(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る好適な実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのもので、本発明が実施され得る唯一の実施形態を示すものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者には理解されるように、本発明はこのような具体的な細部事項なしにも実施可能である。例えば、以下の詳細な説明は、移動通信システムが3GPP LTEシステム又はIEEE 802.16mシステムである場合を取り上げて説明するが、3GPP LTE又はIEEE 802.16m特有の事項を除けば、他の任意の移動通信システムにも適用可能である。
【0027】
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されることもあり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されることもある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素については同一の図面符号を付して説明する。
【0028】
本発明を適用可能な無線通信システムは、少なくとも一つの基地局(Base Station、BS)を含む。各基地局は、特定の地理的領域(一般に「セル」という)に位置している端末(User Equipment、UE)に通信サービスを提供する。端末は、固定しているものでも、移動性を有するものでもよく、基地局と通信してユーザーデータ及び/又は各種の制御情報を送受信する各種機器を含む。端末は、端末(Terminal Equipment)、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscribe Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などと呼ばれることもある。基地局は、一般に、端末及び/又は他の基地局と通信する固定した地点(fixed station)のことを指し、端末及び他の基地局と通信して各種データ及び制御情報を交換する。基地局は、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)、プロセシングサーバー(processing server、PS)などの別の用語と呼ばれることもある。
【0029】
基地局がサービスを提供するセル領域は、システム性能を改善するべく、複数個のより小さい領域に分割されてもよい。それぞれのより小さい領域は、セクター又はセグメントと呼ばれることがある。セル識別子(CellI dentity;Cell_ID又はIDCell)は、全体システムを基準にして与えられるの対し、セクター又はセグメント識別子は、基地局がサービスを提供するセル領域を基準にして与えられる。端末は一般に無線通信システムに分布し、固定していたり、移動可能である。各端末は、任意の瞬間に上りリンク(Uplink、UL)及び/又は下りリンク(Downlink、DL)で一つ以上の基地局と通信できる。
【0030】
本発明は、種々の多重ノードシステムに適用可能である。例えば、本発明の実施例は、分散アンテナシステム(distributed antenna system、DAS)、低電力(low−power)RRHを有するマクロノード、多重基地局協調システム、ピコ−/フェムト−セル協調システム、これらの組み合わせなどに適用可能である。多重ノードシステムにおいて、複数のノードと接続された一つ以上の基地局は、端末に同時に信号を伝送したり、当該端末から同時に信号を受信するように協調すればよい。
【0031】
DASは、任意の地理的領域(「セル」という)内に所定間隔で位置した複数のアンテナを管理する一基地局或いは一基地局制御器とケーブル又は専用回線を介して接続された複数の分散アンテナを通信に用いる。DASにおいて各アンテナ或いは各アンテナグループは、本発明の多重ノードシステムの一ノードであってよく、DASの各アンテナは、上記一基地局或いは一基地局制御器に設けられたアンテナのサブセットとして動作可能である。すなわち、DASは多重ノードシステムの一種であり、分散アンテナ或いはアンテナグループは、多重アンテナシステムにおいてノードの一種である。DASは、該DASに設けられた複数のアンテナがセル内に一定間隔で位置するという点で、セルの中央に複数のアンテナが集中している中央集中型アンテナシステム(centralized antenna system、CAS)と区別される。DASは、分散アンテナ或いは分散アンテナグループにより管理されるものではなく、セル内に位置した全てのアンテナが当該セルの中心で一基地局或いは一基地局制御器により管理されるという点で、フェムト−/ピコ−セル協調システムとは異なる。また、DASは、分散アンテナがケーブル或いは専用回線を介して互いに接続されるという点で、中継局(relay station、RS)と無線で接続される基地局を使用するリレーシステム或いはアドホック(ad−hoc)ネットワークとは異なる。また、DASは、分散アンテナ或いは分散アンテナグループが基地局或いは基地局制御器の命令に応じて当該アンテナ或いはアンテナグループの近くに位置した端末に、他の分散アンテナ或いは分散アンテナグループとは異なる信号を伝送できるという点で、単純に信号を増幅して伝送するリピーター(repeater)と区別される。
【0032】
多重基地局協調システム或いはフェムト−/ピコ−セル協調システムの各ノードは、独立した基地局として動作し、相互協調する。したがって、上記多重基地局協調システム或いはフェムト−/ピコ−セル協調システムの各基地局は、本発明の多重ノードシステムにおいてノードであってよい。多重基地局協調システム或いはフェムト−/ピコ−セル協調システムの多重ノードは、バックボーン網(backbone network)などを介して互いに接続され、スケジューリング及び/又はハンドオーバーを共に行うことによって協調伝送/受信を行う。このように、多数の基地局が協調伝送に参加するシステムをCoMP(Coordinated Multi−Point)システムとも呼ぶ。
【0033】
DAS、低電力RRHを有するマクロノード、多重基地局協調システム、フェムト−/ピコ−セル協調システムなどのような種々の多重ノードシステムの間には差異が存在する。しかし、これらは単一ノードシステム(例えば、CAS、従来のMIMOシステム、従来の中継システム、従来のリピーターシステムなど)と異なり、複数のノードが協調して端末に通信サービスを提供するのに参加するので、本発明の実施例はそれら全て適用可能である。以下、説明の便宜のために、本発明は主にDASを例にして説明される。しかし、以下の説明は例示に過ぎず、DASのアンテナ或いはアンテナグループは、他の多重ノードシステムのノードに該当してもよく、DASの基地局は他の多重ノードシステムの一つ又はそれ以上の協調基地局に対応してもよいため、本発明は、他の多重ノードシステムにも同様の方式で適用可能である。
【0034】
図1は、本発明が適用されるDAS構造の一例を示す図で、具体的には、従来のセルベースの多重アンテナを使用する中央集中型アンテナシステムにDASを適用する場合のシステム構造の一例を示している。
【0035】
図1を参照すると、本発明の一実施例に係る基地局と隣接する領域に、セル半径に比べてアンテナ間隔が非常に小さいため経路損失などの効果が互いに類似な複数個の中央集中型アンテナ(Centralized Antenna、CA)が位置している。また、当該セル領域には所定距離以上の間隔で離れて位置しており、CAに比べてアンテナ間隔が広いため経路損失などの効果がアンテナ別に異なる複数個の分散アンテナ(Distributed Antenna、DA)が位置している。
【0036】
DAは、基地局から一つの有線で接続された一つ以上のアンテナで構成され、DAS用アンテナノード(node)又はアンテナノードと同じ意味で使われてもよい。一つ以上のDAは一つのDAグループを形成してDAゾーン(zone)を形成する。
【0037】
DAグループは、一つ以上のDAを含むもので、端末の位置又は受信状態などによって変動的に構成されてもよく、又はMIMOで使用する最大アンテナ個数で固定的に構成されてもよい。DAグループは、アンテナグループと呼ばれることもある。DAゾーンは、DAグループを形成するアンテナが信号を伝送又は受信可能な範囲と定義され、同図のセル領域はn個のDAゾーンを含んでいる。DAゾーンに属した端末は、DAゾーンを構成するDAのいずれか一つ以上と通信を行うことができ、基地局は、DAゾーンに属した端末へと信号伝送時に、DA及びCAを同時に用いて送信率を高めることができる。
【0038】
図1は、既存の多重アンテナを使用するCAS構造において基地局と端末がDASを利用できるようにDASを含むCASを示す図であり、CAとDAの位置は、説明の簡明さのために区分して示されているが、これに限定されるものではなく、具現形態によって様々な位置にしてもよい。
【0039】
一方、基地局がサービスを提供するセル領域は、システム性能を改善するべく複数個のさらに小さい領域に分割されてもよい。それぞれのさらに小さい領域をセクター又はセグメントと呼ぶことができる。セル識別子(Cell Identity;Cell_ID又はIDCell)は全体システムを基準にして与えられるが、セクター又はセグメント識別子は、基地局がサービスを提供するセル領域を基準にして与えられる。端末は一般に無線通信システムに分布しており、固定又は移動可能になっている。各端末は、任意の瞬間に上りリンク(Uplink、UL)及び下りリンク(Downlink、DL)で一つ以上の基地局と通信可能である。
【0040】
図1は、既存の多重アンテナを使用するCAS構造において基地局と端末がDASを利用できるよう、DASを含むCASを示す図であり、CAとDAの位置は、説明の簡明さのために区分して示されているが、
図1の例示に限定されず、具現形態によって様々な位置にしてもよい。
【0041】
図1に示すように、各端末を支援するアンテナ或いはアンテナノードが限定されることがある。特に、下りリンクデータ伝送時に、同一の時間及び周波数リソースを介してアンテナ或いはアンテナノード別に異なるデータがそれぞれの端末のために伝送されることがある。これは、アンテナ或いはアンテナノード選択によりアンテナ或いはアンテナノードごとに異なるデータストリームを送る一種のMU−MIMO動作と見なせばよい。
【0042】
本発明で各アンテナ或いはアンテナノードはアンテナポートであってよい。アンテナポートは、1個の物理伝送アンテナ又は複数の物理伝送アンテナ要素の組み合わせにより具現される論理アンテナである。また、本発明において各アンテナ或いはアンテナノードは仮想アンテナであってもよい。ビームフォーミング技法でプリコーディングされた一つのビームにより伝送される信号は、まるで一つのアンテナにより伝送されたかのように認識されるが、プリコーディングされた形態のビームを伝送するこの一つのアンテナを仮想アンテナという。また、本発明において各アンテナ或いはアンテナノードは、参照信号(パイロット)により区別されてもよい。同一の参照信号或いは同一のパイロットを伝送する一つ又はそれ以上のアンテナを含むアンテナグループは、同一の参照信号或いはパイロットを伝送する一つ又はそれ以上のアンテナの集合を意味する。すなわち、本発明の各アンテナ或いはアンテナノードは、一物理アンテナ、一集合の物理アンテナ、一アンテナポート、一仮想アンテナ、又は一参照信号/パイロットに識別されるアンテナと解すればいい。後述する本発明の実施例においてアンテナ或いはアンテナノードは、一物理アンテナ、一集合の物理アンテナ、一アンテナポート、一仮想アンテナ、又は一参照信号/パイロットにより識別されるアンテナのいずれか一つを意味できる。以下では、一物理アンテナ、一集合の物理アンテナ、一アンテナポート、一仮想アンテナ、一参照信号/パイロットにより識別されるアンテナを、アンテナ或いはアンテナノードと総称して本発明を説明する。
【0043】
図2を参照すると、3GPP LTE/LTE−Aで用いられる無線フレーム構造は、10ms(327200Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレームで構成される。それぞれのサブフレームは1msの長さを有し、2個のスロットで構成される。それぞれのスロットは0.5msの長さを有する。ここで、Tsはサンプリング時間を表し、Ts=1/(2048×15kHz)で表示される。スロットは、時間ドメインで複数のOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)シンボルを含み、周波数ドメインで複数のリソースブロック(resource block)を含む。リソースブロックは、周波数ドメインで複数の副搬送波を含む。OFDMAシンボルは、多重接続方式によって、OFDMAシンボル、SC−FDMAシンボルなどと呼ばれることもある。1スロットに含まれるOFDMAシンボルの数は、チャネル帯域幅、CP長によって様々に変更されてもよい。例えば、ノーマル(normal)CPでは1スロットが7個のOFDMAシンボルを含むが、拡張(extended)CPでは1スロットが6個のOFDMAシンボルを含む。
図2では、説明の便宜のために、1スロットが7個のOFDMAシンボルで構成されるサブフレームを例示しているが、後述する本発明の実施例は、他のタイプのサブフレームにも同様の方式で適用可能である。参考として、3GPP LTE/LTE−Aは、1個のOFDMAシンボルと1個の副搬送波とで構成されたリソースをリソース要素(resource element、RE)と呼ぶこともある。
【0044】
3GPP LTE/LTe−Aにおいてそれぞれのサブフレームは制御領域とデータ領域とを含み、制御領域は、最初のOFDMAシンボルから始まって一つ以上のOFDMAシンボルを含む。制御領域のサイズはサブフレーム別に独立して設定されるとよい。参考として、制御領域には、PDCCHの他、PCFICH、PHICH(Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)などが割り当てられてもよい。
【0045】
図2に示すように、制御情報は、無線リソースのうち、所定の時間及び周波数リソースを用いて端末に伝送される。制御チャネルでは、MAP情報を含め、端末に関する制御情報の全てが併せて伝送され、各端末は、基地局が伝送する制御チャネルの中から自身の制御チャネルを探して受信する。このような制御チャネルが占有するリソースは、セル内の端末の数が多くなるほど増加するしかない。将来、機器間(machine to machine、M2M)通信とDASが活性化し始まり、セル内の端末の数がより一層増えると、それら端末を支援するための制御チャネルも大きくならざるを得ない。すなわち、1サブフレームで制御チャネルが占有するOFDMAシンボルの個数及び/又は1サブフレームで制御チャネルが占有する副搬送波の個数は増加せざるを得ない。そこで、本発明は、DASの特性を用いて制御チャネルを效率よく活用するための方案を提供する。
【0046】
CASに基礎する現在の通信標準によれば、一基地局に属した全てのアンテナが当該基地局内の全ての端末への制御チャネル(例えば、MAP、A−MAP、PDCCHなど)を制御領域で伝送する。各端末は、自身に割り当てられたアンテナノードに関する情報及び下り/上りリンクリソース割当情報のような制御情報を得るために、制御情報伝送のために約束された共通の領域である上記制御領域を処理し、自身の制御情報を得なければならない。例えば、ブラインドデコーディングなどの方式を応用して、制御領域で伝送された信号の中から自身の制御情報を得なければならない。
【0047】
図3は、3GPPシステムで用いられる上りリンクサブフレームの構造を例示する。
【0048】
図3を参照すると、LTE上りリンク伝送の基本単位である1ms長のサブフレーム500は、2個の0.5msスロット501で構成される。ノーマルCP(Normal Cyclic Prefix)の長さを仮定する時、各スロットは7個のシンボル502で構成され、1個のシンボルは1個のSC−FDMAシンボルに対応する。リソースブロック(Resource Block、RB)503は、周波数領域で12個の副搬送波、及び時間領域で1個のスロットに該当するリソース割当単位である。LTEの上りリンクサブフレームの構造は、データ領域504と制御領域505とに大別される。データ領域は、各端末に伝送される音声、パケットなどのデータを送信するのに用いられる通信リソースを意味し、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含む。制御領域は、各端末から下りリンクチャネル品質報告、下りリンク信号に対する受信ACK/NACK、上りリンクスケジューリング要請などを伝送するのに用いられる通信リソースを意味し、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)を含む。サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)は、一つのサブフレームにおいて、時間軸上の末尾に位置するSC−FDMAシンボル、且つ周波数軸上のデータ伝送帯域を通じて伝送される。同一のサブフレームの末尾のSC−FDMAで伝送される複数の端末のSRSは、周波数位置/シーケンスによって区別可能である。
【0049】
以下、リソースブロックマッピングについて説明する。物理リソースブロック(Physical Resource Block、PRB)と仮想リソースブロック(Virtual Resource Block、VRB)が定義される。物理リソースブロックは、
図3で例示した通りである。すなわち、物理リソースブロックは、時間領域で
【0050】
【化2】
の連続したOFDMシンボルと周波数領域で
【0051】
【化3】
の連続した副搬送波とで定義される。物理リソースブロックは、周波数領域で
【0052】
【化4】
の番号が与えられる。物理リソースブロック番号
【0053】
【化5】
とスロットでのリソース要素
【0054】
【化6】
との関係は、下記の式1の通りである。
【0055】
【数1】
ここで、kは、副搬送波インデックスを表し、
【0056】
【化8】
は、一つのリソースブロックに含まれた副搬送波の個数を表す。
【0057】
仮想リソースブロックは、物理リソースブロックと同じサイズを有する。ローカルタイプ(localized type)の仮想リソースブロック(Localized VRB、LVRB)及び分散タイプ(distributed type)の仮想リソースブロック(Distributed VRB、DVRB)が定義される。仮想リソースブロックのタイプにかかわらず、サブフレームにおいて2つのスロットにわたって1対のリソースブロックが単一仮想リソースブロック番号
【0058】
【化9】
をもって共に割り当てられる。
【0059】
1つのサブフレーム内でSRS(Sounding Reference Signal;SRS)は、時間軸上では末尾に位置するSC−FDMAシンボルの区間、及び周波数上ではデータ伝送帯域で伝送される。同一のサブフレームの末尾のSC−FDMAで伝送される複数の端末のSRSは周波数位置によって区別可能である。
【0060】
参照信号は専用参照信号(dedicated reference signal、DRS)と共用参照信号(common reference signal、CRS)とに大別できる。CRSは、PDSCH伝送を支援するセル内の全ての下りリンクサブフレームで伝送される。
【0061】
CRSは、復調目的及び測定目的の両方に利用可能な参照信号で、セル内の全てのユーザー機器により共有される。
【0062】
CRSシーケンスはレイヤーにかかわらず全てのアンテナポートで伝送される。これに対し、DRSは復調目的に利用されるのが一般的であり、特定UEにとってのみ使用可能である。CRSとDRSはそれぞれ、セル−特定RSと復調(demoduation)RS(DMRS)と呼ばれることもある。また、DMRSは、ユーザー機器−特定(UE−specific)RSと呼ばれることもある。
【0063】
さらに、一つのサブフレーム内で復調用参照信号(Demodulation−Reference Signal;DMRS)が伝送される領域は、時間軸上で各スロットの中央に位置するSC−FDMAシンボルの区間であり、同様に、周波数上ではデータ伝送帯域を通じて伝送される。例えば、ノーマルCPが適用されるサブフレームでは4番目のSC−FDMAシンボルと11番目のSC−FDMAシンボルでDMRSが伝送される。
【0064】
DMRSはPUSCH又はPUCCHの伝送と結合可能である。SRSは、上りリンクスケジューリングのために端末が基地局に伝送する参照信号である。基地局は、受信したSRSを用いて上りリンクチャネルを推定し、推定された上りリンクチャネルを上りリンクスケジューリングに利用する。SRSはPUSCH又はPUCCHの伝送と結合されない。DMRSとSRSのために同一種類の基本シーケンスが用いられてよい。一方、上りリンク多重アンテナ伝送においてDMRSに適用されたプリコーディングはPUSCHに適用されたプリコーディングと同一であってもよい。
【0065】
端末が直接測定できるように基地局のDM−RS(De−Modulation Reference Signal)情報のような復調用パイロット(demodulation pilot)情報を基地局が端末に知らせる。ここで、DM−RS情報はシーケンス(sequence)、RB(Resource Block)の種類、割り当てられたリソース(resource)の種類、ポート(Port)の位置、ビーム(beam)の個数又はランク(rank)の個数などを含む情報である。したがって、端末は、DM−RS情報を用いて、PDCCHを介したPDCCHに対応するPDSCH信号を得ることができる。
【0066】
以下、参照信号、特に、PUSCHのためのDM−RSシーケンスは、下記の式2によって定義可能である。
【0067】
【数2】
上記の式2を参照すると、ポート5のための端末特定参照信号
【0068】
【化10】
は、c(2m)又はc(2m+1)と1との差によって、−1から1の範囲の値を有する。また、
【0069】
【化11】
によって、平均電力値によるQPSK標準化(normalization)値を得ることができる。上記の式2で、
【0070】
【化12】
は、PNシーケンスである擬似ランダムシーケンス(pseudo−random sequence)であり、長さ31のゴールド(Gold)シーケンスにより定義可能である。下記の式3は、ゴールドシーケンス
【0073】
【化14】
は、端末特定固有IDを意味する。
【0074】
他のアンテナポート7、8、9、10のための参照信号は、下記の式4によって定義可能である。
【0076】
【化15】
はPNシーケンスである擬似ランダムシーケンスで、長さ31のゴールドシーケンスにより定義可能である。下記の式5は、ゴールドシーケンス
【0079】
【化17】
は、アンテナポート7、8のための値で、下記の表1により定義可能である。したがって、
【0080】
【化18】
は、0又は1の値を有し、1ビットシグナリングで伝送される。
【0082】
【化19】
は、初期に端末と基地局との接続過程で定められる値である。
【0083】
PDCCH、下りリンクサブフレームに割り当てられる制御チャネルである。3GPP Rel−11以上のシステムでは、性能改善のために、セル内の複数の接続ノードを備えた多重ノードシステムの導入を決定した(ここで、多重ノードシステムは、DAS(Distributed Antenna System)、RRH(Radio Remote Head)、Multi−node systemなどが含まれ、以下では、RRHと総称する)。また、既に開発中であるか、将来適用可能な様々なMIMO技法と協調通信技法を多重ノード環境に適用するための標準化作業を進行している。基本的に、RRH導入によって端末/基地局別協調方式などの様々な通信技法の適用が可能になり、リンク品質(link quality)改善が予想されるが、前述した様々なMIMO技法及び協調通信技法を多重ノード環境に適用するには、新しい制御チャネルの導入が至急要望されている。この要望に応じて新たに導入が議論されている制御チャネルが、e−PDCCH(以下、RRH−PDCCH、x−PDCCHなどを総称してe−PDCCHという)であり、割当位置としては、既存の制御領域(以下、PDCCH領域という)ではなく、データ伝送(以下、PDSCH領域という)領域が好まれている状況である。結論的にいえば、このようなe−PDCCHを用いて各端末別にノードに関する制御情報の伝送が可能となり、既存のPDCCH領域が不足する問題も解消することができる。
【0084】
従来のPDCCHは、一定領域内で送信ダイバーシティ(transmit diversity)を用いて伝送されただけで、ビームフォーミング(beamforming)、MU−MIMO、最適帯域選択(best band selection)などの、PDSCHのために用いられる様々な技法は適用されていなかった。この理由から、PDCCHはシステム性能においてボトルネック(bottleneck)とされ、その改善が望まれてきた。また、システム性能の向上のために新たにRRH(remote radio head)の導入が論議されている中、RRHのセル(cell)IDが同一である場合にPDCCHの容量不足を解消できる方案として新しいPDCCHの必要性が台頭してきた。このように新たに導入されるPDCCHを、既存PDCCHとの区別のためにe−PDCCHと称する。本発明では、e−PDCCHがPDSCH領域内に位置する場合を想定して述べる。
【0085】
図4は、E−PDCCHとE−PDCCHによってスケジューリングされるPDSCHを例示する図である。
【0086】
図4を参照すると、E−PDCCHは一般に、データを伝送するPDSCH領域の一部分を定義して使用すればよく、端末は、自身のE−PDCCHの有無を検出するためのブラインドデコーディング(blind decoding)過程を行わなければならない。E−PDCCHは、既存のPDCCHと同じスケジューリング動作(すなわち、PDSCH、PUSCH制御)を行うが、RRHのようなノードに接続した端末の個数が増加すると、より多数のE−PDCCHがPDSCH領域中に割り当てられるため、端末が行うべきブラインドデコーディングの回数が増加し、複雑度が高まることがあるという不都合がある。
【0087】
一方、E−PDCCHの具体的な割当方式としては、既存のR−PDCCH構造を再使用しようとする接近方式がある。
図5は、リレーノードに伝送されるR−PDCCHの構造を例示する図である。
【0088】
図5を参照すると、1stスロットには必ずDLグラント(grant)のみが割り当てられ、2ndスロットにはULグラント又はデータPDSCHが割り当てられるとよい。ここで、PDCCH領域、CRS、及びDMRSを除くデータREに、R−PDCCHを割り当てるが、R−PDCCHの復調には、DM−RSも、CRSも利用可能であり、DM−RSを利用する場合、ポート7とスクランブリングID(SCID)=0を用いる。
【0089】
一方、CRSを利用するときには、PBCH伝送アンテナが1個の場合にのみポート0を使用し、PBCH伝送アンテナが2個、4個の場合には、送信ダイバーシティモードに切り替え、ポート0〜1、ポート0〜3を全て使用する。
【0090】
E−PDCCHの具体的な割当方式においては、既存のR−PDCCH構造を再使用するということは、結局として、スロット別にDLグラントとULグラントを分離して割り当てることを意味する。すなわち、E−PDCCHはR−PDCCHを継承する構造である。これは、既に作られている構造を再使用することによって、既存標準へのインパクト(impact)を相対的に小さくできるという利点がある。
【0091】
本発明では、このような割当技法を従来技術1)と称する。
【0092】
図6は、従来技術1)によってE−PDCCHを割り当てた例を示す図である。
【0093】
従来技術1)によれば、E−PDCCHを割り当てるとき、サブフレームの1番目のスロットにDLグラントを割り当て、2番目のスロットにULグラントを割り当てる。ここでは、E−PDCCHがサブフレーム内の1番目のスロット及び2番目のスロットの両方に構成される場合を仮定する。このとき、1番目のスロットのE−PDCCHにはDLグラントを、2番目のスロットのE−PDCCHにはULグラントをそれぞれ分けて割り当てる。
【0094】
端末は、サブフレーム内スロット別にサーチすべきDLグラントとULグラントとが分けられているため、1番目のスロット内で検索領域を構成して、DLグラントをサーチするためのブラインドデコーディングを行い、2番目のスロット内で構成された検索領域でULグラントをサーチするためのブラインドデコーディングを行う。
【0095】
一方、現在3GPP LTEシステムでは、下りリンク伝送モード(Downlink Transmission Mode;DL TM)と上りリンク伝送モード(Uplink Transmission Mode;UL TM)が存在し、上位層シグナリングにより端末別にそれぞれ1個のTMを設定する。DL TMでは、設定されたモード別に各端末がサーチすべき下りリンク制御情報のフォーマット、すなわちDCIフォーマット(format)が2個ずつ存在する。一方、UL TMでは、設定されたモード別に各端末がサーチすべきDCIフォーマットが1個又は2個存在する。例えば、UL TM1では、ULグラントに該当する下りリンク制御情報はDCIフォーマット0であり、UL TM2では、ULグラントに該当する下りリンク制御情報はDCIフォーマット0とDCIフォーマット4である。参考として、DL TMはモード1からモード9まで定義され、UL TMはモード1とモード2のいずれかと定義される。
【0096】
したがって、
図6のようにスロット別端末特定検索領域で端末自身のE−PDCCHを検索するためにDLグラントとULグラントの割当領域に対してそれぞれ行うべきブラインドデコーディングの回数は、下記の通りである。
【0097】
(1)DLグラント=(候補PDCCHの個数)×(設定されたDL TMでDCIフォーマット個数)=16×2=32
(2)UL TM 1でのULグラント=(候補PDCCHの個数)×(UL TM1でのDCIフォーマット個数)=16×1=16
(3)UL TM2でのULグラント=(候補PDCCHの個数)×(UL TM2でのDCIフォーマット個数)=16×2=32
(4)全体ブラインドデコーディング回数=1番目のスロットでのブラインドデコーディング回数+2番目のスロットでのブラインドデコーディング回数
− UL TM1:32+16=48回
− UL TM2:32+32=64回
一方、1番目のスロットにDLグラントとULグラントを同時に割り当てる方法も提案された。これを、説明の便宜のために従来技術2)と称する。
【0098】
図7は、従来技術2)によってE−PDCCHを割り当てた例を示す図である。
【0099】
図7を参照すると、E−PDCCHを割り当てるとき、サブフレームの1番目のスロットにDLグラントとULグラントを同時に割り当てる。特に、
図7では、E−PDCCHがサブフレーム内の1番目のスロットにのみ構成される場合を仮定する。したがって、1番目のスロットのE−PDCCHにはDLグラントとULグラントが同時に存在するようになり、端末はサブフレームの1番目のスロットでのみDLグラントとULグラントをサーチするためのブラインドデコーディングを行う。
【0100】
上述した通り、3GPP LTEシステムでは、端末別に設定されたTMによってサーチすべきDCIフォーマットが決定される。特に、各DL TM別に総2個のDCIフォーマット、すなわち、DLグラントが決定され、且つ全てのDL TMにはフォールバック(fall−back)モード支援のためにDCIフォーマット1Aが基本的に含まれている。ULグラントの一つであるDCIフォーマット0は、DCIフォーマット1Aと同じ長さを有し、1ビットフラグにより区別可能なため、追加のブラインドデコーディングを行わない。しかし、ULグラントの残り一つであるDCIフォーマット4は、追加のブラインドデコーディングを行わなければならない。
【0101】
したがって、全体的に既存のレガシー(legacy)PDCCH領域と同じブラインドデコーディングを行い、端末特定検索領域でE−PDCCHを検索するために、すなわちDLグラント及びULグラントをサーチするために行うべきブラインドデコーディングの回数は、下記の通りである。
【0102】
(1)DLグラント:(候補PDCCHの個数)×(設定されたDL TMでのDCIフォーマット個数)=16×2=32
(2)UL TM1でのULグラント=(候補PDCCHの個数)×(UL TM 1でのDCIフォーマット個数)=0
(3)UL TM2でのULグラント=(候補PDCCHの個数)×(UL TM 2でのDCIフォーマット個数)=16×1=16
(4)全体ブラインドデコーディング回数
− UL TM 1:32+0=32回
− UL TM 2:32+16=48回
以下、本発明では、E−PDCCHのDLグラント及びULグラントの運用方法を提案する。上述した通り、E−PDCCHの主要設計方法は、既存のR−PDCCHの構造をほとんど継承できるが、R−PDCCHとは違い、E−PDCCHを運用するとき、スロット別DLグラントとULグラントを割り当てる方法を様々にできる。
【0103】
したがって、ダウンリンク制御チャネルであるE−PDCCHは、第1スロットにのみ割り当てられるピュア(Pure)FDM構造である。しかし、現在議論中のe−PDCCH割当は、一つのスロットに制限されず、全体(full)FDM構造にしようとしている。
【0104】
図8は、E−PDCCHのクロス−インタリービング(cross−interleaving)の例を示す図である。
【0105】
図8を参照すると、R−PDCCHと類似の方法として、E−PDCCHのマルチプレクシング(multiplexing)方法がある。この場合、共用(Common)PRBセット(set)が設定された状態で複数の端末のE−PDCCHが周波数領域又は時間領域でインタリービングされるようになる。この時、
図8のように、各端末のE−PDCCHが複数個に分割可能となることが確認できる。このような方式を用いて複数のRBに亘る周波数/時間(frequency/time)ダイバーシティ(diversity)が得られるため、ダイバーシティゲイン(diversity gain)側面で利点が期待できる。
【0106】
図9は、本発明の実施例によって、クロス−インタリービング(cross−interleaving)又はノンクロス−インタリービング(without cross−interleaving)のためのリソース領域にE−PDCCHを割り当てた例を示す図である。
【0107】
図9を参照すると、クロス−インタリービングされる(cross−interleaving)E−PDCCHフォーマットのためのリソース領域(以下、インタリービング領域、interleaving region)と、クロス−インタリービングされない(without cross−interleaving)E−PDCCHフォーマットのためのリソース領域(以下、ノン−インタリービング領域、non−interleaving region)がそれぞれ構成される。他の実施例として、共用サーチスペース(Common search space)のためのリソース領域と、端末特定サーチスペース(UE−specific search space)のためのリソース領域がそれぞれ構成される。さらに他の実施例として、複数のRNTIのうち、第1のRNTIセットのためのリソース領域と、第2のRNTIセットのためのリソース領域がそれぞれ構成される。共用サーチスペースのためのリソース領域は、各端末に共通に適用されるため、クロスインタリービング領域に位置可能である。しかし、ノン−インタリービング領域は、端末特定であってインタリービングされず、複数のセルIDをもって運用すればよい。E−PDCCHのリソース領域がインタリービング領域とノン−インタリービング領域とから構成される場合に、各領域の特徴によって領域別DM−RSの運営方法は異なる。インタリービング領域では複数のE−PDCCHが混在することがあり、同一のアンテナポート、DM−RSシーケンスが設定されなければならないが、ノンインタリービング領域では、複数のアンテナポート及び/又はDM−RSシーケンスの設定が可能である。
【0108】
図9を参照すると、E−PDCCHリソース領域が、「E−PDCCH formats with cross−interleaving」のためのリソース領域(以下、インタリービング領域(interleaving region))と、「E−PDCCH formats without cross−interleaving」のためのリソース領域(以下、ノンインタリービング(non−interleaving region))とに区別して設定可能である。他の構成例として、共用サーチスペース(Common search space)のためのリソース領域と、端末特定サーチスペース(UE−specific search space)のためのリソース領域とに定義して構成されもよい。さらに他の構成例として、複数のRNTIのうち、第1のRNTIセットのためのリソース領域と、第2のRNTIセットのためのリソース領域とに構成されてもよい。
図9は、インタリービング(interleaving)とノン−インタリービング(non−interleaving)領域とからE−PDCCHを構成した例を示している。E−PDCCHのインタリービング単位には、RB内に制御チャネル要素(control channel elements:CCEs)を部分的に分散させる
図8の方法も、スロット(slot)単位にインタリービングする方法も適用可能である。このとき、E−PDCCH復号のためには、各領域に相応するDM−RSポート割当が基本的になされる必要があり、DM−RSシーケンスもそれに相応して設定されなければならない。DM−RSシーケンス設定には、物理的セルID(physical cell ID:PCI)が基本的に使用され、E−PDCCHの多重化のために、PCIに加えて、CSI−RS構成(configuration)、指定されたシグナリング(dedicated signaling)などを用いた変更可能な(flexible)PCI設定がさらに考慮されてもよい。
【0110】
【化20】
を概念的に例示した図であり、既存3GPP Rel−10システムのPUCCHリソース割当方法を示している。
【0111】
現在の3GPP LTEではPDSCHのA/Nを上りリンク制御チャネルであるPUCCHで伝送する。この時、PUCCHで伝送される情報はフォーマットによって異なり、下記のように整理される。
【0112】
LTEシステムにおいてACK/NACKのためPUCCHリソースは各UEにあらかじめ割り当てられておらず、複数のPUCCHリソースをセル内の複数のUEが毎時点ごとに分けて使用する。具体的に、UEがACK/NACKを伝送するのに使用するPUCCHリソースは、当該下りリンクデータを運ぶPDSCHに関するスケジューリング情報を運ぶPDCCHに基づいて暗黙的方式で決定される。それぞれのDLサブフレームにおいてPDCCHが伝送される全体領域は複数のCCE(Control Channel Element)で構成され、UEに伝送されるPDCCHは一つ以上のCCEで構成される。CCEは、複数(例えば、9個)のREG(Resource Element Group)を含む。1個のREGは、参照信号(Reference Signal:RS)を除外した状態で隣接する4個のRE(Resource Element)で構成される。UEは、自身が受信したPDCCHを構成するCCEのインデックスのうち、特定CCEインデックス(例えば、最初或いは最低のCCEインデックス)の関数により誘導或いは計算される暗黙的PUCCHリソースを用いてACK/NACKを伝送する。
【0113】
図10を参照すると、それぞれのPUCCHリソースインデックスは、ACK/NACKのためのPUCCHリソースに対応する。例えば、4〜6番のCCEで構成されたPDCCHを介してPDSCHに関するスケジューリング情報がUEに伝送されると仮定する場合、このUEは、当該PDCCHを構成する最低CCEである4番のCCEのインデックスから誘導或いは計算されたPUCCH、例えば、4番のPUCCHを介してACK/NACKをBSに伝送する。
【0114】
PUCCHフォーマット1a/1bはA/N情報を伝送し、PUCCHフォーマット2/2a/2bはCQI、CQI+A/N情報を伝送し、PUCCHフォーマット3は複数の(Multiple)A/N情報を伝送できる。
【0115】
このとき、PUCCHリソースインデックス
【0116】
【化21】
を定義し、これをフォーマットに合わせて全体PUCCHリソース割当を行うようになる。
【0117】
【化22】
は、PUCCHフォーマット1/1a/1bのためのリソースインデックスであり、
【0118】
【化23】
は、PUCCHフォーマット2/2a/2bのためのリソースインデックスである。
【0119】
【化24】
の2つのパラメータを用いてリソースを割り当てる方法は、下記の通りである。
【0122】
【化26】
は下記のように決定される。
【0123】
SPS(semi−persistent scheduled)−UE及びスケジューリング要請(Scheduling request)はRRCで指定され、例えば、PUCCHフォーマット1/1a/1bのためのリソースインデックスは、下記の式6により定められるとよい。
【0125】
【化27】
は、ACK/NACK伝送のためのPUCCHリソースインデックスを表し、
【0126】
【化28】
は、下記の式7のように、上位レイヤから伝達されたシグナリング値である上りリンク制御チャネルでのCCE個数を表す。
【0127】
【化29】
は、PDCCH伝送に使用されたCCEインデックスの中で最も小さい値である、PDCCHの最初のCCEインデックスを表す。
【0129】
【化30】
は、上記の式6のように、端末特定に、上位層により定められて(Semi−statically by RRC)、決定される。これは、
【0130】
【化31】
のRRCメッセージに含まれているパラメータcqi−PUCCH−ResourceIndexである。
【0132】
【化32】
を用いて直交シーケンスインデックス(orthogonal sequence index)と巡回シフト(cyclic shift)を決定する。第三に、
図11を参照すると、PUCCHリソースインデックスに対する物理的リソース(physical resource)を割り当てる。
【0133】
図11は、PUCCHフォーマットのPUCCHリソースブロック又は領域への物理的マッピングを示す図である。
【0135】
【化33】
によって物理的領域に割り当てられるRBインデックスmを計算する。PUCCHリソースの両端にはPUCCHフォーマット2が割り当てられる。フォーマット1/1a/1bと2/2a/2bとが混合された(Mixed)フォーマットは、1個の領域にのみ割り当てられる。PUCCHリソースの内側にはフォーマット1/1a/1bが割り当てられる。1サブフレーム内にスロットホッピング(slot hopping)(RB単位)方式で割り当てる。
【0136】
図12は、PUCCHリソースインデックス(resource index)と物理的リソースブロックインデックス(Physical RB indexm)との関係を示す図である。
【0137】
各UE別に割り当てられるロジカルドメインにおいてPUCCHリソースインデックス(resource index)とマッピングされる物理的リソースブロック(physical RB)間の割当関係は、下記の通りである。
【0138】
図12を参照すると、システムパラメータは、巡回シフト値及びノーマルCPなどを含む。巡回シフト値は
【0139】
【化34】
であり、12まで可能である。ノーマルCPは
【0140】
【化35】
PUCCHフォーマット2/2a/2bのための帯域幅は
【0141】
【化36】
である。また、フォーマット1/1a/1b及びフォーマット2/2a/2bの混合されたリソースブロックでのPUCCHフォーマット1/1a/1bのための巡回シフト数は
【0143】
本発明では、E(enhanced)−PDCCHでスケジューリングされるPDSCHのACK/NACK伝送のためのPUCCHリソース割当方法を提示する。E−PDCCHでスケジューリングされたPDSCHのA/Nを伝送するためには、PUCCHリソース割当のための「CCEインデックス」が必要である。すなわち、上記の式6によりPUCCHリソース割当がなされる。
【0144】
しかし、E−PDCCHは既存レガシーPDCCHとは別個の領域で伝送されるため、それに相応するCCEインデックスを定義しなければならない。本発明では、E−PDCCH領域を「インタリービング領域」と「ノン−インタリービング領域」とに区別して記述するが、その適用例はいずれか一方に限定されない。以下では、便宜上、E−PDCCHのためのインタリービング領域を「第1領域」、E−PDCCHのためのノンインタリービング領域を「第2領域」とし、E−PDCCHとレガシーPDCCH間で共通にPUCCHリソースを使用する場合についてまず説明する。
【0146】
【化38】
に基づくサーチスペースの連結(concatenation)を例示する図である。
【0147】
本発明の第1提案として、第1領域では、E−PDCCHの最初のCCEインデックスにレガシーPDCCH領域の総CCE数を足して最終CCEインデックスを導出し、この値を用いてA/N伝送のためのPUCCHリソースを割り当てる。
【0148】
第1提案では、レガシーPDCCH領域とは別個に「第1領域」でE−PDCCHのCCEインデックスが決定される。すなわち、領域別に区分すると、各領域において既存のリリース(Release)−10 LTEシステムとE−PDCCHの最初のCCEインデックスを検出する動作が同一となる。ただし、E−PDCCHのCCEインデックスがレガシーPDCCHのCCEインデックスと重なるようになるとPUCCH A/Nリソースも衝突するから、
図13のように、既存レガシーPDCCHのA/N伝送保護(優先順位)のために、レガシーPDCCHのCCEインデックスの次からE−PDCCHのCCEのインデックス
【0149】
【化39】
を、下記の式8のように与える。
【0150】
【数8】
レガシーPDCCHの総CCE個数
【0151】
【化40】
の情報獲得のために、下記のような端末動作がさらに定義されてもよい。
【0152】
本発明において、端末がレガシーPDCCH領域をモニタリングする場合は、端末が直接
【0153】
【化41】
を計算し、レガシーPDCCH領域をモニタリングしない場合は、
【0154】
【化42】
が端末にシグナリングされる。ここで、
【0155】
【化43】
は、実際のレガシーPDCCHのCCE数であってもよく、ロング−タームシグナリング(long−term signaling)のためにロング−ターム(long−term)で考慮した時のレガシーPDCCHの最大(max)CCEの数を基地局が任意に定めてシグナリングした値であってもよい。
【0156】
又は、E−PDCCHとレガシーPDCCH間にPUCCHリソースを別々に区分して使用する場合は、下記の式9のように、レガシーPDCCHの総CCE個数
【0157】
【化44】
を考慮せず、E−PDCCHの最初のCCEインデックスをそのまま用いてA/N伝送のためのPUCCHリソースを割り当ててもよい。
【0158】
【数9】
本発明の第2提案は、第2領域では、E−PDCCH、又はE−PDCCHでスケジューリングされたPDSCHの最小リソースブロック(lowest RB)インデックスを最初のCCEインデックスと定義し、この値を用いてA/N伝送のためのPUCCHリソースを割り当てる。
【0159】
第2提案では、E−PDCCHにCCEインデックス付与が不可能なため、A/Nリソースマッピングを行うことができない。したがって、E−PDCCHの最初のCCEインデックスに代替可能な基準値を定義しなければならない。そのために、端末は、E−PDCCHを検出した最小(lowest)RBインデックス(アグリゲーションレベル(aggregation level)を考慮する)、又はE−PDCCHでスケジューリングされたPDSCHの最小(lowest)RBインデックスを、最初のCCEインデックスとして用いてもよい
【0160】
【化45】
しかし、このような動作も同様、既存レガシーPUCCHのCCEインデックスと重なるようになるとPUCCHリソース割当に衝突が発生することがあり、よって、第1提案と同様、上記の式10によってPDCCHの
【0161】
【化46】
の次から割り当てることが好ましい。
【0162】
【数10】
さらに、レガシーPDCCHの総CCE個数
【0163】
【化47】
の情報獲得のために、下記のような端末動作がさらに定義されてもよい。
【0164】
第2提案において、端末がレガシーPDCCH領域をモニタリングする場合は、端末が
【0165】
【化48】
を直接計算し、レガシーPDCCH領域をモニタリングしない場合は、
【0166】
【化49】
が端末にシグナリングされる。
【0167】
E−PDCCHにおいて「第1領域」と「第2領域」間にPUCCHリソース共有によってA/Nリソースの衝突が発生する場合は、「第1領域」の総CCE数を利用し、「第2領域」のE−PDCCHのCCEインデックス(又は、最小RBインデックス)をそのまま利用して、A/N伝送のためのPUCCHリソースを割り当てればよい。
【0168】
「第1領域」と「第2領域」のE−PDCCHが同時にレガシーPDCCH A/N領域にマッピングされる状況では、E−PDCCH同士間にもCCEインデックスの重複によりA/Nマッピングに衝突が発生することがある。そのような場合には、下記の式11のように、「第1領域」の総CCE数
【0169】
【化50】
の次から「第2領域」のCCEインデックスを割り当てることによってA/Nリソース衝動を避ければよい。したがって、E−PDCCHのCCEインデックスは、「第1領域」の総CCE数をさらに考慮して決定される。
【0170】
【数11】
しかし、E−PDCCHの全領域とレガシーPDCCH間にPUCCHリソースを別々に区分して使用する場合には、E−PDCCHの最初のCCEインデックスをそのまま用いてA/N伝送のためのPUCCHリソースを割り当てる。したがって、この時は、「第1領域」の総CCE数
【0171】
【化51】
及びレガシーPDCCHの総CCE数
【0172】
【化52】
は考慮せず、E−PDCCHのCCEインデックスは下記の式12のように決定すればよい。
【0173】
【数12】
また、複数の端末が最小(lowest)RBインデックスを同時にCCEインデックスとして使用する場合には、オフセット値(offset−value)を用いて衝突を防止すればよい。
【0174】
2個以上の端末が同時に同一の最小RBインデックスを使用してCCEインデックスを設定する場合(MU−MIMO伝送)は、オフセット値を用いて同一のCCEインデックスを異なるように設定すればよい。オフセット値には、端末がE−PDCCHを検出する時に用いたDM−RSポート、UE RNTIなどが利用可能である。
【0175】
本発明の第3提案として、レガシーPUCCHA/N領域にE−PDCCHのためのPUCCH領域を設定可能であり、この時、端末への追加的なシグナリングがなされるとよい。
【0176】
図14は、本発明に係るE−PDCCHのためのPUCCH A/Nリソースの別途設定を例示する図である。
【0177】
E−PDCCHのA/Nリソースは、
図14に示すように、別個のPUCCHリソースに設定されてもよく、当該領域ではE−PDCCHのA/Nのみが割り当てられて伝送される。これと違い、E−PDCCHのPUCCHリソースを、レガシーPDCCHと区分せずに設定してもよい。端末は、スケジューリングされたPDSCHのA/NをPUCCHにマッピングするためには、PUCCH設定情報を知っていなければならない。そのために、端末にPUCCH A/N設定について、RRCシグナリングやダイナミック(dynamic)シグナリングにより該当の情報が直接伝送されてもよく、端末がセル識別子(Cell ID、PCI、virtual PCI)、CSI−RS設定(ポート/シーケンス設定)、DM−RS設定(ポート/シーケンス設定)情報などを用いて暗黙的な(implicit)方法で直接獲得してもよい。
【0178】
E−PDCCHのための別個のPUCCHリソースを構成し、当該領域内でも「第1領域」と「第2領域」を区別して設定する。
【0179】
本発明の第3提案は、「第1領域」と「第2領域」を別個として構成する場合には、上記の第1提案と第2提案における、領域が区別された場合に該当する式9又は式12をそのまま適用すればよい。すなわち、各領域別にPUCCH A/Nリソースマッピングに衝突が発生しないから、各領域において既存のPUCCH A/N割当のためのレガシー動作をそのまま再使用すればいい。
【0180】
本発明の提案3−2は、E−PDCCHのための別個のPUCCHリソースにおいて「第1領域」と「第2領域」を同時に設定する。
【0181】
本発明の提案3−2では、上述の第1提案と第2提案の方法を適用したり、逆にして適用可能である。すなわち「第1領域」と「第2領域」間にPUCCH A/Nマッピングにおいて衝突が発生することがあるから、各領域のA/Nリソースの総数又はCCE総数を考慮して、A/Nリソースの衝動を防止すればよい。
【0182】
図15は、本発明の一実施例に適用可能な基地局及び端末を例示する。
【0183】
端末は、上りリンクでは送信装置として動作し、下りリンクでは受信装置として動作する。これと逆に、基地局は上りリンクでは受信装置として動作し、下りリンクでは送信装置として動作可能である。
【0184】
図15を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)110及び端末(UE)120を含む。基地局110は、プロセッサ112、メモリー114及び無線周波数(Radio Frequency、RF)ユニット116を備える。プロセッサ112は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成されるとよい。メモリー114は、プロセッサ112と接続され、プロセッサ112の動作に関連した様々な情報を保存する。RFユニット116は、プロセッサ112と接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。端末120は、プロセッサ122、メモリー124及びRFユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成されるとよい。メモリー124は、プロセッサ122と接続され、プロセッサ122の動作に関連した様々な情報を保存する。RFユニット126は、プロセッサ122と接続され、無線信号を送信及び/又は受信する。基地局110及び/又は端末120は、単一アンテナ又は多重アンテナを有する。
【0185】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴が所定の形態に結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮されるべきである。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施されてもよく、一部の構成要素及び/又は特徴が結合されて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、別の実施例に含まれてもよく、別の実施例の対応する構成又は特徴に取って代わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできることは明らかである。
【0186】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などにより具現可能である。ハードウェアによる具現の場合に、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現されるとよい。
【0187】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合に、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現されてもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサにより駆動されるとよい。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によりプロセッサとデータを交換すればよい。
【0188】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化されてもよいことが当業者にとっては自明である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈により決定すべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。