(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ソケット本体と、このソケット本体に被蓋されるソケットカバーとからなるソケット体と、ランプ口金との当接方向への付勢手段を伴ってソケット体内に収容されるとともに、ランプ口金との当接部がソケットカバーの前面に開口した窓部から露出するソケット受け部からなるランプソケットにおいて、
装着されるべき直管形ランプの一端のアース側のピンが挿入されるピン挿入孔をソケット受け部に設けるとともに、前記直管形ランプの給電側の口金を給電側のソケットに押し当てたとき、前記直管形ランプが円周方向に回転可能な状態で、前記直管形ランプの他端の給電側のピンの全長以上の移動量をもって前記ソケット受け部をソケットの前後方向に沿ってソケット体内で摺動可能とする摺動手段を設け、前記直管形ランプの給電側の口金を給電側のソケットに押し当て、前記摺動手段により前記ソケット受け部を所定の位置に戻した後、前記直管形ランプを円周方向に回転可能にしたことを特徴とするランプソケット。
【背景技術】
【0002】
図23〜25に示すような、一方の口金L1の中心に平面楕円形の鍔状の張り出し部を設けた形状からなるアース側のピンP1を突設すると共に、他方の口金L2の直径線上に一対の外向きL字状の給電側のピンP2、P2を突設した直管形ランプが日本電球工業会規格「L形ピン口金GX16t−5口金付直管形LEDランプシステム」として公知である(以下、必要に
応じて「新型直管形ランプ」と称する。)。このランプは光源としてLEDを用いたものであり、既設の蛍光灯照明器具内への収容に関し互換性を持たせるために直管形にしたものであるが、駆動電源が蛍光管とは異なるために誤装着を避けるために従来存在しなかった前記のピン配列、形状としている。
【0003】
本願出願時点において、前記の直管形ランプを装着するためのソケットとしては、例えば非特許文献1および2に記載のものが提案されている。これらのソケットは、アース側ソケットの下端に開放するピン出入り口からランプのアース側のピンをソケットに開口した切り欠きに挿入すると共に、給電側のソケットの下端に開放するピン出入り口から給電側のピンを回転子の切り欠きに挿入し、挿入後にランプを90°回転することにより、切り欠き内に配した一対の導電板間にピンを挟み込んで導通すると共に前後方向への抜け止めとする作用を生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記の公知発明によれば、アース側ソケットおよび給電側のソケットの双方の下端にピン出入り口を設けているので、最初にどちらのソケットにピンを挿入するかは使用者の選択に委ねられている。この場合、仮に給電側のソケットに先に挿入して導通させた場合は不慮の接触事故に対し無防備となるおそれがあった。
【0006】
ところで、周知の挟み込み式ランプソケットはガラスチューブを用いた蛍光灯を想定して開発されてきたが、本願発明が対象とする光源としてLEDを用いた新型直管形ランプにおいてはガラスに代え例えばポリカーボネートのような樹脂素材を用いることもある。この場合、樹脂素材の特性からガラスに比べチューブの全長方向の寸法精度にばらつきが生じることは避けられない。しかしながら、前記の公知発明は周知の挟み込み式ランプソケット(例えば、特許文献1)の技術を用いて新型直管形ランプ用としており、ソケットのランプ当接部同士の間隔は固定されている。その結果、ばらつき具合によりソケットのランプ当接部同士の間隔に対するランプの全長が不適合となり、装着が困難になったり、逆に隙間が生じるおそれがあった。
【0007】
また、樹脂素材を用いたランプの場合、使用時の温度環境の変化によりチューブが全長方向に収縮することがあり、装着時は問題がなくても使用中に前記の問題が生じるおそれがあった。
【0008】
一方、前記の挟み込み式ランプソケットはソケットの下端にピン出入り口が開口しているので、ランプが所定角度に回動していないと所定角度で係止するクリック作用が得られず、何かの拍子にランプがピン出入り口から離脱するおそれがあった。
【0009】
さらに、照明器具によりソケットが覆われている場合はソケットの下端のピン出入り口を使用できず、装着にあたり照明器具を一々分解しなくてはならない不便さがあった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、以上の問題点を解決したランプソケットを提供することを目的として創作されたものであり、ソケット本体と、このソケット本体に被蓋されるソケットカバーとからなるソケット体と、ランプ口金との当接方向への付勢手段を伴ってソケット体内に収容されるとともに、ランプ口金との当接部がソケットカバーの前面に開口した窓部から露出するソケット受け部からなるランプソケットにおいて、
装着されるべき直管形ランプの一端のアース側のピンが挿入されるピン挿入孔をソケット受け部に設けるとともに、前記直管形ランプの給電側の口金を給電側のソケットに押し当てたとき、前記直管形ランプが円周方向に回転可能な状態で、前記直管形ランプの他端の給電側のピンの全長以上の移動量をもって前記ソケット受け部をソケットの前後方向に沿ってソケット体内で摺動可能とする摺動手段を設け、前記直管形ランプの給電側の口金を給電側のソケットに押し当て、前記摺動手段により前記ソケット受け部を所定の位置に戻した後、前記直管形ランプを円周方向に回転可能にしたことを特徴とする。
【0011】
なお、本願明細書においてはランプソケットの器具との取り付け側を「上方」、それと反対のランプとの取り付け側を「下方」として定義する。また、ソケットの「前後方向」とはアース側および給電側の相対する2つのソケット間に直管形ランプを装着した際のランプの軸線と平行する方向を差し、これは同時にソケットを設ける照明器具の水平方向と一致する。
【発明の効果】
【0012】
以上の構成よりなる本願発明は、ランプを給電側のランプソケットに装着するには、先ずアース側のランプソケットに装着しなければならない。すなわち、給電側のランプソケットと導通させる時点では必ずアース接地されており、不慮の接触事故に対する安全性が確保されることとなる。
【0013】
本願発明は、ランプの装着にあたりアース側の口金をソケット受け部に押し当てることによりソケット受け部はソケット内に摺動し、その摺動量はランプの他端の給電側のピンの全長を超える。従って、他端の給電側のピンの先端をソケットの前面に位置させてピンを内部に挿入することが可能となり、従来技術のソケットのようにソケットの下端にピン出入り口を開口しなくても済む。その結果、アース側のソケットも給電側のソケットも下端にピン出入り口を開口しない構造となるので、照明器具によりソケットが覆われている場合でも装着に支障をきたすことがない。
【0014】
前記と同様の理由により、装着が仮に不適切な場合でもランプが落下する事態が回避されることとなる。
【0015】
また、ソケット受け部はソケットの前後方向に進退すると共に、ランプ口金との当接方向への付勢力を与えられているので、仮にランプの全長にばらつきがあってもソケット受け部の進退により誤差を吸収することができ、装着が困難になったり、隙間が生じることが防止される。
【0016】
また、使用時の温度環境の変化によりランプのチューブが全長方向に収縮することがあっても前記と同様の作用により生じる誤差を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】本願発明のランプソケットのソケット体の背面図。
【
図3】本願発明のランプソケットのソケット受け部の正面図。
【
図4】本願発明のランプソケットのソケット受け部の背面図。
【
図5】本願発明のランプソケットのソケット本体の斜視図。
【
図6】本願発明のランプソケットのランプを装着した状態のソケット本体の斜視図。
【
図8】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットの斜視図。
【
図9】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットの異なる角度から観察した斜視図。
【
図10】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットのソケットカバーの背面図。
【
図11】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットの回転子の正面図。
【
図12】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットの回転子の背面図。
【
図13】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットの回転子の側面図。
【
図14】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットのソケット本体の斜視図。
【
図15】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットのランプを装着した状態のソケットカバーの斜視図。
【
図16】同上、ランプを回転した状態のソケットカバーの斜視図。
【
図17】本願発明のランプソケットと共に使用される給電側のランプソケットの断面図。
【
図18】本願発明のランプソケットを用いたランプの装着方法を示す側面図。
【
図19】本願発明のランプソケットを用いたランプの装着方法を示す側面図。
【
図20】本願発明のランプソケットを用いたランプの装着方法を示す側面図。
【
図21】本願発明のランプソケットを用いたランプの装着方法を示す側面図。
【
図22】本願発明のランプソケットを用いたランプの装着方法を示す側面図。
【
図23】本願発明のランプソケットの装着対象となる直管形ランプの側面図。
【
図24】本願発明のランプソケットの装着対象となる直管形ランプのアース側の口金の斜視図。
【
図25】本願発明のランプソケットの装着対象となる直管形ランプの給電側の口金の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本願発明の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1〜
図7は本願発明が実施されるランプソケットSK1の実施例を示す図である。このランプソケットSK1は、一方の口金L1の中心に平面楕円形の鍔状の張り出し部を設けた形状からなるアース側のピンP1を突設すると共に、他方の口金L2の直径線上に一対の外向きL字状の給電側のピンP2、P2を突設した直管形ランプ(
図23〜25参照)のアース側のソケットとして使用される。
【0019】
ランプソケットSK1は上方を照明器具との取り付け側とした筐体状のソケット本体10と、このソケット本体に被蓋される筐体状のソケットカバー1からなるソケット体と、ランプ口金L1との当接方向への付勢手段を伴ってソケット体内に収容されると共に、ランプ口金との当接部27がソケットカバーの前面に開口した窓部2から露出するソケット受け部20からなる。前記のソケット本体10とソケットカバー1とは、両者の組み合わせ時にソケット本体10の下方に立設した係止突起受け部10Aに、ソケットカバー1の下方周壁内に突設した係止突起1Aを係止すると共に、ソケットカバー1の下方に立設した係止突起受け部1B、1Bに、ソケット本体の下方に立設した係止突起10B、10Bを係止することにより結合される(
図2、
図5〜
図6参照)。
【0020】
ソケット受け部20はソケットカバー1の前面に開口した円形の窓部2から、この窓部に遊嵌可能な円板状の口金当接部27が露出するように、ソケットカバーの裏側方向からあてがわれるものであり、口金当接部の裏面の外周方向に突設される抜け止め突片22、22と同じく外周方向に突設される第1摺動突起23、23および第2摺動突起24、24が前記窓部2の裏側周縁に当接することにより窓部からの抜け止めとなる(
図3〜
図4参照)。
【0021】
図中符号21は前記ソケット受け部20のほぼ中央に設けたピン挿入孔であり、直管形ランプのアース側のピンP1の平面楕円形の鍔状の張り出し部が通過可能な楕円形に開口される。一方、ソケット受け部20の裏面には楕円形のピン挿入孔21の両長辺に隣接して同一形状の一対の弾性金属からなる導電板が相対して配される(
図3〜
図4参照)。これらの導電板の一方にはアース電線C1が接続されることによりアース導電板S1として作用し、他方の導電板は上記アース導電板S1と協働してピンP1を挟み込むためのピン接触板S2として作用する。前記のアース導電板S1およびピン接触板S2はソケット受け部20の裏面に立設される中央柱状体25、25と、その左右に配した左右柱状体26、26・26、26間にそれぞれが差し込まれることにより仮固定され、両端部が後記するコイルバネ11とソケット受け部の裏面間に挟持されることにより、組み立て時に本固定される。前記のアース電線C1の他端はアース電線速結端子T1に接続され、このアース電線速結端子はソケットカバー1の上方に設けたアース電線速結端子収容部5に収容される(
図5参照)。このアース電線速結端子収容部5に嵌め合わされるソケット本体10の上端の壁面にはアース線が挿入されるべき電線挿入孔28、28が設けられる。
【0022】
前記のアース導電板S1とピン接触板S2との間隔は少なくとも直管形ランプのアース側のピンP1の鍔状の張り出し部の長辺側の寸法より小さいことが必須であり、こうすることにより
図6に示すようにピンを挿入した後にランプを円周方向に90°回転した際に張り出し部によりそれぞれの導電板が押し開かれて確実な接触が得られる。一方、アース導電板S1とピン接触板S2との間隔をピンP1の鍔状の張り出し部の短辺側の寸法より小さく設定した場合は、ピンP1をピン挿入孔21に挿入した時点で前記のランプの回転を待たずして両導電板と接触することとなる。この場合、ピンP1の挿入時にその端面がアース導電板S1とピン接触板S2の端面に衝突して円滑な挿入を妨げることを防止するために、それぞれの導電板の内方2箇所に前面が丸みを帯びた突条Dを突設させている。なお、前記のピン挿入孔21はピンP1の鍔状の張り出し部の長辺側の寸法より大きい直径の円形状としてもよい。
【0023】
以上の構成よりなるソケット受け部20は、その裏面とソケット本体10の底部との間にコイルバネ11が圧縮状態で介在されることにより、ランプ口金との当接方向へ付勢される(
図5、
図6参照)。図中符号12、12、12は前記のコイルバネ11の内周に位置することによりその平面方向へのずれを規制するためにソケット本体10の底部から環状に配列して立設される柱状体である。
【0024】
前記のソケット受け部20は、装着される直管形ランプの他端の給電側のピンの全長以上の移動量をもってソケットの前後方向に沿ってソケット体内に摺動できるよう、ソケット体の前後内寸法およびコイルバネ11の圧縮限度寸法が設定される。また、この実施例においてはソケット受部20の上下端にそれぞれ第1摺動突起23、23および第2摺動突起24、24を突設し、ソケットカバー1の上方に前記第1摺動突起が摺嵌されるべき摺動溝を凹設したガイド支柱3、3をソケットの前後方向に沿って設けると共に、下方に前記第2摺動突起が摺接されるべき摺動面1Aをソケットの前後方向に沿って設けることにより、ソケット受部をソケットの前後方向にのみ進退するよう規制している(
図2、
図6参照)。
【0025】
ソケット受部はソケットの前後方向にのみ進退するようその動きが規制されるので、装着時の押し当てによるランプの移動量が大きくてもソケット受け部が予期せぬ方向に移動して装着の障害となることが防止される。そして、この場合、ソケット受部の上下端にそれぞれ第1摺動突起および第2摺動突起を突設し、ソケット体内の上方に前記第1摺動突起が摺嵌されるべき摺動溝をソケットの前後方向に沿って設けると共に、下方に前記第2摺動突起が摺接されるべき摺動面をソケットの前後方向に沿って設けることにより、ソケット受部をソケットの前後方向にのみ進退するよう規制する手段としているので、ソケット受部はソケットの前後方向にのみ進退するが、摺動溝に摺嵌される第1摺動突起端を支点として前後に傾斜することは許容される。よって、ランプの装着の最初の段階においてアース側の口金端が斜め下方からソケット受け部に押し当てられる際にソケット受け部がそれに従って斜め後方に傾くので、ランプに不自然な力が加わることが防止される。
【0026】
図8〜
図17はこの発明のランプソケットに直管形ランプを装着する際に、ランプの給電側に使用されるランプソケットSK2の一例を示す図である。このランプソケットSK2の基本構成は本願出願人の出願にかかわる特許文献2記載の特許発明とほぼ同様のものであるが、ソケット体下端に開放されるランプピン挿入用開口を有せず、ピンはもっぱらソケット前方から挿入される点が異なる。
【0027】
このランプソケットSK2は上方を照明器具との取り付け側とした筐体状のソケット本体40と、このソケット本体に被蓋される筐体状のソケットカバー30からなるソケット体と、ソケット体内に回動自在に収容されると共に、ランプ口金L2との2つの当接部51、51と一対の給電側のピンP2、P2が装着されるべき切り欠き54がソケットカバーの前面に開口した窓部31から露出する回転子50からなる。前記のソケット本体40とソケットカバー30とは、両者の組み合わせ時にソケット本体40の下方に立設した係止突起受け部40Aに、ソケットカバー30の下方周壁内に突設した係止突起30Aを係止すると共に、ソケットカバー30の下方に立設した係止突起受け部30B、30Bに、ソケット本体の下方に立設した係止突起40B、40Bを係止することにより結合される(
図10、
図14〜
図15参照)。
【0028】
なお、前記のソケットカバーの前面に開口した窓部31の下端はソケット下方に向かって矩形の領域35を形成するよう切り欠かれる。これは、ランプのピンの挿入を容易にするための手段であり、ここでは前記矩形の領域35の内壁をソケット内に向かって狭まる傾斜面に構成することにより挿入をより容易にしている(
図8〜
図10参照)。
【0029】
前記の回転子50は、中空のほぼ円筒形状の回転軸部53と、この回転軸部の先端から外方に突出しする半円状の2つの当接部51、51と、この当接部の外周から突出する円弧状の円弧凸部52、52とを備え、2つの当接部51、51間には一対の給電側のピンP2、P2が装着されるべき切り欠き54が形成される(
図11〜
図13参照)。回転子50はソケットカバー30の前面に開口した円形の窓部31の裏側方向からあてがわれるものであり、半円状の2つの当接部51、51の外周付近が前記窓部31の裏側周縁に摺接すると共に上記裏側周縁に突設される環状のリブ32により外周部が囲まれることにより回動自在とされる(
図10参照)。一方、これに対応して、ソケット本体40の裏面には前記回転子50の回転軸部53が回転自在に外挿される軸座41が立設される。
【0030】
前記の場合、当接部51、51の外周から突出する円弧状の円弧凸部52、52間の寸法は環状のリブ32の内周寸法より大きく設定する。従って、回転子50はその回動時に円弧凸部52、52が環状のリブ32に当接することにより内周方向に押圧される。その結果、2つの当接部51、51は内周方向に弾性変形し、ピンP2、P2が装着されるべき切り欠き54が切り欠き端間によりピンを挟持するように狭まることとなる。一方、前記環状のリブ32には90度、180度、270度の位置に円弧状の凹部32A、32A、32Aが径方向外側に形成される。よって、回転子50の回動に伴い、その外周から突出する円弧状の円弧凸部52、52がこれらに嵌入することにより、前記の弾性変形が解消されて所定回転角度での位置決めが実現されることとなる。
【0031】
図中符号S3、S4は弾性金属からなる導電板であり、前記の回転子50の回転軸部53の切り欠き54箇所を挟むようにソケットカバー30裏面に取り付けられると共に、それぞれに給電側電線C3、C4が接続される(
図10、
図15〜
図16参照)。前記の給電側電線C3、C4の他端はそれぞれ給電側電線速結端子T3、T4に接続され、これらの給電側電線速結端子はソケットカバー1の上方に設けた給電側電線速結端子収容部36、37に収容される。これらの給電側電線速結端子収容部36、37に嵌め合わされるソケット本体40の上端の壁面には照明器具の点灯装置から引き出される電線が挿入されるべき電線挿入孔46、46・47、47が設けられる(
図14参照)。
【0032】
以上の構成よりなるランプソケットSK1、SK2を用いて、直管形ランプを装着する過程について以下説明する。
【0033】
まず、直管形ランプLのアース側の口金をアース側のランプソケットSK1に対して、斜め下方向からソケット受部に押し当てる。このソケット受部は、直管形ランプに押され、ソケット体内に摺動する(
図18〜
図19参照)。
【0034】
この状態で、直管形ランプLの他方を照明器具のソケット取り付け面側に移動させ、直管形ランプを照明器具に対してほぼ平行となるようにする(
図20参照)。
【0035】
次に、直管形ランプLを照明器具に対して水平方向へ移動させ、直管形ランプの給電側の口金を給電側のランプソケットSK2に押し当てる。このとき、直管形ランプのアース側の口金に押されていたランプソケットSK1のソケット受部は、コイルバネの弾性力によって押され、ソケット体の所定の位置まで戻ろうとする(
図21参照)。
【0036】
この状態では、給電側のランプソケットSK2の導電板と、直管形ランプLの給電側のピンP2、P2とは導通していない。なお、アース側のピンP1は、アース側のランプソケットSK1のアース導電板の間に挟みこまれるので、ピンP1がアース導電板と接触してアース接地される場合もあるが、この状態では、ピンP1がアース導電板に接触していないものとする。
【0037】
次に、直管形ランプLを自身の円周方向に回転させると、給電側のランプソケットSK2の回転子50の円弧凸部52、52が環状のリブ32の内周壁部に押され、2つの当接部51、51が近づき、切り欠き54が狭まり、直管形ランプの給電側のピンP2、P2を挟みこむ(
図15、
図22参照)。このとき、アース側のピンP1の両端がアース側のランプソケットSK1のアース導電板S1に接触し、アース接地された状態となる(
図6参照)。さらに直管形ランプLを自身の円周方向に回転させて90°回転させたとき、円弧凸部52、52が環状のリブ32の円弧状の凹部32Aに収納され、2つの当接部51、51が離れる。このとき、2つの導電板S3、S4が給電側のピンP2、P2に物理的、電気的に接触する(
図16参照)。