特許第5719468号(P5719468)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5719468
(24)【登録日】2015年3月27日
(45)【発行日】2015年5月20日
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28F 13/12 20060101AFI20150430BHJP
   F28D 1/06 20060101ALI20150430BHJP
   F28D 7/02 20060101ALI20150430BHJP
   B01F 5/02 20060101ALI20150430BHJP
   B01F 15/06 20060101ALI20150430BHJP
【FI】
   F28F13/12 Z
   F28D1/06 A
   F28D7/02
   B01F5/02 A
   B01F15/06 Z
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-127065(P2014-127065)
(22)【出願日】2014年6月20日
【審査請求日】2014年7月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390010010
【氏名又は名称】日本ガス開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100138416
【弁理士】
【氏名又は名称】北田 明
(72)【発明者】
【氏名】三浦 哲也
【審査官】 松井 裕典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−037099(JP,A)
【文献】 特表2014−514522(JP,A)
【文献】 特開2000−227289(JP,A)
【文献】 特開2013−122212(JP,A)
【文献】 実開昭61−186980(JP,U)
【文献】 実開昭61−064331(JP,U)
【文献】 実公昭16−014075(JP,Y1)
【文献】 特開2011−050942(JP,A)
【文献】 特開2001−224951(JP,A)
【文献】 特開2001−029766(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3141319(JP,U)
【文献】 米国特許第02577797(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0064017(US,A1)
【文献】 国際公開第2013/050008(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0008311(US,A1)
【文献】 米国特許第05463176(US,A)
【文献】 英国特許第01365184(GB,B)
【文献】 特開平11−276875(JP,A)
【文献】 特開平10−1445(JP,A)
【文献】 特開昭55−38491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 1/00−5/00
B01F 15/00
F28F 1/00
F28F 13/00
F28D 1/00−13/00
F25B 39/00
F24H 1/20
F24H 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を収容する容器と、該容器内の流体を撹拌するための流体を該容器内へ供給するための供給管と、前記容器内に配置され一端に開口部が形成されかつ他端側に該開口部を通して入り込んだ流体を排出可能に構成された流体案内用の筒体とを備え、前記容器内の筒体の一端の開口部側から他端側へ流体を流すように該筒体内へ流体を供給するための延出ノズル部を前記供給管から延出し、
前記筒体は、
一端の開口部が延出ノズル部と共に、
該延出ノズル部から前記開口部を介して筒体内へ流体を供給することによって、該筒体の周囲の流体が該開口部から該筒体内へ引き込まれるエゼクターを形成しており、
他端側の端部が閉じられるとともに、該他端側の周面に該蓋体外へ流体を排出するための多数の孔が形成され、
前記容器内に前記撹拌される流体との接触によって熱交換するための伝熱管が配置され、
前記伝熱管が前記筒体の周囲にコイル状に巻かれたコイル伝熱管からなり
記コイル伝熱管の一端から液化ガスが供給され、かつ、一端から供給された液化ガスが該コイル伝熱管の他端から前記容器外へ排出され、
前記コイル伝熱管の一端側に前記筒体の他端側の孔から流体が供給されて該コイル伝熱管内の液化ガスを気化し、気化した液化ガスが該コイル伝熱管の他端側へ移動するように構成されていることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
前記容器が縦長状の容器からなり、前記筒体を、その軸方向が前記容器の縦方向に一致するように該容器内に収容し、かつ、該筒体の軸方向長さが該容器の縦寸法の半分以上からなり、前記延出ノズル部の先端は、流体の吐出方向が前記筒体の軸方向に沿い、かつ、該筒体の開口部から流体を該筒体内に流入できるように、該筒体の軸線に沿って配置されていることを特徴とする請求項に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エゼクター効果により流体の流れを速く(促進)することによって、撹拌効率及び熱交換率を高めることができる熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば熱交換器を例に挙げて説明すれば、加熱用の媒体としての温水を供給すべく下部に設けられた媒体入口及び供給された温水を外部へ導出すべく上部に設けられた媒体出口を備えたバス(容器)と、バス内部に配置され前記温水との接触により熱交換するための液化ガスを案内するためのコイル状の配管とを備えた熱交換器が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−299858号公報(図4参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成の熱交換器は、媒体入口から供給された温水が、バス内部を移動して媒体出口まで移動するまでの間にコイル状の配管に接触することによって、配管内の液化ガスが熱交換によって温められる。このときの温水が流れる速さが熱交換率に大きく影響するのであるが、収容量の大きなバス(容器)に媒体入口から温水を単に供給するだけでは、温水の流れを速くすることができない。そのため、熱交換率を十分に上げることができない。因みに、温水の温度を高める、又は大型なポンプを用いて温水の流れを速くすることが考えられるが、コストが高くなってしまい、実施しにくいものであり、改善の余地があった。
【0006】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、コストが高くなることを抑制しながらも、流体の流れを速くして効率を高めることができる熱交換器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の熱交換器は、前述の課題解決のために、流体を収容する容器と、該容器内の流体を撹拌するための流体を該容器内へ供給するための供給管と、前記容器内に配置され一端に開口部が形成されかつ他端側に該開口部を通して入り込んだ流体を排出可能に構成された流体案内用の筒体とを備え、前記容器内の筒体の一端の開口部側から他端側へ流体を流すように該筒体内へ流体を供給するための延出ノズル部を前記供給管から延出し、前記筒体は、一端の開口部が延出ノズル部と共に、
該延出ノズル部から前記開口部を介して筒体内へ流体を供給することによって、該筒体の周囲の流体が該開口部から該筒体内へ引き込まれるエゼクターを形成しており、他端側の端部が閉じられるとともに、該他端側の周面に該蓋体外へ流体を排出するための多数の孔が形成され、前記容器内に前記撹拌される流体との接触によって熱交換するための伝熱管が配置され、前記伝熱管が前記筒体の周囲にコイル状に巻かれたコイル伝熱管からなり、前記コイル伝熱管の一端から液化ガスが供給され、かつ、一端から供給された液化ガスが該コイル伝熱管の他端から前記容器外へ排出され、前記コイル伝熱管の一端側に前記筒体の他端側の孔から流体が供給されて該コイル伝熱管内の液化ガスを気化し、気化した液化ガスが該コイル伝熱管の他端側へ移動するように構成されていることを特徴としている。
【0008】
かかる構成によれば、供給管から延出された延出ノズル部から筒体内へ流体を供給して容器内の筒体の一端の開口部側から他端側へ流体を流すことによって、筒体の周囲の流体がエゼクター効果により開口部を通して筒体内へ引き込まれ、筒体の他端側から排出される。これによって、容器内に収容されている流体が供給される流体によってそれなりの流速で容器内において筒体を通して対流する。よって、容器内を流体が対流することによって、容器内の撹拌効率を高めることができる。
このように撹拌効率の高い撹拌装置を構成する容器内に撹拌される流体との接触によって熱交換するための伝熱管を配置することによって、伝熱管への流体の接触量を増大させることができ、流体に対する伝熱管の熱交換率を高めることができる。
【0011】
また、本発明の熱交換器は、前記容器が縦長状の容器からなり、前記筒体を、その軸方向が前記容器の縦方向に一致するように該容器内に収容し、かつ、該筒体の軸方向長さが該容器の縦寸法の半分以上からなり、前記延出ノズル部の先端は、流体の吐出方向が前記筒体の軸方向に沿い、かつ、該筒体の開口部から流体を該筒体内に流入できるように、該筒体の軸線に沿って配置されていてもよい。
【0012】
上記構成のように、延出ノズル部から筒体内に流体を供給することによって、エゼクター効果を確実に発揮させることができる。また、筒体の軸方向長さを容器の縦寸法の半分以上から構成すれば、容器内の流体を容器内全体(全域)で対流させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、延出ノズル部から筒体内へ流体を供給する構成にすることによって、エゼクター効果を利用することができるので、コストが高くなることを抑制しながらも、流体の流れを速くして効率を高めることができる熱交換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る熱交換器を備える気化装置の概略図である。
図2】同熱交換器の縦断側面図である。
図3】(a)〜(d)は筒体の他の形状を示す図、(e)は、筒体に対する延出ノズル部の位置を変更した図、(f)は延出ノズル部の長さが変更できる他の例を示す図である。
図4】(a),(b)は筒体の他の形状を示す図、(c)〜(e)は延出ノズル部の他の例を示す図である。
図5】(a)〜(d)は複数の筒体を設けた他の形態を示す図である。
図6】(a)〜(c)は参考例に係る熱交換器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る熱交換器の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1に、液化ガスを熱交換によって気化させるための気化装置1を示している。この気化装置1は、タンクコイル式熱交換器2と、タンクコイル式熱交換器2に熱交換用の流体である温水を供給するためのボイラー装置3とを備えている。
【0021】
タンクコイル式熱交換器2は、供給される温水を収容するための容器4と、容器内4に配置され供給される温水との接触によって熱交換する伝熱管5とを備えている。
【0022】
容器4は、上下方向に長い縦長状で円筒状(角筒状でもよい)の容器からなり、上下端が閉じられている。また、容器4の上端部の周方向一箇所に温水を水平方向から供給するための供給管6が接続されている。また、容器4の下端部の周方向一箇所に温水を外部へ導出するための導出管7が接続されている。ここでは、供給管6と導出管7とを周方向において同一位置で容器4に接続しているが、異なる位置で接続する構成であってもよい。
【0023】
伝熱管5は、巻径が異なるようにコイル状に巻かれた複数本(ここでは3本であるが、3本でなくても良い)のコイル伝熱管5A,5B,5C(外側に位置するものほど大きな直径になっている)からなり、断面形状が円形(ここでは断面形状は円形であるが、円形にはこだわらない)になっている。これら3本のコイル伝熱管5A,5B,5Cの始端(下端)には、一本の太い第1配管8が分岐部を介して接続され、3本のコイル伝熱管5A,5B,5Cの終端(上端)には、合流部を介して一本の太い第2配管9に接続されている。従って、第1配管8から供給された液化ガスは、3本のコイル伝熱管5A,5B,5Cの内部を移動する移動中に容器4内を対流する流体(温水)との接触によって熱交換されて気化し、気化した液化ガスが第2配管9に受け渡される。要するに、コイル伝熱管5A,5B,5Cには、液体状態の液化ガスが下方から供給されて気化状態になった液化ガスが上方へ排出されて所定場所へ移送される。特に、温水の温度が低い場合、コイル内の流体が例えばLNGのような極低温流体である場合、温水が氷となりやがて氷が成長を続け、伝熱効率を低下させたり温水側の流路を阻害する問題も本発明は解消することができる。
【0024】
3本のコイル伝熱管5A,5B,5Cの内側には、空間10が形成され、その内側空間10に一端である上端が開放された温水案内用の円筒状の筒体11を配置し、その筒体11の上端の開口部11Aに臨むように供給管6から延出されて筒体11内へ温水を供給するための延出ノズル部12を設けている。この延出ノズル部12の先端は、延出ノズル部12からの流体の吐出方向が筒体11の軸方向に沿い、かつ、筒体11の開口部11Aから流体を筒体11内に流入できるように、筒体11の軸線に沿って配置されている。従って、延出ノズル部12から筒体11内に確実に流体を供給させることで、エゼクター効果を確実に発揮させることができる。
【0025】
筒体11は、上下方向に長い筒体からなり、容器4の上下方向の全長のほぼ75%の長さに構成しているが、容器4の上下方向の全長の半分以上であることが好ましい。このように、筒体11の軸方向長さを容器4の縦寸法の半分以上から構成すれば、容器4内の流体を容器4内全体(全域)で対流させることができる。
【0026】
また、筒体11は、他端である下端が円形の蓋13で閉じられている。筒体11の下端部の周面には、筒体11内の温水を筒体11外へ排出するための多数の孔14が形成されている。これら孔14は、筒体11の上下方向における全長のほぼ半分となる筒体11の下半分に適当間隔を置いて形成されている。このように、筒体11の一端よりも他端側の周面に形成された孔14から筒体11内の流体(温水)を径外方向に流出させて、伝熱管5A,5B,5Cに流体(温水)を直接当てることができるので、熱効率を向上させることができる。
【0027】
延出ノズル部12は、容器4の側壁から容器4の中心部に向かって流体を案内すべく水平方向に延びる水平管12aと、水平管12aの容器中心側端から下方に流体の流れを変更すべく水平管に接続されるL型継手12bと、このL型継手12bの下端に接続されて下方へ流体を排出する上下方向に向かって延びる縦管12cとを備えているが、一本のL字管で構成してもよい。
【0028】
従って、図2に示すように、筒体11の開口部11Aの上方から筒体11内部へ入り込んだ延出ノズル部12の先端部から温水を筒体11内へ供給することによって、矢印で示すように、筒体11の周囲の温水がエゼクター効果により筒体11内部へ引き込まれ、他端側から排出される。これによって、容器4内に収容されている温水が、供給される温水によってそれなりの流速で容器4内において筒体11を通して対流する。よって、容器4内を対流する温水によって、容器4内の撹拌効率を高めることができる。そして、筒体11の下方へ移動した温水は、孔14を通して径外方向に流出させて、伝熱管5A,5B,5Cに温水を直接当てることができる。孔14を通して排出された温水は、延出ノズル部12からの温水の供給によるエゼクター効果により上昇し、筒体11の開口部11Aに吸引されて再度筒体11内へ移動し、図2に矢印で示す向きにそれなりの流速で対流を繰り返す。このように撹拌効率の高い撹拌装置を用いることによって、容器4内で撹拌される温水がコイル伝熱管5A,5B,5Cに接触する接触量を増大させることができ、温水に対するコイル伝熱管5A,5B,5Cの熱交換率を高めることができる。本発明によれば、例えば効率化を高めることで機器の小型化や温水の氷結抑制並びに撹拌効果による利点等を得ることができる。
【0029】
ボイラー装置3は、容器4内の温水を吸引して容器4内へ供給するためのポンプ15と、ポンプ15で吸引した温水を約60℃(温度は液化ガスが安全に気化することができる温度であれば、どのような温度に設定してもよい)まで加熱するボイラー16と、ボイラー16に供給する燃料としてのプロパンガス(LPG)17とを備えている。尚、ポンプ15とボイラー16との配管内には、圧力計18及び流量計19が設けられ、ポンプ15による所定量の温水を常に供給できるようにポンプ15を駆動制御している。
【0030】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0031】
例えば、筒体11を、図3(a)に示すように、孔のない円筒状の筒体から構成している。この場合、延出ノズル部12からの温水は、筒体11の下端の開口部11Bから排出される。図3(a)では、図1のように蓋13や孔14がなく下端が開放されている筒体11であるが、エゼクター効果は得られる。また、図3(b)では、筒体11の上端部に上端に向かうほど内径が大きくなる拡径部11aと、筒体11の長さ方向中間部に他の部分よりも小さな内径を有するように内側に膨出する膨出部11bとを備えている。延出ノズル部12からの温水は、筒体11の下端の開口部11Bから排出される。図3(c)では、図3(b)の筒体11の下端の開口部11Bを蓋20で閉じるとともに筒体11に供給された温水を外部に排出する多数の孔21を筒体11の下端部(ほぼ下半分の部分)の周面に形成している。図3(d)では、筒体11の下端部を他の部分よりも大きな内径を有するように外側に膨出する膨出部22を備えている。図3(e)では、上端に向かうほど内径が大きくなる拡径部11aを上端部に備えた筒体11からなり、延出ノズル部12の先端部を筒体11の拡径部11aの直下の周面から貫通して筒体11内に配置している。図3(f)は、延出ノズル部12が伸縮できるように構成されており、温水を噴出する位置を上下方向で調整することができるようにしている。
【0032】
また、図4(a)では、筒体11の下端に流路を複数(ここでは2つ)に分岐させるための分岐部23を取り付けている。図4(b)では、筒体11の下端に流体の排出方向を水平方向へ変更するための湾曲筒24を備えている(筒体11と延出ノズルは必ずしも直管状である必要はない)。図4(c)では、延出ノズル部12の下端(先端)に、下端に向かうほど内径が小さくなるテーパー筒25を備えている。尚、筒体11は上下方向に真っ直ぐに延びるストレート筒である(筒体11は、図3(a)〜(f)で示した形状等、変更可能である)。図4(d)では、延出ノズル部12からの温水を複数(図では3つ)に分岐させて筒体11内に供給する構成を示している。具体的には、延出ノズル部12の水平管12aに2個の三方継手26Aを接続し、これら三方継手26A,26Aの下側接続口のそれぞれに縦管26Bを接続し、水平管12aの終端にL型継手26Cを接続し、L型継手26Cの下側接続口に縦管26Dを接続している。図4(e)では、筒体11に温水を上下2か所から供給すべく上下一対の延出ノズル部12A,12Bを配置している。各延出ノズル部12A又は12Bは、水平方向に延びる水平管12aと、水平管12aから下方に流体の流れを変更すべく水平管12aに接続されるL型継手12bと、このL型継手12bの下端に接続されて下方へ流体を排出する上下方向に向かって延びる縦管12cとを備えている。
【0033】
また、図5では筒体11を複数設けた場合を示している。図5(a)では、同一長さの3本の筒体11,11,11を水平方向で併設し、それらに温水を分岐させて供給する構成である。温水を分岐させる構成としては、図4(d)と同じであるため、同一符号を付すとともに説明を省略している。図5(b)では、上下姿勢で同一長さの2本の縦向きの筒体11,11を配置するとともに、これら筒体11,11よりも短い筒体28を水平姿勢に配置している(ここでは、短い筒体28を示しているが、短くなくても良い)。この場合、延出ノズル部12を水平方向に延ばし、延出ノズル部12から2本の筒体11,11に分岐供給する構成は図5(a)と同じく、延出ノズル部12の水平管12aに2個の三方継手26A,26Aを接続し、三方継手26A,26Aの下側接続口のそれぞれに縦管26Bを接続している。図5(c)では、長さの異なる4本の筒体30,31,32,33を配置した場合を示している。又、右側に位置する筒体33は、他の筒体30,31,32の内径よりも大きな内径を有している。この場合、延出ノズル部12の水平管12aに対して3個の三方継手26A,26A,26Aを接続し、それら三方継手26A,26A,26Aの下側接続口のそれぞれに縦管26Bを接続している。尚、延出ノズル部12の水平管12aの終端の接続構成は、図5(a)と同一であるため、同一の符号を付すとともに説明を省略している。図5(d)では、複数(図では2本)の筒体11,11を上下に所定間隔を置いて配置し、それら筒体11,11に図4(e)で示した上下一対の延出ノズル部12A,12Bから温水を供給するように構成している。上下一対の延出ノズル部12A,12Bは、図4(e)で説明した通りである。
【0034】
前記実施形態では、筒体11の軸方向を上下方向に一致する(合う)ように配置したが、水平方向に一致する(合う)ように横向きに配置してもよいし、また、斜め方向に一致する(合う)ように配置してもよい。要するに、筒体11の向きは自由に変更することができる。また、実施形態では、筒体11の上方から温水(流体)を供給して下方から温水(流体)を排出したが、下方から温水(流体)を供給して上方から温水(流体)を排出してもよい。
【0035】
また、前記実施形態では、タンクコイル式の熱交換器を示したが、タンクジャケット式、多管円筒式、多重円筒式等の他の形式の熱交換器であってもよい。
【0036】
また、図6(a),(b),(c)に参考例の熱交換器を示している。図6(a)では、液体である水Wが収容された容器4内に設けた筒体11内に供給管6から延出された延出ノズル部12から流体である蒸気(スチーム)を供給して容器4内の水を加熱する熱交換器が示されている。延出ノズル部12は、下方からスチームを供給している以外の具体的構成は、図1と同一であるため、同一の符号を付すとともに、説明を省略している。また、筒体11の全長にわたって孔14が形成されている。また、熱交換器以外にも本発明は適用できる。例えば図6(b)に示すように、流体Wが収容された容器4内に設けた2本の筒体11,11内に2本の供給管6A,6Bからそれぞれ延出された延出ノズル部12A,12Bから流体であるエア(空気)を供給して容器4内の流体を撹拌するパブリング機構が示されている。延出ノズル部12A,12Bは、下方からエアを供給している以外の具体的構成は、図1と同一であるため、同一の符号を付すとともに、説明を省略している。また、図6(c)では、流体(液体)Wが収容された容器4内に設けた水平姿勢の2本の筒体11,11内に2本の供給管6A,6Bからそれぞれ延出された一直線状で水平姿勢の延出ノズル部12A,12Bから流体(気体又は液体)を供給して、容器4内の流体(液体)を撹拌する撹拌装置が示されている。また、図6(a),(b),(c)の容器4は、図1のような上端が閉じられているタイプではなく、上端が開放されているタイプを示している。
【符号の説明】
【0037】
1…気化装置、2…タンクコイル式熱交換器、3…ボイラー装置、4…容器、5…伝熱管、5A,5B,5C…コイル伝熱管、6,6A,6B…供給管、7…導出管、8,9…配管、10…内側空間、11…筒体、11A,11B…開口部、11a…拡径部、11b…膨出部、12,12A,12B…延出ノズル部、13…蓋、14…孔、15…ポンプ、16…ボイラー、18…圧力計、19…流量計、20…蓋、21…孔、22…膨出部、23…分岐部、24…湾曲筒、25…テーパー筒、28,30,31,32,33…筒体
【要約】
【課題】コストが高くなることを抑制しながらも、流体の流れを速くして効率を高めることができる撹拌装置及び熱交換器を提供する。
【解決手段】流体を収容する容器4と、容器4内の流体を撹拌するための流体を容器4内へ供給するための供給管6と、容器4内に配置され少なくとも一端に開口部11Aが形成されかつ他端側に開口部11Aを通して入り込んだ流体を排出可能に構成された流体案内用の筒体11とを備え、容器4内の筒体11の一端の開口部11A側から他端側へ流体を流すように筒体11内へ流体を供給するための延出ノズル部12を供給管6から延出した。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6