(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記同期回路は、誘導性要素に対する電流が0Aである瞬間又は容量性要素に対する電圧が0Vである瞬間に、前記第1及び第3のアンテナ設備(6、8)の共振周波数を、周波数f1及び周波数f3に、誘導的又は容量的様式で適合させるよう配設されることを特徴とする、請求項2に記載のデータ及び/又はコマンド信号伝送デバイス(1)。
前記第1のアンテナ設備(6)が伝送する前記信号は、前記変調状態遷移段階中は周波数f1=f0・(n−0.5)/nであり、その一方で、前記第3のアンテナ設備(8)が伝送する前記信号は、周波数f3=f0・(n+0.5)/nであることを特徴とする、請求項2に記載のデータ及び/又はコマンド信号伝送デバイス(1)。
前記第1、第2及び第3のアンテナ設備(6、7、8)の前記アンテナ(A1、A2、A3)は、その軸を互いに平行にした状態で同一方向に配向されるよう配設され、前記3つのアンテナ(A1、A2、A3)が占める領域の寸法は、前記アンテナが伝送する前記信号の波長より小さいことを特徴とする、請求項5に記載のデータ及び/又はコマンド信号伝送デバイス(1)。
前記第1、第2及び第3の信号生成器(3、4、5)はそれぞれ、第1の因数によって前記発振器(40)からの前記発振信号の周波数を分割して、分割された周波数信号を駆動回路(32、42、52)に送達するための、周波数分割器(31、41、51)を含み、前記駆動回路(32、42、52)は、各前記安定変調状態において、前記第1、第2及び第3のアンテナ設備(6、7、8)への、キャリア周波数f0の信号の前記送達を制御すること、
前記第1の信号生成器(3)の前記周波数分割器(31)は、前記第1の因数とは異なる第2の因数で前記発振信号の前記周波数を分割するよう、前記同期回路(2)が送達する前記第1のコマンド信号(STi)でプログラムすることができ、これにより、前記第1の信号生成器(3)の前記駆動回路(32)は、変調状態遷移段階において、前記第1のアンテナ設備(6)への、前記第1の周波数f1=f0−Δfの信号の前記送達を制御すること、及び、
前記第3の信号生成器(5)の前記周波数分割器(51)は、前記第1及び第2の因数とは異なる第3の因数で前記発振信号の前記周波数を分割するよう、前記同期回路(2)が送達する前記第1のコマンド信号(STi)でプログラムすることができ、これにより、前記第3の信号生成器(5)の前記駆動回路(52)は、前記変調状態遷移段階において、前記第3のアンテナ設備(8)への、前記第3の周波数f3=f0+Δfの信号の前記送達を制御すること
を特徴とする、請求項2、5及び8のいずれか1項に記載のデータ及び/又はコマンド信号伝送デバイス(1)。
前記第1及び第3の信号生成器(3、5)の前記第1の分割ブランチはそれぞれ、入力にインバータ(30、50)を有し、これにより、前記第1のブランチを、前記第1のコマンド信号(STi)の第1の状態に選択し、前記第2のブランチを、前記第1のコマンド信号(STi)の第2の状態に選択することができることを特徴とする、請求項11に記載のデータ及び/又はコマンド信号伝送デバイス(1)。
前記第1及び第3の信号生成器(3、5)の前記第1の分割ブランチは、前記インバータ(30、50)の出力信号及び前記周波数逓倍器(43)からの前記増幅された周波数信号を受信するための第1のANDゲート(33、53)、前記第1のANDゲート(33、53)の出力に接続された第1のn1進カウンタ(33、55)、第1の入力において前記第1のカウンタ(35、55)からの前記出力信号及び前記インバータ(30、50)からの前記出力信号を受信する第2のANDゲート(37、57)を含み、前記第2のANDゲート(37、57)の出力は、ORゲート(39、59)を介して、前記第1及び第3のアンテナ設備(6、8)へのキャリア周波数f0の信号の前記送達のための前記駆動回路(32、52)に接続されること、並びに、
前記第1及び第3の信号生成器(3、5)の前記第2の分割ブランチは、第1の入力において前記第1のコマンド信号(STi)、第2の入力において前記増幅された周波数信号を直接受信するための第3のANDゲート(34、54)、前記第3のANDゲート(34、54)の前記出力にそれぞれ接続された、前記第1の信号生成器(3)のための第2のn2進カウンタ(36)又は前記第3の信号生成器(5)のための第3のn3進カウンタ(56)、第1の入力において前記第1の信号生成器の前記第2のn2進カウンタ(36)からの、又は前記第3の信号生成器の前記第2のn3進カウンタ(56)からの前記出力信号を受信する、第4のANDゲート(38、58)、を含み、
前記第4のANDゲート(38、58)の出力は、前記ORゲート(39、59)を介して、前記変調状態遷移段階における、前記第1のアンテナ設備(6)への周波数f1の信号の前記送達、及び前記第3のアンテナ設備(8)への周波数f3の信号の前記送達のための前記駆動回路(32、52)に接続されること
を特徴とする、請求項12に記載のデータ及び/又はコマンド信号伝送デバイス(1)。
前記駆動回路(32、42、52)はそれぞれ、処理ユニットによって制御されるよう配設され、これにより、前記第1、第2及び/又は第3のアンテナ設備が伝送する前記信号の振幅を適合させることができることを特徴とする、請求項10又は11に記載のデータ及び/又はコマンド信号伝送デバイス(1)。
前記第2の信号生成器(4)の前記駆動回路(42)は、前記第2のアンテナ設備(7)が伝送する前記信号の前記振幅を、前記第1及び第3のアンテナ設備(6、8)が伝送する、前記第1及び第3の信号生成器(3、5)の前記駆動回路(32、52)によって適合された前記信号の前記振幅よりも2倍高いレベルに適合させることを特徴とする、請求項14に記載のデータ及び/又はコマンド信号伝送デバイス(1)。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の説明では、データ及び/又はコマンド信号伝送デバイスの、当該技術分野の当業者に公知である全ての要素については、簡単にしか説明しない。
【0018】
図1は、データ及び/又はコマンド信号伝送デバイス1の簡略化した図である。この伝送デバイス1を用いて、データ及び/又はコマンドを、例えばスポーツの試合用のトランスポンダの組、又は無線局に伝送することができる。特に競技者は、本発明の伝送デバイス1からデータを受信するために、サイドアンテナを備えるトランスポンダをそれぞれ携帯してよい。好ましくは、伝送デバイス1が伝送するデータ及び/又はコマンド信号のキャリア周波数は、体周波数範囲内であってよい。キャリア周波数は約128kHzであってよい。信号の伝送データ速度は約16.5kbit/sであってよい。信号は約4kHzの帯域幅で伝送され、これはトランスポンダシステムに適している。
【0019】
伝送デバイス1は、データ及び/又はコマンド振幅変調信号を伝送する。振幅変調は、オンオフキーイング、又は振幅シフトキーイングのための2つの振幅レベルにおけるものであってよい。これを達成するために、データ及び/又はコマンド振幅変調を、伝送デバイスの2つ又は3つのアンテナA1、A2、A3を用いて、各アンテナが伝送する信号を結合する又は加算することにより即座に実行してよい。アンテナは互いに独立して制御される。伝送された信号のオーバレイは、信号の位相差によっては破壊的となり得、この信号の位相差は伝送されるデータ及び/又はコマンドの状態による。これは即ち、伝送されるデータ及び/又はコマンドの振幅変調は、伝送された同位相信号又は位相の異なる信号を結合する又は加算することにより得られることを意味している。電磁信号の放射に加えて、伝送されるデータ及び/又はコマンドの変調器アセンブリとしても作用するアンテナの組を使用することにより、いずれの伝送電力損失も低減される。
【0020】
一般に、伝送デバイスは同期回路2、第1のアンテナ設備6を制御するための第1の信号生成器3、第2のアンテナ設備7を制御するための第2の信号生成器4、及び第3のアンテナ設備8を制御するための第3の信号生成器5を含む。3つの信号生成器3、4、5の同期クロック生成のための発振器(図示せず)も備える。発振器は同期回路2の一部を形成してよく、この場合、3つの信号生成器を制御するが、好ましくは発振器は第2の信号生成器4に含まれる。発振器が第2の信号生成器に含まれる場合、同期クロック信号は第2の信号生成器4から第1の信号生成器3及び第3の信号生成器5へと送達される。
【0021】
データ及び/又はコマンド振幅変調が無い場合、又は安定した変調状態である場合、アンテナ設備6、7及び8が伝送する全ての正弦波信号は同一のキャリア周波数f0である。データ及び/又はコマンド振幅変調を実行するために、第1の発生器3及び第3の発生器5が送達する信号の周波数は、各変調状態遷移の間に、第2の信号生成器4の信号のキャリア周波数に対して一時的に変更される。第1の発生器3及び第3の発生器5が送達する信号の周波数の変化は、第1の状態から第2のデータ及び/又はコマンド変調状態への遷移段階の間に一時的に起こる。第1の状態を「1」状態、第2の状態を「0」状態と定義してよく、又はその逆に定義してもよい。
【0022】
各変調状態遷移段階中、第1の信号生成器3が第1のアンテナ設備6に送達する信号は一時的に、第2の信号生成器4の信号の特定の信号サイクル数に関して、f1=f0−Δfに等しい周波数となり、この第2の信号生成器4の信号はf0に等しいキャリア周波数のままである。第3の信号生成器5が第3のアンテナ設備8に送達する信号もまた一時的に、第2の信号生成器4の信号の特定の信号サイクル数に関して、f3=f0+Δfに等しい周波数となる。この特定のサイクル数の後、3つの生成器が送達する信号の周波数は、同一のキャリア周波数f0にリセットされる。
【0023】
図3及び
図4を参照して以下により詳細に説明する同期回路2は、信号生成器が送達する信号の同期切り替えを制御するために配設される。これを達成するために、周波数f1はf0・(n−0.5)/nに等しくなければならず、周波数f3はf0・(n+0.5)/nに等しくなければならず、ここでnは、各変調状態遷移段階のための周波数f0におけるサイクル数を定義する整数である。128kHzに選択されたキャリア周波数f0に対して、数nは8に等しくならなければならず、これにより、120kHzに等しい第1の周波数f1及び136kHzに等しい第3の周波数f3が与えられる。比f0/Δfを、偶数の整数であるNに等しいものと定義してよく、ここで、各変調状態遷移段階について第2の信号生成器7が送達する信号の周波数f0におけるN/2をカウントする必要がある。
【0024】
第2の変調状態「0」を生成するために、第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8が伝送する信号は、原則として、第2のアンテナ設備7が伝送する信号に対して180°の位相差を有していなければならない。対照的に、第1の変調状態「1」を生成するためには、アンテナ設備6、7及び8が伝送する全ての信号は同位相である。好ましくは、第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8が伝送する信号の振幅を、第2のアンテナ設備7が伝送する信号の振幅の半分に適合させてよい。よって、第2のアンテナ設備7が伝送する信号に対して、第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8が伝送する信号が180°の位相差を有することにより、これら3つの伝送される信号の結合又は和が、第1の状態「1」から第2の状態「0」への遷移段階の後でゼロになる。
【0025】
図2は、3つのアンテナ設備6、7、8のアンテナA1、A2、A3が伝送する、通常は正弦波信号である信号、及びデータ振幅変調が実行される結合信号S
Dを示す。
図2において、結合データ信号S
Dの振幅は、アンテナが伝送する3つの信号が同位相である場合に最大となり、その一方で、この振幅は、アンテナA1及びアンテナA3が伝送する信号の位相が、アンテナA2が伝送する信号から180°だけずれている場合にゼロとなることがわかる。従って、第1の変調状態「1」及び第2の変調状態「0」を、伝送デバイスのアンテナが伝送する3つの信号を結合することによって定義することができる。また、特に「1」状態から「0」状態への変化、及び第2のアンテナの信号サイクルが8サイクルカウントされた後の「0」状態から「1」状態への変化を、それぞれ変調状態遷移段階と呼ぶことができる。
【0026】
当然、2つのアンテナA1及びA2のみを用いてデータ振幅変調を実行することも考えられる。このような条件では、それぞれ2つのアンテナ設備に接続された2つの信号生成器のみ必要となる。好ましくは、各アンテナの信号振幅は同一であってよく、2つのアンテナが伝送する2つの信号が同位相である場合、「1」状態が生成され、また、2つのアンテナが伝送する2つの信号の位相が180°だけずれている場合、「0」状態が生成される。
【0027】
アンテナA1の第1の信号及びアンテナA3の第3の信号の振幅は、アンテナA2の信号の振幅の半分だけ異なっていてよいことにも留意されたい。しかしながら、アンテナA1の信号の振幅がアンテナA3の信号の振幅と異なっている場合であっても、アンテナA1の第1の信号とアンテナA3の第3の信号との加算による振幅はなお、アンテナA2の信号の振幅以下でなければならない。
【0028】
原則として、上記のような結合データ振幅変調信号S
Dの検知は、トランスポンダ等の受信デバイスによって、少なくとも2、10又は15mの距離で適切に行われる。
図1の伝送デバイス1で使用されるループアンテナA1、A2、A3は、軸を互いに平行にした状態で同一方向に配向されるよう配設しなければならない。各アンテナの平面寸法は同一であってよく、60cm×60cm、又は直径約60cmであってよい。
【0029】
図示していないが、各ループアンテナは、約370μHのインダクタンスを得るために巻かれた14ターンの絶縁線を備えてよい。各絶縁線の間には1mmの空間を設定してよい。各アンテナを流れる最大電流は、最低約1.2A、又は最大2.5Aであってよく、約10mにおいて生成される場の力は約66dBμA/mである。5V電圧源を用いて伝送デバイス1に電力供給してよい。
【0030】
これらのアンテナは、アンテナA1とA2との間の誘導結合、及びアンテナA2とA3との間の誘導結合を細小にするために、部分的に重なってよい。また、アンテナを、同一平面上で互いに隣接するように配置してもよく、又はあるアンテナが他のアンテナの上部にあるように配設してもよい。しかしながら一般に、3つのアンテナA1、A2及びA3が占める領域の寸法は、各アンテナが伝送する信号の波長よりもかなり小さくなければならない。例えば125kHzのキャリア周波数f0に対して、波長は約2400mである。近接電磁界伝送における応用の場合、3つのアンテナA1、A2及びA3が占める領域は、伝送距離、又は国内基準及び国際基準で設定されている磁場/電場測定距離よりもかなり小さくなければならない。
【0031】
各安定変調状態では、各アンテナ設備6、7及び8の共振周波数は、各信号生成器3、4及び5がキャリア周波数f0で送達する信号に応じて明確に定義される。しかしながら、第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8に関して、信号周波数は一時的に変更されるため、共振周波数もまた、これらアンテナ設備6及び8のそれぞれの変調状態遷移段階中に動的に適合させなければならない。第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8の共振周波数を、キャリア周波数f0における信号の相に対して動的かつ同期的に適合させることにより、各アンテナ設備が高い性質係数Qを有するようにすることができる。同時に帯域幅を10%より大きく維持するために、この高い性質係数Qを100より高くしてよい。これにより、アンテナ切り替えを明確に定義された瞬間において同期的に行う場合、特に各変調状態遷移段階中の電力損失を低減し、これは即ち過渡応答しないことを意味する。
【0032】
各アンテナ設備6、7及び8には、各信号生成器3、4及び5が送達する信号の周波数に応じてアンテナ共振周波数を定義するために結合させることができる誘導性又は容量性要素があってよい。原則として、第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8は、各変調状態遷移段階中に共振周波数を適合させるためのこれら相補的な誘導性又は容量性要素を含む。
【0033】
第1のアンテナ設備6は、第1の信号生成器3の出力とアース端子との間に直列に、損失抵抗R1、第1のアンテナを定義するインダクタンスA1、及び少なくとも1つの第1のキャパシタC
11を含んでよい。第2のキャパシタC
12は、共振周波数を適合させるために、第1のスイッチ9を介して第1のアンテナ設備の第1のキャパシタC
11と並列に配置してよい。この第1のスイッチは、同期回路2の第1のコマンド信号S
Tiにより同期的に制御される。この第1のスイッチは従来通りNMOSトランジスタ等のMOSトランジスタで形成してよく、そのソース及びドレイン端子は、第2のキャパシタC
12の端子とアース端子との間に接続される。このNMOSトランジスタのゲート端子は、第1のコマンド信号S
Tiを受信するよう配設される。この第1のコマンド信号S
Tiがハイ状態である場合、NMOSトランジスタは伝導性となり、第2のキャパシタC
12は第1のキャパシタC
11と並列に配置される。しかしながら、この第1のコマンド信号S
Tiがロー状態である場合、例えば0Vである場合、NMOSトランジスタは非伝導性となり、第1のキャパシタC
11のみがインダクタンスA1及びR1に直列接続される。
【0034】
第2のアンテナ設備7は単に、第2の信号生成器4の出力とアース端子との間に直列に、損失抵抗R2、第2のアンテナを定義するインダクタンスA2、及び少なくとも1つの第1のキャパシタC
21を含んでよい。この第2のアンテナ設備7は、変調状態遷移段階中に共振周波数を適合させる必要は無い。共振周波数が第2の信号生成器4が送達する信号のキャリア周波数f0に適合するように、この第2のアンテナ設備7を形成する要素を初めに決定する。
【0035】
第3のアンテナ設備8は、第3の信号生成器5の出力とアース端子との間に直列に、損失抵抗R3、第3のアンテナを定義するインダクタンスA3、及び少なくとも1つの第1のキャパシタC
31を含んでよい。第2のキャパシタC
32は、共振周波数を適合させるために、第2のスイッチ10を介して第3のアンテナ設備の第1のキャパシタC
31と並列に配置してよい。この第2のスイッチは、第2のコマンド信号S
Tにより同期的に制御され、この第2のコマンド信号S
Tは、第1コマンド信号S
Tiの逆信号である。第2のコマンド信号は同期回路2によって送達される。この第2のスイッチ10は第1のスイッチ9と同様、NMOSトランジスタ等のMOSトランジスタで形成してよく、そのソース及びドレイン端子は、第3のアンテナ設備8の第2のキャパシタC
32の端子とアース端子との間に接続される。このNMOSトランジスタのゲート端子は、第2のコマンド信号S
Tを受信するよう配設される。この第2のコマンド信号S
Tがハイ状態である場合、NMOSトランジスタは伝導性となり、第2のキャパシタC
32は第1のキャパシタC
31と並列に配置される。しかしながら、この第2のコマンド信号S
Tがロー状態である場合、例えば0Vである場合、NMOSトランジスタは非伝導性となり、第1のキャパシタC
31のみがインダクタンスA3及びR3に直列接続される。
【0036】
数値の例として、損失抵抗R1、R2及びR3をそれぞれ、3Ωに等しい抵抗値に設定してよい。各インダクタンスA1、A2及びA3は370μHの値を有してよい。第1のアンテナ設備6の第1のキャパシタC
11は、第2のアンテナ設備7のキャパシタC
21と丁度同じように、4.183nFに等しい容量値を有してよい。第1のアンテナ設備6の第2のキャパシタC
12は576pFに等しい容量値を有してよい。第3のアンテナ設備8の第1のキャパシタC
31は3.705nFに等しい容量値を有してよく、第3のアンテナ設備8の第2のキャパシタC
32は478pFに等しい容量値を有してよい。これらの数値は、128kHzに等しいキャリア周波数f0で伝送される信号で伝送デバイス1が動作するように、並びに、第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8の一時的に変更された周波数が120kHz及び136kHzに等しくなるように、定義される。変更された周波数に対して、第1のスイッチ9は一時的に閉状態になり、第2のキャパシタC
12と並列に配置された第1のキャパシタC
11の容量値が4.759nFとなり、その一方で第2のスイッチ10が開状態になり、第1のキャパシタC
21の容量値が3.705nFとなる。
【0037】
各変調状態を各変調状態遷移段階後に適切に設定すると、3つのアンテナA1、A2及びA3が伝送する信号はキャリア周波数f0となり、これは128kHzに等しくてよい。各安定変調状態において、第1のスイッチ9は、同期回路2が送達する第1のコマンド信号S
Tiによって未だ開状態となっており、その一方で、第2のスイッチ10は第2のコマンド信号S
Tに制御されて未だ閉状態となっている。しかしながら、変調状態遷移段階中、第1のスイッチ9は一時的に閉状態となり、第2のスイッチ10は一時的に開状態となる。第1の信号生成器3及び第3の信号生成器5が送達する信号の周波数を切り替えることができるようにするために、切り替えを同期的に、かつキャリア周波数f0の信号の相に対して適切な瞬間に実行して、いずれの過渡応答も回避しなければならない。
【0038】
変調状態遷移段階は、第2のアンテナ設備7の正弦波信号サイクル8サイクル分だけ続いてよい。第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8の共振周波数を適合させることにより、第1の信号生成器3及び第3の信号生成器5が送達する信号それぞれの周波数切り替えを、第2のアンテナ設備の正弦波信号のゼロ交差を検知することにより同期的に実行しなければならない。これを達成するために、第2のアンテナ設備7のインダクタンスA2とキャパシタC
21との間の接続ノードは同期回路2に接続され、これはゼロ電圧交差検知器を含む。第2のアンテナ設備7のキャパシタC
21を流れる電圧が0Vである瞬間に、共振周波数を適合させなければならず、いずれの過渡応答も回避するために、貯蔵電気エネルギはゼロである。これと同じ瞬間、各遷移段階の開始及び終了時にキャパシタC
11及びC
31のそれぞれを流れる電圧は必ず0Vでなければならない。
【0039】
検知器が検知する各ゼロ交差は、同期回路内のカウンタによってカウントしてよく、これにより、第1のスイッチ9及び第2のスイッチ10の開閉を制御する。同様に、第1のコマンド信号S
Tiを用いて、第1の信号生成器3及び第3の信号生成器5の周波数切り替えを制御してよい。アンテナ設備6及び8の周波数切り替えはまた、第1のアンテナA1及び第3のアンテナA3が伝送する信号のゼロ交差で発生する。しかしながら、周波数切り替えは、第2の変調状態のための第2のアンテナ設備7の信号に対して相が180°異なり、かつ第1の変調状態のための信号と同位相で一度発生する。よって、各変調状態遷移は、アンテナ設備の各共振周波数の動的変更と同期して実行される。これにより、1つの変調状態から別の変調状態へと下降する余弦曲線又は上昇する余弦曲線の交差によって、連続遷移及びミュート遷移を電力損失無しに実行することができる。しかしながら、2つのアンテナを用いると、OOK変調信号の変調状態遷移は余弦波形状にはなり得ず、伝送される変調信号の「重なり」の原因となる変化を有することになる。これは、スペクトル効率に関して極めて品質の低い挙動の原因となる。
【0040】
図3は、伝送デバイス1の第1の、幾分詳細な実施形態を示す。
図1中のものと同一である
図3中の要素には、同一の参照符号を付してあることに留意されたい。従って、簡略化のために、これら全ての要素についての説明は繰り返さない。第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8の共振周波数を、
図1に示す一般的な実施形態と同様、容量性様式で適合させる。これを達成するために、第2の相補的キャパシタC
12、C
32を、逆向きに制御される第1のスイッチ9又は第2のスイッチ10を介して、第1のキャパシタC
11、C
31と並列に配置することができる。
【0041】
第2の信号生成器4は好ましくは、MHzより高く、例えば32.64MHzに選択してよい周波数の発振信号を生成することができる発振器40を含む。発振信号は正弦波信号であってよいが、好ましくは矩形パルスで形成される。発振信号周波数は、周波数分割器41で分割され、この周波数分割機41は、分割された周波数信号を駆動回路42に送達する。分割された周波数信号に基づいて、駆動回路42は、所定の周波数信号を第2のアンテナ設備7に送達する。所定の周波数は、例えば128kHzに等しいキャリア周波数f0であってよい。これらの条件において、周波数分割器41は、255に等しい因数によって発振信号を分割しなければならない。
【0042】
第2のアンテナ設備7のアンテナA2が伝送する信号の振幅を適合させることも駆動回路42の役割であることに留意されたい。これを達成するために、駆動回路42を、マイクロプロセッサ(図示せず)を有する処理ユニットで制御してよい。駆動回路42は、非線形増幅器で形成してよく、又は公知のパルス幅変調器を含んでもよい。このパルス幅変調器は、アンテナA2が伝送する信号に関して所望の振幅が得られるまで、駆動回路42の出力において得られる電圧又は電流測定に基づいてマイクロプロセッサ処理ユニットで制御される。
【0043】
第1の信号生成器3は、プログラマブル周波数分割器31及びそれに続く駆動回路32で形成され、適合された周波数信号を第1のアンテナ設備6に送達する。周波数分割器は、第2の信号生成器4の発振器40から発振信号を受信する。この発振信号に基づいて、周波数分割器31は、安定データ変調状態が画定されている場合、又はデータ変調が実行されていない場合に、因数255によって発振信号周波数を分割する。しかしながら、「1」状態から「0」状態への変化、又はその逆の変化のための変調状態遷移段階の間、発振信号周波数は因数272によって分割される。このようにして、駆動回路32は、一時的に120kHzに等しい周波数を第3のアンテナ設備8に送達する。同期回路2が送達する第1のコマンド信号S
Tiを使用して、周波数分割器31の分割因子の変化を制御してよい。
【0044】
第3の信号生成器5は、プログラマブル周波数分割器51及びそれに続く駆動回路52で形成され、適合された周波数信号を第3のアンテナ設備8に送達する。周波数分割器は、第2の信号生成器4の発振器40から発振信号を受信する。この発振信号に基づいて、周波数分割器51は、安定データ変調状態が画定されている場合、又はデータ変調が実行されていない場合に、因数255によって発振信号周波数を分割する。しかしながら、「1」状態から「0」状態への変化、又はその逆の変化のための変調状態遷移段階の間、発振信号周波数は因数240によって分割される。このようにして、駆動回路52は、一時的に136kHzに等しい周波数を第1のアンテナ設備6に送達する。同期回路2が送達する第1のコマンド信号S
Tiを使用して、周波数分割器51の分割因子の変化を制御してよい。
【0045】
各周波数分割器31、41、51の分割因数は、所望のキャリア周波数f0及び周波数分割周波数偏移Δfに応じて決定してよいことに留意されたい。整数であるNに等しい分割因数に関して、周波数分割器の出力において分割された信号は、発振器からの発振信号の周波数に応じて決定されるキャリア周波数f0である。第1のアンテナ設備6のためのf0−Δfの信号に関して、周波数分割器31の分割因数は、N・(1+Δf/f0)に等しい。第3のアンテナ設備8のためのf0+Δfの信号に関して、周波数分割器51の分割因数は、N・(1−Δf/f0)に等しい。
【0046】
第1の信号生成器3及び第3の信号生成器5の駆動回路32及び52も、マイクロプロセッサ処理ユニットで制御して、第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8が伝送する信号の振幅に適合させてよい。第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8の信号の振幅を、第2のアンテナ設備7の信号の振幅の半分に適合させてよい。
【0047】
同期回路2は、入力において変調信号S
modを受信するための第1のDタイプフリップフロップ21を含み、この変調信号S
modは、伝送されるデータ又は少なくとも1つのコマンドを表す矩形パルスで形成してよい。第1のフリップフロップ21の非反転出力Qは、排他的ORゲート23の第1の入力に接続され、第1のフリップフロップの反転出力Qbは、n進カウンタ22の入力に接続され、ここでnは1より大きい整数である。カウンタ22の出力は、排他的ORゲート23の第2の入力に接続される。この排他的ORゲート23の出力は、第2のDタイプフリップフロップ24の入力に接続され、この第2のDタイプフリップフロップ24は特に、反転出力Qbにおいて第1のコマンド信号S
Ti、及び非反転出力Qにおいて第2のコマンド信号S
Tを送達することができる。こうして、これらコマンド信号S
T及びS
Tiを部分的に使用して、アンテナ設備6及び8のスイッチ9及び10の開閉を制御する。
【0048】
第1のDタイプフリップフロップ21及び第2のDタイプフリップフロップ24は、ゼロ交差検知器25からのクロック信号によってクロックされる。ゼロ交差検知器25は、第2のアンテナ設備7のインダクタンスA2とキャパシタC
21との間の接続ノードにおける正弦波電圧のゼロ交差を検知する。この正弦波電圧は、第2のアンテナ設備7から伝送される信号の形状を表す。よって、正弦波電圧は、ゼロ交差検知器25を介して、正弦波電圧と同一の周波数f0の連続する矩形パルスから形成されるクロック信号に変換される。
【0049】
n進カウンタ22はまた、通常、ゼロ交差検知器25が送達するクロックパルスの立ち上がりエッジに基づいてクロックされる。第1のフリップフロップ21の反転出力Qbの状態変化がある場合、出力Qbの新たな状態は、ゼロ交差検知器25がn回のクロックパルスを送達した後でのみ、カウンタ22の出力に伝送される。これらn回のパルスは、キャパシタC
21を流れる正弦波電圧の、又は第2のアンテナ設備7のアンテナA2が伝送する信号の、サイクル数nに適合している。n回のクロックパルスに適合する期間の間、排他的ORゲートは、第2のフリップフロップ24の入力に「0」状態を送達するだけである。第2のフリップフロップ24の反転出力Qbにおける第1のコマンド信号S
Tiは、n回のクロックパルスの間は高いレベル、即ち「1」レベルであり、これは変調状態遷移段階に対応する。この変調状態遷移段階中、第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8の共振周波数は、第1の信号生成器3及び第3の信号生成器5が送達する信号の変更された周波数に応じて適合される。
【0050】
図4は、伝送デバイス1の第2の、より詳細な実施形態を示す。
図1及び3中のものと同一である
図4中の要素には、同一の参照符号を付してあることに留意されたい。従って、簡略化のために、これら全ての要素についての説明は繰り返さない。第1のアンテナ設備6及び第3のアンテナ設備8の共振周波数を、
図1に示す一般的な実施形態及び
図3に示す第1の実施形態と同様、容量性様式で適合させる。
【0051】
第2の信号生成器4は好ましくは、第2のアンテナ設備7が伝送する信号のキャリア周波数に適合する周波数の発振信号を生成することができる発振器40を含む。よって、発振信号は、第2のアンテナ設備7が伝送する信号のキャリア周波数f0と同様、例えば128kHzに選択してよい。発振信号は正弦波信号であってよいが、好ましくは駆動回路42に真っ直ぐ送達される矩形パルスで形成される。よって、駆動回路42は、キャリア周波数f0の信号を第2のアンテナ設備7に送達する。
【0052】
第2の信号生成器4はまた、発振器40に直接接続された周波数逓倍器43を含む。この周波数逓倍器を用いて、発振信号周波数を、1より大きい整数である因数n1倍する。周波数逓倍器43で増幅された周波数信号は、第1の信号生成器3及び第3の信号生成器5へ送達される。アンテナA2が伝送する信号のキャリア周波数f0を128kHzに選択した場合、増幅因数n1を255に等しく選択してよい。
【0053】
第1の信号生成器3は、周波数逓倍器43から受信した増幅された周波数信号のための、第1及び第2の周波数分割ブランチを含む。第1の分割ブランチでは、周波数が因数n1で分割され、これにより、第1の信号生成器3の出力においてキャリア周波数f0の信号を送達する。第2の分割ブランチでは、周波数が1より大きい整数である因数n2で分割される。この因数n2は、変調状態遷移段階中に、第1の信号生成器が一時的に周波数f1=f0−Δfの信号を第1のアンテナ設備6に送達するよう選択される。従って、周波数f1は、f0・n1/n2によって決定される。例えば120kHzに等しい周波数f1を得るためには、因数n2を272に等しくしなければならない。
【0054】
よって、第1の信号生成器3は、第1の分割ブランチのために第1のインバータ30を含み、この第1のインバータ30は、同期回路2から第1のコマンド信号S
Tiを受信する。この第1のコマンド信号S
Tiは、変調状態遷移段階中には「1」状態であり、遷移段階の前後の各安定変調状態においては「0」状態である。従って、第1のコマンド信号S
Tiが「0」状態である場合には第1のブランチを使用し、第1のコマンド信号S
Tiが「1」状態である場合には第2のブランチを使用する。
【0055】
第1のブランチの第1のインバータ30の出力は、第1のANDゲート33の第1の入力に接続され、この第1のANDゲート33は、その第2の入力において、周波数逓倍器43から増幅された周波数を受信する。第1のインバータ30の出力が「1」状態である場合、増幅された周波数信号は第1のn1進カウンタ35に伝送される。これにより、増幅された周波数信号の周波数を因数n1で分割することができる。第1のカウンタ35の出力は第2のANDゲート37に接続され、この第2のANDゲート37は、その第2の入力において、第1のインバータ30からの出力信号を受信する。第2のANDゲート37の出力は、ORゲート39の第1の入力に接続され、キャリア周波数信号f0を駆動回路32に送達する。駆動回路32の構成は
図3のものと同様であり、変調状態遷移段階中以外に、キャリア周波数f0の信号を第1のアンテナ設備6に送達する。
【0056】
第2の分割ブランチに関して、第3のANDゲート34の第1の入力に第1のコマンド信号S
Tiが直接送達され、ANDゲート34の第2の入力は、周波数逓倍器43から増幅された周波数信号を受信する。第1のコマンド信号S
Tiが「1」状態である場合、増幅された周波数信号は第2のn2進カウンタ36に伝送される。これにより、増幅された周波数信号の周波数が因数n2で分割される。第2のカウンタ36の出力は、第4のANDゲート38に接続され、この第4のANDゲート38は、その第2の入力において、第1のコマンド信号S
Tiを受信する。第4のANDゲート38の出力はORゲート39の第2の入力に接続され、適合された周波数信号f1=f0−Δfを駆動回路32に送達する。この適合された周波数f1は、伝送デバイス1の本実施形態においては120kHzに等しくてよい。
【0057】
第3の信号生成器5もまた、周波数逓倍器43から受信した増幅された周波数信号のための、第1及び第2の周波数分割ブランチを含む。第1の分割ブランチでは、周波数が因数n1で分割され、これにより、第3の信号生成器5から第3のアンテナ設備8へキャリア周波数f0の信号を送達する。第2の分割ブランチでは、周波数が1より大きい整数である因数n3で分割される。この因数n3は、変調状態遷移段階中に、第3の信号生成器が一時的に周波数f3=f0+Δfの信号を第3のアンテナ設備8に送達するよう選択される。従って、周波数f3は、f0・n1/n3によって決定される。例えば136kHzに等しい周波数f3を得るためには、因数n3を240に等しくしなければならない。
【0058】
よって、第3の信号生成器5は、第1の分割ブランチのために第2のインバータ50を含み、この第2のインバータ50は、同期回路2から第1のコマンド信号S
Tiを受信する。この第1のコマンド信号S
Tiは、変調状態遷移段階中には「1」状態であり、遷移段階の前後の各安定変調状態においては「0」状態である。第1のコマンド信号S
Tiが「0」状態である場合には第1のブランチを使用し、第1のコマンド信号S
Tiが「1」状態である場合には第2のブランチを使用する。
【0059】
第1のブランチの第2のインバータ50の出力は、第1のANDゲート53の第1の入力に接続され、この第1のANDゲート53は、その第2の入力において、周波数逓倍器43から増幅された周波数信号を受信する。第2のインバータ50の出力が「1」状態である場合、増幅された周波数信号は第1のn1進カウンタ55に伝送される。これにより、増幅された周波数信号の周波数を因数n1で分割することができる。第1のカウンタ55の出力は第2のANDゲート57に接続され、この第2のANDゲート57は、その第2の入力において、第2のインバータ50からの出力信号を受信する。第2のANDゲート57の出力は、ORゲート59の第1の入力に接続され、キャリア周波数信号f0を駆動回路52に送達する。駆動回路52の構成は
図3のものと同様であり、変調状態遷移段階中以外に、キャリア周波数f0の信号を第5のアンテナ設備8に送達する。
【0060】
第2の分割ブランチに関して、第3のANDゲート54の第1の入力に第1のコマンド信号S
Tiが直接送達され、ANDゲート54の第2の入力は、周波数逓倍器43から増幅された周波数信号を受信する。第1のコマンド信号S
Tiが「1」状態である場合、増幅された周波数信号は第2のn3進カウンタ56に伝送される。これにより、増幅された周波数信号の周波数を因数n3で分割することができる。第2のカウンタ56の出力は、第4のANDゲート58に接続され、この第4のANDゲート58は、その第2の入力において、第1のコマンド信号S
Tiを受信する。第4のANDゲート58の出力はORゲート59の第2の入力に接続され、適合された周波数信号f3=f0+Δfを駆動回路52に送達する。この適合された周波数f3は、伝送デバイス1の本実施形態においては136kHzに等しくてよい。
【0061】
同期回路2は、
図3を参照して上述したものと同様の要素を含むことに留意されたい。しかしながら、第1のフリップフロップ21は発振器40からの発振信号によって直接クロックしてよく、その一方で、第2のフリップフロップ24は依然として、ゼロ交差検知器25が送達する矩形パルス信号によってクロックされる。
【0062】
図5a及び5bは、本発明による単一のアンテナ及びアンテナ設備が伝送する信号のデータ振幅変調スペクトルの、2つの比較用グラフを示す。本発明の伝送デバイス、及びアンテナの組を用いた代替原理を用いると、この場合は128kHzである中心周波数に対して、高調波周波数が大幅に低減されることに留意されたい。よって、本発明の3つのアンテナ設備を用いる伝送原理の磁場の力は、スポーツ等の応用分野に応じた規制条件のスペクトルマスク内にある。単一のアンテナを用いて振幅変調信号伝送すると、所望のスペクトルマスク外の高調波が多数発生する。
【0063】
以上の説明から、当業者は、請求項に記載された本発明の技術的思想から逸脱することなく、データ及び/又はコマンド信号伝送デバイス並びにこの伝送デバイスを動作させる方法の複数の変形例を考案することができる。6つの信号生成器によってそれぞれ制御される6つのアンテナ設備を使用することもできる。3つの第1のアンテナ設備がデータ及び/コマンド信号を上述のように伝送し、この3つの第1のアンテナ設備と同様の構成を有する3つの第2のアンテナ設備が、相が90°異なる信号を伝送してよい。相補的なインダクタンスを用いて共振周波数を適合させる場合、ピーク検知器又は最小/最大交差検知器を用いて同期回路を制御してよい。第2のアンテナ設備のインダクタンス内、及び他のアンテナ設備の適合されたインダクタンス内の電流が0Aに等しい場合、各変調状態遷移段階において各周波数切り替えが発生する必要がある。