−イソプロピルアンモニウム)、ハロサフェン、ハロキシホップ(−エトキシエチル、−P−メチル)、ヘキサジノン、HOK−201、イマザメタベンズ(−メチル)、イマザメタピル、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン(−メチル、−ナトリウム)、アイオキシニル、イソプロパリン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、イソキサピリフォップ、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、MCPA、メコプロップ、メフェナセット、メソスルフロン、メソトリオン、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタベンズチアズロン、メトベンズロン、メトブロムロン、(α−)メトラクロール、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン(−メチル)、モリネート、モノリニュロン、ナプロアニリド、ナプロパミド、ネブロン、ニコスルフロン、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジ
クロメホン、オキシフルオルフェン、パラコート、ペラルゴン酸、ペンジメタリン、ペンドラリン(pendralin)、ペノクスラム、ペントキサゾン、フェンメディファム、ピコリ
ナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフロン(−メチル)、プロフルアゾール(profluazol)、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン(−ナトリウム)、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラフルフェン(−エチル)、ピラスルホトール、ピラゾギル(pyrazogyl)、ピラゾレート、ピラゾスルフロン(−エチル)、ピラ
ゾキシフェン、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリブチカルブ、ピリデート、ピリダトール(pyridatol)、ピリフタリド、ピリミノバック(−メチル)、ピリミスルファ
ン、ピリチオバック(−ナトリウム)、ピロキシスラム(pyroxsulam)、ピロキサスルホン、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ(−P−エチル、−P−テフリル)、リムスルフロン、セトキシジム、シマジン、シメトリン、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホメツロン(−メチル)、スルホセート、スルホスルフロン、テブタム、テブチウロン、テンボトリオン、テプラロキシジム、テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロール、チアフルアミド(thiafluamide)、チアゾピル、チジアジミン(thidiazimin)、チエンカルバゾン−メチル(thiencarbazonemethyl)、チフェンス
ルフロン(−メチル)、チオベンカルブ、チオカルバジル、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアレート、トリアスルフロン、トリベヌロン(−メチル)、トリクロピル、トリジファン、トリフルラリン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン(−メチル)、トリトスルフロン、及び、
【0759】
【化178】
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殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、鳥忌避剤、植物栄養素及び土壌改良剤などの別の既知活性化合物との混合物も可能である。
【0760】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、それ自体で、又は、その製剤の形態で、又は、その製剤からさらに希釈することにより調製した使用形態で、例えば、即時使用可能な溶液、懸濁液、エマルション、粉末、ペースト若しくは顆粒の形態で施用することが可能である。それらは、慣習的な方法で、例えば、流し込み、散布、噴霧又はばらまき(spreading)により施用する。
【0761】
本発明の活性化合物/活性化合物組合せは、植物の発生前及び発生後のいずれにおいても施用することが可能である。それらは、播種前に、土壌中に混和することもできる。
【0762】
本発明の活性化合物の施用量は、実質的な範囲で変えることができる。その施用量は、本質的に、所望される効果の質に依存する。一般に、該施用量は、土壌表面積1ヘクタール当たり、1gから10kgの活性化合物、好ましくは、1ヘクタール当たり、5gから5kgの活性化合物である。
【0763】
本発明の活性化合物組合せが有する作物植物との適合性の有利な効果は、特定の濃度比において特に顕著である。しかしながら、当該活性化合物組合せ中の活性化合物の重量比は、比較的広い範囲内で変えることができる。一般に、式(I)で表される活性化合物の1重量部当たり、0.001から1000重量部、好ましくは、0.01から100重量部、特に好ましくは、0.05から20重量部の(b’)として上記で挙げられている作物植物の適合性を改善する化合物(解毒剤/薬害軽減剤)のうちの1種類を存在させる。
【0764】
本発明の活性化合物組合せは、一般に、完成された製剤の形態で施用する。しかしながら、当該活性化合物組合せに含まれている活性化合物は、個々の製剤として使用に際して混合させることも可能である。即ち、タンクミックスの形態で施用することが可能である。
【0765】
特定の施用に関し、特に、発生後処理方法による特定の施用に関し、製剤中のさらなる添加剤として、植物との適合性を示す鉱油若しくは植物油(例えば、市販品「Rako Binol」)又はアンモニウム塩(例えば、硫酸アンモニウム又はチオシアン酸アンモニウム)を含有させるのがさらに有利であり得る。
【0766】
該新規活性化合物組合せは、それ自体で、又は、その製剤の形態で、又は、その製剤からさらに希釈することにより調製した使用形態で、例えば、即時使用可能な溶液、懸濁液、エマルション、粉末、ペースト若しくは顆粒の形態で使用することが可能である。施用は、慣習的な方法で、例えば、潅水、散布、噴霧、散粉又はばらまき(scattering)により行う。
【0767】
本発明の活性化合物組合せの施用量は、特定の範囲内で変えることができる。その施用量は、とりわけ、天候及び土壌因子に左右される。一般に、その施用量は、1ha当たり0.001から5kg、好ましくは、1ha当たり0.005から2kg、特に好ましくは、1ha当たり0.01から0.5kgである。
【0768】
本発明の活性化合物組合せは、植物の発生前及び発生後に施用することが可能である。即ち、発生前処理法及び発生後処理法によって施用することが可能である。
【0769】
本発明に従って使用される薬害軽減剤は、それらの特性に応じて、作物植物の種子を前処理(種子粉衣)するために使用し得るか、又は、播種前にまき溝内に導入し得るか、又は、植物の発生前若しくは発生後に除草剤より先に独立して若しくは除草剤と一緒に使用し得る。
【0770】
挙げることができる植物の例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、オオムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ、ナタネ、ビート、サトウキビ、及び、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実及びグレープを有する果実植物)などであり、穀類、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ及びナタネは特に重要である。
【0771】
用語「活性化合物」には、本明細書で言及されている活性化合物組合せも常に包含される。