特許第5719149号(P5719149)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5719149塗装鋼板のせん断用パンチ及び塗装鋼板のせん断方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5719149
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月13日
(54)【発明の名称】塗装鋼板のせん断用パンチ及び塗装鋼板のせん断方法
(51)【国際特許分類】
   B21D 28/34 20060101AFI20150423BHJP
【FI】
   B21D28/34 C
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2010-252850(P2010-252850)
(22)【出願日】2010年11月11日
(65)【公開番号】特開2012-101257(P2012-101257A)
(43)【公開日】2012年5月31日
【審査請求日】2013年10月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】714003416
【氏名又は名称】日新製鋼株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100084010
【弁理士】
【氏名又は名称】古川 秀利
(74)【代理人】
【識別番号】100094695
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 憲七
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147500
【弁理士】
【氏名又は名称】田口 雅啓
(72)【発明者】
【氏名】中村 浩茂
(72)【発明者】
【氏名】河原 菜穂
(72)【発明者】
【氏名】中村 尚文
(72)【発明者】
【氏名】上田 耕一郎
【審査官】 宇田川 辰郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−138260(JP,A)
【文献】 特開平05−277586(JP,A)
【文献】 特開2005−095980(JP,A)
【文献】 特開2000−288652(JP,A)
【文献】 特開平04−028427(JP,A)
【文献】 特開2010−172944(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 28/16
B21D 28/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンチ本体(2a)の下部に刃先部(10)を有する塗装鋼板のせん断用パンチにおいて、前記刃先部(10)は、先端Rを有する第1刃先(10a)と、前記第1刃先(10a)よりも上方へ離間して形成された第2刃先(10b)とからなり、前記第1刃先(10a)は、前記第2刃先(10b)よりも前記パンチ本体(2a)の幅方向(W)に沿ってオフセット距離(b)を有しており、前記第2刃先(10b)は、前記第1刃先(10a)による前記塗装鋼板のせん断後に前記塗装鋼板のせん断部分を切削することを特徴とする塗装鋼板のせん断用パンチ。
【請求項2】
前記第1刃先(10a)と第2刃先(10b)との間には、前記パンチ本体(2a)の幅方向(W)に沿って内側に入り込む形状の曲折凹部(12)が形成されていることを特徴とする請求項1記載の塗装鋼板のせん断用パンチ。
【請求項3】
前記パンチ本体(2a)の下面(10c)から前記第2刃先(10b)迄の長さ(a)は、前記オフセット距離(b)よりも大であることを特徴とする請求項1又は2記載の塗装鋼板のせん断用パンチ。
【請求項4】
前記第1、第2刃先(10a,10b)による塗装鋼板(3)のせん断時に、前記第1刃先(10a)でエナメルヘアを抑制し、前記第2刃先(10b)による切削でダレ(4c)を抑制する構成としたことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の塗装鋼板のせん断用パンチ。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れかに記載のせん断用パンチを用いた塗装鋼板のせん断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装鋼板のせん断用パンチAに関し、特に、段付き刃を用いることにより、エナメルヘア及び形状不良のダレを抑制するための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家電製品や自動車部品等として、工程省略やコスト低減の観点から、予め塗装された鋼板(プレコート鋼板)を成形した製品が多用されるようになっている。特に、ステンレス鋼板を原板とし、その表面にクリア塗装を施した塗装ステンレス鋼版が、高意匠化を目的とした家電製品に使用されている。なお、ここで塗装鋼板には、鋼板に樹脂フィルムを積層した、いわゆるラミネート鋼板も含む。
塗装鋼板を家電製品や自動車部品等へ加工する工程では、プレス機械による打抜きや切断などのせん断加工が施される場合が多くなっているが、その際、せん断端面にエナメルヘアと呼ばれる端面の塗膜剥離が発生しやすい。
せん断端面にいわゆるエナメルヘアが発生すると、外観が損なわれて製品の品質を低下させるばかりでなく、家電製品や自動車部品等を成形加工する工程の途中で発生すると打痕の原因となり歩留の低下にも繋がる。
そこで、塗装鋼板にせん断加工する際に、せん断面の塗膜を予め切断したり、ダレを小さくするためにせん断クリアランスを極端に小さくしたりして、エナメルへアの発生を防止していた。塗装鋼板の原板が表面処理鋼板である場合、ダレが大きいと原板と塗膜の間にあるめっき層の伸びが小さいためにその部分で破壊が生じてエナメルヘアが発生し易くなるからとされている。
具体的に、せん断部の塗膜に予め膜厚分の切込みを入れた後、パンチとダイのクリアランスを板厚の5%以上、10%以下で打ち抜くことが特許文献1で提案されている。
【0003】
また、特許文献2には、めっき鋼板を原板とする塗装鋼板の塗膜のガラス転移温度Tgをせん断時の温度より低い温度に設定し、せん断のクリアランスを5%以上15%以下とするエナメルヘア防止技術が開示されている。
また、特許文献3の塗装鋼板とそのせん断方法においては、打ち抜き(パンチ)刃先先端にコーナーRを付与し、コーナーRは0.05mm以上で、かつ塗装鋼板(特にクリアステンレス鋼板)の板厚の30%以下とすることで、エナメルヘア発生を抑制している。
【0004】
特許文献3では、エナメルヘアの発生機構を以下に説明している。
図5に示すように、ダイ1上に載置した塗装鋼板3にパンチ2を用いたせん断加工を施すとき(a)、まずパンチ2の刃先が塗装5に食込んで塗膜がせん断される(b)。その後にパンチ2の刃先が材料である原板4に食込んで原板がせん断され(c)、抜きカスと抜きさんとに分離される(d)。抜きカスが分離されてせん断が終わり、パンチが上方に引上げられて刃先が材料から離脱する際に(e)、塗膜端面と刃先側面が高面圧で摺動することとなって塗膜5が原板4から剥離する方向に力が働く。そして、刃先が材料から離れたときに剥離された塗膜端が本体部分から離脱されてエナメルヘアとなる。すなわち、エナメルヘアは、パンチを引き抜く工程で発生すると考えられている。
【0005】
本発明者らがせん断端部でのエナメルヘアの発生メカニズムについてさらに解析を進めたところ、以下の内容を新たに見出した。図6は、せん断端部で発生するエナメルヘアの発生メカニズムを示す説明図である。図6の(a)に示すように、塗装鋼板4は、基材である鋼板45の上面に前処理皮膜46を介して塗膜47が形成されたものである。ここで前処理皮膜は、基材である鋼板と塗膜との密着性を確保するために設けるものであり、処理の種類としてはクロメート処理やクロメートを含有しない各種の無機系、有機系の処理がある。図中では理解を容易にするために前処理皮膜46を厚く示しているが、塗膜47が数μm程度の膜であるのに対して、前処理皮膜46は数十nm程度の極めて薄い膜である。
【0006】
図6の(a)に示すように、塗装鋼板4に対してパンチ3を押し込み始めると、図中矢印にて示す圧縮応力50が、鋼板45、前処理皮膜46、及び塗膜47のそれぞれに作用する。このとき、前処理皮膜46は、鋼板45及び塗膜47に比べて硬質の材料により構成されているため、鋼板45のすべり変形に追従できない。このため、クラックや凝集破壊が前処理皮膜46に発生し、塗膜47が浮き上がる。以降、塗膜47が鋼板45から剥離された部分を塗膜剥離部47aと呼ぶ。すなわち、前処理層の破壊に起因する塗膜の剥離は、パンチを押し込む時点で既に発生していることが判明した。
【0007】
図6の(b)に示すように、押込み中期から後期にかけては、塗膜47が鋼板45の変形に追従しなくなり、塗膜47に作用する圧縮応力50が増大する。一方で、鋼板45には、パンチ3の押し込みに起因する引張応力51が作用する。このため、前処理皮膜46の凝集破壊面46aが内部へと伝播して、塗膜剥離部47aが拡大される。そして、さらにパンチ3が押し込まれると、パンチ3により塗膜剥離部47aが引っ張られ、条件によっては塗膜47が破断することで、図6の(c)に示すエナメルヘア48が発生する。なお、前処理皮膜の性質は基材鋼板の種類および処理方法によって変化する。一般に、基材としては表面に化学的に不活性な不動態皮膜が存在するステンレス鋼板が、処理方法ではクロメートを含有しない前処理で、それぞれ密着性が劣る傾向がある。
【0008】
すなわち、先端Rが設けられたパンチを用いることで、せん断過程でのダレ部において、圧縮応力50を作用することなく、終始引張応力51を作用することで、エナメルヘアを抑制することができる。
なお、前処理皮膜の性質は基材鋼板の種類および処理方法によって変化する。一般に、基材としては表面に化学的に不活性な不動態皮膜が存在するステンレス鋼板が、処理方法ではクロメートを含有しない前処理で、それぞれ密着性が劣る傾向があり、エナメルヘアが発生しやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平9−300295号公報
【特許文献2】特開平10−43679号公報
【特許文献3】特開2010−172944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来、用いられていたこの種の塗装鋼板のせん断加工方法は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
まず、前述の特許文献1及び2の方法においては、めっき鋼板を原板としたものであり、ステンレス鋼板を原板とした場合、エナメルヘアを抑制することはできなかった。
また、特許文献3の方法においては、板厚0.16mm以下でかつ板厚30%以下とした場合、0.05mmRを下回るため、0.16mm以下の塗装ステンレス箔鋼板には適用することは不可能であった。また、せん断端部に形成される形状不良による大きなダレを防止することは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による塗装鋼板のせん断用パンチは、パンチ本体の下部に刃先部を有する塗装鋼板のせん断用パンチにおいて、前記刃先部は、先端Rを有する第1刃先と、前記第1刃先よりも上方へ離間して形成された第2刃先とからなり、前記第1刃先は、前記第2刃先よりも前記パンチ本体の幅方向に沿ってオフセット距離を有しており、第2刃先は、前記第1刃先による前記塗装鋼板のせん断後に前記塗装鋼板のせん断部分を切削する構成であり、また、前記第1刃先と第2刃先との間には、前記パンチ本体の幅方向に沿って内側に入り込む形状の曲折凹部が形成されている構成であり、また、前記パンチ本体の下面から前記第2刃先迄の長さaは、前記オフセット距離bよりも大である構成であり、また、前記第1、第2刃先による塗装鋼板のせん断時に、前記第1刃先でエナメルヘアを抑制し、前記第2刃先による切削でダレを抑制する構成であり、また、前記曲折凹部は、断面C字状で形成されている構成であり、また、前記曲折凹部の下部は、下り斜面によって形成されている構成であり、また、本発明による塗装鋼板のせん断方法は、請求項1ないし4の何れかに記載のせん断用パンチを用いた方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明による塗装鋼板のせん断用パンチ及び塗装鋼板のせん断方法は、以上のような効果を有しているため、次のような効果を有している。
すなわち、パンチ本体の下部に刃先部を有する塗装鋼板のせん断用パンチにおいて、前記刃先部は、先端Rを有する第1刃先と、前記第1刃先よりも上方へ離間して形成された第2刃先とからなり、前記第1刃先は、前記第2刃先よりも前記パンチ本体の幅方向に沿ってオフセット距離を有していることにより、第1刃先でエナメルヘアの発生を抑制し、第2刃先による切削でダレを抑制することができ、エナメルヘア及び形状不良となるダレのない塗装鋼板のせん断を行うことができる。
また、前記曲折凹部は、断面C字状で形成されていることにより、第2刃先で切削したダレはこの曲折凹部内に収容されて下り斜面によって下方に排出される。
また、第1刃で軽度なエナメルヘア(不連続な塗膜剥離)が発生した場合にも、第2刃によって、剥離した塗膜は切削により下方に排出されることで、エナメルヘアの発生を抑制する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明による塗装鋼板のせん断用パンチを示す断面図である。
図2図1の要部Aを示す拡大断面図である。
図3】従来のせん断部の断面図である。
図3A】従来のせん断面図である。
図3B】従来のせん断面図である。
図4】本発明のせん断部の断面図である。
図5】従来のせん断方法を示す工程図である。
図6】エナメルヘアの発生メカニズムを示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、断付き刃を用いることにより、エナメルヘア及び形状不良のダレを抑制するようにした塗装鋼板のせん断用パンチAを提供することを目的とする。
【実施例】
【0015】
以下、図面と共に本発明による塗装鋼板のせん断用パンチAの好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明する。
図1の断面図において符号2で示されるものは図示しないプレス機に設けられたパンチであり、このパンチ2のパンチ本体2aの先端である下面10cを有する刃先部10には、図2の拡大断面図にも示されているように、第1刃先10a及び第2刃先10bが形成されている。
【0016】
図2の拡大断面図に示されるように、前記第1刃先10aは、その先端の角部CにRを有しており、このRを有することにより、前述の特許文献3における周知の塗装鋼板のせん断加工方法で開示されているように、エナメルヘア抑制することができるように構成されている。
【0017】
前記第1刃先10aよりも上方Bへ長さaだけ離間して第2刃先10bが形成され、前記第1刃先10aは前記第2刃先10bよりも前記パンチ本体2aの幅方向Wに沿って所定のオフセット距離bだけパンチ本体2aの幅方向Wに沿って内側に入り込み、前記各刃先10a,10b間には内側に入り込む形状の曲折凹部12が形成されている。
【0018】
前記曲折凹部12は、断面形状でC字状をなしていると共に、この曲折凹部12の下部は下り斜面13によって形成されており、前記第2刃先10bで切削したダレ4c(図4で示す)が前記曲折凹部12内に収容され、この曲折凹部12の下部の下り斜面13を経て下方に排出できるように構成されている。
【0019】
前記パンチ本体2aの下面10cから前記第2刃先迄の上方Bへの長さaは、前記オフセット距離bよりも大であり、第1刃先10aによってエナメルヘアを抑制し、第2刃先10bによる切削でダレを抑制するように構成されている。
【0020】
次に、前述の構成による本発明のパンチ2を用いて塗装鋼板3のせん断を行った実験例について述べる。
本発明者らは、ステンレス鋼板4として、板厚0.16mmのSUS430(BA仕上げ)を準備し、ステンレス鋼板4を予めアルカリ脱脂して水洗を行った。ステンレス鋼板4の表面(片面)には、クロメートタイプの塗装前処理液(NRC300:日本パーカライジング株式会社)をバーコーターで塗布し、前処理皮膜の付着量が10mg/mとなるように100℃で乾燥させた。さらに、その上面に溶剤系アクリル系塗料を塗布し、230℃で焼き付けて、膜厚5μmの塗膜5を形成した。また、パンチの第1刃先10aの先端Rは0.1mmに設定し、第2刃先10bの先端Rは0mmに設定した。
【0021】
本発明者らは、このような塗装鋼板3を作製した後に、以下のエナメルヘア発生評価実験を行った。すなわち、上記のような塗装鋼板4から試験片を切出し、せん断加工を行った。せん断端部にセロハンテープを貼り付けて、即座に強制剥離した後、エナメルヘア(塗膜剥離)の発生の状態をSEM(走査型電子顕微鏡)によって表面観察(500倍)した。なお、せん断は、15トンプレス機にせん断金型を用いて行い、加工条件としては、加工速度を100spmとし、パンチ径φを20mmとし、さらにダイ径は板厚に対するクリアランスが5%になるように調節した。
【0022】
図3は比較例として通常のパンチを用いた図5で示す塗装鋼板3のせん断加工方法でありダレ4cが形成され、エナメルヘアが発生した。また、図3AはRを有するパンチ2のみであるため、エナメルヘアの発生は抑制されているが、ダレが大きくなり、ダレ部のせん断形状が不良であるため、製品とならなかった。また、図3Bの場合は、エナメルヘアが発生した。これは、第1刃先10aの先端Rが0Rのため、通常パンチ同様に塗膜浮きが発生し、第2刃先10bによって切削しても、塗膜浮き部は内部側に伝播するため、エナメルヘアが発生する。
また、図4の本発明による第1、第2刃先10a,10bを有する段付きのパンチ2を用いて塗装鋼板3のせん断加工方法によると、Rを有する第1刃先10aによる塗装鋼板3のせん断時のエナメルヘアの抑制だけでなく、第1刃先10aによるせん断後の第2刃先10bによる切削によって前記ダレ4cがきれいに除去され、鮮やかなせん断面4bを得ることができた。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明による塗装鋼板のせん断用パンチAは、塗装鋼板のみではなく、ラミネート型の薄板鋼板にも適用ができる。また、塗装原板はステンレス鋼板以外にめっき鋼板にも適用ができる。
【符号の説明】
【0024】
2 パンチ
2a パンチ本体
a 長さ
b オフセット距離
W 幅方向
B 上方
3 塗装鋼板
4 ステンレス鋼板(原板)
4a 破断面
4b せん断面
4c ダレ
5 塗膜
10a 第1刃先
10b 第2刃先
10c 下面
12 曲折凹部
13 下り斜面
図1
図2
図3
図3A
図3B
図4
図5
図6