(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1又は2記載の警報システムに於いて、更に、前記親機の各々に、前記グループ符号としてグループに固有な基準値に自己の送信元符号を加算した値を前記記憶部に予め記憶するグループ符号登録部を設け、
前記異常監視処理部は、異常を検出した際に、当該グループ符号と前記自己の送信元符号を含むイベント信号を送信し、
前記親機の第1連動処理部は、受信したイベント信号からグループ符号及び送信元符号を取得し、前記取得したグループ符号から前記取得した送信元符号を減算した値と、前記記憶部に記憶した自己のグループ符号から前記自己の送信元符号を減算した値とが一致した時に、同一グループに属すると判定することを特徴とする警報システム。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、説明を簡単にするため、連動出来る警報器の最大台数を4台としたグループ構成を例にとって本発明による警報システムの概要を例示した説明図である。
【0025】
図1において、グループG1には住警器10−11〜10−14の4台が設けられ、一方、グループG2には住警器10−21〜10−24の4台が設けられている。住警器10−1〜10−24は、住宅に設けられている台所、居間、主寝室、子供部屋などの監視を必要とする場所にそれぞれ設置され、例えばグループG1の住警器10−11〜10−14は1階の各部屋に設置され、一方、グループG2の住警器10−21〜10−24は2階の各部屋に設置されている。
【0026】
グループG1の住警器10−11〜10−14には、送信元符号SNとして例えばSN=101,102,103,104が予め記憶されている。また住警器10−11〜10−14には、後の説明で明らかにするグループ符号の作成ルールに従って作成されたグループG1に属することを示すグループ符号GP1としてGP1=205,206,207,208が予め記憶されている。
【0027】
一方、グループG2の住警器10−21〜10−24には送信元符号としてSN=201,202,203,204が予め記憶され、またグループG2に属することを示すグループ符号GP2としてGP2=405,406,407,408が予め記憶されている。
【0028】
ここでグループG1に属する住警器10−14とグループG2に属する住警器10−22は、イベント信号の送受信が可能な通信距離を持つ場所に設置されていることから、グループG1とグループG2との間で警報の連携をとるため、住警器10−14にグループG2にも属することを示す連携グループ符号GP2としてGP2=308を予め記憶し、一方、グループG2の住警器10−22にグループG1にも属することを示す連携グループ符号GP1としてGP1=306を予め記憶している。
【0029】
このようなグループG1とG2の連携をとるために通信可能な住警器10−14,10−22に、グループG1及びG2のそれぞれに属することを示す2つのグループ符号GP1,GP2を記憶しておくことで、グループG1に属するいずれかの住警器で火災を検出したとき、住警器10−14から住警器10−22に対するグループ間での通信を通じ、グループG2に属する住警器において連動警報を出すことができる。
【0030】
同様にグループG2に属するいずれかの住警器で火災など異常を検出すると、グループG2内での警報に加え、グループG1に属する住警器においても連動警報を行うことができる。
【0031】
図2はグループG1に属する住警器10−14で火災を検出したときのグループ連携による警報動作を示した説明図である。
図2において、グループG1の住警器10−14で火災を検出すると、住警器10−14は自分自身で連動元としての警報を出すと同時に、送信元符号SN、グループ符号GP1及び連携グループ符号GP2を含む、火災を示すイベント信号を生成し、無線送信する。
【0032】
住警器10−14からのイベント信号はグループG1に属する住警器10−11,10−12及び10−13で受信され、受信したイベント信号に含まれるグループ符号GP1と自己に記憶登録されているグループ符号GP1とを照合して同一グループに属する住警器からのイベント信号であることを判別し、連動先としての警報を行う。
【0033】
住警器10−14からのイベント信号はグループG2の住警器10−22でも受信される。住警器10−22は、受信したイベント信号に含まれる連携グループ符号GP2から連携関係にあるグループG1に属する住警器からのイベント信号と判断し、住警器10−22で連動先としての警報を行うとともに、受信したイベント信号の中のグループG1を示すグループ符号GP1を、グループG2を示すグループ符号GP2に変更したイベント信号を中継送信する。
【0034】
この住警器10−22から中継出力されたイベント信号は、グループG2の住警器10−21,10−23,10−24で受信され、イベント信号に含まれる変更されたグループ符号GP2から同一グループに属するイベント信号であることが判別され、住警器10−21、10−23、10−24は中継されたイベント信号に基づき連動先の警報を行うようになる。
【0035】
図3はグループG2の住警器で火災を検出したときのグループ連携による警報動作を示した説明図である。
図3において、グループG2に属する住警器10−21で火災を検出すると、住警器10−21は連動元としての警報を行うとともに、送信元符号SN及びグループ符号GP2を含むイベント信号を送信する。この住警器10−21からのイベント信号は、グループG2に属する他の住警器10−22,10−23,10−24で受信され、イベント信号に含まれるグループ符号GP2を解読して同一グループに属することを判別し、連動先としての警報を行う。
【0036】
更にグループG1との連携をとる住警器10−22にあっては、連動先としての警報を出力すると同時に、送信元符号SN、グループ符号GP2及び連携グループ符号GP1を含む火災検出を示すイベント信号を生成して中継送信する。
【0037】
住警器10−14から中継送信されたイベント信号は住警器10−11〜10−13で受信され、変更されたグループ符号GP1から同一グループに属することが判別されて、連動先の警報出力が行われる。
【0038】
このとき住警器10−14はこのイベント信号を受け、この信号に含まれるグループ符号GP1と、自己に記憶登録されたグループ符号とを照合して自己のグループに属する住警器からの信号と判定して、連動先としての警報を出力すると同時に、受信したイベント信号のグループ符号GP2を自分自身のグループ符号であるGP1に変更し、中継送信する。
【0039】
住警器10−14から中継送信されたイベント信号は住警器10−11〜10−13で受信され、変更されたグループ符号GP1から同一グループに属することが判別されて、連動先の警報出力が行われる。
【0040】
なおここで住警器10−22は、住警器10−21からのイベント信号を受信してから住警器10−14へイベント信号を中継送信する際に、グループ符号GP2及び連携グループ符号GP1を含むイベント信号を生成して送信するのではなく、グループ符号として自己に記憶登録している連携グループ符号GP1をセットした火災のイベント信号を送信してもよい。
【0041】
図4は本発明による住警器の実施形態を示したブロック図であり、
図1のグループG1に属する、グループG2と連携をとる住警器10−14についてその詳細を示しており、これを介してグループG1と連携をとることになるグループG2の住警器10−22と、住警器10−14と直接の連動関係を持つグループG1の住警器10−11〜10−13を取り出して示している。
【0042】
住警器10−14はプロセッサ12を備え、プロセッサ12に対しては、アンテナ15を備えた無線回路部14、メモリ16、センサ部18、報知部20、操作部22及び電池電源24を設けている。このような住警器10−14の構成は他の住警器10−11〜10−13,10−22についても同じである。
【0043】
無線回路部14には送信回路26と受信回路28が設けられ、他の住警器との間でイベント信号を無線送受信できるようにしている。無線回路部14としては、日本国内の場合には例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格に準拠した構成を備える。もちろん無線回路部14としては、日本国以外の場所については、その地域の割当無線局の標準規格に準拠した内容を持つことになる。
【0044】
受信回路28は間欠受信を行っている。受信回路28の間欠受信動作は、例えばT1=5ミリ秒の受信動作時間に続いて、例えばT2=10秒の休止時間を置く周期T12(=T1+T2)の間欠受信となる。この間欠受信に対応して送信回路26は、イベント信号を間欠受信周期T12以上となるT3時間に亘り連続的に送信する。
【0045】
メモリ16には、住警器を特定するID(識別子)となる送信元符号を管理する送信元管理テーブル30−14が設けられ、送信元符号管理テーブル30−14には、住警器10−14の送信元符号に加え、グループ構成のために初期的に行われる登録操作により得られた同一グループG1に属する他の住警器10−11〜10−13の送信元符号が登録されている。
【0046】
図5(A)は住警器10−14のメモリ16に設けた送信元管理テーブル30−14の内容であり、送信元管理テーブル30−14にはグループG1に属する住警器10−11〜10−14の送信元符号SNとしてSN=101,102,103,104が記憶されている。
【0047】
送信元管理テーブル30−14に対する送信元符号の登録は、例えば工場出荷時や住宅に設置するときに、4台の住警器10−11〜10−14を作業テーブルなどの1箇所に並べて発報登録作業を行うことで実現できる。
【0048】
発報登録作業は、住警器10−11〜10−14の内のいずれか1つを順次、登録送信モードとして登録イベント信号を送信し、登録受信モードにより待受け状態となっている他の住警器で登録イベント信号を受信し、登録イベント信号に含まれる送信元符号を取得してメモリ16の送信元管理テーブル30−14に登録する処理を行わせる。
【0049】
図5(B)は連携先のグループに含まれる住警器10−22のメモリに記憶されている送信元管理テーブル30−22の登録内容を示しており、グループG2に属する住警器10−21〜10−24における発報登録作業を通じて、送信元符号SNとしてSN=201,202,203,204が記憶されている。
【0050】
ここで
図5の送信元管理テーブル30−14,30−22に登録されている送信元符号SNとして説明の簡単のため10進3桁を示しているが、実際に使用する送信元符号SNとしては、本発明の警報システムで使用する例えば数百万台規模の住警器に固有な符号を割り振る必要があることから、例えば26ビットの符号を使用している。
【0051】
再び
図4を参照するに、メモリ16にはグループ符号36と連携グループ符号38が予め記憶されている。グループ符号36は住警器10−14がグループG1に属することを示す符号であり、本実施形態にあっては、メモリ16に発報登録作業を通じで取得された送信元管理テーブル30−14に記憶されているグループG1に属する住警器の送信元符号に基づき、次の例に示すアルゴリズムに従ってグループ符号GP1が自動的に決定される。
【0052】
いま
図5(A)に示す送信元管理テーブル30−14に示すように、グループG1に属する4つの住警器の送信元符号SN=101,102,103,104が得られたとする。このような送信元符号SNにつき、まずグループに固有な基準値Rを決定する。基準値の決定は、例えば
基準値R=MAX(101,102,103,104)=104
として、同一グループに属する送信元の内の最大のものを基準値Rとする。
【0053】
なお、基準値としては、最大値以外に最小値であってもよいし、任意の送信元符号であってもよい。
【0054】
次に、各住警器ごとに自己のグループ符号GP1を決定する。このグループ符号GP1の決定は次式に従って行う。
(グループ符号GP1)=(自己の送信元符号SN)+(基準値R) (1)
例えば
図5の送信元管理テーブル30−14の送信元符号SNに基づき、(1)式から各住警器10−11〜10−14のグループ符号G1を求めると次のようになる。
住警器10−11:GP1=101+104=205
住警器10−12:GP1=102+104=206
住警器10−13:GP1=103+104=207
住警器10−14:GP1=104+104=208
このようなグループG1に属する住警器10−11〜10−14における送信元符号SN及びグループ符号GP1をまとめると、
図6のグループG1管理表に示すようになる。
【0055】
同様に、
図5(B)に示す
図1のグループG2に属する住警器10−21〜10−24についても、前記(1)式から、送信元符号SNの中の最大値となる204が基準値Rとして決定され、(1)式に基づき、
図7に示すグループG2管理表のような送信元符号SNに対応したグループ符号GP2が求められる。
【0056】
即ち、次のようにして住警器10−21〜10−24のグループ符号がもとめられる。
住警器10−21:GP1=201+204=405
住警器10−22:GP1=202+204=406
住警器10−23:GP1=203+204=407
住警器10−24:GP1=204+204=408
更に
図4に示したグループG2の住警器10−22と連携をとるグループG1の住警器10−14にあっては、メモリ16に連携グループ符号38が記憶されている。連携グループ符号38は住警器10−14がグループG2と連携をとることを示すグループ符号である。
【0057】
連携グループ符号GP2は、住警器10−14の送信元符号SN=104と、グループG2のグループ符号GP2の算出に使用している基準値R=204を使用して、(1)式から求められる。即ち住警器10−14の連携グループ符号GP2は
GP2=104+204=308
として求められる。これが
図6のグループG1管理表の連携グループ符号GP2に示す値308である。
【0058】
同様に、グループG1の住警器10−14と連携をとるグループG2の住警器10−22についても、グループGP1に属することを示す連携グループ符号GP1の算出が行われる。即ち住警器10−22にあっては、自己の送信元符号SN=202とグループG1の基準値R=104に基づき、前記(1)式から連携グループ符号GP1として
GP1=202+104=306
が求められ、これが
図7のグループG2管理表の連携グループ符号GP1に示す値306となっている。
【0059】
本実施形態にあっては、火災を検出したイベント信号の送信時に、
図8に示すフォーマットのイベント信号32を送信する。イベント信号32は、送信元符号34、グループ符号36、連携グループ符号38及びイベント符号40で構成されている。
【0060】
送信元符号34は前述したように、例えば26ビットの符号である。グループ符号36及び連携グループ符号38は例えば28ビットの符号である。イベント符号40は例えば3ビットの符号であり、「001」で火災、「010」でガス漏れ、「011」で障害、「100」で復旧、残りをリザーブとしている。もちろんイベント内容が増加した場合には、必要に応じて4ビット、5ビットとビット数を増やすことができる。
【0061】
このようなイベント信号32を受信した際のグループ判定については、プロセッサ12に設けている第1連動警報部56及び第2連動警報部58の説明の際に詳細に明らかにする。
【0062】
再び
図4を参照するに、住警器10−14のセンサ部18には本実施形態にあっては検煙部42が設けられ、煙濃度に応じた煙検出信号をプロセッサ12に出力している。センサ部18には検煙部42以外に、火災による温度を検出するサーミスタなど、またはその他火災現象を検出する検出素子を設けてもよい。またガス漏れ検出用の住警器の場合には、センサ部18にガス漏れセンサが設けられることになる。
【0063】
報知部20にはスピーカ44とLED46が設けられている。スピーカ44は図示しない音声合成回路からの音声メッセージや警報音を出力する。LED46は点滅や明滅、点灯などにより火災などの異常及び障害を表示する。
【0064】
操作部22には警報停止スイッチ48と登録スイッチ50が設けられている。警報停止スイッチ48を操作すると警報音を停止することができる。警報停止スイッチ48は本実施形態にあっては点検スイッチを兼用している。
【0065】
即ち警報停止スイッチ48は、報知部20からスピーカ44により警報音を出力するときに有効となる。一方、警報音を必要としない通常の監視状態で警報停止スイッチ48は点検スイッチとして機能し、点検スイッチを押すと所定の内部機能点検が行われ、報知部20から結果を示す音声メッセージなどが出力される。
【0066】
登録スイッチ50は連動及び連携グループを形成するための登録処理を行わせる。即ち工場出荷時や住宅に設置するときに、例えばグループG1を構成する住警器10−11〜10−14を作業テーブルなど1箇所に並べて登録スイッチ50を操作すると、登録イベント信号を他の住警器に送信し、登録受信モードにより待受け状態となっている他の住警器で登録イベント信号を受信し、
図5(A)に示した送信元管理テーブル30−14に対する送信元符号の登録を行い、続いて後の説明で明らかにするグループ符号登録処理部52の機能により、
図6のグループG1管理表に示すグループ符号GP1の演算による決定、更に連携グループ符号GP2の決定が行われる。
【0067】
電池電源42は例えば所定数のアルカリ乾電池を使用しており、電池容量としては住警器における無線回路部14を含む回路部全体の低消費電力化により約10年の電池寿命を補償している。
【0068】
プロセッサ12はCPU、ROM、RAM、AD変換ポート及び各種の入出力ポートなどのハードウェアを備えており、CPUによるプログラムの実行で実現される機能として、グループ符号登録部52、異常監視部54、第1連動警報部56及び第2連動警報部58を含む連動警報部57が設けられている。
【0069】
グループ符号登録部52は、工場出荷時や住宅に設置する際に作業テーブルなどの1箇所にグループを構成する複数の住警器を並べた状態で登録スイッチ50を操作することで、送信元符号、グループ符号及び連携グループ符号のメモリ16に対する登録処理を実行させる。この登録処理の内容は、
図5の送信元管理テーブル30−14の登録、及び
図6に示すグループG1管理表のグループ符号GP1及び連携グループ符号GP2の決定で示した内容となる。
【0070】
異常監視部54は、センサ部18に設けた検煙部42からの煙検出信号が火災レベルを超えて火災を検出したとき、報知部20のスピーカ44から連動元を示す警報音例えば「ウーウー、火災警報器が作動しました。確認して下さい」を繰り返し出力させると共に、
図8のフォーマットに示したように送信元符号34、グループ符号36、連携グループ符号38、及び火災を示すイベント信号40である「001」を設定したイベント信号を、無線回路部14の送信回路26によりアンテナ15から他の住警器に向けて送信させる。
【0071】
第1連動警報部56は、他の住警器から火災発報を示すイベント信号を無線回路部14の受信回路28により受信したとき、イベント信号を解読して送信元符号及びグループ符号を取得し、取得した送信元符号とグループ符号に基づき、同一グループに属するか否かの判定を行う。
【0072】
ここで、受信したイベント信号から取得した送信元符号をSNx、グループ符号をGP1xとし、また住警器10−14のメモリ16に記憶している自分自身の送信元符号をSNy、グループ符号をGP1yとすると、次式の判定アルゴリズムにより同一グループに属するか否か判定する。
(グループ符号GPx)−(送信元符号SNx)
=(グループ符号GPy)−(送信元符号SNy)
(2)
(2)式は、受信したイベント信号から取得した送信元符号をSNxとグループ符号GP1xから基準値Rを求め、また住警器10−14のメモリ16に記憶している自分自身の送信元符号をSNyとグループ符号GP1yから基準値Rを求め、基準値Rが一致するかどうかで同一グループに属するか否か判定している。
【0073】
例えばグループG1の住警器10−11からのイベント信号を住警器10−14が受信したとすると、受信したイベント信号から得られる送信元符号SNx及びグループ符号GP1xは
SNx=101
GP1x=205
であることから、
(GP1x)−(SNx)=205−101=104
が算出される。
【0074】
続いて住警器10−14のメモリ16から取得した自分自身の送信元符号を、SNy=104とグループ符号GP1y=208に基づき、
(GP1y)−(SNy)=208−104=104
を算出する。これは予め演算して記憶部に保持しておいても良い。
【0075】
ここで受信したイベント信号から求めた基準値Rとメモリ16の値から求めた基準値Rが共にR=104と一致していることから、第1連動警報部56は、受信したイベント信号は同一グループG1に属する住警器からのイベント信号と判断し、イベント信号に含まれるイベント符号に基づき、連動先としての火災警報を報知部20のスピーカ44から、例えば「ウーウー、別の火災警報器が作動しました。確認して下さい」を繰り返し出力させる。
【0076】
一方、イベント信号から算出した基準値Rとメモリ16の値から算出した基準値Rが不一致の場合には、同一グループの住警器からのイベント信号ではないと判断し、イベント信号を破棄する。なおイベント信号を単に破棄せず、「グループ外の信号を受信しました」などのメッセージを出力するなどしてもよい。
【0077】
また報知部20のスピーカ44から連動元の警報音を出すときはLED46を明滅させ、一方、連動先の警報音を出すときはLED46を点滅させ、これによって連動元警報と連動先警報を区別できるようにしている。
【0078】
なお、同一グループに属するか否かの判定は、前記(2)式を変形して
(グループ符号GPy)=
(グループ符号GPx)−(送信元符号SNx)+(送信元符号SNy) (3)
とする判定演算を行ってもよい。
【0079】
第2連動警報部58は、第1連動警報部56で同一グループに属しないことを判定した場合、前記(2)式に基づき、他の警報器からのイベント信号に含まれている送信元符号SNxと連携グループ符号GP2xから
(GP2x)−(SNx)
として基準値Rを算出し、これがメモリ16から求めた自分自身の連携グループ符号GP2yと送信元符号SNyとの差
(GP2y)−(SNy)
による基準値と一致したとき、同一連携グループに属するものと判断して、イベント内容に基づく連動先としての警報を行う。
【0080】
例えば住警器10−14がグループG2の住警器10−22からのイベント信号を受信したとすると、イベント信号から得られる送信元符号SNx=202と連携グループ符号GP1x=306から
(GP1x)−(SNx)=306−202=104
を求め、これがメモリ16から得られた自分自身の送信元符号SNy=104とグループ符号GP1yから求めた
(GP1y)−(SNy)=208−104=104
の基準値Rに一致したとき、同一連携グループに属するものと判断して、連動先としての警報を行う。
【0081】
更に第2連動警報部58は、同一連携グループに属する住警器からのイベント信号であることを判別して連動先としての警報を行った後、受信したイベント信号におけるグループ符号GP2を自分自身のグループ符号GP1に変更して、グループG1に属する他の住警器10−11〜10−13に中継送信する。
【0082】
これによって、グループG2の住警器10−22からのイベント信号を受信して警報した住警器10−14は、グループG1に属する他の住警器10−11〜10−13にグループG2のグループ10−22からのイベント信号を中継して、連動先としての警報を行わせることができる。
【0083】
なお送信元符号は、本発明の機能実現のための要不要に関係なく電波法の規制によりイベント信号に付加しなければならない。
【0084】
またグループ符号、連携グループ符号は出荷時や設置時に、例えば別に定めたグループ毎の任意値を、別の方法で登録しても良い。そして、イベント信号を受信したときのグループ判定は、上記のような演算に依らず、単にイベント信号内の符号と記憶部に記憶されている符号が合致するか否か等に依って行っても良い。さらに、グループ符号や連携グループ符号を用いず、送信元符号の送受信と記憶登録、識別照合によって同一グループ内の連動および/または異なるグループ間の連携を行うようにしても良い。
【0085】
図9は
図4の住警器における火災監視処理の概略を示したフローチャートである。
図9において、住警器10−14に設けたプロセッサ12は、電源投入に伴いステップS1で初期化処理を行った後、ステップS2に進み、センサ部18に設けた検煙部42からの煙検出信号が火災レベルを超えるか否かで火災発報の有無を判別している。
【0086】
ステップS2で火災発報を判別(火災発生を断定)すると、ステップS3に進み、火災発報のイベント信号を送信する。このイベント信号は
図8に示すように、送信元符号34、グループ符号36及び連携グループ符号38に加え、イベント符号40を火災「001」としたイベント信号32を作成して無線回路部14から無線送信する。
【0087】
続いてステップS4で連動元としての火災警報を報知部20のスピーカ44からの音響出力で行い、同時に連動元を示す明滅表示をLED46により行う。続いてステップS5で警報停止スイッチ48による停止操作の有無を判別しており、停止操作を判別するとステップS6に進み、警報停止を行う。
【0088】
一方、ステップS2で火災発報を判別しない場合には、ステップS7でイベント信号の受信の有無を判別している。ステップS7でイベント信号を受信すると、ステップS8に進み、受信したイベント信号に含まれる送信元符号及びグループ符号を取得する。
【0089】
続いてステップS9でメモリ16に記憶している自己の送信元符号とグループ符号を読み出す。続いてステップS10で、前記(2)式に基づき、イベント信号から取得したグループ符号から送信元符号を差し引いた基準値と、ステップS9でメモリ16から読み出した自己のグループ符号から送信元符号を差し引いた基準値とを求める判定演算を行い、ステップS11で同一基準値を算出したか否かチェックする。同一基準値を算出していれば同一グループに属する他の住警器からのイベント信号であることから、ステップS17に進み、連動先としての火災警報を行う。
【0090】
一方、ステップS11で基準値が相違していた場合には、ステップS12に進み、イベント信号から送信元符号と連携グループ符号を取得し、続いてステップS13でメモリ16から自己の送信元符号と連携グループ符号を読み出す。
【0091】
続いてステップS14で、イベント信号から取得した連携グループ符号から送信元符号を差し引いた基準値と、メモリ16から取得した自己の連携グループ符号から送信元符号を差し引いた基準値とを求める判定演算処理を実行する。
【0092】
続いてステップS15で、求めた2つの基準値が同一値か判定し、同一であれば、ステップS16で、受信したイベント信号のグループ符号を自己のグループ符号に変更したイベント信号を作成し、これを中継送信して同一グループの他の住警器に警報を行わせる。続いてステップS17で連動先としての火災警報を行う。
【0093】
なお、
図9の火災監視処理はグループG1の住警器10−14の処理を例に取るものであったが、グループG1と連携を取るグループG2の住警器10−22についても同様である。
【0094】
一方、他のグループとの連携は行っていないグループG1の住警器10−11〜10−13、及びグループG2の住警器10−21,10−23,10−24については、
図9のステップS1〜S10については住警器10−14,10−22と同じであるが、ステップS11でイベント信号から演算した基準値と、メモリ16の値から計算した基準値が不一致の場合、ステップS12〜S16の処理に移行するが、メモリ16に自己の連携グループ符号は記憶されていないため、ステップS10で算出された基準値は必ず不一致となり、ステップS15のイベント信号の中継送信及び連動先の火災警報は行われないことになる。もちろん、ステップS12〜S16をスキップしてもよい。
【0095】
また
図9は火災発報の場合の処理を例に取っているが、ステップS5で警報停止操作を判別してステップS6で警報停止を行った際に、警報停止を示すイベント信号を他の住警器に送信して連動停止を行うようにしてもよい。この警報の連動停止については、グループ内における連動停止に加え、住警器10−14から連携グループ符号を含むイベント信号をグループG2の住警器10−22に送信することで、グループG2側においても警報の連動停止を行うようにしてもよい。
【0096】
このようなグループG1,G2間の連携は、センサ部18の自動試験に伴う障害検出時や、電池電源24の電圧低下によるローバッテリー検出などの障害検出時についても、障害検出を示すイベント信号をグループ内のみならず、連携関係にある他のグループに送信して警報の連動を行うようにしてもよい。
【0097】
図10は最大台数を4台としたグループG1に対し、住警器を1台増設した場合の本発明による警報システムの概要を示した説明図である。
図10において、最初、グループG1を構成する4台の住警器10−11〜10−14を住宅に設置して監視システムを構築していたが、更にその後、もう1台住警器が必要となった場合、グループG1内に含めることができないため、新たに追加する住警器10−21は別のグループG2を構成する住警器として増設する。
【0098】
増設するグループG2の住警器10−21は送信元符号SN=201を持ち、グループG2を構成する住警器は1台なので送信元符号SNは1つだけであることから、これが基準値R=201となり、したがってグループG2のグループ符号GP2は前記(1)式から
GP2=201+201=402
として決定される。
【0099】
更にグループG1との連携を取るため、グループG1の基準値R=104に基づき、連携グループ符号GP1として
GP1=201+104=305
を求めて設定する。
【0100】
このように新たに増設する住警器10−21について、グループG2としての送信元符号SNに基づきグループ符号GP2及び連携グループ符号GP1の登録により、最大4台となっているグループG1を超える住警器の増設を簡単に行うことができる。
【0101】
図11は最大台数を8台としたグループ構成を例にとって本発明による警報システムの概要を示した説明図である。
図11において、グループG1は8台の住警器10−11〜10−18で構成され、グループG2は同じく8台の住警器10−21〜10−28で構成されている。
【0102】
グループG1の住警器10−11〜10−18には送信元符号SNとして
SN=101,102,・・・108
が記憶され、グループ符号GP1としては、最大の送信元符号SN=108に基づき、前記(1)式から、住警器10−11〜10−18につき
GP1=209,210,211,・・・216
が登録されている。
【0103】
同様に、グループG2の住警器10−21〜10−28の送信元符号SNは
SN=201,202,203,・・・208
であり、グループ符号GP2は基準値R=208であることから、前記(1)式から
GP2=409,410,411,・・・416
が登録されている。
【0104】
更にグループG1の住警器10−16とグループG2の住警器10−22が通信可能な位置に設置されていることから、住警器10−16に連携グループ符号G2として、その送信元符号SN=106にグループG2の基準値R=208を加算した連携グループ符号GP2=106+208=314
を登録している。
【0105】
またグループG2の住警器10−22にグループG1と連携を取るための連携グループ符号GP1として、自己の送信元符号SN=202に連携先のグループG1の基準値R=108を加えた連携グループ符号
GP1=202+108=310
を登録している。
【0106】
図12は
図11のグループG1における住警器10−11〜10−18の送信元符号SN、グループ符号GP1及び住警器10−16の連携グループ符号GP2の登録内容を示したグループG1管理表を示す。
【0107】
また
図13は
図11のグループG2における住警器10−21〜10−28の送信元符号SN、グループ符号GP2及び住警器10−22の連携グループ符号GP1を登録したグループG2管理表を示している。
【0108】
このようにグループG1,G2間で通信可能な位置に配置されている住警器10−16,10−22に自己のグループと連携を取るグループとの通信を可能とする2つのグループ符号を登録しておくことで、グループ相互間での警報を連携させることができ、グループを構成できる住警器の最大数(上限数)に拘束されない住警器の増設連動が可能となる。
【0109】
ここで、
図2および
図3では、説明の簡単のため通信経路を簡略化して示しているが、例えば同一グループG1内の住警器10―11が住警器10−14からのイベント信号を住警器10−12や10−13へ中継送信することなどもある。
【0110】
また
図3では警報元の住警器10−21がグループ符号GP2を含むイベント信号を送信し、それを受信した住警器10−22が当該イベント信号を自己の記憶部に記憶登録されているグループ符号GP2と照合して一致を確認して受け付け、更にグループ符号GP2および連携グループ符号GP1を含むイベント信号を送信し、そしてそのイベント信号を住警器10−14が受信して、自身が属するグループの他の住警器(10−11〜10−13)へ、グループ符号GP1を含むイベント信号として送信する例を挙げている。
【0111】
しかし、本発明にあっては、グループ間の連携をとるために、異常を検出したときにどのようなイベント信号を送信するか、またイベント信号を受信したときにどのように照合を行ってどのようなイベント信号を中継送信するかについてはこの例に限らず、各種の変形パターンが考えられる。
【0112】
即ち、本発明における異なる2つのグループ間で連携をとるための基本的なルールは次のようになる。
(1)連携グループ符号は、単に第2のグループ符号である。
(2)したがってグループ符号と連携グループ符号とで、電文中の位置を区別しなくても良い。
(3)グループ符号と連携グループ符号の、記憶部への格納位置も区別しなくても良い。
(4)グループ符号、連携グループ符号は、それぞれ予め定めた固定値(グループ内で同一値)で良い。
(5)電文中の2つのグループ符号と、記憶部の2つ(または1つ)のグループ符号との照合でどれかひとつが合致すれば有効とすることができる。
【0113】
このような(1)〜(5)のルールに基づいた
図2および
図3の例を含む変形パターンは、
図14〜
図16にまとめて示すようになる。
【0114】
図14は
図2及び
図3の例で示したグループG1の住警器10−1〜10−14と、グループG2の住警器10−21〜10−24の記憶部に記憶される符号のパターンを示したリスト50であり、前記ルール(4)に従って符号A,Bとして固定値を使用した場合を例にとっている。
【0115】
また、格納値は実際に記憶部に格納される値であり、説明を分かり易くするため、グループ名を示すG1,G2を使用している。また記憶部に記憶する符号A,Bは前記ルール(1)(3)にも対応している。
【0116】
図15は
図3の警報元の住警器10−21および
図2の警報元の住警器10−14で異常を検出した時の送信電文パターンのリスト60と、リスト60の住警器10−21,10−14からの送信電文パターンを受信した住警器10−22の照合パターンと送信電文パターンのリスト70を示している。
【0117】
リスト60において、
図3の例の住警器10−21は異常を検出すると、送信電文パターンP1として
「送信元符号+グループ符号(G2)+イベント符号」
となる電文を送信する。ここで、グループ符号については括弧内に
図14のリスト50に示した格納値を入れている。
【0118】
この電文はリスト70の住警器10−22で受信され、照合パターンとして、
(1)受信電文のグループ符号が記憶符号Aに一致する(グループ符号=A)
(2)受信電文のグループ符号が記憶符号Aに一致する(グループ符号=AorB)
のいずれかを満たせば受信電文を有効として受け付ける。
【0119】
受信電文を受け付けた住警器10−22は、その右側に示す送信電文パターンP1又はP12の電文を送信する。
【0120】
送信電文パターンP11は、
「送信元符号+グループ符号(G2)+連携グループ符号(G1)+イベント符号」
であり、受信した電文パターンP1に対し「連携グループ符号(G1)」が追加され、これによって他のグループG1の住警器での電文受付が可能となる。また「グループ符号(G2)」も含まれることから同じグループG2の住警器での電文受付も可能となる。
【0121】
送信電文パターンP12は、
「送信元符号+グループ符号(G2)+イベント符号」
であり、受信した電文パターンP1に対し「グループ符号(G1)」が「グループ符号(G2)」に変更され、同一グループG2の住警器での電文受付が可能となる。
【0122】
また送信電文パターンP12の後半に示した
「[and 送信元符号+グループ符号(G1)+イベント符号]」
は必要に応じて送信する電文であり、例えば警報元が属する他のグループG1の住警器に対しても確実に送信したい場合や、連携元の警報器に受信応答として送信したい場合に、前半の電文を送信した後に、後半の電文を送信する。
【0123】
図16は、
図15のリスト70からの送信電文パターンを受信した住警器の照合パターンのリスト80を示す。
【0124】
例えば
図15のリスト70の住警器10−22が電文送信パターンP11又はP12を送信とすると、
図16のリスト80の住警器10−11〜10−13は、電文送信パターンP11又はP12に含まれるグループ符号が記憶部のグループ符号Aに一致すること(グループ符号=A)を条件に受信電文を受け付ける。
【0125】
次に
図2の例に対応した
図15のリスト60におけるグループG1の住警器10−14が異常を検出した場合を見ると、この場合には、送信電文パターンP2又はP3を送信する。
【0126】
送信電文パターンP2は、
「送信元符号+グループ符号(G1)+連携グループ符号(G2)+イベント符号」
である。
【0127】
また、送信電文パターンP3は、
「送信元符号+グループ符号(G1)+イベント符号
and
送信元符号+連携グループ符号(G2)+イベント符号」
であり、2つの電文を順番に送信する。
【0128】
1回目の送信電文は同一グループG1の住警器に対する送信である。2回目の送信電文は他のグループG2の住警器に対する送信である。
【0129】
リスト60の住警器10−14からの送信電文パターンP2は、破線の矢印で示すように、リスト70の住警器10−22で受信され、照合パターンとして次の5つの条件のいずれかを満たせば、受信電文を受け付ける。
(1)受信電文のグループ符号が記憶符号Aに一致する(グループ符号=A)
(2)受信電文のグループ符号が記憶符号Aに一致する(グループ符号=AorB)
(3)受信電文の連携グループ符号が記憶符号Aに一致する(グループ符号=A)
(4)受信電文の連携グループ符号が記憶符号Aに一致する(グループ符号=AorB)
(5)受信電文のグループ符号が記憶符号Aに一致し、且つ連携グループ符号が記憶符号Bに一致しする(グループ符号=Aand連携グループ符号=B)
受信電文を受け付けた住警器10−22は、その右側のパターンに示す送信電文パターンP21,P22,P23のいずれかの電文を送信する。
【0130】
送信電文パターンP21は、
「送信元符号+グループ符号(G2)+連携グループ符号(G1)+イベント符号」
であり、受信した電文パターンP2に対しグループ符号の値が(G1)から(G2)に変更され、連携グループ符号の値が(G2)から(G1)に変更されている。これによって同一のグループG2の住警器での電文受付が可能となる。またグループ符号の値(G1)も含まれることから別のグループG1の住警器での電文受付も可能となる。
【0131】
送信電文パターンP22は、
「送信元符号+グループ符号(G2)+イベント符号」
であり、受信した電文パターンP1に対し「グループ符号(G1)」が「グループ符号(G2)」に変更され、同一グループG2の住警器での電文受付が可能となる。
【0132】
送信電文パターンP23は、
「送信元符号+グループ符号(G2)+イベント符号」
であり、必要に応じて後半の
「[and 送信元符号+グループ符号(G1)+イベント符号]」
を送信する。前半の1回目の電文はP22と同じであるが、後半の電文は、警報元となる他のグループG1の住警器に対しても確実に送信したい場合や、連携元の警報器に受信応答として送信したい場合に送信する。
【0133】
図15のリスト70の住警器10−22からの電文送信パターンPP21,22又はP23は、
図16のリスト80の住警器10−21,10−23,10−24で受信され、それぞれに含まれるグループ符号が記憶部のグループ符号Aに一致すること(グループ符号=A)を条件に受信電文を受け付ける。
【0134】
さらに、リスト60の住警器10−14からの送信電文パターンP3は、破線の矢印で示すように、リスト70の住警器10−22で受信され、送信電文パターンP2と同じ5つの条件のいずれかを満たせば、受信電文を受け付ける。
【0135】
受信電文を受け付けた住警器10−22は、その右側のパターンP31,P32,P33に示すいずれかの送信電文パターンの電文を送信する。送信電文パターンP31,P32,P33は、送信電文パターンP21,P22,P23と同じである。
【0136】
図15のリスト70の住警器10−22からの電文送信パターンP31,32又はP33は、
図16のリスト80の住警器10−21,10−23,10−24で受信され、それぞれに含まれるグループ符号が記憶部のグループ符号Aに一致すること(グループ符号=A)を条件に受信電文を受け付ける。
【0137】
なお上記の実施形態は火災検出を対象とした住警器を例に取るものであったが、これ以外に、ガス漏れ警報器や防犯用の警報器など、それ以外の適宜の異常を検出する警報器につき本実施形態のグループの相互連携を適用することができる。
【0138】
そして、連携グループ符号の登録管理は1つに限らず、複数について行うことも出来る。このようにして、1つのグループと、他の2つ以上のグループを連携させることが出来る。
【0139】
また、システム内には警報器の他、中継器、表示器、音響出力器、発信機、警報スイッチその他適宜の装置を混在させることが出来、これらを警報器同様にグループ登録、管理することが出来る。
【0140】
また上記の実施形態は警報器にセンサ部を一体に設けた場合を例に取るものであったが、他の実施形態として、警報器からセンサ部を別体として設けた警報器であってもよい。
【0141】
また上記の実施形態で示した各部の構成やフローチャート処理は1つの例であり、本発明はこの例示に限定されるものではない。
【0142】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。