(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1支持部に連結部材を受け入れ可能な第1受け入れ凹部が形成されると共に第2支持部にも連結部材を受け入れ可能な第2受け入れ凹部が形成され、前記挟持位置において、連結部材が第1受け入れ凹部から脱出するとともに第2受け入れ凹部に入り込み、さらに、第1支持部が挟持位置を超えて駆動されることで、連結部材が第2受け入れ凹部から脱出することを阻止するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のフィルムシール装置。
前記第1ガイド部と第2ガイド部は、ガイド棒の形状に形成されると共に、前記連結部材は球体に形成され、前記第2ガイド部の表面に前記第2受け入れ凹部として機能する球面状の凹部が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルムシール装置。
前記第1アクチュエータは、前記第1支持部と前記第2支持部を駆動するための第1駆動機構と、フィルムを送り出すための第2駆動機構とを備え、これら駆動機構を切り替えるためのクラッチ機構を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィルムシール装置。
【背景技術】
【0002】
かかるフィルムシール装置としては、例えば、本出願人が権利者となっている下記特許文献1に開示されるような装置がある。この装置は、チューブ状に成形されたフィルムを環状に折り畳んだ状態でフィルム装着部に装着し、フィルム内に内容物を収容するたびに繰り出されてシール領域をシールし、シール領域をカットして内容物が収容されたフィルムを分離する。そして、次の内容物を収容すべくフィルムを繰り出しセットする。このように、フィルムの繰り出し、内容物の収容、フィルムの繰り出し、シール領域のシール及びカットを繰り返して使用する。これを
図19により説明する。
【0003】
図19(a)は、チューブ状フィルムFを成形した直後の状態を示す。これを環状に折り畳んだ状態を(b)に示す。折り畳む際の折れ線をL1,L2で示している。L1が谷折する線であり、L2が山折する線である。チューブ状フィルムFの長手方向に沿って、所定間隔で谷折と山折を交互に繰り返すことで(b)に示すような折り畳み状態にする。
【0004】
次に、このフィルムFを装置にセットして内容物を収容する場合の動作を
図20A,20Bにより説明する。(a)は、折り畳んだ状態のフィルムFを示す。環状に折り畳まれたフィルムFの一番外側の部分F1を手でつかんで引っ張り、中央方向に移動させ、搬送ローラ100の位置にまで持ってくる(b)。次に、搬送ローラ100を駆動してフィルムFを送り出す。(c)の位置まで送り出した後、搬送ローラ100が停止され、フィルムシール部101を作動させる。これにより、フィルムFの端部F1が溶融されシールされる。フィルムシール部101は、通常はフィルムFから離間した位置に待機している。シールを行った後、(d)に示すように、フィルムFの中に内容物Nを収容する。内容物Nとしては、例えば、人の排せつ物や生ゴミがあげられる。
【0005】
内容物Nの収容が終わると、再び、搬送ローラ100を駆動させる。これを(e)に示す。所定量フィルムFが繰り出されると、搬送ローラ100を停止させ、フィルムシール部101をフィルムFに圧着させ、シールを行うと共にシール領域に対する切断作用を行う。これにより、(f)に示すように、内容物Nが収容されたフィルムFが分離される。分離された内容物入りのフィルムFは、廃棄処分等が行われる。
図21は、動作している時のフィルムシール装置の外観を示す斜視図である。
【0006】
図22は、フィルムシール部101の動作の詳細を示す図である。フィルムシール部101は1つの駆動モータ(アクチュエータ)により駆動される。
図22(a)に示すように、フィルムFを挟むように一対のフィルムシール部101が設けられ、それぞれ、フィルム挟持手段101aと、フィルム圧着手段101bを備えている。
【0007】
駆動モータにより、フィルム挟持手段101aとフィルム圧着手段101bの両方が一体的に駆動する。
図22(b)に示すように、最初にフィルム挟持手段101aどうしでフィルムFの端部を挟持する。この時点では、まだフィルム圧着手段101bはフィルムFを圧着していない。さらに駆動モータを駆動すると、コイルスプリング102の付勢力に抗して、フィルム圧着手段101bどうしが近接し始め、(c)に示すようにフィルムFをフィルム圧着手段101bで圧着した状態になる。
【0008】
次に、フィルム圧着手段101bの表面に設けられたヒーターを加熱し、フィルムFのシール領域をシールする。また、圧着時にはフィルム切断手段による切断作用も行わせる。ただし、フィルムFのシール領域の切断は完全には行われていない。
【0009】
次に、(d)に示すように、駆動モータを逆方向に駆動させて、フィルム圧着手段101bの圧着状態を解除させる。ただし、フィルム挟持手段101aによる挟持状態は解除させない。この状態で、搬送ローラ100を逆方向(戻し方向)に回転させる。この動作により、フィルムFの切断が確実に行われる((e)参照)。その後、駆動モータをさらに逆方向に駆動して、フィルム挟持手段101aによる挟持状態を解除させる。
【0010】
環状に折り畳まれた状態のチューブ状フィルムを搬送ローラ100で引き込んでいくように駆動するので(
図21参照)、ヒーターでシールを行うシール領域には、何重にもシワが寄った形でフィルムFが供給される。すなわち、シール部におけるフィルムFの厚みは一定していない状態である。従って、かかる状態のシール領域をヒーターで加熱してシールし、切断作用を行っても、きれいにフィルムFが分離できないことがあるが、搬送ローラ100を戻し方向に逆回転させることで、フィルムFの切断を確実に行うようにしている。
【0011】
図23は、内容物Nが収容されて切断された後のフィルムFを示す図である。フィルムFの送り出し方向の前後にシールされるシール領域F2が設けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
かかる構成によるフィルムシール装置の課題について説明する。
図22で説明したように、フィルム挟持手段101aとフィルム圧着手段101bの駆動を1つの駆動モータで行っている。このフィルム挟持手段101aとフィルム圧着手段101bを待機位置(
図22(a))から挟持位置(同(b))へ移動させるまでは、大きなストロークを移動させる必要はあるが、駆動負荷はそれほど大きくはない。一方、最後にフィルムFを圧着する時の動作においては、大きなストロークは必要ではないが、十分な圧着及び加熱を行うためには、大きな負荷がかかる。従って、これら相反する要求を1つの駆動モータで満足させようとすると、駆動モータを大型化させるだけでなく、駆動機構もリンク機構を用いるなど、特に上下方向の配置空間を大きくとる必要があった。そのため、フィルムシール装置の特に高さ寸法が大きくなるという不具合があり、小型化の要求を満足させることが難しかった。
【0014】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、高さ寸法を抑制し小型化を実現可能なフィルムシール装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため本発明に係るフィルムシール装置は、
内容物が収容されたチューブ状フィルムをシールし、シール領域を切断するためのフィルムシール装置であって、
フィルムを送り出し方向に駆動して、フィルムのシール領域を所定位置に送り出すフィルム駆動部と、
フィルムのシール領域をシールして切断するためのフィルムシール部と、
フィルム駆動部とフィルムシール部の作動を制御する制御部とを備え、
前記フィルムシール部は、
フィルムのシール領域近傍を挟持するフィルム挟持手段と、
フィルムのシール領域を圧着すると共に加熱するフィルム圧着手段と、
フィルムのシール領域を切断するフィルム切断手段と、
フィルム挟持手段を待機位置から挟持位置へと駆動すると共に、フィルム圧着手段を待機位置から圧着準備位置へと駆動するための第1アクチュエータと、
前記圧着準備位置において、フィルム圧着手段に圧着動作をさせるための第2アクチュエータと、
前記フィルム挟持手段を挟持位置において位置決めするための位置決め手段と、を備え、
前記制御部は、フィルムを所定位置に送り出して停止させた後、フィルム挟持手段及びフィルム圧着手段をそれぞれ前記挟持位置及び圧着準備位置へと駆動させ、フィルム挟持手段が位置決めされた後に、前記フィルム圧着手段による圧着動作を行うように、前記フィルム駆動部及びフィルムシール部を制御することを特徴とするものである。
【0016】
かかる構成によるフィルムシール装置の作用・効果を説明する。このフィルムシール装置は、フィルムシール部を構成するフィルム圧着手段及びフィルム挟持手段を駆動するためのアクチュエータを2つ備えている。第1アクチュエータは、フィルム挟持手段を待機位置から挟持位置へと駆動すると共に、フィルム圧着手段を待機位置から圧着準備位置へと駆動する。待機位置から挟持位置までは、フィルム圧着手段とフィルム挟持手段は一体的に駆動される。フィルム挟持手段は、挟持位置において位置決めされる。この位置決め状態でフィルムを挟持させる。また、フィルム圧着手段は圧着準備位置まで駆動させられる。フィルム圧着手段を圧着準備位置まで移動した後の圧着動作は第2アクチュエータにより行われる。従って、大きなストロークを必要とするが負荷が小さい部分は第1アクチュエータが受け持ち、大きなストロークを必要としないが負荷が大きい部分は第2アクチュエータが受け持つ。このように、それぞれの特性に合わせたアクチュエータを配置することで、駆動機構の構成も合理的に行うことができ、高さ寸法を抑制し小型化を実現可能となる。また、フィルム挟持手段を位置決めさせることで、第1アクチュエータと第2アクチュエータの役割分担を明確にすることができる。
【0017】
本発明において、前記第1アクチュエータにより駆動される駆動部材に直接連結される第1支持部と、
前記フィルム挟持手段及びフィルム圧着手段を支持する第2支持部と、
前記第1支持部を前記待機位置から挟持位置へ向けてガイドするための第1ガイド部と、
前記第2支持部を前記待機位置から挟持位置へ向けてガイドするための第2ガイド部と、
第1支持部と第2支持部、もしくは、第2支持部と第2ガイド部を一体化させるための連結部材と、を備え、
前記待機位置から前記挟持位置までは、前記連結部材は第1支持部と第2支持部を一体化する第1連結状態にあり、挟持位置において、前記第1連結状態が解除されると共に、連結部材が第2支持部と第2ガイド部を連結する第2連結状態に切り替えられることで、前記第2支持部が位置決めされると共に第1支持部と第2支持部の一体化状態が解除され、さらに、第1支持部のみを挟持位置を超えた位置まで移動させることで、前記第2連結状態を保持することが好ましい。
【0018】
この構成によると、フィルム挟持手段とフィルム圧着手段は、第1支持部に支持されて移動する。また、第1アクチュエータにより駆動される駆動部材に直接駆動されるのは第1支持部である。第1支持部と第2支持部は連結部材により一体化される。すなわち、挟持位置までは、第1支持部と第2支持部は、一体的に移動する。挟持位置に来ると、連結部材は第1連結状態から第2連結状態へと切り替えられる。第2連結状態では、第2支持部と第2ガイド部とが連結部材により一体化される。さらに、1支持部のみを挟持位置を超えた位置まで移動させることで、前記第2連結状態を保持する。これにより、第2支持部が確実に位置決めされる。従って、第2支持部に搭載されるフィルム挟持手段も位置決めされる。
【0019】
本発明において、前記第1支持部に連結部材を受け入れ可能な第1受け入れ凹部が形成されると共に第2支持部にも連結部材を受け入れ可能な第2受け入れ凹部が形成され、前記挟持位置において、連結部材が第1受け入れ凹部から脱出するとともに第2受け入れ凹部に入り込み、さらに、第1支持部が挟持位置を超えて駆動されることで、連結部材が第2受け入れ凹部から脱出することを阻止するように構成されることが好ましい。
【0020】
連結部材と第1・第2受け入れ凹部という構成を採用することで、一体化させる機構を簡素な形で実現することができる。1つのアクチュエータを用いながらも第1支持部と第2支持部の駆動距離を変えることができる。また、駆動機構の大型化も抑制することができる。
【0021】
本発明において、前記第1ガイド部と第2ガイド部は、ガイド棒の形状に形成されると共に、前記連結部材は球体に形成され、前記第2ガイド部の表面に前記第2受け入れ凹部として機能する球面状の凹部が形成されることが好ましい。
【0022】
連結部材を球体に形成し、第2受け入れ凹部も球面状の凹部に形成することで、簡素な構成とすることができ、コストを抑制しながら、第1支持部と第2支持部とを一体化させるための機構を実現することができる。
【0023】
本発明において、前記第1支持部のみが移動可能な範囲は、第1支持部に形成された当接部と、前記第2支持部に形成された被当接部により規定されることが好ましい。
【0024】
この構成によると、専用の部材を設けることなく、簡素な構成で、第1支持部のみが移動可能な範囲を設定することができる。
【0025】
本発明において、前記第2アクチュエータを起動させるための起動スイッチと、
この起動スイッチをオンにするための操作部材と、
この操作部材をオフ位置からオン位置へと移動させる押圧部材と、を備え、
操作部材はシール領域と平行に配置される棒状部材として形成され、この棒状部材の両端部のそれぞれを押圧部材で押すことにより、操作部材が平行移動することで、オフ位置からオン位置へと移動して起動スイッチをオンさせることが好ましい。
【0026】
第2アクチュエータを起動するための起動スイッチが設けられており、これがオンにされると、第2アクチュエータが作動してフィルムのシール領域を圧着し加熱させる。ここで、不用意に起動スイッチがオンにならないようにする必要がある。そこで、棒状部材の操作部材を設けて、操作部材の両端部を押して平行移動させることで、オフ位置からオン位置へ移動させる。すなわち、操作部材の片方の端部だけを手で動かしても容易に起動スイッチがオンにならないようにしている。従って、安全性を高めることができる。
【0027】
本発明において、前記第1アクチュエータはモータであり、前記第2アクチュエータはソレノイドであることが好ましい。
【0028】
モータは大きなストロークを駆動させる時は特に便利であり、ソレノイドは大きなストロークは出せないが大きな負荷を動かす時には便利である。このように、適材適所のアクチュエータを用いることができ、小型化に寄与することができる。
【0029】
本発明に係る前記第1アクチュエータは、前記第1支持部と前記第2支持部を駆動するための第1駆動機構と、フィルムを送り出すための第2駆動機構とを備え、これら駆動機構を切り替えるためのクラッチ機構を備えていることが好ましい。
【0030】
フィルムを送り出すタイミングと、第1支持部や第2支持部を駆動するタイミングは、同時に行われることはない。そこで、クラッチ機構を設けてこれらの伝達系を切り替えるようにすることで、1つのアクチュエータで両方の駆動をすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明に係るフィルムシール装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。
図1、
図2は、フィルムシール装置の構成を示す斜視図である。
図1は、フィルムを装着していない状態を示し、
図2は、フィルムを装着した状態を示している。
【0033】
比較的面積の広い支持プレート1の上におわん状に形成されたガイド部材2が取り付けられる。ガイド部材2は、側面がテーパ状に形成されており、底部にガイド穴2bが形成されている。
図2は、折り畳んだ状態のチューブ状フィルムF(
図19A(a)参照)を装着した状態を示す。ガイド部材2の周囲が、フィルム装着部として機能する。支持プレート1の下面側には、フィルムをシールして切断するための機構部3が装着されている。環状に折り畳んだ状態のフィルムFをセッティングする時の操作については、既に説明した通りである。すなわち、折り畳んだフィルムFの一番外側の部分F1を手で持ち上げて、ガイド部材2の中へ穴2bの位置まで押し込めばよい。その後、搬送ローラを駆動することで、フィルムFは下方に引き込まれていく。基本的な動きは、
図19A,Bで説明した通りである。
【0034】
本実施形態のフィルムシール装置は、いわゆるトイレシーラーであり、ガイド部材2の上に腰かけた状態で使用される。フィルムF内に収容される内容物は、排泄物である。
【0035】
<機構部の構成>
次に機構部3の構成を説明する。
図3は、機構部3の構成を示す斜視図である。
図4は、機構部を構成する各ユニットを分解して示す分解斜視図である。
図5は、機構部3の構成を示す平面図である。なお、機構部3の説明に当たり、ガイド部材2と、上部の支持プレート1の図示は省略する。
【0036】
図示するように機構部3は、モーター切り替えユニットA、タイミングベルトユニットB、フィルム送りユニットC、押し板ユニットD、受け板ユニットEにより構成される。
【0037】
<モーター切り替えユニットの構成>
モーター切り替えユニットAは、垂直姿勢に組み立てられる金属製の支持プレート10と、支持プレート10のほぼ中央位置に取り付けられる駆動モータ(第1アクチュエータに相当)11とを備えている。駆動モータ11の出力は、タイミングベルトユニットBとフィルム送りユニットCの双方に連結可能である。タイミングベルトユニットBは、さらに押し板ユニットDと受け板ユニットEに連結されており、フィルムFのシール動作を実行させる。
【0038】
駆動モータ11の出力軸11aに取り付けられたギヤに、第1クラッチ12と第2クラッチ13が連結される。これらクラッチ機構により、駆動モータ11の出力をタイミングベルトユニットBかフィルム送りユニットCのいずれか一方にのみ伝達させることができる。ちなみに、フィルムFの送り動作と、シール動作が同時に行われることはないので、1つの駆動モータ11で、クラッチ機構を切り替えながら、タイミングベルトユニットBとフィルム送りユニットCのいずれか一方のみを駆動させることができる。このように駆動モータ11を兼用することで、コストダウンに寄与することができる。
【0039】
第1クラッチ12の出力は、タイミングベルトユニットBに連結され、第2クラッチ13の出力は、フィルム送りユニットCに連結されている。
【0040】
<タイミングベルトユニットの構成>
図3、
図4に示すようにxyz座標を設定する。方向を説明する場合は、プラスマイナスの符号を付けて、+x方向、‐x方向などと表記する場合がある。
【0041】
図4に示すように、y方向の手前側と奥側にそれぞれタイミングベルト20が設けられる。タイミングベルト20に関連する駆動機構は、手前側と奥側とで基本的に同じであるので、一方のみを説明する。
【0042】
タイミングベルト20は、x方向に延びる形で配置されており、その左右両端部は第1プーリ21と第2プーリ22に巻回されている。前後一対の第1プーリ21は、第1プ−リ軸21aにより連結され、前後一対の第2プーリ22は、第2プーリ軸22aにより連結される。第1プーリ軸21aは、第2クラッチ13と同軸に連結されている。
【0043】
第1プーリ軸21aの両端部はそれぞれ軸受部23により支持されており、各軸受部23は、支持プレート10に対してネジにより固定される。また、第2プーリ軸22aの両端部も軸受部24により支持されており、各軸受部24は、支持プレート25に対してネジにより固定される。支持プレート25は、モーター切り替えユニットAの支持プレート10と向かい合う位置にあり、金属製で垂直姿勢に取り付けられる。
【0044】
タイミングベルト20に平行な状態で、かつ、タイミングベルト20のy方向内側に第1ガイド軸26と第2ガイド軸27が設けられる。第1ガイド軸26の方が第2ガイド軸27よりも上側に位置している(なお、
図4において手前側の第2ガイド軸27はタイミングベルト20に隠れて見えない)。これら第1・第2ガイド軸26,27は、いずれも金属製であり、かつ同径の円柱状に形成される。第1・第2ガイド軸26,27の両端部は、それぞれ、軸受部23と軸受部24に支持される。
【0045】
タイミングベルト20により、押し板支持ブロック28と受け板支持ブロック29が駆動される。タイミングベルト20には、上側部分20aと下側部分20bがあり、上側部分20aに押し板支持ブロック28が結合され、下側部分20bに受け板支持ブロック29が結合される。また、押し板支持ブロック28と受け板支持ブロック29には、それぞれ、第1・第2ガイド軸26,27が貫通するガイド穴が形成されている。
【0046】
図4に示すように、第1・第2プーリ21,22を反時計方向(
図4のCCW方向)に回転した時は、押し板支持ブロック28が‐x方向に、受け板支持ブロック29が+x方向に移動する。すなわち、押し板支持ブロック28と受け板支持ブロック29が互いに近づく方向に駆動される。逆に第1・第2プーリ21,22を時計方向(CW方向)に回転した時は、押し板支持ブロック28と受け板支持ブロック29が互いに遠ざかる方向に駆動される。
【0047】
<押し板ユニット及び受け板ユニット>
押し板ユニットDには、ソレノイド(第2アクチュエータに相当)のほか、フィルム挟持手段、フィルム圧着手段、フィルム切断手段として機能する部材が搭載される。押し板ユニットDは支持プレート30を備えており、この支持プレート30は水平状態になるように設置される。支持プレート30は、そのy方向の両端部が押し板支持ブロック28の取り付け部28aに取り付け支持される。ソレノイド等の駆動機構を保護するためのカバー板39が設けられている
【0048】
受け板ユニットEには、フィルム挟持手段、フィルム圧着手段として機能する部材が搭載される。受け板ユニットEは支持プレート40を備えており、この支持プレート40は水平状態になるように設置される。支持プレート40は、そのy方向の両端部が押し板支持ブロック29の取り付け部29aに取り付け支持される。受け板ユニットEにも押し板ユニットDと同様の保護用のカバー板49が設けられている。
【0049】
以上のように、押し板支持ブロック28と一体的に押し板ユニットDが移動するとともに、受け板支持ブロック29と一体的に受け板ユニットEが移動する。押し板ユニットDと受け板ユニットEを近接させることで、フィルムFを挟持するとともにシール領域を圧着加熱してシールする。
【0050】
<フィルム送りユニット>
フィルム送りユニットCは、チューブ状フィルムからフィルムFを送り出す機能を有する。第1駆動軸50はy方向に伸びており、第1クラッチ12と同軸に連結される。第1駆動軸50と直交する状態(x方向に伸びた状態)で第2駆動軸51が設けられる。第2駆動軸51は、手前側と奥側とにそれぞれ設けられる。
【0051】
第1駆動軸50の両端部には、それぞれ傘歯車50aが取り付けられ、第2駆動軸51の両端部にも傘歯車51aが取り付けられている。傘歯車50aと傘歯車51aは互いにかみ合うように取り付けられる。第1駆動軸50の両端部と、第2駆動軸51の端部は、平面視でL字形をした軸受部52により支持されている。
【0052】
第2駆動軸51のもう一方の傘歯車51aは、搬送ローラ対54の一方のローラ54aと同軸に設けられた傘歯車53とかみ合っている。傘歯車53の回転は、ローラ54aだけでなく、ローラ54aと圧接するローラ54bにも伝達される。そのために、ローラ54aと同軸に伝達ギヤ55が設けられている。ローラ54bと同軸の伝達ギヤは、不図示である。搬送ローラ対54等の駆動伝達系は、支持ブロック56に支持される。
【0053】
搬送ローラ対54の背後側にはカバープレート57が支持ブロック56に取り付けられている。これにより、駆動系に排泄物がかからないようにしている。
【0054】
上記のように傘歯車を用いる場合、歯数を小さくしてピッチ円直径を小さくすることができる。ピッチ円を小さくして、その位置での駆動トルクを強くすることができ、トルクのより小さな駆動モータ11を使用することができる。これにより、コストダウンを図ることができる。また、ピッチ円を小さくすることで、機構の厚みを小さくすることができ、フィルムシール装置の小型化に寄与することができる。
【0055】
<押し板ユニットの詳細>
次に、押し板ユニットDの詳細を説明する。
図6は、押し板ユニットDを表面側から見た斜視図であり、
図7は押し板ユニットDを裏面側から見た斜視図である。なお、図示において、カバー板39は省略している。
図12にも、押し板ユニットDを断面図で示している。
【0056】
支持プレート30のy方向の両端部には、取り付け穴30aが形成され、不図示のネジにより押し板支持ブロック28の取り付け部28aに固定される。支持プレート30の‐x方向側の端部には、下方向(−z方向)の折り曲げ部30bが形成されている。
【0057】
折り曲げ部30bの表面にはゴム製(弾性体)のフィルム挟持部材(フィルム挟持手段に相当)31が接着等の手段で取り付けられている。フィルム挟持部材31は、フィルムのシール領域に対応して長手方向(y方向)に伸びており、挟持面31aと取付面31bが一体成型されている。挟持面31aと取付面31bの間には中空部が形成されており、断面形状はD字状もしくは逆P字状に形成される。
【0058】
支持プレート30の表面には圧着ユニットD1が設けられており、ソレノイド300(第2アクチュエータに相当)によりフィルム圧着方向(−x方向)へ駆動される。ソレノイド300は、取り付けプレート301にボルト等により固定される。
【0059】
圧着ユニットD1は、圧着本体部32を備えており、長手方向(y方向)に沿った圧着面32aを備えている。ソレノイド300の駆動軸300aは、圧着本体部32に連結されている(
図12参照)。圧着本体部32の圧着面32aに沿って、ヒーター33(フィルム加熱手段)が設けられている。ヒーター33の形状を
図8A、
図8Bに示す。ヒーター33には、突出部33aと平面部33bが設けられており、突出部33aがフィルム切断手段として機能する。また、平面部33bには、幅方向の両端面側から交互にスリット33cが形成されており、抵抗値を稼いでいる。ヒーター33の保形のために、表面にはポリイミドやフッ素樹脂のフィルムがカバーされる。
図示はされていないが、ソレノイド300が駆動されると、ヒーター33を駆動するためのヒーターリミットスイッチがオンになるように構成されている。従って、ソレノイド300がオンになった所定の遅延時間後にヒーター33が加熱される。
【0060】
この
図8の実施形態では、ヒーター33にフィルム切断手段の機能も持たせた構造であるが、ヒーター33を単純な細幅形状の線状ヒーターとし、その表面にフィルム切断用の金属線を別部材として一体化させた構造としてもよい。
【0061】
図7の押し板ユニットDの裏面側から見た図には、起動スイッチ34が設けられており、ソレノイド300をオンにするためのソレノイドリミットスイッチである。起動スイッチ34はスイッチレバー34aを備えており、このスイッチレバー34aを押すと、起動スイッチ34がオンになる。フィルム挟持部材31の背後にフィルム挟持部材31と平行に設置される操作バー(操作部材に相当)35が設けられている。
【0062】
操作バー35は長手方向(y方向)に沿って伸びる棒状部材であり、その両端部に被作用部35aが設けられている。また、両端部の被作用部35aの近傍には軸受部として機能する軸受プレート35bが設けられている。操作バー35の中央部には、スイッチレバー34aの先端部が当接している。なお、スイッチレバー34aの先端部は、不図示のバネにより突出する方向に付勢されている。また、軸受プレート35bの内側には板バネ36が設けられており、操作バー35に板バネ36の先端部が当接している。これらにより、操作バー35はその全体が突出する方向(−x方向)に付勢されている。
【0063】
この構成によると、操作バー35の両端部の被作用部35aを均等に(もしくはほぼ均等に)押圧しなければ、中央部のスイッチレバー34aを押すことができない。すなわち、起動スイッチ34がオンにならず、ソレノイド300もオンにならない。片方の被作用部35aのみを押圧しても、操作バー35が傾斜した状態になるため、中央部のスイッチレバー34aを押すことができない。これは、異物が不用意に挟まったり、不用意に手を挿入した場合に、ソレノイド300が駆動されないようにするための安全機構である。
【0064】
<受け板ユニットの詳細>
次に、受け板ユニットEの詳細を説明する。
図9は、受け板ユニットEを表面側から見た斜視図であり、
図10は、受け板ユニットEを裏面側から見た斜視図である。なお、カバー板49の図示は省略している。
図12にも、受け板ユニットEを断面図で示している。
【0065】
支持プレート40には折り曲げ部40aが一体形成されており、その表面にフィルム挟持部材41(フィルム挟持手段に相当)が取り付けられる。フィルム挟持部材41は、挟持面41aと取付面41bにより構成され、その形状等はフィルム挟持部材31と同じであるので説明を省略する。これら一対のフィルム挟持部材31,41によりフィルムのシール領域近傍を挟持する。
【0066】
フィルム挟持部材41の長手方向の両端部には、押圧ピン(押圧部材に相当)42が設けられており、その先端部が前述の操作バー35の被作用部35aを押圧可能に構成される。
【0067】
支持プレート40の上部には、第2支持プレート43がネジ44により結合される。第2支持プレート43には取り付け穴43aが設けられており、受け板支持ブロック29の取り付け部29aに対してネジにより結合される。
【0068】
また、第2支持プレート43にも折り曲げ部43bが形成されており、その表面に断面矩形(もしくは正方形)の取り付けブロック45が取り付けられる。取り付けブロック45は、ネジや溶接等の方法で結合することができる。取り付けブロック45の表面には、フィルム圧着面として機能する圧着部材46が設けられる。この圧着部材46は、ゴム等の弾性体により形成され、ちょうどヒーター33と向かい合う位置に配置される。フィルムのシール領域をヒーター33を含む圧着面32aと圧着面46aで挟持することで、フィルムを圧着・加熱することができる。
【0069】
<フィルムシール部と位置決め機構>
次に、フィルムシール部とフィルム挟持部材の位置決め機構を中心にさらに説明する。
図11は、機構部3の側面図である。
図12は、機構部3の特にフィルムシール部の主要部を示す断面図である。
図13は、位置決め機構の詳細を示す断面図である。
図13A,
図13Bは、位置決め機構の詳細を示す分解斜視図であり、
図13Aは上から見た斜視図、
図13Bは下から見た斜視図である。
図13Cは、位置決め機構の詳細を示す拡大斜視図、
図14及び
図15は、位置決め機構の動作を説明するための断面図である。
【0070】
図13、
図13A,Bに示すように,押し板支持ブロック28は、第1支持体(第1支持部に相当)280と、第2支持体(第2支持部に相当)281と、連結ボール(連結部材に相当)282を備えている。
図13は、シール動作を行う前の待機位置に各部材がセットされている。
【0071】
第1支持体280は、タイミングベルト20の上側部分20aに直接連結されており、タイミングベルト20と常に一体的に移動する。第1支持体280にはガイド穴280aが形成され、第1ガイド軸26に沿ってガイドされる。第2支持体281の下面に押し板ユニットDを構成する支持プレート30がネジにより結合される。第2支持体281にもガイド穴281aが形成され、第2ガイド軸27に沿ってガイドされる。
【0072】
第1支持体280は、更に第1支持体補助体283を備える(
図13A、
図13B参照)。第1支持体補助ブロック283は、タイミングベルト20の方向に沿った凸部283aと、4つのネジ穴283bを有する。これに対応して、第1支持体280には、上記凸部283aが嵌り込む凹部280eと、4つの貫通孔280fが形成される。タイミングベルト20を凸部283aと凹部280eで挟み込み、4つの固定ネジ284で第1支持体280に第1支持体補助ブロック283を連結することで、押し板支持ブロック28をタイミングベルト20に結合することができる(
図13C参照)。
【0073】
第2支持体281の内部には連結ボール282を収容するための収容空間281bが形成される。第1支持体280の内側であって、収容空間281bと対向する位置に第1受け入れ凹部280bが形成される。この第1受け入れ凹部280bは球面状に形成され、鋼球で形成される連結ボール282の一部が入り込む。
【0074】
第1支持体280の移動方向(x方向)の前後には第1当接部280cと第2当接部280dが一体形成される。第1当接部280cと第2当接部280dは、いずれも下方向に伸びた壁面の形態となっている。第2支持体281の移動方向(x方向)の前後には第1被当接部281cと第2被当接部281dが形成されている。第1被当接部281cと第2被当接部281dは、移動方向前後に形成される表面部に相当する。また、第1被当接部281cと第2被当接部281dには、それぞれ、第2ガイド軸27を貫通するためのガイド穴280c1,280d1が形成される。
【0075】
図13に示す待機位置においては、第1支持体280と第2支持体281は、連結ボール282を介して一体化されている。また、第1支持体280の第1当接部280cと第2支持体281の第1被当接部281cが当接した状態にあり、第1支持体280の第2当接部280dと第2支持体281の第2被当接部281dとは当接しておらず、距離を隔てた状態にある。この状態でタイミングベルト20を駆動して第1支持体280を
図13の矢印方向(−x方向)に移動させると、連結ボール282を介して連結された第2支持体281も一緒に移動する。従って、押し板ユニットD全体が矢印方向に移動する。
【0076】
受け板支持ブロック29も基本的には押し板支持ブロック28と同じ構成を備えている。すなわち、第1支持体290、第2支持体291、連結ボール292を備えている。また、第1支持体290は、ガイド穴290a、第1受け入れ凹部290b、第1当接部290c、第2当接部290dを備えている。第2支持体291は、ガイド穴291a、収容空間291b、第1被当接部291c、第2被当接部291dを備えている。これらの機能は、押し板支持ブロック28のものと同じであるので説明を省略する。また、
図13A、13Bで示したのと同じ構造を受け板支持ブロック29も備えており、同様に説明を省略する。
【0077】
図13において、第1ガイド軸26の右側は第1ガイド部26Aとして機能し、左側は第2ガイド部26Bとして機能する。また、第2ガイド軸27の右側は第2ガイド部27Bとして機能し、左側は第1ガイド部27Aとして機能する。第1ガイド軸26の第2ガイド部26Bには、第2受け入れ凹部26が形成され、第2ガイド軸27の第2ガイド部27Bには、第2受け入れ凹部が形成される。これら第2受け入れ凹部26a,27aは、第1受け入れ凹部280b,290bと同様に球面状に形成され、連結ボール282,292の一部が入り込むことが可能である。
【0078】
待機位置において、タイミングベルト20を駆動すると、押し板支持ブロック28と受け板支持ブロック29は、互いに近づく方向に移動する。すなわち、押し板支持ブロック28は、−x方向に移動し、同時に、受け板支持ブロック29は+x方向に移動する。
【0079】
図14は、タイミングベルト20を駆動して、フィルム挟持部材31,41を挟持位置まで移動させた状態を示す。この時、連結ボール282,292と第2受け入れ凹部26a,27aが向かい合う。すなわち、連結ボール282,292が第1受け入れ凹部280b,290bから脱出して、第2受け入れ凹部26a,27aの方へ入り込むことが可能な状態になる。また、左右のフィルム挟持部材31,41がフィルムを挟持する状態になる。なお、この挟持位置は、シール領域の圧着動作は完了していないが、その準備段階である圧着準備位置に相当する。
【0080】
図15は、さらに
図14の状態からタイミングベルト20を駆動した状態を示す。
図14の状態のままでは、連結ボール282,292は、第1受け入れ凹部280b,290bと第2受け入れ凹部26a,27aの両方に対向した状態であるから、第2支持体281,291が確実に位置決めされた状態ではない。すなわち、フィルム挟持部材31,41が確実に位置決めされた状態ではない。
【0081】
そこで、さらに、
図14の状態からタイミングベルト20が駆動されると、第1支持体280,290のみが更に互いに近づく方向に移動する。ちなみに、第2支持体281,291は、フィルム挟持部材31,41が向かい合って当接するので、それ以上は近づく方向には移動することができない。第1支持体280,290のみが移動すると、連結ボール282,292から第1受け入れ凹部280b,290bが離れていき、平面部280e,290eが連結ボール282,292に対向する。従って、連結ボール282,292は、第2受け入れ凹部26a,27aから脱出できなくなり、フィルム挟持部材31,41(押し板ユニットD及び受け板ユニットE)が位置決め固定される。
【0082】
ソレノイド300が駆動されるのは、フィルム挟持部材31,41が支持される第2支持体281,291が位置決めされた後である。ソレノイド300により駆動されるのは圧着ユニットD1のみであるから、大きなストロークは必要なく、また圧着に必要な十分な押圧力を付与することができる。また、大きな駆動トルクを必要としない第1支持体280,290については、駆動モータ11により駆動される。これら第1支持体280,290や挟持部材31,41等については、大きな力が作用しないので、軽量化することができ、さらには、コストダウンを図ることができる。
【0083】
<制御部の構成>
次に、フィルムシール装置の各部を制御するための制御部の構成を
図16のブロック図により説明する。
【0084】
制御部60は、CPU、メモリ等のハードウェアと制御プログラム60aにより構成される。制御部60は、駆動モータ11、ソレノイド300、第1クラッチ12、第2クラッチ13、ヒーター33等のハードウェア(アクチュエータ)に対する駆動制御を行う。また、スタートスイッチ61、起動スイッチ34(ソレノイドリミットスイッチ)、ヒーターリミットスイッチ302からの入力信号に基づいて各ハードウェア(アクチュエータ等)に対する制御を行う。
【0085】
制御プログラム60aとしては、各アクチュエータの動作時間を制御するためのタイマー機能が設けられており、ヒーター33の加熱時間、第1・第2クラッチ12,13のオン/オフタイミング、駆動モータ11やソレノイド300のオン/オフタイミング等を制御することができる。
【0086】
<作動フローチャート>
次に、
図17の作動図、
図13〜
図15、及び
図18のタイムチャートにより、フィルムFにシールを行うときの作動を説明する。
【0087】
まず、スタートスイッチ61を入れる(
図18のt
1)。このスイッチ61による指令を受けて制御部60は、第1クラッチ12をオンにすると共に駆動モータ11を正転させる。駆動モータ11の回転力は、第1クラッチ12、第1駆動軸50、第2駆動軸51を介して、搬送ローラ対54に伝達される。これにより、搬送ローラ対54は送り方向に回転され(
図17(a)矢印D)、フィルムFが下方(矢印C)に送り出される。
【0088】
次に、駆動モータ11を正転させる時間は、予め制御プログラム60aにより設定されており、所定時間が経過すると駆動モータ11を停止させると共に第1クラッチ12をオフにする(時間t
2)。
【0089】
これにより、フィルムFが所定量送り出され、フィルムFのシール領域がヒーター33の位置にセットされる。なお、シール領域は、シールされる個所を指して呼ぶものであり、フィルムFに何らかの識別マークが付されていることを意味するものではない。ただし、そのようなマークを付していてもよい。
【0090】
次に、第2クラッチ13をオンにすると共に駆動モータ11を再び正転させる。駆動モータ11の回転力は、第2クラッチ13、プーリ軸21aを介してタイミングベルト20を回転させる。これにより、タイミングベルト20に一体連結された第1支持体280,290は、待機位置から互いに近づく方向に駆動される(
図17(b):シール部の閉動作)。また、第1支持体280,290と連結ボール282,292を介して一体化された第2支持体281,291も待機位置から互いに近づく方向に駆動される。従って、第1支持体280,290に支持されている圧着ユニットD1の圧着面32aと圧着面46aも互いに近づく方向に駆動される。また、第2支持体281,291に支持されているフィルム挟持部材31,41の挟持面31a,41aも互いに近づく方向に駆動される。
【0091】
なお、圧着面32aと圧着面46aよりも、フィルム挟持部材31,41の挟持面31a,41aのほうが突出しているので、まず最初に挟持面31a,41a同士が当接する(
図17(b))。
【0092】
挟持面31a,41a同士が当接したとき、連結ボール282,292の位置は、ガイド軸26,27に形成された第2受け入れ凹部26a,27aに対向する位置に到達している。従って、連結ボール282,292は、第1支持体280,290に形成された第1受け入れ凹部280b,290bから脱出可能な状態になっている。
【0093】
また、この時点で、受け板ユニットEの押圧ピン42が、押し板ユニットDの操作バー35の被作用部35aに作用して操作バー35を押す。これにより、起動スイッチ34がオンになる(t
3)。起動スイッチ34がオンになって、所定の遅延時間後にソレノイド300が駆動されることになる(t
4)。なお、起動スイッチ34がオンになるタイミングは、
図14に示す状態であってもよいが、その状態を過ぎて
図15の状態に到達するまでのタイミングであっても良い。また、上記遅延時間を設けるか否かについては、適宜決めることができる。
【0094】
図14に示すように、フィルム挟持部材31,41の挟持面31a,41a同士がフィルムFを挟持した時点で、これ以上は互いに近接できない状態になる。すなわち、第2支持体281,291は、これ以上互いに近接できない状態になる。
【0095】
しかし、駆動モータ11は引き続き駆動状態にあり、タイミングベルト20により、さらに第1支持体280,290は、互いに近づく方向に駆動される。すなわち、圧着面32a,46a同士がさらに近づく方向に駆動される。
図14の状態から、さらに第1支持体280,290が、互いに近づく方向に駆動されることで、連結ボール282,292は、平面部280e,290eにより、完全に第1受け入れ凹部280b,290bから押し出され、第2受け入れ凹部26a,27aへと入り込む。この状態では、連結ボール282,292は、第2受け入れ凹部26a,27aから脱出することはできず、第2支持体281,291は位置決めされた状態になる。
【0096】
また、
図15に示すように、第1支持体280,290のみが駆動されることで、第1当接部280c,290cは、第2被当接部281c,291cから離間すると共に、第2当接部280d,290dが第2被当接部281d,291dに当接する。これにより、第1支持体280,290もこれ以上、互いに近接することができなくなり、駆動モータ11も停止される。なお、駆動モータ11を停止させるタイミングは、起動スイッチ34がオンになったタイミングから所定時間経過後に停止させるように制御できる。所定時間(遅延時間)は、適宜設定することができる。また、駆動モータ11の停止と共に第2クラッチ13もオフにする(t
4)。
図18に示すタイミングチャートでは、起動スイッチ34がオンになった後、駆動モータ11が停止するタイミングと、ソレノイド300がオンになるタイミングは同じにしている。
【0097】
一方、
図14に示す状態は、フィルム挟持部材31,41によりフィルムFを挟持した挟持位置であると共に、フィルムFを圧着する前の圧着準備位置でもある。起動スイッチ34がオンになると、ソレノイド300が作動し、圧着ユニットD1を動作させる。すなわち、ヒーター33を有する圧着面32aを受け板ユニットE側の圧着面46aに向かって押し付ける。この圧着面32a,46a同士が当接した状態が
図17(c)に示される(t
5)。
【0098】
ソレノイド300をオンにした状態を予め設定された所定時間だけ保持する(t
4〜t
8)。ソレノイド300がオンになって駆動されると、所定の遅延時間後にヒーターリミットスイッチ302がオンになる(t
5)。これにより、ヒーター33を加熱する。ヒーター33の温度の遷移は、
図18に示される。ヒーター33は、常時は室温と同程度の低い温度状態であるが、加熱駆動をすることで、昇温して所定の加熱温度(T1)になる。予め設定された所定の加熱時間(t
5〜t
6)が経過すると、ヒーター33をオフにし(t
6)、ヒーター33は自然に冷却され、温度が低下していく(t
6〜t
8)。既に
図8で説明したように、ヒーター33と表面には切断手段として機能する突出部33aが設けられているので、ヒーター33による加熱と共に、切断作用も同タイミングで行われる。従って、シール領域の溶着が行われて内容物が密封されると共に、シール領域に対する切断作用も行われる。
【0099】
ソレノイド300をオフにして駆動軸300aが戻るときにヒーターリミットスイッチ302がオフになる(t
7)。また、ソレノイド300をオフにして圧着面32a,46aの圧着状態を解除して圧着準備位置に戻す。これにより、シール領域の圧着状態が解除される(t
8)。なお、ソレノイド300をオフにしても、フィルム挟持部材31,41による挟持状態は保持されている(
図17(d)参照)。
【0100】
ソレノイド300をオフにすると同時、もしくは、直後に、第1クラッチ12をオンにすると共に駆動モータ11を逆転させる(t
8〜t
9)。これにより、搬送ローラ対54は、逆方向に回転され(
図17(d)の矢印)、フィルムFが戻し方向に駆動される(t
8〜t
9)。この搬送ローラ対54の逆転量は、わずかでよい。
【0101】
このフィルムFの戻し動作により、ヒーター33の突出部33aによる切断個所が強制的に分離される(
図17(e)参照)。戻し量は、フィルムFと搬送ローラ対54のかみ込み状態が外れない程度であれば良い。これにより、突出部33aによるフィルムFの切断が不十分であったとしても、確実に内容物が収容されたフィルムFを分離させることができる。
フィルムFの戻し動作の後、再度、駆動モータ11を正転させる(t
9〜t
10)。正転させる時間は、逆転させる時間(t
8〜t
9)と同じである。逆転させるのは、内容物が収容されたフィルムFを分離するためであるから、切断がされた後は、切断される前の状態に次のフィルムFを送り出す(t
10)。
【0102】
フィルムFを送り出した後(t
10)、駆動モータ11を一端停止すると共に第1クラッチ12をオフにする。ついで再び第2クラッチ13をオンにすると共に、駆動モータ11を逆回転させる。これにより、シール部の開動作が開始し、まず
図15の状態から第1支持体280,290のみが互いに離間する方向に駆動され、
図14の挟持位置の状態に戻る(t
11)。この時点で、起動スイッチ34がオフになる。
【0103】
さらに、駆動モータ11の駆動を続けると、押し板支持ブロック28と受け板支持ブロック29を待機位置に復帰させる(t
12)。待機位置に復帰する途中で、フィルム挟持部材31,41によるフィルムFの挟持も解除される。これにより、内容物が収容されたフィルムFが落下する。駆動部3の下方には、内容物を収容したフィルムを集積するための空間を設けておく。以上のようにして、1サイクルの動作が完了する。
【0104】
シールされたフィルムFは
図23に示される。
図1に示すように、機構部3に下には、シールされたフィルムFを集積するための空間部が設けられており、適宜のタイミングで廃棄処分される。
【0105】
フィルムFに内容物を収容できることを表示するLEDの表示は、時間t
1で消灯し、1サイクルの動作が終了した時間t
12で点灯する。この点灯を確認することで、フィルムFに内容物を収容してもよいことが外部に表示される。また、フィルムFのシール動作を行っていることを表示するLEDも設けられており、時間t
1からt
12の間、点灯している。
【0106】
<用語の定義>
本発明において、駆動モータ11、搬送ローラ対54等は、フィルムFのシール領域を所定位置に送り出すフィルム駆動部に相当する。
【0107】
本発明において、押し板ユニットD、受け板ユニットE、これらを駆動するための駆動モータ11、ソレノイド300等は、フィルムFのシール領域をシールして切断するためのフィルムシール部に相当する。
【0108】
<別実施形態>
本発明に係るフィルムシール装置は、トイレシーラーに限定されるものではなく、他の内容物を収容してシールする場合にも適用することができる。例えば、家庭内で出される生ごみを収容してシールする場合にも適用可能である。