特許第5718350号(P5718350)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マーベル ワールド トレード リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5718350
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】通信デバイスでの省電力
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20150423BHJP
【FI】
   H04W52/02 111
【請求項の数】24
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2012-537191(P2012-537191)
(86)(22)【出願日】2010年11月2日
(65)【公表番号】特表2013-510469(P2013-510469A)
(43)【公表日】2013年3月21日
(86)【国際出願番号】US2010055118
(87)【国際公開番号】WO2011056790
(87)【国際公開日】20110512
【審査請求日】2013年10月22日
(31)【優先権主張番号】61/354,013
(32)【優先日】2010年6月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/257,768
(32)【優先日】2009年11月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502188642
【氏名又は名称】マーベル ワールド トレード リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ホンヤン
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2006/0045035(US,A1)
【文献】 特表2008−539665(JP,A)
【文献】 特開2005−277647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信デバイスにおいて制御フレームを含む受信したデータユニットを処理する方法であって、
前記受信したデータユニットに含まれる期間フィールドに基づいて、期間を判断する段階と、
前記受信したデータユニットに含まれる少なくとも1つの指定された受信機の識別子を用いて、前記通信デバイスが前記少なくとも1つの指定された受信機の1つであるか否かを判断する段階と、
(i)それぞれが少なくとも対応する物理層(PHY)プリアンブルを含む複数のデータユニットを前記期間において前記少なくとも1つの指定された受信機にのみ送信する旨を示し、(ii)前記識別子および前記期間フィールドとは区別された排他的利用指標を前記受信したデータユニットの前記制御フレームが含むか否かを判断する段階と、
(i)前記通信デバイスが指定された受信機ではなく、かつ(ii)前記受信したデータユニットが前記排他的利用指標を含む場合、前記通信デバイスが入力されるデータユニットを監視する必要がない区間を決定し、決定された前記区間の間、前記通信デバイスの少なくとも一部分をスリープさせる段階と
(i)前記通信デバイスが前記少なくとも1つの指定された受信機の1つではなく、かつ(ii)前記受信したデータユニットが前記排他的利用指標を含まない場合、前記期間中に他のデータユニットを受信する準備を前記通信デバイスにさせる段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記区間を決定する段階は、(i)前記受信したデータユニットが前記排他的利用指標を含むと判断され、且つ、(ii)前記少なくとも1つの指定された受信機に前記通信デバイスが含まれない場合、前記区間を前記期間の長さに設定する段階を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記排他的利用指標は、1ビットのフラグである、請求項1または請求項2に記載の方法
【請求項4】
前記少なくとも1つの指定された受信機は、一の通信デバイスまたは複数の通信デバイスを含む通信デバイス群である請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
前記受信したデータユニットの前記制御フレームに基づいて前記期間の長さを決定する段階をさらに備える請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記受信したデータユニットは、送信機会(TxOP)に対応付けられている送信要求(RTS)通信フレームであり、
前記期間は、前記TxOPの長さに対応する請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記RTSは、制御ラッパフレームを用いて送信され、
前記排他的利用指標は、(i)前記制御ラッパフレームのPHYプリアンブル、(ii)前記制御ラッパフレームのPHYヘッダ、(iii)前記制御ラッパフレームのフレーム制御フィールド、および、(iv)前記制御ラッパフレームの高スループット(HT)制御フィールドのうち少なくとも1つに含まれる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記受信したデータユニットは、送信機会(TxOP)に対応付けられている送信準備完了(CTS)通信フレームであり、
前記CTSは、先に送信されたRTSに応じたものであり、
前記期間は、前記TxOPの長さに対応する請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
前記期間は、
TxOP、
一対の通信デバイスの間での要求および応答のやり取り、
データ通信フレームシーケンス、および、
省電力マルチポーリング(PSMP)期間
のうち1つの長さに対応する請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
前記排他的利用指標は、前記受信したデータユニットのPHYプリアンブルの超高スループット(VHT)制御フィールドに含まれている請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
通信デバイスにおいて通信チャネルを介して送信するべくデータユニットを生成する方法であって、
前記データユニットの少なくとも1つの指定された受信機の身元を特定する識別子を含む、前記データユニットの第1のフィールドを生成する段階と、
期間の長さを特定する前記データユニットの期間フィールドを生成する段階と、
(i)それぞれが少なくとも対応する物理層(PHY)プリアンブルを含む複数のデータユニットを前記期間において前記少なくとも1つの指定された受信機にのみ送信する旨を示し、かつ(ii)前記識別子および前記期間フィールドとは区別された排他的利用指標を含む、前記データユニットの制御フィールドを生成する段階と
を備え
生成された前記データユニットは、前記データユニットの宛先でない受信機に通知されるよう構成され、
(i)前記通信デバイスが指定された受信機ではなく、かつ(ii)前記受信したデータユニットが前記排他的利用指標を含む場合、前記通信デバイスが入力されるデータユニットを監視する必要がない区間を決定し、決定された前記区間の間、前記通信デバイスの少なくとも一部分をスリープさせ、
(i)前記通信デバイスが前記少なくとも1つの指定された受信機の1つではなく、かつ(ii)前記受信したデータユニットが前記排他的利用指標を含まない場合、前記期間中に他のデータユニットを受信する準備を前記通信デバイスにさせる、方法。
【請求項12】
前記排他的利用指標は、1ビットのフラグである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記データユニットは、送信機会(TxOP)に対応付けられている送信要求(RTS)通信フレームであり、
前記期間は、前記TxOPの長さに対応する請求項11または請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記データユニットは、送信機会(TxOP)に対応付けられている送信準備完了(CTS)通信フレームであり、
前記CTSは、先に受信したRTSに応じたものであり、
前記期間は、前記TxOPの長さに対応する請求項11または請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記排他的利用指標は、前記データユニットのPHYプリアンブルの超高スループット(VHT)制御フィールドに含まれている請求項11から請求項14のいずれか1つに記載の方法。
【請求項16】
前記排他的利用指標を含む前記データユニットの前記制御フィールドは、前記データユニットのフレーム制御フィールドである請求項11から請求項14のいずれか1つに記載の方法。
【請求項17】
前記第1のフィールドは、複数の指定された受信機を示すグループ識別子を含む請求項11から請求項16のいずれか1つに記載の方法。
【請求項18】
通信デバイスで用いられる装置であって、
(i)受信したデータユニットに含まれる少なくとも1つの指定された受信機の識別子を用いて、前記受信したデータユニットに基づいて、前記通信デバイスが前記少なくとも1つの指定された受信機の1つであるか否かを判断し、(ii)前記受信したデータユニットに含まれる期間フィールドに基づいて期間を判断するよう構成されたデータユニット処理部と、
(i)それぞれが少なくとも対応する物理層(PHY)プリアンブルを含む複数のデータユニットを前記期間において前記少なくとも1つの指定された受信機にのみ送信する旨を示し、かつ(ii)前記識別子および前記期間フィールドとは区別された排他的利用指標を前記受信したデータユニットの制御フレームが含むか否かを判断するよう構成された排他的利用指標処理部と、
(i)前記通信デバイスが指定された受信機ではなく、かつ(ii)前記受信したデータユニットが前記排他的利用指標を含む場合、入力されるデータユニットを前記通信デバイスが監視する必要がない区間を決定し、決定された前記区間の間、前記通信デバイスの少なくとも一部分をスリープさせ、(i)前記通信デバイスが前記少なくとも1つの指定された受信機の1つではなく、かつ(ii)前記受信したデータユニットが前記排他的利用指標を含まない場合、前記期間中に他のデータユニットを受信する準備を前記通信デバイスにさせるよう構成されたスリープ制御部と
を備える装置。
【請求項19】
前記スリープ制御部は、前記受信したデータユニットが前記排他的利用指標を含むと判断され場合、前記区間を前記期間の長さに設定する請求項18に記載の装置。
【請求項20】
(i)前記受信したデータユニットおよび(ii)先に受信したデータユニットのうち一方を用いて、前記期間の長さを決定するネットワーク割り当てベクトル(NAV)期間処理部をさらに備える請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記排他的利用指標は、1ビットのフラグである、請求項18から請求項20のいずれか1つに記載の装置。
【請求項22】
通信デバイスで用いられる装置であって、
データユニットの少なくとも1つの指定された受信機の身元を特定するべく、(i)識別子を含む前記データユニットの第1のフィールドおよび(ii)データユニットの期間フィールドを生成するフレーム生成モジュールと、
(i)それぞれが少なくとも対応する物理層(PHY)プリアンブルを含む複数のデータユニットを前記期間において前記少なくとも1つの指定された受信機にのみ送信する旨を示し、かつ(ii)前記識別子および前記期間フィールドとは区別された排他的利用指標を含む前記データユニットの制御フィールドを生成する排他的利用指標生成部と
を備え
前記データユニットは、前記データユニットの宛先でない受信機に通知されるよう構成され、
(i)前記受信機が宛先でない受信機であることを前記識別子が示し、かつ(ii)前記排他的利用指標が第1の値である場合、前記宛先でない受信機が入力されるデータユニットを監視する必要がない区間を決定し、前記区間の間、前記宛先でない受信機の少なくとも一部分をスリープさせ、
(i)前記受信機が宛先でない受信機であることを前記識別子が示し、かつ(ii)前記排他的利用指標が第2の値である場合、前記期間中に前記通信デバイスからの他のデータユニットを受信する準備を前記宛先でない受信機にさせる、装置。
【請求項23】
(i)前記期間の長さを決定して、(ii)前記期間の長さを特定するべく前記データユニットの第3のフィールドを生成するよう構成されたNAV期間制御部をさらに備える請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記排他的利用指標は、1ビットのフラグである、請求項22または請求項23に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、概して通信システムに関し、具体的には当該通信システムにおける省電力技術に関する。
【背景技術】
【0002】
[関連出願]
本願は、米国仮特許出願第61/257,768号(発明の名称:「プリアンブルを用いた受信フィルタリング」、出願日:2009年11月3日)および第61/354,013号(発明の名称:「VHTの省電力の改善」、出願日:2010年6月11日)による恩恵を主張する。両出願の開示内容は全て、参照による本願に組み込まれることは明らかである。
【0003】
本明細書に記載する背景技術の説明は、本開示がどのような文脈で為されたかの概要を説明する目的で記載するものである。本願の発明者として名前を挙げているものの研究内容は、この背景技術のセクションに記載されている限りにおいて、出願時に先行技術と認められない部分と同様に、本開示に対する先行技術として明示的にも暗示的にも認めるものではない。
【0004】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)は、過去10年間の間に急速に発展が進んだ。米国電子電気学会(IEEE)802.11a、802.11b、802.11gおよび802.11n規格等のWLAN規格の開発によって、単一ユーザピークデータスループットが改善された。例えば、IEEE802.11b規格では、11メガビット毎秒(Mbps)という単一ユーザピークスループットを仕様で定めており、IEEE802.11a規格および802.11g規格では、54Mbpsという単一ユーザピークスループットを仕様で定めており、IEEE802.11n規格は、600Mbpsという単一ユーザピークスループットを仕様で定めている。新しい規格、IEEE802.11acに関する研究が始まっている。この規格では、さらなるスループットの改善が約束されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ある実施形態によると、通信デバイスにおいて受信したデータユニットを処理する方法であって、受信したデータユニットに基づき、通信デバイスが指定された受信機であるか否かを判断する段階と、受信したデータユニットが排他的利用指標を含むか否かを判断する段階と、(i)受信したデータユニットが排他的利用指標を含むか否かを判断する段階の判断結果、および、(ii)通信デバイスが指定された受信機であるか否かを判断する段階の判断結果に基づき、通信デバイスが入力されるデータユニットを監視する必要がない区間を決定する段階とを備え、排他的利用指標は、一の期間において少なくとも1つの指定された受信機にのみ複数のデータユニットを送信する旨を示しており、複数のデータユニットはそれぞれ、少なくとも対応する物理層(PHY)プリアンブルを含む。
【0006】
別の実施形態によると、通信デバイスにおいて通信チャネルを介して送信するべくデータユニットを生成する方法であって、データユニットの少なくとも1つの指定された受信機の識別情報を特定するべく、データユニットの第1のフィールドを生成する段階と、排他的利用指標を含む、データユニットの第2のフィールドを生成する段階とを備え、排他的利用指標は、一の期間において少なくとも1つの指定された受信機にのみ複数のデータユニットを送信する旨を示しており、複数のデータユニットはそれぞれ、少なくとも対応する物理層(PHY)プリアンブルを含む。
【0007】
別の実施形態によると、通信デバイスで用いられる装置であって、受信したデータユニットに基づいて、通信デバイスが指定された受信機であるか否かを判断するデータユニット処理部と、受信したデータユニットが排他的利用指標を含むか否かを判断する排他的利用指標処理部と、(i)受信したデータユニットが排他的利用指標を含むか否かの判断結果、および、(ii)通信デバイスが指定された受信機であるか否かの判断結果に基づき、入力されるデータユニットを通信デバイスが監視する必要がない区間を決定するスリープ制御部とを備え、排他的利用指標は、一の期間において少なくとも1つの指定された受信機にのみ複数のデータユニットを送信する旨を示しており、複数のデータユニットはそれぞれ、少なくとも対応する物理層(PHY)プリアンブルを含む。
【0008】
別の実施形態によると、通信デバイスで用いられる装置であって、データユニットの少なくとも1つの指定された受信機の識別情報を特定するべく、データユニットの第1のフィールドを生成するフレーム生成モジュールと、排他的利用指標を含むデータユニットの第2のフィールドを生成する排他的利用指標生成部とを備え、排他的利用指標は、一の期間において少なくとも1つの指定された受信機にのみ複数のデータユニットを送信する旨を示しており、複数のデータユニットはそれぞれ、少なくとも対応する物理層(PHY)プリアンブルを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】備える1以上のデバイスが本開示に係る省電力技術を利用する通信システムを示すブロック図である。
【0010】
図2A】送信要求(RTS)フレーム、送信準備完了(CTS)フレーム、および、1以上のデータフレームを含む公知の送信機会(TxOP)形式を示す図である。
【0011】
図2B】公知のアグリゲートメディアアクセスコントロール(MAC)プロトコルデータユニット(AMPDU)を示す図であり、複数のAMPDUサブフレームを含むことを示す図である。
【0012】
図2C】ある実施形態に係る、複数の受信デバイスに対する同時送信のために一部分が空間多重化されている通信フレームを示す図である。
【0013】
図3】ある実施形態に係る、図1のシステムで送信される通信フレームに含められるグループ定義フィールドを示す図である。
【0014】
図4A】ある実施形態に係る、マルチユーザ(MU)指標サブフィールドでMUの利用を示すストリーム指標フィールドを示す図である。
【0015】
図4B】ある実施形態に係る、MU指標サブフィールドでシングルユーザ(SU)の利用を示すストリーム指標フィールドを示す図であり、ストリーム指標フィールドが受信フィルタリング情報を含む様子を示す図である。
【0016】
図4C】別の実施形態に係る、MU指標サブフィールドでSUの利用を示すストリーム指標フィールドを示す図であり、ストリーム指標フィールドが受信フィルタリング情報を含む様子を示す図である。
【0017】
図5A】公知のRTSフレームを示す図である。
【0018】
図5B】ある実施形態に係る、フレーム制御フィールドに排他的利用指標を含むRTSフレームを示す図である。
【0019】
図6】ある実施形態に係る、RTSフレームを含む制御ラッパフレームを示す図である。
【0020】
図7A】ある実施形態に係る、図6に示す制御ラッパフレームに含み得る排他的利用指標を持つ高スループット(HT)制御フィールドを示す図である。
【0021】
図7B】ある実施形態に係る、図6に示す制御ラッパフレームに含み得るグループ識別子を持つHT制御フィールドを示す図である。
【0022】
図8A】公知のCTSフレームを示す図である。
【0023】
図8B】ある実施形態に係る、フレーム制御フィールドに排他的利用指標を含むCTSフレームを示す図である。
【0024】
図9A】ある実施形態に係る、巡回冗長検査(CRC)ビットまたはパリティビットを含むサービスフィールドを示す図である。
【0025】
図9B】ある実施形態に係る、第1のAMPDUサブフレームのデリミタによってサービスフィールドをチェックする通信フレームの一部分を示す図である。
【0026】
図9C】ある実施形態に係る、第1のAMPDUサブフレームのフレームチェックシーケンス(FCS)フィールドによってサービスフィールドをチェックする通信フレームの一部分を示す図である。
【0027】
図9D】ある実施形態に係る、スクランブラシードを含む物理層(PHY)プリアンブルの超高スループット(VHT)信号伝達(SIG)フィールドを示す図である。
【0028】
図10A】ある実施形態に係る通信フレームの一部分を示す図であり、PSDUヘッダが、受信フィルタリングに用いられ得る情報を含むPHYサービスデータユニット(PSDU)ヘッダを含む様子を示す図である。
【0029】
図10B】ある実施形態に係るPSDUヘッダを示す図である。
【0030】
図11】ある実施形態に係るCRCビットまたはパリティビットを含むMACヘッダを示す図である。
【0031】
図12】ある実施形態に係る、受信フィルタリング情報を含む通信フレームを生成する送信機を示す図である。
【0032】
図13】ある実施形態に係る、受信フィルタリング情報を含む通信フレームを処理する受信機を示す図である。
【0033】
図14】ある実施形態に係る、排他的利用指標を含む通信フレームを生成する方法の一例を説明するフローチャートである。
【0034】
図15】ある実施形態に係る、通信フレームに含められた排他的利用指標を利用して許容可能なスリープ期間を決定する方法の一例を説明するフローチャートである。
【0035】
図16】ある実施形態に係る、通信フレームまたはその一部分が適切に受信され得るか否かの判断結果に基づいて、受信フィルタリングを行う方法の一例を説明するフローチャートである。
【0036】
図17】ある実施形態に係る、通信フレームのPHYプリアンブルに含まれた指標を用いて許容可能なスリープ期間を決定する方法の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)10の一例を示すブロック図である。WLAN10では、アクセスポイント(AP)14等の無線ネットワークデバイスが通信フレーム等の信号を生成する。ある実施形態によると、通信フレームは、当該通信フレームの特定の受信機が、当該受信機が共有無線チャネル12上の他の通信を無視可能な期間(以下では、「スリープ期間」と呼ぶ)を高効率で決定できるような情報を含む。一部の実施形態によると、受信機は、スリープ期間の決定に応じて、少なくとも当該受信機の通信モジュールの電源を切り、電力および処理時間を節約する。後述するさまざまな実施形態によると、WLAN10で動作するAP14または別のデバイスは、特定の期間、例えば、特定のネットワーク割り当てベクトル(NAV)に対応付けられている期間(例えば、送信機会(TxOP)、省電力マルチポーリング(PSMP)期間、シングルユーザ(SU)またはマルチユーザ(MU)の場合の送信−応答シーケンス、当該シーケンスを複数含むシーケンス群、複数の通信フレームを含むシーケンス等)が1以上のネットワークデバイスによる排他的利用のために保留されていることを示す指標を生成する。これによって、他のネットワークデバイスは、この期間において関連する可能性のある通信フレームを監視する必要があるか否かを判断することができる。またこれも後述するが、一部の実施形態によると、ネットワークデバイスは、1以上の特定のネットワークデバイスに送信される予定の通信フレームを、当該通信フレームの受信機が当該通信フレームが当該受信機に対してアドレス指定されているのか、別のネットワークデバイスにアドレス指定されているのかを高効率且つ高精度で決定できるようにフォーマッティングする。これによって、当該受信機に対してアドレス指定されていない場合には通信フレームの処理を省略して、電力を節約する。便宜上、特定のデバイスによる排他的利用のために特定の期間が保留されているか否かを指定および判断する方法、通信フレームが当該通信フレームの特定の受信機に対して送信されているか否かを高効率且つ高精度に検出する方法、および、通信フレームの特定の一部分に基づき、受信機が通信フレームの残り部分を復号可能か否かを判断する方法は、本明細書において「受信フィルタリング」方法と呼ぶ。
【0038】
ある実施形態によると、WLAN10は、AP14とK個のクライアント局25との間においてダウンリンク(DL)マルチユーザ(MU)多入力多出力(MIMO)通信をサポートする。また、WLAN10は、少なくとも一部の実施形態において、APと各クライアント局25との間においてDLシングルユーザ(SU)通信をサポートする。AP14およびクライアント局25は、「通信デバイス」と呼ぶとしてよい。少なくとも一部の実施例によると、AP14および少なくとも一部のクライアント局25は、一の通信フレームが特定のクライアント局群に送信されるグループ送信モードをサポートする。より詳細に後述するが、クライアント局群(以下では、「MUグループ」と呼ぶ)に送信される通信フレームは、複数の異なる空間ストリームまたは空間−時間ストリームを用いて同時に送信される複数のクライアント固有部分を含むとしてよい。本明細書で説明する実施形態のうち少なくとも一部の実施形態では、各通信フレームは、対応する物理層(PHY)プリアンブルを含むデータユニットである。
【0039】
AP14では、ホストプロセッサ15がネットワークインターフェース16に結合されている。ある実施形態によると、ネットワークインターフェース16は、メディアアクセスコントロール(MAC)部18、PHY部20、ならびに、MAC部18およびPHY部20の一方または両方に結合される受信フィルタリング送信(Tx)制御部19を含む。PHY部20はさらに、NT個の送受信機21を含む。当該送受信機は、NT個のアンテナ24に結合されている。図1では送受信機21およびアンテナ24としてそれぞれ3つを図示しているが(つまり、NT=3)、AP14が有する送受信機21およびアンテナ24の数は他の実施形態では変更することができる(例えば、NT=2、4、5等)。
【0040】
動作について説明すると、ある実施形態では、受信フィルタリングTx制御部19は、特定のネットワークデバイスが排他的に利用できるように特定の期間を保留すべきか否か判断し、MAC部18および/またはPHY部20にPHY層またはMAC層の一方または両方において適切な指標を生成させる。別の実施形態によると、受信フィルタリングTx制御部19は、MAC部18および/またはPHY部20に、通信フレームを生成させる。通信フレームは、当該通信フレームを受信したデバイスが、当該通信フレームの一部分に基づき、通信フレームの残り部分を処理すべきか否かを高速且つ正確に決定することができるように構成される。
【0041】
図1をさらに参照して説明を続けると、各クライアント局25−iは、対応する複数のアンテナを備える。図1には3つのクライアント局25を図示しているが、WLAN10が備えるクライアント局25の数はさまざまな状況および実施形態において変更することができる(例えば、K=2、4、5、6等)。ある実施形態によると、クライアント局25のうち2以上は、AP14から同時に送信された複数のデータストリームを受信するように構成されている。また、ある状況を一例として挙げると、複数のクライアント局25(例えば、クライアント局25−1および25−2)は、一時的にMUグループに対応付けて、AP14は、複数のクライアント固有部分を、空間多重化を利用して、MUグループに対応付けられているクライアント局に同時に送信するように、1以上のデータフレームを送信する。
【0042】
ある実施形態によると、クライアント局25−1では、ホストプロセッサ26がネットワークインターフェース27に結合されている。ネットワークインターフェース27は、MAC部28およびPHY部29を含む。PHY部29は、N1個の送受信機30を含む。N1個の送受信機30はN1個のアンテナ34に結合されている。図1には送受信機30およびアンテナ34をそれぞれ3個図示しているが(つまり、N1=3)、クライアント局25−1が含む送受信機30およびアンテナ34の数を、他の実施形態では、変更し得る(例えば、N1=1、2、4、5等)。クライアント局25−2の構造は、クライアント局25−1と同一または概して同様である。ある実施形態によると、クライアント局25−2は、クライアント局25−1と同様の構造を持つが、送受信機およびアンテナの数はそれぞれ、2個のみである(つまり、N2=2)。他の実施形態では、クライアント局25−2が備えるアンテナの数が異なる(例えば、1個、3個、4個、5個等)。
【0043】
ある実施形態によると、AP14は、クライアント局25−1および25−2に複数の空間ストリームを送信するように構成されているので、各クライアント局は、対応する複数の区間ストリームを介してデータを受信する。例えば、AP14が5個の空間ストリームを介して同時にデータを送信し、クライアント局25−1が3つの空間ストリームを介してデータを受信し、クライアント局25−2が2個の空間ストリームを介してデータを受信する。一般的に、クライアント局は、備えているアンテナの数より多い空間ストリームを利用することはできない。また、空間−時間コーディングを利用する場合、当業者であれば、複数の空間ストリームを空間−時間ストリームと呼ぶ場合がある。一部の実施形態によると、空間−時間ストリーム数が送信チェーン数より少ない場合、空間マッピングを利用する。簡単に説明すると、1のネットワークデバイスから2以上のネットワークデバイスに1の同一無線チャネル(例えば、周波数)を介してデータを同時に送信することは、本明細書において「MU送信」と呼ぶ。これとは対照的に、特定の1のネットワークデバイスに対する通信フレームの送信は、本明細書では「SU送信」と呼ぶ。ある実施形態によると、MU送信用の通信フレームを生成する機能およびMU送信を処理する機能を持つネットワークデバイスは、本明細書において超高スループット(VHT)プロトコルと呼ぶプロトコルに少なくとも応じて動作するように構成されている。一般的に、VHTプロトコルに応じて動作するネットワークデバイスは、MU送信およびSU送信の両方を生成および処理する機能を持つ。
【0044】
ある実施形態によると、クライアント局のネットワークインターフェース27は、MAC部28およびPHY部29の一方または両方に通信可能に結合されている受信フィルタリングRx制御部33を含む。ある実施形態によると、受信フィルタリングRx制御部33は、通信フレームの入力を検出すると、本開示に係る1以上の方法を利用して、通信フレームの残りの部分を処理すべきか否かを高効率に決定する。一部の実施形態によると、受信フィルタリングRx制御部33はさらに、クライアント局25−1が通信フレームの入力を監視する必要がない期間を決定する。
【0045】
図1を参照して説明を続けると、一部の実施形態では、WLAN10はさらに、VHTプロトコルに応じて動作するように構成されていないが、レガシープロトコル(例えば、802.11n)に応じて動作するように構成されているクライアント局25−3を含む。ある実施形態によると、レガシープロトコルは、高スループット(HT)形式を含む。このようなクライアント局25−3は、本明細書では「レガシークライアント局」と呼ぶ。一部の実施形態によると、WLAN10は、複数のレガシークライアント局を含む。他の実施形態では、WLAN10にはレガシークライアント局を含まない。
【0046】
本開示に係る受信フィルタリング方法の一例をより詳細に説明する前に明確にしておくべく、公知の送信機会(TxOP)形式および公知のアグリゲート・メディア・アクセス・コントロール(MAC)プロトコルデータユニットの形式をそれぞれ、図2Aおよび図2Bを参照しつつ説明する。
【0047】
図2Aをまず参照すると、WLAN10等の通信システムにおけるTxOP50は通常、1のネットワークデバイスが共有通信チャネルへのアクセスを取得する期間に対応する。複数のネットワークデバイスが同時に送信を行わないようにするべく(衝突が発生する可能性があるので)、1のネットワークデバイスは、送信要求(RTS)52を送信して、これに応じて送信準備完了(CTS)54を受信する。例えば、クライアント局25−1がRTSをAP14に送信し、対応するCTSをAP14から受信するまでデータフレームの送信を開始しない。このようにして、別のクライアント局がクライアント局25−1と同時または略同時にRTSをAP14に対して送信すると、AP14は、TxOP50の期間にわたって、1つのクライアント局(例えば、RTSを最初に送信したクライアント局)にのみ通信チャネルへのアクセスを許可する。
【0048】
クライアント局(またはAP)は、CTSを受信すると、1以上のデータフレーム56−1、56−2、56−Lの送信を行う。全てのクライアント局およびAPは、TxOP50の間、通信フレームを見逃さないように入力される通信フレームを監視する。
【0049】
図2Bは、公知のアグリゲートMACプロトコルデータユニット(AMPDU)60を示す図である。AMPDU60は、AMPDUサブフレーム1、2、・・・、Nを含む。一部のケースを説明すると、例えば、MAC層に対応付けられるセグメンテーションおよび再アセンブリの原則(例えば、フレーム長に課される制限)のために、通信デバイスが、特定量のデータを、後に一のAMPDUにアセンブルして1のPHYデータユニットのVHT−AMPDU部分として送信する複数のAMPDUサブフレームにフォーマッティングする必要がある。通信フレームのVHT−AMPDU部分でVHT−AMPDUを送信する方法の一例について、図2Cを参照しつつ後述する。
【0050】
図2Bに図示しているように、各AMPDUサブフレームは、当該AMPDUサブフレームの先頭を示すデリミタフィールド62と、MACヘッダフィールド64と、(MAC)フレーム本体フィールド66と、フィールド64および66のインテグリティを確認するためのフレーム検査シーケンス(FCS)フィールド68とを含む。複数のAMPDUサブフレームを含むAMPDUを生成および処理する公知の方法によると、AMPDUが含む全てのサブフレームは、同一受信機に送信される。
【0051】
ある実施形態によると、図2Bに図示した形式に準拠するAMPDUは、図2Cを参照しつつ後述するデータユニット70(例えば、通信フレーム)を用いて送信する。ある実施形態によると、AP14等のネットワークデバイスは、直交周波数分割多重(OFDM)変調を利用してクライアント局にデータユニット70を送信するように構成されている。ある実施形態によると、データユニット70は、空間多重化を利用して対応するユーザ(例えば、クライアント局)にユーザ固有情報を送信するMU通信フレームである。
【0052】
ある実施形態によると、データユニット70のプリアンブルは、レガシートレーニングフィールド(L−TF)72を含み、L−TF72は、1のレガシーショートトレーニングフィールド(LSTF)および1以上のレガシーロングトレーニングフィールド(L−LTF)を含む。データユニット70はさらに、レガシー信号フィールドL−SIG74を含む。フィールド72および74によって、データユニット70のレガシー部分を形成する。実施形態の少なくとも一部では、フィールド72に含まれるL−STFおよびL−LTFは、L−SIGフィールド74と同様に、IEEE802.11a規格および/またはIEEE802.11n規格等のレガシープロトコルによって仕様を規定している形式に準拠している。L−SIG74の長さサブフィールドおよびレートサブフィールドは、データユニット70のうちレガシー部分の後に来る残余部分の期間を示すように設定されている。このような構成とすることによって、VHTプロトコルに応じて構成されていないクライアント局が、例えば、搬送波感知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)方式を採用するべく、データユニット70の終端を判断することができるようになる。少なくとも一部の実施形態では、フィールド72および74は、ネットワーク(例えば、WLAN10)内で動作している任意の局が少なくともフィールド72および74を処理できるような変調方式を用いて送信される。ある実施形態によると、データユニット70のレガシー部分は、20MHz帯域を占有する。
【0053】
また、ある実施形態によると、データユニット70は、VHT部分を含み、VHT部分は、VHT信号伝達フィールド(VHT−SIGA)76、VHTトレーニングフィールド78(例えば、VHT−STFおよび/またはVHT−LTFを含む)、VHT信号伝達フィールド(VHT−SIGB)80、サービスフィールド82、VHT−AMPDU84、PHYパッド84、および、テイル部分88を含む。空間多重化または別の適切な方法を利用して、受信機固有情報を持つフィールド82−88を並列に複数の受信機に対して送信する。別の実施形態によると、VHT−SIGB80もまた、クライアント固有情報を持っており、空間多重化される。例えば、VHT−SIGA76は、全てのクライアント局に共通する情報(例えば、空間−時間ストリームの割り当て)を含み、VHT−SIGB80は、1のクライアント局に特有の情報(例えば、変調方式およびコーディングレート)を含む。
【0054】
簡単に説明すると、VHTトレーニングフィールド78は、例えば、受信機にMIMOチャネルを正確に推定させるためのトレーニングシーケンスを含む。サービスフィールド82は、一実施形態によると、スクランブラ初期化に用いられる。ある実施形態によると、VHT−AMPDU84の形式は、図2Bを参照しつつ上述したAMPDU60の形式と同様である。各VHT−AMPDU84は1以上の空間ストリームを介して1の特定の受信機に特有の情報を搬送することに留意されたい。各受信機に送信されるVHT−AMPDU84は長さが同じである必要はないので、VHT−AMPDU84の各インスタンスの後にPHYパッド部分86を追加する。場合によっては、PHYパッド部分86の長さはゼロビットである。
【0055】
ある実施形態によると、VHT−SIGA76は、少なくとも一部のケースにおいて、グループ識別情報を含むストリーム指標フィールドを含み、データユニット70がMUモードまたはSUモードで送信されるか否かを示し、データユニット70がMUモードで送信される場合、MUグループと、MUグループに含まれる複数のクライアント局に対する空間ストリームのマッピングとを特定している。ストリーム指標フィールドの形式例については、図4Aから図4Cを参照しつつより詳細に説明する。ある実施形態において、ストリーム指標フィールドおよび当該フィールドに含まれるグループ識別情報がデータユニット70がSUモードで送信される旨を示す場合、データユニット70の送信機は、データユニット70の送信先である1の受信機以外のクライアント局への空間ストリームのマッピングを特定する必要はないと留意されたい。ある実施形態によると、SUモードで送信されているデータユニット70の宛先でない受信機がデータユニット70の送信先が別のネットワークデバイスであるとより早い段階で判断できるように、送信機は、ストリーム指標フィールドのうち空間ストリームマッピングに割り当てられている部分の少なくとも一部を利用して、データユニット70の受信先の識別情報の一部を少なくとも特定する。実施形態によっては、この「少なくとも特定」される「識別情報の一部」は、宛先である受信機のMACアドレス、宛先である受信機のアソシエーション識別情報(AID)等に対応する。このように、VHT−SIGA76に含まれるストリーム指標フィールドの一部、または、データユニット70の別の部分(例えば、VHT−SIGB80)を受信フィルタリングに利用することができる。
【0056】
図4Aから図4Cに図示したストリーム指標フィールドの形式の一例をより分かりやすく説明するべく、通信ネットワークにおけるMUグループ形成方法およびストリーム割り当て方法を以下で簡単に説明する。
【0057】
ある実施形態によると、AP14等のネットワークデバイスは、MUグループ、つまり、少なくとも1個のデータフレームを同時に送信する対象である複数のクライアント局を、データフレームのうち対応する空間ストリーム群で局固有情報を搬送する部分を用いて、定義する。AP14は、MUグループを形成する際に、各クライアント局の機能、各クライアント局に送信すべきデータの種類等のうち1以上を考慮する。ある実施形態によると、AP14は、各グループを構成するクライアント局として最高で4個選択する。各グループに含めるクライアント局の数は、AP14が備える送信アンテナの数によって制限されるのが普通である。
【0058】
続いて、ある実施形態によると、AP14は、例えば、グループにグループ識別子(グループIDまたは単にGID)を割り当てて、グループ定義フィールドを管理通信フレームまたは制御通信フレームに含めることでグループが形成された旨を発表する。ある実施形態によると、AP14は、グループ定義フィールドをチャネルサウンディング通信フレームに含める。さらに、ある実施形態によると、AP14は、複数のグループ定義フィールドと、グループ定義フィールドの数を特定するフィールドとを含む通信フレームを生成する。
【0059】
図3は、グループ定義フィールド100の一例を示す図である。ある実施形態によると、グループ定義フィールド100は、GIDサブフィールド102および4つのアソシエーション識別子(AID)サブフィールド104を含む。他の実施形態によると、グループ定義フィールド100が含むAIDサブフィールドの数を変更する(例えば、2、3、5、6等)。グループ定義フィールド100は、グループIDサブフィールド102が特定するグループ(つまり、「MUグループ」)に割り当てられているMU−MIMOユーザと同数のAIDサブフィールド104を含む。例えば、図3に示すように、AIDサブフィールド104は、第1のAID(AID1)サブフィールド104−1、第2のAID(AID2)サブフィールド104−2、第3のAID(AID3)サブフィールド104−3、および、第4のAID(AID4)サブフィールド104−4を含む。図1に戻って説明すると、一実施形態において、グループ定義フィールド100は、PHY部20によって生成される。別の実施形態によると、AIDサブフィールド104のうち少なくとも1つ、および/または、当該AIDサブフィールド104に含まれる情報は、少なくとも一部分がMAC部18によって生成される。
【0060】
各AIDサブフィールド104は、グループIDサブフィールド162が特定したMUグループにAP14が割り当てたクライアント局25のうち1つのクライアント局25のAIDを含む。各クライアント局25は、グループ定義フィールド160全てを受信して、AIDサブフィールド104のうち1つに含まれている自分のAIDを検出した後、当該クライアント局25が、グループIDサブフィールド102が特定しているMUグループの一員であると判断する。各クライアント局25はさらに、複数のAIDサブフィールド104における他のクライアント局25のAIDと相対的に決まる自分のAIDの配置に基づいて、自分の空間ストリーム数の指標をストリーム指標フィールドで送信する順序を、他のクライアント局25の指標と相対的に、決定する。これについては、簡単に上述しており、図4Aから図4Cを参照しつつより詳細に説明する。グループ定義フィールド100が特定のクライアント局25のAIDを含まない場合、ある実施形態によると、このクライアント局25は、グループIDサブフィールド102が特定しているMUグループの一員ではないと判断して、クライアント局25が自分が属しているMUグループを判断するまで、例えば、同一または他のサウンディングフレーム内の後続のグループ定義フィールドを監視する。通信システムにおいて空間ストリームまたは空間−時間ストリームを指定する方法の例は、関連技術と共に、同時係属中の米国特許出願第12/910,608号(代理人整理番号:MP3415、発明の名称:「WLAN用のストリーム数指標」、以下では、「MP3415出願」と呼ぶ、出願日:2010:10月22日)に記載されている。当該出願の開示内容は全て、参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
図4Aを参照すると、ある実施形態では、2以上のクライアント局を含むMUグループに通信フレームを送信するネットワークデバイスは、ストリーム指標フィールド110を利用する。図4Aが対応するケース例では、ストリーム指標フィールド110は、MU指標サブフィールド112を含む。MU指標サブフィールド112が「MU」に設定されると、当該ストリーム指標フィールド110を含む通信フレームの少なくとも一部分がMUモードで送信されていることを示す。ある実施形態によると、MU指標サブフィールド112は、長さが1ビットである。ストリーム指標フィールド110はさらに、MUグループを指定するGIDサブフィールド114、および、指定されたMUグループに対応付けられているクライアント局に割り当てられている空間ストリームまたは空間−時間ストリームを示す複数の空間ストリームサブフィールドまたは空間−時間ストリームサブフィールド116を含む。一部の実施形態によると、GIDサブフィールド114の所定値は、通信フレームがSUモードで送信されていることを示す。このような一部の実施形態によると、ストリーム指標フィールド110は、MU指標サブフィールド112を含まないか、または、MU指標サブフィールド112のビットを用いて他の情報を搬送する。ある実施形態によると、ストリーム指標フィールド110の受信機は、管理フレームで先に受信したグループ定義フィールドに基づいて、当該受信機に関連するサブフィールド116を決定する。例えば、AID Aを持つ受信機が受信するグループ定義フィールドは、MUグループGを特定しており、対応するAIDサブフィールド群ではAID Aを2番目の位置に挙げている(例えば、図3の形式ではサブフィールド104−2)。MU指標サブフィールド112が「MU」に設定され、GIDサブフィールド114がGに設定されているストリーム指標フィールド110を受信すると、受信機は、サブフィールド116−2をチェックして、当該受信機に割り当てられている空間ストリームまたは空間−時間ストリームを決定する。このような技術については、MP3415出願でより詳細に説明している。
【0062】
ある実施形態によると、各サブフィールド116は、ストリーム数として、0、1、2、3、4、5、6または8を特定するべく長さは3ビットである。別の実施形態によると、ストリーム指標フィールド110は、WLANの特定の実施例でサポートされていない状況を省略することによって、「圧縮」される。例えば、特定の実施形態によると、MU通信フレームを受信する際に利用するストリーム数について各クライアント局に対して4を限界値として設定するので、各サブフィールド116のサイズは2ビットまで小さくしても安全である。別の実施形態によると、クライアント局に対するストリームのマッピングとして許容可能なもの(例えば、4つのストリームを第1のクライアント局に、2つのストリームを第2のクライアント局に、1つのストリームを第3および第4のクライアント局それぞれにマッピング)はそれぞれ、ルックアップテーブルに列挙している。このため、複数のサブフィールド116は、ルックアップテーブルに対するインデックスを含む1つのサブフィールドに統合することができる。ストリーム指標フィールドのこのような形式については、本明細書では「圧縮形式」と呼ぶ。
【0063】
以下で図4Aを参照しつつ説明すると、AP14等のネットワークデバイスは、SUモードで1の特定のクライアント局に通信フレームを送信し、ストリーム指標フィールド120を用いて受信フィルタリング情報を受信機に供給する。ある実施形態によると、ストリーム指標フィールド120は、SUモードでは1以上のサブフィールドの利用方法が異なることを除き、上述したストリーム指標フィールド110と同じ形式である。したがって、ある実施形態によると、ネットワークデバイスは、ストリーム指標フィールド110または120を含む少なくとも一部分がSUモードでもMUモードでも同じになる通信フレームの形式を利用する。例えば、ある実施形態によると、ストリーム指標フィールド120は、PHYプリアンブルのVHT−SIGA部分に含められる。
【0064】
図4Bに示す実施形態では、ストリーム指標フィールド120のMU指標サブフィールド122が「SU」に設定されると、当該ストリーム指標フィールド120を含む通信フレームがSUモードで送信されている旨を示す。空間ストリーム数サブフィールドまたは空間−時間ストリーム数サブフィールド126−1は、当該通信フレームの1の受信機に割り当てられている空間ストリームまたは空間−時間ストリームを指定する。ある実施形態によると、ストリーム指標フィールド120の残りのサブフィールドの一部または全てを用いて、受信フィルタリング情報を提供する。例えば、一実施形態によると、フィールド124、126−2、126−3および126−4の一部または全ては、通信フレームの指定された受信機のMACアドレスの最下位ビット(LSB)または受信機のMACアドレスのアドレスビットの一部または全てから生成された別の指標(他の受信機の指標が同様で重複を避けるため)を特定している。さらに別の実施形態によると、これらのフィールドの一部または全てでは、通信フレームの指定された受信機のAIDまたは部分AIDを特定している。さらに別の実施形態では、これらのフィールドの一部または全てでは、宛先である受信機に固有の他の情報を特定している。
【0065】
これらの実施形態では、クライアント局は、ストリーム指標フィールド120を受信して、MU指標サブフィールド122をチェックして通信フレームがSUモードで送信されていると判断して、サブフィールド122および126−1以外のサブフィールドに基づいて当該クライアント局が通信フレームの指定された受信機であるか否かを判断する。ある実施形態によると、クライアント局は、通信フレームの指定された受信機が当該クライアント局でないと判断することに応じて、通信フレームの処理を中止して、処理リソースおよび/または電力を節約するという利点を持つ。それ以外の場合には、クライアント局は通信フレームの処理を継続して行う。
【0066】
図4Cは、ストリーム指標フィールド130を示す図である。ストリーム指標フィールド130は、ストリーム指標フィールド130内の他の位置のビットが受信フィルタリングに用いられることを除き、概してストリーム指標フィールド120と同様である。この実施形態例では、フィールド136−1から136−4は、図4Aの形式では空間ストリームまたは空間−時間ストリームを特定するために用いられているが、受信フィルタリング情報を搬送するために用いられる。
【0067】
一般的に、MUモードおよびSUモードで利用されるストリーム指標フィールドは、送信側のデバイスが通信フレームがMUモードまたはSUモードのいずれで送信されているのかを特定できるように、さらに、一例では各クライアント局に対するストリームのマッピング、および、別の例では受信フィルタリング情報を特定できるように任意の適切な方法でフォーマッティングされ得る。このようにして、送信モードがMUモードおよびSUモードのいずれにおいても、同じフィールド(または、少なくとも、通信フレーム内の同位置にある同サイズのフィールド)を用いることができる。また、一部の実施形態によると、ネットワークデバイスは、ストリーム指標フィールドの圧縮形式を利用する。このような一実施形態によると、例えば、非圧縮方式に比べて、受信フィルタリングに用いられるビット数が少なくなる。
【0068】
一部の実施形態によると、ネットワークデバイスは、上述した方法を利用して高度な省電力対策を実施する。例えば、一実施形態によると、APまたはクライアント局は、グループ定義フィールド100を用いて、多トラフィックモード(例えば、大型ファイルのダウンロード)で動作するクライアント局群を形成する。そして、APまたはクライアント局は、MUモードでは形式110、SUモードでは形式120に準拠したストリーム指標フィールドを利用して、例えば、現時点において多トラフィックモードで動作していない他のクライアント局による消費電力を効率よく制御する。
【0069】
続いて、図5Aから図11を参照しつつ他の受信フィルタリング方法を説明する。
【0070】
図5Aを参照して説明すると、公知のRTSフレーム150は、一部の通信システムにおいて、TxOPを確保しておくために用いられる。RTSフレーム150は、フレーム制御フィールド152、長さフィールド154、受信機アドレス156、宛先アドレス158、および、FCS160を含む。図2Aを参照しつつ上述したように、ネットワークデバイスは、1以上の通信フレームの1以上の受信デバイスに対する送信にTxOPを割り当てる。ある実施形態によると、公知のRTSフレーム150は、レガシープロトコルである802.11プロトコルが定義した形式に準拠する。
【0071】
ネットワークデバイスの動作を効率化するべく(例えば、電力および/または他のリソースを節約するべく)、本開示のある実施形態によると、RTSフレーム170は、排他的利用指標172を含む。排他的利用指標172は、例えば、当該RTSフレーム170が対応するNAV(ネットワーク割り当てベクトル)期間(例えば、TxOP)が、受信機アドレスフィールド178で特定されているデバイス、または、別のケースでは、上述したストリーム指標フィールドを用いてPHYプリアンブルで特定されているグループに対する情報の送信用のみに確保されているか否かを示す。ある実施形態によると、排他的利用指標172に対応付けられているNAV期間の長さは、長さフィールド176で示す。また、ある実施形態によると、排他的利用指標172は、FCSフレーム制御フィールド174に含まれている1ビットのフラグとして実現される。しかし、他の実施形態によると、排他的利用指標172は、例えば、PHYプリアンブル、PHYヘッダ、MACヘッダ等内の別の適切な位置に含まれている。
【0072】
例を挙げると、ネットワークデバイスは、排他的利用指標172が「真」に設定されているRTS170を受信して、RTS170に対応するCTS通信フレームを検出することに応じて(例えば、図2Aを参照のこと)、対応するTxOP(例えば、長さはフィールド176で特定されている)をフィールド178で特定されている受信機への排他的送信へ割り当てることにRTS170の送信機が成功したと判断する。ある実施形態によると、当該ネットワークデバイスは、フィールド178で特定されている受信機が当該ネットワークデバイスでない場合、RTS170に対応付けられているTxOPの全期間にわたって入力される通信フレームの処理が不要であると判断する。ネットワークデバイスはこの後、実施形態によっては、例えば、通信回路またはデバイス全体をオフに制御する。しかし、排他的利用指標172が「偽」に設定されている場合、ネットワークデバイスは通常、TxOPにおいて送信されている入力通信フレームをそれぞれチェックして、ネットワークデバイスが当該通信フレームの指定された受信機であるか否かを確認する。
【0073】
以下では図6を参照しつつ説明すると、別の実施形態では、図5Aに示す公知の形式に準拠したRTSが、排他的利用指標を含む制御ラッパフレーム190に「ラップ」されている。ある実施形態によると、制御ラッパフレーム190は、PHYプリアンブルおよびヘッダ部分192、フレーム制御フィールド194、長さフィールド196、アドレスフィールド198、搬送フレーム制御フィールド200、HT/VHT制御フィールド202、RTSを含む搬送フレーム部分204、および、FCS206を含む。さまざまな実施形態によると、排他的利用指標は、フィールド192、194、200または202のうち1以上のフィールドに含まれる。例えば、ある実施形態によると、1ビットのフラグとして実現される排他的利用指標は、MACヘッダ内のVHT制御フィールドに含まれている。また、特定の実施形態によると、制御ラッパフレーム190のVHT制御フィールドはさらに、「ラップ」されたRTSに対応付けられているTxOPが確保されているMUグループの指標を含む。上述した実施形態と同様に、制御ラッパフレーム190は、1以上の前段デバイスによる排他的利用にTxOPを割り当てるために用いることが出来るので、他のデバイスは高効率および高精度で受信フィルタリングを実行することができる。
【0074】
図7Aは、例えば、図6の制御ラッパフレーム190に含まれる排他的利用指標を持つHT−VHT制御フィールド220の一例を示す図である。HT/VHT制御フィールド220は通常、フィールド220の1以上の保留ビットまたはフィールド220の「無用」ビット(例えば、HT局について意味のある情報を持つが、VHT局について意味のある情報を持たないビット)が排他的利用指標222Aまたは222Bとして用いられていることを除き、IEEE802.11n規格が仕様を規定しているHT制御フィールドと同様である。
【0075】
図7Bに示す別の実施形態では、HT/VHT制御フィールド230は、対応するTxOPが割り当てられているMUグループを特定するグループ識別子を含む。本実施形態においてグループ識別子は、フィールド232および234の間で分割され、グループ識別子の最上位ビット(MSB)はフィールド232に格納され、グループ識別子の最下位ビット(LSB)はフィールド234に格納される。また、ある実施形態によると、制御ラッパフレームは、排他的利用指標およびグループ識別子の両方を含む。
【0076】
一部の実施形態によると、CTSフレームは、対応するRTSフレームに含まれている排他的利用指標に代えて、または、当該排他的利用指標に加えて、排他的利用指標を含む。図8Aは、公知の形式に準拠しているCTS250を示す。CTS250は、フレーム制御フィールド252、長さフィールド254、受信機アドレスフィールド256、および、FCS258を含む。一方、ある実施形態によると、図8Bに図示するCTSフレーム260は、排他的利用指標264を含むフレーム制御フィールド262を含む。また、当該実施形態によると、CTSフレーム250または260は、上述したRTSフレームと同様の制御ラッパフレームにラップすることができる。
【0077】
より一般的には、上述した方法と同一または同様の方法を用いて、排他的NAV割当メカニズムを実現する。さまざまな実施形態において、特定のNAV期間は、SUモードまたはMUモードでの送信/応答やり取り、このような送信/応答やり取りを2回以上含むシーケンス、TxOP期間、PSMP期間等に対応する。実施形態によっては、ネットワークデバイスは、MACヘッダ、デリミタ(図2Bに示すデリミタ62等)、サービスフィールド(図2Cのサービスフィールド82等)、PHYプリアンブル等において、1の特定のネットワークデバイスまたは特定のネットワークデバイス群に対するデータの送信についてNAV期間の長さを特定する。一部の実施形態によると、ネットワークデバイスは、通信フレームのうち、NAV期間を特定する上記の部分または他の部分において、NAV期間の排他的利用を通知する。
【0078】
別の実施形態によると、割り当てられたNAV期間の排他的利用は、NAV期間の長さを特定している通信フレームを受信するネットワークデバイスによって判断される。例えば、一実施形態によると、ネットワークデバイスは、NAV割り当てを特定している通信フレームを受信することに応じて、NAV期間についての排他的利用指標を含む確認応答フレーム(ACK)を生成する。そして、このような一実施形態では、ACKの送信機が排他的に利用するようにNAV期間を確保する。別の実施形態によると、ネットワークデバイスは、NAV割り当てを含む通信フレームを受信して、排他的利用指標と、NAV期間が割り当てられるMUグループのGIDとで応答する。このような実施形態の一部または全てでは、クライアント局は、例えば、一の特定の受信機または当該クライアント局を含まない受信機群が排他的に利用するべく特定のNAV期間を確保している旨を示す通信フレームを受信して、完全または部分的に(例えば、RF回路を一時的にディセーブル)オフになり、電力を節約する。
【0079】
続いて、通信フレームの宛先である受信機を特定する際の「偽の肯定回答」および「偽の否定回答」を回避するための受信フィルタリング技術を考える。具体的には、特定のケースでは、ネットワークデバイスは、自身を宛先としない通信フレームを、自身を宛先とする通信フレームと間違えて特定する。別のケースでは、ネットワークデバイスは、自身を宛先とする通信フレームを、自身を宛先としない通信フレームと特定する。以下でより詳細に説明するが、処理済の受信機の識別情報が正しいか否かを検証すると、通信フレーム全て、または、関連情報(例えば、CRC、パリティ)の前の通信フレームの大部分を処理する必要がある場合がある。
【0080】
図9Aを参照して説明すると、ある実施形態では、サービスフィールド300が検証ビット(例えば、巡回冗長検査、パリティ)302を含むので、受信側のデバイスは、同様にサービスフィールド300に含まれているスクランブラシード304が正しいか否か確認することができる。一部の実施形態によると、検証ビット302はさらに、スクランブラシード304の前にある他のフィールドまたはサブフィールド、例えば、VHT−SIGB、L−SIG等が正しいか否かをチェックするためにも用いられる。図2Cに戻って、例えば、サービスフィールド82は、少なくとも一部の実施形態において、VHT−AMPDU84を処理するために必要なスクランブラシードを含む。このため、サービスフィールド82が誤った情報を含んでいれば、AMPDU84のサブフレームはいずれも正しく処理することが出来ない。ある実施形態によると、送信側のデバイスは、サービスフィールド82として検証ビット302を含むサービスフィールド300を利用するので、受信側のデバイスはサービスフィールド300全体を受信すると即座にスクランブラシードが正しいか否かをチェックすることが出来る。受信側のデバイスは、サービスフィールド300に含まれているスクランブラシードが誤りであると判断すると、AMPDU84を処理しないので、電力等のリソースが節約される。
【0081】
図9Bに示す別の実施形態によると、ある実施形態において、サービスフィールド310は、第1のAMPDUサブフレームのデリミタ314内のCRC指標312によってチェックされる。この実施形態では、受信側のデバイスは、サービスフィールド310が正しいか否かチェックする前にサービスフィールド310に加えてデリミタ314を処理する。また、一部の実施形態において、CRC指標312はさらに、サービスフィールド310の前にある他のフィールドまたはサブフィールドが正しいか否かをチェックするためにも用いられる。
【0082】
図9Cを参照すると、この実施形態において、サービスフィールド330は、第1のAMPDUサブフレームのFCS332によってチェックされる。このため、受信側のデバイスはこの場合、サービスフィールド330が正しいか否かチェックする前に、サービスフィールド330に加えて第1のAMPDUサブフレームを処理する。別の実施形態によると、サービスフィールド330は、AMPDUフィールド全体のFCSによって保護されている。また、一部の実施形態によると、FCS332はさらに、サービスフィールド330の前の他のフィールドまたはサブフィールドが正しいか否かをチェックするためにも用いられる。
【0083】
別の実施形態によると、PHYプリアンブルのVHT−SIG部分340は、スクランブラシード342と、スクランブラシード342を含むVHT−SIG部分340が正しいか否かを確認するためのCRCビット344とを含む。この実施形態によると、CRCが正しいか否かは、比較的早い段階で検出することができ、エラーを検出すると、受信側のデバイスは通信フレームの残りの部分を処理する必要がなくなる。また、一部の実施形態によると、CRCビット344はさらに、VHT−SIG部分340の前の他のフィールドまたはサブフィールドが正しいか否かをチェックするために用いられる。
【0084】
一部の実施形態によると、図10Aに示すように、PHYサービスデータユニット(PSDU)ヘッダ350を生成して、通信フレーム354内の、サービスフィールド352の後で第1のAMPDUサブフレームの前に含める。PSDUヘッダ350の形式の例を、図10Bに示す。ある実施形態によると、PSDUヘッダ350は、長さフィールド360、NAV期間フィールド362、宛先デバイスまたは宛先グループの識別子364、排他的利用指標366、MACヘッダ368、および、CRCフィールド370を含む。しかし、他の実施形態によると、PSDUヘッダは、PSDUヘッダ350の複数のフィールドのうち一部のみを含む。
【0085】
PSDUヘッダ350を含む通信フレームを受信するネットワークデバイスは、例えば、PSDU長さフィールド360を利用して、有用なデータおよびパッドビットを含む部分の終端を決定する。例えば、ネットワークデバイスは、識別子フィールド364に基づいて当該ネットワークデバイスに送信されるデータをPSDUが全く含まないと判断し、CRCフィールド370を用いてPSDUヘッダ350が正しいか否かを検証し、PSDUヘッダ350が正しく処理されていると判断したことに応じて、PSDU長さフィールド360の値に基づいてスリープ期間(または、ネットワークデバイスが入力データを処理する必要がない期間)を決定する。例えば、ある実施形態によると、PSDU長さフィールド360は、通信フレームに含まれる全AMPDUの長さを特定することによって、通信フレームの受信機は、識別子フィールド364(および、少なくとも一部の実施形態では、対応するCRCフィールド370)を用いてAMPDUの期間にわたって受信側がスリープ状態を維持できるか否かを判断することができる。
【0086】
上述した実施形態のうち一部と同様に、NAV期間フィールド362は、NAV期間の長さを特定し、排他的利用指標366は、識別子フィールド364で特定している1以上のネットワークデバイスに対するデータの送信のみにNAV期間を利用しているか否かを示す。このため、通信フレームの受信機は、受信フィルタリングを適宜実行することができる。
【0087】
ある実施形態によると、CRCフィールド370は、PSDUヘッダ350と、PSDUヘッダ350の直前にあるサービスフィールド352とを対象とする。また、ある実施形態によると、サービスフィールド352およびPSDUヘッダ350は、比較的低い変調モード(例えば、BPSK)を用いて送信される。別の実施形態によると、PSDUヘッダ350はさらに、PSDUヘッダ350の直後に位置する第1のAMPDUサブフレームのデリミタとしても機能する。一方、別の実施形態によると、PSDUヘッダ350は、デリミタおよび特定用途向けMPDUを含む特別なAMPDUサブフレームである。さらに別の実施形態によると、PSDUヘッダ350は、サービスフィールド352の拡張版である。
【0088】
図11を参照しつつ説明すると、MACヘッダ380は、検証ビット382(例えば、CRC、パリティ)を含む。例えば、ある実施形態によると、1以上のCRCビットまたはパリティビットを、MACヘッダ380の終端に含まれているHT/VHT制御フィールドに追加する。ある実施形態によると、ネットワークデバイスは、通信フレームを受信して、検証ビット382を用いてMACヘッダ380(宛先アドレスを含む)が正しいか否かを検証する。一部の実施形態によると、検証ビット382はさらに、MACヘッダ380の前にある他のフィールド、例えば、サービスフィールド、VHT信号フィールドが正しいか否かを検証するために用いられる。このように、ネットワークは確実に、受信フィルタリングを実現することができる(例えば、MACヘッダ380の宛先アドレスが別のデバイスを特定していると判断すると、通信フレームの残りの処理を行わない)。
【0089】
続いて、図12は、上述した方法のうち少なくとも一部を実行して、通信フレームに含める受信フィルタリング情報を生成する送信機400の一例を示す図である。さまざまな実施形態によると、送信機400は、図12に図示した構成要素のうち一部のみを含む。
【0090】
ある実施形態によると、送信機400は、受信フィルタリング生成モジュール401を備える。受信フィルタリング生成モジュール401は、NAV期間の長さを決定するNAV期間制御部402と、特定のNAV期間を1以上の通信フレームを送信するために一の特定のネットワークデバイスまたは一の特定可能なネットワークデバイス群(例えば、特定のGIDに対応付けられているもの)にのみ割り当てるべきか否かを判断するべくNAV期間制御部402に結合されている排他的利用指標生成部404とを有する。また、ある実施形態によると、受信フィルタリング生成モジュール401は、例えば、形式110または120に応じてストリーム指標フィールドを選択的に生成するストリーム指標フィールド制御部406を含む(図4Aおよび図4Bをそれぞれ参照のこと)。
【0091】
さまざまな実施形態によると、受信フィルタリング生成モジュール401は、制御フレーム生成部412、データフレーム生成部414および管理フレーム生成部416のうち1以上を含むフレーム生成モジュール410に結合されている。したがって、実施形態によっては、NAV割り当て情報(例えば、長さ)、排他的利用指標およびストリーム指標フィールドのうち1以上を、制御フレーム、データフレームまたは管理フレームのうち1以上に含める。さらに、ある実施形態によると、フレーム生成モジュール410は、特定の通信フレーム(例えば、RTS、CTS)をラップしてラップされた通信フレームが受信フィルタリング情報を含むようにする制御ラッパフレーム制御部(不図示)を有する。
【0092】
図12を参照しつつ説明を続けると、ある実施形態において、送信機400はさらに、PHYフレーム制御部422およびMACフレーム制御部424を含むフレームフォーマッティングモジュール420を備える。制御部422および424は、PHY層およびMAC層に対応付けられているプリアンブル部分、ヘッダ部分およびペイロード部分をそれぞれ生成して、無線通信チャネルを介して送信するべく通信フレーム430を生成する。
【0093】
図1に戻って、ある実施形態によると、送信機400の構成要素のうち少なくとも一部は、受信フィルタリングTx制御部19に含まれる。例えば、ある実施形態において、受信フィルタリングTx制御部は、受信フィルタリング生成モジュール401を含む。別の実施形態によると、受信フィルタリングTx制御部は、受信フィルタリング生成モジュール401およびフレーム生成モジュール410を含む。また、一部の実施形態によると、MAC部18はさらに、MACフレーム制御部424、および/または、構成要素412−416のうち1以上を含む。一部の実施形態によると、PHY部20は、PHYフレーム制御部422を含む。
【0094】
図13は、適宜、入力される通信フレームを処理して、含まれている受信フィルタリング情報を処理する受信機500の一例を示す図である。ある実施形態によると、受信機500は、PHYプリアンブル処理部522、PHYヘッダ処理部524、MACヘッダ処理部526、VHT AMPDU処理部528、および、PSDUヘッダ処理部530を有する通信フレーム処理部(または、「データユニット処理部」)510を備える。また、ある実施形態によると、VHT AMPDU処理部528は、AMPDUサブフレーム処理部532に結合される。さまざまな実施形態によると、構成要素522−532は、通信フレームの各部分を処理して、受信フィルタリングに関連する情報を受信フィルタリング処理モジュール540に供給する。
【0095】
ある実施形態によると、受信フィルタリング処理モジュール540は、例えば、形式110または120に応じたストリーム指標フィールドを処理するストリーム指標処理部542を有する(図4Aおよび図4Bをそれぞれ参照のこと)。受信フィルタリング処理モジュール540はさらに、割り当てられたNAV期間の長さを決定するNAV期間処理部544と、特定のNAV期間が1以上の通信フレームを送信するために一の特定のネットワークデバイスまたは一の特定可能なネットワークデバイス群(例えば、ある実施形態によると、特定のGIDに対応付けられているもの)にのみ割り当てられているか否かを判断する排他的利用指標処理部546とを含む。
【0096】
ある実施形態によると、フィルタリング処理モジュール540は、スリープ制御部550に結合されている。スリープ制御部550は、構成要素542−546のうち1以上が供給する情報に基づき、受信機500が入力する通信フレームを監視しなくても安全な期間を決定する。図1に戻って、ある実施形態によると、受信機400の構成要素のうち少なくとも一部は、受信フィルタリングRx制御部33に含まれ得る。例えば、ある実施形態によると、受信フィルタリングRx制御部は、受信フィルタリング処理モジュール540を含む。別の実施形態によると、受信フィルタリングRx制御部は、受信フィルタリング処理モジュール540およびスリープ制御部550を含む。さらに、一部の実施形態によると、MAC部28はさらに、1以上の構成要素526−532を含む。一部の実施形態によると、PHY部39は、構成要素522および/または構成要素524を含む。
【0097】
一部の実施形態に係る、送信機400または受信機500で実現される方法の幾つかの例を、図14−17を参照しつつ以下で説明する。
【0098】
図14は、排他的利用指標を含む通信フレームを生成する方法700の一例を示すフローチャートである。ブロック702において、NAV期間(例えば、TxOP、データフレームシーケンス等)の長さを決定する。続いて、ブロック704において、NAV期間を一の特定のネットワークデバイスまたは一の特定可能なネットワークデバイス群に対する送信にのみ割り当てるべきか否かを判断して、ブロック706において、適切な指標(例えば、「排他的利用」、「非排他的利用」)を生成する。ある実施形態によると、方法700は、送信機400で少なくとも一部分を実現する(例えば、構成要素402および404)。
【0099】
図15を参照すると、許容可能なスリープ期間を決定する方法730の一例は、少なくとも一部分が受信機500で実現される(例えば、構成要素544、546および500)。ブロック732において、受信した通信フレームでNAV期間割り当てを検出する。例えば、受信した通信フレームは、図5Bに示したRTSフレーム170等のRTSフレームとして認識される。ブロック734において、割り当てられたNAV期間の長さフィールドを決定する。この例で説明を続けると、RTSフレーム170の長さフィールド176を処理する。続いて、ブロック736において、PHYプリアンブルの別のフィールド、PHYヘッダ、MACヘッダ、または、受信した通信フレーム内の別の箇所をチェックして、NAV期間が割り当てられておりデータフレーム等の通信フレームが一の特定の受信機または一の受信機群にのみ送信されるか否かを判断する。上記の例によると、排他的利用指標172をチェックする。また、ブロック736において、確保されているNAV期間において通信フレームの送信先である1以上の受信機が方法730を実行しているネットワークデバイスを含むか否かを判断する。
【0100】
NAV期間が他のデバイスが排他的に利用するために割り当てられていると判断される場合、ブロック738において、受信機の少なくとも一部分はスリープ状態となる。他の実施形態によると、ブロック738では、受信フィルタリングおよび/または省電力に関する他の判断も行う。NAV期間が他のデバイスが排他的に利用するために割り当てられていないと判断される場合、ブロック740において、受信機は、関連する可能性がある通信フレームが入力されるか否かを監視する。一般的に、排他的に利用されるように確保されていないTxOPでは、任意のタイミングでネットワークデバイスに通信フレームを送信することができる。したがって、ネットワークデバイスは、TxOPにおいて送信される各フレームの少なくとも一部分を処理するために起きている必要がある。
【0101】
図16は、通信フレームのフィールドにおいて、受信機が当該通信フレームを正しく処理できなくなる原因であるエラーを高効率且つ高精度で判断することによって、受信フィルタリングを行う方法760の一例を示すフローチャートである。ブロック762において、通信フレームの「重要」フィールドを検出および処理して、ブロック764において、「保護フィールド」と呼ばれる別のフィールドを用いて重要フィールドのインテグリティ(例えば、正しいか否か)を検証する。さまざまな実施形態によると、重要フィールドは、受信フィルタリング(例えば、通信フレームの宛先を決定して、通信フレームの残りを処理する等)に利用され得る情報を含む。例えば、一実施形態によると、重要フィールドは、サービスフィールドのスクランブラシードサブフィールドであり、対応する保護フィールドは、サービスフィールドまたはデリミタ等の他のフィールドに含まれる一連のCRCビットまたはパリティビットである。別の実施形態例によると、例えば、重要フィールドは、MACヘッダ内の宛先アドレスであり、対応する保護フィールドは、MACヘッダに含まれる一連のCRCビットまたはパリティビットである。さらに別の実施形態によると、重要フィールドは、PSDUヘッダのうちNAV期間割り当て情報、排他的利用指標、部分的または完全なMACヘッダ情報のうち1以上を含む部分であり、対応する保護フィールドは、PSDUヘッダに含まれる一連のCRCビットまたはパリティビットである。
【0102】
ブロック766において、保護フィールドを用いて重要フィールドのインテグリティを検証する。重要フィールドの正当性が確認されると、ブロック768において、通信フレームの残り部分またはその一部分(例えば、VHT−AMPDU)を処理する。重要フィールドの正当性が確認されない場合、ブロック770において、通信フレームの残り部分を省略するので、方法760を実行しているネットワークデバイスは電力および/または他のリソースを節約することができる。
【0103】
ある実施形態によると、方法760は、PHYヘッダ処理部524、MACヘッダ処理部526、および、PSDUヘッダ処理部530のうち1以上によって少なくとも一部分を実行する。
【0104】
図17は、許容可能なスリープ期間を決定する方法800の別の例を示すフローチャートである。ブロック802において、入力通信フレームのPHYプリアンブルを検出する。ブロック804において、ストリーム指標フィールド110または120内に含まれているMU指標フィールド112または122等のMU指標を処理する。ある実施形態によると、当該通信フレームの受信機を含まないネットワークデバイス群に当該通信フレームが送信されている、または、当該通信フレームが受信機以外のデバイスに送信されていると判断される場合、受信機は、当該通信フレームの残りを処理しない(ブロック806)。しかし、当該通信フレームの受信機を含むネットワークデバイス群に当該通信フレームが送信されている、または、当該通信フレームが特に当該受信機に送信されていると判断される場合、受信機は、当該通信フレームの残り部分を処理する(ブロック808)。ある実施形態によると、ブロック804における判断は、MU指標がMUモードを特定している場合にはストリーム指標フィールド110に含まれているGIDを用いて行われ、または、MU指標がSUモードを特定する場合には指標フィールド110に含まれている受信フィルタリング情報を用いて行われる。
【0105】
ある実施形態によると、通信デバイスで実行する方法は、フィールドを含むデータユニットのPHYプリアンブルを受信する段階を備え、フィールドは、(i)データユニットがMU送信に対応付けられているか否かを示す第1のサブフィールドとを含み、第1の形式によると、さらに(ii)複数の受信デバイスが所属しているグループの識別情報を示す第2のサブフィールドと、(iii)当該グループに対応付けられている複数の受信デバイスのそれぞれに割り当てられているストリーム数を特定する第3のサブフィールドとを含み、当該方法はさらに、第1のサブフィールドに基づいてデータユニットがMU送信に対応付けられているか否かを判断する段階と、データユニットがMU送信に対応付けられていないとの判断結果に応じて、通信デバイスがデータユニットを処理すべきか否かを示す指標をフィールドが含む第2の形式に応じてデータユニットを処理する段階とを備える。第2の形式の実施例のうち1つでは、フィールドが受信デバイスの指標を含むので、通信デバイスは、当該指標が通信デバイスの識別情報に対応している場合にはデータユニットが処理されるべきと判断する。このような一実施形態によると、受信デバイスの指標を通知するために用いられるビットは、第1の形式において第2のサブフィールドおよび第3のサブフィールドの部分のうち少なくとも一部が占めるビットに対応する。さらに、第1の形式の実施例のうち1つでは、第2のサブフィールドは4ビットのフィールドであり、第3のサブフィールドは4つの指標を含み、各指標は、複数の受信デバイスのうち対応する1つについてのストリームを特定している。実施形態例によると、各指標は4ビットフィールドである。
【0106】
別の実施形態によると、通信デバイスで実行する方法は、1以上の受信デバイスに複数の通信フレームを送信するための期間を割り当てる段階と、割り当てられた期間において当該1以上の受信デバイスにのみ情報を送信するように示す指標を生成する段階と、当該指標を、無線通信チャネルを介して送信される通信フレームに含める段階とを備える。
【0107】
さらに別の実施形態によると、通信デバイスで実行する方法は、受信したデータユニットの重要フィールドを処理して、重要フィールドを用いて受信したデータユニットを処理する段階と、受信したデータユニットの検証フィールドを処理して、重要フィールドの正当性を確認する段階と、重要フィールドの正当性が確認されない場合、受信したデータユニットを処理しない段階とを備える。別の実施形態によると、通信デバイスで実行する方法が、受信したデータユニットの重要フィールドを処理して、受信したデータユニットを重要フィールドを用いてフィルタリングする段階と、受信したデータユニットの検証フィールドを処理して、重要フィールドの正当性を確認する段階と、重要フィールドの正当性が確認された場合に、受信したデータユニットを処理する必要があるか否かを判断する段階とを備える。
【0108】
上述したさまざまなブロック、処理および方法のうち少なくとも一部は、ハードウェア、ファームウェア命令を実行するプロセッサ、ソフトウェア命令を実行するプロセッサ、または、これらの任意の組み合わせを用いて実現され得る。
【0109】
ソフトウェア命令またはファームウェア命令を実行しているプロセッサを用いて実行される場合、ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、磁気ディスク、光ディスク、または、その他の格納媒体等の任意のコンピュータ可読メモリ、RAMまたはROMまたはフラッシュメモリ、プロセッサ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ等に格納されるとしてよい。同様に、ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、任意の公知または所望の配信方法によって、ユーザまたはシステムに配信されるとしてよい。例えば、コンピュータ可読ディスクまたは他の輸送可能なコンピュータ格納機構に格納して配信するか、または、通信媒体を介して配信されるとしてよい。通信媒体は通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータを、搬送波またはその他の輸送機構等の変調データ信号で具現化したものである。「変調データ信号」という用語は、特性のうち1以上を信号に情報を符号化するように設定または変更された信号を意味する。通信媒体は、一例として挙げると、これらに限定されないが、有線ネットワークまたは直接有線接続等の有線媒体、および、音波、無線周波数、赤外線等の無線媒体を含む。このように、ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、電話線、DSLライン、ケーブルテレビライン、光ファイバライン、無線通信チャネル、インターネット等の通信チャネルを介してユーザまたはシステムに配信されるとしてよい。(上記の通信チャネルの例は、輸送可能な格納媒体によってソフトウェアを提供することと同じ、または、置き換え可能であると見なされる)。ソフトウェア命令またはファームウェア命令は、プロセッサによって実行されると、当該プロセッサにさまざまな処理を実行させる機械可読命令を含むとしてよい。
【0110】
ハードウェアで実現される場合、ハードウェアは、ディスクリート素子、集積回路、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等のうち1以上を備えるとしてよい。
【0111】
数多くのさまざまな実施形態を詳細に上述してきたが、本特許の範囲は請求項に記載した文言によって定義されるものと理解されたい。詳細な説明は、例示に過ぎないと解釈されるべきであり、不可能でなければ現実的でないといえるので、実施可能な実施形態を全て網羅して説明したものではない。現在の技術水準または本開示の出願日以降に開発される技術を用いて、数多くの代替実施形態を実行することが可能である。これらの代替案も請求項の範囲に含まれるものである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17