【文献】
TS 36.304 Rapporteur (Nokia Corporation),Editorial corrections to 36.304,GPP TSG-RAN2 Meeting #62 R2-082830,2008年 5月 5日
【文献】
3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;User Equipment,3GPP TS 25.304 V8.2.0 (2008-05),3GPP,2008年 5月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、UEがE−UTRAカバレッジの下で該UEの限定サービスモードで動作しているときに、該UEから緊急呼を発することができることを確実にする代替的な方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施の形態では、これは、UEが、該UEの限定サービスモードにあるときにセルに登録しているとき、音声呼サービスを提供することができるセルに登録することを確実にすることによって達成される。UEは、これをセルによってブロードキャストされたシステム情報内に存在する情報から推測することもできるし、セルのブロードキャスト情報内に、該セルが緊急呼サービスを提供することができるか否かを特定する新たなパラメータを含めるようにセルを構成することもできる。
【0008】
1つの態様によれば、本発明は、通信装置であって、セルから送信されるシステム情報を受信する受信回路と、通信装置が音声サービスをサポートし、システム情報が緊急呼をサポートしないことを示す場合に、該セル以外のセルを選択するためのセル選択プロセスを実行するコントローラーと、を備える、通信装置を提供する。
【0009】
別の態様によれば、本発明は、通信装置であって、受入可能なセルを特定する手段と、セルによってサポートされている無線アクセス技術、すなわちRATを確定する手段と、確定されたRATが、セルが回路交換(CS)緊急呼サービスを提供することができることを示す場合、該セルを選択する手段と、確定されたRATが、セルがCS緊急呼サービスもパケット交換(PS)緊急呼サービスも提供することができないことを示す場合、該セルを拒否する手段とを備える、通信装置を提供する。
【0010】
別の態様によれば、本発明は、移動通信装置であって、受入可能なセルを特定する手段と、該受入可能なセルが、別のセルへの装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができるか否かを確定する手段と、受入可能なセルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができない場合、該セルを拒否する手段と、該セルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができる場合、該セルを選択する手段とを備える、移動通信装置を提供する。
【0011】
受入可能なセルの特定は、利用可能な周波数の走査を含んでもよく、又は以前の走査情報の使用を含んでもよい。
【0012】
受入可能なセルが、別のセルへの装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができるか否かの確定は、受入可能なセルによってサポートされている無線アクセス技術を確定することを含むことができる。セルの無線アクセス技術がE−UTRAである場合、確定する手段は、セルによって出力されるセルシステム情報を取得することができ、該セルシステム情報を処理して、該セルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを実行することができるか否かを確定することができる。この処理は、リダイレクトなしで緊急呼サービスが利用可能であるか否かを示す、セルのパラメータの値を特定することを含むことができる。セルの無線アクセス技術がE−UTRAでない場合、確定する手段は、セルが緊急呼サービスを提供可能であると推測することができる。
【0013】
セルが複数の公衆地上移動通信網(PLMN)によって使用される場合、セルシステム情報は、各PLMNについて該PLMNが緊急呼サービスを提供するか否かを示すパラメータを含むことができ、選択する手段は、リダイレクトなしで緊急呼サービスを提供するPLMNに移動電話を登録することができる。
【0014】
セルシステム情報内の情報は、セルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを実行することができるか否かを間接的に特定することができる。例えば、パラメーターは、セルがVoIPサービスをサポートすることができるか否かを特定することができ、サポートする場合、確定する手段は、セルがVoIPサービスをサポートすることができるならば、該セルが、別のセルへの装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができると推測することができる。代替的に、パラメーターは、セルがCSフォールバックをサポートすることができるか否かを特定することができる。サポートすることができる場合、確定する手段は、セルが、別のセルへの装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができないと推測することができる。セルがCSフォールバックをサポートすることができない場合、確定する手段は、緊急呼サービスがサポートされている場合があると推測することができる(ただし、これを確定するにはシステム情報におけるさらなる情報が必要である場合がある)。
【0015】
移動通信装置の上記の動作は、装置が限定サービス動作モードに入ると実行することができる。そのような限定サービス動作モードは、装置がオンに切り換えられるとき、SIMが利用可能でない場合、ネットワークへの装置の登録が拒否されたとき、又は適切なセルが見つからなかったときに発生する場合がある。
【0016】
1つの態様によれば、本発明は、通信装置で実施される方法であって、セルから送信されるシステム情報を受信するステップと、通信装置が音声サービスをサポートし、前記システム情報が緊急呼をサポートしないことを示す場合に、該セル以外のセルを選択するためのセル選択プロセスを実行するステップと、を含む、通信方法を提供する。
【0017】
別の態様によれば、本発明は、移動通信装置によって実行される方法であって、受入可能なセルを特定すること、受入可能なセルが、別のセルへの装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができるか否かを確定すること、上記確定するステップが、受入可能なセルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができないと確定する場合、該セルを拒否すること、上記確定するステップが、セルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができると確定する場合、該セルを選択することを含む、方法も提供する。
【0018】
好ましい実施の形態では、E−UTRA通信ノードは、上述したセル選択手順をサポートするようになっている。これは、通信ノードのセルが、別のセルへの移動通信装置のリダイレクトなしで、登録された移動通信装置に緊急サービスを提供するか否かを特定する少なくとも1つのパラメーターを、E−UTRA通信ノードが(例えばセルのブロードキャストチャネル上で)出力することによって行われる。この情報によって、移動通信装置は、より容易に上述した確定を行うことが可能になる。1つの実施の形態では、複数の公衆地上移動ネットワーク(PLMN)がセルを共有する場合、通信ノードは、各PLMNに関連付けられる、該PLMNがリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができるか否かを特定するパラメーターを出力することができる。
【0019】
本発明は、プログラム可能なコンピューター装置を、上記の移動装置又は上記のE−UTRA通信ノードとして構成させるためのコンピューター実施可能命令を含むコンピューター実施可能命令製品も提供する。該製品は、コンピューター可読媒体、又は命令を搬送する信号を含むことができる。
【0020】
本発明のこれらの態様及び様々な他の態様は、添付の図面を参照して例示としてのみ説明される実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための形態】
【0022】
概観
図1は、移動電話3と、3つの無線アクセスネットワーク5−1、5−2、及び5−3と、対応するコアネットワーク7−1、7−2、及び7−3とを有する移動(セルラー)通信システム1の一部を概略的に示している。無線アクセスネットワーク5のそれぞれは、それぞれのセル内の移動電話3と通信するように動作する。該セルは
図1においてそれぞれC
1、C
2、及びC
3とラベル付けされた破線の円によって示されている。示される図において、移動電話3は、全てのセルの範囲内にあり、したがって、3つの無線アクセスネットワーク5のうちの任意のものに登録することができ、選択された無線アクセスネットワーク5、該無線アクセスネットワークの関連付けられるコアネットワーク7、及び電話ネットワーク9を介して、他のユーザー(図示せず)と通信することが可能である。この実施形態では、無線アクセスネットワーク5−1及び5−2はE−UTRAアクセスネットワークであり、無線アクセスネットワーク5−3はGSMアクセスネットワークである。移動電話3がLTEに準拠する場合、該移動電話は、通常E−UTRA無線アクセスネットワーク5−1又は5−2に登録する。しかしながら、下記でより詳細に説明するように、この実施形態では、これは移動電話3のサービス状態、並びにE−UTRAコアネットワーク7−1及び7−2の音声呼能力に依拠する。
【0023】
3GPP標準規格によれば、緊急呼は、ネットワーク内で優先的に確立される音声呼であり、以下の任意の時点において利用可能でなくてはならない。
1)UE(例えば移動電話3)が公衆地上移動ネットワーク(PLMN)に首尾よくアタッチしているとき。この場合、UEは、「適切な」セルにとどまり、通常サービスでネットワークに登録される。
2)UEがPLMNに依然としてアタッチしていないとき、アタッチ手順が拒否されたとき、又は(U)SIMが利用可能でないとき。この場合、UEは「受入可能な」セルにとどまり、限定サービスで登録される。この状態では、緊急呼のみが権限を有する。
【0024】
本実施形態は、上記で論考した第2のシナリオに関し、移動電話3が音声呼サービスを提供することができるセルにのみ登録するように、移動電話3が登録すべきセルを選択するときに該移動電話によって実行されるセル選択手順を変更することを提案する。
【0025】
無線アクセスネットワーク及びコアネットワーク
各無線アクセスネットワーク5は、それぞれが異なるサービスを移動電話3に提供する複数の異なるセルを操作することができるが、この実施形態では、各無線アクセスネットワーク5が単一のセルを操作すると想定される。また、E−UTRAコアネットワーク7−1は音声呼サービスを提供せず、E−UTRAコアネットワーク7−2及びGSMコアネットワーク7−3は音声呼サービスを提供すると想定される。
図2は、この実施形態において使用される無線アクセスネットワーク5−2及びコアネットワーク7−2の主要構成要素を示すブロック図である。図示されるように、無線アクセスネットワーク5−2は、1つ又は複数のアンテナ22を介して移動電話3に対し信号を送受信するように動作可能であると共に、コアネットワークインターフェース23を介してコアネットワーク7−2に対して信号を送受信するように動作可能な送受信機回路21を備える。無線アクセスネットワーク5−2は、無線アクセスネットワーク5−2の動作を、メモリ内に記憶されているソフトウェアに従って操作するコントローラも含むが、これらは単純にするために示されていない。
【0026】
コアネットワーク7−2は、コアネットワーク7−2の動作を制御すると共にRANインターフェース27を介して無線アクセスネットワーク5−2に対してデータを送受信するように動作可能であると共に、電話ネットワークインターフェース28を介して電話ネットワーク9に対してデータを送受信するように動作可能であるコントローラー25を備える。図示されるように、コントローラー25は、コアネットワーク7−2の動作を、メモリ29内に記憶されているソフトウェアに従って制御する。ソフトウェアは、中でも、オペレーティングシステム31と、登録モジュール33と、VoIPモジュール34とを含む。登録モジュール33は、無線アクセスネットワーク5−2に登録された移動電話3及び該移動電話のサービス状態(例えば、通常サービス又は限定サービス)の記録を維持し、VoIPモジュール34は、登録された移動電話3に音声呼サービスを提供する。コアネットワーク7−1は、VoIPモジュール34を有せず、したがって音声呼サービスを提供することができないという点を除いてコアネットワーク7−2と同様である。
【0027】
移動電話
図3は、
図1に示す移動電話3の主要構成要素を概略的に示している。図示されるように、移動電話3は、1つ又は複数のアンテナ73を介して、選択された無線アクセスネットワーク5に対して信号を送受信するように動作可能な送受信機回路71を備える。図示されるように、移動電話3は、該移動電話3の動作を制御すると共に、送受信機回路71、並びにスピーカー77、マイクロフォン79、ディスプレイ81、及びキーパッド83に接続されるコントローラー75も備える。コントローラー75はメモリ85内に記憶されているソフトウェアモジュールに従って動作する。図示されるように、これらのソフトウェアモジュールは、中でも、オペレーティングシステム87と、セル選択モジュール89と、緊急呼モジュール91とを含む。セル選択モジュール89は、移動電話3が登録すべき無線アクセスネットワーク5を選択しているときにセル選択プロセス(下記でより詳細に説明する)を制御するように動作し、緊急呼モジュール91は、移動電話3のユーザーが緊急音声呼を要求すると共に発することを可能にするように動作する。
【0028】
上記の説明では、コアネットワーク7及び移動電話3の双方を、理解を容易にするために、様々な別個のソフトウェアモジュールを有するものとして説明した。これらのソフトウェアモジュールは、このように、例えば既存のシステムが本発明を実施するために変更された、特定の用途で提供されてもよいが、他の用途、例えば本発明による特徴を踏まえて最初から設計されたシステムにおいて、これらのモジュールをオペレーティングシステム又はコード全体に組み込んでもよく、したがってこれらのモジュールは別個のエンティティとして識別可能でない場合がある。
【0029】
セル選択
現在の3GPP標準規格文書によれば、移動電話3は、移動電話3がオンにされたとき、(U)SIMが利用可能でない場合、登録が拒否されたとき、及び「適切な」セルが見つからなかったとき、「任意のセル選択」を実行しなくてはならない。この任意のセル選択手順は、移動電話3が、セルのPLMNアイデンティティとは無関係に、該移動電話が「受入可能な」セルを特定すると共に該セルにとどまる機能に従って、E−UTRAN、UTRAN、及びGSMの周波数帯域内の全てのRFチャネルを走査することを伴う。この実施形態は変更を提案し、該変更において、セル選択プロセスは、移動電話3が緊急呼サービスを提供しないセルにとどまらないように、該移動電話3が、見つかった受入可能セルが(リダイレクトなしで)緊急呼サービスを提供することができるか否かを確定することを要求する。このプロセスは、
図4及び
図5に示され、セル選択モジュール89によって制御される。
【0030】
図4は、移動電話3がオンにされたとき、(U)SIMが利用可能でない場合、登録が拒否されたとき、又は適切なセルが見つからなかったとき(遷移1)の移動電話3の動作を示す状態遷移図である。図示されるように、移動電話3はステップs1に入り、ここで移動電話3は、任意の「受入可能な」セル(すなわち、移動電話3がとどまって限定サービスを得ることができるセル)を見つけるために全てのRFチャネルにわたって走査することによって、「任意のセル選択」プロセスを実行する。該セルに関連付けられるPLMNに関わらず、少なくとも1つの受入可能なセルが見つかった場合、移動電話はステップs3に遷移する(遷移2)。ここで移動電話3は、見つかったセルが緊急呼サービスを提供するか否かを(直接的又は関接的に)確定する。提供しない場合(
図1に示すセルC
1と同様)、受入可能なセルは拒否され、移動電話3は、ステップs1に戻るように遷移する(遷移4)。ここで移動電話3は別の受入可能なセルを選択する。緊急呼サービスを提供する受入可能なセル(
図1のセルC
2又はセルC
3等)が見つかると、移動電話はステップs3からステップs5に遷移し(遷移3)、ここで移動電話3は、セルに関連付けられる公衆地上移動ネットワーク(PLMN)に限定サービスで登録し、このセルにアイドルモードでとどまる。
【0031】
ユーザーが緊急呼を要求する場合、移動電話3は現在のアイドルモードを出て、ステップs7に入る。ここで、移動電話3は、緊急呼モジュール91を使用して緊急呼を発することができる、該移動電話の接続モードに入る。呼を発したか、又はユーザーがアクションをキャンセルする場合、移動電話3は「接続モードを出るときのセル選択」処理ステップs9に入る。ここで、移動電話3は最初に(以前のRF走査の結果から)以前の受入可能なセル又は代替的な受入可能なセルを見つけようと試みる。受入可能なセルが見つからない場合、処理はステップs1に戻る。ここで受入可能なセルを見つけるためのフルRFスキャンが再び行われる。ステップs9において受入可能なセルが見つかった場合、移動電話3は処理ステップs3に戻るように遷移し(遷移5)、ここで該移動電話は見つかった受入可能なセルが緊急呼サービスを提供するか否かを確定する。
【0032】
ステップs5において、移動電話3は、該移動電話のアイドルモードにあるとき、ステップs11のセル再選択プロセスに入るようにトリガーされる場合がある。これは、例えば周期的に、又は現在のセルの信号電力の強さが十分でない場合にトリガーされ得る。セル再選択プロセスは、「任意のセル選択プロセス」(s1)が前回実行されたときに取得されたセルデータから別の受入可能なセルを探すことを開始することができる。受入可能なセルが見つからなかった場合、処理はステップs1に戻り、ここで利用可能なRFチャネルのフルスキャンが再び実行される。受入可能なセルが見つかった場合、移動電話3はステップ3に遷移し(遷移6)、ここで移動電話3は、見つかった受入可能なセルが緊急呼サービスを提供することができるか否かを確定する。
【0033】
図5は、
図4に示すステップs3において移動電話3によって実行される処理ステップを示している。上述したように、ステップs3は、受入可能なセルが見つかったとき、遷移2、5、又は6から開始する。ステップs15において、移動電話3は、見つかった受入可能なセルによってサポートされている無線アクセス技術(RAT)を確定する。RATがE−UTRAである場合、処理はステップs17に進む。ここで、移動電話3はセルのブロードキャスト制御チャネル(BCCH)を読み取り、該セルに関するブロードキャストシステム情報を復号する。次に、ステップs19において、移動電話3は、復号されたシステム情報が、セルがリダイレクトなしで緊急呼を実行することができるか否かを直接的に又は間接的に示す情報を含むか否かを検証する。情報が存在しない場合、又は存在するが非サポートに設定されている場合、セルは拒否され、処理は
図4に示すステップs1に戻る(遷移4)。情報が存在し、かつサポートに設定されている場合、セルは選択され、処理は
図4に示すステップs5に進む(遷移3)。ステップs15において、移動電話3がRATがGSM又はUTRAであると確定する場合、これらのタイプのセルにおいて音声サービスは常に利用可能であるため、セルは選択され、処理は
図4に示すステップs5に進む(遷移3)。
【0034】
セルシステム情報
当業者であれば理解するように、上記で論考したセル選択プロセスを実施するために、移動電話3は、受入可能なセルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができるか否かを確定する。この確定をサポートするために、E−UTRA無線アクセスネットワーク5−1及び5−2は、好ましくはそのシステム情報内に埋め込まれる特定のパラメーター(「SystemInformation-BlockType1」メッセージ)を含むように配置され、これは該ネットワークのブロードキャスト制御チャネルを介してブロードキャストされ、呼サービスがサポートされているか否かを特定する。セルが2つ以上のPLMNによって使用されている場合、セルを使用するPLMN毎にそれぞれのパラメーターを提供することができる。移動電話3に、緊急呼をサポートするネットワーク7のPLMNアイデンティティを示すことが必要な場合、以下のようなパラメータを含めることができる;
【数1】
【0035】
次に、移動電話3はこの情報を使用して、少なくとも1つのPLMNがリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することが可能であるか否かを確定する。可能である場合、セルは限定サービスでの登録のために選択されることができる。
【0036】
代替的に、以下のように、PLMNアイデンティティとは無関係に、パラメーターをセルに直接リンクすることができる:
【数2】
【0037】
特定のパラメーターが、セルによってブロードキャストされるシステム情報内に含まれてない場合、UEは、他のブロードキャスト情報から確定を行うことができる。例えば、ブロードキャストシステム情報が、セルがVoIPサービスをサポートすることができるか又はできないかを示す場合、移動電話3はこの情報を使用して、このセルを通じて緊急呼を確立することができるか否かを確定することができる。具体的には、VoIPがサポートされている場合、UEは、リダイレクトなしで緊急呼がサポートされていることを推測することができ、VoIPがサポートされていない場合、移動電話3は、異なるセル(GERANセル又はUTRANセル等)を通じて緊急呼をリダイレクトしなくてはならないことを推測することができる。同様に、ブロードキャストシステム情報が、セルがCSフォールバックをサポートすることができるか又はできないかを示す場合、移動電話3は、この情報を使用して、このセルを通じて緊急呼を確立することができるか否かを確定することができる。具体的には、CSフォールバックがサポートされている場合、移動電話3は、緊急呼がリダイレクトなしでサポートされないことを推測することができ、CSフォールバックがサポートされていない場合、移動電話3は、緊急呼サービスがサポートされていることを推測することができる。
【0038】
変更形態及び代替形態
詳細な実施形態を上記で説明した。当業者であれば、上記の実施形態に対し、該実施形態において具現化された本発明から利益を受けながら、多くの変更形態及び代替形態を作成することができることを理解されよう。ここで、例示としてのみ、これらの代替形態及び変形形態のうちのいくつかを説明する。
【0039】
上記の実施形態において、多くのソフトウェアモジュールを説明した。当業者であれば理解するように、ソフトウェアモジュールは、コンパイル済みの形式又はコンパイルされていない形式で提供することができ、コアネットワーク、無線アクセスネットワーク、又は移動電話に、コンピューターネットワークを介した信号として、又は記録媒体で供給することができる。さらに、このソフトウェアの一部又は全てによって実行される機能は、1つ又は複数の専用ハードウェア回路を使用して実行することができる。しかしながら、ソフトウェアモジュールの使用によって、無線アクセスネットワーク5及び移動電話3を、それらの機能を更新するために更新することが容易になるため、ソフトウェアモジュールの使用が好ましい。
【0040】
上記の実施形態において、多くの無線アクセスネットワークと通信する移動電話が提供された。当業者であれば理解するように、本発明は、ラップトップコンピューター、携帯情報端末、又は他のハンドヘルドの可搬性コンピューター装置のような他のタイプのユーザー機器(UE)に適用可能である。
【0041】
上記の実施形態では、各無線アクセスネットワークは独自のコアネットワーク7に接続された。当業者であれば理解するように、セルはネットワーク共有アーキテクチャの一部とすることができ、該アーキテクチャにおいて、同じセルを使用するいくつかのコアネットワーク7が存在する場合があり、これらのネットワークのうちのいくつかのみがリダイレクトなしの緊急呼サービスをサポートする場合がある。
【0042】
図4は、セルが緊急呼サービスを実行することができるか否かを考慮してセル選択プロセスが実行される特殊な方法を示している。当業者であれば理解するように、セル選択プロセスは
図4に示したものに正確に準拠しなくてもよい。例えば、移動電話がセル再選択を実行するようにトリガーされるとき、処理は、フルRFスキャンが実行されるように、直接s1にジャンプしてもよい。
【0043】
また上述した実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載できる。なお、以下の付記は本発明を何等限定するものではない。
[付記1]
通信装置であって、
受入可能なセルを特定する手段と、
前記セルによってサポートされている無線アクセス技術、すなわちRATを確定する手段と、
前記確定されたRATが、前記セルが回路交換(CS)緊急呼サービスを提供することができることを示す場合、該セルを選択する手段と、
前記確定されたRATが、前記セルが前記CS緊急呼サービスもパケット交換(PS)緊急呼サービスも提供することができないことを示す場合、該セルを拒否する手段と、
を備える、通信装置。
[付記2]
前記特定する手段、前記確定する手段、前記拒否する手段、及び前記選択する手段は、前記装置が限定サービス動作モードになることに応答する、付記1に記載の装置。
[付記3]
前記装置がオンに切り換えられたとき、SIMが利用可能でない場合、ネットワークへの前記装置の登録が拒否されたとき、又は適切なセルが見つからなかったとき、前記限定サービス動作モードになるように動作可能である、付記2に記載の装置。
[付記4]
前記装置はLTE装置であり、前記特定されたセルの前記確定されたRATがE−UTRAである場合、前記拒否する手段は、前記セルが、別のセルへの前記装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができない場合、該セルを拒否するように動作可能である、付記1〜3のいずれかに記載の装置。
[付記5]
前記確定する手段が、前記無線アクセス技術がE−UTRAであると確定する場合、該確定する手段は、前記セルによって出力されたシステム情報を取得すると共に、該セルシステム情報を処理して、前記セルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを実行することができるか否かを確定するように動作可能である、付記4に記載の装置。
[付記6]
前記確定する手段は、前記システム情報を処理して、リダイレクトなしで緊急呼サービスが利用可能であるか否かを示す、前記セルのパラメーターの値を特定するように動作可能である、付記5に記載の装置。
[付記7]
前記セルは、複数の公衆地上移動ネットワーク(PLMN)によって使用され、前記システム情報は、前記PLMNが緊急呼サービスを提供するか否かを示す、該PLMN毎のパラメーターを含み、前記選択する手段は、リダイレクトなしで緊急呼サービスを提供するPLMNに前記装置を登録するように動作可能である、付記6に記載の装置。
[付記8]
前記パラメーターは、前記セルがVoIPサービスをサポートすることができるか否かを特定し、前記確定する手段は、前記セルが前記VoIPサービスをサポートすることができる場合、前記セルが、別のセルへの前記装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができることを確定するように動作可能である、付記6又は7に記載の装置。
[付記9]
前記パラメーターは、前記セルがCSフォールバックをサポートすることができるか否かを特定し、前記確定する手段は、前記セルがCSフォールバックをサポートしない場合、前記セルが、別のセルへの前記装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができることを確定するように動作可能である、付記6又は7に記載の装置。
[付記10]
前記拒否する手段は、前記セルがE−UTRAセルであるか否かに応じて該セルを拒否するように動作可能である、付記1〜9のいずれか一項に記載の装置。
[付記11]
通信装置によって実行される通信方法であって、
受入可能なセルを特定すること、
前記セルによってサポートされている無線アクセス技術、すなわちRATを確定すること、
前記確定されたRATが、前記セルが回路交換(CS)緊急呼サービスを提供することができることを示す場合、該セルを選択すること、及び
前記確定されたRATが、前記セルが前記CS緊急呼サービスもパケット交換(PS)緊急呼サービスも提供することができないことを示す場合、該セルを拒否すること、
を含む、方法。
[付記12]
前記特定すること、前記確定すること、前記拒否すること、及び前記選択することは、前記装置が限定サービス動作モードになることに応答する、付記11に記載の方法。
[付記13]
前記装置がオンに切り換えられたとき、SIMが利用可能でない場合、ネットワークへの前記装置の登録が拒否されたとき、又は適切なセルが見つからなかったときに実行される、付記12に記載の方法。
[付記14]
前記装置はLTE装置であり、前記特定されたセルの前記確定されたRATがE−UTRAである場合、前記拒否するステップは、前記セルが、別のセルへの前記装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができない場合、該セルを拒否する、付記11〜13のいずれか一項に記載の方法。
[付記15]
前記確定するステップが、前記無線アクセス技術がE−UTRAであると確定する場合、前記セルによって出力されたシステム情報を取得すること、及び、該セルシステム情報を処理することであって、前記セルがリダイレクトなしで緊急呼サービスを実行することができるか否かを確定する、処理することを含む、付記14に記載の方法。
[付記16]
前記処理するステップは、前記システム情報を処理して、リダイレクトなしで緊急呼サービスが利用可能であるか否かを示す、前記セルのパラメーターの値を特定する、付記15に記載の方法。
[付記17]
前記セルは、複数の公衆地上移動ネットワーク(PLMN)によって使用され、前記システム情報は、前記PLMNが緊急呼サービスを提供するか否かを示す、該PLMN毎のパラメーターを含み、前記選択するステップは、リダイレクトなしで緊急呼サービスを提供するPLMNに前記装置を登録する、付記16に記載の方法。
[付記18]
前記パラメーターは、前記セルがVoIPサービスをサポートすることができるか否かを特定し、前記確定するステップは、前記セルが前記VoIPサービスをサポートすることができる場合、前記セルが、別のセルへの前記装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができることを確定する、付記16又は17に記載の方法。
[付記19]
前記パラメーターは、前記セルがCSフォールバックをサポートすることができるか否かを特定し、前記確定するステップは、前記セルがCSフォールバックをサポートしない場合、前記セルが、別のセルへの前記装置のリダイレクトなしで緊急呼サービスを提供することができることを確定する、付記16又は17に記載の方法。
[付記20]
前記拒否するステップは、前記セルがE−UTRAセルであるか否かに応じて該セルを拒否する、付記11〜19のいずれかに記載の方法。
[付記21]
付記1〜10のいずれかに記載の通信装置と、前記セルラー通信装置と通信するように動作可能な通信ノードとを備える通信システムであって、該通信ノードは、
該通信ノードのセルの動作に関するシステムセル情報を、前記セルラー通信装置による使用のために出力するように動作可能な出力と、
前記セルラー通信装置に応答し、前記通信ノードの前記セルに該セルラー通信装置を登録する登録装置と、
を備える、通信システム。
[付記22]
セルラー通信装置であって、
受入可能なセルを特定し、
前記セルによってサポートされている無線アクセス技術、すなわちRATを確定し、
前記確定されたRATが、前記セルが回路交換(CS)緊急呼サービスを提供することができることを示す場合、該セルを選択すると共に、
前記確定されたRATが、前記セルが前記CS緊急呼サービスもパケット交換(PS)緊急呼サービスも提供することができないことを示す場合、該セルを拒否する
ように動作可能なセル選択モジュールを備える、セルラー通信装置。
[付記23]
プログラム可能なコンピューター装置に付記11〜20のいずれかに記載の方法を実行させためのコンピューター実施可能命令を含むプログラム。