特許第5718594号(P5718594)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5718594
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】積層コンデンサ、及び配線基板
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20150423BHJP
   H01G 4/232 20060101ALI20150423BHJP
【FI】
   H01G4/30 301B
   H01G4/12 352
【請求項の数】11
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2010-164919(P2010-164919)
(22)【出願日】2010年7月22日
(65)【公開番号】特開2012-28503(P2012-28503A)
(43)【公開日】2012年2月9日
【審査請求日】2013年6月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004547
【氏名又は名称】日本特殊陶業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】大鷹 直樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 元彦
(72)【発明者】
【氏名】大塚 淳
【審査官】 田中 晃洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−043093(JP,A)
【文献】 特開2007−243039(JP,A)
【文献】 特開2009−253010(JP,A)
【文献】 実開昭60−048230(JP,U)
【文献】 特開2005−223280(JP,A)
【文献】 特開平11−103229(JP,A)
【文献】 特開2002−367852(JP,A)
【文献】 特開2008−305885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/232
H01G 4/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
陰極となる極性が付与される層と陽極となる極性が付与される層とに区分される内部導体層が誘電体層を挟んで交互に積層された略直方体形状の基体を有し、配線基板に内蔵された状態で用いることが可能な積層コンデンサであって、
前記基体の外面のうち、対面するいずれか二つの面をそれぞれ第一頂面,第二頂面からなる頂面とすると共に、該頂面に直交する四つの面を側面とし、
前記第一頂面に各極性につき少なくとも二つずつ配置され、前記内部導体層と電気的に導通する帯状の第一頂面外部電極と、
前記第二頂面に各極性につき少なくとも二つずつ配置され、前記内部導体層と電気的に導通する第二頂面外部電極と、
前記側面に複数配置され、各極性の前記頂面外部電極と電気的に導通する側面外部電極と、
を備え、
前記側面外部電極の表面における、二つの前記頂面の対面する方向に直交する方向の長さを、該側面外部電極の幅とすると共に、第一頂面外部電極及び前記第二頂面外部電極からなる前記頂面外部電極の表面における、該頂面外部電極を導通させる前記側面外部電極が配置されたいずれか一つの前記側面に沿った方向の長さを、該頂面外部電極の幅とし、
前記側面外部電極は、前記側面全ての領域において、当該側面外部電極により導通される前記第一頂面外部電極及び前記第二頂面外部電極の最大幅より幅が大きく、
前記頂面外部電極及び側面外部電極を含む外部電極には、表面にメッキ層が形成されており、
前記側面外部電極は、前記側面における前記第一頂面に隣接する端部から前記第二頂面に隣接する端部に亘って配されていること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項2】
請求項1に記載の積層コンデンサにおいて、
前記第二頂面外部電極は、帯状に形成されていること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の積層コンデンサにおいて、
前記側面のうち、前記内部導体層に直交する二つの面を端面とし、
前記側面外部電極のうちの少なくとも一つは、前記端面の一部を含む領域に配置されていること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項4】
請求項1に記載の積層コンデンサにおいて、
前記側面外部電極は、対面する二つの前記側面である第一側面及び第二側面に配置され、二つの前記頂面の対面する方向に沿って帯状に形成されており、前記第一側面及び前記第二側面の対面する方向を、側面対面方向とし、
前記第一頂面外部電極は、前記側面対面方向に沿って帯状に形成されており、
前記第二頂面外部電極は、前記第一側面の前記側面外部電極における前記第二頂面側の端部から、前記第二頂面上を前記第二側面側に延出してなる第一延出部と、
前記第二側面の前記側面外部電極における前記第二頂面側の端部から、前記第二頂面上を第一側面側に延出してなる第二延出部と、を有し、
前記第二頂面において、前記第一延出部は前記第二延出部と離間して構成されており、前記第一頂面外部電極は、前記側面それぞれの前記側面外部電極を介して、前記第二頂面外部電極に導通されていること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の積層コンデンサにおいて、
前記頂面とは、前記内部導体層に直交する面であり、
前記第一頂面外部電極は、前記内部導体層が積層される積層方向に沿って帯状に形成されており、
前記内部導体層は、該内部導体層の面方向に沿って前記第一頂面に向かって突出し、同極性の前記頂面外部電極に接続される引き出し部を有していること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項6】
陰極となる極性が付与される層と陽極となる極性が付与される層とに区分される内部導体層が誘電体層を挟んで交互に積層された略直方体形状の基体を有し、配線基板に内蔵された状態で用いることが可能な積層コンデンサであって、
前記基体の外面のうち、対面するいずれか二つの面を頂面とすると共に、該頂面に直交する四つの面を側面とし、
それぞれの前記頂面に、各極性につき少なくとも二つずつ配置され、前記内部導体層と電気的に導通する頂面外部電極と、
前記側面に複数配置され、各極性の前記頂面外部電極と電気的に導通する側面外部電極と、
を備え、
前記側面外部電極は、二つの前記頂面の対面する方向に沿って帯状に形成されており、それぞれの前記側面外部電極は、対面する二つの前記側面である第一側面及び第二側面に、前記基体を挟んで同極性の他の前記側面外部電極に対面した状態で配置され、
対面する前記頂面それぞれの前記頂面外部電極は、前記第一側面の前記側面外部電極における該頂面外部電極が配置される前記頂面側の端部から、前記頂面上を前記第二側面側に延出した第一延出部と、
前記第二側面の前記側面外部電極における該頂面外部電極が配置された前記頂面側の端部から前記頂面上を前記第一側面側に延出した第二延出部と、を有し、
前記頂面において、前記第一延出部は前記第二延出部と離間して構成されており、
前記側面外部電極の表面における、二つの前記頂面の対面する方向に直交する方向の長さを、該側面外部電極の幅とすると共に、前記頂面外部電極の表面における、前記側面外部電極が配置されたいずれか一つの前記側面に沿った方向の長さを、該頂面外部電極の幅とし、
前記側面外部電極は、前記側面全ての領域において、当該側面外部電極により導通される前記頂面外部電極の最大幅より幅が大きく、
前記頂面外部電極及び側面外部電極を含む外部電極には、表面にメッキ層が形成されており、
前記側面外部電極は、前記側面における前記第一頂面に隣接する端部から前記第二頂面に隣接する端部に亘って配されていること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項7】
請求項6に記載の積層コンデンサにおいて、
前記側面のうち、前記内部導体層に直交する二つの面を端面とし、
前記側面外部電極は、前記端面ではない前記側面に配置され、
前記端面を覆うように配置され、前記内部導体層と電気的に導通する端面外部電極をさらに備え、
それぞれの前記端面に配置された前記端面外部電極は、異なる極性を有すること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項8】
請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の積層コンデンサにおいて、
前記メッキ層は、1または複数の層から構成されており、前記メッキ層を構成する層のうち、最も外側に位置する層は、Cuにより形成されていること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項9】
請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の積層コンデンサにおいて、
前記メッキ層の厚さは、2μm以上30μm以下の範囲であること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項10】
請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載の積層コンデンサにおいて、
前記メッキ層を含む前記外部電極の厚さは、15μm以上50μm以下の範囲であること、
を特徴とする積層コンデンサ。
【請求項11】
電子部品が主表面に実装される樹脂を主成分とする配線基板であって、
請求項1から請求項10のうちのいずれか1項に記載の積層コンデンサが、前記主表面と前記頂面が対面した状態で内蔵されていること、
を特徴とする配線基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板内部への内蔵に適した積層コンデンサ及び配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
デカップリング用の積層コンデンサの配線基板表面への実装は、配線基板のサイズの大型化や配線基板への電子部品の配置の制約を招くが、非特許文献1では、この問題を解決するため、デカップリング用の積層コンデンサを配線基板内部に内蔵するという提案がなされている。
【0003】
しかしながら、積層コンデンサの焼結体を構成する材料の主成分であるセラミックと、配線基板を構成する材料の主成分である樹脂とは、化学的な密着力が弱いため、熱圧着により配線基板と積層コンデンサとを密着させ、積層コンデンサを配線基板内部に内蔵させたとしても、積層コンデンサの焼結体は配線基板内部から剥離してしまうおそれがある。このため、積層コンデンサを配線基板に内蔵する場合には、外部電極を粗化し、外部電極と配線基板との密着強度を向上させることが望ましいと考えられる。
【0004】
ここで、特許文献1に記載されているように、焼結体の対面する二つの面に、焼結体の短手方向に沿った複数の帯状の外部電極が配置された積層コンデンサが知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】iNEMI Technology Roadmaps January 2009
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−43093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような積層コンデンサは、一般的に、配線基板表面にはんだ付けにより実装される際に短絡が生じぬよう、隣接する外部電極の間隔を十分に確保しなければならない必要性から外部電極の幅を広く構成することができない。このため、このような積層コンデンサは、外部電極の表面積が小さく、配線基板内部に配置する際に配線基板との密着強度を向上させるために外部電極の粗化を行ったとしても、配線基板と外部電極との間の密着強度が十分に得られないというおそれがある。
【0008】
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、配線基板内部に内蔵された際に、配線基板との密着強度をより向上させることが可能な積層コンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためになされた本発明は、陰極となる極性が付与される層と陽極となる極性が付与される層とに区分される内部導体層が誘電体層を挟んで交互に積層された略直方体形状の基体を有し、配線基板に内蔵された状態で用いることが可能な積層コンデンサであって、基体の外面のうち、対面するいずれか二つの面をそれぞれ第一頂面,第二頂面からなる頂面とすると共に、該頂面に直交する四つの面を側面とし、第一頂面に各極性につき少なくとも二つずつ配置され、内部導体層と電気的に導通する帯状の第一頂面外部電極と、第二頂面に各極性につき少なくとも二つずつ配置され、内部導体層と電気的に導通する第二頂面外部電極と、側面に複数配置され、各極性の頂面外部電極と電気的に導通する側面外部電極と、を備え、側面外部電極の表面における、二つの頂面の対面する方向に直交する方向の長さを、該側面外部電極の幅とすると共に、第一頂面外部電極及び第二頂面外部電極からなる頂面外部電極の表面における、該頂面外部電極を導通させる側面外部電極が配置されたいずれか一つの側面に沿った方向の長さを、該頂面外部電極の幅とし、側面外部電極は、側面全ての領域において、当該側面外部電極により導通される第一頂面外部電極及び第二頂面外部電極の最大幅より幅が大きく、側面外部電極は、側面における第一頂面に隣接する端部から第二頂面に隣接する端部に亘って配されていること、を特徴とする。
【0010】
一般的に、積層コンデンサの外部電極としては、Cu等を主成分とするペーストを焼き付けることにより生成される焼付け電極が用いられるが、このような焼付け電極はガラスなどの添加成分を含むためそれらの成分が十分に粗化されるのを妨げ、密着強度を向上させることが困難である。しかしながら、本発明によれば、外部電極の表面には粗化処理が容易なメッキ層が形成されているため、外部電極の表面を十分に粗化することができ、さらに、側面外部電極は幅広部を有しているため、外部電極の表面積をより広げることができる。このため、本発明に係る積層コンデンサによれば、配線基板の内部に内蔵された際の、外部電極と配線基板との密着強度をより向上させることが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る積層コンデンサのそれぞれの頂面には、各極性につき少なくとも二つの頂面外部電極が設けられているため、各頂面で配線基板上のラインに接続させることにより、インダクタンスを低減させることができる。また、この積層コンデンサを電力供給経路上に配置した場合には、一方の頂面外部電極に流入した電流は、抵抗値の高い内部導体層よりも抵抗値の低い側面外部電極を集中的に流れて他方の頂面外部電極から外部に流出するが、側面外部電極は、幅広部を有することにより抵抗値がより一層低下されている。このため、この積層コンデンサを、配線基板内部の電力供給経路上に配置した場合等には、外部電源からの電力の損失を抑えつつデカップリングを行うことができる。
【0012】
尚、積層コンデンサは、一般的に、はんだ付けにより配線基板表面に実装される際に短絡が生じてしまうことを防ぐため、ある程度の間隔を空けて外部電極が配置されている。また、積層コンデンサは、一般的に、配線基板表面に実装する際に使用されるはんだの量を調整する手間を省き、実装の難易度を下げるため、隣接する各外部電極の表面積が均一となるよう構成されている。しかしながら、積層コンデンサを配線基板内部に内蔵することを想定するならば、配線基板表面への実装時に短絡が発生することや、使用されるはんだの量を調整すること等に配慮する必要性は低いと考えられることを、念のため付言しておく。
【0013】
尚、本発明に係る積層コンデンサでは、第二頂面外部電極は、第一頂面外部電極と同様に帯状に形成されていても良い。
また、本発明に係る積層コンデンサでは、側面のうち、内部導体層に直交する二つの面を端面とし、側面外部電極のうちの少なくとも一つは、端面の一部を含む領域に配置されていても良い。
【0014】
こうすることにより、外部電極の表面積をより広げることができ、本発明に係る積層コンデンサが配線基板の内部に内蔵された際の、外部電極と配線基板との密着強度をより向上させることが可能となる。
【0015】
また、側面外部電極や頂面外部電極の形状は、以下のように形成されていても良い。
すなわち、本発明に係る積層コンデンサでは、側面外部電極は、対面する二つの側面である第一側面及び第二側面に配置され、二つの頂面の対面する方向に沿って帯状に形成されており、第一側面及び第二側面の対面する方向を、側面対面方向とし、第一頂面外部電極は、側面対面方向に沿って頂面上に帯状に形成されており、第二頂面外部電極は、第一側面の側面外部電極における第二頂面側の端部から、第二頂面上を第二側面側に延出してなる第一延出部と、第二側面の側面外部電極における第二頂面側の端部から、第二頂面上を第一側面側に延出してなる第二延出部と、を有し、第二頂面において、第一延出部は第二延出部と離間して構成されており、第一頂面外部電極は、側面それぞれの側面外部電極を介して、第二頂面外部電極に導通されていても良い。
【0016】
このような場合であっても、外部電極の表面積をより広げることができ、本発明に係る積層コンデンサが配線基板の内部に内蔵された際の、外部電極と配線基板との密着強度をより向上させることが可能となる。
【0017】
また、インダクタンスを低下させるため、積層コンデンサの内部導体層は、以下のように構成されていても良い。
すなわち、本発明に係る積層コンデンサでは、頂面とは、内部導体層に直交する面であり、第一頂面外部電極は、内部導体層が積層される積層方向に沿って帯状に形成されており、内部導体層は、該内部導体層の面方向に沿って第一頂面に向かって突出し、同極性の頂面外部電極に接続される引き出し部を有していても良い。
【0018】
このような積層コンデンサによれば、各極性の第一頂面外部電極が電源ライン或いは接地ラインに直接接続された状態で電力供給経路上に配置することにより、各ラインから対応する極性を有する全ての内部導体層までの電流経路の長さを短くすることができ、インダクタンスをより低下させることができる。
【0019】
また、第一頂面外部電極を同極性の全ての内部導体層の引き出し部に接続させることにより、第一頂面外部電極は、第一頂面を横断するように形成され、外部電極の面積をより広げることができる。このため、外部電極に粗化を施すことにより、外部電極と配線基板との密着強度をより一層高めることができる。
【0020】
また、側面外部電極や頂面外部電極の形状は、以下のように形成されていても良い。
すなわち、本発明に係る積層コンデンサは、陰極となる極性が付与される層と陽極となる極性が付与される層とに区分される内部導体層が誘電体層を挟んで交互に積層された略直方体形状の基体を有し、配線基板に内蔵された状態で用いることが可能であり、基体の外面のうち、対面するいずれか二つの面を頂面とすると共に、該頂面に直交する四つの面を側面とし、それぞれの頂面に、各極性につき少なくとも二つずつ配置され、内部導体層と電気的に導通する頂面外部電極と、側面に複数配置され、各極性の頂面外部電極と電気的に導通する側面外部電極と、を備え、側面外部電極は、二つの頂面の対面する方向に沿って帯状に形成されており、それぞれの側面外部電極は、対面する二つの側面である第一側面及び第二側面に、基体を挟んで同極性の他の側面外部電極に対面した状態で配置され、対面する頂面それぞれの頂面外部電極は、第一側面の側面外部電極における該頂面外部電極が配置される頂面側の端部から、頂面上を第二側面側に延出した第一延出部と、第二側面の側面外部電極における該頂面外部電極が配置された頂面側の端部から頂面上を第一側面側に延出した第二延出部と、を有し、頂面において、第一延出部は第二延出部と離間して構成されており、側面外部電極の表面における、二つの頂面の対面する方向に直交する方向の長さを、該側面外部電極の幅とすると共に、頂面外部電極の表面における、側面外部電極が配置されたいずれか一つの側面に沿った方向の長さを、該頂面外部電極の幅とし、側面外部電極は、側面全ての領域において、当該側面外部電極により導通される頂面外部電極の最大幅より幅が大きく、頂面外部電極及び側面外部電極を含む外部電極には、表面にメッキ層が形成されており、側面外部電極は、側面における第一頂面に隣接する端部から第二頂面に隣接する端部に亘って配されていても良い。
【0021】
このような場合であっても、外部電極の表面積をより広げることができ、本発明に係る積層コンデンサが配線基板の内部に内蔵された際の、外部電極と配線基板との密着強度をより向上させることが可能となる。
【0022】
また、本発明に係る積層コンデンサは、側面のうち、内部導体層に直交する二つの面を端面とし、側面外部電極は、端面ではない側面に配置され、端面を覆うように配置され、内部導体層と電気的に導通する端面外部電極をさらに備え、それぞれの端面に配置された端面外部電極は、異なる極性を有していても良い。
【0023】
こうすることにより、側面外部電極の表面積をより広げることができ、本発明に係る積層コンデンサが配線基板の内部に内蔵された際の、外部電極と配線基板との密着強度をより向上させることが可能となる。
【0024】
尚、メッキ材料としては、Niを用いても良いが、比抵抗がより低く粗化により適したCuを用いても良い。
すなわち、本発明に係る積層コンデンサは、メッキ層は、1または複数の層から構成されており、メッキ層を構成する層のうち、最も外側に位置する層は、Cuにより形成されていても良い。
【0025】
こうすることにより、樹脂との密着強度をさらに向上させることができると共に、外部電極の抵抗値をより低減することができ、電力の損失をさらに抑えることができる。
また、本発明に係る積層コンデンサでは、メッキ層の厚さは、2μm以上30μm以下の範囲であっても良い。
【0026】
尚、メッキ層の厚さとは、粗化により凹凸が形成されたメッキ層表面のうち、最も厚みが厚い箇所の厚さを意味する。
粗化後のメッキ層の厚みを2μm以上とすることで、樹脂との十分な密着強度を確保することができ、また、メッキ層の厚みを30μm以下とすることで、メッキに要するコストや、積層コンデンサの体積の増加を抑えることができる。
【0027】
また、本発明に係る積層コンデンサでは、メッキ層を含めた外部電極の厚さは、15μm以上50μm以下の範囲であっても良い。
外部電極の厚みを15μm以上とすることで、外部抵抗の抵抗値を十分に下げることができ、また、外部電極の厚みを50μm以下とすることで、積層コンデンサの体積の増加を抑えることができる。
【0028】
また、電子部品が主表面に実装される樹脂を主成分とする配線基板であって、本発明に係る積層コンデンサが、主表面と頂面が対面した状態で内蔵されている配線基板を構成しても良い。尚、配線基板とは、半導体集積回路と基板とを中継するインターポーザであっても良く、配線基板の主表面上に実装する電子部品としては、半導体集積回路やコンデンサ、インダクタ、抵抗器、配線基板など種々のものが適用可能である。
【0029】
このような配線基板によれば、内蔵された積層コンデンサの密着強度を向上させることができ、内蔵された積層コンデンサが配線基板内部で剥離した状態になってしまうことを防ぐことができる。また、デカップリング用の積層コンデンサのインダクタンスの低さを損なうことなく、該積層コンデンサでの電力損失を低下させることができると共に、配線基板のサイズの小型化が可能となる。
【0030】
また、配線基板に内蔵された積層コンデンサの各頂面外部電極とラインとを複数のビア電極により接続することにより、電源供給経路上に積層コンデンサを配置した際の抵抗値やインダクタンスをさらに低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】第一実施形態の積層コンデンサの斜視図等である。
図2】第二実施形態の積層コンデンサの斜視図等である。
図3】第三,第四実施形態の積層コンデンサの斜視図である。
図4】第五実施形態の積層コンデンサの透視図等である。
図5】第六,第七実施形態の積層コンデンサの斜視図である。
図6】第七実施形態の積層コンデンサの斜視図等である。
図7】第八,第九実施形態の積層コンデンサの透視図である。
図8】第九実施形態の積層コンデンサの透視図等である。
図9】転写方式による積層コンデンサの外部電極の形成方法の説明図である。
図10】ディップ方式による積層コンデンサの外部電極の形成方法の説明図である。
図11】配線基板に内蔵された積層コンデンサの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0033】
[構成の説明]
まず、本実施形態の積層コンデンサの構成について説明する。本実施形態の積層コンデンサは、Ni,Pt,AgPd等の材料から構成される厚さ1μm程度の内部導体層が、チタン酸バリウムを主体とする材料で構成された誘電体層を挟んで交互に積層された略直方体形状の焼結体と、焼結体の外面に設けられた外部電極を備える。以下では、第一〜第九実施形態の積層コンデンサについて説明するが、各実施形態では、外部電極の形状や、内部導体層の形状や配置が異なっている。
【0034】
また、外部電極の表面には、Cu等から構成されるメッキ層が形成されていても良く、このメッキ層には、粗化が施されていても良い。また、粗化後のメッキ層の厚さは、例えば、2μm以上30μm以下に設定されていても良い。尚、メッキ層の厚さとは、粗化により凹凸が形成されたメッキ層表面のうち、最も厚みが厚い箇所の厚さを意味する。また、外部電極の厚さは、例えば、メッキ層も含めて15μm以上50μm以下に設定されていても良い。
【0035】
尚、以後、焼結体の長手方向に沿った面のうち、対面する二つの面を第一頂面及び第二頂面とし、これらの頂面以外の四つの面を側面とする。また、側面のうち、焼結体の長手方向に直交する二つの面を第一端面及び第二端面とし、残りの二つの面を第一側面及び第二側面とする。
【0036】
また、上述した焼結体が、特許請求の範囲における基体に相当する。
[第一実施形態]
最初に、第一実施形態の積層コンデンサについて説明する。図1(a)には、第一実施形態の積層コンデンサ10の斜視図が記載されている。この積層コンデンサ10は、上述した焼結体11と、焼結体11の長手方向に直交する方向に沿って焼結体11の外面を一周するよう配置された四つの帯状の第一〜第四外部電極12〜15を備える。これらの外部電極は、第一外部電極12〜第四外部電極15の順に焼結体11の長手方向に沿って等間隔で配置され、隣接する外部電極には異なる極性が付与される。
【0037】
図1(a)に記載されているように、第一,第二頂面11a,11cの長辺の長さは1.6mm,短辺の長さは0.6mmであり、第一,第二側面11b,11dの短辺の長さは0.8mmである。また、側面に配置された外部電極の幅は、頂面に配置された外部電極の幅よりも広く形成されており、第一,第二側面11b,11dに配置された第一〜第四外部電極12〜15の幅は0.3mmであり、これらの外部電極が配置される間隔は0.1mmである。
【0038】
尚、第一,第二側面11b,11dに配置された第一〜第四外部電極12〜15は、必ずしも同一幅に形成されている必要は無い。具体的には、例えば、側面の長辺付近における該外部電極の幅は、頂面に配置された外部電極の幅と同一に形成され、側面の短手方向の中央部分における該外部電極の幅が、頂面に配置された外部電極の幅よりも広くなるよう形成されていても良い。ただし、側面全ての領域において第一、第二側面11b、11dに配置された第一〜第四外部電極12〜15の幅を頂面に配置された外部電極の幅よりも大きく形成した場合には、外部電極の抵抗値を低減できるので好ましい。
【0039】
また、図1(b)には、積層コンデンサ10の焼結体11の内部に誘電体層を挟んで積層された内部導体層16,17の様子を示す透視図が記載されている。これらの内部導体層は、第一,第二頂面11a,11c及び第一,第二端面11e,11fに直交するように配置されており、第一,第二頂面11a,11cで第一外部電極12及び第三外部電極14に接続される第一内部導体層16a〜16dと、第一,第二頂面11a,11cで第二外部電極13及び第四外部電極15に接続される第二内部導体層17a〜17dとから構成され、第一内部導体層16と第二内部導体層17とは、それぞれ、交互に配置されている。尚、図1(b)では、わかり易さため、第一内部導体層と第二内部導体層はそれぞれ四つずつ記載しているが、内部導体層の数はこれに限定されることはなく、積層コンデンサの容量に応じた数の内部導体層が用いられるということを念のため付言しておく。
【0040】
また、図1(c)には、第一内部導体層16の平面図が記載されている。図1(c)に記載されているように、第一内部導体層16は矩形に形成されており、焼結体11の内部では、各長辺が第一頂面11a或いは第二頂面11cに対面するよう配置されると共に、各短辺が、第一端面11e或いは第二端面11fに対面するよう配置される。
【0041】
また、第一内部導体層16の第一頂面11aに対面する長辺には、長辺に直交する方向に突出し、それぞれが第一外部電極12,第三外部電極14に接続される第一引き出し部16−1,第二引き出し部16−2が設けられている。また、第一内部導体層16の第二頂面11cに対面する長辺にもまた、同様にしてそれぞれが第一外部電極12,第三外部電極14に接続される第三引き出し部16−3,第四引き出し部16−4が設けられている。尚、第一引き出し部16−1,第三引き出し部16−3は、第一端面11e側の長辺の端部に配置されていると共に、第二引き出し部16−2,第四引き出し部16−4は、長辺の中央付近に配置されている。
【0042】
尚、第一内部導体層16は、長辺の長さが1.3mmであり、第一引き出し部16−1の先端から、第三引き出し部16−3の先端までの長さは0.8mmである。また、各引き出し部の突出方向の長さは0.15mm、幅は0.1mmであり、第一端面11e側の短辺から、第二引き出し部16−2の第一端面11e側の幅方向の端部までの長さは0.8mmである。
【0043】
また、第二内部導体層17は、第一内部導体層16と同様に構成されており、各頂面にて第一引き出し部,第三引き出し部が第四外部電極15に接続されると共に、第二引き出し部,第四引き出し部が第二外部電極13に接続される。
【0044】
尚、各頂面11a,11cに配置された第一〜第四外部電極12〜15が、特許請求の範囲における頂面外部電極に相当し、各側面11b,11dに配置された第一〜第四外部電極12〜15が、側面外部電極に相当する。
【0045】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態の積層コンデンサについて説明する。図2(a)には、第二実施形態の積層コンデンサ20の前面斜視図(図2(a))及び背面斜視図(図2(b))が記載されている。この積層コンデンサ20は、第一実施形態とは異なる形状の内部導体層を有する焼結体21と、焼結体21の長手方向に直交する方向に沿って焼結体21の外面を一周するよう配置された四つの帯状の第一〜第四外部電極22〜25を備える。
【0046】
また、図2(b)に記載されているように、第二頂面21cに配置されたそれぞれの第一〜第四外部電極22〜25は中央に開口部22a〜25aが形成されており、第二頂面21cでは、それぞれの第一〜第四外部電極22〜25は、非連続的な二つの領域に配置される。また、外部電極は、第一〜第四外部電極22〜25の順に、焼結体21の長手方向に沿って配置されており、隣接する外部電極には異なる極性が付与される。また、第一実施形態と同様に、側面に配置された外部電極の幅は、頂面に配置された外部電極の幅よりも広く形成されており、各頂面及び各側面に配置された第一〜第四外部電極22〜25は、第一実施形態と同様の幅と配置間隔を有している。そして、第一〜第四外部電極22〜25は、第一頂面21aにて、同極性の全ての内部導体層に接続される。
【0047】
また、図2(c)には、積層コンデンサ20の焼結体21の内部に誘電体層を挟んで積層された内部導体層26,27の様子を示す透視図が記載されている。これらの内部導体層は、第一,第三外部電極22,24に接続される第一内部導体層26a〜26dと、第二,第四外部電極23,25に接続される第二内部導体層27a〜27dとから構成され、第一内部導体層26と第二内部導体層27とは、それぞれ、交互に配置されている。
【0048】
また、図2(d)には、第一内部導体層26の平面図が記載されている。図2(d)に記載されているように、第一内部導体層26は矩形に形成されており、第一内部導体層26の一方の長辺にのみ、第一実施形態と同形状の引き出し部26−1,26−2が、第一実施形態と同じ位置に配置されている。尚、第二内部導体層27は、第一内部導体層26と同様の形状を有している。
【0049】
そして、内部導体層の引き出し部が設けられた長辺は、焼結体21の第一頂面21aに対面するように配置され、第一〜第四外部電極22〜25は、第一実施形態と同様にして、第一頂面21aにて、同極性の全ての内部導体層の引き出し部に接続される。
【0050】
尚、頂面21a,21cに配置された第一〜第四外部電極22〜25が、特許請求の範囲における頂面外部電極に相当し、第一,第二側面21b,21dに配置された第一〜第四外部電極22〜25が、側面外部電極に相当する。
【0051】
また、第二頂面21cに配置された第一〜第四外部電極22〜25が、請求項2に記載の第二頂面外部電極に相当し、該第一〜第四外部電極22〜25のうち、第一側面21b側に配置されたものが第一延出部に、第二側面21d側に配置されたものが第二延出部に相当する。
【0052】
[第三実施形態]
次に、第三実施形態の積層コンデンサについて説明する。図3(a)には、第三実施形態の積層コンデンサ30の前面斜視図(図3(a−1))と背面斜視図(図3(a−2))とが記載されている。この積層コンデンサ30は、第一実施形態と同様の形状を有し、同様に配置された内部導体層を有する焼結体31と、焼結体31の外面に配置された四つの第一〜第四外部電極32〜35を備える。
【0053】
第一,第二頂面31a,31cに配置された第一〜第四外部電極32〜35は、第一実施形態と同様の幅の帯状に形成されており、焼結体31の長手方向に直交する方向に沿って頂面を横断するよう配置されている。また、これらの外部電極は、第一端面31e側から第二端面31f側に向かって(つまり、焼結体31の長手方向に沿って)、第一外部電極32〜第四外部電極35の順に配置され、隣接する外部電極には異なる極性が付与される。
【0054】
ここで、第一側面31b,第二側面31dの長辺の中央を、長辺に垂直な方向に横断する線を中央線39a,39bとする。
第一側面31bにおける中央線39aを基準とした第一端面31e側の領域には、第一外部電極32が配置されていると共に、第二端面31f側の領域には、第四外部電極35が配置されている(図3(a−1)参照)。第一側面31bに配置された第一外部電極32は、矩形部32bと、該矩形部32bから該面の長辺に向かって突出し、第一頂面51aに配置された第一外部電極32に接続する第一突出部32aと、第一突出部32aと同様にして第二頂面31cに配置された第一外部電極32に接続する第二突出部32cとを有する。尚、第一,第二突出部32a,32cは、頂面に配置された外部電極よりも広い幅を有している。また、第一側面31bに配置された第四外部電極35は、矩形部35bと、同様にして第一頂面31aに配置された第四外部電極35に接続する第一突出部35aと、同様にして第二頂面31cに配置された第四外部電極35に接続する第二突出部35cとを有する。
【0055】
また、第二側面31dにおける中央線39bを基準とした第一端面31e側の領域には、第二外部電極33が配置されていると共に、第二端面31f側の領域には、第三外部電極34が配置されている(図3(a−2)参照)。第二側面31dに配置された第二外部電極33もまた、同様の矩形部33bと、第一,第二頂面31a,31cに配置された第二外部電極33に対応して同様に構成された第一,第二突出部33a,33cを有する。また、第二側面31dに配置された第三外部電極34も同様に、矩形部34bと、第一,第二頂面31a,31cに配置された第三外部電極34に対応して同様に構成された第一,第二突出部34a,34cを有する。
【0056】
尚、各頂面31a,31cに配置された第一〜第四外部電極32〜35が、特許請求の範囲における頂面外部電極に相当し、各側面31b,31dに配置された第一〜第四外部電極32〜35が、側面外部電極に相当する。
【0057】
[第四実施形態]
次に、第四実施形態の積層コンデンサについて説明する。図3(b)には、第四実施形態の積層コンデンサ40の前面斜視図(図3(b−1))と背面斜視図(図3(b−2))とが記載されている。この積層コンデンサ40は、第一実施形態と同様の形状を有し、同様に配置された内部導体層を有する焼結体41と、焼結体41の外面に配置された外部電極42〜45を備える。
【0058】
外部電極は、第一頂面41aに配置された四つの第一頂面外部電極42a〜42dと、第二頂面41cに配置された四つの第二頂面外部電極43a〜43dと、第一側面41bに配置された第一側面外部電極44と、第二側面41dに配置された第二側面外部電極45とから構成される。
【0059】
第一頂面外部電極42a〜42dは、第一実施形態における第一頂面11aに配置された第一〜第四外部電極12〜15と同様に構成されていると共に、第二頂面外部電極43a〜43dは、第一実施形態における第二頂面11cに配置された第一〜第四外部電極12〜15と同様に構成されており、第一頂面外部電極42a〜42d及び第二頂面外部電極43a〜43dは、同極性の全ての内部導体層に接続される。
【0060】
また、第一側面外部電極44は、第一端面41eに隣接する第一,第二頂面外部電極42a,43aに接続され、第一側面41bを該面の短辺に沿って横断し、該頂面外部電極よりも広い幅を有する第一帯状部44aと、第一,第二頂面外部電極42a,43aと同極性が付与される第一,第二頂面外部電極42c,43cに接続され、第一側面41bを該面の短辺に沿って横断し、該頂面外部電極よりも広い幅を有する第二帯状部44cと、第一帯状部44aと第二帯状部44cとを接続する矩形の接続部44bと、第二帯状部44cから第二端面41f側に突出する矩形の突出部44dとから構成されている(図3(b−1)参照)。
【0061】
また、第二側面外部電極45は、第二端面41fに隣接する第一,第二頂面外部電極42d,43dに対応して、第一側面外部電極44と同様に構成されている(図3(b−2)参照)。
【0062】
[第五実施形態]
次に、第五実施形態の積層コンデンサについて説明する。図4には、第五実施形態の積層コンデンサ50の前面斜視図(図4(a))と背面斜視図(図4(b))が記載されている。この積層コンデンサ50は、第一実施形態と同様に配置された内部導体層を有する焼結体51と、焼結体51の外面に配置された外部電極52〜57を備える。
【0063】
外部電極は、第一,第二頂面51a,51c,第一,第二側面51b,51dの各面に4つずつ配置された第一頂面外部電極52a〜52d,第二頂面外部電極53a〜53d,第一側面外部電極54a〜54d,第二側面外部電極55a〜55dと、第一,第二端面51e,51fに配置された第一端面外部電極56,第二端面外部電極57とから構成される。
【0064】
第一頂面外部電極52a〜52dは、第一頂面51aを該面の短辺の方向に沿って横断する帯状に形成されており、これらは等間隔で配置されていると共に、隣接する第一頂面外部電極には異なる極性が付与される。また、各端面51e,51fに隣接する第一頂面外部電極52a,52dは、これらに挟まれる第一頂面外部電極52b,52cよりも広い幅を有しており、第一頂面51aの短辺を含む領域に配置される。また、第二頂面外部電極53a〜53dも、第一頂面外部電極52a〜52dと同様に構成されている。
【0065】
また、第一側面外部電極54a〜54dは、第一頂面外部電極52a〜52dと同様にして各側面を該面の短辺の方向に沿って横断する帯状に形成されており、第二側面外部電極55a〜55dもまた、第一頂面外部電極52a〜52dと同様にして各側面を該面の短辺の方向に沿って横断する帯状に形成されている。このため、各頂面及び側面に4つずつ配置された帯状の外部電極は、それぞれ、各面の長辺で互いに接続され、焼結体51の外面を長手方向に直交する方向に沿って一周する4つの帯状の外部電極を形成している。
【0066】
また、第一端面外部電極56,第二端面外部電極57は、それぞれ、第一端面51e,第二端面51fの全領域を覆うように配置されている。このため、第一端面外部電極56、第一,第二頂面外部電極52a,53a、及び第一,第二側面外部電極54a,55aと、第二端面外部電極57、第一,第二頂面外部電極52d,53d、及び第一,第二側面外部電極54d,55dとは、それぞれ、焼結体51の外面上の連続した領域に配置される。
【0067】
尚、焼結体51の側面の連続した領域に配置される第一端面外部電極56及び第一,第二側面外部電極54a,55aを第一外部電極、第二端面外部電極57及び第一,第二側面外部電極54d,55dを第二外部電極とすると、第一,第二外部電極は、それぞれ、特許請求の範囲における側面外部電極に相当する。そして、第一外部電極の表面における、第一側面外部電極54aの第一端面51f側の側縁から、第二側面外部電極55aの第一端面51f側の側縁までの長さが、第一外部電極の幅に相当する。また、第二外部電極の表面における、第一側面外部電極54dの第一端面51e側の側縁から、第二側面外部電極55dの第一端面51e側の側縁までの長さが、第一外部電極の幅に相当する。
【0068】
また、図4(c)には、積層コンデンサ50の焼結体51の内部に誘電体層を挟んで積層された内部導体層58,59の様子を示す透視図が記載されている。これらの内部導体層は、第一端面外部電極56,頂面外部電極52a,52c,53a,53cに接続される第一内部導体層58a〜58dと、第二端面外部電極57,第一,第二頂面外部電極52b,52d,53b,53dに接続される第二内部導体層59a〜59dとから構成され、第一内部導体層58と第二内部導体層59とは、それぞれ、交互に配置されている。
【0069】
また、図4(d)には、第一内部導体層58の平面図が記載されている。図4(d)に記載されているように、第一内部導体層58は矩形に形成されており、焼結体51の内部では、各長辺が第一頂面51a或いは第二頂面51cに対面するよう配置されると共に、各短辺が、第一端面51e或いは第二端面51fに対面するよう配置される。
【0070】
また、第一内部導体層58の第一端面51eに対面する短辺は、第一端面外部電極56に接続される。また、第一内部導体層58の第一頂面51aに対面する長辺には、長辺に直交する方向に突出し、それぞれが第一頂面外部電極52a,52cに接続される第一引き出し部58−1,第二引き出し部58−2が設けられている。また、第二頂面51cに対面する長辺にもまた、同様にしてそれぞれが第二頂面外部電極53a,53cに接続される第三引き出し部58−3,第四引き出し部58−4が設けられている。尚、第一引き出し部58−1,第三引き出し部58−3は、第一端面71e側の長辺の端部に配置されていると共に、第二引き出し部58−2,第四引き出し部58−4は、長辺の中央付近に配置されている。
【0071】
また、第二内部導体層59は、第一内部導体層58と同様に構成されており、第一引き出し部,第三引き出し部が設けられた側の短辺は、第二端面外部電極57に接続される。また、第一引き出し部,第三引き出し部は、それぞれ、第二頂面外部電極53d,第一頂面外部電極52dに接続されると共に、第二引き出し部,第四引き出し部は、それぞれ、第二頂面外部電極53b,第一頂面外部電極52bに接続される。
【0072】
[第六実施形態]
次に、第六実施形態の積層コンデンサについて説明する。図5(a)には、第六実施形態の積層コンデンサ60の前面斜視図(図5(a−1))と背面斜視図(図5(a−2))とが記載されている。この積層コンデンサ60は、第五実施形態と同様の形状を有し、同様に配置された内部導体層を有する焼結体61と、焼結体61の外面に配置された外部電極62〜67を備える。
【0073】
外部電極は、第一,第二頂面61a,61cの各面に4つずつ配置された第一頂面外部電極62a〜62d,第二頂面外部電極63a〜63dと、第一,第二側面61b,61dの各面に2つずつ配置された第一側面外部電極64a〜64b,第二側面外部電極65a〜65bと、第一端面61eに配置された第一端面外部電極66と、第二端面61fに配置された第二端面外部電極67とから構成される。
【0074】
第一,第二頂面外部電極62a〜62d,63a〜63d、及び、第一,第二端面外部電極66,67は、それそれ、第五実施形態における第一,第二頂面外部電極52a〜52d,53a〜53d、及び、第一,第二端面外部電極56,57と同様に構成されている。
【0075】
また、第一側面外部電極64aは、第一端面外部電極66,第一頂面外部電極62a,62c,第二頂面外部電極63a,63cに接続される。第一側面外部電極64aは、第一頂面外部電極62aと同じ幅を有し、第一端面外部電極66,第一頂面外部電極62a,第二頂面外部電極63aに接続され、第一側面61bの短辺に沿って該面を横断する第一帯状部64a−1と、第一頂面外部電極62cと同じ幅を有し、第一頂面外部電極62c,第二頂面外部電極63cに接続され、第一側面61bの短辺の方向に沿って該面を横断する第二帯状部64a−3と、第一帯状部64a−1と第二帯状部64a−3とを接続する矩形の接続部64a−2とを有する。
【0076】
また、第一側面外部電極64bは、第二端面外部電極67,第一頂面外部電極62d,第二頂面外部電極63dに接続され、第一側面61bの短辺に沿って該面を横断し、第一頂面外部電極62dと同じ幅を有する帯状に形成されている。
【0077】
また、第二側面外部電極65aは、第一,第二頂面外部電極62a,63aと、第一端面外部電極66に対応して第一側面外部電極64bと同様に構成されている。また、第二側面外部電極65bは、頂面外部電極62b,62d,63b,63dと、第二端面外部電極67に対応して第一側面外部電極64aと同様に構成されている。
【0078】
ここで、焼結体61の側面の連続した領域に配置される第一端面外部電極66、第一側面外部電極64a、及び第二側面外部電極65aを第一外部電極、第二端面外部電極67、第一側面外部電極64b、及び第二側面外部電極65bを第二外部電極とすると、第一,第二外部電極は、それぞれ、特許請求の範囲における側面外部電極に相当する。そして、第一外部電極の表面における、第一側面外部電極64aの第一端面61f側の縁部から、第二側面外部電極65aの第一端面61f側の縁部までの長さが、第一外部電極の幅に相当する。また、第二外部電極の表面における、第二側面外部電極65bの第一端面61e側の縁部から、第二側面外部電極65bの第二端面61e側の縁部までの長さが、第二外部電極の幅に相当する。
【0079】
[第七実施形態]
次に、第七実施形態の積層コンデンサについて説明する。図5(b)には、第七実施形態の積層コンデンサ70の前面斜視図が、図6(a)には、該積層コンデンサ70の背面斜視図が記載されている。この積層コンデンサ70は、第一実施形態と同様に配置された内部導体層を有する焼結体71と、焼結体71の外面に配置された外部電極72〜75を備える。
【0080】
外部電極は、第一,第二頂面71a,71cの各面に4つずつ配置された第一頂面外部電極72a〜72d,第二頂面外部電極73a〜73dと、第一,第二側面71b,71dの各面に2つずつ配置された第一側面外部電極74a〜74b,第二側面外部電極75a〜75bとから構成される。
【0081】
第一頂面外部電極72a〜72dは、第一実施形態における第一頂面11aに配置された第一〜第四外部電極12〜15と同様に構成されていると共に、第二頂面外部電極73a〜73dは、第一実施形態における第二頂面11cに配置された第一〜第四外部電極12〜15と同様に構成されている。
【0082】
また、第一側面71bの長辺の中央を横断する中央線79により分割される二つの領域のうち、第一端面71e側の領域を第一領域、第二端面71f側の領域を第二領域とする。第一側面外部電極74aは、第一側面71bの第一領域の縁部から若干の隙間を設けた矩形の領域に配置される矩形部74a−1と、第一頂面外部電極72bと矩形部74a−1とを接続する第一接続部74a−2と、第二頂面外部電極73aと矩形部74a−1とを接続する第二接続部74a−3とを有する(図5(b)参照)。
【0083】
尚、第一接続部74a−2は、矩形部74a−1の第一頂面71aに隣接する辺から第一頂面71aに突出するように形成されており、第一頂面外部電極72bよりも広い幅を有する。また、第二接続部74a−3は、矩形部74a−1の第二頂面71cに隣接する辺から第二頂面71cに突出するように形成されており、第二頂面外部電極73aよりも広い幅を有する。
【0084】
また、第一側面外部電極74bは、第一側面71bの第二領域に配置され、第一側面外部電極74aと同様に構成されており、同様の矩形部74b−1と、それぞれ、第一頂面外部電極72c,第二頂面外部電極73dに接続される第一接続部74b−2,第二接続部74b−3を有する。
【0085】
また、第二側面外部電極75a,75bもまた、第一側面外部電極74a,74bと同様に構成されている。第二側面外部電極75aは、同様の矩形部75a−1と、第二頂面外部電極73bに接続される第一接続部75a−2と、第一頂面外部電極72aに接続される第二接続部75a−3とを有する。また、第二側面外部電極75bは、同様の矩形部75b−1と、第二頂面外部電極73cに接続される第一接続部75b−2と、第一頂面外部電極72dに接続される第二接続部75b−3とを有する(図6(a)参照)。
【0086】
また、図6(b)には、積層コンデンサ70の焼結体71の内部に誘電体層を挟んで積層された内部導体層76,77の様子を示す透視図が記載されている。これらの内部導体層は、頂面外部電極72b,72d,73a,73cに接続される第一内部導体層76a〜76dと、頂面外部電極72a,72c,73b,73dに接続される第二内部導体層77a〜77dとから構成され、第一内部導体層76と第二内部導体層77とは、それぞれ、交互に配置されている。
【0087】
また、図6(c)には、第一内部導体層76の平面図が記載されている。図6(c)に記載されているように、第一内部導体層76は矩形に形成されており、焼結体71の内部では、各長辺が第一頂面71a或いは第二頂面71cに対面するよう配置されると共に、各短辺が、第一端面71e或いは第二端面71fに対面するよう配置される。
【0088】
また、第一内部導体層76の第一頂面71aに対面する長辺(第一長辺とも記載)には、長辺に直交する方向に突出し、それぞれが第一頂面外部電極72b,72dに接続される第一引き出し部76−1,第二引き出し部76−2が設けられており、第二頂面71cに対面する長辺(第二長辺とも記載)にもまた、同様にしてそれぞれが第二頂面外部電極73a,73cに接続される第三引き出し部76−3,第四引き出し部76−4が設けられている。ここで、第一内部導体層76を、長辺に直交するように3等分する2本の線のうち、第一端面71e側の線を第一分割線(図示なし)、第二端面71f側の線を第二分割線(図示なし)とする。第一引き出し部76−1は、第一分割線と第一長辺との接点付近に設けられていると共に、第二引き出し部76−2は、第二端面71f側の短辺に沿って設けられている。また、第三引き出し部76−3は、第一端面71e側の短辺に沿って設けられていると共に、第四引き出し部76−4は、第二分割線と第二長辺との接点付近に設けられている。
【0089】
また、第二内部導体層77もまた、第一内部導体層76と同様に構成されており、それぞれ、第一頂面外部電極72c,72aに接続される第一引き出し部,第二引き出し部と、第二頂面外部電極73d,73bに接続される第三引き出し部,第四引き出し部をと有している。
【0090】
[第八実施形態]
次に、第八実施形態の積層コンデンサについて説明する。図7(a)には、第八実施形態の積層コンデンサ80の前面斜視図(図7(a−1))と背面斜視図(図7(a−2))が記載されている。この積層コンデンサ80は、焼結体81と、焼結体81の第一,第二側面81b,81dにそれぞれ4つずつ設けられた第一,第二外部電極82a〜82d,83a〜83dを備える。
【0091】
尚、第一外部電極82aは、第一側面81bを短辺の方向に沿って横断する帯状に形成されており、その両端には、第一,第二頂面81a,81cに突出する突出部82a−1,82a−2が設けられている。また、他の第一外部電極82b〜82dもまた同様に構成されており、第一外部電極82a〜82dは、第一側面81bの長辺の方向に沿って等間隔に配置され、隣接する外部電極には異なる極性が付与される。
【0092】
また、第二外部電極83a〜83dもまた、第一外部電極82a〜82dと同様にして第二側面81dに配置され、隣接する外部電極には異なる極性が付与される。
また、それぞれの第一外部電極82a〜82dと第二外部電極83a〜83dとは、焼結体81を挟んで対面するように配置されており、対面する第一,第二外部電極には、同極性が付与される。
【0093】
また、第一〜第七実施形態では、焼結体内部の内部導体層は頂面及び端面に直交するように配置されていたが、第八実施形態では、焼結体81の内部では、内部導体層は側面及び端面に直交するように配置されている。
【0094】
また、焼結体81の内部では、第一実施形態と同様の形状の第一,第二内部導体層が側面及び端面に直交するように交互に積層されており、第一内部導体層は、第一,第二側面81b,81dにて外部電極82a,82c,83a,83cに接続されると共に、第二内部導体層は、第一,第二側面81b,81dにて外部電極82b,82d,83b,83dに接続される。
【0095】
尚、各頂面81a,81cに配置された第一,第二外部電極82,83が、特許請求の範囲における頂面外部電極に相当し、各側面81b,81dに配置された第一,第二外部電極82,83が、側面外部電極に相当する。
【0096】
また、各頂面に配置された頂面外部電極のうち、第一側面81b側に配置されたものが、請求項6における第一延出部に相当し、第二側面81d側に配置されたものが請求項6における第二延出部に相当する。
【0097】
[第九実施形態]
次に、第九実施形態の積層コンデンサについて説明する。図7(b)には、第九実施形態の積層コンデンサ90の前面斜視図(図7(b−1))と背面斜視図(図7(b−2))が記載されている。この積層コンデンサ90は、第一実施形態と同様に配置された内部導体層を有する焼結体91と、第八実施形態と同様にして焼結体91の第一,第二側面91b,91dにそれぞれ4つずつ設けられた第一,第二外部電極92a〜92d,93a〜93dと、第一,第二端面91e,91fを覆うように設けられた第三,第四外部電極94,95を備える。
【0098】
尚、第八実施形態と同様に、第一,第二外部電極92a〜92d,93a〜93dは、隣接する外部電極には異なる極性が付与されると共に、対面する外部電極には同じ極性が付与される。また、第三外部電極94は、第一外部電極92bと同じ極性が付与されると共に、第四外部電極95は、第一外部電極92cと同じ極性が付与される。
【0099】
また、図8(a)には、積層コンデンサ90の焼結体91の内部に誘電体層を挟んで積層された内部導体層96〜99の様子を示す透視図が記載されている。これらの内部導体層の形状には、パターンAとパターンBの2種類が存在し、パターンAの内部導体層96,97は、各側面の付近に配置されていると共に、パターンBの内部導体層98,99は、側面間の中央部分に(すなわち、各側面の付近に配置されたパターンAの内部導体層に挟まれた状態で)配置されている。
【0100】
また、パターンAの内部導体層96,97は、外部電極92a,92c,93a,93c,94に接続される第一内部導体層96a,96bと、外部電極92b,92d,93b,93d,95に接続される第二内部導体層97a,97bとから構成されている。また、パターンBの内部導体層98,99は、第三外部電極94に接続される第三内部導体層98a,98bと、第四外部電極95に接続される第四内部導体層99a,99bとから構成されている。そして、第一,第三内部導体層96,98と、第二,第四内部導体層97,99とには、交互に配置され、異なる極性が付与される。
【0101】
また、図8(b)には、パターンAの第一内部導体層96の平面図が記載されている。図8(b)に記載されているように、パターンAの第一内部導体層96は矩形に形成されており、焼結体91の内部では、各長辺が第一頂面91a或いは第二頂面91cに対面するよう配置されると共に、各短辺が、第一端面91e或いは第二端面91fに対面するよう配置される。尚、パターンAの第二内部導体層97もまた、同様の形状を有している。
【0102】
また、パターンAの第一内部導体層96の第一頂面91aに対面する長辺には、長辺に直交する方向に突出する第一引き出し部96−1,第二引き出し部96−2が設けられており、第二頂面91cに対面する長辺にもまた、同様の第三引き出し部96−3,第四引き出し部96−4が設けられている。ここで、パターンAの第一内部導体層96を、長辺に直交するように3等分する2本の線のうち、第一端面91e側の線を第一分割線(図示なし)、第二端面91f側の線を第二分割線(図示なし)とする。第一引き出し部96−1及び第三引き出し部96−3は、第一端面91e寄りの位置に配置されていると共に、第二引き出し部96−2及び第四引き出し部96−4は、第二分割線の付近に配置されている。
【0103】
また、パターンAの第一内部導体層96の第一端面91e側の短辺は、第三外部電極94に接続される。また、第一側面91b寄りに配置されたパターンAの第一内部導体層96は、第一引き出し部96−1,第二引き出し部96−2が、第一頂面91aに延出する第一外部電極92a,92cに接続されると共に、第三引き出し部96−3,第四引き出し部96−4が、第二頂面91cに延出する第一外部電極92a,92cに接続される。一方、第二側面91d寄りに配置されたパターンAの第一内部導体層96は、第一引き出し部96−1,第二引き出し部96−2が、第一頂面91aに延出する第二外部電極93a,93cに接続されると共に、第三引き出し部96−3,第四引き出し部96−4が、第二頂面91cに延出する第二外部電極93a,93cに接続される。
【0104】
また、パターンAの第二内部導体層97は、第二端面91f側の短辺は、第四外部電極95に接続される。また、第一側面91b寄りに配置されたパターンAの第二内部導体層97は、第一引き出し部,第二引き出し部が、第一頂面91aに延出する第一外部電極92d,92bに接続されると共に、第三引き出し部,第四引き出し部が、第二頂面91cに延出する第一外部電極92d,92bに接続される。一方、第二側面91d寄りに配置されたパターンAの第二内部導体層97は、第一引き出し部,第二引き出し部が、第一頂面91aに延出する第二外部電極93d,93bに接続されると共に、第三引き出し部,第四引き出し部が、第二頂面91cに延出する第二外部電極93d,93bに接続される。
【0105】
また、図8(c)には、パターンBの第三内部導体層98の平面図が記載されている。図8(c)に記載されているように、パターンBの第三内部導体層98は矩形に形成されており、焼結体91の内部では、各長辺が第一頂面91a或いは第二頂面91cに対面するよう配置されると共に、各短辺が、第一端面91e或いは第二端面91fに対面するよう配置される。そして、一方の短辺が、第三外部電極94に接続される。また、パターンBの第四内部導体層99もまた、焼結体91の内部で同様にして配置され、一方の短辺が第四外部電極95に接続される。
【0106】
尚、各頂面91a,91cに配置された第一,第二外部電極92,93が、特許請求の範囲における頂面外部電極に相当し、各側面91b,91dに配置された第一,第二外部電極92,93が、側面外部電極に相当する。また、第三,第四外部電極94,95が、請求項7に記載の端面外部電極に相当する。
【0107】
また、各頂面に配置された頂面外部電極のうち、第一側面91b側に配置されたものが、請求項6における第一延出部に相当し、第二側面91d側に配置されたものが請求項6における第二延出部に相当する。
【0108】
[他の実施形態]
第一〜第九実施形態の積層コンデンサでは、焼結体の頂面に4つの外部電極が設けられているが、6つ或いはそれ以上の偶数の外部電極が設けられていても良い。
【0109】
[積層コンデンサの製造方法について]
次に、第一〜第九実施形態における積層コンデンサの製造方法について説明する。
(a)製造方法1について
(1)周知の方法により、チタン酸バリウムを主体とする材料から構成されるセラミックグリーンシートと、Niを主体とする材料から構成される内部導体層とが交互にそれぞれ100層積層された積層体パネル(焼成前)を生成する。尚、セラミックグリーンシートの厚みは焼成後に3μmとなるよう調整されている共に、内部導体層の厚みは焼成後に1μmとなるよう調整されている。また、積層体パネルの積層方向上端と下端にはセラミックグリーンシートのみが積層された積層部が設けられており、積層体パネル全体の厚みは、焼成後に約0.8mmとなるように調整されている。
(2)切断或いはダイシングにて、積層体パネル(焼成前)を略直方体の個片に分割する。尚、各個片のサイズは、焼成後に、個片の長手方向の長さが1.6mm,短手方向の長さが0.6mm,高さが0.8mmとなるようよう調整されている。
(3)面取りを行うため、各個片に対し周知のバレル研磨を行う。
(4)周知の方法により各個片の脱脂・焼成を行う。
(5)内部導体層の引き出し部を外部に露出させると共に、工程(3)を終えた時点で既に露出していた内部導体層の引き出し部の酸化領域を除去するため、各個片に対し周知のバレル研磨を行う。
(6)周知の外部電極形成方法にて、Cuを主体とし、ガラスなどの添加成分を含む材料から構成される外部電極ペーストを用いて各個片の外面に外部電極パターンを印刷し、乾燥させる。尚、周知の外部電極形成方法として、例えば、転写方式,ディップ方式を用いても良いし、印刷したい面が露出するように個片を整列し、スクリーン印刷やメタルマスク印刷等により外部電極パターンを印刷しても良い。実施形態によっては転写方式とディップ方式を併用しても良い。以下に、転写方式とディップ方式の詳細について説明する。
(6−1)転写方式について
まず、転写方式について、図9を用いて説明する。
【0110】
転写方式では、積層体パネル(焼成後)の各個片110が挿嵌される穴部が側縁に沿って一列に形成されたキャリーテープ100と(図9(a)参照)、キャリーテープ100に挿嵌された各個片110を搬送する搬送用ローラ120と、外周面の一部が搬送用ローラ120の外周面に圧接するように配置されており、搬送用ローラ120と逆方向に回転するゴムローラ130と、ゴムローラ130が浸される外部電極ペースト150を貯める貯留槽140と、ゴムローラ130が外部電極ペースト150に浸された後、搬送用ローラ120に圧接される前に、ゴムローラ130の外周面131に当接するかきとり部160とが用いられる(図9(b)参照)。
【0111】
また、ゴムローラ130の外周面131には、ゴムローラ130の回転方向に沿った4本の溝部132〜135が形成されており(図9(c)参照)、ゴムローラ130が外部電極ペースト150に浸漬した際に、ゴムローラ130の外周面131に外部電極ペースト150が塗布され、溝部132〜135に外部電極ペーストが充填される。そして、かきとり部160により外周面131の外部電極ペースト150が取り除かれ、溝部132〜135に外部電極ペーストが充填された状態で、ゴムローラ130の外周面131が搬送用ローラ120により搬送される個片110に圧着されることで個片110に外部電極ペーストが塗布され、個片110の外面の一つに外部電極ペーストが印刷される。
【0112】
尚、転写方式により、第一,第二実施形態の積層コンデンサの外部電極を形成することができる。このとき、頂面に外部電極を印刷する際と側面に外部電極を印刷する際とでは、異なる幅及び間隔で溝部が形成されたゴムローラが用いられる。また、第二実施形態の積層コンデンサ20に関しては、第一,第二側面21b,21dにゴムローラ130を当接させた際に回りこみにより外部電極ペーストを付着させて第二頂面21cの外部電極を形成した後に、異なる(広い)幅の溝部が形成されたゴムローラを、第一,第二頂面21a,21cに回り込みが無いように第一,第二側面21b,21dに再度当接させて外部電極を形成する。なお、外部電極ペーストの第一,第二頂面への回り込み有無はゴムローラの押し込み深さ(強さ)で調整する。
【0113】
また、転写方式により、第三,第四,第七実施形態の積層コンデンサの頂面に配置された外部電極や、第五実施形態の積層コンデンサ50の中央の2本の頂面外部電極及び側面外部電極や、第六実施形態の積層コンデンサ60の中央の2本の頂面外部電極を形成することができる。
【0114】
また、転写方式により、第八,第九実施形態の積層コンデンサの第一,第二外部電極を形成することができる。尚、これらの積層コンデンサの頂面に配置された外部電極は、第二実施形態の積層コンデンサの外部電極の形成と同様に、第一,第二側面にゴムローラ130を当接させた際に回りこみにより外部電極ペーストを付着させて形成した後に、異なる(広い)幅の溝部が形成されたゴムローラを、第一,第二頂面に回り込みが無いように第一,第二側面に再度当接させて外部電極を形成する。
(6−2)ディップ方式について
次に、ディップ方式について、図10を用いて説明する。本実施形態で説明するディップ方式では、積層体パネル(焼成後)の個片210が縦方向に嵌入される凹部201が複数形成された吸引プレート200を用いて、個片210の各端面に外部電極ペーストが印刷される。尚、図10(a)には、該吸引プレート200の断面図が記載されている。以下に、ディップ方式の各工程について説明する。
(イ)第一工程では、図示しない吸引装置を用いて、吸引プレート200の凹部201の底面に形成された貫通孔202から積層体パネル(焼成後)の個片210を吸引し、個片210を、吸引プレート200の各凹部201に嵌入された状態で保持する(図10(b−1))。
(ロ)続く第二工程では、個片210が嵌入された吸引プレート200を、貯留槽220に貯留された外部電極ペースト221に接近させ、該個片210における吸引プレート200に当接しない端面を外部電極ペースト221に浸すことで、該端面に外部電極ペーストを付着させる(図10(b−2))。
(ハ)第三工程では、吸引プレート200を貯留槽220から遠ざけて外部電極ペースト221から個片210を取り出し、個片210に付着した外部電極ペーストを乾燥させる(図10(b−3))。
【0115】
その後、外部電極ペーストが十分に乾燥し、該端面への外部電極ペーストの印刷が終了すると、吸引プレート200に嵌入されている個片210に他の吸引プレート200に接近させ、他の吸引プレート200の凹部201に、外部電極ペーストが印刷された端面側からこれらの個片210を嵌入させる。そして、他の吸引プレート200を用いて、外部電極ペーストが印刷されていない他方の端面に対し、同様にして外部電極ペーストを印刷する。
【0116】
尚、このディップ方式により、第五,第六実施形態の積層コンデンサにおける端面外部電極と、端面に隣接する頂面外部電極及び側面外部電極が形成される。また、第九実施形態における第三,第四外部電極が形成される。その他の外部電極が形成されるべき所定の領域については、スクリーン印刷又はディップ方式などを併用して、外部電極が形成される。
【0117】
続いて、(6)より後の工程について説明する。
(7)周知の焼付け処理を行う。
(8)周知の電界バレルメッキを行い、外部電極の表面に例えばCuのメッキを形成する。
(b)製造方法2について
また、積層コンデンサの製造方法として、次のような方法も考えられる。
(1)製造方法1の工程(1)の方法により、積層体パネル(焼成前)を生成する。
(2)積層体パネル(焼成前)の各主面上に、例えばNiを主体とする材料から構成される外部電極ペーストを用いてスクリーン印刷等の周知の方法にて外部電極パターンを印刷し、乾燥させる。このとき、印刷される外部電極パターンの厚みは、後述する工程(4)の後に所定の厚みとなるように調整される。尚、積層体パネルの主面は、最終的には積層コンデンサの焼結体の側面となる。
(3)切断あるいはダイシングにて、積層体パネル(焼成前)を略直方体の個片に分割する。尚、各個片のサイズは、焼成後に、個片の長手方向の長さが1.6mm,短手方向の長さが0.6mm,高さが0.8mmとなるようよう調整されている。また、側面のサイズは、長辺が1.6mm,短辺が0.8mmとなる。
(4)面取りを行うため、各個片に対し周知のバレル研磨を行う。
(5)スクリーン印刷等の周知の外部電極形成方法にて、上記外部電極ペーストを用いて各個片の頂面に外部電極パターンを印刷し、乾燥させる。スクリーン印刷の場合、他の手法を併用せずとも第一〜第9実施形態の外部電極パターンを形成することもできる。尚、外部電極形成方法として、上述した転写方式を用いても良い。
(6)周知の方法により各個片の脱脂・焼成を行う。
(7)周知の電解バレルメッキを行い、外部電極の表面に所定厚みのCuのメッキ層を形成する。尚、Niを主体とする材料から構成される外部電極の表面には焼成過程で酸化層が形成されるが、この酸化層はメッキの析出を阻害する。バレルメッキにより酸化層は除去されるが、より効率的に除去するために、工程(7)の前にバレル研磨等の周知の研磨・除去工程を行っても良い。
【0118】
[配線基板の構成について]
次に、第一実施形態における積層コンデンサ10が内蔵された配線基板300の構成について、図11に記載の断面図を用いて説明する。
【0119】
この配線基板300は、ガラスエポキシ等の有機系絶縁材料からなる多層配線基板として構成されており、配線基板300の各主表面には、各種電子部品が実装される。尚、この配線基板300は、例えば、LSIチップとメイン基板とを中継するインターポーザとして用いられても良い。
【0120】
図11に記載されているように、配線基板300には、6つの積層コンデンサ10が2列に並んで配置された状態で内蔵されており、これらの積層コンデンサ10は、第一頂面11a,第二頂面11cが、それぞれ、配線基板300の第一主表面301,第二主表面302に対面するように配置されている。
【0121】
また、積層コンデンサ10の第一頂面11aに配置された第一外部電極12は、2本のビア電極310に接続される。このビア電極310は、該第一外部電極12に沿って設けられており、接合部12−1,12−2にて該第一外部電極12に接続される。また、第一頂面11aに配置された第二〜第四外部電極13〜15や、第二頂面11cに配置された第一〜第四外部電極12〜15に関しても、それぞれ、2本のビア電極311〜327と同様にして接続される。
【0122】
尚、例えば、配線基板300に内蔵された積層コンデンサ10の第二頂面11cにおける第一,第三外部電極12,14を電源に、第一頂面11aにおける第一,第三外部電極12,14を電源ラインに接続すると共に、第二頂面11cにおける第二,第四外部電極13,15をグランドに、第一頂面11aにおける第二,第四外部電極13,15を接地ラインに接続することにより、積層コンデンサ10を電源供給経路上に配置しても良い。
【0123】
また、ここでは、一例として第一実施形態の積層コンデンサ10が内蔵された配線基板300について説明したが、第二〜第九実施形態の積層コンデンサについても、同様にして配線基板に内蔵することができる。
【0124】
また、例えば、ICのパッケージ等にも、同様にして本実施形態の積層コンデンサを内蔵しても良い。
[配線基板の製造方法について]
次に、本実施形態の積層コンデンサが内蔵された配線基板の製造方法について説明する。
(1)本実施形態の積層コンデンサを準備する。
(2)厚さ0.8mmのガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させたガラスエポキシ基板を準備し、ドリル加工などにより所定の位置に貫通孔を形成する。
(3)ガラスエポキシ基板の一方の主表面における貫通孔の形成された部分に粘着テープを貼り付ける。尚、ガラスエポキシ基板の主表面のうち、粘着テープが貼り付けられた一方の面を第一面、他方の面を第二面とも記載する。
(4)チップマウンターなどを用いて貫通孔に積層コンデンサを載置し、該貫通孔に貼り付けられた粘着テープの粘着面と、積層コンデンサの一方の頂面とを結着させる。
(5)周知の方法により、貫通孔に載置された積層コンデンサの外部電極のCuメッキ層の粗化処理を行う。
(6)ガラスエポキシ基板における第二面に未硬化のエポキシ樹脂フィルムを置載して熱加圧を行うことにより、エポキシ樹脂を貫通孔内に充填し、積層コンデンサと貫通孔の壁部との間隙を埋める。尚、このとき、このエポキシ樹脂として、熱膨張率や硬化収縮率を下げるためにシリカ(SiO2)などのフィラーを適量含んだものを用いると良い。
(7)熱処理にて貫通孔に充填されたエポキシ樹脂を仮硬化させた後、粘着テープを剥離する。そしてさらに高温で熱処理を行うことにより、貫通孔に充填されたエポキシ樹脂を本硬化させる。
(8)ガラスエポキシ基板の第二面を研磨し、工程(6)にて付着したエポキシ樹脂を除去する。
(9)粘着テープを剥離することで露出された積層コンデンサの外部電極のCuメッキ層についても、周知の方法により粗化処理を行う。
(10)ガラスエポキシ基板の両面にシリカフィラーを含む未硬化の絶縁樹脂フィルムをラミネートして熱処理を行うことにより、ガラスエポキシ基板の両面に仮硬化された樹脂絶縁層を生成する。
(11)CO2レーザー加工等の周知の方法により樹脂絶縁層を穿孔し、積層コンデンサの各頂面の外部電極を露出させる。
(12)デスミア等の周知の方法により、樹脂絶縁層の表面や、工程(10)にて生成された穴の内壁面の粗化処理を行い、樹脂絶縁層の本硬化を行う。
(13)周知の方法により、樹脂絶縁層上に、積層コンデンサの各頂面の外部電極に接続されるビア電極を含むCuパターン層を形成する。尚、この周知の方法の一例として、無電解メッキ→ドライフィルムラミネート→露光によるパターニング→電界Cuメッキ→ドライフィルム剥離→エッチング(ドライフィルムで覆われていた領域の無電解メッキ層の除去)といった手順が考えられる。
(14)工程(5)と同様にして、形成したCuパターン層の粗化処理を行う。
(15)工程(10)〜(14)を繰り返すことによりCuパターン層を有する樹脂絶縁層を追加する。そして、ソルダーレジストの形成→Ni/Auメッキ→ハンダバンプの形成といった周知の手順を経て、積層コンデンサが内蔵された配線基板を生成する。
【0125】
[効果]
本実施形態の積層コンデンサは、外部電極の表面積が大きく、外部電極と配線基板との密着強度を向上させることができるため、配線基板など樹脂材料中への内蔵に適している。
【0126】
また、本実施形態の積層コンデンサは、デカップリング用に適した低インダクタンス特性を有すると共に、抵抗値が低いため、各頂面の外部電極間に大電流を流すことができる。このため、大電力が供給される電源供給経路上に配置してデカップリングを行うという用途に適している。
【0127】
また、本実施形態の積層コンデンサを製造する際には特別な製造装置を必要としないため、従来の積層コンデンサと遜色ないコストで製造可能である。
【符号の説明】
【0128】
10,20,30,40,50,60,70,80,90…積層コンデンサ、11,21,31,41,51,61,71,81,91…焼結体、11a,21a,31a,41a,51a,61a,71a,81a,91a…第一頂面、11b,21b,31b,41b,51b,61b,71b,81b,91b…第一側面、11c,21c,31c,41c,51c,61c,71c,81c,91c…第二頂面、11d,21d,31d,41d,51d,61d,71d,81d,91d…第二側面、11e,21e,31e,41e,51e,61e,71e,81e,91e…第一端面、11f,21f,31f,41f,51f,61f,71f,81f,91f…第二端面、12,22,32,82,92…第一外部電極、13,23,33,83,93…第二外部電極、14,24,34,94…第三外部電極、15,25,35,95…第四外部電極、42,52,62,72…第一頂面外部電極、43,53,63,73…第二頂面外部電極、44,54,64,74…第一側面外部電極、45,55,65,75…第二側面外部電極56,66…第一端面外部電極、57,67…第二端面外部電極、16,26,58,76,96…第一内部導体層、17,27,59,77,97…第二内部導体層、98…第三内部導体層、99…第四内部導体層、100…キャリーテープ、110…個片、120…搬送用ローラ、130…ゴムローラ、140…貯留槽、150…外部電極ペースト、160…かきとり部、200…吸引プレート、210…個片、220…貯留槽、300…配線基板。
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