(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のサブピクセルを有する少なくとも1つのピクセルを含むカラー反射電子ディスプレイであって、前記複数のサブピクセルのうちの少なくとも1つは、3色を表示することが可能であり、
前記少なくとも1つのサブピクセルは、電気泳動媒体を含み、前記電気泳動媒体は、第1のタイプの電気的に荷電した粒子と第2のタイプの電気的に荷電した粒子とを含み、前記第1のタイプの電気的に荷電した粒子と前記第2のタイプの電気的に荷電した粒子とは、反対の極性の電荷を有し、かつ、少なくとも1つの光学特性において異なっており、
前記少なくとも1つのサブピクセルは、観察表面を有し、かつ、第1の光学状態、第2の光学状態、第3の光学状態に駆動されることが可能であり、前記第1の光学状態において、前記第1のタイプの粒子は、前記観察表面に隣接して配置されており、前記第2のタイプの粒子は、前記観察表面から離れて配置されており、前記第2の光学状態において、前記第2のタイプの粒子は、前記観察表面に隣接して配置されており、前記第1のタイプの粒子は、前記観察表面から離れて配置されており、前記第3の光学状態において、前記第1のタイプの粒子および前記第2のタイプの粒子の両方は、前記観察表面から離れて配置されている、カラー反射電子ディスプレイ。
前記少なくとも1つのサブピクセルは、第3のタイプの粒子をさらに含み、前記第3のタイプの粒子は、実質的に荷電されておらず、少なくとも1つの光学特性において前記第1のタイプの粒子および前記第2のタイプの粒子とは異なっており、前記第3の光学状態は、前記第3のタイプの粒子の光学特性を表示する、請求項1に記載のディスプレイ。
前記少なくとも1つのサブピクセルは、前記観察表面からの前記サブピクセルの反対側に配置された着色した部材をさらに含み、前記第3の光学状態は、前記着色した部材の光学特性を表示する、請求項1に記載のディスプレイ。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(発明の詳細な説明)
電子インクは、電気光学的に活性な材料であって、少なくとも2つの相を有する:電気泳動的コントラスト媒体相および被覆/結合相である。電気泳動相は、いくつかの実施態様において、透明または染色した媒体内に分散した電気泳動粒子の単一の種、あるいは透明または染色した媒体内に分散した、異なる物理的および電気的特性を有する、電気泳動粒子の1種より多い種を含有する。いくつかの実施態様においては、これらの電気泳動相がカプセル化され、すなわち、これら2つの相の間には、カプセル壁相が存在する。被覆/結合相は、ある実施態様においては、電気泳動層を囲むポリマーマトリクスを含有する。この実施態様において、このポリマーバインダー中のポリマーは、従来のインクにおいてそうであるように、乾燥され、架橋され、または他の様式で硬化され得、従って、印刷プロセスを用いてこの電子インクを基質上に堆積し得る。
【0030】
ある実施態様においては、このインクは、異なる色を表示し得るサブピクセルを含有し得る。サブピクセルは、グループ化されてピクセルを形成し得る。ある特定の実施態様においては、各サブピクセルが、赤色粒子、緑色粒子、および青色粒子を、それぞれ含有する。別の特定の実施態様においては、各サブピクセルが、青緑色粒子、黄色粒子、および紫紅色粒子を、それぞれ含有する。各実施例において、各サブピクセルは、白色粒子および黒色粒子をさらに含有し得る。各サブピクセルを、その着色粒子のいくつかのフラクション、ならびに白色粒子および黒色粒子のいくらかの部分を表示するようにアドレスすることによって、ピクセルが、選択された明度レベルにおける選択された色に対応する外観を与え得る。
【0031】
電子インクは、いくつかの異なるプロセスによって印刷され得る。これは、利用される特定のインクの機械的特性に依存する。例えば、特定のインクの脆弱性または粘性の結果として、異なるプロセスを選択し得る。非常に粘性のあるインクは、インクジェット印刷プロセスによる堆積にはあまり適さないが、一方脆弱なインクは、ナイフオーバーロールコーティングプロセスには使用され得ない。
【0032】
電子インクの光学的品質は、他の電子表示材料とはかなり異なる。最も著しい相違は、電子インクが顔料をベースとしている(通常の印刷用インクのように)ため、それが高程度の反射率およびコントラストの両方を有することである。電子インクからの光散乱は、非常に薄い顔料の層の、観察面の頂部近くから来る。この点に関して、それは通常の、印刷された画像に似ている。また、電子インクは、印刷されたページと同じ様式で、広範囲の観察角度から容易に観察され、このようなインクは、他のいかなる電子表示材料よりも、Lambertian定数曲線により近く近似する。電子インクは印刷され得るので、これは、従来のインクを含め、他のいかなる印刷材料とも同じ表面に含まれ得る。電子インクは全てのディスプレイ構造において光学的に安定に製造され得る。すなわち、このインクは持続的な光学状態に設定され得る。電子インクの印刷によるディスプレイの製造は、その安定性のために、低電力の適用において特に有用である。
【0033】
電子インクディスプレイは、これらがDC電圧でアドレスされ得、非常に少量の電流を引き付け得ることにおいて、新規である。このように、電圧を電子インクディスプレイへと送達するために使用される、導電性のリード線および電極は、比較的高抵抗性であり得る。抵抗性の導体を使用する能力により、電子インクディスプレイの導体として使用され得る材料の数およびタイプが実質的に広がる。特に、高価な真空スパッタ加工したインジウムスズ酸化物(ITO)導体(液晶デバイスにおける標準的な材料)の使用は要求されない。費用削減以外に、ITOを他の材料と置き換えることは、外観、処理能力(プリント導体)、可撓性、および耐久性において、利点を提供し得る。さらに、印刷された電極は固体のバインダーのみと接触し、流体層(液晶など)には接触しない。これはすなわち、導電性材料の、そうでなければ液晶との接触により溶解または分解するものが、電子インクの応用に使用され得るということである。これは、後方(rear)電極用の不透明なメタリックインク(例えば、銀または黒鉛インク)、ならびにいずれかの基質用の、導電性の透明なインクを含む。これらの導電性被覆は、半導体コロイドを含み、これの例は、インジウムスズ酸化物、およびアンチモンをドープした酸化スズである。有機導体(ポリマー導体および分子有機導体)もまた使用され得る。ポリマーには、ポリアニリンおよび誘導体、ポリチオフェンおよび誘導体、ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)および誘導体、ポリピロールおよび誘導体、ならびにポリフェニレンビニレン(PPV)および誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。有機分子導体には、ナフタレン、フタロシアニン、およびペンタセンの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマー層は、従来のディスプレイよりも薄く、より透明に作製され得る。なぜなら、導電性の要求がそれほど厳密ではないためである。
【0034】
一例として、電気伝導性パウダーと呼ばれる材料のクラスが存在するが、これらもまた、電子インクディスプレイにおける被覆可能な透明な導体として有用である。一例は、Wilmington,DelawareのDuPont Chemical Co.製の、Zelec ECP電気伝導性パウダーである。
【0035】
任意の選択された色を、適切な比率の、適切に選択された3つの色の重ね合わせから作り出すことは、可能である。ある実施態様においては、赤、緑、および青の色が様々な比率で組み合わせられ得、選択された色として知覚される画像を作り出す。放射性または透過性のディスプレイは加法的な法則に従って作動し、ここで知覚される色は、複数の放射性物体または透過性物体の発光波長の合計により、作り出される。3つのサブピクセルを含み、そのうちの1つが赤色光を、1つが緑色光を、そして1つが青色光を、それぞれ作り出し得る、放射性または透過性のディスプレイについては、全ての色、ならびに白色および黒色を、生じさせ得る。一極端においては、最大強度の3つ全ての組み合わせが白色として知覚され、他極端においては、ゼロ強度の3つ全ての組み合わせが黒色として知覚される。制御された比率のこれら3つの色の特定の組み合わせを用いて、他の色を表現し得る。
【0036】
反射性ディスプレイにおいては、観察者が知覚する光は、光が反射材表面上で反射されるときには吸収されないスペクトルの部分である。従って、反射性システムを、減色システム(すなわち、各反射面が、光からその反射材が吸収する部分を「減色」するもの)とみなし得る。反射材の色が、その反射材が吸収する波長を表す。黄色の反射材は、実質的に青色光を吸収する。紫紅色の反射材は、実質的に緑色光を吸収する。青緑色の反射材は、実質的に赤色光を吸収する。従って、反射材を利用する代替の実施態様においては、原色として青緑色、黄色、および紫紅色の3色(これらから、白色を除き、黒色を含む他の全ての色が誘導され得る。)を使用することによって、放射システムとほぼ同じ結果が得られる。このようなディスプレイから白色を得るためには、サブピクセルごとに第三の状態、すなわち白色をさらに導入しなければならない。
【0037】
2状態ディスプレイに固有の欠陥を克服するために採られ得る1つのアプローチは、多数の色状態を支持し得るサブピクセルを含め、個々のピクセル(単数または複数)を含むディスプレイを作り出すことである。多数の色状態を使用することにより、ピクセルごとに、またはサブピクセルごとに、2色状態によって可能であるものに比べて、より強固な色の演出が可能となり、より良好なコントラストが提供される。例えば、マイクロカプセル化した電気泳動表示を使用して、単一のマイクロカプセルが、5種の粒子によって、白色、青緑色、紫紅色、黄色、または黒色を表示し得、全て飽和が優れている。黒色をなくし、青緑色/紫紅色/黄色を使用して黒色に組み合わせることによって、4色状態が可能なディスプレイ素子を用いて同様の効果が達成され得る。
【0038】
本発明はまた、単一のサブピクセル内で3色状態を作り出し得る、任意の反射性表示素子を利用し得、ここではサブピクセルが組み合わせられて、様々な全ピクセルカラーを生成する。このようなディスプレイは、大いに改良された外観となり得るが、依然としてサブピクセルにつき3色状態のみ(4、5、またはそれより多数ではなく)をあてにする。3色状態しか有さないサブピクセルは、そのディスプレイの操作に関して利点を有し得る。このディスプレイ素子の各サブピクセルを操作するのに必要とされる電位信号の印加は、より少なく単純である。安定な状態がより少ないサブピクセルは、安定な状態がより多いものと比べて、より迅速にアドレスされ得る。
【0039】
単一のアドレス可能な領域(これは、表示素子のサブピクセルであり得る。)内で3色状態が達成され得る、様々な方法が可能である。例えば、マイクロカプセル化された電気泳動表示素子のサブピクセルは、透明な懸濁媒体中の粒子を含有し得る。簡単なアドレス方法は、正電荷を有する白色粒子、負電荷を有する青緑色粒子、および電荷を有さない赤色粒子を提供することである。この例において、白色は、頂部電極が負であり、底部電極がいずれも正である場合に、達成される。青緑色は、頂部電極が正であり、底部電極がいずれも負である場合に、達成される。赤色は、頂部電極が接地され、底部電極の一方が正であって青緑色粒子を引き付け、そして底部電極の他方が負であって白色粒子を引き付け、これによって赤色粒子が最上にあり、見える場合に、達成される。
【0040】
別の実施例は、頂部の動きと底部の動きとを、横向き(またはいわゆる面内スイッチング)、制御格子、またはシャッター効果法により、組み合わせる。ある実施態様においては、赤色粒子が強い正電荷を有し、黒色粒子がより小さな正電荷を有し、そしてディスプレイのサブピクセルが、透明な底部電極の後ろに白色シートを組み込む。透明な底部電極は、大きい方の副電極と小さい方の副電極とを含む。この例においては、シャッター効果を用いて、赤色は、頂部電極が負の電位を有し、底部電極(両方の副電極を含む)が正の電位を有する場合に、達成される。黒色は、頂部電極が正の電位を有し、底部電極(両方の副電極を含む)が負の電位を有する場合に、達成される。白色は、底部電極の小さい方の副電極が負の電位に切り換えられているが、頂部電極、および底部電極の大きい方の副電極が、より小さい負の電位に切り換えられている場合に、達成される。したがって、赤色粒子および黒色粒子は、小さい方の副電極に取り付けられてクラスターとなり、このときより遅い黒色粒子が頂部にクラスター化して、赤色粒子からの視野を遮断し、そしてマイクロカプセルの塊が透明であり、これによって白色シートが見える。頂部電極がマスクされ得、これによってクラスター化した粒子が見えない。さらに、バッキングシートは、バックライト、またはカラーフィルターおよびバックライトに、置き換えられ得る。別の実施態様においては、短時間の交流電圧信号を、上記アドレス法の前に使用し得、これによって粒子をランダムな順に混合する。
【0041】
記載の方法は粒子について論じるが、色素、液滴、および電気泳動効果に応答する透明な領域の任意の組み合わせが、使用され得る。様々な光学効果を有する粒子が、任意の適切な比率で組み合わせられ得る。例えば、ヒトの目の感度のために、特定の色が電気泳動懸濁物中、過密または過疎にされ得、これによってより満足かつ均一な効果を達成する。同様に、サブピクセルの大きさもまた、様々な光学的効果を達成するために、不釣合いであり得る。
【0042】
これらの実施例は、マイクロカプセル化した電気泳動表示を記載するが、本発明は他の反射性ディスプレイ(液晶、ポリマー分散液晶、回転するボール、懸濁粒子、および他の反射性ディスプレイを含む)の、3色の画像化が可能なものに利用され得る。例えば、2色の回転ボール(または角錐、立方体など)を、多数の色の領域に分離し得る。このような表示素子をアドレスする1つの方法は、異なって荷電した特性(角錐の場合には頂点を荷電するなど)を提供すること、および頂部電極、底部電極、または側部電極の周囲にわたって、電極電位の様々な組み合わせおよび順序を使用して、その形状を所望の様式で回転させることである。要するに、直接色反射ディスプレイ中のサブピクセルが3つの色の間で切り換えられ得る、多数のアドレス化スキームが可能である。このような切り換え機構は、そのディスプレイの性質によって変化し、あらゆる適切な手段が使用され得る。
【0043】
本発明の1つの実施態様は、各ピクセルを3つのサブピクセルに分離すること(ここで、各サブピクセルが、3色状態を表示し得る)、ならびに、色状態として、第一サブピクセル(これは、白色、青緑色または赤色を表示し得る)、第二サブピクセル(これは、白色、紫紅色、または緑色を表示し得る)、および第三サブピクセル(これは、白色、黄色、または青色を表示し得る)の組み合わせを選択することである。すでに説明したように、反射性ディスプレイについては、黒色は、赤色、緑色、および青色にそれぞれ変わった、3つのサブピクセルによって表示され得る。この表示は、2状態システムのもとで達成されるものよりも飽和した黒色を達成する。あるいは、赤色は、赤色、紫紅色、および黄色にそれぞれ変わったサブピクセルによって表示され、これは、2状態システムにより得られるよりも飽和した赤色を示す。他の色は、サブピクセルの個々の状態の適切な選択によって、得られ得る。
【0044】
本発明の別の実施態様は、各ピクセルを3つのサブピクセルに分離すること(ここで、各サブピクセルが、3色状態を表示し得る)、ならびに、色状態として、第一サブピクセル(これは、白色、青緑色、または黒色を表示し得る)、第二サブピクセル(これは、白色、紫紅色、または黒色を表示し得る)、および第三サブピクセル(これは、白色、黄色、または黒色を表示し得る)の組み合わせを選択することである。この実施態様においては、黒色および白色が、高い飽和で直接表示される。例えば、赤色を表示するには、第一(青緑色)サブピクセルを白色または黒色のいずれかに設定して、それぞれより鈍い、またはより明るい色を達成し、第二サブピクセルを紫紅色に設定し、そして最後のサブピクセルを黄色に設定する。
【0045】
本発明の別の実施態様は、各ピクセルを3つのサブピクセルに分割すること(ここで、各サブピクセルが3色状態を表示し得る)、ならびに、色状態を、第一サブピクセル(これは、白色、赤色、または黒色を表示し得る)、第二サブピクセル(これは、白色、緑色、または黒色を表示し得る)、および第三サブピクセル(これは、白色、青色、または黒色を表示し得る)の組み合わせを選択することである。この実施態様においては、黒色および白色が、高い飽和で直接表示される。例えば、赤色を表示するには、第一サブピクセルを赤色に設定し、そして第二および第三のサブピクセルを、白色または黒色のいずれかに設定して、それぞれより鈍い色またはより明るい色を達成する。
【0046】
上記実施態様は、各サブピクセルが3つの可能な色状態を有する3つのサブピクセルのピクセルを記載するが、本発明は、2つ以上のサブピクセルを含む任意のピクセルにより実施され、ここで少なくとも1つのサブピクセルが、3色以上を達成し得る。この様式で、放射性ディスプレイにおいて通常の、簡単な2状態サブピクセル色変化技術の使用によって達成され得る効果よりも、反射性ディスプレイにおける、より良好な効果が達成され得る。
【0047】
さらに、本発明は、4以上の色状態に拡張され得、これによってフルカラー表示が、サブピクセルの必要なく可能となり、そして3つの状態のために作動するアドレス化機構を示し、そしてこれは、拡張または組み合わされ得、4以上の状態の表示を達成する。
【0048】
マイクロカプセル化した表示媒体に色を生じさせる別の手段は、コントラスト生成光学素子と組み合わせたカラーフィルターの使用である。この技術における1つの明らかなことは、白色と黒色との間で切り替わるピクセル素子の使用である。これによって、カラーフィルターと組み合わせることにより、明るい色状態と暗い色状態との間の切り替えが起こり得る。しかし、いくつの色が所望されるかに依存して、異なる数のカラーフィルター(1〜3の範囲)をサブピクセルに使用し得ることが、当業者に公知である。また、マイクロカプセル化した粒子のディスプレイが、白色および黒色以外の色の間で切り換わり得る。この場合には、ピクセルの色と反対の(色覚において)カラーフィルターを使用することが有利である。例えば、黄色フィルターを、青色または白色の電気泳動表示と共に使用すると、結果としてその素子は緑色または黄色となる。
【0049】
さらに、「シャッターモード」ディスプレイとして公知の電気泳動デバイスがあり、ここでは粒子が一方の電極上の広範囲に分散した状態と他方の電極上の狭いバンドとの間で電気的に切り替わる。このようなデバイスは、透過性光バルブまたは反射性ディスプレイとして作用し得る。カラーフィルターが、このようなデバイスと共に使用され得る。
【0050】
ここで
図1Aおよび
図1Bを参照すると、粒子をベースとしたディスプレイを制御するためのアドレス化スキームが示され、ここで電極が、ディスプレイの片側のみに置かれ、これによってこのディスプレイが後方にアドレスされ得る。電極用に、ディスプレイの片側のみを使用することにより、ディスプレイの製造が単純化される。例えば、電極がディスプレイの後方のみに置かれるならば、これらの電極の両方が不透明な材料を用いて作製され得、これは着色され得る。なぜなら、これらの電極が透明である必要がないためである。
【0051】
図1Aは、カプセル化表示媒体の、単一のカプセル20を示す。簡単に要約すると、
図1Aに示す実施態様は、懸濁流体25に分散した少なくとも1つの粒子50を収容する、カプセル20を備える。カプセル20には、第一電極30および第二電極40がアドレスされる。第一電極30は、第二電極40より小さい。第一電極30および第二電極40は、カプセル20内の粒子50の位置に影響を与える電位に設定され得る。
【0052】
粒子50は、カプセル20に囲まれる体積の0.1%〜20%に相当する。いくつかの実施態様においては、粒子50は、カプセル20に囲まれる体積の2.5%〜17.5%に相当する。好ましい実施態様においては、粒子50は、カプセル20に囲まれる体積の5%〜15%に相当する。より好ましい実施態様においては、粒子50は、カプセル20により規定される体積の9%から11%に相当する。一般に、粒子50が相当するカプセル20の体積パーセントは、粒子50が第一の小さい方の電極30の上に位置するときに、第二の大きい方の電極40の大部分を露出するように選択されるべきである。以下に詳細に記載するように、粒子50は、多数の色のうちの任意の1つに、着色され得る。粒子50は、正に荷電しても、負に荷電してもいずれでも良い。
【0053】
粒子50は、分散流体25に分散される。分散流体25は、低い誘電率を有するべきである。流体25は透明、または実質的に透明であり得、これによって流体25が、粒子50および電極30、40の、位置10からの観察を阻止しない。他の実施態様においては、流体25は染色される。いくつかの実施態様においては、分散流体25は、粒子50の密度に適合する比重を有する。これらの実施態様は双安定の表示媒体を提供し得る。なぜなら、粒子50が、電極30、40によって印加される電場が存在しない、特定の構成において移動する傾向がないためである。
【0054】
電極30、40は、これらが共にカプセル20の全体をアドレスするように、適切な大きさおよび位置であるべきである。1つのカプセル20につきちょうど1対の電極30、40、または1つのカプセル20につき多数の対の電極30、40が存在し得、あるいは、一対の電極30、40が多数のカプセル20にまたがり得る。
図1Aおよび
図1Bに示す実施態様においては、カプセル20は平坦化された矩形の形状を有する。これらの実施態様において、電極30、40は、電極30、40に隣接するこの平坦表面積の大部分または全てを、アドレスするべきである。小さい方の電極30は、大きい方の電極40のほぼ半分の大きさである。好ましい実施態様においては、この小さい方の電極は、大きい方の電極40の四分の1の大きさであり;より好ましい実施態様においては、小さい方の電極30は大きい方の電極40の八分の1の大きさである。さらにより好ましい実施態様においては、小さい方の電極30は大きい方の電極40の十六分の1の大きさである。電極30と関連して言及される「小さい方」とは、電極30がカプセル20のより少量の表面積をアドレスすることを意味するのであって、電極30が大きい方の電極40より物理的に小さいことを必ずしも意味しないことが、注目されるべきである。例えば、たとえ両電極30、40の大きさが等しくても、多数のカプセル20が、各カプセル20の小部分が「小さい方の」電極30によってアドレスされるように配置され得る。
図1Cに示すように、電極30が矩形のカプセル20(
図1Cの想像図で示される)の小さな角部のみをアドレスし得、大きい方の電極40が、カプセル20を適切にアドレスする目的で、2つの側で小さい方の電極30を囲むように要求されることもまた、注目されるべきである。粒子50および電極30、40の体積パーセントの選択は、この様式で、カプセル化された表示媒体を下記のようにアドレスされ得る。
【0055】
電極は、電極30、40がカプセル20に電場を印加し得るように、電気を伝導し得る任意の材料から製造され得る。上記のように、
図1Aおよび
図1Bに示した後部にアドレスされた実施態様により、電極30、40は、ハンダペースト、銅、銅被覆ポリイミド、黒鉛インク、銀インク、および他の金属含有導電性インクなどの不透明な材料から製造され得る。あるいは、電極は、インジウムスズ酸化物および導電性ポリマー(ポリアニリンまたはポリチオフェン(polythiopene)など)などの、透明な材料を使用して製造され得る。電極30、40は、コントラスト光学特性を備え得る。いくつかの実施態様においては、これらの電極のうちの1つが、粒子50の光学特性と相補的な光学特性を有する。あるいは、これらの電極が透明である必要はないので、1つの電極が選択された色を表示するように構成され得る。
【0056】
ある実施態様においては、カプセル20は、正に荷電した黒色粒子50、および実質的に透明な懸濁流体25を収容する。第一に、小さい方の電極30が黒色にされ、そして第二電極40よりも小さく、そして第二電極40は、白色にされるか、または高度に反射性である。小さい方の黒色電極30が、大きい方の白色電極40に対して負の電位におかれるならば、正に荷電した粒子50は小さい方の黒色電極30に移動する。位置10にいる、カプセル20の観察者への効果は、大きい方の白色電極40と小さい方の黒色電極30との混合であり、これは、大部分が白色であるという効果を作り出す。
図1Bを参照すると、小さい方の黒色電極30が、大きい方の白色電極40に対して正の電位におかれるならば、粒子50は大きい方の白色電極40に移動し、観察者には、大きい方の白色電極40を覆う黒色粒子50と、小さい方の黒色電極30との混合が与えられ、この混合は、大部分が黒色であるという効果を作り出す。この様式で、カプセル20は、白色可視状態または黒色可視状態のいずれかを表示するように、アドレスされ得る。
【0057】
他の2色スキームは、小さい方の電極30および粒子50の色を変えることによって、または大きい方の電極40の色を変えることによって、容易に提供される。例えば、大きい方の電極40の色を変えることによって、色の1つとして黒色を有する、後方にアドレスされた2色ディスプレイが、製造され得る。あるいは、小さい方の電極30および粒子50の色を変えることによって、色の1つとして白色を有する、後方にアドレスされた2色システムが製造され得る。さらに、粒子50および小さい方の電極30が異なる色であり得ることが、考慮される。これらの実施態様においては、第二の色(この色は、小さい方の電極30および粒子50の色とは異なる)を有する2色ディスプレイが製造され得る。例えば、後方にアドレスされた橙/白ディスプレイが、青色粒子50、赤色の小さい方の電極30、および白色(または高度に反射性)の大きい方の電極40を提供することによって、製造され得る。一般に、電極30、40および粒子50の光学特性は独立して選択され得、これによって、所望のディスプレイ特性を提供する。いくつかの実施態様においては、分散流体25の光学特性もまた変化され得、例えば、流体25は染色され得る。
【0058】
別の実施態様においては、この技術が、フルカラーディスプレイを提供するために使用され得る。ここで
図1Dを参照すると、3つのサブピクセルを含むピクセルの実施態様が示される。
図1Dは、等しい大きさのサブピクセルを有する六角形のピクセルを示すが、ピクセルは任意の形状を有し得、等しくないサブピクセルを含み得ることが理解されるべきである。これらのサブピクセルは各々が単一の大きなカプセル内に収容され得、または各々が任意数の小さなマイクロカプセルまたはマイクロセルにわたって分散され得る。図示の目的で、各サブピクセルについて単一の大きな副セルという、より簡単な場合を示す。両方の場合において、領域20、20’、20”をカプセルと呼ぶ。従って、第一カプセル20が、正に荷電した黒色粒子50および実質的に透明な懸濁流体25を収容する。第一に、小さい方の電極30が黒色にされ、そして第二電極40(これは、赤色にされる)より小さくされる。小さい方の黒色電極30が、大きい方の赤色電極40に対して負の電位に置かれるならば、正に荷電した粒子50は、小さい方の黒色電極30に移動する。位置10にいる、カプセル20の観察者に対する効果は、大きい方の赤色電極40と小さい方の黒色電極30との混合であり、これは、大部分が赤いという効果を作り出す。小さい方の黒色電極30が、大きい方の赤色電極40に対して正の電位に置かれるならば、粒子50は大きい方の赤色電極40に移動し、そして観察者には、大きい方の赤色電極40を覆う黒色粒子50と、小さい方の黒色電極30との混合が与えられ、これは、大部分が黒色であるという効果を作り出す。この様式で、第一カプセル20は、赤色可視状態または黒色可視状態のいずれかを表示するようにアドレスされ得る。同様に、大きい方の電極40’が緑色である第二カプセル20’、および大きい方の電極40”が青色である第三カプセル20”が得られる。第二カプセル20’は、正に荷電した黒色粒子50’、および実質的に透明な懸濁流体25’を収容する。第一に、小さい方の電極30’が黒色にされ、そして第二電極40’(これは、緑色にされる)より小さくされる。小さい方の黒色電極30’が、大きい方の緑色電極40’に対して負の電位におかれるならば、正に荷電した粒子50’は小さい方の黒色電極30’に移動する。位置10’にいる、カプセル20’の観察者に対する効果は、大きい方の緑色電極40’と小さい方の黒色電極30’との混合であり、これは、大部分が緑色であるという効果を作り出す。小さい方の黒色電極30’が、大きい方の緑色電極40’に対して正の電位におかれるならば、粒子50’は大きい方の緑色電極40’に移動し、そして観察者には、大きい方の緑色電極40’を覆う黒色粒子50’と、小さい方の黒色電極30’との混合が提供され、これは、大部分が黒色であるという効果を作り出す。同様に、第三カプセル20”は、正に荷電した黒色粒子50”および実質的に透明な懸濁流体25”を収容する。第一に、小さい方の電極30”が黒色にされ、そして第二電極40”(これは、青色にされる)より小さくされる。小さい方の黒色電極30”が、大きい方の青色電極40”に対して負の電位におかれるならば、正に荷電した粒子50”は小さい方の黒色電極30”に移動する。位置10”にいる、カプセル20”の観察者に対する効果は、大きい方の青色電極40”と小さい方の黒色電極30”との混合であり、これは、大部分が青色であるという効果を作り出す。小さい方の黒色電極30”が、大きい方の青色電極40”に対して正の電位に置かれるならば、粒子50”は大きい方の青色電極40”に移動し、そして観察者には、大きい方の青色電極40”を覆う黒色粒子50”と、小さい方の黒色電極30”との混合が与えられ、これは、大部分が黒色であるという効果を作り出す。さらに、これらの色の相対強度は、電極に印加される実際の電位によって、制御され得る。3つの色の適切な組み合わせを選択することによって、加算プロセスとして選択された色の効果的な組み合わせのように見える視覚表示を作り出し得る。代替の実施態様としては、第一、第二、および第三のカプセルが、青緑色、黄色、および紫紅色にそれぞれ着色された、大きい方の電極40、40’、40”を有し得る。代替の、青緑色、黄色、および紫紅色の実施態様の操作は、赤色、緑色、および青色の実施態様のものと類似するが、表示される色が、減色プロセスにより選択されるという特徴を有する。
【0059】
他の実施態様において、大きい方の電極40は白色の代わりに反射性であり得る。これらの実施態様において、粒子50が小さい方の電極30に移動した場合、光は、大きい方の電極40に伴った反射表面60から反射し、そしてカプセル20は色(例えば、白色)の付いた光のように見える(
図2Aを参照のこと)。粒子50が大きい方の電極40に移動した場合、反射表面60は覆い隠され、光は反射表面60に到達する前に粒子50によって吸収されるため、カプセル20は暗く見える(
図2Bを参照のこと)。大きい方の電極40のための反射表面60は、逆反射特性、鏡面反射特性、拡散反射特性または利得反射特性を有し得る。特定の実施態様において、反射表面60は、均等分布で光を反射する。表面60は電極40上に配置された複数のガラス球、回折反射層(例えば、ホログラム形成された反射体)、入射光を全て内部に反射するようにパターン化された表面、輝度増強フィルム、拡散反射層、エンボスプラスチックフィルムまたは金属フィルム、あるいは任意の他の公知の反射表面として提供され得る。反射表面60は、大きい方の電極40の上に積層された別個の層として提供され得るか、または反射表面60は、大きい方の電極40の単一の部分として提供され得る。
図2Cおよび2Dで示される実施態様において、反射表面は、観察点10に対して電極30、40の下に配置され得る。これらの実施態様において、電極30は、光が表面60により反射され得るように透明であるべきである。他の実施態様において、粒子の適切な切り替えは、交流(AC)および直流(DC)電場の組み合わせを用いて達成され得、これは
図3A〜3Dに関連して以下に記載される。
【0060】
さらに他の実施態様において、以前に議論されたリアアドレスディスプレイは、操作の主に透過可能なモードとほとんど不透明なモード(本明細書以下で「シャッターモード」と呼ぶ)との間を遷移するように構成され得る。
図1Aおよび1Bを参照すると、これらの実施態様において、カプセル20は、実質的に透明な分散流体25中に分散された少なくとも1つの正電荷を帯びた粒子50を含む。大きい方の電極40は透明であり、そして小さい方の電極30は不透明である。小さい方の不透明な電極30が大きい方の透過性電極40に対して負電位に配置される場合、粒子50は小さい方の不透明な電極30に移動する。位置10に位置するカプセル20の観測者への印象は、大きい方の透明な電極40と小さい方の不透明な電極30との混合であり、ほとんど透明である印象が生じる。
図1Bを参照すると、小さい方の不透明な電極30が大きい方の透明な電極40に対して正電位に位置される場合、粒子50は第2電極40に移動し、そして観測者は、大きい方の透明な電極40を覆う不透明な粒子50と小さい方の不透明な電極30との混合が提供され、大部分が不透明の印象が生じる。このように、
図1Aおよび1Bに示されるカプセルを使用して形成されたディスプレイは、透過可能モードと不透明モードとの間で切り換えられ得る。このようなディスプレイは不透明にされ得る窓を構成するのに使用され得る。
図1A〜2Dは、各カプセル20に伴った一組の電極を示し、各組の電極は1つ以上のカプセル20に伴い得ることが理解されるべきである。
【0061】
同様の技術が、
図3A、3B、3Cおよび3Dの実施態様と共に使用され得る。
図3Aを参照すると、カプセル20は、実質的に透明な分散流体25中に分散された少なくとも1つの暗いまたは黒い粒子50を含む。小さい方の不透明な電極30,および大きい方の透明な電極40は、直流(DC)電場および交流(AC)電場の両方をカプセル20に印加する。DC場は、カプセル20に印加され得、粒子50を小さい方の電極30の方に移動させる。例えば、粒子50が正電荷を帯びている場合、小さい方の電極は大きい方の電極40より負の電圧にされる。
図3A〜3Dは電極のペアにつき1つのカプセルしか示していないが、複数のカプセルが同じ電極のペアを使用してアドレスされ得る。
【0062】
小さい方の電極30は、大きい方の電極40のせいぜい2分の1の大きさである。好ましい実施態様において、小さい方の電極は、大きい方の電極40の4分の1の大きさである。より好ましい実施態様において、小さい方の電極30は、大きい方の電極40の8分の1の大きさである。さらにより好ましい実施態様において、小さい方の電極30は、大きい方の電極40の16分の1の大きさである。
【0063】
図3Aに示されるように、粒子50が小さい方の電極30に移動される場合、入射光が大きい方の透明な電極40を通ることを可能にし、そして反射表面60により反射される。シャッターモードにおいて、反射表面60は、半透明の層、透明な層で置き換えられるか、または層は全く提供されず、入射光はカプセル20を通って通過し得る。すなわちカプセル20は透過性である。カラーフィルターのように、半透明の層または透明な層が色を有する場合、透過する光は、フィルターが通過する波長であり、そして反射光はフィルターが反射する波長からなり、一方フィルターが吸収する波長は除去される。従って、シャッターモードディスプレイの視覚的外観は、ディスプレイが透過可能状態であるかまたは反射状態であるかということ、フィルターの性質、および観測者の位置に依存する。
【0064】
ここで
図3Bを参照すると、AC場を電極30、40を介してカプセル20に適用することによって、粒子50はカプセル20に分散される。AC場によってカプセル20に分散された粒子50は、入射光がカプセル20を通過するのを妨害し、カプセル20を観測点10において暗く見せる。
図3A〜3Bに示される実施態様は、反射表面60を提供しないことによって、シャッターモードにおいて使用され得、その代わりに半透明の層、透明の層、カラーフィルター層を提供するか、または全く層を提供せずに使用され得る。シャッターモードにおいて、AC電場の適用は、カプセル20を不透明に見せる。
図3A〜3Dに示される装置によって形成されたシャッターモードディスプレイの透明度は、DC場およびAC場を使用してアドレスされた多数のカプセルによって制御され得る。例えば、1つおきのカプセル20がAC場を使用してアドレスされるディスプレイは、50%透過可能であるように見える。
【0065】
図3Cおよび3Dは、上記の電極構造体の実施態様を示す。ここで、電極30、40はカプセル20の「頂部」にあり、すなわち、電極30、40は観測点10とカプセル20との間にある。これらの実施態様において、電極30、40の両方は、透明であるべきである。透明なポリマーが、導電ポリマー(例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、または酸化インジウムスズ)を使用して製造され得る。これらの材料は、溶解性にされ得て、コーティング技術(例えば、スピンコーティング、スプレーコーティング、メニスカスコーティング、プリント技術、順ローラーコーティングおよび逆ローラーコーティングなど)を使用して電極が製造され得る。これらの実施態様において、光は電極30、40を通って通過し、そして粒子50に吸収されるか、逆反射層60(提供される場合)によって反射されるか、カプセル20を通って透過するか(逆反射層60が提供されない場合)、または部分的に透過および/または反射する(カラーフィルターが逆反射層60の代わりに提供される場合)。
【0066】
図3Eを参照すると、3つのサブピクセルカプセル22、22’および22’’はそれぞれ、実質的に透明な分散流体25に分散された少なくとも1つの白色粒子50を含む。一実施態様において、各サブピクセルカプセル22、22’および22’’は、その上に配置された透明の電極42、42’、42’’、およびその下に配置されたカラーフィルター60、60’、60’’を有する。共通の反射表面70は、カラーフィルター層の後方で共有され得る。代替の実施態様において、ディスプレイは放射光源70を備える。
【0067】
小さい方の不透明な電極30、30’および30’’、ならびに大きい方の透明な電極40、40’および40’’は、直流(DC)電場および交流(AC)電場をカプセル20、20’および20’’に印加し得る。DC場が、カプセル20、20’および20’’に印加され得、粒子50,50’、50’’が小さい方の電極30,30’および30’’の方に移動する。例えば、粒子50、50’および50’’が正電荷を帯びている場合、小さい方の電極30、30’および30’’は大きい方の電極40、40’および40’’より負電圧に置かれる。
【0068】
小さい方の電極30は大きくても、大きい方の電極40の2分の1の大きさである。好ましい実施態様において、小さい方の電極30は、大きい方の電極40の4分の1の大きさである。より好ましい実施態様において、小さい方の電極30は大きい方の電極40の8分の1の大きさである。さらにより好ましい実施態様において、小さい方の電極30は、大きい方の電極40の16分の1の大きさである。
【0069】
図3Eの初めの2つのカプセルに示されるように、粒子50を小さい方の電極30に移動させると、入射光は大きい方の透明な電極40、およびフィルター60を通過し、基質70で反射する。第1、第2および第3のフィルター60、60’および60’’がそれぞれ、青緑色、紫紅色および黄色に塗られ、粒子50が白色である場合、このシステムは標準2色様式でフルカラーを表示し得る。
【0070】
フィルター層60は、半透明の層、透明の層、カラーフィルター層であり得るか、または層は全く提供されず、かつ、さらなる基質70が反射し、放射し、半透明であるか、全く提供されない。カラーフィルターのように、層60が色を有する場合、透過される光は、、フィルターが通過させる波長であり、そして反射光はフィルターが反射する波長からなり、一方フィルターが吸収する波長は除去される。従って、3Eにおけるディスプレイ素子の視覚的外観は、ディスプレイが透過可能状態であるかまたは反射状態であるかということ、フィルターの性質、および観測者の位置に依存する。代替の実施態様において、層60は電極42に隣接するカプセルの上部に提供され得る。
【0071】
ここで
図3F〜3Kを参照すると、三色ピクセルの一実施態様が記載される。透明な電極42によって、光はカプセル22を通過し、白色の粒子W、赤色の粒子R、または着色された基質60のいずれかにあたり得る。基質60は、カラーフィルターと無色の基質との組み合わせであり得るか、または単色の基質として提供され得る。カプセル22はまた、色素で呈色される(カラーフィルター60を分離する必要性を可能な限り排除する)か、または実質的に透明である懸濁流体を含む。電極45および35は、透明であり、そして同じ大きさであるか、または相対的な粒子の大きさおよび粒子WおよびRの移動性を考慮した任意の適切な様式で大きさを合わせられる。45と35との間には隙間がある。粒子Wは負電荷を帯び、粒子Rは正電荷を帯びていることを考慮するべきである。
図3Fにおいて、頂部電極42は、底部電極35および45に対して正の電圧に設定されると、粒子Wは上部に移動し、粒子Rは底部に移動するため、白色が表示される。
図3Gにおいて、電極の極性を逆にすることによって、赤色が表示される。
図3Fおよび3Gの両方において、これらの粒子は基質60を覆う。
図3Hにおいて、電極45は、電極35に対して負の電圧電位であり、一方電極42は45の電位と35の電位との間、例えばゼロである。あるいは、電極42は、45の電位と35の電位との間で切り換えられ、その結果、徐々に42の有効電圧はまた45の電位と35の電位の間になる。この状態において、粒子Rは電極45の方に移動し、粒子Wは電極35の方に移動し、そして両方の粒子RおよびWはカプセル22の中央にある隙間から離れる。これにより基質60が現れ、青緑色のような第3の色が映し出され得る。代替の実施態様において、色の組み合わせは異なり得る。フィルターおよび粒子の固有の色は、異なっている必要はない。「2粒子カーテンモード」と呼ばれるこのシステムは、3つの任意の色を映し出し得る。好ましい実施態様において、これらの色が記載され、ここで、1つの色が白色であり、他の2つの色は補色である。この様式において、再び
図3Hを参照すると、小さな赤色の部分が見える場合、これは青緑色の基質から反射された光の一部を吸収し、そして最終的な結果は黒色であり、これは、可視の白色の小さな部分によってオフセットされ得る。従って、
図3Hのピクセルは、たとえ幾分かの赤色および白色が見えても、青緑色に見え得る。上記のように、
図3Hで示されるモードにおいては、このピクセルの端部は覆われ、粒子RおよびWを隠し得る。
【0072】
ここで
図3Iを参照すると、3つのサブピクセルを備え、各々が
図3F〜3Hで教示される様式で作動するフルカラーピクセルが示され、ここで、着色した粒子は正電荷を帯び、一方、白色の粒子は負電荷を帯びている。このシステムは、
図3Iに示されるように、伸長した頂部電極42と共に共通の頂部電極としてさらに機能する。例えば、示された状態を達成するために、電極42、45、35、45’、35’、45’’、35’’は、それぞれ−30V、60V、60V、−60V、+60V、−60V、+60Vの電圧電位に設定され得る。
【0073】
ここで
図3J〜3Kを参照すると、電極のスキームが示され、これによりマイクロカプセルのクラスターが、上記されたのと同様の様式で全体のサブピクセルのためにアドレスされ得る。透明な電極42によって、光はマイクロカプセル27を通過し得、白色の粒子W、赤色の粒子R、または着色された基質60のいずれかに当たる。上記のように、着色された基質60は、カラーフィルターと無色の基質60との組み合わせであり得るか、または着色された基質60は単色の基質として提供され得る。カプセル27は色素で着色され得る懸濁流体を含有する(カラーフィルター60を分離する必要性を可能な限り排除する)か、または実質的に透明である。電極45および35は透明であり、等しい大きさであり得るか、または相対的な粒子の大きさおよび粒子WおよびRの流動性を考慮した任意の適切な様式で大きさを合わせられ得る。45と35との間には隙間が存在する。粒子Wは負電荷を帯び、粒子Rは正電荷を帯びることを想定する。このシステムは、
図3F〜3Kに記載された様式で作動するが、任意の所定のマイクロカプセル27には、複数の隙間が存在し得る。
図3Kは、適切な電極の型の実施態様を例示し、ここで45および35はインターディジタル構造である。
【0074】
ここで3L〜3Mを参照すると、代替の実施態様が示される。また、透明な電極42によって、光はカプセル22を通過し得、そして白色の粒子Wまたは赤色の粒子Rに当たる。
図3Lに示される実施態様において、カプセル22は、青緑色に着色された懸濁流体62を含有する。電極45および35が、適切な電圧電位に設定される場合、粒子RおよびWは、それぞれ電極45および35の方に下がり、ここで、これらの粒子は光吸収懸濁流体62によって覆い隠される。あるいは、
図3Mに示されるように、懸濁流体62は、実質的に透明であり、青緑色の粒子Cの第3種は、カプセル22に含まれる。この青緑色の粒子は比較的中性の電荷を有する。電極45および35が適切な電位に設定される場合、粒子RおよびWは、それぞれ電極45および35の方に下がり、青緑色の粒子が現れる。
【0075】
図3A〜3Mに記載される構造のアドレスは、電気泳動表示媒体およびカプセル化された電気泳動表示媒体を用いて使用され得る。
図3A〜3Mは、電極30、40がディスプレイ媒体に静的に接続される実施態様を示す。特定の実施態様において、粒子50は双安定性を示す。すなわち、これらの粒子は、電場がない場合、実質的に静止する。
【0076】
上記の種々の基質は反射性であるが、基質が光を放射し、粒子はまた「シャッターモード」で作動し、光を曝露するかまたは覆い隠す、類似した技術が用いられ得る。この使用に好ましい基質は、エレクトロルミネセンス(EL)バックライトである。このようなバックライトは、しばしば白っぽい緑色であり、これは不活性である場合、反射性であり、活性である場合さらに様々な波長で光を放射する。静電白色反射基質の代わりに白っぽいEL基質を使用することによって、操作モードもまた切り換え得るフルカラー反射ディスプレイを作製し、発光状態で、色の範囲を表示し、低い周囲光条件での操作が可能になる。
【0077】
図4Aおよび4Bは、後部アドレス電極構造の実施態様を示し、これは、反射カラーディスプレイを、ハーフトーンまたは点描画法と同様の様式で作製する。カプセル20は、透明な懸濁流体25に分散された白色粒子55含む。電極42、44、46、48は、それぞれ青緑色、紫紅色、黄色および白色に着色される。
図4Aを参照すると、着色された電極42、44、46は白色の電極48に対して正の電位に置かれ、負電荷の粒子55はこれらの3つの電極に移動し、カプセル20は観測点10に白色粒子55と白色電極48との混合を提供し、ほとんどが白色である印象を生じる。
図4Bを参照すると、電極42、44、46が電極48に対して負の電位に置かれた場合、粒子55は白色電極48に移動し、そして目10には、白色の粒子55、青緑色の電極42、紫紅色の電極44および黄色の電極46の混合が見え、主に黒色か灰色である印象を生じる。電極をアドレスすることによって、減色プロセスを用いて可能な任意の色が発生し得る。例えば、観測点10に対してカプセル20に赤色を表示させるために、黄色の電極46および紫紅色の電極42は、青緑色の電極42および白色の電極48によって印加された電圧電位より正の電圧電位に設定される。さらに、これらの色の相対強度は、これらの電極に印加される実際の電圧電位によって制御され得る。また、このプロセスにおける工程のように、粒子の位置をランダム化するためにAC電流が適切に使用され得る。
【0078】
図4Aおよび4Bで使用される技術は、より少数の電極と同様の様式で使用され得、より少数の色を制御する。例えば、電極42は提供されず、ピクセルはさらに3色を表示し得る。電極44および46が、それぞれ赤色および青緑色に着色される場合、カプセルは赤色、青緑色および白色を表示し得る。次いで、この構造は他の3組の色を表示する同様のサブピクセルと合うように、サブピクセルとして用いられ、従って上記のようなフルカラーディスプレイを達成する。
【0079】
図5に示される別の実施態様において、カラーディスプレイが、透明分散流体25の粒子の複数の種類を含有する大きさdのカプセル20によって提供される。各種の粒子は、他の種とは異なる光学特性を有し、異なる電気泳動移動度(μ)を有する。
図5に示された実施態様において、カプセル20は赤色の粒子52、青色の粒子54、および緑色の粒子56を含み、
【0080】
【数1】
である。すなわち、赤色の粒子52の電気泳動移動度の平均の大きさは、青色の粒子54の平均の電気泳動移動度より大きく、そして青色の粒子54の平均の電気泳動移動度は、緑色の粒子56の平均の電気泳動移動度より大きい。一例として、100ミリボルト(mV)のゼータ電位を有する赤色粒子、60mVのゼータ電位を有する青色粒子、および20mVのゼータ電位を有する緑色粒子の種類が存在し得る。カプセル20は、このカプセルに電場を印加する2つの電極32、42の間に配置される。様々な持続時間の正および負の電圧場を用いてカプセル20をアドレスすることによって、任意の種々の粒子種をカプセルの上部に移動させ、特定の色を現すことが可能になる。
【0081】
図6A〜6Bは、赤色を観測点10に表示するように、
図5に示されたディスプレイをアドレスするために行われる工程を示す。
図6Aを参照すると、全ての粒子52、54、56は、一方向の電場を印加することによってカプセル20の一面に引きつけられる。この電場は、よりゆっくりと移動する緑色の粒子56でさえも電極34の方に引きつけるのに十分長く、カプセル20に印加されるべきである。
図6Bを参照すると、電場は、赤色の粒子52が電極32の方に移動するのに十分な長さだけ逆にされる。青色の粒子54および緑色の粒子56はまた、逆にされた電場内で移動するが、赤色の粒子52ほど速く移動せず、従って赤色の粒子52によって覆い隠される。印加された電場が逆にされなければならない時間は、これらの粒子の相対電気泳動移動度、印加された電場強度、カプセルの大きさにより決定され得る。
【0082】
図7A〜7Dは、ディスプレイ素子の青色状態へのアドレスを示す。
図7Aに示されるように、初めに粒子52、54、56はカプセル20内に不規則に分散される。全ての粒子52、54、56は、電場を一方向に印加することによって、カプセル20の一面に引きつけられる(
図7Bに示す)。
図7Cを参照すると、赤色の粒子52および青色の粒子54が電極32の方に移動するのに十分な長さだけ、電場が逆にされる。印加された電場が逆にされるのに要する時間は、これらの粒子の相対電気泳動移動度、印加された電場の強度、およびカプセルの大きさによって決定され得る。
図7Dを参照すると、次いで電場は2回逆にされ、そして赤色の粒子52(これは青色の粒子54より速く移動している)は、青色の粒子54を観測点10に曝されたままにする。印加された電場が逆にされなければならない時間は、これらの粒子の相対電気泳動移動度、印加された電場の強度、およびカプセルの大きさによって決定され得る。
【0083】
図8A〜8Cは、緑色の表示を観察点10に提供するために行われる工程を示す。
図8Aに示されるように、初めに粒子52、54、56は、カプセル20内に不規則に分散される。全ての粒子52、54、56は、一方向の電場を印加することによって、カプセル20の観察点10に近位の面に引きつけられる。この電場は、よりゆっくりと移動する緑色の粒子56でさえも電極32の方に引きつけるのに十分長く、カプセル20に印加されるべきである。
図8Cに示されるように、電場は、赤色の粒子52および青色の粒子54が電極54の方に移動するのに十分な長さだけ逆にされ、これらの粒子は、ゆっくりと移動している緑色の粒子56を観測点へ表示したままとする。印加された電場が逆にされなければならない時間は、これらの粒子の相対電気泳動移動度、印加された電場の強度、およびカプセルの大きさから決定される。
【0084】
他の実施態様において、カプセルは、複数の種類の粒子および染色された分散流体を含み、これは色の1つとして機能する。さらに他の実施態様において、さらなる色を有する3種より多い粒子が提供され得る。これらの実施態様の1つにおいて、カプセルは強い正電荷を有する白色粒子、弱い正電荷を有する青緑色粒子、および負電荷を有する赤色粒子を含む。これらのタイプの粒子の電気泳動移動度は電荷に比例し、電荷の符合または極性に関連する方向であるため、これら3つのタイプの粒子は同じ電圧場で、異なる移動度を有する。この例において、頂部電極が負であり、底部電極が正の場合、白色が達成される。赤色は、頂部電極が正であり、底部電極が負である場合、達成される。青緑色は、まず、サブピクセルが白色に設定され、次いで高い移動度の白色粒子が青緑色粒子を超して移動するように電圧場を逆にし、より低い移動度、すなわちより遅い青緑色粒子が最上部に残り目に見えることによって、達成される。
図6〜8Cは、1つのカプセルを有する2つの電極を示し、これらの電極は複数のカプセル、または全カプセルより小さくアドレスし得る。
【0085】
図1〜8に記載されるアドレス構造体は、ディスプレイドライバー回路によって制御される頂部電極を備える。頂部電極が存在しないディスプレイは、外部から印加される電圧源(例えば、移動スタイラス、または静電プリントヘッド)によって映し出され得る。フルカラー電気泳動ディスプレイを生成するために技術を適用する手段はまた、フルカラー電気泳動媒体に適用され得る。
【0086】
図9において、後電極構造体は、全体的にプリント層から作製され得る。電導層166は、透明の前電極168および印刷可能なディスプレイ材料170からなるディスプレイの背面に印刷され得る。透明な電極は、酸化インジウムスズまたは伝導性ポリマー(例えば、ポリアニリンおよびポリチオフェン)から作製され得る。誘電性コーティング176は、バイア用の領域を残して印刷され得る。次いで、電導性インク178の裏の層が、印刷され得る。必要ならば、最後のインク構造体が印刷されて穴を満たす前に、さらなる電導性インクの層が使用され得る。
【0087】
印刷ディスプレイのためのこの技術は、後電極構造体をディスプレイ上に構築するため、または2つの個別の層(これは一緒に積層されディスプレイを形成する)を組み立てるために使用され得る。例えば、電子的に活性なインクが、酸化インジウムスズ電極に印刷され得る。別々に、上記の後電極構造体が適切な基質(例えば、プラスチック、ポリマーフィルム、またはガラス)上に印刷され得る。電極構造体およびディスプレイ素子は積層され得、ディスプレイを形成する。
【0088】
ここで
図10を参照すると、第3電極の導入によって、電気泳動ディスプレイセルに閾値が導入され得る。セルの一面が連続的で透明な電極200(アノード)である。セルの他方の面にある透明な電極はパターン化され、一組の隔離された列電極ストリップ210にされる。絶縁体212は、列電極210を覆い、そして絶縁体の上部にある電極層は、一組の隔離された行電極ストリップ230に分割され、これは列電極210に対して直交して配向される。行電極230はパターン化されて穴または格子の稠密な配列にされ、この下で、曝露された絶縁体212が除去され、複数の物理的ウェルおよびポテンシャルウェルを形成する。
【0089】
正電荷を帯びた粒子50は、行電極230を小さな正電位(例えば、15V)に保ち、アノード200をゼロボルトに保ったまま、正の電位(例えば、30V)を全ての列電極210に印加することによって、ポテンシャルウェルに充填される。粒子50はコンフォマーブルカプセルであり得、これはそれ自体を制御格子の物理的ウェルに置く。この制御格子はそれ自体、矩形の断面を有するか、またはこの格子の構造は三角形の外形であり得る。これはまた、マイクロカプセルを格子に置くのを助ける、異なる形状(例えば、半球形)であり得る。
【0090】
アノード200は、次いで、正の電位(例えば、50V)にリセットされる。粒子は、電位ウェルにおける電位差に起因して、電位ウェル内に留まる:これは、ホールド状態(Hold condition)と呼ばれる。ディスプレイ素子をアドレスする(address)ために、その素子と関連されるカラム電極上の電位を、例えば2つの因子によって減少させ、そしてその素子と関連されるロウ電極上の電位を、カラム電極上の電位と等しくするかまたはカラム電極上の電位より大きくする。次いで、この素子内の粒子は、アノード200上の正の電圧に起因する電場によって、輸送される。残存するディスプレイ素子についての、ロウ電極とカラム電極との間の電位差は、ここで、通常のホールド状態における電位差の半分よりも小さい。電位ウェル構造の形状および電圧レベルを選択し、従って、これはまた、ホールド状態を継続させる、すなわち、粒子がこれらの他のディスプレイ素子を残さず、そして従って半選択問題(half−select problem)が存在しない。このアドレス方法(addressing method)は、任意の他のディスプレイ素子内の顔料に影響を与えることなしに、任意の所望の素子を選択してマトリックスに書き込み得る。コントロール電極デバイスは、セルのアノード電極側面が見えるように、作動され得る。
【0091】
制御格子は、当該分野に公知の任意のプロセスによって、または本明細書中に記載されるいくつかの新規のプロセスによって、製造され得る。つまり、従来のやり方に従って、制御格子は、写真平版の1以上の工程および引き続くエッチングを用いて作製され得、または制御格子は、マスクまたは「サンドブラスチング」技術を用いて作製され得る。
【0092】
別の実施態様において、制御格子は、プラスティック基板におけるエンボス(embossing)技術によって作製され得る。格子電極は、エンボス工程の前または後のいずれかで、真空蒸着またはスパッタリングによって蒸着され得る。別の実施態様において、電極は、格子構造が形成された後に、格子構造上に印刷される。これらの電極は、透明である必要のないある種の印刷可能な導電性材料(例えば、金属または炭素でドープしたポリマー、本質的導電性ポリマーなど)からなる。
【0093】
好ましい実施態様において、制御格子は、一連の印刷工程を用いて作製される。格子構造は、カソードを蒸着した後で、一連の1以上の印刷層で積み重ねられ、そして格子電極は、格子構造の上に印刷される。格子電極の上にさらなる絶縁体が存在し得、そして複数の格子電極は、格子構造上の絶縁体によって分離され得る。格子電極は、格子構造の全幅を占め得ず、この構造の中央の領域を占めるだけあり得、これは再現可能な許容差(tolerance)内に留めるためである。別の実施態様において、制御格子は、ガラス(例えば感光構造(photostructural)ガラス)をフォトエッチング(photoetching)することによって作製される。
【0094】
カプセル化電気泳動画像ディスプレイにおいて、前述のもののような電気泳動懸濁液は、ポリマーマトリックス内に分散される別々の仕切り内に配置される。この得られた材料は、フィルムの厚みにわたる電場に非常に敏感である。このような場は、上記の材料のいずれかの側面に付着する電極を使用して、通常、印加される。しかし、
図3A〜3Fに関連して前述したように、あるディスプレイ媒体は、ディスプレイ材料の一方の側面上に静電荷を書き込むことによって、アドレスされ得る。他方の側面は、通常、透明なまたは不透明な電極を有す。例えば、一層のカプセル化電気泳動ディスプレイ媒体は、DC電圧を与えるヘッドを用いてアドレスされ得る。
【0095】
別の実施態様において、カプセル化電気泳動懸濁液は、導電性材料(例えば、印刷された銀または黒鉛インク、アルミニウム処理されたマイラー、または任意の他の導電性表面)の領域上に印刷され得る。ディスプレイの1つの電極を構成するこの表面は、接地電圧または高電圧に設定され得る。多くの電極からからなる静電ヘッドは、カプセルを通過してそれらをアドレスし得る。あるいは、スタイラス(stylus)は、カプセル化電気泳動懸濁液をアドレスするために使用され得る。
【0096】
別の実施態様において、静電書き込みヘッド(electrostatic write head)は、上記の材料の表面上を通過する。このため、高解像度のアドレスが可能となる。カプセル化電気泳動材料は、プラスチック上に配置され得、これは可撓性である。このため、上記の材料は、通常の紙取り扱い装置を通過することが可能となる。このようなシステムは、消耗品を伴わない写真複写機に酷似して、作動する。ディスプレイ材料のシートはこの機械を通過し、そして静電またはエレクトロフォトグラフィックヘッド(electrophotographic head)は材料のシートをアドレスする。
【0097】
別の実施態様において、電荷は、カプセル化ディスプレイ材料の表面に、あるいは摩擦または電気摩擦帯電による誘電性シート上に、形成される。電荷は、後で除去される電極を使用して形成され得る。別の実施態様において、電荷は、圧電性材料のシートを使用して、カプセル化ディスプレイの表面上に形成される。
【0098】
マイクロカプセル化ディスプレイは、電子ディスプレイを作製する有用な手段を提供し、多くの電子ディスプレイは、コートまたは印刷され得る。マイクロカプセル化ディスプレイの多くの変形が存在し、これらはマイクロカプセル化電気泳動ディスプレイを含む。これらのディスプレイは、高い反射性、双安定性、および低い電力であるように作製され得る。
【0099】
高解像度ディスプレイを得るために、マイクロカプセル化材料を用いるいくつかの外部アドレス手段を使用することが有用である。本発明は、高解像度ディスプレイを得るための、マイクロカプセル化電気泳動材料を用いるアドレス手段の有用な組み合わせを記載する。
【0100】
液晶ディスプレイをアドレスする1つの方法は、液晶についてアドレスバックプレーンを形成するための、シリコンベース薄膜トランジスターの使用である。液晶ディスプレイについて、これらの薄膜トランジスターは、典型的にはガラス上に蒸着され、そして典型的にはアモルファスシリコンまたはポリシリコンから作製される。他の電子回路(駆動電子回路または論理回路)が、ディスプレイの外周に組み込まれることがある。現れる場(emerging field)は、可撓性基板(例えば金属箔またはプラスチック膜)上へのアモルファスまたはポリシリコンデバイスの堆積物である。
【0101】
アドレス電子バックプレーンは、非線形素子として、トランジスターでなくダイオードを組み込み得る。ダイオードベースのアクティブマトリックスアレイは、液晶ディスプレイと適合性であり、高解像度デバイスを形成するとして、実証されている。
【0102】
ガラス基板上で使用される結晶性シリコントランジスターの例もまたある。結晶性シリコンは、非常に高い移動性を有し、従って高性能デバイスを作製するために使用され得る。現在、結晶性シリコンデバイスを作製する最も簡単な方法は、シリコンウェハにおいてである。多くのタイプの液晶ディスプレイにおける使用について、結晶性シリコン回路は、シリコンウェハ上に作製され、次いで「離昇(lift off)」プロセスによってガラス基板へ移動される。あるいは、シリコントランジスタはー、シリコンウェハ上で形成され、離昇プロセスによって除去され、次いで可撓性基板(例えば、プラスチック、金属箔、または紙)上に蒸着され得る。別の実施態様として、シリコンは、高温に耐え得る異なる基板(例えばガラスまたは金属箔)上に形成され、離昇され、そして可撓性基板へ移動され得る。なおさらに別の実施態様として、シリコントランジスターは、シリコンウェハ上に形成され、これは次いで全体でまたは一部分でディスプレイのための基板の1つとして使用される。
【0103】
液晶を有するシリコンベースの回路の使用は、大規模工業の基礎である。それにもかかわらず、これらのディスプレイは、深刻な欠点を有する。液晶ディスプレイは、光について役に立たたず、従って、ほとんどの液晶ディスプレイは、ある種のバックライトを必要とする。反射性の液晶ディスプレイは、作製され得るが、偏向子の存在に起因して、典型的には非常に薄暗い。ほとんどの液晶デバイスは、セルギャップ(cell gap)の正確な間隔を必要とし、従ってそれらは可撓性基板とあまり適合性でない。ほとんどの液晶ディスプレイは、液晶を整列させる「ラビング(rubbing)」プロセスを必要とし、TFTアレイを損傷するための電位を制御することおよび有することの両方ともが困難である。
【0104】
これらの薄膜トランジスターの、マイクロカプセル化電気泳動ディスプレイとの組み合わせは、液晶ディスプレイとの組み合わせよりもさらにより有益である。液晶と共に使用されるものと類似である薄膜トランジスターアレイはまた、マイクロカプセル化ディスプレイ媒体と共に使用され得る。上述のように、液晶アレイは、典型的に、液晶を配列するための「ラビング」プロセスを必要とし、このため、トランジスターアレイに、力学的または静電気的のいずれかの損傷が生じ得る。このようなラビングは、マイクロカプセル化ディスプレイについて必要でなく、これは、収量を改善し、そして作製プロセスを単純化する。
【0105】
マイクロカプセル化電気泳動ディスプレイは、高反射性であり得る。これは高解像度ディスプレイにおいて利点を提供し、良好な視感度のためにバックライトを必要としない。また、高解像度ディスプレイは、不透明な基板上に作製され得、これは、薄膜トランジスターアレイの蒸着のための新しい材料の範囲を広げる。
【0106】
さらに、カプセル化電気泳動ディスプレイは、可撓性基板と非常に適合性である。このため、高解像度TFTディスプレイを可能にし、この中で、トランジスターは可撓性基板(例えば、可撓性ガラス、プラスチック、または金属箔)の上に配置されている。しかし、任意のタイプの薄膜トランジスターまたは他の非線形素子と共に使用される可撓性基板は、ガラス、プラスチック、金属箔の単一のシートである必要はない。それどころか、それは紙から作製され得る。あるいは、それは織物材料から作製され得る。あるいは、それはこれらの材料の複合体のまたは層状の組み合わせであり得る。
【0107】
液晶ディスプレイ内にある場合、外部の論理回路または駆動回路は、薄膜トランジスタースイッチと同一の基板上に組み立てられ得る。
【0108】
別の実施態様において、アドレス電子バックプレーンは、トランジスターでなく、ダイオードを非線形素子として組み込み得る。
【0109】
別の実施態様において、トランジスターをシリコンウェハ上に形成し、トランジスターを賽の目に切り、そして大きな領域アレイにそれらを配置し、大きなTFT−アドレスされたディスプレイ媒体を形成することは、可能である。この構想の1つの例は、受容基板において力学的インプレッション(impression)を形成し、次いでこの基板をスラリーまたは他のトランジスター形態で覆うことである。攪拌しながら、トランジスターをこのインプレッションに入れ、ここでそれらは結合されそしてデバイス回路に組み込まれる。受容基板は、ガラス、プラスチック、または他の非導電性材料であり得る。この方法で、標準的なプロセス方法を使用してトランジスターを作製する節約は、大きな領域のシリコンプロセス装置の必要なしに、大きな領域のディスプレイ(large−area display)を作製するために使用され得る。
【0110】
本明細書中に記載される例は、カプセル化電気泳動ディスプレイの使用を記載するが、同様に作動する他の粒子ベースのディスプレイ媒体が存在し、これには、カプセル化懸濁粒子および回転ボールディスプレイが挙げられる。
【0111】
本発明は特に、特定の好ましい実施態様に関して示し、そして記載する。しかし、形態および詳細の種々の変形を、添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神および範囲から逸脱せずに、その中で作製し得ることが、当業者によって理解されるべきである。
【0112】
本発明は、特に添付の特許請求の範囲に示される。上記の本発明の有利な点およびさらなる利点は、添付の図面と関連した以下の記載を参照することによって、さらに理解され得る。図面において、同様の参照番号は、異なる図を通して一般に同一の部分を示す。また、図面は、本発明の原理を示す際に一般に記載されるが、縮小、強調を必要としない。