【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、請求項1に記載の特徴を備えた装置と、装置、および骨釘として形成されるかかと用の少なくとも1つのインプラントを含み、請求項8の特徴を備えたキットと、請求項11の特徴を備えた、円弧状のボアを空ける方法とによって提示される課題を解決する。
【0004】
本発明によって達成される利点は、本発明に記載の装置により、厳密に円弧状に形成されたボアを設けることができる点で、実質的に認識され得る。
【0005】
本発明のさらに有利な実施例は以下のように説明され得る。
特定の実施例においては、装置は、可撓軸のためのモータ駆動部を含む。これにより、可撓軸はその後方端部を介して駆動機械と接続される。ここで、駆動機械のクランプ手段が、堅い管の後方端部において軸方向に固定して配置される。さらに、可撓軸の外径は、可撓軸が管内でごく小さな許容差しか有さないように、管の内径に対して寸法が規定される。このように許容差が小さく、かつ、管内でその全長に沿って可撓軸によって案内されることで、工具頭部の方にトルクが伝わることにより可撓軸の螺旋状に湾曲したワイヤ巻線の広がりが確実に防止され、これにより、曲げ弾性があるにもかかわらず、可撓軸の高いねじり剛性が保証される。当該装置にはハンドルを設けることができる。
【0006】
別の実施例においては、当該装置はプッシュカップを含む。プッシュカップは、可撓軸の後方端部に固定され、管の後方端部に取付けることができる。プッシュカップには、駆動機械にクランプすることのできる駆動ピンが配置される。送り込む力を駆動機械に加えることにより、管を可撓軸と共に前方向に移動させ得る。
【0007】
さらなる実施例においては、連結手段が可撓軸の前方端部に配置され、これにより、工具頭部が取外し可能に可撓軸に連結され得る。可撓軸は、管の後方端部においてプッシュカップによって軸方向に堅固に支持されており、工具は、管の前方端部において軸方向に配置されている。
【0008】
可撓軸および工具頭部の組付けは、以下のステップに従って実行される。
a)可撓軸は後方端部から管に挿入され、プッシュカップは、さらなる実施例においては、プッシュリングとして輪状に形成されており、可撓軸上でナットとして前方もしくは後方に回転させられるか、または、可撓軸上のばねシステムによってラスタの態様でノッチからノッチへとずらされる。
【0009】
b)可撓軸がわずかに前方に動かされて管の前方開口部から出ると、工具頭部が剛性のラスタシステムで引掛けて留められる。
【0010】
c)プッシュカップまたはプッシュリングは、たとえば、ラスタシステムを含む実施例においては、可撓軸上で、後側部から管の後方端部と反対方向に動かされる。この場合、工具頭部が管の前方端部に配置されているので可撓軸が付勢される。
【0011】
さらなる実施例においては、工具頭部は、可撓軸によってのみ移動させることができる。
【0012】
さらなる実施例においては、管の中心軸の曲率半径は、最大で240mm、好ましくは最大で210mmとなる。
【0013】
さらなる実施例においては、管の中心軸の曲率半径は、少なくとも130mm、好ましくは少なくとも200mmとなる。
【0014】
別の実施例においては、堅い管が有する各々の微小区域の湾曲は、中心軸の曲率半径を含み、少なくとも130mmとなる。
【0015】
さらなる実施例においては、管は、最大で16mm、好ましくは最大で13mmとなる外径d
aを含む。
【0016】
さらなる実施例においては、管は3〜7mmの内径d
iを有する。
別の実施例においては、管が有する覆いの厚さは、少なくとも0.5mm、好ましくは少なくとも1.5mmである。
【0017】
さらなる実施例においては、管は、少なくとも5cm、最大で35cmの管長さを有する。
【0018】
さらなる実施例においては、管はステンレス鋼から製造される。
さらなる実施例においては、管は、少なくとも150・10
3N/mm
2のEモジュールを有する材料から製造され、少なくとも1.3・10
6Nmm
2の曲げ剛性E・Iを含む。
【0019】
ドゥッベル(Dubbel)の「機械工学ハンドブック(Taschenbuch fur den Maschinenbau)」(第21版、2005年、Springer出版)から得られる材質特性:
ステンレス鋼:Eモジュール 150−220・10
3N/mm
2
管に関して、軸方向の断面二次モーメントおよび曲げ剛性について以下の値が得られる。
【0020】
曲げ剛性についての標準値(外径d
a=12mmおよび内径d
i=7mmを有する管):
d
a=12mmおよびd
i=7mmの場合、軸方向の断面二次モーメント[管:I=I
x=I
y=π(d
a4−d
i4)/64]であれば、
I
x=900mm
4、
曲げ剛性E・I=135−198・10
6Nmm
2となる。
【0021】
曲げ剛性についての最小値(内径d
i=3mmおよび壁厚0.5mmを有する管):
d
a=4mmおよびd
i=3mmの場合、軸方向の断面二次モーメント[管:I=I
x=I
y=π(d
a4−d
i4/64]であれば、
I
x=8.6mm
4、
曲げ剛性E・I=1.3−1.9・10
6Nmm
2となる。
【0022】
別の実施例においては、工具頭部は外径Dを有し、管の外径d
aと外径Dとの比d
a/Dは、最大で0.95、好ましくは最大で0.92となる。典型的には、この比はd
a/D=10/11となる。
【0023】
さらなる実施例においては、装置はさらに、身体のうち処置されるべき部分に固定することのできるターゲット装置を含む。当該ターゲット装置は、堅い管を移動可能に受けるための円弧状の案内部を備える。ターゲット装置は、好ましくはC型の弧として形成される。
【0024】
さらなる実施例においては、案内部は、2つ以上のターゲットリングを備える。ターゲットリングの中心は円弧上にあり、その半径は管の中心軸の湾曲に対応し、少なくとも10°から最大で45°の弧の角度を有する。
【0025】
別の実施例においては、ターゲット装置は、骨の表面に配置することのできる第1の端部と、第2の端部と、骨の表面に配置することのできる固定キャリッジとを含む。固定キャリッジは、たとえば、実質的に径方向に延在するダブテール案内部によって、ターゲット装置の第2の端部において、弧状のターゲット装置に対して径方向に摺動可能に支持される。
【0026】
別の実施例においては、固定キャリッジはキルシュナー(Kirschner)ワイヤを用いて骨に装着することができる。
【0027】
さらなる実施例においては、工具頭部は、骨材料の破片を除去するために軸方向に穿孔が設けられている。この穿孔は、工具頭部に軸方向に貫通しており、中空軸として形成される可撓軸の空洞へと開口している。
【0028】
キットの具体的な実施例においては、骨釘は、非再吸収性材料から、好ましくはステンレス鋼またはチタンまたはCrCoから製造される。
【0029】
ドゥッベルの「機械工学ハンドブック」(第21版、2005年、Springer出版)から得られる材質特性:
a)ステンレス鋼:Eモジュール 150−220・10
3N/mm
2
b)チタン:Eモジュール 100−105・10
3N/mm
2
c)チタン合金:Eモジュール 110−130・10
3N/mm
2”
実施例においては、骨釘として形成されるインプラントは、9〜13mmの外径D
Iを含む。
【0030】
さらなる実施例においては、骨釘の前部は、弾力的に湾曲可能な態様で形成される。
別の実施例においては、後部ほど硬くない前部が形成される。骨釘の前部には、前部の断面が後部の断面よりも小さくなるように長手方向のチャネルが設けられてもよい。断面が脆弱であるので、前部は、堅い後部よりも可撓性が高くされている。骨釘の前部および後部は、骨釘の全長のうち30%〜70%を占めていてもよい。
【0031】
別の実施例においては、骨釘は、少なくとも前部に長手方向スリットを含む。
さらに別の実施例においては、骨釘は、少なくとも前部にシャムロック状の断面を含む。
【0032】
別の実施例においては、骨釘の後部は堅固に形成される。
さらなる実施例においては、骨釘は、少なくとも前部において、長手方向軸に対して平行な空洞を含む。骨釘はまた、先端に関連するその半分の部分が管状に形成され、好ましくは0.5mmの壁厚を有し得る。さらに、骨釘の前部は、管状に形成されており、スリットを含み得る。
【0033】
インプラントのうち可撓性のある前部に関して、軸方向の断面二次モーメントおよび曲げ剛性について以下の値が得られる:
外径D
I=9mmおよび壁厚0.5mm(内径d
I=8mm)の場合、軸方向の最小断面二次モーメント
[管:I=I
x=I
y=π(D
I4−d
I4)/64]
D
I=9mmおよびd
I=8mmの場合、I
x=121mm
4となる。
【0034】
外径D
I=13mmおよび壁厚0.5mm(内径d
I=12mm)の場合、軸方向の最大断面二次モーメント
[管:I=I
x=I
y=π(D
I4−d
I4)/64]
D
I=13mmおよびd
I=12mmの場合、I
x=384mm
4となる。
【0035】
ドゥッベルの「機械工学ハンドブック」(第21版、2005年、Springer出版)から得られる材質特性:
a)ステンレス鋼:Eモジュール 150−220・10
3N/mm
2
最大の曲げ剛性
E・I=18.2−26.6・10
6Nmm
2、
最大の曲げ剛性
E・I=57.6−84.5・10
6Nmm
2、
b)チタン:Eモジュール 100−105・10
3N/mm
2
最小の曲げ剛性
E・I=12.1−12.7・10
6Nmm
2、
最大の曲げ剛性
E・I=38.4−40.3・10
6Nmm
2、
c)チタン合金:
Eモジュール 110−130・10
3N/mm
2
最小の曲げ剛性
E・I=13.3−15.7・10
6Nmm
2、
最大の曲げ剛性
E・I=42.2−49.9・10
6Nmm
2。
【0036】
曲げ剛性Bは、以下の式に従って、ドゥッベルの「機械工学ハンドブック」(第21版、2005年、Springer出版)に従って評価される。
【0037】
B=ExI、この場合、Iはmm
4での軸方向の断面二次モーメントに相当し、EはN/mm
2でのEモジュールである。
【0038】
軸方向の断面二次モーメントIは、選択された曲げ軸に依存する。
別の実施例においては、骨釘の前部は塑性的に変形可能である。
【0039】
さらに別の実施例においては、骨釘の前部は、少なくとも12・10
6Nmm
2、好ましくは少なくとも15・10
6Nmm
2の曲げ剛性を含む。
【0040】
別の実施例においては、骨釘の前部は、最大で85・10
6Nmm
2、好ましくは最大で60・10
6Nmm
2の曲げ剛性を含む。前部は、適宜、後部の剛性のうち最大で50%の剛性を含む。
【0041】
別の実施例においては、骨釘は、12〜50cmの釘長さL
Iを有する。
さらに別の実施例においては、骨釘の曲率半径は、最大で240mm、好ましくは最大で210mmとなる。
【0042】
さらに別の実施例においては、釘長さL
Iと直径D
Iとの比L
I/D
Iは、16未満、好ましくは14未満である。
【0043】
さらなる実施例においては、インプラントは、止めねじを受けるための少なくとも横方向ボアを含み、横方向ボアの長手方向軸は、好ましくは骨釘の湾曲面内に位置する。
【0044】
別の実施例においては、骨釘の曲率半径は、少なくとも130mm、好ましくは少なくとも200mmとなる。
【0045】
別の実施例においては、骨釘は、前部と後部との間に中間部を含み、中間部の剛性は後部の方に向かうにつれて高くなる。
【0046】
装置の特定の応用例は、骨において円弧状のボアを設けることに関する。
装置のさらなる応用例は、脛踵の関節固定への適用に関する。
【0047】
本発明および本発明のさらなる局面は、いくつかの実施例についての部分概略図に関連付けて、以下においてより詳細に説明される。