【実施例】
【0112】
次に本発明の実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれらによって限定されるものではない。
以下に示す方法により、粘着剤の重量平均分子量、ゲル分率、不揮発分、湿熱白化性、耐熱発泡性、ITO腐食性、塗工性、作業性、段差追従性、接着強度を測定した。
【0113】
〔測定方法〕
<分子量>
分子量はゲルパーミエ-ションクロマトグラフィー(GPC)を用いて下記の条件で標準ポリスチレン換算による重量平均分子量を求めた。
GPCの測定条件
測定装置HCL-8120GPC(東ソー(株)製)
GPCカラム構成、以下に記載する五連のカラム(全て東ソー(株)製)を用いた。
(1)TSK-DEL HXL-H〔ガードカラム〕
(2)TSK-DEL G7000HXL
(3)TSK-DEL GMHXL
(4)TSK-DEL GMHXL
(5)TSK-DEL G2500HXL
サンプル濃度1.0mg/cm
3となるようにテトラヒドロフランで希釈
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mg/cm
3
カラム温度:40℃
<ゲル分率>
23℃で7日間熟成後、粘着剤約0.1gをサンプル瓶に採取し、酢酸エチル30ccを加えて4時間振盪させた後、このサンプル瓶の内容物を200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の残留物を100℃で2時間乾燥させて乾燥重量を測定し、次式によりゲル分率を求めた。
ゲル分率(%)=(乾燥重量/粘着剤採取重量)×100
<白化(ヘイズ)>
得られた粘着シートの片面の剥離シートを剥がして厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り合わせて、50mm×50mmのサイズに裁断した。
【0114】
次いでもう一方の剥離フィルムを剥がして、厚み1.5mmのガラス板に貼り合わせて試験片を作成した。
作成した試験片の耐久試験前のヘイズを測定した後、60℃90%RH環境下、および、85℃、85%RH環境下にそれぞれ静置した。24時間試験片を取り出し、常温下で1時間放置した後ヘイズを測定し、耐久試験前のヘイズ値との差を求めた。
【0115】
ヘイズの測定は、MH-150(村上色彩研究所(株)製)を用いた。
<発泡>
得られた粘着シートの片面の剥離シートを剥がし、ITOを蒸着した厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り合わせて試験片を作成した。
【0116】
次いで、もう一方の剥離フィルムを剥がして、厚み1.5mmのガラス板に貼り合わせて試験片を作成した。
作成した試験片の試験前のヘイズを、上述の方法に従って測定した後、60℃、90%RH、85℃ドライ環境下に放置した後、85℃85%の環境下にそれぞれ放置した。500時間後試験片を取り出し、常温で1時間静置下後、目視で発泡の有無を確認した。
<段差追従性>
得られた粘着シート(粘着剤厚さ50μm)の片面の剥離処理されたPETフィルムを剥がし、25μm厚のPETフィルムを貼り合わせ50mm×50mmに裁断して試験片を作成した。
【0117】
次いで25mm×25mmに裁断した10μmPETフィルムをガラス板上に置き、作成した試験片のもう一方の剥離処理されたPETフィルムを剥がし、ガラス板上のPETフィルムを全面を覆うように貼り付け80℃環境下に500時間静置した後常温下に1時間静置し,段差部分の外観を観察した。
<塗工性>
得られた粘着剤組成物を、乾燥後の厚さが250μmになるようにポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗工した。塗工後、塗膜の外観を目視で観察した。
【0118】
評 価 内 容
○・・塗膜表面が平滑で外観異常がない。
×・・塗膜表面にスジ、気泡などの外観異常が見られる。
〔実施例1〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0119】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部およびノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、窒素雰囲気下70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部およびを数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0120】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(1)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(1)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0121】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例2〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシジエチレングリコールアクリレート(ECA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0122】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、窒素雰囲気下70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部およびを数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0123】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(2)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(2)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0124】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例3〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)50重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0125】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0126】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(3)を得た。
〔実施例4〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、n-ビニルピロリドン(n-VP)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0127】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0128】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(4)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(4)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0129】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例5〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、アクロイルモルホリン(ACMO)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0130】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0131】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(5)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(5)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0132】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例6〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)91重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、アクロイルモルホリン(ACMO)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0133】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0134】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(6)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(6)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0135】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例7〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)37.5重量部、アクリルアミド(AM)0.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0136】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0137】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(7)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(7)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0138】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例8〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)34重量部、アクリルアミド(AM)4重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0139】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0140】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(8)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(8)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0141】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例9〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)43重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0142】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0143】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(9)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(9)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0144】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例10〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)41重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)2重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0145】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0146】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(10)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(10)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0147】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例11〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)33重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)10重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0148】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0149】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(11)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(11)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0150】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例12〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら81℃に昇温した。
【0151】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0152】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量5万のアクリル系ポリマー(12)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(12)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0153】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
〔実施例13〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら82℃に昇温した。
【0154】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0155】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量14万のアクリル系ポリマー(13)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(13)に表1に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0156】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表1に示す。
【0157】
【表1】
〔比較例1〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)31重量部、ブチルアクリレート(BA)60重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0158】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0159】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(14)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(14)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0160】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例2〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)31重量部、ブチルアクリレート(BA)31重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0161】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0162】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(15)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(14)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0163】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例3〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、ブチルアクリレート(BA)91重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら82℃に昇温した。
【0164】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0165】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(16)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(16)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0166】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例4〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)91重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0167】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0168】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(17)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(17)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0169】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例5〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)38重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0170】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0171】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(18)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(18)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0172】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例6〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)32重量部、アクリルアミド(AM)6重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0173】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0174】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(19)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(19)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0175】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例7〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)32重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら89℃に昇温した。
【0176】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、ノルマルドデシルメルカプタンNDM)を加えずに、70℃で5時間反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分35%、平均分子量35万のアクリル系ポリマー(20)を得た。
【0177】
得られたアクリル系ポリマー(20)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0178】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例8〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)32重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリル酸(AA)1重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら89℃に昇温した。
【0179】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部を数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0180】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマ(21)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(21)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0181】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例9〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)65重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら89℃に昇温した。
【0182】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部、ノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え5時間反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(22)を得た。
【0183】
得られたアクリル系ポリマー(22)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0184】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
〔比較例10〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部およびメチルエチルケトン(MEK)45重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0185】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.005重量部およびノルマルドデシルメルカプタン(NDM)0.3重量部を加え、窒素雰囲気下70℃で反応を開始し、反応途中でアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.4重量部およびを数回に分けて添加しながら5時間反応を行った。
【0186】
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)を加えて固形分65%、平均分子量9万のアクリル系ポリマー(23)を得た。
得られたアクリル系ポリマー(23)に表2に示すようにイソシアネート系硬化剤(タケネートD-110N、三井化学(株)製)を加えて混合し、剥離処理を施したPETフィルムの表面に乾燥厚さ250μmになるように塗布し、さらにこの塗布面に別の剥離性PETフィルムを配置して7日間養生した。
【0187】
得られたフィルムのゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、ITOの抵抗変化率および250μm厚の塗工適性を表2に示す。
【0188】
【表2】