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特許5718936広帯域無線通信システムにおけるプリアンブルを転送するための装置及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5718936
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】広帯域無線通信システムにおけるプリアンブルを転送するための装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
   H04J 11/00 20060101AFI20150423BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20150423BHJP
【FI】
   H04J11/00 Z
   H04L27/26
【請求項の数】34
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-544381(P2012-544381)
(86)(22)【出願日】2010年12月15日
(65)【公表番号】特表2013-514712(P2013-514712A)
(43)【公表日】2013年4月25日
(86)【国際出願番号】KR2010008974
(87)【国際公開番号】WO2011074872
(87)【国際公開日】20110623
【審査請求日】2013年10月9日
(31)【優先権主張番号】10-2009-0126775
(32)【優先日】2009年12月18日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スン−ウン・パク
(72)【発明者】
【氏名】チ−ウ・リム
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0186949(US,A1)
【文献】 特表2010−518741(JP,A)
【文献】 特開平11−205026(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/114478(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0253320(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0112356(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0268975(US,A1)
【文献】 特開2006−186427(JP,A)
【文献】 特表2010−532931(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 11/00
H04L 27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおけるプリアンブル送信方法において、
多数の送信アンテナを利用してプリアンブルシーケンスを送信する過程を含み、
前記プリアンブルシーケンスは、チャンネル帯域幅に対応した個数のサブブロックで区分され、
前記プリアンブルシーケンスに含まれるサブブロックは、送信アンテナの個数及び前記チャンネル帯域幅に対応した前記サブブロックの個数に少なくとも基づいて、前記多数の送信アンテナの各送信アンテナに割り当てられることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記サブブロックは、前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数が連続した2個の整数の範囲に属するように割り当てられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記多数の送信アンテナのうちk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数は、下記数式によって決定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【数1】
【数2】
ここで、前記Nst,kはk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数、前記
【数3】
は小数点以下の切り捨て演算子で、例えば、
【数4】
はxを超過しない最大の整数を意味し、前記Nsjは総サブブロックの個数、前記Nは送信アンテナの個数、前記kは送信アンテナインデックスを意味し、前記kは0,1,…,N−1の値を有する。
【請求項4】
前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置は、前記多数の送信アンテナそれぞれに連続して位置するサブブロックが割り当てられるように決定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記多数の送信アンテナのうちk番目のアンテナに割り当てられるサブブロックの位置は、下記数式によって決定されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の方法。
【数5】
ここで、tは0乃至Nst,k−1範囲の整数、前記Nst,iは送信アンテナiに割り当てられたサブブロックを個数を意味し、Nst,−1は0である。
【請求項6】
前記プリアンブルシーケンスを確認する過程を更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記プリアンブルシーケンスを送信する過程は、
前記サブブロックを前記各送信アンテナに割り当てる過程と、
前記各送信アンテナに送信されるプリアンブル信号を生成する過程と、
前記多数の送信アンテナを介して前記プリアンブル信号を送信する過程と、を更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記サブブロックを前記各送信アンテナに割り当てる過程は、
前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数を決定する過程と、
前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置を決定する過程と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記プリアンブルシーケンスを確認する過程は、
前記チャンネル帯域幅が最小の正規チャンネル帯域幅である場合、前記最小の正規チャンネル帯域幅のためのサブブロックを前記プリアンブルシーケンスとして決定する過程と、
前記チャンネル帯域幅が前記最小の正規チャンネル帯域幅ではない正規チャンネル帯域幅である場合、最小帯域幅のためのサブブロックを少なくとも1回反復する構造を有するシーケンスを前記プリアンブルシーケンスとして決定する過程と、
前記チャンネル帯域幅が非正規チャンネル帯域幅である場合、前記チャンネル帯域幅より大きい最小の正規チャンネル帯域幅のためのシーケンスから最外郭帯域に位置する一部のサブブロックを除外させることで前記プリアンブルシーケンスを決定する過程と、
を含むことを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記サブブロックそれぞれは、長さ18のQPSKシーケンスで構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記プリアンブルは、セル識別子を区分するための信号であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記プリアンブルを送信する前に、前記プリアンブルにPAPR(Peak to Average Power Ratio)を減少させるためのカバーリングシーケンスをかける過程と、
を更に含むことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
広帯域無線通信システムにおけるプリアンブル受信方法において、
送信端で多数の送信アンテナを介して送信されたプリアンブルシーケンスを受信する過程を含み、
前記プリアンブルシーケンスは、チャンネル帯域幅に対応した個数のサブブロックで区分され、
前記プリアンブルシーケンスに含まれるサブブロックは、前記多数の送信アンテナの個数及び前記チャンネル帯域幅に対応した前記サブブロックの個数に少なくとも基づいて、前記多数の送信アンテナの各送信アンテナに割り当てられることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記サブブロックは、前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数が連続した2個の整数の範囲に属するように割り当てられることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記多数の送信アンテナのうちk番目のアンテナに割り当てられるサブブロックの個数は、下記数式によって決定されることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の方法。
【数6】
【数7】
ここで、前記Nst,kはk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数、前記
【数8】
は小数点以下の切り捨て演算子で、例えば、
【数9】
はxを超過しない最大の整数を意味し、前記Nsjは総サブブロックの個数、前記Nは送信アンテナの個数、前記kは送信アンテナインデックスを意味し、前記kは0,1,…,N−1の値を有する。
【請求項16】
前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置は、前記多数の送信アンテナそれぞれに連続して位置するサブブロックが割り当てられるように決定されることを特徴とする請求項13乃至請求項15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記多数の送信アンテナのうちk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置は、下記数式によって決定されることを特徴とする請求項13乃至請求項16のいずれか一項に記載の方法。
【数10】
ここで、tは0乃至Nst,k−1範囲の整数、前記Nst,iは送信アンテナiに割り当てられたサブブロックを個数を意味し、Nst,−1は0である。
【請求項18】
無線通信システムにおけるプリアンブルを送信する送信端装置において、
多数の送信アンテナを利用してプリアンブルシーケンスを送信する送信機を含み、
前記プリアンブルシーケンスは、チャンネル帯域幅に対応した個数のサブブロックで区分され、
前記プリアンブルシーケンスに含まれるサブブロックは、送信アンテナの個数及び前記チャンネル帯域幅に対応した前記サブブロックの個数に少なくとも基づいて、前記多数の送信アンテナの各送信アンテナに割り当てられることを特徴とする装置。
【請求項19】
前記サブブロックは、前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数が連続した2個の整数の範囲に属するように割り当てられることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記多数の送信アンテナのうちk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数は、下記数式によって決定されることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載の装置。
【数11】
【数12】
ここで、前記Nst,kはk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数、前記
【数13】
は小数点以下の切り捨て演算子で、例えば、
【数14】
はxを超過しない最大の整数を意味し、前記Nsjは総サブブロックの個数、前記Nは送信アンテナの個数、前記kは送信アンテナインデックスを意味し、前記kは0,1,…,N−1の値を有する。
【請求項21】
前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置は、前記多数の送信アンテナそれぞれに連続して位置するサブブロックが割り当てられるように決定されることを特徴とする請求項18乃至請求項20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記多数の送信アンテナのうちk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置は、下記数式によって決定されることを特徴とする請求項18乃至請求項21のいずれか一項に記載の装置。
【数15】
ここで、tは0乃至Nst,k−1範囲の整数、前記Nst,iは送信アンテナiに割り当てられたサブブロックを個数を意味し、Nst,−1は0である。
【請求項23】
前記プリアンブルシーケンスを確認する生成機を更に含むことを特徴とする請求項18乃至請求項22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記サブブロックを各送信アンテナに割り当てる割当機と、
前記各送信アンテナに送信されるプリアンブル信号を生成する変調機と、を更に含み、
前記送信機は、前記多数の送信アンテナを介して前記プリアンブル信号を送信することを特徴とする請求項18乃至請求項23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記割当機は、前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数を決定し、前記各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置を決定することを特徴とする請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記生成機は、
前記チャンネル帯域幅が最小の正規チャンネル帯域幅である場合、前記最小の正規チャンネル帯域幅のためのサブブロックを前記プリアンブルシーケンスとして決定し、
前記チャンネル帯域幅が前記最小の正規チャンネル帯域幅ではない正規チャンネル帯域幅である場合、最小帯域幅のためのサブブロックを少なくとも1回反復する構造を有するシーケンスを前記プリアンブルシーケンスとして決定し、
前記チャンネル帯域幅が非正規チャンネル帯域幅である場合、前記チャンネル帯域幅より大きい最小の正規チャンネル帯域幅のためのシーケンスから最外郭帯域に位置する一部のサブブロックを除外させることで前記プリアンブルシーケンスを決定することを特徴とする請求項23乃至請求項25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記サブブロックそれぞれは、長さ18のQPSKシーケンスで構成されることを特徴とする請求項18乃至請求項26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記プリアンブルは、セル識別子を区分するための信号であることを特徴とする請求項18乃至請求項27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記プリアンブルを送信する前に、前記プリアンブルにPAPRを減少させるためのカバーリングシーケンスをかけるカバーリング処理機と、
を更に含むことを特徴とする請求項18乃至請求項28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
無線通信システムにおけるプリアンブルを受信する受信端装置において、
送信端で多数の送信アンテナを介して送信されたプリアンブルシーケンスを受信する受信機を含み、
前記プリアンブルシーケンスは、チャンネル帯域幅に対応した個数のサブブロックで区分され、
前記プリアンブルシーケンスに含まれるサブブロックは、前記多数の送信アンテナの個数及び前記チャンネル帯域幅に対応した前記サブブロックの個数に少なくとも基づいて、前記多数の送信アンテナの各送信アンテナに割り当てられることを特徴とする装置。
【請求項31】
前記サブブロックは、各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数が連続した2個の整数の範囲に属するように割り当てられることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記多数の送信アンテナのうちk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数は、下記数式によって決定されることを特徴とする請求項30又は請求項31に記載の装置。
【数16】
【数17】
ここで、前記Nst,kはk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの個数、前記
【数18】
は小数点以下の切り捨て演算子で、例えば、
【数19】
はxを超過しない最大の整数を意味し、前記Nsjは総サブブロックの個数、前記Nは送信アンテナの個数、前記kは送信アンテナインデックスを意味し、前記kは0,1,…,N−1の値を有する。
【請求項33】
前記多数の送信アンテナの各送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置は、前記多数の送信端のアンテナそれぞれに連続して位置するサブブロックが割り当てられるように決定されることを特徴とする請求項30乃至請求項32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記多数の送信アンテナのうちk番目の送信アンテナに割り当てられるサブブロックの位置は、下記数式によって決定されることを特徴とする請求項30乃至請求項33のいずれか一項に記載の装置。
【数20】
ここで、tは0乃至Nst,k−1範囲の整数、前記Nst,iは送信アンテナiに割り当てられたサブブロックを個数を意味し、Nst,−1は0である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広帯域無線通信システムに関するものである。特に、本発明は、広帯域無線通信システムにおけるセル識別子を区分するためのSAプリアンブル(Secondary Advanced Preamble)を送信するための装置及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、高速の移動通信のために数多くの無線通信技術がその候補として提案されており、そのうちOFDM(Orthogonal Frequency Division Muliplexing)方式は、現在最も有力な次世代無線通信技術として認められている。前記OFDM方式は、多重搬送波(multi−carrier)を使用してデータを転送する方式である。
【0003】
前記OFDM方式を使用する場合、基地局は端末が時間同期を獲得して基地局を区分し得るよう、予め約束された形の信号を送信する。ここで、前記予め約束された形の信号はシステムによって多様な名称で呼ばれてもよく、例えば、プリアンブル(Preamble)と称される。即ち、端末は基地局から受信されるプリアンブルを介して基地局との時間同期を獲得し、自らが属している基地局を区分し得る。この際、前記プリアンブル送信されるリソースの位置は、前記基地局と端末との間に予め規約されている。例えば、OFDM技術を標準規格として採択しているIEEE(Insititute Of Electrical and Electronics Engineers)802.16m規格によると、PA(Primary Advance)プリアンブル及びSAプリアンブルが定義されている。前記PAプリアンブルは時間同期のために使用され、前記SAプリアンブルは基地局の区分のために使用される。前記SAプリアンブルは、多数のサブブロック(subblock)などを含んで構成される。
【0004】
前記プリアンブルを送信するに当たって、基地局が多数の送信アンテナを使用する場合、プリアンブルをどのアンテナを介して送信するべきか、そしてプリアンブルのサブブロックをアンテナ別にどのように分配するのかに対する適切な政策が必要となる。なぜならば、前記サブブロックの分配によって各アンテナの最大送信電力の活用可否が決定され、これによって各サブブロックに対する送信電力の不均衡が発生し得るためである。従って、多数の送信アンテナを使用する基地局において、プリアンブルのサブブロックのアンテナ別分配に対する効果的な代案が提示されるべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述した問題点及び短所を解決するためのものであり、以下のような利点のうち少なくとも一つを提供する。従って、本発明の目的は、広帯域無線通信システムにおける基地局識別のためのプリアンブル(preamble)の転送効率を増大させるための装置及びその方法を提供することにある。
【0006】
本発明の更に他の目的は、広帯域無線通信システムにおける基地局識別のためのプリアンブルのサブブロックを多数のアンテナに分配するための装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的を達成するための本発明の第1見地によると、広帯域無線通信システムにおけるプリアンブルの送信方法が提供される。前記方法は、送信帯域幅によって前記プリアンブルとしてのシーケンスを決定する過程と、前記プリアンブルの送信に使用される多数の送信アンテナに前記シーケンスに含まれるサブブロックを割り当てる際、各アンテナに割り当てられるサブブロックの個数が連続した2個の整数の範囲に属するように割り当てる過程と、前記サブブロックの割当結果に応じて前記多数の送信アンテナを介して前記プリアンブルを送信する過程を含む。
【0008】
本発明の目的を達成するための本発明の第2見地によると、広帯域無線通信システムにおけるプリアンブルの受信方法が提供される。前記方法は、第1プリアンブルを利用してチャンネル帯域幅を判断する過程と、前記チャンネル帯域幅によって第2プリアンブルのシーケンスに含まれるサブブロックの個数を決定する過程と、前記第1プリアンブルを利用して獲得した時間同期及び前記サブブロックの個数に応じて前記第2プリアンブルを受信する過程を含む。
【0009】
本発明の目的を達成するための本発明の第3見地によると、広帯域無線通信システムにおけるプリアンブルの送信する送信端装置が提供される。前記装置は、送信帯域幅によって前記プリアンブルとしてのシーケンスを決定する生成機と、前記プリアンブルの送信に使用される多数の送信アンテナに前記シーケンスに含まれるサブブロックを割り当てる際、各アンテナに割り当てられるサブブロックの個数が連続した2個の整数の範囲に属するように割り当てる割当機と、前記サブブロックの割当結果に応じて前記多数の送信アンテナを介して前記プリアンブルを送信する送信機を含む。
【0010】
本発明の目的を達成するための本発明の第4見地によると、広帯域無線通信システムにおけるプリアンブルを受信する受信端装置が提供される。前記装置は、第1プリアンブルを利用してチャンネル帯域幅を判断し、前記チャンネル帯域幅によって第2プリアンブルのシーケンスに含まれるサブブロックの個数を決定する制御部と、前記第1プリアンブルを利用して獲得した時間同期及び前記サブブロックの個数に応じて前記第2プリアンブルを受信する受信機を含む。
【0011】
本発明の他の見地、利益、主な特徴は、以下に添付された本発明の実施形態及び図面と共に説明される詳細な説明から当業者によって明白に認識されるはずである。
【0012】
本発明の実施形態による本発明の上述した見地(aspect)及び他の見地、特徴、利益は、以下のような図面と共に説明される詳細な説明から明白に認識されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおけるSAプリアンブルの構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおいて、TDが使用される場合のSAプリアンブルの構成を示す図である。
図3】本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおける送信アンテナ別SAプリアンブルサブブロックの割当を示す図である。実施形態実施形態実施形態
図4】本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおけるSAプリアンブルを転送する手順を示す図である。
図5】本発明によるSAプリアンブルを送信する送信端のブロック構成を示す図である。
図6】本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおけるSAプリアンブルを受信する手順を示す図である。
図7】本発明によるSAプリアンブルを受信する受信端のブロック構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
前記図面において、参照番号は同じ又は類似した要素、特徴、構造を説明するために使用される。
【0015】
以下、図面を参考した説明は、特許請求の範囲及びこれと同等なものによって定義される本発明の実施形態の包括的な理解を助けるために提供される。以下の説明は、理解を助けるために多様な具体的な細部事項を含むが、単なる例示として取り扱われるのみである。従って、本発明の思想や範囲を逸脱しない範囲内で実施形態の多様な変形及び修正が可能であるというのはもちろんである。また、広く知られている機能及び構造の説明は、明確性のために省略する。
【0016】
広帯域無線通信システムにおける基地局識別のためのプリアンブルサブブロックなどを多数のアンテナに分配するための技術を説明する。以下、本発明は広帯域無線通信システムがIEEE802.16m標準に従うと仮定して説明したが、OFDMを使用する他の広帯域無線通信システムにも本発明は同じく適用され得る。また、説明の便宜のため、本発明は前記基地局識別のためのプリアンブルをSAプリアンブルと称するが、具体的な実施形態によって他の名称で称されてもよい。
【0017】
OFDM方式に従う送信端はIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算を介して送信OFDMシンボルを生成し、受信端はFFT(Fast Fourier Transform)演算を介して受信OFDMシンボルを副搬送波別信号に変換する。この際、IFFT/FFT演算のサイズは副搬送波の個数と同じである。また、一般的に、前記IFFT/FFT演算のサイズは帯域幅と比例する。従って、前記IFFT/FFT演算のサイズは帯域幅を意味することとして使用されることもある。
【0018】
以下の説明において、本発明は、帯域幅が5MHzである場合のFFTのサイズは512、帯域幅が10MHzである場合のFFTのサイズは1024、帯域幅が20MHzである場合のFFTのサイズは2048であると仮定する。また、以下の説明において、FFTのサイズ及び帯域幅は同じ意味として混用されて使用される。
【0019】
図1は、本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおけるSAプリアンブルの構成を示している。
【0020】
前記図1に示したように、FFTのサイズが512である場合、SAプリアンブル100は8個のサブブロック[ABCD EFGH]で構成される。各サブブロックは一定個数のシンボルで構成される。例えば、前記各サブブロックは、長さ18のQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)シーケンスで構成される。
【0021】
前記FFTのサイズが拡張される場合、拡張されたFFTのサイズのためのSAプリアンブル110,120はサイズが512であるFFTのためのSAプリアンブル100に含まれるサブブロックが反復される構造を有する。言い換えると、帯域幅が拡張される場合、拡張された帯域幅のためのSAプリアンブル110,120は5MHzのためのSAプリアンブル100に含まれるサブブロックが反復される構造を有する。例えば、サイズが1024であるFFTのためのSAプリアンブル110は前記サイズが512のFFTのためのSAプリアンブル100に含まれる8個のサブブロックが1回反復される構造を有する。また、サイズが2048であるFFTのためのSAプリアンブル120は前記サイズが512であるFFTのためのSAプリアンブル100に含まれる8個のサブブロックが3回反復される構造を有する。
【0022】
一般的に、システムで支援するFFTのサイズは2倍ずつ増加する。例えば、512の次のサイズは1024、1024の次のサイズは2048として定義される。これによって、システムは5MHzの帯域幅を使用するときサイズが512であるFFTを使用し、10MHzの帯域幅を使用するときサイズが1024であるFFTを使用して同じ副搬送波間隔を維持する。しかし、2の倍数で増加しない帯域幅、例えば、8.75MHzの帯域幅を使用する場合、送信端は5MHz又は10MHzの帯域幅を使用するときの副搬送波間隔と同じ副搬送波間隔でサイズが1024であるFFTを使用することができない。この際、システムはTD(Tone Dropping)を使用することで、同じ副搬送波間隔(sub carrier spacing)が維持され得る。
【0023】
前記TDはサブブロックの一部をSAプリアンブルから除外させることで、帯域幅に合うSAプリアンブルサブブロックを選択する技術である。例えば、8.75MHzを使用する送信端は10MHzから8.75MHz帯域に対応される位置のサブブロックのみを転送し、残りの位置のサブブロックは転送しないことで、10MHz帯域幅を使用するときと同じ副搬送波間隔を維持することができる。即ち、送信端は10MHz帯域幅のための16個のサブブロックのうち8.75MHz帯域幅に該当する一部のサブブロックのみを取って副搬送波間隔を維持してもよい。
【0024】
前記TD技法が使用される場合、送信端は図2に示したように構成されるSAプリアンブルを使用してもよい。図2は、本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおいて、TDが使用される場合のSAプリアンブルの構成を示している。
【0025】
前記図2に示したようにFFTのサイズが512である場合、SAプリアンブル200は8個のサブブロック[ABCD EFGH]で構成される。また、前記FFTのサイズが1024である場合、前記SAプリアンブル210は16個のサブブロックを含む。また、前記FFTのサイズが2048である場合、前記SAプリアンブル220は32個のサブブロックを含む。しかし、5MHz超過10MHz未満である帯域幅を使用する場合、SAプリアンブルは前記サイズが512であるFFTのためのSAプリアンブル200からDC(Direct Current)副搬送波を中心に両端方向にサブブロックを追加しながら構成される。言い換えると、5MHz超過10MHz未満である帯域幅のためのSAプリアンブルは前記帯域幅より大きい最小の正規チャンネル帯域幅である10MHzのためのシーケンスから最外郭帯域に位置した一部のサブブロックを除外させることで構成される。例えば、帯域幅が5MHzを超過して6.25MHz以下である1番目の場合を考えてみよう。この場合、SAプリアンブル202は前記サイズが512であるFFTのSAプリアンブル200を構成するサブブロックから両端に一つずつサブブロックを追加して構成される。言い換えると、前記SAプリアンブル202は前記サイズが1024であるFFTのためのシーケンスから最外郭帯域に位置する一部のサブブロックを除外させることで構成される。他の例を挙げて、帯域幅が6.25MHzを超過して7.5MHz以下である2番目の場合を考えてみよう。この場合、SAプリアンブル204は前記サイズが512であるFFTのSAプリアンブル200を構成するサブブロックから両端に2つずつサブブロックを追加して構成される。更に他の例を挙げて、前記1番目の場合で帯域幅が7.5MHzを超過して10MHz未満である場合を考えてみよう。この場合、SAプリアンブル206は前記サイズが512であるFFTのSAプリアンブル200を構成するサブブロックから両端に3つずつサブブロックを追加して構成される。この際、5MHz、10MHz、20MHzのように基準となる帯域幅の正規チャンネル帯域幅(regular channel bandwidth)とし、それ以外の帯域幅を非正規チャンネル帯域幅(irregular channel bandwidth)とする。
【0026】
例えば、多様な非正規チャンネル帯域幅に割り当てられるSAプリアンブルのサブブロックは、下記<表1>のようになる。
【0027】
【表1】
【0028】
TD技法によって非正規チャンネルに割り当てられる全体SAプリアンブルサブブロックの個数及び種類を決定する方法は前記<表1>による。即ち、非正規チャンネル帯域幅が与えられると、基地局は前記非正規帯域幅が含まれる帯域幅の範囲を前記<表1>によって決定し、既帯域幅に割り当てられる全体SAプリアンブルサブブロックの個数及び種類を決定する。この際、前記基地局が多数の送信アンテナを使用する場合、決定されたサブブロックを各送信アンテナに分配する手順が追加的に行われる。前記決定されたサブブロックの分配は、以下のように行われる。
【0029】
まず、各アンテナに割り当てられるサブブロックの個数は、下記<数1>のように決定される。
【0030】
【数1】
【0031】
前記<数1>において、前記Nst,kはアンテナkに割り当てられるサブブロックの個数、前記Nsjは非正規チャンネル帯域幅のための総サブブロックの個数、前記Nは送信アンテナの個数、前記kはアンテナインデックスを意味する。前記kは0,1,…,N−1の値を有する。
【0032】
前記<数1>を介してアンテナ別サブブロックの個数を決定することで、各アンテナに割り当てられるサブブロックの個数は全て同じであるか、連続した2個の整数の範囲に置かれるようになる。即ち、決められた総サブブロックの個数において、各アンテナに割り当てられるサブブロックの個数は最大限均等な分布を有する。
【0033】
次に、各アンテナに割り当てられるサブブロックの位置は以下のように決定される。Nsj個のサブブロックを周波数軸の左側から0,1,…,Nsj−1にインデキシングする際、アンテナkに割り当てられるサブブロックのインデックスは下記<数2>のように決定される。
【0034】
【数2】
【0035】
前記<数2>において、tは0乃至Nst,k−1の範囲の整数、前記Nst,iはアンテナiに割り当てられたサブブロックの個数を意味する。但し、Nst,−1は0である。
【0036】
前記<数1>及び前記<数2>によるアンテナ別サブブロック割当の具体的な例は以下のようである。図3(A)乃至図3(D)は、本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおける送信アンテナ別SAプリアンブルサブブロックの割当を示している。前記図3は、12MHzの非正規チャンネル帯域幅でTD技法によって正規チャンネル帯域幅20MHzと同じ副搬送波間隔を維持することを仮定する。この場合、前記<表1>によると、SAプリアンブルはサブブロック[D EFGH ABCD E]を含む。
【0037】
送信アンテナが一個である場合、前記アンテナ別サブブロック割当手順は省略され、前記図3(A)のように前記サブブロック[D EFGH ABCD EFGH ABCD E]が全て一つの送信アンテナに割り当てられる。
【0038】
送信アンテナが2個である場合、前記<数1>及び前記<数2>によるアンテナ別サブブロック割当手順が行われる。前記<数1>のNに2、Nsjに18を代入すると、各アンテナに割り当てられるサブブロックの個数は9と決定される。そして、前記<数2>によってアンテナ0に割り当てられるサブブロックのインデックスは0乃至8、アンテナ1に割り当てられるサブブロックのインデックスは9乃至17と決定される。結果的に、前記図3(B)のようにアンテナ別サブブロックの割当が行われる。
【0039】
送信アンテナが4個である場合、前記<数1>及び前記<数2>によるアンテナ別サブブロック割当手順が行われる。前記<数1>のNに4、Nsjに18を代入すると、Nst,0は4、Nst,1は5、Nst,2は5、Nst,3は4と決定される。そして、前記<数2>によってアンテナ0に割り当てられるサブブロックのインデックスは0乃至3、アンテナ1に割り当てられるサブブロックのインデックスは4乃至8、アンテナ2に割り当てられるサブブロックのインデックスは9乃至13、アンテナ3に割り当てられるサブブロックのインデックスは14乃至17と決定される。結果的に、前記図3(C)のようにアンテナ別サブブロックの割当が行われる。
【0040】
送信アンテナが8個である場合、前記<数1>及び前記<数2>によるアンテナ別サブブロック割当手順が行われる。前記<数1>のNに8、Nsjに18を代入すると、Nst,0は2、Nst,1は2、Nst,2は2、Nst,3は3、Nst,4は3、Nst,5は2、Nst,6は2、Nst,7は2と決定される。そして、前記<数2>によってアンテナ0に割り当てられるサブブロックのインデックスは0及び1、アンテナ1に割り当てられるサブブロックのインデックスは2及び3、アンテナ2に割り当てられるサブブロックのインデックスは4及び5、アンテナ3に割り当てられるサブブロックのインデックスは6及び8、アンテナ4に割り当てられるサブブロックのインデックスは9及び11、アンテナ5に割り当てられるサブブロックのインデックスは12及び13、アンテナ6に割り当てられるサブブロックのインデックスは14及び15、アンテナ7に割り当てられるサブブロックのインデックスは16及び17と決定される。結果的に、前記図3(D)のようにアンテナ別サブブロックの割当が行われる。
【0041】
以下、本発明は、上述したようにSAプリアンブルを送信する送信端の動作及び構成を、図面を参照して詳細に説明する。
【0042】
図4は、本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおけるSAプリアンブルを転送する手順を示している。
【0043】
前記図4を参照すると、送信端はステップ401でSAプリアンブルとして使用するシーケンスを決定する。即ち、送信端は自らの識別のための基本シーケンスとして最小単位の帯域幅のための8個のサブブロックをセーブしており、前記SAプリアンブルを送信する帯域幅によって前記セーブされたサブブロックを利用してSAプリアンブルシーケンスを決定する。例えば、5MHzの帯域幅を使用する場合、前記送信端は前記8個のサブブロックで構成されたシーケンスを決定する。また、前記5MHzより大きい正規チャンネル帯域幅を使用する場合、前記送信端は前記図1のように前記8個のサブブロックが反復される構造を有するシーケンスを決定する。又は、非正規チャンネル帯域幅を使用する場合、前記送信端はTD技法によって前記<表1>に示したようなシーケンスを決定する。即ち、前記送信端はDC副搬送波を中心に周波数軸の両端方向にサブブロック単位で拡張されてSAプリアンブルシーケンスを決定する。言い換えると、前記送信端は前記非正規チャンネル帯域幅より大きい最小の正規チャンネル帯域幅のためのシーケンスから最外郭帯域に位置した一部のサブブロックを除外させることでシーケンスを決定する。
【0044】
前記SAプリアンブルシーケンスを決定した後、前記送信端はステップ403に進行し、前記SAプリアンブルを多数の送信アンテナを介して送信するのかを判断する。即ち、前記送信端は多数の送信アンテナを具備しており、具備された多数の送信アンテナの全部又は一部を介して前記SAプリアンブルを送信する。前記具備された多数の送信アンテナのうち使用されるアンテナの個数はチャンネル状況、端末の受信能力など、多様な要因によって決定されてもよく、本発明はこれに限ることはない。もし、前記SAプリアンブルを一つの送信アンテナを介して送信すると、前記送信端はステップ407に進行する。
【0045】
一方、前記SAプリアンブルを多数の送信アンテナを介して送信すると、前記送信端はステップ405に進行し、アンテナ別SAプリアンブルサブブロックを割り当てる。言い換えると、前記送信端は、前記ステップ401で決定されたSAプリアンブルに含まれたサブブロックを各送信アンテナに分配する。この際、前記送信端は、各アンテナに割り当てられるサブブロックの個数が最大限均等な分布を有するよう、言い換えると、アンテナ別に割り当てられるサブブロックの個数が全て同じであるか又は連続した2個の整数の範囲に置かれるよう、前記サブブロックを割り当てる。例えば、前記送信端は、前記<数1>によってアンテナ別サブブロックの個数を決定し、前記<数2>によってアンテナ別サブブロックの位置を決定する。
【0046】
次に、前記送信端はステップ407に進行し、アンテナ別サブブロックで構成されるSAプリアンブルシーケンスにカバーリングシーケンスをかける。前記カバーリングシーケンスの倍は、信号のPAPR(Peak to Average Power Ratio)を減少させるためのものであり、具体的な実施形態によって省略され得る。前記送信端は、多数のカバーリングシーケンスをセーブしており、セーブされたシーケンスのうち送信されるSAプリアンブルの形態に対応されるシーケンスを前記SAプリアンブルシーケンスにかける。例えば、前記カバーリングシーケンスはFFTのサイズ、送信アンテナの個数、SAプリアンブルサブブロックの位置及び個数などによって決定される。
【0047】
次に、前記送信端はステップ409に進行し、前記SAプリアンブルの少なくとも一つのOFDMシンボルを生成する。即ち、前記送信端は前記SAプリアンブルシーケンスに対してIFFT演算を行うことで時間領域信号を生成し、CP(Cyclic Prefix)を挿入することでOFDMシンボルを生成する。この際、前記送信アンテナが一つである場合、前記送信端は一つのIFFT演算を介してシーケンス全体から一つのOFDMシンボルを生成する。一方、前記送信アンテナが多数である場合、前記送信端はアンテナ別シーケンスからサブブロックがマッピングされない副搬送波にナル(Null)を挿入し、送信アンテナの個数ほどのIFFT演算を介してアンテナ別シーケンスそれぞれから多数のOFDMシンボルを生成する。
【0048】
次に、前記送信端はステップ411に進行し、前記SAプリアンブルを送信する。即ち、前記送信端は前記SAプリアンブルの少なくとも一つのOFDMシンボルをRF(Radio Frequency)帯域信号に上向き変更した後、少なくとも一つの送信アンテナを介して前記SAプリアンブルを送信する。
【0049】
前記図4を参照して説明した本発明の実施形態において、送信端は一定演算を行うことでアンテナ別サブブロックの個数及び位置を決定する。しかし、本発明の他の実施形態によって、予め定義されたルックアップテーブル(look−up table)を利用して前記アンテナ別サブブロックの個数及び位置を決定してもよい。この場合、前記送信端はアンテナの個数及び帯域幅をルックアップパラメータとして使用するアンテナ別サブブロックの個数及び位置に対するテーブルをセーブしており、前記テーブルを検索することで使用されるアンテナの個数及び帯域幅に対応されるアンテナ別サブブロックの個数及び位置を決定する。
【0050】
図5は、本発明によるSAプリアンブルを送信する送信端のブロック構成を示している。
【0051】
前記図5に示したように、前記送信端は貯蔵部502、プリアンブル生成機504、サブブロック割当機506、カバーリング処理機508、多数の副搬送波マッピング機510−1乃至510−N、多数のOFDM変調機512−1乃至512−N、多数のRF送信機514−1乃至514−Nを含んで構成される。
【0052】
前記貯蔵部502は、前記送信端がSAプリアンブルを送信するために必要なデータをセーブする。即ち、前記貯蔵部502は、前記送信端の識別のための基本シーケンスとして最小単位帯域幅のためのSAプリアンブルを構成する8個のサブブロック及びカバーリングシーケンスをセーブする。
【0053】
前記プリアンブル生成機504は、SAプリアンブルとして使用するシーケンスを生成する。即ち、前記プリアンブル生成機504は、前記SAプリアンブルを送信する帯域幅によって前記貯蔵部502にセーブされた8個のサブブロックを利用し、SAプリアンブルシーケンスを生成する。例えば、5MHzの帯域幅を使用する場合、前記プリアンブル生成機504は前記8個のサブブロックで構成されたシーケンスを生成する。又は、前記5MHzより大きい正規チャンネル帯域幅を使用する場合、前記プリアンブル生成機504は前記図1のように前記8個のサブブロックが反復される構造を有するシーケンスを決定する。又は、非正規チャンネル帯域幅を使用する場合、前記プリアンブル生成機504はTD技法によって前記<表1>に示したようなシーケンスを生成する。即ち、前記プリアンブル生成機504はDC副搬送波を中心に周波数軸の両端方向にサブブロック単位で拡張され、SAプリアンブルシーケンスを生成する。
【0054】
前記サブブロック割当機506は前記SAプリアンブルが多数の送信アンテナを介して送信されるのかを判断し、前記SAプリアンブルが一つの送信アンテナを介して送信されると前記プリアンブル生成機504から提供されるシーケンスをパイバス(bypass)し、前記SAプリアンブルが多数の送信アンテナを介して送信されると前記プリアンブル生成機504から提供されるシーケンスのサブブロックを送信アンテナに配分する。この際、前記サブブロック割当機506は、各アンテナに割り当てられるサブブロックの個数が最大限均等な分布を有するよう、言い換えると、アンテナ別に割り当てられるサブブロックの個数が全て同じであるか又は連続した2個の整数の範囲に置かれるよう、前記サブブロックを割り当てる。例えば、前記サブブロック割当機506は、前記<数1>によってアンテナ別サブブロックの個数を決定し、前記<数2>によってアンテナ別サブブロックの位置を決定する。
【0055】
前記カバーリング処理機508は、アンテナ別サブブロックから構成されるSAプリアンブルシーケンスにカバーリングシーケンスをかける。前記カバーリング処理機508は信号のPAPRを減少させる機能のためのものであり、具体的な実施形態によって送信端の構成から排除され得る。前記カバーリング処理機508は、前記貯蔵部502にセーブされたカバーリングシーケンスのうち送信されるSAプリアンブルの形態に対応されるシーケンスを前記SAプリアンブルシーケンスにかける。例えば、前記カバーリングシーケンスはFFTのサイズ、送信アンテナの個数、SAプリアンブルサブブロックの位置及び個数などによって決定される。
【0056】
前記多数の副搬送波マッピング機510−1乃至510−Nは、前記SAプリアンブルシーケンスを副搬送波にマッピングする。この際、前記SAプリアンブルが多数の送信アンテナを介して送信される場合、各アンテナから一部の副搬送波にのみサブブロックがマッピングされる。この場合、前記多数の副搬送波マッピング機510−1乃至510−Nは、前記サブブロックがマッピングされない副搬送波をナル処理する。前記多数のOFDM変調機512−1乃至512−NはIFFT演算を介して前記副搬送波にマッピングされたSAプリアンブルシーケンスを時間領域信号に変換し、CPを挿入することで前記SAプリアンブルの少なくとも一つのOFDMシンボルを生成する。前記多数のRF送信機514−1乃至514−Nは、前記少なくとも一つのOFDMシンボルをRF帯域信号に上向き変換した後、少なくとも一つの送信アンテナを介して前記SAプリアンブルを送信する。
【0057】
前記図5を参照して説明した本発明の実施形態において、前記サブブロック割当機506は一定演算を行うことでアンテナ別サブブロックの個数及び位置を決定する。しかし、本発明の他の実施形態によって、予め定義されたルックアップテーブルを利用して前記アンテナ別サブブロックの個数及び位置を決定してもよい。この場合、前記貯蔵部502はアンテナの個数及び帯域幅をルックアップパラメータとして使用するアンテナ別サブブロックの個数及び位置に対するテーブルをセーブしており、前記サブブロック割当機506は前記テーブルを検索することで使用されるアンテナの個数及び帯域幅に対応されるアンテナ別サブブロックの個数及び位置を決定する。
【0058】
図6は、本発明の実施形態による広帯域無線通信システムにおけるSAプリアンブルを受信する手順を示している。
【0059】
前記図6を参照すると、前記受信端はステップ601でPAプリアンブルを受信する。即ち、前記受信端は受信されるRF帯域の信号を基底帯域サンプルテータに変換し、前記サンプルデータをスライディングウィンドウ方式に相関演算を行う。時間同期のための前記PAプリアンブル信号は時間領域で2回反復されるため、前記受信端は相関演算を介して時間軸から2回反復される信号の位置、即ち、前記PAプリアンブルの送信地点を検出する。
【0060】
次に、前記受信端はステップ603に進行し、前記SAプリアンブルを復号する。即ち、前記受信端はFFT演算を介して前記PAプリアンブルの時間領域信号から周波数領域の信号を復元した後、前記周波数領域信号を復調する。これを介して、前記受信端は一つのシーケンスを獲得する。ここで、PAプリアンブルを構成するシーケンスは付加情報を示しており、前記受信端は前記付加情報を確認する。例えば、前記PAプリアンブルはチャンネル帯域幅を示してもよい。例えば、前記チャンネル帯域幅及び前記PAプリアンブルシーケンスの関係は下記<表2>のようであってもよい。
【0061】
【表2】
【0062】
前記<表2>において、前記「Fully configured」及び前記「Partially configured」は搬送波の種類であり、多重搬送波転送を行う場合制御チャンネルの構成を示す。前記「Fully configured」は同期、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャスト制御シグナリングを含む全ての制御チャンネルが構成された搬送波を意味し、多重搬送波動作及び他の搬送波に対する情報が前記制御チャンネルに含まれてもよい。前記「Partially configured」はTDD(Time Division Duplex)方式で全的にダウンリンク転送のみのための搬送波又はFDD(Frequency Division Duplex)方式で対応されるアップリンク搬送波を有しないダウンリンク搬送波を意味し、ダウンリンク転送に対する制御チャンネルのみを含むことを意味する。
【0063】
例えば、12MHzの非正規チャンネル帯域を使用するシステムで、前記<表2>でインデックス3の予約された(reserved)シーケンスが12MHz周波数帯域に定義された場合、前記PAプリアンブルのシーケンスは、インデックス3の「161C7C19BB2FC0ADE5CEF3543AC1B6CE6BE1C8DCABDDD319EAF7」を含む。
【0064】
そして、前記受信端は獲得されたシーケンスを前記<表2>示したシーケンスそれぞれと相関(correlation)演算し、最も高い相関値を有するシーケンスを前記送信端から送信されたシーケンスであると判断する。これによって、前記受信端は前記<表2>のような情報を介してチャンネル帯域幅を知ることができる。この際、本発明はPAプリアンブルがエラーなく受信されることで、インデックス3のシーケンスが最も高い相関値を有するように検出されたと仮定する。
【0065】
次に、前記受信端はステップ605に進行し、検出されたシーケンスに基づいてチャンネル帯域幅を決定する。例えば、インデックス3の「161C7C19BB2FC0ADE5CEF3543AC1B6CE6BE1C8DCABDDD319EAF7」に対する相関値が最も大きい場合、前記受信端は前記<表2>によってチャンネル帯域幅が12MHzであると判断する。
【0066】
前記チャンネル帯域幅を決定した後、前記受信端はステップ607に進行してSAプリアンブルに含まれるサブブロックの個数を決定する。ここで、前記SAプリアンブルに含まれるサブブロックの個数は、チャンネル帯域幅によって決定される。即ち、前記受信端は前記<表1>のようなチャンネル帯域幅及びSAプリアンブルのサブブロックの個数の間における対応情報を利用して前記SAプリアンブルに含まれるサブブロックの個数を決定する。前記<表1>によると、前記チャンネル帯域幅が12MHzである場合、前記SAプリアンブルに含まれるサブブロックの個数は18個である。
【0067】
次に、前記受信端はステップ609に進行し、決定された個数のサブブロックを含むSAプリアンブルを受信及び復調する。前記SAプリアンブルはフレーム内の予め決められた位置で受信される。前記受信端は前記PAプリアンブルの位置を知っているため、前記SAプリアンブルの位置を判断し得る。従って、前記受信端は判断されたSAプリアンブルの位置で受信される信号を復調することで、SAプリアンブルのシーケンスを獲得する。
【0068】
次に、前記受信端はステップ611に進行し、復号されたSAプリアンブルを利用してセル識別子(cell identifier)を獲得する。即ち、前記SAプリアンブルは基地局を区分するための信号であり、セル識別子を示す。従って、前記受信端は前記SAプリアンブルのシーケンスを復号することで、前記セル識別子を決定する。
【0069】
前記図6を参照して説明した実施形態では12MHzの非正規チャンネル帯域を仮定したが、本発明は他のサイズの非正規チャンネル帯域に対しても同じく適用され得る。
【0070】
前記図6に示したような手順を介して、端末はセル識別子を決定し得る。前記セル識別子を決定した前記端末は該当セルにおけるシステム情報を獲得することができ、これを介してプリアンブルの送信端、即ち、該当セルの基地局のアンテナの個数を確認することができる。これによって、前記端末は前記<数1>及び前記<数2>を介して各アンテナに割り当てられたSAプリアンブルのサブブロックの個数及び位置を判断し得る。
【0071】
図7は、本発明によるSAプリアンブルを受信する受信端のブロック構成を示している。
【0072】
前記図7に示したように、前記受信端はRF受信機702、時間同期検出器704、OFDM復調機706、副搬送波デマッピング機708、シーケンス復調機710、制御部712を含んで構成される。
【0073】
前記RF受信機702はアンテナから受信されたRF帯域信号を基底帯域アナログ信号に下向き変換し、前記基底帯域アナログ信号をサンプリングすることでデジタル信号に変換させる。
【0074】
前記時間同期検出器704は、サンプルデータをスライディングウィンドウ方式で相関演算を反復して行うことで時間同期(フレーム同期、スーパーフレーム同期など)を獲得する。言い換えると、前記時間同期検出器704はPAプリアンブル信号を検出する。時間同期のためのPAプリアンブル信号は時間領域で2回反復されるため、前記時間同期検出器704は相関演算を介して2回反復される信号の位置を判断する。ここで、前記時間同期(フレーム同期、スーパーフレーム同期など)を時間領域(time domain)から獲得すると説明したが、前記時間同期の獲得は周波数領域で行ってもよい。
【0075】
前記OFDM復調機706は、前記サンプルデータに対するFFT演算を行うことで周波数領域の信号を復元する。例えば、前記OFDM復調機706は前記PAプリアンブルの周波数領域信号を復元し、SAプリアンブルの周波数領域信号を復元する。前記副搬送波デマッピング機708は前記周波数領域信号を抽出し、処理単位に分類する。前記SAプリアンブルの周波数領域信号を抽出する場合、前記副搬送波デマッピング機708は前記制御部712から通知されるSAプリアンブルに含まれるサブブロックの個数情報を参考する。
【0076】
前記シーケンス復調機710は前記PAプリアンブルの周波数領域信号及び前記SAプリアンブルの周波数領域信号を送信端から使用された変調方式(例:BPSK)に対応される方式で復調することで、前記PAプリアンブルのシーケンス及び前記SAプリアンブルのシーケンスを生成する。
【0077】
前記制御部712は前記シーケンス復調機710から提供されるPAプリアンブルのシーケンスを利用してチャンネル帯域幅を判断し、前記チャンネル帯域幅によってSAプリアンブルに含まれるサブブロックの個数を判断する。そして、前記制御部712は前記サブブロックの個数を前記副搬送波デマッピング機708に通知する。例えば、前記制御部712は前記<表2>のようなマッピング情報をセーブし、前記シーケンス復調機710から提供されるPAプリアンブルのシーケンスと前記<表2>に示した全てのシーケンスとの相関値を計算し、最大の相関値を有するシーケンスに対応されるチャンネル帯域幅を確認する。また、前記制御部712は前記<表1>のようなマッピング情報をセーブし、前記<表1>からチャンネル帯域幅に対応されるサブブロックの個数を確認する。
【0078】
上述したように、広帯域無線通信システムにおけるSAプリアンブルのサブブロックを多数の送信アンテナに最大限均等に割り当てることで、各送信アンテナの送信電力の活用度を最大化することができる。
【0079】
一方、本発明の詳細な説明では具体的な実施形態について説明したが、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能である。従って、本発明の範囲は説明された実施形態に限って決められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって決められるべきである。
【符号の説明】
【0080】
502 貯蔵部
504 プリアンブル生成機
506 サブブロック割当機
508 カバーリング処理機
510−1〜510−N 副搬送波マッピング機
512−1〜512−N OFDM変調機
514−1〜514−N RF送信機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7